JP2018071978A - 酸素拡散係数測定装置 - Google Patents

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加藤 育康
Ikuyasu Kato
育康 加藤
友貴 佐埜
Tomoki Sano
友貴 佐埜
敦巳 山本
Atsumi Yamamoto
敦巳 山本
敦巳 井田
Atsumi Ida
敦巳 井田
大甫 林
Daisuke Hayashi
大甫 林
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Abstract

【課題】安定した測定を行うことができる酸素拡散係数測定装置を提供する。
【解決手段】酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段と、多孔体における酸素を消費させる酸素消費手段と、酸素消費手段の酸素消費量を制御する酸素消費量制御手段と、を備える、水を含んだ多孔体の酸素拡散係数測定装置であって、酸素消費量制御手段は、定電流制御(CC制御)を行う定電流モードと、定電圧制御(CV制御)を行う定電圧モードと、を有し、酸素濃度検出手段で検出した酸素濃度が所定値以下となったときに、定電流モードから定電圧モードへ切り替え制御される。
【選択図】図5

Description

本発明は、酸素拡散係数測定装置に関する。
多孔体の一方の面が酸素濃度検出手段および酸素消費手段に対向し、他方の面が所定の酸素濃度の気体に接するように配置された状態で酸素消費手段を、所定の酸素消費速度を満たすように酸素消費量制御手段によって制御する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−033016号公報
しかしながら、多孔体の乾燥工程で含水飽和度と酸素拡散係数の関係を求める場合、定電流で行うと酸素濃度が低くなった時にも一定の電流を流そうとするため、消費酸素量と電流の関係が一致しなくなり、測定が安定しない。その理由としては、空気亜鉛電池の電流を一定にするCC(定電流)制御では、酸素濃度が低くなったときにも指定の電流量を流そうとするため、消費酸素量と電流の関係が一致しなくなるとともに、電池が劣化してしまうため安定した測定ができなくなることが挙げられる。ちなみに、空気亜鉛電池での化学反応式は
O2+H2O+4e- → 4OH-
であり、酸素濃度が低いにもかかわらず電流を流すと測定誤差につながる。
そこで、本発明は、安定した測定を行うことができる酸素拡散係数測定装置を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するべく、本発明は、
酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段と、
前記多孔体における酸素を消費させる酸素消費手段と、
前記酸素消費手段の酸素消費量を制御する酸素消費量制御手段と、
を備える、水を含んだ多孔体の酸素拡散係数測定装置であって、
前記酸素消費量制御手段は、定電流制御を行う定電流モードと、定電圧制御を行う定電圧モードと、を有し、
前記酸素濃度検出手段で検出した酸素濃度が所定値以下となったときに、前記定電流モードから前記定電圧モードへ切り替え制御されることを特徴とする。
酸素消費量制御手段に、定電流制御を行う定電流モードと、定電圧制御を行う定電圧モードと、を設け、酸素濃度が所定値以下となったときに、定電流モードから定電圧モードへ切り替えることで、消費酸素量を抑えることができるため、消費酸素量と電流の関係の不一致を抑制でき、安定した測定を行うことができる。
本発明によれば、安定した測定を行うことができる酸素拡散係数測定装置を提供することができる。
酸素拡散係数測定装置による測定時の手順を示すフローチャートである。 酸素拡散係数測定装置の概要を示す図である。 多孔体ホルダの構成例を示す(A)正面図と、(B)底面図である。 評価用多孔体アッセンブリを水の入ったビーカーの中に入れた際の様子を示す図である。 酸素拡散係数測定装置による測定時の手順と各値の変化の例を示すグラフである。 拡散係数の算出方法の一例である数式を示すものである。 従前の酸素拡散係数測定装置による測定時の手順と各値の変化の例を参考として示すグラフである。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
まず、酸素拡散係数測定装置1の構成について説明する(図2、図3参照)。
本実施形態の酸素拡散係数測定装置1は、締結装置2、評価用多孔体アッセンブリ5、酸素センサ6、酸素消費型電池7、演算装置8、電流制御装置9を備える。
酸素消費型電池7は例えば空気亜鉛電池であって、電流量によって消費される酸素量が決まる。酸素消費手段の一例であるこの空気亜鉛電池は、電流(電圧)を負荷すると酸素を消費する機構となっている。
締結装置2は、評価用多孔体アッセンブリ5を挟持する挟持体上部3と挟持体下部4を有している。
評価用多孔体アッセンブリ5は、多孔体10を、多孔体ホルダ上部11、多孔体ホルダ下部12によって挟み込み、接着剤13で固定されている。また、多孔体ホルダ上部11には、ガス導入用の上部導入孔14、多孔体ホルダ下部12には、ガス排出用の下部排出孔15が設けられている。
続いて、酸素拡散係数測定装置1による測定時の処理例を説明する(図1、図4、図5参照)。
評価用多孔体アッセンブリ5を水の入ったビーカーの中に入れ(図4参照)、真空チャンバーの中で、多孔体内に液水を含浸させる。次に、液水を含浸させた評価用多孔体アッセンブリ5を、締結装置2の挟持体上部3と挟持体下部4との間に設置して締結する。その状態で、図1のフローチャートに示す処理の流れに従い、酸素拡散係数の計測を実行する。
すなわち、この処理例では、測定開始時は一定電流消費モード(CCモード)にて酸素消費手段(酸素消費型電池7)を制御し(ステップSP1)、酸素濃度C(O2)を計測する(ステップSP2)。計測の結果、酸素消費電流が0(C(O2)=0)になった時点で(ステップSP3にてYes)、一定電圧制御モード(CVモード)に切り替えて作動させ(ステップSP4)、酸素濃度C(O2)と電流量Iを計測し(ステップSP5)、酸素拡散係数Dの算出を行う(ステップSP6)。その後、酸素濃度検出手段による酸素濃度検出値が最大値(あるいは一定値)に安定するまで制御を継続し(ステップSP7)、終了する。
なお、ステップSP6では、例えば図6に示す公知の方法(式)に基づいて拡散係数Dを求めることができる。
上述のごとき計測処理によれば、初期状態にて一定電流消費モード(CCモード)にて酸素消費することで、初期の酸素濃度測定空間内に残っている酸素を消費し、初期誤差を除去することができる(図5参照)。
また、その後の一定電圧消費モード(CVモード)にて酸素消費することで、酸素測定空間の酸素濃度が低いときには消費酸素量を少量に抑え、安定した計測を実行することが可能となる(図5参照)。一方、酸素測定空間の酸素濃度が高くなったときには、消費酸素量が大きくなり、外部と酸素測定空間との間の酸素濃度差をできるだけ大きくすることができ、酸素濃度計測の精度が向上する。
ここまで説明したように、本実施形態の酸素拡散係数測定装置1によれば、従来は一定電流制御(CCモード)のみであったところ、一定電流制御に一定電圧制御(CVモード)を併せた処理制御を行っていることから以下のごとき利点がある。
・まず測定初期段階ではCC制御で酸素消費をすることで酸素濃度測定空間の内に残っている酸素を消費することで初期誤差を除去することができる。
・次に、酸素濃度が0になった段階でCVモードに切り替える。CCモードのままでは酸素濃度が0にもかかわらず電流を引くため、消費酸素量と電流の関係が一致しなくなるとともに電池が劣化するため安定した測定ができなくなるのに対して、CVモードでは酸素濃度が低いときには消費酸素量を少量に抑えるため、安定した測定が可能となる。
・また、酸素濃度が高いときには消費酸素量が大きくなり大気と酸素測定空間との間の酸素濃度差をできるだけ大きくすることができ酸素濃度計測の精度が安定する。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述した実施形態では、酸素消費電流が0(C(O2)=0)になったかどうかによって消費モードの切り替えの判別をしたが、酸素消費型電池7の電流量を用いて判別してもよい。
また、上述の実施形態では、酸素濃度検出手段による酸素濃度検出値が最大値で安定したかどうかで処理終了の判定をしたが、酸素消費型電池7の電圧値を読み取って判定してもよい。
本発明は、水を含んだ多孔体の酸素拡散係数測定装置に適用して好適である。
1…酸素拡散係数測定装置
2…締結装置
3…挟持体上部
4…挟持体下部
5…評価用多孔体アッセンブリ
6…酸素センサ
7…酸素消費型電池(酸素消費手段)
8…演算装置
9…電流制御装置
10…多孔体
11…多孔体ホルダ上部
12…多孔体ホルダ下部
13…接着剤
14…上部導入孔
15…下部排出孔

Claims (1)

  1. 酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段と、
    前記多孔体における酸素を消費させる酸素消費手段と、
    前記酸素消費手段の酸素消費量を制御する酸素消費量制御手段と、
    を備える、水を含んだ多孔体の酸素拡散係数測定装置であって、
    前記酸素消費量制御手段は、定電流制御を行う定電流モードと、定電圧制御を行う定電圧モードと、を有し、
    前記酸素濃度検出手段で検出した酸素濃度が所定値以下となったときに、前記定電流モードから前記定電圧モードへ切り替え制御されることを特徴とする、酸素拡散係数測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102449732B1 (ko) * 2021-04-01 2022-09-30 중앙대학교 산학협력단 대기 환경 하에서 기체의 생존 시간 및 확산 거리를 측정하는 방법

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