JP2018071598A - シール構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】シール本体の収縮率を低減させ、バックリングの膨張を抑制することができるシール構造を提供する。【解決手段】本発明のシール構造は、一方の部材30に設けた装着溝40にシール10を装着することによって、二部材間30,50の環状空間を密封するもので、シール10は、二部材30,50のうち他方の部材50に密接するシール本体20と、シール本体20と装着溝40の溝底41との間に配置されるバックリング24とを備え、装着溝40は、バックリング24と当接する溝底41と、溝底41から周方向に向けて立ち上がる一対の側壁42とを備え、各側壁42には、径方向の長さ途中に装着溝40の溝幅を狭める方向に突出する段差部43が形成され、段差部43の内周側端部45aから溝底41にかけて溝幅を広める傾斜面46が形成され、シール本体10は、段差部43に保持され、バックリング24が膨張すると傾斜面46に密接し、膨張を抑制する。【選択図】図1
Description
本発明は、回転・揺動・往復運動する二部材のうちの一方の部材に設けた装着溝にシールを装着することによって、二部材間の環状空間を密封するシール構造に関する。
従来より、相対運動する内周部材530及び外周部材550のうち内周部材530に装着されることで、内周部材530及び外周部材550間の環状空間を密封するシール構造としては、図3に示すものが知られている。
このシール構造は、内周部材530に設けられた装着溝540にシール510を装着するものであって、このシール510は、外周部材550の内周面551に密接する樹脂材製のシール本体520と、シール本体520と装着溝540の溝底との間に装着されるゴム材製のバックリング524とからなる。
上記構成のシール構造によれば、シール本体520が外周部材550と密接することによって、内周部材530及び外周部材550間の環状空間を密封するとともに、バックリング524がシール本体520を弾性付勢することによって、シール本体520に外周部材550の内周面551に対する面圧を付与することができる。
しかし、上記構成のシール構造は、雰囲気温度が低温となる条件と高温となる条件を繰り返す環境で使用されるに際し、以下の点について更なる改善の余地がある。
すなわち、低温条件下においては、図4に示すように、シール本体520が内周側に向けて収縮することで、シール本体520の収縮力がバックリング524の反発力を上回ると、シール本体520と外周部材550の内周面551との間に隙間Cが生じ、漏れが発生する可能性があった。
また、高温条件下においては、図5に示すように、バックリング524が熱によって膨張することで、バックリング524がシール本体520を押し上げ、シール本体520に外周部材550の内周面551に対する過大な面圧が付与されることによって、摺動負荷が増加する可能性があった。
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、シール本体の収縮率を低減させるとともに、バックリングの膨張を抑制することができるシール構造を提供することにある。
上述した技術的課題を解決するために、本発明は、相対運動する二部材のうちの一方の部材に設けた装着溝にシールを装着することによって、前記二部材間の環状空間を密封するシール構造において、前記シールは、前記二部材のうち他方の部材に密接するシール本体と、前記シール本体と前記装着溝の溝底との間に配置されるバックリングとを備え、前記装着溝は、前記バックリングと密接する溝底と、この溝底から周方向に向けて立ち上がる一対の側壁とを備え、各側壁には、その径方向の長さ途中に前記装着溝の溝幅を狭める方向に突出する段差部が形成されているとともに、前記段差部の突出端部から溝底にかけて溝幅を広める傾斜面が形成され、前記シール本体の内周側は、前記段差部によって保持され、前記バックリングが膨張したときに、前記傾斜面に前記バックリングが密接することによって膨張を抑制することを特徴とする。
本発明のシール構造によれば、段差部がシール本体を保持し、シール本体の収縮率を低減させることでシール本体と外周部材との間に隙間が生じることを抑制し、かつ、傾斜面がバックリングと当接し、バックリングの膨張を抑制することで、シール本体に外周部材の内周面に対する過大な面圧を付与することを防止することができる。
次に、本発明の実施形態に係るシール構造について、図面に基づき詳細に説明する。
本実施形態に係るシール構造は、図1に示すように、相対運動する内周部材30及び外周部材50のうち内周部材30に設けられた装着溝40にシール10を装着するものであって、このシール10は、外周部材50の内周面51に密接するシール本体20と、シール本体20と装着溝40の溝底41との間に配置されるバックリング24とを備える。
シール本体20は、全体として断面長方形状を呈するとともに、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PA(ポリアミド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PPS(ポリフェニレンスルファイド)等の環状の合成樹脂からなるものである。また、シール本体20は、軸方向一対の端面部21と、内周面22と、外周面23とを備え、外周面23が外周部材50の内周面51と密接している。
バックリング24は、断面円形をなす環状のOリング状であって、シール本体20の内周面22と装着溝40との間に適度に圧縮された状態で介装されている。
内周部材30は、その外周面31に環状の装着溝40が形成されており、この装着溝40にシール10が装着される。ここで、本実施形態に係るシール構造における内周部材30としては、例えば、往復運動するピストンが挙げられる。
外周部材50は、その内周面51にシール本体20の外周面23が密接するものである。ここで、本実施形態に係るシール構造における外周部材50としては、例えば、ピストンを挿通するシリンダ又はハウジングが挙げられる。
装着溝40は、軸方向に形成された溝底41と、この溝底41の軸方向両端から外周側に向けて延在し、互いに対向する一対の側壁42とを備える。
そして、この側壁42には、装着溝40の溝幅を狭めるとともに、シール本体20を保持する段差部43と、この段差部43の内周側端部45aから溝底41にかけて溝幅を広める傾斜面46が形成されている。
段差部43は、軸方向両側の側壁42の各々に形成されるものであって、断面L字状をなすものである。段差部43は、内周部材30の軸心に対して直交する方向に向けて延在する側面44と、側面44の内周側端部から内周部材30の軸心に対して同心状であって、装着溝40の溝幅を狭める方向に向けて延在する底面45とを有する。そして、シール本体20の一対の端面部21は、段差部43の側面44と隣接するとともに、シール本体20の内周面22における軸方向両端近傍は、段差部43における底面45と隣接する。ここで、本実施形態における段差部43の向かい合う側面44間の軸方向幅は、シール本体20における両側の端面部21間の軸方向幅よりも大きく設定されているとともに、向かい合う段差部43間の内周側端部45aの間の軸方向幅は、シール本体20における両側の端面部21間の軸方向幅よりも小さく、かつ、バックリング24の線径よりも小さく設定されている。これにより、シール本体20は、段差部43によって保持されているとともに、バックリング24は、装着溝40から外れないように装着されている。
傾斜面46は、段差部43の底面45における内周側端部45aから内周側に向けて装着溝40の溝幅が広がるように延在している。
上記構成のシール10は、シール本体20の内周面22における軸方向両端近傍が段差部43の底面45と密接することによって、装着溝40に保持されている。
また、バックリング24の外面25が装着溝40の傾斜面46及び装着溝40の溝底41と当接することによって、装着溝40にバックリング24が装着される。
そして、シール本体20の外周面23が外周部材50の内周面51に密接しつつ、バックリング24がシール本体20の内周面22に外周部材50の内周面51に対する面圧を付与するとともに、溝底41と当接することによって、シール10が内周部材30及び外周部材50間を確実に密封するようにする。
次に、本実施形態に係るシール構造が低温条件下にて使用された際の作用効果を説明する。まず、低温条件下においては、シール本体20が収縮しようとするが、本実施形態に係るシール構造によれば、バックリング24がシール本体20を外周部材50側へ向けて押し付けることで、シール本体20に外周部材50の内周面51に対する面圧を付与するとともに、シール本体20と密接する段差部43の底面45がシール本体20を保持している。これにより、シール本体20は、バックリング24の外周部材50の内周面51に対する面圧と、段差部43がシール本体20を保持する力によって、シール本体20の収縮を規制するため、シール本体20の収縮率を従来技術に係るシール510よりも小さくすることができる。
以上により、本実施形態に係るシール構造によれば、シール10が低温条件下で使用されるに際しても、シール本体20の収縮率を小さくすることができるため、シール本体20の外周面23と外周部材50の内周面51との間に隙間が発生することを抑制することができる。これにより、本実施形態に係るシール構造の密封性能を向上させることができる。
次に、本実施形態に係るシール構造が高温条件下にいて使用された際の作用効果について説明する。まず、高温条件下においては、ゴム材からなるバックリング24が熱によって過剰に膨張し、シール本体20の内周面22に対して、外周部材50の内周面51に対して過大な面圧を付与しようとする。しかし、本実施形態に係るシール構造によれば、図2に示すように、バックリング24が膨張しようとしたときに、装着溝40における傾斜面46にバックリング24の外面25が圧接することによって、バックリング24の膨張を規制することができる。
このため、バックリング24がシール本体20を過剰に押し上げ、シール本体20に外周部材50の内周面51に対する過大な摺動負荷が付与されることを防止することができる。
なお、本発明のシール構造におけるバックリングの材質、形状等は、特に限定されるものではない。
10 シール
20 シール本体
21 端面部
22 内周面
23 外周面
24 バックリング
25 外面
30 内周部材
31 外周面
40 装着溝
41 溝底
42 側壁
43 段差部
44 側面
45 底面
45a 内周側端部
46 傾斜面
50 外周部材
51 内周面
20 シール本体
21 端面部
22 内周面
23 外周面
24 バックリング
25 外面
30 内周部材
31 外周面
40 装着溝
41 溝底
42 側壁
43 段差部
44 側面
45 底面
45a 内周側端部
46 傾斜面
50 外周部材
51 内周面
Claims (1)
- 相対運動する二部材のうちの一方の部材に設けた装着溝にシールを装着することによって、前記二部材間の環状空間を密封するシール構造において、
前記シールは、前記二部材のうち他方の部材に密接するシール本体と、前記シール本体と前記装着溝の溝底との間に配置されるバックリングとを備え、
前記装着溝は、前記バックリングと密接する溝底と、この溝底から周方向に向けて立ち上がる一対の側壁とを備え、
各側壁には、その径方向の長さ途中に前記装着溝の溝幅を狭める方向に突出する段差部が形成されているとともに、前記段差部の突出端部から溝底にかけて溝幅を広める傾斜面が形成され、
前記シール本体の内周側は、前記段差部によって保持され、
前記バックリングが膨張したときに、前記傾斜面に前記バックリングが密接することによって膨張を抑制することを特徴とするシール構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016209610A JP2018071598A (ja) | 2016-10-26 | 2016-10-26 | シール構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016209610A JP2018071598A (ja) | 2016-10-26 | 2016-10-26 | シール構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018071598A true JP2018071598A (ja) | 2018-05-10 |
Family
ID=62115035
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016209610A Pending JP2018071598A (ja) | 2016-10-26 | 2016-10-26 | シール構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018071598A (ja) |
-
2016
- 2016-10-26 JP JP2016209610A patent/JP2018071598A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20161104 |