JP2018071135A - アンカー保持具 - Google Patents

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裕巳 山崎
Hiromi Yamazaki
裕巳 山崎
茂樹 岩渕
Shigeki Iwabuchi
茂樹 岩渕
公雄 増田
Kimio Masuda
公雄 増田
雄一朗 藪田
Yuichiro Yabuta
雄一朗 藪田
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Abstract

【課題】アンカーの確実な保持を実現する安価なアンカー保持具の提供を目的とする。【解決手段】躯体に穿孔した下孔に挿入されるアンカーに取り付けられるアンカー保持具であって、アンカーの周方向に沿って延びアンカーが挿入される開口部が設けられアンカーを径方向外側から保持する保持部と、開口部の周方向一端側および他端側においてそれぞれ保持部と接続されアンカーの軸方向に沿って延びアンカーの径方向外側に突出する一対の台座部と、を備える、アンカー保持具。【選択図】図1

Description

本発明は、アンカー保持具に関する。
構造物の躯体などに、躯体の剪断破壊強度を増大させるため、あるいは躯体の表面に他の物品を取り付けるために、補強筋やあと施工アンカー(以下、アンカーと呼ぶ)を埋設することがある。このような場合、躯体に穿孔した下孔に、アンカーを挿入するとともにモルタルや樹脂等の接着材料を注入することで、アンカーの埋設が行われる。
接着材料による接着強度を十分に確保するために、アンカーは、下孔の内周壁に対して一定の距離を設けて挿入されることが好ましい。アンカーと下孔の内周壁との間にスペースを確保する為のスペーサとして、特許文献1に記載されたものが知られている。
特許第4447365号公報
従来のスペーサ(アンカー保持具)は、アンカーに対する保持を確実とするために複数の取付部を有していたため、材料コストおよび加工コストが高くなっていた。
本発明は、上記の課題の解決を目的としてなされたものであり、アンカーの確実な保持を実現する安価なアンカー保持具の提供を目的とする。
本発明の一態様のアンカー保持具は、躯体に穿孔した下孔に挿入されるアンカーに取り付けられるアンカー保持具であって、前記アンカーの周方向に沿って延び前記アンカーが挿入される開口部が設けられ前記アンカーを径方向外側から保持する保持部と、前記開口部の周方向一端側および他端側においてそれぞれ前記保持部と接続され前記アンカーの軸方向に沿って延び前記アンカーの径方向外側に突出する一対の台座部と、を備える。
上述のアンカー保持具において、一対の前記台座部は、前記保持部に対して前記アンカーの軸方向に沿って互いに反対側に延びる構成としてもよい。
上述のアンカー保持具において、前記台座部が、前記アンカーの軸方向に沿って螺旋状に形成された線材からなる構成としてもよい。
上述のアンカー保持具において、前記台座部の螺旋形状には、前記アンカーの軸方向に沿って隙間が設けられている構成としてもよい。
上述のアンカー保持具において、前記保持部は、前記アンカーの径方向外側に突出する突出部を有し、前記アンカーの軸方向から見て、前記突出部および一対の前記台座部の頂点が描くピッチ円の中心が前記アンカーの中心と略一致する構成としてもよい。
上述のアンカー保持具において、前記保持部は、複数の前記突出部を有する構成としてもよい。
上述のアンカー保持具において、前記突出部の前記アンカーの径方向内側に、前記アンカーの縦節を収容可能な凹部が設けられている、構成としてもよい。
上述のアンカー保持具において、一対の前記台座部は、それぞれ前記アンカーの周方向一方側および他方側に向かって突出して前記アンカーの外周に接触する回転係止部を有する構成としてもよい。
本発明によれば、アンカーの確実な保持を実現する安価なアンカー保持具を提供できる。
第1実施形態のアンカー保持具の斜視図。 第1実施形態のアンカー保持具の軸方向から見た正面図。 第1実施形態のアンカー保持具を装着したアンカーの側面模式図。 第2実施形態のアンカー保持具の斜視図。 第2実施形態のアンカー保持具の軸方向から見た正面図。 第3実施形態のアンカー保持具の斜視図。 第3実施形態のアンカー保持具の軸方向から見た正面図。
以下、図面を用いて実施形態のアンカー保持具について説明する。
なお、各図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
以下の説明においては、アンカー保持具1の保持対象であるアンカー50の中心軸Jに平行な方向を「軸方向」と呼び、中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸Jを中心とする周方向(中心軸Jの軸周り)を単に「周方向」と呼ぶ。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態のアンカー保持具1の斜視図である。図2は、第1実施形態のアンカー保持具1の軸方向から見た正面図である。図3は、第1実施形態のアンカー保持具1を装着したアンカー50の側面模式図である。
本実施形態のアンカー保持具1は、躯体4に穿孔した下孔5に挿入されるアンカー50に取り付けられる。本実施形態において、アンカー保持具1の保持対象となるアンカー50は、例えば、JIS G 3112に規格化された異形棒鋼である。また、本実施形態のアンカー50は、径方向外側に突出する横節52および縦節51を有する。横節52は、アンカー50の周方向に沿って延び、軸方向に所定の距離を介して複数配置されている。また、縦節51は、アンカー50の軸方向に沿って延び、アンカー50の中心に対して互いに反対側に一対配置されている。
下孔5は、躯体4の表面から深さ方向に穿孔されている。下孔5は、上下方向に穿孔された孔であっても水平方向に穿孔された孔であってもよく、また、貫通孔であっても所定深さの孔であってもよい。
下孔5には、アンカー50が挿入される。また、下孔5とアンカー50との隙間には、モルタル等の接着部材が充填され硬化される。これにより、アンカー50を下孔5内に埋設固定することができる。なお、予め下孔5内に未硬化の接着部材を充填させた後に、アンカー保持具1を取り付けたアンカー50を下孔5に挿入してもよい。
アンカー保持具1は、保持部10と、一対の台座部20と、を備える。また、アンカー保持具1は、1本の線材3からなる。すなわち、保持部10と一対の台座部20は、一つながりの線材3を塑性変形させることで成形されている。線材3は、バネ鋼材などの弾性変形に富む金属素材から構成することが好ましい。この場合、アンカー保持具1は、金属製の線材を折り曲げ加工することで作製される。また、線材3は、適度な弾性を有するものであれば材質はどのようなものであってもよい。
(保持部)
保持部10は、アンカー50を径方向外側から保持する。保持部10は、周方向に沿って延びる。保持部10は、アンカー50の外周に沿って円弧状に湾曲している。アンカー保持具1をアンカー50に取り付けた状態で、保持部10の半径中心は、アンカー50の中心軸J上に位置する。
保持部10は、突出部10aと第1保持部端11と第2保持部端12とを有する。第1保持部端11および第2保持部端12は、周方向に沿って延びるアンカー保持具1の両端に位置する。第1保持部端11と第2保持部端12との周方向の間には、開口部15が設けられている。
開口部15は、アンカー保持具1の内側にアンカー50を挿入する為に設けられている。開口部15の開口幅は、アンカー50の直径より狭い。したがって、保持部10を弾性変形させることで開口部15を押し広げて、アンカー50を保持部10に径方向外側から挿入することができる。
突出部10aは、第1保持部端11から第2保持部端12への経路中央において、径方向外側に突出して形成されている。突出部10aは、円弧状に延びる保持部10の一部を径方向外側に迂回するように湾曲させることで形成されている。
突出部10aの径方向内側には、凹部10bが設けられている。凹部10bの幅は、縦節51の幅より大きい。また、凹部10bの深さは、縦節51の高さより大きい。すなわち、凹部10bは、縦節51を収容可能である。凹部10bは、周方向に延びる保持部10の半径中心に対して、開口部15の反対側に位置する。すなわち、凹部10bの径方向反対側には、開口部15が位置する。図2に示すように、アンカー50は、中心軸Jの反対側に位置し軸方向に沿って延びる一対の縦節51を有する。アンカー保持具1をアンカー50に取り付けた状態で、一方の縦節51は凹部10bに収容され、他方の縦節51は開口部15に位置する。
本実施形態によれば、縦節51を凹部10bと開口部15とに位置させることで、保持部10によりアンカー50の縦節51を避けてアンカー50を保持できる。これにより、保持部10によるアンカー50の保持をより強固とすることができる。
また、凹部10bが縦節51を収容することで、凹部10bが縦節51の周方向への移動を抑制する。すなわちアンカー50が、アンカー保持具1に対して中心軸Jを中心として回転することを抑制できる。これにより、アンカー50とアンカー保持具1とをより一体的に構成することが可能となり、アンカー50を下孔5内に挿入する際に、アンカー保持具1がアンカー50から脱落することを抑制できる。
(台座部)
一対の台座部20は、開口部15の周方向一端側に位置する第1保持部端11および他端側の第2保持部端12において、保持部10と接続されている。一対の台座部20は、アンカー50の外周に接触しながらアンカー50の軸方向(中心軸J方向)に沿って延びる。
台座部20は、アンカー50の軸方向に沿って並ぶ複数の点でアンカー50の外周に点接触する。台座部20は、アンカー50の軸方向に沿って並ぶ複数の点でアンカー50の外周に接触することで、アンカー50に対する保持部10の倒れを抑制する。すなわち、台座部20によって、保持部10は、台座部20が延びる方向に倒れにくくなる。したがって、アンカー50を下孔5に挿入する際に、保持部10が下孔5に擦るように接触しても、保持部10がアンカー50に対して倒れることを抑制できる。ここで、「保持部10がアンカー50に対して倒れる」とは、保持部10の湾曲形状の中心軸がアンカー50の中心軸Jに対して傾くように保持部10がずれることを意味する。また、「軸方向に沿って並ぶ複数点で点接触する」とは、軸方向に沿って延びる線分で線接触する場合を含む概念であるとする。線接触は、無数の接触点が軸方向に沿って並ぶものと捉えることができる。
一対の台座部20のうち、第1保持部端11から延びる一方と第2保持部端12から延びる他方は、軸方向に沿って互いに反対側に延びる。すなわち、一対の台座部20は、保持部10に対して軸方向両側に向かって延びる。このため、保持部10に軸方向の何れの向きの力が加わった場合であっても、一対の台座部20によって、保持部10の倒れを抑制できる。したがって、作業者は、アンカー保持具1を取り付けたアンカー50を下孔5に挿入する際に、アンカー保持具1の向きを気にする必要がなく、暗部での作業であっても正しい取り付けを実行できる。
図3に示すように、アンカー50の横節52は、一対の縦節51により区画される外周面の2つの領域において、千鳥状に配置される場合がある。この場合、一対の台座部20が保持部10に対して互いに軸方向の反対側に延びることで、台座部20が横節52を避けるように配置される。台座部20が横節52に乗り上げないように台座部20を短くする必要がなく、台座部20を長くすることができる。
さらに、一対の台座部20が保持部10に対して互いに軸方向の反対側に延びることで、アンカー保持具1は、一対の台座部20を土台として安定して自立できる。作業現場において、アンカー保持具1を自立させることで、取り付け前のアンカー保持具1の取り扱いが容易となる。
台座部20の軸方向に沿う長さLは、アンカー50の直径に対して、10%以上150%以下とすることが好ましい。
台座部20の長さLをアンカーの直径Dに対し10%以上とすることで、保持部10がアンカー50に対して倒れることを効果的に抑制して、保持部10によるアンカー50保持の安定性を高めることができる。同様の理由で、台座部20の長さLは、アンカーの直径Dに対し50%以上とすることがより好ましい。
台座部20の長さLをアンカーの直径Dに対して150%以下とすることで、台座部20として用いる線材3の長さを短くして安価にアンカー保持具1を製造できる。同様の理由で、台座部20の長さLは、アンカーの直径Dに対し100%以下とすることがより好ましい。
なお、台座部20の長さLとは、アンカー保持具1をアンカー50に取り付けた状態で、台座部20とアンカー50の外周との複数の接触点のうち軸方向両端に位置する接触点同士の距離である。
台座部20は、アンカー50の軸方向に沿って螺旋状に形成されている。台座部20は、線材3を開口部15に対して外側に向かって、連続的にカールさせることで成形されている。線材3を螺旋状に形成することで台座部20の剛性を高めることができる。これにより、台座部20の変形が抑制され、アンカー50を下孔5内に保持するための十分な保持力を確保できる。
図3に示すように、台座部20の螺旋形状は、アンカー50の軸方向に沿って隙間dが設けられていることが好ましい。螺旋形状に隙間dが設けられていることで、接着部材が螺旋形状の内部まで侵入しやすくなる。これにより、螺旋形状の内部に接着部材のボイドが形成されることを抑制できる。ボイドは、硬化した接着部材の強度的な欠陥となる虞がある。また、ボイド内に水が貯まることで、アンカー50の腐食の原因となる虞がある。螺旋形状に隙間dを設けることで、接着部材の内部のボイド生成を抑制して、強度的な欠陥および腐食の原因を予め抑制することができる。
螺旋形状の隙間dは、線材3の線径の10%以上100%未満とすることが好ましい。
隙間dを線材3の線径の10%以上とすることで、隙間dから未硬化の接着部材を確実に侵入させることができる。同様の理由から隙間dは、線材3の線径の30%以上とすることがより好ましい。
隙間dを線材3の線径の100%以上とする場合、複数のアンカー保持具1を同一のケース内に収容した場合に、アンカー保持具1同士が螺旋部分で絡まり易くなる。隙間dを線材3の線径の100%未満とすることで、アンカー保持具1同士が絡まることを抑制でき、作業者による取り扱いが容易となる。同様の理由から隙間dは、線材3の線径の60%以下とすることがより好ましい。
一対の台座部20は、保持部10の開口部15の両側において、カールされて螺旋状に形成されている。したがって、開口部15は、外側に向かって徐々に広くなる。本実施形態によれば、開口部15にアンカー50を挿入することで開口部15を円滑に押し広げることが可能となり、容易な挿入が可能となる。
台座部20は、アンカー50の径方向外側に突出する。台座部20は、下孔5の内周面と接触する。アンカー50に取り付けて下孔5に挿入した状態で、アンカー50の軸方向から見て、一対の台座部20および保持部10の突出部10aの頂点が描くピッチ円Pの中心は、アンカー50の中心(すなわち中心軸J)と略一致する。また、ピッチ円Pは、下孔5の内周面と略一致する。一対の台座部20および保持部10の突出部10aの頂点が下孔5の内周面に接触して、アンカー50の中心を下孔5の中心に容易に位置合わせすることができる。
また、台座部20は、転がり止めとして機能する。アンカー保持具1を取り付けた状態でアンカー50を床面状に載置した場合、台座部20が、アンカー50の回転を係止してアンカー50が床面上を転がることを抑制する。したがって、施工前にアンカー50にアンカー保持具1を取り付けておくことで、アンカー50の不意な移動を抑制できる。
(まとめ)
本実施形態のアンカー保持具1によれば、アンカー50に装着された状態で下孔5に挿入されることで、一対の台座部20の頂点と保持部10の突出部10aの頂点との3点で、下孔5の内周面に接触する。これによって、アンカー50の中心が、下孔5の略中心に位置合わせされ、アンカー50の外周と下孔5の内周面との間に適度なクリアランスが確保される。さらにアンカー50と下孔5との間に接着部材を注入して硬化させることで、周方向に沿って均一な層厚を有する接着層を形成することが可能となる。
本実施形態によれば、1つの保持部10によって確実にアンカー50を保持することができる。このため、複数の保持部を備えた従来構造のアンカー保持具と比較して、安価なアンカー保持具1を提供できる。加えて、複数の保持部を備える場合と比較して、アンカー50に取り付ける保持部10の数が少ないため取り付けに要する工数が少なく、現場の作業者の負担を軽減できる。
<第2実施形態>
図4は、第2実施形態のアンカー保持具101の斜視図である。図5は、第2実施形態のアンカー保持具101の軸方向から見た正面図である。
本実施形態のアンカー保持具101は、上述の実施形態のアンカー保持具1と比較して、保持部110が2つの突出部110aを有する点が異なる。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
アンカー保持具101は、第1実施形態と同様に、保持部110と一対の台座部20とを有する。アンカー保持具101は、1本の線材103からなる。
保持部110は、アンカー50の周方向に沿って延びアンカー50を径方向外側から保持する。保持部110は、2つの突出部110aと、第1保持部端111と、第2保持部端112とを有する。第1保持部端111および第2保持部端112は、周方向に沿って延びるアンカー保持具101の末端に位置する。第1保持部端111と第2保持部端112との間には、開口部15が設けられている。
一対の台座部20は、開口部15の周方向一端側に位置する第1保持部端111および他端側の第2保持部端112において、保持部110と接続されている。
2つの突出部110aは、それぞれ第1保持部端111から第2保持部端112への経路中に径方向外側に突出する。2つの突出部110aは、円弧状に延びる保持部110の一部を径方向外側に迂回するように湾曲させることでも形成できる。2つの突出部110aは、アンカー50の周方向に沿って並んで配置されている。
突出部110aの径方向内側には、凹部110bが設けられている。凹部110bは、縦節51を収容可能である。2つの凹部110bは、周方向に延びる保持部110の半径中心に対して、開口部15の反対側に位置する。すなわち、2つの凹部110bの径方向反対側には、開口部15が位置する。図5に示すように、アンカー保持具101をアンカー50に取り付けた状態で、2つの凹部110bのうち一方には縦節51が収容される。凹部110bの径方向反対側には開口部15が位置する。このため、開口部15には、他方の縦節51が配置される。
本実施形態のアンカー保持具101によれば、上述の実施形態と同様の効果を奏することができる。また、本実施形態のアンカー保持具101は、複数の(本実施形態では2つ)の突出部110aを有することで、下孔5の内周面に対する接触点を増加させることができる。これにより、アンカー50の中心の位置合わせをより安定して行うことができる。
<第3実施形態>
図6は、第3実施形態のアンカー保持具201の斜視図である。図7は、第3実施形態のアンカー保持具201の軸方向から見た正面図である。
第3実施形態のアンカー保持具201は、第1実施形態および第2実施形態のアンカー保持具1、101と比較して、保持部210の突出部210aの構成と、一対の台座部220が突起(回転係止部)221を有する点と、が主に異なる。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態のアンカー保持具201の保持対象となるアンカーは、例えば外周全体にオネジが形成されたアンカーボルト(アンカー)250である。アンカー保持具201は、躯体4に穿孔した下孔5に挿入されるアンカーボルト250に取り付けられる。
アンカー保持具201は、第1実施形態と同様に、保持部210と一対の台座部220とを有する。アンカー保持具201は、1本の線材203からなる。
保持部210は、アンカーボルト250の周方向に沿って延びアンカーボルト250を径方向外側から保持する。保持部210は、突出部210aと、第1保持部端211と、第2保持部端212とを有する。第1保持部端211および第2保持部端212は、周方向に沿って延びるアンカー保持具201の両端に位置する。第1保持部端211と第2保持部端212との間には、開口部215が設けられている。
突出部210aは、円弧状に延びる保持部210の一部を径方向外側に1つの輪を作ることで形成されている。線材203の一部により輪を作って形成された突出部210aは、第1実施形態および第2実施形態の突出部10a、110aと比較して剛性に優れる。したがって、突出部210aは、下孔5の内周面に対して突っ張るようにアンカーボルト250を確実に支持できる。
加えて、線材203の一部に輪を作って突出部210aを形成することで、保持部210は突出部210aの方向一方側と他方側とで、線材203の線径だけ軸方向にオフセットされる。本実施形態のアンカー保持具201を外周にオネジが形成されたアンカーボルト250に取り付ける場合、オネジのピッチに沿って保持部210を取り付けることができる。すなわち、本実施形態によれば、保持部210によるアンカーボルト250の保持力を高めることができる。
一対の台座部220は、開口部215の周方向一端側に位置する第1保持部端211および他端側の第2保持部端212において、保持部210と接続されている。一対の台座部220のうち、第1保持部端211から延びる一方と第2保持部端212から延びる他方は、アンカーボルト250の軸方向に沿って互いに反対側に延びる。台座部220は、軸方向に沿って螺旋状に形成されている。
一対の台座部220は、それぞれ突起221を有する。突起221は、線材203の両端末に位置する。突起221は、螺旋状に形成された台座部220の先端において中心軸Jに向かって直線的に延びる。図7に示すように、アンカー保持具201をアンカーボルト250に取り付けると、突起221は、アンカーボルト250の外周に接触して弾性変形する。一対の突起221は、アンカーボルト250の周方向一方側および他方側に向かって突出してアンカーボルト250の外周を押圧する。一対の突起221は、アンカーボルト250の外周に対して回転方向一方側又は他方側に引っかかっている。したがって、一対の突起221は、それぞれアンカーボルト250が一方側又は他方側に回転することを抑制する。すなわち、一対の突起221は、回転係止部として機能する。
アンカーボルト250は、ボルトに挿入するために下孔5内で回転させられる場合がある。アンカーボルト250に対してアンカー保持具201が回転すると、アンカーボルト250のオネジに沿ってアンカー保持具201が軸方向に移動して脱落する虞がある。本実施形態によれば、一対の突起221により、アンカー保持具201とアンカーボルト250との相対的な回転を抑制できる。すなわち、アンカーボルト250とアンカー保持具201とをより一体的に構成することが可能となり、アンカー保持具201の脱落を抑制できる。
本実施形態の台座部220は、第1実施形態および第2実施形態の台座部20と比較して軸方向に沿う長さLが短い。本実施形態のアンカー保持具201は、外周にオネジが形成されたアンカーボルト250に取り付けられる。したがって、螺旋状に形成された台座部220は、アンカーボルト250のピッチ間に入り込みアンカーボルト250をより強固に保持する。このように、保持対象となるアンカーがアンカーボルト250である場合に、台座部220の軸方向に沿う長さLを短くすることができる。より具体的には、アンカーボルト250を対象とする場合、台座部220の長さLは、アンカーボルト250の直径Dに対し10%以上30%以下とすることが好ましい。なお、本明細書において、アンカーボルト250の直径とは、アンカーボルト250の呼び径であるものとする。
以上に、本発明の様々な実施形態を説明したが、各実施形態における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
例えば、上述の各実施形態において、アンカー保持具は、1本の線材から形成されている。しかしながら、アンカー保持具は、複数本の線材を組み合わせて構成されていてもよい。また、板材など線材以外の構成材から形成されていてもよい。
また、上述の各実施形態において、一対の台座部は、保持部から軸方向に沿って互いに反対方向に延びる。しかしながら、一対の台座部は、保持部から軸方向に沿って同方向に延びていてもよい。また、それぞれの台座部が、保持部から軸方向両側に延びていてもよい。
1,101,201…アンカー保持具、3,103,203…線材、4…躯体、5…下孔、10,110,210…保持部、10a,110a,210a…突出部、10b,110b…凹部、15,215…開口部、20,220…台座部、50…アンカー、51…縦節、52…縦節、221…突起(回転係止部)、250…アンカーボルト(アンカー)、d…隙間、P…ピッチ円

Claims (8)

  1. 躯体に穿孔した下孔に挿入されるアンカーに取り付けられるアンカー保持具であって、
    前記アンカーの周方向に沿って延び前記アンカーが挿入される開口部が設けられ前記アンカーを径方向外側から保持する保持部と、
    前記開口部の周方向一端側および他端側においてそれぞれ前記保持部と接続され前記アンカーの軸方向に沿って延び前記アンカーの径方向外側に突出する一対の台座部と、を備える、
    アンカー保持具。
  2. 一対の前記台座部は、前記保持部に対して前記アンカーの軸方向に沿って互いに反対側に延びる、
    請求項1に記載のアンカー保持具。
  3. 前記台座部が、前記アンカーの軸方向に沿って螺旋状に形成された線材からなる、
    請求項1又は2に記載のアンカー保持具。
  4. 前記台座部の螺旋形状には、前記アンカーの軸方向に沿って隙間が設けられている、
    請求項3に記載のアンカー保持具。
  5. 前記保持部は、前記アンカーの径方向外側に突出する突出部を有し、
    前記アンカーの軸方向から見て、前記突出部および一対の前記台座部の頂点が描くピッチ円の中心が前記アンカーの中心と略一致する、
    請求項1〜4の何れか一項に記載のアンカー保持具。
  6. 前記保持部は、複数の前記突出部を有する、
    請求項5に記載のアンカー保持具。
  7. 前記突出部の前記アンカーの径方向内側に、前記アンカーの縦節を収容可能な凹部が設けられている。
    請求項5又は6に記載のアンカー保持具。
  8. 一対の前記台座部は、それぞれ前記アンカーの周方向一方側および他方側に向かって突出して前記アンカーの外周に接触する回転係止部を有する、
    請求項1〜7の何れか一項に記載のアンカー保持具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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