図1に示すように、本実施形態のモータ10は、ロータ30と、ステータ40と、ハウジング20と、第1軸受51と、第2軸受52と、第1支持部材61と、制御装置80と、を備える。ロータ30は、シャフト31およびロータコア32を有する。シャフト31は、一方向に延びる中心軸Jに沿って配置されている。図1において一方向は、上下方向である。以下の説明においては、中心軸Jと平行な方向を単に「軸方向」と呼び、中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸Jを中心とする周方向を単に「周方向」と呼ぶ。
シャフト31は、軸方向の一方側を出力側とし、軸方向の他方側を反出力側とする。図1では、下側が軸方向の一方側、すなわち出力側であり、上側が軸方向の他方側、すなわち反出力側である。本明細書において「出力側」とは、モータ10の出力が取り出される側であり、シャフト31において他の部材が取り付けられる側である。本明細書において「反出力側」とは、出力側と反対の側である。以下の説明においては、図1における下側を「軸方向出力側」と呼び、図1における上側を「軸方向反出力側」と呼ぶ。
シャフト31は、第1大径部31aと、第1小径部31bと、第2小径部31cと、を有する。第1大径部31aは、少なくとも一部がロータコア32よりも軸方向出力側に配置されている。図1では、第1大径部31aは、ロータコア32よりも軸方向出力側から、ロータコア32よりも軸方向他方側まで延びている。すなわち、第1大径部31aの軸方向反出力側の端部は、ロータコア32よりも軸方向反出力側に配置されている。第1大径部31aの外径は、第1軸受51の後述する第1内輪51aの外径、および第2軸受52の後述する第2内輪52aの外径よりも小さい。
第1小径部31bは、第1大径部31aの軸方向出力側に配置され第1大径部31aよりも外径が小さい部分である。第1小径部31bは、第1大径部31aの軸方向出力側に連続して配置されている。第1大径部31aと第1小径部31bとによって構成される段差において、軸方向出力側を向く段差面31dは、軸方向と直交し、中心軸Jを中心とする円環状の面である。段差面31dは、第1大径部31aの軸方向出力側の端面である。第1小径部31bの軸方向出力側の端部は、後述する孔部25aを介してモータ10の外部に露出している。第1小径部31bは、他の部材が接続される出力軸部である。第2小径部31cは、第1大径部31aの軸方向反出力側に配置され第1大径部31aよりも外径が小さい部分である。
ロータコア32は、シャフト31の外周面に直接的または間接的に固定されている。図1では、ロータコア32は、シャフト31の外周面に直接的に固定されている。ロータコア32は、第1大径部31aの外周面に固定されている。ステータ40は、ロータ30の径方向外側に配置されている。ステータ40は、環状のステータコア41と、ステータコア41に装着されたインシュレータ42と、インシュレータ42を介してステータコア41に装着されたコイル43と、を有する。
ハウジング20は、ロータ30およびステータ40を収容する。ハウジング20は、ハウジング本体21と、固定部材22と、蓋部材23と、を有する。ハウジング本体21は、中心軸Jを中心として軸方向に延びた有底の円筒状である。ハウジング本体21は、軸方向出力側の端部に、底部21aを有する。ハウジング本体21は、軸方向反出力側に開口している。
底部21aは、ステータ40の軸方向出力側を覆っている。底部21aは、軸方向出力側から軸方向反出力側に窪む嵌合部24と、第1軸受51を保持する第1軸受保持部25と、を有する。嵌合部24は、底部21aの中央に配置されている。嵌合部24の内径は、軸方向出力側から軸方向反出力側に向かうに従って小さくなる。嵌合部24は、ロータコア32よりも軸方向出力側に配置されている。第1軸受保持部25は、嵌合部24の径方向内側に配置されている。第1軸受保持部25は、中心軸Jを中心とし、軸方向出力側に突出する円筒状である。第1軸受保持部25の中央には、底部21aを軸方向に貫通する孔部25aが設けられている。
固定部材22は、中心軸Jを中心とする円環状の部材である。固定部材22は、ハウジング本体21の外周面に固定されている。固定部材22は、筒部22aと、フランジ部22bと、を有する。筒部22aは、中心軸Jを中心とする円筒状である。筒部22aは、ハウジング本体21の軸方向出力側の端部に、嵌め合わされて固定されている。フランジ部22bは、筒部22aの軸方向出力側の端部から径方向外側に延びた板状である。図示は省略するが、フランジ部22bは、中心軸Jを中心とする円環状である。フランジ部22bは、ロータコア32よりも軸方向出力側に配置されている。
本実施形態において嵌合部24およびフランジ部22bは、被取付部である。すなわち、ハウジング20は、ロータコア32よりも軸方向出力側に、被取付部を有する。被取付部は、他の部材が取り付けられる部分である。嵌合部24には、他の部材が嵌め合わされる。これにより、他の部材がモータ10に対して位置決めされる。フランジ部22bには、例えばネジ等によって他の部材が固定される。これにより、他の部材がモータ10に対して固定される。以上により、被取付部に対して、他の部材が取り付けられる。
蓋部材23は、ハウジング本体21の軸方向反出力側の端部に固定されている。蓋部材23は、ステータ40の軸方向反出力側を覆っている。蓋部材23は、第2軸受保持部26を有する。第2軸受保持部26は、中心軸Jを中心として軸方向出力側に突出する円筒状である。
図2に示すように、第1軸受51は、第1内輪51aと、第1外輪51bと、転動体51cと、を有する。第1内輪51aは、シャフト31に嵌め合わされた環状である。本実施形態において第1内輪51aには、第1小径部31bが圧入されている。第1軸受51は、ロータコア32よりも軸方向出力側においてシャフト31を支持している。
第1外輪51bは、第1内輪51aの径方向外側に配置された環状である。第1外輪51bは、第1軸受保持部25内に嵌め合わされて固定されている。これにより、第1軸受51は、第1軸受保持部25に保持される。転動体51cは、球状であり、第1内輪51aと第1外輪51bとの径方向の間に配置されている。図示は省略するが、転動体51cは、周方向に並んで複数配置されている。第1内輪51aと第1外輪51bとは、複数の転動体51cを介して、互いに周方向に回転可能に接続されている。第1軸受51は、例えば、ボールベアリングである。
図1に示すように、第2軸受52は、第1軸受51と同様の構造を有する軸受である。第2軸受52は、シャフト31に嵌め合わされた環状の第2内輪52aと、第2内輪52aの径方向外側に配置された環状の第2外輪52bと、第2内輪52aと第2外輪52bとの径方向の間に配置された複数の転動体52cと、を有する。第2内輪52aは、第2小径部31cに圧入されている。第2外輪52bは、第2軸受保持部26内に嵌め合わされて固定されている。第2軸受52は、ロータコア32よりも軸方向反出力側においてシャフト31を支持している。
図2に示すように、第1支持部材61は、ロータコア32よりも軸方向出力側においてシャフト31が通される環状またはC字状である。本実施形態では、第1支持部材61は、中心軸Jを中心とする円環板状の座金である。第1支持部材61には、第1内輪51aよりも軸方向反出力側において第1小径部31bが通されている。第1支持部材61の内径は、第1大径部31aの外径よりも小さい。第1支持部材61の外径は、第1大径部31aの外径よりも大きく、かつ、第1外輪51bの内径よりも小さい。
第1支持部材61は、第1大径部31aと第1内輪51aとの軸方向の間に配置されている。第1支持部材61の軸方向反出力側の端面は、段差面31d、すなわち第1大径部31aの軸方向出力側の端面と接触する。第1支持部材61の軸方向出力側の端面は、第1内輪51aの軸方向反出力側の端面と接触する。そのため、第1支持部材61によって、第1内輪51aを軸方向反出力側から支持することができる。これにより、第1内輪51aがシャフト31に対して軸方向反出力側に移動することを抑制でき、シャフト31と第1軸受51との固定強度を十分に確保できる。したがって、シャフト31から第1軸受51が抜けることを抑制できる。また、第1内輪51aが第1外輪51bに対して大きくずれることを抑制でき、第1軸受51が破損することを抑制できる。
シャフト31の軸方向出力側の端部、すなわち第1小径部31bには、モータ10の出力を取り出すために、他の部材が連結される。図2に示すように、例えば、第1小径部31bには、円筒状のカップリングCが圧入により固定される場合がある。カップリングCは、他の部材の回転軸とシャフト31とを接続する部材である。カップリングCは、カップリングCの軸方向反出力側の端部が第1内輪51aの軸方向出力側の端面に押し当てられることで、軸方向に位置決めされる。そのため、カップリングCを第1小径部31bに固定する際、第1内輪51aには、比較的大きな力が加えられる。
このとき、シャフト31と第1軸受51との固定強度が不十分だと、第1内輪51aがシャフト31に対して軸方向反出力側にずれて、第1軸受51が破損する場合がある。このように、シャフト31を支持する軸受のうちでも、特にモータ10の出力を取り出すために他の部材が連結される第1小径部31bを支持する第1軸受51において、シャフト31との固定強度が十分であることが要求される。
これに対して、本実施形態によれば、第1支持部材61によって、シャフト31と第1軸受51との固定強度を十分に確保できる。そのため、上述した効果を特に有用に得られる。本実施形態では、第1小径部31bにカップリングCが固定された場合、第1支持部材61とカップリングCとによって第1内輪51aが軸方向に挟持される。本実施形態では、ハウジング20が被取付部を有するため、他の部材をハウジング20に固定できる。そのため、他の部材をモータ10に対して安定して固定することができ、カップリングCを第1小径部31bに安定して取付けやすい。
また、例えば、第1大径部31aの外径が第1内輪51aの外径よりも大きい場合、第1支持部材61を設けなくても、第1大径部31aと第1小径部31bとによって構成された段差の段差面31dによって、第1内輪51aを安定して支持することも可能である。しかし、この場合、第1大径部31aの外径が大きくなるため、シャフト31の外径の最大値が大きくなりやすく、シャフト31を製造するために必要な材料費が大きくなりやすい。
一方、第1大径部31aの外径が第1内輪51aの外径よりも小さい場合、第1支持部材61が設けられていないと、段差面31dによって第1内輪51aから加えられる面圧を受けきれず、シャフト31と第1軸受51との固定強度が不十分となる場合がある。
これに対して、本実施形態によれば、第1大径部31aの外径よりも大きい外径を有する第1支持部材61によって、第1内輪51aを支持することができる。そのため、第1大径部31aの外径を第1内輪51aの外径よりも小さくしつつ、第1支持部材61によって第1内輪51aから加えられる面圧を受け止めることができる。したがって、シャフト31の製造コストを低減しつつ、シャフト31と第1軸受51との固定強度を十分に確保することができる。
ここで、シャフト31の外径の最大値は、例えば、ロータコア32の内径に合わせて決められる。すなわち、ロータコア32は、例えば、シャフト31の外径が最大となる部分に固定される。そのため、ロータコア32が固定される部分のシャフト31の外径が大きいほど、シャフト31の外径の最大値が大きくなり、シャフト31の製造コストが大きくなる。
これに対して、本実施形態では、第1大径部31aにロータコア32が固定されている。上述したように、本実施形態によれば、第1大径部31aの外径を小さくしつつ、シャフト31と第1軸受51との固定強度を十分に確保できる。これにより、シャフト31の製造コストを低減しつつ、第1軸受51がシャフト31から抜ける、または第1軸受51が破損することを抑制できる。
本実施形態において第1支持部材61の外径は、第1内輪51aの外径よりも小さい。そのため、第1外輪51bが第1内輪51aに対して傾いた場合に、第1外輪51bが第1支持部材61と擦れることを抑制できる。
本実施形態において第1支持部材61は、第1小径部31bに嵌め合わされている。そのため、第1支持部材61が第1小径部31bに対して径方向に移動することを抑制できる。これにより、第1支持部材61によって第1内輪51aを安定して支持することができる。
第1支持部材61の軸方向反出力側の端面は、ロータコア32の軸方向出力側の端面と隙間を介して軸方向に対向している。そのため、第1支持部材61の外径を、シャフト31におけるロータコア32が固定される部分の外径、すなわち本実施形態では第1大径部31aの外径よりも大きくできる。これにより、第1支持部材61によって、第1内輪51aをより安定して支持できる。
制御装置80は、ステータ40の軸方向反出力側に配置されている。制御装置80は、ステータ40に供給される電流を制御する。そのため、モータ10の回転数を制御することができる。制御装置80は、ステータ40と電気的に接続されたバスバー70を有する。すなわち、モータ10は、バスバー70を備える。バスバー70には、ステータ40から軸方向反出力側に延びた導線43aが接続されている。導線43aは、例えば、コイル43の端部であってもよいし、コイル43と別部材であってもよい。バスバー70は、例えば、図示しない外部電源と電気的に接続される。バスバー70が設けられることで、バスバー70を介してステータ40に電流を供給することができる。
本発明は上述の実施形態に限られず、他の構成を採用することもできる。以下の説明において上記説明と同様の構成については、適宜同一の符号を付す等により説明を省略する場合がある。
第1支持部材61は、C字状のCリングであってもよい。また、第1支持部材61は、第1小径部31bに嵌め合わされていなくてもよい。また、第1支持部材61の外径は、第1内輪51aの外径より大きくてもよい。また、第1大径部31aの外径は、第1内輪51aの外径、および第2内輪52aの外径より大きくてもよい。第1軸受51および第2軸受52は、内輪と外輪とを有する軸受であればよく、ローラベアリングであってもよいし、ニードルベアリングであってもよい。
被取付部は、嵌合部24とフランジ部22bとのうちの一方のみ設けられていてもよいし、両方とも設けられていなくてもよい。また、被取付部は、ハウジング20に他の部材を取り付けられるならば、特に限定されない。
モータの構成は、図3に示すモータ110のような構成であってもよい。モータ110においてシャフト131は、第2小径部131cを有する。第2小径部131cは、第1大径部31aの軸方向反出力側に配置され第1大径部31aよりも外径が小さい。第2小径部131cは、第1大径部31aの軸方向反出力側に連続して配置される。第1大径部31aと第2小径部131cとによって構成される段差において、軸方向反出力側を向く段差面131dは、軸方向と直交し、中心軸Jを中心とする円環状の面である。段差面131dは、第1大径部31aの軸方向反出力側の端面である。
モータ110は、第2支持部材162を備える。第2支持部材162は、ロータコア32よりも軸方向反出力側においてシャフト131が通される環状またはC字状である。図3では、第2支持部材162は、中心軸Jを中心とする円環板状の座金である。第2支持部材162には、第2内輪52aよりも軸方向出力側において第2小径部131cが通されている。第2支持部材162の内径は、第1大径部31aの外径よりも小さい。第2支持部材162の外径は、第1大径部31aの外径よりも大きく、かつ、第2外輪52bの内径よりも小さい。
第2支持部材162の軸方向出力側の端面は、段差面131d、すなわち第1大径部31aの軸方向反出力側の端面と接触する。第2支持部材162の軸方向反出力側の端面は、第2内輪52aの軸方向出力側の端面と接触する。そのため、第2支持部材162によって、第2内輪52aを軸方向出力側から支持することができる。これにより、シャフト31と第2軸受52との固定強度を十分に確保できる。したがって、シャフト31から第2軸受52が抜けることを抑制できる。また、第2内輪52aがずれて第2軸受52が破損することを抑制できる。以上により、図3の構成によれば、第1軸受51と第2軸受52との両方を、シャフト131に対して固定強度を十分に確保して固定することができる。
第2支持部材162の外径は、第2内輪52aの外径よりも小さい。第2支持部材162は、第2小径部131cに嵌め合わされている。第2支持部材162の外径は、第1支持部材61の外径と同じであってもよいし、異なっていてもよい。第2支持部材162の内径は、第1支持部材61の内径と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
第2支持部材162は、C字状のCリングであってもよい。また、第2支持部材162は、第2小径部131cに嵌め合わされていなくてもよい。また、第2支持部材162の外径は、第2内輪52aの外径より大きくてもよい。
モータの構成は、図4に示すモータ210のような構成であってもよい。図4に示すように、モータ210においてシャフト231の外周面には、径方向内側に窪み周方向に延びる溝部231eが設けられている。図示は省略するが、図4において溝部231eは、中心軸Jを中心とする円環状である。なお、溝部231eは、C字状であってもよい。
シャフト231は、第1大径部231aと、第1小径部231bと、第2大径部231dと、を有する。第1小径部231bは、第1大径部231aの軸方向出力側に配置されている。第2大径部231dは、第1小径部231bの軸方向出力側に配置されている。図4では、第1大径部231aと第1小径部231bと第2大径部231dとが、軸方向反出力側から軸方向出力側に向かってこの順に連続して設けられている。
第1小径部231bは、シャフト231における溝部231eが設けられた部分である。第1小径部231bの外径は、第1大径部231aの外径および第2大径部231dの外径よりも小さい。第2大径部231dは、第1小径部231bよりも外径が大きい。第2大径部231dの外径は、第1大径部231aの外径と同じである。
なお、本明細書において「第2大径部の外径が第1大径部の外径と同じである」とは、第2大径部の外径が第1大径部の外径と厳密に同じ場合に加えて、第2大径部の外径が第1大径部の外径とほぼ同じ場合も含む。
第1内輪51aは、第2大径部231dに嵌め合わされている。第2大径部231dの軸方向反出力側の端面は、軸方向において第1内輪51aの軸方向反出力側の端面と同じ位置にある。シャフト231において、第1大径部231aと第1小径部231bと第2大径部231dとは、外径が均一なシャフトに対して溝部231eが設けられることで作製される。
図示は省略するが、第1支持部材261は、第1小径部231bが通されるC字状である。第1支持部材261の一部は、溝部231eに収容されている。より詳細には、第1支持部材261の内縁部は、溝部231eに収容されている。すなわち、溝部231eに第1支持部材261が嵌め込まれている。第1支持部材261の軸方向出力側の端面は、第2大径部231dの軸方向反出力側の端面と接触する。
モータ210の構成によれば、溝部231eを設けることで第1小径部231bを作製することができるため、シャフト231の製造を容易にできる。また、第2大径部231dの外径が第1大径部231aの外径と同じため、外径が均一なシャフトに溝部231eを設けることでシャフト231を製造できる。これにより、シャフト231の製造をより容易にできる。
モータの構成は、図5に示すモータ310のような構成であってもよい。図5に示すように、モータ310においてシャフト331の外周面には、径方向内側に窪み周方向に延びる溝部331eが設けられている。図示は省略するが、図5において溝部331eは、中心軸Jを中心とする円環状である。なお、溝部331eは、C字状であってもよい。シャフト331は、第1大径部331aと、第1小径部331bと、第2大径部331dと、を有する。第2大径部331dの外径は、第1大径部331aの外径よりも大きい。第1支持部材361は、溝部331eに嵌め込まれている。
モータ310の構成によれば、シャフト331の軸方向出力側の端部に嵌め込まれるカップリングCの内径がロータコア32の内径よりも大きい場合であっても、第1支持部材361によってシャフト331と第1軸受51との固定強度を十分に確保できる。
次に、本実施形態のモータ10を搭載する装置の実施形態について説明する。本実施形態においては、モータ10を電動パワーステアリング装置に搭載した例について説明する。図6に示す電動パワーステアリング装置2は、自動車の車輪の操舵機構に搭載される。電動パワーステアリング装置2は、操舵力を油圧により軽減する装置である。電動パワーステアリング装置2は、モータ10と、操舵軸414と、オイルポンプ416と、コントロールバルブ417と、を備える。
操舵軸414は、ステアリング411からの入力を、車輪412を有する車軸413に伝える。オイルポンプ416は、車軸413に油圧による駆動力を伝えるパワーシリンダ415に油圧を発生させる。コントロールバルブ417は、オイルポンプ416のオイルを制御する。電動パワーステアリング装置2において、モータ10は、オイルポンプ416の駆動源として搭載されている。
本実施形態の電動パワーステアリング装置2は、本実施形態のモータ10を備えるため、第1軸受51がシャフト31から外れる、または第1軸受51が破損することを抑制できる。これにより、本実施形態によれば、信頼性に優れた電動パワーステアリング装置2が得られる。なお、電動パワーステアリング装置2においては、モータ10の代わりに、モータ110,210,310が搭載されてもよい。
上述した実施形態のモータは、電動パワーステアリング装置に限られず、いかなる装置に搭載されてもよい。
上記の各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。