JP2018069928A - Reaction force generation device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、車両用の反力発生装置に関する。 The present invention relates to a reaction force generator for a vehicle.
車両用制動装置には、ブレーキ操作部材の操作に対して反力を発生させる機構(装置)が搭載されている。反力発生装置は、車両用制動装置の種類(ブースタの種類やバイワイヤ構成か否か等)に応じて設けられ、例えば、リアクションディスクに当接する当接部材を備えるものや、ストロークシミュレータを備えるものがある。当接部材を有する車両用制動装置としては、例えば特開平4−215558号公報に記載されている。 The vehicle braking device is equipped with a mechanism (device) that generates a reaction force with respect to the operation of the brake operation member. The reaction force generating device is provided according to the type of vehicle braking device (booster type, by-wire configuration, etc.), for example, having a contact member that contacts the reaction disk, or having a stroke simulator There is. An example of a vehicle braking device having an abutting member is described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 4-215558.
しかしながら、上記当接部材を持つ反力発生装置では、反力の変化特性(反力特性)を変更するために当接部材の形状を変更しなければならないが、当該変更にはリアクションディスクの耐久性の観点から大きな制約がある。また、当接部材の加工や取り替えは構造上難しく、作業効率やコストの面で問題がある。また、ストロークシミュレータの反力特性は、シリンダ内に配置された付勢部材(バネ等)と弾性部材(ゴム等)の組み合わせにより設定されているが、上記の当接部材同様、反力特性の変更自由度には構成上制約がある。このように従来の反力発生装置では、構造やコストの面から、反力特性の変更に制約があった。 However, in the reaction force generating device having the contact member, the shape of the contact member must be changed in order to change the reaction force change characteristic (reaction force characteristic). There is a big restriction from the viewpoint of sex. Further, the processing and replacement of the abutting member is structurally difficult, and there are problems in terms of work efficiency and cost. The reaction force characteristic of the stroke simulator is set by a combination of an urging member (spring or the like) and an elastic member (rubber or the like) disposed in the cylinder. There are restrictions on the degree of freedom in the configuration. As described above, in the conventional reaction force generator, there is a limitation in changing the reaction force characteristics from the viewpoint of structure and cost.
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、反力特性を容易に変更することができる反力発生装置を提供することを目的とする。 This invention is made | formed in view of such a situation, and it aims at providing the reaction force generator which can change a reaction force characteristic easily.
本発明の反力発生装置は、車両のブレーキ操作部材の操作に応じて反力圧が発生する液圧室を有するシリンダ部材と、前記ブレーキ操作部材の操作に応じて前記シリンダ部材内を前記シリンダ部材の軸方向に移動する移動部材と、前記反力圧を受けるとともに、前記シリンダ部材と前記移動部材との間をシールするシール部材と、を備え、前記ブレーキ操作部材の操作に対して、前記シール部材に生じる摺動抵抗に応じた反力を発生させる反力発生装置であって、前記シリンダ部材及び前記移動部材の一方は、前記シール部材を前記軸方向に係合させる係合部を有する係合側部材を構成し、前記シリンダ部材及び前記移動部材の他方は、前記シール部材に対して相対的に摺動可能な摺動側部材を構成し、前記シール部材は、初期状態で前記摺動側部材との間に隙間を形成する環状の基部と、前記基部から前記摺動側部材に向けて突出し、前記初期状態で前記摺動側部材と当接する環状の凸部と、を備え、前記基部は、前記反力圧が所定圧以上である場合に前記摺動側部材に当接するように構成されている。 The reaction force generator according to the present invention includes a cylinder member having a hydraulic pressure chamber in which a reaction force pressure is generated in response to an operation of a brake operation member of a vehicle, and the cylinder member in the cylinder member in response to an operation of the brake operation member. A moving member that moves in the axial direction of the member, and a seal member that receives the reaction force pressure and seals between the cylinder member and the moving member. A reaction force generation device that generates a reaction force corresponding to a sliding resistance generated in a seal member, wherein one of the cylinder member and the moving member has an engagement portion that engages the seal member in the axial direction. An engaging side member, and the other of the cylinder member and the moving member constitutes a sliding side member that is slidable relative to the seal member, and the seal member is slid in an initial state. An annular base portion that forms a gap with the side member, and an annular convex portion that projects from the base portion toward the sliding side member and contacts the sliding side member in the initial state, The base is configured to contact the sliding member when the reaction force pressure is equal to or higher than a predetermined pressure.
本発明によれば、凸部によりシール部材に段付き構造(段差)が設けられ、反力圧が所定圧以上になると摺動側部材とシール部材との接触面積(すなわち摺動抵抗)が基部の分だけ大きくなる。これにより、圧力(反力圧)又はブレーキ操作部材の操作量と反力の関係である反力特性の勾配に折れ点を設けることができる。つまり、形状の制約が比較的小さく且つ製造も比較的容易なシール部材の形状を変更するだけで、反力特性を狙った特性に変更することができる。本発明によれば、反力特性を容易に変更することができる。 According to the present invention, the seal member is provided with a stepped structure (step) by the convex portion, and when the reaction force pressure exceeds a predetermined pressure, the contact area between the slide side member and the seal member (that is, the sliding resistance) is the base. It will be bigger by Thereby, a breakpoint can be provided in the gradient of the reaction force characteristic, which is the relationship between the pressure (reaction force pressure) or the operation amount of the brake operation member and the reaction force. That is, it is possible to change the reaction force characteristic to a characteristic simply by changing the shape of the seal member that has relatively small shape restrictions and is relatively easy to manufacture. According to the present invention, the reaction force characteristic can be easily changed.
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。また、説明に用いる各図は概念図であり、各部の形状は必ずしも厳密なものではない場合がある。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. In the following embodiments, the same or equivalent parts are denoted by the same reference numerals in the drawings. Each figure used for explanation is a conceptual diagram, and the shape of each part may not necessarily be exact.
図1に示すように、本実施形態の車両用制動装置は、車輪5FR,5FL,5RR,5RLに液圧制動力を発生させる液圧制動力発生装置BFと、液圧制動力発生装置BFを制御するブレーキECU6と、を備えている。 As shown in FIG. 1, the vehicle braking device according to the present embodiment includes a hydraulic braking force generator BF that generates hydraulic braking force on wheels 5FR, 5FL, 5RR, and 5RL, and a brake that controls the hydraulic braking force generator BF. ECU6.
液圧制動力発生装置BFは、図1に示すように、マスタシリンダ1と、反力発生機構2と、第一制御弁22と、第二制御弁23と、サーボ圧発生装置4と、アクチュエータ53と、ホイールシリンダ541〜544と、各種センサ71〜76等により構成されている。
As shown in FIG. 1, the hydraulic braking force generator BF includes a master cylinder 1, a
マスタシリンダ1は、ブレーキペダル10の操作量に応じて作動液(ブレーキ液)をアクチュエータ53に供給する部位であり、メインシリンダ11、カバーシリンダ12、入力ピストン13、第1マスタピストン14、および第2マスタピストン15を備えている。ブレーキペダル(「ブレーキ操作部材」に相当する)10は、運転手がブレーキ操作可能なブレーキ操作手段であれば良い。
The master cylinder 1 is a part that supplies hydraulic fluid (brake fluid) to the
メインシリンダ11は、前方が閉塞されて後方に開口する有底略円筒状のハウジングである。メインシリンダ11の内周側の後方寄りに、内向きフランジ状に突出する内壁部111が設けられている。内壁部111の中央は、前後方向に貫通する貫通孔111aとされている。また、メインシリンダ11の内部の内壁部111よりも前方に、内径がわずかに小さくなっている小径部位112(後方)、113(前方)が設けられている。つまり、小径部位112、113は、メインシリンダ11の内周面から内向き環状に突出している。メインシリンダ11の内部には、小径部位112に摺接して軸方向に移動可能に第1マスタピストン14が配設されている。同様に、小径部位113に摺接して軸方向に移動可能に第2マスタピストン15が配設されている。
The main cylinder 11 is a bottomed, substantially cylindrical housing that is closed at the front and opens to the rear. An
カバーシリンダ12は、筒状(略円筒状)のシリンダ部(「シリンダ部材」に相当する)121、蛇腹筒状のブーツ122、およびカップ状の圧縮スプリング123で構成されている。圧縮スプリング123は、操作ロッド10aを後方に付勢している。
The
入力ピストン(「移動部材」に相当する)13は、ブレーキペダル10の操作に応じてカバーシリンダ12内を摺動するピストン部材である。入力ピストン13は、ブレーキペダル10の操作に応じてシリンダ部121内を前後方向(シリンダ部121の軸方向)に移動する部材である。シリンダ部121は、マスタシリンダ1の一部又はマスタシリンダ1に連結された筒状部材であるといえる。入力ピストン13は、シリンダ部121の後方部位121bに軸方向に摺動可能かつ液密的に配置され、底壁131がシリンダ部121の前方部位121aの内周側に入り込んでいる。底壁131は、入力ピストン13の後方への移動を規制している。入力ピストン13とシリンダ部121との間には、環状のシール部材95、96が配置されている。シール部材95及びその周辺の詳細構成は後述する。
An input piston (corresponding to a “moving member”) 13 is a piston member that slides in the
入力ピストン13の内部には、ブレーキペダル10に連動する操作ロッド10aが配設されている。ブレーキペダル10が踏み込み操作されたときに、操作ロッド10aは、ブーツ122および圧縮スプリング123を軸方向に押動しながら前進する。操作ロッド10aの前進に伴い、入力ピストン13も連動して前進する。入力ピストン13と操作ロッド10aは、入力ロッドを構成している。
Inside the
第1マスタピストン14は、メインシリンダ11の内壁部111に軸方向に摺動可能に配設されている。第1マスタピストン14は、前方側から順番に加圧筒部141、フランジ部142、および突出部143が一体となって形成されている。加圧筒部141は、前方に開口を有する有底略円筒状に形成され、メインシリンダ11の内周面との間に間隙を有し、小径部位112に摺接している。加圧筒部141の内部空間には、第2マスタピストン15との間にコイルばね状の付勢部材144が配設されている。付勢部材144により、第1マスタピストン14は後方に付勢されている。換言すると、第1マスタピストン14は、設定された初期位置に向けて付勢部材144により付勢されている。
The
フランジ部142は、加圧筒部141よりも大径で、メインシリンダ11の内周面に摺接している。突出部143は、フランジ部142よりも小径で、内壁部111の貫通孔111aに液密に摺動するように配置されている。突出部143の後端は、貫通孔111aを通り抜けてシリンダ部121の内部空間に突出し、シリンダ部121の内周面から離間している。突出部143の後端面は、入力ピストン13の底壁131から離間し、その離間距離は変化し得るように構成されている。
The
ここで、メインシリンダ11の内周面、第1マスタピストン14の加圧筒部141の前側(前端面、内周面)、および第2マスタピストン15の後側により、「第1マスタ室1D」が区画されている。また、メインシリンダ11の内周面(内周部)と小径部位112と内壁部111の前面、および第1マスタピストン14の外周面により、第1マスタ室1Dよりも後方の後方室が区画されている。第1マスタピストン14のフランジ部142の前端部および後端部は後方室を前後に区分しており、前側に「第二液圧室1C」が区画され、後側に「サーボ室1A」が区画されている。さらに、メインシリンダ11の内周部、内壁部111の後面、シリンダ部121の前方部位121aの内周面(内周部)、第1マスタピストン14の突出部143(後端部)、および入力ピストン13の前端部により「第一液圧室1B(「液圧室」に相当する)」が区画されている。
Here, the inner surface of the main cylinder 11, the front side (front end surface, inner surface) of the
第2マスタピストン15は、メインシリンダ11内の第1マスタピストン14の前方側に、小径部位113に摺接して軸方向に移動可能に配置されている。第2マスタピストン15は、前方に開口を有する筒状の加圧筒部151、および加圧筒部151の後側を閉塞する底壁152が一体となって形成されている。底壁152は、第1マスタピストン14との間に付勢部材144を支承している。加圧筒部151の内部空間には、メインシリンダ11の閉塞された内底面111dとの間に、コイルばね状の付勢部材153が配設されている。付勢部材153により、第2マスタピストン15は後方に付勢されている。換言すると、第2マスタピストン15は、設定された初期位置に向けて付勢部材153により付勢されている。メインシリンダ11の内周面、内底面111d、および第2マスタピストン15により、「第2マスタ室1E」が区画されている。
The
マスタシリンダ1には、内部と外部を連通させるポート11a〜11iが形成されている。ポート11aは、メインシリンダ11のうち内壁部111よりも後方に形成されている。ポート11bは、ポート11aと軸方向の同様の位置に、ポート11aに対向して形成されている。ポート11aとポート11bは、メインシリンダ11の内周面とシリンダ部121の外周面との間の環状空間を介して連通している。ポート11aおよびポート11bは、配管161に接続され、かつリザーバ171(低圧力源)に接続されている。
The master cylinder 1 is formed with ports 11a to 11i that allow communication between the inside and the outside. The port 11 a is formed behind the
また、ポート11bは、シリンダ部121および入力ピストン13に形成された通路18により第一液圧室1Bに連通している。通路18は入力ピストン13が前進すると遮断され、これによって第一液圧室1Bとリザーバ171とが遮断される。
The
ポート11cは、内壁部111より後方かつポート11aよりも前方に形成され、第一液圧室1Bと配管162とを連通させている。ポート11dは、ポート11cよりも前方に形成され、サーボ室1Aと配管163とを連通させている。ポート11eは、ポート11dよりも前方に形成され、第二液圧室1Cと配管164とを連通させている。
The port 11c is formed behind the
ポート11fは、小径部位112の両シール部材91、92の間に形成され、リザーバ172とメインシリンダ11の内部とを連通している。ポート11fは、第1マスタピストン14に形成された通路145を介して第1マスタ室1Dに連通している。通路145は、第1マスタピストン14が前進するとポート11fと第1マスタ室1Dが遮断される位置に形成されている。ポート11gは、ポート11fよりも前方に形成され、第1マスタ室1Dと配管51とを連通させている。
The
ポート11hは、小径部位113の両シール部材93、94の間に形成され、リザーバ173とメインシリンダ11の内部とを連通させている。ポート11hは、第2マスタピストン15の加圧筒部151に形成された通路154を介して第2マスタ室1Eに連通している。通路154は、第2マスタピストン15が前進するとポート11hと第2マスタ室1Eが遮断される位置に形成されている。ポート11iは、ポート11hよりも前方に形成され、第2マスタ室1Eと配管52とを連通させている。
The
また、マスタシリンダ1のメインシリンダ11内には、適宜、Oリング等のシール部材が配置されている。例えば、シール部材91、92は、小径部位112に配置され、第1マスタピストン14の外周面に液密的に当接している。同様に、シール部材93、94は、小径部位113に配置され、第2マスタピストン15の外周面に液密的に当接している。
In addition, a seal member such as an O-ring is appropriately disposed in the main cylinder 11 of the master cylinder 1. For example, the
ストロークセンサ71は、運転者によりブレーキペダル10が操作された操作量(ストローク)を検出するセンサであり、検出信号をブレーキECU6に送信する。ブレーキストップスイッチ72は、運転者によるブレーキペダル10の操作の有無を2値信号で検出するスイッチであり、検出信号をブレーキECU6に送信する。
The
反力発生機構2は、ブレーキペダル10が操作されたとき操作力に対抗する反力を発生する機構であり、主にストロークシミュレータ21と反力発生装置Zとで構成されている。ストロークシミュレータ21は、ブレーキペダル10の操作に応じて第一液圧室1Bおよび第二液圧室1Cに反力圧を発生させる装置である。ストロークシミュレータ21は、シリンダ部211と、シリンダ部211内に摺動可能に配置されたピストン部212と、ピストン部212を後方に付勢する圧縮スプリング213と、ピストン部212の後面側に形成された反力液圧室214と、シリンダ部211とピストン部212との間をシールするシール部材215と、シリンダ部121内のピストン部212の前方に配置された弾性部材216と、を備えている。ストロークシミュレータ21の反力特性は、圧縮スプリング213と弾性部材216とにより設定されている。反力液圧室214は、配管164およびポート11eを介して第二液圧室1Cに接続されている。また、反力液圧室214は、配管164を介して第一制御弁22および第二制御弁23に接続されている。反力発生装置Zについては後述する。
The reaction
第一制御弁22は、非通電状態で閉じる構造(常閉型)の電磁弁であり、ブレーキECU6により開閉が制御される。圧力センサ73は、第二液圧室1C、第一液圧室1B、及び反力液圧室214の液圧(反力圧)を検出するセンサであり、配管164に接続されている。第二制御弁23は、非通電状態で開く構造(常開型)の電磁弁であり、ブレーキECU6により開閉が制御される。第一制御弁22と第二制御弁23は、モードの切り替えのための電磁弁であり、通常のブレーキ制御においてリザーバ171との流路を遮断し且つ第一液圧室1Bと第二液圧室1Cとを連通させる。
The
サーボ圧発生装置4は、減圧弁41、増圧弁42、圧力供給部43、およびレギュレータ44を備えている。減圧弁41は、常開型の電磁弁である。減圧弁41の一方側接続口は、配管411、161、およびポート11a、11bを介してリザーバ(低圧力源)171に連通している。減圧弁41は、閉弁することで、後述する第1パイロット室4Dから作動液が流出することを阻止する。なお、配管411は、リザーバ171ではなく、後述するリザーバ434に接続されていても良い。
The
増圧弁42は、常閉型の電磁弁であり、ブレーキECU6により開閉(通過流量)が制御されている。増圧弁42の一方側接続口は配管421に接続され、増圧弁42の他方側接続口は配管422に接続されている。
圧力供給部43は、レギュレータ44に主に高圧の作動液を供給する部位である。圧力供給部43は、アキュムレータ(高圧力源)431、液圧ポンプ432、モータ433、およびリザーバ434等で構成されている。
The
The pressure supply unit 43 is a part that mainly supplies high-pressure hydraulic fluid to the
アキュムレータ431は、高圧の作動液を蓄積する蓄圧装置である。アキュムレータ431は、配管431aによりレギュレータ44および液圧ポンプ432に接続されている。液圧ポンプ432は、モータ433によって駆動され、リザーバ434に貯留された作動液を、アキュムレータ431に圧送する。配管431aに設けられた圧力センサ75は、アキュムレータ431のアキュムレータ液圧を検出し、検出信号をブレーキECU6に送信する。アキュムレータ液圧は、アキュムレータ431に蓄積された作動液の蓄積量に相関する。
The
レギュレータ44は、機械式の調圧装置である。レギュレータ44は、例えば、減圧弁41及び増圧弁42の制御に応じて、アキュムレータ431の圧力に応じたパイロット圧を発生させる。サーボ圧は、当該パイロット圧に基づいて増減する。レギュレータ44としては、例えばボール弁タイプやスプール弁タイプがある。レギュレータ44の詳細構成については公知であるため、説明を省略する。圧力センサ74は、サーボ室1Aに供給されるサーボ圧を検出するセンサであり、配管163に接続されている。圧力センサ74は、検出信号をブレーキECU6に送信する。
The
アクチュエータ53は、上流圧(マスタ圧)を調圧して下流(ホイールシリンダ541〜544)に供給する装置である。アクチュエータ53は、ブレーキECU6の制御により作動する。アクチュエータ53は、図示しないが、複数の電磁弁と、電動ポンプと、リザーバと、を備えている。アクチュエータ53は、マスタ圧に基づきホイール圧を調整する装置ともいえる。アクチュエータ53は、例えば、増圧制御においてマスタ圧をホイールシリンダ541〜544に供給し、減圧制御においてホイールシリンダ541〜544内のブレーキ液をリザーバに流出させ、保持制御においてホイールシリンダ541〜544を密閉する。
The
また、アクチュエータ53は、電動ポンプと差圧制御弁によりホイール圧を加圧する加圧制御可能なタイプであっても、又は当該差圧制御弁を備えず加圧制御ができないタイプであっても良い。前者のタイプでは、横滑り防止制御や自動加圧制御などが可能となる。アクチュエータ53の詳細構成については公知であるため説明を省略する。
In addition, the
ブレーキECU6は、電子制御ユニットであり、CPUやメモリー等を備えている。ブレーキECU6は、各電磁弁22、23、41、42、及びモータ433等を制御するため、各種センサ71〜76と接続されている。ブレーキECU6は、ブレーキペダル10のストローク(操作量)に応じて、目標サーボ圧を設定し、実際のサーボ圧が目標サーボ圧に近づくように、電磁弁41、42に対して、増圧制御、減圧制御、及び保持制御を実行する。また、ブレーキECU6は、ABS制御等に応じてアクチュエータ53を制御する。車輪速度センサ76は、各車輪5FR〜5RLに対して設けられている。
The brake ECU 6 is an electronic control unit and includes a CPU, a memory, and the like. The brake ECU 6 is connected to
(反力発生装置)
ここで、反力発生装置Zについて説明する。第一実施形態の反力発生装置Zは、シリンダ部121と、入力ピストン13と、シール部材95とで構成されている。シール部材95は、反力圧を受けるとともに、シリンダ部121と入力ピストン13との間をシールする円環状の弾性部材である。図2に示すように、シリンダ部121は、シール部材95を前後方向(軸方向)に係合させる係合部121zを有している。係合部121zは、シリンダ部121の内周部に設けられた環状の溝である。シール部材95は、シリンダ部121に対して前後方向に係合するように係合部121z内に配置されている。係合部121zにより、シール部材95の前後方向への移動が規制される。
(Reaction force generator)
Here, the reaction force generator Z will be described. The reaction force generator Z according to the first embodiment includes a
この配置において、入力ピストン13は、シール部材95に対して相対的に摺動可能(移動可能)となる。つまり、本構成において、入力ピストン13は摺動側部材であり、シリンダ部121は係合側部材である。なお、係合部121zに相当する部位(例えば環状溝)がシリンダ部121でなく入力ピストン13の外周部に設けられている場合、入力ピストン13が係合側部材を構成する。また、この場合、シリンダ部121が、シール部材95に対して相対的に摺動可能な摺動側部材を構成する。このように、係合部121zは、シリンダ部121及び入力ピストン13の何れか一方に形成されており、シリンダ部121及び入力ピストン13の一方が係合側部材を構成し、シリンダ部121及び入力ピストン13の他方が摺動側部材を構成する。
反力発生装置Zは、車両のブレーキペダル10の操作に応じて反力圧が発生する液圧室1Bを有するシリンダ部121と、ブレーキペダル10の操作に応じてシリンダ部121内をシリンダ部121の軸方向に移動する入力ピストン13と、反力圧を受けるとともに、シリンダ部121と入力ピストン13との間をシールするシール部材95と、を備え、ブレーキペダル10の操作に対して、シール部材95に生じる摺動抵抗に応じた反力を発生させる装置である。
In this arrangement, the
The reaction force generator Z includes a
シール部材95は、円環状の弾性部材であって、シリンダ部121の中心軸を含む平面で切断した断面(以下「軸方向断面」という)が段差を有する凸形状となるように形成されている。換言すると、シール部材95は、摺動側部材に近い側の部位(先端部位)が段付き形状となっている。具体的に、シール部材95は、環状の基部951と、基部951の内周面から入力ピストン13側(シール部材95の径方向内側)に突出した環状の凸部952と、を備えている。凸部952の軸方向の幅(長さ)は、基部951の軸方向の幅よりも小さい。したがって、基部951と凸部952とにより段差が形成されている。第一実施形態では、基部951の軸方向断面は四角形状(図では長方形状)であり、凸部952の軸方向断面も四角形状(図では長方形状)である。
The
基部951は、初期状態で入力ピストン13との間に隙間を形成している。つまり、基部951の内周面(摺動側部材に近い側の周面)は、初期状態において、入力ピストン13に接触していない。初期状態とは、ブレーキペダル10の操作が為されていない状態(入力ピストン13が移動していない状態)、又は反力圧が大気圧である状態である。初期状態は、車両用制動装置の出荷時の状態ともいえる。基部951の外周面は、全周にわたって、シリンダ部121の内周面(係合部121zの底面)に当接している。
The base 951 forms a gap with the
凸部952は、基部951の内周面の軸方向中央に形成されている。凸部952は、初期状態で入力ピストン13に当接している。凸部952の内周面(突出端面)は、全周にわたって、入力ピストン13の外周面に当接している。初期状態でシール性を確保するために、基部951がシリンダ部121に当接し、凸部952が入力ピストン13に当接している。シール部材95の内周面は、入力ピストン13との間に摺動抵抗を発生させる摺動面ともいえる。
The
ここで、基部951は、反力圧が所定圧以上になると入力ピストン13に当接するように構成されている。係合部121zは、シリンダ部121と入力ピストン13との間の僅かな隙間を介して第一液圧室1Bに連通している。つまり、シール部材95には、前方(シリンダ部121の軸方向一方側)から反力圧が加わっている。シール部材95は、反力圧の増大に応じて弾性変形する。
Here, the
具体的に、図3に示すように、初期状態から反力圧が増大すると、基部951が軸方向に圧縮されて基部951の径方向の幅が大きくなり、基部951の内周面(露出面又は空間形成面ともいえる)が入力ピストン13に接近する。そして、反力圧が所定圧に達した時点で、基部951の内周面が入力ピストン13に当接する。反力圧が低下すると基部951が元の形状に戻ろうとし、反力圧が所定圧未満になると、基部951が入力ピストン13から離れる。所定圧は、ブレーキペダル10が所定ストローク(使用ストローク範囲内のストローク)となった際に発生する反力圧の値に相当する。つまり、基部951は、ストロークが所定ストローク以上になると、入力ピストン13に当接するともいえる。
Specifically, as shown in FIG. 3, when the reaction force pressure increases from the initial state, the
凸部952の内周面は常にシール面(摺動面)として機能し、基部951の内周面は反力圧が所定圧以上である際にシール面(摺動面)として機能する。つまり、シール部材95と入力ピストン13との接触面積(以下、単に「接触面積」ともいう)は、反力圧が所定圧以上になると一気に大きくなる。入力ピストン13の移動に対して、反力圧が所定圧未満である場合、凸部952の内周面に摺動抵抗が生じ、反力圧が所定圧以上である場合、凸部952の内周面及び基部951の内周面に摺動抵抗が生じる。入力ピストン13の移動に対して生じる摺動抵抗は、ブレーキペダル10の操作に対する反力となる。つまり、反力発生装置Zは、シール部材95に生じる摺動抵抗に応じた反力を発生させる。入力ピストン13の移動に対する反力、すなわちブレーキペダル10の操作に対する反力は、主に、「反力圧が入力ピストン13を押圧する力」と、「入力ピストン13の摺動抵抗による力」との合計により決定される。ただし、摺動抵抗による力は、接触面積が一定である場合、反力圧の増大に比例して増大する。
The inner peripheral surface of the
第一実施形態において、反力と圧力(シール部材95が受ける反力圧)の関係(以下、「反力特性」という)は、図4に示すように、所定圧で勾配(傾き)が変わる折れ点を有する関係になる。シール部材95は、反力特性に折れ点(例えば変曲点等)を有する部材といえる。第一実施形態では、反力のうち、入力ピストン13の摺動抵抗によるものを変化させ、全体の反力特性を変化させている。
In the first embodiment, the relationship between the reaction force and the pressure (reaction force pressure received by the seal member 95) (hereinafter referred to as “reaction force characteristic”) changes the gradient (inclination) at a predetermined pressure as shown in FIG. The relationship has a break point. It can be said that the
図4及び図5を参照してシール部材95の反力特性の設計について説明する。説明において、横軸が反力であり、縦軸が圧力である(図4参照)。長さA、すなわち凸部952の軸方向の長さは、折れ点以前の勾配を決定する要素であり、大きいほど折れ点以前の勾配が小さくなる。長さAは、初期状態での接触面積の大きさに関連している。長さB、すなわち基部951の軸方向の長さは、折れ点以降の勾配を決定する要素であり、大きいほど折れ点以降の勾配が小さくなる。長さBは、所定圧以上における接触面積に関連している。長さC、すなわち凸部952の径方向の長さ(突出長さ)は、折れ点の位置(所定圧)を決定する要素であり、大きいほど折れ点の位置が高くなる。角度D、すなわち凸部952の軸方向端面と基部951の内周面との為す角は、折れ点以前の関係を決定する要素であり、90°より大きくするほど丸みのある関係となる。角度Dがあることで、シール部材95の内周面は不連続な面となる。
The design of the reaction force characteristics of the
本実施形態によれば、凸部952によりシール部材95に段付き構造(段差)が設けられ、反力圧が所定圧以上になると入力ピストン13とシール部材95との接触面積が基部951の分だけ大きくなる。この段付き構造により接触面積が所定圧を境界に急激に変わることで、圧力と反力の関係である反力特性の勾配に折れ点を設けることができる。つまり、シール部材95の形状変更だけで、反力特性を狙った特性に変更することができる。本実施形態によれば、反力特性を容易に変更することができる。
According to the present embodiment, a step structure (step) is provided on the
また、本実施形態によれば、耐久性の観点におけるシール部材95の形状の制約は比較的小さく、反力特性の変更自由度を向上させることができる。また、シール部材の製造は比較的容易である。本実施形態によれば、例えばブレーキフィーリングの設計変更(調整)も容易となる。また、反力特性をシール部材95で調整できるため、ストロークシミュレータ21で設定された車両全体の反力特性を容易に変更することができる。耐久性向上の観点から、ストロークシミュレータ21の弾性部材216を単純な形状にするか又は無くすことも可能となる。
Further, according to the present embodiment, the shape restriction of the
また、例えばバキュームブースタをもつ車両用制動装置のシール部材に本実施形態を適用すれば、シール部材で反力特性を出せるため、リアクションディスクと当接部材との構造で反力特性を出す必要がなくなる。これにより、当接部材を単純な形状(例えば平板状)にするかあるいは無くすことができ、リアクションディスクの耐久性を向上させることができる。本実施形態のシール部材95の適用対象は、ブースタの種類等にかかわらず、ブレーキペダルの操作量が増大するほど増大する圧力(反力圧)を受けるとともに、摺動側部材の移動により生じる摺動抵抗がブレーキペダルの反力の大小に影響するシール部材であれば良い。
Further, for example, if this embodiment is applied to a seal member of a braking device for a vehicle having a vacuum booster, a reaction force characteristic can be obtained by the seal member. Therefore, it is necessary to obtain a reaction force characteristic by the structure of the reaction disk and the contact member. Disappear. Thereby, a contact member can be made into a simple shape (for example, flat plate shape), or can be eliminated, and durability of a reaction disk can be improved. Regardless of the type of booster or the like, the
<第二実施形態>
第二実施形態の反力発生装置Zは、シール部材215の形状が変更された第一実施形態のストロークシミュレータ21である。ここでは、第二実施形態と第一実施形態と異なる点について説明し、その他の説明は省略する。第二実施形態の説明において、第一実施形態の説明及び図面を参照することができる。
<Second embodiment>
The reaction force generator Z of the second embodiment is the
第二実施形態のストロークシミュレータ21のシール部材215は、第一実施形態同様、段付き構造を有している。具体的に、シール部材215は、図6に示すように、環状の基部215aと、基部215aの外周面からシリンダ部211側(シール部材215の径方向外側)に突出した環状の凸部215bと、を備えている。基部215aは、反力圧が所定未満である際に、シリンダ部(「シリンダ部材」に相当する)211との間に隙間を形成し、反力圧が所定圧以上である際に、変形によりシリンダ部211に当接するように構成されている。凸部215bは、初期状態でシリンダ部211に当接している。シール部材215とシール部材95との違いは、凸部の位置のみであり、その他の構成は第一実施形態の説明及び図面を参照できる。
The
ピストン部(「移動部材」に相当する)212は、シール部材215を軸方向に係合させる係合部212aを有している。係合部212aは、第一実施形態同様、環状の溝である。シール部材215は、係合部212a内に配置されている。シリンダ部211に対して、ピストン部212が移動すると、シール部材215も移動する。つまり、第二実施形態では、ピストン部212が係合側部材を構成し、シリンダ部211がシール部材215に対して相対的に摺動可能な摺動側部材を構成している。凸部215bは、第一実施形態同様、基部215aの摺動側部材に近い側の周面に形成されている。シール部材215は、シリンダ部211とピストン部212との僅かな隙間を介して後方から反力圧を受けている。
The piston part (corresponding to a “moving member”) 212 has an
第二実施形態によれば、ストロークシミュレータ21のピストン部212の摺動抵抗が、ある圧力を境に急激に変化する。シール部材215に生じる摺動抵抗(接触面積)の急激な変化は、ピストン部212の移動距離(ストロークに関連する値)と反力圧との関係に折れ点を生じさせる。つまり、第二実施形態では、摺動抵抗の急激な変化により、反力圧のストロークに対する変化勾配を変化させ、反力のストロークに対する変化勾配を変化させる。第二実施形態では、反力とストロークとの関係である反力特性に折れ点が設けられる。第二実施形態の反力特性は、例えば図4の反力圧をストロークに置き換えたものに相当する。第二実施形態によっても、第一実施形態と同様の効果が発揮される。
According to the second embodiment, the sliding resistance of the
また、所定ストロークの際に反力圧が所定圧になるとすると、基部215aは、ストローク(操作量)が所定ストローク(所定操作量)以上である場合、摺動側部材(ここではシリンダ部211)に当接するように構成されているといえる。所定ストロークは、使用ストローク範囲内の値である。なお、第二実施形態において、シール部材95は、一般のシール部材でも良いが、第一実施形態のような段付き構造でも良い。
Further, if the reaction force pressure becomes a predetermined pressure during a predetermined stroke, the
<第三実施形態>
以下、第一実施形態及び第二実施形態の段付き構造のシール部材の変形例について、軸方向断面図を参照して説明する。
まず、第三実施形態のシール部材95Aは、図7に示すように、複数段の段付き構造を有している。具体的に、シール部材95Aは、基部95A1と、第1凸部95A2と、第2凸部95A3と、を備えている。第1凸部95A2と第2凸部95A3とは隣り合って接触している。第1凸部95A2の基部95A1からの突出長さは、第2凸部95A3の基部95A1からの突出長さよりも大きい。第1凸部95A2は初期状態で摺動側部材に当接し、第2凸部95A3及び基部95A1は初期状態で摺動側部材との間に隙間を形成している。第2凸部95A3は、反力圧が第1所定圧以上である場合に摺動側部材に当接し、基部95A1は、反力圧が第1所定圧より高い第2所定圧以上である場合に摺動側部材に当接するように構成されている。これにより、図8に示すように、反力特性に複数の折れ点を設けることができ、より細かな変更が可能となる。
<Third embodiment>
Hereinafter, modified examples of the sealing member having the stepped structure according to the first embodiment and the second embodiment will be described with reference to axial sectional views.
First, as shown in FIG. 7, the
<第四実施形態>
第四実施形態のシール部材95Bは、図9に示すように、基部95B1と、2つの凸部95B2と、を備えている。2つの凸部95B2は、互いに離間して基部95B1から突出している。シール部材95Bの先端部位は、凹状に形成されている。2つの凸部95B2は初期状態で摺動側部材に当接し、基部95B1は初期状態で摺動側部材との間に隙間を形成している。基部95B1は、反力圧が所定圧以上である場合に摺動側部材に当接する。これによっても、第一実施形態同様の効果が発揮される。
<Fourth embodiment>
As shown in FIG. 9, the seal member 95B according to the fourth embodiment includes a base portion 95B1 and two convex portions 95B2. The two convex portions 95B2 are spaced apart from each other and protrude from the base portion 95B1. The tip portion of the seal member 95B is formed in a concave shape. The two convex portions 95B2 are in contact with the sliding member in the initial state, and the base portion 95B1 forms a gap with the sliding member in the initial state. The base portion 95B1 contacts the sliding side member when the reaction force pressure is equal to or higher than a predetermined pressure. This also exhibits the same effect as the first embodiment.
<第五実施形態>
第五実施形態のシール部材95Cは、図10に示すように、基部95C1と、凸部95C2と、を備えている。凸部95C2は、軸方向断面における形状が、摺動側部材に近いほど軸方向幅が小さくなる凸弧状(例えば半円状)となるように形成されている。換言すると、軸方向断面における凸部95C2の先端部位の形状は、摺動側部材に向けて膨らんだ曲面形状である。凸部95C2は、初期状態で摺動側部材に当接しており、初期状態で凸部95C2の先端が摺動側部材に押圧され、軸方向断面において平面状に変形している。基部95C1は、反力圧が所定圧未満である場合に摺動側部材から離間し、反力圧が所定圧以上である場合に摺動側部材に当接する。これによれば、反力圧が所定圧に到達するまでは、反力圧の増大に対して凸部95C2と摺動側部材との接触面積が徐々に増大し、反力特性において折れ点以前の勾配に丸みが生じる。これによっても、第一実施形態同様の効果が発揮される。シール部材95の耐久性の観点から、凸部95C2の少なくとも先端部位は、凸弧状であることが好ましい。図11に示すように、凸部95C2は、先端部位だけ凸弧状であり、基端部位が四角形状であっても良い。
<Fifth embodiment>
As shown in FIG. 10, the
<第六実施形態>
第六実施形態のシール部材95Dは、図12に示すように、基部95D1と、凸部95D2と、を備えている。軸方向断面における凸部95D2の形状は、摺動側部材に近いほど軸方向幅が小さくなる台形状である。これは、第一実施形態の角度Dを90°より大きくしたものに相当する。これによっても、第一実施形態同様の効果が発揮される。また、凸部95D2の台形の側面を曲面状、例えば凸弧状(弧状に膨らんだ形状)又は凹弧状(弧状に窪んだ形状)にしても良い。また、凸部95D2の形状は、摺動側部材に近いほど軸方向幅が小さくなるような、三角形、五角形、又は六角形などの多角形であっても良い。凸部95D2における摺動側部材からの距離と軸方向幅との関係は、リニアでも、曲線状でも、階段状でも、それらの組み合わせでも良い。
<Sixth embodiment>
As shown in FIG. 12, the sealing
<第七実施形態>
上記第一から第六実施形態において、軸方向断面における基部の形状は、丸みを持っていても良い。例えば図13に示すように、シール部材95Dは、基部95D1と、凸部95D2と、を備えている。軸方向断面において、基部95D1の形状は円形状であり、凸部95D2の形状は凸弧状である。これによっても、第一実施形態同様の効果が発揮される。軸方向断面における基部の形状は、多角形状でも良い。また、当該多角形状の基部の角が曲面であっても良い。
<Seventh embodiment>
In the first to sixth embodiments, the shape of the base in the axial cross section may be rounded. For example, as shown in FIG. 13, the
(その他)
本発明は、上記実施形態に限られない。例えば、複数のシール部材に対して、本発明のシール部材(例えばシール部材95)を適用しても良い。この場合、反力特性に対して、折れ点が1つになるように各シール部材を設計しても良いし、複数の折れ点が生じるように各シール部材を設計しても良い。複数の折れ点が生じるように、各シール部材の所定圧を異なる値に設定することで、第三実施形態と同様の効果が発揮される。さらに、この場合、1つのシール部材を多段形状にする必要がなく、第三実施形態よりもシール部材の製造が容易となる。またマスタシリンダ1は、例えば特開2009−241705号公報に記載のように、内部にスプール型のレギュレータを備えたものでも良い。
(Other)
The present invention is not limited to the above embodiment. For example, you may apply the sealing member (for example, sealing member 95) of this invention with respect to a some sealing member. In this case, for each reaction force characteristic, each seal member may be designed so that there is one break point, or each seal member may be designed so that a plurality of break points are generated. The effect similar to 3rd embodiment is exhibited by setting the predetermined pressure of each seal member to a different value so that a plurality of break points may occur. Furthermore, in this case, it is not necessary to form one seal member in a multi-stage shape, and manufacture of the seal member is easier than in the third embodiment. Further, the master cylinder 1 may be provided with a spool-type regulator therein as described in, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 2009-241705.
また、第一〜第七実施形態は、互いに組み合わせても良い。また、第一〜第七実施形態において、係合側部材と摺動側部材とが反対であっても良い。つまり、係合部121z、212aの形成位置は、シリンダ側(例えばハウジング側)でも移動部材(例えばピストン)側でも良い。凸部は、基部から摺動側部材に向けて突出していれば良い。上記実施形態において「所定圧」は、「所定ストローク」に置き換えることができる。図2、3、5〜7、9〜13は、軸方向断面(部分断面)を表す概念図である。
The first to seventh embodiments may be combined with each other. In the first to seventh embodiments, the engagement side member and the sliding side member may be opposite to each other. That is, the formation positions of the engaging
10…ブレーキペダル(ブレーキ操作部材)、1B…第一液圧室(液圧室)、121、211…シリンダ部(シリンダ部材)、13…入力ピストン(移動部材)、212…ピストン部(移動部材)、95、215…シール部材、951、215a…基部、952、215b…凸部、21…ストロークシミュレータ、Z…反力発生装置。
DESCRIPTION OF
Claims (4)
前記ブレーキ操作部材の操作に応じて前記シリンダ部材内を前記シリンダ部材の軸方向に移動する移動部材と、
前記反力圧を受けるとともに、前記シリンダ部材と前記移動部材との間をシールするシール部材と、
を備え、前記ブレーキ操作部材の操作に対して、前記シール部材に生じる摺動抵抗に応じた反力を発生させる反力発生装置であって、
前記シリンダ部材及び前記移動部材の一方は、前記シール部材を前記軸方向に係合させる係合部を有する係合側部材を構成し、
前記シリンダ部材及び前記移動部材の他方は、前記シール部材に対して相対的に摺動可能な摺動側部材を構成し、
前記シール部材は、
初期状態で前記摺動側部材との間に隙間を形成する環状の基部と、
前記基部から前記摺動側部材に向けて突出し、前記初期状態で前記摺動側部材と当接する環状の凸部と、
を備え、
前記基部は、前記反力圧が所定圧以上である場合に前記摺動側部材に当接するように構成されている反力発生装置。 A cylinder member having a hydraulic chamber in which a reaction force pressure is generated in response to an operation of a brake operation member of the vehicle;
A moving member that moves in the axial direction of the cylinder member in the cylinder member in response to an operation of the brake operating member;
A seal member that receives the reaction force pressure and seals between the cylinder member and the moving member;
A reaction force generator that generates a reaction force corresponding to the sliding resistance generated in the seal member with respect to the operation of the brake operation member,
One of the cylinder member and the moving member constitutes an engagement side member having an engagement portion for engaging the seal member in the axial direction,
The other of the cylinder member and the moving member constitutes a sliding member that can slide relative to the seal member,
The sealing member is
An annular base that forms a gap with the sliding member in the initial state;
An annular convex portion that protrudes from the base portion toward the sliding side member and contacts the sliding side member in the initial state;
With
The base is a reaction force generator configured to contact the sliding member when the reaction pressure is equal to or higher than a predetermined pressure.
前記移動部材は、入力ピストンである請求項1又は2に記載の反力発生装置。 The cylinder member is a cylindrical member connected to a part of the master cylinder or the master cylinder,
The reaction force generation device according to claim 1, wherein the moving member is an input piston.
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JP2022553274A (en) * | 2019-10-17 | 2022-12-22 | ヂェァジァン アジア-パシフィック メカニカル アンド エレクトロニック カンパニー リミテッド | Integrated brake system with adjustable pedal feel and self-checking function |
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2016
- 2016-10-28 JP JP2016211979A patent/JP2018069928A/en active Pending
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