JP2018063243A - Ct装置用校正器 - Google Patents

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Abstract

【課題】CT装置による寸法測定と校正を同時に行うための校正器を提供することにある。【解決手段】測定対象物を支持する支持体(100)と、前記支持体上に設けられ、寸法が既知であり、および、前記測定対象物と同時にCTスキャンされる、校正用の基準体(310、320、330)と、を備える。また、1つの基準体に2種類の測定方向(同一方向及び対向方向)がある場合、スケーリングの校正とオフセットの校正を分けて行うため、全体として、より精度の高い校正をすることができる。【選択図】図2

Description

本発明は、CT装置を用いて寸法測定を行う際に利用する校正器に関する。
被検体の断面像を撮影するコンピュータ断層撮影装置(以下、CT(Computed Tomography)装置と呼ぶ)は、放射線源から発生する放射線(例えばX線)を被検体に向けて照射し、被検体をX線の光軸の方向に対して交差する回転軸でX線に対して相対的に回転させ、一回転中の所定回転位置毎に被検体から透過してくるX線を一次元または二次元の複数検出チャンネルを有するX線検出器で検出し、この検出器出力から被検体の透視像を取得し再構築することで、断層画像やボリュームデータを生成する。
産業用X線CT装置は、この断層データやボリュームデータを用いて、工業製品のクラックや内部欠陥の有無の判定を行う検査機として利用されている。
さらに、X線CTデータ解析ソフトを用い、ボリュームデータから被検体の表面を抽出し、被検体の寸法測定を行うことができ、寸法精度に関わる3次元計測としても利用されている。
特許文献1では、測定対象物の代わりに、校正器(円柱の外部に複数の球を配置)を回転台に載置して、回転台を360度回転させながら、X線検出器から透過像情報を取得し、X線源、X線検出器およびステージ位置情報を元にしてコンピュータシステムによりボリュームデータを再構築する。その後、X線CTデータ解析ソフトを用い、各球の境界面(空気と材質の境界面)を表面抽出し、各球の直径値や中心座標、球間距離等を求めることができる。これらの値と、予めCMM(Coordinate Measuring Machine)などの接触式三次元計測機により求められた値と対比することでX線CT装置を校正している。
つまり、球間距離を用いてスケーリングの校正を行い、直径値を用いてオフセットの校正を行っている。スケーリングの校正にはX線CT装置自体の幾何学的な位置関係を示すFCD(Focus to rotation Center Distance)やFDD(Focus to Detector Distance)を設定し、オフセットの校正においては表面抽出におけるグレーバリューの閾値を設定する校正器が開示されている。
しかしながら、この校正方法においては、実際に測定したい測定対象物と校正時のX線CTスキャンは別スキャンであり、X線CT条件が異なることになる。仮に装置に入力したX線CT条件が同じであっても、X線の安定性を考慮すると厳密には同じ条件とは言えず、表面抽出におけるグレーバリューの閾値が変動し、測定対象物に基づいた校正にはならない。
また、FCDやFDDが変わると、その都度、校正が必要になるという問題もある。
特開2014−190933号公報
本発明は、このような課題に着目して鋭意研究され完成されたものであり、その目的は、CT装置による寸法測定と校正を同時に行うための校正器を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、測定対象物を支持する支持体と、前記支持体上に設けられ、寸法が既知であり、および、前記測定対象物と同時にCTスキャンされる、校正用の基準体と、を備える。
本発明によれば、CT装置による寸法測定と校正を同時に行うための校正器を提供することができる。
本発明の実施例1に係るX線CT装置の全体概略図である。 本発明の実施例1に係るX線CT装置用校正器の側面図である。 実施例1に係るX線CT装置用校正器の斜視図である。 実施例1に係るX線CT装置用校正器上に測定対象物を配置した場合の側面図である。 実施例1に係るX線CT装置用校正器上にスペーサを介して測定対象物を配置した場合の側面図である。 実施例2に係るX線CT装置用校正器の斜視図である。 実施例3に係るX線CT装置用校正器の斜視図である。 実施例4に係るX線CT装置用校正器の斜視図である。 実施例5に係るX線CT装置用校正器の斜視図である。 実施例6に係るX線CT装置用校正器の斜視図である。 実施例6に係る基準体の斜視図である。 実施例7に係るX線CT装置用校正器の斜視図である。
図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施例1に係るX線CT装置の全体概略図である。ここでは、CT装置の一例として、X線CT装置を説明する。測定対象物1を支持体2に載置し、放射源であるX線源3から発生するX線を測定対象物1に向けて照射する。X線源3の光軸4の方向に対して交差する支持体2の回転軸5でX線に対して相対的に支持体2を回転させ、一回転中の所定回転位置毎に測定対象物1から透過してくるX線を一次元または二次元の複数検出チャンネルを有するX線検出器6で検出し、この検出器6の出力から測定対象物1の透視像を取得する。そして、ボリュームデータ(または3次元データ)を再構成する。
また、X線CT装置は、支持体2および検出器6をX線源3のX線焦点Fに近づけたり遠ざけたりとX線焦点Fからの距離を変えることができ、焦点Fと回転軸5との間の撮影距離FCD(Focus to rotation Center Distance)と、焦点Fと検出器6の検出面との間の検出距離FDD(Focus to Detector Distance)を変えて、目的に応じた撮影倍率(=FDD/FCD)を変更することができる。
図1の場合、測定対象物1は、両端にある2つの球体であり、球体の中心座標を求めることが可能である。
すなわち、2球間距離は、すでにCMM(Coordinate Measuring Machine)など三次元座標測定器で予め測定済みである。そして、X線CT装置から再構成されたボリュームデータから球体の空気と材質の境界面を決定する表面抽出を行い、球体を認識させ、球体の中心座標を求め、2球間距離で校正する。
ここで、球体の中心座標を求める場合、表面抽出におけるグレーバリューの閾値によって境界面、即ち直径の測定値が変動するが、球体の中心座標を求める場合、閾値の大小による影響は小さい。
しかしながら、測定対象物の寸法測定は、中心座標を用いた測定ばかりではない。
すなわち、平面間距離や肉厚および幾何公差の測定では中心座標ではなく境界面を用いた測定が必要になるため、境界面を決定する表面抽出は非常に重要である。さらに、表面抽出に基づく校正器および校正方法が必要である。
本実施形態では、より精密に寸法の測定を実施できる校正器と校正方法を提供する。校正器と測定対象物のX線CTスキャンを同時にすることで、より厳密な表面抽出を実行する。また、校正器と測定対象物のX線CTスキャンが同時に行われるため、校正と寸法測定を別々に実施することの煩わしさや、FCDやFDDを変更したために再度、校正のためのX線CTスキャンを別途実施しなくてもよくなる。
<校正器の構成>
まず、図2、図3、図4、図5を用いて、実施例1に係るX線CT装置用校正器の構成を説明する。
図2は、本発明の実施例1に係るX線CT装置用校正器の側面図である。図3は、実施例1に係るX線CT装置用校正器の斜視図である。
校正器は、円形の支持体100と、複数の支柱(210、220、230)と、各支柱の上に載っている、寸法が既知の基準体(310、320、330)とから構成される。支持体100の材料は、鉄など金属であれば何でもよい。なお、支持体は、円形に限らず、非円形状であってもよい。支持体は、X線CT装置の回転テーブル上の固定チャック装置などで保持しやすい形状をしていてもよい。
複数の支柱(210、220、230)は支持体100の中心軸から離れた位置(例えば、外縁)に載置されていることが必要である。測定対象物を中心軸に置くためである。支柱の形状は円柱であるが、これに限らず、基準体を載せられる形状であれば何でもよい。支柱は、測定対象物よりもX線の吸収率が同等または低い材料で構成されていることが好ましい(例えば、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics))。また、支柱は、測定している時に支持体100から動かなければよいので、接着材などで支持体に付けておけばよい。
基準体(310、320、330)は、六面体であり、幅、高さおよび奥行きの長さ(寸法)が既知であることを要する。なお、六面体に限らず、多面体であればよい。
また、各基準体の寸法は異なることが望ましい。様々な大きさの対象物を測定することが可能になるからである。また、X線CTスキャン時に各基準体の透過像が重ならないように、各基準体を載せる各支柱の高さも異なることが望ましい。また、基準体の材料は、支柱と同様、測定対象物よりもX線の吸収率が同等または低い材料で構成されていることが好ましい。例えば、測定対象物がアルミであれば、基準体はアルミ、アルミナ、炭化ケイ素、窒化ケイ素やNEXCERA(TM)(ネクセラ:超低熱膨張セラミックス)などのセラミックスやルビーなどでよい。
本実施例では、支柱(210、220、230)と基準体(310、320、330)を複数設けたが、支柱と基準体はそれぞれ一つ以上であればよい。
図4は、実施例1に係るX線CT装置用校正器上に測定対象物を配置した場合の側面図である。測定対象物400は、白色の中心部分は空洞であり、黒色の外側部分は所定の材料で覆われている。
図5は、実施例1に係るX線CT装置用校正器上にスペーサを介して測定対象物を配置した場合の側面図である。スペーサ500は、支持体100と測定対象物400との間に傾斜をつけるために配置する。また、スペーサ500は、測定対象物に対し、X線吸収率の低い材料(例えば、プラスチック、発泡スチロール)で構成されていることが好ましい。
<校正器を用いたX線CT装置の動作>
まず、X線CT装置は、測定対象物400と校正器とを同時にCTスキャンを行う。同時に行うことにより、校正のCT環境と寸法測定のCT環境が同じになる。つまり、校正と寸法測定でX線条件が同じになる。また、校正のためのプレスキャンが不要になり、一回のCTスキャンで済み、手間がかからない。さらに、既知の長さの基準体を用いて校正をすることができる。
FDK(Feldkamp)法にて取得したCTスキャンデータを再構築し、ボリュームデータを生成する。
次に、解析ソフトウェアを用いて、各基準体および測定対象物の表面抽出を行う。ここでは、一般的な解析ソフトウェアとしてボリュームグラフィックス社の「VGStudio MAX」を使用する。
FDK(Feldkamp)法にて再構築した場合、図1の検出器6から出力される透視像の、図1の光軸4から離れた水平面(例えば、図4の測定対象物400の上面や下面)の表面抽出は難しい。そこで、図5のようにスペーサ500の上に測定対象物400を斜めに置くと、水平面がなくなり、図4の場合に比べて精度良く表面抽出することができる。
本実施例では、基準体(310、320、330)は六面体であり、球体ではない。球体を基準体とした校正器の場合、校正器に傾斜をつけても水平面(上面と下面)がどうしても存在してしまうためである。
図6は、実施例2に係るX線CT装置用校正器の斜視図である。実施例1では、支柱を支持体100の外縁(図6の210’、220’、230’)に載置していた。
<構成>
実施例2では、支柱を210’、220’、230’よりも支持体100の中心に近づけている。支柱(211、221、231)およびその上に載っている基準体(311、321、331)は、210’、220’、230’の位置よりも支持体100の中心に近づいている。
<動作>
支持体100の中心に置く測定対象物が小さい場合、測定対象物の透視像を検出器(図1の6)に拡大することがある。このような場合、支柱(211、221、231)を支持体100の外縁よりも中心へ配置し、その支柱の上の基準体(311、321、331)を用いる校正のためのCTスキャンと、測定対象物の寸法測定のためのCTスキャンを同時に行うことができる。すなわち、一回のCTスキャンで済む。
図7は、実施例3に係るX線CT装置用校正器の斜視図である。実施例1では、支柱と基準体は別々の物であった。
<構成>
実施例3では、円柱の各基準体(2310、2320、2330)が支柱と一体化している。そして、円柱の寸法(直径および高さ)が既知である。
<動作>
支柱と一体型の各基準体(2310、2320、2330)の直径および高さが既知であるので、実施例1と同様に、測定対象物の寸法測定のためのCTスキャンと、支柱と一体型の基準体を用いる校正のためのCTスキャンを同時に一回で行うことができる。
図8は、実施例4に係るX線CT装置用校正器の斜視図である。
<構成>
実施例4も、支柱と一体型の各基準体(2311、2321、2331)である。実施例3と異なり、基準体は角柱である。そして、角柱の寸法(幅、奥行きおよび高さ)が既知である。
<動作>
支柱と一体型の各基準体(2311、2321、2331)の幅、奥行きおよび高さが既知であるので、実施例3と同様に、測定対象物の寸法測定のためのCTスキャンと、支柱と一体型の基準体を用いる校正のためのCTスキャンを同時に一回で行うことができる。
図9は、実施例5に係るX線CT装置用校正器の斜視図である。
<構成>
実施例5も、支柱と一体型の各基準体(2312、2321、2331)である。実施例3と異なり、支柱は円筒などの筒状である。そして、円筒の寸法(外径、内径および高さ)が既知である。
<動作>
支柱と一体型の各基準体(2312、2321、2331)の外径、内径および高さが既知であるので、実施例3と同様に、測定対象物の寸法測定のためのCTスキャンと、基準体と一体型の支柱を用いる校正のためのCTスキャンを同時に一回で行うことができる。
図10は、実施例6に係るX線CT装置用校正器の斜視図である。
<構成>
実施例6の基準体3000は、中央がくぼんだ凹型の形状であり、実施例1乃至5と異なり、少なくとも一つあればよい。この基準体3000の寸法(高さ、幅、奥行)は既知である。また、この基準体3000が支持体100の中心軸(図1の回転軸5に相当)から離れた位置(例えば外縁)に載置されていることが好ましい。なお、測定対象物は中心軸に置くことになるが、説明の便宜上、図10では測定対象物を省略する。
図11は、実施例6に係る基準体3000の斜視図である。基準体3000は、幅方向の中央がくぼんだ凹型の形状をしている。
基準体3000は、土台3100の上に、幅方向に所定の間隔を空けて、左側に第1の立方体部3200が、右側に第2の立方体部3300が設けられている。土台3100、第1の立方体部3200及び第2の立方体部3300はネクセラを材料として一体形成されている。なお、別々に形成してから組み立ててもよい。
<動作>
まず、X線CT装置は、円盤型の支持体100及び寸法が既知の基準体3000から構成される校正器と、測定対象物(不図示)とを同時にCTスキャンする。同時に行うことにより、校正のCT環境と寸法測定のCT環境が同じになる。つまり、校正と寸法測定でX線条件が同じになる。また、校正のためのプレスキャンが不要になり、一回のCTスキャンで済み、手間がかからない。さらに、既知の長さの基準体を用いて校正をすることができる。
本実施例では、基準体の断面が凹型の形状であり、1つの基準体に2種類の測定方向(同一方向及び対向方向)がある点に特徴がある。すなわち、2種類の基準長さを有する点に特徴がある。ここで、第1の立方体部3200および第2の立方体部3300は対向しており、対向する面をそれぞれの内面(3200a、3300a)、その反対側の面をそれぞれの外面(3200b、3300b)と呼ぶ。
第1の基準長さ3010は、同一方向の面間の長さであり、第1の立方体部の外面3200bから第2の立方体部の内面3300aまでの距離20mmである。また、第2の基準長さ3020は、対向する面間の長さであり、第1の立方体部の幅(肉厚)10mmまたは第2の立方体部の幅(肉厚)5mmである。本実施例では、第1の立方体部の肉厚と第2の立方体部の肉厚を異なるようにしたが、同じにしてもよい。
第1の基準長さ3010を用いることによって、X線CT装置(図1参照)から再構成されたボリュームデータのボクセルサイズのずれを校正し、スケーリングの校正をすることができる。これは、第1の立方体部の外面3200bと第2の立方体部の内面3300aが同じ方向を向いている点に構成上の特徴がある。そして、仮に第1の立方体部の外面3200bがずれても、第2の立方体部の内面3300aも同じ方向にずれ、互いのずれを打ち消し合い、ボクセルサイズに影響が出ないため、精度の高いスケーリングの校正をすることができるという作用効果を有する。
なお、ボクセルサイズのずれは、FCDやFDDの検出距離のずれに起因するものである。
また、第2の基準長さ3020を用いることによって、表面境界(空気と材質の境界面)を校正、すなわち、オフセットの校正をすることができる。これは、例えば第1の立方体部3200の肉厚10mmを用いる場合、対向する内面3200aと外面3200bが第1の立方体部3200を挟み込む点に構成上の特徴がある。そして、この挟み込みにより第1の立方体部3200の内面3200a及び外面3200bの表面境界のずれを校正するという作用効果を有する。
なお、第2の立方体部3300の肉厚5mmを用いる場合、同様に対向する内面3300aと外面3300bが第2の立方体部3300を挟み込む点に構成上の特徴がある。そして、この挟み込みにより第2の立方体部3300の内面3300a及び外面3300bの表面境界のずれを校正するという作用効果を有する。
第1乃至第5実施例では、校正のCT環境と寸法測定のCT環境を同じにすることができるが、スケーリングの校正とオフセットの校正が混ざった形で校正していた。これに対し、本実施例では、校正のCT環境と寸法測定のCT環境を同じにすることができ、さらに、スケーリングの校正を行い、その次にオフセットの校正を行うというように、スケーリングの校正とオフセットの校正を分けて行うため、全体として、より精度の高い校正をすることができるという作用効果を有する。
図12は、実施例7に係るX線CT装置用校正器の斜視図である。
<構成>
実施例7では、基準体4000は回転対称の円筒形状であり、円筒の肉厚部は支持体100の外縁に沿い、基準体4000の空洞部分に、測定対象物(図4の400を参照)を設置することができる。
支持体100と基準体4000の間には、基準体用のスペーサ5000が設けられている。基準体用のスペーサ5000は測定対象物に対しX線吸収率の低い材料(例えば、プラスチック、発泡スチロール)で構成されている。
基準体用のスペーサ5000が円盤型であり、基準体4000の空洞部分から支持体100が見えない場合、測定対象物(図4の400参照)を基準体用のスペーサ5000の上に置くことになる。一方、基準体用のスペーサ5000が円筒型であり、基準体4000の空洞部分から支持体100が見える場合、図5のように測定対象物400はスペーサ500を介して支持体100の上に置くことになる。
<動作>
本実施例も、実施例6と同様、基準体の直径方向の断面で考えると、1つの基準体に2種類の測定方向(同一方向及び対向方向)がある点に特徴がある。すなわち、2種類の基準長さを有する点に特徴がある。本実施例の場合の第1の基準長さ4010は基準体の外周面4000bの一方の端点(点A)から基準体の内周面4000aの他方の端点(点B)までの距離115mmである。また、第2の基準長さ4020は基準体4000の肉厚部4020の厚さ5mm(点Bから点Cまでの距離)である。
第1の基準長さ4010を用いることによって、X線CT装置(図1参照)から再構成されたボリュームデータのボクセルサイズのずれを校正し、スケーリングの校正をすることができる。これは、基準体の外周面4000bの一方の端点(点A)と基準体の内周面4000aの他方の端点(点B)が同じ方向を向いている点に構成上の特徴がある。そして、仮に点Aがずれても、点Bも同じ方向にずれ、互いのずれを打ち消し合い、ボクセルサイズに影響が出ないため、精度の高いスケーリングの校正をすることができるという作用効果を有する。
また、第2の基準長さ4020を用いることによって、表面境界(空気と材質の境界面)を校正、すなわち、オフセットの校正をすることができる。これは、基準体4000の肉厚5mmを用いる場合、対向する点Bと点Cとがこの肉厚を挟み込む点に構成上の特徴がある。そして、そして、この挟み込みにより点B及び点Cの表面境界のずれを校正するという作用効果を有する。
本実施例も、第6の実施例と同様、校正のCT環境と寸法測定のCT環境を同じにすることができ、さらに、スケーリングの校正を行い、その次にオフセットの校正を行うというように、スケーリングの校正とオフセットの校正を分けて行うため、全体として、より精度の高い校正をすることができるという作用効果を有する。
以上、本発明の実施例(変形例を含む)について説明してきたが、これらのうち、2つ以上の実施例を組み合わせて実施してもよい。あるいは、これらのうち、1つの実施例を部分的に実施してもよい。さらには、これらのうち、2つ以上の実施例を部分的に組み合わせて実施してもよい。
例えば、寸法が既知で、高さの異なる、支柱と一体型の基準体として、円柱(第3実施例)、角柱(第4実施例)、円筒(第5実施例)が組み合わされていてもよい。この場合、各基準体の寸法は既知であることが必要であり、また、各基準体の寸法は異なっていることが好ましい。さらに、基準体4000の下部が閉じており、基準体4000の空洞部分から支持体100が見えないようになっていてもよい。
本発明は、上記発明の実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
例えば、基準体として、六面体(第1実施例)を用いたが、これに限らず、球体であってもよい。
1、400 測定対象物
3 X線源
4 光軸
5 回転軸
6 検出器
2、100 支持体
210、220、230 支柱
310、320、330、2310、2311、2312、2320、2321、2322、2330、2331、2332、3000、4000 基準体
500 スペーサ
3100 土台
3200 第1の立方体部
3300 第2の立方体部
3010、4010 第1の基準長さ
3020、4020 第2の基準長さ
5000 基準体用スペーサ


Claims (17)

  1. 測定対象物を支持する支持体と、
    前記支持体上に設けられ、寸法が既知であり、および、前記測定対象物と同時にCTスキャンされる、校正用の基準体と、
    を備えるCT装置用校正器。
  2. 前記支持体と前記測定対象物との間に設けられたスペーサを備える請求項1に記載のCT装置用校正器。
  3. 前記基準体は前記測定対象物の周囲に設けられた請求項1または2に記載のCT装置用校正器。
  4. 前記基準体は前記支持体の外縁に設けられた請求項1〜3のいずれか一項に記載のCT装置用校正器。
  5. 前記支持体と前記基準体との間に設けられた支柱を備える請求項1〜4のいずれか一項に記載のCT装置用校正器。
  6. 前記基準体および前記支柱が複数あり、各基準体および各支柱の寸法が異なる請求項5に記載のCT装置用校正器。
  7. 前記支柱と前記基準体が一体型である請求項5または6に記載のCT装置用校正器。
  8. 前記支柱と一体型の前記基準体は円柱である請求項7に記載のCT装置用校正器。
  9. 前記支柱と一体型の前記基準体は角柱である請求項7に記載のCT装置用校正器。
  10. 前記支柱と一体型の前記基準体は筒状である請求項7に記載のCT装置用校正器。
  11. 前記基準体は多面体である請求項1〜9のいずれか一項に記載のCT装置用校正器。
  12. 前記基準体は球体である請求項1〜9のいずれか一項に記載のCT装置用校正器。
  13. 前記基準体は、土台と、所定の間隔を空けて前記土台に設けられた第1の立方体部および第2の立方体部とを有し、
    前記第1の立方体部および前記第2の立方体部は、対向する面をそれぞれの内面、その反対側の面をそれぞれの外面とし、
    前記第1の立方体部の前記外面から前記第2の立方体部の前記内面までの距離を第1の基準長さとし、
    前記第1の立方体部の肉厚または前記第2の立方体部の肉厚を第2の基準長さとする請求項1に記載のCT装置用校正器。
  14. 前記土台と、前記第1の立方体部と、前記第2の立方体部は一体形成されている請求項13に記載のCT装置用校正器。
  15. 前記基準体は回転対称の円筒状であり、
    前記基準体の外周面の一方の端点から前記基準体の内周面の他方の端点までの距離を第1の基準長さとし、
    前記基準体の肉厚部の厚さを第2の基準長さとする請求項1に記載のCT装置用校正器。
  16. 前記基準体の肉厚部は、前記支持体の外縁に沿い、
    前記基準体の空洞部分に、前記測定対象物を設置可能である請求項15に記載のCT装置用校正器。
  17. 前記基準体と前記支持体の間に、基準体用のスペーサが設けられている請求項15又は16に記載のCT装置用校正器。

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