JP2018054346A - 施工精度算出システム及び施工精度算出方法 - Google Patents

施工精度算出システム及び施工精度算出方法 Download PDF

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【課題】エレベーターシャフトなどの高層空洞空間における内壁面の施工精度を、簡便で、かつ高い精度で算出することが可能な施工精度算出システムを提供する。【解決手段】本発明に係る施工精度算出システム1は、エレベーターシャフト5などの高層空洞空間の壁面の施工精度を算出する施工精度算出システム1であって、基材に搭載され、壁面の位置の計測を行う測域センサーを含むスキャナー部80と、前記スキャナー部80を鉛直方向に移動させる揚重機30と、前記スキャナー部80の姿勢と位置とを計測するトータルステーション10と、前記測域センサーによって計測されるデータと、前記トータルステーション10によって計測されるデータと、設計データとから、壁面の施工精度を算出する算出部(パーソナルコンピューター200)と、を有することを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、エレベーターシャフトや煙突といった高層空洞空間の内壁面の施工精度を算出する施工精度算出システム及び施工精度算出方法に関する。
ビルディングなどの建物自体の施工後、エレベーターなどの電気設備が設置される工事が実施される。例えば、特許文献1(特開2001−335255号公報)には、エレベーターの据付工法に係る技術が開示されている。
エレベーターの据付においては、エレベーターシャフトの内壁面にガイドレールいった設備を取り付ける。ガイドレール取り付け時における位置出し作業は、エレベーターシャフト空間上部から懸垂されたピアノ線などによってこれを行うようにしていた。このような位置出し作業で、エレベーターシャフト内壁面の施工精度が低いことが判明した場合には、当該壁面に不足分のコンクリートを充填したり、或いは、過剰分のコンクリートをはつったりして、設計壁面に近づける追加工事を補う必要がある。
特開2001−335255号公報
上記のような追加工事を行うにあたっては、エレベーターシャフトなどの高層空洞空間において、施工された内壁面が、設計された壁面からどの程度ずれているかを把握する必要がある。
しかしながら、従来、エレベーターシャフトなどの高層空洞空間における内壁面の施工精度を、簡便、かつ高い精度で求めることができるシステムや方法についての提案がなされていない、という問題があった。
この発明は、上記課題を解決するものであって、本発明に係る施工精度算出システムは、エレベーターシャフトなどの高層空洞空間の壁面の施工精度を算出する施工精度算出システムであって、基材に搭載され、壁面の位置の計測を行う測域センサーを含むスキャナー部と、前記スキャナー部を鉛直方向に移動させる揚重部と、前記スキャナー部の姿勢と位置とを計測するトータルステーションと、前記測域センサーによって計測されるデータと、前記トータルステーションによって計測されるデータと、設計データとから、壁面の施工精度を算出する算出部と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る施工精度算出システムは、前記基材には反射プリズムが搭載されることを特徴とする。
また、本発明に係る施工精度算出システムは、前記基材には照明部が搭載されることを特徴とする。
また、本発明に係る施工精度算出システムは、前記トータルステーションが画像取得機能を有することを特徴とする。
また、本発明に係る施工精度算出方法は、エレベーターシャフトなどの高層空洞空間の壁面の施工精度を算出する施工精度算出方法であって、壁面の位置の計測を行う測域センサーが設けられたスキャナー部を鉛直方向に移動させつつ、前記測域センサーでデータを取得するステップと、トータルステーションによって前記スキャナー部の姿勢と位置に係るデータを取得するステップと、前記測域センサーによって取得されるデータと、前記トータルステーションによって取得されるデータと、設計データとから、壁面の施工精度を算出するステップと、を有することを特徴とする。
本発明に係る施工精度算出システムによれば、エレベーターシャフトなどの高層空洞空間における内壁面の施工精度を、簡便で、かつ高い精度で算出することが可能となる。
本発明の実施形態に係る施工精度算出システム1の概略を説明する図である。 本発明の実施形態に係る施工精度算出システム1におけるスキャナー部80の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る施工精度算出システム1による計測データ取得の様子を説明する図である。 本発明の実施形態に係る施工精度算出システム1のスキャナー部80の上面図である。 α=0[°], β=0[°]のときのスキャナー部80の上面図である。 トータルステーション10の画像取得機能で取得される画像データを示す図である。 トータルステーション10による計測処理のフローチャートを示す図である。 測域センサー150による計測処理のフローチャートを示す図である。 パーソナルコンピューター200による座標算出処理のフローチャートを示す図である。 パーソナルコンピューター200による差分算出処理のフローチャートを示す図である。 シャフト壁面座標R(X,Y,Z)と設計壁面座標D(XD,YD,ZD)との間の関係を誇張的に表現した図である。 本発明の実施形態に係る施工精度算出システム1による図示化の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施形態に係る施工精度算出システム1の概略を説明する図である。
本発明に係る施工精度算出システム1は、エレベーターシャフトや煙突といった高層空洞空間の内壁面が、設計壁面に対してどの程度の精度で施工されているかを定量的に算出するものである。
本発明に係る施工精度算出システム1は、高層空洞空間の内壁面の位置情報を計測するスキャナー部80と、このスキャナー部80を移動させる揚重機30とを有している。
スキャナー部80において、内壁面の位置情報を計測するものとして、本実施形態では測域センサー150を用いている。このような測域センサー150は、水平方向にレーザー光をスキャンしつつ、測定対象である内壁面からの反射光を受光して、測域センサー150と内壁面との間の距離と、レーザー光を出射した際の水平角とを計測する。
本実施形態においては、スキャナー部80における、内壁面の位置情報を計測するものとして測域センサー150を用いるようにしたが、その他の光学距離計を用いることもできる。このような光学距離計の例としては、3次元スキャナーやアクティブステレオセンサーのような点群取得可能なものを挙げることができる。
また、揚重機30は、懸垂線35によって吊下されているスキャナー部80を、前記懸垂線35を巻き上げることによって、所定の速さで吊り上げていくものである。スキャナー部80では、揚重機30によって吊り上げていく間に、内壁面の位置情報を計測していき、不図示の記憶手段にデータを記憶していく。
なお、施工精度算出システム1においては、懸垂線35を繰り出すことによって、スキャナー部80を下降させつつ、内壁面の位置情報を計測するようにしてもよい。また、揚重機30においてはモーターなどを駆動力として懸垂線35を巻き上げ、スキャナー部80を一定の速さで吊り上げるようにしてもよいが、懸垂線35を巻き上げる動力を人力としスキャナー部80を吊り上げる速さは、ほぼ一定程度するようにしても、十分な精度算出を行い得ることを確認している。
また、本発明に係る施工精度算出システム1において、トータルステーション10は、スキャナー部80の姿勢と位置とを計測する構成として利用されるものである。
トータルステーション10は、レーザー光を出射すると共に、測定対象である反射プリズム120から反射されるレーザー光を受光して、反射プリズム120の方位(水平角、鉛直角)を測定すると共に、反射プリズム120との間の距離も測定することで、既知である自機の位置座標から反射プリズム120の位置座標(プリズム座標P)を算出する。
本発明に係る施工精度算出システム1においては、トータルステーション10としては、レーザー光の出射方向の画像を撮像する画像撮像部が設けられ、これにより画像データを取得する画像取得機能を有するものを用いることが好ましい。しかしながら、このような画像取得機能は必ずしも必須の構成要件ではない。
また、本発明に係る施工精度算出システム1においては、スキャナー部80で取得される壁面の位置に係る計測データと、トータルステーション10で取得される位置座標データと、壁面の設計データとから、壁面の施工精度を算出するものとして、パーソナルコンピューター200が用いられる。なお、パーソナルコンピューター200の不図示の記憶手段などに、壁面の設計データが予め記憶されているものとする。
本発明に係る施工精度算出システム1においては、データ処理機能を有するものであれば、パーソナルコンピューター200に限らず、例えば、タブレット型端末やスマートフォンなどの他の情報処理装置を用いることができる。
本実施形態においては、スキャナー部80で取得される計測データをデータカードなどの記憶手段(不図示)に保存し、また、トータルステーション10で取得される計測データをデータカードなどの記憶手段(不図示)に保存し、これらの記憶手段に保存されたデータをパーソナルコンピューター200に読み込ませることで、施工精度の算出処理を行う構成を前提として説明を行う。しかしながら、スキャナー部80で取得される計測データや、トータルステーション10で取得される計測データを、前記のような記憶手段を用いることなく、直接、パーソナルコンピューター200に無線通信などによりデータ転送を行うように構成することもできる。
次に、本発明に係る施工精度算出システム1におけるスキャナー部80のより詳細な構成について説明する。図2は本発明の実施形態に係る施工精度算出システム1におけるスキャナー部80の構成を示す図である。
スキャナー部80は、各部材を装着することができる平板基材90を有しており、この平板基材90の4隅で懸垂線35によって吊下されるようになっている。平板基材90は図示するように4隅で吊下されているために、水平面に対して傾くことはない。一方で、平板基材90は、懸垂線35で吊り上げられる際には、水平面内で回転するような構成となっている。このような平板基材90の水平面内での回転量を表示するために、平板基材9には照明部140が設けられている。なお、平板基材90の水平面内での回転は、意図的にこれを発生させているわけではない。
なお、本発明に係る施工精度算出システム1では、平板基材90に設けられた照明部140によって、平板基材90の回転量を把握するようにしているが、複数の反射プリズムを平板基材90に設けて平板基材90における複数点の座標を計測することで、平板基材90の回転量を把握するようにしてもよい。
また、本実施形態では、平板基材90は水平面に対して傾くことがないものと想定しているが、平板基材90が水平面に対して傾き得るような場合においては、複数の反射プリズムを平板基材90に設けて平板基材90における複数点の座標を計測することで、傾きを把握する。
平板基材9は、下面91と、この下面91と対向する上面92とからなる2つの主面を有している。本実施形態では、下面91と上面92とは正方形をなしているが、下面91と上面92の形はこれに限定されるものではなく、懸垂線35によってバランスよく吊下され、下面91と上面92に、必要となる部材を装着することができれば、どのようなものでもよい。
平板基材90の下面91においては、トータルステーション10のターゲットとなる反射プリズム120が、鉛直下方側に光学系の開口が向くように取り付けられている。トータルステーション10によって反射プリズム120の所在位置として認識される点を、反射プリズム120のプリズム座標Pとして定義する。
さらに、平板基材90の下面91には、反射プリズム120から、直線状に延在するような照明部140が取り付けられている。このような照明部140としては、例えば、複数のLEDなどの単位照明141から構成することができる。照明部140の画像は、画像取得機能を有するトータルステーション10によって画像データが取得される。このような画像データが画像解析されることで、平板基材90の水平面内での回転量が求められる。
平板基材90の上面92においては、測域センサー150が取り付けられている。測域センサー150は、2点鎖線上のFに正面が向くように、平板基材90に取り付けられる。また、測域センサー150は、レーザー光をスキャンしつつ位置情報を取得するが、スキャンを行うレーザー光が水平面内に収まるように測域センサー150が平板基材90に取り付けられている。
測域センサー150は、水平方向にレーザー光をスキャンしつつ、測定対象である内壁面からの反射光を受光して、測域センサー150と内壁面との間の距離と、レーザー光を出射した際の水平角とを計測する。計測の際の測域センサー150における基準点を、測域センサー基準座標Qとする。反射プリズム120のプリズム座標Pから、z方向(鉛直上方方向)にp移動した点が測域センサー基準座標Qとなるように、測域センサー150と反射プリズム120とが平板基材90に取り付けられていることが好ましい。
また、測域センサー150は、測域センサー基準座標Qを通る2点鎖線から±θ方向の範囲で、水平方向にレーザー光を出謝する。
次に、以上のような構成によって計測データを取得し、計測データから内壁面の位置座標を算出する方法について説明する。図3は本発明の実施形態に係る施工精度算出システム1による計測データ取得の様子を説明する図である。ここで、図3中に示すようなxyz座標を定義する。xyz座標におけるxy平面は水平面内にあり、z方向は鉛直上方として定義される。便利のためにx方向は、一の設計壁面と平行であり、y方向は当該一の設計壁面と隣り合う設計壁面と平行であるものとして定義することが好ましい。また、測域センサー150で計測されるシャフト壁面座標Rを(X,Y,Z)とする。
トータルステーション10によって計測される反射プリズム120のプリズム座標Pを(xp,yp,zp)とすると、測域センサー基準座標Q(xo,yo,zo)は、以下の式(1)によって表すことができる。
(xo,yo,zo)=(xp,yp,zp+p) ・・・・ (1)
次に、測域センサー基準座標Q(xo,yo,zo)と、測域センサー150によって計測されるデータ(d,α)と、シャフト壁面座標R(X,Y,Z)との間の関係を説明する。ここで、dは測域センサー150と内壁面との間の距離データであり、α[°]は距離データを取得したときにおけるレーザー光の水平角データである。
図4は本発明の実施形態に係る施工精度算出システム1のスキャナー部80の上面図である。また、図5は、特殊な場合としてα=0[°], β=0[°]のときのスキャナー部80の上面図である。
なお、図4及び図5において、照明部140は平板基材9を透過的にみたときのものを示している。(図4及び図5は上面図であるので本来は照明部140はみることはできない。)
図4において、α[°]は、レーザー光の水平角データであり、測域センサー150の正面方向(図4中二点鎖線)と、測域センサー150のレーザー光の出射方向とがなす角度である。また、β[°]は、x軸と平行な線(図4中一点鎖線)と、測域センサー150の正面方向(図4中二点鎖線)とがなす角として定義することできる。
ここで、図6はトータルステーション10の画像取得機能で取得される画像データを示す図である。当該画像データを解析することで、x軸と平行な線(図4中一点鎖線)と、測域センサー150の正面方向(図4中二点鎖線)とがなす角β[°]を求めることができる。
トータルステーション10は反射プリズム120の追尾機能を有しており、反射プリズム120が中心となる画像データが取得されることとなる。平板基材90の上面92側から図4のように見えるとき、平板基材90の下面91側からトータルステーション10で取得される画像データは、図6に示すようなものとなる。
照明部140は、反射プリズム120から、直線状に延在するように平板基材90の下面91に設けられている。したがって、トータルステーション10で取得される画像データの中心から、直線状の照明部140の像が、所定の基準線(例えば、x軸と平行な線)となす角度から、β[°]を求めることができる。
以上のような状況の下、測域センサー基準座標Q(xo,yo,zo)と、測域センサー150によって計測されるデータ(d,α)と、シャフト壁面座標R(X,Y,Z)との間の関係について、図4に示される幾何学的関係から式(2)を得ることができる。
(X,Y,Z)=(xo+d・cos(α+β),yo+d・sin(α+β),zo) ・・・・ (2)
上記のような式(1)及び式(2)から、トータルステーション10によって計測される反射プリズム120のプリズム座標P(xp,yp,zp)と、測域センサー150によって計測されるデータ(d,α)とから、シャフト壁面座標R(X,Y,Z)を求めることができることがわかる。
次に、以上のように構成される本発明に係る施工精度算出システム1によって、シャフト内壁面6に係るデータ(シャフト壁面座標Rの点群データ)を取得する方法について説明する。
まず、計測のための準備として、トータルステーション10は、既知の座標にセットされる。また、トータルステーション10側の時刻と、測域センサー150側の時刻との間で時刻合わせをしておく。
トータルステーション10は、反射プリズム120を追尾しつつ反射プリズム120の位置座標を計測するモードとし、さらに画像取得機能により画像データを取得するようにセットする。また、スキャナー部80における測域センサー150は、所定の水平角度範囲をスキャンしつつ、距離データと水平角データとのセットを取得するモードとする。このような測域センサー150におけるデータ取得は、例えば0.1秒毎など一定時刻毎に繰り返される。
以上のような準備の下、揚重機30を動作させてスキャナー部80を上昇させつつ、トータルステーション10及び測域センサー150で計測データを取得する。
図7はトータルステーション10による計測処理のフローチャートを示す図である。図7において、ステップS100で、トータルステーション10の処理が開始されると、続いて、ステップS101では、反射プリズム120を追尾しつつ、プリズム座標P(xp,yp,zp)を取得すると共に、ステップS102では、追尾した反射プリズム120を中心とした画像データを取得する。
ステップS103では、プリズム座標P(xp,yp,zp)のデータと画像データとを、時刻データと共に不図示の記憶手段に記録する。ステップS104で、不図示の入力部から計測処理終了指令があったか否かが判定され、当該判定がNOであればステップS101に戻り、当該判定がYESであれば、ステップS105に進み、トータルステーション10の処理を終了する。
また、図8は測域センサー150による計測処理のフローチャートを示す図である。図8において、ステップS200で、測域センサー150の処理が開始されると、続いてステップS201に進み、計測データ(d,α)を取得し、計測したデータをステップS202で、時刻データと共に不図示の記憶手段に記録する。
ステップS203で、不図示の入力部から計測処理終了指令があったか否かが判定され、当該判定がNOであればステップS201に戻り、当該判定がYESであれば、ステップS204に進み、測域センサー150の処理を終了する。
以上のように、トータルステーション10及び測域センサー150で取得された各計測データは、パーソナルコンピューター200に取り込まれて、データ処理が実行される。以下に、本発明に係る施工精度算出システム1を構成するパーソナルコンピューター200で実行されるデータ処理についてフローチャートを参照して説明する。
図9はパーソナルコンピューター200による座標算出処理のフローチャートを示す図である。図9において、ステップS300で、座標算出処理が開始されると、続いてステップS301に進み、プリズム座標P(xp,yp,zp)から、式(1)によって測域センサー基準座標Q(xo,yo,zo)を算出する。
次に、ステップS302では、トータルステーション10で取得された画像データの画像解析により、角度βがされる。
ステップS303では、トータルステーション10で取得された時刻と略同時刻の測域センサデータ(d,α)が取得される。トータルステーション10と測域センサー150は計測タイミングが同期しているわけではないので、このように略同時刻の計測データが用いられる。なお、2つの時刻が略同時刻であるとは、当該2つの時刻の差が所定の時間(例えば、0.2秒)以内であることをいう。
ステップS304では、ステップS301で算出された測域センサー基準座標Q(xo,yo,zo)、及び、取得・算出されたd,α、βを式(2)に代入することで、シャフト壁面座標R(X,Y,Z)の算出が実行される。
ステップS305では、計測された全てのプリズム座標Pについて、算出処理が終了したか否かが判定される。当該判定の結果がNOであれば、ステップS306に進み、次のプリズム座標Pに着目し、ステップS301に戻る。一方、当該判定の結果がYESであれば、ステップS307に進み、座標算出処理を終了する。
以上のような図9のフローチャートに基づいて、エレベーターシャフト5における実際に施工されたシャフト内壁面6の点群座標であるシャフト壁面座標R(X,Y,Z)を算出した後には、これらの点群座標が設計データとどの程度のずれ(差分)を有するのかを算出する処理が実行される。
図10はパーソナルコンピューター200による差分算出処理のフローチャートを示す図である。図10において、ステップS400で差分算出処理が開始されると、続いて、ステップS401において、設計壁面座標D(XD,YD,ZD)のデータを取得する。このような設計壁面座標D(XD,YD,ZD)のデータについては、パーソナルコンピューター200の不図示の記憶手段などに予め記憶されている。
次のステップS402では、図9に示すフローチャートによって算出されたシャフト壁面座標R(X,Y,Z)が取得される。
なお、設計壁面座標(XD,YD,ZD)のデータは連続的なデータであるのに対して、シャフト壁面座標R(X,Y,Z)は離散的なデータであるので、差分の算出にあたっては、シャフト壁面座標R(X,Y,Z)を起点として算出を行う。
続く、ステップS403では、シャフト壁面座標Rから設計壁面に下ろした垂線の長さが算出される。この垂線の長さが、実際のシャフト内壁面6の施工壁面との設計データと間の差分となる。ここで、シャフト壁面座標Rが、設計壁面より引っ込んでいる場合には負の符号を付し、設計壁面より出っ張っている場合には正の符号を付するものとする。
図11はシャフト壁面座標R(X,Y,Z)と設計壁面座標D(XD,YD,ZD)との間の関係を誇張的に表現した図である。図11において、点線は設計壁面を示しており、実線は実際のシャフト内壁面6を示している。シャフト壁面座標R(X,Y,Z)は、このシャフト内壁面6上の離散した点群座標である。
図11に示すように、シャフト壁面座標R(X,Y,Z)から下ろした垂線の長さが、設計データと施工データとの差分であることがわかる。また、シャフト壁面座標R(X,Y,Z)と設計壁面座標D(XD,YD,ZD)との間の差分における±の概念も、図11に示される通りである。
ステップS404では、全てのシャフト壁面座標Rについて、差分の算出処理が実行されたか否かが判定される。当該判定がNOであればステップS406に進み、次のシャフト壁面座標Rに着目して、ステップS402に戻る。
一方、ステップS404における判定がYESであれば、ステップS405に進み、算出した差分を図示化する。図示化によるビジュアル化されたものは、パーソナルコンピューター200の表示手段で表示したり、或いは、パーソナルコンピューター200に接続される印刷出力手段などから印刷出力したりできるようにしておく。
図12は本発明の実施形態に係る施工精度算出システム1による図示化の一例を示す図である。図12はシャフト内壁面6の展開図に相当するものであり、横軸には水平方向が、また縦軸には高さ方向が示されている。図12に示す図示化例では、シャフト壁面座標R(X,Y,Z)が設計壁面座標D(XD,YD,ZD)より出っ張っているか否かを色分けによって表した例を示している。もちろん、本発明に係る施工精度算出システム1による図示化の例はこれに限られるものではない。例えば、施工壁面の出っ張り具合や引っ込み具合の度合いに応じて、色分けを行うことなどもできる。また、単に数値を表示・出力するようにすることもできる。
ステップS407では、差分算出処理を終了する。
以上のような本発明に係る施工精度算出システム1によれば、エレベーターシャフトなどの高層空洞空間における内壁面の施工精度(シャフト壁面座標R(X,Y,Z)と設計壁面座標D(XD,YD,ZD)との間の差分)を、簡便で、かつ高い精度で算出することが可能となる。
また、本発明に係る施工精度算出システム1によれば、内壁面の施工精度をビジュアル化することで、施工精度の把握が容易となる。
1・・・施工精度算出システム
5・・・エレベーターシャフト
6・・・シャフト内壁面
10・・・トータルステーション
30・・・揚重機
35・・・懸垂線
80・・・スキャナー部
90・・・平板基材
91・・・下面
92・・・上面
120・・・反射プリズム
140・・・照明部
141・・・単位照明
150・・・測域センサー
200・・・パーソナルコンピューター
P・・・プリズム座標
Q・・・測域センサー基準座標
R・・・シャフト壁面座標

Claims (5)

  1. エレベーターシャフトなどの高層空洞空間の壁面の施工精度を算出する施工精度算出システムであって、
    基材に搭載され、壁面の位置の計測を行う測域センサーを含むスキャナー部と、
    前記スキャナー部を鉛直方向に移動させる揚重部と、
    前記スキャナー部の姿勢と位置とを計測するトータルステーションと、
    前記測域センサーによって計測されるデータと、前記トータルステーションによって計測されるデータと、設計データとから、壁面の施工精度を算出する算出部と、
    を有することを特徴とする施工精度算出システム。
  2. 前記基材には反射プリズムが搭載されることを特徴とする請求項1に記載の施工精度算出システム。
  3. 前記基材には照明部が搭載されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の施工精度算出システム。
  4. 前記トータルステーションが画像取得機能を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の施工精度算出システム。
  5. エレベーターシャフトなどの高層空洞空間の壁面の施工精度を算出する施工精度算出方法であって、
    壁面の位置の計測を行う測域センサーが設けられたスキャナー部を鉛直方向に移動させつつ、前記測域センサーでデータを取得するステップと、
    トータルステーションによって前記スキャナー部の姿勢と位置に係るデータを取得するステップと、
    前記測域センサーによって取得されるデータと、前記トータルステーションによって取得されるデータと、設計データとから、壁面の施工精度を算出するステップと、
    を有することを特徴とする施工精度算出方法。
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