JP2018062815A - 雨水配管構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】メンテナンスが容易で土砂や塵埃等の異物を多く含んだ降雨初期の雨水と、比較的汚れの少ない降雨中期以降の雨水と、を分別可能な雨水配管構造を提供する。【解決手段】雨水導入側と雨水貯留槽側とを繋ぐ雨水配管構造であって、雨水導入口からの雨水を導水する導水管路を介して、前記雨水貯留槽側に取水する取水経路と、雨水配管系外に排出する排水経路とを有し、前記導水管路内の管路底から立設し、その立設面に開口部を形成した立設部を設け、該立設部上の越流経路が前記取水経路と連通し、該開口部が該排水経路と連通すること、を特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、建築物の雨水利用設備に接続して雨水を分別する雨水配管構造に関する。
従来、建築物の屋根等に配設された樋内を流れる雨水を取水して、該雨水を雨水貯留タンク内に貯留する雨水配管構造が種々提案されており、該雨水配管構造を用いることによって、土砂や塵埃等を多く含んだ降雨初期の雨水と、比較的汚れの少ない降雨中期以降の雨水と、を分別して、通常であればそのまま排水溝等に導水して排水してしまう降雨中期以降の雨水を貯留し、様々な用途に有効活用することで上水の節約が可能となる。
かかる雨水配管構造として、例えば特許文献1(特開2014−109141号)には、所定の高さに取水用の貯留管路4に連通した越流部3aと、底部に排水部2f(オリフィス)と、を具備した一時貯留部2を備え、該一時貯留部2で一時的に雨水を貯留して排水部2fから異物を含む汚れた雨水を排水しつつ、汚れの少ない雨水を越流部3aから貯留管路4に導水を可能とする雨水配管構造が開示されている。
また、特許文献2(特開平4−265329号)には、下水管路1を貫通させる地下分水室2において、降雨初期の雨水を生活汚水の最高水位よりやや高く設けられた低位の堰3から越流させ、雨水滞水管路5に貯水を可能とする雨水配管構造が開示されている。
特開2014−109141号公報 特開平4−265329号公報
しかしながら、上記特許文献1の雨水配管構造では、降雨初期の雨水が排水部2fから排水される前に降雨中期以降の雨水が一時貯留槽2に流入すると、当該降雨中以降の雨水により降雨初期の雨水が攪拌され、異物を含んだ降雨初期の雨水と、比較的汚れの少ない降雨中期以降の雨水と、が混ざって流出管3に導水され、貯留管路4に貯留されてしまう問題があった。
また、上記特許文献2の雨水配管構造においても、降雨初期の雨水が下水管路1に流入することで水量が増加するが、該水量の増加に伴い、雨水の流速も増加するため水位の上昇は少なく、降雨初期の雨水を好適に低位の堰3から越流させ、貯留することが困難だった。
また、雨水配管構造は、土砂や塵埃等を多く含んだ降雨初期の雨水を分別して排水するものであるため、構造上汚れが溜りやすく、定期的なメンテナンスが必要となるものであるが、該メンテナンスを行うには多くの手間が必要となるという問題があった。
ここで、雨水配管構造を用いた雨水の導水方法に着目すると、降雨初期の雨水と、降雨中期以降の雨水と、の分別を行う構造に問題があり、当該構造では確実かつ効率的な雨水の分別と、簡便なメンテナンスと、を行うことができないことは明らかであって、未だ改善の余地があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みて、メンテナンスが容易で土砂や塵埃等の異物を多く含んだ降雨初期の雨水と、比較的汚れの少ない降雨中期以降の雨水と、を分別可能な雨水配管構造を提供することを目的とする。
上記の課題を解決すべく、本発明は、
雨水導入側と雨水貯留槽側とを繋ぐ雨水配管構造であって、
雨水導入口からの雨水を導水する導水管路を介して、前記雨水貯留槽側に取水する取水経路と、雨水配管系外に排出する排水経路とを有し、
前記導水管路内の管路底から立設し、その立設面に開口部を形成した立設部を設け、該立設部上の越流経路が前記取水経路と連通し、該開口部が該排水経路と連通すること、
を特徴とする雨水配管構造を提供する
このような構成を有する本発明の雨水配管構造では、排水経路が立設部の開口部と連通して設けられているため、該立設部で堰き止めた降雨初期の雨水を効率的に排水することができる(流水方向と排水方向とが同じ方向であるため、立設部で堰き止めた降雨初期の雨水の滞留を抑制しつつ、降雨初期の雨水を排水することができる)。また、降雨中期以降の雨水により、導水管路の水位が上昇した際には、立設部上の越流経路が取水経路と連通しているため、立設部を越流した降雨中期以降の雨水を取水経路に取水することができる。更に、立設部近傍に異物が集められるため、メンテナンス性にも優れている。
また、上記の本発明の雨水配管構造においては、
前記立設部が略直線の前記導水管路の管路軸に直交して立設することが望ましい。
このような構成を有する本発明の雨水配管構造では、立設部が導水管路の管路軸(導水方向)に直交して立設されているため、効率的に降雨初期の雨水を堰き止め、排水することができる。
また、上記の本発明の雨水配管構造においては、
前記開口部が前記立設部の最下端に接して形成されることが望ましい。
このような構成を有する本発明の雨水配管構造では、開口部が立設部の最下端に接して形成されることで、よりスムーズに降雨初期の雨水を排水することができる。
また、上記の本発明の雨水配管構造においては、
前記取水経路と、前記開口部に連通する前記排水経路と、が離隔して設けられることが望ましい。
このような構成を有する本発明の雨水配管構造では、取水経路と排水経路とが隔離して設けられているため、降雨初期の雨水が取水経路に取水されることを防ぎ、降雨中期以降の雨水を好適に取水することができる。
また、上記の本発明の雨水配管構造においては、
前記立設部の立設面積A2が前記導水管路の断面積A1に占める面積比(A2/A1)が0.1〜0.4であることが望ましい。
このような構成を有する本発明の雨水配管構造では、立設部の立設面積A2が導水管路の断面積A1に占める面積比(A2/A1)を0.1〜0.4の範囲とすれば、立設部により、降雨初期の雨水の堰き止めと、降雨中期以降の雨水の取水と、を行うことができる。
また、上記の本発明の雨水配管構造においては、
前記開口部の開口面積A3が前記立設部の前記立設面積A2に占める面積比(A3/A2)が0.05〜0.25であることが望ましい。
このような構成を有する本発明の雨水配管構造では、開口部の開口面積A3が前記立設部の前記立設面積A2に占める面積比(A3/A2)を0.05〜0.25の範囲とすれば、効率的に初期雨水を排水することができる。
更に、上記の課題を解決すべく、本発明は、
上記本発明の雨水配管構造を具備すること、
を特徴とする配管連結部材を提供する。
このような構成を有する本発明の配管連結部材では、配管間における連結用部材の形状に構成されていることから、新設及び既設の配管に対して簡便に取り付けることが可能で、上記排水及び取水の機能を新設及び既設の配管に対して容易に付与することができる。
本実施形態における雨水配管構造1の構造を説明する図であって、図1(a)は、本雨水配管構造1を雨水導入口3側から見た斜視図であり、図1(b)は、本雨水配管構造1を取水用導入口7側から見た斜視図であり、図1(c)は、本雨水配管構造1を初期雨水排水口5側から見た斜視図である。 本実施形態の雨水配管構造1内における雨水の流れ方を説明するものであって、図2(a)は、図1(a)(b)(c)に示す本管51を断面視した模式図であり、図2(b)は、本雨水配管構造1を見下げた模式図である。 本実施形態における雨水配管構造1のその他の形状を説明する図であって、図3(a)は、堰格子型雨水配管構造301を示す斜視図であり、図3(b)は、小径管内設型雨水配管構造401を示す一部切欠斜視図である。 本実施形態の雨水配管構造1を建物213及び雨水利用設備201に接続した例を示す模式図である。 本実施形態における雨水配管構造1の導水管路の断面積A1と、立設部の立設面積A2と、開口部の開口面積A3と、の範囲を説明する図であって、図5(a)は、導水管路の断面積A1を示す模式図であり、図5(b)は、立設部の立設面積A2を示す模式図であり、図5(c)は、開口部の開口面積A3を示す模式図である。
以下、本発明に係る雨水配管構造1の代表的な実施形態を、図1〜図5を参照しながら詳細に説明する。但し、本発明は図示されるものに限られるものではなく、各図面は本発明を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために必要に応じて寸法、比又は数を誇張又は簡略化して表している場合もある。更に、以下の説明では、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略することもある。
1.雨水配管構造1の構造
<概要>
図1を用いて本実施形態の雨水配管構造1における概要について説明する。図1は、本実施形態おける雨水配管構造1の構造を説明する図であって、図1(a)は、本雨水配管構造1を雨水導入口3側から見た斜視図であり、図1(b)は、本雨水配管構造1を取水用導入口7側から見た斜視図であり、図1(c)は、本雨水配管構造1を初期雨水排水口5側から見た斜視図である。
本実施形態の雨水配管構造1は、雨水貯留槽203及び電動ポンプ205等を含んだ雨水利用設備201の一部又は該システムに繋がる雨水配管207に組み込んで使用され、土砂や塵埃等を多く含んだ降雨初期の雨水61と、比較的汚れの少ない降雨中期以降の雨水63と、の分別を可能にする。本雨水配管構造1は、雨水の出入り口となる3つの開口を有した略T字型継手の装置であり、内部に降雨初期の雨水61と、降雨中期以降の雨水63と、を分別するための機構を備えている。
<構造の詳細>
図1(a)(b)(c)に示すとおり、本実施形態の雨水配管構造1は、概ね本体を構成する本管51と、本管51に対して略垂直に接続された枝管53と、本管51における一方の端部に備えられた雨水導入口3と、本管51における他方の端部に備えられた取水用導水口7と、枝管53の外側端部に備えられた初期雨水排水口5と、他の雨水配管207や雨水利用設備201が具備する配管等に接続するための管継手部9と、内部に備えられて降雨初期の雨水61と降雨中期以降の雨水63とを分別して導水する経路隔離壁11と、該経路隔離壁11を補助して初期雨水排水口5を一部閉鎖する第一遮蔽部13及び第二遮蔽部14と、雨水導入口3近傍(導水管路21)に備えられた立設部15と、から構成されている。
上述のとおり、本実施形態の雨水配管構造1は、本体が本管51と枝管53とで構成される略T字型の外形を備えた継手であり、汎用の配管継手と同様に一般的な雨水配管に取り付けることができるものである。なお、本管51及び枝管53は、該本管51の側面略中間部に対して枝管53が略鉛直に連結され、双方の内部が連通している。また、本雨水配管構造1は、塩化ビニル等の熱可塑性樹脂により成型されている。
雨水配管構造1は、本管51における一方の端部に川上側として雨水を流入させるための雨水導入口3を備え、本管51における他方の端部に第一の川下側として降雨中期以降の雨水63を雨水利用設備201側(雨水貯留槽203側)に導水するための取水用導水口7を備え、枝管53における外側の端部に第二の川下側として降雨初期の雨水61を排水するための初期雨水排水口5を備えている。
なお、当該雨水導入口3と、初期雨水排水口5と、取水用導水口7と、には、他の雨水配管207や雨水利用設備201が具備する配管等に接続するため、所定の直径を有する管継手部9が備わっており、他の雨水配管207や雨水利用設備201が具備する配管等を内部に挿入して嵌合させることができる。これにより、配管等の接続する際の施工時に特殊な部材や工具を使用せずに行うことができるため、優れた施工性を有する。
本実施形態の雨水配管構造1の内部には、川上側となる雨水導入口3から流入させた雨水を内部に導水するための導水管路21が備えられている。更に、当該導水管路21の川下側には、降雨初期の雨水61と、降雨中期以降の雨水63と、を分別して導水するため、経路隔離壁11を配設して排水経路17と、取水経路23と、が構成されている。なお、当該取水経路23は、上流側で、且つ、立設部上方に位置する越流経路19に接続されている。上記排水経路17は、雨水導入口3(導水管路21含む)と、第一の川下側となる初期雨水排水口5と、を繋ぐ排水のための経路であって、越流経路19は、雨水導入口3(導水管路21含む)と、第二の川下側となる取水用導水口7(取水経路23含む)と、を繋ぐ導水のための経路である。
経路隔離壁11は、本管51及び枝管53を略水平にした状態で、当該本管51及び枝管53内部における所定の高さに略水平に配設されており、これにより、本管51及び枝管53の内部を上下に区画し、上方側に取水経路23が形成され、下方側に排水経路17が形成されている。
排水経路17では、第二遮蔽板14を用いて取水経路23側に通じる経路が閉鎖されており、当該排水経路17を流れる雨水が初期雨水排水口5のみに導水されるよう構成されている。また、取水経路23では、第一遮蔽板13を用いて初期雨水排水口5側に通じる経路が閉鎖されており、当該取水経路23を流れる雨水が取水用導水口7のみに導水されるよう構成されている。
更に、本実施形態における雨水配管構造1の内部には、導水管路21に立設部15が備わっており、該立設部15によって排水経路17及び越流経路19を流れる雨水の導水量をコントロールしている。当該立設部15は、少なくとも1つの開口部15Aと閉鎖部15Bとから構成され、図5(a)(b)(c)に示す導水管路21の断面積A1と、立設部15の立設面積A2と、開口部15Aの開口面積A3と、は、導水管路に導水される水量に応じて、それぞれの面積比率から決定することが望ましい。
より具体的には、屋根面積約200mの建屋に降雨する雨水が、内径約100mmの導水管路に導水されることを想定した場合、立設部15の立設面積A2が導水管路の断面積A1に占める面積比(A2/A1)が0.1〜0.4であれば、立設部15で降雨初期の雨水61を堰き止め、かつ、降雨中期以降の雨水63の取水も妨げられない。また、開口の開口面積A3が立設部15の立設面積A2に占める面積比(A3/A2)が0.05〜0.25であれば効率的に初期雨水を排出することができる。
経路隔離壁11は、必ずしも水平である必要はないため、立設部15の上端を傾斜させて対応してもよい。このため、当該立設部15の開口部15Aの下端が、越流経路19の下端よりも下方に配置されている必要がある。これにより、降雨初期の雨水61が越流経路19に流入する前に、立設部15の開口部15Aに雨水が流入して排水されるため、降雨初期の雨水61が取水経路23に流入することを好適に抑制することができる。
なお、図1(a)及び(c)では、開口部15Aを縦長のスリットとして表現しているが、本発明の効果を損なわず雨水を流すことのできる開口部であれば形状はこれに限定されるものではなく、例えば複数の孔を設けて所定の開口面積を備えたものであってもよいし、開口部15Aと閉鎖部15Bとを連続して格子状を形成したものであってもよい。開口部15Aが複数設けられていれば、当該開口15Aに異物が詰まった場合でも排水経路17が完全に閉鎖されることを抑制することができる。
また、立設部15が上流側に傾いていれば、該立設部15によって木の葉等の比較的大きな異物を容易に堰き止めることができ、雨水貯留槽203への混入を更に防止することができる。なお、立設部15から導水管路21の間に突設部(図示せず)等を設けて異物を堰き止めてもよい。
立設部15の形状を変更して構成した雨水配管構造1は後述にて詳細に説明する。
更に、立設部15は完全に固定される必要はなく、任意に取り外し可能とすれば、立設部の立設面積A2が導水管路の断面積A1に占める面積比(A2/A1)と、開口部の開口面積A3が立設部の立設面積A2に占める面積比(A3/A2)と、を任意に変更できるため、取水量及び排水量を調整することができる。
また、当該立設部15に付着した汚れ等を洗浄して開口面積を維持するためのメンテナンス性も向上させることができる。なお、本管51又は枝管53の所定の位置に点検口(図示せず)を設けて、上記立設部15の交換等のメンテナンスを補助する機構を設けてもよい。
2.雨水配管構造1内における雨水の流れ
次に、図2(a)及び(b)を用いて本実施形態の雨水配管構造1内における雨水の流れ方について詳細に説明する。図2(a)及び(b)は、本実施形態の雨水配管構造1内における雨水の流れ方を説明するものであって、図2(a)は、図1(a)(b)(c)に示す本管51を断面視した模式図であり、図2(b)は、図1に示す雨水配管構造1を上方から略鉛直方向下向きに見下げた場合に見える模式図である。
<降雨初期の雨水61>
本実施形態の雨水配管構造1は、雨水導入口3に対して屋根等の樋から導管した雨水配管207を接続し、初期雨水排水口5に排水用配管209を接続し、更に取水用導水口7には、雨水利用設備201に導水するための雨水利用配管211を接続して使用される。降雨が始まると、降雨初期の雨水61が屋根に当たり、屋根表面及び該屋根に配設された樋等に付着した土砂や塵埃等を含みつつ樋に接続された雨水配管207に流れる。
図2(a)及び(b)に示すとおり、まず、屋根に配設された樋と接続された雨水配管207から降雨初期の雨水61が雨水導入口3を介して導水管路21に導水され、本雨水配管構造1内部に侵入し、立設部15に当たって堰き止められる。上述したとおり、立設部15には開口部15Aが備わっており、当該開口部15Aが所定の開口部の開口面積A3を有することから、当該面積に応じた流量で降雨初期の雨水61が排水経路17に侵入し、初期雨水排水口5を介して排水用配管209に排水される。この時、土砂や塵埃等の微細なものは雨水と同時に開口部15Aを通過して排水用配管209に流れるが、例えば落ち葉等の比較的大きな異物は閉鎖部15Bで堰き止めることができる。
<降雨中期以降の雨水63>
その後、継続して立設部15の開口部15Aから雨水が排水経路17に導水されるが、降雨が継続すると次第に雨水配管207から本雨水配管構造1内に導水される雨水の流量が当該開口部15Aを介して排水経路17に導水される雨水の流量を上回り、立設部15に堰き止められた雨水(降雨中期以降の雨水63)が雨水導入口3から導水管路21に貯留されて水位が上昇する。更に雨水配管207から本雨水配管構造1内に導水される雨水の流入量が増加し、水位が立設部15の上端に達して越えると、降雨中期以降の雨水63は越流経路19に侵入し、取水経路23を通り、取水用導水口7を介して雨水利用配管211に導水される。
上記のとおり、本実施形態の雨水配管構造1を用いることで土砂や塵埃等を含む汚れた降雨初期の雨水61と、比較的汚れの少ない降雨中期以降の雨水63と、を分別した導水を達成することができる。
3.雨水配管構造1のその他の形状
次に、図3(a)及び(b)を用いて本実施形態における雨水配管構造1のその他の形状(変形例)について説明する。図3(a)及び(b)は、本実施形態における雨水配管構造1のその他の形状を説明する図であって、図3(a)は、堰格子型雨水配管構造301を示す斜視図であり、図3(b)は、小径配管内設型雨水配管構造401を示す斜視図である。
<堰格子型雨水配管構造301>
まず、開口部315A及び閉鎖部315Bを連続して構成した堰315を配設して成る堰格子型雨水配管構造301(変形例1)を説明する。図3(a)に示すとおり、堰格子型雨水配管構造301は、2つのスリット状の開口部315A及び3つの閉鎖部315Bによって堰315が構成されており、当該開口部315Aと閉鎖部315Bとは所定の間隔で並べられている。
複数の開口部315Aを並列させることで、当該開口部315Aの開口幅を維持しつつ開口率を上げることが可能であり、土砂や塵埃等の微細な異物と、落ち葉等の比較的大きな異物と、の通止バランスを保つことができる。また、上述のとおり開口部315Aを複数並列させることにより、異物の詰まりで当該開口部315Aが完全に閉鎖されることを好適に抑制することができる。なお、開口部315A及び閉鎖部315Bの数は図3(a)に限定されるものではなく、開口部の開口面積A3に応じて増減することが好ましい。
<小径管内設型雨水配管構造401>
次に、立設部415の開口部415Aと、排水用配管209と、を直接接続する小径配管425を内設して成る小径配管内設型雨水配管構造401(変形例2)を説明する。
図3(b)に示すとおり、小径配管内設型雨水配管構造401は、立設部415に略円形の開口部415Aを設け、該開口部415Aに取水用導水口7側から小径配管425の一方の端部を接続し、他方の端部を本管451の管壁を貫通させて外部の排水用配管209に接続したものである。
なお、小径配管425は本管451の管路軸と略平行となる配管(開口部415A近傍)と、当該本管451の管路軸と略交差する配管(本管451の管壁貫通部近傍)と、を、上記2つの配管をL字型の管継手427等を用いて接続されて連通するL字状配管と構成されている。
4.接続及び使用例
次に、図4を用いて、建物213及び雨水利用設備201と本実施形態の雨水配管構造1との接続例と、建物213、本雨水配管構造1及び雨水利用設備201を含めた全体的な雨水の流れと、について説明する。図4は、本実施形態の雨水配管構造1を建物213及び雨水利用設備201に接続した例を示す模式図である。
<建物213及び雨水利用設備201との接続>
当該説明では、水洗トイレ215を内部に有する一般的な建物213に、雨水利用設備201と、本実施形態の雨水配管構造1と、を接続したモデルを代表して説明する。建物213は、切妻屋根、寄棟屋根、片流れ屋根、又は陸屋根等の一般的な形状の屋根を備え、更に当該屋根は軒樋217と、該軒樋217で受けた雨水を集めるための集水器219と、該集水器219から雨水を下方に落とすための竪樋221と、を具備したものである。また、雨水利用設備201は、比較的汚れの少ない雨水を貯留するための雨水貯留槽203と、該雨水貯留槽203に貯留した雨水が渇水した場合に自動的に上水を足して補填する渇水防止タンク204と、雨水利用設備201内の雨水を移送するための電動ポンプ205と、を具備したものである。
建物213の屋根に雨水を受けるための軒樋217が配設され、更に該軒樋217の所定の位置に軒樋217が受けた雨水を集める集水器219が配設される。当該集水器219には雨水を下方に落とす竪樋221が接続され、集水器219から所定の高さまで縦方向に配設されており、下方に延びた端部をL字型管継手等(図示せず)を介して略水平に配設した雨水配管207に接続されている。
雨水配管207の竪樋221に接続された端部とは他方の端部に、本実施形態における雨水配管構造1の雨水導入口3を接続し、更に初期雨水排水口5を所定の排水先に繋がる排水用配管209に接続し、取水用導水口7は雨水利用配管211を介して雨水貯留槽203に接続されている。当該雨水貯留槽203は、所定の配管を用いて建物213内の水洗トイレ215に接続し、雨水貯留槽203から水洗トイレ215の間に渇水防止タンク204と、当該雨水貯留槽と渇水防止タンク204との間と、当該渇水防止タンク204と水洗トイレ215との間と、に電動ポンプ205を備えて構成される。
<雨水の流れ>
建物213の屋根に降雨した雨水は、当該屋根の導水経路に従って軒樋217に流れ、軒樋217に接続された集水器219に集水される。更に、集水器219から竪樋221を介して下方に落下し、雨水配管207を通過して本実施形態の雨水配管構造1内に侵入する。本雨水配管構造1内では上述の説明に従って雨水を分別して導水し、降雨初期の雨水61は初期雨水排水口5を介して排水用配管209に導水し、排水される。また、降雨中期以降雨水63は、取水用導水口7を介して雨水利用配管211に導水され、雨水貯留槽203内に移動する。雨水貯留槽203内に到達した雨水は、一時的に留まって待機状態となり、建物213内の水洗トイレ215が使用された際に電動ポンプ205が動作して水洗トイレ215に導水されることになる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明してきたが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載の精神及び教示を逸脱しない範囲でその他の改良例や変形例が存在する。そして、かかる改良例や変形例は全て本発明の技術的範囲に含まれることは、当業者にとっては容易に理解されるところである。
本実施形態の雨水配管構造1は、略水平に配設された雨水配管等に接続でき、土砂や塵埃等を多く含んだ降雨初期の雨水と、比較的汚れの少ない降雨中期以降の雨水と、を分別可能で、メンテナンス性も兼ね備えたものである。
1 雨水配管構造
3 雨水導入口
5 初期雨水排水口
7 取水用導水口
9 管継手部
11 経路隔離壁
13 第一遮蔽部
14 第二遮蔽部
15 立設部
15A 開口部
15B 閉鎖部
17 排水経路
19 越流経路
21 導水管路
23 取水経路
51 本管
53 枝管
61 降雨初期の雨水
63 降雨中期以降の雨水
201 雨水利用設備
203 雨水貯留槽
204 渇水防止タンク
205 電動ポンプ
207 雨水配管
209 排水用配管
211 雨水利用配管
213 建物
215 水洗トイレ
217 軒樋
219 集水器
221 竪樋
301 堰格子型雨水配管構造
315 立設部
315A 開口部
315B 閉鎖部
401 小径配管内設型雨水配管構造
403 雨水導入口
405 初期雨水排水口
407 取水用導水口
415 立設部
415A 開口部
415B 閉鎖部
419 越流経路
421 導水管路
423 取水経路
425 小径配管
427 L字型管継手
451 本管
A1 導水管路の断面積
A2 立設部の立設面積
A3 開口部の開口面積




Claims (7)

  1. 雨水導入側と雨水貯留槽側とを繋ぐ雨水配管構造であって、
    雨水導入口からの雨水を導水する導水管路を介して、前記雨水貯留槽側に取水する取水経路と、雨水配管系外に排出する排水経路とを有し、
    前記導水管路内の管路底から立設し、その立設面に開口部を形成した立設部を設け、該立設部上の越流経路が前記取水経路と連通し、該開口部が該排水経路と連通すること、
    を特徴とする雨水配管構造。
  2. 前記立設部が略直線の前記導水管路の管路軸に直交して立設すること、
    を特徴とする請求項1に記載の雨水配管構造。
  3. 前記開口部が前記立設部の最下端に接して形成されること、
    を特徴とする請求項1又は2に記載の雨水配管構造。
  4. 前記取水経路と、前記開口部に連通する前記排水経路と、が離隔して設けられること、
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の雨水配管構造。
  5. 前記立設部の立設面積A2が前記導水管路の断面積A1に占める面積比(A2/A1)が0.1〜0.4であること、
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の雨水配管構造。
  6. 前記開口部の開口面積A3が前記立設部の前記立設面積A2に占める面積比(A3/A2)が0.05〜0.25であること、
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の雨水配管構造。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の雨水配管構造を有すること、
    を特徴とする配管連結部材。
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