JP2018062668A - インク組成物、これを用いるインクジェット記録方法、及び着色体 - Google Patents

インク組成物、これを用いるインクジェット記録方法、及び着色体 Download PDF

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Abstract

【課題】高濃度の状態で長期間保存した場合でも安定であり、印字された画像の色相が非常に優れ、また印字された画像の各種堅牢性、特に耐光性及び耐オゾンガス性が優れた黒色の記録画像を与えるインク組成物を提供する。【解決手段】(A)下記式(1)で表される色素、(B)水溶媒中での極大吸収波長(λmax)が340nm以上440nm未満、半値幅が150nm以上300nm未満であって、かつ分子量が150以上1800未満である色素を含有するインク組成物。【化1】[ 式(1)中、R1、R2、R5、R6及びR7はそれぞれ独立して水素原子、スルホ基等を、R3及びR4はそれぞれ独立して水素原子、スルホ基等を、nは0または1をそれぞれ表す。]【選択図】なし

Description

本発明は、インク組成物、これを用いるインクジェット記録方法、及び着色体に関する。
各種のカラー記録方法の中でも代表的方法の一つであるインクジェットプリンタによる記録方法は、インクの小滴を発生させこれを種々の被記録材料(紙、フィルム、布帛等)に付着させ記録を行うものである。この方法は、記録ヘッドと被記録材料とが直接接触しないため音の発生が少なく静かであり、また小型化、高速化が容易という特長の為近年急速に普及しつつあり、今後とも大きな伸長が期待されている。
従来、万年筆、フェルトペン等用のインク及びインクジェットプリント用インクとしては、水溶性色素を水性媒体中に溶解した水性インクが使用されている。これらの水性インクにおいてはペン先やインク吐出ノズルでのインクの目詰まりを防止すべく、一般に水溶性有機溶剤が添加されている。そしてこれらのインクにおいては、十分な濃度の記録画像を与えること、ペン先やノズルの目詰まりを生じないこと、被記録材上での乾燥性がよいこと、滲みが少ないこと、保存安定性に優れること等が要求される。また使用される水溶性色素には、特に水への溶解度が高いこと、インクに添加される水溶性有機溶剤への溶解度が高いことが要求される。更に、形成される画像には耐水性、耐光性等の画像堅牢性、色再現性、演色性が求められており、また単に画像堅牢性が高いだけでなくそれぞれの色のバランスが重要となる。
近年のインクジェット技術の発達により、インクジェット印刷における印刷スピードの向上がめざましい。このため、商業印刷やオフィス環境での主用途である普通紙へのドキュメントの印刷に、電子トナーを用いたレーザープリンタと同じ様に、インクジェットプリンタを用いる動きがある。インクジェットプリンタは記録紙の種類を選ばない、機械の価格が比較的安いという利点があり、特にSOHO等の小〜中規模オフィス環境での普及が進んでいる。このように普通紙への印刷を用途としてインクジェットプリンタを使用する場合、印刷物に求められる品質の中でも発色性や耐水性がより重視される傾向がある。これらの性能を満たす為には顔料インクを用いるという方法が提案されている。しかしながら、顔料インクは溶液ではなく固体の顔料を分散させた分散液であるために、顔料インクを用いるとそのインクの保存安定性が不良であるという問題や、プリンターヘッドのノズルが詰まるという問題などが染料インクと比較して起こりやすい。また、顔料インクを使用した場合、印刷画像の耐擦性が低いことも問題とされることが多い。染料インクの場合、色素成分である染料はインク中に溶解しているため、このような顔料インクであるがゆえに生じる問題は比較的起こりにくいとされる。しかし、染料インクは特に発色性、耐光性、耐水性において顔料インクと比較して一般に著しく劣るため、その改良が強く望まれている。
ところで、コンピューターのカラーディスプレイ上の画像又は文字情報をインクジェットプリンタによりカラーで記録するには、一般にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインクによる減法混色が用いられ、これにより記録画像がカラーで表現される。CRT(ブラウン管)ディスプレイ等におけるレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)による加法混色画像を、減法混色画像でできるだけ忠実に再現するために、インクに使用される各色素、中でもY、M、Cのそれぞれが、標準色に近い色相を有し、且つ鮮明であることが望まれる。ここで言う鮮明さとは、一般的に高い彩度を持つことを意味する。彩度が低いY、M、Cの3原色を用いた場合、単色又は混色で表現できる色領域が狭くなり、表現したい色領域の範囲としては不十分となる場合がある。このため、高彩度な色素と、それを含有するインクの開発が望まれている。
また、インクの性能としては、長期の保存に対して安定であり、記録画像の濃度が高く、しかもその画像が耐水性、耐湿性、耐光性、耐ガス性等の堅牢性に優れることが求められる。
ここで、耐湿性とは記録後の画像を形成する色素が、主に大気中に含まれる周囲環境中の過剰な水分により変色したり、画像外部に滲みだしたりする現象に対する耐性である。近年、様々な環境に展示されるインクジェット記録物においては、重要な課題とされているが市場の要求を十分に満たすインクは、未だ開発されていない。
また、耐ガス性とは、空気中に存在する酸化作用を持つガス(酸化性ガスとも呼ばれる)が、被記録材上又は被記録材中で、記録画像の色素(染料)と反応し、記録画像を変退色させるという現象に対する耐性のことである。酸化性ガスの中でも特にオゾンガスは、インクジェット記録画像の変退色現象を促進させる主要な原因物質とされている。この変退色現象はインクジェット記録画像に特徴的なものであるため、耐オゾンガス性の向上はこの分野における重要な技術的課題である。
写真画質のインクジェット記録画像を得る方法の1つとして、被記録材の表面にインク受容層を設ける方法がある。このような目的で設けられるインク受容層は、インクの乾燥を早め、また高画質での色素の滲みを少なくするために、多孔性白色無機物を含むことが多い。しかしながら、特にこのような被記録材において、上記オゾンガスによる変退色が顕著に見られる。最近のデジタルカメラ及びカラープリンタの普及と共に、家庭でもデジタルカメラ等で得られた画像を写真画質として印刷する機会が増しているため、上記の酸化性ガスによる記録画像の変退色が問題視される。
インク組成物の中で、特に、黒色インクはモノカラー及びフルカラー画像の両方に使用される重要なインクである。しかし、濃色域と淡色域とがニュートラルな色相で、且つ印字濃度が高く、さらに色相の光源依存性が小さい良好な黒色を呈する色素の開発は技術的に困難な点が多く、多大な研究開発が行われているが、未だ十分な性能を有するものが少ない。そのため、一般には複数の多様な色素を配合して黒色インクを調製することが行われている。しかし、複数の色素を混合してインクを調製すると、単一の色素でインクを調製した場合に比べて、1)メディア(被記録材)によって色相が異なる、2)光やオゾンガスによる色素の分解によって特に変色が大きくなる、等の問題がある。
印刷物の各種耐久性が良好なインクジェット用黒色インク組成物としては、例えば特許
文献1のもの等が提案されている。このインク組成物は、色相が黒色として非常に良好で
あり、印刷物の画像堅牢性についても大きく改良がなされたインク組成物であるが、特に
耐オゾン性についてさらなる改善が要望されており、未だ市場の要求を十分に満足する製
品を提供するに至っていない。
特開平11−70729号公報 特許第3346755号公報 特許第4100880号公報 国際公開2010/125903号 国際公開2006/051850号 国際公開2006/001274号
本発明は、長期間保存した場合でも安定であり、濃色及び淡色印刷時のいずれにおいても、彩度が低く色味のないニュートラルな黒〜グレー色を呈し、印字された画像の濃度が高く、メディア毎の色相に変化がなく、記録画像の発色性及び耐湿性に非常に優れた黒色の記録画像を与える水性黒色インク組成物を提供することを目的とする。
本発明者等は上記課題を解決すべく、鋭意検討の結果、特定の下記式(1)で表される色素(成分(A))及び特定の性質を有する色素を組み合わせたインク組成物が上記課題を解決するものであることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、
1)
(A)下記式(1)で表される色素、(B)水溶媒中での極大吸収波長(λmax)が340nm以上440nm未満、半値幅が150nm以上300nm未満であって、かつ分子量が150以上1800未満である色素を含有するインク組成物、
Figure 2018062668
[ 式(1)中、
、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子;ハロゲン原子;シアノ基;ヒドロキシ基;スルホ基;カルボキシ基;スルファモイル基;ホスホ基;ニトロ基;ウレイド基;(C1〜C4)アルキル基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基;ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;アシル基;N−アルキルアミノスルホニル基;N−フェニルアミノスルホニル基;スルホ基、カルボキシ基、及びヒドロキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類以上の基で置換されたN−アルキルアミノスルホニル基;アルキルスルホニル基;スルホ基、カルボキシ基、及びヒドロキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類以上の基で置換されたアルキルスルホニル基;アシルアミノ基;アルキルスルホニルアミノ基;フェニルスルホニルアミノ基;又はハロゲン原子、(C1〜C4)アルキル基、及びニトロ基からなる群より選択される少なくとも1種類以上の基で置換されたフェニルスルホニルアミノ基;を、
及びRは、それぞれ独立に、水素原子;ハロゲン原子;シアノ基;カルボキシ基;スルホ基;ニトロ基;(C1〜C4)アルキル基;ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群より選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;(C1〜C4)アルキルチオ基;スルホ基、若しくはカルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;アシルアミノ基;アルキルスルホニルアミノ基;フェニルスルホニルアミノ基;又はハロゲン原子、(C1〜C4)アルキル基、及びニトロ基よりなる群より選択される少なくとも1種類の基で置換されたフェニルスルホニルアミノ基;を、
nは0または1をそれぞれ表す。]
2)
式(1)において、
乃至Rのうち、少なくとも3以上はスルホ基、又はカルボキシ基である、上記1)に記載のインク組成物、
3)
式(1)において、
、及びRが、それぞれ独立に、水素原子;スルホ基;カルボキシ基;又はヒドロキシ基;であり、
、及びRが、それぞれ独立に、水素原子;ハロゲン原子;カルボキシ基;スルホ基;スルホ基、若しくはカルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;又はスルホ基、若しくはカルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;であり、
乃至Rが、それぞれ独立に、水素原子;ハロゲン原子;スルホ基;カルボキシ基;ヒドロキシ基;又は(C1〜C4)アルコキシ基;であり、
nが1である、上記1)又は2)に記載のインク組成物、
4)
上記式(1)において、
がカルボキシ基、又はスルホ基であり、
が水素原子であり、
がスルホ基であり、
が水素原子であり、
が水素原子、カルボキシ基又はスルホ基であり、
がカルボキシ基又はスルホ基であり、
が水素原子であり、
nが1である、上記1)乃至3)のいずれか一項に記載のインク組成物、
5)
上記成分(B)が、下記式(2)で表される染料である、上記1)乃至4)のいずれか一項に記載のインク組成物、
Figure 2018062668
[式(2)中、
101、及びR102は、それぞれ独立に、水素原子;ヒドロキシ基;カルボキシ基;(C1〜C4)アルキル基;ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;(C1〜C4)アルキルアミノ基;ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキルアミノ基;カルボキシ(C1〜C5)アルキルアミノ基;ビス(カルボキシ(C1〜C5)アルキル)アミノ基;(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;フェニルアミノ基;ベンゼン環がカルボキシ基、スルホ基、及びアミノ基からなる群より選択される少なくとも1種類の基で置換されたフェニルアミノ基;スルホ基;ハロゲン原子;又はウレイド基;を表し、
Xはスルホ基、又はカルボキシ基を有する置換アミノ基を表す。]
6)
式(2)において、
Xがスルホ基、又はカルボキシ基で置換された脂肪族アミノ基である
上記1)乃至5)のいずれか一項に記載のインク組成物、
7)
上記式(2)において、
101、及びR102がメチル基であり、Xがスルホエチルアミノ基である上記5)又は6)に記載のインク組成物、
8)
更に(C)水溶性有機溶剤を含有する上記1)乃至7)いずれか一項に記載のインク組成物、
9)
上記成分(C)が、2−ピロリドン、グリセリン系溶剤及びグリコール系溶剤からなる群から選択される1又は2以上の水溶性有機溶剤である上記8)に記載のインク組成物、
10)
インク組成物における色素分の総量中、上記成分(A)の含有率が40質量%以上である上記1)乃至9)のいずれか一項に記載のインク組成物、
11)
インクジェット記録用である上記1)乃至10)のいずれか一項に記載のインク組成物、
12)
上記1)乃至11)のいずれか一項に記載のインク組成物をインクとして用い、該インクのインク滴を記録信号に応じて吐出させて被記録材に付着させ、記録を行うインクジェット記録方法、
13)
被記録材が情報伝達用シートである上記12)に記載のインクジェット記録方法、
14)
情報伝達用シートが普通紙又は多孔性白色無機物を含むインク受容層を有するシ−トである上記13)に記載のインクジェット記録方法、
15)
上記12)乃至14)のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法により着色された着色体、
16)
上記1)乃至上記11)のいずれか一項に記載のインク組成物を含む容器が装填されたインクジェットプリンタ、
に関する。
本発明のインク組成物は長期間保存後の結晶析出、物性変化、色変化等もなく、貯蔵安定性が良好である。また、本発明のインク組成物は、インクジェット記録用、筆記用具用などに用いられ、普通紙及びインクジェット専用紙に記録した場合の記録画像の色相がニュートラルで、色素濃度の薄いインクを調製した場合でも黒色の色相の印字物が得られる。また印字濃度が高く、さらに耐湿性、耐オゾンガス性、耐光性、耐水性、近赤外光領域のセンサー対応に優れている。
さらにマゼンタ、シアン及びイエロー染料と共に用いることで高発色、耐湿性、耐光性、耐オゾンガス性、及び耐水性に優れたフルカラーのインクジェット記録が可能である。このように本発明のインク組成物はインクジェット記録用ブラックインクとして極めて有用である。
本発明を詳細に説明する。
本発明のインク組成物は、成分(A)として上記式(1)で表される色素を含有する。この化合物を含有することによって、従来のインク組成物と比較して、発色性、及び耐湿性の両者を、格段に向上することができる。なおこの化合物は国際公開2006/051850号に記載の方法によって得ることができる。
上記式(1)において、R、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子;ハロゲン原子;シアノ基;ヒドロキシ基;スルホ基;カルボキシ基;スルファモイル基;ホスホ基;ニトロ基;ウレイド基;(C1〜C4)アルキル基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基;ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;アシル基;N−アルキルアミノスルホニル基;N−フェニルアミノスルホニル基;スルホ基、カルボキシ基、及びヒドロキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類以上の基で置換されたN−アルキルアミノスルホニル基;アルキルスルホニル基;スルホ基、カルボキシ基、及びヒドロキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類以上の基で置換されたアルキルスルホニル基;アシルアミノ基;アルキルスルホニルアミノ基;フェニルスルホニルアミノ基;又はハロゲン原子、(C1〜C4)アルキル基、及びニトロ基からなる群より選択される少なくとも1種類以上の基で置換されたフェニルスルホニルアミノ基;を表す。
上記式(1)中、R、R、R、R及びRにおけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が好ましく、フッ素原子、塩素原子がより好ましい。
上記式(1)中、R、R、R、R及びRにおける、(C1〜C4)アルキル基としては、直鎖又は分岐鎖の非置換のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。その具体例としては例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基といった直鎖のもの;イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基といった分岐鎖のもの;等が挙げられる。好ましい具体例としては、メチル基、n−プロピル基が挙げられ、メチル基がより好ましい。
上記式(1)中、R、R、R、R及びRにおける、(C1〜C4)アルコキシ基としては、アルキル部分が直鎖又は分岐鎖の非置換のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。その具体例としては例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基といった直鎖のもの;イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基といった分岐鎖のもの;等が挙げられる。好ましくは、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基が挙げられ、メトキシ基がより好ましい。
上記式(1)中、R、R、R、R及びRにおける、ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基としては、上記(C1〜C4)アルキル基のいずれかの炭素原子にヒドロキシ基及び(C1〜C4)アルコキシ基の双方、又はいずれか一方が置換したものが挙げられる。ヒドロキシ基、又は(C1〜C4)アルコキシ基の置換位置は特に制限されないが、アルキル基の末端に置換するのが好ましく、置換数は1又は2、好ましくは1である。上記(C1〜C4)アルコキシ基においては、上記(C1〜C4)アルコキシ基と具体例、好ましいもの、より好ましいものを含め同様のものが挙げられる。ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基の具体例としては、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシ−n−プロピル基、4−ヒドロキシ−n−ブチル基、メトキシメチル基、2−メトキシエチル基、3−メトキシ−n−プロピル基、4−メトキシ−n−ブチル基、エトキシメチル基、2−エトキシエチル基、3−エトキシ−n−プロピル基、4−エトキシ−n−ブチル基、n−プロポキシメチル基、2−(n−プロポキシ)エチル基、3−(n−プロポキシ)−n−プロピル基、4−(n−プロポキシ)−n−ブチル基、(n−ブトキシ)メチル基、2−(n−ブトキシ)エチル基、3−(n−ブトキシ)−n−プロピル基、4−(n−ブトキシ)−n−ブチル基等が挙げられる。
上記式(1)中、R、R、R、R及びRにおける、ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基としては、上記(C1〜C4)アルコキシ基の炭素原子にヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基が置換したものが挙げられる。ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基、又はカルボキシ基の置換位置は特に制限されないが、アルキル基の末端に置換するのが好ましく、置換数は1又は2、好ましくは1である。置換基としての(C1〜C4)アルコキシ基としては、上記(C1〜C4)アルコキシ基と具体例、好ましいもの、より好ましいものを含め同様のものが挙げられる。ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基の具体例としては、ヒドロキシメトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、ヒドロキシ−n−プロポキシ基、ヒドロキシ−n−ブトキシ基等のヒドロキシ基で置換されたもの;メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、メトキシ−n−プロポキシ基、メトキシ−n−ブトキシ基、エトキシメトキシ基、エトキシエトキシ基、エトキシ−n−プロポキシ基、エトキシ−n−ブトキシ基、(n−プロポキシ)メトキシ基、(n−プロポキシ)エトキシ基、(n−プロポキシ)−n−プロポキシ基、(n−プロポキシ)−n−ブトキシ基、(n−ブトキシ)メトキシ基、(n−ブトキシ)エトキシ基、(n−ブトキシ)−n−プロポキシ基、(n−ブトキシ)−n−ブトキシ基、イソプロポキシメトキシ基、イソプロポキシエトキシ基、イソプロポキシ−n−プロポキシ基、イソプロポキシ−n−ブトキシ基、(tert−ブトキシ)メトキシ基、(tert−ブトキシ)エトキシ基、(tert−ブトキシ)−n−プロポキシ基、(tert−ブトキシ)−n−ブトキシ基等の(C1〜C4)アルコキシ基で置換されたもの;スルホメトキシ基、スルホエトキシ基、スルホ−n−プロポキシ基、スルホ−n−ブトキシ基等のスルホ基で置換されたもの;カルボキシメトキシ基、カルボキシエトキシ基、カルボキシ−n−プロポキシ基、カルボキシ−n−ブトキシ基等のカルボキシ基で置換されたもの;が挙げられ、スルホ−n−プロポキシ基、スルホ−n−ブトキシ基、カルボキシ−n−プロポキシ基、カルボキシ−n−ブトキシ基が好ましく、スルホ−n−プロポキシ基、スルホ−n−ブトキシ基がより好ましい。
上記式(1)中、R、R、R、R及びRにおける、アシル基としては、アルキルカルボニル基、フェニルカルボニル基(ベンゾイル基)、アルデヒド基、又はアミド基等が挙げられる。アルキルカルボニル基において、該アルキル部が直鎖又は分岐鎖の非置換のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。その具体例としては例えば、アセチル基(メチルカルボニル基)、プロピオニル基(エチルカルボニル基)、n−プロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基等の直鎖のもの;イソプロピルカルボニル基、イソブチルカルボニル基、sec−ブチルカルボニル基、ピバロイル基(tert−ブチルカルボニル基)等の分岐鎖のもの;が挙げられ、直鎖のものが好ましく、アセチルアミノ基がより好ましい。アシル基としてはアルキルカルボニル基、ベンゾイル基が好ましく、アセチル基がより好ましい。
上記式(1)中、R、R、R、R及びRにおける、N−アルキルアミノスルホニル基としては、該アルキル部分が(C1〜C8)アルキル基、好ましくは(C1〜C6)アルキル基、より好ましくは(C1〜C4)アルキル基であるものが挙げられ、上記(C1〜C4)アルキル基と具体例、好ましいもの、より好ましいものを含め同様のものが挙げられる。N−アルキルアミノスルホニル基の具体例としては、N−メチルアミノスルホニル基、N−エチルアミノスルホニル基、N−(n−プロピル)アミノスルホニル基、N−(n−ブチル)アミノスルホニル基、N−イソプロピルアミノスルホニル基、N−(tert−ブチル)アミノスルホニル基等が挙げられ、N−メチルアミノスルホニル基、N−エチルアミノスルホニル基、N−(n−プロピル)アミノスルホニル基、N−(n−ブチル)アミノスルホニル基が好ましく、N−メチルアミノスルホニル基、N−エチルアミノスルホニル基がより好ましい。
上記式(1)中、R、R、R、R及びRにおける、スルホ基、カルボキシ基、及びヒドロキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類以上の基で置換されたN−アルキルアミノスルホニル基としては、上記N−アルキルアミノスルホニル基のアルキル部の炭素原子にスルホ基、カルボキシ基、及びヒドロキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類以上の基が置換したものが挙げられる。置換位置は特に制限されないが、アルキル基の末端に置換している場合が好ましく、置換数は通常1乃至3、好ましくは1である。スルホ基、カルボキシ基、及びヒドロキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類以上の基で置換されたN−アルキルアミノスルホニル基の具体例としては、N−スルホメチルアミノスルホニル基、N−(2−スルホエチル)アミノスルホニル基、N−(3−スルホ−n−プロピル)アミノスルホニル基、N−(4−スルホ−n−ブチル)アミノスルホニル基等のスルホ基で置換されたもの;N−カルボキシメチルアミノスルホニル基、N−(2−カルボキシエチル)アミノスルホニル基、N−(3−カルボキシ−n−プロピル)アミノスルホニル基、N−(4−カルボキシ−n−ブチル)アミノスルホニル基等のカルボキシ基で置換されたもの;N−ヒドロキシメチルアミノスルホニル基、N−(2−ヒドロキシエチル)アミノスルホニル基、N−(3−ヒドロキシ−n−プロピル)アミノスルホニル基、N−(4−ヒドロキシ−n−ブチル)アミノスルホニル基等のヒドロキシ基で置換されたもの;が挙げられ、スルホ基、又はカルボキシ基で置換されたものが好ましく、N−(2−スルホエチル)アミノスルホニル基、N−(2−カルボキシエチル)アミノスルホニル基がより好ましい。
上記式(1)中、R、R、R、R及びRにおける、アルキルスルホニル基としては、該アルキル部が(C1〜C8)アルキル基、好ましくは(C1〜C6)アルキル基、より好ましくは(C1〜C4)アルキル基であるものが挙げられ、上記(C1〜C4)アルキル基と具体例、好ましいもの、より好ましいものを含め同様のものが挙げられる。アルキルスルホニル基の具体例としては、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n−プロピルスルホニル基、n−ブチルスルホニル基等が挙げられる。
上記式(1)中、R、R、R、R及びRにおける、スルホ基、カルボキシ基、及びヒドロキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類以上の基で置換されたアルキルスルホニル基としては、上記アルキルスルホニル基のアルキル部の炭素原子にスルホ基、カルボキシ基、及びヒドロキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類以上の基が置換したものが挙げられる。置換位置は特に制限されないが、アルキル基の末端に置換している場合が好ましく、置換数は通常1乃至3、好ましくは1又は2である。スルホ基、カルボキシ基、及びヒドロキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類以上の基で置換されたアルキルスルホニル基の具体例としては、スルホメチルスルホニル基、2−スルホエチルスルホニル基、3−スルホ−n−プロピルスルホニル基、4−スルホ−n−ブチルスルホニル基等のスルホ基で置換されたもの;カルボキシメチルスルホニル基、2−カルボキシエチルスルホニル基、3−カルボキシ−n−プロピルスルホニル基、4−カルボキシ−n−ブチルスルホニル基等のカルボキシ基で置換されたもの;ヒドロキシメチルスルホニル基、2−ヒドロキシエチルスルホニル基、3−ヒドロキシ−n−プロピルスルホニル基、4−カルボキシ−n−ブチルスルホニル基等のヒドロキシ基で置換されたもの;が挙げられ、スルホ基、カルボキシ基で置換されたものが好ましく、2−スルホエチルスルホニル基、2−カルボキシエチルスルホニル基がより好ましい。
上記式(1)中、R、R、R、R及びRにおける、アシルアミノ基としては、アミノ基に上記アシル基が置換したものが挙げられ、アルキルカルボニルアミノ基、フェニルカルボニルアミノ基(ベンゾイルアミノ基)等が挙げられる。アルキルカルボニルアミノ基の具体例としては例えば、アセチルアミノ基(メチルカルボニルアミノ基)、プロピオニルアミノ基(エチルカルボニルアミノ基)、n−プロピルカルボニルアミノ基、n−ブチルカルボニルアミノ基等の直鎖のもの;イソプロピルカルボニルアミノ基、イソブチルカルボニルアミノ基、sec−ブチルカルボニルアミノ基、ピバロイルアミノ基(tert−ブチルカルボニルアミノ基)等の分岐鎖のもの;が挙げられ、直鎖のものが好ましく、アセチルアミノ基がより好ましい。アシルアミノ基としては、アルキルカルボニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基が好ましく、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基がより好ましい。
上記式(1)中、R、R、R、R及びRにおける、アルキルスルホニルアミノ基としては、該アルキル部が(C1〜C8)アルキル基、好ましくは(C1〜C6)アルキル基、より好ましくは(C1〜C4)アルキル基であるものが挙げられ、上記(C1〜C4)アルキル基と具体例、好ましいもの、より好ましいものを含め同様のものが挙げられる。アルキルスルホニルアミノ基の具体例としては、メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、n−プロピルスルホニルアミノ基、n−ブチルスルホニルアミノ基、イソプロピルスルホニルアミノ基、tert−ブチルスルホニルアミノ基等が挙げられ、メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、n−プロピルスルホニルアミノ基、n−ブチルスルホニルアミノ基が好ましく、メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基がより好ましい。
上記式(1)中、R、R、R、R及びRにおける、ハロゲン原子、(C1〜C4)アルキル基、及びニトロ基からなる群より選択される少なくとも1種類の基で置換されたフェニルスルホニルアミノ基としては、フェニルスルホニルアミノ基の炭素原子にハロゲン原子、(C1〜C4)アルキル基、及びニトロ基からなる群より選択される少なくとも1種類の基が置換したものが挙げられる。ハロゲン原子、(C1〜C4)アルキル基、及びニトロ基からなる群より選択される少なくとも1種類の基の置換位置としては特に制限されないが、硫黄原子と結合した炭素原子以外の炭素原子に置換するのが好ましく、置換数は通常1乃至3、好ましくは1又は2、より好ましくは1である。ハロゲン原子としては、上記ハロゲン原子と具体例、好ましいもの、より好ましいものを含め同様のものが挙げられ、(C1〜C4)アルキル基としては、上記(C1〜C4)アルキル基と具体例、好ましいもの、より好ましいものを含め同様のものが挙げられる。ハロゲン原子、(C1〜C4)アルキル基、及びニトロ基からなる群より選択される少なくとも1種類以上の基で置換されたフェニルスルホニルアミノ基の具体例としては、2−クロロフェニルスルホニルアミノ基、3−クロロフェニルスルホニルアミノ基、4−クロロフェニルスルホニルアミノ基、2−ブロモフェニルスルホニルアミノ基、4−フルオロフェニルスルホニルアミノ基等のハロゲン原子で置換されたもの;2−メチルフェニルスルホニルアミノ基、3−メチルフェニルスルホニルアミノ基、4−メチルフェニルスルホニルアミノ基、2−エチルフェニルスルホニルアミノ基、3−(n−プロピル)フェニルスルホニルアミノ基、4−(n−ブチル)フェニルスルホニルアミノ基等の(C1〜C4)アルキル基で置換されたもの;2−ニトロフェニルスルホニルアミノ基、3−ニトロフェニルスルホニルアミノ基、4−ニトロフェニルスルホニルアミノ基等のニトロ基で置換されたもの;等が挙げられ、(C1〜C4)アルキル基で置換されたものが好ましく、4−メチルフェニルスルホニルアミノ基がより好ましい。
式(1)において、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子;ハロゲン原子;シアノ基;カルボキシ基;スルホ基;ニトロ基;(C1〜C4)アルキル基;ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群より選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;(C1〜C4)アルキルチオ基;スルホ基、若しくはカルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;アシルアミノ基;アルキルスルホニルアミノ基;フェニルスルホニルアミノ基;又はハロゲン原子、(C1〜C4)アルキル基、及びニトロ基よりなる群より選択される少なくとも1種類以上の基で置換されたフェニルスルホニルアミノ基;を表す。
式(1)中、R及びRにおけるハロゲン原子としては、上記R、R、R、R及びRにおけるハロゲン原子と、具体例、好ましいもの、より好ましいものを含め同様のものが挙げられる。
式(1)中、R及びRにおける(C1〜C4)アルキル基としては、上記R、R、R、R及びRにおける(C1〜C4)アルキル基と、具体例、好ましいもの、より好ましいものを含め同様のものが挙げられる。
式(1)中、R及びRにおけるヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基としては、上記R、R、R、R及びRにおけるヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基と、具体例、好ましいもの、より好ましいものを含め同様のものが挙げられる。
式(1)中、R及びRにおける(C1〜C4)アルコキシ基としては、上記R、R、R、R及びRにおける(C1〜C4)アルコキシ基と、具体例、好ましいもの、より好ましいものを含め同様のものが挙げられる。
式(1)中、R及びRにおけるヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基からなる群より選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基としては、上記R、R、R、R及びRにおけるヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基からなる群より選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基と、具体例、好ましいもの、より好ましいものを含め同様のものが挙げられる。
式(1)中、R及びRにおける、(C1〜C4)アルキルチオ基としては、該アルキル部が直鎖又は分岐鎖の非置換のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。具体例としては、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基といった直鎖のもの;イソプロピルチオ基、イソブチルチオ基、sec−プロピルチオ基、tert−ブチルチオ基といった分岐鎖のもの;等が挙げられ、直鎖が好ましく、メチルチオ基がより好ましい。
式(1)中、R及びRにおける、スルホ基、若しくはカルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基としては、(C1〜C4)アルキルチオ基における任意の炭素原子に、これらの置換基を有するものが挙げられる。該置換基の数は、通常1又は2、好ましくは1である。置換基の位置は特に制限されないが、アルキルチオ基における硫黄原子が結合する炭素原子以外の炭素原子に置換するのが好ましい。その具体例としては例えば、2−スルホエチルチオ、3−スルホ−n−プロピルチオ等、4−スルホ−n−ブチルチオ基等のスルホ基で置換されたもの;2−カルボキシエチルチオ、3−カルボキシ−n−プロピルチオ、4−カルボキシ−n−ブチルチオ等のカルボキシ基で置換されたもの;が挙げられ、スルホ基で置換されたものが好ましく、3−スルホプロピルチオ基が特に好ましい。
式(1)中、R及びRにおけるアシルアミノ基としては、上記R、R、R、R及びRにおけるアシルアミノ基と、具体例、好ましいもの、より好ましいものを含め同様のものが挙げられる。
式(1)中、R及びRにおけるアルキルスルホニルアミノ基としては、上記R、R、R、R及びRにおけるアルキルスルホニルアミノ基と、具体例、好ましいもの、より好ましいものを含め同様のものが挙げられる。
式(1)中、R及びRにおけるハロゲン原子、(C1〜C4)アルキル基、及びニトロ基よりなる群より選択される少なくとも1種類以上の基で置換されたフェニルスルホニルアミノとしては、上記R、R、R、R及びRにおけるハロゲン原子、(C1〜C4)アルキル基、及びニトロ基よりなる群より選択される少なくとも1種類以上の基で置換されたフェニルスルホニルアミノと、具体例、好ましいもの、より好ましいものを含め同様のものが挙げられる。
式(1)中、R及びRとして好ましいものは、いずれか一方が水素原子又はスルホ基であり、他方がカルボキシル基、スルホ基又は(C1〜C4)アルコキシ基の場合であり、より好ましくは、いずれか一方が水素原子で、他方がカルボキシル基又はスルホ基の場合である。
及びRとして好ましいものは、一方がスルホ基、カルボキシ基、又はスルホ(C1〜C4)アルコキシ基であり、他方が水素原子、スルホ基又は(C1〜C4)アルキル基の場合であり、より好ましくは、一方がスルホ基で他方が水素原子の場合である。
、R及びRとして好ましいものは、いずれか1つが、スルホ基、カルボキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、又はハロゲン原子であり、スルホ基がより好ましい。
nは0又は1の何れでもよいが、1がより好ましい。
上記のRからRのうち、好ましいものを組み合せた化合物はより好ましく、より好ましいものを組み合せた化合物はさらに好ましい。好ましいものと、より好ましいものとの組み合わせ等についても同様である。
上記式(1)で表される色素としては、下記表1乃至3に具体例を挙げることができる。ただし、これらに限定されるものではない。
Figure 2018062668
Figure 2018062668
Figure 2018062668
このうち化合物番号1の色素が、特に好ましいものである。
本発明のインク組成物は、成分(B)として、水溶媒体における極大吸収波長(λmax)が340nm以上440nm未満であり、半値幅が150nm以上300nm未満であって、かつ分子量が150以上、1800未満である色素を含有する。
水溶媒体における極大吸収波長(λmax)とは、pH7〜8の水溶液中で測定したモル吸光係数が極大となる吸収波長を表す。
極大吸収波長(λmax)が340nm未満の場合、インク組成物の彩度の低下が少なく、また、440nm以上の場合も同様である。
半値幅とは、横軸に波長、縦軸に吸光度をとって吸収波長をプロットした場合に、縦軸の値が極大値の半分になる所の横軸の幅を表す値であり、吸収帯が鋭いか幅広いかを表す目安となる値である。半値幅の大きい染料は彩度が低い傾向があり、黒色インクを調整する際に有用である。
成分(B)の分子量は化合物の溶解性に影響を与える。従って、分子量が150未満の場合耐湿性が不良な傾向であり、1800を超えるとインク組成物の安定性が悪化する恐れがある。
成分(B)としては、上記式(2)で表される色素が好ましい。式(2)で表される色素は、例えば、国際公開2006/001274号に記載の方法で得ることができる。
上記式(2)において、R101及びR102は、それぞれ独立に、水素原子;ヒドロキシ基;カルボキシ基;(C1〜C4)アルキル基;ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;(C1〜C4)アルキルアミノ基;ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキルアミノ基;カルボキシ(C1〜C5)アルキルアミノ基;ビス(カルボキシ(C1〜C5)アルキル)アミノ基;(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;フェニルアミノ基;ベンゼン環がカルボキシ基、スルホ基、及びアミノ基からなる群より選択される少なくとも1種類の基で置換されたフェニルアミノ基;スルホ基;ハロゲン原子;又はウレイド基;を表し、Xはスルホ基、又はカルボキシ基を有する置換アミノ基を表す。
上記式(2)中、R101、及びR102における、(C1〜C4)アルキル基としては、上記R、R、R、R及びRにおける(C1〜C4)アルキル基と具体例、好ましいのも、より好ましいものを含め同様のものが挙げられる。
上記式(2)中、R101、及びR102における、ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基としては、上記R、R、R、R及びRにおけるヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基と具体例、好ましいのも、より好ましいものを含め同様のものが挙げられる。
上記式(2)中、R101、及びR102における、(C1〜C4)アルコキシ基としては、上記R、R、R、R及びRにおける(C1〜C4)アルコキシ基と具体例、好ましいのも、より好ましいものを含め同様のものが挙げられる。
上記式(2)中、R101、及びR102における、ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基としては、上記R、R、R、R及びRにおけるヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基と具体例、好ましいのも、より好ましいものを含め同様のものが挙げられる。
上記式(2)中、R101、及びR102における、(C1〜C4)アルキルアミノ基としては、該アルキル部が、上記R、R、R、R及びRにおける(C1〜C4)アルキル基と同様のものが挙げられ、具体例としてはメチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、イソブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基等が挙げられ、直鎖のものが好ましく、メチルアミノ基がより好ましい。
上記式(2)中、R101、及びR102における、ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキルアミノ基としては、上記(C1〜C4)アルキルアミノ基の炭素原子がヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換されたものが挙げられる。ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基の置換位置としては特に制限されないが、上記(C1〜C4)アルキル基のいずれかの炭素原子にヒドロキシ基、及び(C1〜C4)アルコキシ基の双方、又はいずれか一方が置換したものが挙げられる。ヒドロキシ基、又は(C1〜C4)アルコキシ基の置換位置は特に制限されないが、アルキル基の末端に置換するのが好ましく、置換数は1又は2、好ましくは1である。上記(C1〜C4)アルコキシ基においては、上記R、R、R、R及びRにおける(C1〜C4)アルコキシ基と具体例、好ましいもの、より好ましいものを含め同様のものが挙げられる。ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキルアミノ基の具体例としては、ヒドロキシメチルアミノ基、2−ヒドロキシエチルアミノ基、3−ヒドロキシ−n−プロピルアミノ基、4−ヒドロキシ−n−ブチルアミノ基、メトキシメチルアミノ基、2−メトキシエチルアミノ基、3−メトキシ−n−プロピルアミノ基、4−メトキシ−n−ブチルアミノ基、エトキシメチルアミノ基、2−エトキシエチルアミノ基、3−エトキシ−n−プロピルアミノ基、4−エトキシ−n−ブチルアミノ基、n−プロポキシメチルアミノ基、2−(n−プロポキシ)エチルアミノ基、3−(n−プロポキシ)−n−プロピルアミノ基、4−(n−プロポキシ)−n−ブチルアミノ基、(n−ブトキシ)メチルアミノ基、2−(n−ブトキシ)エチルアミノ基、3−(n−ブトキシ)−n−プロピルアミノ基、4−(n−ブトキシ)−n−ブチルアミノ基等が挙げられる。
上記式(2)中、R101、及びR102における、カルボキシ(C1〜C5)アルキルアミノ基としては、(C1〜C5)アルキルアミノ基のいずれかの炭素原子にカルボキシ基が置換したものが挙げられる。カルボキシ基の置換位置は特に制限されないが、アルキル基の末端に置換するのが好ましく、置換数は1又は2、好ましくは1である。上記(C1〜C5)アルキルアミノ基としては、直鎖又は分岐鎖の非置換のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。その具体例としては例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、n−ペンチルアミノ基といった直鎖のもの;イソプロピルアミノ基、イソブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、イソペンチルアミノ基、tert−ペンチルアミノ基といった分岐鎖のもの;等が挙げられる。好ましい具体例としては、メチルアミノ基、n−ペンチルアミノ基が挙げられ、メチルアミノ基がより好ましい。カルボキシ(C1〜C5)アルキルアミノ基の具体例としては、カルボキシメチルアミノ基、2−カルボキシエチルアミノ基、3−カルボキシ(n−プロピル)アミノ基、4−カルボキシ(n−ブチル)アミノ基、5−カルボキシ(n−ペンチル)アミノ基、2−カルボキシイソプロピルアミノ基、3−カルボキシイソブチルアミノ基、3−カルボキシ−sec−ブチルアミノ基、2−カルボキシ−tert−ブチルアミノ基、4−カルボキシイソペンチルアミノ基、3−カルボキシ−tert−ペンチルアミノ基等が挙げられる。好ましい具体例としては、カルボキシメチルアミノ基、5−カルボキシ(n−ペンチル)アミノ基が挙げられ、カルボキシメチルアミノ基がより好ましい。
上記式(2)中、R101、及びR102における、ビス(カルボキシ(C1〜C4)アルキル)アミノ基としては、上記カルボキシ(C1〜C4)アルキルアミノ基におけるカルボキシ(C1〜C4)アルキル部が窒素原子に二つ置換しているものが挙げられる。ビス(カルボキシ(C1〜C4)アルキル)アミノ基の具体例としては、ビス(カルボキシメチル)アミノ基、ビス(2−カルボキシエチル)アミノ基、ビス{3−カルボキシ(n−プロピル)}アミノ基、ビス{4−カルボキシ(n−ブチル)}アミノ基等が挙げられ、ビス(カルボキシメチル)アミノ基が好ましい。
上記式(2)中、R101、及びR102における、(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基としては、該アルキル部が直鎖又は分岐鎖の非置換のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。その具体例としては例えば、アセチルアミノ基(メチルカルボニルアミノ基)、プロピオニルアミノ基(エチルカルボニルアミノ基)、n−プロピルカルボニルアミノ基、n−ブチルカルボニルアミノ基等の直鎖のもの;イソプロピルカルボニルアミノ基、イソブチルカルボニルアミノ基、sec−ブチルカルボニルアミノ基、ピバロイルアミノ基(tert−ブチルカルボニルアミノ基)等の分岐鎖のもの;が挙げられ、直鎖のものが好ましく、アセチルアミノ基がより好ましい。
上記式(2)中、R101、及びR102における、ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基としては、上記(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基のいずれかの炭素原子にヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基が置換したものが挙げられる。ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基の置換位置は特に制限されないが、アルキル基の末端に置換するのが好ましく、置換数は1又は2、好ましくは1である。ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基の具体例としては、ヒドロキシメチルカルボニルアミノ基、2−ヒドロキシエチルカルボニルアミノ基、3−ヒドロキシ−n−プロピルカルボニルアミノ基、4−ヒドロキシ−n−ブチルカルボニルアミノ基、メトキシメチルカルボニルアミノ基、2−メトキシエチルカルボニルアミノ基、3−メトキシ−n−プロピルカルボニルアミノ基、4−メトキシ−n−ブチルカルボニルアミノ基、エトキシメチルカルボニルアミノ基、2−エトキシエチルカルボニルアミノ基、3−エトキシ−n−プロピルカルボニルアミノ基、4−エトキシ−n−ブチルカルボニルアミノ基、n−プロポキシメチルカルボニルアミノ基、2−(n−プロポキシ)エチルカルボニルアミノ基、3−(n−プロポキシ)−n−プロピルカルボニルアミノ基、4−(n−プロポキシ)−n−ブチルカルボニルアミノ基、(n−ブトキシ)メチルカルボニルアミノ基、2−(n−ブトキシ)エチルカルボニルアミノ基、3−(n−ブトキシ)−n−プロピルカルボニルアミノ基、4−(n−ブトキシ)−n−ブチルカルボニルアミノ基等が挙げられ、ヒドロキシメチルカルボニルアミノ基、メトキシメチルカルボニルアミノ基が好ましい。
上記式(2)中、R101、及びR102における、ベンゼン環がカルボキシ基、スルホ基、及びアミノ基からなる群より選択される少なくとも1種類の基で置換されたフェニルアミノ基としては、ベンゼン環のいずれかの炭素原子にカルボキシ基、スルホ基、及びアミノ基からなる群より選択される少なくとも1種類の基が置換したものが挙げられる。カルボキシ基の置換位置は特に制限されないが、窒素原子と結合していない炭素原子に置換するのが好ましく、置換数は通常1乃至3、好ましくは1である。ベンゼン環がカルボキシ基、スルホ基、若しくはアミノ基からなる群より選択される少なくとも1種類の基で置換されたフェニルアミノ基の具体例としては、2−カルボキシフェニルアミノ基、3−カルボキシフェニルアミノ基、4−カルボキシフェニルアミノ基、2,5−ジカルボキシフェニルアミノ基、3,5−ジカルボキシフェニルアミノ基、2−スルホフェニルアミノ基、3−スルホフェニルアミノ基、4−スルホフェニルアミノ基、2,4−ジスルホフェニルアミノ基、2,5−ジスルホフェニルアミノ基、3,5−ジスルホフェニルアミノ基、2−アミノフェニルアミノ基、3−アミノフェニルアミノ基、4−アミノフェニルアミノ基、3,5−ジアミノフェニルアミノ基、2−カルボキシ−4−スルホフェニルアミノ基、2−カルボキシ−5−スルホフェニルアミノ基等が挙げられ、カルボキシ基、又はスルホ記で置換されたものが好ましく、2−カルボキシフェニルアミノ基、4−カルボキシフェニルアミノ基、2−スルホフェニルアミノ基、4−スルホフェニルアミノ基が好ましい。
上記式(2)中、R101、及びR102としては、上記のうち(C1〜C4)アルキル基が好ましく、中でもメチルが特に好ましい。
上記式(2)中、Xはスルホ基、又はカルボキシ基を有する置換アミノ基を表す。
上記式(2)における、スルホ基、又はカルボキシ基を有する置換アミノ基としては、置換アミノ基における炭素原子にスルホ基、又はカルボキシ基が置換したものが挙げられる。置換位置は特に制限されず、置換数は通常1乃至3、好ましくは1又は2である。置換アミノ基としては、脂肪族アミノ基;芳香族アミノ基;ヘテロ環アミノ基(ベンゼン環等と縮環したものを含む);等が挙げられ、脂肪族アミノ基が好ましい。
スルホ基、又はカルボキシ基を有する脂肪族アミノ基としては、いずれも直鎖又は分岐鎖、好ましくは直鎖の、スルホ(C1〜C5)アルキルアミノ基;カルボキシ(C1〜C5)アルキルアミノ基;ジ(スルホ(C1〜C5)アルキル)アミノ基;ジ(カルボキシ(C1〜C5)アルキル)アミノ基;等の、スルホ基、又はカルボキシ基で置換された、モノ(C1〜C5)アルキルアミノ基又はジ((C1〜C5)アルキル)アミノ基;等が挙げられる。炭素数の範囲としては、通常(C1〜C5)、好ましくは(C1〜C4)、より好ましくは(C1〜C3)、さらに好ましくは(C1〜C2)である。具体例としては、スルホメチルアミノ基、スルホエチルアミノ基、スルホプロピルアミノ基、スルホブチルアミノ基、スルホペンチルアミノ基等のスルホ(C1〜C5)アルキルアミノ基;カルボキシメチルアミノ基、カルボキシエチルアミノ基、カルボキシプロピルアミノ基、カルボキシブチルアミノ基、カルボキシペンチルアミノ基等のカルボキシ(C1〜C5)アルキルアミノ基;ジ(スルホメチル)アミノ基、ジ(スルホエチル)アミノ基、ジ(スルホプロピル)アミノ基等のジ(スルホ(C1〜C5)アルキル)アミノ基;ジ(カルボキシメチル)アミノ等のジ(カルボキシ(C1〜C5)アルキル)アミノ基;等が挙げられる。
スルホ基、又はカルボキシ基を有する芳香族アミノ基としては、スルホフェニルアミノ基、カルボキシフェニルアミノ基等のスルホ基、又はカルボキシ基で置換されたフェニルアミノ基;スルホナフチルアミノ基、カルボキシナフチルアミノ基等のスルホ基、又はカルボキシ基で置換されたナフチル基;スルホアントラセニル基、カルボキシアントラセニル基等のスルホ基、又はカルボキシ基で置換されたアントラセニル基;等が挙げられ、好ましくはスルホフェニルアミノ基、又はカルボキシフェニルアミノ基である。
スルホ基、又はカルボキシ基を有するヘテロ環アミノ基としては、スルホピロリルアミノ基、カルボキシピロリルアミノ基、スルホピロリニルアミノ基、カルボキシピロリ煮るアミノ基、スルホピロリジニルアミノ基、カルボキシピロリジニルアミノ基、スルホピラゾリルアミノ基、カルボキシピラゾリルアミノ基、スルホピラゾリニルアミノ基、カルボキシピラゾリニルアミノ基、スルホピラゾリジニルアミノ基、カルボキシピラゾリジニルアミノ基、スルホイミダゾリニルアミノ基、カルボキシイミダゾリニルアミノ基、スルホトリアゾリニルアミノ基、カルボキシトリアゾリニルアミノ基、スルホピリジニルアミノ基、カルボキシピリジニルアミノ基、スルホピペラジニルアミノ基、カルボキシピペラジニルアミノ基、スルホピリダジニルアミノ基、カルボキシピリダジニルアミノ基、スルホピリミジニルアミノ基、カルボキシピリミジニルアミノ基、スルホピラジニルアミノ基、カルボキシピラジニルアミノ基、スルホフラニルアミノ基、カルボキシフラニルアミノ基、スルホジオキソラニルアミノ基、カルボキシジオキソラニルアミノ基、スルホオキサゾリニルアミノ基、カルボキシオキサゾリニルアミノ基、スルホチアゾリニルアミノ基、カルボキシチアゾリニルアミノ基、スルホチアジアゾリニルアミノ基、カルボキシチアジアゾリニルアミノ基、スルホベンゾチアゾリニルアミノ基、カルボキシベンゾチアゾリニルアミノ基、スルホベンゾイミダゾリニルアミノ基、カルボキシベンゾイミダゾリニルアミノ基、スルホベンゾチアジアゾリニルアミノ基、カルボキシベンゾチアジアゾリニルアミノ基等が挙げられ、スルホベンゾチアゾリルアミノ基、カルボキシベンゾチアゾリルアミノ基、スルホベンゾイミダゾリルアミノ基、カルボキシベンゾイミダゾリルアミノ基が好ましい。
Xとしては、上記のうち、スルホ(C1〜C5)アルキルアミノ基又はジ(カルボキシ(C1〜C5)アルキル)アミノ基が好ましく、前者がより好ましく、前者の中でもスルホエチルアミノ基が特に好ましい。
上記式(2)で表される色素としては、下記表4乃至6に具体例を挙げることができる。ただし、これらに限定されるものではない。
このうち化合物番号25の色素が、特に好ましいものである。
Figure 2018062668
Figure 2018062668
Figure 2018062668
上記式(1)及び(2)で表される色素は遊離酸、あるいはその塩として用いることもできる。上記式(1)及び(2)で表される化合物の塩としては、無機又は有機陽イオンとの塩が挙げられる。無機陽イオンの塩の具体例としてはアルカリ金属塩、例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等の塩;及びアンモニウム塩(NH4 +)が挙げられる。また、有機陽イオンとしては、たとえば下記式(3)で表される4級アンモニウムが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
Figure 2018062668
上記式(3)中、Z1〜Z4はそれぞれ独立に水素原子、(C1〜C4)アルキル基、ヒドロキシ(C1〜C4)アルキル基、又はヒドロキシ(C1〜C4)アルコキシ(C1〜C4)アルキル基を表し、Z1〜Z4の少なくとも1つは水素原子以外の基である。
ここで、Z1〜Z4における上記(C1〜C4)アルキル基の例としてはメチル、エチル等が挙げられる。同様に、上記ヒドロキシ(C1〜C4)アルキル基の例としては、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシブチル等が挙げられる。同様に、上記ヒドロキシ(C1〜C4)アルコキシ(C1〜C4)アルキル基の例としては、ヒドロキシエトキシメチル、2−ヒドロキシエトキシエチル、3−(ヒドロキシエトキシ)プロピル、3−(ヒドロキシエトキシ)ブチル、2−(ヒドロキシエトキシ)ブチル等が挙げられる。
上記塩のうち好ましいものは、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属塩;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミンの塩等の有機4級アンモニウム塩;アンモニウム塩;等が挙げられる。これらのうち、より好ましくは、リチウム塩、ナトリウム塩、及びアンモニウム塩である。
当業者においては明らかなように、上記式(1)及び(2)で表される化合物の塩又は遊離酸は、以下の方法等により容易に得ることができる。
例えば、式(1)の化合物の合成反応における、最終工程終了後の反応液、あるいは式(1)の化合物の塩を含む水溶液等に、例えばアセトンや(C1〜C4)アルコール等の水溶性有機溶剤を加える方法;塩化ナトリウムを加えて塩析する方法;等の方法によって析出した固体を濾過分離することにより、上記式(1)の化合物のナトリウム塩等をウェットケーキとして得ることができる。
また、得られたナトリウム塩のウェットケーキを水に溶解後、塩酸等の酸を加えてそのpHを適宜調整し、析出した固体を濾過分離することにより、上記式(1)の化合物の遊離酸を、あるいは式(1)の化合物の一部がナトリウム塩である遊離酸とナトリウム塩の混合物を得ることもできる。
また、得られたナトリウム塩のウェットケーキ又はその乾燥固体を水に溶解後、塩化アンモニウム等のアンモニウム塩を添加し、塩酸等の酸を加えてそのpHを適宜、例えばpH1〜3に調整し、析出した固体を濾過分離することにより、上記式(1)の化合物のアンモニウム塩を得ることができる。添加する塩化アンモニウムの量又は/及びpHを適宜調整することにより、式(1)の化合物のアンモニウム塩と式(1)の化合物のナトリウム塩との混合物;又は式(1)の化合物の遊離酸とアンモニウム塩との混合物;等を得ることもできる。
また、後記するように上記反応終了後の反応液に、鉱酸(例えば塩酸、硫酸等)を加えて直接遊離酸の固体を得ることもできる。この場合には、式(1)の化合物の遊離酸のウェットケーキを水に加えて撹拌し、例えば、水酸化カリウム;水酸化リチウム;アンモニア水;又は式(3)の有機4級アンモニウムの水酸化物;等を添加して造塩することにより、各々添加した化合物に応じたカリウム塩;リチウム塩;アンモニウム塩;又は4級アンモニウム塩;等を得ることもできる。遊離酸のモル数に対して、加える上記の水酸化物等のモル数を制限することにより、例えばリチウム塩とナトリウム塩との混塩等;さらにはリチウム塩、ナトリウム塩、及びアンモニウム塩の混塩等;も調製することが可能である。上記式(1)の化合物の塩は、その塩の種類により溶解性等の物理的な性質、あるいはインクとして用いた場合のインクの性能が変化する場合もある。このため目的とするインク性能等に応じて塩の種類を選択することも好ましく行われる。
上記式(1)で表される化合物は、反応終了後、塩酸等の鉱酸の添加により固体の遊離酸として単離することができ、得られた遊離酸の固体を水又は例えば塩酸水等の酸性水で洗浄すること等により、不純物として含有する無機塩(無機不純物)、例えば塩化ナトリウムや硫酸ナトリウム等を除去することができる。上記のようにして得られる本発明の化合物の遊離酸は、上記の通り、得られたウェットケーキやその乾燥固体を、水中で所望の無機又は有機塩基と処理することにより、対応する化合物の塩の溶液を得ることができる。無機塩基としては、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩;及び水酸化アンモニウム(アンモニア水);等が挙げられる。有機塩基の例としては、例えば上記式(3)で表される4級アンモニウムに対応する有機アミン、例えばジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
上記式(1)で表される化合物の塩を製造する方法は、上記式(2)で表される化合物においても適用することが可能である。
本発明のインク組成物は、その総量中、上記式(1)で表されるアゾ化合物を、通常0.5〜15質量%、好ましくは1〜6質量%含有する。しかし、上記式(1)で表される化合物の高い溶解性と、上記式(2)で表される色素との組み合わせから、より高濃度化が可能である。従って、より高発色なインク組成物とする為に、3質量%以上である場合がより好ましい。
また、本発明のインク組成物は、黒色の微妙な色合いを調整する目的等により、本発明のアゾ化合物以外に、他の調色用の色素等を適宜含有してもよい。このような場合であっても、本発明のインク組成物に含有する色素の総質量は、インク組成物の総質量に対して上記の範囲でよい。
調色用色素としては、イエロー(例えばC.I.ダイレクトイエロー34、C.I.ダイレクトイエロー58、C.I.ダイレクトイエロー86、C.I.ダイレクトイエロー132、C.I.ダイレクトイエロー161等)、オレンジ(例えばC.I.ダイレクトオレンジ17、C.I.ダイレクトオレンジ26、C.I.ダイレクトオレンジ29、C.I.ダイレクトオレンジ39、C.I.ダイレクトオレンジ49等)、ブラウン、スカーレット(例えばC.I.ダイレクトレッド89等)、レッド(例えばC.I.ダイレクトレッド62、C.I.ダイレクトレッド75、C.I.ダイレクトレッド79、C.I.ダイレクトレッド80、C.I.ダイレクトレッド84、C.I.ダイレクトレッド225、C.I.ダイレクトレッド226等)、マゼンタ(例えばC.I.ダイレクトレッド227等)、バイオレット、ブルー、ネイビー、シアン(例えばC.I.ダイレクトブルー199、C.I.アシッドブルー249等)、グリーン(例えばアシッドグリーン1)、ブラック(例えばC.I.アシッドブラック2)等種々の色相を有する他の色素が挙げられる。
なお、本発明の色素分の総量中、前記成分(A)の含有率が40質量%以上である場合が好ましい。
本発明のインク組成物は水を媒体として調製され、本発明の効果を害しない範囲内において、水溶性有機溶剤(水と混和可能な有機溶剤)(成分(C))を含有しても良い。この水溶性有機溶剤は、染料の溶解;組成物の乾燥の防止(湿潤状態の保持);組成物の粘度の調整;色素の被記録材への浸透の促進;組成物の表面張力の調整;組成物の消泡;等の効果を期待でき、本発明のインク組成物には含有する方が好ましい。
上記水性インク組成物の調整において用いられる水溶性有機溶剤(成分(C))としては、特に限定されるものではなく、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、第二ブタノール、第三ブタノール等の(C1〜C4)アルカノール、N,N−ジメチルホルムアミドまたはN,N−ジメチルアセトアミド等のカルボン酸アミド、2−ピロリドン、N−メチルピロリジン−2−オン等のラクタム、1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−オンまたは1,3−ジメチルヘキサヒドロピリミド−2−オン等の環式尿素類、アセトン、メチルエチルケトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オン等のケトンまたはケトアルコール、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、1,6−ヘキシレングリコール、1,2−へキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、チオジグリコール、ジチオジグリコール等の(C2〜C6)アルキレン単位を有するモノマー、オリゴマーまたはポリアルキレングリコールまたはチオグリコール、グリセリン、ヘキサン−1,2,6−トリオール等のポリオール(トリオール)、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)又はトリエチレングリコールモノメチルエーテル又はトリエチレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールの(C1〜C4)アルキルエーテル、γーブチロラクトンまたはジメチルスルホキシド等を用いることができる。
この水溶性有機溶剤としては、2−ピロリドン、グリセリン系溶剤、グリコール系溶剤からなる群から選択される1又は2以上の水溶性有機溶剤である場合が好ましい。
グリセリン系溶剤とは、脂肪族炭化水素、又はエーテルの3つの炭素原子にヒドロキシ基が置換したものであって、上記例のうち、グリセリン、ヘキサン−1,2,6−トリオール等のポリオール(トリオール)等がこれに該当する。
グリコール系溶剤とは、脂肪族炭化水素、又はエーテルの2つの炭素原子にヒドロキシ基が置換したものであって、上記例のうち、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、1,6−ヘキシレングリコール、1,2−へキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、チオジグリコール、ジチオジグリコール等の(C2〜C6)アルキレン単位を有するモノマー、オリゴマーまたはポリアルキレングリコールまたはチオグリコール、グリセリン、ヘキサン−1,2,6−トリオール等のポリオール(トリオール)、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)又はトリエチレングリコールモノメチルエーテル又はトリエチレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールの(C1〜C4)アルキルエーテル等がこれに該当する。
これらのうち、より好ましくは2−ピロリドン、グリセリン、エチレングリコール、ペンタメチレングリコール、1,2−へキシレングリコールである。
これらの有機溶剤は単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
なお、上記の水溶性有機溶剤には、例えばトリメチロールプロパン等のように、常温で固体の物質も含まれている。しかし、該物質等は固体であっても水溶性を示し、さらに該物質等を含有する水溶液は水溶性有機溶剤と同様の性質を示し、同じ効果を期待して使用することができる。このため本明細書においては、便宜上、このような固体の物質であっても上記と同じ効果を期待して使用できる限り、水溶性有機溶剤の範疇に含むこととする。
本発明の水性インク組成物の総量に対し、水溶性溶剤の好ましい含有率は、0〜50質量%、更に好ましくは、25〜50質量%である。
本発明のインク組成物は、インク組成物の保存安定性向上等を目的として、更にインク調整剤を含有しても良い。このインク調整剤としては、例えば防腐防黴剤、pH調整剤、キレート試薬、防錆剤、水溶性紫外線吸収剤、水溶性高分子化合物、染料溶解剤、酸化防止剤、界面活性剤、消泡剤などがあげられる。
防黴剤としては、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ナトリウムピリジンチオン−1−オキシド、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン及びその塩等が挙げられる。これらは着色組成物中に0.02〜1.00質量%使用するのが好ましい。
防腐剤としては、例えば有機硫黄系、有機窒素硫黄系、有機ハロゲン系、ハロアリルスルホン系、ヨードプロパギル系、N−ハロアルキルチオ系、ニトリル系、ピリジン系、8−オキシキノリン系、ベンゾチアゾール系、イソチアゾリン系、ジチオール系、ピリジンオシキド系、ニトロプロパン系、有機スズ系、フェノール系、第4アンモニウム塩系、トリアジン系、チアジン系、アニリド系、アダマンタン系、ジチオカーバメイト系、ブロム化インダノン系、ベンジルブロムアセテート系、無機塩系等の化合物が挙げられる。有機ハロゲン系化合物としては、例えばペンタクロロフェノールナトリウムが挙げられ、ピリジンオシキド系化合物としては、例えば2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウムが挙げられ、無機塩系化合物としては、例えば無水酢酸ソーダが挙げられ、イソチアゾリン系化合物としては、例えば1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンマグネシウムクロライド、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド等が挙げられる。その他の防腐防黴剤として、ソルビン酸ソーダ、安息香酸ナトリウム等があげられる。
pH調整剤としては、調合されるインクに悪影響を及ぼさずに、インクのpHを例えば5〜11の範囲に制御できるものであれば任意の物質を使用することができる。その例として、例えばジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミンなどのアルカノールアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物、水酸化アンモニウム(アンモニア)、あるいは炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩、酢酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、リン酸二ナトリウム等の無機塩基などが挙げられる。
キレート試薬としては、例えばエチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラシル二酢酸ナトリウムなどがあげられる。
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオグルコール酸アンモニウム、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライトなどがあげられる。
水溶性紫外線吸収剤としては、例えばスルホン化したベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾ−ル系化合物、サリチル酸系化合物、桂皮酸系化合物、トリアジン系化合物が挙げられる。
水溶性高分子化合物としては、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体、ポリアミン、ポリイミン等があげられる。
染料溶解剤としては、例えばε−カプロラクタム、エチレンカーボネート、尿素などが挙げられる。特に尿素を含有する場合は、本発明の好ましい態様の一つである。
酸化防止剤としては、例えば、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。前記有機系の褪色防止剤としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、複素環類、等が挙げられる。
界面活性剤としては、例えばアニオン系、カチオン系、ノニオン系などの公知の界面活性剤が挙げられる。アニオン界面活性剤としてはアルキルスルホン酸塩、アルキルカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、N−アシルアミノ酸およびその塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキル硫酸塩ポリオキシアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ロジン酸石鹸、ヒマシ油硫酸エステル塩、ラウリルアルコール硫酸エステル塩、アルキルフェノール型燐酸エステル、アルキル型燐酸エステル、アルキルアリルスルホン塩酸、ジエチルスルホ琥珀酸塩、ジエチルヘキルシルスルホ琥珀酸、ジオクチルスルホ琥珀酸塩などが挙げられる。カチオン界面活性剤としては2−ビニルピリジン誘導体、ポリ4−ビニルピリジン誘導体などがある。両性界面活性剤としてはラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンその他イミダゾリン誘導体などがある。ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアリルキルアルキルエーテルなどのエーテル系、ポリオキシエチレンオレイン酸、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレートなどのエステル系、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オールなどのアセチレングリコール系(例えば、日信化学社製サーフィノールRTM104、105、82、420、440、465、オルフィンRTMSTGなど)、などが挙げられる。このうち、サーフィノールRTM420、440、465は好ましく用いられ、サーフィノールRTM440は特に好ましく用いられる。なお、本明細書中において、上付きの「RTM」は登録商標を意味する。
消泡剤としては、高酸化油系、グリセリン脂肪酸エステル系、フッ素系、シリコーン系化合物等が挙げられる。
これらのインク調製剤は、単独又は混合して用いられる。なお、本発明のインク組成物の表面張力は通常25〜70mN/m、好ましくは25〜60mN/mであり、粘度は30mPa・s以下が好ましく、20mPa・s以下に調整することがより好ましい。
本発明の水性インク組成物の製造において、添加剤等の各薬剤を溶解させる順序には特に制限はない。インク組成物の調製に用いる水は、イオン交換水、蒸留水等の不純物が少ないものが好ましい。また、必要に応じインク組成物の調製後に、メンブランフィルター等を用いて精密濾過を行って、インク組成物中の夾雑物を除いても良い。特に、本発明のインク組成物をインクジェット記録用のインクとして使用する場合には、精密濾過を行うことが好ましい。精密濾過に使用するフィルターの孔径は通常1〜0.1μm、好ましくは0.8〜0.1μmである。
本発明の化合物を含有するインク組成物は、印捺、複写、マーキング、筆記、製図、スタンピング、又は記録(印刷)、特にインクジェット記録における使用に適する。また、本発明のインク組成物は、インクジェットプリンタの記録ヘッドのノズル付近における乾燥に対しても固体の析出は起こりにくく、この理由により該記録ヘッドの閉塞もまた起こしにくい。
次に、本発明のインクジェット記録方法について説明する。本発明のインクジェット記録方法は、本発明の水性インク組成物をインクジェット用インクとして記録を行うことを特徴とする。本発明のインクジェット記録方法においては、本発明の水性インク組成物を用いて受像材料に記録を行うが、その際に使用するインクノズル等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、公知の方法、例えば、静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変えインクに照射して放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、インクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット(バブルジェット(登録商標))方式等を用いることができる。なお、前記インクジェット記録方式には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
本発明の着色体は前記の本発明の水性インク組成物で着色されたものであり、より好ましくは本発明の水性インク組成物を用いてインクジェットプリンタによって着色されたものである。着色されうるものとしては、例えば紙、フィルム等の情報伝達用シート、繊維や布(セルロース、ナイロン、羊毛等)、皮革、カラーフィルター用基材等が挙げられる。情報伝達用シートとしては、表面処理されたもの、具体的には紙、合成紙、フィルム等の基材にインク受容層を設けたものが好ましい。インク受容層には、例えば上記基材にカチオン系ポリマーを含浸あるいは塗工することにより、また多孔質シリカ、アルミナゾルや特殊セラミックスなどのインク中の色素を吸収し得る多孔性白色無機物をポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン等の親水性ポリマーと共に上記基材表面に塗工することにより設けられる。このようなインク受容層を設けたものは通常インクジェット専用紙(フィルム)、光沢紙(フィルム)等と呼ばれ、例えば代表的な市販品としてはピクトリコ(旭硝子(株)製)、プロフェッショナルフォトペーパー、スーパーフォトペーパー、マットフォトペーパー、光沢ゴールド、プラチナグレード(いずれもキヤノン(株)製)、写真用紙(光沢)、フォトマット紙、写真用紙クリスピア(高光沢)(いずれもセイコーエプソン(株)製)、プレミアムプラスフォト用紙、プレミアム光沢フィルム、フォト用紙、アドバンストフォトペーパー(いずれも日本ヒューレット・パッカード(株)製)、フォトライクQP(コニカ(株)製)、画彩写真仕上げPro(富士フィルム(株)製)等がある。なお、普通紙、上質紙、コート紙も当然に使用できる。
これらのうち、特に多孔性白色無機物を表面に塗工した被記録材に記録した画像がオゾンガスによって変退色が大きくなることが知られているが、本発明の水性インク組成物は耐オゾンガス性も優れているため、このような被記録材への記録の際にも効果を発揮する。
本発明のインクジェット記録方法で、被記録材に記録するには、例えば上記のインク組成物を含有する容器をインクジェットプリンタの所定位置にセットし、通常の方法で、被記録材に記録すればよい。本発明のインクジェット記録方法では、黒色の本発明のインク組成物、公知公用のマゼンタインク組成物、シアンインク組成物、イエローインク組成物、必要に応じて、グリーンインク組成物、ブルー(又はバイオレット)インク組成物及びレッド(又はオレンジ)インク組成物と併用される。各色のインク組成物は、それぞれの容器に注入され、その容器を、本発明のインクジェット記録用水性インク組成物を含有する容器と同様に、インクジェットプリンタの所定位置に装填されて使用される。インクジェットプリンタとしては、例えば機械的振動を利用したピエゾ方式のプリンタや加熱により生ずる泡を利用したバブルジェット(登録商標)方式のプリンタ等があげられる。
本発明の水性インク組成物は、普通紙及びインク受容層を有する情報伝達用シートといった被記録材上で非常に鮮明で、印字濃度が高く、彩度が低い理想的な色相の黒色の記録画像を与える。このため、写真調のカラー画像を紙の上に忠実に再現させることも可能である。また、本発明の水性インク組成物は長期間保存後の固体析出、物性変化、色相変化等もなく、貯蔵安定性が極めて良好である。
本発明の水性インク組成物はインクジェット記録用、筆記具用として用いられ、特にインクジェットインクとして使用しても、ノズル付近におけるインク組成物の乾燥による固体析出は非常に起こりにくく、噴射器(記録ヘッド)を閉塞することもない。また、本発明の水性インク組成物は連続式インクジェットプリンタを用い、比較的長い時間間隔においてインクを再循環させて使用する場合においても、又はオンデマンド式インクジェットプリンタによる断続的な使用においても、物理的性質の変化を起こさない。
さらに、本発明の水性インク組成物により、インク受容層を有する情報伝達用シートに記録された画像は、耐湿性、耐水性、耐オゾンガス性、耐擦性、耐光性等の各種堅牢性、特に耐湿性が良好であり、この理由から、写真調の画像の長期保存安定性にも優れている。また、従来のインクと比較して、普通紙上での彩度、明度、及び印字濃度等の発色性、演色性、特に近赤外光領域のセンサー対応特性および発色性の高さにも優れている。
このように、本発明の水性インク組成物は、各種の記録インク用途、特にインクジェット記録用のインク用途に極めて有用である。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
本文中「部」及び「%」とあるのは、特別の記載のない限り質量基準である。
下記の各式において、スルホ基は、遊離酸の形で表記した。
なお、以下の実施例で合成した本発明のアゾ化合物は、水に対していずれも100g/リットル以上の溶解性を示した。
[実施例1]
(A)成分として下記式(4)の化合物、(B)成分として下記式(5)の化合物を用い、下記表7に示した組成比で各成分を混合し、固形分が溶解するまでおおよそ1時間攪拌した後、0.45μmのメンブランフィルター(商品名、セルロースアセテート系濾紙、アドバンテック社製)で濾過することにより試験用の黒色インク組成物を調製した。尚、下記式(4)の化合物は国際公開2006/051850号に記載の化合物(21)、下記式(5)の化合物は国際公開2006/001274号に記載の化合物(11)であり、それぞれ文献記載の方法を追試することにより得た。
Figure 2018062668
Figure 2018062668
Figure 2018062668
[比較例1]
比較対象の黒色インク組成物として、上記式(5)の色素を用いず、水酸化ナトリウム+イオン交換水を増量する以外は、実施例1と同様にして比較用のインクを調製した。このインクを用いて行った下記各種の試験を比較例1とする。
[比較例2]
比較対象の黒色インク組成物として、成分(B)の代わりにC.I.Acid Yellow 23を用いる以外は実施例1と同様にして比較例用のインクを調整した。このインクを用いて行った下記各種の試験を比較例2とする。尚、C.I.AcidYellow23は市販のものを使用した。
[比較例3]
比較対象の黒色インク組成物として、成分(A)の代わりに下記式(6)で表される化合物を用いる以外は実施例1と同様にして比較例用のインクを調整した。このインクを用いて行った下記各種の試験を比較例3とする。
Figure 2018062668
[(B)インクジェット記録]
上記実施例1、比較例1乃至3で得られたそれぞれのインク組成物を使用し、インクジェットプリンタ(商品名 EPSON社 PX−105 )により、下記の印刷用紙にインクジェット記録を行った。
光沢紙1:EPSON社製 商品名 クリスピア
印刷の際は、色相評価用試験片として、反射濃度が100%、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%の10段階の階調が得られるように画像パターンを作り、濃黒色〜淡黒色のグラデーションの記録物を得て、これを試験片とし以下の評価試験を実施した。また、耐湿性評価用試験片として、反射濃度が100%及び0%の格子状の画像パターンを作り、黒色及び白色の格子状の記録物を得て、これを試験片とし以下の評価試験を実施した。いずれの印刷時もグレースケールモードを用いているため、黒色記録液以外のイエロー、シアン、マゼンタの各記録液は併用されていない。
[(C)評価]
本発明の水性インク組成物による記録画像につき、記録画像の濃度変化は、GRETAG−MACBETH社製の測色機、商品名 SpectroEye を用い測定した。測色する際は、いずれも光源にD65、濃度基準にDIN NB、視野角2°の条件で行なった。
[発色性評価]
実施例1、及び比較例1乃至3のインクを用いて得られた各記録画像は、印刷後24時間自然乾燥し、上記の測色機を用いて100%におけるDk値を測色し、以下の基準で評価を行った。得られる評価としては、数値が高いものが発色性良好であることを示し、優れている。
結果を下記表8に示す。
Figure 2018062668
[耐湿性評価]
実施例1、及び比較例1乃至3のインクを用いて得られた各記録画像は、印刷後24時間自然乾燥し、ヤマト科学(株)社製 Humidic Chamber IG400を用いて30℃、90%RHの条件下で各試験片を168時間放置した。試験終了後、目視にて上記の試験片を確認し、以下の基準で評価を行った。得られる評価としては、滲みが少ないものが耐湿性良好であることを示し、優れている。
結果を下記表9に示す。
Figure 2018062668
○:滲みなし
△:有色格子の周辺に若干の滲みが見える
×:明らかな滲みが見える
表8、9の結果より、実施例1は比較例1乃至3よりも発色性、耐湿性において優れることが確認された。
本発明のアゾ化合物又はその塩、及びこれを含有するインク組成物は、印字濃度が非常に高く、且つ彩度が低く、高品位な黒色の色相を有し、特に耐湿性に優れるため、筆記用具等の各種記録用、特にインクジェット記録用の黒色インクに好適に用いられる。

Claims (16)

  1. (A)下記式(1)で表される色素、(B)水溶媒中での極大吸収波長(λmax)が340nm以上440nm未満、半値幅が150nm以上300nm未満であって、かつ分子量が150以上1800未満である色素を含有するインク組成物。
    Figure 2018062668
    [ 式(1)中、
    、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子;ハロゲン原子;シアノ基;ヒドロキシ基;スルホ基;カルボキシ基;スルファモイル基;ホスホ基;ニトロ基;ウレイド基;(C1〜C4)アルキル基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基;ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;アシル基;N−アルキルアミノスルホニル基;N−フェニルアミノスルホニル基;スルホ基、カルボキシ基、及びヒドロキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類以上の基で置換されたN−アルキルアミノスルホニル基;アルキルスルホニル基;スルホ基、カルボキシ基、及びヒドロキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類以上の基で置換されたアルキルスルホニル基;アシルアミノ基;アルキルスルホニルアミノ基;フェニルスルホニルアミノ基;又はハロゲン原子、(C1〜C4)アルキル基、及びニトロ基からなる群より選択される少なくとも1種類以上の基で置換されたフェニルスルホニルアミノ基;を、
    及びRは、それぞれ独立に、水素原子;ハロゲン原子;シアノ基;カルボキシ基;スルホ基;ニトロ基;(C1〜C4)アルキル基;ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群より選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;(C1〜C4)アルキルチオ基;スルホ基、若しくはカルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;アシルアミノ基;アルキルスルホニルアミノ基;フェニルスルホニルアミノ基;又はハロゲン原子、(C1〜C4)アルキル基、及びニトロ基よりなる群より選択される少なくとも1種類の基で置換されたフェニルスルホニルアミノ基;を、
    nは0または1をそれぞれ表す。]
  2. 式(1)において、
    乃至Rのうち、少なくとも3以上はスルホ基、又はカルボキシ基である、請求項1に記載のインク組成物。
  3. 式(1)において、
    、及びRが、それぞれ独立に、水素原子;スルホ基;カルボキシ基;又はヒドロキシ基;であり、
    、及びRが、それぞれ独立に、水素原子;ハロゲン原子;カルボキシ基;スルホ基;スルホ基、若しくはカルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;又はスルホ基、若しくはカルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;であり、
    乃至Rが、それぞれ独立に、水素原子;ハロゲン原子;スルホ基;カルボキシ基;ヒドロキシ基;又は(C1〜C4)アルコキシ基;であり、
    nが1である、
    請求項1又は2に記載のインク組成物。
  4. 前記式(1)において、
    がカルボキシ基、又はスルホ基であり、
    が水素原子であり、
    がスルホ基であり、
    が水素原子であり、
    が水素原子、カルボキシ基又はスルホ基であり、
    がカルボキシ基又はスルホ基であり、
    が水素原子であり、
    nが1である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のインク組成物。
  5. 前記成分(B)が、下記式(2)で表される染料である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のインク組成物。
    Figure 2018062668
    [式(2)中、
    101、及びR102は、それぞれ独立に、水素原子;ヒドロキシ基;カルボキシ基;(C1〜C4)アルキル基;ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;(C1〜C4)アルキルアミノ基;ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキルアミノ基;カルボキシ(C1〜C5)アルキルアミノ基;ビス(カルボキシ(C1〜C5)アルキル)アミノ基;(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;ヒドロキシ基、若しくは(C1〜C4)アルコキシ基で置換された(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;フェニルアミノ基;ベンゼン環がカルボキシ基、スルホ基、及びアミノ基からなる群より選択される少なくとも1種類の基で置換されたフェニルアミノ基;スルホ基;ハロゲン原子;又はウレイド基;を表し、
    Xはスルホ基、又はカルボキシ基を有する置換アミノ基を表す。]
  6. 式(2)において、
    Xがスルホ基、又はカルボキシ基で置換された脂肪族アミノ基である請求項1乃至5のいずれか一項に記載のインク組成物。
  7. 前記式(2)において、
    101、及びR102がメチル基であり、Xがスルホエチルアミノ基である請求項5又は6に記載のインク組成物。
  8. 更に(C)水溶性有機溶剤を含有する請求項1乃至7いずれか一項に記載のインク組成物。
  9. 前記成分(C)が、2−ピロリドン、グリセリン系溶剤及びグリコール系溶剤からなる群から選択される1又は2以上の水溶性有機溶剤である請求項8に記載のインク組成物。
  10. インク組成物における色素分の総量中、前記成分(A)の含有率が40質量%以上である請求項1乃至9のいずれか一項に記載のインク組成物。
  11. インクジェット記録用である請求項1乃至10のいずれか一項に記載のインク組成物。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載のインク組成物をインクとして用い、該インクのインク滴を記録信号に応じて吐出させて被記録材に付着させ、記録を行うインクジェット記録方法。
  13. 被記録材が情報伝達用シートである請求項12に記載のインクジェット記録方法。
  14. 情報伝達用シートが普通紙又は多孔性白色無機物を含むインク受容層を有するシ−トである請求項13に記載のインクジェット記録方法。
  15. 請求項12乃至14のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法により着色された着色体。
  16. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載のインク組成物を含む容器が装填されたインクジェットプリンタ。
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