JP2018058831A - 医薬組成物 - Google Patents

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【課題】本発明の目的は、肝臓脂肪の減少効果に優れ、かつ、下痢の副作用が抑制された、肝臓脂肪低減用の医薬組成物を提供することである。【解決手段】(A)防風通聖散エキス末と、(B)大柴胡湯エキス末とを含有する、肝臓脂肪低減用医薬組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、肝臓脂肪低減用医薬組成物に関する。具体的には、本発明は、肝臓脂肪の低減効果に優れ、下痢の副作用が抑制された医薬組成物に関する。
近年、高脂肪食の摂取や運動不足等により、肥満の増加が大きな問題となっている。肥満は、脂肪が過剰に体内に蓄積される状態であり、糖尿病、動脈硬化、心臓病、脳卒中、高血圧、高脂血症等の生活習慣病の発症要因の一つとされている。肥満には、皮膚の下部にある皮下組織に脂肪が過剰に蓄積する皮下脂肪型肥満と、腹腔内の腸間膜等、内臓の周りに過剰に脂肪が蓄積する内臓脂肪型肥満がある。
肥満を改善するための医薬品について、これまで広く研究されている。例えば、肥満を改善する漢方薬として、防風通聖散や大柴胡湯が知られている。例えば、特許文献1には、防風通聖散に、車前子及びモロヘイヤを併用することにより、防風通聖散の抗肥満作用を向上させた抗肥満薬が開示されている。また、例えば、特許文献2には、防風通聖散とパンテチン類を含む抗肥満効果を有する医薬組成物が開示されている。また、例えば、特許文献3には、大柴胡湯とパンテチン類を含む抗肥満用医薬組成物が開示されている。
ところで、肝臓では、中性脂肪やコレステロールが蓄積するといった状態が起こる。肝臓での脂肪の蓄積は、脂肪肝を引き起こし、肝硬変や肝臓癌へ進行する可能性を高めたり、様々な生活習慣病を引き起こす恐れがある。しかしながら、肝臓脂肪の蓄積は、皮下脂肪や内臓脂肪の蓄積とは、作用機序が異なる。そのため、皮下脂肪や内臓脂肪の低減に有効な薬理成分であっても、肝臓脂肪の低減に有効な薬理成分であるとは限らない。従って、肝臓脂肪の低減には、皮下脂肪等の低減とは異なる手法の開発が求められる。
肥満を改善する医薬組成物として従来知られている防風通聖散や大柴胡湯では、いずれも内臓脂肪や皮下脂肪の低減効果が知られているが、肝臓脂肪の低減については満足のいく効果を得られていない。また、防風通聖散や大柴胡湯は、いずれもしゃ下効果が高く、抗肥満及び肝臓脂肪の低減効果を高めるためにこれらの含有量を増大したり、両者を組み合わせようとすると、下痢の副作用の懸念があった。
特開平11−130686号公報 特開2009−196972号公報 特開2009−196990号公報
本発明は、上記現状に鑑みて、肝臓脂肪の低減効果に優れ、下痢等の副作用が抑制された肝臓脂肪低減用医薬組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意研究を行ったところ、防風通聖散と大柴胡湯を組み合わせることにより、肝臓脂肪の低減効果が向上し得ることを見出した。また、防風通聖散と大柴胡湯はいずれもしゃ下作用を有することが知られているが、両者を併用することにより、意外にも、しゃ下作用が適度に調整され、下痢の副作用が抑制されることを見出した。更に、防風通聖散と大柴胡湯を特定範囲の重量比で配合することにより、下痢の副作用を抑制しつつ、肝臓脂肪の低減効果がより一層向上し得ることを見出した。更に、本発明は、これらの知見に基づいて更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. (A)防風通聖散エキス末と、(B)大柴胡湯エキス末とを含有する、肝臓脂肪低減用医薬組成物。
項2. 前記(A)成分の量1重量部に対し、前記(B)成分の量で0.05〜10重量部含有する、項1に記載の肝臓脂肪低減用医薬組成物。
項3. 前記(A)成分の1日当たりの投与量が、500〜10000mgに設定されている、項1又は2に記載の肝臓脂肪低減用医薬組成物。
項4. 前記(B)成分の1日当たりの投与量が、400〜8000mgに設定されている、項1〜3のいずれかに記載の肝臓脂肪低減用医薬組成物。
本発明によれば、優れた肝臓脂肪の低減効果を有する、肝臓脂肪低減用医薬組成物を提供することができる。本発明の肝臓脂肪低減用医薬組成物は、肝臓脂肪を格段に低減させることができ、かつ下痢の副作用が抑制できる薬剤として適用される。
本発明の肝臓脂肪低減用医薬組成物は、(A)防風通聖散エキス末と、(B)大柴胡湯エキス末を含有することを特徴とする。以下、本発明の肝臓脂肪低減用医薬組成物について詳述する。
肝臓脂肪低減用医薬組成物
本発明の肝臓脂肪低減用医薬組成物は、(A)防風通聖散エキス末(以下、「(A)成分」とも称する。)と、(B)大柴胡湯エキス末(以下、「(B)成分」とも称する。)とを含有することを特徴とする。
(A)防風通聖散エキス末
本発明の肝臓脂肪低減用医薬組成物は、防風通聖散エキス末を含有する。防風通聖散は、「新 一般用漢方処方の手引き」(合田 幸広・袴塚 高志監修、日本漢方生薬製剤協会編集、株式会社じほう発行)に記載されている漢方処方が好ましく、トウキ、シャクヤク、センキュウ、サンシシ、レンギョウ、ハッカ、ショウキョウ、ケイガイ、ボウフウ、マオウ、ダイオウ、ビャクジュツ、キキョウ、オウゴン、カンゾウ、セッコウ、カッセキ、ボウショウからなる混合生薬である。また、漢方生薬調査会により定められた「漢方製剤の基本的取扱い方針」に規定されるように、現在繁用されている漢方関係の書簡に記載されている漢方処方(生薬配合物)やこれらの漢方処方から得られるエキスが包含される。
防風通聖散エキス末は、防風通聖散処方に従った生薬を抽出処理することにより得られる抽出液を濃縮し、乾燥処理により乾燥エキス末としたものである。防風通聖散の抽出処理に使用される抽出溶媒としては、特に限定されないが、例えば、水、又は含水エタノールが挙げられる。防風通聖散の抽出処理としては、特に限定されないが、例えば、防風通聖散に含まれる生薬の総重量(乾燥重量換算)に対して、20倍量程度の抽出溶媒で抽出した後、1/2容量になるまで濃縮し、固形分を除いたもの(エキス)を、防風通聖散エキスとして得る方法が挙げられる。次いで、このエキスを乾燥処理に供することにより、防風通聖散エキス末が得られる。乾燥処理としては、特に限定されず、公知の方法を用いればよく、例えば、スプレードライ法やエキスの濃度を高めた軟エキスに適当な吸着剤(例えば無水ケイ酸、デンプン等)を加えて吸着末とする方法等が挙げられる。
本発明において防風通聖散エキス末は、前述の方法で調製したものを使用してもよいし、市販されるものを使用してもよい。例えば、防風通聖散乾燥エキスA、防風通聖散乾燥エキスAM、防風通聖散乾燥エキスE、及び防風通聖散乾燥エキスEM(いずれも日本粉末株式会社製)、ならびに防風通聖散料乾燥エキス−C、及び防風通聖散料乾燥エキス−F(いずれもアルプス薬品工業株式会社製)等がそれぞれ商品として知られており、商業的に入手することもできる。
本発明の医薬組成物における(A)成分の含有量としては、本発明の効果を奏する限り特に限定されないが、通常20〜95重量%、好ましくは25〜95重量%、より好ましくは30〜95重量%、更に好ましくは30〜75重量%が挙げられる。なお、本発明において、(A)成分の量とは、(A)成分が製造時に添加される吸着剤等の添加剤を含む場合は、当該添加剤を除いた量である。
(B)大柴胡湯エキス末
本発明の肝臓脂肪低減用医薬組成物はまた、大柴胡湯エキス末を含有する。大柴胡湯は、「新 一般用漢方処方の手引き(合田 幸広・袴塚 高志監修、日本漢方生薬製剤協会編集、株式会社じほう発行)に記載されている漢方処方が好ましく、サイコ、ハンゲ、オウゴン、キジツ、シャクヤク、ショウキョウ、タイソウ、ダイオウからなる混合生薬である。
大柴胡湯エキス末は、大柴胡湯処方に従った生薬を抽出処理することにより得られる抽出液を濃縮し、乾燥処理により乾燥エキス末としたものである。大柴胡湯の抽出処理に使用される抽出溶媒としては、特に限定されず、水又は含水エタノールが挙げられる。大柴胡湯の抽出処理としては、特に限定されないが、例えば、大柴胡湯に含まれる生薬の総重量(乾燥重量換算)に対して、20倍量程度の抽出溶媒で抽出した後、1/2容量になるまで濃縮し、固形分を除いたもの(エキス)を、大柴胡湯エキスとして得る方法が挙げられる。次いで、このエキスを乾燥処理に供することにより、大柴胡湯エキス末が得られる。乾燥処理としては、特に限定されず、公知の方法を用いればよく、例えば、スプレードライ法エキスの濃度を高めた軟エキスに適当な吸着剤(例えば無水ケイ酸、デンプン等)を加えて吸着末とする方法等が挙げられる。
本発明では、大柴胡湯エキス末は、前述の方法で調製したものを使用してもよいし、市販されるものを使用してもよい。例えば、大柴胡湯乾燥エキス、大柴胡湯乾燥エキスAM、大柴胡湯乾燥エキスSN、及び大柴胡湯乾燥エキス粉末(いずれも日本粉末株式会社製)ならびに大柴胡湯乾燥エキスF、大柴胡湯乾燥エキス−F(いずれもアルプス薬品工業製)等がそれぞれ商品として知られており、商業的に入手することもできる。
本発明の医薬組成物における(B)成分の含有量としては、本発明の効果を奏する限り特に限定されないが、通常5〜80重量%、好ましくは5〜70重量%、より好ましくは7〜70重量%、更に好ましくは10〜50重量%が挙げられる。なお、本発明において、(B)成分の量とは、(B)成分が製造時に添加される吸着剤等の添加剤を含む場合は、当該添加剤を除いた量である。
本発明の医薬組成物において、(A)成分と(B)成分の重量比としては、肝臓脂肪の低減効果がより一層優れる点で、(A)成分1重量部に対し、(B)成分が通常0.05〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部、より好ましくは0.25〜4重量部、更に好ましくは0.5〜3重量部が挙げられる。
他の含有成分
本発明の医薬組成物は、前述の(A)成分及び(B)成分の他に、必要に応じて、他の薬理成分を含んでいてもよい。このような薬理成分の種類については、特に限定されないが、例えば、制酸剤、健胃剤、消化剤、整腸剤、鎮痙剤、粘膜修復剤、抗炎症剤、収れん剤、鎮吐剤、鎮咳剤、去痰剤、消炎酵素剤、鎮静催眠剤、抗ヒスタミン剤、カフェイン類、強心利尿剤、抗菌剤、血管収縮剤、血管拡張剤、局所麻酔剤、生薬、生薬エキス末、ビタミン類、メントール類等が挙げられる。これらの薬理成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、これらの薬理成分の含有量については、使用する薬理成分の種類等に応じて公知のものから適宜設定すればよい。
本発明の医薬組成物には、所望の剤型に調製するために、必要に応じて、薬学的に許容される基剤や添加剤等が含まれていてもよい。このような基剤及び添加剤としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、等張化剤、可塑剤、分散剤、乳化剤、溶解補助剤、湿潤化剤、安定化剤、懸濁化剤、粘着剤、コーティング剤、光沢化剤、水、油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、高級アルコール類、エステル類、水溶性高分子、界面活性剤、金属石鹸、低級アルコール類、多価アルコール、pH調整剤、緩衝剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、防腐剤、矯味剤、香料、粉体、増粘剤、色素、キレート剤等が挙げられる。これらの基剤や添加剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、これらの基剤や添加剤の含有量については、使用する添加成分の種類や剤型等に応じて公知のものから適宜設定すればよい。
投与形態・製剤形態・用途
本発明の医薬組成物の投与形態としては、特に限定されないが、経口投与(内服)が好ましい。
本発明の医薬組成物は、固体状、半固体状、又は液体状のいずれであってもよい。
本発明の医薬組成物の具体的な製剤形態としては、例えば、カプセル剤(ソフトカプセル剤、ハードカプセル剤)、錠剤、顆粒剤、粉剤、ゼリー剤、液剤等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは、錠剤、顆粒剤、粉剤、液剤、更に好ましくは錠剤、顆粒剤、粉剤、特に好ましくは錠剤、顆粒剤が挙げられる。
本発明の医薬組成物は、前述した(A)成分、(B)成分、及びその他所望の剤型とするために必要な添加剤を適宜添加し、医薬分野において公知の手法を用いて製造することができる。
本発明の医薬組成物は、肝臓脂肪の低減に対して優れた効果を有する。肝臓脂肪は、皮下脂肪や内臓脂肪とは成り立ちが明確に異なる。皮下脂肪や内臓脂肪は、脂肪細胞の中に蓄積した脂肪であるのに対し、肝臓脂肪は、本来ほとんど脂肪が存在しない非脂肪組織である肝臓細胞中に、過剰に存在する脂肪のことをいう。内臓脂肪は、消化管から吸収された過剰な脂肪が、腸から伸びる腸間膜の周りに蓄積することにより形成され、それでも過剰な脂肪が皮下組織へと運ばれ皮下脂肪となる。内臓脂肪や皮下脂肪の減少には、脂肪の分解と燃焼が必要である。一方、肝臓脂肪は、血液によって肝臓に運ばれた脂肪が、肝臓によって代謝されずに蓄積されたものであり、肝臓脂肪の低減には、脂肪の分解、燃焼だけでなく、肝臓の代謝機能が直接的に大きく影響する。そのため、皮下脂肪や内臓脂肪の蓄積がなく、肥満化していなくとも、肝臓脂肪が蓄積していることがあり、皮下脂肪や内臓脂肪と肝臓脂肪の間に不可分な関連性があるとはいえない。従って、皮下脂肪や内臓脂肪の低減に有効な成分であっても、その成分が肝臓脂肪の低減にも有効であるとは限らない。
本発明の医薬組成物の投与対象としては、肝臓脂肪の蓄積を抑制、又は肝臓脂肪の低減が必要とされるヒトが挙げられる。本発明の医薬組成物は、肝臓脂肪の蓄積を予防する目的、又は、肝臓脂肪の蓄積を改善する目的で使用される。
本発明の医薬組成物の投与量としては、肝臓脂肪の低減効果を有し、かつ下痢の副作用がない限り特に限定されないが、前記(A)成分の1日当たりの投与量が、500〜10000mg、好ましくは1000〜8000mg、より好ましくは2500〜8000mgに設定され、前記(B)成分の1日当たりの投与量が、400〜8000mg、好ましくは400〜5000mg、より好ましくは500〜4000mgに設定される。なお、本発明において、防風通聖散エキス末、及び大柴胡湯エキス末の量とは、これらのエキス末が、エキス末の製造時に添加される吸着剤等の添加剤を含む場合、当該添加剤の量を除いた量である。
このように本発明の肝臓脂肪低減用医薬組成物は、肝臓脂肪の低減効果に優れるものである。また、下痢の副作用が抑制されたものである。本発明の肝臓脂肪低減用医薬組成物は、肝臓脂肪の蓄積を予防する目的、又は、肝臓脂肪の蓄積を改善する目的に使用される。また、本発明の肝臓脂肪低減用医薬組成物は、肝臓脂肪の蓄積により発症し得る疾患の予防又は治療用途に適用することができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
実験例
1.被験試料の調製
(1)防風通聖散エキス末
原料生薬を、トウキ1.2(重量部、以下同じ)、シャクヤク1.2、センキュウ1.2、サンシシ1.2、レンギョウ1.2、ハッカ1.2、ショウキョウ1.2、ケイガイ1.2、ボウフウ1.2、マオウ1.2、ダイオウ1.5、ボウショウ1.5、ビャクジュツ2.0、キキョウ2.0、オウゴン2.0、カンゾウ2.0、セッコウ2.0、及びカッセキ3.0の割合で用い、これらを刻んだ後、水20倍重量(560重量部)を用いて約100℃で1時間抽出し、遠心分離して抽出液を得、減圧下で濃縮してスプレードライヤーを用いて乾燥し、防風通聖散エキス末を得た。なお、スプレードライヤーによる乾燥は、抽出液を回転数10000rpmのアトマイザーに落下させ、150℃の空気の熱風を供給して行った。
(2)大柴胡湯エキス末
原料生薬を、サイコ6.0(重量部、以下同じ)、ハンゲ4.0、ショウキョウ1.0、オウゴン3.0、シャクヤク3.0、タイソウ3.0、キジツ2.0、ダイオウ1.0の割合で用い、これらを刻んだ後、水20倍重量(460重量部)を用いて約100℃で1時間抽出し、遠心分離して抽出液を得、減圧下で濃縮してスプレードライヤーを用いて乾燥し、大柴胡湯エキス末を得た。なお、スプレードライヤーによる乾燥は、抽出液を回転数10000rpmのアトマイザーに落下させ、150℃の空気の熱風を供給して行った。
2.実験方法
SDラット(4週齢)雄を普通食(MF飼料、オリエンタル酵母工業株式会社製)で1週間馴化した(馴化時平均体重:157g)。馴化後のラットを、コントロール群(比較例1)、防風通聖散群(比較例2)、大柴胡湯群(比較例3)、防風通聖散・大柴胡湯群(実施例1)の4群(6匹/群)に分け、それぞれの群について、表1に示す配合割合の高脂肪飼料(高フルクトース食「F2HFrD」、オリエンタル酵母工業株式会社製)にて21日間飼育した(飼育期間中、ラットにはエサおよび水を自由に摂取させた)。また21日間の飼育中に、各群について、上記で得られた防風通聖散エキス末、大柴胡湯エキス末をそれぞれ注射用蒸留水に溶解させた組成物を、表2に示す投与量となるよう、体重1kgあたり10mLで、一日1回、経口投与した。コントロール群には、注射用蒸留水を投与した。
高脂肪飼料での飼育開始から定期的に体重を測定し、14日目と21日目に血液検査を、21日目に剖検を行い、肝臓中脂質の測定を行った。また試験期間中の下痢の有無を観察した。結果を表3〜6に示す。表中の数値は、各群における平均値である。
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表3によれば、防風通聖散約半量・大柴胡湯約半量投与(実施例1)では、防風通聖散満量投与(比較例2)および大柴胡湯満量投与(比較例3)に比べて、体重減少効果が向上することが示された。また、表4及び表5によれば、血中の中性脂肪および肝臓中の中性脂肪においても、防風通聖散群(比較例2)および大柴胡湯群(比較例3)に比べて、防風通聖散・大柴胡湯群(実施例1)は、大きく減少した。このように、防風通聖散・大柴胡湯群(実施例1)では、防風通聖散および大柴胡湯を約半量ずつしか投与されていないのにもかかわらず、それぞれの満量投与の場合(防風通聖散群、大柴胡湯群)(比較例2、比較例3)よりも高い肝臓脂肪低減効果を示した。
また、防風通聖散群(比較例2)に見られた下痢が、防風通聖散・大柴胡湯群では生じなかった。このように、防風通聖散と大柴胡湯の割合を減らしながら組み合わせることで、それぞれの満量投与の場合(防風通聖散群、大柴胡湯群)よりも、高い肝臓脂肪低減効果を示し、更には防風通聖散に見られる副作用が低減されることが確認された。

Claims (4)

  1. (A)防風通聖散エキス末と、(B)大柴胡湯エキス末とを含有する、肝臓脂肪低減用医薬組成物。
  2. 前記(A)成分の量1重量部に対し、前記(B)成分の量で0.05〜10重量部含有する、請求項1に記載の肝臓脂肪低減用医薬組成物。
  3. 前記(A)成分の1日当たりの投与量が、500〜10000mgに設定されている、請求項1又は2に記載の肝臓脂肪低減用医薬組成物。
  4. 前記(B)成分の1日当たりの投与量が、400〜8000mgに設定されている、請求項1〜3のいずれかに記載の肝臓脂肪低減用医薬組成物。
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