JP2018068872A - 洗濯機 - Google Patents
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Abstract
【課題】超音波により良好な洗浄力を得ることができる洗濯機を提供する。【解決手段】洗濯機1は、洗濯槽3に導入するための水に含まれる気体を脱気し脱気水DWを生成する脱気水生成部2と、前記脱気水生成部2から生成された脱気水DWにより洗濯物を洗濯すべく収容する洗濯槽3と、前記洗濯槽3を超音波により振動させて洗濯物を洗濯し得る超音波振動部4とを具備することを特徴とする。斯かる構成により、超音波による洗濯を有効に実現し得る洗濯機1を提供することができる。【選択図】図2
Description
本発明は、主に家庭用として好適に使用することができる洗濯機に関する。
従来、洗濯に使用する水として、大気圧下での溶存気体濃度が通常の濃度よりも低い脱気水を用いることにより、洗浄効果の増加、洗浄時間の短縮、すすぎ用水の節約等を目的とした洗濯機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また洗濯方法として、衣類の汚れ部分に対し超音波による振動を与えることにより洗濯水にキャビテーションを発生させて衣類の洗浄を行うことも提案されている。すなわち、キャビテーションが良好に洗濯物に作用すれば、十分な洗浄力が得られることは従来より知られていた。
しかしながら、これまで洗濯槽内の洗濯水全域に亘って超音波を作用させて洗濯を行おうとしても、超音波を洗濯水全域にまで作用させることができず、十分な洗浄力が得られていないという現状があった。
本発明は、このような課題を有効に解決することを目的としており、超音波により良好な洗浄力を得ることができる洗濯機を提供することを目的としている。
本発明は以上のような問題点を鑑み、次のような手段を講じたものである。本発明の洗濯機は、洗濯槽に導入するための水に含まれる気体を脱気し脱気水を生成する脱気水生成部と、前記脱気水生成部から生成された脱気水により洗濯物を洗濯すべく収容する洗濯槽と、前記洗濯槽を超音波により振動させて洗濯物を洗濯し得る超音波振動部とを具備することを特徴とする。
また本発明は、前記脱気水生成部により生成された脱気水と水とを混合する混合水とすることにより任意の気体混合量を有した前記混合水を前記洗濯槽に導入する洗濯水調整部を具備することを特徴とする。
また本発明は、前記混合水は、前記脱気水の割合が10〜80%であることを特徴とする。
以上、説明した本発明によれば、従来であれば通常の水に含まれる気体の量が多すぎ、これら気体が超音波による振動を相殺してしまい洗濯槽全域に超音波が届かないという課題を有効に克服することができる。具体的には、本発明によれば、脱気水を洗濯水に供し得る混合水として利用することにより、洗濯槽にくまなく超音波による洗浄力を行き渡らせることができ、超音波による洗濯を有効に実現し得る洗濯機を提供することができる。
また本発明は、洗濯槽に導入する水から完全に脱気してしまうと洗濯物を振動させ得る気体自体が無くなってしまうことを鑑み、脱気されていない非脱気水たる水を混合する混合水とすることにより、超音波による洗浄力をより有効に発揮することができる。
また本発明によれば、脱気水の割合を10〜80%とすることにより、超音波による洗浄力を更に有効に発揮することができる。
以下、本発明の一実施形態を図に基づいて詳細に説明する。
本実施形態に係る洗濯機1は、例えば家庭用やコインランドリー或いはクリーニングといった業務用にも好適に使用し得るものである。図1は洗濯機1の模式的な構成説明図であり、図2は、洗濯機1の機能説明図である。
洗濯機1は、図1及び図2に示すように、図示しない洗剤を含んだ洗濯水として利用するための混合水SWとして、例えば通常の水道水Sに含有する酸素、窒素といった気体を除去した脱気水DWを生成する脱気水生成部2と、この脱気水生成部2から生成された脱気水DWにより洗濯物を洗濯すべく収容する洗濯槽3と、洗濯槽3内にある混合水SWを超音波USにより振動させて洗濯物を洗濯し得る超音波振動部4と、脱気水DWと非脱気水たる水道水Sとを適宜混合した混合水SWを洗濯槽3へ導入する洗濯水調整部5とを具備するものである。以下、図2に示しながら洗濯機1の各部の構成について説明する。
脱気水生成部2は、図2に示すように水道口からバルブBを介して水道水Sを導入する一次タンク23と、この一次タンク23から送液ポンプ24及びフィルタ25を介して脱気水DWを製造すべく水道水Sを収容する脱気モジュール20を主な構成要素としている。脱気モジュール20は、水道水Sから真空ポンプ27により吸引された気体を除去する脱気部21と、脱気水DWを洗濯槽3へ導くべく取り出す取水部22とを有している。また本実施形態では真空ポンプ27を用いて脱気水DWを生成する手法を適用しているが、図示しない中空糸膜を用いた中空糸膜方式によっても脱気水DWを安定して生成することができる。また上記送液ポンプ24とフィルタ25との間には、余剰の水道水Sを排水するための排水バルブ26が設けられている。
洗濯水調整部5は、脱気水生成部2から取り出された脱気水DW並びに水道口からバルブBを介して水道水Sを導入する二次タンク50を主体としたものである。当該二次タンク50では、脱気水DW及び水道水Sが混合されることにより、脱気水DWの割合が10%〜80%である洗濯水Sが調整される。なお脱気水DWの割合は、例えば溶存酸素濃度が3ppmとなることを目安に、当該3ppmに近づけるようにすることが望ましい。
洗濯槽3は、洗濯水調整部5から得られた混合水SWを貯留し、図示しない洗剤が加えられた状態で洗濯するためのものである。本実施形態においては図2に示すように、洗濯槽3には洗濯物を攪拌するためのパルセータや、脱水のための構成要素の図示を省略しているが勿論、パルセータや脱水機能をも有する構成を否定しない。また本実施形態では、当該洗濯槽3において溶存酸素濃度を計測し得る溶存酸素計31が設けられている。しかしながら混合水SWに溶存する気体の量を計測する構成は溶存酸素計31に限定されることはない。また、溶存酸素計31を上記二次タンク50に設ける構成であっても良い。
本実施形態では超音波振動部4は、洗濯槽3の底面側に設けられる。これによって、洗濯物の量に応じて洗濯槽3内の水位が変化しても、混合水SWにキャビテーションを発生させることができる。当該超音波振動部4の具体的な構成は、例えば20KHz〜100KHzといった周波数を有する超音波USを発し得るものである。当該超音波振動部4により、混合水SW中の溶存気体が振動し、キャビテーションが発生することにより、その衝撃力によって洗濯槽3内の洗濯物が好適に洗浄され得る。
ここで、本実施形態に係る洗濯機1は、脱気水生成部2から得られ、溶存する気体が除去された脱気水DWと水道水Sとを混合し、脱気水DWの割合が10〜80%の混合水SWを洗濯槽3に導入し、超音波振動部4により洗濯槽3内の混合水SWを振動させることにより、洗濯槽3内の洗濯物が好適に洗浄され得るようになっている。具体的に説明すると、常温下での水道水Sであれば、溶存気体量(25℃の条件下で8.11mg/L)が多すぎて超音波USの振動により洗濯水や混合水SW中の互いの気体が振動を相殺しあうところ、本実施形態では脱気水DWを含むことにより溶存気体量が超音波USによる振動を洗濯槽3内全域に効率良く伝達し得るものとなっている。なお脱気水DWのみの場合では超音波USにより振動する溶存気体が無いか或いは著しく少ないため、洗濯槽3内を隈無く振動させることができない。
以上のように、本実施形態に係る洗濯機1は、混合水SWとして、脱気水DWを混合させることにより、例えば溶存酸素量が3ppm近傍に設定された洗濯水を用いつつ、洗濯槽3へ超音波USによる振動を加えることにより、混合水SWに隈無く振動が行き渡り、洗濯槽3内の洗濯物を好適に洗浄し得るものとなっている。すなわち本実施形態に係る洗濯機1は、超音波USによる振動を有効に洗濯物の洗浄へ利用することができるものとなっている。
また本実施形態に係る洗濯機1は、脱気水DWと水道水Sとを混合させる洗濯水調整部5を設けることにより、所望の溶存気体量が保持された混合水SWを安定して洗濯槽3に供給することができる。これにより、上述した効果を安定して享受し得るものとなっている。
また本実施形態に係る洗濯機1は、脱気水DWの割合を混合水SW全体の10〜80%とすることにより、超音波USによる洗浄力を更に有効に発揮し得るものとなっている。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本実施形態の構成は上述したものに限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では超音波による洗浄のみの機能を図示、説明したが勿論、パルセータやバッフルによる洗濯物の攪拌機能や脱水機能、さらには乾燥機能を有する洗濯機に本発明を適用する態様を否定するものではない。更に上記実施形態では所謂縦型全自動洗濯機の如き構成に本発明を適用した態様を開示したが勿論、洗濯槽が横方向或いは斜め方向に開口した所謂ドラム式洗濯機に本発明を適用してもよい。また上記実施形態では洗濯水調整部を脱気水生成部とは別体に構成したが、脱気水生成部の脱気機能を適宜調整することにより所望の溶存気体量を有する洗濯水、混合水を生成し得るものとしても良い。換言すれば脱気水生成部と洗濯水調整部とを一体に設けても良い。
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1・・・洗濯機
2・・・脱気水生成部
3・・・洗濯槽
4・・・超音波振動部
5・・・洗濯水調整部
SW・・・混合水
DW・・・脱気水
S・・・水道水
2・・・脱気水生成部
3・・・洗濯槽
4・・・超音波振動部
5・・・洗濯水調整部
SW・・・混合水
DW・・・脱気水
S・・・水道水
Claims (3)
- 洗濯槽に導入するための水に含まれる気体を脱気し脱気水を生成する脱気水生成部と、
前記脱気水生成部から生成された脱気水により洗濯物を洗濯すべく収容する洗濯槽と、
前記洗濯槽を超音波により振動させて洗濯物を洗濯し得る超音波振動部と、を具備することを特徴とする洗濯機。 - 前記脱気水生成部により生成された脱気水と水とを混合する混合水とすることにより任意の気体混合量を有した前記混合水を前記洗濯槽に導入する洗濯水調整部を具備することを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
- 前記混合水は、前記脱気水の割合が10〜80%であることを特徴とする請求項2記載の洗濯機。
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JP2016215020A JP2018068872A (ja) | 2016-11-02 | 2016-11-02 | 洗濯機 |
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Family Applications (1)
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2016
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2017
- 2017-09-21 WO PCT/CN2017/102649 patent/WO2018082407A1/zh active Application Filing
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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