JP2018072156A - 血液凝固分析方法、血液凝固分析装置、及びコンピュータプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】血液凝固分析において、より適切に初期反応異常を判定する方法を提供する。【解決手段】血液凝固分析方法は、測定用試薬が添加された血液試料の光学的検出値の経時的な変化を示す凝固曲線を表すデータから血液凝固時間を算出し、データによって表される凝固曲線の形状と基準凝固曲線の形状との適合性の判定結果を用いて、初期反応異常の判定をする。【選択図】図1

Description

本発明は、血液凝固分析に関する。
血液凝固分析では、血液凝固時間が測定される。血液凝固時間は、血液試料の濁度変化を光学的に検出して得られた凝固曲線から算出される。凝固曲線は、その初期の区間において、通常の凝固反応とは異なった濁度変化を生じさせる初期反応(Early Reaction)を示すことがある。初期反応は、例えば、多量のヘパリン投与がされた被験者又は播種性血管内凝固症候群(DIC)の被験者から採取された血液において生じることがある。
初期反応を凝固反応であると誤認識して、凝固時間を誤って算出することを初期反応異常(Early Reaction Error: ERE)という。特許文献1は、初期反応異常を検出する方法を開示している。特許文献1では、初期反応異常は、凝固反応曲線に設定された少なくとも一つのチェックポイント又はチェック領域における反応状態を監視することによって検出される。
特許第5889480号公報
初期反応は、発生確率が1%程度であり、その頻度は高くないが、特許文献1の方法は、凝固曲線が初期反応の特徴を有していれば、初期反応異常のおそれがあるものとみなすことで、初期反応異常を確実に検出できるという点において優れている。
一方、本発明者らは、初期反応があるからといって、必ずしも初期反応異常が起こるわけではないことを見出した。例えば、凝固曲線に、初期反応があっても、凝固時間が正しく求まっており、初期反応異常でない場合もある。具体的には、初期反応があっても、その後、凝固反応が正常に進んだ結果、凝固曲線全体としては、通常の凝固曲線とほぼ同様の形状となることがある。このような場合には、初期反応があっても凝固時間は正しく算出されることが期待され、初期反応異常として扱わなくても良いことを本発明者らは見出した。
本発明の一の態様は、血液凝固分析方法である。実施形態において前記方法は、測定用試薬が添加された血液試料の光学的検出値の経時的な変化を示す凝固曲線を表すデータから血液凝固時間を算出することを含む。血液試料の光学的検出値とは、血液試料の吸光度などの光学的特性を示す値であり、血液試料に照射された光に基づいて検出される。光学的検出値は、例えば、血液試料を透過した光の量、又は血液試料から散乱した光の量の検出値である。検出される光の量は、例えば、血液試料の吸光度又は濁度の変化によって変化する。
前記方法は、前記データによって表される凝固曲線の形状と基準凝固曲線の形状との適合性の判定結果を用いて、初期反応異常の判定をすることを含む。基準凝固曲線とは、適合性判定の基準となる凝固曲線であり、例えば、図3に示すような異常のない一般的な凝固曲線に即して設定される。基準凝固曲線は、一般的な凝固曲線の形状を持つことができるように、凝固曲線における凝固反応開始点から凝固反応停止点までの区間に対応する曲線部分を少なくとも有する。
初期反応がある場合、凝固曲線の全体的な形状が、一般的な凝固曲線の形状から懸け離れることがあり、そのような凝固曲線から算出された凝固時間の信頼性は低い。しかし、初期反応があっても、凝固曲線の全体的な形状が、一般的な凝固曲線の形状に沿っていれば、凝固曲線から算出された凝固時間は信頼できる。したがって、凝固曲線としての一般的な形状を有する曲線を基準凝固曲線としておき、凝固曲線と基準凝固曲線との適合性を考慮することは、初期反応異常の判定において有用である。適合性の判定において、凝固曲線は、全検出期間のデータで表されるものである必要はなく、血液凝固時間を算出するために用いられる期間のデータを少なくも含めばよい。初期反応異常の判定は、適合性の判定結果以外の情報を用いて行われても良い。
血液凝固時間の算出と初期反応異常の判定の順序は、任意であり、特に限定されない。
実施形態において、前記方法は、測定用試薬が添加された血液試料の光学的検出値の経時的な変化を示す凝固曲線を表すデータから血液凝固時間を算出し、データによって表される凝固曲線の形状と基準凝固曲線の形状との適合性を判定し、適合性の判定結果に応じた出力態様で前記血液凝固時間を出力することをであってもよい。出力態様は、例えば、適合性の判定結果に応じた血液凝固時間の出力の有無である。他の出力態様は、例えば、血液凝固時間の出力の際における、適合性の判定結果に応じたフラグの出力の有無である。凝固時間の算出と適合性の判定の順序は、任意であり、特に限定されない。
本発明の他の態様は、血液凝固分析装置である。前記装置は、処理部を備える。実施形態において、処理部は、測定用試薬が添加された血液試料の光学的検出値の経時的な変化を示す凝固曲線を表すデータから血液凝固時間を算出する処理を実行する。処理部は、前記データによって表される凝固曲線の形状と基準凝固曲線の形状との適合性の判定結果を用いて、初期反応異常の判定をする処理を実行する。
実施形態において、処理部は、測定用試薬が添加された血液試料の光学的検出値の経時的な変化を示す凝固曲線を表すデータから血液凝固時間を算出する処理と、データによって表される凝固曲線の形状と基準凝固曲線の形状との適合性を判定する処理と、適合性の判定結果に応じた出力態様での血液凝固時間出力処理と、を実行することができる。
本発明の他の態様は、コンピュータのプロセッサに血液凝固分析のための処理を実行させるコンピュータプログラムである。コンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納される。実施形態において、血液凝固分析のための処理は、測定用試薬が添加された血液試料の光学的検出値の経時的な変化を示す凝固曲線を表すデータから血液凝固時間を算出する処理を含む。血液凝固分析のための処理は、データによって表される凝固曲線の形状と基準凝固曲線の形状との適合性の判定結果を用いて、初期反応異常の判定をする処理を含む。
実施形態において、血液凝固分析のための処理は、測定用試薬が添加された血液試料の光学的検出値の経時的な変化を示す凝固曲線を表すデータから血液凝固時間を算出する処理と、データによって表される凝固曲線の形状と基準凝固曲線の形状との適合性を判定する処理と、適合性の判定結果に応じた出力態様での血液凝固時間出力処理と、を含む。
血液凝固分析処理のフローチャートである。 血液凝固分析装置のブロック図である。 パーセント検出法の説明図である。 Slow Reaction チェックの説明図である。 Start Angle チェックの説明図である。 Early %チェックの説明図である。 適合性判定処理のフローチャートである。 パラメータcの説明図である。 パラメータcの説明図である。 パラメータaの説明図である。 パラメータaの説明図である。 出力画面を示す図である。 出力画面を示す図である。 EREフラグ除去例を示す図である。 EREフラグ除去例を示す図である。 EREフラグ維持の第1例を示す図である。 EREフラグ維持の第1例を示す図である。 EREフラグ維持の第2例を示す図である。 EREフラグ維持の第2例を示す図である。 EREフラグ維持の第3例を示す図である。 EREフラグ維持の第3例を示す図である。 Slow ReactionであってEREフラグが維持された例を示す図である。 Slow ReactionであってEREフラグが除去された例を示す図である。 Start Angle 1であってEREフラグが維持された例を示す図である。 Start Angle 1であってEREフラグが除去された例を示す図である。 Start Angle 2であってEREフラグが維持された例を示す図である。 Start Angle 2であってEREフラグが除去された例を示す図である。 Early %であってEREフラグが維持された例を示す図である。 Early %であってEREフラグが除去された例を示す図である。
[1.血液凝固分析]
図1に示すフローチャートは、血液凝固時間(以下、単に「凝固時間」という)を算出することを含む血液凝固分析処理を示している。図1の処理は、図2に示す血液凝固分析装置100によって実行される。分析装置100は、制御装置20を備える。制御装置20は、処理部21及びメモリ22を有するコンピュータを有している。制御装置20は、処理部21による処理結果等を出力するディスプレイ24を有していてもよい。メモリ20には、図1の処理のうち、処理部21によって実行されるべき処理(ステップS21からステップS29)を、処理部21に実行させるためのコンピュータプログラム23が格納されている。
分析装置100は、血液試料の測定のための測定装置10を備える。測定装置10は、例えば、凝固法により血液凝固分析のための測定をする。凝固法では、定量した血液検体を一定時間加温した後に測定用試薬を添加して血液試料を調製し、血液試料に光を照射し、血液が凝固する過程を血液試料の光学的特性の変化として検出する。
測定装置10は、調製部11及び測定部12を有する。調製部11は、血液検体を加温し、加温された血液検体に測定用試薬を添加し、血液試料を調製する。測定用試薬は、例えば、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)測定のための試薬である。血液試料は、測定部12に搬送される。図1のステップS11において、測定部12は、血液試料の光学的検出を行う。
測定部12は、光学的検出のため、照射部14及び検出部15を備える。照射部13は、血液試料に光を照射する。照射部13は、例えば、ハロゲンランプ又はLEDである。検出部15は、測定試料から受光した光量に応じた電気信号を光学的検出値として出力する。検出部15は、血液試料からの透過光を受光してもよいし、散乱光を受光してもよい。以下では、検出部15は、透過光を受光するものとして説明する。
血液試料の凝固反応が進むと、測定試料の濁度が上昇するため、血液試料を透過する光量が変化する。実施形態の検出部15は、血液が凝固する過程を透過光の変化として検出する。なお、透過光を受光する場合、凝固反応の進行とともに受光光量は減少し、散乱光を受光する場合、凝固反応の進行とともに受光光量は増大する。
測定部12は、AD変換器を含む信号処理部16を備える。図1のステップS12において、信号処理部16は、検出部15から出力された光学的検出値をデジタルデータに変換し、制御装置20へ送信する。制御装置20へ送信されるデジタルデータは、検出部15による検出を開始してから検出終了するまでの検出期間における時系列データである。この時系列データは、前述のように、血液が凝固する過程を透過光量の経時的な変化として検出したものであり、凝固曲線データである。凝固曲線データは、例えば、サンプリング時間間隔が0.1秒である。検出開始から検出完了までの時間は、例えば、最大1時間である。
図1のステップS21からステップ23において、処理部21は、受信した凝固曲線データに基づいて、血液凝固時間を算出する処理を実行する。実施形態においては、算出される血液凝固時間は、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)である。APTTの測定の際には、初期反応が生じやすい。血液凝固時間の算出の仕方については後述する。
ステップS24からステップS28において、処理部21は、初期反応異常に関する処理を実行する。実施形態において、初期反応異常に関する処理は、ステップS24の第1チェック処理と、ステップS27の第2チェック処理と、を含む。第1チェック処理は、凝固曲線から、初期反応を示す特徴を検出する処理である。第2チェック処理は、凝固曲線の形状と基準凝固曲線の形状との適合性を判定する処理である。
実施形態において、第1チェック処理は、初期反応の存在を検出するために、凝固曲線自体を評価する処理であるのに対して、第2チェック処理は、凝固時間を正しく算出することができる凝固曲線であるか否かを判定するために、凝固曲線の回帰曲線を評価する処理である。実施形態において、回帰曲線は、凝固曲線を基準凝固曲線に回帰させることで得られる。
初期反応異常に関する処理は、ステップS26及びステップS28のEarly Reaction Error(ERE)フラグ操作処理を含む。EREフラグは、初期反応異常であるか否かを示し、第1チェック処理及び第2チェック処理の結果に応じて操作される。実施形態では、凝固曲線において少なくとも一つの初期反応特徴が検出され、かつ、凝固曲線と基準凝固曲線とが適合しないと判定された場合に、EREフラグがセットされる。初期反応特徴が検出されても、凝固曲線と基準凝固曲線とが適合していればEREフラグはセットされない。
ステップS29において、処理部21は、それまでの処理の結果をディスプレイ24に出力する。処理の結果は、EREフラグに応じた出力(例えば、エラー表示)及び凝固時間の少なくともいずれか一方を含む。出力は、他のコンピュータへの処理結果の送信であってもよい。ステップS24からステップS29の処理の詳細については後述する。
[2.凝固時間]
図3は、凝固時間の算出に用いられる凝固曲線の基本形状を示している。図3に示すように、一般的な凝固曲線の形状は、例えば、シグモイド曲線に沿った形状となる。シグモイド曲線は、ギリシャ文字の語末形のシグマ又はラテン文字のsに似た形状を有する。ここでのシグモイド曲線は、語末形のシグマ又はsに似た形状であればよく、例えば、ロジスティック曲線又はゴンペルツ曲線と呼ばれるものを含む。また、ここでのシグモイド曲線は、横軸の値が大きくなるにつれて縦軸の値が増加する第1形状を有する曲線のほか、横軸の値が大きくなるにつれて縦軸の値が減少する第2形状を有する曲線を含む。図3に示す形状は、第2形状である。なお、光学的検出値が透過光量である場合、一般的な凝固曲線は、図3に示す第2形状となるが、光学的検出値が散乱光量である場合、一般的な凝固曲線は、第1形状となる。
図3に示すように、異常のない一般的な凝固曲線の場合、凝固反応開始前の透過光量は、ほぼ一定である。凝固反応の開始により、透過光量が単調減少する。凝固反応の停止後の透過光量は、ほぼ一定である。ただし、初期反応などの異常反応が生じた場合には、凝固曲線の形状は、図3に示す基本形状からの乖離が大きくなることがある。
凝固時間は、凝固曲線が図3のような形状をとることを前提として算出される。図3は、凝固時間の算出の仕方の一例として、パーセント検出法を示している。パーセント検出法は、凝固反応開始前のベースラインとなる透過光量を0%とし、凝固反応停止点における透過光量を100%とし、透過光量が凝固検出%に達する時間を凝固時間として算出する方法である。凝固検出%は、ベースラインにおける透過光量と凝固反応停止点における透過光量との間隔に対する所定割合の値として設定される。凝固検出%は、透過光量が、ベースラインから所定割合(凝固検出%)ほど変化した凝固点を探索するために用いられる。凝固検出%は、0よりも大きく100よりも小さい値に設定される。凝固検出%は、例えば、50%に設定される。
図1のステップS21において、処理部21は、凝固曲線データにおいて、図3のベースライン探索区間内で透過光量が最大となる点(凝固反応開始点)を探索する。ベースライン探索区間は、検出開始からの所定期間(例えば、検出開始から60秒後までの期間)であって、検出開始直後(0秒時点)に設定された所定のマスク時間(Mask Time)を除く期間である。凝固曲線データのうち、ベースライン探索区間に対応するデータが、ベースライン探索に用いられる。なお、マスク時間は例えば数秒程度である。処理部21は、探索された凝固反応開始点における透過光量をベースラインとして決定する。なお、ここでは、ベースラインをベース光学的検出値ともいうものとする。
ステップS22において、処理部21は、凝固曲線データにおける凝固反応停止を探索する。凝固反応停止は、ベースラインと透過光量との差が、所定の凝固反応開始レベル(図3参照)を超えた時点以降の期間である凝固反応停止探索区間において探索される。凝固曲線データのうち、凝固反応停止区間に対応するデータが、凝固反応停止の探索に用いられる。凝固反応停止の探索においては、凝固反応停止による透過光の変化が小さくなる凝固反応停止点が探索される。凝固反応停止点における透過光量を、停止時光学的検出値というものとする。
ステップS23において、処理部21は、パーセント検出法に基づき、凝固時間を決定する。具体的には、処理部21は、ベースラインにおける透過光量を0%とし、凝固反応停止点における透過光量(停止時光学的検出値)を100%とし、透過光量が凝固検出%に達した時間を凝固時間として決定する。
[3.初期反応異常に関する処理]
[3.1 初期反応を示す特徴の検出(第1チェック処理)]
ステップS23において算出された凝固時間の信頼性を担保するため、処理部21は、異常の有無を判定する処理を行う。異常は、初期反応異常を含む。なお、異常有無の判定は、初期反応異常以外の異常有無の判定を含んでも良い。
前述のように、実施形態において初期反応異常に関する処理は、図1のステップS24の第1チェック処理を含む。第1チェック処理では、凝固曲線において初期反応を示す特徴が検出される。処理部21は、凝固曲線において3つの特徴の少なくとも一つ検出されたか否かを判定する。処理部21は、ステップS24において、初期反応を示す特徴として、以下の3つの特徴の有無をチェックする。なお、初期反応を示す特徴は、以下の3つの一部であってもよいし、他の特徴を含んでも良い。
・Slow Reaction:凝固曲線において、第1光学的検出値TL1から第2光学的検出値TL2に変化するまでの時間(Time2-Time1)が基準期間であるMax timeよりも長いこと
・Start Angle:凝固曲線において、所定期間(1st check timeから2nd Check time)の光学的検出値の変化dH2-dH1)が基準値であるDeltaよりも大きいこと
・Early %:凝固曲線において、第3光学的検出値Check Pointに至るまでの時間が基準時間であるLimitよりも短いこと
少なくとも一つの特徴が検出されると、ステップS26において、処理部21は、EREフラグを暫定的にセットする。初期反応を示す特徴が全く検出されない場合、処理部21は、初期反応異常を示すフラグをセットせずに処理を処理反応異常に関する処理を終了する。すなわち、ステップS23で算出された凝固時間は、初期反応異常のないものとして扱われる。なお、EREフラグがセットされた場合、処理部21は、セットされたEREフラグを維持して良いか否かの確認のため、引き続きステップS27の第2チェック処理を行う。第2チェック処理については後述する。
以下、3つの特徴それぞれについて説明する。
[3.1.1 Slow Reaction チェック]
通常、血漿に試薬が添加されて反応が進んでフィブリンが形成されかける時点までは光学的検出値の変化量はごく小さいが、フィブリン形成が進むとともに短時間のうちに急激な光学的変化を起こす。したがって、フィブリン形成による光学的変化の起こり初めから凝固終了レベルの間に特定の変化量の位置にチェックポイントを設け、そこでの反応速度を調べれば、初期反応の特徴の有無をチェックすることが可能になる。
反応速度は、チェックポイントにおける単位時間当たりの光学的検出値の変化量を算出することにより得てもよいし、あるいは、チェックポイントを中心として一定範囲を設定し、その範囲内の光学的変化を起こすのに要する時間を算出してもよい。反応速度に閾値を設け(閾値は例えば実験的あるいは経験的に設定することができる)、閾値に満たない場合は、「反応速度異常」の特徴が検出されたことになる。
例えば、図4のように、凝固検出%を中心としたWidth[%]区間での反応時間(Time2-Time1)が、MaxTime[sec]数値より長かった場合に、EREフラグをセットする。凝固検出%は、例えば、50%であり、Width[%]は、例えば、12%であり、Maxtimeは、例えば、8[sec]である。また、反応時間(Time2-Time1)が、MaxTime[sec]より長いという条件を満たし、かつ凝固時間より前に反応速度比が基準比Ratioを超える点が存在しなかった場合に、EREフラグをセットしてもよい。
正常な血液検体がWidth[%]区間での透過光量変化に要する反応時間に比較して、異常な血液検体ではWidth[%]区間での透過光量変化に要する反応時間は長くなる。したがって、あらかじめ閾値MaxTime(MaxTimeは実験的あるいは経験的に決めることができる)を設定しておけば、Time2-Time1>MaxTimeを満たした場合に初期反応異常として判定できる。
[3.1.2 Start Angle チェック]]
通常の凝固曲線における初期の時間帯(例えばAPTTでは約20秒)には光学的検出量の変化はほとんどないので、凝固曲線の初期において特定の2つの時間をチェックポイントとして設定し、その間の光学的検出値の変化量を算出することによって、初期反応の特徴の有無を判断することができる。
Start Angleチェックのための閾値をあらかじめ設定しておき、2つのチェックポイント間の光学的検出量の変化量が閾値を超えた場合は、初期反応の特徴があることが検出される。さらに、ベースラインから凝固反応停止点までの光学的検出量の変化量にも閾値を設けておき、閾値に満たない場合は凝固時間の測定エラーとして、凝固時間を表示せずエラーフラグを表示するようにすることができる。閾値以上の場合は、エラーフラグを表示して測定エラーであることを示した上で凝固時間を表示することができる。
例えば、図5に示すように、凝固曲線における初期の時間帯(APTTでは約20秒)で第1時間ポイント(1stCheckTime[sec])、第2時間ポイント(2ndCheckTime[sec])をあらかじめ設定し、1stCheckTimeと2ndCheckTimeの間をチェック領域とする。第1時間チェックポイントは、例えば、凝固曲線の開始時点から4秒後であり、第2時間チェックポイントは、例えば、凝固曲線の開始時点から8秒後である。次に、チェック領域内の透過光変化量dH=dH1-dH2を算出する。正常検体の透過光変化量に対して、異常検体の透過光変化量は大きくなる。したがって、閾値Delta[レベル]を設定し、dH1およびdH2の差:dH2-dH1≧Delta[レベル]を満たす場合は、EREフラグをセットする。
また、ベースラインから凝固反応停止点までの透過光変化量dHに閾値dH Limit[レベル]を設定し、dH2-dH1≧Delta[レベル]かつdH≦dHLimitの場合(Start Angle 1)は、初期反応が見られた上にフィブリン形成による十分な光学的変化量がなかったとして測定エラーとして凝固時間を表示せずEREフラグを表示する。dH2-dH1≧Delta[レベル]かつdH>dHLimitの場合(Start Angle 2)は、初期反応が見られるが十分な光学的変化量があったと判断し、エラーフラグを表示して測定エラーであることを示した上で凝固時間を表示する。
[3.1.3 Early % チェック]]
通常の血液検体では、フィブリン形成による光学的変化を起こすまでには比較的時間がかかる。一方、光学的変化を徐々に起こす血液検体では、血漿に試薬を添加した直後あるいは比較的早い時間で光学的変化が起こる。したがって、特定の光学的検出値の位置をチェックポイントとして設定し、そこに到達するまでの時間を算出し、あらかじめ設定しておいた閾値と比較することによって異常を検知することが可能になる。
例えば、図6に示すように、図6において、特定の透過光量のCheckPoint[%]をあらかじめ設定しておく。本チェック項目は、透過光量が変化し始める時間が早すぎないかどうかを監視するものであり、CheckPointは透過光量が変化し始める位置に設定することが好ましい。次にCheckPoint[%]まで変化するのに要する時間(Time)を算出する。CheckPointは、例えば、ベースラインを0%としたときに、6%の位置である。正常検体において透過光量が一定量まで変化するのに要する時間に比べて異常検体において透過光量が一定量まで変化するのに要する時間は短くなる。したがって、閾値Limit[sec]をあらかじめ設定しておき、Time<Limitを満足する場合は、変化し始める時間が早すぎる、と判定し、EREフラグを設定しディスプレイ24に表示する。閾値Limitは、例えば、16.8[sec]である。
[3.2 基準凝固曲線との適合性判定(第2チェック処理)]
ステップS24においては、初期反応特徴の少なくとも一つが検出されると、ステップS27において、処理部21は、第2チェック処理として、凝固曲線と基準凝固曲線との適合性を判定する。実施形態において、処理部21は、第2チェック処理を、第1チェック処理の結果EREフラグがセットされた場合に実行し、第1チェック処理においてEREフラグがセットされなかった場合には実行しない。第2チェック処理は処理負荷が大きいため、EREフラグがセットされなかった場合には実行しないことで、処理負荷を軽減することができる。
図7に示すように、適合性判定は、ステップS31に示す凝固曲線データの正規化を含む。ステップS32において、正規化された凝固曲線データが基準凝固曲線のモデル(以下、単に「モデル」という)にフィッティングされる。モデルは、一般的な凝固曲線の形状に沿った曲線を描くことができる関数によって表される。
一般的な凝固曲線は図3に示すような形状であり、凝固時間は、凝固曲線が、図3に示すような形状を持つことを前提にしているため、基準となるモデルは、一般的な凝固曲線の形状に沿っていることが好ましい。一般的な凝固曲線は、例えばシグモイド曲線に沿っているため、モデルは、シグモイド関数によって表されるのが好ましい。モデルは、ゴンペルツ関数など他の関数によって表されてもよい。
シグモイド曲線によって表されるモデルは、例えば、以下の式で与えられる。
上記モデルにおいて、xは時間であり、f(x)は、時間xにおける正規化された透過光量である。上記モデルは、c,c,a及びbの4つのパラメータを有する。処理部21は、正規化された凝固曲線データを、モデルにカーブフィッティングさせて基準凝固曲線に回帰させ、パラメータc,c,a及びbの値を算出する。実施形態において、モデルにカーブフィッティングされる凝固曲線データは、検出期間における全データではなく、血液凝固時間の算出をするために用いられるデータである。実施形態において、血液凝固時間の算出をするために用いられるデータは、検出期間における全データから、マスク時間におけるデータを除いたものであるため、モデルにカーブフィッティングされる凝固曲線データも、検出期間における全データから、マスク時間におけるデータを除いたデータである。第2チェック処理に用いられる凝固曲線データは、少なくとも、凝固反応開始点から凝固反応停止点までの期間の光学的検出値のデータを含むのが好ましい。第2チェック処理に用いられる凝固曲線データは、凝固反応開始点よりも前のデータを含んだり、凝固反応停止よりも後のデータを含むのがより好ましい。
算出されたパラメータc,c,a及びbの値を持つモデルは、凝固曲線の回帰曲線を描くものとなる。実施形態において、フィッティングにより、パラメータc,c,a及びbを算出することは、回帰曲線を得ることである。
フィッティングのための演算は、フィッティングのためのソルバーを用いることで行える。ソルバーとしては、例えば、Microsoft Solver Foundationによって提供されるNelder Mead solverを用いることができる。
モデルにおいて、パラメータcは、回帰曲線の倍率を示す。パラメータcは、回帰曲線における凝固反応停止後の特性の指標である。cの値が低い場合、図8Aに示すように、凝固反応停止後の回帰曲線は傾斜が小さくほぼ平坦である。cの値が高い場合、図8Bに示すように、凝固反応停止後も透過光量は時間の進行にともなって減少し、傾斜が大きくなる。凝固曲線データが、凝固反応停止よりも後のデータを含む場合には、パラメータcを評価することで、回帰曲線において、凝固反応停止後に対応する曲線部分の傾きを評価することができる。
パラメータaは、凝固反応進行中における回帰曲線の傾きの指標である。aの値が低い場合、図9Aに示すように、凝固反応の進行は低速であり、回帰曲線の傾きは比較的緩やかとなる。aの値が高い場合、図9Bに示すように、凝固反応の進行は高速となり、凝固反応進行中の回帰曲線は急勾配となる。パラメータaを評価することで、回帰曲線において、凝固反応進行中に対応する曲線部分の傾きを評価することができる。
パラメータbは、回帰曲線の変曲点を示す。変曲点bは、回帰曲線を凝固曲線とみなし、回帰曲線からパーセント検出法により算出される凝固時間に対応する。パラメータbと、凝固曲線からパーセント検出法により算出された凝固時間と、との差を評価することで、回帰曲線から算出される凝固時間と、凝固曲線からパーセント検出法により算出された凝固時間と、の差を評価することができる。
回帰曲線が得られると、ステップS33において、回帰曲線と凝固曲線とが一致している度合が算出される。実施形態において、回帰曲線と凝固曲線とが一致している度合は、以下のフィッティング率として計算される。フィッティング率の計算のため、まず、凝固曲線における最大透過光量ODmaxと最小透過光量ODminとの差分dH=ODmax-ODminが計算される。次に、回帰曲線及び凝固曲線の各時点iにおける、回帰曲線の値f(x(i))と凝固曲線の透過光量OD(i)との誤差Error(i)=OD(i)-{ODmax-dH*f(x(i))}が計算される。
フィッティングのための閾値Thresholdは、例えば、dHの2%(Threshold=0.02*dH)に設定される。誤差Error(i)が閾値Threshold未満であるデータポイントの数(エラーデータポイント数)が演算され、フィッティング率は、次のように計算される。
フィッティング率=エラーデータポイント数/トータルのデータポイント数
回帰曲線と凝固曲線とが一致している度合は、上記のフィッティング率によって表されるものに限られず、例えば、誤差Error(i)の総和によって表されても良い。
フィッティング率が求まると、ステップS34において、適合条件判定が行われる。適合条件判定は、EREフラグを除去できるか否かの判定である。実施形態において、適合条件判定は、以下の4つの条件を含む。
条件1:フィッティング率が90%(所定値)以上であること
条件2:パラメータaの値が、0.05(所定値)以上であること
条件3:測定された凝固時間とパラメータb(回帰曲線から求まる凝固時間)との差が1秒(所定時間)以内であること
条件4:パラメータcが0.0005(所定値)以内であること
条件1は、回帰曲線が凝固曲線を適切に回帰していることを保証するために設けられている。条件2〜4は、回帰曲線が一般的な凝固曲線に適合していることを確認するために設けられている。モデルを表す関数は、一般的な凝固曲線の形状以外の形状も表すことができるため、条件2〜4を満たすか否かを確認することで、回帰曲線が、一般的な凝固曲線に適合していることを確認できる。実施形態においては、条件2〜4を全て満たすシグモイド曲線が基準凝固曲線となっている。実施形態においては、条件2〜4は、パラメータa,b,cを評価することによって行われる。
条件2は、凝固反応の進行が十分に高速であることを確認するために設けられている。条件3は、測定された凝固時間とパラメータb(回帰曲線から求まる凝固時間)との差が小さいことが適合性の観点から重要であるため設けられている。条件4は、反応停止後における曲線形状がほぼ平坦であることを確認するために設けられている。
実施形態においては、上記4つの条件全ての条件が満たされる場合、凝固曲線は基準凝固曲線に適合していると判断され(ステップS35)、全ての条件が満たされない場合、凝固曲線は基準凝固曲線に不適合であると判定される(ステップS36)。本実施形態では、凝固曲線と基準凝固曲線との適合性の判定は、上記4つの条件の判定で行われるが、他の条件で判定されてもよい。適合性の判定は、上記4つの条件の全てを用いずに、4つのうちの一部の条件で判定されてもよいし、上記4つの条件にさらに条件を追加して判定されてもよい。
図1に示すように、凝固曲線は基準凝固曲線に適合していれば、EREフラグは除去され、初期反応異常はないものとされる。不適合であれば、第1チェック処理でセットされたEREフラグが維持される。
[4.血液凝固時間出力処理]
EREフラグが除去されると、ステップS29において、ステップS23で算出された凝固時間は、エラーフラグの表示なしで、ディスプレイ24に表示される。EREフラグがセットされている場合、エラーフラグが表示される。エラーフラグを表示する場合、凝固時間を表示することなくエラーフラグだけを表示してもよいし、凝固時間とともにエラーフラグを表示してもよい。このように、EREフラグに応じて、凝固時間の出力態様を異ならせることができる。
図11Aは、凝固時間の出力画面240の例を示している。この出力画面240は、ディスプレイ24に表示される。実施形態において、画面240は、凝固曲線の出力領域2と凝固時間などのパラメータの出力領域242とを有している。出力領域242には、出力領域241に表示された凝固曲線から算出された凝固時間(APTT)243が表示される。EREフラグがセットされている場合、凝固時間243の表示には、エラーフラグ244の表示が付加されている。図11Aにおいて、エラーフラグ244は「*」である。このエラーフラグ244は、例えば、表示されている凝固時間243の信頼性が低いことを示す。
図11Bは、出力画面240の他の例を示している。図11Bにおいて、EREフラグがセットされている場合、出力領域242における凝固時間(APTT)246の表示は、エラーフラグである「*」印によってマスクされ、算出された凝固時間をユーザが視認できないようになる。凝固時間をマスクは、例えば、算出された凝固時間の信頼性が著しく低い場合に有用である。
[5.適合性判定例]
[5.1 EREフラグが除去された例]
図11Aは、適合性判定によりEREフラグが除去されたAPTT凝固曲線の例を示している。このAPTT凝固曲線については、Early % チェックによりEREフラグがセットされた。このAPTT凝固曲線をモデルにフィッティングさせることで得られたパラメータc1,a,b及びフィッティング率は、以下のとおりであった。
:0.000182
a:0.623
b:19.68(凝固曲線からパーセント検出法により求まる凝固時間は19.4秒)
フィッティング率:91%
91%のフィッティング率は条件1を満たし、a=0.623は条件2を満たし、b=19.68は条件3を満たし、c=0.000182は条件4を満たす。よって、図11に示すAPTT凝固曲線についてのEREフラグは除去され、エラーフラグなしで凝固時間19.4秒が出力される。なお、図11Bは、図11AのAPTT凝固曲線とフィッティングにより得られた回帰曲線を示している。
[5.2 EREフラグが維持される第1例]
図12Aは、適合性判定により不適合と判定されEREフラグが維持されたAPTT凝固曲線の第1例を示している。このAPTT凝固曲線については、Early % チェックによりEREフラグがセットされた。このAPTT凝固曲線をモデルにフィッティングさせることで得られたパラメータbの値が16.98であった。凝固曲線からパーセント検出法により求まる凝固時間は13.7秒であって、bとの差が1秒以上あり、条件3を満たさないので、不適合と判定され、EREフラグが維持された。なお、図12Bは、図12AのAPTT凝固曲線とフィッティングにより得られた回帰曲線を示している。
[5.3 EREフラグが維持される第2例]
図13Aは、適合性判定により不適合と判定されEREフラグが維持されたAPTT凝固曲線の第2例を示している。このAPTT凝固曲線については、Early % チェックによりEREフラグがセットされた。このAPTT凝固曲線をモデルにフィッティングさせることで得られたパラメータcの値は、0.00406であった。このcの値は、cが0.0005以内であるという条件4を満たさないので、不適合と判定され、EREフラグが維持された。なお、図13Bは、図12AのAPTT凝固曲線とフィッティングにより得られた回帰曲線を示している。
[5.4 EREフラグが維持される第3例]
図14Aは、適合性判定により不適合と判定されEREフラグが維持されたAPTT凝固曲線の第3例を示している。このAPTT凝固曲線については、Early % チェックによりEREフラグがセットされた。このAPTT凝固曲線をモデルにフィッティングさせることで得られたパラメータaの値は、0.024であり、フィッティング率も70%であった。このaの値は、aの値が、0.05以上であるという条件2を持たさず、フィッティング率が90%以上という条件1も満たさないので、不適合と判定され、EREフラグが維持された。なお、図14Bは、図12AのAPTT凝固曲線とフィッティングにより得られた回帰曲線を示している。
[5.5 EREフラグが除去される例と維持される例の対比]
図15A及び図15Bは、いずれも、Slow Reactionチェックにより反応進行速度が遅いと判定されて、EREフラグがセットされたAPTT凝固曲線の例である。図15AのAPTT凝固曲線はシグモイド曲線からの乖離が大きくフィッティング率が低くなり適合性判定で不適合と判定されて、EREフラグが維持される。一方、図15BのAPTT凝固曲線は、Slow Reactionであっても、シグモイド曲線へのフィッティング率が高く、反応進行中の曲線の傾きも比較的高いため、算出された凝固時間は信頼できるものである。したがって、図15BのAPTT凝固曲線についての適合性判定では、適合と判定され、EREフラグが除去される。
図16A及び図16Bは、いずれもStart Angle 1 チェックにより、反応開始前の初期区間における傾きが大きいと判定されて、EREフラグがセットされたAPTT凝固曲線の例である。図16AのAPTT凝固曲線は適合性判定でも不適合と判定されてEREフラグが維持される一方、図16BのAPTT凝固曲線は適合性判定で適合と判定されてEREフラグが除去された。
図17A及び図17Bは、いずれもStart Angle 2 チェックにより、反応開始前の初期区間における傾きが大きいと判定されて、EREフラグがセットされたAPTT凝固曲線の例である。図17AのAPTT凝固曲線は適合性判定でも不適合と判定されてEREフラグが維持される一方、図17BのAPTT凝固曲線は適合性判定で適合と判定されてEREフラグが除去された。
図18A及び図18Bは、いずれもEarly % チェックにより、EREフラグがセットされたAPTT凝固曲線の例である。図18AのAPTT凝固曲線は適合性判定でも不適合と判定されてEREフラグが維持される一方、図18BのAPTT凝固曲線は適合性判定で適合と判定されてEREフラグが除去された。図18AのAPTT凝固曲線は初期反応による透過光量の低下がみられシグモイド曲線からの乖離が大きいため適合性判定でも不適合と判定される。一方、図18BのAPTT凝固曲線は凝固反応の開始が非常に早いために、Early % チェックでは凝固反応を初期反応として検出したものと考えられる。しかし、図18BのAPTT凝固曲線を全体としてみれば、初期反応はみられず、基準凝固曲線に適合しているため、適合性判定で適合と判定される。
[6.EREフラグの削減結果]
表1は、適合性判定によるEREフラグの削減結果を示している。
表1に示すように、70,000件の凝固曲線データのうち、第1チェック処理により初期反応の特徴が抽出されEREフラグがセットされた数は460件であった。これら460件の凝固曲線形状を目視観察して、凝固時間が信頼できると判断されたもの(False Positive)は、239件であり、凝固時間が信頼できないと判断されたもの(True error)は、221件であった。
460件のうち、適合性判定(第2チェック処理)を行ってもEREフラグが維持されたものは、327件であった。これら327件の凝固曲線形状を目視観察して、凝固時間が信頼できると判断されたもの(False Positive)は、106件であり、凝固時間が信頼できないと判断されたもの(True error)は、221件であった。
適合性判定により、True errorを維持しつつ、False Positiveだけを削減できていることが表1からわかる。False Positiveの削減率は、56%(=(239−106)/239)であり、良好な結果が得られた。
10 測定装置
11 調製部
12 測定部
14 照射部
15 検出部
16 信号処理部
21 処理部
22 メモリ
23 プログラム
24 ディスプレイ
100 血液凝固分析装置。

Claims (23)

  1. 血液凝固分析方法であって、
    測定用試薬が添加された血液試料の光学的検出値の経時的な変化を示す凝固曲線を表すデータから血液凝固時間を算出し、
    前記データによって表される前記凝固曲線の形状と基準凝固曲線の形状との適合性の判定結果を用いて、初期反応異常の判定をする
    血液凝固分析方法。
  2. 前記適合性の判定は、前記データを前記基準凝固曲線に回帰させた回帰曲線を得ることを含む
    請求項1に記載の血液凝固分析方法。
  3. 前記適合性の判定は、前記データと前記回帰曲線とが一致している度合の算出を更に含む
    請求項2に記載の血液凝固分析方法。
  4. 前記適合性の判定は、前記回帰曲線において、凝固反応進行中に対応する曲線部分の傾きの評価を更に含む
    請求項2又は3に記載の血液凝固分析方法。
  5. 前記適合性の判定は、前記血液凝固時間と、前記回帰曲線を凝固曲線とみなして前記凝固曲線からから算出される凝固時間と、の差の評価を更に含む
    請求項2〜4のいずれか1項に記載の血液凝固分析方法。
  6. 前記適合性の判定は、前記回帰曲線において、凝固反応停止後に対応する曲線部分の傾きの評価を更に含む
    請求項2〜5のいずれか1項に記載の血液凝固分析方法。
  7. 前記適合性の判定は、前記回帰曲線を表すパラメータの評価を更に含む
    請求項2〜6のいずれか1項に記載の血液凝固分析方法。
  8. 前記基準曲線は、シグモイド曲線である
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の血液凝固分析方法。
  9. 前記シグモイド曲線は、以下の式で表される
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の血液凝固分析方法。
  10. 前記初期反応異常の判定は、前記凝固曲線における初期反応を示す特徴の検出結果を更に用いて行われる
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の血液凝固分析方法。
  11. 少なくとも一つの前記特徴は、
    前記凝固曲線において、第1光学的検出値から第2光学的検出値に変化するまでの時間が基準期間よりも長いこと、
    前記凝固曲線において、所定期間の光学的検出値の変化が基準値よりも大きいこと、及び
    前記凝固曲線において、第3光学的検出値に至るまでの時間が基準時間よりも短いこと、
    からなる群から選択される少なくとも一つの特徴を含む
    請求項10に記載の血液凝固分析方法。
  12. 前記特徴の検出は、前記適合性の判定に先立って行われ、
    前記適合性の判定は、少なくとも一つの前記特徴が検出された場合に行われ、前記特徴が検出されなかった場合には行われない
    請求項10又は11に記載の血液凝固分析方法。
  13. 前記血液凝固時間は、活性化部分トロンボプラスチン時間である
    請求項1〜12のいずれか1項に記載の血液凝固分析方法。
  14. 前記血液凝固時間は、前記凝固曲線において光学的検出値が凝固点に達する時間として算出される
    請求項1〜13のいずれか1項に記載の血液凝固分析方法。
  15. 前記凝固点は、前記凝固曲線における光学的検出値が、ベース光学的検出値から、前記ベース光学的検出値と停止時光学的検出値との間隔に対する所定割合分ほど変化した点であり、
    前記ベース光学的検出値は、前記凝固曲線において凝固反応開始前における光学的検出値であり、
    前記停止時光学的検出値は、前記凝固曲線において凝固反応停止点における光学的検出値である
    請求項14に記載の血液凝固分析方法。
  16. 前記データは、凝固反応開始から凝固反応停止までの期間の光学的検出値を少なくとも含む
    請求項1〜15のいずれか1項に記載の血液凝固分析方法。
  17. 前記初期反応異常であると判定した場合、表示装置は、エラーフラグ表示する
    請求項1〜16のいずれか1項に記載の血液凝固分析方法。
  18. 前記エラーフラグは、前記血液凝固時間とともに表示される
    請求項17に記載の血液凝固分析方法。
  19. 血液凝固分析装置であって、
    測定用試薬が添加された血液試料の光学的検出値の経時的な変化を示す凝固曲線を表すデータから血液凝固時間を算出する処理と、
    前記データによって表される前記凝固曲線データの形状と基準凝固曲線の形状との適合性の判定結果を用いて、初期反応異常の判定をする処理と、
    を実行する処理部を備える血液凝固分析装置。
  20. 血液凝固分析のための処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
    血液凝固分析のための処理は、
    測定用試薬が添加された血液試料の光学的検出値の経時的な変化を示す凝固曲線を表すデータから血液凝固時間を算出する処理と、
    前記データによって表される前記凝固曲線の形状と基準凝固曲線の形状との適合性の判定結果を用いて、初期反応異常の判定をする処理と、
    を含むコンピュータプログラム。
  21. 血液凝固分析方法であって、
    測定用試薬が添加された血液試料の光学的検出値の経時的な変化を示す凝固曲線を表すデータから血液凝固時間を算出し、
    前記データによって表される凝固曲線の形状と基準凝固曲線の形状との適合性を判定し、
    前記適合性の判定結果に応じた出力態様で前記血液凝固時間を出力する
    血液凝固分析方法。
  22. 血液凝固分析装置であって、
    測定用試薬が添加された血液試料の光学的検出値の経時的な変化を示す凝固曲線を表すデータから血液凝固時間を算出する処理と、
    前記データによって表される凝固曲線の形状と基準凝固曲線の形状との適合性を判定する処理と、
    前記適合性の判定結果に応じた出力態様での血液凝固時間出力処理と、
    を実行する処理部を備える血液凝固分析装置。
  23. 血液凝固分析のための処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
    血液凝固分析のための処理は、
    測定用試薬が添加された血液試料の光学的検出値の経時的な変化を示す凝固曲線を表すデータから血液凝固時間を算出する処理と、
    前記データによって表される凝固曲線の形状と基準凝固曲線の形状との適合性を判定する処理と、
    前記適合性の判定結果に応じた出力態様での血液凝固時間出力処理と、
    を含むコンピュータプログラム。
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