JP2018063393A - 可変焦点レンズ、可変焦点眼鏡及び画像表示装置 - Google Patents

可変焦点レンズ、可変焦点眼鏡及び画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】薄型・小型でありながら、大きな可変量(加入度数)を有し、液漏れ等の心配のない可変焦点レンズを実現する。【解決手段】可変焦点レンズ10は、光軸CAに沿って透明基板20、透明弾性体40、透明弾性膜30の順で積層されてなるレンズ本体と、光軸CA周りの透明弾性体40の外周面に対して光軸CAに垂直な方向への力Fを作用させ力Fを変動させる駆動機構50とを備え、力の変動によりレンズ本体の光軸を通る断面の形状を変化させることでレンズ本体の焦点距離を変化させる。その力を与える作用体を紐状部材51とし、透明弾性体40の外周に配置することで、薄型・小型を実現する。【選択図】図2

Description

本発明は、可変焦点レンズ、それを用いた可変焦点眼鏡及びシースルー性を有する画像表示装置に関する。
従来、対象となる物体までの距離に応じて焦点距離を調節可能な可変焦点レンズ及び当該可変焦点レンズを用いて老視などの視覚における焦点調節能力の低下を補助する可変焦点眼鏡が、種々提案されている。
特許文献1に記載の発明は、可変焦点眼鏡における可変焦点レンズが、透明で剛性を有し表面と裏面のうちの少なくとも一方が非球面又は自由曲面とされた固体レンズと、透明で弾性を有する透明弾性膜と、固体レンズと透明弾性膜との間に存在し透明で弾性を有する透明弾性体と、透明弾性体の形状を外部から変化させる可変機構とを備える。同可変機構は、レンズの光軸方向の部材の移動により透明弾性膜を押圧してレンズを変形させる。
特許文献2に記載の発明は、液体で満たされたキャビティを有する液体充填レンズであり、レンズキャビティ内の流体の量の変化がレンズの光学強度を変化させる。
特許文献3には、画像を生成するための表示素子と、上記表示素子により生成された画像を、観察者が実質的に直接観察する観察対象に重畳されるように、虚像として表示するための光学素子と、上記観察対象までの距離を測定する測距手段と、上記表示素子と上記光学素子との間に配設されていて、上記光学素子から上記虚像までの距離が、上記観察対象までの距離に略等しくなるように、レンズの形状を変化させて焦点距離を調整することにより、上記光学素子から上記虚像までの距離を調整するための焦点距離調整用レンズと、を具備したことを特徴とする表示装置が記載されている。
特開2006-106488号公報 特開2016-33682号公報 特許第4364047号公報
しかしながら、以上の従来技術にあっては以下のような問題があった。
特許文献1に記載の発明にあっては、レンズを変形させる際の可変機構の可動方向がレンズの光軸方向であるので、レンズの光軸方向に可変機構が大きくなることで可変機構を含む可変焦点レンズが厚み方向に大きくなってしまうという問題がある。
特許文献2のような液体充填レンズは、破損時の液漏れによる安全性(液が万一目に入る危険性)の課題があるので、実用にはリスクがある。
特許文献3に記載の発明にあっては、可変焦点レンズとシースルーの画像表示装置との組み合わせであるが、可変焦点レンズは虚像の距離を調節するためであり、上記観察対象の画像(実像)には影響せず、観察対象の物体への焦点調節機能は働かない。これは、上記焦点距離調整用レンズが上記表示素子と上記光学素子との間に配設されていて、物体から観察者の瞳までの光路に無いためである。
本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、薄型・小型でありながら、大きな可変量(加入度数)を有し、液漏れ等の心配のない可変焦点レンズを実現し、それを用いた可変焦点眼鏡及びシースルー性を有する画像表示装置を提供することを課題とする。
以上の課題を解決するための請求項1記載の発明は、光軸に沿って透明基板、透明弾性体、透明弾性膜の順で積層されてなるレンズ本体と、
前記光軸周りの前記透明弾性体の外周面に対して前記光軸に垂直な方向への力を作用させ当該力を変動させる駆動機構とを備え、
前記力の変動により前記レンズ本体の前記光軸を通る断面の形状を変化させることで前記レンズ本体の焦点距離を変化させる可変焦点レンズである。
請求項2記載の発明は、前記透明基板は固体レンズである請求項1に記載の可変焦点レンズである。
請求項3記載の発明は、前記駆動機構は、前記透明弾性体の外周側に掛けられた紐状部材を備え、前記紐状部材による前記透明弾性体に対する圧力を変動させる機構を有する請求項1又は請求項2に記載の可変焦点レンズである。
請求項4記載の発明は、前記透明弾性体よりは剛性が高く、前記透明弾性体の外周面を囲む周辺弾性体を有し、前記紐状部材は前記周辺弾性体の外周面に掛けられ前記周辺弾性体を介して前記圧力を与える請求項3に記載の可変焦点レンズである。
請求項5記載の発明は、前記紐状部材は、緊張収縮・弛緩伸張する繊維状アクチュエータである請求項3又は請求項4に記載の可変焦点レンズである。
請求項6記載の発明は、前記駆動機構は、前記透明弾性体を押圧するように前記紐状部材を引っ張る機構を備える請求項3又は請求項4に記載の可変焦点レンズである。
請求項7記載の発明は、前記透明弾性体がシロキサン結合を含むシリコーンで構成されている請求項1から請求項6のうちいずれか一項に記載の可変焦点レンズである。
請求項8記載の発明は、前記透明弾性膜の外面側と内面側のうちの少なくとも一方に紫外線を反射するコーティング層を備える請求項1から請求項7のうちいずれか一項に記載の可変焦点レンズである。
請求項9記載の発明は、請求項1から請求項8のうちいずれか一項に記載の可変焦点レンズを備える可変焦点眼鏡である。
請求項10記載の発明は、前記可変焦点レンズが、前記透明基板、前記透明弾性体及び前記透明弾性膜のうち、前記透明弾性膜が最も眼球に近い位置となるように配置された請求項9に記載の可変焦点眼鏡である。
請求項11記載の発明は、前記可変焦点レンズが、前記透明基板、前記透明弾性体及び前記透明弾性膜のうち、前記透明弾性膜が最も眼球に遠い位置となるように配置された請求項9に記載の可変焦点眼鏡である。
請求項12記載の発明は、請求項9から請求項11のうちいずれか一項に記載の可変焦点眼鏡と、
前記可変焦点眼鏡の装着者の少なくとも片眼に対して映像を、シースルー性を有して表示し、前記可変焦点レンズの装着者側に配置された映像表示装置と、
装着者の視野を撮影でき、少なくとも視野中心の距離を測定可能な視野カメラとを備え、
前記視野カメラで測定した装着者の視野の中心付近の距離に合わせて前記可変焦点レンズの焦点距離を調整する機能を有する画像表示装置である。
請求項13記載の発明は、請求項9から請求項11のうちいずれか一項に記載の可変焦点眼鏡と、
前記可変焦点眼鏡の装着者の少なくとも片眼に対して映像を、シースルー性を有して表示し、前記可変焦点レンズの外側に配置された映像表示装置と、
装着者の視野を撮影でき、少なくとも視野中心の距離を測定可能な視野カメラとを備え、
前記視野カメラで測定した装着者の視野の中心付近の距離に合わせて前記可変焦点レンズの焦点距離を調整する機能を有する画像表示装置である。
請求項14記載の発明は、装着者の両眼の輻輳に対応するように、前記可変焦点レンズにおける前記力を左右で不均等として光軸を左右方向に移動させる機能を有する請求項12又は請求項13に記載の画像表示装置である。
本発明によれば、透明弾性体の外周面に対して光軸に垂直な方向へ力を作用させるので、その力を与える作用体を透明弾性体の外周に配置でき、光軸方向に張り出すことは回避できるので、薄型・小型でありながら、大きな可変量(加入度数)を有し、液漏れ等の心配のない可変焦点レンズを実現でき、その利点を活用した可変焦点眼鏡及びシースルー性を有する画像表示装置を構成するができる。
本発明の一実施形態に係る可変焦点レンズの分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係る可変焦点レンズの光軸を通る断面図である。 本発明の一実施形態に係る可変焦点レンズにおける紐状部材の一態様を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る可変焦点レンズにおける紐状部材の他の態様を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る可変焦点レンズにおける紐状部材の他の態様を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る可変焦点レンズの光軸を通る断面図である。 本発明の一実施形態に係る可変焦点眼鏡の模式図である。 本発明の一実施形態に係る画像表示装置における映像表示装置と可変焦点レンズの配置例を示す光軸を通る縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る画像表示装置における映像表示装置と可変焦点レンズの他の配置例を示す光軸を通る縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る画像表示装置の模式図である。
以下に本発明の一実施形態につき図面を参照して説明する。以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。
図1〜図6に示すように可変焦点レンズ10は、光軸CAに沿って透明基板20、透明弾性体40、透明弾性膜30の順で積層されてなるレンズ本体と、光軸CA周りの透明弾性体40の外周面に対して光軸CAに垂直な方向への力Fを作用させ力Fを変動させる駆動機構50とを備える。また、可変焦点レンズ10は、透明弾性体40よりは剛性が高く、透明弾性体40の外周面を囲む周辺弾性体60を有する。
光軸CA方向の透明弾性体40の一方の面と、透明基板20の面(内面)とが密着し、光軸CA方向の透明弾性体40の他方の面と、透明弾性膜30の面(内面)とが密着し、透明弾性体40が透明基板20と透明弾性膜30とに挟まれた状態とされる。
周辺弾性体60も透明基板20と透明弾性膜30とに挟まれた状態とされる。周辺弾性体60の内周面が透明弾性体40の外周面に密着している状態とされる。透明弾性膜30は周辺弾性体60の光軸CA方向の一端面に固定されている。周辺弾性体60の光軸CA方向の他端面は透明基板20の面(内面)に接する。
透明弾性体40は、透明基板20と、透明弾性膜30と、周辺弾性体60とで囲まれた空間を満たすように収められている。
図2に示すように、可変焦点レンズ10において、光軸CA周りの透明弾性体40の外周面に対して光軸CAに垂直な方向への力Fを作用させ力Fを変動させると、例えば図2(b)に示すように、力Fの変動によりレンズ本体の光軸CAを通る断面の形状を変化させることでレンズ本体の焦点距離を変化させる。図2(b)は、周辺弾性体60の光軸CA方向の他端面が透明基板20に固定されている場合である。図2(c)は、周辺弾性体60の光軸CA方向の他端面が透明基板20の面(内面)に摺動可能に保持されている場合である。
透明基板20は固体レンズであってもよいし、レンズパワーを有さない単なる板状部材であってもよい。固体レンズとする場合も形状は任意である。
図3〜図5に示すように駆動機構50は、透明弾性体40の外周側に掛けられた紐状部材51(51a,51b,53)を備え、紐状部材51(51a,51b,53)による透明弾性体40に対する圧力を変動させる。
本実施形態では、紐状部材51(51a,51b,53)は周辺弾性体60の外周面に掛けられ周辺弾性体60を介して前記圧力を与える。
図3に示す構成にあっては、紐状部材51は周辺弾性体60又はループ部材52に一端が固定され、周辺弾性体60の周囲を取り巻くように引き回されて、ループ部材52を通って引き出される。ループ部材52はリング状の部品でもよいし、両端が周辺弾性体60に固定されてループを構成するものでもよいし、紐状部材51の一端部によってつくられたループでもよい。
その引き出された他端(自由端)を引っ張ることで、周辺弾性体60には周辺からの圧力が引加され、それによって周辺弾性体60に押圧された透明弾性体40が中心に寄せられる。すると、図2(b)又は図2(c)に示すように透明弾性体40の中心部が凸形状にふくらんできて、結果として凸レンズのパワーが強くなるように変形することで可変焦点レンズとして機能する。
透明基板20は、可変焦点機能において剛性体であり、ガラス、プラスティック等の材料により構成される。
透明弾性体40は、ゲルであり、例えばシロキサン結合を含むシリコーンで構成されている。
透明弾性膜30はエラストマー等からなり、透明弾性膜30の柔らかさ(柔軟性)は透明弾性体40よりも低い(つまり固い)。これにより、透明弾性膜30は、柔らかい透明弾性体40の形を整える働きや外部から透明弾性体40を保護する働きを有する。
透明弾性膜30は、外面側と内面側のうちの少なくとも一方に紫外線を反射するコーティング層を備えることが好ましい。紫外線による透明弾性体40の劣化防止や、眼鏡に利用したときの紫外線からの眼の保護のためとなる。
周辺弾性体60は、可変焦点機能において弾性体として機能するが、透明弾性体40よりは剛性が高く、紐状部材51からの圧力を分散して透明弾性膜30の外周面に伝える役割を有する。周辺弾性体60は、透明弾性膜30と同様にエラストマー等から構成される。
ところで、液晶可変レンズは屈折率差を大きくすることができないため、加入度数が2D程度と小さく、大型で、大きな加入度数を得ることが難しい。
液体方式は体積変動するので、大きな加入度数を得られるが、封止することが難しく、そのためのパッキン等による大型化や、万一の破損時に液体(高屈折率の場合は有害な液体)が漏れだすため、目や顔に有害なこともあり、好ましくない。
本実施形態のようにゲルだと大きな加入度数と安全性の両方を担保できるので好ましい。
また、光軸方向への力の引加は、押すスペースが必要なので、そのためレンズの周辺部に駆動部がある。しかも、押すためには光軸方向にも可動するための空間と、押すための部材が必要なため、光軸方向にも厚みが増してしまう。その結果、可変レンズの有効領域に対して、周辺にも厚み方向にも大きくなり、特に厚み方向への拡大は好ましくない。
一方、本実施形態のように光軸CAに対する垂直方向への力Fの引加の場合は、引加するための周辺方向への拡大はあるが、光軸CA方向への厚みの増大は見られない。また、眼鏡メンズにした場合は、周辺方向は眼鏡のフレーム部があるため、ある程度の駆動部はフレーム内に収めることで実質的に大型化にならない。
さらに、本実施形態のように、変形を紐状部材51による押圧で行うと、紐の太さ程度の周辺部の増大は実質的には無視できる大きさになる。
さて、図4に示す構成にあっては、紐状部材53は両端が絶縁体54を介して連結し、周辺弾性体60の周囲を取り巻くようにループ状に配置された緊張収縮・弛緩伸張する繊維状アクチュエータ(人工筋肉)である。紐状部材53の両端電極に制御された電圧を印加することで紐状部材53を自在に伸縮させることができる。これによっても、周辺弾性体60には周辺からの圧力が引加され、それによって周辺弾性体60に押圧された透明弾性体40が中心に寄せられ、図2(b)又は図2(c)に示すように透明弾性体40の中心部が凸形状にふくらんできて、結果として凸レンズのパワーが強くなるように変形することで可変焦点レンズとして機能する。
図5に示す構成にあっては、複数本の紐状部材51a,51bが光軸CA周りの異なる周辺領域に適用される。各紐状部材51a、51bの一端51a1,51b1は周辺弾性体60に固定され、他端はループ部材52a,52bを通って引き出されている。ループ部材52a,52bは周辺弾性体60に固定されている。
各紐状部材51a,51bの光軸CA周りに掛けられる範囲は1周(360°)に満たない範囲であり、これによって透明弾性体40に対して周囲から不均等に圧力を与える。そして、一の紐状部材51aの光軸CA周りに掛けられる範囲と、他の紐状部材51bの光軸CA周りに掛けられる範囲とが異なることによって、一の紐状部材51aによる透明弾性体40に対する圧力の合力方向と、他の紐状部材51bによる透明弾性体40に対する圧力の合力方向とが異なる。
紐状部材51a,51bの引き出された他端(自由端)を引っ張ることで、周辺弾性体60には周辺からの圧力が引加され、それによって周辺弾性体60に押圧された透明弾性体40が中心に寄せられ、図2(b)又は図2(c)に示すように透明弾性体40の中心部が凸形状にふくらんできて、結果として凸レンズのパワーが強くなるように変形することで可変焦点レンズとして機能する。
さらに、紐状部材51aを引っ張る力F1と、紐状部材51bを引っ張る力F2とを異ならせることで、図6に示すように光軸CA周りで不均等に力を作用させ、光軸をシフトさせることができる。図6においてF1>F2である。
紐状部材51a,51bの互いの光軸CA周りに掛けられる範囲は、図5(a)に示すように重なっていない態様も、図5(b)に示すように一部重なっている態様も実施可能であるが、図5(b)に示すように光軸CA周りの全周に紐状部材が掛けられている態様とすることが好ましい。
次に、可変焦点レンズを備える可変焦点眼鏡、さらにその可変焦点眼鏡を備える画像表示装置の実施形態も取り上げながら説明する。
図7に示すように眼鏡フレーム71に可変焦点レンズ10を保持し可変焦点眼鏡70とする。駆動機構50は、例えば、紐状部材51を巻き取る巻取プーリー55及び巻取プーリー55を駆動するステッピングモーター56のほか、ステッピングモーター56の駆動回路、制御回路等を備えて構成される。人工筋肉を用いる場合は、その駆動回路、制御回路等を備えて構成される。なお、画像表示装置とせず単に可変焦点眼鏡として実施する場合、ステッピングモーター56以下を設ける代わりに、手で巻取プーリー55を回す構成として実施してもよい。
図8及び図9に示すように可変焦点レンズ10が、透明基板20、透明弾性体40及び透明弾性膜30のうち、透明弾性膜30が最も眼球Eに遠い位置となるように配置された構成を実施できる。この場合、透明基板20が眼球E側に配置される。透明基板20は可変焦点機能においてほとんど変形しないため、目に接触することは防がれる。また、透明基板20に強度の高いものを適用することで、透明基板20の外側で破損があっても透明基板20は壊れずに眼を保護することができる。
逆に、可変焦点レンズ10が、透明基板20、透明弾性体40及び透明弾性膜30のうち、透明弾性膜30が最も眼球Eに近い位置となるように配置された構成も実施できる。この場合、透明基板20は眼球と逆側(物体側)に配置されることになる。これにより、透明弾性体40を確実に保護することができる。例えば、透明弾性体40や透明弾性膜30が外界に面していると、指で触ったり、偶然何かが飛んできたりしてぶつかったときに変形してしまい、破損する可能性がある。また、指紋やゴミ等が付着しやすいのは外側であるが、それを拭き取る際に柔らかいと拭き取りにくく、さらに拭き取るときに破損してしまう可能性が高い。透明弾性膜を最も眼球に近い位置に配置することで、このような不具合を防止することができる。
画像表示装置100としては、図8及び図9に示すように映像表示装置80を備える。映像表示装置80は、液晶表示素子等の表示素子81、光源装置(不図示)等で構成された映像生成部で映像光を生成し、透明の表示部材82に入射させる。映像光は表示部材82内を反射して進み、表示部材82内に傾斜して配置されたホログラム素子82aに入射する。ホログラム素子82aは特定の波長(RGBに対応する3つの波長)の光のみを回折し、装着者の瞳孔Bに向けるように設けられている。これにより表示部材82は、外界の光を透過させて装着者の瞳孔Bに入射させることが可能なシースルー性を有する。装着者は、外界の実観察像と、その実観察像の一部に重畳して表示部材82を介して導光される映像光による表示画像(虚像)を視覚することができ、その表示画像の範囲でも表示部材82を透過して実観察像を視覚することができる。なお、ホログラム素子82aに代えてハーフミラーを適用してシースルー性を実現することも可能である。
さらに画像表示装置100は、装着者の視野を撮影でき、少なくとも視野中心の距離を測定可能な視野カメラ90を備える。視野カメラ90はCMOSイメージセンサー91、レンズ光学系92等を備える。
図7に示すように可変焦点レンズ10は左右両眼用に設けられている。
画像表示装置100の実施形態として片眼表示タイプであれば、映像表示装置80を左右両眼のうち片眼に、両眼表示タイプであれば左右両眼に対応させて設ける。
図10は、両眼表示タイプの画像表示装置100の模式図であり、視野カメラ90も両眼に備えるステレオカメラの構成を有する。
図8に示すように映像表示装置80を可変焦点レンズ10の外側に配置する場合、映像表示装置80からの光も、外界からの光も可変焦点レンズ10を通るので、それぞれ可変焦点レンズ10の機能により焦点調整される。
図9に示すように映像表示装置80を可変焦点レンズ10の装着者側に配置する場合、映像表示装置80からの光は可変焦点レンズ10を通らず、外界からの光は可変焦点レンズ10を通るので、外界観察についてのみ可変焦点レンズ10の機能により焦点調整される。
可変焦点レンズを画像表示装置と組み合わせる場合には、アイボックス、アイポイントの課題がある。画像表示装置を小型化にするためには、なるべく近いアイポイントの方が小型でアイボックスを大きくできるため、小型で見やすい画像表示装置になる。
図9に示す構成の場合、画像の表示距離を異ならせるためには、映像光の生成元である表示素子81と表示部材82の間の光路83に可変焦点レンズ10を入れるか、表示素子81の位置を矢印84で示すように調節するアクチュエータを設けて制御する。それにより、近視、遠視等の人でも外界の景色と表示画像を良好に見ることができる。
図8に示す構成の場合、それぞれ可変焦点レンズ10の機能により焦点調整される。
例えば、装着者が2メートル先のボードを見る場合に、視野カメラ90で測定した装着者の視野の中心付近の距離に合わせて可変焦点レンズ10の焦点距離を調整し、2メートル先にピントが合う。図8に示す構成では、それとともに表示画像が2メートル先に表示され、近視、遠視等の人でも外界の景色と表示画像を良好に見ることができる。図8に示す構成では、それとともに上述した光路83に設置した可変焦点レンズ10で調整するか、表示素子81の位置を矢印84で示すように調整することで、同様の効果が得られる。
いわゆる拡張現実の考えに基づき現実景色に画像をオーバーレイ表示するには、装着者が見ている現実景色を画像処理する必要があるので視野カメラ90が設けられる。装着者の視野中心の距離が分かれば、その情報を用いた焦点距離に可変焦点レンズ10を調整することで、常にピントがあった状態を装着者に提供できる。距離の測定方法は、視野カメラ90が一つの場合は、視野カメラ90にオートフォーカス(AF)機能を採用し、そのAF機能によるレンズの繰り出し量から距離を推定する方法が利用できる。また、視野カメラ90を図10のように2つ以上有している場合は、ステレオカメラやアレイカメラになるので、距離画像を取得でき、撮影画面上のどの位置に置いても距離が推定できるからこれを利用する。
人は近くを見るとき、左右両眼の視線は顔の中心近くに寄るという輻輳がある。したがって、良好な画像を表示するには、左右の可変焦点レンズ10,10の光軸CAと輻輳する眼球の光軸を合わせることが好ましい。そのために、図5及び図6に示した構成の可変焦点レンズ10を適用し、装着者の左右方向の引加圧力を左右で異ならせることで、度数を加えながら、変形量が左右で異なるために、変形後の光軸CAを左右方向にシフトさせる。すなわち、装着者の両眼の輻輳に対応するように、可変焦点レンズ10,10における力Fを左右で不均等として光軸を左右方向に移動させる。それには視野カメラ90によって検出した距離に応じて、近距離ほど内側へシフトするように制御する方法のほか、より確実には、視線計測技術を用いて左右両眼それぞれの視線方向を検出するなど、輻輳状態を直接検出する方法を実施する。
以上のようにして本実施形態によれば、透明弾性体40の外周面に対して光軸CAに垂直な方向へ力Fを作用させるので、その力を与える作用体である紐状部材51を透明弾性体40の外周に配置でき、光軸CA方向に張り出すことは回避できるので、薄型・小型でありながら、大きな可変量(加入度数)を有し、液漏れ等の心配のない可変焦点レンズを実現でき、その利点を活用した可変焦点眼鏡及びシースルー性を有する画像表示装置を構成するができる。
10 可変焦点レンズ
20 透明基板
30 透明弾性膜
40 透明弾性体
50 駆動機構
51 紐状部材
51a 紐状部材
51b 紐状部材
52 ループ部材
52a,52bループ部材
53 紐状部材
54 絶縁体
55 巻取プーリー
56 ステッピングモーター
60 周辺弾性体
70 可変焦点眼鏡
71 眼鏡フレーム
80 映像表示装置
81 表示素子
82 表示部材
82a ホログラム素子
90 視野カメラ
100 画像表示装置
B 瞳孔
CA 光軸
E 眼球
F 力
F1 力
F2 力

Claims (14)

  1. 光軸に沿って透明基板、透明弾性体、透明弾性膜の順で積層されてなるレンズ本体と、
    前記光軸周りの前記透明弾性体の外周面に対して前記光軸に垂直な方向への力を作用させ当該力を変動させる駆動機構とを備え、
    前記力の変動により前記レンズ本体の前記光軸を通る断面の形状を変化させることで前記レンズ本体の焦点距離を変化させる可変焦点レンズ。
  2. 前記透明基板は固体レンズである請求項1に記載の可変焦点レンズ。
  3. 前記駆動機構は、前記透明弾性体の外周側に掛けられた紐状部材を備え、前記紐状部材による前記透明弾性体に対する圧力を変動させる機構を有する請求項1又は請求項2に記載の可変焦点レンズ。
  4. 前記透明弾性体よりは剛性が高く、前記透明弾性体の外周面を囲む周辺弾性体を有し、前記紐状部材は前記周辺弾性体の外周面に掛けられ前記周辺弾性体を介して前記圧力を与える請求項3に記載の可変焦点レンズ。
  5. 前記紐状部材は、緊張収縮・弛緩伸張する繊維状アクチュエータである請求項3又は請求項4に記載の可変焦点レンズ。
  6. 前記駆動機構は、前記透明弾性体を押圧するように前記紐状部材を引っ張る機構を備える請求項3又は請求項4に記載の可変焦点レンズ。
  7. 前記透明弾性体がシロキサン結合を含むシリコーンで構成されている請求項1から請求項6のうちいずれか一項に記載の可変焦点レンズ。
  8. 前記透明弾性膜の外面側と内面側のうちの少なくとも一方に紫外線を反射するコーティング層を備える請求項1から請求項7のうちいずれか一項に記載の可変焦点レンズ。
  9. 請求項1から請求項8のうちいずれか一項に記載の可変焦点レンズを備える可変焦点眼鏡。
  10. 前記可変焦点レンズが、前記透明基板、前記透明弾性体及び前記透明弾性膜のうち、前記透明弾性膜が最も眼球に近い位置となるように配置された請求項9に記載の可変焦点眼鏡。
  11. 前記可変焦点レンズが、前記透明基板、前記透明弾性体及び前記透明弾性膜のうち、前記透明弾性膜が最も眼球に遠い位置となるように配置された請求項9に記載の可変焦点眼鏡。
  12. 請求項9から請求項11のうちいずれか一項に記載の可変焦点眼鏡と、
    前記可変焦点眼鏡の装着者の少なくとも片眼に対して映像を、シースルー性を有して表示し、前記可変焦点レンズの装着者側に配置された映像表示装置と、
    装着者の視野を撮影でき、少なくとも視野中心の距離を測定可能な視野カメラとを備え、
    前記視野カメラで測定した装着者の視野の中心付近の距離に合わせて前記可変焦点レンズの焦点距離を調整する機能を有する画像表示装置。
  13. 請求項9から請求項11のうちいずれか一項に記載の可変焦点眼鏡と、
    前記可変焦点眼鏡の装着者の少なくとも片眼に対して映像を、シースルー性を有して表示し、前記可変焦点レンズの外側に配置された映像表示装置と、
    装着者の視野を撮影でき、少なくとも視野中心の距離を測定可能な視野カメラとを備え、
    前記視野カメラで測定した装着者の視野の中心付近の距離に合わせて前記可変焦点レンズの焦点距離を調整する機能を有する画像表示装置。
  14. 装着者の両眼の輻輳に対応するように、前記可変焦点レンズにおける前記力を左右で不均等として光軸を左右方向に移動させる機能を有する請求項12又は請求項13に記載の画像表示装置。
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