JP2018066716A - 物体追跡装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】物体の観測情報を取得する複数の観測情報取得部からなる観測情報取得手段と、観測情報を用いて追跡情報の作成と管理を行う追跡情報作成管理手段とを備え、追跡情報作成管理手段は、観測情報取得部が取得した観測情報ごとにIDと次時刻における推定状態を含む追跡情報を作成する追跡情報作成部と、追跡情報を観測情報取得部ごとの追跡リストに記録する追跡リスト部と、観測領域が隣接する観測情報取得部の追跡リストを比較して、一方の観測情報取得部の追跡リストに他方の観測情報取得部の追跡リストに存在しないIDが付与された追跡情報が存在する場合には、存在しないIDが付与された追跡情報を他方の観測情報取得部の追跡リストに複製する共有処理を行う追跡リスト共有部とを有する。
【選択図】図2
Description
例えば特許文献1には、車両前方にレーダ装置を搭載し、走行車両からの反射信号を利用して、複数ある受信チャンネル間の利得差と位相差の初期状態からの変化を監視して異常判断を行うことが開示されている。
また、特許文献2には、車両前方にミリ波レーダ装置を搭載し、検知領域を3種類の領域に分割し、3種類の領域のうち被測定物が存在する領域がいずれかに応じて、ミリ波レーダ装置のトラッカフィルタのフィルタゲインを可変設定することが開示されている。
そこで、例えば複数のセンサにより構成される全方位センサシステムを車両に搭載し、先行車両や後続車両、交差車両の継続した追跡を目指すことが考えられる。ここで「追跡」は、時系列的な状態(位置・速度・加速度・角度・ヨーレート等)推定を意味する。そのため継続した追跡を実現すれば、先行車両などの未来の軌道を予測することで継続して衝突の危険を察知できるため、より多くのシーンにおいて安全運転の支援が可能となる。
しかし、全方位センサから得られる観測情報は膨大であるため、全ての観測情報を用いて追跡処理を行うとリアルタイム処理が難しい。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の物体追跡装置において、前記観測情報取得部が、前記自車両の前方及び後方に設置され、前記後方に設置された前記観測情報取得部の数よりも、前記前方に設置された前記観測情報取得部の数のほうが多いことを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1に記載の物体追跡装置において、前記観測情報取得部が、前記自車両の前方、後方及び側方に設置されていることを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の物体追跡装置において、前記追跡情報作成管理手段は、前記物体が移動物であるか否かを判断する移動物判断部を備え、前記追跡リスト共有部は、前記移動物判断部によって移動物であると判断された前記物体の前記追跡情報について前記共有処理を行うことを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の物体追跡装置において、前記追跡情報作成管理手段は、前時刻における前記追跡情報と次時刻における前記観測情報を前記観測情報取得部ごとに対応付ける対応付け部を備え、前記追跡リスト部は、前記追跡リスト共有部によって他方の前記観測情報取得部の前記追跡リストに複製された前記追跡情報について、前記対応付け部が対応付けできた場合は、複製された前記追跡情報を更新して他方の前記観測情報取得部の前記追跡リストに保持し、前記対応付け部が対応付けできなかった場合は、複製された前記追跡情報を他方の前記観測情報取得部の前記追跡リストから削除することを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の物体追跡装置において、前記追跡情報作成管理手段は、複数の前記追跡リストに同じ前記IDが付与された前記追跡情報が存在する場合には、その中から一つの前記追跡情報を選択する追跡情報選択部と、前記追跡情報選択部が選択した前記追跡情報を、前記自車両を制御又は監視する制御監視手段に前記追跡情報を送信する追跡情報送信部とを備え、前記追跡情報選択部は、前記物体が現実世界に存在する事後確率が最も大きい前記追跡情報を選択することを特徴とする。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による物体追跡装置において、観測情報取得部が、自車両の前方及び後方に設置され、後方に設置された観測情報取得部の数よりも、前方に設置された観測情報取得部の数のほうが多いものである。本実施の形態によれば、特に先行車両を追跡する場合は、観測すべき物体が自車両の側方又は後方よりも前方に位置することが多いため、車両前方側の観測領域を大きくすることで、先行車両を見失うことなく継続して追跡できる。
本発明の第3の実施の形態は、第1の実施の形態による物体追跡装置において、観測情報取得部が、自車両の前方、後方及び側方に設置されているものである。本実施の形態によれば、自車両周辺を全方位(360°)にわたって観測できるため、観測領域に死角がない。
本発明の第4の実施の形態は、第1から第3のいずれか1つの実施の形態による物体追跡装置において、追跡情報作成管理手段は、物体が移動物であるか否かを判断する移動物判断部を備え、追跡リスト共有部は、移動物判断部によって移動物であると判断された物体の追跡情報について共有処理を行うものである。本実施の形態によれば、何らかの物体ではあるが静止物、又は移動物か静止物か不明の物体については共有処理を行わないことで、処理時間を短縮できる。
本発明の第5の実施の形態は、第1から第4のいずれか1つの実施の形態による物体追跡装置において、追跡情報作成管理手段は、前時刻における追跡情報と次時刻における観測情報を観測情報取得部ごとに対応付ける対応付け部を備え、追跡リスト部は、追跡リスト共有部によって他方の観測情報取得部の追跡リストに複製された追跡情報について、対応付け部が対応付けできた場合は、複製された追跡情報を更新して他方の観測情報取得部の追跡リストに保持し、対応付け部が対応付けできなかった場合は、複製された追跡情報を他方の観測情報取得部の追跡リストから削除するものである。本実施の形態によれば、不要な情報を削除することで、処理時間を短縮できる。
本発明の第6の実施の形態は、第1から第5のいずれか1つの実施の形態による物体追跡装置において、追跡情報作成管理手段は、複数の追跡リストに同じIDが付与された追跡情報が存在する場合には、その中から一つの追跡情報を選択する追跡情報選択部と、追跡情報選択部が選択した追跡情報を、自車両を制御又は監視する制御監視手段に追跡情報を送信する追跡情報送信部とを備え、追跡情報選択部は、物体が現実世界に存在する事後確率が最も大きい追跡情報を選択するものである。本実施の形態によれば、物体を精度良く追跡できる。
図1は本実施例による物体追跡装置が搭載される自車両を示す図、図2は同自車両に観測情報取得手段と追跡情報作成管理手段と制御監視手段を搭載した状態を示す概略構成図である。
自車両10の上方にアルミフレームを設置して各種センサを取付けている。センサの一つとしてGNSS複合航法システム21が搭載されており、GNSS(全地球航法衛星システム)から情報が十分に得られる環境において、100[Hz]で自車両10の3次元位置及び姿勢が計測可能である。さらに、他のセンサである全方位LIDAR22から得られる赤外線反射率を利用した自車両10の自己位置推定も導入している(菅沼直樹,林悠太郎,永田大記,高橋謙太,“高齢過疎地域における自動運転自動車の市街地公道実証実験概要”,自動車技術会学術講演会 講演予稿集,No.14-15,pp.390-394,2015、山本大貴,菅沼直樹,“高解像度赤外線反射率画像を用いた自動運転自動車の自己位置推定”,第23回日本機械学会交通・物流部門大会講演論文集,pp.320-330,2014.)。この自己位置推定を用いることにより、GNSSから情報が十分に得られない環境においても自車両10の高精度な位置情報を取得することが可能である。
また、図2に示すように、さらに他のセンサとして、複数のセンサ(観測情報取得部)31〜39を自車両10の前バンパー及び後バンパーの内部に設置することにより構成される略全方位センサシステム(観測情報取得手段)30が取り付けられている。センサ31〜39としては、それぞれの観測領域(検知範囲)において先行車両等の物体までの距離・角度・相対速度を取得する、LIDAR、超音波センサ、ミリ波レーダ、又はステレオカメラを用いることが望ましい。本実施例においては、センサ31〜39にミリ波レーダを用いることで、略全方位センサシステム(観測情報取得手段)30として略全方位ミリ波レーダシステムを構成している。略全方位ミリ波レーダシステム30は、自車両10の前バンパーの内部に設置された第1のミリ波レーダ31、第2のミリ波レーダ32、第3のミリ波レーダ33、第4のミリ波レーダ34、第7のミリ波レーダ37、第8のミリ波レーダ38及び第9のミリ波レーダ39と、車両10の後バンパーの内部に設置された第5のミリ波レーダ35及び第6のミリ波レーダ36とからなる。図2において、1〜9の数字が付与された扇形は、各センサ(ミリ波レーダ)31〜39の観測領域を概略的に示している。
略全方位ミリ波レーダシステム30は、観測周期20[Hz]で周辺を観測する。また、1つのミリ波レーダ31〜39で最大50個の観測情報(物体までの距離・角度・相対速度)を取得する、すなわち全体で最大450個の観測情報を取得する。特に物体が先行車両の場合は、観測すべき物体が自車両10の側方又は後方よりも前方に位置することが多いため、自車両10の前方の観測領域を大きくすることで、物体を見失うことなく継続して追跡できる。
なお、先行車両等の物体に対する観測領域をさらに大きくするため、ミリ波レーダを自車両10の前方、後方及び側方に設置し、全方位ミリ波レーダシステムとして構成することが好ましい。この場合は、自車両10の周辺を全方位(360°)にわたって観測できるため、観測領域に死角がない。
追跡情報作成管理手段40は、追跡情報作成部41、追跡リスト部42、リスト共有部43、移動物判断部44、対応付け部45、追跡情報選択部46及び追跡情報送信部47を有し、略全方位センサシステム30が取得した観測情報を用いて物体の追跡情報の作成と管理を行う。制御監視手段50は、追跡情報作成管理手段40が作成及び管理する追跡情報に基づいて自車両10の制御及び監視を行う。
本実施例では等速度モデル、等加速度モデル及び停止モデルの3つのモデルを用いる。等速度モデルでは速度がほぼ一定となる定常移動中は精度よく状態推定を行えるが、加速度がほぼ一定となる発進時や減速時などでは誤差が大きくなる。一方で、等加速度モデルでは加速度を推定する分ノイズが発生しやすく、速度がほぼ一定となる定常移動中は等速度モデルほど精度よく状態推定が行えないが、加速度がほぼ一定となる発進時や減速時などでは精度よく状態推定が行える。また停止モデルを用いることで、略全方位センサシステム30のノイズにより停止物体が急に動き出す物体と誤推定されることを緩和することができる。IMM法では各モデルの尤もらしさを求め、それにより重み付けを行うことで各モデルの誤差を打ち消し合う。そのため、カルマンフィルタでは推定の難しいような複雑な運動をする物体の状態推定には有効とされる。本実施例で用いるモデルの状態変数xと入力wを式(1)、(2)に示す。
また、観測情報には既存追跡物体から得られるものだけでなく略全方位センサシステム30の誤動作やクラッタにより得られるものが存在するため、正しい対応付けを行うための研究が行われている。本実施例ではGlobal Nearest Neighbor(GNN)を用いて対応付けを行う(Pavlina Konstantinova & Alexander Udvarev & Tzvetan Semerdjiev, “A Study of a Target Tracking Algorithm Using Global Nearest Neighbor Approach”, International Conference on Computer Systems and Technologies−CompSysTech’2003.)。「GNN」とは、全ての対応付けを考慮したコスト行列を生成し、その時刻で最も可能性の高い割り当てを行う手法である。m個の既存追跡物体とl個の観測情報を得たとき、大きさはm×lのコスト行列cが式(4)のように生成される。
Confirmedモードは、その追跡物体が移動物体であると判断されたときに遷移し、追跡を継続するモードである。Tentativeモードは、その観測情報の値が何かしらの物体から得られたものとして識別用のIDを与えて追跡を開始したり、何かしらの物体ではあるが移動物体では無いとして追跡を継続したりするモードである。Deleteモードは、追跡物体が観測可能な範囲から外れた場合やノイズにより発生したものであると判断された場合に遷移し、追跡を終了するモードである。各モードの遷移条件を表1に示す。ここで、表1のPcnf,Pstop,Dmove,Pdlt,Ndltは任意のパラメータである。
そこで全ての観測情報を用いるのではなく、各ミリ波レーダ31〜39の観測情報を用いてそれぞれで追跡処理を行い、追跡情報を共有した。この結果、最大処理時間を9.28[ms]まで抑えることができ、リアルタイム処理が可能となった。全ての観測情報を用いて追跡処理を行ったときのコスト行列から対応付けを見つける処理にかかった時間とその他の処理に要する時間およびコスト行列のサイズ(要素数)を図3に示す。図3において、最も濃い線が「コスト行列のサイズ(要素数)」、最も薄い線が「コスト行列の処理に要する時間(コスト行列から対応付けを見つける処理にかかった時間)」、その中間の濃淡線が「その他の処理に要する時間」を示す。また、全ての観測情報を用いて追跡処理を行った場合(全体処理)と各ミリ波レーダ31〜39の観測情報を用いてそれぞれで追跡処理を行い追跡情報を共有する場合(個別処理+追跡情報共有処理)の処理時間を図4に示す。図4において、濃い線が本実施例による「個別処理+追跡情報共有処理」、薄い線が従来の「全体処理」を示す。ここで、処理はクロックが「2.8GHz」、実装メモリが「4GB」のCPUで行った。共有処理については後述する。
1)周辺車両(物体)は少なくとも1つのミリ波レーダ31〜39で複数回観測されConfirmedモードで追跡される。
2)隣接するミリ波レーダ31〜39の観測可能領域は一部重複している。
3)あるミリ波レーダ31〜39の観測情報を用いて追跡の開始・継続された物体は次の時刻にそのミリ波レーダ31〜39か隣接するミリ波レーダ31〜39で観測される。
これらの仮定より、Confirmedモードで追跡された物体の追跡情報を、隣接するミリ波レーダ31〜39の観測情報を用いた追跡リストに共有する。なお、Tentativeモードで追跡された物体の追跡情報は隣接するミリ波レーダ31〜39同士で共有しないこと、すなわち、観測情報を取得した物体ではあるが静止物、又は移動物か静止物か不明の物体については共有処理を行わないことで、処理時間を短縮できる。但し、Tentativeモードの段階から物体の追跡情報を共有して追跡する場合もあり得る。
第1のミリ波レーダ31は先行車両Aの観測情報を取得する。追跡情報作成部41は第1のミリ波レーダ31が取得した観測情報を用いて先行車両Aの追跡情報を作成する。追跡リスト部42は追跡リスト(TRACKING LIST 1)に先行車両Aの追跡情報を記録する。移動物判断部44は先行車両Aが移動車両であると判断した場合に先行車両Aの追跡モードをConfirmedモードに遷移させる。また、第9のミリ波レーダ39は交差車両Bの観測情報を取得する。追跡情報作成部41は第9のミリ波レーダ39が取得した観測情報を用いて交差車両Bの追跡情報を作成する。追跡リスト部42は追跡リスト(TRACKING LIST 2)に交差車両Bの追跡情報を記録する。移動物判断部44は交差車両Bが移動車両であると判断した場合に交差車両Bの追跡モードをConfirmedモードに遷移させる。また、第2のミリ波レーダ32の観測範囲には物体が存在しないため観測情報が取得されず、追跡リスト(TRACKING LIST 3)に先行車両A及び交差車両Bの追跡情報は記録されない。
リスト共有部43は、観測領域が隣接する第1のミリ波レーダ31と第9のミリ波レーダ39の追跡リストを比較し、第1のミリ波レーダ31の追跡リストに交差車両Bの追跡情報を複製し、第9のミリ波レーダ39の追跡リストに先行車両Aの追跡情報を複製する。これにより、第1のミリ波レーダ31と第9のミリ波レーダ39の追跡リストには、先行車両Aと交差車両Bの追跡情報が共有される。また、観測領域が隣接する第1のミリ波レーダ31と第2のミリ波レーダ32の追跡リストを比較し、第2のミリ波レーダ32の追跡リストに先行車両Aの追跡情報を複製する。これにより、第1のミリ波レーダ31と第2のミリ波レーダ32の追跡リストには、先行車両Aの追跡情報が共有される。
最後にTiとTj内のTk iが両方とも更新された場合、追跡情報選択部46は、物体が現実世界に存在する事後確率(Track Score)が最大のものを追跡情報として選択する。追跡情報送信部47は、追跡情報選択部46が選択した事後確率が最大の追跡情報を制御監視手段50に送信する。事後確率が最大のものを制御監視手段50に送信する追跡情報として選定することで、物体を精度良く追跡できる。なお、追跡情報選択部46は、対応付けコストの小さい方を追跡情報として選択することもできる。リスト共有部43の共有処理のフローチャートを図6に示す。
ステップ1において、i番目のミリ波レーダMiとj番目のミリ波レーダMjの観測領域が隣接していないと判断された場合には、ステップ1に戻り、隣接するi番目のミリ波レーダMiとj番目のミリ波レーダMjが見つかるまで判断を繰返す。
ステップ1において、i番目のミリ波レーダMiとj番目のミリ波レーダMjの観測領域が隣接していると判断された場合には、i番目のミリ波レーダMiの観測情報を用いて作成された追跡情報が記録された追跡リストTi内に、j番目のミリ波レーダMjを用いて作成された追跡情報が記録された追跡リストTj内に存在しない識別用のIDが付与された追跡情報Tk iが存在するか否かを比較する(ステップ2)。
ステップ2において、追跡リストTi内に、追跡リストTj内には存在しない識別用のIDが付与された追跡情報Tk iが存在しない場合には、ステップ1に戻る。
ステップ2において、追跡リストTi内に、追跡リストTj内には存在しない識別用のIDが付与された追跡情報Tk iが存在する場合には、追跡リストTjに追跡情報Tk iを複製して共有する(ステップ3)。
ステップ3の後、全てのミリ波レーダの追跡リスト同士を比較したか否かを判断する(ステップ4)。
ステップ4において、全てのミリ波レーダの追跡リスト同士を比較していないと判断した場合には、ステップ1に戻る。
ステップ4において、全てのミリ波レーダの追跡リスト同士を比較したと判断した場合には、各ミリ波レーダの観測情報と追跡リストを用いてコスト行列を作成し、前時刻における追跡情報と次時刻における観測情報の対応付けを探索する(ステップ5)。
ステップ5の後、ステップ3において共有した追跡情報Tk iに対応付けられる観測情報が共有先のミリ波レーダMjの観測情報に存在するか否かを判断する(ステップ6)。
ステップ6において、共有した追跡情報Tk iに対応付けられる観測情報が共有先のミリ波レーダMjの観測情報に存在する場合には、共有した追跡情報Tk iを更新して追跡リストTj内に保持する(ステップ7)。
ステップ6において、共有した追跡情報Tk iに対応付けられる観測情報が共有先のミリ波レーダMjの観測情報に存在しない場合には、共有した追跡情報Tk iを追跡リストTj内から削除する(ステップ8)。
ステップ7又はステップ8の後、あるIDが付与された追跡情報について、複数の追跡リストに同じIDが付与された追跡情報が存在するか否かを判断する(ステップ9)。
ステップ9において、複数の追跡リストに、同じIDが付与された追跡情報が存在すると判断された場合には、同じIDが付与された追跡情報の内、物体が現実世界に存在する事後確率(Track Score)が最も大きい追跡情報を制御監視手段50に送信する(ステップ10)。
ステップ9において、複数の追跡リストに、同じIDが付与された追跡情報が存在しないと判断された場合には、そのまま追跡情報を制御監視手段50に送信する(ステップ11)。
ステップ10又はステップ11の後、次のフレームで同様の処理が行われる。
表2にロストしたフレーム数や処理時間などを示す。また、各フレームの処理時間と観測情報数の関係を図9に示す。図9において、濃い線が本実施例による略全方位ミリ波レーダシステム30を利用し追跡情報の共有を行った追跡処理時間を示し、薄い線が実験車両前方に取り付けたミリ波レーダのみを用いた場合の追跡処理時間を示す。
表2より実験車両前方のミリ波レーダのみを用いた場合、先行車両を96フレームの間ロストしたことがわかる。つまりミリ波レーダの観測周波数20[Hz]を考慮すると4.8[s]の間、実験車両は先行車両を見失い、先行車両が急ブレーキをかけたとしても衝突の危険性を察知することができないといえる。これに対して本実施例による略全方位ミリ波レーダシステム30の各ミリ波レーダ31〜39の観測情報を用いてそれぞれで追跡処理を行い、追跡情報を共有したときの処理時間は、観測情報の数の分、前方のミリ波レーダのみを用いた場合よりは大きくなったが、リアルタイムでの処理でロストの無い効率的かつ効果的な追跡が行えることがわかる。
21 GNSS複合航法システム
22 全方位LIDAR
30 略全方位センサシステム(観測情報取得手段)
31、32、33、34、35、36、37、38、39 センサ
40 追跡情報作成管理手段
41 追跡情報作成部
42 追跡リスト部
43 リスト共有部
44 移動物判断部
45 対応付け部
46 追跡情報選択部
47 追跡情報送信部
50 制御監視手段
Claims (6)
- 自車両周辺の移動する物体の状態を時系列的に推定する物体追跡装置であって、
前記物体の観測情報を取得する観測情報取得手段と、
前記観測情報取得手段が取得した前記観測情報を用いて前記物体の追跡情報の作成と管理を行う追跡情報作成管理手段とを備え、
前記観測情報取得手段は、前記観測情報として前記自車両と前記物体との距離、角度又は相対速度を取得する複数の観測情報取得部からなり、
前記追跡情報作成管理手段は、
追跡情報作成部と、
追跡リスト部と、
追跡リスト共有部とを有し、
前記追跡情報作成部は、各前記観測情報取得部が取得したそれぞれの前記観測情報ごとに、前記物体に付与する識別用のIDと前記物体の次時刻における推定状態を含む前記追跡情報を作成し、
前記追跡リスト部は、前記追跡情報作成部が作成した前記追跡情報を前記観測情報取得部ごとの追跡リストに記録し、
前記追跡リスト共有部は、観測領域が隣接する一方の前記観測情報取得部と他方の前記観測情報取得部の前記追跡リストを比較し、一方の前記観測情報取得部の前記追跡リストに、他方の前記観測情報取得部の前記追跡リストに存在しない前記IDが付与された前記追跡情報が存在する場合には、存在しない前記IDが付与された前記追跡情報を他方の前記観測情報取得部の前記追跡リストに複製する共有処理を行うことを特徴とする物体追跡装置。 - 前記観測情報取得部が、前記自車両の前方及び後方に設置され、
前記後方に設置された前記観測情報取得部の数よりも、前記前方に設置された前記観測情報取得部の数のほうが多いことを特徴とする請求項1に記載の物体追跡装置。 - 前記観測情報取得部が、前記自車両の前方、後方及び側方に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の物体追跡装置。
- 前記追跡情報作成管理手段は、前記物体が移動物であるか否かを判断する移動物判断部を備え、
前記追跡リスト共有部は、前記移動物判断部によって移動物であると判断された前記物体の前記追跡情報について前記共有処理を行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の物体追跡装置。 - 前記追跡情報作成管理手段は、前時刻における前記追跡情報と次時刻における前記観測情報を前記観測情報取得部ごとに対応付ける対応付け部を備え、
前記追跡リスト部は、前記追跡リスト共有部によって他方の前記観測情報取得部の前記追跡リストに複製された前記追跡情報について、前記対応付け部が対応付けできた場合は、複製された前記追跡情報を更新して他方の前記観測情報取得部の前記追跡リストに保持し、前記対応付け部が対応付けできなかった場合は、複製された前記追跡情報を他方の前記観測情報取得部の前記追跡リストから削除することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の物体追跡装置。 - 前記追跡情報作成管理手段は、複数の前記追跡リストに同じ前記IDが付与された前記追跡情報が存在する場合には、その中から一つの前記追跡情報を選択する追跡情報選択部と、前記追跡情報選択部が選択した前記追跡情報を、前記自車両を制御又は監視する制御監視手段に前記追跡情報を送信する追跡情報送信部とを備え、
前記追跡情報選択部は、前記物体が現実世界に存在する事後確率が最も大きい前記追跡情報を選択することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の物体追跡装置。
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