JP2018057703A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】求められている動作を遊技者が直感的に行うことが可能な遊技機を提供すること。
【解決手段】画像が表示される表示部を有する表示手段と、接触操作のあったことを検知するタッチパネルと、外部装置と無線通信を行うためのアンテナを有する通信手段と、外部装置がアンテナに接近したことにより、外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、通信手段を介して外部装置との間での通信を制御する通信制御手段と、を備え、アンテナは、光透過性を有し、表示部の前面側且つタッチパネルの背面側に配設されており、表示制御手段は、タッチパネルに対する接触操作のあったことが検知された場合であって、且つ、外部装置との間で通信を行うことが可能な状態とならない場合に、該接触操作に用いている物が外部装置ではないことを示唆する画像を、表示部に表示させる。
【選択図】図112

Description

本発明は、遊技機に関する。
従来、非接触式短距離通信機能を備えた遊技機が知られている(特許文献1参照)。このような遊技機によれば、携帯端末機との間で容易にデータのやり取りを行うことができる。
特開2008−079836号公報
上記のような非接触式短距離通信機能を備えた遊技機において、携帯端末機との間でデータのやり取りを行うためには、遊技機に設けられた通信用アンテナに携帯端末機を接近させる必要がある。この点、特許文献1に記載の遊技機では、台座部の前面部にリーダライタが設けられており、リーダライタに携帯端末機をかざすことにより、携帯端末機との間で通信が行われるところ、携帯端末機をリーダライタに接近させることを遊技者に促すための画像を表示手段に表示することとされている。
しかしながら、このような遊技機では、携帯端末機の接近を促す画像が表示される位置(表示手段の設置場所)と、携帯端末機を接近させるべき位置(リーダライタの設置場所)とが異なっており、遊技者としてはどこに携帯端末機を接近させたらよいのかが分からず、表示手段(リーダライタの設置場所とは異なる場所)に携帯端末機を接近させてしまうという事例が多発していた。このように従来の遊技機では、遊技者に対してどのような動作が求められているのかが分かり難いという問題があった。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、求められている動作を遊技者が直感的に行うことが可能な遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機を提供する。
(1) 画像が表示される表示部(例えば、液晶パネル)を有する表示手段(例えば、液晶表示装置11)と、
接触操作のあったことを検知するタッチパネル(例えば、タッチセンサ111)と、
外部装置(例えば、携帯端末機1000)と無線通信(例えば、NFC通信)を行うためのアンテナを有する通信手段(例えば、NFCアンテナ520及びNFC制御回路530)と、
前記外部装置が前記アンテナに接近したことにより、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、前記通信手段を介して前記外部装置との間での通信を制御する通信制御手段(例えば、図113の処理を実行するサブCPU102)と、
前記表示部に画像を表示させる表示制御手段と、を備え、
前記アンテナ(例えば、NFCアンテナ520)は、光透過性を有し、前記表示部の前面側且つ前記タッチパネルの背面側に配設されており、
前記表示制御手段(例えば、図112のステップS1029の処理を実行するサブCPU102、図116のステップS1106の処理を実行するサブCPU102)は、
前記タッチパネルに対する接触操作のあったことが検知された場合であって、且つ、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態とならない場合に、該接触操作に用いている物が前記外部装置ではないことを示唆する画像を、前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする遊技機。
(1)の発明によれば、遊技者の所持する外部装置との間で無線通信を行うためのアンテナが表示部の前面側に配設されている。ここで、当該無線通信に関する画像が表示部に表示された場合には、遊技者に対して、自己の外部装置を当該画像(表示部)に接近させるような動作を直感的に行わせることが可能である。そして、外部装置が表示部に接近した場合、当該外部装置は、同時にアンテナにも接近することになる。これにより、外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となれば、通信手段を介して外部装置との間での通信を実現することができる。なお、(1)の発明によれば、このように、無線通信用のアンテナが表示部の前面側に配設されているが、当該アンテナは光透過性を有しているため、表示部に表示された画像の視認性も確保することができる。
また、(1)の発明によれば、アンテナの前方にタッチパネルが配設されているため、遊技機と外部装置との間で通信を行わせるに当たって、遊技者は、外部装置をタッチパネルに接触させるような動作を行えばよい。これにより、表示部への画像の表示と、タッチパネルからの入力と、通信を行わせるための操作とを一体化することが可能であり、遊技者が直感的な操作を行うことが可能な新たなユーザインタフェース(UI)を提供することができる。
さらに、タッチパネルに対する接触操作のあったことが検知された場合であって、且つ、外部装置との間で通信を行うことが可能な状態とならない場合には、遊技者が予め定められた外部装置(遊技機と通信可能な所定の外部装置)とは異なる物をタッチパネルに接触させている可能性がある。(1)の発明によれば、このような場合に、接触操作に用いている物が所定の外部装置ではないことを示唆する画像が表示部に表示される。これにより、タッチパネルに接触させている物が所定の外部装置であるか否かを確認することを、遊技者に促すことができる。そして、遊技者が所定の外部装置とは異なる物をタッチパネルに接触させている(誤った接触操作を行っている)場合には、改めて所定の外部装置を用いてタッチパネルへの接触操作(正しい接触操作)を行う機会を遊技者に提供することができる。
(2) 前記(1)の遊技機であって、
前記アンテナ(例えば、NFCアンテナ520)は、前記タッチパネルの一部領域(例えば、タッチ有効領域111a)に対向するように位置しており、
前記表示制御手段(例えば、図112のステップS1029の処理を実行するサブCPU102)は、
前記タッチパネルの前記一部領域に対する接触操作のあったことが検知された場合であって、且つ、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態とならない場合に、該接触操作に用いている物が前記外部装置ではないことを示唆する画像を、前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする。
(2)の発明によれば、アンテナは、タッチパネルの一部領域(タッチ有効領域)に対向するように配設されており、タッチパネル全面に亘る範囲に形成されているわけではない。これにより、アンテナを形成するために要するコストを削減することができる。一方で、(2)の発明によれば、タッチパネルに対する接触操作のあったことが検知されたにもかかわらず、外部装置との間で通信を行うことが可能な状態とならない場合であっても、当該接触操作がタッチパネルのタッチ有効領域以外の領域に対して行われたものである場合には、接触操作に用いている物が所定の外部装置ではないことを示唆する画像が表示されない。すなわち、(2)の発明によれば、アンテナの形成位置がタッチパネルのタッチ有効領域に対向する位置に限られているため、遊技者がタッチ有効領域以外の領域に外部装置を接触させた場合には、外部装置とアンテナとが充分に接近していないことに起因して、遊技機と外部装置との間で適切な通信が行われない可能性がある。従って、外部装置との間で通信を行うことが可能な状態とならない場合において、タッチパネルへの接触操作がタッチ有効領域以外の領域に対して行われた場合、外部装置との間で通信を行うことが可能な状態とならない原因は、(遊技者が所定の外部装置とは異なる物をタッチパネルに接触させていることではなく)遊技者が外部装置をタッチパネルのタッチ有効領域(接触させるべき位置)に接触させていないことにある、ということが想定される。そこで、このような場合には、接触操作に用いている物が所定の外部装置ではないことを示唆する画像を表示しないこととしている。これにより、タッチパネルの操作状況に応じた画像表示を行うことが可能となる。
(3) 前記(1)又は(2)の遊技機であって、
前記タッチパネルは、遊技に関する設定を行うための操作をすることが可能であり、
前記通信制御手段は、
前記外部装置が前記アンテナに接近したことにより、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、前記外部装置に記憶されている設定情報を、前記通信手段を介して受信する情報受信制御手段(例えば、図113のステップS1042の処理を実行するサブCPU102)を備え、
前記表示制御手段は、
前記タッチパネルが操作されることにより前記遊技に関する設定が行われた場合、該設定に基づく態様で遊技に関する画像を前記表示部に表示させる一方、前記情報受信制御手段により前記設定情報が受信された場合、該設定情報に基づく態様で遊技に関する画像を前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする。
(3)の発明によれば、外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、外部装置に記憶されている設定情報が通信手段を介して受信される。これにより、当該受信した設定情報に基づく態様で、遊技に関する画像が表示部に表示されることとなる。従って、遊技者が遊技を行うのに先立ち、外部装置において遊技に関する設定を行っておけば、当該設定内容を遊技に関する画像の表示態様に反映させることができる。また、遊技に関する設定は、タッチパネルを操作することによっても行うことができる。そのため、遊技に関する設定を行うに当たり、各遊技者のニーズに応じて、タッチパネルと外部装置とのうち何れを用いるのかを選択する機会を提供することができる。特に、外部装置を用いて遊技に関する設定を行った遊技者は、外部装置をアンテナに接近させるだけで当該設定内容を遊技に関する画像の表示態様に反映させることが可能であり、利便性を高めることができる。また、遊技店で(タッチパネルを操作することにより)遊技に関する設定を行うことを煩わしく感じる遊技者も多いところ、このような遊技者に対して満足感を付与することができる。さらに、遊技店で設定を行う必要がなく、遊技者にすぐに遊技を開始してもらうことが可能であるため、その分だけ遊技者が遊技を行う時間が長くなり、結果として遊技店の稼働率を上げることもできる。
本発明によれば、求められている動作を遊技者が直感的に行うことが可能な遊技機を提供することができる。
本発明の実施の形態に係るパチスロ機の機能フローを示す図である。 上記パチスロ機の外観構造を示す図である。 上記パチスロ機の情報表示器を示す図である。 上記パチスロ機が備える回路の全体構成を示すブロック図である。 上記パチスロ機の主制御回路の内部構成を示すブロック図である。 上記パチスロ機の副制御回路の内部構成を示すブロック図である。 上記パチスロ機の割合表示器を示す図である。 上記パチスロ機の遊技状態の遷移フローを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される図柄配置テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される図柄組合せテーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される図柄組合せテーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される図柄組合せテーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される内部抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機における内部当籤役と停止表示可能な図柄組合せとの対比表を示す図である。 上記パチスロ機における内部当籤役と停止表示可能な図柄組合せとの対比表を示す図である。 上記パチスロ機における内部当籤役と停止表示可能な図柄組合せとの対比表を示す図である。 上記パチスロ機における内部当籤役と停止表示される図柄組合せとの対応関係を示す図である。 上記パチスロ機の報知の有無に関する遊技状態の遷移フローを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される抽籤用フラグ決定テーブルを示す図である。 上記パチスロ機における表モードを説明するための図である。 上記パチスロ機に記憶される表モード移行抽籤用番号決定テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される表モード移行抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機における通常遊技状態中の遊技の流れを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるCZ抽籤用番号決定テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される通常中CZ抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるART抽籤用番号決定テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるART抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される前兆ゲーム数抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるCZ前兆中CZ昇格抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるART前兆中上乗せゾーン抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機におけるCZ中の遊技の流れを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるCZ中ART抽籤用番号決定テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるCZ中ART抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるバトルゲーム数抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される特殊CZ中上乗せゾーン抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機における通常ART中の遊技の流れを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される上乗せ抽籤用番号決定テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される通常ART中上乗せゾーン抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるART中上乗せゲーム数抽籤用番号決定テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される上乗せゲーム数抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される解除モード移行抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される解除抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機における上乗せゾーン1,2中の遊技の流れを示す図である。 上記パチスロ機における上乗せゾーン1,2中の遊技の流れを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される上乗せゾーンレベル抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるイベントマス抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される上乗せゾーン1,2中上乗せゲーム数抽籤用番号決定テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるボーナス入賞時上乗せゾーン昇格抽籤テーブル、上乗せゾーン2終了抽籤テーブル、上乗せゾーン1終了時復活ストック抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機における上乗せゾーン3中の遊技の流れを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される継続率抽籤テーブル、保証ストック抽籤テーブル、1セットゲーム数抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される上乗せゾーン3中上乗せゲーム数抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機における裏モードを説明するための図である。 上記パチスロ機に記憶される裏モード加算値抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるボーナス入賞時ART抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機におけるボーナス状態中の遊技の流れを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるBB中ART抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される特殊BB中上乗せゲーム数抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機におけるメイン側の報知内容、及びメイン側の報知とサブ側の報知との対応関係を示す図である。 上記パチスロ機における演出の一例を示す図である。 上記パチスロ機におけるメニュー画面の一例を示す図である。 上記パチスロ機におけるキャラクタカスタマイズ画面の一例を示す図である。 上記パチスロ機におけるタッチ操作モードの概要を示す図である。 上記パチスロ機におけるボタン操作モードの概要を示す図である。 上記パチスロ機におけるカスタマイズ可能な組合せの対応表を示す図である。 上記パチスロ機における遊技履歴画面の一例を示す図である。 上記パチスロ機に記憶される裏モード吸収演出抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される裏モード吸収演出抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される裏モード示唆演出抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機におけるサブ側での裏モードの管理方法を示す図である。 上記パチスロ機におけるサブ側での上乗せゾーン1,2中の遊技の流れを示す図である。 上記パチスロ機における通常BB中の表示例を示す図である。 上記パチスロ機における特殊BB中の表示例を示す図である。 上記パチスロ機における通常BB開始時の表示例を示す図である。 上記パチスロ機のメイン制御処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のスタート時状態別制御処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機の表モード移行処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のスタート時通常中処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のスタート時CZ前兆中処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のスタート時CZ中処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機の通常CZ処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機の特殊CZ処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のスタート時ART前兆中処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のスタート時ART中処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機の通常ART処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機の上乗せゾーン1,2処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のイベントマス制御処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のイベントマス制御処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機の上乗せゾーン3処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のスタート時ボーナス中処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のリール停止初期設定処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のリール停止制御処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のボーナス終了チェック処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のボーナス作動チェック処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のRT作動チェック処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機の終了時状態別制御処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機の終了時上乗せゾーン1,2中処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機の終了時上乗せゾーン1,2中処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機の終了時上乗せゾーン3中処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のメインCPUの制御による割込処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機の主基板通信タスクを示すフローチャートである。 上記パチスロ機のナビエラー時保険処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のナビエラー時保険処理の流れを示す図である。 変形例のパチスロ機におけるCZやART遊技状態への移行抽籤の概要を示す図である。 パチスロ機と携帯端末機と管理サーバとによって構成される遊技システムを示す図である。 (a)は、タッチパネルの正面図である。(b)は、NFC基板及びNFC基板上に形成されたNFCアンテナの正面図である。(c)は、液晶表示装置の正面図である。 パチスロ機が備える回路の全体構成を示すブロック図である。 携帯端末機の内部構成を示すブロック図である。 管理サーバの内部構成を示すブロック図である。 パチスロ機の副制御回路において行われるメニュー画面表示中処理を示すフローチャートである。 携帯端末機の検出の有無とタッチパネルへの入力の有無とタッチ箇所とNFC関連画像との対応関係を示す図である。 (a)は、タッチ箇所誘導画像を示す図である。(b)は、タッチ推奨画像を示す図である。(c)は、別端末推奨画像を示す図である。 パチスロ機の副制御回路において行われるNFC関連処理を示すフローチャートである。 パチスロ機の副制御回路において行われるNFC通信処理を示すフローチャートである。 パチスロ機と携帯端末機と管理サーバとによって構成される遊技システムを示す図である。 NFC基板及びNFC基板上に形成されたNFCアンテナの正面図である。 パチスロ機の副制御回路において行われるメニュー画面表示中処理を示すフローチャートである。 パチスロ機の副制御回路において行われるNFC通信処理を示すフローチャートである。 パチスロ機の副制御回路において行われるメニュー画面表示中処理を示すフローチャートである。 NFCマーク画像及びタッチ箇所誘導画像を示す図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態を示す遊技機としてパチスロ機を例に挙げ、図面を参照しながら、その構成及び動作について説明する。
[機能フロー]
まず、図1を参照して、パチスロ機の機能フローについて説明する。本実施形態のパチスロ機では、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、例えば、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。また、遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し所定の付与条件が成立した場合に獲得ポイント等、電子データとして特典を付与する封入式の遊技機に適用することも可能である。
遊技者によりパチスロ機にメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値という)が抽出される。
内部当籤役決定手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。この内部当籤役決定手段は、後述する主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。内部当籤役の決定により、後述の有効ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出しが行われる小役、再遊技(リプレイ)の作動が行われるリプレイ、ボーナスの作動が行われるボーナス役などのように特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外の所謂「ハズレ」に係るものとが設けられる。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。このリール停止制御手段は、後述する主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。
パチスロ機では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼ぶ。そして、本実施形態では、規定期間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数(最大滑り駒数)を図柄4個分に定め、規定期間が75msecである場合には、最大滑り駒数を図柄1個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4駒分)の規定時間内に、その図柄の組合せが有効ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、例えば、第二種特別役物であるチャレンジボーナス(以下、「CB」という)及び「CB」を連続して作動させる「MB」(ミドルボーナス)の動作時には、1つ以上のリールに対して、規定時間75msec(図柄1駒分)内に、その図柄の組合せが有効ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。さらに、リール停止制御手段は、遊技状態に対応する各種規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
なお、本実施の形態では、全てのリール3L、3C、3Rが回転しているときに最初に行われるリールの停止操作(ストップボタン19L、19C、19Rの操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。この入賞判定手段もまた、後述する主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。そして、表示された図柄の組合せが、入賞判定手段により入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロ機では、以上のような一連の流れが1回の遊技(単位遊技)として行われる。
また、パチスロ機では、上述した一連の遊技動作の流れの中で、液晶表示装置などの表示装置により行う映像の表示、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
具体的には、スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値という)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行する演出を抽籤により決定する。この演出内容決定手段は、後述する副制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。
次いで、演出内容決定手段により演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロ機では、例えば、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
[パチスロ機の構造]
次に、図2を参照して、本実施形態におけるパチスロ機の構造について説明する。
<外観構造>
図2は、パチスロ機1の外部構造を示す斜視図である。
パチスロ機1は、図2に示すように、外装体2を備える。外装体2は、リールや回路基板等を収容するキャビネットと、キャビネットに対して開閉可能に取り付けられるフロントドアとを有する。
キャビネットの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられる。以下、各リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rともいう。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有する。シート材の表面には、複数(例えば20個)の図柄が周方向に沿って所定の間隔をあけて描かれている。
フロントドアの中央よりも上側には、上パネルユニット10と、液晶表示装置11とが設けられる。上パネルユニット10は、フロントドアの上端領域に設けられ、液晶表示装置11は、上パネルユニット10の下側に配置される。上パネルユニット10は、光源を有し、該光源から射出される光による演出を実行する。また、液晶表示装置11は、映像の表示による演出を実行する。また、上パネルユニット10の略中央部分には、球体役物12が設けられる。球体役物12は、光源を有し、該光源から射出される光による演出を実行する。
また、液晶表示装置11の表示面には、タッチセンサ111を設けられ、タッチセンサ111を介して受け付けた遊技者の操作に応じて表示が切り替え可能になっている。タッチセンサ111は、静電容量方式などの所定の動作原理に従い動作し、遊技者のタッチ操作を受け付けると、タッチ入力情報として当該操作に応じた信号を出力する。液晶表示装置11は、タッチセンサ111から出力されるタッチ入力情報に基づいて副制御基板72(図4参照)により制御される。本実施形態のパチスロ機1では、液晶表示装置11の表示面の全面をカバーするようにタッチセンサ111が設けられているため、液晶表示装置11の全面がタッチパネルとして機能する。
フロントドア2bの中央には、台座部13が設けられる。台座部13には、枠部材5と、遊技者の操作対象となる各種装置とが設けられる。
枠部材5は、図柄表示領域4と、ストップボタン取付部15とを有する。図柄表示領域4は、図2に示すように、枠部材5の開口部に設けられ、ストップボタン取付部15は、枠部材5の開口部の下部に設けられる。
図柄表示領域4は、正面(遊技者側)から見て3つのリール3L,3C,3Rに重畳する領域で、かつ、3つのリール3L,3C,3Rより手前側(遊技者側)に配置される。図柄表示領域4は、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後(キャビネット側)に配置された3つのリール3L,3C,3Rが透過して視認できる構成になっている。それゆえ、以下では、図柄表示領域4を、リール表示窓4という。
リール表示窓4は、その背後に設けられた3つのリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、各リールの周面に設けられた複数の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄がその枠内に表示されるように構成されている。リール表示窓4には、右上り斜めのクロスアップライン、上段のトップライン、中段のセンターライン、下段のボトムライン及び右下がり斜めのクロスダウンラインが表示されている。
リール表示窓4は、リール表示窓4の枠内には、リール毎に上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)が表示される。そのため、リール表示窓4は、3×3の図柄が表示される。リール表示窓4に表示されるクロスアップライン〜クロスダウンラインの5本のラインは、リール表示窓4が表示する3×3の図柄を直線的に結ぶラインである。
本実施形態では、これら5本のラインのうちのクロスアップラインが有効ラインであり、クロスアップラインに沿って表示された図柄の組合せに基づいて、入賞の判定が行われる。一方、クロスアップライン以外の4本のラインは、入賞の判定に用いられることのない疑似的なラインである。
有効ライン(クロスアップライン)は、後述のMAXベットボタン21を操作すること、又はメダル投入口20にメダルを投入することにより有効化される。ここで、MAXベットボタン21を操作することと、メダルを投入することとは同義である。したがって、例えば「メダルの投入枚数」という場合には、上述のMAXベットボタン21の操作によるBET枚数と実際にメダル投入口20に投入された投入枚数のいずれも含まれる。
リール表示窓4は、透明の窓カバー16によって覆われている。窓カバー16は、枠部材5の内面側に配置されており、フロントドアの前面側から取り外し不可能な構成になっている。
また、枠部材5は、シート載置部17を有する。そして、シート載置部17と窓カバー16との間には、遊技に関する情報が記載されたシート部材(情報シート)が配置される。したがって、情報シートは、凹凸や隙間の無い滑らかな表面を有する窓カバー16により覆われており、窓カバー16は情報シートの取付部となる。
上述のように、本実施形態のパチスロ機1では、窓カバー16は、フロントドアの前面側から取り外し不可能であり、かつ、凹凸や隙間の無い滑らかな表面を有するので、情報シートの取付部を介してパチスロ機1の内部にアクセスする不正行為を防ぐことができる。
ストップボタン取付部15は、面形状が略台形の平板部材で構成される。そして、ストップボタン取付部15は、リール表示窓4の下方に設けられ、かつ、略台形状の面が正面(遊技者側)に向くように設けられている。ストップボタン取付部15の略台形状の面には、3つのストップボタン19L,19C,19Rがそれぞれ貫通する3つの貫通孔が横並びに設けられる。
3つのストップボタン19L,19C,19Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応して設けられ、各ストップボタンは、対応するリールの回転を停止するために設けられる。これらのストップボタン19L,19C,19Rは、遊技者の操作対象となる各種装置の一つである。なお、以下では、ストップボタン19L,19C,19Rを、それぞれ左ストップボタン19L、中ストップボタン19C、右ストップボタン19Rともいう。
また、台座部13には、遊技者の操作対象となる各種装置として、ストップボタン以外に、メダル投入口20、MAXベットボタン21及びスタートレバー23が設けられる。
メダル投入口20は、遊技者によって外部からパチスロ機1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口20から受け入れられたメダルは、予め設定された枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、予め設定された枚数を超えた分は、パチスロ機1の内部に預けることができる。すなわち、パチスロ機1は、所謂クレジット機能を有する。
MAXベットボタン21は、パチスロ機1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。また、スタートレバー23は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。
また、正面から見て、フロントドアのリール表示窓4の左側部には、7セグメントLED(Light Emitting Diode)からなる情報表示器14と、操作ボタン22とが設けられる。情報表示器14は、後述の主制御基板71に接続され、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数という)、パチスロ機1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数という)等の情報をデジタル表示する。操作ボタン22は、遊技者に押下されるボタンであり、後述の副制御基板72に接続される。操作ボタン22の押下の検出及びそれに基づく選択操作の制御は副制御基板72により行われる。操作ボタン22は、十字キー及び決定ボタンを含み、遊技者が十字キーを操作すると、後述する選択カーソルが操作された方向に移動し、遊技者が決定ボタンを操作すると、選択カーソルが指し示している項目が選択(決定)される。
フロントドアの台座部13の両側には、それぞれサイドパネルユニット26L,26Rが設けられる。各サイドパネルユニットは、光源を有しており、光源から射出される光による演出を実行する。また、左側のサイドパネルユニット26Lの下方には、精算ボタン27が設けられる。精算ボタン27は、パチスロ機1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
フロントドアの台座部13の下方には、腰部パネルユニット31が設けられる。腰部パネルユニット31は、任意の画像が描かれた装飾パネルと、この装飾パネルを背面側から照明するための光を射出する光源とを有する。
腰部パネルユニット31の下方には、メダル払出口32と、スピーカ用孔33L,33Rと、メダルトレイユニット34とが設けられる。メダル払出口32は、後述のホッパー装置51(メダル払出装置)の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダルトレイユニット34は、メダル払出口32から排出されたメダルを貯める。フロントドアの内部には、スピーカ用孔33L,33Rと対向する位置に、スピーカ65L,65Rが配設される。スピーカ65L,65Rから出力される演出内容に対応する効果音や楽曲等の音は、スピーカ用孔33L,33Rを介して遊技者側に出力される。
<情報表示器>
次に、図3を参照して、情報表示器14の構成について説明する。図3に示すように、情報表示器14は、インサートランプ141と、スタートランプ142と、リプレイランプ143と、ベット数ランプ144と、クレジットランプ145と、払出枚数ランプ146と、指示モニタ147と、リミットランプ148とを含んで構成される。
インサートランプ141は、点灯(又は点滅(以下省略))することでメダルの投入が可能であることを遊技者に対して報せ、スタートランプ142は、点灯することでスタートレバー6の操作に伴い遊技の開始が可能であることを遊技者に対して報せ、リプレイランプ143は、点灯することで再遊技の作動によりメダルが自動投入されたことを遊技者に対して報せる。また、ベット数ランプ144は、点灯することでベットされたメダルの枚数を遊技者に報せ、クレジットランプ145は、点灯することでパチスロ機1の内部に貯留されているメダルの枚数(クレジット数)を遊技者に対して報せ、払出枚数ランプ146は、点灯することで遊技の結果により払い出されたメダルの枚数(払出枚数)を遊技者に対して報せる。
また、指示モニタ147は、報知ランプ147aと、状態表示器147b(ATランプ)と、を含んで構成される。報知ランプ147aは、例えば、7セグメントLEDにより構成され、報知する停止操作の情報に一義的に対応する態様で点灯することで、必要な停止操作の情報を遊技者に対して報せる。また、状態表示器147bは、点灯することで、現在の遊技状態が遊技者にとって有利な停止操作の態様を報知する遊技状態(例えば、ART遊技状態(図18参照))であることを遊技者に対して報せる。
ここで、後述するように、本実施形態では、停止操作の順序(押し順)に応じて表示される図柄の組合せが異なる役である「押し順役」を設けている。報知ランプ147aにおいて報知する停止操作の情報に一義的に対応する態様とは、例えば、押し順「左、中、右」を報知する場合に「1」を表示し、押し順「左、右、中」を報知する場合に「2」を表示するといったことである。なお、報知ランプ147aにおける停止操作の情報の報知の詳細は、図58で後述する。
後述の図4に示すように、情報表示器14は、ドア中継端子板68を介して主制御基板71により制御される。ここで、パチスロ機1では、主制御基板71により制御される報知ランプ147aに加えて、副制御基板72により制御される他の手段を用いて停止操作の情報を報知することとしてもよく、例えば、上述の液晶表示装置11において停止操作の情報を報知することとしてもよい。
この場合において、報知ランプ147aにおける報知の態様と、その他の手段における報知の態様とは、異なる態様であってもよい。すなわち、報知ランプ147aでは、報知する停止操作の情報に一義的に対応する態様で報知すればよく、必ずしも、停止操作の情報を直接的に報知する必要はない(例えば、報知ランプ147aにおいて「1」と表示されたとしても、遊技者によっては報知内容を特定できない可能性もあり、直接的な報知とは言えない)。これに対して、その他の手段における報知では、停止操作の情報を直接的に報知することとしてもよい。例えば、押し順「左、中、右」を報知する場合に、報知ランプ147aでは報知する押し順に一義的に対応する「1」を表示する一方で、その他の手段(液晶表示装置11)では、第1停止操作を左のリール3Lに対して行い、第2停止操作を中のリール3Cに対して行い、第3停止操作を右のリール3Rに対して行うことを直接的に報知することとしてもよい。
このように本実施形態のパチスロ機1では、副制御基板72の制御だけでなく、主制御基板71の制御によっても、内部当籤役に応じた必要な停止操作の情報を報知することができる。もちろん、停止操作の情報の報知は、遊技状態に応じて制御されることとしてもよい。より具体的には、後述の通常遊技状態(非ART)では停止操作の情報を報知することなく、後述のART遊技状態(図18参照)において停止操作の情報を報知することとしてもよい。
なお、本実施形態のパチスロ機1では、クレジットランプ145及び払出枚数ランプ146とは別に報知ランプ147aを設けているが、報知ランプ147aを設けることなく、クレジットランプ145又は払出枚数ランプ146のいずれかを用いて、停止操作の情報を報知することとしてもよい。
インサートランプ141〜状態表示器147bは、背面に設けられたLED(図示せず)により点灯、点滅、消灯する。パチスロ機1では、主制御基板71がこのLEDの点灯、点滅、消灯を制御することで、遊技に関する各種の情報を遊技者に対して報せる。
<パチスロ機が備える制御系>
次に、パチスロ機1が備える制御系について、図4を参照して説明する。図4は、パチスロ機1の制御系の構成を示す回路ブロック図である。
パチスロ機1は、主制御基板71と副制御基板72とを有する。また、パチスロ機1は、主制御基板71に接続された、リール中継端子板74、設定用鍵型スイッチ56、割合表示器58、キャビネット側中継基板44及び電源装置53を有する。さらに、パチスロ機1は、キャビネット側中継基板44を介して主制御基板71に接続された外部集中端子板47、ホッパー装置51及びメダル補助収納庫スイッチ75を有する。
リール中継端子板74は、各リール3L,3C,3Rのリール本体の内側に配設されている。リール中継端子板74は、各リール3L,3C,3Rのステッピングモータ(不図示)に電気的に接続されており、主制御基板71からステッピングモータに出力される信号を中継する。
設定用鍵型スイッチ56は、遊技者に付与される利益の大きさを設定するために設けられた複数の設定値の中から、いずれかの設定値を設定するとき、又はパチスロ機1に設定されている設定値の確認を行うときに使用される。
割合表示器58は、主制御基板71に接続され、主制御基板71から出力される信号に基づいて特定区間割合や役物割合等の各種割合を表示する。なお、割合表示器58の構成、及び割合表示器58に表示される各種割合の詳細については、図5を参照して後述する。
キャビネット側中継基板44は、主制御基板71と、外部集中端子板47、ホッパー装置51及びメダル補助収納庫スイッチ75とを電気的に接続するための中継基板である。外部集中端子板47は、メダル投入信号、メダル払出信号及びセキュリティー信号などの信号をパチスロ機1の外部へ出力するために設けられる。
ホッパー装置51は、多量のメダルを収容可能であり、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有する。ホッパー装置51は、貯留されたメダルが例えば50枚を超えたとき、又は、精算ボタン27が押下されてメダルの精算が行われるときに、メダルを払い出す。ホッパー装置51によって払い出されたメダルは、メダル払出口32(図2参照)から排出される。
メダル補助収納庫スイッチ441は、メダル補助収納庫(不図示)がメダルで満杯になっているか否かを検出する。なお、メダル補助収納庫は、ホッパー装置51から溢れ出たメダルを収納する。
電源装置53は、主制御基板71に接続された電源基板53bと、電源基板53bに接続された電源スイッチ53aとを有する。電源スイッチ53aは、パチスロ機1に必要な電源を供給するときに押下され、電源スイッチ53aが押下されると、電源装置53は、交流電圧100Vの電力を各部で必要な直流電圧の電力に変換し、該変換した電力を各部へ供給する。
また、パチスロ機1は、ドア中継端子板68、並びに、該ドア中継端子板68を介して、主制御基板71に接続された、セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67、BETスイッチ77、精算スイッチ78、スタートスイッチ79、ストップスイッチ基板80、遊技動作表示基板81及び副中継基板61を有する。
セレクタ66は、メダルの材質や形状等が適正であるか否かを選別する装置であり、メダル投入口20に投入された適正なメダルをホッパー装置51へ案内する。セレクタ66内においてメダルが通過する経路上には、図示しないが、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ(投入操作検出手段)が設けられる。
ドア開閉監視スイッチ67は、パチスロ機1の外部へ、フロントドアの開閉を報知するためのセキュリティー信号を出力する。BETスイッチ77は、MAXベットボタン21が遊技者により押下されたことを検出する。精算スイッチ78は、精算ボタン27が遊技者により押下されたことを検出する。スタートスイッチ79(開始操作検出手段)は、スタートレバー23が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
ストップスイッチ基板80(停止操作検出手段)は、回転しているリールを停止させるための回路と、停止可能なリールをLEDなどにより表示するための回路とを備える。また、ストップスイッチ基板80には、ストップスイッチが設けられる。ストップスイッチは、各ストップボタン19L,19C,19Rが遊技者により押下されたこと(停止操作)を検出する。
遊技動作表示基板81は、情報表示器14に接続され、メダルの投入を受け付けるとき、3つのリール3L,3C,3Rが回動可能なとき、及び、再遊技を行うときに、投入されたメダルの枚数を情報表示器14に表示させるための基板である。また、遊技動作表示基板81には、各種のLEDが接続される。これらLEDは、例えば、遊技動作表示基板81から入力される信号に基づいて、情報表示器14に設けられた遊技開始を表示するマークや再遊技を行うマークなどを点灯させる。
副制御基板72は、ドア中継端子板68及び副中継基板61を介して主制御基板71に接続される。また、パチスロ機1は、副中継基板61を介して副制御基板72に接続された、サウンドI/O基板83、LED基板84、タッチセンサ111及び操作ボタン203を有する。なお、タッチセンサ111及び操作ボタン203については、上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
サウンドI/O基板83は、スピーカ65L,65Rや図示しない各種スピーカなどからなるスピーカ群に音声の出力を行う。LED基板84は、副制御基板72により制御される各種のLED群85を発光させて、これら各種のLED群85を演出に応じてパターンで点灯、点滅、消灯させる。
また、パチスロ機1は、副制御基板72に接続された、ロムカートリッジ基板86及び液晶中継基板87を有する。なお、ロムカートリッジ基板86及び液晶中継基板87は、副制御基板72とともに副制御基板ケース57に収納されている。
ロムカートリッジ基板86は、演出用の画像(映像)、音声、光及び通信のデータを管理するための基板である。液晶中継基板87は、副制御基板72及び液晶表示装置11間の接続配線を中継する基板である。
<主制御回路>
次に、主制御基板71に実装される主制御回路91の構成について、図5を参照して説明する。図5は、パチスロ機1の主制御回路91の構成例を示すブロック図である。
主制御回路91は、主に、主制御基板71に実装されたマイクロコンピュータ92により構成される。マイクロコンピュータ92は、メインCPU93、メインROM94及びメインRAM95により構成される。
メインROM94には、メインCPU93により実行される制御プログラム、データテーブル、副制御回路101に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶される。また、メインROM94には、単位遊技に係る最少の遊技時間が複数記憶される。
メインRAM95には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
メインCPU93には、クロックパルス発生回路96、分周器97、乱数発生器98及びサンプリング回路99が接続される。クロックパルス発生回路96及び分周器97は、クロックパルスを発生する。メインCPU93は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器98は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路99は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
メインCPU93は、リールインデックスを検出してから各リールのステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU93は、各リールの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。なお、リールインデックスとは、リールが一回転したことを示す情報である。このリールインデックスは、例えば、発光部及び受光部を有する光センサと、各リールの所定の位置に設けられ、各リールの回転により発光部と受光部との間に介在される検知片を備えたリール位置検出部(不図示)により検出する。
ここで、各リールの回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM95に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM95に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リールに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出部(不図示)によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
すなわち、本実施形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理する。したがって、各リールの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
<副制御回路>
次に、副制御基板72に実装される副制御回路101の構成について、図6を参照して説明する。図6は、パチスロ機1の副制御回路101の構成例を示すブロック図である。
副制御回路101は、主制御回路91と電気的に接続されており、主制御回路91から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路101は、基本的に、サブCPU102、サブRAM103、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM105、ドライバ106を含んで構成される。
サブCPU102は、主制御回路91から送信されたコマンドに応じて、ロムカートリッジ基板86に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。ロムカートリッジ基板86は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域とによって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU102が実行する制御プログラムが記憶される。例えば、制御プログラムには、主制御回路91との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスクを実行するための各種プログラムが含まれる。また、制御プログラムには、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置11による映像の表示を制御する描画制御タスク、LED群85等の光源による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ65L,65Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等を実行するための各種プログラムも含まれる。
データ記憶領域には、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域が含まれる。また、データ記憶領域には、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等も含まれる。
サブRAM103には、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路91から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
サブCPU102、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM(フレームバッファを含む)105及びドライバ106は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置11に表示させる。
また、サブCPU102は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGMなどの音をスピーカ65L,65R等のスピーカ群により出力させる。また、サブCPU102は、演出内容により指定されたランプデータに従ってLED群85の点灯及び消灯を制御する。
<割合表示器>
次に、割合表示器58の構成について、図7を参照して説明する。図7において上述したように、本実施形態のパチスロ機1では、各種の割合を表示する割合表示器58を有する。図7(A)は、割合表示器58の取り付け例を示し、図7(B)は、割合表示器58に表示される内容を示す。
(割合表示器の構成)
図7に示すように、割合表示器58は、4桁の7セグメントLEDにより構成され、図7(B)で後述するように、上位2桁は、表示する割合の種類を示し、下位2桁は、当該割合の値を示す。割合表示器58は、管理者(遊技店の店員等)がパチスロ機1に不正改造がないか確認する際などに使用されるため、パチスロ機1の内部に設けられる。このとき、割合表示器58自体に対する不正を防止するため、割合表示器58は、主制御基板71を覆う主制御基板ケースの内部に設けられることが好ましい。
具体的な取り付け例としては、図7(A−1)に示すように、割合表示器58は、主制御基板71上に実装することとしてもよく、また、図7(A−2)に示すように、主制御基板71に接続された他の基板(割合表示基板)上に実装することとしてもよく、また、図7(A−3)に示すように、割合表示器58としての7セグメントLEDユニットを主制御基板に接続することで、取り付けることとしてもよい。いずれの場合であっても、図7(A)に示すように、主制御基板71とともに主制御基板ケースの内部に設けられることが好ましい。ここで、通常、主制御基板ケースには、記録紙や封印シールが貼りつけられるが、主制御基板ケース内に割合表示器58を設ける場合には、封印シールなどにより割合表示器58の視認性が損なわれることがないように、封印シールなどを貼りつけることが好ましい。なお、封印シールは、主制御基板ケースを開封した痕跡が残るようにするためのものであり、剥がしたときに跡が残るように特殊な加工がなされたシールである。また、記録紙は、主制御基板ケースの着脱や開封を正規の手続きで行ったときに、その旨を記録するための用紙であり、主制御基板71の識別番号が印字され、さらに、着脱又は開封を行った日時及びその際の担当者などを記入する記入欄が設けられている。ここで、正規の手続きとは、遊技機の製造(取付固定時)や遊技店に設置した後の立入検査などが挙げられる。
(割合表示器の表示内容)
続いて、割合表示器58の表示例について説明する。図7(B)に示すように、割合表示器58には、累計の特定区間割合と、直近6000ゲーム間の連続役物割合及び役物割合と、累計の連続役物割合及び役物割合と、が表示される。割合表示器58に累計の特定区間割合を表示する場合、4桁の7セグメントLEDのうちの上位2桁には、「AU」と表示され、直近6000ゲーム間の連続役物割合を表示する場合、上位2桁には、「=r」と表示され、直近6000ゲーム間の役物割合を表示する場合、上位2桁には、「=b」と表示され、累計の連続役物割合を表示する場合、上位2桁には、「Ar」と表示され、累計の役物割合を表示する場合、上位2桁には、「Ab」と表示される。また、4桁の7セグメントLEDのうちの下位2桁には、対応する割合がパーセント表示で表示される。
ここで、「特定区間割合」とは、全ての遊技状態における遊技回数(すなわち、総遊技回数)に対して、遊技者にとって有利な遊技状態における遊技回数が占める割合をいう。この場合において、遊技者にとって有利な遊技状態とは、遊技者にとって有利な情報を報知する報知状態(所謂AT中(本実施形態のART遊技状態))に加え、この報知状態への移行期待度が高いCZも含めることとしてもよい。また、報知状態中に開始するボーナス状態も、この場合における有利な遊技状態に含めることとしてもよい。
主制御基板71は、メインRAM33に設けられた所定のカウンタにおいて、全ての遊技状態における遊技回数を示す総遊技回数と、遊技者にとって有利な遊技状態における遊技回数を示す特定遊技回数とを計数しておき、以下に示す式により特定区間割合を算出する。
特定区間割合=特定遊技回数/総遊技回数×100
また、「連続役物割合」とは、全ての遊技状態において払い出されたメダルの総数(すなわち、総払出枚数)に対して、第一種特別役物、又は第一種特別役物に係る役物連続作動装置が作動中において払い出されたメダルの総数が占める割合をいう。
主制御基板71は、メインRAM33に設けられた所定のカウンタにおいて、全ての遊技状態において払い出されたメダルの総数を示す総払出枚数と、第一種特別役物、又は第一種特別役物に係る役物連続作動装置が作動中において払い出されたメダルの総数を示す第1特定遊技中払出枚数とを計数しておき、以下に示す式により連続役物割合を算出する。
連続役物割合=第1特定遊技中払出枚数/総払出枚数×100
また、「役物割合」とは、全ての遊技状態において払い出されたメダルの総数(すなわち、総払出枚数)に対して、いずれかの役物が作動中に払い出されたメダルの総数が占める割合をいう。なお、いずれかの役物とは、第一種特別役物、第一種特別役物に係る役物連続作動装置、第二種特別役物、第二種特別役物に係る役物連続作動装置、又は普通役物をいう。また、ART遊技状態中やCZ中も、遊技者にとって有利な状態であるため、いずれかの役物が作動している状態に含めることとしてもよい。
主制御基板71は、メインRAM33に設けられた所定のカウンタにおいて、全ての遊技状態において払い出されたメダルの総数を示す総払出枚数と、いずれかの役物が作動中に払い出されたメダルの総数を示す第2特定遊技中払出枚数とを計数しておき、以下に示す式により役物割合を算出する。
連続役物割合=第2特定遊技中払出枚数/総払出枚数×100
また、「累計」とは、パチスロ機1を設置してから現在までの全期間をいい、「直近6000ゲーム間」とは、6000ゲーム前の遊技から現在までの期間をいう。「累計」の割合を算出する場合、主制御基板71は、全期間において計数していた計数結果を用いて割合を算出すればよく、また、「直近6000ゲーム間」の割合を算出する場合、主制御基板71は、6000ゲーム前の遊技から現在までの期間において計数していた計数結果を用いて割合を算出すればよい。
なお、メインRAM33に設けられた所定のカウンタは、電源のON/OFFや設定変更がなされた場合でもクリア(初期化)されない領域に設けられる。すなわち、メインRAM33に記憶される割合表示器58に関するデータは、電源のON/OFFや設定変更がなされた場合でも消えないように構成されている。
また、メインRAM33に設けられた所定のカウンタは、400回の遊技を1セットとして、割合表示器58に関するデータを計数する。例えば、6000ゲーム間の割合を算出する場合には、15セットの累計の計数結果を用いて当該割合を算出する。
(割合表示器の表示内容(切り替え表示))
割合表示器58では、主制御基板71が算出した各種の割合を切り替えて表示する。割合表示器58に表示する内容の切り替え方法は任意であり、例えば、所定の間隔で自動的に、各種の割合を切り替えることとしてもよく、また、専用のスイッチの操作に応じて手動で、各種の割合を切り替えることとしてもよく、自動的な切り替えと手動による切り替えとを組み合わせて、各種の割合を切り替えることとしてもよい。
(割合表示器の変形例)
ところで、既存のパチスロ機は、割合表示器58を有していないため、図7(A)に示す割合表示器58の取り付け例では、既存のパチスロ機に対して大きな改変を行う必要がある。そこで、既存のパチスロ機において設けられている表示器を、各種の割合を表示する割合表示器58として用いることとしてもよい。具体的には、既存のパチスロ機では、貯留されているメダルの数(クレジット数)、及び今回の遊技において払い出されたメダルの枚数(払出枚数)を表示する表示器(情報表示器14)が設けられている。そこで、パチスロ機に対して特別な操作が行われた場合に、クレジット数を表示する表示部(クレジットランプ145)に表示する割合の種類を表示し、払出枚数を表示する表示部(払出枚数ランプ146)に当該種類の割合を表示するように、当該表示器の表示を切り替え可能にしてもよい。
なお、特別な操作は任意であるが、パチスロ機の内部に設けられたスイッチを用いた操作であることが好ましい。これにより、遊技者が偶然に特別な操作を行ってしまうことを防止できる。
[パチスロ機の遊技状態の遷移フロー]
次に、図8を参照しながら、本実施形態のパチスロ機1の主制御基板71(メインCPU93)により制御される遊技状態及びその遷移フローについて説明する。
本実施形態では、主制御基板71は、ボーナスの当籤/作動の有無、リプレイに係る内部当籤役の種別、及びその当籤確率に基づいて遊技状態を管理する。図8に示すように、主制御基板71は、ボーナス(F_BB1〜3)の当籤/作動の有無に基づいて、ボーナス非当籤状態、フラグ間状態及びボーナス状態を区別する。具体的には、ボーナス非当籤状態は、ボーナスに非当籤、かつ、ボーナスが作動していない状態であり、フラグ間状態は、ボーナス当籤、かつ、ボーナスが作動していない状態であり、ボーナス状態は、ボーナスが作動している状態である。
なお、ボーナスの当籤の有無は、メインRAM33に設けられる内部当籤役格納領域(図示せず)に格納されるデータに基づいて管理され、ボーナスの作動の有無は、メインRAM33に設けられる遊技状態フラグ格納領域(図示せず)に格納されるデータに基づいて管理される。ここで、本実施形態のパチスロ機1では、ボーナスに係る役が内部当籤役として決定されると、ボーナスが作動するまでボーナスに係る役が内部当籤役として持ち越される。フラグ間状態は、ボーナスに係る役が内部当籤役として持ち越されている状態である。
また、主制御基板71は、リプレイに係る内部当籤役の種別及びその当籤確率が互いに異なる、RT0〜RT3遊技状態の4種類の状態を設ける。なお、RT0遊技状態は、ボーナス状態の終了後などの初期状態において滞在する遊技状態である。また、RT1遊技状態は、リプレイに係る役が内部当籤役として決定される確率が低確率となる遊技状態であり、RT2遊技状態はリプレイに係る役が内部当籤役として決定される確率が高確率となる遊技状態である。また、RT3遊技状態は、ボーナスに係る役が内部当籤役として決定されているときに(すなわち、フラグ間)滞在する遊技状態である。
これらRT0〜RT3遊技状態は、メインRAM33に設けられる遊技状態フラグ格納領域(図示せず)に格納されるデータに基づいて管理される。具体的には、パチスロ機1では、RT1遊技状態フラグ〜RT3遊技状態フラグの3つのフラグを有し、これらフラグのオン/オフをメインRAM33で管理することでRT遊技状態を管理する。より具体的には、主制御基板71は、オンであるRT遊技状態フラグに応じたRT遊技状態を現在のRT遊技状態として特定する。なお、全てのRT遊技状態フラグがオフである場合には、主制御基板71は、現在のRT遊技状態がRT0遊技状態であると特定する。
図8に示すように、主制御基板71は、(1)RT0遊技状態においてベルこぼし目が表示されると、RT0遊技状態からRT1遊技状態に遊技状態を移行させる。また、主制御基板71は、(1)RT1遊技状態においてRT2移行リプが表示されると、RT1遊技状態からRT2遊技状態に遊技状態を移行させ、(3)RT2遊技状態においてベルこぼし目又はRT1移行リプが表示されると、RT2遊技状態からRT1遊技状態に遊技状態を移行させる。
ここで、ベルこぼし目は、後述する押し順ベル(F_押し順ベル1_1st〜F_押し順ベル2_3rd)が内部当籤役として決定された場合に、押し順ベルの種別毎に定められた押し順に不正解のときに表示される図柄の組合せである。また、RT2移行リプは、後述するRT1中リプ(F_RT1中リプ_123〜F_RT1中リプ_321)が内部当籤役として決定された場合に、RT1中リプの種別毎に定められた押し順に正解のときに表示される図柄の組合せである。また、RT1移行リプは、後述するRT2中リプ(F_RT2中リプ_1st〜F_RT2中リプ_3rd)が内部当籤役として決定された場合に、RT2中リプの種別毎に定められた押し順に不正解のときに表示される図柄の組合せである。
また、主制御基板71は、(4)RT0〜RT2遊技状態においてボーナスに係る役が内部当籤役として決定されると、RT0〜RT2遊技状態からRT3遊技状態(フラグ間)に遊技状態を移行させる。また、主制御基板71は、(5)RT3遊技状態において内部当籤役として決定されているボーナスに係る役が入賞し、ボーナス状態が開始すると、RT3遊技状態(フラグ間)からボーナス状態に遊技状態を移行させる。また、主制御基板71は、(6)ボーナス状態中にボーナス状態の終了条件を満たすと、ボーナス状態を終了してRT0遊技状態に遊技状態を移行させる。
ここで、本実施形態のパチスロ機1では、ボーナス状態中に払い出されたメダルの枚数が232枚を超える(233枚以上)ことを、ボーナス状態の終了条件としている。また、本実施形態のパチスロ機1では、ボーナス状態中は、8枚のメダルが払い出される役(F_RB役、F_7煽り役、F_7揃い役1、F_7揃い役2)が必ず内部当籤役として決定され、これらの役が必ず入賞する。その結果、ボーナス状態中は、8枚のメダルが毎遊技必ず払い出されることになり、ボーナス状態は、必ず30回の遊技で終了することになるため、ボーナス状態中に払い出されたメダルの枚数が232枚を超えることという終了条件は、ボーナス状態中の遊技回数が30回に達することと言い換えることもできる。
[主制御側の各種のデータテーブル1]
続いて、図8において説明した遊技状態の遷移を説明するために必要な各種データテーブルの構成について、図9〜図17を参照して説明する。なお、これら各種データテーブルは、メインROM94に記憶されている。
<図柄配置テーブル>
図9に示す図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄の配列をデータによって表している。図柄配置テーブルは、20個の図柄位置「0」〜「19」と、これらの図柄位置の各々に対応する図柄との対応関係を規定する。
図柄位置「0」〜「19」は、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々において回転方向に沿って配されている図柄の位置を示す。図柄位置「0」〜「19」に対応する図柄は、図柄カウンタの値を用いて図柄配置テーブルを参照することによって特定することができる。
図柄の種類としては、「赤7」、「青7」、「BAR」、「リプレイ」、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「ブランク1」、「ブランク2」及び「ブランク3」を含んでいる。
図9に示す図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときにリール表示窓4の中段に位置する図柄(リール表示窓4の中段を通過中の図柄)を図柄位置「0」に割り当てるとともに、リール3L、3C、3Rの回転方向に移動する順に、20個の図柄の各々に対して図柄位置「0」〜「19」を割り当てた対応関係を規定する。このように、リール表示窓4の中段を基準にすることで、リール表示窓4の中段に位置する図柄の種別を、3つのリール3L、3C、3R毎に特定することができる。
<図柄コード表>
また、図9に示すように、各リール3L、3C、3Rに配された各図柄は、図柄コード表によって特定され、1バイト(8ビット)のデータによって区別される。図9に示す図柄コード表は、3つのリール3L、3C、3Rの表面に配された図柄を特定するためのコードを表している。
本実施の形態によるパチスロ機1で用いる図柄は、「赤7」、「青7」、「BAR」、「リプレイ」、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「ブランク1」、「ブランク2」及び「ブランク3」の10種類である。図柄コード表では、「赤7」図柄(図柄コード1)に対して、データとして「00000001」が割り当てられ、「青7」図柄(図柄コード2)に対しては、データとして「00000010」が割り当てられている。同様に、「BAR」〜「ブランク3」の各図柄(図柄コード3〜10)に対しても、データとして「00000011」〜「00001010」が割り当てられている。
<図柄組合せテーブル>
次に、図10〜図12を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せ(コンビネーション)と、当該図柄の組合せが表示された際にメインRAM95に格納するデータと、当該図柄の組合せが表示された際の特典(メダルの払出枚数)との対応関係を規定する。
本実施形態では、有効ラインに沿って表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定された図柄の組合せ(コンビネーション)と一致する場合に入賞と判定される。そして、入賞と判定されると、メダルの払い出し、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナスゲーム(役物連続作動装置)の作動といった特典が遊技者に与えられる。なお、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定されている図柄の組合せのいずれとも一致しない場合には、所謂「はずれ」となる。すなわち、本実施形態では、「はずれ」に対応する図柄の組合せを図柄組合せテーブルに規定しないことにより、「はずれ」の図柄の組合せを規定する。なお、本発明はこれに限定されず、図柄組合せテーブルに、「はずれ」の項目を設けて、直接「はずれ」を規定してもよい。
図柄組合せテーブル中のデータ欄は、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するための情報を規定する。具体的には、データ欄には、対応する図柄の組合せのデータが格納される「格納領域」と、当該格納領域に格納される「データ(1バイトのデータ中の図柄の組合せに応じたビットを指定するためのデータ)」が規定される。
図柄組合せテーブルに規定する、コンビネーションは、各リール3L、3C、3Rが停止した場合に、有効ラインに沿って表示される各リール3L、3C、3Rの図柄組合せを意味する。それぞれのコンビネーションには、当該コンビネーションの役割や当該コンビネーションを構成する図柄の種別に応じたコンビネーション名が規定されている。
また、図柄組合せテーブルに規定する、払出枚数は、対応する図柄の組合せ(コンビネーション)が表示された際に払い出されるメダルの枚数を規定する。例えば、図12を参照すると、3BETの遊技でコンビネーション名「C_MDF1」〜「C_MDSP_02」の図柄の組合せが表示された場合には、8枚のメダルが払い出される。
また、図柄組合せテーブル中の内容欄は、それぞれの図柄の組合せの役割や、それぞれの図柄の組合せの特徴を示す。図10を参照して、例えば、コンビネーション名「C_移行目1_01」〜「C_移行目2_04」は、ベルこぼし目の図柄の組合せであり、有効ラインに沿って表示されると、遊技状態がRT1遊技状態に移行する(図8参照)。
また、コンビネーション名「C_BB_A」〜「C_BB_C3」は、第一種特別役物の連続作動装置(BB)に係る図柄の組合せであり、有効ラインに沿って表示されると、遊技状態がボーナス状態に移行する(図8参照)。
また、コンビネーション名「C_リーチ目リプ」は、リーチ目リプに係る図柄の組合せであり、有効ラインに沿って表示されると、再遊技の作動が行われる。なお、リーチ目リプに係る図柄の組合せは、当籤しても一般遊技状態中は有効ラインに沿って表示されることなく、フラグ間中のみ有効ラインに沿って表示される。
また、コンビネーション名「C_RT2_Tリプ_01」〜「C_RT2_Cリプ」は、RT2移行リプに係る図柄の組合せである。RT2移行リプが有効ラインに沿って表示されると、再遊技の作動が行われるとともに、遊技状態がRT2遊技状態に移行する(図8参照)。
また、コンビネーション名「C_Bリプ」〜「C_CDリプ_04」は、リプレイに係る図柄の組合せであり、有効ラインに沿って表示されると、再遊技の作動が行われる。また、コンビネーション名「C_RT1_CUリプ」〜「C_RTリプ_04」は、RT1移行リプに係る図柄の組合せである。RT1移行リプが有効ラインに沿って表示されると、再遊技の作動が行われるとともに、遊技状態がRT1遊技状態に移行する(図8参照)。
また、コンビネーション名「C_WMLN1_01」〜「C_WMLN3」は、スイカこぼし目に係る図柄の組合せであり、有効ラインに沿って表示されると、1枚のメダルが払い出される。また、コンビネーション名「C_CHA_A」〜「C_CHA_B4」は、チャンス目に係る図柄の組合せであり、有効ラインに沿って表示されると、1枚のメダルが払い出される。
また、コンビネーション名「C_制御B01_01」〜「C_制御B10_04」は、1枚出目に係る図柄の組合せであり、有効ラインに沿って表示されると、1枚のメダルが払い出される。また、コンビネーション名「C_CHE」は、弱チェリーに係る図柄の組合せであり、有効ラインに沿って表示されると、1枚のメダルが払い出される。
また、コンビネーション名「C_制御B01_01」〜「C_制御B10_04」は、1枚出目に係る図柄の組合せであり、有効ラインに沿って表示されると、1枚のメダルが払い出される。また、コンビネーション名「C_SCHE01」〜「C_SCHE03」は、強チェリーに係る図柄の組合せであり、有効ラインに沿って表示されると、1枚のメダルが払い出される。
また、コンビネーション名「C_CDWMLN1_01」〜「C_CUWMLN」は、スイカに係る図柄の組合せであり、有効ラインに沿って表示されると、5枚のメダルが払い出される。また、コンビネーション名「C_PCHA1」〜「C_PCHA6_04」は、確定チェリーに係る図柄の組合せであり、有効ラインに沿って表示されると、8枚のメダルが払い出される。また、コンビネーション名「C_CENB_01」〜「C_CUB」は、ベルに係る図柄の組合せであり、有効ラインに沿って表示されると、8枚のメダルが払い出される。
また、コンビネーション名「C_MCF1」は、BB中7煽りに係る図柄の組合せであり、有効ラインに沿って表示されると、8枚のメダルが払い出される。また、コンビネーション名「C_MD1」〜「C_MDSP_02」は、BB中7揃いに係る図柄の組合せであり、有効ラインに沿って表示されると、8枚のメダルが払い出される。
<内部抽籤テーブル>
続いて、図13を参照して、内部当籤役を決定する際に参照される内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、遊技状態毎に設けられ、それぞれの役に対応する抽籤値の情報を規定する。なお、図13に示す例では、それぞれの役に対する抽籤値自体は省略し、遊技状態毎にそれぞれの役が当籤可能であるか否かについてのみ示している。
なお、RT0〜RT2遊技状態は、リプレイに係る役に対応する抽籤値の情報のみが異なり、小役やボーナスに係る役に対応する抽籤値の情報は同一である。また、RT3遊技状態は、ボーナスに係る役が持ち越されている状態であり、ボーナスに係る役は当籤しない(抽籤値が0)ようになっているが、その他についてはRT0〜RT2遊技状態と同様に、リプレイに関する役に対応する抽籤値の情報のみが異なり、小役に対応する抽籤値の情報は同一である。このとき、RT3遊技状態中は、No3〜No7などのボーナスに係る役と小役とが同時に当籤する場合の抽籤値が減ることで、当該小役に対応する抽籤値が低下するように見えるが、その分の抽籤値は、No35〜No39などにおいて対応する小役の抽籤値が増加するため、小役に対応する抽籤値は、RT遊技状態に関わらず同一になる。
本実施形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される抽籤用乱数値を、各役に応じた抽籤値(図示せず)で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(所謂「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。
したがって、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられた役が内部当籤役として決定される確率が高い。すなわち、各番号の当籤確率は、「各番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
図13を参照すると、本実施形態のパチスロ機1では、ボーナス状態中は、抽籤の結果として「はずれ」が決定されないことが分かる。すなわち、本実施形態のパチスロ機1では、ボーナス状態中は、役「F_RB役」「F_7煽り役」「F_7揃い役1」「F_7揃い役2」の何れかが必ず内部当籤役として決定され、抽籤の結果が「はずれ」となることはない。
<内部当籤役と図柄組合せの対応表>
図14〜図16は、それぞれの役が内部当籤役として決定された場合に各内部当籤役において有効ライン上に表示可能な図柄の組合せ(コンビネーション)との対応関係を示す比較表である。各対応表における丸印は、内部当籤役として決定された役において、有効ライン上に表示可能な図柄の組合せ(コンビネーション)を示す。
パチスロ機1では、主制御基板71は、内部当籤役及び遊技状態に応じて停止制御を異ならせ、所定の役が内部当籤役として決定された場合に、図14〜図16に示す対応関係の図柄の組合せ(コンビネーション)を表示可能にリール3L,3C,3Rの回転を停止する。ここで、図14〜図16に示す対応表では、役が内部当籤役として決定された場合に表示される可能性のある全ての図柄の組合せを列挙しているが、役に対応して丸印が付された図柄の組合せであっても、表示されないことがある。
すなわち、パチスロ機1では、停止表示可能な図柄の組合せや現在の遊技状態に応じて停止制御(例えば、優先して引き込む図柄)を異ならせることとしており、優先して引き込む図柄の関係上、丸印が付された図柄の組合せであっても表示されないことがある。そこで、役の種別と実際に停止表示される図柄の組合せとの対応関係を、図17に示す。
<ボーナス状態中以外の状態における当籤役と図柄の組合せとの対応関係>
図17の対応関係1は、ボーナス状態中以外の状態における当籤役と図柄の組合せとの対応関係(一部の役については省略)を示している。パチスロ機1では、複数の役として、停止操作の順序(押し順)に応じて表示される図柄の組合せが異なる役である「押し順役」を設ける。図17における「押し順正解」に対応付けられた図柄の組合せは、押し順に応じて表示される図柄の組合せのうち、遊技者にとって有利な図柄の組合せであり、「押し順不正解」に対応付けられた図柄の組合せは、押し順に応じて表示される図柄の組合せのうち、遊技者にとって不利な図柄の組合せである。遊技者にとって有利な停止操作を報知する場合、正解となる押し順を報知し、結果、「押し順正解」に対応付けられた図柄の組合せが表示されることになる。
ここで、本実施形態では、押し順役の名称の末尾は、正解となる押し順を表している。具体的には、役の名称の末尾「1st」は、正解となる押し順が、第1停止操作が左のリール3Lに対するものであることを意味し、役の名称の末尾「2nd」は、正解となる押し順が、第1停止操作が中のリール3Cに対するものであることを意味し、役の名称の末尾「3rd」は、正解となる押し順が、第1停止操作が右のリール3Rに対するものであることを意味している。また、役の名称の末尾「123」は、正解となる押し順が「左、中、右」であることを意味し、役の名称の末尾「132」は、正解となる押し順が「左、右、中」であることを意味し、役の名称の末尾「213」は、正解となる押し順が「中、左、右」であることを意味し、役の名称の末尾「231」は、正解となる押し順が「左、右、中」であることを意味している。
図17に示すように、役「F_RT1中リプ_123」〜「F_RT1中リプ_321」は、押し順に応じて表示される図柄の組合せが異なる役であり、押し順が正解である場合には、RT2移行リプに係る図柄の組合せ(図10参照)のうちの図14〜図16に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示され、押し順が正解でない場合には、リプレイに係る図柄の組合せ(図10参照)のうちの図14〜図16に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。
また、役「F_RT2中リプ_1st」〜「F_RT2中リプ_3rd」は、押し順に応じて表示される図柄の組合せが異なる役であり、押し順が正解である場合には、リプレイに係る図柄の組合せ(図10参照)のうちの図14〜図16に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示され、押し順が正解でない場合には、RT1移行リプに係る図柄の組合せ(図10参照)のうちの図14〜図16に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。
また、役「F_押し順ベル1_1st」〜「F_押し順ベル2_3rd」は、押し順に応じて表示される図柄の組合せが異なる役である。一般遊技状態において、役「F_押し順ベル1_1st」〜「F_押し順ベル2_3rd」は、押し順が正解である場合には、ベルに係る図柄の組合せ(図12参照)のうちの図14〜図16に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示され、押し順が正解でない場合には、ベルこぼし目又は1枚出目に係る図柄の組合せ(図10又は図11参照)のうちの図14〜図16に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。
なお、役「F_押し順ベル1_1st」〜「F_押し順ベル2_3rd」のうちの、役「押し順ベル1(「F_押し順ベル1_1st」「F_押し順ベル1_2nd」「F_押し順ベル1_3rd」)」は、一般遊技状態中とフラグ間中とで停止制御が変わることのない役であり、役「押し順ベル2(「F_押し順ベル2_1st」「F_押し順ベル2_2nd」「F_押し順ベル2_3rd」)」は、一般遊技状態中とフラグ間中とで停止制御が変わる役である。すなわち、役「押し順ベル2」は、フラグ間中は、押し順に関係なくベルの図柄の組合せ(図12参照)のうちの図14〜図16に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。
<ボーナス状態における当籤役と図柄の組合せとの対応関係>
図17の対応関係2は、ボーナス状態における当籤役と図柄の組合せとの対応関係を示している。役「F_RB役」は、押し順に関係なくベルの図柄の組合せ(図12参照)のうちの図14〜図16に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。
また、役「F_7煽り役」は、BB中7煽り又はベルの図柄の組合せ(図12参照)のうちの図14〜図16に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。また、役「F_7揃い役1」「F_7揃い役2」は、BB中7揃い又はベルの図柄の組合せ(図12参照)のうちの図14〜図16に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。なお、役「F_7煽り役」〜「F_7揃い役2」は、押し順に応じて表示される図柄の組合せが異なる役であってもよく、また、押し順に関係なく共通の図柄の組合せが表示される役であってもよい。
図13の内部抽籤テーブルに示すように、ボーナス状態中は、内部抽籤の結果が「はずれ」となることがなく、役「F_RB役」〜「F_7揃い役2」の何れかが必ず内部当籤役として決定される。そして、図17の対応関係2に示すように、役「F_RB役」〜「F_7揃い役2」の何れも、表示されることで8枚のメダルが払い出される図柄の組合せ(ベル、BB中7煽り又はBB中7揃い)が表示される。そのため、本実施形態のパチスロ機1では、ボーナス状態中は、毎遊技8枚のメダルが払い出されることになる。
<報知の有無に関する遊技状態の遷移フロー>
パチスロ機1は、ボーナスの当籤/作動の有無、リプレイに係る内部当籤役の種別、及びその当籤確率に基づいて遊技状態を管理する一方で、遊技者にとって有利な停止操作を報知するか否かなどに基づいて遊技状態を管理する。続いて、図18を参照して、報知の有無に関する遊技状態の遷移フローについて説明する。
図18に示すように、パチスロ機1の主制御基板71は、報知の有無に基づいて通常遊技状態と及びCZ(チャンスゾーン)とART遊技状態とを区別する。通常遊技状態及びCZは、基本的には、遊技者にとって有利な停止操作の内容を報知しない遊技状態(非ART)であり、ART遊技状態は、遊技者にとって有利な停止操作を報知する遊技状態である。本実施形態のパチスロ機1では、遊技者は、通常遊技状態から(状況に応じてボーナス状態を挟みながら)、遊技者にとって有利なART遊技状態に移行するように遊技を行っていくことになる。
通常遊技状態は、パチスロ機1において最も不利な遊技状態であり、図18に示すように、通常遊技状態からはCZ及びART遊技状態に移行する可能性がある。具体的には、通常遊技状態ではCZへの移行抽籤を行っており、(A)この移行抽籤に当籤すると、主制御基板71は、通常遊技状態からCZに遊技状態を移行させる。また、通常遊技状態ではARTへの移行抽籤を行っており、(B)この移行抽籤に当籤すると、主制御基板71は、通常遊技状態からART遊技状態に遊技状態を移行させる。
CZは、ART遊技状態に移行することについての期待度が高い遊技状態(チャンスゾーン)であり、図18に示すように、CZからは通常遊技状態又はART遊技状態に移行する可能性がある。具体的には、CZではARTへの移行抽籤を行っており、(C)この移行抽籤に当籤すると、主制御基板71は、CZからART遊技状態に遊技状態を移行させ、(D)この移行抽籤に当籤することなくCZが終了すると、主制御基板71は、CZから通常遊技状態に遊技状態を移行させる。
ここで、パチスロ機1において、ART遊技状態は、基本的にはRT2遊技状態のうちARTに当籤中の遊技状態であり、ART当籤後にRT遊技状態がRT2遊技状態まで移行すると開始する。図8に示すように、RT2遊技状態は、RT0、RT1遊技状態から移行することになるため、ART当籤後であってもすぐにART遊技状態が開始されるわけではない。そこで、パチスロ機1では、ART当籤後(より詳細には、ART前兆後)のRT2遊技状態に移行するまでの間をART準備中とし、このART準備中においてRT2遊技状態に移行するために必要な停止操作を報知する。
続いて、ART遊技状態は、基本的にはRT2遊技状態のうちARTに当籤中の遊技状態である。図18に示すように、ART遊技状態は、通常ART及び上乗せゾーンにより構成される。通常ART及び上乗せゾーンは、それぞれ遊技性が異なる遊技状態であり、通常ARTは、所定ゲーム数の間、遊技者にとって有利な停止操作(例えば、払い出されるメダルの枚数が多い図柄の組合せを表示させるための停止操作や、RT2遊技状態を維持するために必要な停止操作)を報知する遊技状態であり、上乗せゾーンは、遊技者にとって有利な停止操作を報知するとともに、通常ARTの継続期間を上乗せする上乗せチャンスゾーンとして機能する遊技状態である。なお、上乗せゾーン中は、通常ARTの継続期間を消化せずに遊技が行われる。
図18に示すように、通常ARTからは上乗せゾーン又は通常遊技状態に移行する可能性がある。具体的には、通常ARTでは上乗せゾーンへの移行抽籤を行っており、(E)この移行抽籤に当籤すると、主制御基板71は、通常ARTから上乗せゾーンに遊技状態を移行させる。また、通常ARTは、継続期間が管理されており、(G)この継続期間が終了すると、主制御基板71は、通常ARTから通常遊技状態に遊技状態を移行させる。なお、通常ARTの継続期間の管理方法は任意であるが、本実施形態のパチスロ機1では、ゲーム数により継続期間を管理する。もちろん、ゲーム数ではなく、通常ART中に払い出されるメダルの枚数や差枚数により継続期間を管理することとしてもよく、また、通常ART中にメダルの払い出しに影響を与える報知を行った回数(ナビ回数)により継続期間を管理することとしてもよい。
図18に示すように、上乗せゾーンからは通常ARTに移行する可能性がある。具体的には、上乗せゾーンでは終了抽籤を行っており、(F)この終了抽籤に当籤してしまうと上乗せゾーンが終了し、主制御基板71は、上乗せゾーンから通常ARTに遊技状態を移行させる。
また、図18に示すように、通常遊技状態、CZ及びART遊技状態(通常ART又は上乗せゾーン)からは、ボーナス状態に移行する可能性がある。具体的には、図18に示すように、(H)通常遊技状態、CZ及びART遊技状態においてボーナスに係る役が入賞すると、主制御基板71は、ボーナス状態に遊技状態を移行させる。
ここで、ボーナス状態には、通常BB、エピソードBB及び特殊BBが含まれる。パチスロ機1では、ボーナスに係る役が内部当籤役として決定されたタイミングや、ボーナスに係る役が入賞したタイミングにおける状況に基づいて、ボーナス状態の種別を決定する。具体的には、主制御基板71は、上乗せゾーンの一部である上乗せゾーン2中などにボーナスに係る役が内部当籤役として決定されると、開始するボーナス状態として特殊BBを決定する。
通常BB及びエピソードBBと、特殊BBとでは、ボーナス状態中の遊技性が異なる。具体的には、主制御基板71は、通常BB及びエピソードBB中は、内部当籤役に基づいて通常ARTや上乗せゾーンの権利を付与する抽籤を行い、特殊BB中は、内部当籤役に基づいて通常ARTの継続期間の上乗せ抽籤を行う。すなわち、通常BB及びエピソードBB中は、通常ARTや上乗せゾーンの権利が付与され、特殊BB中は、通常ARTの継続期間を上乗せする上乗せゲーム数が付与される。なお、通常BBとエピソードBBとは、ボーナス状態中の演出(表示)が異なるだけであり、ボーナス状態中の遊技性は同じである。言い換えると、通常BBとエピソードBBとは、サブ側(副制御基板72)による演出制御は異なるものの、メイン側(主制御基板71)による遊技制御は異ならない。
図18に示すように、ボーナス状態ではART遊技状態への移行抽籤を行っており、ボーナス状態終了時に、(I)ART遊技状態の権利が付与されてない場合には、主制御基板71は、ボーナス状態から通常遊技状態に遊技状態を移行させる。また、ボーナス状態終了時に、(J)ART遊技状態の権利が付与されている場合には、主制御基板71は、ボーナス状態からART遊技状態に遊技状態を移行させる。なお、ボーナス状態終了時にART遊技状態の権利が付与されているとは、ボーナス状態中に行う抽籤に伴いART遊技状態の権利が付与されたことに加え、ボーナス状態の前からART遊技状態の権利が付与されていた場合も含む。
[主制御側の各種のデータテーブル2]
次に、図18において説明した遊技状態の遷移を説明するために必要な各種データテーブルの構成について、図19〜図58を参照して説明する。なお、これら各種データテーブルは、メインROM94に記憶されている。
(抽籤用フラグ決定テーブル)
図19は、内部当籤役から抽籤用フラグを決定するための抽籤用フラグ決定テーブルである。一般的にパチスロ機では、内部当籤役に基づいて各種の抽籤を行うが、多数の役(図19を参照すると44種類)を内部当籤役として決定可能な場合に、それぞれの役毎に抽籤の結果を設けたのでは、一つの抽籤に要するデータ量が膨大になってしまう。遊技性の観点からは、様々な抽籤を行うことが好ましいが、メインROM94は仕様上容量が限られているため、一つの抽籤に要するデータ量が膨大になってしまうと、抽籤の種類を減らさなければならず、全体として遊技性が単調になってしまう。
そこで、本実施形態のパチスロ機1では、多数の役をグループ化するとともに、このグループ化した情報(抽籤用フラグ)に基づいて、各種の抽籤を行う。これにより、それぞれの抽籤に要するデータ量を抑えることができる。また、本実施形態のパチスロ機1では、多数の役のグループ化を様々な態様で行うことで、それぞれの抽籤に対して特徴付け(例えば、ある抽籤では別のグループである役同士が、他の抽籤では同一のグループとなることで、それぞれの抽籤が特徴づけられる)を行う。
図19に示す抽籤用フラグ決定テーブルは、多数の役を様々な態様でグループ化するために用いられ、内部当籤役として決定されたそれぞれの役に対して抽籤用フラグの情報を規定する。例えば、役「F_スイカ」は、抽籤用フラグAとして「3」、抽籤用フラグBとして「3」、抽籤用フラグCとして「3」、抽籤用フラグDとして「1」が規定されている。
<表モードの概要>
続いて、図20を参照して、表モードの概要について説明する。図20に示すように、本実施形態のパチスロ機1では、表モードとして、「低確」「高確ショート」「高確ロング」の3つのモードを有する。この表モードは、例えば、通常遊技状態中に行うCZ抽籤や、ART遊技状態中に行う上乗せ抽籤に用いられ、基本的には、表モード「低確」は、これら抽籤において当籤する確率が低い状態であり、また、表モード「高確ショート」「高確ロング」は、これら抽籤において当籤する確率が高い状態である。
主制御基板71は、遊技状態が通常遊技状態、ART準備中又は通常ARTの何れかである場合に、抽籤用フラグBに基づいて表モードの移行を行うとともに、ボーナス状態の終了時にも表モードの移行を行う。具体的には、主制御基板71は、図21や図22に示すデータテーブルを用いて表モードの移行を行う。
(表モード移行抽籤用番号決定テーブル)
図21は、抽籤用フラグBから表モード移行抽籤用番号を決定するための表モード移行抽籤用番号決定テーブルである。表モード移行抽籤用番号決定テーブルは、抽籤用フラグB及び現在の表モードに対応付けて、表モード移行抽籤用番号を規定する。表モード移行抽籤用番号は、表モードの移行抽籤に用いられる情報である。例えば、抽籤用フラグB「3」は、現在の表モードが「低確」である場合には、表モード移行抽籤用番号として「2」が決定され、現在の表モードが「高確ショート」である場合には、表モード移行抽籤用番号として「3」が決定され、現在の表モードが「高確ロング」である場合には、表モード移行抽籤用番号として「4」が決定される。
(表モード移行抽籤テーブル)
図22は、表モードの移行先を抽籤するための表モード移行抽籤テーブルであり、図22(A)は、遊技状態が通常遊技状態、ART準備中又は通常ARTの何れかである場合に行う移行抽籤に用いられるテーブルであり、図22(B)は、ボーナス状態の終了時に行う移行抽籤に用いられるテーブルである。
図22(A)に示すように、表モード移行抽籤テーブル1は、表モード移行抽籤用番号毎に移行先の表モードについての抽籤値の情報を規定する。例えば、表モード移行抽籤用番号が「3」である場合には、移行先の表モードとして「高確ショート」が必ず抽籤されることになる。
また、図22(B)に示すように、表モード移行抽籤テーブル2は、ボーナス状態終了時の表モード毎に移行先の表モードについての抽籤値の情報を規定する。例えば、ボーナス状態終了時の表モードが「低確」である場合には、移行先の表モードとして「低確」又は「高確ショート」が抽籤されることになる。
<通常遊技状態中の遊技の流れ>
続いて、図23〜図30を参照して、通常遊技状態中の遊技について説明する。図23は、通常遊技状態中の遊技の流れを示す図であり、図24〜図30は、通常遊技状態中に用いられる各種のデータテーブルを示す図である。
図23に示すように、通常遊技状態中は、主制御基板71は、CZへの移行を行うCZ抽籤と、ART遊技状態への移行を行うART抽籤とを行う。通常遊技状態中に、主制御基板71は、抽籤用フラグB及び表モードに基づいてCZ抽籤を行い、CZ抽籤に当籤した場合には、その後(前兆を介して)遊技状態をCZに移行し、非当籤の場合には、遊技状態を通常遊技状態のまま維持する。また、通常遊技状態中に、主制御基板71は、抽籤用フラグAに基づいてART抽籤を行い、ART抽籤に当籤した場合には、その後(前兆を介して)遊技状態をART遊技状態に移行し、非当籤の場合には、遊技状態を通常遊技状態のまま維持する。
(CZ抽籤用番号決定テーブル)
図24は、抽籤用フラグBからCZ抽籤用番号を決定するためのCZ抽籤用番号決定テーブルである。CZ抽籤用番号決定テーブルは、抽籤用フラグB及び現在の表モードに対応付けて、CZ抽籤用番号を規定する。CZ抽籤用番号は、CZ抽籤に用いられる情報である。CZ抽籤用番号決定テーブルを参照すると、抽籤用フラグ「0(はずれ)」〜「3(押し順ベル)」は、現在の表モードに関わらず、CZ抽籤用番号として「0」が決定される。なお、CZ抽籤用番号「0」は、CZ抽籤に当籤することのない番号であるため、抽籤用フラグ「0(はずれ)」〜「3(押し順ベル)」の場合には、CZ抽籤に当籤することがない。
(通常中CZ抽籤テーブル)
図25は、CZ抽籤用番号に基づき通常遊技状態中に行うCZ抽籤に用いられる通常中CZ抽籤テーブルである。通常中CZ抽籤テーブルは、CZ抽籤用番号毎に、CZ抽籤の抽籤結果に関する抽籤値の情報を規定する。なお、後述するように、本実施形態のパチスロ機1では、CZとして、CZ1,CZ2,CZ3,CZ4及び特殊CZを有している。CZ1〜CZ4は、CZ中に行うART抽籤に当籤する期待度が異なるチャンスゾーンであり、基本的には、CZ1が最も当籤し難く、CZ2が次に当籤し難く、CZ3が次に当籤し難く、CZ4が最も当籤し易い。また、特殊CZは、移行した段階でART遊技状態への移行が確定しているチャンスゾーンである。
通常中CZ抽籤テーブルを用いたCZ抽籤では、CZ1,CZ2,CZ3,CZ4及び特殊CZのうちCZ1〜CZ4への移行に当籤する可能性があり、特殊CZへの移行に当籤することはない。なお、特殊CZは、CZ1〜CZ4への移行に当籤した後のCZ前兆中に行う昇格抽籤に当籤することで、移行する可能性がある(図29参照)。
(ART抽籤用番号決定テーブル)
図26は、抽籤用フラグAからART抽籤用番号を決定するためのART抽籤用番号決定テーブルである。ART抽籤用番号決定テーブルは、抽籤用フラグA及び現在の遊技状態に対応付けて、ART抽籤用番号を規定する。ART抽籤用番号は、ART抽籤に用いられる情報である。なお、図26のART抽籤用番号決定テーブルを参照すると、通常遊技状態中及びART終了待ち中を除く状態では、その状態に応じたART抽籤が別に行われることになるため、ボーナス当籤時(抽籤用フラグA「7」「8」)を除きART抽籤用番号として「0(ART抽籤に非当籤)」が決定される。
(ART抽籤テーブル)
図27は、ART抽籤用番号に基づいて行うART抽籤に用いられるART抽籤テーブルである。ART抽籤テーブルは、ART抽籤用番号毎に、ART抽籤の抽籤結果に関する抽籤値の情報を規定する。なお、本実施形態のパチスロ機1では、上乗せゾーンとして、上乗せゾーン1、上乗せゾーン2及び上乗せゾーン3を有している。上乗せゾーン1〜上乗せゾーン3は、それぞれ通常ARTの継続期間の上乗せが行われる点で共通するが、その上乗せの方法や上乗せの頻度がそれぞれ異なる。これら上乗せゾーン1〜上乗せゾーン3の詳細については、後述する。
また、図中「ART ストック+1」とは、通常ARTの権利が一つ付与されることであり、「ART、上乗せゾーン1 ストック+1」とは、通常ARTの権利と上乗せゾーン1の権利とがそれぞれ一つ付与されることであり、「ART、上乗せゾーン2 ストック+1」とは、通常ARTの権利と上乗せゾーン2の権利とがそれぞれ一つ付与されることであり、「ART、上乗せゾーン3 ストック+1」とは、通常ARTの権利と上乗せゾーン3の権利とがそれぞれ一つ付与されることである。
(前兆ゲーム数抽籤テーブル)
続いて、図28は、通常遊技状態中に行うCZ抽籤やART抽籤に当籤した場合に、CZやART遊技状態に移行する前の前兆ゲーム数を決定するための前兆ゲーム数抽籤テーブルである。前兆ゲーム数抽籤テーブルは、当籤した抽籤の種別毎に前兆ゲーム数についての抽籤値の情報を規定する。主制御基板71は、通常遊技状態中にCZ抽籤やART抽籤に当籤した場合、前兆ゲーム数を抽籤し、この前兆ゲーム数が経過した後に通常遊技状態からCZやART遊技状態に遊技状態を移行する。
(CZ前兆中CZ昇格抽籤テーブル)
続いて、図29は、CZの前兆中に行うCZの昇格抽籤に用いられるCZ前兆中CZ昇格抽籤テーブルである。CZ前兆中CZ昇格抽籤テーブルは、抽籤用フラグB毎に昇格抽籤の抽籤結果に関する抽籤値の情報を規定する。
(ART前兆中上乗せゾーン抽籤テーブル)
続いて、図30は、ARTの前兆中に行う上乗せゾーン1のストック抽籤に用いられるART前兆中上乗せゾーン抽籤テーブルである。ART前兆中上乗せゾーン抽籤テーブルは、抽籤用フラグA毎にストック抽籤の抽籤結果に関する抽籤値の情報を規定する。
主制御基板71は、図25を用いたCZ抽籤においてCZ1〜CZ4の何れかに当籤すると、図28を用いて前兆ゲーム数をセットする。そして、主制御基板71は、この前兆ゲームの間に、図29を用いた昇格抽籤を行い、昇格抽籤に当籤した場合には、CZ抽籤において当籤していたCZ1〜CZ4を特殊CZに書き換える(昇格させる)。
同様に、主制御基板71は、図27を用いたART抽籤においてARTに当籤すると、図28を用いて前兆ゲーム数をセットする。そして、主制御基板71は、この前兆ゲームの間に、図30を用いたストック抽籤を行い、ストック抽籤に当籤した場合には、上乗せゾーン1の権利を一つ付与する。
<CZ中の遊技の流れ>
続いて、図31〜図35を参照して、CZ中の遊技について説明する。図31は、CZ中の遊技の流れを示す図であり、図32〜図35は、CZ中に用いられる各種のデータテーブルを示す図である。
図31(A)に示すように、CZ1〜CZ4は、CZ前半とCZ後半とにより構成される。CZ前半は、12ゲーム継続しART抽籤が行われ、CZ後半は、3ゲーム又は4ゲーム継続し、CZ前半中のART抽籤の結果を報知するバトル演出が行われる。
主制御基板71は、CZ前半中に抽籤用フラグBに基づいてART抽籤を行い、また、CZ前半の最終ゲーム開始時にCZ後半のゲーム数の抽籤を行う。また、主制御基板71は、CZ後半中にも所謂レア役に応じてART抽籤を行っており、CZ前半中のART抽籤の結果の書き換えや、更なるARTの権利の付与を行う。主制御基板71は、CZ(前後半)中に行うARTに非当籤の場合には、CZ終了後に遊技状態を通常遊技状態に移行させ、ARTに当籤した場合には、CZ終了後に遊技状態を通常ARTに移行させ、ARTと上乗せゾーンとに当籤した場合には、CZ終了後に遊技状態を当籤した種別の上乗せゾーンに移行させる。
続いて、図31(B)に示すように、特殊CZ中は、上乗せゾーンのストック抽籤を行っており、特殊CZは、10ゲーム経過するまで、又はストック抽籤に当籤するまで継続する。主制御基板71は、特殊CZ中に、抽籤用フラグBに基づいて上乗せゾーン2のストック抽籤を行う。そして、主制御基板71は、上乗せゾーン2のストック抽籤に当籤することなく10ゲームが経過した場合には、特殊CZ終了して遊技状態を通常ARTに移行させ、10ゲームが経過する前に上乗せゾーン2のストック抽籤に当籤した場合には、特殊CZを終了して遊技状態を上乗せゾーン2に移行させる。
(CZ中ART抽籤用番号決定テーブル)
図32は、抽籤用フラグBからCZ中ART抽籤用番号を決定するためのCZ中ART抽籤用番号決定テーブルである。CZ中ART抽籤用番号決定テーブルは、CZ中の状況毎に設けられる。例えば、ART抽籤に未だ当籤していないCZの前半中は「ART非当籤のCZ前半中」のCZ中ART抽籤用番号決定テーブルが用いられ、ART抽籤に当籤しないまま行われるCZの後半中は「ART非当籤のCZ後半中」のCZ中ART抽籤用番号決定テーブルが用いられ、ART抽籤に当籤した後のCZ(前後半)中は「ART当籤後のCZ(前後半)中」のCZ中ART抽籤用番号決定テーブルが用いられる。
また、CZ中ART抽籤用番号決定テーブルは、抽籤用フラグB及びCZの種別に対応付けて、CZ中ART抽籤用番号を規定する。CZ中ART抽籤用番号は、CZ1〜CZ4中に行うART抽籤に用いられる情報である。図32のCZ中ART抽籤用番号決定テーブルを参照すると、CZの前半では、一度ART抽籤に当籤するまでは、抽籤用フラグBの種別に関係なくCZ中ART抽籤用番号として「0」以外が決定される。一方で、一度ART抽籤に当籤すると、又はCZの後半では、CZ中ART抽籤用番号「0」以外は、抽籤用フラグB「3」〜「7」(所謂レア役以上)でしか決定されない。
(CZ中ART抽籤テーブル)
図33は、CZ中ART抽籤用番号に基づいて行うART抽籤に用いられるCZ中ART抽籤テーブルである。CZ中ART抽籤テーブルは、CZ中ART抽籤用番号毎に、ART抽籤の抽籤結果に関する抽籤値の情報を規定する。パチスロ機1では、「0」以外のCZ中ART抽籤用番号が決定されている場合には、所定の確率でART抽籤に当籤することになる。
(バトルゲーム数抽籤テーブル)
図34は、CZ前半の最終ゲーム開始時にCZ後半のゲーム数(バトルゲーム数)を決定するために用いられるバトルゲーム数抽籤テーブルである。バトルゲーム数抽籤テーブルは、CZ前半中のART抽籤の結果(当籤、非当籤)に応じて、CZ後半のゲーム数に関する抽籤値の情報を規定する。なお、本実施形態のパチスロ機1では、CZ後半のゲーム数は、CZ前半中のART抽籤に非当籤の場合には必ず「3ゲーム」となり、CZ前半中のART抽籤に当籤していた場合には、所定の確率で「4ゲーム」となる。
(特殊CZ中上乗せゾーン抽籤テーブル)
図35は、特殊CZ中に行う上乗せゾーンのストック抽籤に用いられる特殊CZ中上乗せゾーン抽籤テーブルである。上乗せゾーン抽籤テーブルは、抽籤用フラグB毎に、上乗せゾーン2のストック抽籤の抽籤結果に関する抽籤値の情報を規定する。なお、特殊CZ中は、上乗せゾーン2についてのみストック抽籤を行っており、その他の上乗せゾーン1,3についてのストック抽籤は行わない。
<通常ART中の遊技の流れ>
続いて、図36〜図42を参照して、通常ART中の遊技について説明する。図36は、通常ART中の遊技の流れを示す図であり、図37〜図42は、通常ART中に用いられる各種のデータテーブルを示す図である。
図32(A)に示すように、通常ART中は、通常ARTの継続期間(ゲーム数)の上乗せ及び上乗せゾーンのストックを行う上乗せ抽籤を行っている。通常ART中の上乗せ抽籤は、基本的には表モード及び抽籤用フラグCに基づいて行われるが、ART遊技状態の継続ゲーム数が250ゲームを超えると表モードに関係なく抽籤用フラグCに基づいて行われる。なお、ART遊技状態の継続ゲーム数とは、通常ART中の継続ゲーム数と上乗せゾーン1〜3の継続ゲーム数との和であってもよく、また、通常ART中の継続ゲーム数のみであってもよい。また、ART遊技状態の継続ゲーム数は、前回以前のものも含む累計の継続ゲーム数ではなく、今回のART遊技状態の継続ゲーム数、言い換えると、ART遊技状態が終了することなく継続している間の同一のART遊技状態中における継続ゲーム数である。
主制御基板71は、通常ART中に表モードの移行抽籤を行うとともに、上述した上乗せ抽籤を行う。主制御基板71は、この上乗せ抽籤において非当籤の場合には、何らの上乗せも行うことなく通常ARTを継続し、上乗せ抽籤においてゲーム数の上乗せに当籤すると、ゲーム数(継続期間)を上乗せして通常ARTを継続し、上乗せ抽籤において上乗せゾーンのストック抽籤に当籤すると、遊技状態を通常ARTから当籤した種別の上乗せゾーンに移行する。
なお、主制御基板71は、ART準備中にも表モードの移行抽籤及び上乗せ抽籤を行う。ここで、ART準備中とは、ART遊技状態(通常ART、上乗せモード)の権利を有しており、かつ、ART遊技状態が開始する前の、RT0、RT1遊技状態中のことをいう。ART遊技状態は、ART遊技状態(通常ART、上乗せモード)の権利が付与された後にRT遊技状態がRT2遊技状態に移行することで開始するため、このART遊技状態が開始する前(すなわち、ART前兆中が終了した後)のRT0、RT1遊技状態をART準備中と呼ぶ。
また、図32(B)に示すように、通常ART中は、解除モードの移行抽籤と解除モードに基づく解除抽籤とを行っている。解除モードは、解除抽籤の当籤期待度が異なるモードである。解除モードの移行抽籤及び解除抽籤は、それぞれ現在の解除モードに基づいて行われ、解除モードの移行抽籤では、現在の解除モードに基づいて移行先の解除モードを抽籤し、解除抽籤では、現在の解除モードに基づいて上乗せゾーン1のストック抽籤を行う。
主制御基板71は、解除モードの移行抽籤の結果に応じてセットしている解除モードを切り替える。また、主制御基板71は、解除抽籤に非当籤の場合には、通常ARTを継続し、解除抽籤に当籤した場合には、遊技状態を通常ARTから上乗せゾーン1に移行する。
(上乗せ抽籤用番号決定テーブル)
図37は、抽籤用フラグCから上乗せ抽籤用番号を決定するための上乗せ抽籤用番号決定テーブルである。上乗せ抽籤用番号決定テーブルは、現在の表モード又はART遊技状態の継続ゲーム数毎に設けられる。例えば、ART遊技状態が250経過する前では、現在の表モードに応じた上乗せ抽籤用番号決定テーブルが用いられ、ART遊技状態が250ゲーム経過した後では、現在の表モードに関係なく「ART250G」の上乗せ抽籤用番号決定テーブルが用いられる。そして、上乗せ抽籤用番号決定テーブルは、抽籤用フラグCに対応付けて上乗せ抽籤用番号を規定する。
(通常ART中上乗せゾーン抽籤テーブル)
図38は、上乗せ抽籤用番号に基づいて行う上乗せ抽籤に用いられる通常ART中上乗せゾーン抽籤テーブルである。通常ART中上乗せゾーン抽籤テーブルは、上乗せ抽籤用番号毎に、上乗せ抽籤の抽籤結果に関する抽籤値の情報を規定する。
(ART中上乗せゲーム数抽籤用番号決定テーブル)
図39は、抽籤用フラグCから上乗せゲーム数抽籤用番号を決定するためのART中上乗せゲーム数抽籤用番号決定テーブルである。本実施形態のパチスロ機1では、主制御基板71は、上乗せ抽籤ではゲーム数を上乗せするか否かについてのみ抽籤し、上乗せするゲーム数自体は抽籤せずに、上乗せ抽籤とは別に行う上乗せゲーム数抽籤により上乗せするゲーム数を抽籤する。上乗せゲーム数抽籤用番号は、この上乗せゲーム数抽籤において用いられる情報である。ART中上乗せゲーム数抽籤用番号決定テーブルは、現在の表モード又はART遊技状態の継続ゲーム数毎に設けられ、抽籤用フラグCに対応付けて上乗せゲーム数抽籤用番号を規定する。
(上乗せゲーム数抽籤テーブル)
図40は、上乗せゲーム数抽籤用番号に基づいて行う上乗せゲーム数抽籤に用いられる上乗せゲーム数抽籤テーブルである。上乗せゲーム数抽籤テーブルは、上乗せゲーム数抽籤用番号毎に、上乗せするゲーム数についての抽籤値の情報を規定する。
主制御基板71は、図38を用いた上乗せ抽籤において、ゲーム数の上乗せに当籤すると、図39を用いて上乗せゲーム数抽籤用番号を決定し、この上乗せゲーム数抽籤用番号に基づいて図40を用いて上乗せゲーム数の抽籤を行う。
(解除モード移行抽籤テーブル)
続いて、図41は、解除モードの移行抽籤に用いられる解除モード移行抽籤テーブルである。解除モード移行抽籤テーブルは、現在の解除モード毎に移行先の解除モードについての抽籤値の情報を規定する。
(解除抽籤テーブル)
続いて、図42は、解除モードに基づく解除抽籤に用いられる解除抽籤テーブルである。解除抽籤テーブルは、現在の解除モード毎に上乗せゾーン1のストックの有無についての抽籤値の情報を規定する。なお、主制御基板71は、ART遊技状態の継続ゲーム数が250ゲームを超えるまでは「デフォルト」の欄の解除抽籤テーブルを用いて解除抽籤を行い、ART遊技状態の継続ゲーム数が250ゲームを超えた後は、「ART250G」の欄の解除抽籤テーブルを用いて解除抽籤を行う。
主制御基板71は、抽籤用フラグCを用いた上乗せ抽籤(図37〜図40)の他に、解除モードに基づく上乗せゾーンのストック抽籤(解除抽籤)を行っており、図41及び図42に示す解除モード移行抽籤テーブル及び解除抽籤テーブルは、この抽籤において用いられる。
<上乗せゾーン1,2中の遊技の流れ>
続いて、図43〜図48を参照して、上乗せゾーン1,2中の遊技について説明する。図43及び図44は、上乗せゾーン1,2中の遊技の流れを示す図であり、図45〜図48は、上乗せゾーン1,2中に用いられる各種のデータテーブルを示す図である。
図43(A)に示すように、上乗せゾーン1,2中は、現遊技(今回の遊技)から4ゲーム後の遊技までの5ゲーム分の遊技のそれぞれに対してイベントマスがセットされる。イベントマスは、遊技の進行に応じて一つずつスライドする。そのため、主制御基板71は、上乗せゾーン1,2の開始時には、ゲーム分の遊技のそれぞれに対してイベントマスをセットし、その後、遊技が進行するたびに、スライドして空いた1ゲーム分の遊技に対して新たなイベントマスをセットする。
図43(B)に示すように、イベントマスは複数種類設けられている。主制御基板71は、上乗せゾーン1中は、これら複数種類のイベントマスの中から抽籤したイベントマスを5ゲーム分の遊技のそれぞれに対応付けてセットする一方で、上乗せゾーン2中は、イベントマス「裏」のみをセットする。
また、イベントマスには、それぞれ報酬が対応付けられている。なお、イベントマスに対応付けられる報酬には、遊技者にとって有利な報酬と不利な報酬とが含まれる。上乗せゾーン1,2中では、主制御基板71は、今回の遊技における内部当籤役(詳細には、抽籤用フラグC)に基づいて、当該遊技に対してセットされたイベントマスに対応付けられた報酬を付与する。基本的には、主制御基板71は、ベル以上(抽籤用フラグC「2」以上)が当籤すると、イベントマスに対応付けられた有利な報酬を付与し、リプレイ以下(抽籤用フラグC「0」「1」)が当籤すると、イベントマスに対応付けられた不利な報酬を付与する。なお、上乗せゾーン2中は、抽籤用フラグCに関係なく、イベントマス「裏」に対応付けられた有利な報酬(ゲーム数の上乗せ)が付与される。
本実施形態のパチスロ機1では、イベントマス「赤」に対してのみ不利な報酬を対応付け、その他のイベントマスには有利な報酬のみを対応付けている。具体的には、イベントマス「赤」には、不利な報酬として「ライフ−1」が対応付けられている。上乗せゾーン1中は、ライフにより継続期間が管理されており、イベントマス「赤」の不利な報酬である「ライフ−1」によりライフが0になると、上乗せゾーン1が終了する。なお、ライフは、上乗せゾーン1の開始時に1付与されるとともに、イベントマス「キャラ1」の報酬により付与される。
また、イベントマス「赤」がセットされている遊技において、レア役以上(抽籤用フラグ「3」以上)が当籤すると、「ゲーム数の上乗せ」という報酬が付与されることもある。
また、イベントマス「青1」〜「青5」には、有利な報酬として「ゲーム数の上乗せ」が対応付けられている。また、イベントマス「裏」には、有利な報酬として「上乗せゾーン2への移行」又は「ゲーム数の上乗せ」が対応付けられている。具体的には、イベントマス「裏」は、上乗せゾーン1,2の双方においてセットされる可能性があり、上乗せゾーン1中にセットされたイベントマス「裏」には「上乗せゾーン2への移行」が対応付けられ、上乗せゾーン2中にセットされたイベントマスには「ゲーム数の上乗せ」が対応付けられている。そのため、主制御基板71は、上乗せゾーン1中のイベントマス「裏」がセットされている遊技において、ベル以上が当籤すると、上乗せゾーン1か上乗せゾーン2に遊技状態を移行させる。
また、イベントマス「キャラ1」には、有利な報酬として「ライフ+1」が対応付けられ、イベントマス「キャラ2」には、有利な報酬として「赤マス変換ストック+1」が対応付けられている。ここで、「赤マス変換ストック」とは、イベントマス「赤」を他のイベントマスに変換する権利である。主制御基板71は、「赤マス変換ストック」を有している状況で、次回遊技にイベントマス「赤」がセットされている場合、このイベントマス「赤」を他のイベントマスに変換する。
また、イベントマス「キャラ3」には、有利な報酬として「2倍ストック+1」が対応付けられ、イベントマス「キャラ4」には、有利な報酬として「復活ストック+1」が対応付けられている。ここで、「2倍ストック」とは、ゲーム数の上乗せを行う際に上乗せするゲーム数を抽籤したゲーム数の2倍に変換する権利である。また、「復活ストック」とは、ライフが0になり上乗せゾーン1を終了する場合に、上乗せゾーン1を再開する再セット権利である。主制御基板71は、「2倍ストック」を有している状況で、イベントマス「青1」などによりゲーム数の上乗せが行われる場合、抽籤により決定した上乗せゲーム数を2倍にしてゲーム数の上乗せを行う。また、主制御基板71は、「復活ストック」を有している状況で、イベントマス「赤」によりライフが0になると(上乗せゾーン1が終了すると)、上乗せゾーン1を再開する。
また、イベントマス「バトル」には、有利な報酬として「裏マスに変換」が対応付けられている。ここで、「裏マスに変換」とは、現在セットされているイベントマスをイベントマス「裏」に変換することである。主制御基板71は、イベントマス「バトル」がセットされている遊技において、ベル以上が当籤すると、次回遊技以降の遊技に対してセットされているイベントマスをイベントマス「裏」に変換する。
(上乗せゾーン1の終了条件)
図43(C)に示すように、主制御基板71は、イベントマス「赤」がセットされている遊技においてリプレイ以下が当籤した結果、イベントマス「赤」の不利な報酬「ライフ−1」に伴いライフが0になると、上乗せゾーン1を終了し、遊技状態を通常ARTに移行させる。なお、イベントマス「赤」がセットされている遊技であっても、ベル以上が当籤した場合には、イベントマス「赤」の不利な報酬「ライフ−1」を回避することができ、上乗せゾーン1が継続する。また、ライフが0になったとしても「復活ストック」を有している場合には、主制御基板71は、上乗せゾーン1を再開する。
また、「2倍ストック」を有している場合や、保証ゲーム数が残っている場合には、主制御基板71は、イベントマス「赤」がセットされている遊技においてリプレイ以下が当籤したとしても、イベントマス「赤」の不利な報酬「ライフ−1」を付与しない。
(上乗せゾーン1から上乗せゾーン2への移行)
続いて、図44(D)(E)を参照して、上乗せゾーン1から上乗せゾーン2への移行について説明する。上述したようにイベントマス「裏」には、有利な報酬として「上乗せゾーン2への移行」が対応付けられている。主制御基板71は、上乗せゾーン1中のイベントマス「裏」がセットされている遊技において、ベル以上が当籤すると、イベントマス「裏」の有利な報酬「上乗せゾーン2への移行」に伴い、遊技状態を上乗せゾーン1から上乗せゾーン2に移行させる。一方で、主制御基板71は、上乗せゾーン1中のイベントマス「裏」がセットされている遊技において、リプレイ以下が当籤すると、有利な報酬を付与することなく、遊技状態を上乗せゾーン1のまま維持する。
また、図44(E)に示すように、主制御基板71は、上乗せゾーン1中にボーナスに係る役が入賞すると、上乗せゾーンの昇格抽籤を行う。主制御基板71は、この昇格抽籤に当籤した場合には、上乗せゾーン1を上乗せゾーン2に昇格させる。なお、この場合には、ボーナスに係る役の入賞に伴い開始するボーナス状態が、上乗せゾーン2と同様の遊技性を有する特殊BBとなる。一方で、昇格抽籤に非当籤の場合には、主制御基板71は、上乗せゾーン1を昇格することなく維持し、また、この場合には、開始するボーナス状態が通常BB又はエピソードBBとなる。
(上乗せゾーン2の終了条件)
図44(F)に示すように、主制御基板71は、上乗せゾーン2中にリプレイ以下が当籤すると、終了抽籤を行い、この終了抽籤において継続が決定されると、上乗せゾーン2を継続し、反対に終了抽籤において終了が決定されると、上乗せゾーン2を終了して、遊技状態を上乗せゾーン2から上乗せゾーン1に移行させる。なお、上乗せゾーン2中は、保証ゲーム数が付与され、主制御基板71は、この保証ゲーム数が残っている場合には、終了抽籤自体を行わない。
(上乗せゾーンレベル抽籤テーブル)
続いて、図45は、上乗せゾーンレベルを決定するための上乗せゾーンレベル抽籤テーブルである。上乗せゾーンレベル抽籤テーブルは、上乗せゾーンレベルについての抽籤値の情報を規定する。ここで、上乗せゾーンレベルとは、上乗せゾーン1中にセットするイベントマスの決定に用いられる情報であり、基本的には、上乗せゾーンレベルが高いほど遊技者にとって有利なイベントマスがセットされ易くなる。
主制御基板71は、上乗せゾーン1の開始時(より詳細には、上乗せゾーン1を開始する遊技の1ゲーム前の遊技終了時)に上乗せゾーンレベルを決定し、決定した上乗せゾーンレベルに基づいてイベントマスをセットする。なお、上述の「復活ストック」により上乗せゾーン1が再開した場合には、主制御基板71は、上乗せゾーンレベルとして、より有利な上乗せゾーンレベル3を決定する(すなわち、「復活ストック」による再開時には、上乗せゾーン1の初当たり時よりも高い確率で上乗せゾーンレベル3を決定する)。
(イベントマス抽籤テーブル)
続いて、図46は、セットするイベントマスを抽籤するために用いられるイベントマス抽籤テーブルである。イベントマス抽籤テーブルは、抽籤の結果セットするイベントマスについての抽籤値の情報を規定する。主制御基板71は、上乗せゾーン1の開始時には、図46(A)の「開始時」に示すイベントマス抽籤テーブルを用いて5ゲーム分のイベントマスを決定する。この「開始時」のイベントマス抽籤テーブルを参照すると、上乗せゾーン1の開始時には、3マス目以外にはイベントマス「赤」がセットされないことが分かる。
また、主制御基板71は、上乗せゾーン1の2ゲーム目以降は、図46(A)の「開始時以外」に示すイベントマス抽籤テーブルを用いてセットするイベントマスを決定する。「開始時以外」のイベントマス抽籤テーブルを参照すると、2ゲーム目以降は、上乗せゾーンレベルに応じてイベントマスが決定され、上乗せゾーンレベル「Lv3」では、上乗せゾーンレベル「Lv1」よりもイベントマス「赤」を決定する確率が低いことが分かる。
また、イベントマス「赤」を変換する場合には、主制御基板71は、図46(A)の「赤変換時」に示すイベントマス抽籤テーブルを用いて変換後のイベントマスを決定する。なお、本実施形態のパチスロ機1では、「赤マス変換ストック」がある場合の他、イベントマス「赤」が2つ連続してセットされてしまった場合に、イベントマス「赤」を変換する。「赤マス後」に示すイベントマス抽籤テーブルは、イベントマス「赤」が2つ連続してセットされた場合に参照されるテーブルであり、「ストック消費」に示すイベントマス抽籤テーブルは、「赤マス変換ストック」がある場合に参照されるテーブルである。
また、主制御基板71は、上乗せゾーン1中に遊技が特定の回数行われる毎に、図46(A)の「20ゲーム毎」に示すイベントマス抽籤テーブルを用いてセットするイベントマスを決定する。本実施形態のパチスロ機1では、上乗せゾーン1中に定期的(20ゲーム毎)にイベントマス「バトル」をセットすることとしており、「20ゲーム毎」のイベントマス抽籤テーブルは、定期的なイベントマス「バトル」のセットのために用いられる。
また、主制御基板71は、上乗せゾーン2及び特殊BB中は、図46(A)の「上乗せゾーン2」に示すイベント抽籤テーブルを用いてセットするイベントマスを抽籤する。「上乗せゾーン2」のイベント抽籤テーブルを参照すると、上乗せゾーン2及び特殊BB中は、イベントマス「裏」が必ず決定されることが分かる。
また、図46(B)に示すイベントマス抽籤テーブル2は、図46(A)に示すイベントマス抽籤テーブル1においてイベントマス「キャラ」が決定された場合に参照されるテーブルであり、当該イベントマス「キャラ」に対して設定する報酬(キャラ1〜キャラ4に応じた報酬)についての抽籤値の情報を規定する。主制御基板71は、イベントマス抽籤テーブル1においてイベントマス「キャラ」が決定された場合、イベントマス抽籤テーブル2を用いてイベントマス「キャラ1」〜「キャラ4」の中からセットするイベントマスを決定する。そして、主制御基板71は、このイベントマスがセットされた遊技においてベル以上が当籤すると、セットされた「キャラ1」〜「キャラ4」に応じた報酬を付与する。
また、図46(C)に示すイベントマス抽籤テーブル3は、図46(A)に示すイベントマス抽籤テーブル1においてイベントマス「バトル」が決定された場合に参照されるテーブルであり、当該イベントマス「バトル」に対して設定する報酬(裏マス変換個数)についての抽籤値の情報を規定する。主制御基板71は、イベントマス抽籤テーブル1においてイベントマス「バトル」が決定された場合、イベントマス抽籤テーブル3を用いて裏マス変換個数を決定し、当該イベントマス「バトル」にセットする。そして、主制御基板71は、このイベントマスがセットされた遊技においてベル以上が当籤すると、セットされた次回以降の裏マス変換個数分の遊技に対してセットされているイベントマスをイベントマス「裏」に変換する。
なお、後述するようにイベントマスは、対応する表示マスにより表示されることになるが、イベントマス「バトル」には、セットされた裏マス変換個数に対応した表示マス(例えば、敵キャラクタのボス)が表示される。
(上乗せゾーン1,2中上乗せゲーム数抽籤用番号決定テーブル)
続いて、図47は、抽籤用フラグCから上乗せゲーム数抽籤用番号を決定するための上乗せゾーン中上乗せゲーム数抽籤用番号決定テーブルである。通常ART中は、図39に示すART中上乗せゲーム数抽籤用番号決定テーブルを用いて上乗せゲーム数抽籤用番号を決定するが、上乗せゾーン1,2中は、上乗せゾーン1,2中上乗せゲーム数抽籤用番号決定テーブルを用いて上乗せゲーム数抽籤用番号を決定する。上乗せゾーン1,2中上乗せゲーム数抽籤用番号決定テーブルは、イベントマスの種類毎に抽籤用フラグCに対応付けて上乗せゲーム数抽籤用番号を規定する。
なお、上乗せゾーン1中においてイベントマス「裏」には、「上乗せゾーン2への移行」という有利な報酬が設定されていることから、上乗せゾーン1中は、イベントマス「裏」に対して上乗せゲーム抽籤用番号「0」を規定することとしてもよい。この場合において、抽籤用フラグCの全てに対して上乗せゲーム抽籤用番号「0」を規定することとしてもよく、また、抽籤用フラグCの一部(例えば、ベル以下(抽籤用フラグC「0」〜「2」))に対して上乗せゲーム抽籤用番号「0」を規定し、その他の抽籤用フラグC(例えば、レア役以上(抽籤用フラグC「3」以上))に対しては図示した上乗せゲーム抽籤用番号を規定することとしてもよい。
また、上乗せゾーン1,2中上乗せゲーム数抽籤用番号決定テーブルでは、イベントマス「赤」において、レア役以上(抽籤用フラグC「3」以上)に対して、「0」以外の上乗せゲーム数抽籤用番号を規定しているが、イベントマス「赤」ではレア役以上であっても上乗せゲーム数抽籤用番号「0」を規定することとしてもよい。すなわち、イベントマス「赤」は、不利な報酬として「ライフ−1」が規定されているイベントマスとして、ARTゲーム数の上乗せを行うことなくライフが1減算されるか否かのみを決定するイベントマスとしてもよい。
上乗せゾーン1,2中において、主制御基板71は、抽籤用フラグC及びイベントマスに応じて上乗せゲーム数抽籤用番号を決定すると、図40に示した上乗せゲーム数抽籤テーブルを参照して、決定した上乗せゲーム数抽籤用番号から上乗せゲーム数を抽籤する。
(ボーナス入賞時上乗せゾーン昇格抽籤テーブル)
続いて、図48(A)は、上乗せゾーン1中のボーナス入賞時に行う上乗せゾーンの昇格抽籤に用いられるボーナス入賞時上乗せゾーン昇格抽籤テーブルである。ボーナス入賞時上乗せゾーン昇格抽籤テーブルは、上乗せゾーンの昇格抽籤の抽籤結果についての抽籤値の情報を規定する。主制御基板71は、上乗せゾーン1中にボーナスに係る役が入賞すると、上乗せゾーン1を上乗せゾーン2に昇格するか否かの昇格抽籤を行い、この昇格抽籤において当籤した場合には、上乗せゾーン1を上乗せゾーン2に昇格するとともに、ボーナス入賞に伴い開始するボーナス状態を特殊BBとする。
(上乗せゾーン2終了抽籤テーブル)
続いて、図48(B)は、上乗せゾーン2の終了抽籤に用いられる上乗せゾーン2終了抽籤テーブルである。上乗せゾーン2終了抽籤テーブルは、抽籤用フラグD毎に終了抽籤の結果についての抽籤値の情報を規定する。上乗せゾーン2終了抽籤テーブルを参照すると、上乗せゾーン2は、ベル以上(抽籤用フラグD「1」)当籤で継続し、リプレイ以下(抽籤用フラグD「0」)当籤時の所定確率で終了する。
(上乗せゾーン1終了時復活ストック抽籤テーブル)
続いて、図48(C)は、上乗せゾーン1の終了時に行う「復活ストック」の抽籤に用いられる上乗せゾーン1終了時復活ストック抽籤テーブルである。上乗せゾーン1終了時復活ストック抽籤テーブルは、「復活ストック」の抽籤についての抽籤値の情報を規定する。この「復活ストック」の抽籤に当籤した場合には、「復活ストック」が1つ付与される。
<上乗せゾーン3中の遊技の流れ>
続いて、図49〜図51を参照して、上乗せゾーン3中の遊技について説明する。図49は、上乗せゾーン3中の遊技の流れを示す図であり、図50及び図51は、上乗せゾーン3中に用いられる各種のデータテーブルを示す図である。
図49(A)に示すように、上乗せゾーン3は、複数回数の遊技を1セットとし、継続判定において非当籤となるまで1セットの遊技が繰り返される。また、図49(B)に示すように、上乗せゾーン3中は、主制御基板71は、上乗せゾーン3の開始時(より詳細には、上乗せゾーン3を開始する遊技の1ゲーム前の遊技終了時)に継続率の抽籤を行い、1セットの開始時(より詳細には、前のセットの終了時)に保証ストックの抽籤、1セットのゲーム数の抽籤、及び継続判定の抽籤を行う。また、上乗せゾーン3中は、主制御基板71は、毎遊技、ゲーム数の上乗せ抽籤を行う。そのため、上乗せゾーン3は、複数回数の遊技(1セット)毎に行われる継続判定に非当籤となるまで、通常ART中のゲーム数を消化することなく、ゲーム数の上乗せが行われる状態であるといえる。
(継続率抽籤テーブル)
図50(A)は、継続判定の当籤確率を規定する継続率を抽籤するために用いられる継続率抽籤テーブルである。継続率抽籤テーブルは、継続率についての抽籤値の情報を規定する。主制御基板71は、上乗せゾーン3の開始時(より詳細には、上乗せゾーン3を開始する遊技の1ゲーム前の遊技終了時)に、継続率を抽籤し、この継続率を用いて継続判定の抽籤を行う。
(保証ストック抽籤テーブル)
図50(B)は、保証ストック数を抽籤するために用いられる保証ストック抽籤テーブルである。保証ストック抽籤テーブルは、保証ストック数についての抽籤値の情報を規定する。ここで、保証ストックがある場合には、継続判定を行うことなく、上乗せゾーン3を継続(次セットを開始)する。
なお、1回の上乗せゾーン3中に保証ストック抽籤テーブルを用いた保証ストック数の抽籤により保証ストックが付与された場合には、当該上乗せゾーン3中は更なる保証ストック数の抽籤を行わない。
(1セットゲーム数抽籤テーブル)
図50(C)は、1セットのゲーム数を抽籤するために用いられる1セットゲーム数抽籤テーブルである。1セットゲーム数抽籤テーブルは、保証ストック数の有無及びセット数の連荘数(より詳細には、連荘数÷4の余り)毎に設けられ、抽籤結果としての1セットのゲーム数についての抽籤値の情報を規定する。
(継続判定テーブル)
図50(D)は、上乗せゾーン3を継続するか否かの継続判定に用いられる継続判定テーブルである。継続判定テーブルは、継続率毎に判定結果(終了、継続)についての抽籤値の情報を規定する。主制御基板71は、上乗せゾーン3の開始時に継続率抽籤テーブルを用いて決定した継続率に従い、1セットの開始時(より詳細には、前のセットの終了時)に継続判定を行う。主制御基板71は、継続判定の結果、継続と判定された場合には、上乗せゾーン3を継続し、終了と判定された場合には、上乗せゾーン3を終了し、遊技状態を通常ARTに移行させる。
なお、主制御基板71は、保証ストックが0のときに継続判定を行い、保証ストックがある場合には、継続判定を行うことなく保証ストック数を1減算する。
(上乗せゾーン3中上乗せゲーム数抽籤テーブル)
図51(E)は、上乗せゾーン3中に上乗せするゲーム数を決定するための上乗せゾーン3中上乗せゲーム数抽籤テーブルである。上乗せゾーン3中上乗せゲーム数抽籤テーブルは、抽籤用フラグC毎に抽籤結果としての上乗せゲーム数についての抽籤値の情報を規定する。主制御基板71は、上乗せゾーン3中は、毎遊技、上乗せゾーン3中上乗せゲーム数抽籤テーブルを用いてゲーム数の上乗せ抽籤を行う。
なお、継続判定において終了が決定されているセット中の遊技において、ゲーム数の上乗せ抽籤に当籤(上乗せゲーム数「10」以上)した場合には、主制御基板71は、継続判定の結果を終了から継続に書き換える。
<裏モードの概要>
続いて、図52を参照して、裏モードの概要について説明する。図52に示すように、本実施形態のパチスロ機1では、上述の表モードとは別に裏モードを管理する。裏モードは、遊技の進行に応じて順次加算(溜まる)されていくモードであり、ボーナスに係る役の入賞時にそれまでに溜まっていた裏モードに基づいて、通常ARTや上乗せゾーンの権利が付与される。
裏モードの加算は、裏モード抽籤状態がセットされた遊技の遊技終了時に行われる。また、裏モードの減算は、裏モードに基づく特典(通常ARTや上乗せゾーンの権利)が付与されたタイミングで行われる。なお、裏モード抽籤状態は、基本的には遊技の結果が遊技者にとって不利な結果になった場合にセットされるため、裏モードは、遊技の結果が遊技者にとって不利な結果になると加算(蓄積)されることになる。
ここで、裏モード抽籤状態とは、加算する裏モードの量についての期待度が異なる複数の状態であり、本実施形態のパチスロ機1では、裏モード抽籤状態として「リセット」「抽籤小」「抽籤中」「抽籤大」「特殊」の5種類の状態を有する。裏モード抽籤状態は、遊技が特定の状況になるとセットされ、セットされた裏モード抽籤状態に基づき裏モードが加算されると、クリアされる(すなわち、裏モードの加算は、裏モード抽籤状態がセットされたタイミングで一度だけ行われる)。
具体的には、主制御基板71は、裏モードが「0」になった場合に裏モード抽籤状態として「リセット」をセットする。なお、裏モードが「0」になった場合とは、例えば、初期化に伴い裏モードがクリアされた場合や、裏モードに基づく特典付与に伴い裏モードが減算された場合が該当する。また、主制御基板71は、CZ1〜CZ3がART抽籤に当籤することなく終了した場合に裏モード抽籤状態として「抽籤小」をセットし、CZ4がART抽籤に当籤することなく終了した場合に裏モード抽籤状態として「抽籤中」をセットする。
また、主制御基板71は、ART準備中の継続ゲーム数に基づいて、裏モード抽籤状態をセットする。具体的には、主制御基板71は、ART準備中が20ゲーム継続した場合に裏モード抽籤状態として「抽籤小」をセットし、ART準備中が30ゲーム継続した場合に裏モード抽籤状態として「抽籤小」をセットし、ART準備中が40ゲーム継続した場合に裏モード抽籤状態として「抽籤中」をセットし、ART準備中が50ゲーム継続した場合に裏モード抽籤状態として「抽籤大」をセットする。また、主制御基板71は、ART準備中が50ゲーム継続以上継続した場合には、10ゲーム毎に(60、70、80・・・)裏モード抽籤状態として「抽籤大」をセットする。
また、主制御基板71は、フラグ間中に役「F_チャンス役1」「F_チャンス役2」「F_強チェリー」が内部当籤役として決定された場合に裏モード抽籤状態として「抽籤小」をセットする。また、主制御基板71は、ART遊技状態が駆け抜けで終了した場合に裏モード抽籤状態として「抽籤中」をセットする。なお、駆け抜けで終了するとは、ART遊技状態中に、ゲーム数の上乗せ、上乗せゾーンの当籤、及びボーナスに係る役の当籤が一度も行われないことをいう。主制御基板71は、ART遊技状態が駆け抜けで終了した後に、RT2遊技状態からRT1遊技状態に移行したタイミングで、裏モード抽籤状態として「抽籤中」をセットする。なお、ART遊技状態が終了した後のRT2遊技状態からRT1遊技状態に移行するまでの状態を、本実施形態では「ART終了待ち中」と呼ぶ。
また、主制御基板71は、ART遊技状態中又はART遊技状態の終了後以外の状況で、RT2遊技状態からRT1遊技状態に遊技状態が移行した場合に裏モード抽籤状態として「特殊」を付与する。上述したように、役「F_RT1中リプ_123」〜「F_RT1中リプ_321」が内部当籤役として決定されたRT1遊技状態中の遊技において、押し順に正解すると、RT2移行リプの図柄の組合せが表示され、遊技状態がRT1遊技状態からRT2遊技状態に移行する。そのため、遊技者の停止操作の順序によっては、RT1遊技状態中にRT2遊技状態に偶然移行することがある。同様に、RT2遊技状態からRT1遊技状態へも、遊技者の停止操作の順序によって偶然に移行することがある。主制御基板71は、このような場合に裏モード抽籤状態として「特殊」をセットする。
主制御基板71は、裏モード抽籤状態をセットすると、セットしたタイミングで一度だけ裏モードの加算を行う。また、主制御基板71は、ボーナスに係る役の入賞時に裏モードに基づく特典を付与するか抽籤し、付与する場合に裏モードの減算を行う。具体的には、主制御基板71は、図53及び図54に示すデータテーブルを用いて裏モードを管理する。
(裏モード加算値抽籤テーブル)
図53は、裏モード抽籤状態がセットされたときに裏モード加算値を決定するための裏モード加算値抽籤テーブルである。裏モード加算値抽籤テーブルは、裏モード抽籤状態毎に裏モード加算値についての抽籤値の情報を規定する。主制御基板71は、裏モード抽籤状態をセットすると、セットした裏モード抽籤状態に基づいて裏モード加算値を抽籤し、当該裏モード加算値分だけ裏モードを加算する。
(ボーナス入賞時ART抽籤テーブル)
図54は、ボーナスに係る役の入賞時に裏モードに基づく特典を付与するか否かを抽籤するためのボーナス入賞時ART抽籤テーブルである。ボーナス入賞時ART抽籤テーブルは、裏モードの値(より詳細には、裏モード÷50の商)毎にART抽籤の抽籤結果に関する抽籤値の情報を規定する。主制御基板71は、何れかに当籤(非当籤以外)した場合には、当籤内容に対応する権利を一つ付与するとともに、裏モードを50減算する。なお、減算の結果、裏モードがマイナスの値になってしまう場合には、主制御基板71は、裏モードの値を0にセットする。ボーナス入賞時のこの抽籤に当籤した場合には、続いて開始するボーナス状態がエピソードBB(ただし、開始するボーナス状態が特殊BBである場合には、特殊BBのまま)となる。
<ボーナス状態中の遊技の流れ>
続いて、図55〜図57を参照して、ボーナス状態中の遊技について説明する。図55は、ボーナス状態中の遊技の流れを示す図であり、図56及び図57は、ボーナス状態中に用いられる各種のデータテーブルを示す図である。
図55(A)に示すように、本実施形態のパチスロ機1では、ボーナス状態として、特殊BB、エピソードBB及び通常BBを有する。これらボーナス状態は、ボーナス状態の開始時に満たしている条件に基づいて振り分けられる。具体的には、パチスロ機1(主制御基板71)は、上乗せゾーン1中に行うボーナス入賞時の昇格抽籤(図48(A)参照)に当籤、又は上乗せゾーン2中にボーナスに係る役が入賞という条件の何れかを満たしている場合には、開始するボーナス状態を特殊BBとして扱う。
また、パチスロ機1は、ボーナス状態の開始時に当該ボーナス状態の開始契機となったボーナスに係る役の当籤又は入賞に伴い通常ARTのストックが+1以上されている場合に、開始するボーナス状態をエピソードBBとして扱う。なお、開始契機となったボーナスに係る役の当籤又は入賞に伴い通常ARTのストックが+1以上になる場合とは、例えば、確定BB(抽籤用フラグA「8」)の当籤時や特殊CZ中の通常BB(抽籤用フラグA「7」)当籤時(図26及び図27参照)、また、裏モードに基づくART抽籤の当籤時(図54参照)が該当する。
また、パチスロ機1は、特殊BB及びエピソードBBの何れの条件も満たしていない場合に、開始するボーナス状態を通常BBとして扱う。なお、通常BBとエピソードBBとは、液晶表示装置11での演出内容が異なるだけであり、ボーナス状態中の遊技性は同一である。そのため、主制御基板71では、通常BBとエピソードBBとを区別することなく扱い、副制御基板72において、通常BBとエピソードBBとを区別することとしてもよい。一方で、特殊BBは、演出内容だけでなく遊技性も異なるため、主制御基板71においても開始するボーナス状態が特殊BBであることを管理する。
(通常BB及びエピソードBB中の遊技の流れ)
続いて、図55(B)に示すように、通常BB及びエピソードBB中は、BB中7揃いが成立すると、より具体的には、ボーナス状態中に役「F_7揃い役1」「F_7揃い役2」が内部当籤役として決定されると、通常ARTや上乗せゾーンの権利を付与する。
(特殊BB中の遊技の流れ)
続いて、図55(C)を参照して特殊BB中の遊技の流れについて説明する。上述したように、特殊BB中は、上乗せゾーン2と同様の遊技性を有する。より具体的には、上乗せゾーン2中は、イベントマス「裏」がそれぞれの遊技にセットされており、上乗せゾーン2の終了抽籤において終了となるまで毎遊技、イベントマス「裏」に基づくゲーム数の上乗せが行われる(図47及び図40参照(イベントマス「裏」では、ゲーム数上乗せ抽籤用番号「1」以上が必ず決定されるため、必ずゲーム数の上乗せが行われる))。特殊BBは、この上乗せゾーン2と遊技性の面で連続性を有しており、毎遊技、ゲーム数の上乗せが行われる。また、図72で後述するように、特殊BBは、上乗せゾーン2と演出面からも連続性を有しており、特殊BB及び上乗せゾーン2中は、液晶表示装置11には、イベントマス「裏」に対応する画像がそれぞれの遊技に対してセットされて表示される。
(BB中ART抽籤テーブル)
図56は、通常BB又はエピソードBB中に行うART抽籤に用いられるBB中ART抽籤テーブルである。BB中ART抽籤テーブルは、通常ARTのストックの有無毎に設けられ、抽籤用フラグEに対するART抽籤の結果についての抽籤値の情報を規定する。主制御基板71は、通常BB又はエピソードBB中は、抽籤フラグEに基づいてART抽籤を行い、この抽籤に当籤した場合には対応するストックを1加算する。
(特殊BB中上乗せゲーム数抽籤テーブル)
図57は、特殊BBに抽籤用フラグEに基づいてゲーム数の上乗せ抽籤を行うために用いられる特殊BB中上乗せゲーム数抽籤テーブルである。特殊BB中上乗せゲーム数抽籤テーブルは、抽籤用フラグEに対応付けて抽籤結果としての上乗せゲーム数についての抽籤値の情報を規定する。上述したように、ボーナス状態中は、役「F_RB役」「F_7煽り役」「F_7揃い役1」「F_7揃い役2」が必ず内部当籤役として決定され「はずれ」となることがない。特殊BB中上乗せゲーム数抽籤テーブルを参照すると、これらの役「F_RB役」「F_7煽り役」「F_7揃い役1」「F_7揃い役2」に応じた抽籤用フラグEには、5以上の上乗せゲーム数が対応付けられているため、特殊BB中は、毎遊技、必ずゲーム数の上乗せが行われることになる。
<ART中などの押し順報知の概要>
以上説明したように、本実施形態のパチスロ機1では、主制御基板71により様々な遊技状態が制御される。ここで、パチスロ機1では、ART遊技状態中などに遊技者にとって有利な停止操作の態様(押し順)を報知する。この報知は、メイン(主制御基板71)及びサブ(副制御基板72)の双方で行うが、図58では、メイン側の報知(ナビ)の内容と、メイン側の報知とサブ側の報知との対応関係について説明する。
(メイン側ナビの内容)
図58(A)は、メイン側で行う報知(ナビ)の内容を示す図である。図58に示すように、基本的には、メイン側では押し順役当籤時に、報知ランプ147a(図3参照)に当該押し順役に対して正解の押し順を一義的に示す値を表示することで、停止操作の情報を報知する。具体的には、正解の押し順が「左、中、右」である場合には報知ランプ147aに「1」を表示し、正解の押し順が「左、右、中」である場合には報知ランプ147aに「2」を表示し、正解の押し順が「中、左、右」である場合には報知ランプ147aに「3」を表示し、正解の押し順が「中、右、左」である場合には報知ランプ147aに「4」を表示し、正解の押し順が「右、左、中」である場合には報知ランプ147aに「5」を表示し、正解の押し順が「右、中、左」である場合には報知ランプ147aに「6」を表示し、正解の押し順が「左1st(第1停止操作が左のリール3Lに対するものであること)」である場合には報知ランプ147aに「7」を表示し、正解の押し順が「中1st(第1停止操作が中のリール3Cに対するものであること)」である場合には報知ランプ147aに「8」を表示し、正解の押し順が「右1st(第1停止操作が右のリール3Rに対するものであること)」である場合には報知ランプ147aに「9」を表示する。
(メイン側ナビとサブ側ナビとの対応関係)
図58(B)は、メイン側で行う報知(ナビ)の内容と、サブ側で行う報知(ナビ)の内容との対応関係を示す図である。サブ(副制御基板72)側では、液晶表示装置11に正解の押し順を直接的に示す表示を行うことで、停止操作の情報を報知する。このサブ側で行う報知は、押し順パターンと色パターンとにより構成される。押し順パターンは、正解の押し順を直接的に示す表示パターンである。例えば、正解の押し順が「左、中、右」である場合には、副制御基板72は、押し順パターン1に基づいて液晶表示装置11に「1,2,3」と表示することで、停止操作の順序を報知する。また、例えば、正解の押し順が「中1st」である場合には、副制御基板72は、押し順パターン8に基づいて液晶表示装置11に「−,1,−」と表示することで、停止操作の順序を報知する。
また、色パターンは、押し順パターンに応じた報知を行う際の色を表し、報知対象の押し順役に対応する色が設けられている。例えば、リプレイに対する報知を行う場合には、副制御基板72は、色パターン1に基づいて押し順パターンに応じた内容を青で表示し、ベルに対する報知を行う場合には、副制御基板72は、色パターン2に基づいて押し順パターンに応じた内容を黄で表示する。なお、本実施形態のパチスロ機1では、押し順役としてリプレイ(青)とベル(黄)との2種類のみを設けているが、副制御基板72は、色パターン3(白)を用いて正解の押し順を報知することがある。この点は、図101及び図102において後述する。
図58(B)に示すように、サブ側の押し順パターンは、メイン側のナビ内容と一対一で対応する。主制御基板71は、メイン側でナビを行う場合に、メイン側のナビ内容(1〜9又はなし)と当籤役の種別(リプレイ又はベル)とを副制御基板72に対して通知する。副制御基板72では、メイン側のナビ内容から、対応する押し順パターンを決定するとともに、当籤役の種別から色パターンを決定し、決定した押し順パターンに応じた内容を色パターンに応じた色で表示することで、サブ側のナビを行う。
[副制御側の制御]
以上、主制御基板71における制御について説明した。続いて、副制御基板72側の制御について説明する。具体的には、副制御基板72が制御する演出や液晶表示装置11の表示内容について説明する。
(演出の概要)
副制御基板72では、多数の演出を実行するが、初めに図59を参照して、これら演出の中の代表的な演出の概要について説明する。図59(A)は、裏モード用演出の概要を示す図である。裏モード用演出とは、メイン(主制御基板71)側で管理する裏モードを示唆する演出である。上述したようにメイン側では、裏モードを所定の契機で蓄積していく。裏モード示唆演出のうちの裏モード吸収演出は、裏モードが蓄積(加算)されたことを示唆する演出であり、裏モード示唆演出は、現在の裏モードの蓄積量を示唆する演出である。これら裏モード用演出は、液晶表示装置11に加え、球体役物12を用いて行われる。
副制御基板72は、裏モード吸収演出において、球体役物12にエネルギー(裏モード)が吸収されるように、液晶表示装置11及び球体役物12を制御することで、裏モードが蓄積されたことを示唆する。具体的には、副制御基板72は、裏モード吸収演出を行う場合、液晶表示装置11の左方、右方又は下方からエネルギーを発生させ、このエネルギーが球体役物12に吸収されるように液晶表示装置11の表示を制御する。このとき、副制御基板72は、メイン側において蓄積(加算)した裏モードの量に応じて、エネルギーの大きさやエネルギーの出現位置を変更する。
また、副制御基板72は、裏モード示唆演出では、吸収したエネルギーが球体役物12から溢れ出るように、液晶表示装置11及び球体役物12を制御することで、裏モードの蓄積量を示唆する。このとき、副制御基板72は、現在の裏モードの蓄積量に応じて、球体役物12から溢れだすエネルギーの大きさを変更する。
続いて、図59(B)は、上乗せゾーン用演出の概要を示す図である。上述したようにメイン側では、上乗せゾーン1,2中に5ゲーム分のイベントマスをセットする。上乗せゾーン用演出は、セットしたイベントマスに対応する画像を液晶表示装置11上に表示することで行う演出である。
メイン側では、上乗せゾーン1中は、イベントマスとして様々な種類のイベントマスをセットする。そのため、副制御基板72は、上乗せゾーン1中は、セットされた様々なイベントマスに応じた画像を液晶表示装置11に表示する。また、上乗せゾーン1中は、2倍ストックや復活ストックが付与されることがあり、このような場合には、副制御基板72は、2倍ストックや復活ストックが付与されていることを液晶表示装置11に表示する。
一方で、上乗せゾーン2中は、メイン側ではイベントマスとして「裏」のみをセットする。そのため、副制御基板72は、上乗せゾーン2中は、イベントマス「裏」に応じた画像(後述のブラックダイヤ)をそれぞれの遊技に対応付けて表示する。また、上乗せゾーン2中は、表示画面を暗転して、上乗せゾーン1に対して全体の印象を異ならせる。
なお、特殊BB中は、上乗せゾーン2と遊技性及び演出面での連続性を有するため、副制御基板72は、特殊BB中も表示画面を暗転するとともに、イベントマス「裏」に応じた画像(後述のブラックダイヤ)をそれぞれの遊技に対応付けて表示する。
<メニュー画面の概要>
続いて、図60を参照して、パチスロ機1のメニュー画面について説明する。図60(A)は、液晶表示装置11に表示されるメニュー画面の概要を示す図であり、図60(B)は、メニュー画面の構成例を示す図である。副制御基板72は、遊技が行われていない状況で操作ボタン22の決定ボタンが操作されると、図60(A)に示すメニュー画面を呼び出し、液晶表示装置11に表示する。
図60(B)に示すように、このメニュー画面には、メインメニューとして「カスタム遊技」「音量調整」「遊技データ」「配当・配列」「専用サイト」が設けられ、一部のメインメニューには更に詳細なサブメニューが設けられている。例えば、メインメニュー「カスタム遊技」には、サブメニュー「キャラ選択」「かんたんスタート」「パスワードを入力」「途中記録を見る」「記録して終了」「会員登録」が設けられる。
サブメニュー「キャラ選択」は、液晶表示装置11上で行う演出に用いるキャラクタのカスタマイズを行うメニューである。このキャラクタのカスタマイズは、図61〜図64で後述する。
サブメニュー「かんたんスタート」〜「会員登録」は、遊技者の登録遊技に関して用いられるメニューである。近年のパチスロ機では、遊技を行う遊技者の登録を行うことで、登録を行わない遊技者に比べて出玉には影響のない特典を付与することがある。具体的には、副制御基板72は、遊技者の登録を行った場合には、登録を行った後の遊技の履歴(例えば、ボーナス回数や小役の当籤確率といった遊技履歴に加え、実行した演出の演出履歴なども含む)を管理し、この履歴に基づいて一定の特典を付与する。この遊技の履歴は、今回の遊技に関するものだけでなく、前回行った遊技に関するものも含めることが可能である。具体的には、遊技者毎の遊技の履歴をサーバ上で管理しておき、遊技を行う際に携帯電話などを介してサーバから遊技機に遊技の履歴を通知することで、前回の遊技の履歴を引き継いで遊技を行うことができる。
サブメニュー「かんたんスタート」は、前回の遊技の履歴は引き継ぐことなく今回の遊技の履歴の蓄積のみを行う場合、すなわち簡易的なログインを行うために操作されるメニューである。また、サブメニュー「パスワードを入力」は、前回の遊技の履歴を引き継ぎつつ今回の遊技の履歴を更に蓄積する場合、すなわち正式なログインを行うために操作されるメニューである。ここで、簡易的なログインは、サブメニュー「かんたんスタート」が操作されるだけで完了する一方で、正式なログインは、会員登録を行ったうえで、パチスロ機1にパスワードを入力することで行われる。そのため、簡易的なログインと正式なログインとを比較すると、簡易的なログインは正式なログインよりも簡易な登録手順であるといえ、反対に、正式なログインは簡易的なログインよりも煩雑な登録手順であるといえる。
サブメニュー「途中記録を見る」は、ログイン(簡易又は正式)を行っている場合に、それまでに蓄積した遊技の履歴の途中記録を確認する場合に操作されるメニューである。サブメニュー「記録して終了」は、ログイン(簡易又は正式)を行っている場合に、それまでに蓄積した遊技の履歴をサーバ上に記録する場合に操作されるメニューである。これらサブメニュー「途中記録を見る」「記録して終了」が操作されると、蓄積した遊技の履歴がパチスロ機1から遊技者の携帯電話やサーバ上に読み出される。
また、サブメニュー「会員登録」は、サーバ上に遊技者の初期登録を行うために操作されるメニューである。
また、メインメニュー「遊技データ」には、サブメニュー「遊技履歴1」「遊技履歴2」が設けられる。サブメニュー「遊技履歴1」は、蓄積している遊技履歴の1ページ目を確認する際に操作されるメニューであり、サブメニュー「遊技履歴2」は、蓄積している遊技履歴の2ページ目を確認する際に操作されるメニューである。ここで、本実施形態のパチスロ機1では、サブメニュー「遊技履歴2」は、正式ログイン時のみ選択可能にし、簡易的なログイン時や非ログイン時には、サブメニュー「遊技履歴1」のみを選択可能にしている(なお、正式ログイン時にはサブメニュー「遊技履歴1」「遊技履歴2」の双方を選択可能にしている)。
具体的には、副制御基板72は、正式な登録手順によりログインを受け付けている場合には、遊技履歴の1ページ目及び2ページ目の双方を表示可能に液晶表示装置11の表示を制御する一方で、簡易的な登録手順によりログインを受け付けている場合には、遊技履歴の1ページ目を表示可能、かつ、遊技履歴の2ページ目を表示不可能に液晶表示装置11の表示を制御する。
なお、遊技履歴の1ページ目及び2ページ目に表示される内容については、図65で後述する。
また、メインメニュー「配当・配列」には、図60(B)に示すサブメニューが更に設けられ、サブメニューが選択されると、当該サブメニューに応じた内容が表示される。一方で、メインメニュー「音量調節」「専用サイト」にはサブメニューは設けられておらず、選択されると、当該メインメニューに応じた内容が表示される。
<パチスロ機1の操作モード(タッチ操作、選択操作)>
続いて、図61〜図64を参照して、パチスロ機1におけるキャラクタのカスタマイズ方法について説明するとともに、パチスロ機1における操作モードについて説明する。
図61(A)は、キャラクタのカスタマイズを行うキャラクタカスタマイズ画面である。キャラクタカスタマイズ画面では、「キャラクタ」選択欄と「コスチューム」選択欄と「ポーズ」選択欄と「アクセサリー」選択欄とが設けられ、それぞれの選択欄には選択可能な複数のアイコンが設けられる。パチスロ機1では、決定アイコンが操作されたタイミングでそれぞれの選択欄において選択されていたアイコン内容に基づいて、キャラクタがカスタマイズされる。
「キャラクタ」選択欄は、キャラクタを選択するために用いられ、副制御基板72は、複数種類のキャラクタの中から「キャラクタ」選択欄において選択された一のキャラクタを決定する。また、「コスチューム」選択欄は、キャラクタのコスチュームを選択するために用いられ、「ポーズ」選択欄は、キャラクタのポーズを選択するために用いられ、「アクセサリー」選択欄は、キャラクタのアクセサリーを選択するために用いられる。「コスチューム」選択欄〜「アクセサリー」選択欄は、それぞれキャラクタの表示態様(コスチューム、ポーズ、アクセサリー)に関するカスタマイズを行うために用いられる。副制御基板72は、対応する選択欄に応じた複数の表示態様の中から、当該選択欄において選択された一の表示態様を決定する。
このキャラクタカスタマイズ画面において、キャラクタのカスタマイズが行われると、副制御基板72は、「コスチューム」選択欄において選択したコスチューム、及び「アクセサリー」選択欄において選択したアクセサリーを身に着けた「キャラクタ」選択欄において選択したキャラクタを、「ポーズ」選択欄において選択したポーズで、液晶表示装置11に表示する。
ここで、本実施形態のパチスロ機1では、上述したように液晶表示装置11の全面をタッチパネルとするとともに、十字キーや決定ボタンを有する操作ボタン22を備える。表示画面上の選択は、タッチパネルを用いたタッチ操作と、操作ボタン22を用いたボタン操作の双方において行うことができる。なお、以下に示す例では、キャラクタカスタマイズ画面を例にとって操作方法について説明するが、操作可能な表示画面はキャラクタカスタマイズ画面に限られず、例えば、図60に示すメニュー画面などの他の表示画面においても同様の操作が可能である。
(タッチ操作モードとボタン操作モード)
図61(B)に示すように、本実施形態のパチスロ機1では、タッチ操作モードとボタン操作モードとを有する。タッチ操作モードでは、副制御基板72は、タッチパネル(タッチセンサ111)を介したタッチ操作により選択されたアイコンを決定し、ボタン操作モードでは、副制御基板72は、操作ボタン22の十字キーを介した操作(移動操作)に基づき選択カーソルを移動するとともに、操作ボタン22の決定ボタンを介した操作(決定操作)により選択カーソルが指し示しているアイコンを決定する。
副制御基板72は、これらタッチ操作モードとボタン操作モードとを簡易な方法で切り替える。具体的には、副制御基板72は、それぞれのモードに応じた操作がされると対応する操作モードに切り替える。より具体的には、副制御基板72は、タッチ操作モード時に、操作ボタン22が操作されると、タッチ操作モードからボタン操作モードに操作モードを切り替え、また、ボタン操作モード時に、タッチパネルを介してタッチ操作を受け付けると、ボタン操作モードからタッチ操作モードに操作モードを切り替える。
(タッチ操作モードの概要)
続いて、図62を参照して、タッチ操作モードの概要について説明する。図62(A)に示すように、タッチ操作モードでは、遊技者のタッチ操作に応じて、選択された内容を決定する。このとき、副制御基板72は、アイコンがタッチされている状況(選択中のアイコン)では、当該アイコン上にタッチオンエフェクトを発生して、タッチ(選択)しているアイコンを遊技者が分かるように表示する。また、副制御基板72は、タッチしていたアイコンから指を離すと、当該アイコン上に決定済みエフェクトを発生して、選択したアイコンを遊技者が分かるように表示する。
ところで、キャラクタのカスタマイズを可能にするパチスロ機では、カスタマイズ可能な範囲を段階的に開放することがあり、このような場合には、複数のアイコンは、開放済みのアイコンと、未開放のアイコンとを含むことになる。図62(B)に示すように、タッチ操作モードでは、未開放アイコンをタッチしても、反応しないこととしている。すなわち、副制御基板72は、開放済みのアイコンがタッチ操作されると当該アイコン上にタッチオンエフェクトを発生させる一方で、未開放のアイコンがタッチ操作されてもタッチオンエフェクトを発生させない。
図62(C)は、以上説明したタッチ操作モード時におけるアイコンの態様を示す図である。図62(C)に示すように、タッチ操作モード時は、開放済みのアイコンは、選ぶ(決定)することが可能でありタッチ操作されるとタッチオンエフェクトが発生する。また、開放済みのアイコンに対するタッチ操作が終了する(アイコンから指を離す)と、このアイコンには決定済みエフェクトが発生する。他方、タッチ操作モード時において未開放のアイコンは、選ぶことが不可能であるとともに、そもそもタッチ操作しても何らの反応もしない。
(ボタン操作モードの概要)
続いて、図63を参照して、ボタン操作モードの概要について説明する。図63(A)に示すように、ボタン操作モードでは、選択カーソルが表れ、複数のアイコンの間を移動する。この選択カーソルは、操作ボタン22の十字キーに対する操作により上下左右に移動する。そして、ボタン操作モードでは、操作ボタン22の決定ボタンが操作されると、選択カーソルが指し示していたアイコンが決定され、当該アイコン上に決定済みエフェクトが発生する。
また、ボタン操作モードにおいても未開放アイコンを選ぶことが(決定)できない点ではタッチ操作モードと同じであるが、図63(B)に示すように、ボタン操作モードでは、未開放アイコンについても選択カーソルを合わせることはできる。
このように未開放アイコンは、タッチ操作モード時は反応しないものの、ボタン操作モード時は選択カーソルを合わせることができる。タッチ操作モードは、直感的な操作が可能な操作モードであり、このような操作モード中に、未開放アイコンに対するタッチ操作で反応(タッチオンエフェクト発生)してしまうと、遊技者は、直感的に当該未開放アイコンも選ぶことが可能であると誤解してしまうことになる。そこで、本実施形態のパチスロ機1では、タッチ操作モード時は、未開放アイコンに対する操作に何らの反応もしないこととすることで、当該未開放アイコンが今は選ぶことができないことを、遊技者に直感的に報せることとしている。
これに対して、選択カーソルを用いるボタン操作モードでは、未開放アイコンに反応しないこととすると、選択カーソルの位置が不明確になってしまうため、未開放アイコンであっても選択カーソルを合わせることはできるようにしている。これにより、両操作の違いを明瞭にすることができる。
続いて、図63(C)は、選択カーソルの移動方法を示す図である。ボタン操作モードにおいて十字キーが操作されると、副制御基板72は、図63(C)に示す方向に選択カーソルを移動する。
図63(D)は、以上説明したボタン操作モード時におけるアイコンの態様を示す図である。図63(D)に示すように、ボタン操作モード時は、開放済みのアイコンと未開放のアイコンの双方に対して選択カーソルを合わせることができる。選択カーソルを合わせている場合には、当該アイコンとともに選択カーソルが表示され、当該アイコンが選択中であることが分かるようになっている。また、操作ボタン22の決定ボタンが操作されると、当該アイコン上に決定済みエフェクトが発生する。
図62と図63とを比較すると、タッチ操作モードとボタン操作モードとでは、選択カーソルが表示されるか否かが異なる。また、タッチ操作モードでは、未開放アイコンが反応しないものの、ボタン操作モードでは、未開放アイコンであっても選択カーソルを合わせることができる点が異なる。また、タッチ操作モードでは、タッチオンエフェクトを発生することで、選択中のアイコンを判別可能にしているのに対して、ボタン操作モードでは、選択カーソルを合わせることで選択中のアイコンを判別可能にしている点も異なる。一方で、選んだ(決定した)アイコンに決定済みエフェクトを発生する点は、タッチ操作モード及びボタン操作モードともに共通する。
(カスタマイズ可能組合せ表)
続いて、図64を参照して、本実施形態のパチスロ機1におけるカスタマイズ可能な範囲について説明する。遊技者の観点からはキャラクタは制限なく自由にカスタマイズ可能であることが好ましいものの、キャラクタの管理者の観点からはキャラクタのイメージを損なわない範囲でのみカスタマイズ可能であることが好ましい。キャラクタのイメージを損なわない範囲でのカスタマイズを可能にするためには、選択可能なパーツを限定すればよく、例えば、キャラクタのイメージを損なうコスチュームなどは初めから選択不可能にしてしまえばよい。
このように、一つのパーツ(例えば、コスチューム)のみのカスタマイズを禁止するのであれば初めから選択不可能にすればよいものの、当該パーツは基本的には許容できるものの、他のパーツと組み合わせた場合に許容できなくなることもある。このような場合には、初めから選択不可能する必要はなく、特定の組み合わせのみを禁止すればよい。例えば、第1のコスチュームと第1のアクセサリーとは組み合わせ可能であるものの、第1のコスチュームと第2のアクセサリーは組み合わせ不可能である場合、第1のコスチューム自体、又は第2のアクセサリー自体を禁止するのではなく、この組み合わせを禁止すればよい。
図64は、カスタマイズ可能な組合せを規定するカスタマイズ可能組合せ表である。このカスタマイズ可能組合せ表は、それぞれのパーツ(コスチューム、ポーズ、アクセサリー)に対して、当該パーツと組み合わせて選択可能な他のパーツの種類を規定する。本実施形態のパチスロ機1では、例えば、アクセサリー3に対しては、コスチューム5のみを選択可能にし、コスチューム1〜4を選択不可能にしている。
副制御基板72は、第1のパーツの中の複数の選択肢のうち一つの選択肢のみが選択可能であり、他の選択肢が全て選択不可能である第2のパーツが選ばれた(決定された)場合には、遊技者の選択に関係なく、当該第2のパーツに対して唯一選択可能な一の選択肢を自動的に選ぶ(決定する)。具体的には、図64に示す例の場合、副制御基板72は、アクセサリーとしてアクセサリー3が選ばれた場合には、コスチュームとして唯一組合せ可能なコスチューム5を、遊技者の選択ではなく自動的に選ぶ。
これにより、キャラクタ固有のイメージを損なくことなくキャラクタをカスタマイズすることができる。また、組み合せ可能なものが一つのみの場合には、組み合せ可能な一つを自動的に選ぶため、遊技者の手間を取らせることなく、固有のイメージを損なわないキャラクタのカスタマイズが可能になる。
なお、遊技者がカスタマイズする順序によっては、アクセサリーよりも先にコスチュームが選ばれていることもある。先に選んだコスチュームが後に選んだアクセサリーに対して組み合わせ不可能に規定されている場合には、副制御基板72は、後に選ばれたアクセサリーに基づいて、先に選んでいたコスチュームの選択内容をクリアすることとしてもよい。また、後に選ばれたアクセサリーに対して組み合わせ可能なコスチュームが一つのみである場合には、副制御基板72は、先に選んでいたコスチュームを、当該一つのコスチュームに自動的に変更することとしてもよい。一例として、遊技者がコスチューム1を選んでいた後に、遊技者がアクセサリー3を選んだ場合、副制御基板72は、先に選んでいたコスチューム1を、後に選んだアクセサリー3に対して唯一組合せ可能なコスチューム5に自動的に変更することとしてもよい。
(履歴画面の概要)
続いて、図65を参照して、遊技履歴を表示する履歴画面の概要について説明する。図65(A)は、サブメニュー「遊技履歴1」から呼び出される遊技履歴の1ページ目であり、図65(B)は、サブメニュー「遊技履歴2」から呼び出される遊技履歴の2ページ目である。図65(A)に示すように、遊技履歴の1ページ目には、総ゲーム数、現在のゲーム数、ボーナス回数、CZ回数、ART回数、上乗せゾーン1,2回数及び上乗せゾーン3回数が表示される。このように遊技履歴の1ページ目には、総ゲーム数や現在のゲーム数に加え、ボーナスやARTなどの遊技者にとって有利な遊技状態が行われた回数が表示される。
また、図65(A)に示すように、遊技履歴の1ページ目には、「次ページへ」アイコンが表示される。この「次ページへ」アイコンが選ばれた場合には、遊技履歴の2ページ目が呼び出される。なお、上述したように、遊技履歴の1ページ目は、全ての遊技者が表示可能であるものの、遊技履歴の2ページ目は、正式ログインを行った遊技者のみが表示することができ、非ログインの遊技者や簡易ログインの遊技者は表示することはできない。そこで、副制御基板72は、ログインが行われていない場合や簡易ログインのみが行われている場合には、「次ページへ」アイコンを非表示や選ぶことができないようにする。
続いて、図65(B)に示すように、遊技履歴の2ページ目には、スイカ(「F_スイカ」)が内部当籤役として決定された回数(当籤回数)と、チャンス目A(「F_チャンス役1」)の当籤回数、チャンス役B(「F_チャンス役2」)の当籤回数、弱チェリー(「F_弱チェリー」)の当籤回数、強チェリー(「F_強チェリー」)の当籤回数、及び確定チェリー(「F_確定チェリー」)の当籤回数が表示される。すなわち、遊技履歴の2ページ目には、所謂レア役の当籤回数が表示される。
このように正式なログインを行った遊技者についてのみレア役の当籤回数を表示することで、パチスロ機1では、わざわざ正式な手順を踏んで登録を行った遊技者に対して、遊技には直接影響しない程度の特典(レア役の当籤回数の表示)を与えることができる。これによりレア役の当籤回数の表示を望む遊技者に対して、正式な登録の利用を促すことができ、結果、遊技機に対して愛着を持たせ、遊技機の稼動を上げることができる。
また、パチスロ機1では、簡易的な手順でログインを行った遊技者に対しては、レア役の当籤回数を表示する遊技履歴の2ページ目を表示しないため、簡易的なログイン手順を利用してログインのみを行っておき、他人が遊技を行った後に当該他人の遊技の結果を盗み見る行為を防止することができる。
<裏モード演出>
続いて、図66〜図69を参照して、裏モードに基づき行う裏モード演出について説明する。パチスロ機1において副制御基板72は、図59(A)に示す裏モード吸収演出及び裏モード示唆演出を行う。以下では、これら裏モード吸収演出及び裏モード示唆演出の実行方法について説明する。
(裏モード吸収演出抽籤テーブル)
図66及び図67は、裏モード吸収演出を実行する場合に参照される裏モード吸収演出抽籤テーブルである。裏モード吸収演出抽籤テーブルは、遊技の状況毎に設けられ、図66(B)に示す裏モード吸収演出抽籤テーブルは、CZの失敗時(すなわち、ART抽籤に当籤することなくCZが失敗した時)に参照され、図66(C)の裏モード吸収演出抽籤テーブルは、ART終了時に参照され、図66(D)の裏モード吸収演出抽籤テーブルは、ART準備中に参照され、図67(E)の裏モード吸収演出抽籤テーブルは、連続演出の失敗時に参照され、図66(A)の裏モード吸収演出抽籤テーブルは、これら以外の場合に参照される。
なお、パチスロ機1では、複数回の遊技にわたり行う演出であって、演出上で成功するとボーナスやARTの当籤の可能性が高まり、演出上で失敗するとボーナスやARTの非当籤の可能性が高まる連続演出を行うことがある。図67(E)の裏モード吸収演出抽籤テーブルは、この連続演出の失敗時に参照される。
裏モード吸収演出抽籤テーブルは、裏モードの差分毎に裏モード吸収演出の演出パターンの抽籤結果についての抽籤値の情報を規定する。なお、裏モードの差分については、図69で後述する。副制御基板72は、裏モード吸収演出抽籤テーブルを用いた抽籤の結果、何れかの演出パターンが決定された場合、対応する裏モード吸収演出を実行する。
(裏モード示唆演出抽籤テーブル)
続いて、図68は、裏モード示唆演出を実行する場合に参照される裏モード示唆演出抽籤テーブルである。この裏モード示唆演出抽籤テーブルは、裏モード吸収演出に非当籤(実行しない)の場合に参照される。すなわち、裏モード示唆演出は、裏モード吸収演出が実行されない遊技において実行される可能性がある。裏モード示唆演出抽籤テーブルは、現在の裏モード(後述のメイン裏モードカウンタの値)毎に、裏モード示唆演出の演出パターンの抽籤結果についての抽籤値の情報を規定する。副制御基板72は、裏モード示唆演出抽籤テーブルを用いた抽籤の結果、何れかの演出パターンが決定された場合、対応する裏モード示唆演出を実行する。
<サブ側の裏モードの管理方法及び裏モード演出の契機>
続いて、図69を参照して、サブ(副制御基板72)側の裏モードの管理方法、及び裏モード演出(裏モード吸収演出、裏モード示唆演出)の契機とメイン(主制御基板71)側での裏モードの加算契機との関係について説明する。
図69(A)は、サブ側の裏モードの管理方法を示す図である。サブ側(サブRAM103)では、裏モードを計数するカウンタとして、メイン裏モードカウンタとサブ裏モードカウンタとを有する。メイン裏モードカウンタは、メイン側の裏モードの値と完全に一致するカウンタであり、メイン側から受信した裏モードの値をそのまま格納する。
一方で、サブ裏モードカウンタは、基本的には、裏モード吸収演出実行時のメイン裏モードカウンタの値が転写されるカウンタである。本実施形態のパチスロ機1では、所定のタイミング(図66(B)〜(E)参照)になると裏モード吸収演出を行うことがある。この裏モード吸収演出は、基本的には、前回の裏モード吸収演出から増加した裏モードの値(上述の裏モードの差分)に基づいて行われる。このような裏モード吸収演出間において増加した裏モードの値を特定するために、本実施形態のパチスロ機1では、サブRAM103に、メイン裏モードカウンタとサブ裏モードカウンタとを設け、メイン裏モードカウンタ(現在の裏モードの値)からサブ裏モードカウンタ(前回演出時の裏モードの値)を減算することで、裏モード吸収演出間において増加した裏モードの値(裏モードの差分)を算出する。図66及び図67において参照している、裏モード差分とは、「メイン裏モードカウンタの値−サブ裏モードカウンタの値」をいう。
図69(A)に示すように、サブ裏モードカウンタには、(1)メイン裏モードカウンタの値が0の時に、次遊技のメイン裏モードカウンタの値が転写される。この更新契機は、初期化時にサブ裏モードカウンタに初期値として何らかの値をセットするためのものである。また、サブ裏モードカウンタには、(2)裏モード吸収演出当籤時に、今遊技のメイン裏モードカウンタの値が転写される。すなわち、裏モード吸収演出により、前回の裏モード吸収演出から増加した裏モードの値(差分)が示唆されたため、サブ裏モードカウンタの値を更新する。また、サブ裏モードカウンタには、(3)前回遊技に比べてメイン裏モードカウンタの値が減少した時に、今遊技のメイン裏モードカウンタの値が転写される。上述したように、メイン側において裏モードに基づく特典が付与された場合、裏モードが50減算される。裏モード演出(裏モード吸収演出、裏モード示唆演出)は、裏モードに基づく特典の付与が行われるタイミングを推測するために行う演出であるため、裏モードに基づく特典が付与された後は、サブ裏モードカウンタの値を更新する。
続いて、図69(B)は、裏モード演出(裏モード吸収演出、裏モード示唆演出)の契機とメイン(主制御基板71)側での裏モードの加算契機との関係を示す図である。メイン側では裏モードの蓄積を、(1)裏モードリセット時、(2)CZ失敗時、(3)ART終了時、(4)ART準備中、(5)フラグ間、及び(6)非ART中のRT2遊技状態からRT1遊技状態への移行時の6つの契機で行う可能性がある(図52参照)。
一方で、サブ側では、裏モード吸収演出を、(1)CZ失敗時、(2)ART終了時、(3)ART準備中、(4)連続演出失敗時の4つの契機で行う可能性がある(図66、図67参照)。このサブ側で裏モード吸収演出を行う契機と、メイン側で裏モードの蓄積を行う契機とを比較すると、共通する部分があるものの共通しない部分もある。このように裏モード吸収演出を行う契機を、裏モードの蓄積を行う契機とは異ならせることで、メイン側の容量(すなわち、裏モードを蓄積する契機)を抑えつつも、多様な契機で演出を実行することができ、演出に多様性を持たせることができる。
より具体的には、裏モードは、遊技の結果が遊技者にとって不利な結果になった場合に蓄積されるところ、遊技者にとってみれば、不利な結果になったことは、多くの場合において演出面から感じる。例えば、所謂レア役が内部当籤役として決定されたにも関わらず、ボーナス、ART、CZに当籤していない場合、遊技者は、レア役を契機に行われる演出の結果(連続演出失敗)に伴い不利な結果になったことを感じることになる。そして、遊技者が不利な結果を感じたタイミングでメイン側において裏モードを蓄積するためには、メイン側において裏モードを蓄積する契機を膨大な数設ける必要があり、メイン側の容量が増加してしまう。
この点、本実施形態のパチスロ機1では、メイン側において裏モードを蓄積する契機とは異なり、かつ、遊技者が不利な結果になったことを感じる契機である、連続演出の失敗時に、裏モード吸収演出を行う。遊技者にとってみれば、裏モード吸収演出により裏モードが溜まるように表現されることで、自身が不利な結果になったと感じたタイミングで、裏モードが蓄積されたよう感じることになる。そして、裏モードの蓄積に伴い、裏モードによる特典の付与が近づくため、本実施形態のパチスロ機1では、遊技者が不利な結果を感じたタイミングで、裏モードによる特典の付与が近づいたことを報せることがきる。言い換えると、本実施形態のパチスロ機1では、メイン側の契機を限定しメイン側の容量を抑えつつも、メイン側の契機よりも多様な契機で裏モード吸収演出を行うことができる。
<上乗せゾーン1,2中の遊技の流れ(サブ側)>
続いて、図70を参照して、サブ(副制御基板72)側の制御による上乗せゾーン1,2中の遊技の流れについて説明する。上述したように、上乗せゾーン1,2中は、メイン側ではそれぞれ報酬が対応付けられたイベントマスを5ゲーム分セットする。以下では、セットしているイベントマスの見せ方(表示)について説明する。
メイン側では、イベントマス「赤」〜「バトル」の複数のイベントマスを管理している。これに対して、サブ側では、表示マスとして表示マス「敵」「宝箱」「ダイヤ」「ペット」「弱?」「強?」「キャラ1」「キャラ2」「キャラ3」「キャラ4」「キャラ5」「ブラックダイヤ」「バトル1」「バトル2」及び「バトル3」を有する。これら表示マスは、図70(A)に一例として示すように、イベントマスに対応付けられた報酬に基づいて、イベントマスに対応付けられている。
具体的には、表示マス「敵」は、上乗せゾーン1が終了してしまう可能性のある表示マスであり、「ライフ−1」の報酬が対応付けられたイベントマス「赤」がセットされた遊技に対して表示される。
また、表示マス「宝箱」「ダイヤ」「ペット」「キャラ5」は、ゲーム数の上乗せが行われる可能性のある表示マスであり、「ゲーム数の上乗せ」の報酬が対応付けられたイベントマス「青1」〜「青5」がセットされた遊技に対して表示される。
また、表示マス「弱?」「強?」は、他の表示マスに表示が切り替わる表示マスである。表示マス「弱?」は、表示マス「宝箱」以上に表示が切り替わり、表示マス「強?」は、表示マス「キャラ1」〜「キャラ5」に表示が切り替わる。
また、表示マス「キャラ1」〜「キャラ4」は、それぞれ「ライフ+1」「赤マス変換ストック+1」「2倍ストック+1」「復活ストック+1」が行われる可能性のある表示マスであり、それぞれの報酬が対応付けられたイベントマス「キャラ1」〜「キャラ4」がセットされた遊技に対して表示される。
また、表示マス「ブラックダイヤ」は、「上乗せゾーン2への移行」又は「ゲーム数の上乗せ」が行われる可能性のある表示マスであり、同じ報酬が対応付けられたイベントマス「裏」がセットされた遊技に対して表示される。
また、表示マス「バトル1」「バトル2」「バトル3」は、「裏マスに変換」が行われる可能性のある表示マスであり、同じ報酬が対応付けられたイベントマス「バトル」がセットされた遊技に対して表示される。なお、イベントマス「バトル」には、裏マス変換個数がセットされる(図46(C)参照)。表示マス「バトル1」は、裏マス変換個数として「1」「2」「4」がセットされたイベントマス「バトル」に対応して表示され、表示マス「バトル2」は、裏マス変換個数として「2」「4」がセットされたイベントマス「バトル」に対応して表示され、表示マス「バトル3」は、裏マス変換個数として「4」がセットされたイベントマス「バトル」に対応して表示される。
ロムカートリッジ基板86には、以上説明した表示マスに応じた画像データが記憶されている。また、ロムカートリッジ基板86には、後述する表示マス「不明」に応じた画像データも記憶されている。
(表示例1)
図70(B)に示すように、副制御基板72は、メイン側でイベントマスをセットすると、セットされたイベントマスに対して表示可能な表示マス(図70(A)参照)の中から任意の表示マスを抽籤し、液晶表示装置11に表示する。
(表示例2)
遊技者は、サブ側の制御の下に表示されている表示マスを用いて上乗せゾーン1,2を行うことになるが、遊技者によっては、イベントマス(表示マス)の表示を望まないこともある。例えば、遊技者にとってあまり好ましくないイベントマスがセットされている状況では、遊技者によっては、当該イベントマスの表示を望まないことも考えられる。そこで、本実施形態のパチスロ機1では、所定の操作が行われた場合には、イベントマスを非表示にする。なお、所定の操作は任意の操作であってよく、例えば、操作ボタン22において十字キーの上と決定ボタンとが同時に操作することである。
具体的には、図70(C)に示すように、副制御基板72は、メイン側でイベントマスをセットした場合であっても、セットしたイベントマスに関わらず共通の表示マス「不明」を、それぞれの遊技に対応付けて表示する。これにより、セットされているイベントマス(報酬)の内容が分からなくなるため、遊技者は、毎ゲーム期待を抱きながら遊技を行うことになる。
なお、副制御基板72は、5ゲーム分のマスの全てを非表示(表示マス「不明」)にすることとしてもよく、また、一部のマスを非表示にし、一部のマスを表示することとしてもよい。図70(C)に示す例では、今回の遊技に対してセットされたイベントマスについては、対応する表示マス「宝箱」を表示し、次回以降の4ゲーム分の遊技に対してセットされたイベントマスを非表示としている。
<特殊BBの演出例>
続いて、図71及び図72を参照して、特殊BBの演出例について説明する。上述したように、特殊BBは、遊技性及び演出面から上乗せゾーン2と一定の連続性を有している。遊技性に関する連続性は、メイン側における上乗せゲーム数の抽籤により実現される一方で、演出面からの連続性は、サブ側の制御により実現される。以下、通常BBと特殊BBとを比較することで、特殊BBと上乗せゾーン2の演出面に関する連続性について説明する。
(通常BBの表示例)
図71は、上乗せゾーン1中にボーナス状態(通常BB)が開始する場合の表示例である。図71(A)に示すように、上乗せゾーン1中は、5ゲーム分の遊技にわたり表示マスが表示される。この上乗せゾーン1中は、上乗せゾーン1であることに加え、上乗せゾーン1中に獲得した上乗せゲーム数が表示される。
この上乗せゾーン1中にボーナスに係る役が内部当籤役として決定されると、図71(B)に示す表示例が表示される。具体的には、上乗せゾーン1に特有の5ゲーム分の表示マスの表示に加え、ボーナスに係る役が内部当籤役として決定されたことを示す表示「ボーナス確定」が表示される。
このようにボーナスに係る役が内部当籤役として決定されると、液晶表示装置11には、所謂ボーナス確定画面が表示される。この点は、上乗せゾーン1中にボーナスに係る役が内部当籤役として決定された場合も同様であり、副制御基板72は、ボーナスの当籤に伴い、図71(C)に示すボーナス確定画面を液晶表示装置11に表示する。
その後、ボーナス状態が開始すると、副制御基板72は、図71(D)に示すボーナス中の表示画面(ボーナス演出画面)を液晶表示装置11に表示する。本実施形態のパチスロ機1では、ボーナス状態の終了条件を「232枚を超えるメダルの払出」としていることから、副制御基板72は、ボーナス状態中に獲得したメダルの枚数と、ボーナス状態の終了条件までの残数(すなわち、ボーナス状態の終了条件である232枚から、当該ボーナス状態中に払い出されたメダルの枚数を減算した枚数)を表示する。
(特殊BBの表示例)
続いて、図72は、上乗せゾーン2中にボーナス状態(特殊BB)が開始する場合の表示例である。図72(A)に示すように、上乗せゾーン2中は、上乗せゾーン1中と同様に、5ゲーム分の遊技にわたり表示マスが表示される。このとき、上乗せゾーン2中は、表示画面が暗転するとともに、イベントマス「裏」のみがセットされることから表示マス「ブラックダイヤ」のみが表示されることになる。
この上乗せゾーン2中にボーナスに係る役が内部当籤役として決定されると、図72(B)に示す表示例が表示される。具体的には、上乗せゾーン2に特有の5ゲーム分の表示マスの表示に加え、ボーナスに係る役が内部当籤役として決定されたことを示す表示「ボーナス確定」が表示される。
上述の通常BBの場合には、ボーナス確定画面(図71(C))を表示することとしているが、上乗せゾーン2と特殊BBとの演出面からの連続性を実現するため、副制御基板72は、上乗せゾーン2中にボーナスに係る役が内部当籤役として決定された場合には、ボーナス確定画面に切り替えることなく、上乗せゾーン2に特有の5ゲーム分の表示マスの表示(上乗せ演出画面)を維持する。一方で、ボーナス状態を適切に開始可能なように、副制御基板72は、この上乗せ演出画面上で「7を狙え」といった当籤しているボーナスに係る役に応じた図柄の組合せを狙わせる表示を行い、ボーナスに係る役の入賞を促す。
その後、ボーナス状態が開始すると、副制御基板72は、図72(D)に示す表示画面を液晶表示装置11に表示する。具体的には、副制御基板72は、上乗せゾーン2中の上乗せ演出画面と同様に、特有の5ゲーム分の表示マスを表示する。また、副制御基板72は、通常BB中は、ボーナス状態の終了条件までの残数を表示することとしていたが、特殊BB中は、この残数に代えて、ボーナス状態の終了条件が満たされるまでに必要な残りの遊技回数(本実施形態では30回)を表示する。
遊技者からすると、遊技性及び演出面からの連続性が確保されるため、あたかも上乗せゾーン2が継続しているかのような遊技性を遊技者に与えることができる。また、ボーナス状態の終了タイミングを、残り遊技回数という直感的に分かり易い表示に代えることで、遊技者に対して、あたかも上乗せゾーン2が30ゲーム保証されたかのような感覚を持たせることができる。
(ボーナス開始(終了)時のロック)
ところで、近年のパチスロ機では、ボーナス状態の開始時及び終了時に、遊技の進行を一時的に停止することがある。このようなボーナス開始(終了)時のロック制御は、ボーナス状態の開始や終了を強調することができ好適であるが、上乗せゾーン2と特殊BBとのように連続性を持たせる場合には、連続性を損ねてしまうことにつながってしまう。そこで、本実施形態のパチスロ機1では、主制御基板71は、ボーナス状態が通常BB又はエピソードBBである場合には、ボーナス状態の開始時及び終了時に遊技の進行を一時的に停止する一方で、特殊BB(すなわち、上乗せゾーン2中)である場合には、ボーナス状態の開始時及び終了時に遊技の進行を停止しない。なお、上述したように主制御基板71は、ボーナス状態が特殊BBであるか否かは管理することとしているため、このような制御は、特殊BBであるか否かによりロック制御を異ならせることで実現することができる。
(通常BB開始時の表示例)
続いて、図73を参照して通常BB開始時の表示例について説明する。主制御基板71は、通常BB中に役「F_7揃い役1」「F_7揃い役2」が当籤したか否かに基づいてART抽籤を行っている(図56参照)。近年では、このようなボーナス状態中の7揃いに基づくART抽籤の結果を、様々な態様で告知することとしている。典型的なものとしては「チャンス告知」「完全告知」「後告知」があげられる。パチスロ機では、これら様々な態様の中から遊技者が選択した態様に応じて、ボーナス状態中のART抽籤の結果を告知する。
このように告知の態様を選択可能にするパチスロ機は、現存するパチスロ機においても存在するものの、現存するパチスロ機では、告知の態様に応じてボーナス状態中の演出(映像+楽曲)も決まってしまう。遊技者にとってみれば、ボーナス状態中に好みの演出を流しつつ、好みの態様でART抽籤の結果の告知を受けたいものの、現存のパチスロ機では、告知の態様と演出とが結びついており、両者を個別に選択することはできない。
この点、本実施形態のパチスロ機1では、告知の態様と演出とを個別に選択可能にしている。図73は、通常BB開始時のボーナス開始画面の表示例である。図73に示すように、遊技者は、ボーナス開始画面においてART抽籤の告知態様を「チャンス告知」「完全告知」「後告知」の中から選択することができ、副制御基板72は、選択された態様でART抽籤の結果を告知する。また、遊技者は、ボーナス開始画面においてボーナス状態中に流れる演出も「演出A」「演出B」「演出C」の中から選択することができ、副制御基板72は、選択された演出を読み出してボーナス状態中に当該演出を行う。
これにより、告知の態様と演出(映像+楽曲)とを個別に選択することができるため、現存のパチスロ機では不可能であった組み合わせでボーナス状態中の遊技を行うことができる。なお、図73に示す例では、映像と楽曲がセットになった演出を選択可能にしているが、映像と楽曲とを個別に選択可能にすることとしてもよい。
[主制御回路の動作説明]
次に、図74〜図99を参照して、主制御回路91のメインCPU93が、プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。
<メインCPUの制御によるパチスロの主要動作処理>
まず、メインCPU93の制御で行うパチスロ機1の主要動作処理(電源投入以降の処理)の手順を、図74に示すフローチャート(以下、メインフローという)を参照しながら説明する。
まず、パチスロ機1に電源が投入されると、メインCPU93は、電源投入時の初期化処理を行う(S1)。この処理では、バックアップが正常に行われたか、設定変更が適切に行われたかなどが判定され、その判定結果に対応した初期化が行われる。
続いて、メインCPU93は、一遊技終了時の初期化処理を行う(S2)。この初期化処理では、メインRAM95における指定格納領域のデータをクリアする。なお、ここでいう指定格納領域は、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域などの1回の単位遊技(ゲーム)毎にデータの消去が必要な格納領域である。
続いて、メインCPU93は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサやスタートスイッチ79の入力のチェックなどが行われる。
続いて、メインCPU93は、内部抽籤処理を行う(S4)。この処理では、メインCPU93は、現在の遊技状態に応じた内部抽籤テーブル(図13)を参照して、複数の役の中から内部当籤役として決定する役を抽籤する。
続いて、メインCPU93は、ボーナスに係る役(「F_BB1」〜「F_BB3」)が内部当籤役として決定されたか否かを判定する(S5)。ボーナスに係る役が内部当籤役として決定された場合には(YES)、メインCPU93は、RT3遊技状態フラグをオンに更新し、RT遊技状態をRT3遊技状態(フラグ間)に移行する(S6)。
RT3遊技状態フラグをオンに更新すると、又はS5においてボーナスに係る役が内部当籤役として決定されていない場合には(NO)、メインCPU93は、抽籤用フラグ変換処理を行う(S7)。この処理では、メインCPU93は、抽籤用フラグ決定テーブル(図19)を参照して、S4で決定した内部当籤役から抽籤用フラグを決定する。
続いて、メインCPU93は、図75で後述するスタート時状態別制御処理を行う(S8)。続いて、メインCPU93は、スタートコマンド生成処理を行う(S9)。この処理では、メインCPU93は、副制御回路101に送信するスタートコマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM95に設けられた通信データ格納領域に保存する。通信データ格納領域に保存されたコマンドは、後述の図99で説明する割込処理内のコマンドデータ送信処理により、主制御回路91から副制御回路101に送信される。
なお、スタートコマンドデータには、内部当籤役、メイン側ナビに関する情報、裏モードの値、遊技状態などの各種の情報が含まれる。ここで、メインCPU93は、一部の役(押し順役)については内部当籤役として決定された場合に、グループ化してスタートコマンドに含める。具体的には、押し順リプレイ(「F_RT1中リプ_123」〜「F_RT2中リプ_3rd」)は、リプレイとしてグループ化し、押し順ベル(「F_押し順ベル1_1st」〜「F_押し順ベル2_3rd」)は、ベルとしてグループ化する。副制御回路101側では、メイン側ナビに関する情報と、グループ化したリプレイ(又はベル)という情報とから、サブ側のナビ(押し順パターン、色パターン)を適切に決定することができる。
続いて、メインCPU93は、図90で後述するリール停止初期設定処理を行う(S10)。この処理では、S4で決定した内部当籤役に応じて停止制御に用いるリール停止制御情報を決定する。決定したリール停止制御情報は、メインRAM95に格納され、S12のリール停止制御処理において用いられる。
続いて、メインCPU93は、ウェイト処理を行った後にリール回転開始処理を行う(S11)。この処理において、メインCPU93は、全リールの回転開始を要求する。そして、全リールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1172msec)で実行される割込処理により、各リールは、その回転速度が定速度に達するまで加速制御され、その後、該定速度が維持されるように制御される。
続いて、メインCPU93は、図91で後述するリール停止制御処理を行う(S12)。この処理では、S10で決定したリール停止制御情報を用いて、左のストップボタン19L、中のストップボタン19C及び右のストップボタン19Rがそれぞれ押されたタイミングに基づいて該当するリールの回転が停止される。
続いて、メインCPU93は、入賞判別メダル払出処理を行う(S13)。この入賞判別メダル払出処理では、リール3L,3C,3Rが停止した結果、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せに基づいて、メダルの払い出しや再遊技の作動などの当該図柄の組合せに応じた利益を付与する。また、この処理では、メインCPU93は、入賞作動コマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM95に設けられた通信データ格納領域に保存する。なお、入賞作動コマンドデータには、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せなどの各種の情報が含まれる。
続いて、メインCPU93は、図92で後述するボーナス終了チェック処理を行う(S14)。この処理では、メインCPU93は、ボーナス状態中に払い出されたメダルの枚数に応じてボーナス状態を終了させ、遊技状態を一般遊技状態に移行させる。続いて、メインCPU93は、図93で後述するボーナス作動チェック処理を行う(S15)。この処理では、メインCPU93は、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せに応じて、ボーナスを作動させる。
続いて、メインCPU93は、図94で後述するRT作動チェック処理を行う(S16)。この処理では、メインCPU93は、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せに応じて、RT遊技状態を移行させる。続いて、メインCPU93は、図95で後述する終了時状態別制御処理を行う(S17)。終了時状態別制御処理を行うと、メインCPU93は、一遊技(単位遊技)が終了したとして処理をS2に戻す。
<スタート時状態別制御処理>
次に、図75を参照して、スタート時状態別制御処理について説明する。スタート時状態別制御処理では、初めに、メインCPU93は、図76で後述する表モード移行処理を行う(S31)。ここで、本実施形態のパチスロ機1では、表モードの移行を、遊技の開始時(図74のS8)に行うこととしているが、表モードの移行は、遊技の終了時(図74のS17)で行うこととしてもよい。
続いて、メインCPU93は、遊技状態が通常遊技状態中であるか否かを判定する(S32)。遊技状態が通常遊技状態中である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、図77で後述するスタート時通常中処理を行う(S33)。
他方、遊技状態が通常遊技状態中ではない場合には(NO)、メインCPU93は、遊技状態がCZ前兆中であるか否かを判定する(S34)。遊技状態がCZ前兆中である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、図78で後述するスタート時CZ前兆中処理を行う(S35)。
他方、遊技状態がCZ前兆中ではない場合には(NO)、メインCPU93は、遊技状態がCZ中であるか否かを判定する(S36)。遊技状態がCZ中である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、図79で後述するスタート時CZ中処理を行う(S37)。
他方、遊技状態がCZ中ではない場合には(NO)、メインCPU93は、遊技状態がART前兆中であるか否かを判定する(S38)。遊技状態がART前兆中である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、図82で後述するスタート時ART前兆中処理を行う(S39)。
他方、遊技状態がART前兆中ではない場合には(NO)、メインCPU93は、遊技状態がART中であるか否かを判定する(S40)。ここで、S40におけるART中とは、遊技状態がART遊技状態(通常ART,上乗せゾーン)中であることの他にART準備中及びART終了待ち中であることも含む。遊技状態がART中である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、図83で後述するスタート時ART中処理を行う(S41)。
他方、遊技状態がART中ではない場合には(NO)、メインCPU93は、遊技状態がボーナス状態中であるか否かを判定する(S42)。遊技状態がボーナス状態中である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、図89で後述するスタート時ボーナス中処理を行う(S43)。
スタート時ボーナス中処理に続いて、又はS42において遊技状態がボーナス状態中ではない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、その他処理を行い(S44)、スタート時状態別制御処理を終了する。この処理では、メインCPU93は、メイン側のナビ内容の決定や、フラグ間中に役「F_チャンス役1」などが決定されたときに裏モード抽籤状態として「抽籤小」をセットするなどの処理を行う。
<表モード移行処理>
続いて、図76を参照して、表モード移行処理について説明する。表モード移行処理では、初めに、メインCPU93は、表モード移行抽籤用番号決定テーブル(図21)を参照して、抽籤フラグ及び現在の表モードから表モード移行抽籤用番号を決定する(S51)。続いて、メインCPU93は、表モード移行抽籤テーブル1(図22(A))を参照して、S51で決定した表モード移行抽籤用番号に基づいて移行先の表モードを決定、セットし(S52)、表モード移行処理を終了する。
<スタート時通常中処理>
続いて、図77を参照して、スタート時通常中処理について説明する。スタート時通常中処理では、初めに、メインCPU93は、CZ抽籤用番号決定テーブル(図24)を参照して、抽籤用フラグBからCZ抽籤用番号を決定する(S71)。続いて、メインCPU93は、通常中CZ抽籤テーブル(図25)を参照して、S71で決定したCZ抽籤用番号に基づいてCZ抽籤を行う(S72)。
続いて、メインCPU93は、このCZ抽籤に当籤したか否かを判定する(S73)。CZ抽籤に当籤していた場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、当籤した種別のCZのストックを1加算する(S74)。
S74の処理に続いて、又はS73においてCZ抽籤に当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、ART抽籤用番号決定テーブル(図26)を参照して、抽籤フラグAからART抽籤用番号を決定する(S75)。続いて、メインCPU93は、ART抽籤テーブル(図27)を参照して、S75で決定したART抽籤用番号に基づいてART抽籤を行う(S76)。
続いて、メインCPU93は、このART抽籤に当籤したか否かを判定する(S77)。ART抽籤に当籤していた場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、当籤した種別のARTや上乗せゾーンのストックを1加算する(S78)。
S78の処理に続いて、又はS77においてART抽籤に当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、通常ARTのストックがあるか否かを判定する(S79)。通常ARTのストックがある場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、前兆ゲーム数抽籤テーブル(図28)を参照して、前兆ゲーム数を抽籤してセットする(S80)。続いて、メインCPU93は、次遊技にART前兆中をセットして(S81)、スタート時通常中処理を終了する。
他方、S79において通常ARTのストックがない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、CZのストックがあるか否かを判定する(S82)。CZのストックがない場合には(NO)、スタート時通常中処理を終了する一方で、CZのストックがある場合には(YES)、前兆ゲーム数抽籤テーブル(図28)を参照して、前兆ゲーム数を抽籤してセットする(S83)。続いて、メインCPU93は、次遊技にCZ前兆中をセットして(S84)、スタート時通常中処理を終了する。
<スタート時CZ前兆中処理>
続いて、図78を参照して、スタート時CZ前兆中処理について説明する。スタート時CZ前兆中処理では、初めに、メインCPU93は、特殊CZに当籤しているか否かを判定する(S91)。特殊CZに当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、CZ前兆中CZ昇格抽籤テーブル(図29)を参照して、抽籤用フラグBに基づいて、CZの昇格抽籤を行う(S92)。続いて、メインCPU93は、昇格抽籤に当籤したか否かを判定し(S93)、昇格抽籤に当籤している場合には(YES)、ストックされているCZの種別を特殊CZに書き換える(S94)。
S94の処理に続いて、S91において特殊CZに当籤している場合(YES)、又はS93において昇格抽籤に当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、ART抽籤用番号決定テーブル(図26)を参照して、抽籤用フラグAからART抽籤用番号を決定する(S95)。続いて、メインCPU93は、ART抽籤テーブル(図27)を参照して、S95で決定したART抽籤用番号に基づいてART抽籤を行う(S96)。
続いて、メインCPU93は、このART抽籤に当籤したか否かを判定する(S97)。ART抽籤に当籤していた場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、当籤した種別のARTや上乗せゾーンのストックを1加算し(S98)、スタート時CZ前兆中処理を終了する。
他方、S97においてART抽籤に当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、前兆ゲーム数を更新する(S99)。続いて、メインCPU93は、前兆ゲーム数が0になったか否かを判定する(S100)。メインCPU93は、前兆ゲーム数が0ではない場合には(NO)、スタート時CZ前兆中処理を終了する一方で、前兆ゲーム数が0である場合には(YES)、次遊技に当籤しているCZ種別に応じたCZをセットし、当該CZのストックを1減算し(S101)、スタート時CZ前兆中処理を終了する。
<スタート時CZ中処理>
続いて、図78を参照して、スタート時CZ中処理について説明する。スタート時CZ処理では、初めに、メインCPU93は、ART抽籤用番号決定テーブル(図26)を参照して、抽籤用フラグAからART抽籤用番号を決定する(S111)。続いて、メインCPU93は、ART抽籤テーブル(図27)を参照して、S111で決定したART抽籤用番号に基づいてART抽籤を行う(S112)。
続いて、メインCPU93は、このART抽籤に当籤したか否かを判定する(S113)。ART抽籤に当籤していた場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、当籤した種別のARTや上乗せゾーンのストックを1加算する(S114)。
S114の処理に続いて、又はS113においてART抽籤に当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、CZ1〜CZ4中であるか否かを判定する(S115)。CZ1〜CZ4中である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、図80で後述する通常CZ処理を行い(S116)、スタート時CZ中処理を終了する。他方、CZ1〜CZ4中ではない場合には(NO)、特殊CZ中であるため、メインCPU93は、続いて、図81で後述する特殊CZ処理を行い(S117)、スタート時CZ中処理を終了する。
<通常CZ処理>
続いて、図80を参照して、通常CZ処理について説明する。通常CZ処理では、初めに、メインCPU93は、CZ中ART抽籤用番号決定テーブル(図32)を参照して、CZ中の状態(前後半、ARTの当否)に基づいて、抽籤用フラグBからCZ中ART抽籤用番号を決定する(S131)。続いて、メインCPU93は、CZ中ART抽籤テーブル(図33)を参照して、S131で決定したCZ中ART抽籤用番号に基づいてART抽籤を行う(S132)。
続いて、メインCPU93は、このART抽籤に当籤したか否かを判定する(S133)。ART抽籤に当籤している場合には(YES)、メインCPU93は、当籤した種別のARTや上乗せゾーンのストックを1加算する(S134)。S134の処理に続いて、又はS133においてART抽籤に当籤していない場合には、メインCPU93は、CZ中のゲーム数を更新する(S135)。
続いて、メインCPU93は、前半の最終ゲーム(すなわち、12ゲーム目)であるか否かを判定する(S136)。前半の最終ゲームである場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、バトルゲーム数抽籤テーブル(図34)を参照して、バトルゲーム数を抽籤、セットし(S137)、通常CZ処理を終了する。
他方、前半の最終ゲームではない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、後半の最終ゲームであるか否かを判定する(S138)。後半の最終ゲームでもない場合には(NO)、メインCPU93は、通常CZ処理を終了する一方で、後半の最終ゲームである場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、ARTのストックが1以上であるか(すなわち、CZ中にARTのストックをしたか)否かを判定する(S139)。
ARTのストックが1以上である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、次遊技にART準備中をセットし(S140)、通常CZ処理を終了する。他方、ARTのストックが0の場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、次遊技に通常遊技状態をセットする(S141)。続いて、メインCPU93は、CZが失敗したとして、CZに対応する裏モード抽籤状態(CZ1〜CZ3は「抽籤小」、CZ4は「抽籤中」)をセットし(S142)、通常CZ処理を終了する。
<特殊CZ処理>
続いて、図80を参照して、特殊CZ処理について説明する。特殊CZ処理では、初めに、メインCPU93は、特殊CZ中上乗せゾーン抽籤テーブル(図35)を参照して、抽籤用フラグBに基づいてART抽籤を行う(S151)。続いて、メインCPU93は、このART抽籤に当籤したか否かを判定する(S152)。ART抽籤に当籤している場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、当籤した種別のARTや上乗せゾーンのストックを1加算し(S153)、次遊技にART準備中をセットし(S157)、特殊CZ処理を終了する。
他方、S152においてART抽籤に当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、CZ中のゲーム数を更新する(S154)。続いて、メインCPU93は、特殊CZの最終ゲーム(すなわち、10ゲーム目)であるか否かを判定する(S155)。特殊CZの最終ゲームではない場合には、メインCPU93は、特殊CZ処理を終了する。
他方、特殊CZの最終ゲームである場合には(YES)、メインCPU93は、通常ARTのストックを1加算する(S156)。続いて、メインCPU93は、次遊技にART準備中をセットし(S157)、特殊CZ処理を終了する。
<スタート時ART前兆中処理>
続いて、図82を参照して、スタート時ART前兆中処理について説明する。スタート時ART前兆中処理では、初めに、メインCPU93は、ART抽籤用番号決定テーブル(図26)を参照して、抽籤用フラグAからART抽籤用番号を決定する(S171)。続いて、メインCPU93は、ART抽籤テーブル(図27)を参照して、S171で決定したART抽籤用番号に基づいてART抽籤を行う(S172)。
続いて、メインCPU93は、このART抽籤に当籤したか否かを判定する(S173)。ART抽籤に当籤していた場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、通常ARTや当籤した種別の上乗せゾーンのストックを1加算する(S174)。
S174の処理に続いて、又はS173においてART抽籤に当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、ART前兆中上乗せゾーン抽籤テーブル(図30)を参照して、抽籤用フラグAに基づいて上乗せゾーン抽籤を行う(S175)。続いて、メインCPU93は、この上乗せゾーン抽籤に当籤したか否かを判定する(S176)。上乗せゾーン抽籤に当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、スタート時ART前兆中処理を終了する一方で、上乗せゾーン抽籤に当籤している場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、当籤した種別の上乗せゾーンのストックを1加算し(S177)、スタート時ART前兆中処理を終了する。
<スタート時ART中処理>
続いて、図83を参照して、スタート時ART中処理について説明する。スタート時ART中処理では、初めに、メインCPU93は、初めに、メインCPU93は、ART抽籤用番号決定テーブル(図26)を参照して、抽籤用フラグAからART抽籤用番号を決定する(S191)。続いて、メインCPU93は、ART抽籤テーブル(図27)を参照して、S191で決定したART抽籤用番号に基づいてART抽籤を行う(S192)。
続いて、メインCPU93は、このART抽籤に当籤したか否かを判定する(S193)。ART抽籤に当籤していた場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、当籤した種別のARTや上乗せゾーンのストックを1加算する(S194)。続いて、メインCPU93は、ART終了待ち中であるか否かを判定する(S195)。ART終了待ち中(すなわち、ART終了待ち中にART抽籤に当籤)である場合には(YES)、メインCPU93は、次遊技に当籤した種別のART又は上乗せゾーンをセットし、対応するストックを1減算し(S196)、スタート時ART中処理を終了する。
S193においてART抽籤に当籤していない場合(NO)、又はS195においてART終了待ち中ではない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、通常ART中であるか否かを判定する(S197)。通常ART中である場合には、メインCPU93は、続いて、図84で後述する通常ART処理を行い(S198)、スタート時ART中処理を終了する。
他方、通常ART中ではない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、上乗せゾーン1,2中であるか否かを判定する(S199)。上乗せゾーン1,2中である場合には、メインCPU93は、続いて、図85で後述する上乗せゾーン1,2処理を行い(S200)、スタート時ART中処理を終了する。
他方、上乗せゾーン1,2中ではない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、上乗せゾーン3中であるか否かを判定する(S201)。上乗せゾーン3中ではない場合には(NO)、メインCPU93は、スタート時ART中処理を終了する一方で、上乗せゾーン3中である場合には、メインCPU93は、続いて、図88で後述する上乗せゾーン3処理を行い(S202)、スタート時ART中処理を終了する。
<通常ART処理>
続いて、図84を参照して、通常ART処理について説明する。通常ART処理では、初めに、メインCPU93は、上乗せ抽籤用番号決定テーブル(図37)を参照して、抽籤用フラグCから上乗せ抽籤用番号を決定する(S211)。続いて、メインCPU93は、通常ART中上乗せゾーン抽籤テーブル(図38)を参照して、S211で決定した上乗せ抽籤用番号に基づいて上乗せ抽籤を行う(S212)。
続いて、メインCPU93は、この上乗せ抽籤において上乗せゾーンに当籤したか否かを判定し(S213)、上乗せゾーンに当籤している場合には(YES)、当籤した種別の上乗せゾーンのストックを1加算する(S214)。この処理に続いて、又はS214において上乗せゾーンに当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、ゲーム数の上乗せに当籤したか否かを判定する(S215)。
ゲーム数の上乗せに当籤している場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、ART中上乗せゲーム数抽籤用番号決定テーブル(図39)を参照して、抽籤フラグCから上乗せゲーム数抽籤用番号を決定する(S216)。続いて、メインCPU93は、上乗せゲーム数抽籤テーブル(図40)を参照して、S216で決定した上乗せゲーム数抽籤用番号に基づいて、上乗せゲーム数を抽籤する(S217)。続いて、メインCPU93は、通常ARTの継続期間(ARTゲーム数)に抽籤した上乗せゲーム数を加算する(S218)。
S218の処理に続いて、又はS215においてゲーム数の上乗せに当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、解除モード移行抽籤テーブル(図41)を参照して、解除モードを抽籤するとともに、解除抽籤テーブル(図42)を参照して、この解除モードに基づき解除抽籤を行う(S219)。
続いて、メインCPU93は、この解除抽籤において上乗せゾーンに当籤したか否かを判定する(S220)。上乗せゾーンに当籤している場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、当籤した種別の上乗せゾーンのストックを1加算する(S221)。
この処理に続いて、又はS220において上乗せゾーンに当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、ARTゲーム数を更新する(S222)。続いて、メインCPU93は、上乗せゾーンのストックがあるか否かを判定する(S223)。上乗せゾーンのストックがある場合には(YES)、メインCPU93は、次遊技に対応する上乗せゾーンをセットするとともに、当該上乗せゾーンのストックを1減算し(S224)、通常ART処理を終了する。
他方、上乗せゾーンのストックがない場合には、メインCPU93は、ARTゲーム数が0であるか否かを判定する(S225)。ARTゲーム数が0ではない場合には(NO)、メインCPU93は、通常ART処理を終了する一方で、ARTゲーム数が0である場合には(YES)、メインCPU93は、次遊技にART終了待ち中をセットし(S226)、通常ART処理を終了する。
<上乗せゾーン1,2処理>
続いて、図85を参照して、上乗せゾーン1,2処理について説明する。上乗せゾーン1,2処理では、初めに、メインCPU93は、上乗せゾーン2中であるか否かを判定する(S231)。上乗せゾーン2中である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、保証ゲーム数があるか否かを判定する(S232)。
保証ゲーム数がない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、上乗せゾーン2終了抽籤テーブル(図48(B))を参照して、抽籤用フラグDに基づいて上乗せゾーン2の終了抽籤を行う(S233)。続いて、メインCPU93は、この終了抽籤において終了が決定されたか否かを判定する(S234)。終了が決定された場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、次遊技に上乗せゾーン1をセットし(S235)、上乗せゾーン1,2処理を終了する。
S231において上乗せゾーン2中ではない場合(NO)、S232の処理において保証ゲーム数がある場合(YES)、又はS234において終了が決定されていない(継続)場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、上乗せゾーン中上乗せゲーム数抽籤用番号決定テーブル(図47)を参照して、抽籤用フラグC及び現在の遊技に対してセットされているイベントマスから、上乗せゲーム数抽籤用番号を決定する(S236)。続いて、メインCPU93は、上乗せゲーム数抽籤テーブル(図40)を参照して、S236で決定した上乗せゲーム数抽籤用番号に基づいて上乗せゲーム数を抽籤する(S237)。
続いて、メインCPU93は、2倍ストックがあるか否かを判定する(S238)。2倍ストックがある場合には(YES)、S237で抽籤した上乗せゲーム数を2倍にしたゲーム数を、通常ARTの継続期間(ARTゲーム数)に加算する(S239,S240)。また、この処理では、メインCPU93は、2倍ストックを1減算する(S239)。他方、2倍ストックがない場合には(NO)、メインCPU93は、通常ARTの継続期間(ARTゲーム数)にS237で抽籤した上乗せゲーム数をそのまま加算する(S240)。
続いて、メインCPU93は、図86で後述するイベントマス制御処理を行い(S241)、上乗せゾーン1,2処理を終了する。
<イベントマス制御処理>
続いて、図86及び図87を参照して、イベントマス制御処理について説明する。イベントマス制御処理では、初めに、メインCPU93は、ベル以上が当籤しているか否かを判定する(S251)。上述したように上乗せゾーン中は、ベル以上当籤で有利な報酬が付与され、リプレイ以下当籤で不利な報酬が付与されることになる。S251の判定は、以降の処理において有利な報酬を付与することになるか、不利な報酬を付与することになるかを判定している。なお、リプレイ以下当籤の場合には(NO)、メインCPU93は、図87のS271に処理を移す。
他方、ベル以上当籤の場合には(YES)、メインCPU93は、保証ゲーム数を更新する(S252)。続いて、メインCPU93は、今回の遊技にセットされているイベントマスが「キャラ1」であるか否かを判定する(S253)。イベントマスとして「キャラ1」がセットされている場合には(YES)、メインCPU93は、ライフを1加算し(S254)、イベントマス制御処理を終了する。
他方、イベントマスとして「キャラ1」がセットされていない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、今回の遊技にセットされているイベントマスが「キャラ2」であるか否かを判定する(S255)。イベントマスとして「キャラ2」がセットされている場合には(YES)、メインCPU93は、赤マス変換ストックを1加算し(S256)、イベントマス制御処理を終了する。
他方、イベントマスとして「キャラ2」がセットされていない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、今回の遊技にセットされているイベントマスが「キャラ3」であるか否かを判定する(S257)。イベントマスとして「キャラ3」がセットされている場合には(YES)、メインCPU93は、2倍ストックを1加算し(S258)、イベントマス制御処理を終了する。
他方、イベントマスとして「キャラ3」がセットされていない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、今回の遊技にセットされているイベントマスが「キャラ4」であるか否かを判定する(S259)。イベントマスとして「キャラ4」がセットされている場合には(YES)、メインCPU93は、復活ストックを1加算し(S260)、イベントマス制御処理を終了する。
他方、イベントマスとして「キャラ4」がセットされていない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、今回の遊技にセットされているイベントマスが「バトル」であるか否かを判定する(S261)。イベントマスとして「バトル」がセットされている場合には(YES)、メインCPU93は、イベントマス「バトル」にセット(後述の図96のS463参照)されている裏マス変換個数だけ次遊技以降のイベントマスを裏マスに変換し(S262)、イベントマス制御処理を終了する。
他方、イベントマスとして「バトル」がセットされていない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、今回の遊技が上乗せゾーン1中であり、かつ、今回の遊技にセットされているイベントマスが「裏」であるか否かを判定する(S263)。この判定がNOの場合には、メインCPU93は、イベントマス制御処理を終了する一方で、この判定がYESの場合には(YES)、メインCPU93は、全てのマスをイベントマス「裏」に変換する(S264)。続いて、メインCPU93は、次遊技に上乗せゾーン2をセットするとともに、保証ゲーム数を10加算し(S265)、イベントマス制御処理を終了する。
他方、リプレイ以下当籤の場合には、メインCPU93は、今回の遊技にセットされているイベントマスが「赤」であるか否かを判定する(S271)。イベントマスとして「赤」がセットされていない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、保証ゲーム数を更新し(S281)、イベントマス制御処理を終了する。
他方、イベントマスとして「赤」がセットされている場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、上乗せゾーン1が開始してから5ゲーム以内であるか否かを判定する(S272)。この判定がYESの場合には、メインCPU93は、全てのイベントマス「裏」に変換する(S273)。続いて、メインCPU93は、次遊技に上乗せゾーン2をセットするとともに、保証ゲーム数を10加算し(S274)、イベントマス制御処理を終了する。このように本実施形態のパチスロ機1では、上乗せゾーン1の開始から5ゲーム以内にイベントマス「赤」に応じた報酬「ライフ−1」が付与されると、メインCPU93は、上乗せゾーン1から上乗せゾーン2に遊技状態を移行させる。
他方、S272において開始5ゲーム以内ではない場合には(NO)メインCPU93は、続いて、保証ゲーム数があるか否か(S275)、2倍ストックがあるか否か(S276)、この上乗せゾーン中に一度も上乗せが行われていないか否か(S277)を判定する。これらの判定の何れかにおいてYESの場合には、メインCPU93は、続いて、保証ゲーム数を更新し(S281)、イベントマス制御処理を終了する。すなわち、本実施形態のパチスロ機1では、保証ゲーム数が残っている場合、2倍ストックがある場合、一度も上乗せが行われていない場合には、イベントマス「赤」によるライフの減算が行われない。
他方、S275〜S277において全てNOの場合には、メインCPU93は、続いて、ライフを1減算する(S278)。続いて、メインCPU93は、ライフが0になったか否かを判定する(S279)。ライフが0ではない場合には(NO)、メインCPU93は、イベントマス制御処理を終了する一方で、ライフが0である場合には(YES)、メインCPU93は、次遊技に通常ARTをセットし(S280)、イベントマス制御処理を終了する。なお、復活ストックがある場合には、メインCPU93は、後述の終了時上乗せゾーン1,2中処理において上乗せゾーン1を再開する(後述の図96、図97)。
<上乗せゾーン3処理>
続いて、図88を参照して、上乗せゾーン3処理について説明する。上乗せゾーン3処理では、初めに、メインCPU93は、上乗せゾーン3中上乗せゲーム数抽籤テーブル(図51(E))を参照して、抽籤フラグCに基づいて上乗せゲーム数の抽籤を行う(S291)。続いて、メインCPU93は、この抽籤に当籤したか否かを判定し(S292)、当籤していない場合には(NO)、上乗せゾーン3処理を終了する。
他方、上乗せゲーム数の抽籤に当籤している場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、抽籤した上乗せゲーム数をARTゲーム数に加算する(S293)。続いて、メインCPU93は、継続判定が非継続の場合には継続に変換し(S294)、上乗せゾーン3処理を終了する。上述したように上乗せゾーン3中は1セットの開始時(より詳細には、前回の1セットの終了時)に継続判定を行っている。この継続判定が非継続のセット中にARTゲーム数の上乗せが行われた場合、メインCPU93は、継続判定の結果を継続に書き換える。
<スタート時ボーナス中処理>
続いて、図89を参照して、スタート時ボーナス中処理について説明する。スタート時ボーナス中処理では、初めに、メインCPU93は、特殊BB中であるか否かを判定する(S311)。特殊BB中ではない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、BB中ART抽籤テーブル(図56)を参照して、抽籤フラグEに基づいてART抽籤を行う(S312)。
続いて、メインCPU93は、このART抽籤に当籤したか否かを判定する(S313)。ART抽籤に当籤していない場合には、メインCPU93は、スタート時ボーナス中処理を終了する一方で、ART抽籤に当籤していた場合には(YES)、当籤した種別のARTや上乗せゾーンのストックを1加算し(S314)、スタート時ボーナス中処理を終了する。
他方、S311において特殊BB中である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、特殊BB中上乗せゲーム数抽籤テーブル(図57)を参照して、抽籤フラグEに基づいてARTゲーム数の上乗せ抽籤を行う(S316)。図57を参照すると、この上乗せ抽籤では必ず5ゲーム以上の上乗せゲーム数が抽籤される、メインCPU93は、続いて、抽籤した上乗せゲーム数をARTゲーム数に加算して(S317)、スタート時ボーナス中処理を終了する。
<リール停止初期設定処理>
次に、図90を参照して、リール停止初期設定処理について説明する。リール停止初期設定処理では、初めに、メインCPU93は、回胴停止初期設定テーブル(図示せず)を参照し、内部当籤役などに基づいて回胴停止用番号を取得する(S331)。続いて、メインCPU93は、回胴停止初期設定テーブルを参照し、回胴停止用番号に基づいて各情報を取得する(S332)。この処理では、メインCPU93は、例えば、押下順序別判定データなどの回胴停止用番号に対応付けられた各種情報を取得する。
続いて、メインCPU93は、図柄コード格納領域(図示せず)に回転中の識別子を格納する(S333)。すなわち、メインCPU93は、全図柄コード格納領域(未使用領域を除く)のビットを「1」にセットする。続いて、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタに3を格納し(S334)、リール停止初期設定処理を終了する。なお、ストップボタン未作動カウンタは、遊技者により停止操作が行われていないストップボタン19L、19C、19Rの数を判別するためのものであり、メインRAM95の所定の領域に格納されている。
<リール停止制御処理>
続いて、図91を参照して、リール停止制御処理について説明する。リール停止制御処理では、初めに、メインCPU93は、有効なストップボタンが押されたか否かを判定する(S351)。この処理は、ストップスイッチ基板80から信号が出力されたか否かを判定する処理である。メインCPU93は、有効なストップボタンが押されていないと判定した場合には(NO)、ステップS351の処理を繰り返し実行する。
一方、メインCPU93は、有効なストップボタンが押されたと判定した場合には(YES)、押されたストップボタンに応じて、押下順序格納領域(図示せず)と、作動ストップボタン格納領域(図示せず)とを更新する(S352)。すなわち、メインCPU93は、作動ストップボタン格納領域を更新することで、押されたストップボタンの種別を管理するとともに、押されたストップボタンの種別及びその順序に基づいて押下順序格納領域を更新することで、停止操作の順序(押し順)を管理する。
続いて、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタから1を減算し(S353)、作動ストップボタンから検索対象リールを決定し(S354)、図柄カウンタに基づいて停止開始位置をメインRAM95に格納する(S355)。停止開始位置は、ストップスイッチ基板80によって停止操作が検出されたときの該当リールの図柄カウンタに対応する図柄位置である。
次に、メインCPU93は、滑り駒数決定処理を実行する(S356)。この滑り駒数決定処理は、回胴停止初期設定テーブルから内部当籤役に基づいて選択されるリール停止制御情報(停止テーブル群)に基づいて、停止開始位置に規定された滑り駒数を決定する処理である。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するリール停止コマンドデータを生成し、生成したリール停止コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納するリール停止コマンド生成処理を実行する(S357)。このリール停止コマンドデータは、停止されるリールの種別、停止開始位置及び滑り駒数(又は停止予定位置)などを表す。
次に、メインCPU93は、停止開始位置と滑り駒数決定データとに基づいて停止予定位置を決定し、メインRAM95に格納する(S358)。停止予定位置は、滑り駒数として規定されている予め定められた数値「0」〜「4」のうちの何れかを停止開始位置に加算した図柄位置であり、リールの回転が停止する図柄位置である。
次に、メインCPU93は、停止予定位置を検索図柄位置としてセットする(S359)。次に、メインCPU93は、図柄コード格納処理を実行する(S360)。この図柄コード格納処理は、回転中のリールの図柄位置をチェックするためのチェック用図柄位置データの図柄コードを取得する。
次に、メインCPU93は、図柄コード格納処理で取得した図柄コードから図柄コード格納領域を更新する(S361)。次に、メインCPU93は、制御変更処理を行う(S362)。この制御変更処理では、特定の停止位置にあった場合に、リールの停止に用いる停止情報群が更新される。
次に、メインCPU93は、押されたストップボタンが放されたか否かを判定する(S363)。この処理は、ストップスイッチ基板80から信号が出力されなくなったか否かを判定する処理である。
メインCPU93は、押されたストップボタンが放されていないと判定した場合には(NO)、ステップS363の処理を繰り返し実行する。一方、メインCPU93は、押されたストップボタンが放されたと判定した場合には(YES)、続いて、ストップボタン未作動カウンタが0であるか否かを判定する(S364)。ここで、ストップボタン未作動カウンタが0でないと判定した場合には(NO)、メインCPU93は、引込優先順位格納処理を実行し(S365)、ステップS41の処理を実行する。この引込優先順位格納処理では、回転しているリール3L、3C、3Rの全ての図柄の引込優先順位が決定される。一方、ストップボタン未作動カウンタが0であると判定した場合には(YES)、メインCPU93は、リール停止制御処理を終了する。
<ボーナス終了チェック処理>
続いて、図92を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。ボーナス終了チェック処理では、初めに、メインCPU93は、ボーナス状態中に払い出したメダルの枚数(払出枚数)が規定枚数(252枚)を超えたか否かを判定する(S371)。払出枚数が規定枚数を超えていない場合には、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了する。
他方、払出枚数が規定枚数を超えた場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、ボーナス終了時表モード移行処理を行う(S372)。この処理では、メインCPU93は、表モード移行抽籤テーブル2(図22(B))を参照して、移行先の表モードを抽籤し、セットする。
続いて、メインCPU93は、次遊技に対応する遊技状態をセットする(S373)。具体的には、メインCPU93は、保有しているストックの種別に基づいて次遊技に対応する遊技状態をセットし、例えば、何らのストックも保有していない場合には、メインCPU93は、次遊技に通常遊技状態をセットする。
続いて、メインCPU93は、ボーナス終了時処理を行い(S374)、ボーナス終了チェック処理を行う。この処理では、メインCPU93は、ボーナス状態中に用いた情報をクリアするなどのボーナス状態の終了に伴う各種の処理を行う。また、この処理では、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するボーナス終了コマンドデータを生成し、生成したボーナス終了コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。このボーナス終了コマンドデータには、次遊技に対してセットした遊技状態の種別などの情報が含まれる。
<ボーナス作動チェック処理>
続いて、図93を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。ボーナス作動チェック処理では、初めに、メインCPU93は、BBの図柄の組合せ(「C_BB_A」〜「C_BB_C3」)が表示されたか否かを判定する(S391)。BBの図柄の組合せが表示されていない場合には(NO)、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了する。
他方、BBの図柄の組合せが表示されていた場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、ボーナスに係る役が内部当籤役として決定された遊技が上乗せゾーン2中であったか否かを判定する(S392)。上乗せゾーン2中であった場合には、メインCPU93は、次遊技に特殊BBをセットする(S393)。続いて、メインCPU93は、ボーナス開始時処理を行い(S394)、ボーナス作動チェック処理を終了する。なお、ボーナス開始時処理では、メインCPU93は、ボーナス状態に用いる情報をセットするなどのボーナス状態の開始に伴う各種の処理を行う。また、この処理では、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するボーナス開始コマンドデータを生成し、生成したボーナス開始コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。このボーナス開始コマンドデータには、開始したボーナス状態の種別(通常BB又は特殊BB)やボーナスに係る役の当籤に伴いARTのストックが付与されたか否かについての情報が含まれる。副制御回路101では、これらの情報から、通常BB、エピソードBB又は特殊BBを区別する。
他方、S392においてボーナスに係る役が内部当籤役として決定された遊技が上乗せゾーン2中ではない場合には(NO)、メインCPU93は、ボーナスに係る役が内部当籤役として決定された遊技が上乗せゾーン1中であったか否かを判定する(S395)。ボーナスに係る役が内部当籤役として決定された遊技が上乗せゾーン1中であった場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、ボーナス入賞時上乗せゾーン昇格抽籤テーブル(図48(A))を参照して、ボーナス入賞時の上乗せゾーン昇格抽籤を行う(S396)。
続いて、メインCPU93は、上乗せゾーン昇格抽籤に当籤したか否かを判定する(S397)。上乗せゾーン昇格抽籤に当籤した場合には(YES)、メインCPU93は、次遊技に特殊BBをセットする(S398)。続いて、メインCPU93は、ボーナス開始時処理を行い(S399)、ボーナス作動チェック処理を終了する。
他方、S395においてボーナスに係る役が内部当籤役として決定された遊技が上乗せゾーン1中ではない場合(NO)、又はS397において上乗せゾーン昇格抽籤に当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、ボーナス入賞時ART抽籤テーブル(図54)を参照して、裏モードの値に基づいて裏モードに基づいてART抽籤を行う(S400)。
続いて、メインCPU93は、ART抽籤に当籤したか否かを判定する(S401)。エピソードBBに当籤している場合には(YES)、メインCPU93は、当籤した種別のARTや上乗せゾーンのストックを1加算し(S402)、続いて、裏モードを50減算する(S403)。なお、減算の結果、裏モードがマイナスの値になってしまう場合には、メインCPU93は、裏モードの値を0にセットする。この裏モードの減算に伴い裏モードが0になった場合には、メインCPU93は、続いて、裏モード抽籤状態として「リセット」をセットする(S404)。
S404の処理に続いて、又はS401においてART抽籤に当籤していない場合には、メインCPU93は、続いて、ボーナス開始時処理を行い(S405)、ボーナス作動チェック処理を終了する。
<RT作動チェック処理>
続いて、図94を参照して、RT作動チェック処理について説明する。RT作動チェック処理では、初めに、メインCPU93は、表示された図柄の組合せに応じてRT遊技状態を移行する(S411)。具体的には、メインCPU93は、図8において説明した条件に応じてRT遊技状態を移行する。
続いて、メインCPU93は、ART準備中であるか否かを判定する(S412)。ART準備中である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、S411の処理においてRT2遊技状態に移行したか否かを判定する(S413)。ART準備中にRT2遊技状態に移行した場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、次遊技に対応する遊技状態をセットする(S414)。具体的には、メインCPU93は、通常ARTや上乗せゾーンのストックに応じて対応する遊技状態をセットする。続いて、メインCPU93は、ART開始時処理を行い(S415)、RT作動チェック処理を終了する。この処理では、メインCPU93は、ストックの減算やARTゲーム数の初期値のセットなどを行う。
他方、S412においてART準備中ではない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、S411の処理においてRT2遊技状態からRT1遊技状態に移行したか否かを判定する(S416)。RT2遊技状態からRT1遊技状態に移行していない場合には(NO)、メインCPU93は、RT作動チェック処理を終了する一方で、RT2遊技状態からRT1遊技状態に移行している場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、遊技状態が通常遊技状態又はCZ中であったか否かを判定する(S417)。
通常遊技状態又はCZ中にRT2遊技状態からRT1遊技状態に移行した場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、裏モード抽籤状態として「特殊」をセットし(図94)、RT作動チェック処理を終了する。
他方、RT2遊技状態からRT1遊技状態に移行したのが通常遊技状態又はCZ中ではない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、ART終了待ち中であるか否かを判定する(S419)。ART終了待ち中でもない場合には(NO)、メインCPU93は、RT作動チェック処理を終了する一方で、ART終了待ち中であった場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、ARTが駆け抜けで終了したか否かを判定する(S420)。ARTが駆け抜けで終了していた場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、裏モード抽籤状態として「抽籤中」をセットする(S421)。
S421の処理に続いて、又はX420においてART駆け抜けではないと判定した場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、次遊技に対応する遊技状態をセットする(S422)。続いて、メインCPU93は、ART遊技状態中に用いた各種の情報をクリアするART終了時処理を行い(S423)、RT作動チェック処理を終了する。
<終了時状態別制御処理>
続いて、図95を参照して、終了時状態別制御処理について説明する。終了時状態別制御処理では、初めに、メインCPU93は、ART準備中であるか否かを判定する(S431)。ART準備中である場合には、メインCPU93は、継続ゲーム数に応じた裏モード抽籤状態をセットする(S432)。
他方、ART準備中ではない場合には、メインCPU93は、続いて、上乗せゾーン1,2中であるか否かを判別する(S433)。なお、上乗せゾーン1,2中とは、現在上乗せゾーン1,2中である場合に加えて、次遊技から上乗せゾーン1,2が開始する場合(スタート時に次遊技に上乗せゾーン1,2がセット)も含む。上乗せゾーン1,2中である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、図96及び図97で後述する終了時上乗せゾーン1,2中処理を行う(S434)。
他方、S433において上乗せゾーン1,2中ではない場合には、メインCPU93は、続いて、上乗せゾーン3中であるか否かを判別する(S435)。なお、上乗せゾーン3中とは、現在上乗せゾーン3中である場合に加えて、次遊技から上乗せゾーン3が開始する場合(スタート時に次遊技に上乗せゾーン3がセット)も含む。上乗せゾーン3中である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、図98で後述する終了時上乗せゾーン3中処理を行う(S436)。
S432,S434,S436の処理に続いて、又はS435で上乗せゾーン3中ではない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、裏モード抽籤状態がセットされているか否かを判定する(S437)。裏モード抽籤状態がセットされている場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、裏モード加算値抽籤テーブル(図53)を参照して、セットされている裏モード抽籤状態に基づいて裏モード加算値抽籤処理を行う(S438)。続いて、メインCPU93は、抽籤した裏モード加算値に基づいて裏モードを更新するとともに(S439)、裏モード抽籤状態をクリアする(S440)。
S440の処理に続いて、又はS437において裏モード抽籤状態がセットされていない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、現在の遊技状態に応じて必要なその他の処理を行う(S441)。続いて、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信する単位遊技終了コマンドデータを生成し、生成した単位遊技終了コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S442)。この単位遊技終了コマンドデータには、単位遊技終了時の各処理の結果についての情報などが含まれる。
<終了時上乗せゾーン1,2中処理>
続いて、図96を参照して、終了時上乗せゾーン1,2中処理について説明する。終了時上乗せゾーン1,2中処理では、初めに、メインCPU93は、上乗せゾーン1の開始時であるか否かを判定する(S451)。なお、上乗せゾーン1の開始時とは、次遊技から上乗せゾーン1が開始する遊技の終了時である。
上乗せゾーン1の開始時である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、上乗せゾーンレベルがセットされているか判定し、上乗せゾーンレベルがセットされていない場合には、上乗せゾーンレベル抽籤テーブル(図45)を参照して、上乗せゾーンレベルを抽籤し、セットする(S452)。なお、上乗せゾーンレベルがセットされていない場合とは、例えば、通常ARTから上乗せゾーン1が開始したとき、上乗せゾーン1以外の状態から開始した上乗せゾーン2の終了時であり、また、上乗せゾーンレベルがセットされている場合とは、例えば、復活ストックに基づき上乗せゾーン1が再開するとき(上乗せゾーンレベル3がセット)、上乗せゾーン1から移行した上乗せゾーン2の終了時(初めの上乗せゾーン1の開始時にセットした上乗せゾーンレベルが維持)である。続いて、メインCPU93は、イベントマス抽籤テーブル1(図46(A))を参照して、5ゲーム分のイベントマスを抽籤し、セットする(S453)。また、この処理では、メインCPU93は、保証ゲーム数として「5」をセットする。
他方、S451において上乗せゾーン1の開始時ではない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、上乗せゾーン1中の特定ゲーム数であるか否かを判定する(S454)。上述したように上乗せゾーン1中は、20ゲーム毎にイベントマス「バトル」がセットされる。S454の処理は、イベントマス「バトル」をセットするタイミングであるか判定する処理である。上乗せゾーン1中の特定ゲーム数である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、新たなイベントマスとして「バトル」をセットする(S455)。
他方、S454において上乗せゾーン1中の特定ゲーム数ではない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、イベントマス抽籤テーブル1(図46(A))を参照して、新たなイベントマスを抽籤してセットする(S456)。
続いて、メインCPU93は、赤マス変換ストックがあるか否かを判定する(S457)。赤マス変換ストックがある場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、次遊技に対してセットされたイベントマスが「赤」であるか否かを判定する(S458)。次遊技に対してセットされたイベントマスが「赤」である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、イベントマス抽籤テーブル1(図46(A))を参照して、次遊技対してセットされたイベントマス「赤」を他のイベントマスに変換して、赤マス変換ストックを1減算する(S459)。
S453、S455、S459の処理に続いて、S457で赤マス変換ストックがない場合、又はS458で次遊技に対してセットされたイベントマスが「赤」ではない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、5ゲーム分のイベントマスの中に「キャラ」がセットされているイベントマスがあるか否かを判定する(S460)。「キャラ」がセットされているイベントマスがある場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、イベントマス抽籤テーブル2(図46(B))を参照して、キャラ種別を抽籤し、対応するイベントマス「キャラ」にセットする(S461)。なお、5ゲーム分のイベントマスのうちの複数のイベントマスにイベントマス「キャラ」がセットされている場合には、メインCPU93は、これら複数のイベントマスの全てに対して一度の抽籤で決定したキャラ種別をセットすることとしてもよく、また、これら複数のイベントマスのそれぞれに対して個別の抽籤を行い、当該個別の抽籤で決定したキャラ種別をセットすることとしてもよい。
S461の処理に続いて、又はS460において「キャラ」がセットされているイベントマスがない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、5ゲーム分のイベントマスの中に「バトル」がセットされているイベントマスがあるか否かを判定する(S462)。「バトル」がセットされているイベントマスがある場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、イベントマス抽籤テーブル3(図46(C))を参照して、裏マス変換個数を抽籤し、対応するイベントマス「バトル」にセットする(S463)。なお、5ゲーム分のイベントマスのうちの複数のイベントマスにイベントマス「バトル」がセットされている場合には、メインCPU93は、これら複数のイベントマスの全てに対して一度の抽籤で決定した裏マス変換個数をセットすることとしてもよく、また、これら複数のイベントマスのそれぞれに対して個別の抽籤を行い、当該個別の抽籤で決定した裏マス変換個数をセットすることとしてもよい。
S463の処理に続いて、又はS462において「バトル」がセットされているイベントマスがない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、次遊技に通常ARTがセットされているか否かを判定する(S471)。次遊技に通常ARTがセットされていない場合には(NO)、メインCPU93は、終了時上乗せゾーン1,2中処理を終了する一方で、次遊技に通常ARTがセットされている場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、上乗せゾーン1終了時復活ストック抽籤テーブル(図48(C))を参照して、上乗せゾーン1終了時の復活ストック抽籤を行い(S472)、その抽籤結果に基づいて復活ストックの数を更新する(S473)。
続いて、メインCPU93は、復活ストックが1以上であるか否かを判定する(S474)。復活ストックが1以上ではない場合には(NO)、メインCPU93は、終了時上乗せゾーン1,2中処理を終了する一方で、復活ストックが1以上である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、次遊技に上乗せゾーン1をセット、すなわち、次遊技にセットしていた遊技状態を通常ARTから上乗せゾーン1に書き換える(S475)。
続いて、メインCPU93は、上乗せゾーンレベルとして上乗せゾーンレベル3をセットし(S476)、保証ゲーム数として「5」をセットする(S477)。続いて、メインCPU93は、復活ストックを1減算し(S478)、終了時上乗せゾーン1,2中処理を終了する。
<終了時上乗せゾーン3中処理>
続いて、図98を参照して、終了時上乗せゾーン3中処理について説明する。終了時上乗せゾーン3中処理では、初めに、メインCPU93は、上乗せゾーン3の開始時であるか否かを判定する(S491)。なお、上乗せゾーン3の開始時とは、次遊技から上乗せゾーン3が開始する遊技の終了時である。上乗せゾーン3の開始時である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、継続率抽籤テーブル(図50(A))を参照して継続率を抽籤して、セットする(S492)。また、この処理では、メインCPU93は、保証ストック数を4加算する。
他方、上乗せゾーン3の開始時ではない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、1セット中の継続ゲーム数を更新する(S493)。続いて、メインCPU93は、1セット中の継続ゲーム数が1セットゲーム数に到達したか否かを判定する(S494)。1セットゲーム数に到達していない場合には(NO)、メインCPU93は、終了時上乗せゾーン3中処理を終了する一方で、1セットゲーム数に到達(1セットの終了時)している場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、継続がセットされているか否かを判定する(S495)。
継続がセットされていない場合には(NO)、メインCPU93は、次遊技に通常ARTをセットし(S496)、終了時上乗せゾーン3中処理を終了する。他方、継続がセットされている場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、保証ストック抽籤済みであるか否かを判定する(S497)。保証ストック抽籤済みではない場合(NO)、又はS492の処理に続いて、メインCPU93は、保証ストック抽籤テーブル(図50(B))を参照して、保証ストック抽籤を行う(S498)。
続いて、メインCPU93は、保証ストック抽籤に当籤したか否かを判定する(S499)。保証ストック抽籤に当籤している場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、保証ストック数を3加算するとともに、保証ストック抽籤済みをセットする(S500)。
S500の処理に続いて、S497において保証ストック抽籤済みであると判定された場合(YES)、又はS499において保証ストック抽籤に当籤していないと判定された場合には(NO)、メインCPU93は、保証ストックがあるか否かを判定する(S501)。保証ストックがある場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、保証ストック数を1減算するとともに、1セットゲーム数抽籤テーブル(図50(C))を参照して、次セットの1セットゲーム数を抽籤し、セットする(S502)。また、この処理では、メインCPU93は、1セット中の継続ゲーム数をクリアする。その後、メインCPU93は、終了時上乗せゾーン3中処理を終了する。
他方、保証ストックがない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、継続判定抽籤テーブル(図50(D))を参照して継続判定抽籤を行い、抽籤結果(継続又は終了)をセットする(S503)。続いて、メインCPU93は、1セットゲーム数抽籤テーブル(図50(C))を参照して、次セットの1セットゲーム数を抽籤し、セットする(S504)。また、この処理では、メインCPU93は、1セット中の継続ゲーム数をクリアする。その後、メインCPU93は、終了時上乗せゾーン3中処理を終了する。
<メインCPUの制御による割込処理>
続いて、図99を参照して、メインCPU93の制御による割込処理について説明する。初めに、メインCPU93は、レジスタの退避を行う(S511)。次いで、メインCPU93は、入力ポートチェック処理を行う(S512)。この処理では、ストップスイッチ等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次いで、メインCPU93は、タイマ更新処理を行う(S513)。この処理では、メインCPU93は、例えば、割込処理毎に所定のタイマの値を減算する処理を行う。次いで、メインCPU93は、通信データ送信処置を行う(S514)。この処理では、メインCPU93は、メインRAM95の通信データ格納領域に格納された各種コマンドを副制御回路101に送信する。
次いで、メインCPU93は、リール制御処理を行う(S515)。この処理では、メインCPU93は、全リールの回転開始が要求されたときに、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転を開始し、その後、各リールが一定速度で回転するように、3つのステッピングモータを駆動制御する。また、滑り駒数が決定されたときは、メインCPU93は、該当するリールの図柄カウンタを滑り駒数分だけ更新する。そして、メインCPU93は、更新された図柄カウンタが停止予定位置に対応する値に一致するのを待って、該当するリールの回転の減速及び停止が行われるように、対応するステッピングモータを駆動制御する。
次いで、メインCPU93は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(S516)。この処理では、メインCPU93は、情報表示器14を駆動制御して、払出枚数やクレジット枚数などを表示する。次いで、メインCPU93は、レジスタの復帰処理を行う(S517)。そして、その後、メインCPU93は、割込処理を終了する。
[副制御回路の動作説明]
次に、図100及び図101を参照して、副制御回路101のサブCPU102が、プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。
<主基板通信タスク>
図100は、副制御回路101のサブCPU102が実行する主基板通信タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、通信メッセージキューの初期化を実行し(S611)、受信コマンドのチェックを実行する(S612)。次に、サブCPU102は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判断する(S613)。ここで、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、S611の処理を実行する。
一方、前回とは異なるコマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、受信したコマンドから遊技情報を作成し、作成した遊技情報をサブRAM103に格納する(S614)。次に、サブCPU102は、S614で作成した遊技情報に基づいて演出を登録する(S615)。詳細については省略するが、サブCPU102は、例えば、メイン側でセットされたイベントマスに応じた表示マスを用いた演出を登録し、また、裏モードの値に基づき裏モード演出を登録するなどの処理を行う。サブCPU102は、演出を登録すると、液晶表示装置11、スピーカ65L,65R、各種のLEDなどを制御して、登録した演出を実行する。続いて、サブCPU102は、図101で後述するナビエラー時保険処理を行い(S616)、S101の処理に戻る。
<ナビエラー時保険処理>
続いて、図101を参照して、サブCPU102の制御によるナビエラー時保険処理について説明する。このナビエラー時保険処理は、主制御回路91からスタートコマンドを受信したタイミングで行われる。ナビエラー時保険処理では、初めに、サブCPU102は、メイン側ナビがあるか否かを判定する(S631)。具体的には、サブCPU102は、受信したスタートコマンドにメイン側ナビについての情報が含まれるか否かを判定する。
メイン側ナビがない場合には(NO)、ナビエラー時保険処理を終了する一方で、メイン側がある場合には(YES)、サブCPU102は、続いて、ナビ演出パターンチェックを行い(S632)、メイン側ナビと一致する演出が登録されているか否かを判定する(S633)。この処理では、サブCPU102は、図100のS615で登録した演出がメイン側ナビに対応する演出であるか否かを判定する。一例として、サブCPU102は、メイン側ナビとして「1」が決定されている場合に、押し順パターン「1」のサブ側ナビがセットされているか否かを判定する(図58(B)参照)。
メイン側ナビと一致する演出が登録されている場合には(YES)、ナビエラー時保険処理を終了する一方で、メイン側ナビと一致しない演出が登録されている場合には(NO)、サブCPU102は、続いて、サブ側の報知(ナビ)に関する演出のうちの押し順パターンを、メイン側ナビと一致する押し順パターンに書き換える(S634)。続いて、サブCPU102は、サブ側の報知(ナビ)に関する演出のうちの色パターンとして「色3(白)」をセットし(S635)、ナビエラー時保険処理を終了する。
ここで、このナビエラー時保険処理の大まかな流れを図102に示す。なお、図102では、内部当籤役として役「F_押し順ベル1_1st」が決定された場合のナビエラー時保険処理の流れを示している。メイン側(メインCPU93)は、役「F_押し順ベル1_1st」を内部当籤役として決定すると、当該内部当籤役に応じたメイン側ナビの内容を決定する。ここで、役「F_押し順ベル1_1st」にはメイン側ナビ「7」が対応している(図58参照)。
メインCPU93は、内部当籤役とメイン側ナビとを決定すると、これらを含むスタートコマンドデータを生成して、サブ側に送る。サブ側(サブCPU102)は、スタートコマンドを受信すると、このスタートコマンドに含まれる情報から演出内容を登録する。図102に示す例では、サブCPU102は、基本的には、サブ側ナビの演出として、押し順パターン「7」と「色2(黄)」とを決定するが、何らかのエラーが生じた場合に、異なるサブ側ナビ、又はサブ側ナビとして何も決定されないことがあり得る。そこで、本実施形態のパチスロ機1では、サブCPU102は、演出内容を決定すると、メイン側ナビと決定した演出内容とを比較する。なお、サブCPU102は、少なくともメイン側ナビとサブ側ナビの押し順パターンとを比較し、内部当籤役とサブ側ナビの色パターンとは比較することとしてもよく、比較しないこととしてもよい。
そして、サブCPU102は、この比較の結果、メイン側ナビと決定した演出内容とが一致する場合には、決定した演出内容に応じてサブ側のナビを行う。例えば、サブCPU102は、正解の押し順が左1stであることを黄色の文字や画像などを用いて液晶表示装置11に表示することで、サブ側のナビを行う。
一方で、サブCPU102は、この比較の結果、メイン側ナビと決定した演出内容とが一致しない場合には、決定している演出内容を、メイン側ナビの内容に応じた演出に書き換える。具体的には、サブCPU102は、サブ側ナビの押し順パターンを「7」に書き換える。このとき、サブCPU102は、色パターンとしては「色3(白)」をセットする。すなわち、メイン側ナビと決定した演出内容とが異なる場合には、サブCPU102は、メイン側ナビに一致する押し順パターンと、色パターン「色3(白)」とをセットする。そして、サブCPU102は、この書き換えた演出内容に応じてサブ側のナビを行う。例えば、サブCPU102は、正解の押し順が左1stであることを白色の文字や画像などを用いて液晶表示装置11に表示することで、サブ側のナビを行う。
[変形例]
以上、本実施形態に係るパチスロ機1について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
(CZやARTへの移行)
上記実施形態のパチスロ機1では、CZやART遊技状態へは、通常遊技状態中に行う移行抽籤に当籤することで移行する。ここで、上記実施形態のパチスロ機1では、この移行抽籤に対して設定差を持たせることもあるが、この移行抽籤を「設定値に差のない情報」に基づいて行うこととしてもよい。なお、「設定値に差のない情報」とは、内部抽籤処理において全ての設定値において同一の確率で内部当籤役として決定される役(設定不問役)や、全リールの停止時に全ての設定値において同一の確率で表示されることになる図柄の組合せ(設定差のない図柄の組合せ)を少なくとも含むものである。
すなわち、変形例のパチスロ機1では、設定不問役が内部当籤役として決定された場合に、CZやART遊技状態への移行抽籤を行い、設定差のある役(設定差役)が内部当籤役として決定された場合には、CZやART遊技状態への移行抽籤を行わない。また、本実施形態のパチスロ機1では、全リールの停止時に設定差のない図柄の組合せが表示された場合に、CZやART遊技状態への移行抽籤を行い、設定差のある図柄の組合せが表示された場合には、CZやART遊技状態への移行抽籤を行わない。
また、CZやART遊技状態への移行抽籤は、予め定められており一切変動しない完全確率に基づき行われる。「予め定められており一切変動しない完全確率」とは、少なくとも設定値に基づいて変動することのない確率(すなわち、設定値に関わらず当籤する確率が同一の確率)を意味する。
なお、「予め定められており一切変動しない完全確率」として、更に、「設定値に差のない情報」に対して一義的に定められた確率であることを含めることとしてもよい。近年のパチスロ機では、移行抽籤に当籤し易い状態と当籤し難い状態とを設けることがある。このような場合に、「設定値に差のない情報に対して一義的に定められた確率」で移行抽籤を行う場合には、例えば、設定不問役の当籤時には、いかなる遊技状態であっても同一の確率で当籤する移行抽籤を行うことになる。反対に、「設定値に差のない情報に対して一義的に定められた確率ではない確率(すなわち、変動する確率)」で移行抽籤を行う場合には、例えば、設定不問役の当籤時に、現在の遊技状態に応じた確率で当籤する移行抽籤、すなわち、現在の遊技状態が高確率状態である場合には、高い確率で当籤する移行抽籤を行い、現在の遊技状態が低確率状態である場合には、低い確率で当籤する移行抽籤、を行うことになる。
このように「設定値に差のない情報」に基づいて行う移行抽籤を、設定値に関わらず当籤する確率が同一の確率で行うことで、変形例のパチスロ機1では、CZやART遊技状態への移行に関する期待度を各設定値に対して同一にすることができ、出玉性能の差を、設定差のある設定差役の当籤確率に抑えることができる。
(移行抽籤に用いる抽籤テーブルの例)
ここで、CZやART遊技状態への移行抽籤に用いる抽籤テーブルの例を、図103に示す。図103(A)は、内部当籤役を決定するための内部抽籤テーブルである。
図103(A)に示す例のように、内部抽籤テーブルは、それぞれの役に対応する抽籤値の情報を規定する。ここで、内部抽籤テーブルを用いた抽籤により決定される役には、設定値により抽籤値が異なる設定差役と、設定値に関わらず抽籤値が同一の設定不問役とが含まれる。図103(A)に示す例では、役「F_BB1」「F_維持リプA」などは、設定値により抽籤値が異なる設定差役であり、役「F_サボ1」「F_チリリプ」「F_BB1+F_リーチ目リプ」等は、設定値に関わらず抽籤値が同一の設定不問役である。変形例のパチスロ機1では、設定差役が内部当籤役として決定された場合に、CZやART遊技状態への移行抽籤を行わず、設定不問役が内部当籤役として決定された場合に、CZやART遊技状態への移行抽籤を行う。なお、CZやART遊技状態への移行抽籤を行わないとは、移行抽籤自体を行わないことに加え、移行抽籤は行うものの必ず非当籤になることを含むものである。また、CZやART遊技状態への移行抽籤は、いずれかの設定不問役が内部当籤役として決定された場合に必ず行わなければならないわけではなく、移行抽籤を行う設定不問役と移行抽籤を行わない設定不問役とを設けることとしてもよい。
ここで、CZやART遊技状態へ移行するための抽籤としては、図103(B)に示すように、(1)内部当籤役を決定するための内部抽籤、(2)移行を行うか否かの移行抽籤、(3)移行する場合の移行先を決定するための有利区間種別抽籤の3つの抽籤が考えられる。変形例のパチスロ機1では、これら3つの抽籤を、それぞれ個別の乱数値を用いて行うこととしてもよく、また、全ての抽籤を共通の乱数値を用いて行うこととしてもよく、また、2つの抽籤を共通の乱数値を用いて行い、残り1つの抽籤を個別の乱数値を用いて行うこととしてもよい。なお、共通の乱数値を用いるとは、例えば、(1)内部抽籤において「0〜128」の乱数範囲において「F_スイカ」が決定される場合に、(2)「0〜64」を移行抽籤に非当籤の乱数範囲、「65〜128」を移行抽籤に当籤の乱数範囲とし、また、(3)「65〜83」を移行先がCZ1である乱数範囲、「83〜99」を移行先がCZ2である乱数範囲、「99〜115」を移行先が通常ARTである乱数範囲、「115〜128」を移行先が上乗せゾーン1である乱数範囲とすることである。言い換えると、一つの抽籤において当籤する乱数範囲の一部に、他の抽籤の抽籤結果を割り当てることである。
また、本発明は、パチスロ機だけでなくパチンコ機に対しても適用することができる。ここで、パチンコ機は、遊技者のスタート操作や停止操作などは受け付けることなく遊技が行われ、また、図柄の変動を、機械的なリールを用いて行うことの他、液晶表示装置での表示上で行うこともできる。そのため、パチンコ機に適用する場合には、複数の図柄の一部を表示する図柄表示手段と、開始条件の成立に基づいて図柄を変動させる図柄変動手段と、開始条件の成立に基づいて内部的な抽籤を行う内部抽籤手段と、内部抽籤手段の抽籤結果に基づいて図柄の変動を停止させる停止制御手段と、停止制御手段により前記図柄の変動が停止されたときに、図柄表示手段に表示された図柄の組合せに基づいて、遊技の進行を制御する遊技制御手段とを備えていればよい。
[パチスロ機の効果]
以上、本発明に係るパチスロ機1について説明した。このようなパチスロ機1によれば以下の効果が期待できる。
<上乗せゾーン1中の遊技>
上乗せゾーン中では、主制御基板71(メインCPU93)は、それぞれ対応付けられた報酬が異なる複数のイベントマスの中から一のイベントマスを、現遊技から4ゲーム先の遊技までの5ゲーム分の遊技のそれぞれに対して設定し、このイベントマスが設定されている遊技において付与条件を満たすと、当該遊技に対して設定されているイベントマスに応じた報酬を付与する。例えば、主制御基板71(メインCPU93)は、イベントマス「青1」が設定されている遊技においてベル以上が当籤すると、通常ARTの継続期間を上乗せする。
また、主制御基板71(メインCPU93)は、イベントマス「赤」が設定されている遊技においてリプレイ以下が当籤すると、ライフを1減算し、この減算よりライフが0になると上乗せゾーン1を終了する。このとき、主制御基板71(メインCPU93)は、上乗せゾーン1の開始時に5ゲーム分の保証ゲーム数を付与しておき、保証ゲーム数が残っている間は、イベントマス「赤」が設定されている遊技においてリプレイ以下が当籤したとしてもライフを1減算せずに、上乗せゾーン1を継続する。
また、主制御基板71(メインCPU93)は、イベントマス「キャラ4」が設定されている遊技においてベル以上が当籤すると、復活ストックを1加算する。この復活ストックが付与されている状況では、主制御基板71(メインCPU93)は、イベントマス「赤」に伴いライフが0になり上乗せゾーン1が終了した場合であっても、上乗せゾーン1を再開する。
また、主制御基板71(メインCPU93)は、イベントマス「裏」が設定されている遊技においてベル以上が当籤すると、上乗せゾーン1から上乗せゾーン2に移行するための権利を付与し、主制御基板71(メインCPU93)は、この上乗せゾーン2に移行する権利が付与されている場合に、遊技状態を上乗せゾーン1から上乗せゾーン2に遊技状態を移行させる。
また、主制御基板71(メインCPU93)は、イベントマス「バトル」が設定されている遊技においてベル以上が当籤すると、次遊技以降のイベントマス「バトル」に対して設定されている裏マス変換個数分の遊技に対して設定されているイベントマスをイベントマス「裏」に書き換える。なお、主制御基板71(メインCPU93)は、上乗せゾーン1中にこのイベントマス「バトル」を定期的(20ゲーム毎)に設定する。
(イベントマスの表示/非表示)
本発明に係るパチスロ機1では、5ゲーム分の遊技のそれぞれに対して設定したイベントマスを所定の態様で表示する。具体的には、ロムカートリッジ基板86には、イベントマスのそれぞれに対応付けて設けられた表示マス「宝箱」「敵」などと、イベントマスの全てに共通して設けられた表示マス「不明」とを含む複数の画像が記憶され、副制御基板72(サブCPU102)は、メイン側でイベントマスが設定されると、イベントマスのそれぞれに対応付けられた画像(表示マス「宝箱」「敵」)、又はイベントマスの全てに共通して設けられた画像(表示マス「不明」)を液晶表示装置11に表示する。
具体的には、副制御基板72(サブCPU102)は、所定の操作が行われていない場合には、メイン側で設定したイベントマスに固有の画像を液晶表示装置11に表示し、所定の操作が行われている場合には、メイン側で設定したイベントマスに関わらず共通の画像を液晶表示装置11に表示する。
このように設定されているイベントマス(報酬)の表示/非表示を遊技者の操作に伴い切り替え可能にすることで、遊技者の好みに合わせて遊技性を変化させることができる。すなわち、例えば、内部的(メイン側)に遊技者にとってあまり好ましくないイベントマスがセットされている状況では、遊技者によっては、当該イベントマスの表示を望まないことも考えられる。このような場合であってもイベントマスを非表示にすることを遊技者が選択していた場合には、設定されているイベントマス(報酬)の内容が分からなくなるため、遊技者は、毎ゲーム期待を抱きながら遊技を行うことになる。
なお、副制御基板72(サブCPU102)は、5ゲーム分のマスの全てを非表示(表示マス「不明」)にすることとしてもよく、また、一部のマスを非表示にし、一部のマスを表示することとしてもよい。例えば、副制御基板72(サブCPU102)は、次遊技以降の遊技に対して表示マス「不明」を表示し、今回の遊技に対してはイベントマスのそれぞれに対応付けられた画像を表示する。この場合、副制御基板72(サブCPU102)は、次遊技に対して表示している表示マス「不明」が遊技の進行に伴いスライドし、今回の遊技に対応するものとなると、この表示マス「不明」を今回の遊技に対して対応付けられた画像に切り替えて、液晶表示装置11に表示する。なお、表示を切り替えるタイミングは任意であり、例えば、副制御基板72(サブCPU102)は、前遊技の終了時、今回の遊技の開始時、今回の遊技の停止操作時(第1〜第3停止操作の何れか)に、液晶表示装置11の表示を切り替える。
このようにすることで、遊技者は、次回以降の先の遊技に対して設定されている報酬の内容は分からないものの、今回の遊技については設定されている報酬の内容を把握することができるため、遊技者は、今回の遊技について強い興味を抱いて遊技を行うことになり、遊技の興趣が向上する。
(上乗せゾーン1の継続/非継続)
また、本発明に係るパチスロ機1では、イベントマス「赤」に伴いライフが0になると上乗せゾーン1を終了するが、保証ゲーム数が残っている間は、ライフの減算が行われることなく、結果、保証ゲーム数が残っている間は上乗せゾーン1が終了しない。このように、パチスロ機1では、遊技者にとって不利なイベントマスが多く設定されている場合であっても、保証ゲーム数が残っている間は上乗せゾーン1が終了しないため、上乗せゾーン1が直ぐに終了してしまうことがなく、一定の興趣が担保される。また、保証ゲーム数を消化した後であっても、復活ストックを有している場合には、終了時に上乗せゾーン1が再開されるため、遊技の興趣を更に高めることができる。
また、パチスロ機1では、主制御基板71(メインCPU93)は、上乗せゾーン1の開始時に上乗せゾーンレベルを設定する。この上乗せゾーンレベルは、イベントマスの選択期待度がそれぞれ異なるモードであり、例えば、上乗せゾーンレベル3では、上乗せゾーンレベル1が設定されている場合に比べてイベントマス「赤」を選択する確率が低い。主制御基板71(メインCPU93)は、通常の上乗せゾーン1の開始時には、所定の確率で上乗せゾーンレベルを抽籤する一方で、復活ストックにより上乗せゾーン1を再開する場合には、必ず上乗せゾーンレベル3を決定する。これにより、復活ストックの付与を受けていた場合には、上乗せゾーン1の終了時に上乗せゾーン1が再開されるだけでなく、再開する上乗せゾーン1自体が終了し難くなるため、遊技の興趣を更に高めることができる。
(上乗せゾーン1から上乗せゾーン2への移行)
また、パチスロ機1では、イベントマス「裏」が設定されている遊技においてベル以上が当籤すると、より有利な上乗せゾーン2に移行する。ここで、イベントマス「裏」は、イベントマス「バトル」が設定されている遊技においてベル以上が当籤すると、裏マス変換個数の分だけセットされるため、イベントマス「バトル」が設定されている場合には、その後の遊技においてより有利な上乗せゾーン2への移行期待度が高まることになる。これにより、例えば、次回以降の遊技に対して設定されているイベントマスが遊技者にとって不利なものであったとしても、今回の遊技においてイベントマス「バトル」が設定されている場合には、イベントマス「バトル」に応じた報酬を得ることで不利な状況を回避することができるため、遊技の興趣が担保される。このとき、イベントマス「裏」「バトル」に応じた報酬を得るためには、ベル以上が当籤する必要があるため、必ず報酬を得ることができる場合と比べて、書き換えの頻度を高めることができ、遊技の興趣を更に高めることができる。
また、パチスロ機1では、上乗せゾーン1中に一定の間隔でイベントマス「バトル」を設定するため、定期的にイベントマス「裏」への書き換えのチャンスが訪れる。この定期的なチャンスにおいてイベントマス「バトル」に応じた報酬を得ることができた場合には、その後の遊技において、より有利な上乗せゾーン2への移行期待度が高まるため、遊技の興趣を更に高めることができる。
<上乗せゾーン2の遊技>
上乗せゾーン2中は、主制御基板71(メインCPU93)は、毎遊技、ARTゲーム数の上乗せを行う。具体的には、主制御基板71(メインCPU93)は、上乗せゾーン2中は、メダルの払出が行われるベル以上が当籤すると、必ずARTゲーム数の上乗せを行い、メダルの払出のないリプレイ以下が当籤すると、上乗せゾーン2の終了抽籤において終了しない限り、ARTゲーム数の上乗せを行う(図47の「裏」欄、及び図40参照)。また、主制御基板71(メインCPU93)は、この上乗せゾーン2中にボーナス状態が開始すると、上乗せゾーン2を終了することなく、継続する。
具体的には、パチスロ機1(主制御基板71、副制御基板72)では、上乗せゾーン2中にボーナス状態が開始すると、上乗せゾーン2と遊技性及び演出面での連続性を有する特殊BBを開始する。より具体的には、主制御基板71(メインCPU93)は、特殊BB中は、ARTゲーム数の上乗せを行っており、特殊BB中にメダルの払出が行われる役が当籤(なお、特殊BB中は、メダルの払出が行われる役が必ず当籤)すると、必ずARTゲーム数の上乗せを行う(図57参照)ことで、上乗せゾーン2と特殊BBとで遊技性の面からの連続性を実現する。また、副制御基板72(サブCPU102)は、特殊BB中は上乗せゾーン2中と同じ演出画面を表示することで、演出面からの遊技性を実現する。
このように本発明に係るパチスロ機1では、上乗せゾーン2中にボーナス状態が開始されても上乗せゾーン2を終了することなく継続する。ここで、ボーナス状態(特殊BB)中は、リプレイ以下が当籤することはないため、終了抽籤自体が行われず上乗せゾーン2が終了することがない。また、ボーナス状態中は、メダルの払出が行われる役が必ず当籤するため、ARTゲーム数の上乗せが行われ易く、上乗せゾーン2と比べても更に有利な状態となる。このように上乗せゾーン2中のボーナス状態を更に有利な状態とすることで、上乗せゾーン中のボーナスにより上乗せゾーンを終了してしまう従来のパチスロ機とは異なり、上乗せゾーン2中の興趣を更に高めることができる。
また、特殊BB中は、上乗せゾーン2と演出的に連続させるとともに、払出可能なメダルの枚数ではなく、当該払出可能枚数分のメダルが払い出されることになる残りの遊技回数を表示する。遊技者からすると、遊技性及び演出面からの連続性が確保されるため、あたかも上乗せゾーン2が継続しているかのような遊技性を遊技者に与えることができる。また、ボーナス状態の終了タイミングを、残り遊技回数という直感的に分かり易い表示に代えることで、遊技者に対して、あたかも上乗せゾーン2が30ゲーム保証されたかのような感覚を持たせることができ、遊技の興趣を高めることができる。
<裏モード演出>
また、主制御基板71(メインCPU93)は、遊技の結果が遊技者にとって不利な結果になることを契機に裏モードを蓄積し、蓄積した裏モードが50以上になると、ボーナス入賞時にART遊技状態の権利を付与する(図54参照)。パチスロ機1では、この裏モードが蓄積されたことを示唆する裏モード吸収演出を実行するところ、主制御基板71(メインCPU93)が裏モードを蓄積する契機と、副制御基板72(サブCPU102)が裏モード吸収演出を実行する契機とは、一部が重複し、一部が異なる。
このように裏モード吸収演出を行うタイミングを、裏モードを蓄積する契機とは異なる契機で実行可能にすることで、実際に裏モードが蓄積されたタイミングとは異なる様々なタイミングで演出を実行することができ、演出に多様性を持たせることができる。また、裏モードを蓄積する契機を抑えつつ、演出を実行する契機を増やすことができるため、出玉に関する管理を行うメイン側の容量(裏モードを蓄積する契機)を抑えつつも、多様な契機で演出を実行することができ、演出に多様性を持たせることができる。
また、副制御基板72(サブCPU102)は、前回の演出実行時から蓄積された裏モード(メイン裏モードカウンタの値−サブ裏モードカウンタの値)に基づいて裏モード吸収演出を行うため、蓄積された裏モードを適切に示唆することができる。
<キャラクタのカスタマイズ>
また、本発明に係るパチスロ機1では、演出に用いるキャラクタのカスタマイズを可能にしている。具体的には、パチスロ機1では、キャラクタの選択に加え、キャラクタの表示態様としてキャラクタのコスチューム、キャラクタのアクセサリー、及びキャラクタのポーズの選択を可能にしている。
パチスロ機1では、コスチューム、アクセサリー、ポーズのそれぞれについて組合せ可能な範囲を規定し(図64参照)、規定された範囲でのみ、キャラクタのカスタマイズを可能にしている。そして、副制御基板72(サブCPU102)は、組合せ可能な組み合わせとして一つのものしか規定されていないパーツが遊技者により選択された場合には、当該パーツに対して組み合わせ可能なものを自動的に決定する。例えば、特定のコスチュームのみが組合せ可能なアクセサリーが選択された場合には、当該特定のコスチュームを自動的に選択肢、他のコスチュームの選択を禁止する。
これにより、遊技機やキャラクタのイメージを損なう可能性のある組み合わせは、選択不可能にすることができ、固有のイメージを損なうことなくキャラクタをカスタマイズすることができる。また、組合せ可能なパーツを自動的に決定するため、遊技者の手間を取らせることなく、固有のイメージを損なわないキャラクタのカスタマイズが可能になる。
<タッチ操作モードとボタン操作モード>
また、本発明に係るパチスロ機1では、液晶表示装置11上にタッチセンサ111を設けることで、液晶表示装置11の全面をタッチパネルとして用い、パチスロ機1の表示に関する入力を、このタッチパネルを介したタッチ操作モードと、操作ボタン22を介したボタン操作モードと、により受け付ける。
このタッチ操作モードとボタン操作モードとは、遊技者が対応する操作を行うだけで切り替えることができる。例えば、副制御基板72(サブCPU102)は、タッチ操作モード時に操作ボタン22が操作されると、タッチ操作モードからボタン操作モードに切り替え、ボタン操作モード時にタッチパネルが操作されると、ボタン操作モードからタッチ操作モードに切り替える。これにより、遊技者は、自身が好む操作モードを自由に選ぶことができ、また、簡易な方法で自身が望む操作モードに切り替えることができる。
(タッチ操作モードとボタン操作モードとの違い(未開放アイコン))
また、パチスロ機1では、タッチ操作モード時は、未開放アイコンを選択不可能(タッチしても反応しない)とすることで、複数のアイコンの中から未開放アイコンを決定できないことを明確にすることができる。また、ボタン操作モード時には、未開放アイコンも選択カーソルで選択可能にすることで、この未開放アイコンが現在は決定できないが将来解放されることで決定可能であることが明確になる。
(タッチ操作モードとボタン操作モードとの違い(選択中の表示))
また、パチスロ機1では、タッチ操作モードとボタン操作モードとで、選択中のアイコンの表示態様を異ならせる。具体的には、タッチ操作モード時には、選択中のアイコンをタッチオンエフェクト付きで表示し、ボタン操作モード時には、選択中のアイコンを選択カーソル付きで表示することで、両操作の違いを明瞭にすることができる。
<かんたんスタート時の履歴表示>
また、パチスロ機1では、正式なログインを行った遊技者に対しては、レア役の当籤回数を含む遊技履歴の2ページ目を表示することで、わざわざ正式な手順を踏んで登録を行った遊技者に対して、遊技には直接影響しない程度の特典(レア役の当籤回数の表示)を与えることができる。これによりレア役の当籤回数の表示を望む遊技者に対して、正式な登録の利用を促すことができ、結果、遊技機に対して愛着を持たせ、遊技機の稼動を上げることができる。
また、パチスロ機1では、簡易的な手順でログインを行った遊技者に対しては、レア役の当籤回数を含む遊技履歴の2ページ目を表示しないため、簡易的なログイン手順を利用してログインのみを行っておき、他人が遊技を行った後に当該他人の遊技の結果を盗み見る行為を防止することができる。
<ナビエラー時保険処理>
また、パチスロ機1では、メイン側から受信した情報にメイン側ナビの情報が含まれている場合には、サブ側では、決定した演出がメイン側ナビに対応する演出であるか否かを判定し、対応する演出でない場合には、抽籤により決定していた演出を、メイン側ナビに対応する演出に強制的に書き換える。これにより、何らかの理由でメイン側ナビに合った演出が抽籤されてない場合であっても、サブ側の演出をメイン側ナビに合った演出に書き換えて実行することができるため、メイン・サブの双方において確実に報知を行うことができ、結果、遊技者は報知を確実に享受することができる。
[付記1]
付記1のパチスロ機1は以下の通りである。
[背景技術]
従来、遊技者により、メダルやコインなどの遊技媒体が投入(以下、「投入操作」という。)され、スタートレバーが操作(以下、「開始操作」という。)されると、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールの回転が開始し、ストップボタンが操作(以下、「停止操作」という。)されると、複数のリールの回転が停止し、その結果表示された図柄の組合せに応じて特典が付与される、いわゆるパチスロ機と称される遊技機が知られている。
このような遊技機においては、開始操作をスタートスイッチにより検出すると、乱数値を抽出して抽籤を行う(以下、この抽籤の結果を「内部当籤役」という。)とともに、ステッピングモータを駆動制御して複数のリールの回転を開始させる制御を行い、停止操作をストップスイッチにより検出すると、ステッピングモータを駆動制御し、内部当籤役に基づいて複数のリールの回転を停止させる制御を行う。
また、特開2009−178510号公報に示すように、近年では、複数のマスを設け、これら複数のマスのそれぞれに対して所定の効果を与えるとともに、当該マスに与えられた効果に応じた画像を当該マス上に表示することで、スゴロクのような遊技性を持たせる遊技機が知られている。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
このような遊技機によれば、マス上に表示された画像からその後の遊技の展開を想像することができるため、遊技の興趣を向上させることができるものの、表示される画像が遊技者にとって不利益なものであった場合に、遊技の興趣が低下してしまう恐れがあり、更なる改善が求められていた。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣を損ねることのない遊技性を持った遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明に係る遊技機は、複数の図柄が表示された複数のリール(例えば、リール3L,3C,3R)と、前記リールに表示された複数の図柄の一部を表示する図柄表示手段(例えば、リール表示窓4)と、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、主制御回路91、スタートスイッチ79)と、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づき、前記リールを回転させることにより前記図柄を変動させる図柄変動手段(例えば、主制御回路91、ステッピングモータ)と、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づき、複数の役の中から所定の確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、主制御回路91)と、前記複数のリールに対応して設けられ、各リールを停止させるための停止操作を検出する停止操作検出手段(例えば、主制御回路91、ストップスイッチ基板80)と、前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と前記停止操作検出手段により停止操作が検出されたタイミングとに基づいて、前記リールの回転を停止させることにより前記図柄表示手段に表示されている図柄の変動を停止させるリール停止制御手段(例えば、主制御回路91、ステッピングモータ)と、前記リール停止制御手段により前記図柄の変動が停止されたときに、前記図柄表示手段に設けられた有効ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて、前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役が入賞したか否かを判定する入賞判定手段(例えば、主制御回路91)と、それぞれ対応付けられた報酬が異なる複数の報酬情報(例えば、イベントマス)の中から一の報酬情報を、現遊技から所定回数先の遊技までの複数回数の遊技のそれぞれに対して設定する報酬情報設定手段(例えば、主制御回路91)と、報酬情報が設定されている遊技において付与条件を満たすと、当該遊技に対して設定されている報酬情報に応じた報酬を付与する報酬付与手段(例えば、主制御回路91)と、前記複数の報酬情報のそれぞれに対応付けて設けられた個別画像(例えば、表示マス「敵」など)と、前記複数の報酬情報の全てに共通して設けられた共通画像(例えば、表示マス「不明」)とを含む複数の画像を記憶する記憶手段(例えば、ロムカートリッジ基板86)と、前記報酬情報設定手段が前記複数回数の遊技に対して設定した複数の報酬情報に基づいて所定の画像を表示する表示手段(例えば、液晶表示装置11、副制御回路101)と、所定の操作を受け付ける操作受付手段(例えば、操作ボタン22)と、を備え、前記表示手段は、前記操作受付手段により前記所定の操作が受け付けられていない場合には、前記報酬情報設定手段が設定した報酬情報に対応する個別画像を、前記複数回数の遊技のそれぞれに対応付けて表示し、前記操作受付手段により前記所定の操作が受け付けられている場合には、前記報酬情報設定手段が設定した報酬情報に関わらず前記共通画像を、前記複数回数の遊技のそれぞれに対応付けて表示することを特徴とする。
このような遊技機によれば、報酬情報設定手段により複数回数分の遊技に対して報酬情報が設定されると、基本的には、設定される報酬に応じた個別画像を表示する。このような個別画像を表示することで、遊技者は、その後の遊技の展開を想像することができ好適である。また、本発明に係る遊技機では、所定の操作が受け付けられている場合には、付与される報酬に応じた個別画像ではなく、報酬に関係なく共通する共通画像を表示する。これにより、その後の遊技に対して遊技者にとって有利ではない報酬情報が設定されている場合であっても、遊技者は、表示されている共通画像からでは、その後の遊技を想像することができない。このように、本発明に係る遊技機では、報酬情報を設定した場合に、設定された報酬を把握容易な個別画像と、設定された報酬を把握困難な共通画像とを切り替えることができるため、遊技者の好みに合った表示が可能になり、遊技の興趣を損ねることのない遊技性を実現することができる。
また、本発明に係る遊技機において、前記表示手段は、前記操作受付手段により前記所定の操作が受け付けられている場合には、前記複数回数の遊技のうちの現遊技に対応付けて表示している前記共通画像を、当該現遊技に対して設定されている報酬情報に対応する個別画像に切り替えて表示することを特徴とする。
このような遊技機によれば、現遊技よりも後の遊技に対しては、共通画像を表示することで付与される報酬を把握困難にする一方で、現遊技については、共通画像から個別画像に切り替えて表示することで、付与される報酬を把握容易にしている。このように直前までは共通画像により報酬内容を隠しつつ、直前になって個別画像により報酬内容を把握可能にすることで、現遊技の遊技性を高めることができる。これにより、その後の遊技の展開が遊技者にとって好ましくない場合であっても、その後の遊技の展開を遊技者に把握されることなく、全体としての遊技性を高めることができる。
[付記2]
付記2のパチスロ機1は以下の通りである。
[背景技術]
従来、遊技者により、メダルやコインなどの遊技媒体が投入(以下、「投入操作」という。)され、スタートレバーが操作(以下、「開始操作」という。)されると、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールの回転が開始し、ストップボタンが操作(以下、「停止操作」という。)されると、複数のリールの回転が停止し、その結果表示された図柄の組合せに応じて特典が付与される、いわゆるパチスロ機と称される遊技機が知られている。
このような遊技機においては、開始操作をスタートスイッチにより検出すると、乱数値を抽出して抽籤を行う(以下、この抽籤の結果を「内部当籤役」という。)とともに、ステッピングモータを駆動制御して複数のリールの回転を開始させる制御を行い、停止操作をストップスイッチにより検出すると、ステッピングモータを駆動制御し、内部当籤役に基づいて複数のリールの回転を停止させる制御を行う。
また、特開2009−178510号公報に示すように、近年では、複数のマスを設け、これら複数のマスのそれぞれに対して所定の効果を与えるとともに、当該マスに与えられた効果に応じた画像を当該マス上に表示することで、スゴロクのような遊技性を持たせる遊技機が知られている。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
このような遊技機によれば、マス上に表示された画像からその後の遊技の展開を想像することができるため、遊技の興趣を向上させることができるものの、表示される画像が遊技者にとって不利益なものであった場合に、遊技の興趣が低下してしまう恐れがあり、更なる改善が求められていた。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣を損ねることのない遊技性を持った遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明に係る遊技機は、遊技を行う状態として、通常状態(例えば、通常遊技状態)と前記通常状態に比べて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、ART遊技状態)とを有する遊技機であって、複数の図柄が表示された複数のリール(例えば、リール3L,3C,3R)と、前記リールに表示された複数の図柄の一部を表示する図柄表示手段(例えば、リール表示窓4)と、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、主制御回路91、スタートスイッチ79)と、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づき、前記リールを回転させることにより前記図柄を変動させる図柄変動手段(例えば、主制御回路91、ステッピングモータ)と、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づき、複数の役の中から所定の確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、主制御回路91)と、前記複数のリールに対応して設けられ、各リールを停止させるための停止操作を検出する停止操作検出手段(例えば、主制御回路91、ストップスイッチ基板80)と、前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と前記停止操作検出手段により停止操作が検出されたタイミングとに基づいて、前記リールの回転を停止させることにより前記図柄表示手段に表示されている図柄の変動を停止させるリール停止制御手段(例えば、主制御回路91、ステッピングモータ)と、前記リール停止制御手段により前記図柄の変動が停止されたときに、前記図柄表示手段に設けられた有効ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて、前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役が入賞したか否かを判定する入賞判定手段(例えば、主制御回路91)と、前記有利状態において、所定の開始条件を満たすと、報酬を付与する報酬遊技(例えば、上乗せゾーン1)を開始する報酬遊技開始手段(例えば、主制御回路91)と、前記報酬遊技中に、それぞれ対応付けられた報酬が異なる複数の報酬情報を含む遊技制御情報(例えば、イベントマス)の中から一の遊技制御情報を、現遊技から所定回数先の遊技までの複数回数の遊技のそれぞれに対して設定する設定手段(例えば、主制御回路91)と、遊技制御情報が設定されている遊技において付与条件を満たすと、当該遊技に対して設定されている遊技制御情報に基づいて遊技を制御する報酬遊技制御手段(例えば、主制御回路91)と、を備え、前記報酬遊技制御手段は、第1遊技制御情報(例えば、イベントマス「赤」)が設定されている遊技では、前記報酬遊技が開始してから特定回数(例えば、保証ゲーム数)の遊技が行われた後に所定の役(例えば、リプレイ以下当籤)が内部当籤役として決定されると当該報酬遊技を終了する一方で、前記報酬遊技が開始してから特定回数の遊技が行われる前に所定の役が内部当籤役として決定されても当該報酬遊技を終了することなく継続し、第1報酬情報(例えば、イベントマス「青1」など)が設定されている遊技において付与条件(例えば、ベル以上当籤)を満たすと、継続中の有利状態の継続期間を延長し、第2報酬情報(例えば、イベントマス「キャラ4」)が設定されている遊技において付与条件(例えば、ベル以上当籤)を満たすと、前記報酬遊技の再セット権利(例えば、復活ストック)を付与し、前記報酬遊技開始手段は、前記再セット権利が付与されている状況で、前記第1遊技制御情報報酬情報に基づき前記報酬遊技が終了されると、前記報酬遊技を再開することを特徴とする。
このような遊技機によれば、報酬遊技中は複数回数分の遊技に対して遊技制御情報が設定されるため、遊技者は、その後の遊技の展開を想像することができ好適である。また、本発明に係る遊技機では、報酬遊技の終了契機となる第1遊技制御情報が設定されている遊技であっても、報酬遊技が開始してから特定回数の遊技が行われるまでは、報酬遊技は終了することなく継続する。これにより、不利な遊技制御情報(第1遊技制御情報)が設定されている場合であっても、特定回数の遊技の間(すなわち、保証期間)は、報酬遊技が継続することになるため、後の遊技が不利な展開になってしまう状況であっても、保証期間内は不利な展開を回避することができ、一定の興趣を担保することができる。また、保証期間が経過した後であっても、第2報酬情報に応じた報酬である再セット権利の付与を受けていた場合には、終了時に報酬遊技が再開されるため、遊技の興趣を更に高めることができる。
また、本発明に係る遊技機において、前記報酬遊技の開始時に、前記複数回数の遊技のそれぞれに対して設定する遊技制御情報の選択期待度が異なる複数のモード情報(例えば、上乗せゾーンレベル)の中から一のモード情報を設定するモード設定手段を更に備え、前記報酬情報設定手段は、第1モード情報(例えば、上乗せゾーンレベル3)が設定されている場合には第2モード情報(例えば、上乗せゾーンレベル1)が設定されている場合に比べて低い確率で、前記第1遊技制御情報を前記一の遊技制御情報として選択し、前記モード設定手段は、前記再セット権利に基づき前記報酬遊技を再開する場合には、前記所定の開始条件に基づき前記報酬遊技を開始する場合よりも高い確率で、前記第1モード情報を前記一のモード情報として設定することを特徴とする。
このような遊技機によれば、再セット権利に基づき報酬遊技を再開する場合には、所定の開始条件に基づき報酬遊技を開始する場合よりも高い確率で第1モード情報を設定する。この第1モード情報は、報酬遊技の終了契機となる第1遊技制御情報を選択する確率が低いモード情報であるため、再セット権利に基づき報酬遊技を再開する場合には、所定の開始条件に基づき報酬遊技を開始する場合よりも報酬遊技が終了し難く(継続し易く)なる。これにより、再セット権利の付与を受けていた場合には、終了時に報酬遊技が再開されるだけでなく、再開する報酬遊技自体が通常よりも継続し易くなるため、遊技の興趣を更に高めることができる。
[付記3]
付記3のパチスロ機1は以下の通りである。
[背景技術]
従来、遊技者により、メダルやコインなどの遊技媒体が投入(以下、「投入操作」という。)され、スタートレバーが操作(以下、「開始操作」という。)されると、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールの回転が開始し、ストップボタンが操作(以下、「停止操作」という。)されると、複数のリールの回転が停止し、その結果表示された図柄の組合せに応じて特典が付与される、いわゆるパチスロ機と称される遊技機が知られている。
このような遊技機においては、開始操作をスタートスイッチにより検出すると、乱数値を抽出して抽籤を行う(以下、この抽籤の結果を「内部当籤役」という。)とともに、ステッピングモータを駆動制御して複数のリールの回転を開始させる制御を行い、停止操作をストップスイッチにより検出すると、ステッピングモータを駆動制御し、内部当籤役に基づいて複数のリールの回転を停止させる制御を行う。
また、特開2009−178510号公報に示すように、近年では、複数のマスを設け、これら複数のマスのそれぞれに対して所定の効果を与えるとともに、当該マスに与えられた効果に応じた画像を当該マス上に表示することで、スゴロクのような遊技性を持たせる遊技機が知られている。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
このような遊技機によれば、マス上に表示された画像からその後の遊技の展開を想像することができるため、遊技の興趣を向上させることができるものの、表示される画像が遊技者にとって不利益なものであった場合に、遊技の興趣が低下してしまう恐れがあり、更なる改善が求められていた。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣を損ねることのない遊技性を持った遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明に係る遊技機は、遊技を行う状態として、通常状態(例えば、通常遊技状態)と前記通常状態に比べて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、ART遊技状態)とを有する遊技機であって、複数の図柄が表示された複数のリール(例えば、リール3L,3C,3R)と、前記リールに表示された複数の図柄の一部を表示する図柄表示手段(例えば、リール表示窓4)と、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、主制御回路91、スタートスイッチ79)と、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づき、前記リールを回転させることにより前記図柄を変動させる図柄変動手段(例えば、主制御回路91、ステッピングモータ)と、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づき、複数の役の中から所定の確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、主制御回路91)と、前記複数のリールに対応して設けられ、各リールを停止させるための停止操作を検出する停止操作検出手段(例えば、主制御回路91、ストップスイッチ基板80)と、前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と前記停止操作検出手段により停止操作が検出されたタイミングとに基づいて、前記リールの回転を停止させることにより前記図柄表示手段に表示されている図柄の変動を停止させるリール停止制御手段(例えば、主制御回路91、ステッピングモータ)と、前記リール停止制御手段により前記図柄の変動が停止されたときに、前記図柄表示手段に設けられた有効ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて、前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役が入賞したか否かを判定する入賞判定手段(例えば、主制御回路91)と、第1の開始条件(例えば、上乗せゾーン1のストック)を満たすと、報酬を付与する第1報酬遊技(例えば、上乗せゾーン1)を開始する第1報酬遊技開始手段(例えば、主制御回路91)と、第2の開始条件(例えば、上乗せゾーン2のストック)を満たすと、前記第1報酬遊技に比べて多くの報酬を付与する第2報酬遊技(例えば、上乗せゾーン2)を開始する第2報酬遊技開始手段(例えば、主制御回路91)と、前記第1報酬遊技又は前記第2報酬遊技中に、それぞれ対応付けられた報酬が異なる複数の報酬情報(イベントマス)の中から一の報酬情報を、現遊技から第1回数先の遊技までの複数回数の遊技のそれぞれに対して設定する報酬情報設定手段(例えば、主制御回路91)と、報酬情報が設定されている遊技において付与条件を満たすと、当該遊技に対して設定されている報酬情報に応じた報酬を付与する報酬付与手段(例えば、主制御回路91)と、を備え、前記報酬付与手段は、第1報酬情報(例えば、イベントマス「裏」)が設定されている遊技において所定の役(例えば、ベル以上)が内部当籤役として決定されると、前記第1報酬遊技から前記第2報酬遊技に移行するための移行権利(例えば、上乗せゾーン2のストック)を付与し、第2報酬情報が設定されている遊技において所定の役が内部当籤役として決定されると、設定されている報酬情報を前記第1報酬情報に書き換える書換権利(例えば、裏マス変換個数により裏マスに書き換える権利)を付与し、前記報酬情報設定手段は、前記書換権利が付与されている場合、次遊技以降の第2回数分の遊技に対して設定されている報酬情報を前記第1報酬情報に書き換え、前記第2報酬遊技開始手段は、前記移行権利が付与されている場合に、前記第2報酬遊技を開始することを特徴とする。
このような遊技機によれば、報酬遊技中は複数回数分の遊技に対して報酬情報が設定されるため、遊技者は、その後の遊技の展開を想像することができ好適である。ここで、本発明に係る遊技機では、第2報酬情報が設定されている遊技において付与条件を満たすと、その後の第2回数分の遊技に対して設定されている報酬情報を第1報酬情報に書き換え、また、第1報酬情報が設定されている遊技において付与条件を満たすと、より多くの報酬が期待できる第2報酬遊技を開始する。そのため、第2報酬情報に応じた報酬を得ることができた場合には、その後の第2回数分の遊技において、より多くの報酬が期待できる第2報酬遊技への移行期待度が高まることになる。これにより、その後の遊技の展開が遊技者にとって不利な状況であったとしても、第2報酬情報に応じた報酬を得ることで、不利な状況を回避することができるため、遊技の興趣が担保される。このとき、報酬情報に応じた報酬を得るための付与条件は、所定の役が内部当籤役として決定されることであるため、必ず報酬情報に応じた報酬を得ることができる場合と比べて、書き換えの頻度(第2報酬情報の出現頻度)を高めることができ、遊技の興趣を更に高めることができる。
また、本発明に係る遊技機において、前記報酬情報設定手段は、前記第1報知遊技中の第3回数毎の遊技に対して前記第2報酬情報を設定することを特徴とする。
このような遊技機によれば、第1報知遊技中は所定の間隔(第3回数毎)で第2報酬情報が設定されるため、第1報知遊技中は、定期的に第1報酬情報への書き換えのチャンスが訪れる。この定期的なチャンスにおいて第2報酬情報に応じた報酬を得ることができた場合には、その後の遊技において、より多くの報酬が期待できる第2報酬遊技への移行期待度が高まることになるため、遊技の興趣を更に高めることができる。
[付記4]
付記4のパチスロ機1は以下の通りである。
[背景技術]
従来、遊技者により、メダルやコインなどの遊技媒体が投入(以下、「投入操作」という。)され、スタートレバーが操作(以下、「開始操作」という。)されると、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールの回転が開始し、ストップボタンが操作(以下、「停止操作」という。)されると、複数のリールの回転が停止し、その結果表示された図柄の組合せに応じて特典が付与される、いわゆるパチスロ機と称される遊技機が知られている。
このような遊技機においては、開始操作をスタートスイッチにより検出すると、乱数値を抽出して抽籤を行う(以下、この抽籤の結果を「内部当籤役」という。)とともに、ステッピングモータを駆動制御して複数のリールの回転を開始させる制御を行い、停止操作をストップスイッチにより検出すると、ステッピングモータを駆動制御し、内部当籤役に基づいて複数のリールの回転を停止させる制御を行う。
また、近年、内部当籤役に決定された役を取りこぼすことがないように、内部当籤役を成立させるための情報などの遊技者にとって有利な情報を報知する遊技機が知られている。なお、このように遊技者が有利となるような情報を報知することを、一般にナビする(ナビを行う)などといい、ナビが行われる期間をAT(assist time)といい、AT機能を備える遊技機をAT機やART機と呼ぶ。このようなAT機(ART機)に関して、特開2012−050611号公報には、ATの継続期間の上乗せを行う上乗せ特化ゾーンを備えた遊技機が開示されている。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
このような上乗せ特化ゾーンを備えた遊技機では、上乗せ特化ゾーン中にATの継続期間を延長することができるため、AT中の興趣を向上させることができるものの、上乗せ特化ゾーン中にボーナス等の他の有利状態が開始してしまうと、上乗せ特化ゾーンが中断されてしまうことがあり、興趣が向上している状況に水を差してしまうという問題があった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、上乗せ遊技中の興趣を損ねることのない遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明に係る遊技機は、遊技を行う状態として、遊技者にとって有利な停止操作の情報を報知する報知遊技状態(例えば、ART遊技状態)と報知しない通常状態(例えば、通常遊技状態)とを有する遊技機であって、複数の図柄が表示された複数のリール(例えば、リール3L,3C,3R)と、前記リールに表示された複数の図柄の一部を表示する図柄表示手段(例えば、リール表示窓4)と、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、主制御回路91、スタートスイッチ79)と、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づき、前記リールを回転させることにより前記図柄を変動させる図柄変動手段(例えば、主制御回路91、ステッピングモータ)と、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づき、複数の役の中から所定の確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、主制御回路91)と、前記複数のリールに対応して設けられ、各リールを停止させるための停止操作を検出する停止操作検出手段(例えば、主制御回路91、ストップスイッチ基板80)と、前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と前記停止操作検出手段により停止操作が検出されたタイミングとに基づいて、前記リールの回転を停止させることにより前記図柄表示手段に表示されている図柄の変動を停止させるリール停止制御手段(例えば、主制御回路91、ステッピングモータ)と、前記リール停止制御手段により前記図柄の変動が停止されたときに、前記図柄表示手段に設けられた有効ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて、前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役が入賞したか否かを判定する入賞判定手段(例えば、主制御回路91)と、前記入賞判定手段により所定役(例えば、ボーナスに係る役)が入賞したと判定されると、ボーナス状態を開始するボーナス開始手段(例えば、主制御回路91)と、前記ボーナス状態中に規定数を超える数の遊技媒体が付与されると、当該ボーナス状態を終了するボーナス終了手段(例えば、主制御回路91)と、所定の開始条件(例えば、上乗せゾーン2のストック)を満たすと、前記報知遊技状態の継続期間を延長する上乗せ状態(例えば、上乗せゾーン2)を開始する上乗せ開始手段(例えば、主制御回路91)と、前記上乗せ状態中に前記ボーナス状態が開始されると、当該上乗せ状態を終了することなく継続する上乗せ制御手段(例えば、主制御回路91)と、前記上乗せ状態中に遊技媒体が付与されるメダル付与役が内部当籤役として決定されると、前記報知遊技状態の継続期間を延長する上乗せ制御手段(例えば、主制御回路91)と、現在の状態に応じた演出画面を表示する表示手段(例えば、液晶表示装置11、副制御回路101)と、を備え、前記内部当籤役決定手段は、前記ボーナス状態中は、ボーナス状態以外の状態に比べて高い確率で前記メダル付与役を内部当籤役として決定し、前記表示手段は、前記上乗せ状態以外の状態で開始されたボーナス状態中は、ボーナス状態に応じたボーナス演出画面であり、前記規定数から当該ボーナス状態中に付与された遊技媒体の数を減算した払出残数を表示するボーナス演出画面を表示し、前記上乗せ状態中は、上乗せ状態に応じた上乗せ演出画面を表示し、前記上乗せ状態中に開始されたボーナス状態中は、当該上乗せ状態中に表示している上乗せ演出画面を維持したまま、前記規定数の遊技媒体が付与されるために必要な遊技回数を表示することを特徴とする。
このような遊技機によれば、上乗せ状態中にボーナス状態が開始されても上乗せ状態を終了することなく継続する。ここで、ボーナス状態では、上乗せ状態中に継続期間を延長する契機となるメダル付与役が高い確率で内部当籤役として決定されるため、上乗せ状態中に開始するボーナス状態を、通常の上乗せ状態よりも継続期間が延長され易い特殊な上乗せ状態として用いることができる。これにより、上乗せ状態中のボーナス状態を、更に有利な状態にすることができるため、従来のように状況に水を差してしまうことがなく、上乗せ状態中の興趣を更に高めることができる。
また、本発明に係る遊技機では、上乗せ状態以外の状態で開始されたボーナス状態中は、ボーナス状態に固有のボーナス演出画面を表示する一方で、上乗せ状態中に開始されたボーナス状態中は、上乗せ状態に応じた上乗せ演出画面を維持するため、上乗せ状態が継続していることを一目で把握可能にしている。このとき、ボーナス演出画面では、ボーナス状態の終了契機となる規定数までの払出残数を表示する一方で、上乗せ演出画面では、当該規定数の遊技媒体が付与されるために必要な遊技回数を表示する。このように演出画面をボーナス演出画面と上乗せ演出画面とで異ならせるだけでなく、ボーナス状態の終了条件の表示も、通常のボーナス状態と異ならせることで、通常のボーナス状態と上乗せ状態中のボーナス状態との表示上の差別化を図り、上乗せ状態中のボーナス状態に対して特殊な遊技性を持たせることができ、結果、遊技の興趣を高めることができる。
また、本発明に係る遊技機において、前記上乗せ状態以外の状態では、前記ボーナス状態の開始時及び終了時に遊技の進行を一時的に停止する一方で、前記上乗せ状態中では、前記ボーナス状態の開始及び終了時に遊技の進行を停止しない遊技制御手段(例えば、主制御回路91)を更に備えることを特徴とする。
このような遊技機によれば、上乗せ状態以外の状態では、ボーナス状態の開始及び終了時に遊技の進行を一時的に停止するため、ボーナス状態の開始演出や終了演出の期間を設けることができ、演出の多様性を確保することができる。一方で、上乗せ状態中のボーナス状態の開始及び終了時は、遊技の進行を停止しないため、ボーナス状態の前後における上乗せ状態の連続性を確保することができる。このようにボーナス状態が開始する状況に応じて遊技の進行を制御することで、多様な遊技性を実現することができる。
[付記5]
付記5のパチスロ機1は以下の通りである。
[背景技術]
従来、遊技者により、メダルやコインなどの遊技媒体が投入(以下、「投入操作」という。)され、スタートレバーが操作(以下、「開始操作」という。)されると、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールの回転が開始し、ストップボタンが操作(以下、「停止操作」という。)されると、複数のリールの回転が停止し、その結果表示された図柄の組合せに応じて特典が付与される、いわゆるパチスロ機と称される遊技機が知られている。
このような遊技機においては、開始操作をスタートスイッチにより検出すると、乱数値を抽出して抽籤を行う(以下、この抽籤の結果を「内部当籤役」という。)とともに、ステッピングモータを駆動制御して複数のリールの回転を開始させる制御を行い、停止操作をストップスイッチにより検出すると、ステッピングモータを駆動制御し、内部当籤役に基づいて複数のリールの回転を停止させる制御を行う。
また、特開2009−261547号公報には、遊技者にとって有利な状態への移行や遊技者にとって有利な特典の付与などが行われるか否かを報知する複数の連続演出を備える遊技機が開示されている。このような遊技機では、複数の連続演出に対して選択される割合が予め決められており、この割合に基づいて期待度が高い連続演出と期待度が低い連続演出とを設けることができ、遊技の興趣の向上が期待される。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、このような遊技機では、遊技の経験が増えるにつれて連続演出が行われる傾向から、期待度の高い連続演出と期待度の低い連続演出とをある程度判別することが可能になる。そのため、期待度の低い連続演出が実行された場合に、遊技者は、何らの期待感を持つことなく遊技を行うことになるだけでなく、期待度の高い連続演出が実行された場合に、その期待度に反して有利な特典が付与されないときには、遊技の興趣を大きく低下してしまうという問題があった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、遊技者にとって不利な結果になった場合における興趣の低下を軽減可能な遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明に係る遊技機は、複数の図柄が表示された複数のリール(例えば、リール3L,3C,3R)と、前記リールに表示された複数の図柄の一部を表示する図柄表示手段(例えば、リール表示窓4)と、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、主制御回路91、スタートスイッチ79)と、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づき、前記リールを回転させることにより前記図柄を変動させる図柄変動手段(例えば、主制御回路91、ステッピングモータ)と、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づき、複数の役の中から所定の確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、主制御回路91)と、前記複数のリールに対応して設けられ、各リールを停止させるための停止操作を検出する停止操作検出手段(例えば、主制御回路91、ストップスイッチ基板80)と、前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と前記停止操作検出手段により停止操作が検出されたタイミングとに基づいて、前記リールの回転を停止させることにより前記図柄表示手段に表示されている図柄の変動を停止させるリール停止制御手段(例えば、主制御回路91、ステッピングモータ)と、前記リール停止制御手段により前記図柄の変動が停止されたときに、前記図柄表示手段に設けられた有効ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて、前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役が入賞したか否かを判定する入賞判定手段(例えば、主制御回路91)と、遊技の結果が遊技者にとって不利な結果になることを契機に内部ポイント(例えば、裏モード)を蓄積するポイント蓄積手段(例えば、主制御回路91)と、前記ポイント蓄積手段に蓄積される内部ポイントが所定値に達すると、遊技者にとって有利な特典(例えば、ボーナス入賞時のART抽籤に当籤)を付与する特典付与手段(例えば、主制御回路91)と、前記ポイント蓄積手段に内部ポイントが蓄積されたことを示唆する演出(例えば、裏モード吸収演出)を実行する演出実行手段(例えば、液晶表示装置11、副制御回路101)と、を備え、前記演出実行手段は、遊技の結果が、前記ポイント蓄積手段が内部ポイントを蓄積する契機となる結果のうちの少なくとも一部の結果になることを契機に前記演出を実行し得るとともに、遊技の結果が、前記ポイント蓄積手段が内部ポイントを蓄積する契機となる結果とは異なる結果になることを契機(例えば、連続演出失敗時)に前記演出を実行し得ることを特徴とする。
このような遊技機によれば、遊技者にとって不利な結果になった場合に蓄積される内部ポイントが所定値に達すると、遊技者にとって有利な特典を付与する。このとき、内部ポイントが蓄積されると、その旨を示唆する演出を実行するため、不利な結果が連続している場合であっても、演出から示唆された内部ポイントの蓄積量によっては、その後の遊技に対して期待感を持つことができ、不利な結果に伴う遊技の興趣の低下を軽減することができる。特に、内部ポイントが蓄積されたことを示唆する演出を、内部ポイントを蓄積する契機とは異なる契機で実行することで、実際に内部ポイントが蓄積されたタイミングとは異なる様々なタイミングで演出を実行することができ、演出に多様性を持たせることができる。この点は、出玉に関する管理をメイン側で厳格に行わなければならない、近年の遊技機において特に期待することができる。すなわち、内部ポイントが所定値に達すると遊技者にとって有利な特典を付与するため、内部ポイントの蓄積は出玉に関係し、メイン側で管理しなければならないところ、メイン側の容量は限られているため、内部ポイントを蓄積する契機は、抑える必要がある。この点、本発明に係る遊技機では、内部ポイントを蓄積する契機とは異なる契機で演出を実行可能にしているため、メイン側の容量(すなわち、内部ポイントを蓄積する契機)を抑えつつも、多様な契機で演出を実行することができ、演出に多様性を持たせることができる。
また、本発明に係る遊技機において、前記ポイント蓄積手段が前記内部ポイントを蓄積したにも関わらず前記演出実行手段が前記演出をしない場合に、当該蓄積した前記内部ポイントを累積し差分ポイントとして算出する差分算出手段(例えば、副制御回路101)を更に備え、前記演出実行手段は、遊技の結果が前記演出を実行し得る契機となる結果になると、差分算出手段が算出した前記差分ポイントに基づいて前記演出を実行し、前記差分算出手段は、前記演出実行手段により前記演出が実行されると、前記差分ポイントをクリアすることを特徴とする。
このような遊技機では、内部ポイントが蓄積されたにも関わらず演出が実行されない場合に、内部ポイントが累積されていくため、演出間に蓄積された内部ポイントを差分ポイントとして算出することができる。上述のように内部ポイントを蓄積する契機とは異なる契機で演出を実行する場合、前回の遊技の内部ポイントと今回の遊技の内部ポイントとを比較したのでは、これまでに蓄積された内部ポイントを適切に示唆することができない。この点、本発明に係る遊技機では、内部ポイントが蓄積されたことを示唆する演出を、前回の演出実行時から蓄積された内部ポイントの累計に基づいて実行するため、これまでに蓄積された内部ポイントを適切に示唆することができる。
[付記6]
付記6のパチスロ機1は以下の通りである。
[背景技術]
従来、遊技者により、メダルやコインなどの遊技媒体が投入(以下、「投入操作」という。)され、スタートレバーが操作(以下、「開始操作」という。)されると、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールの回転が開始し、ストップボタンが操作(以下、「停止操作」という。)されると、複数のリールの回転が停止し、その結果表示された図柄の組合せに応じて特典が付与される、いわゆるパチスロ機と称される遊技機が知られている。
このような遊技機においては、開始操作をスタートスイッチにより検出すると、乱数値を抽出して抽籤を行う(以下、この抽籤の結果を「内部当籤役」という。)とともに、ステッピングモータを駆動制御して複数のリールの回転を開始させる制御を行い、停止操作をストップスイッチにより検出すると、ステッピングモータを駆動制御し、内部当籤役に基づいて複数のリールの回転を停止させる制御を行う。
また、近年では、複数のキャラクタの中から演出に登場するキャラクタを遊技者が選択し、選択されたキャラクタを用いて演出を行う遊技機も提案されており、特開2014−207997号公報には、遊技者の操作に応じてキャラクタやそのキャラクタのコスチュームなどを選択可能にした遊技機が開示されている。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
このような遊技機によれば、登場するキャラクタを遊技者の好みに合わせて設定(カスタマイズ)することができるため、遊技の興趣を向上させ、また遊技を飽き難くさせることができる。しかしながら、遊技者がキャラクタのコスチュームなどを自由に選択できるようにしてしまうと、遊技機の仕様やキャラクタのモチーフにそぐわない設定が行われる恐れがあり、遊技機やキャラクタのイメージを損なう恐れがあった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、固有のイメージを損なうことなくキャラクタをカスタマイズ可能な遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明に係る遊技機は、複数の図柄の一部を表示する図柄表示手段(例えば、リール表示窓4)と、開始条件の成立に基づいて前記図柄を変動させる図柄変動手段(例えば、主制御回路91、ステッピングモータ)と、開始条件の成立に基づいて内部的な抽籤を行う内部抽籤手段(例えば、主制御回路91)と、前記内部抽籤手段の抽籤結果に基づいて前記図柄の変動を停止させる停止制御手段(例えば、主制御回路91、ステッピングモータ)と、前記停止制御手段により前記図柄の変動が停止されたときに、前記図柄表示手段に表示された図柄の組合せに基づいて、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、主制御回路91)と、複数種類のキャラクタの中から一のキャラクタを決定するキャラクタ決定手段(例えば、副制御回路101)と、キャラクタの表示態様に係る複数の第1表示態様情報(例えば、アクセサリー)の中から一の第1表示態様情報を、選択操作に基づいて決定する第1表示態様決定手段(例えば、副制御回路101)と、キャラクタの表示態様に係る前記第1表示態様情報とは異なる複数の第2表示態様情報(例えば、コスチューム)の中から一の第2表示態様情報を、選択操作に基づいて又は自動的に決定する第2表示態様決定手段(例えば、副制御回路101)と、前記キャラクタ決定手段が決定したキャラクタを、前記第1表示態様決定手段及び前記第2表示態様決定手段が決定した第1表示態様情報と第2表示態様情報との組み合わせに応じた態様で表示する表示手段(例えば、液晶表示装置11、副制御回路101)と、前記第1表示態様情報に対して、当該第1表示態様情報と組み合わせて選択可能な第2表示態様情報の種類を規定する組合せ規定手段(例えば、副制御回路101)と、を備え、前記組合せ規定手段は、複数の第2表示態様情報の中の特定の第2表示態様情報のみを、特定の第1表示態様情報に対して組み合わせ可能な第2表示態様情報として規定し、前記第2表示態様決定手段は、前記第1表示態様決定手段により前記特定の第1表示態様情報が決定されると、前記特定の第2表示態様情報を前記一の第2表示態様情報として自動的に決定することを特徴とする。
このような遊技機によれば、遊技者は、キャラクタの表示態様に関して第1表示態様情報(アクセサリー)と第2表示態様情報(コスチューム)とを組み合わせて選択することができるため、登場するキャラクタを遊技者の好みに合わせてカスタマイズすることができる。このとき、本発明に係る遊技機では、第1表示態様情報に対して組み合わせ可能な第2表示態様情報を予め規定しておき、特定の第2表示態様情報のみが組み合わせ可能な情報として規定されている第1表示態様情報(特定の第1表示態様情報)が遊技者により選択された場合には、唯一組合せ可能な特定の第2表示態様情報を自動的に決定する。これにより、遊技機やキャラクタのイメージを損なう可能性のある組み合わせは、選択不可能にすることができ、固有のイメージを損なうことなくキャラクタをカスタマイズすることができる。また、特定の第1表示態様情報が遊技者により選択された場合には、唯一組合せ可能な特定の第2表示態様情報を自動的に決定するため、遊技者の手間を取らせることなく、固有のイメージを損なわないキャラクタのカスタマイズが可能になる。
また、本発明に係る遊技機において、前記第2表示態様決定手段は、選択操作に基づいて前記特定の第2表示態様情報とは異なる所定の第2表示態様情報が前記一の第2表示態様情報として決定されている場合に、前記第1表示態様決定手段により前記特定の第1表示態様情報が決定されると、前記特定の第2表示態様情報を前記一の第2表示態様情報として自動的に決定することを特徴とする。
このような遊技機によれば、遊技者により既に第2表示態様情報が決定されている場合であっても、その後、第1表示態様情報(特定の第1表示態様情報)が遊技者により選択された場合には、唯一組合せ可能な特定の第2表示態様情報を自動的に決定する。このように遊技者の選択を受け付けていた場合であっても、唯一組合せ可能な表示態様情報に自動的に切り替えるため、遊技者の手間を取らせることなく、固有のイメージを損なわないキャラクタのカスタマイズが可能になる。
[付記7]
付記7のパチスロ機1は以下の通りである。
[背景技術]
従来、遊技者により、メダルやコインなどの遊技媒体が投入(以下、「投入操作」という。)され、スタートレバーが操作(以下、「開始操作」という。)されると、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールの回転が開始し、ストップボタンが操作(以下、「停止操作」という。)されると、複数のリールの回転が停止し、その結果表示された図柄の組合せに応じて特典が付与される、いわゆるパチスロ機と称される遊技機が知られている。
このような遊技機においては、開始操作をスタートスイッチにより検出すると、乱数値を抽出して抽籤を行う(以下、この抽籤の結果を「内部当籤役」という。)とともに、ステッピングモータを駆動制御して複数のリールの回転を開始させる制御を行い、停止操作をストップスイッチにより検出すると、ステッピングモータを駆動制御し、内部当籤役に基づいて複数のリールの回転を停止させる制御を行う。
また、近年では、複数のキャラクタの中から演出に登場するキャラクタを遊技者が選択し、選択されたキャラクタを用いて演出を行う遊技機も提案されており、特開2014−207997号公報には、遊技者の操作に応じてキャラクタやそのキャラクタのコスチュームなどを選択可能にした遊技機が開示されている。このような遊技機によれば、登場するキャラクタを遊技者の好みに合わせて設定(カスタマイズ)することができるため、遊技の興趣を向上させ、また遊技を飽き難くさせることができる。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
ところで、カスタマイズの効果をより高めるためには、選択可能な項目を増やしたり、個々の項目内で選択できる種類を多くしたりするといったように、選択肢をより多く設けることが好ましい。この点、上述の遊技機では、遊技者の選択操作を十字キーや決定ボタンなどの操作ボタンを介して受け付けているが、遊技機において十字キーや決定ボタンなどは付加的な操作部であるため、基本的には操作性が悪く、選択肢の増加に伴い選択操作が煩わしくなるという問題があった。
また、近年では、直感的な操作を可能にするために、遊技機においてもタッチ操作が可能なタッチパネルを設けることがあるものの、遊技者の中にはこのような直感的な操作を好まない遊技者も多く、また、直感的であるが故に、直感的に操作方法を理解できない場合に、その操作方法を映像などで伝えることが困難になるという問題があった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、遊技者に合った方法で選択操作が可能な遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明に係る遊技機は、複数の図柄の一部を表示する図柄表示手段(例えば、リール表示窓4)と、開始条件の成立に基づいて前記図柄を変動させる図柄変動手段(例えば、主制御回路91、ステッピングモータ)と、開始条件の成立に基づいて内部的な抽籤を行う内部抽籤手段(例えば、主制御回路91)と、前記内部抽籤手段の抽籤結果に基づいて前記図柄の変動を停止させる停止制御手段(例えば、主制御回路91、ステッピングモータ)と、前記停止制御手段により前記図柄の変動が停止されたときに、前記図柄表示手段に表示された図柄の組合せに基づいて、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、主制御回路91)と、アイコンに対するタッチ操作を受け付けるタッチパネル(例えば、液晶表示装置11、タッチセンサ111)と、選択カーソルに対する移動操作、及び当該選択カーソルが選択するアイコンを決定する決定操作を受け付ける操作ボタン(例えば、操作ボタン22)と、を備え、前記タッチパネルを介した操作では、複数のアイコンのうちの開放済みアイコンを選択可能である一方で、未開放アイコンは選択不可能であり、前記操作ボタンを介した操作では、移動操作に基づき移動する選択カーソルが前記開放済みアイコン及び前記未開放アイコンの双方を選択可能であることを特徴とする。
このような遊技機によれば、タッチパネルを介した操作と操作ボタンを介した操作との双方の方法により、選択操作を行うことができるため、遊技者は、自身が好む方法で選択操作を行うことができる。また、タッチパネルを介した操作では、未開放アイコンを選択不可能、すなわち、タッチしても反応しないこととすることで、複数のアイコンの中から未開放アイコンを決定できないことを明確にすることができる。また、選択ボタンを介した操作では、未開放アイコンも選択カーソルで選択可能、すなわち、選択カーソルを合わせることができることとすることで、この未開放アイコンが現在は決定できないが将来解放されることで決定可能であることが明確になる。
また、本発明に係る遊技機において、複数のアイコンの中から前記タッチパネルを介したタッチ操作により選択された一のアイコンを決定するタッチ操作モードと、前記操作ボタンを介した移動操作に基づき移動する選択カーソルが一のアイコンを選択している状況で、前記操作ボタンを介した決定操作に基づき複数のアイコンの中から当該一のアイコンを決定するボタン操作モードと、から一の操作モードを決定する操作モード決定手段(例えば、副制御回路101)を更に備え、前記操作モード決定手段は、操作モードとして前記タッチ操作モードを決定している状況で、前記操作ボタンを介して移動操作又は決定操作を受け付けると、操作モードを前記タッチ操作モードから前記ボタン操作モードに切り替え、また、操作モードとして前記ボタン操作モードを決定している状況で、前記タッチパネルを介してタッチ操作を受け付けると、操作モードを前記ボタン操作モードから前記タッチ操作モードに切り替えることを特徴とする。
このような遊技機によれば、操作モードとして、アイコンに対するタッチ操作により一のアイコンを決定するタッチ操作モードと、選択カーソルを移動させることで一のアイコンを決定するボタン操作モードとを有する。これら操作モードは、それぞれの操作モードに対応する操作を受け付けることで自動的に切り替わるため(具体的には、ボタン操作モード時にタッチ操作を受け付けるとボタン操作モードからタッチ操作モードに切り替わり、タッチ操作モード時にボタン操作を受け付けるとタッチ操作モードからボタン操作モードに切り替わる)、操作モードの切り替えが容易であり、遊技者は、自身が好む操作モードを自由に選ぶことができる。
[付記8]
付記8のパチスロ機1は以下の通りである。
[背景技術]
従来、遊技者により、メダルやコインなどの遊技媒体が投入(以下、「投入操作」という。)され、スタートレバーが操作(以下、「開始操作」という。)されると、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールの回転が開始し、ストップボタンが操作(以下、「停止操作」という。)されると、複数のリールの回転が停止し、その結果表示された図柄の組合せに応じて特典が付与される、いわゆるパチスロ機と称される遊技機が知られている。
このような遊技機においては、開始操作をスタートスイッチにより検出すると、乱数値を抽出して抽籤を行う(以下、この抽籤の結果を「内部当籤役」という。)とともに、ステッピングモータを駆動制御して複数のリールの回転を開始させる制御を行い、停止操作をストップスイッチにより検出すると、ステッピングモータを駆動制御し、内部当籤役に基づいて複数のリールの回転を停止させる制御を行う。
また、近年では、複数のキャラクタの中から演出に登場するキャラクタを遊技者が選択し、選択されたキャラクタを用いて演出を行う遊技機も提案されており、特開2014−207997号公報には、遊技者の操作に応じてキャラクタやそのキャラクタのコスチュームなどを選択可能にした遊技機が開示されている。このような遊技機によれば、登場するキャラクタを遊技者の好みに合わせて設定(カスタマイズ)することができるため、遊技の興趣を向上させ、また遊技を飽き難くさせることができる。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
ところで、カスタマイズの効果をより高めるためには、選択可能な項目を増やしたり、個々の項目内で選択できる種類を多くしたりするといったように、選択肢をより多く設けることが好ましい。この点、上述の遊技機では、遊技者の選択操作を十字キーや決定ボタンなどの操作ボタンを介して受け付けているが、遊技機において十字キーや決定ボタンなどは付加的な操作部であるため、基本的には操作性が悪く、選択肢の増加に伴い選択操作が煩わしくなるという問題があった。
また、近年では、直感的な操作を可能にするために、遊技機においてもタッチ操作が可能なタッチパネルを設けることがあるものの、遊技者の中にはこのような直感的な操作を好まない遊技者も多く、また、直感的であるが故に、直感的に操作方法を理解できない場合に、その操作方法を映像などで伝えることが困難になるという問題があった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、遊技者に合った方法で選択操作が可能な遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明に係る遊技機は、複数の図柄の一部を表示する図柄表示手段(例えば、リール表示窓4)と、開始条件の成立に基づいて前記図柄を変動させる図柄変動手段(例えば、主制御回路91、ステッピングモータ)と、開始条件の成立に基づいて内部的な抽籤を行う内部抽籤手段(例えば、主制御回路91)と、前記内部抽籤手段の抽籤結果に基づいて前記図柄の変動を停止させる停止制御手段(例えば、主制御回路91、ステッピングモータ)と、前記停止制御手段により前記図柄の変動が停止されたときに、前記図柄表示手段に表示された図柄の組合せに基づいて、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、主制御回路91)と、アイコンに対するタッチ操作を受け付けるタッチパネル(例えば、液晶表示装置11、タッチセンサ111)と、選択カーソルに対する移動操作、及び当該選択カーソルが選択するアイコンを決定する決定操作を受け付ける操作ボタン(例えば、操作ボタン22)と、前記タッチパネルを介したタッチ操作により選択中のアイコンを第1態様で表示し、選択カーソルにより選択中のアイコンを前記第1態様とは異なる第2態様で表示する表示制御手段(例えば、副制御回路101)と、を備えることを特徴とする。
このような遊技機によれば、タッチパネルを介した操作と操作ボタンを介した操作との双方の方法により、選択操作を行うことができるため、遊技者は、自身が好む方法で選択操作を行うことができる。また、タッチ操作時とボタン操作時とで、選択中のアイコンの表示態様を異ならせることで、具体的には、タッチ操作時には、選択中のアイコンを第1態様(例えば、タッチONエフェクト付き)で表示し、ボタン操作モード時には、選択中のアイコンを第2態様(例えば、選択カーソル付き)で表示することで、両操作の違いを明瞭にすることができる。
また、本発明に係る遊技機において、複数のアイコンの中から前記タッチパネルを介したタッチ操作により選択された一のアイコンを決定するタッチ操作モードと、前記操作ボタンを介した移動操作に基づき移動する選択カーソルが一のアイコンを選択している状況で、前記操作ボタンを介した決定操作に基づき複数のアイコンの中から当該一のアイコンを決定するボタン操作モードと、から一の操作モードを決定する操作モード決定手段(例えば、副制御回路101)を更に備え、前記操作モード決定手段は、操作モードとして前記タッチ操作モードを決定している状況で、前記操作ボタンを介して移動操作又は決定操作を受け付けると、操作モードを前記タッチ操作モードから前記ボタン操作モードに切り替え、また、操作モードとして前記ボタン操作モードを決定している状況で、前記タッチパネルを介してタッチ操作を受け付けると、操作モードを前記ボタン操作モードから前記タッチ操作モードに切り替えることを特徴とする。
このような遊技機によれば、操作モードとして、アイコンに対するタッチ操作により一のアイコンを決定するタッチ操作モードと、選択カーソルを移動させることで一のアイコンを決定するボタン操作モードとを有する。これら操作モードは、それぞれの操作モードに対応する操作を受け付けることで自動的に切り替わるため(具体的には、ボタン操作モード時にタッチ操作を受け付けるとボタン操作モードからタッチ操作モードに切り替わり、タッチ操作モード時にボタン操作を受け付けるとタッチ操作モードからボタン操作モードに切り替わる)、操作モードの切り替えが容易であり、遊技者は、自身が好む操作モードを自由に選ぶことができる。
[付記9]
付記9のパチスロ機1は以下の通りである。
[背景技術]
従来、遊技者により、メダルやコインなどの遊技媒体が投入(以下、「投入操作」という。)され、スタートレバーが操作(以下、「開始操作」という。)されると、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールの回転が開始し、ストップボタンが操作(以下、「停止操作」という。)されると、複数のリールの回転が停止し、その結果表示された図柄の組合せに応じて特典が付与される、いわゆるパチスロ機と称される遊技機が知られている。
このような遊技機においては、開始操作をスタートスイッチにより検出すると、乱数値を抽出して抽籤を行う(以下、この抽籤の結果を「内部当籤役」という。)とともに、ステッピングモータを駆動制御して複数のリールの回転を開始させる制御を行い、停止操作をストップスイッチにより検出すると、ステッピングモータを駆動制御し、内部当籤役に基づいて複数のリールの回転を停止させる制御を行う。
また、近年では、特開2014−207997号公報に示すように、遊技者が所有する携帯電話やスマートフォンと連携する遊技機も知られている。このような遊技機では、遊技の結果をコード化して表示し、当該コードを携帯電話などで読み取ると、読み取った遊技の結果が携帯電話を介してサーバに蓄積される。そして、次に遊技を行うときに、蓄積された遊技の結果に応じたパスワードをサーバから発行し、当該パスワードを遊技機に入力することで、前回遊技の演出履歴などの情報を復帰させて続きから遊技を行うことができる。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
ところで、遊技者によっては、前回遊技からの演出履歴の引き継ぎには興味がなく、今回の遊技における遊技の結果に対してのみ興味を抱くことがあり、このような遊技者は、引き継ぐ必要のない演出履歴のためにわざわざパスワードの発行及び入力を求めることに煩わしさを感じてしまう。そこで、近年では、前回遊技からの演出履歴の引き継ぎを行うことなく、今回の遊技の結果の蓄積だけを目的とする遊技者に対して、パスワードの入力を省いて、遊技の結果の蓄積を開始させる簡単スタートという機能を有する遊技機も提案されている。
しかしながら、パスワードの入力を省いた場合、サーバでの認証が必要なくなるため、簡単スタートを誰でも行うことが可能になってしまい好ましくない状況になる恐れがあった。具体的には、自分が遊技を行わない遊技機に対して簡単スタートを設定しておき、他者が当該遊技機で遊技を行った後に、その遊技の履歴を後から盗み見ることが可能であり、簡単スタートに関して更なる改善が求められていた。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、他者の遊技の履歴を盗み見る行為を防止可能な遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明に係る遊技機は、複数の図柄の一部を表示する図柄表示手段(例えば、リール表示窓4)と、開始条件の成立に基づいて前記図柄を変動させる図柄変動手段(例えば、主制御回路91、ステッピングモータ)と、開始条件の成立に基づいて内部的な抽籤を行う内部抽籤手段(例えば、主制御回路91)と、前記内部抽籤手段の抽籤結果に基づいて前記図柄の変動を停止させる停止制御手段(例えば、主制御回路91、ステッピングモータ)と、前記停止制御手段により前記図柄の変動が停止されたときに、前記図柄表示手段に表示された図柄の組合せに基づいて、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、主制御回路91)と、遊技の結果を示す遊技履歴を管理する履歴管理手段(例えば、副制御回路101)と、前記履歴管理手段が管理する前記遊技履歴の一部である第1遊技履歴を表示する第1履歴画面(例えば、遊技履歴の1ページ目)、及び前記第1遊技履歴とは異なる第2遊技履歴を表示する第2履歴画面(例えば、遊技履歴の2ページ目)を含む複数の表示画面を表示する表示手段(例えば、液晶表示装置11)と、前記表示手段の表示を制御する表示制御手段(例えば、副制御回路101)と、第1の登録手順(例えば、正式な登録手順)、又は当該第1の登録手順よりも簡易な第2の登録手順(例えば、簡易的な登録手順)により、遊技を行う遊技者の登録を受け付ける登録受付手段(例えば、副制御回路101)と、を備え、前記表示制御手段は、前記第1の登録手順により登録を受け付けている場合には、前記第1遊技履歴及び前記第2遊技履歴の双方を表示可能に前記表示手段の表示を制御する一方で、前記第2の登録手順により登録を受け付けている場合には、前記第1遊技履歴を表示可能、かつ、前記第2遊技履歴を表示不可能に前記表示手段の表示を制御することを特徴とする。
このような遊技機によれば、第1の登録手順及び第1の登録手順よりも簡易な第2の登録手順により遊技を行う遊技者の登録を受け付けるため、遊技者は、手順を踏んだ正式な登録と、簡易な手順で済む簡易な登録とを選択して行うことができる。この場合において、第1の登録手順により登録を受け付けている場合には、第1遊技履歴及び第2遊技履歴の双方を表示可能にする一方で、第2の登録手順により登録を受け付けている場合には、第1遊技履歴は表示できるものの、第2遊技履歴を表示不可能にする。これにより、簡易な登録を利用した場合には、一部の遊技履歴しか見ることができなくなるため、簡易な登録を利用して他者の遊技結果を盗み見る行為を防止することができる。また、わざわざ正式な手順を踏んで登録を行った遊技者に対しては、遊技には直接影響しない程度の特典(第2遊技履歴の表示)を与えることで、正式な登録の利用を促進し、結果、遊技機に対して愛着を持たせ、遊技機の稼動を促進することができる。
[付記10]
付記10のパチスロ機1は以下の通りである。
[背景技術]
従来、遊技者により、メダルやコインなどの遊技媒体が投入(以下、「投入操作」という。)され、スタートレバーが操作(以下、「開始操作」という。)されると、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールの回転が開始し、ストップボタンが操作(以下、「停止操作」という。)されると、複数のリールの回転が停止し、その結果表示された図柄の組合せに応じて特典が付与される、いわゆるパチスロ機と称される遊技機が知られている。
このような遊技機においては、開始操作をスタートスイッチにより検出すると、乱数値を抽出して抽籤を行う(以下、この抽籤の結果を「内部当籤役」という。)とともに、ステッピングモータを駆動制御して複数のリールの回転を開始させる制御を行い、停止操作をストップスイッチにより検出すると、ステッピングモータを駆動制御し、内部当籤役に基づいて複数のリールの回転を停止させる制御を行う。
また、特開2010−057732号公報に示すように、近年、内部当籤役に決定された役を取りこぼすことがないように、内部当籤役を成立させるための情報など、遊技者にとって有利な情報を、遊技者に対して報知する遊技機が知られている。なお、このように遊技者が有利となるような情報を報知することを、一般にナビする(ナビを行う)などといい、ナビが行われる期間をAT(assist time)といい、AT機能を備える遊技機をAT機やART機と呼ぶ。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
このような遊技機によれば、ナビの有り無しで遊技に優劣が生じるため、単なる役抽籤のみでは得られない遊技性を実現することができるものの、AT機能を採用する前提として、遊技者が確実にナビを享受できるように設計する必要がある。しかしながら、何らかのエラーなどが発生したときに適切にナビを行うことができない場合があり、このような場合に対する対策が求められている。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、遊技者が確実にナビを享受できる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明に係る遊技機は、複数の図柄が表示された複数のリール(例えば、リール3L,3C,3R)と、前記リールに表示された複数の図柄の一部を表示する図柄表示手段(例えば、リール表示窓4)と、遊技の進行を制御する主制御部(例えば、主制御回路91)と、遊技に関する演出を制御する副制御部(例えば、副制御回路101)と、遊技に関する演出を実行する演出実行手段(例えば、液晶表示装置11)と、を備え、前記主制御部は、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、主制御回路91、スタートスイッチ79)と、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づき、前記リールを回転させることにより前記図柄を変動させる図柄変動手段(例えば、主制御回路91、ステッピングモータ)と、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づき、内部当籤役として決定された際に停止操作の順序に応じて第1の図柄組合せ又は第2の図柄組合せを含む複数の図柄の組合せが停止表示可能な押し順役を含む複数の役の中から所定の確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、主制御回路91)と、前記複数のリールに対応して設けられ、各リールを停止させるための停止操作を検出する停止操作検出手段(例えば、主制御回路91、ストップスイッチ基板80)と、前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と前記停止操作検出手段により停止操作が検出されたタイミングとに基づいて、前記リールの回転を停止させることにより前記図柄表示手段に表示されている図柄の変動を停止させるリール停止制御手段(例えば、主制御回路91、ステッピングモータ)と、前記リール停止制御手段により前記図柄の変動が停止されたときに、前記図柄表示手段に設けられた有効ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて、前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役が入賞したか否かを判定する入賞判定手段(例えば、主制御回路91)と、前記内部当籤役決定手段により前記押し順役が内部当籤役として決定されると、前記第1の図柄組合せを前記有効ライン上に停止表示するための停止操作の順序を一義的に示す指示情報(例えば、メイン側ナビの内容)を決定する指示情報決定手段(例えば、主制御回路91)と、前記指示情報決定手段が決定した指示情報を報知する指示情報報知手段(例えば、情報表示器14)と、前記副制御部に対して、遊技の進行結果に関する遊技情報であって、前記指示情報決定手段により前記指示情報されている場合には、当該指示情報を含む遊技情報を通知する通知手段(例えば、主制御回路91)と、を備え、前記副制御部は、前記主制御部から取得した前記遊技情報に基づいて、前記演出実行手段で実行する演出を抽籤により決定する演出決定手段(例えば、副制御回路101)と、前記演出実行手段により決定された前記演出を前記演出実行手段で実行する演出制御手段(例えば、副制御回路101)と、前記主制御部から前記指示情報を取得している場合に、前記演出決定手段により決定された前記演出が前記主制御部から取得した前記指示情報に対応する演出であるか否かを判定する判定手段(例えば、副制御回路101)と、を備え、前記演出決定手段は、前記判定手段により前記演出が前記指示情報に対応する演出ではないと判定されると、決定していた前記演出を、前記指示情報が一義的に示す停止操作の順序を報知する演出に書き換えることを特徴とする。
このような遊技機によれば、メイン(主制御部)側で停止操作の順序を報知する場合には、主制御部は、サブ側(副制御部)に通知する遊技情報に指示情報を含めて遊技情報を通知する。副制御部では、メイン側から取得した遊技情報に基づいて実行する演出を抽籤により決定するため、遊技情報に指示情報が含まれている場合には、基本的にはメイン側の報知に合った演出が決定されることになるが、何らかのエラーでメイン側の報知に合った演出が決定されない場合もあり得る。そこで、本発明に係る遊技機では、メイン側から受信した遊技情報に指示情報(メイン側の報知内容)が含まれている場合には、決定した演出が当該指示情報に対応する演出であるか否かを判定し、対応する演出でない場合には、抽籤により決定していた演出を、指示情報に対応する演出に強制的に書き換える。これにより、何らかの理由でメイン側の報知に合った演出が抽籤されてない場合であっても、サブ側の演出をメイン側の報知に合った演出に書き換えて実行することができるため、メイン・サブの双方において確実に報知を行うことができ、結果、遊技者は報知を確実に享受することができる。
また、本発明に係る遊技機において、前記押し順役として、第1の押し順役と第2の押し順役とを含み、前記指示情報に対応する演出は、当該指示情報が一義的に示す停止操作の順序を、前記押し順役の種別に応じた色で報知する演出であり、前記副制御部の前記演出決定手段は、前記判定手段により前記演出が前記指示情報に対応する演出ではないと判定されると、決定していた前記演出を、前記指示情報が一義的に示す停止操作の順序を、前記第1の押し順役に応じた第1の色及び前記第2の押し順役に応じた第2の色の何れとも異なる第3の色で報知する演出に書き換えることを特徴とする。
このような遊技機によれば、メイン側の報知に合った演出が抽籤されている場合には、サブ側では、指示情報が一義的に示す停止操作の順序を、押し順役の種別に応じた色で報知するが、何らかの理由でメイン側の報知に合った演出が抽籤されてない場合には、指示情報が一義的に示す停止操作の順序を、押し順役の何れにも対応していない色(第3の色)で報知する。これにより、エラー発生時(何らかの理由でメイン側の報知に合った演出が抽籤されてない場合)に、押し順役の種別を誤って報知してしまうことを防止できる。
[第2実施形態]
以上、第1実施形態について説明した。以下、第2実施形態について説明する。第2実施形態に係るパチスロ機1の基本的な構成は、第1実施形態に係るパチスロ機1と同じである。以下においては、第1実施形態に係るパチスロ機1の構成要素と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明することとする。また、第1実施形態における説明が第2実施形態においても当てはまる部分については、説明を省略することとする。
まず、図104を用いて、第2実施形態の概要について説明する。図104は、パチスロ機と携帯端末機と管理サーバとによって構成される遊技システムを示す図である。
第2実施形態に係るパチスロ機1及び携帯端末機1000は、NFC(Near Field Communication)規格に準拠した非接触式短距離通信(NFC通信)を行う機能を備えている。パチスロ機1と携帯端末機1000とは、NFC通信により、互いにデータのやり取りを行うことができる。また、携帯端末機1000と管理サーバ2000とは、インターネットを介した通信により、互いにデータのやり取りを行うことができる。
以下、パチスロ機1と携帯端末機1000との間でのデータのやり取りを中心に説明する。パチスロ機1と携帯端末機1000との間では、遊技開始時に、携帯端末機1000からパチスロ機1にカスタム情報が送信され、遊技終了時に、パチスロ機1から携帯端末機1000に遊技履歴情報が送信される。
具体的に説明すると、遊技を開始するのに先立ち、遊技者は、自身の所有する携帯端末機1000を操作することにより、キャラクタのカスタマイズを行う。この点に関し、第1実施形態では、パチスロ機1に設けられたタッチパネル(タッチセンサ111)又は操作ボタン22を操作することにより、キャラクタのカスタマイズを行うこととして説明した(図60(B)に示すサブメニュー「キャラ選択」及び図61〜図64参照)。これに対し、本実施形態では、所定の方法で会員登録を行った遊技者は、携帯端末機1000において所定のアプリケーションを起動させた状態で、キャラクタカスタマイズ画面(図61(A)と同様の画面)を携帯端末機1000に表示させることができる。当該キャラクタカスタマイズ画面上にて、遊技者は、携帯端末機1000に対してタッチ操作又はボタン操作を行うことにより、キャラクタのカスタマイズを行うことができる。
キャラクタのカスタマイズを行った後、遊技を開始するに当たり、遊技者は、パチスロ機1のタッチパネルに形成されたタッチ有効領域111a(図105(a)参照)に携帯端末機1000を接触させる(タッチする)。これにより、パチスロ機1と携帯端末機1000との間でNFC通信が行われ、携帯端末機1000からパチスロ機1にカスタム情報が送信される。カスタム情報は、カスタマイズの結果を示す情報であり、キャラクタカスタマイズ画面において遊技者の選択したキャラクタ、コスチューム、ポーズ、及び、アクセサリーを示す情報を含んでいる。このようなカスタム情報を受信することにより、パチスロ機1では、遊技中に行われる演出として、遊技者によって選択されたキャラクタが、遊技者によって選択されたコスチューム及びアクセサリーを身に着けた外見で、且つ、遊技者によって選択されたポーズで、液晶表示装置11に表示されることになる。
また、遊技を開始するに当たり、遊技者がタッチ有効領域111a(図105(a)参照)に携帯端末機1000をタッチすると、第1実施形態で説明した「正式なログイン」(図60(B)に示すサブメニュー「パスワードを入力」参照)を行ったのと同様の効果が得られる。すなわち、パチスロ機1では、その後に行われた遊技の履歴(例えば、ボーナス回数や小役の当籤確率といった遊技履歴に加え、実行した演出の演出履歴等も含む)が蓄積される。
そして、遊技を終了するに当たり、遊技者がタッチ有効領域111a(図105(a)参照)に携帯端末機1000を再度タッチすると、パチスロ機1に蓄積された遊技の履歴が遊技履歴情報として、NFC通信により携帯端末機1000に送信される(図60(B)に示すサブメニュー「記録して終了」参照)。これにより、当該履歴を示す画面(図65(A)及び(B)と同様の画面)が携帯端末機1000に表示され、遊技者は、当該画面上で遊技履歴を確認することができる。また、パチスロ機1から携帯端末機1000に送信された遊技履歴情報は、携帯端末機1000から管理サーバ2000に送信される。これにより、当該遊技履歴は、管理サーバ2000において管理されることになる。
以上のようにして、遊技を行う毎に、遊技者が遊技開始時と遊技終了時にタッチ有効領域111a(図105(a)参照)に携帯端末機1000をタッチする操作を行うことにより、遊技履歴は、管理サーバ2000に蓄積されていく。これにより、今回行った遊技の履歴だけでなく、前回までに行った遊技の履歴も含めて、携帯端末機1000に履歴画面を表示することが可能であり、遊技者に対して遊技履歴に関する情報を提供することができる。
以上、図104を用いて、第2実施形態の概要について説明した。以下、パチスロ機1、携帯端末機1000、及び、管理サーバ2000について、さらに詳しく説明する。
<タッチパネルとNFCアンテナと液晶表示装置>
図105(a)は、タッチパネルの正面図である。図105(b)は、NFC基板及びNFC基板上に形成されたNFCアンテナの正面図である。図105(c)は、液晶表示装置の正面図である。
第1実施形態では、液晶表示装置11の表示面にタッチセンサ111(タッチパネル)が設けられていることとして説明した。これに対し、本実施形態では、液晶表示装置11とタッチセンサ111との間に、NFCアンテナ部500(NFC基板510及びNFCアンテナ520)が配設されている。
液晶表示装置11は、表示面(画像が表示される表示部)としての液晶パネル(図示せず)を中心に構成され、液晶パネルの前面に、NFC基板510が取り付けられている。NFCアンテナ520は、NFC基板510の一方の面に形成されており、NFC基板510は、NFCアンテナ520の形成されている面が液晶パネルとは反対側となるように、液晶表示装置11に取り付けられている。そして、NFC基板510(NFCアンテナ520の形成されている面)の前面に、タッチセンサ111が取り付けられている。これにより、液晶表示装置11とNFCアンテナ520とタッチセンサ111とが一体化されている。なお、液晶パネルとNFC基板510とタッチセンサ111とは、それぞれ、正面視略長方形で形状及び大きさが略同じであり、互いの外周を一致させるようにして積層されている。
NFC基板510としては、電気絶縁性を有するとともに、光を透過する透明基体を適宜採用することが可能である。例えば、透明ガラスや透明プラスチック(ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、トリアセチルセルロース等の透明樹脂フィルムや板材)を、NFC基板510として使用することができる。
NFCアンテナ520は、透明性を有する導電性材料をNFC基板510上に薄膜形成したアンテナパターンとして構成されている。透明性を有する導電性材料としては、酸化インジウムスズや、酸化スズ、酸化インジウム亜鉛等を用いることができる。アンテナパターンを形成するに当たっては、NFC基板510の片面の略全面に導電膜を形成した後、所定のパターン形状(本実施形態では、図105(b)に示すようにNFC基板510の左下の角部付近に形成されるパターン形状)に導電膜が残るように、それ以外の導電膜を除去する。具体的には、マスキングをした状態でブラスト処理や薬品処理を行うことにより、脱膜することができる。導電膜は、膜厚が1μm以下であり、光透過性を有している。なお、このようにしてアンテナパターンが形成されたNFC基板510に対して、0.3〜2mm程度の厚さの中間膜を接着すれば、ブラスト処理の際に形成されたNFC基板510上の凹凸が中間膜によって埋められる。
以上のようにして形成されたアンテナパターン(NFCアンテナ520)は、図105(b)に示すように、最外側のパターン520aと、パターン520aの内側に形成されたパターン520b及び520cとを有している。NFCアンテナ520は、フィーダ部520dを介して、NFC制御回路530(図106参照)に接続されている。
また、NFCアンテナ520は、NFC基板510の左下の角部付近に形成されており、これと対応するように、タッチセンサ111の左下の角部付近には、タッチ有効領域111aが形成されている(図105(a)参照)。NFC基板510とタッチセンサ111とを積層した際、正面視において、NFCアンテナ520とタッチ有効領域111aとは重畳しており、NFCアンテナ520全体がタッチ有効領域111aに含まれている。タッチ有効領域111aは、パチスロ機1と携帯端末機1000との間でNFC通信を行わせる際に、遊技者が携帯端末機1000をタッチすべき領域である。なお、図105(a)では、タッチ有効領域111aを破線で示しているが、これは説明のために便宜上示したものであり、実際には、タッチセンサ111に破線が描かれているわけではない。
図105(c)には、本実施形態において液晶表示装置11に表示されるメニュー画面(図60(A)参照)を示している。このメニュー画面には、NFCマーク画像511が表示されている。NFCマーク画像511の表示位置は、液晶表示装置11(液晶パネル)の左下の角部付近であり、液晶パネルとNFC基板510とタッチセンサ111とを積層した際、正面視において、NFCマーク画像511は、NFCアンテナ520及びタッチ有効領域111aと重畳しており、NFCマーク画像511全体がタッチ有効領域111aに含まれている。
なお、上述したように、NFC基板510とNFCアンテナ520とは、双方とも、光を透過するように構成されており、透明である。もちろん、タッチセンサ111も透明な部材で形成されている。液晶パネルは、NFCアンテナ部500(NFC基板510及びNFCアンテナ520)並びにタッチセンサ111の背面側に配置されているため、液晶パネルに表示されるNFCマーク画像511も、NFCアンテナ部500(NFC基板510及びNFCアンテナ520)並びにタッチセンサ111の背面側に位置することになる。しかし、NFCアンテナ部500(NFC基板510及びNFCアンテナ520)並びにタッチセンサ111は、全て透明であるため、NFCマーク画像511は、NFCアンテナ部500(NFC基板510及びNFCアンテナ520)並びにタッチセンサ111によって視認性を阻害されることがほとんどなく、遊技者からよく見える状態となっている。
上記のように、NFCマーク画像511は、タッチセンサ111のタッチ有効領域111aと重畳する位置に表示されるため、遊技者は、NFCマーク画像511の表示位置を目印として、携帯端末機1000をNFCマーク画像511に接近させることにより、タッチセンサ111のタッチ有効領域111aに携帯端末機1000をタッチすることができる。
<パチスロ機が備える制御系>
図106は、パチスロ機が備える回路の全体構成を示すブロック図である。
図106に示すように、副制御基板72(図4参照)には、副中継基板61を介して、NFC制御回路530が接続されている。また、NFC制御回路530には、NFCアンテナ520が接続されている。NFC制御回路530は、NFCアンテナ520を介して、携帯端末機1000とのNFC通信を制御する。
<携帯端末機が備える制御系>
図107は、携帯端末機の内部構成を示すブロック図である。
携帯端末機1000としては、携帯電話機が採用されている。携帯端末機1000は、操作部1004、表示部1006、NFCアンテナ1050、CCDカメラ1008、無線部1010、音声回路1012、スピーカ1014、マイク1016、送受信アンテナ1018、メモリ1020、マイクロコンピュータ1022、二次電池1024、及び、接続端子1030を備えている。
操作部1004は、ボタンやタッチパネルとして構成され、パチスロ機1や管理サーバ2000との間での通信に関する指示を入力する場合や、キャラクタのカスタマイズを行う場合等に操作される。表示部1006は、画像を表示することが可能な表示手段であり、キャラクタカスタマイズ画面(図61(A)参照)や遊技履歴を示す画面(図65(A)及び(B)参照)が表示される。
NFCアンテナ1050は、パチスロ機1との間でNFC通信を行うためのアンテナであり、パチスロ機1の備えるNFCアンテナ520(図105(b))と同様の構成を有する。CCDカメラ1008は、撮像対象を撮像可能な構成を有しており、撮像して得られた画像データはメモリ1020に記憶される。
無線部1010は、マイクロコンピュータ1022により制御されて、送受信アンテナ1018を通じて電波を媒体として基地局に対して送受信する。音声回路1012は、無線部1010からマイクロコンピュータ1022を通じて出力された受信信号をスピーカ1014に出力するとともに、マイク1016から出力された音声信号を送信信号としてマイクロコンピュータ1022を通じて無線部1010に出力する。スピーカ1014は、音声回路1012から出力された受信信号を受信音声に変換して出力し、マイク1016は、操作者から発せられた送信音声を音声信号に変換して音声回路1012に出力する。
メモリ1020は、例えば、待受画像用の画像データ、着信メロディ用の音楽データ等の各種データや各種プログラムの他、遊技者の行ったキャラクタのカスタマイズの結果を示すカスタム情報やパチスロ機1から受信した遊技履歴情報、当該携帯端末機1000に固有の識別番号(電話番号)等を記憶する。二次電池1024は、各回路に電力を供給する。
マイクロコンピュータ1022は、CPU、ROM及びRAMから構成されたもので、例えば、電話の発着信処理、電子メールの作成送受信処理、インターネット処理、NFC通信に係る処理等を行う。なお、電子メールの送受信及びインターネットによるデータの送受信は、マイクロコンピュータ1022が無線部1010及び送受信アンテナ1018を介して行う。NFC通信によるデータの送受信は、マイクロコンピュータ1022がNFCアンテナ1050を介して行う。
接続端子1030は、他の装置と接続することが可能なものである。接続端子1030に他の装置の通信ケーブルを接続することにより、通信ケーブルを介して、携帯端末機1000と他の装置とを接続することが可能である。
マイクロコンピュータ1022は、操作部1004を介して入力された所定の指示に基づいて、インターネットを介して管理サーバ2000から所定のプログラムをダウンロードし、メモリ1020に格納する。そして、マイクロコンピュータ1022は、上記プログラムをメモリ1020から読み出して実行することにより、キャラクタのカスタマイズを行ったり、遊技履歴を閲覧したりするための機能を実現する。
<管理サーバが備える制御系>
図108は、管理サーバの内部構成を示すブロック図である。
管理サーバ2000は、演算処理装置としてのCPU2001と、ROM2002と、RAM2003と、携帯端末機1000とインターネットを介して通信するための通信用インターフェイス回路2004と、ハードディスクドライブ2005とを備えている。
RAM2003には、携帯端末機1000から受信した遊技履歴情報が記憶される。遊技履歴情報は、会員登録を行っている遊技者毎に割り当てられる会員IDと対応付けて、遊技者毎の遊技履歴として管理されている。
<メニュー画面表示中処理>
図109は、パチスロ機の副制御回路において行われるメニュー画面表示中処理を示すフローチャートである。
図109に示すメニュー画面表示中処理は、メニュー画面(図105(c)参照)が液晶表示装置11に表示されている期間において、副制御回路101(図6参照)において所定のタイミングで行われる処理である。第1実施形態で説明したように、メニュー画面は、遊技が行われていない状況で操作ボタン22の決定ボタンが操作された場合に、液晶表示装置11に表示される。すなわち、メニュー画面表示中処理は、メダルの払い出し(図74のステップS13参照)が行われた後、メダルが投入されるまでの間に、操作ボタン22の決定ボタンが操作されたことを契機として実行される。なお、メニュー画面が表示されている際に、メダルが投入された場合には、メニュー画面表示中処理が終了され、遊技中の演出等に係る処理が実行されることになる。
メニュー画面表示中処理において、まず、副制御回路101のサブCPU102は、NFC待機中フラグがオンにセットされているか否かを判断する(ステップS1001)。NFC待機中フラグは、NFC関連処理(図112参照)を実行することが可能な状態になったことを示すフラグである。
NFC待機中フラグがオンにセットされていないと判断した場合、サブCPU102は、メニュー画面においてメインメニュー「カスタム遊技」が選択されたか否かを判断する(ステップS1002)。この処理において、サブCPU102は、操作ボタン22の決定ボタンが操作されたことを契機として発せられる検知信号を受信したか否かを判断し、該検知信号を受信したと判断した場合、決定ボタンが操作されたときのメニュー画面の状態が、「カスタム遊技」、「音量調整」、「遊技データ」、「配当・配列」、及び、「専用サイト」(図105(c)参照)のうち「カスタム遊技」が選択されている状態であるか否かを判断する。
「カスタム遊技」が選択されていないと判断した場合、サブCPU102は、本サブルーチンを終了する。
一方、「カスタム遊技」が選択されたと判断した場合、サブCPU102は、液晶表示装置11にサブメニュー画面を表示させる(ステップS1003)。この処理において、サブCPU102は、サブメニュー画面として、「キャラ選択」、「かんたんスタート」、「パスワードを入力」、「途中記録を見る」、「記録して終了」、及び、「会員登録」のうちの何れかを選択するための画面(図60(B)参照)を表示させる。
そして、サブCPU102は、NFC待機中フラグをオンにセットして(ステップS1004)、本サブルーチンを終了する。
また、ステップS1001においてNFC待機中フラグがオンにセットされていると判断した場合、サブCPU102は、NFC関連処理を実行する(ステップS1005)。NFC関連処理については、後に図112を用いて説明する。ステップS1005の処理を実行した後、サブCPU102は、本サブルーチンを終了する。
<NFC関連画像>
NFC関連処理について説明する前に、NFC関連処理の実行中に表示される可能性のあるNFC関連画像(タッチ箇所誘導画像、タッチ推奨画像、及び、別端末推奨画像)について、図110及び図111を用いて説明する。
図110は、携帯端末機の検出の有無とタッチパネルへの入力の有無とタッチ箇所とNFC関連画像との対応関係を示す図である。図111(a)は、タッチ箇所誘導画像を示す図である。図111(b)は、タッチ推奨画像を示す図である。図111(c)は、別端末推奨画像を示す図である。
図110では、「携帯端末機の検出の有無」と「タッチパネルへの入力の有無」と「タッチ箇所」との組合せにより、(I)〜(VI)の場合に分けて、表示され得るNFC関連画像を示している。
図中の(I)は、NFC制御回路530において携帯端末機1000の存在が検出され、タッチセンサ111に対する接触が検知され、当該接触のあった位置がタッチ有効領域111a(図105(a)参照)の範囲内である場合である。この場合、タッチ箇所誘導画像、タッチ推奨画像、及び、別端末推奨画像は、何れも表示されない。
図中の(II)は、NFC制御回路530において携帯端末機1000の存在が検出され、タッチセンサ111に対する接触が検知され、当該接触のあった位置がタッチ有効領域111a(図105(a)参照)の範囲外である場合である。この場合には、タッチ箇所誘導画像が液晶表示装置11に表示される。図111(a)に示すように、タッチ箇所誘導画像512は、「ここをタッチして下さい」という文字及び矢印に対応する画像である。当該矢印は、NFCマーク画像511を指しており、タッチ箇所誘導画像512が表示されることにより、遊技者は、携帯端末機1000をタッチすべき箇所(NFCマーク画像511に対向するタッチセンサ111上の箇所をタッチすべきこと)を認識することができる。
図中の(III)は、NFC制御回路530において携帯端末機1000の存在が検出され、タッチセンサ111に対する接触が検知されない場合である。この場合には、タッチ推奨画像が液晶表示装置11に表示される。図111(b)に示すように、タッチ推奨画像513は、「しっかりタッチして下さい」という文字に対応する画像である。タッチ推奨画像513が表示されることにより、遊技者は、携帯端末機1000をもっと(タッチセンサ111に接触するまで)接近させる必要があることを認識することができる。
図中の(IV)は、NFC制御回路530において携帯端末機1000の存在が検出されず、タッチセンサ111に対する接触が検知され、当該接触のあった位置がタッチ有効領域111a(図105(a)参照)の範囲内である場合である。この場合には、別端末推奨画像が液晶表示装置11に表示される。図111(c)に示すように、別端末推奨画像514は、「カードが違います」「別の端末をタッチして下さい」という文字に対応する画像である。別端末推奨画像514が表示されることにより、遊技者は、携帯端末機1000をタッチセンサ111にタッチすべきところ、別の端末(カード)をタッチセンサ111にタッチしている(誤った端末を用いてタッチ操作を行っている)ことを認識することができる。
図中の(V)は、NFC制御回路530において携帯端末機1000の存在が検出されず、タッチセンサ111に対する接触が検知され、当該接触のあった位置がタッチ有効領域111a(図105(a)参照)の範囲外である場合である。この場合には、タッチ箇所誘導画像が液晶表示装置11に表示される。図111(a)に示すように、タッチ箇所誘導画像512は、「ここをタッチして下さい」という文字及び矢印に対応する画像である。当該矢印は、NFCマーク画像511を指しており、タッチ箇所誘導画像512が表示されることにより、遊技者は、携帯端末機1000をタッチすべき箇所(NFCマーク画像511に対向するタッチセンサ111上の箇所をタッチすべきこと)を認識することができる。
図中の(VI)は、NFC制御回路530において携帯端末機1000の存在が検出されず、タッチセンサ111に対する接触が検知されない場合である。この場合、タッチ箇所誘導画像、タッチ推奨画像、及び、別端末推奨画像は、何れも表示されない。
<NFC関連処理>
続いて、図112を用いて、図109のステップS1005で行われるNFC関連処理について説明する。図112は、パチスロ機の副制御回路において行われるNFC関連処理を示すフローチャートである。
NFC関連処理において、まず、サブCPU102は、NFC制御回路530において携帯端末機1000の存在が検出されたか否かを判断する(ステップS1021)。この処理において、サブCPU102は、NFC制御回路530から送信されたリクエストコマンドに応じたレスポンスコマンドを受信したか否かを判断する。
携帯端末機1000の存在が検出されたと判断した場合、サブCPU102は、タッチセンサ111に対する接触が検知されたか否かを判断する(ステップS1022)。この処理において、サブCPU102は、タッチセンサ111に接触があったことを契機として発せられる接触検知信号を受信したか否かを判断する。
タッチセンサ111に対する接触が検知されたと判断した場合、サブCPU102は、当該接触のあった位置がタッチ有効領域111a(図105(a)参照)の範囲内であるか否かを判断する(ステップS1023)。この処理において、サブCPU102は、接触検知信号に含まれる接触位置情報に基づいて、接触のあった位置(接触位置)がタッチ有効領域111aに含まれるか否かを判断する。接触位置情報は、接触位置に応じた座標情報を含み、接触位置は、タッチセンサ111上に規定されるxy直交座標平面上のx軸座標及びy軸座標の値によって表される。サブCPU102は、接触位置の少なくとも一部がタッチ有効領域111aに含まれていれば、当該接触のあった位置がタッチ有効領域111aの範囲内であると判断する。
タッチセンサ111に対する接触のあった位置がタッチ有効領域111aの範囲内であると判断した場合、サブCPU102は、NFC通信処理を実行する(ステップS1024)。NFC通信処理については、後に図113を用いて説明する。ステップS1024の処理を実行した後、サブCPU102は、本サブルーチンを終了する。
一方、タッチセンサ111に対する接触のあった位置がタッチ有効領域111aの範囲外であると判断した場合、サブCPU102は、タッチ箇所誘導画像512(図110の(II)及び図111(a)参照)を液晶表示装置11に表示させる(ステップS1025)。ステップS1025の処理を実行した後、サブCPU102は、本サブルーチンを終了する。
ステップS1022においてタッチセンサ111に対する接触が検知されていないと判断した場合、サブCPU102は、タッチ推奨画像513(図110の(III)及び図111(b)参照)を液晶表示装置11に表示させる(ステップS1026)。ステップS1026の処理を実行した後、サブCPU102は、本サブルーチンを終了する。
ステップS1021において携帯端末機1000の存在が検出されていないと判断した場合、サブCPU102は、タッチセンサ111に対する接触が検知されたか否かを判断する(ステップS1027)。この処理において、サブCPU102は、タッチセンサ111に接触があったことを契機として発せられる接触検知信号を受信したか否かを判断する。
タッチセンサ111に対する接触が検知されていないと判断した場合、サブCPU102は、本サブルーチンを終了する。
一方、タッチセンサ111に対する接触が検知されたと判断した場合、サブCPU102は、当該接触のあった位置がタッチ有効領域111a(図105(a)参照)の範囲内であるか否かを判断する(ステップS1028)。この処理において、サブCPU102は、接触検知信号に含まれる接触位置情報に基づいて、接触のあった位置(接触位置)がタッチ有効領域111aに含まれるか否かを判断する。接触位置情報は、接触位置に応じた座標情報を含み、接触位置は、タッチセンサ111上に規定されるxy直交座標平面上のx軸座標及びy軸座標の値によって表される。サブCPU102は、接触位置の少なくとも一部がタッチ有効領域111aに含まれていれば、当該接触のあった位置がタッチ有効領域111aの範囲内であると判断する。
タッチセンサ111に対する接触のあった位置がタッチ有効領域111aの範囲内であると判断した場合、サブCPU102は、別端末推奨画像514(図110の(IV)及び図111(c)参照)を液晶表示装置11に表示させる(ステップS1029)。ステップS1029の処理を実行した後、サブCPU102は、本サブルーチンを終了する。
一方、タッチセンサ111に対する接触のあった位置がタッチ有効領域111aの範囲外であると判断した場合、サブCPU102は、タッチ箇所誘導画像512(図110の(V)及び図111(a)参照)を液晶表示装置11に表示させる(ステップS1030)。ステップS1030の処理を実行した後、サブCPU102は、本サブルーチンを終了する。
<NFC通信処理>
続いて、図113を用いて、図112のステップS1024で行われるNFC通信処理について説明する。図113は、パチスロ機の副制御回路において行われるNFC通信処理を示すフローチャートである。
NFC通信処理において、まず、サブCPU102は、今回のNFC通信が遊技開始時のものであるか否かを判断する(ステップS1041)。この処理において、サブCPU102は、サブメニュー画面(図109のステップS1003参照)においてサブメニュー「パスワードを入力」が選択されたか否かを判断する。具体的に、サブCPU102は、操作ボタン22の決定ボタンが操作されたことを契機として発せられる検知信号を受信したか否かを判断し、該検知信号を受信したと判断した場合、決定ボタンが操作されたときのサブメニュー画面の状態が、「キャラ選択」、「かんたんスタート」、「パスワードを入力」、「途中記録を見る」、「記録して終了」、及び、「会員登録」(図60(B)参照)のうち「パスワードを入力」が選択されている状態であるか否かを判断する。本実施形態において、遊技者は、パスワードを入力する代わりに、タッチセンサ111のタッチ有効領域111aに携帯端末機1000をタッチすることにより、パスワードを入力したのと同様の効果を得ることができ、実際にパスワードを入力する手間を省くことができる。
今回のNFC通信が遊技開始時のものであると判断した場合、サブCPU102は、NFC制御回路530を制御して、NFCアンテナ520を介したNFC通信を実行し、携帯端末機1000から識別情報及びカスタム情報を受信する(ステップS1042)。図104を用いて説明したように、遊技者は、パチスロ機1と携帯端末機1000との間でNFC通信を行わせるのに先立ち、携帯端末機1000において所定のアプリケーションを起動させた状態で、キャラクタのカスタマイズを行っている。カスタム情報は、当該カスタマイズの結果を示す情報である。また、識別情報は、遊技者の会員IDを示す情報である。サブCPU102は、受信した識別情報及びカスタム情報をサブRAM103に記憶させる。その後に行われる遊技においては、当該カスタム情報に基づいて、遊技者によって選択されたキャラクタが、遊技者によって選択されたコスチューム及びアクセサリーを身に着けた外見で、且つ、遊技者によって選択されたポーズで、液晶表示装置11に表示される。また、その後に行われる遊技の履歴(例えば、ボーナス回数や小役の当籤確率といった遊技履歴に加え、実行した演出の演出履歴等も含む)を示す情報(遊技履歴情報)が、サブRAM103に記憶される。
なお、遊技者がキャラクタのカスタマイズを行った後、カスタム情報は、携帯端末機1000のメモリにおいて継続的に記憶されることとしてもよいし、いったん管理サーバ2000に送信され、管理サーバ2000において記憶されることとしてもよい。カスタム情報が管理サーバ2000に記憶される場合、例えば、以下のように構成することができる。すなわち、遊技者によってキャラクタのカスタマイズが行われると、携帯端末機1000は、当該カスタム情報を、遊技者識別情報(遊技者の会員IDや携帯端末機1000の識別番号等を示す情報)及び当該カスタマイズが何れの機種に関するものであるのかを示す情報(機種情報)とともに、管理サーバ2000に送信する。管理サーバ2000は、当該カスタム情報を、遊技者識別情報及び機種情報と対応付けて記憶する。ステップS1042の処理を実行するに先立ち、パチスロ機1のサブCPU102は、機種を特定するための情報(機種情報であってもよいし、遊技機毎に割り当てられた識別番号を示す情報等であってもよい)を、携帯端末機1000に送信する。携帯端末機1000は、当該情報を遊技者識別情報とともに、管理サーバ2000に送信する。管理サーバ2000のアドレス情報は、パチスロ機1から携帯端末機1000に送信することとしてもよいし、上記所定のアプリケーションにおいて設定されていてもよい。機種を特定するための情報及び遊技者識別情報を受信すると、管理サーバ2000は、これらの情報に基づいて、当該遊技者識別情報及び機種情報と対応付けて記憶されているカスタム情報を特定し、特定されたカスタム情報を携帯端末機1000に送信する。携帯端末機1000は、当該カスタム情報をパチスロ機1に送信する。このようにして、パチスロ機1のサブCPU102は、ステップS1042において、カスタム情報を受信することができる。
ステップS1042において、サブCPU102は、携帯端末機1000から遊技履歴情報を受信することとしてもよい。図104を用いて説明したように、管理サーバ2000には、前回までに行った遊技の履歴を示す遊技履歴情報が記憶されているため、携帯端末機1000において当該遊技履歴情報を管理サーバ2000から受信し、これをパチスロ機1に送信することとすれば、遊技者は、前回までに行った遊技の履歴を引き継いで、今回の遊技を行うことができる。
第1実施形態で説明したように、遊技の履歴に基づいて遊技者に対して特典(出玉に影響のない特典)が付与されるように構成されている場合、前回までに行った遊技の履歴を引き継ぐことにより、遊技者は、特典を得やすくなる可能性がある。例えば、累積的に計数される所定の変数(例えば、遊技者にとって有利な遊技状態が発生した回数や、所定の役の当籤回数、入賞回数等)が所定回数に達したことを条件として遊技者に対して特典が付与されるように構成されている場合や、特定の演出が発生したことを契機として遊技者に対して特典が付与され、且つ、遊技者のレベルに応じて当該特定の演出が発生する確率が異なるように構成されている場合には、前回までに行った遊技の履歴を引き継いだ方が、特典が付与されるための条件が成立しやすくなる可能性がある。なお、特典の内容は、特に限定されないが、例えば、特定のキャラクタカスタマイズを行う権利を、特典として遊技者に付与することとしてもよい。例えば、カスタマイズにおいて通常は選択することができない「コスチューム」や「ポーズ」や「アクセサリー」(希少価値の高いカスタマイズ選択対象)を設けておき、所定の条件が成立した場合に、当該希少価値の高いカスタマイズ選択対象を選択する権利を遊技者に付与することとしてもよい。このような構成を採用する形態においては、遊技中に所定の条件(特典が付与されるための条件)が成立した場合、遊技終了時に行われる通信(例えば、後述するステップS1048で行われるNFC通信)において、所定の条件が成立したことを示す情報(又は、当該希少価値の高いカスタマイズ選択対象を選択するためのパスワードを示す情報等)をパチスロ機1から携帯端末機1000に送信する(携帯端末機1000に送信された当該情報は、さらに管理サーバ2000に送信される)こととしてもよい。これにより、携帯端末機1000においてキャラクタのカスタマイズを行う際に、遊技者は、当該希少価値の高いカスタマイズ選択対象を選択することができるようになる。
ステップS1042の処理を実行した後、サブCPU102は、本サブルーチンを終了する。
ステップS1041において今回のNFC通信が遊技開始時のものではないと判断した場合、サブCPU102は、今回のNFC通信が遊技途中のものであるか否かを判断する(ステップS1043)。この処理において、サブCPU102は、サブメニュー画面(図109のステップS1003参照)においてサブメニュー「途中記録を見る」が選択されたか否かを判断する。具体的に、サブCPU102は、操作ボタン22の決定ボタンが操作されたことを契機として発せられる検知信号を受信したか否かを判断し、該検知信号を受信したと判断した場合、決定ボタンが操作されたときのサブメニュー画面の状態が、「キャラ選択」、「かんたんスタート」、「パスワードを入力」、「途中記録を見る」、「記録して終了」、及び、「会員登録」(図60(B)参照)のうち「途中記録を見る」が選択されている状態であるか否かを判断する。
今回のNFC通信が遊技途中のものであると判断した場合、サブCPU102は、NFC制御回路530を制御して、NFCアンテナ520を介したNFC通信を実行し、携帯端末機1000に遊技履歴情報を送信する(ステップS1044)。上述したように、遊技開始時におけるNFC通信が実行されたことを契機として、その後に行われる遊技の履歴(例えば、ボーナス回数や小役の当籤確率といった遊技履歴に加え、実行した演出の演出履歴等も含む)を示す情報(遊技履歴情報)が、サブRAM103に記憶される(ステップS1042参照)。ステップS1044において、サブCPU102は、サブRAM103に記憶されている遊技履歴情報を携帯端末機1000に送信する。携帯端末機1000では、所定のアプリケーションを起動させた状態で、当該遊技履歴を示す画面が表示され、遊技者は、当該画面上で遊技履歴を確認することができる。
ステップS1044の処理を実行した後、サブCPU102は、本サブルーチンを終了する。
ステップS1043において今回のNFC通信が遊技途中のものではないと判断した場合、サブCPU102は、今回のNFC通信が遊技終了時のものであるか否かを判断する(ステップS1045)。この処理において、サブCPU102は、サブメニュー画面(図109のステップS1003参照)においてサブメニュー「記録して終了」が選択されたか否かを判断する。具体的に、サブCPU102は、操作ボタン22の決定ボタンが操作されたことを契機として発せられる検知信号を受信したか否かを判断し、該検知信号を受信したと判断した場合、決定ボタンが操作されたときのサブメニュー画面の状態が、「キャラ選択」、「かんたんスタート」、「パスワードを入力」、「途中記録を見る」、「記録して終了」、及び、「会員登録」(図60(B)参照)のうち「記録して終了」が選択されている状態であるか否かを判断する。
今回のNFC通信が遊技終了時のものではないと判断した場合、サブCPU102は、本サブルーチンを終了する。
一方、今回のNFC通信が遊技終了時のものであると判断した場合、サブCPU102は、NFC制御回路530を制御して、NFCアンテナ520を介したNFC通信を実行し、携帯端末機1000から識別情報を受信する(ステップS1046)。識別情報は、遊技者の会員IDを示す情報である。
次に、サブCPU102は、ステップS1046で受信した識別情報とステップS1042で受信した識別情報とが一致するか否かを判断する(ステップS1047)。
ステップS1046で受信した識別情報とステップS1042で受信した識別情報とが一致しないと判断した場合、サブCPU102は、本サブルーチンを終了する。なお、この場合、サブCPU102は、液晶表示装置11に別端末推奨画像514(図111(c)参照)を表示させることとしてもよい。
一方、ステップS1046で受信した識別情報とステップS1042で受信した識別情報とが一致すると判断した場合、サブCPU102は、NFC制御回路530を制御して、NFCアンテナ520を介したNFC通信を実行し、携帯端末機1000に遊技履歴情報及びサーバアクセス情報を送信する(ステップS1048)。上述したように、遊技開始時におけるNFC通信が実行されたことを契機として、その後に行われる遊技の履歴(例えば、ボーナス回数や小役の当籤確率といった遊技履歴に加え、実行した演出の演出履歴等も含む)を示す情報(遊技履歴情報)が、サブRAM103に記憶される(ステップS1042参照)。ステップS1048において、サブCPU102は、サブRAM103に記憶されている遊技履歴情報を携帯端末機1000に送信する。携帯端末機1000では、所定のアプリケーションを起動させた状態で、当該遊技履歴を示す画面が表示され、遊技者は、当該画面上で遊技履歴を確認することができる。なお、サブCPU102は、遊技履歴情報を携帯端末機1000に送信した後、サブRAM103に記憶されている当該遊技履歴情報を消去する。また、携帯端末機1000では、所定のアプリケーションを起動させた状態で、サーバアクセス情報を受信すると、当該サーバアクセス情報とともに受信した遊技履歴情報を管理サーバ2000に送信する。これにより、当該遊技履歴情報に基づいて、管理サーバ2000に記憶されている遊技履歴情報が更新され、管理サーバ2000において管理されている遊技履歴が、今回行われた遊技の内容が反映されたものとなる。遊技者は、所定の操作を行うことにより、このようにして更新された遊技履歴も、携帯端末機1000の画面上に表示させることが可能である。
ステップS1048の処理を実行した後、サブCPU102は、本サブルーチンを終了する。
なお、以上では、携帯端末機1000が所定のアプリケーションを起動させた状態となっていることを前提として説明したが、ステップS1041〜ステップS1048の処理を実行するのに先立ち、サブCPU102は、携帯端末機1000に対して所定のアプリケーションを起動させることを要求する信号を送信することとしてもよい。当該信号を受信することにより、携帯端末機1000において(遊技者が操作を行わなくても)所定のアプリケーションが自動的に起動することとすれば、遊技者の操作にかかる手間を減らすことが可能であり、利便性を高めることができる。
また、本実施形態では、パチスロ機1がカスタム機能(キャラクタのカスタマイズを行うことが可能な機能)を有することとして説明しているが、パチスロ機1は、必ずしもカスタム機能を有していなくてもよい。パチスロ機1がカスタム機能を有していない場合、ステップS1042において、サブCPU102は、カスタム情報を受信せず、識別情報だけを受信することになる。すなわち、携帯端末機1000がNFC通信により送信するのは識別情報のみであるため、識別情報(例えば、電話番号)をメモリに記憶させておき、所定のアプリケーションを起動させた状態となっていなくても当該識別情報をNFC通信により送信することが可能なように構成してもよい。なお、識別情報は、認証(ステップS1047参照)のために用いられるが、後述するように、認証は、管理サーバ2000で行うこととしてもよい。管理サーバ2000で認証を行う場合には、例えば、ステップS1042及びステップS1046においてサブCPU102が(携帯端末機1000から識別情報を受信する代わりに)遊技機識別情報(遊技機毎に割り当てられた識別番号を示す情報)を携帯端末機1000に送信し、当該遊技機識別情報を携帯端末機1000が管理サーバ2000に送信するように構成すればよい。これにより、ステップS1042及びステップS1046において送信される遊技機識別情報が互いに一致するか否かを判断することにより、管理サーバ2000は、認証を行うことができる。
以上、本発明の一実施形態として、第2実施形態に係るパチスロ機1について説明した。
従来、非接触式短距離通信機能を備えた遊技機が知られている(特開2008−079836号公報参照)。このような遊技機によれば、携帯端末機との間で容易にデータのやり取りを行うことができる。
上記のような非接触式短距離通信機能を備えた遊技機において、携帯端末機との間でデータのやり取りを行うためには、遊技機に設けられた通信用アンテナに携帯端末機を接近させる必要がある。この点、特開2008−079836号公報に記載の遊技機では、台座部の前面部にリーダライタが設けられており、リーダライタに携帯端末機をかざすことにより、携帯端末機との間で通信が行われるところ、携帯端末機をリーダライタに接近させることを遊技者に促すための画像を表示手段に表示することとされている。
しかしながら、このような遊技機では、携帯端末機の接近を促す画像が表示される位置(表示手段の設置場所)と、携帯端末機を接近させるべき位置(リーダライタの設置場所)とが異なっており、遊技者としてはどこに携帯端末機を接近させたらよいのかが分からず、表示手段(リーダライタの設置場所とは異なる場所)に携帯端末機を接近させてしまうという事例が多発していた。このように従来の遊技機では、遊技者に対してどのような動作が求められているのかが分かり難いという問題があった。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、求められている動作を遊技者が直感的に行うことが可能な遊技機を提供することを目的とする。
この点、第2実施形態に係るパチスロ機1は、以下の特徴を備えている。
(1−1) 遊技に関する遊技関連情報を記憶することが可能な記憶手段(サブRAM103)と、
画像が表示される表示部(液晶パネル)を有する表示手段(液晶表示装置11)と、
外部装置(携帯端末機1000)と無線通信(NFC通信)を行うためのアンテナを有する通信手段(NFCアンテナ520及びNFC制御回路530)と、
前記外部装置が前記アンテナに接近したことにより、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、前記記憶手段に記憶されている遊技関連情報を、前記通信手段を介して前記外部装置に送信する情報送信制御手段(図113のステップS1048の処理を実行するサブCPU102)と、を備え、
前記アンテナ(NFCアンテナ520)は、光透過性を有し、前記表示部の前面側に配設されている、
ことを特徴とする遊技機。
第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、遊技者の所持する外部装置(携帯端末機1000)との間で無線通信(NFC通信)を行うためのアンテナ(NFCアンテナ520)が表示部(液晶パネル)の前面側に配設されている。ここで、当該無線通信(NFC通信)に関する画像が表示部(液晶パネル)に表示された場合には、遊技者に対して、自己の外部装置(携帯端末機1000)を当該画像(表示部)に接近させるような動作を直感的に行わせることが可能である。そして、外部装置(携帯端末機1000)が表示部(液晶パネル)に接近した場合、当該外部装置(携帯端末機1000)は、同時にアンテナ(NFCアンテナ520)にも接近することになる。これにより、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態となれば、遊技関連情報を外部装置(携帯端末機1000)に送信することができる。なお、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、このように、無線通信(NFC通信)用のアンテナ(NFCアンテナ520)が表示部(液晶パネル)の前面側に配設されているが、当該アンテナ(NFCアンテナ520)は光透過性を有しているため、表示部(液晶パネル)に表示された画像の視認性も確保することができる。
(1−2) 前記(1−1)の遊技機であって、
前記外部装置が前記アンテナに接近したことにより、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、前記外部装置に記憶されている情報を、前記通信手段を介して受信する情報受信制御手段(図113のステップS1042の処理を実行するサブCPU102)と、
前記情報受信制御手段により前記情報を受信して以降に行われた遊技の内容を含む遊技履歴情報を、前記記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、を備え、
前記情報送信制御手段(図113のステップS1048の処理を実行するサブCPU102)は、
前記情報受信制御手段により前記情報を受信した後、前記外部装置との間で通信を行うことが再度可能な状態となった場合に、前記記憶制御手段により前記記憶手段に記憶された遊技履歴情報を、前記通信手段を介して前記外部装置に送信する、
ことを特徴とする。
第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態となった場合に、外部装置(携帯端末機1000)に記憶されている情報(識別情報)が通信手段(NFCアンテナ520及びNFC制御回路530)を介して受信される。そして、当該情報(識別情報)が受信されて以降に行われた遊技の内容を含む遊技履歴情報が記憶手段(サブRAM103)に記憶される。その後、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが再度可能な状態となった場合に、記憶手段(サブRAM103)に記憶された遊技履歴情報が通信手段(NFCアンテナ520及びNFC制御回路530)を介して外部装置(携帯端末機1000)に送信される。これにより、遊技者に対して、外部装置(携帯端末機1000)において遊技履歴情報を確認する機会を提供することができる。
(1−3) 前記(1−1)又は(1−2)の遊技機であって、
キャラクタの画像を前記表示部に表示させる表示制御手段と、
前記キャラクタに関する設定を行うための操作をすることが可能な操作手段(タッチパネル、操作ボタン22)と、
前記外部装置が前記アンテナに接近したことにより、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、前記外部装置に記憶されている情報を、前記通信手段を介して受信する情報受信制御手段(図113のステップS1042の処理を実行するサブCPU102)と、を備え、
前記表示制御手段は、
前記操作手段が操作されることにより前記キャラクタに関する設定が行われた場合、該設定に基づく態様で前記キャラクタの画像を前記表示部に表示させる一方、前記情報受信制御手段により前記情報が受信された場合、該情報に基づく態様で前記キャラクタの画像を前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする。
第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態となった場合に、外部装置(携帯端末機1000)に記憶されている情報(カスタム情報)が通信手段(NFCアンテナ520及びNFC制御回路530)を介して受信される。これにより、当該受信した情報(カスタム情報)に基づく態様で、キャラクタの画像が表示部(液晶パネル)に表示されることとなる。従って、遊技者が遊技を行うのに先立ち、外部装置(携帯端末機1000)においてキャラクタに関する設定を行っておけば、当該設定内容をキャラクタ画像の表示態様に反映させることができる。また、キャラクタに関する設定は、操作手段(タッチパネル、操作ボタン22)を操作することによっても行うことができる。そのため、キャラクタに関する設定を行うに当たり、各遊技者のニーズに応じて、操作手段(タッチパネル、操作ボタン22)と外部装置(携帯端末機1000)とのうち何れを用いるのかを選択する機会を提供することができる。特に、外部装置(携帯端末機1000)を用いてキャラクタに関する設定を行った遊技者は、外部装置(携帯端末機1000)をアンテナ(NFCアンテナ520)に接近させるだけで当該設定内容をキャラクタ画像の表示態様に反映させることが可能であり、利便性を高めることができる。また、遊技店で(操作手段(タッチパネル、操作ボタン22)を操作することにより)キャラクタに関する設定を行うことを煩わしく感じる遊技者も多いところ、このような遊技者に対して満足感を付与することができる。さらに、遊技店で設定を行う必要がなく、遊技者にすぐに遊技を開始してもらうことが可能であるため、その分だけ遊技者が遊技を行う時間が長くなり、結果として遊技店の稼働率を上げることもできる。
(1−4) 前記(1−1)〜(1−3)の何れかの遊技機であって、
演出に関する制御を行う演出制御手段と、
遊技者がパスワードの入力操作を行うことが可能な入力手段(タッチパネル、操作ボタン22)と、
前記外部装置が前記アンテナに接近したことにより、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、前記外部装置に記憶されている情報を、前記通信手段を介して受信する情報受信制御手段(図113のステップS1042の処理を実行するサブCPU102)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記入力手段が操作されることによりパスワードが入力された場合、該パスワードから特定される情報に基づいて演出に関する制御を行う一方、前記情報受信制御手段により前記情報が受信された場合、該情報に基づいて演出に関する制御を行う、
ことを特徴とする。
第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態となった場合に、外部装置(携帯端末機1000)に記憶されている情報が通信手段(NFCアンテナ520及びNFC制御回路530)を介して受信される。これにより、当該受信した情報に基づいて演出に関する制御が行われ、パスワードが入力された場合と同様の演出が行われ得る。そのため、パスワードを入力する方法と、遊技機(パチスロ機1)と外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行わせる方法とのうち、何れの方法で遊技を行うのかについて、各遊技者のニーズに応じて選択する機会を提供することができる。特に、遊技機(パチスロ機1)と外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行わせる方法を用いる遊技者は、外部装置(携帯端末機1000)をアンテナ(NFCアンテナ520)に接近させるだけで、外部装置(携帯端末機1000)に記憶されている情報を演出に反映させることが可能であり、利便性を高めることができる。また、遊技店で(入力手段(タッチパネル、操作ボタン22)を操作することにより)パスワードを入力することを煩わしく感じる遊技者も多いところ、このような遊技者に対して満足感を付与することができる。さらに、遊技店でパスワードを入力する必要がなく、遊技者にすぐに遊技を開始してもらうことが可能であるため、その分だけ遊技者が遊技を行う時間が長くなり、結果として遊技店の稼働率を上げることもできる。
第2実施形態では、パチスロ機1と携帯端末機1000との間でNFC通信が行われることとして説明した。無線通信の方式としては、NFCの他、ISO14443 Type Aや、ISO14443 Type B等の規格を適宜採用することができる。もっとも、長距離通信が可能な方式を採用すると、遊技店内の島設備に設置される他の遊技機との間に混信が発生することが懸念されるため、数cm〜10cm程度の距離で通信を行うことが可能な近接型の通信方式を採用することが望ましい。これにより、当該遊技機で遊技を行っている(遊技を行おうとしている)遊技者の所持する携帯端末機(外部装置)との間でのみ通信可能なように、通信範囲を制限することができる。なお、外部装置としては、携帯電話機に限定されず、遊技機との間で無線通信を行うことが可能な装置を適宜採用することができる。そのような装置は、市販の携帯端末機であってもよいし、上記遊技システム専用の装置として遊技者に提供されるものであってもよい。
また、第2実施形態では、NFCアンテナ520を光透過性を有するものとするため、透明性を有する導電性材料を用いてNFCアンテナ520を形成することとして説明した。NFCアンテナ520(無線通信用のアンテナ)に光透過性を持たせるための手段としては、この例に限定されず、例えば、アンテナパターンを構成する導電部を、多数の開口を有する網目構造により形成し、各網目の輪郭を極細帯で構成することにより、アンテナパターン形成部の光線透過率が高く(例えば、70%以上)なるようにしてもよい。なお、NFCアンテナ520(無線通信用のアンテナ)を液晶パネル(表示手段)の背面側に配設すれば、NFCアンテナ520(無線通信用のアンテナ)の存在によって画像の視認性が阻害されてしまうという問題は解消することができる。しかし、その場合には、液晶パネル(表示手段)の厚み分だけ、携帯端末機(外部装置)との通信距離が長くなってしまうため、通信が不安定になってしまう恐れがある。そこで、安定的な通信を行うという観点からは、NFCアンテナ520(無線通信用のアンテナ)を液晶パネル(表示手段)の前面側に配設することが望ましい。NFCアンテナ520(無線通信用のアンテナ)を液晶パネル(表示手段)の前面側に配設する場合、NFCアンテナ520(無線通信用のアンテナ)は、液晶パネル(表示手段)に直接取り付けられる必要はなく、NFCアンテナ520(無線通信用のアンテナ)と液晶パネル(表示手段)との間に、他の部材を配設することとしてもよい。同様に、NFC基板510(基板)と液晶パネル(表示手段)との間にも、他の部材を配設することとしてもよいし、NFC基板510(基板)及びNFCアンテナ520(無線通信用のアンテナ)とタッチパネルとの間にも、他の部材を配設することとしてもよい。また、携帯端末機(外部装置)との通信距離を短くするという観点からは、無線通信用のアンテナをタッチパネルに組み込み、アンテナとタッチパネルとが統合された構成を採用することとしてもよい。
また、第2実施形態では、NFCアンテナ520がNFC基板510の左下の角部付近に形成されており、これと対応するように、タッチセンサ111の左下の角部付近にタッチ有効領域111aが形成されていることとして説明した。すなわち、NFCアンテナ520の形成位置及びタッチ有効領域111aの形成位置が、それぞれ、NFC基板510及びタッチセンサ111の一部領域に限られていることとして説明した。しかし、NFCアンテナ520(無線通信用のアンテナ)は、NFC基板510(基板)全体に亘って形成することとしてもよいし、これに対応させて、タッチセンサ111(タッチパネル)全体をタッチ有効領域としてもよい。NFCアンテナ520(無線通信用のアンテナ)をNFC基板510(基板)全体に亘って形成する場合、NFC基板510(基板)の外周に沿うように、全体で1つのNFCアンテナ520(無線通信用のアンテナ)のみを形成してもよいし、NFC基板510(基板)を複数の領域に区画し、各領域に1つずつNFCアンテナ520(無線通信用のアンテナ)を形成してもよい。第3実施形態では、NFC基板510(基板)に複数のNFCアンテナ520(無線通信用のアンテナ)が形成され、タッチセンサ111(タッチパネル)全体がタッチ有効領域とされている例について説明している。なお、第2実施形態のように、NFCアンテナ520(無線通信用のアンテナ)が液晶パネル(表示部)全体に亘って形成されるのではなく、その形成位置が液晶パネル(表示部)の一部領域に対向する位置に限られる場合、NFC基板510(基板)の大きさを液晶パネル(表示部)よりも小さくしてもよく、NFC基板510(基板)の大きさは、NFCアンテナ520(無線通信用のアンテナ)を形成するのに必要最小限度の大きさであってもよい。同様に、この場合、タッチパネルの大きさを液晶パネル(表示部)よりも小さくしてもよく、タッチパネルの大きさは、NFCアンテナ520(無線通信用のアンテナ)の形成される領域と同程度の大きさであってもよい。タッチパネルの大きさをNFCアンテナ520(無線通信用のアンテナ)の形成される領域と同程度の大きさとする場合には、タッチパネル全体をタッチ有効領域としてもよい。
(2−1) 画像が表示される表示部(液晶パネル)を有する表示手段(液晶表示装置11)と、
接触操作のあったことを検知するタッチパネル(タッチセンサ111)と、
外部装置(携帯端末機1000)と無線通信(NFC通信)を行うためのアンテナを有する通信手段(NFCアンテナ520及びNFC制御回路530)と、
前記外部装置が前記アンテナに接近したことにより、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、前記通信手段を介して前記外部装置との間での通信を制御する通信制御手段(図113の処理を実行するサブCPU102)と、を備え、
前記アンテナ(NFCアンテナ520)は、光透過性を有し、前記表示部の前面側且つ前記タッチパネルの背面側に配設されている、
ことを特徴とする遊技機。
第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、遊技者の所持する外部装置(携帯端末機1000)との間で無線通信(NFC通信)を行うためのアンテナ(NFCアンテナ520)が表示部(液晶パネル)の前面側に配設されている。ここで、当該無線通信(NFC通信)に関する画像が表示部(液晶パネル)に表示された場合には、遊技者に対して、自己の外部装置(携帯端末機1000)を当該画像(表示部)に接近させるような動作を直感的に行わせることが可能である。そして、外部装置(携帯端末機1000)が表示部(液晶パネル)に接近した場合、当該外部装置(携帯端末機1000)は、同時にアンテナ(NFCアンテナ520)にも接近することになる。これにより、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態となれば、通信手段(NFCアンテナ520及びNFC制御回路530)を介して外部装置(携帯端末機1000)との間での通信を実現することができる。なお、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、このように、無線通信(NFC通信)用のアンテナが表示部(液晶パネル)の前面側に配設されているが、当該アンテナ(NFCアンテナ520)は光透過性を有しているため、表示部(液晶パネル)に表示された画像の視認性も確保することができる。
また、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、アンテナ(NFCアンテナ520)の前方にタッチパネル(タッチセンサ111)が配設されているため、遊技機(パチスロ機1)と外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行わせるに当たって、遊技者は、外部装置(携帯端末機1000)をタッチパネル(タッチセンサ111)に接触させるような動作を行えばよい。これにより、表示部(液晶パネル)への画像の表示と、タッチパネル(タッチセンサ111)からの入力と、通信(NFC通信)を行わせるための操作とを一体化することが可能であり、遊技者が直感的な操作を行うことが可能な新たなユーザインタフェース(UI)を提供することができる。
(2−2) 前記(2−1)の遊技機であって、
前記アンテナ(NFCアンテナ520)は、光透過性を有する基板(NFC基板510)の表面に形成されており、
前記基板は、前記表示部の前面側に配設されており、
前記タッチパネルは、前記基板の前面側に配設されている、
ことを特徴とする。
第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、アンテナ(NFCアンテナ520)は、表示部(液晶パネル)の前面側に配設された基板(NFC基板510)の表面に形成されているところ、当該基板(NFC基板510)は、光透過性を有している。従って、基板(NFC基板510)の存在によって、表示部(液晶パネル)に表示された画像の視認性が低下してしまうことを防止することができる。
(2−3) 前記(2−1)又は(2−2)の遊技機であって、
遊技に関する画像を前記表示部に表示させる表示制御手段を備え、
前記タッチパネルは、遊技に関する設定を行うための操作をすることが可能であり、
前記通信制御手段は、
前記外部装置が前記アンテナに接近したことにより、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、前記外部装置に記憶されている設定情報を、前記通信手段を介して受信する情報受信制御手段(図113のステップS1042の処理を実行するサブCPU102)を備え、
前記表示制御手段は、
前記タッチパネルが操作されることにより前記遊技に関する設定が行われた場合、該設定に基づく態様で遊技に関する画像を前記表示部に表示させる一方、前記情報受信制御手段により前記設定情報が受信された場合、該設定情報に基づく態様で遊技に関する画像を前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする。
第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態となった場合に、外部装置(携帯端末機1000)に記憶されている設定情報(カスタム情報)が通信手段(NFCアンテナ520及びNFC制御回路530)を介して受信される。これにより、当該受信した設定情報(カスタム情報)に基づく態様で、遊技に関する画像(キャラクタ画像)が表示部(液晶パネル)に表示されることとなる。従って、遊技者が遊技を行うのに先立ち、外部装置(携帯端末機1000)において遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)を行っておけば、当該設定内容を遊技に関する画像(キャラクタ画像)の表示態様に反映させることができる。また、遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)は、タッチパネルを操作することによっても行うことができる。そのため、遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)を行うに当たり、各遊技者のニーズに応じて、タッチパネルと外部装置(携帯端末機1000)とのうち何れを用いるのかを選択する機会を提供することができる。特に、外部装置(携帯端末機1000)を用いて遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)を行った遊技者は、外部装置(携帯端末機1000)をアンテナ(NFCアンテナ520)に接近させるだけで当該設定内容を遊技に関する画像(キャラクタ画像)の表示態様に反映させることが可能であり、利便性を高めることができる。また、遊技店で(タッチパネルを操作することにより)遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)を行うことを煩わしく感じる遊技者も多いところ、このような遊技者に対して満足感を付与することができる。さらに、遊技店で設定(キャラクタのカスタマイズ)を行う必要がなく、遊技者にすぐに遊技を開始してもらうことが可能であるため、その分だけ遊技者が遊技を行う時間が長くなり、結果として遊技店の稼働率を上げることもできる。
(3−1) 画像が表示される表示部(液晶パネル)を有する表示手段(液晶表示装置11)と、
接触操作のあったことを検知するタッチパネル(タッチセンサ111)と、
外部装置(携帯端末機1000)と無線通信(NFC通信)を行うためのアンテナを有する通信手段(NFCアンテナ520及びNFC制御回路530)と、
前記外部装置が前記アンテナに接近したことにより、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、前記通信手段を介して前記外部装置との間での通信を制御する通信制御手段(図113の処理を実行するサブCPU102)と、
前記表示部に画像を表示させる表示制御手段と、を備え、
前記アンテナ(NFCアンテナ520)は、光透過性を有し、前記表示部の前面側且つ前記タッチパネルの背面側に配設されるとともに、前記タッチパネルの一部領域(タッチ有効領域111a)に対向するように位置しており、
前記表示制御手段(図112のステップS1025及びステップS1030の処理を実行するサブCPU102)は、
前記タッチパネルの前記一部領域以外の領域に対する接触操作のあったことが検知された場合に、前記タッチパネルの前記一部領域に対する接触操作を促すための画像を、前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする遊技機。
第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、遊技者の所持する外部装置(携帯端末機1000)との間で無線通信(NFC通信)を行うためのアンテナ(NFCアンテナ520)が表示部(液晶パネル)の前面側に配設されている。ここで、当該無線通信(NFC通信)に関する画像が表示部(液晶パネル)に表示された場合には、遊技者に対して、自己の外部装置(携帯端末機1000)を当該画像(表示部)に接近させるような動作を直感的に行わせることが可能である。そして、外部装置(携帯端末機1000)が表示部(液晶パネル)に接近した場合、当該外部装置(携帯端末機1000)は、同時にアンテナ(NFCアンテナ520)にも接近することになる。これにより、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態となれば、通信手段(NFCアンテナ520及びNFC制御回路530)を介して外部装置(携帯端末機1000)との間での通信を実現することができる。なお、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、このように、無線通信(NFC通信)用のアンテナが表示部(液晶パネル)の前面側に配設されているが、当該アンテナ(NFCアンテナ520)は光透過性を有しているため、表示部(液晶パネル)に表示された画像の視認性も確保することができる。
また、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、アンテナ(NFCアンテナ520)の前方にタッチパネル(タッチセンサ111)が配設されているため、遊技機(パチスロ機1)と外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行わせるに当たって、遊技者は、外部装置(携帯端末機1000)をタッチパネル(タッチセンサ111)に接触させるような動作を行えばよい。これにより、表示部(液晶パネル)への画像の表示と、タッチパネル(タッチセンサ111)からの入力と、通信(NFC通信)を行わせるための操作とを一体化することが可能であり、遊技者が直感的な操作を行うことが可能な新たなユーザインタフェース(UI)を提供することができる。
さらに、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、アンテナ(NFCアンテナ520)は、タッチパネル(タッチセンサ111)の一部領域(タッチ有効領域111a)のみに対向するように配設されており、タッチパネル(タッチセンサ111)全面に亘る範囲に形成されているわけではない。これにより、アンテナ(NFCアンテナ520)を形成するために要するコストを削減することができる。一方で、アンテナ(NFCアンテナ520)の形成位置がタッチパネル(タッチセンサ111)の一部領域(タッチ有効領域111a)に対向する位置に限られているため、遊技者が当該一部領域(タッチ有効領域111a)以外の領域に外部装置(携帯端末機1000)を接触させた場合には、外部装置(携帯端末機1000)とアンテナ(NFCアンテナ520)とが充分に接近していないことに起因して、遊技機(パチスロ機1)と外部装置(携帯端末機1000)との間で適切な通信(NFC通信)が行われない可能性がある。この点、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、タッチパネル(タッチセンサ111)の当該一部領域(タッチ有効領域111a)以外の領域に対する接触操作のあったことが検知された場合に、タッチパネル(タッチセンサ111)の当該一部領域(タッチ有効領域(タッチ有効領域111a))に対する接触操作を促すための画像(タッチ箇所誘導画像512)が表示される。これにより、遊技者に対して、外部装置(携帯端末機1000)を接触させるべき場所(タッチ有効領域(タッチ有効領域111a)に接触させるべきこと)を報知することが可能であり、その結果、適切な通信(NFC通信)を実現することができる。
(3−2) 前記(3−1)の遊技機であって、
前記通信制御手段(図112のステップS1021〜ステップS1024の処理を実行するサブCPU102)は、
前記外部装置が前記アンテナに接近したことにより前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合であって、且つ、前記タッチパネルの前記一部領域に対する接触操作のあったことが検知された場合に、前記通信手段を介して前記外部装置との間での通信を制御する、
ことを特徴とする。
遊技者がタッチパネル(タッチセンサ111)のタッチ有効領域(タッチ有効領域111a)以外の領域に外部装置(携帯端末機1000)を接触させた場合には、仮に、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態となった場合(携帯端末機1000の存在が検出された場合)であっても、外部装置(携帯端末機1000)とアンテナ(NFCアンテナ520)とが充分に接近していないことに起因して、安定的な通信(NFC通信)が行われない可能性がある。この点、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、タッチ有効領域(タッチ有効領域111a)に対する接触操作のあったことが検知されることが、遊技機(パチスロ機1)と外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)が行われるための条件となっているため、このような不安定な状態での通信(NFC通信)が行われてしまうことを防止することができる。
(3−3) 前記(3−1)又は(3−2)の遊技機であって、
前記タッチパネルは、遊技に関する設定を行うための操作をすることが可能であり、
前記通信制御手段は、
前記外部装置が前記アンテナに接近したことにより、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、前記外部装置に記憶されている設定情報を、前記通信手段を介して受信する情報受信制御手段(図113のステップS1042の処理を実行するサブCPU102)を備え、
前記表示制御手段は、
前記タッチパネルが操作されることにより前記遊技に関する設定が行われた場合、該設定に基づく態様で遊技に関する画像を前記表示部に表示させる一方、前記情報受信制御手段により前記設定情報が受信された場合、該設定情報に基づく態様で遊技に関する画像を前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする。
第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態となった場合に、外部装置(携帯端末機1000)に記憶されている設定情報(カスタム情報)が通信手段(NFCアンテナ520及びNFC制御回路530)を介して受信される。これにより、当該受信した設定情報(カスタム情報)に基づく態様で、遊技に関する画像(キャラクタ画像)が表示部(液晶パネル)に表示されることとなる。従って、遊技者が遊技を行うのに先立ち、外部装置(携帯端末機1000)において遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)を行っておけば、当該設定内容を遊技に関する画像(キャラクタ画像)の表示態様に反映させることができる。また、遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)は、タッチパネルを操作することによっても行うことができる。そのため、遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)を行うに当たり、各遊技者のニーズに応じて、タッチパネルと外部装置(携帯端末機1000)とのうち何れを用いるのかを選択する機会を提供することができる。特に、外部装置(携帯端末機1000)を用いて遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)を行った遊技者は、外部装置(携帯端末機1000)をアンテナ(NFCアンテナ520)に接近させるだけで当該設定内容を遊技に関する画像(キャラクタ画像)の表示態様に反映させることが可能であり、利便性を高めることができる。また、遊技店で(タッチパネルを操作することにより)遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)を行うことを煩わしく感じる遊技者も多いところ、このような遊技者に対して満足感を付与することができる。さらに、遊技店で設定(キャラクタのカスタマイズ)を行う必要がなく、遊技者にすぐに遊技を開始してもらうことが可能であるため、その分だけ遊技者が遊技を行う時間が長くなり、結果として遊技店の稼働率を上げることもできる。
(4−1) 画像が表示される表示部(液晶パネル)を有する表示手段(液晶表示装置11)と、
接触操作のあったことを検知するタッチパネル(タッチセンサ111)と、
外部装置(携帯端末機1000)と無線通信(NFC通信)を行うためのアンテナを有する通信手段(NFCアンテナ520及びNFC制御回路530)と、
前記外部装置が前記アンテナに接近したことにより、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、前記通信手段を介して前記外部装置との間での通信を制御する通信制御手段(図113の処理を実行するサブCPU102)と、
前記表示部に画像を表示させる表示制御手段と、を備え、
前記アンテナ(NFCアンテナ520)は、光透過性を有し、前記表示部の前面側且つ前記タッチパネルの背面側に配設されており、
前記表示制御手段(図112のステップS1029の処理を実行するサブCPU102、図116のステップS1106の処理を実行するサブCPU102)は、
前記タッチパネルに対する接触操作のあったことが検知された場合であって、且つ、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態とならない場合に、該接触操作に用いている物が前記外部装置ではないことを示唆する画像を、前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする遊技機。
第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、遊技者の所持する外部装置(携帯端末機1000)との間で無線通信(NFC通信)を行うためのアンテナ(NFCアンテナ520)が表示部(液晶パネル)の前面側に配設されている。ここで、当該無線通信(NFC通信)に関する画像が表示部(液晶パネル)に表示された場合には、遊技者に対して、自己の外部装置(携帯端末機1000)を当該画像(表示部)に接近させるような動作を直感的に行わせることが可能である。そして、外部装置(携帯端末機1000)が表示部(液晶パネル)に接近した場合、当該外部装置(携帯端末機1000)は、同時にアンテナ(NFCアンテナ520)にも接近することになる。これにより、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態となれば、通信手段(NFCアンテナ520及びNFC制御回路530)を介して外部装置(携帯端末機1000)との間での通信を実現することができる。なお、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、このように、無線通信(NFC通信)用のアンテナが表示部(液晶パネル)の前面側に配設されているが、当該アンテナ(NFCアンテナ520)は光透過性を有しているため、表示部(液晶パネル)に表示された画像の視認性も確保することができる。
また、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、アンテナ(NFCアンテナ520)の前方にタッチパネル(タッチセンサ111)が配設されているため、遊技機(パチスロ機1)と外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行わせるに当たって、遊技者は、外部装置(携帯端末機1000)をタッチパネル(タッチセンサ111)に接触させるような動作を行えばよい。これにより、表示部(液晶パネル)への画像の表示と、タッチパネル(タッチセンサ111)からの入力と、通信(NFC通信)を行わせるための操作とを一体化することが可能であり、遊技者が直感的な操作を行うことが可能な新たなユーザインタフェース(UI)を提供することができる。
さらに、タッチパネル(タッチセンサ111)に対する接触操作のあったことが検知された場合であって、且つ、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態とならない場合(携帯端末機1000の存在が検出されない場合)には、遊技者が予め定められた外部装置(携帯端末機1000)(遊技機(パチスロ機1)と通信可能な所定の外部装置)とは異なる物をタッチパネル(タッチセンサ111)に接触させている可能性がある。第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、このような場合に、接触操作に用いている物が所定の外部装置(携帯端末機1000)ではないことを示唆する画像(別端末推奨画像514)が表示部(液晶パネル)に表示される。これにより、タッチパネル(タッチセンサ111)に接触させている物が所定の外部装置(携帯端末機1000)であるか否かを確認することを、遊技者に促すことができる。そして、遊技者が所定の外部装置(携帯端末機1000)とは異なる物をタッチパネル(タッチセンサ111)に接触させている(誤った接触操作を行っている)場合には、改めて所定の外部装置(携帯端末機1000)を用いてタッチパネル(タッチセンサ111)への接触操作(正しい接触操作)を行う機会を遊技者に提供することができる。
(4−2) 前記(4−1)の遊技機であって、
前記アンテナ(NFCアンテナ520)は、前記タッチパネルの一部領域(タッチ有効領域111a)に対向するように位置しており、
前記表示制御手段(図112のステップS1029の処理を実行するサブCPU102)は、
前記タッチパネルの前記一部領域に対する接触操作のあったことが検知された場合であって、且つ、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態とならない場合に、該接触操作に用いている物が前記外部装置ではないことを示唆する画像を、前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする。
第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、アンテナ(NFCアンテナ520)は、タッチパネル(タッチセンサ111)の一部領域(タッチ有効領域(タッチ有効領域111a))に対向するように配設されており、タッチパネル(タッチセンサ111)全面に亘る範囲に形成されているわけではない。これにより、アンテナ(NFCアンテナ520)を形成するために要するコストを削減することができる。一方で、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、タッチパネル(タッチセンサ111)に対する接触操作のあったことが検知されたにもかかわらず、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態とならない場合(携帯端末機1000の存在が検出されない場合)であっても、当該接触操作がタッチパネル(タッチセンサ111)のタッチ有効領域(タッチ有効領域111a)以外の領域に対して行われたものである場合には、接触操作に用いている物が所定の外部装置(携帯端末機1000)ではないことを示唆する画像(別端末推奨画像514)が表示されない。すなわち、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、アンテナ(NFCアンテナ520)の形成位置がタッチパネル(タッチセンサ111)のタッチ有効領域(タッチ有効領域111a)に対向する位置に限られているため、遊技者がタッチ有効領域(タッチ有効領域111a)以外の領域に外部装置(携帯端末機1000)を接触させた場合には、外部装置(携帯端末機1000)とアンテナ(NFCアンテナ520)とが充分に接近していないことに起因して、遊技機(パチスロ機1)と外部装置(携帯端末機1000)との間で適切な通信(NFC通信)が行われない可能性がある。従って、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態とならない場合(携帯端末機1000の存在が検出されない場合)において、タッチパネル(タッチセンサ111)への接触操作がタッチ有効領域(タッチ有効領域111a)以外の領域に対して行われた場合、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態とならない(携帯端末機1000の存在が検出されない)原因は、(遊技者が所定の外部装置(携帯端末機1000)とは異なる物をタッチパネル(タッチセンサ111)に接触させていることではなく)遊技者が外部装置(携帯端末機1000)をタッチパネル(タッチセンサ111)のタッチ有効領域(タッチ有効領域111a)(接触させるべき位置)に接触させていないことにある、ということが想定される。そこで、このような場合には、接触操作に用いている物が所定の外部装置(携帯端末機1000)ではないことを示唆する画像(別端末推奨画像514)を表示しないこととしている。これにより、タッチパネル(タッチセンサ111)の操作状況に応じた画像表示を行うことが可能となる。
(4−3) 前記(4−1)又は(4−2)の遊技機であって、
前記タッチパネルは、遊技に関する設定を行うための操作をすることが可能であり、
前記通信制御手段は、
前記外部装置が前記アンテナに接近したことにより、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、前記外部装置に記憶されている設定情報を、前記通信手段を介して受信する情報受信制御手段(図113のステップS1042の処理を実行するサブCPU102)を備え、
前記表示制御手段は、
前記タッチパネルが操作されることにより前記遊技に関する設定が行われた場合、該設定に基づく態様で遊技に関する画像を前記表示部に表示させる一方、前記情報受信制御手段により前記設定情報が受信された場合、該設定情報に基づく態様で遊技に関する画像を前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする。
第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態となった場合に、外部装置(携帯端末機1000)に記憶されている設定情報(カスタム情報)が通信手段(NFCアンテナ520及びNFC制御回路530)を介して受信される。これにより、当該受信した設定情報(カスタム情報)に基づく態様で、遊技に関する画像(キャラクタ画像)が表示部(液晶パネル)に表示されることとなる。従って、遊技者が遊技を行うのに先立ち、外部装置(携帯端末機1000)において遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)を行っておけば、当該設定内容を遊技に関する画像(キャラクタ画像)の表示態様に反映させることができる。また、遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)は、タッチパネルを操作することによっても行うことができる。そのため、遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)を行うに当たり、各遊技者のニーズに応じて、タッチパネルと外部装置(携帯端末機1000)とのうち何れを用いるのかを選択する機会を提供することができる。特に、外部装置(携帯端末機1000)を用いて遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)を行った遊技者は、外部装置(携帯端末機1000)をアンテナ(NFCアンテナ520)に接近させるだけで当該設定内容を遊技に関する画像(キャラクタ画像)の表示態様に反映させることが可能であり、利便性を高めることができる。また、遊技店で(タッチパネルを操作することにより)遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)を行うことを煩わしく感じる遊技者も多いところ、このような遊技者に対して満足感を付与することができる。さらに、遊技店で設定(キャラクタのカスタマイズ)を行う必要がなく、遊技者にすぐに遊技を開始してもらうことが可能であるため、その分だけ遊技者が遊技を行う時間が長くなり、結果として遊技店の稼働率を上げることもできる。
(5−1) 画像が表示される表示部(液晶パネル)を有する表示手段(液晶表示装置11)と、
接触操作のあったことを検知するタッチパネル(タッチセンサ111)と、
外部装置(携帯端末機1000)と無線通信(NFC通信)を行うためのアンテナを有する通信手段(NFCアンテナ520及びNFC制御回路530)と、
前記外部装置が前記アンテナに接近したことにより、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、前記通信手段を介して前記外部装置との間での通信を制御する通信制御手段(図113の処理を実行するサブCPU102)と、
前記表示部に画像を表示させる表示制御手段と、を備え、
前記アンテナ(NFCアンテナ520)は、光透過性を有し、前記表示部の前面側且つ前記タッチパネルの背面側に配設されており、
前記表示制御手段は、
前記タッチパネルに対する接触操作のあったことが検知された場合であって、且つ、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態とならない場合に、該接触操作に用いている物が前記外部装置ではないことを示唆する別装置示唆画像を、前記表示部に表示させる別装置示唆画像表示制御手段(図112のステップS1029の処理を実行するサブCPU102、図116のステップS1106の処理を実行するサブCPU102)を備え、
前記別装置示唆画像表示制御手段は、
該接触操作の行われた前記タッチパネル上の位置に対向しない前記表示部上の位置に、前記別装置示唆画像を表示させる、
ことを特徴とする遊技機。
第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、遊技者の所持する外部装置(携帯端末機1000)との間で無線通信(NFC通信)を行うためのアンテナ(NFCアンテナ520)が表示部(液晶パネル)の前面側に配設されている。ここで、当該無線通信(NFC通信)に関する画像が表示部(液晶パネル)に表示された場合には、遊技者に対して、自己の外部装置(携帯端末機1000)を当該画像(表示部)に接近させるような動作を直感的に行わせることが可能である。そして、外部装置(携帯端末機1000)が表示部(液晶パネル)に接近した場合、当該外部装置(携帯端末機1000)は、同時にアンテナ(NFCアンテナ520)にも接近することになる。これにより、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態となれば、通信手段(NFCアンテナ520及びNFC制御回路530)を介して外部装置(携帯端末機1000)との間での通信を実現することができる。なお、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、このように、無線通信(NFC通信)用のアンテナが表示部(液晶パネル)の前面側に配設されているが、当該アンテナ(NFCアンテナ520)は光透過性を有しているため、表示部(液晶パネル)に表示された画像の視認性も確保することができる。
また、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、アンテナ(NFCアンテナ520)の前方にタッチパネル(タッチセンサ111)が配設されているため、遊技機(パチスロ機1)と外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行わせるに当たって、遊技者は、外部装置(携帯端末機1000)をタッチパネル(タッチセンサ111)に接触させるような動作を行えばよい。これにより、表示部(液晶パネル)への画像の表示と、タッチパネル(タッチセンサ111)からの入力と、通信(NFC通信)を行わせるための操作とを一体化することが可能であり、遊技者が直感的な操作を行うことが可能な新たなユーザインタフェース(UI)を提供することができる。
さらに、タッチパネル(タッチセンサ111)に対する接触操作のあったことが検知された場合であって、且つ、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態とならない場合(携帯端末機1000の存在が検出されない場合)には、遊技者が予め定められた外部装置(携帯端末機1000)(遊技機(パチスロ機1)と通信可能な所定の外部装置)とは異なる物をタッチパネル(タッチセンサ111)に接触させている可能性がある。第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、このような場合に、接触操作に用いている物が所定の外部装置(携帯端末機1000)ではないことを示唆する画像(別装置示唆画像)(別端末推奨画像514)が表示部(液晶パネル)に表示される。これにより、タッチパネル(タッチセンサ111)に接触させている物が所定の外部装置(携帯端末機1000)であるか否かを確認することを、遊技者に促すことができる。そして、遊技者が所定の外部装置(携帯端末機1000)とは異なる物をタッチパネル(タッチセンサ111)に接触させている(誤った接触操作を行っている)場合には、改めて所定の外部装置(携帯端末機1000)を用いてタッチパネル(タッチセンサ111)への接触操作(正しい接触操作)を行う機会を遊技者に提供することができる。
なお、このような別装置示唆画像(別端末推奨画像514)は、接触操作の行われたタッチパネル(タッチセンサ111)上の位置に対向しない表示部(液晶パネル)上の位置に表示される。仮に、接触操作の行われたタッチパネル(タッチセンサ111)上の位置に対向する表示部(液晶パネル)上の位置に別装置示唆画像(別端末推奨画像514)が表示されるとすれば、タッチパネル(タッチセンサ111)に接触している物(所定の外部装置(携帯端末機1000)とは異なる物)や当該物を把持している遊技者の手等が邪魔になって、当該別装置示唆画像(別端末推奨画像514)が遊技者から見えない可能性がある。この点、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、別装置示唆画像(別端末推奨画像514)の表示位置を、接触操作の行われたタッチパネル(タッチセンサ111)上の位置から離間させることが可能であるため、別装置示唆画像(別端末推奨画像514)を遊技者の視界に入りやすくすることができる。
(5−2) 前記(5−1)の遊技機であって、
前記アンテナ(NFCアンテナ520)は、前記タッチパネルの一部領域に対向するように位置しており、
前記表示制御手段は、
前記タッチパネルの前記一部領域に対向する前記表示部上の位置に、該位置に前記外部装置を接近させることを促すための接近位置報知画像(NFCマーク画像511)を表示させる接近位置報知画像表示制御手段を備え、
前記別装置示唆画像表示制御手段(図112のステップS1029の処理を実行するサブCPU102)は、
前記タッチパネルの前記一部領域に対する接触操作のあったことが検知された場合であって、且つ、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態とならない場合に、該接触操作の行われた前記タッチパネル上の位置に対向しない前記表示部上の位置、且つ、前記タッチパネルの前記一部領域に対向しない前記表示部上の位置に、前記別装置示唆画像を表示させる、
ことを特徴とする。
第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、アンテナ(NFCアンテナ520)は、タッチパネル(タッチセンサ111)の一部領域(タッチ有効領域(タッチ有効領域111a))に対向するように配設されており、タッチパネル(タッチセンサ111)全面に亘る範囲に形成されているわけではない。これにより、アンテナ(NFCアンテナ520)を形成するために要するコストを削減することができる。一方で、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、タッチパネル(タッチセンサ111)に対する接触操作のあったことが検知されたにもかかわらず、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態とならない場合(携帯端末機1000の存在が検出されない場合)であっても、当該接触操作がタッチパネル(タッチセンサ111)のタッチ有効領域(タッチ有効領域111a)以外の領域に対して行われたものである場合には、接触操作に用いている物が所定の外部装置(携帯端末機1000)ではないことを示唆する画像(別装置示唆画像)(別端末推奨画像514)が表示されない。すなわち、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、アンテナ(NFCアンテナ520)の形成位置がタッチパネル(タッチセンサ111)のタッチ有効領域(タッチ有効領域111a)に対向する位置に限られているため、遊技者がタッチ有効領域(タッチ有効領域111a)以外の領域に外部装置(携帯端末機1000)を接触させた場合には、外部装置(携帯端末機1000)とアンテナ(NFCアンテナ520)とが充分に接近していないことに起因して、遊技機(パチスロ機1)と外部装置(携帯端末機1000)との間で適切な通信(NFC通信)が行われない可能性がある。従って、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態とならない場合(携帯端末機1000の存在が検出されない場合)において、タッチパネル(タッチセンサ111)への接触操作がタッチ有効領域(タッチ有効領域111a)以外の領域に対して行われた場合、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態とならない(携帯端末機1000の存在が検出されない)原因は、(遊技者が所定の外部装置(携帯端末機1000)とは異なる物をタッチパネル(タッチセンサ111)に接触させていることではなく)遊技者が外部装置(携帯端末機1000)をタッチパネル(タッチセンサ111)のタッチ有効領域(タッチ有効領域111a)(接触させるべき位置)に接触させていないことにある、ということが想定される。そこで、このような場合には、接触操作に用いている物が所定の外部装置(携帯端末機1000)ではないことを示唆する画像(別装置示唆画像)(別端末推奨画像514)を表示しないこととしている。これにより、タッチパネル(タッチセンサ111)の操作状況に応じた画像表示を行うことが可能となる。
また、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、タッチパネル(タッチセンサ111)のタッチ有効領域(タッチ有効領域111a)に対向する表示部(液晶パネル)上の位置に接近位置報知画像(NFCマーク画像511)を表示することによって、外部装置(携帯端末機1000)を接近させるべき位置(タッチ有効領域(タッチ有効領域111a))を遊技者に報知することができる。さらに、上記のような別装置示唆画像(別端末推奨画像514)は、タッチパネル(タッチセンサ111)のタッチ有効領域(タッチ有効領域111a)に対向しない表示部(液晶パネル)上の位置に表示される。仮に、タッチパネル(タッチセンサ111)のタッチ有効領域(タッチ有効領域111a)に対向する表示部(液晶パネル)上の位置に別装置示唆画像(別端末推奨画像514)が表示されるとすれば、当該位置に接近位置報知画像(NFCマーク画像511)を表示することが困難になり、その結果、外部装置(携帯端末機1000)を接近させるべき位置(タッチ有効領域(タッチ有効領域111a))が遊技者から分かり難くなってしまう可能性がある。この点、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、別装置示唆画像(別端末推奨画像514)の表示位置を、タッチパネル(タッチセンサ111)のタッチ有効領域(タッチ有効領域111a)から離間させることが可能であるため、別装置示唆画像(別端末推奨画像514)を表示した場合にも、接近位置報知画像(NFCマーク画像511)の表示を継続することができる。
第1実施形態では、キャラクタカスタマイズ画面が液晶表示装置11全面に亘って表示されることとして説明した(図61(A)参照)。これに対し、第2実施形態において、キャラクタカスタマイズ画面は、液晶表示装置11(液晶パネル)の一部領域(タッチ有効領域111aに対向しない領域)に表示されることとしてもよい。特に、キャラクタカスタマイズ画面のうち遊技者がタッチ操作を行う部分(「キャラクタ」選択欄、「コスチューム」選択欄、「ポーズ」選択欄、及び、「アクセサリー」選択欄に設けられたアイコン、並びに、「遊技に戻る」、「戻る」、及び、「決定」に対応するアイコン)は、タッチ有効領域111aに対向しない位置に表示されることが望ましい。
(5−3) 前記(5−1)又は(5−2)の遊技機であって、
前記アンテナ(NFCアンテナ520)は、前記タッチパネルの一部領域に対向するように位置しており、
前記タッチパネルの前記一部領域(タッチ有効領域111a)以外の領域は、遊技に関する設定を行うための操作をすることが可能であり、
前記通信制御手段は、
前記外部装置が前記アンテナに接近したことにより、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、前記外部装置に記憶されている設定情報を、前記通信手段を介して受信する情報受信制御手段(図113のステップS1042の処理を実行するサブCPU102)を備え、
前記表示制御手段は、
前記タッチパネルの前記一部領域以外の領域が操作されることにより前記遊技に関する設定が行われた場合、該設定に基づく態様で遊技に関する画像を前記表示部に表示させる一方、前記情報受信制御手段により前記設定情報が受信された場合、該設定情報に基づく態様で遊技に関する画像を前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする。
第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態となった場合に、外部装置(携帯端末機1000)に記憶されている設定情報(カスタム情報)が通信手段(NFCアンテナ520及びNFC制御回路530)を介して受信される。これにより、当該受信した設定情報(カスタム情報)に基づく態様で、遊技に関する画像(キャラクタ画像)が表示部(液晶パネル)に表示されることとなる。従って、遊技者が遊技を行うのに先立ち、外部装置(携帯端末機1000)において遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)を行っておけば、当該設定内容を遊技に関する画像(キャラクタ画像)の表示態様に反映させることができる。また、遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)は、タッチパネルを操作することによっても行うことができる。そのため、遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)を行うに当たり、各遊技者のニーズに応じて、タッチパネルと外部装置(携帯端末機1000)とのうち何れを用いるのかを選択する機会を提供することができる。特に、外部装置(携帯端末機1000)を用いて遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)を行った遊技者は、外部装置(携帯端末機1000)をアンテナ(NFCアンテナ520)に接近させるだけで当該設定内容を遊技に関する画像(キャラクタ画像)の表示態様に反映させることが可能であり、利便性を高めることができる。また、遊技店で(タッチパネルを操作することにより)遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)を行うことを煩わしく感じる遊技者も多いところ、このような遊技者に対して満足感を付与することができる。さらに、遊技店で設定(キャラクタのカスタマイズ)を行う必要がなく、遊技者にすぐに遊技を開始してもらうことが可能であるため、その分だけ遊技者が遊技を行う時間が長くなり、結果として遊技店の稼働率を上げることもできる。
また、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、アンテナ(NFCアンテナ520)は、タッチパネル(タッチセンサ111)の一部領域(タッチ有効領域(タッチ有効領域111a))に対向するように配設されており、タッチパネル(タッチセンサ111)全面に亘る範囲に形成されているわけではない。これにより、アンテナ(NFCアンテナ520)を形成するために要するコストを削減することができる。一方で、アンテナ(NFCアンテナ520)の設置箇所が一部領域に限られているため、遊技機(パチスロ機1)と外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行わせるに当たって、遊技者は、タッチパネル(タッチセンサ111)のタッチ有効領域(タッチ有効領域111a)付近に外部装置(携帯端末機1000)を接近させる必要がある。従って、タッチパネル(タッチセンサ111)のタッチ有効領域(タッチ有効領域111a)付近に外部装置(携帯端末機1000)が接触する機会が多くなることが想定されるところ、タッチパネル(タッチセンサ111)のタッチ有効領域(タッチ有効領域111a)付近は、タッチパネル(タッチセンサ111)の他の領域と比較して、消耗しやすくなるものと考えられる。この点、第2実施形態に係るパチスロ機1は、タッチパネル(タッチセンサ111)のタッチ有効領域(タッチ有効領域111a)以外の領域を操作することによって、遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)を行うことが可能なように構成されている。これにより、遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)を行う際に、タッチパネル(タッチセンサ111)のタッチ有効領域(タッチ有効領域111a)に対する接触操作が行われることを抑制することが可能であり、タッチパネル(タッチセンサ111)のタッチ有効領域(タッチ有効領域111a)における消耗が激しくなってしまうことを防止することができる。
(6−1) 画像が表示される表示部(液晶パネル)を有する表示手段(液晶表示装置11)と、
接触操作のあったことを検知するタッチパネル(タッチセンサ111)と、
外部装置(携帯端末機1000)と無線通信(NFC通信)を行うためのアンテナを有する通信手段(NFCアンテナ520及びNFC制御回路530)と、
前記外部装置が前記アンテナに接近したことにより、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、前記通信手段を介して前記外部装置との間での通信を制御する通信制御手段(図113の処理を実行するサブCPU102)と、
前記表示部に画像を表示させる表示制御手段と、を備え、
前記アンテナ(NFCアンテナ520)は、光透過性を有し、前記表示部の前面側且つ前記タッチパネルの背面側に配設されており、
前記表示制御手段(図112のステップS1026の処理を実行するサブCPU102、図116のステップS1104の処理を実行するサブCPU102)は、
前記外部装置が前記アンテナに接近したことにより前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合であって、且つ、前記タッチパネルに対する接触操作のあったことが検知されない場合に、前記タッチパネルに対する接触操作を促すための画像を、前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする遊技機。
第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、遊技者の所持する外部装置(携帯端末機1000)との間で無線通信(NFC通信)を行うためのアンテナ(NFCアンテナ520)が表示部(液晶パネル)の前面側に配設されている。ここで、当該無線通信(NFC通信)に関する画像が表示部(液晶パネル)に表示された場合には、遊技者に対して、自己の外部装置(携帯端末機1000)を当該画像(表示部)に接近させるような動作を直感的に行わせることが可能である。そして、外部装置(携帯端末機1000)が表示部(液晶パネル)に接近した場合、当該外部装置(携帯端末機1000)は、同時にアンテナ(NFCアンテナ520)にも接近することになる。これにより、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態となれば、通信手段(NFCアンテナ520及びNFC制御回路530)を介して外部装置(携帯端末機1000)との間での通信を実現することができる。なお、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、このように、無線通信(NFC通信)用のアンテナが表示部(液晶パネル)の前面側に配設されているが、当該アンテナ(NFCアンテナ520)は光透過性を有しているため、表示部(液晶パネル)に表示された画像の視認性も確保することができる。
また、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、アンテナ(NFCアンテナ520)の前方にタッチパネル(タッチセンサ111)が配設されているため、遊技機(パチスロ機1)と外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行わせるに当たって、遊技者は、外部装置(携帯端末機1000)をタッチパネル(タッチセンサ111)に接触させるような動作を行えばよい。これにより、表示部(液晶パネル)への画像の表示と、タッチパネル(タッチセンサ111)からの入力と、通信(NFC通信)を行わせるための操作とを一体化することが可能であり、遊技者が直感的な操作を行うことが可能な新たなユーザインタフェース(UI)を提供することができる。
さらに、仮に、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態となった場合(携帯端末機1000の存在が検出された場合)であっても、外部装置(携帯端末機1000)がタッチパネル(タッチセンサ111)に接触していない場合には、外部装置(携帯端末機1000)とタッチパネル(タッチセンサ111)とが離間している分だけ、外部装置(携帯端末機1000)とアンテナ(NFCアンテナ520)とが充分に接近しておらず、そのことに起因して、安定的な通信(NFC通信)が行われない可能性がある。この点、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態となった場合(携帯端末機1000の存在が検出された場合)において、タッチパネル(タッチセンサ111)に対する接触操作のあったことが検知されない場合には、タッチパネル(タッチセンサ111)に対する接触操作を促すための画像(タッチ推奨画像513)が表示される。これにより、外部装置(携帯端末機1000)をタッチパネル(タッチセンサ111)に接触させるよう遊技者に促すことを通じて、外部装置(携帯端末機1000)とアンテナ(NFCアンテナ520)とを充分に接近させることが可能であり、その結果、適切な通信(NFC通信)を実現することができる。
(6−2) 前記(6−1)の遊技機であって、
前記通信制御手段(図112のステップS1021〜ステップS1024の処理を実行するサブCPU102、図116のステップS1101〜ステップS1103の処理を実行するサブCPU102)は、
前記外部装置が前記アンテナに接近したことにより前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合であって、且つ、前記タッチパネルに対する接触操作のあったことが検知された場合に、前記通信手段を介して前記外部装置との間での通信を制御する、
ことを特徴とする。
外部装置(携帯端末機1000)がタッチパネル(タッチセンサ111)に接触していない場合には、仮に、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態となった場合(携帯端末機1000の存在が検出された場合)であっても、外部装置(携帯端末機1000)とアンテナ(NFCアンテナ520)とが充分に接近していないことに起因して、安定的な通信(NFC通信)が行われない可能性がある。この点、第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、タッチパネル(タッチセンサ111)に対する接触操作のあったことが検知されることが、遊技機(パチスロ機1)と外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)が行われるための条件となっているため、このような不安定な状態での通信(NFC通信)が行われてしまうことを防止することができる。これにより、遊技者の操作に起因する通信エラーを抑止することができる。
(6−3) 前記(6−1)又は(6−2)の遊技機であって、
前記タッチパネルは、遊技に関する設定を行うための操作をすることが可能であり、
前記通信制御手段は、
前記外部装置が前記アンテナに接近したことにより、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、前記外部装置に記憶されている設定情報を、前記通信手段を介して受信する情報受信制御手段(図113のステップS1042の処理を実行するサブCPU102)を備え、
前記表示制御手段は、
前記タッチパネルが操作されることにより前記遊技に関する設定が行われた場合、該設定に基づく態様で遊技に関する画像を前記表示部に表示させる一方、前記情報受信制御手段により前記設定情報が受信された場合、該設定情報に基づく態様で遊技に関する画像を前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする。
第2実施形態に係るパチスロ機1によれば、外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態となった場合に、外部装置(携帯端末機1000)に記憶されている設定情報(カスタム情報)が通信手段(NFCアンテナ520及びNFC制御回路530)を介して受信される。これにより、当該受信した設定情報(カスタム情報)に基づく態様で、遊技に関する画像(キャラクタ画像)が表示部(液晶パネル)に表示されることとなる。従って、遊技者が遊技を行うのに先立ち、外部装置(携帯端末機1000)において遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)を行っておけば、当該設定内容を遊技に関する画像(キャラクタ画像)の表示態様に反映させることができる。また、遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)は、タッチパネルを操作することによっても行うことができる。そのため、遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)を行うに当たり、各遊技者のニーズに応じて、タッチパネルと外部装置(携帯端末機1000)とのうち何れを用いるのかを選択する機会を提供することができる。特に、外部装置(携帯端末機1000)を用いて遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)を行った遊技者は、外部装置(携帯端末機1000)をアンテナ(NFCアンテナ520)に接近させるだけで当該設定内容を遊技に関する画像(キャラクタ画像)の表示態様に反映させることが可能であり、利便性を高めることができる。また、遊技店で(タッチパネルを操作することにより)遊技に関する設定(キャラクタのカスタマイズ)を行うことを煩わしく感じる遊技者も多いところ、このような遊技者に対して満足感を付与することができる。さらに、遊技店で設定(キャラクタのカスタマイズ)を行う必要がなく、遊技者にすぐに遊技を開始してもらうことが可能であるため、その分だけ遊技者が遊技を行う時間が長くなり、結果として遊技店の稼働率を上げることもできる。
[第3実施形態]
以上、第2実施形態について説明した。以下、第3実施形態について説明する。第3実施形態に係るパチスロ機1の基本的な構成は、第2実施形態に係るパチスロ機1と同じである。以下においては、第2実施形態に係るパチスロ機1の構成要素と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明することとする。また、第2実施形態における説明が第3実施形態においても当てはまる部分については、説明を省略することとする。
まず、図114及び図115を用いて、第3実施形態の概要について説明する。図114は、パチスロ機と携帯端末機と管理サーバとによって構成される遊技システムを示す図である。図115は、NFC基板及びNFC基板上に形成されたNFCアンテナの正面図である。
第3実施形態に係るパチスロ機1及び携帯端末機1000は、第2実施形態と同様に、NFC通信を行う機能を備えている。パチスロ機1と携帯端末機1000とは、NFC通信により、互いにデータのやり取りを行うことができる。また、携帯端末機1000と管理サーバ2000とは、インターネットを介した通信により、互いにデータのやり取りを行うことができる。また、パチスロ機1と管理サーバ2000も、インターネットを介した通信により、互いにデータのやり取りを行うことができる。
以下、パチスロ機1と管理サーバ2000との間でのデータのやり取りを中心に説明する。パチスロ機1と管理サーバ2000との間では、遊技開始時に、管理サーバ2000からパチスロ機1にカスタム情報が送信され、遊技終了時に、パチスロ機1から管理サーバ2000に遊技履歴情報が送信される(図114参照)。
具体的に説明すると、遊技を開始するのに先立ち、遊技者は、自身の所有する携帯端末機1000を操作することにより、キャラクタのカスタマイズを行う。この点に関しては、第2実施形態で説明した通りである。キャラクタのカスタマイズを行うと、遊技者は、所定の手順で携帯端末機1000を操作する。これにより、遊技者の行ったカスタマイズの結果を示す情報(カスタム情報)が、携帯端末機1000から管理サーバ2000に送信され、当該カスタム情報は、管理サーバ2000において、当該遊技者の会員IDと対応付けて記憶される。
その後、遊技を開始するに当たり、遊技者は、パチスロ機1のタッチパネルに携帯端末機1000を接触させる(タッチする)。本実施形態では、NFC基板510全体に亘って、複数のNFCアンテナ540(540a〜540q)が形成されており(図115参照)、このことに対応して、タッチパネル(タッチセンサ111)全体がタッチ有効領域となっている。なお、各NFCアンテナ540(540a〜540q)は、第2実施形態で説明したNFCアンテナ520と同様に、透明性を有する導電性材料により形成されている。
タッチパネルに携帯端末機1000がタッチされることにより、パチスロ機1と携帯端末機1000との間でNFC通信が行われ、携帯端末機1000からパチスロ機1に識別情報が送信される。識別情報は、遊技者の会員IDを示す情報である。識別情報を受信すると、パチスロ機1は、管理サーバ2000に対して、当該識別情報の示す会員IDと対応付けられたカスタム情報の送信を要求する。当該カスタム情報を管理サーバ2000から受信することにより、パチスロ機1では、遊技中に行われる演出として、遊技者の行ったカスタマイズに応じた態様で、液晶表示装置11にキャラクタが表示されることになる。
また、遊技を開始するに当たり、遊技者がタッチパネルに携帯端末機1000をタッチすると、パチスロ機1では、その後に行われた遊技の履歴(例えば、ボーナス回数や小役の当籤確率といった遊技履歴に加え、実行した演出の演出履歴等も含む)が蓄積される。この点に関しては、第2実施形態で説明した通りである。
遊技を終了するに当たり、遊技者がタッチパネルに携帯端末機1000を再度タッチすると、パチスロ機1に蓄積された遊技の履歴が遊技履歴情報として、管理サーバ2000に送信される。これにより、当該遊技履歴は、管理サーバ2000において管理されることになる。
以上のようにして、遊技を行う毎に、遊技者が遊技開始時と遊技終了時にタッチパネルに携帯端末機1000をタッチする操作を行うことにより、遊技履歴は、管理サーバ2000に蓄積されていく。従って、携帯端末機1000から管理サーバ2000にアクセスすれば、携帯端末機1000に遊技履歴を示す画面を表示することが可能であり、遊技者に対して遊技履歴に関する情報を提供することができる。
以上、図114及び図115を用いて、第3実施形態の概要について説明した。
<メニュー画面表示中処理>
図116は、パチスロ機の副制御回路において行われるメニュー画面表示中処理を示すフローチャートである。
第2実施形態では、NFC通信処理(図112のステップS1024参照)が行われる前提として、メニュー画面(図105(c)参照)において「カスタム遊技」が選択される必要があることとして説明した(図109のステップS1002参照)。これに対し、本実施形態では、メニュー画面において「カスタム遊技」が選択されなくても、NFC通信処理(図116のステップS1103参照)が実行され得る。遊技者は、メニュー画面が液晶表示装置11に表示されている際に、タッチセンサ111に携帯端末機1000をタッチするだけで(「カスタム遊技」の選択等、他の操作を行う必要なく)、パチスロ機1と携帯端末機1000との間でNFC通信を行わせることができる。
なお、上述したように、本実施形態では、タッチパネル(タッチセンサ111)全体がタッチ有効領域となっているため、第2実施形態のように、携帯端末機1000をタッチすべき箇所を報知するための画像(例えば、図105(c)に示すNFCマーク画像511)を表示する必要はなく、単に、携帯端末機1000をタッチパネルにタッチすることを促すための画像(例えば、「NFC端末をタッチして下さい」という文字画像)を、タッチパネル上の任意の箇所に表示することとしてもよい。
図116に示すメニュー画面表示中処理において、まず、副制御回路101のサブCPU102は、NFC制御回路530において携帯端末機1000の存在が検出されたか否かを判断する(ステップS1101)。この処理において、サブCPU102は、NFC制御回路530から送信されたリクエストコマンドに応じたレスポンスコマンドを受信したか否かを判断する。
携帯端末機1000の存在が検出されたと判断した場合、サブCPU102は、タッチセンサ111に対する接触が検知されたか否かを判断する(ステップS1102)。この処理において、サブCPU102は、タッチセンサ111に接触があったことを契機として発せられる接触検知信号を受信したか否かを判断する。
タッチセンサ111に対する接触が検知されたと判断した場合、サブCPU102は、NFC通信処理を実行する(ステップS1103)。NFC通信処理については、後に図117を用いて説明する。ステップS1103の処理を実行した後、サブCPU102は、本サブルーチンを終了する。
一方、タッチセンサ111に対する接触が検知されていないと判断した場合、サブCPU102は、タッチ推奨画像513(図111(b)参照)を液晶表示装置11に表示させる(ステップS1104)。ステップS1104の処理を実行した後、サブCPU102は、本サブルーチンを終了する。
ステップS1101において携帯端末機1000の存在が検出されていないと判断した場合、サブCPU102は、タッチセンサ111に対する接触が検知されたか否かを判断する(ステップS1105)。この処理において、サブCPU102は、タッチセンサ111に接触があったことを契機として発せられる接触検知信号を受信したか否かを判断する。
タッチセンサ111に対する接触が検知されていないと判断した場合、サブCPU102は、本サブルーチンを終了する。
一方、タッチセンサ111に対する接触が検知されたと判断した場合、サブCPU102は、別端末推奨画像514(図111(c)参照)を液晶表示装置11に表示させる(ステップS1106)。この処理において、サブCPU102は、接触検知信号に含まれる接触位置情報に基づいて、接触のあったタッチセンサ111上の位置(接触位置)から所定距離以上隔てた液晶パネル上の位置に別端末推奨画像514を表示させる。
例えば、サブCPU102は、接触位置がタッチセンサ111の上半分の領域と下半分の領域とのうち何れの領域に含まれるのかを特定する。そして、サブCPU102は、接触位置がタッチセンサ111の上半分の領域に含まれる場合、別端末推奨画像514を液晶パネルの下半分の領域内に表示させ、接触位置がタッチセンサ111の下半分の領域に含まれる場合、別端末推奨画像514を液晶パネルの上半分の領域内に表示させる。なお、接触位置(接触範囲)がタッチセンサ111の上半分の領域と下半分の領域とに跨っている場合、サブCPU102は、接触範囲のうち上半分の領域に属する部分の面積が下半分の領域に属する部分の面積よりも大きければ、接触位置が上半分の領域に含まれると判定し、接触範囲のうち下半分の領域に属する部分の面積が上半分の領域に属する部分の面積よりも大きければ、接触位置が下半分の領域に含まれると判定する。サブCPU102は、接触位置がタッチセンサ111の上半分の領域に含まれると判定される場合、別端末推奨画像514の表示位置を、液晶パネルの下半分の領域における中央よりも下側部分とし、接触位置がタッチセンサ111の下半分の領域に含まれると判定される場合、別端末推奨画像514の表示位置を、液晶パネルの上半分の領域における中央よりも上側部分としてもよい。
同様に、サブCPU102は、接触位置がタッチセンサ111の左半分の領域と右半分の領域とのうち何れの領域に含まれるのかを特定する。そして、サブCPU102は、接触位置がタッチセンサ111の左半分の領域に含まれる場合、別端末推奨画像514を液晶パネルの右半分の領域内に表示させ、接触位置がタッチセンサ111の右半分の領域に含まれる場合、別端末推奨画像514を液晶パネルの左半分の領域内に表示させる。なお、接触位置(接触範囲)がタッチセンサ111の左半分の領域と右半分の領域とに跨っている場合、サブCPU102は、接触範囲のうち左半分の領域に属する部分の面積が右半分の領域に属する部分の面積よりも大きければ、接触位置が左半分の領域に含まれると判定し、接触範囲のうち右半分の領域に属する部分の面積が左半分の領域に属する部分の面積よりも大きければ、接触位置が右半分の領域に含まれると判定する。サブCPU102は、接触位置がタッチセンサ111の左半分の領域に含まれると判定される場合、別端末推奨画像514の表示位置を、液晶パネルの右半分の領域における中央よりも右側部分とし、接触位置がタッチセンサ111の右半分の領域に含まれると判定される場合、別端末推奨画像514の表示位置を、液晶パネルの左半分の領域における中央よりも左側部分としてもよい。
ステップS1106の処理を実行した後、サブCPU102は、本サブルーチンを終了する。
以上、図116では、メニュー画面が液晶表示装置11に表示されている場合に所定のタイミングでステップS1101〜ステップS1106の処理が実行されることとしているが、メニュー画面の表示の有無にかかわらず、遊技が行われていない場合に所定のタイミングでステップS1101〜ステップS1106の処理が実行されることとしてもよい。このようにすれば、遊技者は、パチスロ機1と携帯端末機1000との間でNFC通信を行わせるに当たって、メニュー画面を表示させる(操作ボタン22を操作する)必要もなくなる。
<NFC通信処理>
続いて、図117を用いて、図116のステップS1103で行われるNFC通信処理について説明する。図117は、パチスロ機の副制御回路において行われるNFC通信処理を示すフローチャートである。
NFC通信処理において、まず、サブCPU102は、ログインフラグがオンにセットされているか否かを判断する(ステップS1121)。ログインフラグは、遊技開始時に携帯端末機1000がタッチパネルにタッチされたこと(携帯端末機1000のタッチによりログインが行われたこと)を契機としてセットされるフラグである(ステップS1123参照)。
ログインフラグがオンにセットされていないと判断した場合、サブCPU102は、NFC制御回路530を制御して、NFCアンテナ520を介したNFC通信を実行し、携帯端末機1000から識別情報を受信する(ステップS1122)。識別情報は、遊技者の会員IDを示す情報である。
次に、サブCPU102は、ログインフラグをオンにセットする(ステップS1123)。そして、図示しないが、サブCPU102は、ログイン回数カウンタの値を1加算する。ログイン回数カウンタの値は、ログイン(図60(B)に示す簡易的なログイン及び正式なログインを含む)の行われた回数を示し、サブRAM103に記憶されている。
次に、サブCPU102は、サブRAM103に記憶されているログイン回数情報及びステップS1122で受信した識別情報を、管理サーバ2000に送信する(ステップS1124)。ログイン回数情報は、ログイン回数カウンタの値を示す情報である。ログイン回数情報及び識別情報を受信すると、管理サーバ2000のCPU2001は、これらの情報をRAM2003に記憶させる。なお、本実施形態に係るパチスロ機1において、副制御基板72(図4参照)には、副中継基板61を介して、通信用インターフェイス(図示せず)が接続されている。通信用インターフェイス及び所定のネットワーク(インターネット、専用通信回線等)を介して、パチスロ機1は、管理サーバ2000と通信を行うことができる。
次に、サブCPU102は、管理サーバ2000からカスタム情報を受信する(ステップS1125)。図114を用いて説明したように、遊技者は、携帯端末機1000を操作することにより、キャラクタのカスタマイズを行うことが可能であり、管理サーバ2000には、当該カスタマイズの結果を示す情報(カスタム情報)が、当該遊技者の会員ID(識別情報)と対応付けて記憶されている。ステップS1124においてパチスロ機1から送信される識別情報(遊技者の会員ID)を受信すると、管理サーバ2000のCPU2001は、RAM2003において当該識別情報(遊技者の会員ID)と対応付けて記憶されているカスタム情報をパチスロ機1に送信する。カスタム情報を受信すると、パチスロ機1のサブCPU102は、受信したカスタム情報をサブRAM103に記憶させる。その後に行われる遊技においては、第2実施形態と同様に、当該カスタム情報に基づいて、遊技者の行ったカスタマイズに応じた態様で、液晶表示装置11にキャラクタが表示される。また、第2実施形態と同様に、その後に行われる遊技の履歴(例えば、ボーナス回数や小役の当籤確率といった遊技履歴に加え、実行した演出の演出履歴等も含む)を示す情報(遊技履歴情報)が、サブRAM103に記憶される。
ステップS1125の処理を実行した後、サブCPU102は、本サブルーチンを終了する。
ステップS1121においてログインフラグがオンにセットされていると判断した場合、サブCPU102は、NFC制御回路530を制御して、NFCアンテナ520を介したNFC通信を実行し、携帯端末機1000から識別情報を受信する(ステップS1126)。識別情報は、遊技者の会員IDを示す情報である。
次に、サブCPU102は、ステップS1126で受信した識別情報とステップS1122で受信した識別情報とが一致するか否かを判断する(ステップS1127)。
ステップS1126で受信した識別情報とステップS1122で受信した識別情報とが一致しないと判断した場合、サブCPU102は、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS1126で受信した識別情報とステップS1122で受信した識別情報とが一致すると判断した場合、サブCPU102は、ログインフラグをオフにセットする(ステップS1128)。
そして、サブCPU102は、サブRAM103に記憶されているログイン回数情報及びステップS1126で受信した識別情報を、管理サーバ2000に送信する(ステップS1129)。上述したように、遊技開始時におけるNFC通信が実行されたことを契機として、その後に行われる遊技の履歴(例えば、ボーナス回数や小役の当籤確率といった遊技履歴に加え、実行した演出の演出履歴等も含む)を示す情報(遊技履歴情報)が、サブRAM103に記憶される(ステップS1125参照)。ステップS1129において、サブCPU102は、サブRAM103に記憶されている遊技履歴情報も、管理サーバ2000に送信する。
図114を用いて説明したように、管理サーバ2000では、遊技履歴が管理されており、RAM2003には、各遊技者が行った遊技の履歴を示す情報が、遊技履歴情報として、各遊技者の会員ID(識別情報)と対応付けて記憶されている。ステップS1129においてパチスロ機1から送信される遊技履歴情報及び識別情報を受信すると、管理サーバ2000のCPU2001は、当該遊技履歴情報に基づいて、RAM2003において当該識別情報(遊技者の会員ID)と対応付けて記憶されている遊技履歴情報を更新する。
なお、管理サーバ2000のCPU2001は、ステップS1129においてパチスロ機1から送信されたログイン回数情報及び識別情報がそれぞれ、ステップS1124においてパチスロ機1から送信されたログイン回数情報及び識別情報と一致するか否かにより認証を行い、認証に成功したことを条件として、遊技履歴情報を更新する。認証に用いる情報は、ログイン回数情報及び識別情報に限定されず、任意の情報を用いて認証を行うことができる。例えば、遊技機識別情報(遊技機毎に割り当てられた識別番号を示す情報)やログインの行われた日時を示す情報により認証を行うこととしてもよい。また、このような認証は、本実施形態のようにパチスロ機1と管理サーバ2000との双方で行ってもよいし、何れか一方でのみ行うこととしてもよい。
ステップS1129の処理を実行した後、サブCPU102は、本サブルーチンを終了する。
なお、本実施形態では、遊技終了時に携帯端末機1000がタッチパネルにタッチされた場合に、遊技履歴情報が管理サーバ2000に送信されることとしているが、単位遊技が所定回数(例えば、1回)行われるごとに、逐次遊技履歴情報が管理サーバ2000に送信されることとしてもよい。また、第1実施形態で説明したように、パチスロ機1においてタッチパネル又はボタンが操作されることにより、キャラクタのカスタマイズが行われた場合には、当該カスタマイズの内容を示す情報(カスタム情報)が管理サーバ2000に送信されることとしてもよい。
以上、本発明の一実施形態として、第3実施形態に係るパチスロ機1について説明した。第3実施形態に係るパチスロ機1は、以下の特徴を備えている。
(7−1) 画像が表示される表示部(液晶パネル)を有する表示手段(液晶表示装置11)と、
第1の外部装置(携帯端末機1000)と無線通信(NFC通信)を行うためのアンテナを有する第1通信手段(NFCアンテナ540及びNFC制御回路530)と、
前記第1の外部装置と異なる第2の外部装置(管理サーバ2000)との通信を行うことが可能な第2通信手段(通信用インターフェイス)と、
前記第1の外部装置が前記アンテナに接近したことにより、前記第1通信手段を介して前記第1の外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、前記第2通信手段を介して前記第2の外部装置との間での通信を制御する通信制御手段(図117の処理を実行するサブCPU102)と、を備え、
前記アンテナ(NFCアンテナ540)は、光透過性を有し、前記表示部の前面側に配設されている、
ことを特徴とする遊技機。
第3実施形態に係るパチスロ機1によれば、遊技者の所持する第1の外部装置(携帯端末機1000)との間で無線通信(NFC通信)を行うためのアンテナ(NFCアンテナ540)が表示部(液晶パネル)の前面側に配設されている。ここで、当該無線通信(NFC通信)に関する画像が表示部(液晶パネル)に表示された場合には、遊技者に対して、自己の第1の外部装置(携帯端末機1000)を当該画像(表示部(液晶パネル))に接近させるような動作を直感的に行わせることが可能である。そして、第1の外部装置(携帯端末機1000)が表示部(液晶パネル)に接近した場合、当該第1の外部装置(携帯端末機1000)は、同時にアンテナ(NFCアンテナ540)にも接近することになる。これにより、第1通信手段(NFCアンテナ540及びNFC制御回路530)を介して第1の外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態となれば、第2通信手段(通信用インターフェイス)を介して第2の外部装置(管理サーバ2000)との間での通信を実現することができる。なお、第3実施形態に係るパチスロ機1によれば、このように、無線通信(NFC通信)用のアンテナ(NFCアンテナ540)が表示部(液晶パネル)の前面側に配設されているが、当該アンテナ(NFCアンテナ540)は光透過性を有しているため、表示部(液晶パネル)に表示された画像の視認性も確保することができる。
(7−2) 前記(7−1)の遊技機であって、
遊技に関する情報を記憶することが可能な記憶手段(サブRAM103)と、
前記第1の外部装置が前記アンテナに接近したことにより、前記第1通信手段を介して前記第1の外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、前記第1の外部装置に記憶されている識別情報を、前記第1通信手段を介して受信する識別情報受信制御手段(図117のステップS1122の処理を実行するサブCPU102)と、
前記識別情報受信制御手段により前記識別情報を受信して以降に行われた遊技の内容を含む遊技履歴情報を、前記記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、を備え、
前記通信制御手段は、
前記識別情報受信制御手段により前記識別情報を受信した後、前記第1通信手段を介して前記第1の外部装置との間で通信を行うことが再度可能な状態となった場合に、前記記憶制御手段により前記記憶手段に記憶された遊技履歴情報を、前記第2通信手段を介して前記第2の外部装置に送信する遊技履歴情報送信制御手段(図117のステップS1129の処理を実行するサブCPU102)を備える、
ことを特徴とする。
第3実施形態に係るパチスロ機1によれば、第1通信手段(NFCアンテナ540及びNFC制御回路530)を介して第1の外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態となった場合に、第1の外部装置(携帯端末機1000)に記憶されている識別情報が第1通信手段(NFCアンテナ540及びNFC制御回路530)を介して受信される。そして、当該識別情報が受信されて以降に行われた遊技の内容を含む遊技履歴情報が記憶手段(サブRAM103)に記憶される。その後、第1通信手段(NFCアンテナ540及びNFC制御回路530)を介して第1の外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが再度可能な状態となった場合に、記憶手段(サブRAM103)に記憶された遊技履歴情報が第2通信手段(通信用インターフェイス)を介して第2の外部装置(管理サーバ2000)に送信される。これにより、第2の外部装置(管理サーバ2000)において遊技履歴情報を管理することができる。
(7−3) 前記(7−1)又は(7−2)の遊技機であって、
キャラクタの画像を前記表示部に表示させる表示制御手段と、
前記キャラクタに関する設定を行うための操作をすることが可能な操作手段(タッチパネル、操作ボタン22)と、を備え、
前記通信制御手段は、
前記第1の外部装置が前記アンテナに接近したことにより、前記第1通信手段を介して前記第1の外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、前記第2の外部装置に記憶されているキャラクタ関連情報を、前記第2通信手段を介して受信するキャラクタ関連情報受信制御手段(図117のステップS1125の処理を実行するサブCPU102)を備え、
前記表示制御手段は、
前記操作手段が操作されることにより前記キャラクタに関する設定が行われた場合、該設定に基づく態様で前記キャラクタの画像を前記表示部に表示させる一方、前記キャラクタ関連情報受信制御手段によりキャラクタ関連情報が受信された場合、該キャラクタ関連情報に基づく態様で前記キャラクタの画像を前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする。
第3実施形態に係るパチスロ機1によれば、第1通信手段(NFCアンテナ540及びNFC制御回路530)を介して第1の外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態となった場合に、第2の外部装置(管理サーバ2000)に記憶されているキャラクタ関連情報(カスタム情報)が第2通信手段(通信用インターフェイス)を介して受信される。これにより、当該受信したキャラクタ関連情報(カスタム情報)に基づく態様で、キャラクタの画像が表示部(液晶パネル)に表示されることとなる。従って、遊技者が遊技を行うのに先立ち、第1の外部装置(携帯端末機1000)等の外部装置においてキャラクタに関する設定を行い、当該設定内容を第2の外部装置(管理サーバ2000)に記憶させておけば、当該設定内容をキャラクタ画像の表示態様に反映させることができる。また、キャラクタに関する設定は、操作手段(タッチパネル、操作ボタン22)を操作することによっても行うことができる。そのため、キャラクタに関する設定を行うに当たり、各遊技者のニーズに応じて、操作手段(タッチパネル、操作ボタン22)と外部装置(携帯端末機1000)とのうち何れを用いるのかを選択する機会を提供することができる。特に、外部装置(携帯端末機1000)を用いてキャラクタに関する設定を行った遊技者は、第1の外部装置(携帯端末機1000)をアンテナ(NFCアンテナ540)に接近させるだけで当該設定内容をキャラクタ画像の表示態様に反映させることが可能であり、利便性を高めることができる。また、遊技店で(操作手段(タッチパネル、操作ボタン22)を操作することにより)キャラクタに関する設定を行うことを煩わしく感じる遊技者も多いところ、このような遊技者に対して満足感を付与することができる。さらに、遊技店で設定を行う必要がなく、遊技者にすぐに遊技を開始してもらうことが可能であるため、その分だけ遊技者が遊技を行う時間が長くなり、結果として遊技店の稼働率を上げることもできる。
なお、遊技者がキャラクタに関する設定を行うための外部装置と、遊技機との間で無線通信(NFC通信)を行う外部装置とは、同じ装置であってもよいし、異なる装置であってもよい。遊技者がキャラクタに関する設定を行うための外部装置と、遊技機との間で無線通信(NFC通信)を行う外部装置とが、異なる装置である場合、遊技機との間で無線通信(NFC通信)を行う外部装置(第1の外部装置)は、第2の外部装置(管理サーバ2000)との間で、必ずしも通信を行わなくてもよい。この場合、第1の外部装置は、例えば、上記遊技システムの利用者に対して提供されるICカード等であってもよい。
(7−4) 前記(7−1)〜(7−3)の何れかの遊技機であって、
演出に関する制御を行う演出制御手段と、
遊技者がパスワードの入力操作を行うことが可能な入力手段(タッチパネル、操作ボタン22)と、を備え、
前記通信制御手段は、
前記第1の外部装置が前記アンテナに接近したことにより、前記第1通信手段を介して前記第1の外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、前記第2の外部装置に記憶されている情報を、前記第2通信手段を介して受信する情報受信制御手段(図117のステップS1125の処理を実行するサブCPU102)を備え、
前記演出制御手段は、
前記入力手段が操作されることによりパスワードが入力された場合、該パスワードから特定される情報に基づいて演出に関する制御を行う一方、前記情報受信制御手段により前記情報が受信された場合、該情報に基づいて演出に関する制御を行う、
ことを特徴とする。
第3実施形態に係るパチスロ機1によれば、第1通信手段(NFCアンテナ540及びNFC制御回路530)を介して第1の外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行うことが可能な状態となった場合に、第2の外部装置(管理サーバ2000)に記憶されている情報が第2通信手段(通信用インターフェイス)を介して受信される。これにより、当該受信した情報に基づいて演出に関する制御が行われ、パスワードが入力された場合と同様の演出が行われ得る。そのため、パスワードを入力する方法と、遊技機(パチスロ機1)と第1の外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行わせる方法とのうち、何れの方法で遊技を行うのかについて、各遊技者のニーズに応じて選択する機会を提供することができる。特に、遊技機(パチスロ機1)と第1の外部装置(携帯端末機1000)との間で通信(NFC通信)を行わせる方法を用いる遊技者は、第1の外部装置(携帯端末機1000)をアンテナ(NFCアンテナ540)に接近させるだけで、第2の外部装置(管理サーバ2000)に記憶されている情報を演出に反映させることが可能であり、利便性を高めることができる。また、遊技店で(入力手段(タッチパネル、操作ボタン22)を操作することにより)パスワードを入力することを煩わしく感じる遊技者も多いところ、このような遊技者に対して満足感を付与することができる。さらに、遊技店でパスワードを入力する必要がなく、遊技者にすぐに遊技を開始してもらうことが可能であるため、その分だけ遊技者が遊技を行う時間が長くなり、結果として遊技店の稼働率を上げることもできる。
以上、第3実施形態では、タッチパネル(タッチセンサ111)全体がタッチ有効領域となっていることとして説明したが、NFCアンテナ540の形成位置次第で、タッチパネル(タッチセンサ111)の一部領域がタッチ有効領域として設定されていなくてもよい。すなわち、そのような一部領域(タッチ無効領域)に携帯端末機1000がタッチされた場合には、NFCアンテナ540と携帯端末機1000との距離が若干遠いことに起因して、携帯端末機1000がNFC制御回路530によって検出されないこととしてもよい。
このような変形例について、図118及び図119を用いて説明する。図118は、パチスロ機の副制御回路において行われるメニュー画面表示中処理を示すフローチャートである。図119は、NFCマーク画像及びタッチ箇所誘導画像を示す図である。
図118に示すメニュー画面表示中処理において、サブCPU102は、ステップS1201〜ステップS1206の処理を実行するが、これらの処理のうちステップS1206以外の処理は、図116のステップS1101〜ステップS1105の処理と同様の処理であるため、ここでは、ステップS1206の処理についてのみ説明する。
前提として、上述したように、メニュー画面においては、当初、携帯端末機1000をタッチすべき箇所を報知するための画像(図105(c)に示すNFCマーク画像511)が表示されず、「NFC端末をタッチして下さい」という文字画像のみが表示されていることとする。このような状況において、遊技者が携帯端末機1000をタッチした箇所が、偶々タッチ無効領域であったものとする。ステップS1206の処理は、このような場合に行われる処理である。
この処理において、サブCPU102は、NFCマーク画像511及びタッチ箇所誘導画像512(図111(a)参照)を液晶表示装置11に表示させる(図119参照)。ここで、NFCマーク画像511及びタッチ箇所誘導画像512の表示位置は、携帯端末機1000がタッチされたタッチセンサ111上の位置(接触位置)から所定距離以上隔てた液晶パネル上の位置である。図119の例では、タッチセンサ111の下方部分がタッチされたことにより、NFCマーク画像511及びタッチ箇所誘導画像512が、液晶パネルにおける中央よりも上方部分に表示されている。接触位置から離れた箇所に画像を表示する方法については、図116のステップS1106で説明した通りである。携帯端末機1000がタッチされた位置の近傍に、NFCマーク画像511及びタッチ箇所誘導画像512を表示すると、携帯端末機1000や携帯端末機1000を把持している遊技者の手等が邪魔になって、NFCマーク画像511及びタッチ箇所誘導画像512が遊技者から見えない可能性があるところ、図119の例では、遊技者の視界に入りやすいと思われる位置にこれらの画像を表示している。これにより、遊技者は、携帯端末機1000をタッチすべき箇所を認識することができる。
上述した実施形態では、遊技が行われていない状況(メダルの払い出しが行われた後、メダルが投入されるまでの間)において携帯端末機1000がタッチパネルにタッチされることにより、NFC通信が行われることとして説明した。しかし、遊技が行われている状況において携帯端末機1000がタッチパネルにタッチされた場合に、NFC通信が行われるように構成することも可能である。本発明において、NFC通信を行うことが可能なタイミングは、特に限定されず、非遊技中においてのみNFC通信を行うことが可能なように構成してもよいし、遊技中においてのみNFC通信を行うことが可能なように構成してもよいし、非遊技中か遊技中かにかかわらず常時NFC通信を行うことが可能なように構成してもよい。
非遊技中と遊技中との双方でNFC通信を行うことが可能なように構成する場合には、サブメニュー画面(図60(B)参照)において「パスワードを入力」又は「記録して終了」が選択されていない限り、「途中記録を見る」が選択されているものとしてNFC関連処理が実行されるように構成するとよい。例えば、非遊技中と遊技中との双方でNFC通信を行うことが可能なように構成する場合において、遊技中に携帯端末機1000がタッチパネルにタッチされた際には、サブメニュー「途中記録を見る」が選択された場合と同様の処理(例えば、図113のステップS1044と同様の処理)が行われることとするのが望ましい。
また、遊技中にNFC通信を行うことが可能なように構成する場合、遊技中にNFC通信を行うことができるのは、特定の演出が発生した場合のみであることとしてもよい。このように構成する場合において、特定の演出が発生した状況で携帯端末機1000がタッチパネルにタッチされた際には、当該タッチを契機として携帯端末機1000からパチスロ機1に送信されるカスタム情報に基づいて、遊技者の行ったカスタマイズの内容を特定の演出に反映させる一方、ログイン(図60(B)に示す簡易的なログイン又は正式なログイン)が行われたものとしては扱わない(その後の遊技の履歴を蓄積しない)こととしてもよい。
また、キャラクタカスタマイズ画面(図61(A)参照)が液晶表示装置11に表示されている場合に、NFC通信を行うことが可能なように構成してもよい。このように構成する場合において、携帯端末機1000がタッチパネルにタッチされた際には、当該タッチを契機として携帯端末機1000からパチスロ機1に送信されるカスタム情報に基づいて、遊技者の行ったカスタマイズの内容に対応するキャラクタの画像を、プレビュー画面(図61(A)参照)に即座に表示することが望ましい。例えば、1人の遊技者が複数の携帯端末機(複数のアカウント)を所有するケースが想定されるところ、遊技者が複数のアカウントを用いてアカウントごとに異なるカスタマイズを行っているような場合に、複数の携帯端末機をタッチパネルに順次タッチすることにより、各携帯端末機(アカウント)においてカスタマイズされたキャラクタの画像がプレビュー画面に順次表示されるようにすれば、遊技者は、各アカウントにおいてカスタマイズした内容をリアルタイムに(携帯端末機のタッチ操作と略同時に)把握することができる。これにより、遊技者の意図しているアカウント(カスタマイズの内容)であるか否かを容易に確認することができる。
また、パスワード入力画面が液晶表示装置11に表示されている場合に、NFC通信を行うことが可能なように構成してもよい。上述した実施形態では、携帯端末機1000をタッチパネルにタッチすることにより、パスワードを入力したのと同様の効果を得ること(正式なログインを行うこと)ができることとして説明した。本発明においては、携帯端末機1000をタッチパネルにタッチすることによりログインを行う構成と、パスワードを入力することによりログインを行う構成とを併用してもよいし、何れか一方の構成を単独で採用してもよい。携帯端末機1000をタッチパネルにタッチすることによりログインを行う構成と、パスワードを入力することによりログインを行う構成とを併用する場合、例えば、サブメニュー画面(図109のステップS1003参照)においてサブメニュー「パスワードを入力」が選択されると、パスワードを入力するための画面(パスワード入力画面)が液晶表示装置11に表示される。当該パスワード入力画面が液晶表示装置11に表示されている間に、携帯端末機1000がタッチパネルにタッチされた場合に、NFC通信が実行されるように構成することが可能である。このように構成する場合、パスワード入力画面においてパスワード(文字列)が入力されている間(1文字目が入力された後)は、携帯端末機1000がタッチパネルにタッチされても、NFC通信が行われない(携帯端末機のタッチ操作が無効になる)ようにしてもよい。あるいは、パスワード入力画面においてパスワード(文字列)が入力されている間(1文字目が入力された後)に、携帯端末機1000がタッチパネルにタッチされた場合、既に入力した文字列を破棄(消去)してもよいか否かの確認を求めるメッセージ(確認画面)を表示することとしてもよい。そして、当該確認画面において、「YES」の入力(パスワード入力を破棄する旨の入力)が行われた場合には、既に入力した文字列を破棄(消去)するとともにNFC通信を行う一方、「NO」の入力(パスワード入力を破棄しない旨の入力)が行われた場合には、NFC通信を行わずに(携帯端末機のタッチ操作を無効にして)パスワードの入力を引き続き受け付けるようにしてもよい。
ここで、パスワードは、前回までに行った遊技の履歴を暗号化したものであり、管理サーバ2000において発行される。管理サーバ2000には、前回までに行った遊技の履歴を示す遊技履歴情報が記憶されており、管理サーバ2000は、当該遊技履歴を、複数の記号(文字及び数字を含む)から構成される記号列に変換する。上述した実施形態におけるパスワードは、このような遊技履歴に対応する記号列である。しかし、本発明においては、遊技者の行ったキャラクタカスタマイズの内容に対応する記号列をパスワードとしてもよい。例えば、遊技者が携帯端末機1000においてキャラクタのカスタマイズを行うと、当該カスタマイズの内容を暗号化した記号列がパスワードとして、管理サーバ2000により発行されることとしてもよい。例えば、管理サーバ2000は、遊技者の選択したキャラクタのコスチューム、ポーズ、アクセサリー等の種類をそれぞれアルファベット等の文字に変換し、これらの組合せを文字列として表現することにより、カスタマイズの内容に対応するパスワードを生成する。パチスロ機1において当該パスワードが入力されることにより、当該パスワードに対応するカスタマイズの内容を、パチスロ機1において表示されるキャラクタ画像の表示態様に反映させることができる。このように、パスワードは、前回までに行った遊技の履歴を示す情報を含むものであってもよいし、カスタマイズの内容を示す情報を含むものであってもよいし、これら双方の情報を含むものであってもよい。なお、パチスロ機1は、パスワードにより暗号化された情報を特定するためのテーブル等の構成を有しており、当該情報を解読することが可能である。パスワードの解読に係る技術は、遊技機分野における従来周知の技術であるため(例えば、特開2013−081521号公報参照)、詳細な説明は省略する。
このように、パスワードがカスタマイズの内容を示す情報を含む場合には、当該パスワードを入力することにより、キャラクタ画像の表示態様にカスタマイズの内容を反映させることができる。一方で、第1実施形態で説明したように、パチスロ機1に設けられたタッチパネル又は操作ボタンを操作してキャラクタのカスタマイズを行うことにより、キャラクタ画像の表示態様にカスタマイズの内容を反映させることもできる。また、第2実施形態及び第3実施形態で説明したように、携帯端末機1000をタッチパネルにタッチすることよって(パチスロ機1が携帯端末機1000又は管理サーバ2000からカスタム情報を受信することによって)、キャラクタ画像の表示態様にカスタマイズの内容を反映させることもできる。本発明においては、キャラクタ画像の表示態様にカスタマイズの内容を反映させるための手段として、パチスロ機1において直接カスタマイズに係る操作を行う構成と、パスワードを入力する構成と、携帯端末機1000をタッチパネルにタッチする構成とのうち、何れか1つの構成を採用することとしてもよいし、任意の2つ又は3つの構成を併用することとしてもよい。パスワードを入力する構成と携帯端末機1000をタッチパネルにタッチする構成とを併用する場合、例えば、サブメニュー画面(図109のステップS1003参照)においてサブメニュー「キャラ選択」が選択されると、パスワードを入力するための画面(パスワード入力画面)が液晶表示装置11に表示される。当該パスワード入力画面が液晶表示装置11に表示されている間に、携帯端末機1000がタッチパネルにタッチされた場合に、NFC通信が実行されるように構成することが可能である。このように構成する場合、上述した場合(携帯端末機1000をタッチパネルにタッチすることによりログインを行う構成と、パスワードを入力することによりログインを行う構成とを併用する場合)と同様の構成を採用することが可能である。すなわち、パスワード入力画面においてパスワード(文字列)が入力されている間(1文字目が入力された後)は、携帯端末機1000がタッチパネルにタッチされても、NFC通信が行われない(携帯端末機のタッチ操作が無効になる)ようにしてもよい。あるいは、パスワード入力画面においてパスワード(文字列)が入力されている間(1文字目が入力された後)に、携帯端末機1000がタッチパネルにタッチされた場合、既に入力した文字列を破棄(消去)してもよいか否かの確認を求めるメッセージ(確認画面)を表示することとしてもよい。そして、当該確認画面において、「YES」の入力(パスワード入力を破棄する旨の入力)が行われた場合には、既に入力した文字列を破棄(消去)するとともにNFC通信を行う一方、「NO」の入力(パスワード入力を破棄しない旨の入力)が行われた場合には、NFC通信を行わずに(携帯端末機のタッチ操作を無効にして)パスワードの入力を引き続き受け付けるようにしてもよい。
以上、第1実施形態〜第3実施形態について説明した。上述した実施形態では、本発明をパチスロ遊技機に適用した場合について説明したが、本発明は、パチンコ遊技機、カジノに一般的に設置されるゲーミングマシン(スロットマシン等)、その他任意の遊技機に適用することが可能である。
1…パチスロ機、3L,3C,3R…リール、4…リール表示窓、19L,19C,19R…ストップボタン、91…主制御回路、101…副制御回路

Claims (3)

  1. 画像が表示される表示部を有する表示手段と、
    接触操作のあったことを検知するタッチパネルと、
    外部装置と無線通信を行うためのアンテナを有する通信手段と、
    前記外部装置が前記アンテナに接近したことにより、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、前記通信手段を介して前記外部装置との間での通信を制御する通信制御手段と、
    前記表示部に画像を表示させる表示制御手段と、を備え、
    前記アンテナは、光透過性を有し、前記表示部の前面側且つ前記タッチパネルの背面側に配設されており、
    前記表示制御手段は、
    前記タッチパネルに対する接触操作のあったことが検知された場合であって、且つ、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態とならない場合に、該接触操作に用いている物が前記外部装置ではないことを示唆する画像を、前記表示部に表示させる、
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記アンテナは、前記タッチパネルの一部領域に対向するように位置しており、
    前記表示制御手段は、
    前記タッチパネルの前記一部領域に対する接触操作のあったことが検知された場合であって、且つ、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態とならない場合に、該接触操作に用いている物が前記外部装置ではないことを示唆する画像を、前記表示部に表示させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記タッチパネルは、遊技に関する設定を行うための操作をすることが可能であり、
    前記通信制御手段は、
    前記外部装置が前記アンテナに接近したことにより、前記外部装置との間で通信を行うことが可能な状態となった場合に、前記外部装置に記憶されている設定情報を、前記通信手段を介して受信する情報受信制御手段を備え、
    前記表示制御手段は、
    前記タッチパネルが操作されることにより前記遊技に関する設定が行われた場合、該設定に基づく態様で遊技に関する画像を前記表示部に表示させる一方、前記情報受信制御手段により前記設定情報が受信された場合、該設定情報に基づく態様で遊技に関する画像を前記表示部に表示させる、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
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