JP2018062911A - エンジン冷却系システム - Google Patents

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Abstract

【課題】EGRクーラの冷却性能を向上させつつ、車両室内の暖房性能を維持可能なエンジン冷却系システムを提供する。【解決手段】エンジン冷却系システムは、エンジンの冷却水が流れる冷却水回路と、エンジンの吸気側に還流させる排気ガスを冷却水で冷却するEGRクーラと、EGRクーラで冷却された冷却水が導入される車両室内暖房用のヒータコアと、エンジンを冷却した後の前記冷却水が通過する冷却水回路から分岐する第1乃至第3分岐回路と、を含む。冷却水をランキンサイクル回路の作動流体を熱交換させた後、前記EGRクーラに導入する第3分岐回路を介してEGRクーラに冷却水が導入される場合、ヒータコアには冷却水をEGRクーラに直接導入する第2分岐回路を介して冷却水が導入される。【選択図】図1

Description

本開示は、エンジンを冷却する冷却水を利用するエンジン冷却系システムに関する。
ガソリンや軽油等の化石燃料を燃焼することにより動力を得るエンジンでは、燃焼時に生じる排気ガスの一部を吸気側に還流させる排気還流装置(EGR装置)を搭載することにより、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)の低減や部分負荷時の燃費向上を目的とする排気還流装置(EGR装置)を有するものが知られている。
特許文献1には、EGR装置を備えるエンジンシステムの一例が開示されており、吸気側に還流される排気ガスを冷却するためのEGRクーラで使用されるクーラントとして、エンジン本体を冷却するための冷却水を利用することが記載されている。この文献では特に、EGRクーラで排気ガスとの熱交換により昇温した冷却水をヒータコアに導入することで、エンジンの廃熱エネルギを車両室内の暖房に利用するエンジン冷却系システムが開示されている。
特開2011−99370号公報
上記特許文献1では、EGRクーラで昇温された冷却水をヒータコアに導入する際に、ヒータコアの上流側に設けられた廃熱回収器に供給することにより、冷却水に含まれる廃熱エネルギを回収して効率化を図るとともに、EGRクーラに供給される冷却水の温度を低下させることにより、EGRクーラの性能向上を図っている。しかしながら、エンジンの運転状態によっては、廃熱回収器で廃熱エネルギを回収した結果、冷却水の温度が過度に冷却されてしまうおそれがある。このような低温の冷却水がヒータコアに導入されると、ヒータコアにて暖房用の熱量を十分確保できず、室内暖房性能が低下するおそれがある。
本発明の少なくとも1実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、EGRクーラの冷却性能を向上させつつ、車両室内の暖房性能を維持可能なエンジン冷却系システムを提供することを目的とする。
本発明の少なくとも1実施形態に係るエンジン冷却系システムは上記課題を解決するために、エンジンを冷却する冷却水が流れる冷却水回路と、前記エンジンの吸気側に還流させる排気ガスを、前記冷却水と熱交換することにより冷却するEGRクーラと、前記EGRクーラで冷却された前記冷却水が導入される車両室内暖房用のヒータコアと、前記エンジンを冷却した後の前記冷却水が通過する前記冷却水回路から分岐する回路であって、前記冷却水を前記EGRクーラに導入する第1分岐回路と、前記エンジンを冷却した後の前記冷却水が通過する前記冷却水回路から分岐する回路であって、前記冷却水を前記EGRクーラを介さず前記ヒータコアに導入する第2分岐回路と、前記エンジンを冷却した後の前記冷却水が通過する前記冷却水回路から分岐する回路であって、前記冷却水をランキンサイクル回路の作動流体を熱交換させた後、前記EGRクーラに導入する第3分岐回路と、を含み、前記第3分岐回路を介して前記EGRクーラに前記冷却水が導入される場合、前記ヒータコアには前記第2分岐回路を介して前記冷却水が導入される。
本構成によれば、第3分岐回路を介して冷却水をEGRクーラに供給する場合、冷却水に含まれる廃熱がランキンサイクル回路で回収されることにより、温度が低下する。このように低温の冷却水をEGRクーラに供給できるので、EGRクーラでは良好な冷却性能が得られる。一方、ヒータコアには第2分岐回路を介して冷却水が導入されることにより、EGRクーラを通過した冷却水の温度に関わらず、ヒータコアに導入される冷却水の温度を適切に確保できるため、良好な暖房性能が得られる。したがって、EGRクーラの冷却性能を向上させつつ、車両室内の暖房性能を維持可能なエンジン冷却系システムを提供できる。
本発明の一実施形態に係るエンジン冷却系システムを搭載する車両の全体構成を示す模式図である。 図1の制御装置により実施される制御内容を工程毎に示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は本発明の一実施形態に係るエンジン冷却系システムを搭載する車両の全体構成を示す模式図である。
車両1は走行用動力源としてエンジン2を備える。エンジン2は化石燃料をシリンダ内で燃焼させて仕事をする原動機であり、本実施形態ではエンジン2として燃料として軽油を使用する4シリンダディーゼルエンジンが例示されている。
尚、本発明の適用対象には燃料としてガソリンを使用するガソリンエンジンが含まれてもよい。
エンジン2では、吸気ガス経路4から取り込んだ空気(外気)は吸気マニホールド5を介して各シリンダに供給され、各シリンダにてピストンサイクルに応じて圧縮加熱される。また各シリンダでは、圧縮過熱された空気に対してインジェクタから燃料を噴射し、燃料が自己着火することにより燃焼が行われる。本実施形態では、エンジン2は過給用のターボチャージャ6を備える。ターボチャージャ6は、排気ガスにより駆動されるタービン8と、該タービン8と連動するコンプレッサ10とを有する。
尚、吸気ガス経路4のうちコンプレッサ10の下流側には、コンプレッサ10によって圧縮された吸気を冷却するためのインタークーラ12が設置されている。
またエンジン2はコモンレールシステム(不図示)を搭載しており、各シリンダに供給される燃料は、サプライポンプで高圧にされてレール(蓄圧室)内に蓄えられ、所定タイミングでインジェクタから各シリンダに所定量が噴射されるように制御される。
各シリンダで生じる排気ガスは、排気マニホールド14を介して排気ガス経路16から外部に排出される。排気ガス経路16のうちターボチャージャ6を構成するタービン8の下流側には、DPF(Diesel Particulate Filter)18が設けられており、排気ガスに含まれる粒子状物質が捕集される。
尚、DPF18は粒子状物質の捕集量が所定量を超えた場合に、捕集性能の低下を改善するために捕集した粒子状物質を燃焼する再生機能を有していてもよい。
排気ガス経路16のうちDPF18より下流側には、排気ガスを浄化するための触媒20が設けられている。本実施形態では、排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)を浄化するための触媒20として、選択触媒還元脱硝装置(SCR:Selective Catalytic Reduction)が用いられている。選択触媒還元脱硝装置は、還元剤として例えば尿素水が用いられる。還元剤は、排気ガスの高温雰囲気下で加水分解され、生成されたアンモニアが排気ガス中の窒素酸化物(NOx)と化学反応することで窒素(N)と水(HO)とに還元することにより浄化が行われる。
尚、排気ガス経路16のうち触媒20の更に下流側には、後述するように、外部に排出される排気ガスに含まれる廃熱エネルギを回収するための廃熱回収用熱交換器48が配置されている。
またエンジン2は、排気ガスの一部を吸気側に還流させることにより、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)の低減や部分負荷時の燃費向上を目的とするEGRシステム24を備える。EGRシステム24は、排気マニホールド14と吸気マニホールド5との間に形成されたEGR経路26と、EGR経路26を通過する排気ガスを冷却するためのEGRクーラ28と、排気ガスの還流量を調整するためのEGRバルブ30と、を備える。
尚、EGRバルブ30の開度は、不図示のコントロールユニットにより制御され、EGRシステム24による排気ガスの還流量が調整される。
エンジン2のシリンダブロック等にはウォータージャケット(不図示)が設けられており、該ウォータージャケット中を冷却水が流れることにより、エンジン2の水冷が行われている。冷却水は冷却水回路32を循環する。冷却水回路32は、冷却水を圧送するための冷却水ポンプ34と、冷却水を外気と熱交換して放熱するためのラジエータ36と、を備える。エンジン2を冷却することで温度が上昇した冷却水は、ラジエータ36で外気と熱交換することにより冷却された後、冷却水ポンプ34によって、再びエンジン2に送られることにより循環経路が形成されている。
ラジエータ36における放熱は、ラジエータ36に面するように配置されたラジエータファン37による送風により促進される。ラジエータファン37は、エンジン2の動力の一部を用いて駆動され、その送風量は、例えばラジエータ36に送られる冷却水の温度に応じて回転数を制御されることにより、冷却水の温度が適切な範囲に冷却される。
また、エンジン2を冷却した後の冷却水が通過する冷却水回路32からは、エンジン2の内部にて回路40が分岐している(図1では、冷却水回路32から回路40の分岐構造に関する図示は省略されている)。回路40を流れる冷却水は、バルブ53を通りEGRクーラ28に至る第1分岐回路を形成する。例えば冷態始動時のように冷却水の温度が比較的低い場合には、このような第1分岐回路を介してEGRクーラ28に冷却水が供給されることで、EGRクーラ28の冷却性能が発揮される。
尚、バルブ53から回路54が分岐されており、バルブ53の切換状態に応じて、エンジン2からの冷却水がEGRクーラ28を通ることなく、ヒータコア46に直接的に供給される第2分岐回路が形成可能に構成されている。後述するように、EGRクーラ28を通過した冷却水が低温である場合には、このような第2分岐回路を介してエンジン2側から温度が高い冷却水がヒータコア46に供給されることで、ヒータコア46の暖房性能が維持できるように構成されている。
また冷却水回路32上に設けられたバルブ38から、廃熱回収用熱交換器48に冷却水を導入するように回路42が分岐している。廃熱回収用熱交換器48は、排気ガス経路16の排気ガスと冷却水との間で熱交換を行うための熱交換器である。そして廃熱回収用熱交換器48に導入された冷却水は、バルブ44によって回路43及び回路52に分岐される。
回路43は、廃熱回収用熱交換器48に導入された冷却水を再び冷却水回路32に戻す。この流路では、廃熱回収用熱交換器48で昇温された冷却水がエンジン2に戻されることにより、例えば冷態始動時においてエンジン2の暖機を効果的に促進できる。
一方の回路52は、廃熱回収用熱交換器48を通過することで昇温された冷却水を、ランキンサイクル回路56の蒸発器58に導入するように形成されている。蒸発器58では、回路52を流れる冷却水とランキンサイクル回路56を流れる作動流体との間で熱交換が行われる。これにより、ランキンサイクル回路56の作動流体が加熱される一方で、回路52を流れる冷却水は冷却され、廃熱回収が行われる。蒸発器58を通過した冷却水は、EGRクーラ28に供給される。回路52を介してEGRクーラ28に供給される冷却水は、エンジン2の暖機完了後に回路40を介して供給される冷却水より低温であるため、EGRクーラ28において、より優れた冷却性能が得られる。このように、回路42によって分岐された冷却水が、バルブ44から回路52を介してランキンサイクル回路56の蒸発器58に供給された後、EGRクーラ28に導入するように、第3分岐回路が形成されている。
尚、ランキンサイクル回路56は作動流体が循環する流路上に、蒸発器58、膨張機60、凝縮器62及びポンプ64を備える構成を有している。ランキンサイクル回路56を流れる作動流体は、上述したように、蒸発器58で加熱されることにより蒸発(気化)させられる。その後、作動流体は膨張機60によって膨張される。このとき膨張機60では、作動流体の膨張による仕事によってタービン(不図示)が駆動される。これにより、冷却水から作動流体が受け取った廃熱エネルギが機械的エネルギに変換され、発電機66にて発電が行われる。膨張機60で仕事を終えた作動流体は、凝縮器62によって凝縮(液化)された後、ポンプ64によって圧送されることにより再び蒸発器58に戻される。
尚、発電機66で発生した電力は車内の電力需要に応じて、各種電気負荷或いは蓄電用のバッテリに供給される。
EGRクーラ28に供給される冷却水は、EGRクーラ28で排気(環流)ガスと熱交換することにより、温度が上昇する。そして、EGRクーラ28を通過した冷却水は、キャブ(車両車室)に設置されたヒータコア(冷却水と車室内雰囲気との間で熱交換を行う熱交換器)46に送られ、キャブの暖房として利用される。
ここでEGRクーラ28に、回路52を介してランキンサイクル回路56の蒸発器58を通過した冷却水が供給される場合、当該冷却水は、蒸発器58にてランキンサイクル回路56の作動流体と熱交換することにより冷却され、低温となっている。この場合、EGRクーラ28では低温の冷却水によって良好な冷却性能が得られる反面、エンジン2の運転状態によってはEGRクーラ28からヒータコア46側に排出される冷却水の温度が低くなりすぎることにより、ヒータコア46にて十分な暖房性能が得られなくなるおそれがある。
そこで本実施例では、このようにヒータコア46に供給される冷却水の温度が低い場合には、バルブ53の切換状態を制御することにより、エンジン2側から供給される温かい冷却水を、第2分岐回路(すなわち、回路40からバルブ53を介して回路54に至る回路)を介して冷却水を導くことにより、ヒータコア56に供給される冷却水の温度を適切に調整することで、EGRクーラ28の冷却性能を維持しつつ、良好な暖房性能が得られるようになっている。
また車両1は、上記構成を有するEGRクーラ28の冷却装置を制御するためのコントロールユニットである制御装置70を備える。制御装置70は例えばコンピュータ等の電子演算装置により構成され、所定の電気的信号を上記構成の各部位と送受信することにより、予めメモリ等に記憶された所定プログラムに基づいて各種制御を実施する。
冷却水が流れる回路のうちEGRクーラ28とヒータコア46との間には、ヒータコア46に導入される冷却水の温度を検出するための冷却水温度センサ67が設けられている。また排気ガス経路16のうち触媒20と廃熱回収用熱交換器48との間には、排気ガスの温度を検出するための排気温度センサ68が設けられている。冷却水温度センサ67及び排気温度センサ68の検出結果は制御装置70に送られ、制御パラメータとして各種制御に用いられる。本実施形態では特に、制御装置70は、冷却水温度センサ67及び排気温度センサ68の検出結果に基づいて、バルブ38、44、50及び53の切換状態をそれぞれ制御することにより、各経路を流れる冷却水の流路を切り換えることにより、エンジン冷却系システムの制御を実施する。
続いて制御装置70で実施される制御内容について具体的に説明する。図2は図1の制御装置70により実施される制御内容を工程毎に示すフローチャートである。
尚、本実施例では説明をわかりやすくするために、エンジン2の冷態始動時(初期状態として、冷却水が常温である場合にイグニッションオンするケース)を例に述べる。
まず制御装置70は、排気温度センサ68から検出結果(排気ガス温度T)を取得し、排気ガス温度Tが第1閾値T1以上であるか否かを判定する(ステップS1)。第1閾値T1は、廃熱回収用熱交換器48における廃熱回収が効果的に実施可能か否かを判断するための基準パラメータである。排気ガス温度Tが第1閾値T1未満である場合(ステップS1:NO)、制御装置70は、廃熱回収用熱交換器48における廃熱回収を効果的に行う程度に、排気ガスの温度が上昇していないと判断し、冷却水回路32から分岐される冷却水が、回路40からバルブ53及び50を介して、EGRクーラ28に供給されるように(すなわち第1分岐回路を介してEGRクーラ28に供給されるように)、バルブ38、44、50及び53の切換状態を制御する(ステップS2)。この場合、冷却水回路32を流れる冷却水は、廃熱回収用熱交換器48に供給されることなく、EGRクーラ28に供給されることとなる。
尚、ステップS2では、冷却水回路32から回路40に分岐される冷却水の割合は任意でよい。例えば、冷却水回路32を流れる冷却水の一部をラジエータ36側に供給し、残りを回路40に分岐してもよいし、冷却水回路32を流れる冷却水の全てを回路40に分岐してもよい(後者の場合、ラジエータ36側には冷却水は供給されないこととなる)。
その後、排気ガス温度Tが第1閾値T1以上になった場合(ステップS1:YES)、制御装置70は、冷却水が回路42を介して廃熱回収用熱交換器48に供給され、その後、バルブ44から回路43を介してエンジン2に戻されるように、バルブ38、44、50及び53の切換状態を制御する(ステップS3)。この場合、排気ガス温度Tは上記ステップS2の場合に比べて上昇しており、第2分岐回路42上に設けられている廃熱回収用熱交換器48によって、排気ガスに含まれる廃熱の回収が行われる。廃熱回収用熱交換器48で排気ガスによって温められた冷却水はエンジン2に戻されることにより、エンジン2の暖機が促進される。本実施形態では特に、このように暖機が促進されることで、排気ガス経路16に設けられた触媒20が触媒活性化温度に早期に達することができ、冷態始動時においても良好な浄化性能が得られる。
尚、このときEGRクーラ28には、上述のステップS2と同様に、冷却水回路32から分岐される冷却水が、回路40からバルブ53及び50を介して、EGRクーラ28に供給されるように(すなわち第1分岐回路を介してEGRクーラ28に供給されるように)、バルブ38、44、50及び53の切換状態を制御してもよい。
その後、制御装置70は、排気ガス温度Tが第2閾値T2以上になると(ステップS4:YES)、冷却水がバルブ44から回路52を介してランキンサイクル回路56の蒸発器58に供給され、その後、蒸発器58を出た冷却水がEGRクーラ28に供給されるように、バルブ38、44及び53の切換状態を制御する(ステップS5)。すなわち第2閾値T2は、ランキンサイクル回路56で廃熱エネルギの回収を効果的に実施できる程度に、排気ガスの温度が更に上昇したか否かを判定するための基準パラメータである。これにより、廃熱回収用熱交換器48で昇温した冷却水に含まれる廃熱エネルギがランキンサイクル回路56によって回収される。
このようにランキンサイクル回路56で廃熱が回収された冷却水の温度は、低下することとなる。例えば冷却水回路32を流れる冷却水の温度は、エンジン2の暖機完了後では約80度程度であるが、ステップS5においてランキンサイクル回路56(蒸発器58)を通過した後の冷却水の温度は、約30−40度程度である。ステップS5では、このように温度が低下した冷却水がEGRクーラ28に導かれるため、EGRクーラ28では優れた冷却性能が得られる。
続いて制御装置70は、冷却水温度センサ67の検出結果を取得するとともに、冷却水温度Twが第3閾値Tw3以上であるか否かを判定する(ステップS6)。ここで第3閾値Tw3は、ヒータコア46にて十分な暖房性能を得るために必要な冷却水温度Twの下限値として規定される基準パラメータである。冷却水温度Twが第3閾値Tw3未満である場合(ステップS6:NO)、制御装置70は、エンジン2からの冷却水が回路40からバルブ53を経て回路54を通って(すなわち第2分岐回路を介して)ヒータコア46に供給されるように、バルブ38の切換状態を制御する(ステップS7)。これにより、EGRクーラ28側からヒータコア46に導入される冷却水温度Twが低い場合であっても、第2分岐回路を介してエンジン2側から温度が高い冷却水をヒータコア46に導入することにより、EGRクーラ28における冷却性能を良好に確保しつつ、車室内の暖房性能も良好に確保できる。
以上説明したように本実施形態によれば、ランキンサイクル回路56の蒸発器58で冷却された冷却水をEGRクーラ28に供給する場合、ヒータコア46には第2分岐回路(回路40、バルブ53、回路54を通る流路)を介して冷却水が導入されることにより、EGRクーラ28を通過した冷却水の温度に関わらず、ヒータコア46に導入される冷却水の温度を適切に確保できるため、良好な暖房性能が得られる。したがって、EGRクーラ28の冷却性能を向上させつつ、車両室内の暖房性能を維持可能なエンジン冷却系システムを提供できる。
1 車両
2 エンジン
4 吸気ガス経路
5 吸気マニホールド
6 ターボチャージャ
8 タービン
10 コンプレッサ
12 インタークーラ
14 排気マニホールド
16 排気ガス経路
20 触媒
24 EGRシステム
26 EGR経路
28 EGRクーラ
30 EGR経路バルブ
32 冷却水回路
34 冷却水ポンプ
36 ラジエータ
37 ラジエータファン
38、44、53 バルブ
40、42、43、52、54 回路
46 ヒータコア
48 廃熱回収用熱交換器
56 ランキンサイクル回路
58 蒸発器
67 冷却水温度センサ
68 排気温度センサ
70 制御装置

Claims (1)

  1. エンジンを冷却する冷却水が流れる冷却水回路と、
    前記エンジンの吸気側に還流させる排気ガスを、前記冷却水と熱交換することにより冷却するEGRクーラと、
    前記EGRクーラで冷却された前記冷却水が導入される車両室内暖房用のヒータコアと、
    前記エンジンを冷却した後の前記冷却水が通過する前記冷却水回路から分岐する回路であって、前記冷却水を前記EGRクーラに導入する第1分岐回路と、
    前記エンジンを冷却した後の前記冷却水が通過する前記冷却水回路から分岐する回路であって、前記冷却水を前記EGRクーラを介さず前記ヒータコアに導入する第2分岐回路と、
    前記エンジンを冷却した後の前記冷却水が通過する前記冷却水回路から分岐する回路であって、前記冷却水をランキンサイクル回路の作動流体を熱交換させた後、前記EGRクーラに導入する第3分岐回路と、
    を含み、
    前記第3分岐回路を介して前記EGRクーラに前記冷却水が導入される場合、前記ヒータコアには前記第2分岐回路を介して前記冷却水が導入される、エンジン冷却系システム。
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