JP2018065386A - 反転印刷装置 - Google Patents

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信也 松原
Shinya Matsubara
信也 松原
泰史 人見
Yasufumi Hitomi
泰史 人見
誠之 阿部
Masayuki Abe
誠之 阿部
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Abstract

【課題】印刷技術における生産性を向上させ、かつ、大面積の印刷を可能とする。【解決手段】ロールツーロール方式にて基材Bにシームレスで反転印刷を行う反転印刷装置3は、印刷用のインクKを供給するインク供給部材20と、該インク供給部材20から供給され表面に塗付されたインクKの一部を基材Bに転写するブランケット胴30と、該ブランケット胴30の表面に塗付されたインクKの一部を除去する版胴40と、該版胴40を洗浄し、版胴40に付着したインクKをはぎ取る版洗浄部材50と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、反転印刷装置に関する。
近年、電子デバイスを印刷方式にて製造する技術が開発されている。なかでも、電子デバイスを10ミクロン以下といった高解像度で印刷する手法として、反転印刷法(リバースオフセット)が検討され、印刷機の開発が進められている(例えば、特許文献1,2等参照)。
特表2016−509528号公報 特開2013−543251号公報
しかしながら、既存の反転印刷法は、シートを1枚ずつ印刷するシートtoシートの枚葉プロセスしかなく、生産性及び大面積に不向きである。
本発明は、印刷技術における生産性を向上させ、かつ、大面積の印刷を可能とした反転印刷装置を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するべく、本発明は、ロールツーロール方式にて基材にシームレスで反転印刷を行う装置であって、
印刷用のインクを供給するインク供給部材と、
該インク供給部材から供給され表面に塗付されたインクの一部を前記基材に転写するブランケット胴と、
該ブランケット胴の表面に塗付された前記インクの一部を除去する版胴と、
該版胴を洗浄し、前記版胴に付着したインクをはぎ取る版洗浄部材と、
を備えるというものである。
この反転装置によると、ブランケット胴の表面に塗付されたインクのうち、一部を版胴によって除去し、残ったインクを基材に転写する。ブランケット胴は、回転しながら転写することによって、ロールツーロール方式にて基材にシームレスで連続して印刷を行うことができる。
また、この反転印刷装置では、版胴に付着したインクを版洗浄部材によってはぎ取りながら反転印刷を行うことから、版胴によりインクの一部を除去する機能を維持して反転印刷を連続して行うことが可能である。
反転印刷装置において、前記版胴と、前記ブランケット胴と、該ブランケット胴に前記基材を圧接させる圧胴とが直線状に配置されていてもよい。
反転印刷装置において、前記版胴の回転軸と、前記ブランケット胴の回転軸と、前記圧胴と、該ブランケット胴に前記基材を圧接させる圧胴とが水平面上に配置されていてもよい。
前記ブランケット胴の回転軸が固定され、前記版胴が前記ブランケット胴に対して相対移動可能に設けられていてもよい。
前記版洗浄部材が、前記版胴と一体的に設けられていてもよい。
前記ブランケット胴がPDMSから構成されていてもよい。
反転印刷装置において、前記ブラン胴を中心に、前記インク供給部材、前記版胴、前記圧胴が前記ブラン胴の回転方向へこの順で配置されていてもよい。
本発明によれば、印刷技術における生産性を向上させ、かつ、大面積の印刷を行うことが可能となる。
反転印刷装置の構成例を示す図である。 印刷装置の部分拡大図であって、クリーニングフィルムからなる版洗浄部材である構成を示す図である。 ロールツーロール印刷装置を構成する各装置と、基材(フィルム)の搬送経路の概要を示す図である。 印刷装置におけるスライダー(版胴支持部材)の移動抵抗低減装置の構成例を示す前方右側上方からの斜視図である。 印刷装置におけるスライダー(版胴支持部材)の移動抵抗低減装置の構成例を示す後方右側上方からの斜視図である。 印刷装置におけるスライダー(版胴支持部材)の移動抵抗低減装置の構成例を示す後方左側上方からの斜視図である。 印刷装置におけるスライダー(版胴支持部材)の移動抵抗低減装置の構成例を示す前方左側上方からの斜視図である。 版胴とその駆動源の構成例を示す前方から見た図である。 図8に示す装置の側面図である。 図8に示す装置の平面図である。 版胴ニップ装置の構成例を示す図である。 エアパッドの斜視図である。 ガイド部材およびエアガイドの斜視図である。 ガイド部材およびエアガイドの正面図である。 印刷装置の試作前におけるスライダー移動抵抗の目標値と、試作後の達成値とを示す表である。 (A)従前の印刷装置(商用NIP)における版胴移動装置の移動抵抗と、(B)本発明の実施例における印刷装置のスライダーの移動抵抗と、を示すグラフである。 本発明の実施例における印刷装置の印圧のばらつきを示すグラフである。
[第1実施形態]
以下、図面を参照しつつ本発明を適用したロールツーロール印刷装置の好適な実施形態を詳細に説明する(図1〜図14参照)。
ロールツーロール印刷装置1は、繰出装置2、反転印刷装置3、巻取装置4などで構成される装置である(図3参照)。ロールツーロール印刷装置1においては、まず、ロール状となっている基材Bを繰出装置2によって繰出し、各種ローラー5等からなる搬送装置で反転印刷装置3に搬送し、反転印刷を行う。印刷後、基材Bを搬送装置で巻取装置4まで搬送し、ロール状に巻き取る。
基材Bは、例えば可撓性フィルムで構成されており、反転印刷装置3においてその表面に印刷される。当初、基材Bは巻かれてロール状になっており、繰出装置2によって該ロールから繰り出され、所定の経路に沿って印刷工程へと送り込まれ(図1中の矢印参照)、反転印刷装置3によってインクパターンが転写されて印刷される。印刷工程を経た後は、特に図示はしていないが、乾燥工程、張力検出工程などを経て、巻取装置4でロール状に巻き取られる。
反転印刷装置3は、基材Bに印刷をする装置である。本実施形態の反転印刷装置3は、インク供給部材20、ブランケット胴30、版胴40、版洗浄部材50を備えており(図1参照)、さらに、圧胴60等を備えている(図2参照)。
インク供給部材(コーティング装置)20は、ブランケット胴30に印刷用のインクKを供給する部材(装置)である。例えば本実施形態のインク供給部材20は、ブランケット胴30の真下(鉛直方向下側)に配置され、ブランケット胴30に向けてインクKを塗布するスリットダイコーター(「スロットダイコーター」ともいう)で構成されているが、配置、構成ともにこれは好適な例にすぎない。
ブランケット胴30は、回転しながら、基材Bの表面にインクKを転写する部材である。ブランケット胴30の表面に塗付されたインクKの一部は版胴40によって除去される。除去されずブランケット胴30の表面に残ったインクKは、基材Bに転写される(図2等参照)。ブランケット胴30は、柔らかくて変形しやすい材質、例えばPDMS(ポリジメチルシロキサン)インクの一部をパターンどおり除去する(パターン抜きする)部材である。本実施形態の版胴40は、軸受41b,41cによって軸受けされた回転軸41aとともにブランケット胴30と逆方向に回転しながら、その表面をブランケット胴30の表面に接触させてインクの不要部分を除去する(図1、図2、図8〜図10参照)。
また、版胴40はカップリング48を介して版胴回転モータ47と接続されており、該版胴回転モータ47により駆動されて回転する(図8参照)。
版洗浄部材50は、版胴40に付着したインクKをはぎ取って洗浄する部材である。版洗浄部材50の具体例は特に限られるものではないが(図1参照)、例えば図2に示す版洗浄部材50は、クリーニングフィルム51と、該クリーニングフィルム51を版胴40に押し付けるローラー52とで構成されている(図2参照)。クリーニングフィルム51は、例えば片面に粘着性を有するアクリル系粘着剤が形成されたポリオレフィンフィルムで構成されている。
版洗浄部材50は、版胴40と一体的に設けられていてもよい。こうした場合、版胴40と版洗浄部材50とが一体になって動く構成とすることができる。本実施形態では、台座46上に直動可能に設けられてブランケット胴30に接近離反するスライダー(版胴支持部材)44に版胴40が回転可能に積載されて支持されており、かつ、版洗浄部材50もまたスライダー44に積載され、または取り付けられている(図1参照)。この反転印刷装置3においては、スライダー44の位置にかかわらず版洗浄部材50と版胴40の相対位置が一定なので、版胴40に対する版洗浄部材50の接触圧力を一定に維持しやすい。
また、本実施形態では、版胴40と版洗浄部材50をスライダー44ごと移動させる構造とし、ブランケット胴30の回転軸の位置を固定していることから、印刷精度を確保しやすい。
版胴ニップ装置42は、版胴40をブランケット胴30の表面に押し付ける装置である。上述したように版胴40はスライダー44に回転可能な状態で積載されており、版胴ニップ装置42は、スライダー44を移動方向Dの前方(本明細書では、版胴40から見てブランケット胴30のある側を「前方」、これとは逆側を「後方」と呼ぶ場合がある)に直線的に移動させ、ブランケット胴30の表面に版胴40を適度な力で押し付ける(図1参照)。このように機能する版胴ニップ装置42は、インク抜き制御、超高精度な印圧制御を可能とする。また、本実施形態の版胴ニップ装置42は、ニップ圧(ニップ動作によりニップ対象が実際に受けている圧力のことをいう)をパラメーターとしてスライダー44への押圧力を制御するように構成されており、印刷ニップの押込み力を一定とするのではなく当該ニップ圧を媒介として制御することから、印刷圧力のばらつきが少ない。これによれば、超高精度な印圧制御を実現することができる。
また、版胴ニップ装置42は、台座46に対する相対位置が変わらない態様で、当該版胴ニップ装置42からスライダー44へと前方へ向けて力を作用させる点(本明細書では「力点」といい、図中では符号42Eで示す)を介してスライダー44を押圧するように構成されている。本実施形態のロールツーロール印刷装置1における版胴ニップ装置42は、力点42Eが版胴40の回転軸と同じ高さに配置されている。このように構成された反転印刷装置3によれば、力点42E、版胴40の回転軸、そして版胴40とブランケット胴30との接触領域とが同一平面内に位置し、より均一にニップ圧を作用させることができる。
また、版胴ニップ装置42によって、版胴40の移動可能範囲すなわちスライダー44の直動可能な範囲を制限することができる。このようにスライダー44および版胴40の直動可能な範囲を制限することでそのストローク幅が規制され、より均一な圧力で版胴40をブランケット胴30にコンタクトさせることが可能となる。
圧胴60および圧胴ニップ装置62は、基材Bをブランケット胴30の表面に押し付ける装置であり、上述した版胴ニップ装置42と同様の方法で転写の安定化制御、超高精度な印圧制御を可能にしている。具体的な構成は以下のとおりである。ローラー状の圧胴60は、フレーム66上を直動可能な圧胴支持部材64に回転可能に積載されている。圧胴ニップ装置62は、圧胴支持部材64をリニアに移動させて圧胴60を押圧し、基材Bをその裏側からブランケット胴30の表面に適度な力で押し付ける(図1参照)。押込み量を一定とする制御だと圧力にばらつきが生じ、印刷の精度に影響が生じうるのに対し、上述のように機能する圧胴ニップ装置62は、転写の安定化制御、超高精度な印圧制御を可能とする。
なお、ブランケット胴30、版胴40などの配置は特に限定されるものではないが、本実施形態では、上述した版胴40と、ブランケット胴30と、該ブランケット胴30に基材Bを圧接させる圧胴60とを一の水平面上に並ぶように直線状に配置し、同一平面上にて、ブランケット胴30からのインク除去と、ブランケット胴30から基材Bへのインク転写とを同一の水平面上で行うこととしている(図1参照)。こうした場合、荷重のオフセットがないことから、ブランケット胴30、版胴40、圧胴60に余計な曲げモーメントが発生せず、ブランケット胴30を中心とした左右の荷重のバランスがとりやすい。
続いて、移動抵抗低減装置80について説明する(図4〜図7等参照)。なお、図4〜図7中における符号53,54は版洗浄部材50を構成する別のローラー、符号55はローラー54等を駆動するモータである。
移動抵抗低減装置80は、スライダー44の台座46上での移動抵抗を低減させる装置である。本実施形態の移動抵抗低減装置80は、エア吹出装置70を備える装置として構成されている。
エア吹出装置70は、吹き出したエアを利用してスライダー44を台座46から浮かせるための装置である。本実施形態のエア吹出装置70は、エアパッド89、エア吹出口90を備え、さらに、エアガイド91を備える。
版胴ニップ装置42のエア供給部82は、圧縮されたエア(圧縮エア)を取り込み、ピストン83へ送り込む。
ピストン83に供給された圧縮エアは、エアベアリング84B、あるいはサーボ弁86を経由して排気部87から排出される。
エアベアリング84Bは、作動流体に圧縮エアを用いた、ピストン83のすべり軸受(空気軸受)である。
位置センサ85Sは、スライダー44の位置を検出する装置である。位置センサ85Sによって検出された位置情報は、制御装置88へ送信される。
サーボ弁86は、制御装置88からの命令信号に従い開閉する弁である。このサーボ弁86の開閉を制御することで、空気圧が調整される。
排気部87は、エアベアリング84Bから吹き出されるエア以外のエアを必要に応じて装置外へと排出する。
制御装置88は、サーボ弁86などを制御する装置である。本実施形態の制御装置88は、位置センサ85Sが検出した位置情報、版胴ニップ装置42による版胴40の圧力に関する情報(荷重情報)を受信し、これらに基づいてサーボ弁86などのアクチュエータをフィードバック制御する(図11参照)。
エアパッド89は、スライダー44の下部に設けられ、台座46に接触する部材である。スライダー44が台座46から浮き上がっているときを除き、エアパッド89は、台座46上に接する脚部として機能する(図8等参照)。
エア吹出口90は、エア吹出装置70から台座46に向けてエアを吹き出す開口部である。本実施形態では、エアパッド89の底面にエア吹出口90を設け、当該エアパッド89の底面から台座46に向けてエアを吹き出すようにしている(図8、図12等参照)。
また、エアパッド89は、例えば、スライダー44および該スライダー44に積載された版胴40、版洗浄部材50などの重量の重心(以下、装置重心といい、図中において符号Cで示す)に対して均等に配置されるなど、各エアパッド89に作用する荷重が均一になるように配置されていることが好ましい。本実施形態では、3つのエアパッド89を、これら3つのエアパッドの3点からなる三角形(二等辺三角形)の重心が装置重心Cに一致するように配置し、スライダー44およびその積載装置の重量を、3箇所のエアパッド89に設けられた狭小な領域のエア吹出口90でバランスよく支えられるようにしている(図10参照)。
なお、各エアパッド89が、スライダー44および該スライダー44に積載される装置の重心(すなわち装置重心C)から等距離に配置されていてもよい。また、エア吹出口90は、スライダー44の移動方向Dに垂直な対称軸SAを中心にして線対称に配置されていてもよい(図10参照)。
エアガイド91は、台座46に設けられた直線状のガイド部材49に案内されてスライダー44を直線的に移動させる部材である(図8〜図10、図13等参照)。本実施形態では、断面T形のガイド部材49で、該ガイド部材49を覆う断面チャネル形状のエアガイド91を案内してスライダー44を直線的に移動させる。
ガイド部材49は、版胴40をブランケット胴30に近づけ、またはブランケット胴30から離す方向にのみスライダー44を案内するように設けられている。本実施形態のガイド部材49は、ブランケット胴30の回転軸と垂直な方向にスライダー44を案内する(図9、図10等参照)。
エアガイド91にエア吹出口90が設けられていてもよい。本実施形態ではエアガイド91の内側面にエア吹出口90を設け、エアガイド91の内側に向けてエアを吹き出す構成としている(図8、図14参照)。なお、エア吹出口90からのエア吹き出し方向は特に限定されるものではなく、要は、エアガイド91の内部スペースに向けてエアを吹き出すようにエア吹出口90が構成されていればよい(図14参照)。エアガイド91の内部スペースに向けて吹き出されたエアは、その圧力によってスライダー44などを浮上させる。また、エア吹出口90から吹き出されたエアは、エアガイド91とガイド部材49との間から外部へ漏れる(図14等参照)。
以上のように構成された移動抵抗低減装置80を備えたロールツーロール印刷装置1においては、台座46上におけるスライダー44の移動抵抗、つまりは移動時における摩擦抵抗を極小化することができる。これによれば、圧力や位置の変動を吸収しやすく追従性に優れ、版胴40の印刷ニップの押込み力のばらつきが抑えられて減少しやすい(機器の設計等によるが、一例を挙げるならば、押込み力のばらつきが0.02N以下になる)ことから、版胴40とブランケット胴30とを均一にコンタクトさせて圧力の均一化を図ることができる。また、従前の印刷装置におけるように印刷ニップの押し込み量を管理する作業は不要である。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述の実施形態では、エア吹出装置70(エアパッド89、エア吹出口90、エアガイド91)を備え、スライダー44の移動時の抵抗をエアを利用して低減させる構成の移動抵抗低減装置80を説明したがこれは好適な一例にすぎず、この他の構成によって移動時の抵抗を低減させ得ることはいうまでもない。例を挙げれば、ボールねじやコロといった転がり抵抗が低い転動体を用いて移動抵抗低減装置80を構成し、摩擦抵抗を低減させることができる。
また、上述した実施形態ではエアパッド89が3つである場合を例示したがこれは好適な一例にすぎず、4つ以上のエアパッド89を配置することもできる。
また、上述した実施形態では、本発明に係る印刷装置を、反転印刷装置3を有する装置に適用した形態を示したがこれは好適な一例にすぎない。この他、例えば、ロールを備え、該ロールのニップ圧を一定にする要請のある印刷装置(反転印刷ではない装置)においても本発明を適用することができる。
<実施例1>
発明者は、スライダー44の移動抵抗、印圧のばらつきの各項目において目標値を設定したうえで、移動抵抗低減装置80を備えたロールツーロール印刷装置1を試作して各項目の実際の値(達成値)を測定し、従前の印刷装置(以下、「商用NIP」と呼ぶ)と比較した(図15等参照)。
接触ガイド式の商用NIPの場合、版胴を移動させる装置の移動抵抗は0.68[N]であったのに対し、本例のロールツーロール印刷装置1におけるスライダー44の移動抵抗は0.03[N]であった(図16参照)。この結果、本例によれば、商用NIPに対し、(0.03-0.68)/0.68 の計算結果から、移動抵抗が95%低減したことが確認された。ちなみに、移動抵抗 0.03[N] というのは1円玉3枚(3[g])の力で動くレベルであり、超高精度印圧制御の実現を可能とする。
また、設定荷重50[N]、押付時間0.5[sec] での荷重精度(設定荷重の対する荷重の振れ幅)を測定したところ、0.02[N] 以下であった(図17参照)。この結果、印圧のばらつきは、0.02/50 の計算結果から、0.04%となったことが確認された。なお、図16、図17中の各用語について説明しておくと、InP Pos:位置指令、FB Pos:位置フィードバック、Inp Frc:荷重指令、FB Frc:荷重フィードバック である。
以上から、本例に係るロールツーロール印刷装置1が、目標値を大幅に上回る移動抵抗および印圧ばらつきを達成するものであることが確認された(図15参照)。また、以上から、本例に係るロールツーロール印刷装置1が、商用NIPを大幅に超える超高精度印圧制御技術を確立しうるものであることが確認された。
[第2実施形態]
反転印刷装置3は、ロールツーロール印刷装置1を構成する装置の一つで、基材Bにシームレスで反転印刷を行う装置である。以下では、まずロールツーロール印刷装置1の概略を説明し、その後、反転印刷装置3について説明する。
反転印刷装置3は、基材Bに印刷をする装置である。本実施形態の反転印刷装置3は、インク供給部材20、ブランケット胴30、版胴40、版洗浄部材50を備えており(図1参照)、さらに、圧胴60、印刷歪検出カメラ71等を備えている(図2参照)。
ブランケット胴30は、芯金は金属ロールであるが、最表面は柔らかくて変形しやすい材質の層を有し、例えばPDMS(ポリジメチルシロキサン)で構成されている。PDMSによれば、反転印刷用インクの溶媒を吸収するため、短い時間でインクを半乾燥状態にし、インクを固体に近い状態にするため、インクを潰し、引き延ばすことなく、パターン抜きすることが可能となる。また、PDMSは、工業分野で複製品の製作時に型取りの母型に使用される材料であり、そのため離型性が優れているため、PDMSからフィルムへの転写がしやすい、という利点もある。
版胴(抜き版)40は、ブランケット胴30の表面に塗付されたインクの一部をパターンどおり除去する(パターン抜きする)部材である。本実施形態の版胴40は、ブランケット胴30と逆方向に回転しながら、その表面をブランケット胴30の表面に接触させてインクの不要部分を除去する(図1参照)。
続いて、反転印刷装置3による印刷工程の概略を説明する(図2参照)。なお、括弧書きで表す番号は、図2中に示す番号と対応している。
(1)インク供給部材20からインクを供給し、ブランケット胴30の表面にコーティングする。
(2)インク塗布膜を半乾燥させる。
(3)半乾きのインクから、版胴40によって非画線部を除去する。
(4)ブランケット胴に残留した画線部を基材Bに転写する。
(5)例えば、クリーニングフィルム51を用いる等して版胴40をドライ洗浄する。
(6)印刷歪検出カメラ71を用い、モアレ縞を利用して、基材Bに印刷された画線の歪を検出する。
ここまで説明したように、本実施形態の反転印刷装置3においては、ブランケット胴30の表面に塗付されたインクKのうち、一部を版胴40によって除去し、残ったインクKを基材Bに転写する。版胴40は、パターン継ぎ目のない、あるいはそれと同等である(具体的には、パターン継ぎ目の幅が1μm以下である)版(シームレスローラーモールド)であり、ブランケット胴30は、回転しながらインクKを転写する継ぎ目のないブランケット胴(シームレスブランケットローラー)として機能するから、いわゆるロールツーロール方式にて基材Bにシームレスで連続して印刷を行うことができる。これによれば、基材進行方向には面積としての制限がなく、反転印刷装置3の基幅に応じた幅で大面積な印刷物を製造することができる。
また、この反転印刷装置3では、版胴40に付着したインクKを版洗浄部材50によってはぎ取りながら反転印刷を行うことから、版胴40によりインクKの一部を除去する機能を維持して反転印刷を連続して行うことが可能である。
さらに、この反転印刷装置3では、版胴ニップ装置42、圧胴ニップ装置62等の機能により圧力を調整することにより、基材Bに対して一定の圧力にてブランケット胴30を接触させて連続印刷をすることが可能である。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
本発明は、ロールツーロール方式にて基材にシームレスで反転印刷を行う反転印刷装置に適用して好適である。
1…ロールツーロール印刷装置(印刷装置)、2…繰出装置、3…反転印刷装置、4…巻取装置、5…ローラー、20…インク供給部材、30…ブランケット胴、40…版胴、42…版胴ニップ装置、42E…力点、44…スライダー、46…台座、49…ガイド部材、50…版洗浄部材、60…圧胴、62…圧胴ニップ装置、70…エア吹出装置、71…印刷歪検出カメラ、80…移動抵抗低減装置、82…エア供給部、83…ピストン、84B…エアベアリング、85S…位置センサ、86…サーボ弁、87…排気部、88…制御装置、89…エアパッド、90…エア吹出口、91…エアガイド、B…基材、C…装置重心、D…スライダーの移動方向、K…インク、SA…対称軸

Claims (7)

  1. ロールツーロール方式にて基材にシームレスで反転印刷を行う装置であって、
    印刷用のインクを供給するインク供給部材と、
    該インク供給部材から供給され表面に塗付されたインクの一部を前記基材に転写するブランケット胴と、
    該ブランケット胴の表面に塗付された前記インクの一部を除去する版胴と、
    該版胴を洗浄し、前記版胴に付着したインクをはぎ取る版洗浄部材と、
    を備える、反転印刷装置。
  2. 前記版胴と、前記ブランケット胴と、該ブランケット胴に前記基材を圧接させる圧胴とが直線状に配置されている、請求項1に記載の反転印刷装置。
  3. 前記版胴の回転軸と、前記ブランケット胴の回転軸と、前記圧胴と、該ブランケット胴に前記基材を圧接させる圧胴とが水平面上に配置されている、請求項2に記載の反転印刷装置。
  4. 前記ブランケット胴の回転軸が固定され、前記版胴が前記ブランケット胴に対して相対移動可能に設けられている、請求項3に記載の反転印刷装置。
  5. 前記版洗浄部材が、前記版胴と一体的に設けられている、請求項4に記載の反転印刷装置。
  6. 前記ブランケット胴がPDMSから構成されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の反転印刷装置。
  7. 前記ブラン胴を中心に、前記インク供給部材、前記版胴、前記圧胴が前記ブラン胴の回転方向へこの順で配置されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の反転印刷装置。
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Citations (8)

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