JP2018066722A - 半導体装置 - Google Patents

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拓也 石田
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Abstract

【課題】アイランドレス構造の半導体装置であって、素子の割れが抑制された半導体装置を提供する。
【解決手段】この発明のセンサ100は、素子10と複数のリード端子21〜24と複数の導体31,32と封止部50を備える。素子10は、磁電変換機能または光電変換機能を有する素子であり、基板11と、基板11上に形成された活性層12と、活性層12と電気的に接続された複数の電極13a〜13dとを有する。複数のリード端子21〜24は、平面視でホール素子10の周囲に配置されている。導体31,32は、ホール素子10の複数の電極13a〜13dと複数のリード端子21〜24とを、それぞれ電気的に接続する。封止部50は、合成樹脂を含有し、ホール素子10の活性層12側の面10a、ホール素子10の側面10b、ホール素子10の活性層12とは反対側の面である裏面の外縁部111a、および複数の導体31,32を覆う。
【選択図】図1

Description

この発明は半導体装置に関する。
近年、電子機器の小型化に伴い、電子部品の小型・薄型化が進展している。特に、磁気センサや赤外線センサでは、センサの厚さが電子機器の厚さに影響を与える場合が多いため、パッケージの薄型化が強く求められている。
例えば、特許文献1では、磁気センサの薄型化に関し、パッケージをアイランドレス構造(ホール素子を載置するためのアイランド部を省いた構造)にすることが提案されている。つまり、アイランドレス構造の磁気センサは、封止樹脂の下面からホール素子が露出する構造を有する。そして、特許文献1に記載されたアイランドレス構造の磁気センサでは、ホール素子を構成する基板の裏面の全面に保護層が形成され、この保護層が封止樹脂の下面から露出している。
特開2016−21549号公報
封止樹脂の下面から素子が露出するアイランドレス構造のセンサには、素子の露出部に割れが生じやすいという問題点がある。
この発明の課題は、素子の割れが抑制されたアイランドレス構造の半導体装置を提供することである。
上記課題を解決するために、この発明の一態様の半導体装置は、下記の構成要件(1)〜(5)を有する。
(1)磁電変換機能または光電変換機能を有する素子であって、基板と、基板上に形成された活性層と、活性層と電気的に接続された複数の電極と、を有する素子を備えている。
(2)平面視で素子の周囲に配置された複数のリード端子を備えている。
(3)素子の複数の電極と複数のリード端子とを、それぞれ電気的に接続する複数の導体を備えている。
(4)合成樹脂を含有する封止部を備えている。この封止部は、素子の活性層側の面、素子の側面、素子の活性層とは反対側の面である裏面の外縁部、および複数の導体を覆う。
(5)素子の裏面は露出面を有する。
また、この発明の他の態様の半導体装置は、下記の構成要件(11)〜(13)を有する。
(11)磁電変換機能または光電変換機能を有する素子であって、基板と、基板上に形成された活性層と、を有する素子を備えている。
(12)素子の活性層側の面と、素子の活性層とは反対側の面である裏面の外縁部と、を少なくとも覆う封止部を備えている。
(13)素子の裏面は露出面を有する。
この発明の一態様によれば、素子の割れが抑制されたアイランドレス構造の半導体装置が提供される。
第一実施形態のセンサ(磁気センサ)を示す斜視図(a)、平面図(b)、(b)のC−C断面に対応する断面図(c)、底面図(d)である。 図1の磁気センサの製造方法を説明する図であって、基板の表面にホール素子が形成された状態を示す平面図である。 図1の磁気センサの製造方法を説明する図であって、ホール素子が形成された基板の裏面に対して保護層を形成する工程を示す断面図である。 図1の磁気センサの製造方法を説明する図であって、ホール素子が形成された基板の裏面に保護層が形成された状態を示す平面図である。 図1の磁気センサの製造方法を工程順に説明する平面図である。 図5(c)の工程の好ましい方法を説明する平面図である。 図1の磁気センサの製造方法の樹脂封止工程以降を工程順に説明する平面図である。 第二実施形態のセンサ(赤外線センサ)を示す斜視図(a)、平面図(b)、(b)のC−C断面に対応する断面図(c)、底面図(d)である。 実施形態のセンサの製造方法を説明する図であって、素子が形成された基板の裏面に対して保護層を形成する工程として、図3に示す方法とは異なる方法を示す断面図である。
以下、この発明の実施形態について説明するが、この発明は以下に示す実施形態に限定されない。以下に示す実施形態では、この発明を実施するために技術的に好ましい限定がなされているが、この限定はこの発明の必須要件ではない。
なお、以下の説明で使用する図において、図示されている各部の寸法関係は、実際の寸法関係と異なる場合がある。
〔第一実施形態〕
第一実施形態として、磁電変換機能を有する素子としてホール素子を用いた半導体装置である磁気センサについて説明する。
[磁気センサの構成]
図1に示すように、この実施形態の磁気センサ100は、ホール素子10と、四個(複数)のリード端子21〜24と、四本(複数)の導体31〜34と、合成樹脂製の封止部50と、外装メッキ層60とを有する。磁気センサ100は、ホール素子10を載置するためのアイランド部を有さない。つまり、磁気センサ100はアイランドレス構造を有する。
図1(a)に示すように、磁気センサ100は直方体の外観形状を有する。この直方体の内部に、ホール素子10と、リード端子21〜24と、導体31〜34が配置されている。封止部50をなす合成樹脂は、これらの部品と直方体をなす六個の面との間を埋めるとともに、六個の面を形成している。つまり、封止部50は、ホール素子10の基板側を下側とした時に最上面となる第一面51と、最下面となる第二面52と、二対の側面53,54を有する。図1(b)において、封止部50は、第二面52のみが表示されている。
<ホール素子>
図1(b)に示すように、ホール素子10は、基板11と、基板11上に形成された半導体薄膜で形成された活性層(磁気感受部)12と、活性層12と電気的に接続された四個(複数)の電極13a〜13dを有する。
図1(c)(d)に示すように、基板11の平面形状は正方形(多角形)である。基板11は、例えば、半絶縁性のガリウムヒ素(GaAs)を含む材料で形成されている。また、基板11としては、シリコン(Si)などを含む材料で形成された半導体基板や、フェライト基板などの磁気を収束する効果のある基板を用いることもできる。
活性層12は、例えば、インジウムアンチモン(InSb)やガリウムヒ素などの化合物半導体を含む材料で形成された薄膜である。
ホール素子10の厚さは、例えば100μm以下である。
また、ホール素子10は絶縁層40を有する。絶縁層40は、ホール素子10の基板11の裏面(活性層12とは反対側の面)111の外縁部111aを除いた部分(中央部)111bに、接触状態で配置されている。つまり、絶縁層40により、基板11の裏面111の封止部50で覆われていない部分が覆われている。絶縁層40の下面(ホール素子10の活性層とは反対側の面である裏面)40aは、封止部50の第二面52と同一面内にある。
このように、ホール素子10の裏面は、絶縁層40の下面40aと基板11の裏面111の外縁部111aで構成され、絶縁層40の下面40aが露出面となっている。つまり、ホール素子10の裏面は露出面を有する。
絶縁層40をなす材料としては、合成樹脂や金属酸化物が挙げられる。絶縁層40は、合成樹脂を含む材料で形成された層と金属酸化物を含む材料で形成された層のいずれか一層で構成されていてもよいし、これらの層の二層構造であってもよい。合成樹脂の例としては、フォトレジスト材(ネガ型でもポジ型でも可)や、エポキシ樹脂などの熱硬化型樹脂にフィラーを含む材料が挙げられる。フィラーの材質としては、シリ力(SiO2)やアルミナ(Al23)などのセラミックスが好ましい。金属酸化物としては、酸化チタン(TiO2)などが使用できる。
絶縁層40がフィラー入りの合成樹脂を含む材料で形成される場合、絶縁層40がホール素子10の裏面111を覆っている部分の厚さは、フィラーの寸法で決まる。この厚さは例えば2μm以上とするが、ホール素子10の保護の観点から10μm以上30μm以下とすることが好ましい。絶縁層40が金属酸化物の場合は、製法上、膜厚を厚くすると生産コスト高くなるため、例えば、1μm程度にすることが好ましい。
なお、「フィラーの寸法」とは、球状のフィラーの場合は球の直径であり、球体が破砕された形状を有するフィラーの場合は、元の球体の径方向で最も大きい部分の寸法であり、繊維状のフィラーの場合は繊維断面の長径である。
<リード端子>
リード端子21〜24は、磁気センサ100と外部との電気的接続を得るための端子である。図1(b)に示すように、リード端子21〜24は、平面視でホール素子10の周囲に配置されている。
図1(a)〜(d)に示すように、リード端子21〜24は、上面(第一面51側の面)21a〜24aと、内側面21b〜24bと、封止部50の側面53と同一面となる外側面21c〜24cと、封止部50の側面54と同一面となる外側面21d〜24dと、封止部50の第二面52と同一面となる下面21e〜24eと、切欠き部21f〜24fを有する。切欠き部21f〜24fは、リード端子21〜24の下半分が欠けている形状の部分であり、封止部50の側面54側に存在する。
リード端子21〜24は、例えば、銅(Cu)または銅合金、鉄(Fe)または鉄を含む合金等の金属材料で形成され、特に銅製であることが好ましい。リード端子21〜24の上面21a〜24aまたは下面21e〜24eの一部がエッチング(即ち、ハーフエッチング)されていてもよい。また、リード端子21〜24の上面21a〜24aの一部に、銀(Ag)めっき、またはニッケル(Ni)−パラジウム(Pd)−金(Au)めっきが施されていてもよい。また、リード端子21〜24の下面21e〜24eに、ニッケル(Ni)−パラジウム(Pd)−金(Au)めっき又はスズ(Sn)めっきが施されていてもよい。
<導体>
図1(b)に示すように、導体31〜34は、ホール素子10が有する電極13a〜13dと、リード端子21〜24とを、それぞれ電気的に接続している。具体的には、導体31がリード端子21と電極13aとを接続し、導体32がリード端子22と電極13bとを接続し、導体33がリード端子23と電極13cとを接続し、導体34がリード端子24と電極13dとを接続している。
導体31〜34は、例えば、金、銀、または銅を含む材料で形成されている。
<封止部>
図1(c)(d)に示すように、封止部50は、ホール素子10の活性層12側の面(基板11とは反対側の面)10aと側面10b、基板11の裏面111の外縁部(ホール素子10の裏面)111a、絶縁層40の四つの側面40b、電極13a〜13d、リード端子21〜24の上面(第一面51側の面)21a〜24aと内側面21b〜24bと切欠き部21f〜24f、および導体31〜34を覆っている。
リード端子21〜24の外側面21c〜24cは、封止部50の側面53と同一面にある。リード端子21〜24の外側面21d〜24dは、封止部50の側面54と同一面にある。リード端子21〜24の下面21e〜24eおよび絶縁層40の下面40aは、封止部50の第二面52と同一面にある。
図1(d)に示すように、基板11の裏面111における、基板11の平面形状をなす正方形の四つの角部が、封止部50で覆われている。また、基板11の裏面111の封止部50で覆われている外縁部111aは、裏面111の5%以上50%以下の範囲であり、好ましくは15%以上50%以下の範囲であり、さらに好ましくは25%以上50%以下の範囲である。
上述のように、ホール素子10の裏面は、絶縁層40の下面40aと基板11の裏面111の外縁部111aで構成され、絶縁層40の下面40aが露出面となっている。つまり、この実施形態の磁気センサ100では、ホール素子10の裏面を構成する絶縁層40の下面40aと基板11の裏面111の外縁部111aのうち、基板11の裏面111の外縁部111aのみが封止部50で覆われている。
よって、ホール素子10の裏面の封止部50で覆われている部分は、ホール素子10の裏面の5%以上50%以下の範囲であり、好ましくは15%以上50%以下の範囲であり、さらに好ましくは25%以上50%以下の範囲である。
また、封止部50の厚さのうち、基板11の裏面111の外縁部111aを覆う部分(素子下部被覆部)50aの厚さは、例えば、1μm以上30μm以下の範囲にすることが好ましい。その理由は以下の通りである。
つまり、絶縁層40が合成樹脂の場合に、絶縁層40を好ましい厚さである10μm以上30μm以下とした場合、素子下部被覆部50aの厚さを10μm以上30μm以下とすることで、絶縁層40の下面40aと素子下部被覆部50aの下面(封止部50の第二面52)を同一面にすることができる。また、絶縁層40が金属酸化物の場合に、絶縁層40を好ましい厚さ1μm程度とすることで、絶縁層40の下面40aと素子下部被覆部50aの下面(封止部50の第二面52)を同一面にすることができる。
よって、これらの場合を合わせると、絶縁層40を好ましい厚さにする場合、絶縁層40の下面40aと素子下部被覆部50aの下面(封止部50の第二面52)を同一面にすることができる素子下部被覆部50aの厚さは、1μm以上30μm以下の範囲となる。
封止部50をなす合成樹脂には、絶縁性、線膨張係数がリード端子と近い値であること、耐衝撃性、耐熱性(磁気センサ100をリフローハンダ付けする時の高熱に耐えられること)、および耐吸湿性が求められる。
封止部50をなす合成樹脂の線膨張係数がリード端子の線膨張係数に近い値であると、熱ストレスで磁気センサ100のパッケージに生じる応力が抑制されるため、パッケージに割れが生じにくくなる。そのため、例えば、リード端子が銅製である場合、封止部50の材料として、銅の線膨張係数(16.8×10-6/℃)に近い線膨張係数を有する合成樹脂を用いることが好ましい。
耐衝撃性に関しては、封止部50の材料として、弾性率の高い合成樹脂を用いることが好ましい。
封止部50をなす合成樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、テフロン(登録商標)が挙げられる。これらの樹脂の線膨張係数は10〜20×10-6/℃程度である。封止部50は、1種類の合成樹脂で形成されていてもよいし、2種類以上の合成樹脂で形成されていてもよい。また、後述のシートを用いた成形法を採用して封止部50を形成する場合は、封止部50の第一面51側の部分に、このシートを構成する合成樹脂が存在していてもよい。
<外装メッキ層>
外装メッキ層60は、封止部50の第二面52と同一面にあるリード端子21〜24の下面(裏面)21e〜24eに形成されている。外装めっき層60は、例えば、スズ(Sn)で形成されている。
[動作]
この実施形態の磁気センサ100を用いて磁気(磁界)を検出する場合には、例えば、リード端子21を電源電位(+)に接続すると共に、リード端子22を接地電位(GND)に接続して、リード端子21からリード端子22に電流を流す。そして、リード端子23,24間の電位差V1−V2(=ホール出力電圧VH)を測定する。また、測定されたホール出力電圧VHの大きさから磁界の大きさを検出し、ホール出力電圧VHの正負から磁界の向きを検出する。
[作用、効果]
この実施形態の磁気センサ100は、ホール素子10を構成する基板11が正方形であり、基板11の裏面111の外縁部111aが、ホール素子10の側面10bから連続して封止部50で覆われている。また、この覆われている部分(素子下部被覆部50a)は、基板11をなす正方形の四つの角部を含み、裏面111の面積の5%以上50%以下の範囲、好ましくは15%以上50%以下の範囲、さらに好ましくは25%以上50%以下となる範囲に存在する。
これにより、この実施形態の磁気センサ100は、アイランドレス構造で薄い(厚さが100μm以下の)ホール素子10を有するが、基板11の裏面111の外縁部111aが、ホール素子10の側面10bから連続して封止部50で覆われているため、ホール素子10に割れが生じにくいものとなっている。特に、基板11の平面形状が角部を有する平面形状の場合、角部を基点に発生した応力に起因してホール素子10に割れが発生する可能性が高くなるが、この実施形態の磁気センサ100では、角部が封止部50で覆われているため、その可能性を低くできる。
基板11の裏面111の封止部50で覆われている外縁部111aの面積が、基板11の裏面111の面積の5%未満であると、ホール素子10が割れにくくなる効果が得られない場合がある。また、この比率(封止部による基板外縁部の被覆率)が50%を超えると、相対的に絶縁層40で覆われている面積が小さくなる。このため、絶縁層40が存在することで得られる性能、すなわちホール素子10への電流リークの防止効果が十分に得られない場合がある。
つまり、ホール素子10を構成する基板11の裏面111には、絶縁層40と封止部50の素子下部被覆部50aが存在するが、素子下部被覆部50aは封止部50の一部であるため、絶縁層40とは異なる材質で形成される場合がある。この場合には、封止部50による基板外縁部の被覆率は50%以下であることが好ましい。
また、第一実施形態の磁気センサ100によれば、基板11の裏面111の中央部111bが絶縁層40で覆われているため、はんだを用いた実装時に、はんだとホール素子10との接触が阻害されることで、ホール素子10への電流リークを防止できる。
[製法]
図2〜図7を用いて、実施形態の磁気センサ100の製造方法を説明する。
先ず、図2に示すように、ガリウムヒ素を含む材料で形成され、複数のホール素子10のパターンが形成されたウエハ150を用意する。次に、ウエハ150の裏面(ホール素子10のパターンが形成された面とは反対側の面)151を所定の厚さ(例えば、100μm)になるように研削する。この研削方法としては、スラリー(研磨剤と水やアルコール等の混合物)を用いて研磨する方法や、酸等の薬液で研磨する方法がある。
次に、ウエハ150の裏面151の各ホール素子10の位置に、平面形状がホール素子10より小さい絶縁層40を形成する。絶縁層40の形成方法としては、例えば図3に示す方法が挙げられる。
図3に示す方法では、先ず、図3(a)に示すように、ガリウムヒ素で形成されたウエハ150の裏面151(つまり、ホール素子10の基板11の裏面111)に、フォトリソグラフィ法により、各ホール素子10の位置に開口部141を有するレジストパターン140を形成する。次に、この状態のウエハ150の裏面151に、スパッタリング法または蒸着法により金属酸化物膜41を形成する。これにより、図3(b)に示すように、レジストパターン140の上面とレジストパターン140の開口部141内に(つまり、ウエハ150の裏面151に直接)、金属酸化物膜41が形成される。
次に、N−メチル−2−ピロリドン(NNP)等の薬液を用い、図3(b)の状態のウエハ150の裏面151からレジストパターン140を除去することで、図3(c)に示すように、ウエハ150の裏面151に直接形成された金属酸化物膜41のみを絶縁層40として残す(リフトオフ方式を採用)。これにより、図4に示すように、ウエハ150の裏面151の各ホール素子10の位置に、絶縁層40が形成される。
次に、ウエハ150をダイシングラインL1に沿って切断することで、個片化されたホール素子10を得る。これにより、基板11の裏面111の中央部111bに絶縁層40が形成されたホール素子10が得られる。
次に、図5(a)に示すリードフレーム120を用意する。リードフレーム120は、リード部121〜124を有する。リード部121〜123は、平面視で隣り合う磁気センサ100の二個または四個のリード端子を含む形状を有する。リード部124は、磁気センサ100の一つのリード端子を含む形状を有する。図7に示すように、リードフレーム120は、リード部121〜124の各リード端子の切欠き部21f〜24fに対応する位置に、切欠き部120fを有する。
なお、リード部122とリード部124をリードフレーム120の外縁に沿って接続する接続部と、各リード部121〜124をダイシングラインL2に沿って接続する接続部は図示されていない。
次に、リードフレーム120の裏面に、例えばポリイミド製の耐熱性フィルム80を貼り付けて、リードフレーム120のリード部121〜124がない部分(貫通領域)を裏面側から耐熱性フィルム80で塞ぐ。耐熱性フィルム80として、一方の面に絶縁性の粘着層を有するものを使用し、この粘着層で耐熱性フィルム80とリードフレーム120を接合する。つまり、耐熱性フィルム80とリードフレーム120との接合体81を得る。図5(b)は、この工程後の状態を示す。
次に、基板11の裏面111に絶縁層40が形成されたホール素子10を、接合体81の上面(耐熱性フィルム80の粘着層)のホール素子配置領域(リード端子21〜24で囲まれた領域)に配置する(即ち、ダイボンディングを行う)。図5(c)は、この工程後の状態を示す。
この工程では、図6に示すように、ダイボンディングの条件を調整して、絶縁層40が耐熱性フィルム80の粘着層80aに食い込むようにすると、後述の封止部50を形成する際に樹脂が、絶縁層40を有するホール素子10と粘着層80aとで囲まれた空間84に入り込み易くなる。ただし、この場合には、粘着層80aに食い込ませた分だけ、絶縁層40の下面40aが封止部50の第二面52から突出することになる。
そして、ダイボンディングを行った後に熱処理(即ち、キュア)を行い、耐熱性フィルム80と絶縁層40の密着性を向上させる。
次に、導体31〜34の一端を各リード端子21〜24にそれぞれ接続し、導体31〜34の他端を電極13a〜13dにそれぞれ接続する(即ち、ワイヤーボンディングを行う)。図5(d)は、この工程後の状態を示す。
次に、図5(d)の状態の接合体81を金型内に入れて、接合体81の上面側に封止部50を形成する。具体的には、先ず、図7(a)に示すように、下型91と上型92を備えた金型90およびシート94を用意し、シート94を、上型92の下面(下型91と対向する面)の全面を覆うように配置する。シート94は、例えばテフロン(登録商標)製である。
次に、金型90内に図5(d)の状態の接合体81を配置する。具体的には、導体31〜34側を上に向けて、接合体81を下型91の上に載せ、導体31〜34の上側に所定の間隔を開けて上型92を配置し、シート94を上型92の下面に吸着させる。その際に、シート94の下面と下型91の上面との間隔を、図2の距離Dの設定値(100μm以下)より大きな寸法に設定する。図7(a)はこの状態を示す。
次に、図7(a)の状態の上型92と下型91との空間に溶融樹脂を流し込んだ後に、上型92を下降させて溶融樹脂に圧縮力を加えることにより、シート94の下面と下型91の上面との間隔を図2の距離Dの設定値に合わせる。その後、冷却することで、封止部50を形成する。この工程で、絶縁層40を有するホール素子10と耐熱性フィルム80の粘着層とで囲まれた空間に樹脂が入り込み、素子下部被覆部50aが形成される。図7(b)はこの状態を示す。
次に、封止部50が形成された接合体81を金型90から取り出した後、接合体81から耐熱性フィルム80を剥離する。これにより、複数のセンサ前躯体(外装メッキ層60を形成する前の磁気センサ100)が結合された結合体1000が得られる。図7(c)および図5(e)はこの状態を示す。
次に、封止部50の第二面52と同一面にあるリードフレーム120の面に、外装めっきを施す。これにより、リード端子21〜24の下面(裏面)21e〜24eに外装めっき層60が形成され、複数の磁気センサ100が結合された結合体1001が得られる。図7(d)はこの状態を示す。
次に、封止部50の第一面51にダイシングテープ93を貼り付けた後、ダイシングテープ93を下側にして結合体1001をダイシング装置に設置し、図5(e)に示すダイシングラインL2に沿って結合体1001を切断する。これにより、複数の磁気センサ100が得られる。図7(e)はこの状態を示す。
なお、ホール素子10と絶縁層40と耐熱性フィルム80の粘着層とで囲まれた空間に樹脂が入り込んで、素子下部被覆部50aが形成される工程で、絶縁層40の下面40aの外縁部に樹脂が回り込む場合がある。この場合は、ホール素子10の裏面の露出面が絶縁層40の下面40aよりも小さくなる。この場合のように、磁気センサ100は、絶縁層40の下面40aの外縁部が封止部で覆われていて、絶縁層40の下面40aの中央部が露出面となっていてもよい。
〔第二実施形態〕
第二実施形態として、光電変換機能を有する素子として赤外線検出素子を用いた半導体装置である赤外線センサについて説明する。
[赤外線センサの構成]
図8に示すように、この実施形態の赤外線センサ700は、赤外線検出素子70と、四個(複数)のリード端子21〜24と、二本(複数)の導体31,32と、合成樹脂を含有する材料で形成された封止部50を有する。赤外線センサ700は赤外線検出素子70を載置するためのアイランド部を有さない。つまり、この実施形態の赤外線センサ700はアイランドレス構造を有する。
この実施形態の赤外線センサ700は、ホール素子10に代えて赤外線検出素子70を有し、絶縁層40および外装メッキ層60を備えていないが、これら以外の点は第一実施形態の磁気センサ100と同じである。そのため、磁気センサ100との相違点についてのみ説明する。
図8(b)(c)に示すように、赤外線検出素子70は、赤外線透過性の基板71と、基板71上に形成された半導体薄膜で形成された活性層(赤外線感受部)72と、活性層72と電気的に接続された二個(複数)の電極73a,73bとを有する。電極73aは、活性層72のn型層と接続され、電極73bは活性層72のp型層と接続される。
基板71は、例えば、半絶縁性のガリウムヒ素(GaAs)を含む材料で形成されている。
活性層72は、例えば、インジウムアンチモン(InSb)やガリウムヒ素などの化合物半導体を含む材料で形成された薄膜である。
赤外線検出素子70の厚さは、例えば250μm以下である。
また、図8(c)(d)に示すように、封止部50は、赤外線検出素子70の活性層72側の面(基板71とは反対側の面)70aと側面70b、赤外線検出素子70の基板71の裏面711の外縁部711a、電極73a,73b、リード端子21〜24の上面(第一面51側の面)21a〜24aと内側面21b〜24bと切欠き部21f〜24f、および導体31,32を覆っている。
基板71の裏面711の中央部711bは封止部50で覆われていない。裏面711の中央部711bは赤外線の受光面であり、封止部50の第二面52より奥に存在し、封止部50の第二面52から露出している。
図8(d)に示すように、基板11の裏面111における、赤外線検出素子70の基板71の平面形状をなす正方形の四つの角部が、封止部50で覆われている。
また、この実施形態の赤外線センサ700は、基板11の裏面111が赤外線検出素子70の裏面であり、この裏面711の封止部50で覆われている外縁部711aは、裏面711の5%以上50%以下の範囲であり、好ましくは15%以上50%以下の範囲であり、さらに好ましくは25%以上50%以下の範囲である。
また、封止部50の厚さのうち、基板71の裏面711の外縁部711aを覆う部分(素子下部被覆部)50aの厚さは、例えば、1μm以上30μm以下の範囲にする。
[動作]
この実施形態の赤外線センサ700を用いて赤外線量を検出する場合には、基板71の裏面711を受光面とし、例えば、リード端子21,22間の電位差V1−V2(=光起電力)を測定する。また、測定された光起電力の大きさから受光した赤外線量を検出する。
[作用、効果]
この実施形態の赤外線センサ700は、赤外線検出素子70を構成する基板71が正方形であり、基板71の裏面711の外縁部711aが、赤外線検出素子70の側面70bから連続して封止部50で覆われている。また、この覆われている部分(素子下部被覆部50a)は、基板71をなす正方形の四つの角部を含み、裏面711の面積の5%以上50%以下の範囲、好ましくは15%以上50%以下の範囲、さらに好ましくは25%以上50%以下となる範囲に存在する。
これにより、この実施形態の赤外線センサ700は、アイランドレス構造で薄い(厚さが250μm以下の)赤外線検出素子70を有するが、基板71の裏面711の外縁部711aが、赤外線検出素子70の側面70bから連続して封止部50で覆われているため、赤外線検出素子70に割れが生じにくいものとなっている。特に、基板71の平面形状が角部を有する平面形状の場合、角部を基点に発生した応力に起因して赤外線検出素子70に割れが発生する可能性が高くなるが、この実施形態の赤外線センサ700では、角部が封止部50で覆われているため、その可能性を低くできる。
基板71の裏面711の封止部50で覆われている外縁部711aの面積が、基板71の裏面711の面積の5%未満であると、赤外線検出素子70が割れにくくなる効果が得られない場合がある。また、この比率(封止部による基板外縁部の被覆率)が大きくなると相対的に受光面(裏面711の中央部711b)が小さくなり、赤外線の受光効率が低下するため、この比率を50%以下とすることが好ましい。
また、赤外線検出素子70は、受光面である基板71の裏面711の中央部711bが封止部50の第二面52から露出している。つまり、赤外線検出素子70の裏面である基板71の裏面711は、封止部50で覆われていない露出面(中央部711b)を有する。よって、裏面711の中央部711bが保護層で覆われているものと比較して、赤外線検出感度が良好になる。また、受光面(裏面711の中央部711b)が封止部50の第二面52より奥に存在するため、保護層で覆われていなくても受光面に汚れや損傷が発生しにくい。
[製法]
赤外線センサ700の製造方法は、一部を除いて磁気センサ100の製造方法とほぼ同じであるため、磁気センサ100の製造方法との相違点についてのみ説明する。
図2に示すホール素子10が形成されたウエハ150に代えて、赤外線検出素子70が形成されたガリウムヒ素ウエハを用意し、その裏面の各赤外線検出素子の位置に、平面形状が赤外線検出素子より小さい保護層(図4の絶縁層40に相当するもの)を形成する。この保護層は、フォトレジスト材で形成する。
ダイボンディング工程では、図5(c)に示すホール素子10に代えて、赤外線検出素子70を接合体81の上面に配置する。
封止部50の形成工程後であって複数の赤外線センサ700に切り離す前に、赤外線検出素子70の基板71の裏面711から保護層を除去する。つまり、図7(c)に示す状態で絶縁層40に相当する保護層を除去する。
また、外装メッキ層60の形成工程を行わない。
この方法では、封止部50の形成工程で受光面である基板71の裏面711を保護するために、裏面711の中央部711bを保護層で形成している。
〔備考〕
第一実施形態の磁気センサ100では、基板11の裏面111の中央部111bが絶縁層40で覆われているが、絶縁層40を設けず、裏面111の中央部111bを露出させてもよい。この場合、基板11の裏面111の全体がホール素子10の裏面となり、裏面111の中央部111bが露出面となる。
第一実施形態の磁気センサ100および第二実施形態の赤外線センサ700において、ホール素子10および赤外線検出素子70の平面形状は正方形であるが、正方形外の多角形の場合にも適用できる。
第二実施形態の赤外線センサ700では、受光面(基板71の裏面711の中央部711b)が露出しているが、この受光面に赤外線透過性の保護層を設けてもよい。その場合、酸化チタンなどの金属酸化物で1μm程度の保護層を形成することにより、絶縁性が確保され、赤外線反射率が低減できる。また、この保護層を設けて、保護層の下面と第二面52とを一致させてもよい。
第二実施形態の赤外線センサ700の製造方法では、除去することを前提にフォトレジスト材で形成された保護層を設けて封止部50を形成した後にこの保護層を除去しているが、酸化チタンなどの金属酸化物で形成された保護層を設けて、この保護層を除去せずに残してもよい。
第一実施形態で説明した封止部50の形成方法では、上型92の下面をシート94で覆うとともに、金型90内に溶融樹脂を流し込んだ後で上型92を下降させて圧縮力を加えているが、これに代えてトランスファー成形を行ってもよいし、シート94を用いなくてもよい。
ウエハ裏面の各素子の位置に金属酸化物で形成された保護層を形成する方法としては、上述の磁気センサ100の製造方法で説明した絶縁層40の形成方法(図3に示す方法)以外に、図9に示す方法も挙げられる。
図9に示す方法では、先ず、ウエハ150の裏面151の全面に、スパッタリング法または蒸着法により金属酸化物膜41を形成する。次に、ネガ型レジストを用い、各素子の位置にレジスト材142が残るレジストパターン140Aを形成する。図9(a)はこの状態を示す。
次に、ドライエッチングやウエットエッチングにより、レジストパターン140Aで覆われていない金属酸化物膜41を除去して、図9(b)に示す状態とする。次に、レジストパターン140Aを有機溶媒等で除去する。これにより、図9(c)に示すように、ウエハ150の裏面151の各素子の位置に絶縁層40が形成される。
絶縁層(保護層)を合成樹脂で形成する方法としては、フォトレジスト材の場合にはフォトマスクを用いたフォトリソグラフィ法が挙げられ、熱硬化樹脂の場合はディスペンサーを用いて保護層の形成位置に樹脂をポッティングして硬化させる方法が挙げられる。
絶縁層(保護層)を合成樹脂層と金属酸化物層とを備える二層構造で形成する場合には、例えば、図3に示す方法や図9に示す方法で、先ず金属酸化物層をウエハ裏面の各素子の位置に形成した後に、この形成された金属酸化物層の上に上述の方法で合成樹脂層を形成する。
〔変形例〕
第二実施形態の赤外線検出素子70に代えて赤外線発光素子を用いることで、赤外線発光ダイオードを得ることができる。赤外線発光ダイオードは、光電変換機能を有する素子である赤外線発光素子を用いた半導体装置である。赤外線検出素子が有する光電変換機能は、光信号を電気信号に変換する機能であり、赤外線発光素子が有する光電変換機能は電気信号を光信号に変換する機能である。赤外線発光素子は、厚さが250μm以下の赤外線発光素子であることが好ましい。
このような赤外線発光ダイオードでは、第二実施形態の赤外線センサ700と同様の効果を得ることができる。
以下、この発明の実施例および比較例について説明する。
<実施例1>
図1に示す第一実施形態の磁気センサ100を、第一実施形態に記載された方法で作製した。
ホール素子10の基板11としては、ガリウムヒ素基板を用いた。ウエハ150の裏面150を研削することで、ホール素子10の厚さを90μmとした。
絶縁層40の厚さは10μmとした。基板11の裏面111の中央部111bを絶縁層40で覆い、裏面111の面積の70%が絶縁層40で覆われている状態とした。絶縁層40は、ネガ型レジストである日立化成製の「KI−1000−T4」を用い、フォトマスクを用いたフォトリソグラフィ法により形成した。つまり、絶縁層40はフォトレジスト材で形成されている。ホール素子10の個片化のためのダイシングは、絶縁層40形成後のウエハ150の裏面151にUV硬化型ダイシングテープを貼り合わせた状態で行った。
リードフレーム120は、Cu板の全面にNi−Pd−Auめっき層を施した板を加工して、リード部121〜124を形成することにより作製した。耐熱性フィルム80としてはポリイミドフィルムを用いた。粘着層81aとしては厚さ10μmの熱可塑性樹脂を用いた。
導体31〜34としてはAu線を用いた。封止部50用の合成樹脂としては、シリカフィラーを含有するエポキシ樹脂を用いた。
シート94としては、旭硝子(株)製の「50MW」を用いた。このシート94の厚さは50μmであった。封止部50の形成は、磁気センサ100の厚さが185μmとなるように設定して行った。封止部50の形成工程で、ホール素子10と絶縁層40と耐熱性フィルム80の粘着層とで囲まれた空間に樹脂が入り込み、素子下部被覆部50aが厚さ10μmで形成された。
得られた磁気センサ100は、図1(c)に示すように、絶縁層40および素子下部被覆部50aを有し、基板11の裏面111の封止部50で覆われている外縁部(角部を含む)111aの面積は、裏面111の面積の30%であった。
<比較例1>
絶縁層40の形成工程を行わず、ウエハ150の裏面151に、10μmのエポキシ系ダイアタッチフィルムが形成されているUV硬化型ダイシングテープ(即ち、ダイシング−ダイボンディング一体型ダイシングテープ)を貼り合わせた状態で、ホール素子10の個片化を行った。つまり、素子下部被覆部50aが形成されない方法で封止部50の形成工程を行った。これら以外の点は実施例1と同じ方法で磁気センサを作製した。これにより、図1(c)で、エポキシ樹脂で形成された絶縁層40を有し、素子下部被覆部50aを有さず、ホール素子10の裏面111が封止部50の第二面52と一致している磁気センサを得た。
<磁気センサの評価>
実施例1および比較例1の磁気センサをそれぞれ20個用意し、以下の試験を行った。
測定機としてデジタルフォースゲージ(IMADA製「ZP−50」)を用意し、その押し付け部に、先端直径が0.2mmである押し付け治具を取り付けた。
先ず、磁気センサを、封止部50の第二面52を下側にしてステージの平坦な水平面上に置いた。この状態で、押し付け治具を、荷重:約200g、押し付け時間:約1秒間の条件で、封止部50の第一面51に押し当てた後に、この押し当てを解除した。そして、この押し当ておよび解除の動作を5回繰り返した。つまり、約200gの荷重を5回付加する荷重試験を行った。
次に、荷重試験後の磁気センサの封止部50の第二面52を、実体顕微鏡で観察して、ホール素子10の基板11に割れが生じているかどうかを確認した。
その結果、実施例1の磁気センサでは20個全てで割れが生じていなかったが、比較例1の磁気センサでは20個中10個で割れが生じていた。つまり、ホール素子の裏面111の外縁部(角部を含む)111aの30%が封止部で覆われていることで、割れを発生しにくくできることが分かった。これは、封止部で覆われていることで、角部に集中する応力が分散されたためと考えられる。
100 磁気センサ
10 ホール素子
10a ホール素子の活性層側の面(基板とは反対側の面)
10b ホール素子の側面
11 基板
111 基板の裏面(活性層とは反対側の面)
111a 基板の裏面の外縁部(ホール素子の裏面)
111b 基板の裏面の中央部
12 活性層
13a〜13d 電極
21〜24 リード端子
21a〜24a リード端子の上面
21b〜24b リード端子の内側面
21c〜24c リード端子の外側面
21d〜24d リード端子の外側面
21e〜24e リード端子の下面(封止部の第二面から露出する面)
31〜34 導体
40 絶縁層(保護層)
40a 絶縁層の下面(ホール素子の裏面、露出面)
50 封止部
50a 素子下部被覆部(外縁部111aを覆う部分)
51 第一面
52 第二面
60 外装メッキ層
700 赤外線センサ
70 赤外線検出素子
70a ホール素子の活性層側の面(基板とは反対側の面)
70b ホール素子の側面
71 基板
711 基板の裏面(活性層とは反対側の面、赤外線検出素子の裏面)
711a 基板の裏面の外縁部
711b 基板の裏面の中央部(赤外線検出素子の露出面)
72 活性層
73a〜73d 電極

Claims (9)

  1. 磁電変換機能または光電変換機能を有する素子であって、基板と、前記基板上に形成された活性層と、前記活性層と電気的に接続された複数の電極と、を有する素子と、
    平面視で前記素子の周囲に配置された複数のリード端子と、
    前記素子の前記複数の電極と前記複数のリード端子とを、それぞれ電気的に接続する複数の導体と、
    合成樹脂を含有する封止部であって、前記素子の前記活性層側の面、前記素子の側面、前記素子の前記活性層とは反対側の面である裏面の外縁部、および前記複数の導体を覆う封止部と、
    を備え、
    前記裏面は露出面を有する半導体装置。
  2. 前記基板の平面形状は多角形であり、前記基板の前記活性層とは反対側の面における前記多角形の角部が前記封止部で覆われている請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記裏面の5%以上50%以下が前記封止部で覆われている請求項1または2記載の半導体装置。
  4. 前記基板の前記活性層とは反対側の面の外縁部を覆う前記封止部の厚さは1μm以上30μm以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体装置。
  5. 前記素子は、前記基板の前記活性層とは反対側の面の前記封止部で覆われていない部分を覆う保護層を有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体装置。
  6. 前記素子は厚さが100μm以下のホール素子である請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体装置。
  7. 前記素子は厚さが250μm以下の赤外線検出素子である請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体装置。
  8. 前記素子は厚さが250μm以下の赤外線発光素子である請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体装置。
  9. 磁電変換機能または光電変換機能を有する素子であって、基板と、前記基板上に形成された活性層と、を有する素子と、
    前記素子の前記活性層側の面と、前記素子の前記活性層とは反対側の面である裏面の外縁部と、を少なくとも覆う封止部と、
    を備え、
    前記裏面は露出面を有する半導体装置。
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