以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
図1は、本発明の実施の形態に係る通信システム100の概略構成を示す図である。
図1において、通信システム100は、画像形成装置であるMFP101、携帯端末102、及びPC107で構成され、それらはネットワーク105により接続されている。携帯端末102は、ネットワーク105に設けられたアクセスポイント103により無線LAN104でネットワーク105に接続している。
また、MFP101は、NFC(Near Field Communication)タグ106が設けられ、NFC搭載機器との通信が可能となっている。さらに、MFP101は公衆回線網108とのインタフェースも持ち、公衆回線網108を介して接続されたFAX装置109とFAX送受信が可能となっている。
本実施の形態では、無線LAN104とネットワーク105を介してMFP101と携帯端末102とが互いに通信可能となっており、連携して動作するようになっている。
なお、図1において、MFP101は、ネットワーク105に有線接続している形態となっているが、無線接続するようにしてもよい。この場合、アクセスポイント103によりネットワーク105に接続することとなる。
図2は、図1におけるMFP101の概略構成を示す図である。
図2において、MFP101は、コントローラボード300、スキャナ309、プリンタエンジン307、操作パネル312、及びNFCアンテナ314で構成されている。
このうち、スキャナ309は原稿の読み取りを行い、プリンタエンジン307は、印刷データの用紙への印刷を行い、操作パネル312は、各種設定操作、及びアラーム等の表示を行う。
また、スキャナには原稿検知を行う原稿検知センサ320が接続されている。原稿検知センサ320は、圧板部(原稿台スキャナ部)とADF(Auto Document Feeder)部とを備えている。
圧板部の場合、原稿台ガラスに原稿が置かれた場合に、原稿が置かれたことを検知して、スキャナ309へ通知する。ADF部の場合、フィーダーに原稿が置かれた場合に、原稿が置かれたことを検知してスキャナ309へ通知する。
コントローラボード300におけるCPU301はMFP101全体を制御する。ROM303はブートROMであり、MFP101のブートプログラムが記憶されている。
RAM302は、CPU301が動作するためのシステムワークメモリであり、CPU301の演算データや各種プログラムが記憶される。またRAM302は、印刷時等に画像処理部305で種々の画像処理を施された画像データを記憶する画像メモリとしても利用される。
記憶装置304は、サイズの大きなプログラムやデータを記憶しておくための不揮発の2次記憶装置であり、記憶してあるサイズの大きなプログラムやデータはRAM302に展開して使用される。
スキャナインタフェース308は、スキャナ309とデータ通信を行うためのインタフェースである。エンジンインタフェース306は、プリンタエンジン307とデータ通信を行うためのインタフェースである。
FAXインタフェース318は、モジュラージャックを介し、公衆回線網108に接続され、FAX装置109とFAX送受信を行う。
ネットワークインタフェース317は、LANインタフェースコネクタを介し、ネットワーク105に接続し、PC107及び携帯端末102とネットワーク通信を行う。上述したように無線接続する場合には、無線LANインタフェース310によりPC107、アクセスポイント103、及び携帯端末102とネットワーク通信を行う。
USBインタフェース315は、USBコネクタを介し、他の装置とUSB通信を行う。図2では、PC316とローカル接続している。
NFCコントローラ313は、NFCアンテナ314を介し、NFCを搭載した携帯端末とNFC通信を行う。
以上説明したコントローラボード300における各部及び操作パネル312は、バス319により接続されている。
図3は、図1における携帯端末102の概略構成を示す図である。
図3において、携帯端末102は、コントローラボード400、表示部406、タッチパネル408、キー409、及びNFCアンテナ414で構成される。
表示部406は、表示コントローラ405により各種表示が行われ、タッチパネル408、及びキー409は操作部コントローラ407により各種制御が行われる。ユーザは、表示部406に表示されるメニューやボタンに対して、タッチパネル408を指などでスライドやタッチをする事でメニューのスクロールやボタンの押下などの指示を与えることができる。
コントローラボード400におけるCPU401は携帯端末102全体を制御する。ROM403はブートROMであり、携帯端末102のブートプログラムが記憶されている。
RAM402は、CPU401が動作するためのシステムワークメモリであり、CPU401の演算データや各種プログラムが記憶される。記憶装置404は、サイズの大きなプログラムやデータを記憶しておくための不揮発の2次記憶装置であり、記憶してあるサイズの大きなプログラムやデータはRAM402に展開して使用される。
無線LANインタフェース410は、無線LANアンテナ411を介し、無線LANによりアクセスポイント103に接続し、外部との無線LAN通信を行う。通話部412は、図示しないマイクやスピーカと接続され、公衆回線に接続し、電話としての機能を提供する。NFCコントローラ413は、NFCアンテナ414を介し、NFCを搭載した機器とNFC通信を行う。
なお、本実施の形態においては、携帯端末102の一例としてスマートフォンを用いて説明するが、スマートフォンに限らず、上述した構成のうちで通話部412を除いたタブレットなどの携帯可能な端末であっても本実施の形態を適用可能である。
図4は、図1における携帯端末102の画面例を示す図である。
図4(A)は、電話帳アプリケーションの連絡先一覧画面を示す図である。電話帳アプリケーションには、電話番号、携帯電話番号、FAX番号、メールアドレス等の情報を登録名称毎に登録することができる。
図4(A)において、連絡先一覧画面501は、検索入力部502と、登録名称表示部503で構成されており、ユーザは登録名称を検索したり、一覧表示の中から選択したりできるようになっている。登録名称を選択すると、その登録名称で登録されている連絡先が一覧表示される。
図4(B)は、一覧表示例である。図4(B)において、登録名称601が高橋太郎であり、この登録名称に対して電話番号602、携帯電話番号603、FAX番号604、メールアドレス携帯605、及びメールアドレス会社606が登録されている。
ユーザは、その中から連絡先を選択することができるようになっている。FAX番号604を選択した場合は、モバイルFAXアプリケーションが起動し、MFP101と連携してFAX送信を行うことができるようになっている。
図4(C)は、MFP連携アプリケーションのトップ画面を示す図である。
図4(C)に示されるトップ画面には、モバイルFAXボタン701及びモバイルScanボタン702とが表示されている。
本実施の形態では、携帯端末102とMFP101とが連携してFAX送信を行うモバイルFAXアプリケーションについて説明する。
図5、図6は、モバイルFAXアプリケーションによる画面例を示す図である。
ユーザが、図4(C)に示す画面において、モバイルFAXボタン701を押下すると、図5(A)に示されるモバイルFAXアプリケーションの設定画面が表示される。
この設定画面では、宛先など設定可能な項目が表示され、タッチパネルの操作で各項目を設定できるようになっている。
具体的には、宛先選択ボタン801、解像度設定ボタン802、濃度設定ボタン803、両面設定ボタン804、及びシャープネス設定ボタン805が表示される。
このうち、宛先選択ボタン801を押下すると、図5(B)の宛先設定方法選択画面が表示され、これはユーザにより宛先設定方法を選択するための画面である。この画面において、電話帳参照ボタン807を選択すると、図4(A)に示した電話帳アプリケーションの画面から宛先を選択することができる。また、番号を手入力で設定することも、履歴を参照して宛先を選択することもできるようになっている。
図5(A)に戻り、解像度設定ボタン802には、解像度の候補が表示され、変更したい場合にはボタンを押下することで別の候補も含めた画面に切り替わり、その中からユーザが解像度を選択することができる。
解像度を変更しない場合は、解像度設定ボタン802に表示されている設定値200×100dpiで設定される。解像度を変更した場合は、解像度設定ボタン802に変更した設定値が表示され、その設定値で設定される。
濃度設定ボタン803、両面設定ボタン804、及びシャープネス設定ボタン805も同様の操作で設定値を変更することができる。
次へボタン806を押下することで、各項目が設定され、図5(C)に示される画面が表示される。
図5(C)は、MFP選択画面を示す図である。この画面には次の処理へ進むメッセージの表示901と、処理を中止するためにキャンセルボタン902が表示される。
次の処理へ進むために、MFP101のNFCタグ106にユーザが携帯端末102をタッチすると、図5(D)に示される画面が表示される。
図5(D)は、アラーム表示画面を示す図である。この画面は、MFP101と携帯端末102が連携するための準備を行っていることを示している。
次に、MFP101と携帯端末102が連携する準備ができると、図6(A)に示される画面が表示される。
図6(A)は、原稿セット指示画面を示す図である。この画面は、原稿をセットするようにユーザに指示する画面である。この画面には、次の処理へ進むメッセージの表示1001と、処理を中止するためにキャンセルボタン1002が表示される。
MFP101に原稿がセットされると、図6(B)に示される画面が表示される。
図6(B)は、スキャン開始の指示を受け付けるスキャン開始指示画面を示す図である。この画面には、次の処理へ進むメッセージの表示1101と、スキャン開始を指示するためのスキャン開始ボタン1102と、処理を中止するためにキャンセルボタン1103とが表示される。
この画面において、スキャン開始ボタン1102が押下されると、図6(C)に示される画面が表示される。
図6(C)は、MFP101のステータスを示す画面である。この画面には、MFP101のステータスを表すメッセージの表示1201と、送信の中止を指示するために送信中止ボタン1202とが表示される。
図7は、MFP101及び携帯端末102により実行される基本処理の手順を示すフローチャートである。
図7における携帯端末102の処理S1301〜S1314は、図3に示したコントローラボード400のROM403、記憶装置404、RAM402のいずれかに記憶されたプログラムに基づき、CPU401によって実行される。
また、MFP101の処理S1315〜S1323は、図2に示したコントローラボード300のROM303、記憶装置304、RAM302のいずれかに記憶されたプログラムに基づき、CPU301によって実行される。
まず、MFP101は主電源がONされると、コントローラボード300のROM303に記憶されたプログラムに基づきCPU301がMFP101を起動させる(ステップS1315)。
続いて、NFCタグ106に自機のネットワークのアドレスとしてIPアドレスを書き込む(ステップS1316)。具体的には、NFCコントローラ313内部に備わる不揮発性メモリEEPROMなどに自機のIPアドレスを記憶する。
一方、携帯端末102では、モバイルFAXを行うためにモバイルFAXアプリケーションを起動する(ステップS1301)。
起動されたモバイルFAXアプリケーションは、図5(A)で示した設定画面を表示する。ここで宛先がユーザにより選択されることで宛先情報の設定がされ(ステップS1302)、送信や原稿読取設定が行われる(ステップS1303)。上記ステップS1302は、ファックスを送信する宛先を示す宛先情報を設定する宛先設定手段に対応する。また、上記ステップS1303は、ファックスの送信、及びファックスで送信する原稿の読み取りに関する読取送信情報を設定する読取送信設定手段に対応する。
さらに、図5(A)に示されるように、原稿の読み取りに関する設定は、解像度設定、濃度設定、両面設定、及びシャープネス設定が可能となっている。これら設定は例示列挙であり、例示したうちの少なくとも1つが設定可能であってもよいし、例示した以外の設定が可能であってもよい。
設定画面において次へボタン806が押下されると、図5(C)で示したMFP選択画面を表示する(ステップS1304)。図中の端子Bについては後述する。
次いで、携帯端末102のNFCコントローラ413をリーダモードで起動させる(ステップS1305)。
ユーザは原稿をスキャンしてFAX送信を行うMFP101を選択するため、携帯端末102をMFP101のNFCタグ106に近づけることで、携帯端末102は、NFCの通信可能範囲内に入る。
これにより、MFP101は、近距離無線通信とは異なる、無線LAN104とネットワーク105による通信を行うためのアドレスを転送することで提供し(ステップS1317)、携帯端末102はNFCリーダでMFP101のNFCタグ106から情報を取得する(ステップS1306)。上記ステップS1317は提供手段に対応する。
そして、携帯端末102のNFCコントローラ413で取得した情報からMFP101のIPアドレスを抽出する(ステップS1307)。上記ステップS1306,1307は、ユーザにより携帯端末が画像形成装置と近距離無線通信により通信が可能な範囲に近づけられた場合に、当該画像形成装置から、近距離無線通信によって近距離無線通信とは異なる通信を行うためのアドレスを取得する取得手段に対応する。そして、取得されたアドレスを用いて画像形成装置と通信する。
携帯端末102は、抽出したIPアドレスにアクセスし、MFP101に対してモバイルFAXのリクエストを送信する(ステップS1308)。このとき、MFP101が有線接続していれば、携帯端末102から無線LANインタフェース410を介して、アクセスポイント103とネットワーク105を経由してMFP101へリクエストが送信される。上記ステップS1308は、画像形成装置にファックスを送信するリクエストを送信するリクエスト送信手段に対応する。
一方、MFP101が無線接続していれば、携帯端末102から無線LANインタフェース410を介して、アクセスポイント103に送信され、受信したアクセスポイント103からMFP101にリクエストが送信される。
リクエストを受信したMFP101は、リクエストに対して応答を携帯端末102へ返信するリクエスト応答処理を行う(ステップS1318)。このリクエスト応答処理の詳細については後述する。そして、MFP101は、ADF部、または圧板部に原稿がセットされると(ステップS1319でYES)、原稿検知フラグをセットする(ステップS1320)。
MFP101からリクエストに対する応答を受信した携帯端末102は、原稿検知フラグがMFP101にセットされたか否かをチェックする原稿フラグチェック処理を行う(ステップS1309)。この原稿フラグチェック処理の詳細については後述する。
MFP101に原稿がセットされると、携帯端末102の表示部406に、図6(B)で示したスキャン開始指示画面を表示する(ステップS1310)。このスキャン開始指示画面でスキャン開始ボタン1102が押下されると(ステップS1311でYES)、MFP101にスキャン指示が送信される(ステップS1312)。このステップS1312は、画像形成装置に原稿がセットされたことを検知し、ユーザによりファックスを送信する指示(スキャン指示)を受け付けると、宛先情報、及び読取送信情報とともに、原稿を読み取り、ファックスを送信する指示を画像形成装置に送信する指示送信手段に対応する。
MFP101はスキャン指示を受信すると(ステップS1321でYES)、原稿をスキャンして、FAX送信を行う送信処理を行う(ステップS1322)。この送信処理の詳細については後述する。その後、MFP101は、送信処理の結果に応じて送信履歴を記憶し(ステップS1323)、本処理を終了する。
一方、MFP101にスキャン指示を送信した携帯端末102は、MFP101が送信完了したか、エラーで終了したかのステータスをチェックするステータスチェック処理を行う(ステップS1313)。このステータスチェック処理の詳細については後述する。
ステータスチェック処理の結果に応じて携帯端末102は、送信履歴を記憶し(ステップS1314)、本処理を終了する。
図8は、図7におけるステップS1318のリクエスト応答処理の手順を示すフローチャートである。
図8において、MFP101がリクエストを受信すると(ステップS1701でYES)、自機にFAX機能があるか否か判別する(ステップS1702)。上記ステップS1701は、ファックスを送信するリクエストを携帯端末から受信するリクエスト受信手段に対応する。
ステップS1702の判別の結果、FAX機能がある場合には(ステップS1702でYES)、受信したリクエストに対する応答を返信する(ステップS1703)。このステップS1703は、携帯端末に、ファックスの送信が可能であることを応答するリクエスト応答手段に対応する。
応答を返信した後は、原稿検知センサ320で原稿がセットされたか否かの監視を開始して(ステップS1704)、本処理を終了する。
一方、ステップS1702の判別の結果、自機にFAX機能がない場合には(ステップS1702でNO)、モバイルFAX機能が無いことを示す情報を応答として携帯端末102へ返信して(ステップS1705)、図7で示した基本処理を終了する。
以上説明したリクエスト応答処理でのステップS1703で単にモバイルFAXのリクエストに対応可能であると応答するのではなく、自機のFAX送信に関する能力をリクエストの応答と合わせて返信するようにしてもよい。
具体的には、自機で設定可能なFAX送信機能例えば、ECM送信の有/無、解像度の選択肢、ADF両面読取の可/否、などを携帯端末102へ返信する。
また、MFP101のFAX送信機能の情報を受け取った携帯端末102は、予めユーザが選択した設定内容と、MFP101から受け取った設定可能な設定内容との比較を行う。
MFP101で設定できない項目が携帯端末102にて設定されていた場合は、ユーザに設定の変更を求めるメッセージを表示する。或いは、ユーザが設定した内容に一番近い設定へ自動で変更するとしてもよい。
これにより、予め携帯端末102でユーザが設定した設定内容が実際にFAX送信するMFP101で設定できないケースをカバーすることができる。
図9は、図7におけるステップS1309の原稿検知フラグチェック処理の手順を示すフローチャートである。
図9において、MFP101からリクエストに対する応答があったか否か判別する(ステップS1501)。ステップS1501の判別の結果、リクエストに対する応答があった場合には(ステップS1501でYES)、MFP101にFAX機能があるか否か判別する(ステップS1502)。
ステップS1502の判別の結果、FAX機能がない場合には(ステップS1502でNO)、携帯端末102の表示部406に選択したMFPにはFAX機能が無いメッセージを表示し(ステップS1509)、図7の端子Bに進む。
一方、ステップS1502の判別の結果、FAX機能がある場合には(ステップS1502でYES)、携帯端末102の表示部406に、原稿をMFP101にセットするよう指示する図6(A)で示したメッセージを表示する(ステップS1503)。このステップS1503は、リクエストが送信された画像形成装置からファックスの送信が可能であることが応答された場合に、画像形成装置へ原稿をセットするようにユーザに指示する内容を表示部406に表示する原稿セット指示表示手段に対応する。
続いて、MFP101に対して原稿検知フラグをチェックするために、その問い合わせを定期的に行う原稿検知フラグをポーリングする(ステップS1504)。そして、ポーリングに対して応答があったか否か判別する(ステップS1505)。
ステップS1505の判別の結果、応答があった場合には(ステップS1505でYES)、原稿検知フラグがセットされていたか否か判別する(ステップS1506)。
ステップS1506の判別の結果、原稿検知フラグがセットされていない場合には(ステップS1506でNO)、ステップS1504に戻る。
一方、ステップS1506の判別の結果、原稿検知フラグがセットされていた場合には(ステップS1506でYES)、携帯端末102の表示部406に原稿がセットされたことを示す図6(B)で示したメッセージを表示して(ステップS1507)、本処理を終了する。
ステップS1505に戻り、ステップS1505の判別の結果、応答がない場合には(ステップS1505でNO)、タイムアウトになったか否か判別する(ステップS1510)。ステップS1510の判別の結果、タイムアウトにはなっていない場合には(ステップS1510でNO)、ステップS1505に戻る。
一方、ステップS1510の判別の結果、タイムアウトになった場合には(ステップS1510でYES)、MFP101から応答のなかったことを表示し(ステップS1511)、図7で示した基本処理を終了する。
ステップS1501に戻り、ステップS1501の判別の結果、応答がない場合には(ステップS1501でNO)、タイムアウトになったか否か判別する(ステップS1508)。ステップS1508の判別の結果、タイムアウトにはなっていない場合には(ステップS1508でNO)、ステップS1501に戻る。
一方、ステップS1508の判別の結果、タイムアウトになった場合には(ステップS1508でYES)、上記ステップS1511に進む。
図10は、図7におけるステップS1322の送信処理の手順を示すフローチャートである。
図10において、MFP101は宛先情報、送信設定、及び読み取り設定情報などの送信設定を受信し(ステップS1801)、それらを記憶する(ステップS1802)。このステップS1801は、ファックスを送信する宛先を示す宛先情報、並びにファックスの送信、及びファックスで送信する原稿の読み取りに関する読取送信情報とともに、原稿を読み取り、ファックスを送信する指示を携帯端末から受信する指示受信手段に対応する。
次いで、原稿がADFに置かれたか否か判別する(ステップS1803)。ステップS1803の判別の結果、原稿がADFに置かれた場合には(ステップS1803でYES)、送信設定に従い、ADFスキャンを開始する(ステップS1804)。
そしてスキャン処理を実行し(ステップS1805)、スキャンした画像データを1ページ分記憶する(ステップS1806)。上記ステップS1805の処理におけるMFP101のステータスは、スキャン中である。
次いで、次ページがあるか否か判別する(ステップS1807)。ステップS1807の判別の結果、次ページがある場合には(ステップS1807でYES)、ステップS1805に戻る。
一方、ステップS1807の判別の結果、次ページがない場合には(ステップS1807でNO)、公衆回線をチェックする(ステップS1808)。
そして、発呼可能か否か判別する(ステップS1809)。ステップS1809の判別の結果、発呼可能ではない場合には(ステップS1809でNO)、ステップS1808に戻る。
一方、ステップS1809の判別の結果、発呼可能な場合には(ステップS1809でYES)、送信設定で指定された宛先に発呼し(ステップS1810)、FAX送信を行う(ステップS1811)。上記ステップS1811の処理におけるMFP101のステータスは、送信中である。
次いで、FAX送信が正常終了したか否か判別する(ステップS1812)。ステップS1812の判別の結果、正常終了した場合には(ステップS1812でYES)、送信完了とし(ステップS1813)、本処理を終了する。上記ステップS1813の処理におけるMFP101のステータスとして、送信完了が設定される。
一方、ステップS1812の判別の結果、正常終了しなかった場合には(ステップS1812でNO)、発呼先が話し中か否か判別する(ステップS1814)。ステップS1814の判別の結果、発呼先が話し中の場合には(ステップS1814でYES)、再び発呼するオートリダイヤル処理を行い(ステップS1815)、本処理を終了する。
一方、ステップS1814の判別の結果、発呼先が話し中ではない場合には(ステップS1814でNO)、エラー終了し(ステップS1816)、本処理を終了する。上記ステップS1816の処理におけるMFP101のステータスとして、エラー終了が設定される。上記ステップS1813,1816は、ファックスの送信結果を示すステータスを設定するステータス設定手段に対応する。
ステップS1803に戻り、ステップS1803の判別の結果、原稿がADFに置かれていない場合には(ステップS1803でNO)、送信設定に従い、BOOKスキャンを開始する(ステップS1817)。スキャン処理を実行し(ステップS1818)、スキャンした画像データを1ページ分を記憶する(ステップS1819)。上記ステップS1805,1818,1811は、受信された読取送信情報に応じて原稿を読み取り、宛先情報が示す宛先に原稿を示すファックスを読取送信情報に応じて送信するファックス送信手段に対応する。
1ページ分の記憶が完了すると、次の原稿の読み込みを指示する表示を行い(ステップS1820)、次ページがあるか否か判別する(ステップS1821)。
ステップS1821の判別の結果、次ページがある場合には(ステップS1821でYES)、ステップS1818に戻る。
一方、ステップS1821の判別の結果、次ページがない場合には(ステップS1821でNO)、上記ステップS1808に進む。
図11は、図10におけるステップS1815のオートリダイヤル処理の手順を示すフローチャートである。
図11において、予め設定されているオートリダイヤル設定を読み出し(ステップS1901)、ステータスをリダイヤル待ちとし(ステップS1902)、リダイヤル待ち時間をセットする(ステップS1903)。
待ち時間が経過したら(ステップS1904でYES)、リダイヤル回数を1だけ増分し(ステップS1905)、公衆回線をチェックする(ステップS1906)。
そして、発呼可能か否か判別する(ステップS1907)。ステップS1907の判別の結果、発呼可能ではない場合には(ステップS1907でNO)、ステップS1906に戻る。
一方、ステップS1907の判別の結果、発呼可能な場合には(ステップS1907でYES)、送信設定で指定された宛先に発呼し(ステップS1908)、FAX送信を行う(ステップS1909)。上記ステップS1909の処理におけるMFP101のステータスは、送信中である。
次いで、FAX送信が正常終了したか否か判別する(ステップS1910)。ステップS1910の判別の結果、正常終了した場合には(ステップS1910でYES)、送信完了とし(ステップS1911)、本処理を終了する。上記ステップS1911の処理におけるMFP101のステータスは、送信完了である。
一方、ステップS1910の判別の結果、正常終了しなかった場合には(ステップS1910でNO)、発呼先が話し中か否か判別する(ステップS1912)。
ステップS1912の判別の結果、発呼先が話し中ではない場合には(ステップS1912でNO)、エラー終了し(ステップS1913)、本処理を終了する。上記ステップS1913の処理におけるMFP101のステータスは、エラー終了である。
一方、ステップS1912の判別の結果、発呼先が話し中の場合には(ステップS1912でYES)、リダイヤル回数が上限回数未満か否か判別する(ステップS1914)。
ステップS1914の判別の結果、リダイヤル回数が上限回数未満の場合には(ステップS1914でYES)、上記ステップS1902に戻る。
一方、ステップS1914の判別の結果、リダイヤル回数が上限回数以上の場合には(ステップS1914でNO)、上記ステップS1913に進む。
図12は、図7におけるステップS1313のステータスチェック処理の手順を示すフローチャートである。
図12において、MFP101のステータスをチェックし(ステップS1601)、応答があったか否か判別する(ステップS1602)。
ステップS1602の判別の結果、応答がない場合には(ステップS1602でNO)、タイムアウトになったか否か判別する(ステップS1607)。ステップS1607の判別の結果、タイムアウトにはなっていない場合には(ステップS1607でNO)、ステップS1602に戻る。
一方、ステップS1607の判別の結果、タイムアウトになった場合には(ステップS1607でYES)、端子Aによって、図9のステップS1511に進む。
ステップS1602に戻り、ステップS1602の判別の結果、応答があった場合には(ステップS1602でYES)、応答からステータスを取得する(ステップS1603)。
次に取得したMFP101のステータスを携帯端末102の表示部406に表示する(ステップS1604)。具体的にはダイヤル中/FAX送信中といったステータスを表示する。
FAX送信が完了したか否か判別する(ステップS1605)。ステップS1605の判別の結果、FAX送信が完了した場合には(ステップS1605でYES)、携帯端末102の表示部406にFAX送信が完了したことを表示して(ステップS1606)、本処理を終了する。
一方、ステップS1605の判別の結果、FAX送信が完了しなかった場合には(ステップS1605でNO)、エラー終了したか否か判別する(ステップS1608)。ステップS1608の判別の結果、エラー終了していない場合には(ステップS1608でNO)、ステップS1601に戻る。
一方、ステップS1608の判別の結果、エラー終了した場合には(ステップS1608でYES)、携帯端末102の表示部406にFAX送信がエラー終了ことを表示して(ステップS1609)、本処理を終了する。このステップS1606,1609は、画像形成装置によるファックスの送信結果を表示部406に表示する送信結果表示手段に対応する。
このように、ステータスチェック処理では、画像形成装置から取得した送信結果を示すステータスに応じて送信結果を表示する。また、ステップS1607でNOとなり、ステータスを取得できない場合には、端子Aにより図9のステップS1511で画像形成装置からの応答が得られないことを表示する。
以上説明した処理では、MFP101にNFCタグ106が備わっている構成について説明したが、MFP101にNFCタグ106が備わっていない構成や、携帯端末102にNFCコントローラ413などが備わっていない構成もある。
図13は、NFC機能を用いることなくMFP101及び携帯端末102により実行される基本処理の手順を示すフローチャートである。
以下、主として図7で説明した基本処理と異なる点について説明する。まず、ステップS1401〜1403は、図7のステップS1301〜1303と同じである。
ステップS1303の次に、設定画面において次へボタン806が押下されると、MFPの選択に進む(ステップS1404)。
上述した構成では、携帯端末102とMFP101のNFCによる近距離無線通信を行えないので、その代わりに携帯端末102は、LANに接続されているMFPを検索する(ステップS1405)。このステップS1405は、通信可能な画像形成装置を検索する検索手段に対応する。
次いで、検索にヒットしたMFPの一覧をリストにして携帯端末102の表示部406に表示する(ステップS1406)。このステップS1406は、検索された画像形成装置のリストを表示部406に表示するリスト表示手段に対応する。
こうしてリストを表示したならば、ユーザがFAX送信を行いたいMFPを選択するよう促すメッセージを表示する(ステップS1407)。
次に、ユーザが選択したMFPに対し、図7のステップS1308と同じく、ネットワーク105を介してリクエストを送信する(ステップS1408)。以降の処理フローは図7のステップS1309以降と同じである。このように、表示された画像形成装置のリストからユーザが選択した画像形成装置をファックスの送信に用いる画像形成装置とする。
図13に示した基本処理では、LANに接続されているMFPのリストからユーザが使用したいMFPを選択する形態をとっている。そのため、ユーザは、使用したいと思っているMFPとリストに記載されているMFPとを、間違いなく一致させて選択する必要がある。しかし、ユーザによっては自身が使用したいと思っているMFPの名称を知らない場合もあり、間違いなく選択することが困難なケースも考えられる。
その為、図7の基本処理のようにNFCを用いて1対1でMFPを選択できれば、仮にMFPの名称を知らない場合でもユーザは間違いなく使用したいと思ったMFPを選択できる。
この場合、NFCタグ106をMFP101に備えるとMFP101の装置コストが上がってしまうというデメリットもある。また、携帯端末102によってはNFC機能を備えていない場合もある。このようなデメリットの解消のため、図13の基本処理を提案している。
以上説明したように、表示部の小さいMFPにて携帯端末に記憶されている連絡先へFAX送信を行う場合でも、連絡先の設定に加え、各種送信設定も携帯端末で行えるので、操作性の悪さを解消することができる。
また、携帯端末においてファックスの送信、及びファックスで送信する原稿の読み取りに関する読取送信情報を設定することが可能となるので(図5(A)参照)、携帯端末におけるファックスの送信に関する操作性を向上させることができる。
(他の実施の形態)
本発明の目的は、上述した実施の形態で示したフローチャートの手順を実現するプログラムコードを記憶した記憶媒体から、システムあるいは装置のコンピュータまたはCPUやMPUが、そのプログラムコードを読出し実行することによっても達成される。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになる。そのため、このプログラムコード及びプログラムコードを記憶した記憶媒体も本発明の1つを構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
またコンピュータが読み出したプログラムコードの指示に基づきコンピュータ上で稼動しているOSオペレーティングシステムなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現されてもよい。
更に、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込みまれる場合もある。その場合でも、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される。