JP2018053028A - 下塗り塗料用二液反応硬化型水性塗料組成物、並びにこれを用いた複層膜形成方法及び塗装体 - Google Patents

下塗り塗料用二液反応硬化型水性塗料組成物、並びにこれを用いた複層膜形成方法及び塗装体 Download PDF

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Abstract

【課題】耐薬品性に優れる下塗り塗膜を与える下塗り塗料用二液反応硬化型水性塗料組成物、並びにこれを用いた複層膜形成方法及び塗装体を提供する。【解決手段】本発明に係る下塗り塗料用二液反応硬化型水性塗料組成物は、エポキシ樹脂と、アミン樹脂とを含み、前記エポキシ樹脂において、エポキシ当量400〜1000g/eqのエポキシ樹脂とエポキシ当量150〜300g/eqのエポキシ樹脂との重量比が90:10〜60:40である。【選択図】なし

Description

本発明は、下塗り塗料用二液反応硬化型水性塗料組成物、並びにこれを用いた複層膜形成方法及び塗装体に関する。
従来、下塗り塗料を構成する有機溶剤系エポキシ樹脂塗料は、その品質が日本工業規格等において規格化されており、橋梁やプラント等の構造物に防食性を付与する目的で広く使用されている。しかしながら、近年、大気汚染防止や省資源等の観点から、従来の有機溶剤系エポキシ樹脂塗料から水性エポキシ樹脂塗料への転換が強く要望されている。
例えば、特許文献1では、エポキシ化合物と脂肪族ポリオール化合物との縮合生成物を含む主剤とポリアミンを含む硬化剤よりなる二液硬化型水性被覆組成物が提案されている。特許文献2では、エポキシ樹脂エマルジョンを含む水性防食塗料と、該水性防食塗料を基材面に塗装する防食塗装方法とが提案されている。特許文献3では、水性エポキシ樹脂系防食塗料と水性着色上塗塗料とを塗装する耐候性鋼の防食法が提案されている。
特開2006−257142号公報 特開2009−149791号公報 特開2002−35687号公報
従来の下塗り塗料用水性塗料組成物は、防食性には優れるものの、有機溶剤系塗料組成物に比べて、得られる下塗り塗膜の耐薬品性に劣る傾向があった。水性塗料組成物は、それを構成する原料を水に分散又は溶解させる必要があることから、親水成分を多く含むため、酸やアルカリに曝される環境下においては塗膜の溶解、膨れ等の塗膜欠陥を生じやすい。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、耐薬品性に優れる下塗り塗膜を与える下塗り塗料用二液反応硬化型水性塗料組成物、並びにこれを用いた複層膜形成方法及び塗装体を提供することを目的とする。
本発明者らは、下塗り塗料用二液反応硬化型水性塗料組成物に含まれるエポキシ樹脂において、エポキシ当量400〜1000g/eqのエポキシ樹脂とエポキシ当量150〜300g/eqのエポキシ樹脂との重量比を90:10〜60:40に調整することで、得られる下塗り塗膜の耐薬品性が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明に係る下塗り塗料用二液反応硬化型水性塗料組成物は、エポキシ樹脂と、アミン樹脂とを含み、前記エポキシ樹脂において、エポキシ当量400〜1000g/eqのエポキシ樹脂とエポキシ当量150〜300g/eqのエポキシ樹脂との重量比が90:10〜60:40である。
本発明に係る塗料組成物の好適例において、前記塗料組成物は、アスペクト比2〜1000の鱗片形状の無機粉体を更に含み、前記塗料組成物に含まれる不揮発分において、前記無機粉体の含有量が10〜40重量%である。
本発明に係る塗料組成物の別の好適例において、前記塗料組成物は、酸価20〜70mgKOH/gの分散剤を更に含み、前記塗料組成物に含まれる不揮発分において、前記分散剤の含有量が0.5〜5重量%である。
本発明に係る塗料組成物の別の好適例では、前記塗料組成物に含まれる不揮発分において、顔料体積濃度(PVC:Pigment Volume Concentration)が40%以下である。
本発明に係る塗料組成物の別の好適例において、せん断速度0.1s−1及び温度23℃における粘度が90〜400Pa・sであり、せん断速度10s−1及び温度23℃における粘度が1〜15Pa・sであり、せん断速度1,000s−1及び温度23℃における粘度が0.3〜1.5Pa・sである。
本発明に係る複層膜形成方法は、基材に下塗り塗料を塗装し乾燥させて厚さ110〜130μmの下塗り塗膜を形成することと、前記下塗り塗膜に上塗り塗料を塗装し乾燥させて厚さ25〜75μmの上塗り塗膜を形成することとを含み、
前記下塗り塗料は、本発明に係る塗料組成物からなり、
前記上塗り塗料は、アクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、塩素化ポリオレフィン系塗料、シリコーン樹脂系塗料、及びふっ素樹脂系塗料からなる群より選択される少なくとも1種を含む。
本発明に係る複層膜形成方法の好適例において、前記下塗り塗料は、せん断速度0.1s−1及び温度23℃における粘度が90〜400Pa・sであり、せん断速度10s−1及び温度23℃における粘度が1〜15Pa・sであり、せん断速度1,000s−1及び温度23℃における粘度が0.3〜1.5Pa・sであり、前記上塗り塗料は、せん断速度0.1s−1及び温度23℃における粘度が90〜500Pa・sであり、せん断速度10s−1及び温度23℃における粘度が1〜10Pa・sであり、せん断速度1,000s−1及び温度23℃における粘度が0.3〜1Pa・sである。
本発明に係る複層膜形成方法の別の好適例において、前記上塗り塗料は、主剤中にカルボキシル基を含有するとともに、硬化剤中にカルボジイミド基を含有する二液反応硬化型の水系塗料である。
本発明に係る塗装体は、基材と前記基材上に配置された下塗り塗膜とを備え、前記下塗り塗膜は、本発明に係る塗料組成物からなる下塗り塗料から形成されている。
本発明に係る塗装体の好適例において、前記塗装体は、更に、前記下塗り塗膜上に配置された上塗り塗膜を備え、前記上塗り塗膜は、アクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、塩素化ポリオレフィン系塗料、シリコーン樹脂系塗料、及びふっ素樹脂系塗料からなる群より選択される少なくとも1種を含む上塗り塗料から形成されている。
本発明によれば、耐薬品性に優れる下塗り塗膜を与える下塗り塗料用二液反応硬化型水性塗料組成物、並びにこれを用いた複層膜形成方法及び塗装体を提供することができる。
≪下塗り塗料用二液反応硬化型水性塗料組成物≫
本発明に係る下塗り塗料用二液反応硬化型水性塗料組成物は、エポキシ樹脂と、アミン樹脂とを含み、前記エポキシ樹脂において、エポキシ当量400〜1000g/eqのエポキシ樹脂とエポキシ当量150〜300g/eqのエポキシ樹脂との重量比が90:10〜60:40である。前記塗料組成物は、上記の構成をとることにより、耐薬品性に優れる下塗り塗膜を与えることができる。より具体的に、上記下塗り塗膜は、酸、アルカリ、塩水溶液、水、有機溶媒等の薬品に対する耐性に優れる。
上記塗料組成物において、不揮発分の含有量は、50〜70重量%であることが好ましく、55〜68重量%であることがより好ましく、58〜65重量%であることが更により好ましい。不揮発分の含有量が上記範囲内であると、十分な膜厚を有する下塗り塗膜を得やすく、また、十分な膜厚を得ることで下塗り塗膜の耐薬品性が向上しやすい。なお、本明細書において、下塗り塗料用水性塗料組成物に含まれる不揮発分とは、上記塗料組成物を110℃オーブンで3時間乾燥させた後に残留する成分をいう。
上記塗料組成物は、エポキシ樹脂を含む。エポキシ樹脂は、一般に、基材、特に金属基材に対する付着性が高く、また、基材、特に金属基材の腐食に影響する環境因子(例えば、水、酸素等)から基材を遮蔽する効果(遮蔽効果)もあるため、防食性に優れる樹脂である。
形成される塗膜の仕上がり性、硬化性、防食性等の観点から、上記エポキシ樹脂併用における平均のエポキシ当量は、100〜1,000g/eqであることが好ましく、200〜700g/eqであることがより好ましく、400〜600g/eqであることが更により好ましい。上記エポキシ当量が100g/eq以上であると、十分な塗膜物性が得られやすい。一方で、上記エポキシ当量が1,000g/eq以下であると、レベリング性が低下しにくく、均一な塗膜が得られやすい。特に、上記エポキシ樹脂において、エポキシ当量400〜1000g/eqのエポキシ樹脂とエポキシ当量150〜300g/eqのエポキシ樹脂との重量比は、通常、90:10〜60:40であり、好ましくは85:15〜65:35であり、より好ましくは80:20〜70:30である。エポキシ当量の異なる2種類のエポキシ樹脂を配合することで、エポキシ当量が150〜300g/eqのエポキシ樹脂を併用しない場合と比較して、塗膜の架橋密度が高くなり、耐薬品性に優れる塗膜が得られるとともに、ハンドリング性に優れた下塗り塗料となり得る。上記重量比が90:10〜60:40の範囲外であると、得られる下塗り塗膜の耐薬品性が向上しにくい。
上記エポキシ樹脂としては、1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する樹脂であることが好ましく、例えば、多価アルコール又は多価フェノールとハロヒドリンとを反応させて得られるものであり、具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリグリコール型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ化油、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル及びネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。これらの中でも、下塗り塗膜の機械的耐久性や防食性、基材に対する付着性等の観点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂が好ましい。なお、エポキシ樹脂は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂エマルジョン、エポキシ樹脂ディスパージョン、及び/又はエポキシ樹脂水溶液の形態で配合されるのが好ましい。なお、本発明において、エポキシ樹脂エマルジョンとは、エポキシ樹脂が水を主成分とする水性媒体中で分散してなる乳濁液を意味し、エポキシ樹脂ディスパージョンとは、エポキシ樹脂が水を主成分とする水性媒体中で分散してなる分散液を意味する。上記エポキシ樹脂エマルジョンは、特に制限されないが、通常の強制乳化方式(乳化剤及び高速撹拌機等を使用する方式)によって、水を主成分とする水性媒体中でエポキシ樹脂を乳化させることにより調製される。ここで、乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル系ノニオン界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合体等のポリエーテル類;該ノニオン界面活性剤及び該ポリエーテル類の少なくとも一方とジイソシアネート化合物との付加物等が挙げられる。なお、乳化剤は、1種単独で用いても、2種以上のブレンドとして用いてもよい。また、エポキシ樹脂エマルジョンの市販品としては、例えば、エポルジョンEA−1、2、3、7、12、20、55、及びHD2(ヘンケルジャパン社製);ユカレジンKE−002、KE−116、E−1022、KE−301C(吉村油化学社製);アデカレジンEM−101−50(アデカ社製);jER W1155R55、jER W3435R67、jER W2821R70(三菱化学社製)等が挙げられる。一方、エポキシ樹脂ディスパージョンの市販品としては、例えば、Beckpox EP2381(オルネクス社製);EPI−REZ6530−WH−53(モメンティブ社製)等が挙げられる。
前記塗料組成物に含まれる不揮発分において、上記エポキシ樹脂の含有量は、下塗り塗膜の硬化性、防食性等の観点から、20〜60重量%であることが好ましく、30〜50重量%であることがより好ましく、35〜45重量%であることが更により好ましい。
上記塗料組成物は、アミン樹脂を含む。アミン樹脂としては、エポキシ樹脂の硬化剤である限り、特に限定されず、例えば、アミン化合物が挙げられ、エポキシ樹脂との反応性の観点から、1分子中に2個以上のアミノ基を含有し、分子量120以上のポリアミン化合物が好ましい。上記ポリアミン化合物としては、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、トリアミノプロパン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、イソホロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン等の脂肪族ポリアミン;フェニレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン等の芳香族ポリアミン;ポリオキシエチレンジアミン、ポリオキシプロピレンジアミン、トリエチレングリコールジアミン、トリプロピレングリコールジアミン等の他のポリアミン化合物と、これらポリアミン化合物のアミノ基を変性してなる変性ポリアミン化合物とが挙げられる。なお、上記ポリアミン化合物の変性には、既知の方法が利用でき、変性反応の例としては、アミノ基のアミド化、アミノ基とカルボニル化合物とのマンニッヒ反応、アミノ基とエポキシ基との付加反応等が挙げられる。ここで、アミノ基にエポキシ基等が付加したタイプの変性ポリアミン化合物をアダクトタイプの変性ポリアミン化合物といい、防食性の観点から、アミノ基にエポキシ基が付加したエポキシアダクトタイプの変性ポリアミン化合物が好ましい。なお、アミン樹脂は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記アミン樹脂は、アミン樹脂エマルジョン、アミン樹脂ディスパージョン、及び/又はアミン樹脂水溶液の形態で配合されるのが好ましい。なお、本発明において、アミン樹脂エマルジョンとは、アミン樹脂が水を主成分とする水性媒体中で分散してなる乳濁液を意味し、アミン樹脂ディスパージョンとは、アミン樹脂が水を主成分とする水性媒体中で分散してなる分散液を意味する。なお、上記アミン樹脂としては、エマルジョン、ディスパージョン、又は水溶液の形態で入手可能な市販品を好適に使用できる。
上記アミン樹脂の含有量は、下塗り塗膜の硬化性、防食性等の観点から、上記エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量に対して、上記アミン樹脂中の活性水素が、好ましくは0.5〜1.2当量の範囲内となり、より好ましくは0.6〜1.0当量の範囲内となる量である。
上記塗料組成物は、アスペクト比2〜1000の鱗片形状の無機粉体を含んでもよい。上記塗料組成物が上記無機粉体を含むことにより、得られる下塗り塗膜の耐薬品性が向上しやすい。上記無機粉体は、その鱗片形状に基づき、水、酸素、塩化物等の腐食因子の侵入を阻害する効果や、下塗り塗膜の内部応力を小さくする効果を示す。下塗り塗膜の内部応カを小さくすることにより、基材に対する塗膜の付着性を更に向上でき、また、厚膜の下塗り塗膜を有利に形成することができる。
上記アスペクト比は、通常、2〜1000、好ましくは、2〜100、より好ましくは10〜90である。上記アスペクト比が2未満であると、上述の遮蔽効果が得られにくくなり、得られる下塗り塗膜の耐薬品性が向上しにくい。一方、上記アスペクト比が1000を超えると、塗装作業性が悪くなる場合や、成膜時において上記無機粉体が適切に配列されない場合がある。なお、本明細書において、鱗片形状の無機粉体のアスペクト比とは、当該無機粉体の50%体積平均径(D)と平均厚み(T)との比(D/T)をいう。ここで、50%体積平均径とは、体積基準粒度分布の50%粒子径(D50)を指し、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置を用いて測定される粒度分布から求められる。なお、上記無機粉体の粒子径は、レーザ回折・散乱法による球相当径で表される。また、本明細書において、平均厚みとは、SEM(走査電子顕微鏡)を用いて100個以上の上記無機粉体の厚みを測定し、これらの厚みを平均して求めた平均厚みをいう。
上記無機粉体としては、特に限定されず、例えば、タルク、マイカ、カオリンクレー、ガラスフレーク、雲母状酸化鉄等が挙げられ、下塗り塗膜の耐薬品性の観点から、タルク、マイカ、カオリンクレー、ガラスフレークが好ましい。なお、上記無機粉体は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記塗料組成物に含まれる不揮発分において、前記無機粉体の含有量は、下塗り塗膜の耐薬品性等の観点から、10〜40重量%であることが好ましく、12〜35重量%であることがより好ましく、15〜25重量%であることが更により好ましい。
上記塗料組成物は、酸価20〜70mgKOH/gの分散剤を含んでもよい。上記塗料組成物が上記分散剤を含むことにより、上記塗料組成物における各成分の分散安定性、特に、上記塗料組成物が顔料を含む場合には当該顔料の分散安定性が向上しやすい。上記分散剤は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記分散剤の酸価は、通常、20〜70mgKOH/g、好ましくは、20〜50mgKOH/g、より好ましくは20〜40mgKOH/gである。上記酸価が20〜70mgKOH/gの範囲内であると、得られる下塗り塗膜の耐酸性が悪化しにくい。
分散剤は、主に顔料の分散性を高める目的で用いられ、顔料に親和性のある構造と水に親和性のある構造とを併有する化合物からなる。上記分散剤としては、特に限定されず、例えば、市販品(例えば、ビックケミー社商品名:DISPERBYK、共栄社商品名:フローレン)等が用いられる。
前記塗料組成物に含まれる不揮発分において、前記分散剤の含有量は、上記塗料組成物における各成分の分散安定性等の観点から、0.5〜5重量%であることが好ましく、1〜4重量%であることがより好ましく、2〜3重量%であることが更により好ましい。
上記塗料組成物は、上述した成分の他に、エポキシ樹脂以外の結着樹脂、アスペクト比2〜1000の鱗片形状の無機粉体以外の顔料、粘性調整剤、有機溶媒、希釈剤、防錆剤、酸価20〜70mgKOH/gの分散剤以外の分散剤、消泡剤、沈降防止剤、防カビ剤、防腐剤、紫外線吸収剤、光安定剤、pH調整剤等を必要に応じて適宜含んでもよい。ここで、アスペクト比2〜1000の鱗片形状の無機粉体以外の顔料としては、特に限定されず、塗料業界において一般的に使用される着色顔料、防錆顔料、体質顔料等が挙げられる。着色顔料、防錆顔料、及び体質顔料の具体例としては、酸化チタン、ベンガラ、黄色酸化鉄、カーボンブラック、トリポリりん酸アルミニウム、りん酸亜鉛、縮合りん酸アルミニウム、メタホウ酸バリウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、カオリン、タルク、クレー、マイカ、アルミナ、ミョウバン、白土、水酸化マグネシウム、及び酸化マグネシウム等の無機顔料や、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ナフトールレッド、キナクリドンレッド、ベンズイミダゾロンイエロー、ハンザイエロー、ベンズイミダゾロンオレンジ、及びジオキサジンバイオレット等の有機顔料が挙げられる。上記顔料は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記塗料組成物に含まれる不揮発分において、顔料体積濃度(PVC)は、40%以下であることが好ましく、35%以下であることがより好ましく、30%以下であることが更により好ましい。上記顔料体積濃度(PVC)が40%以下であると、得られる下塗り塗膜の耐薬品性、特に耐酸性が向上しやすい。上記顔料体積濃度(PVC)の下限としては、特に限定されず、例えば、25%以上でよく、20%以上でもよい。
上記塗料組成物は、(1)せん断速度0.1s−1及び温度23℃における粘度、(2)せん断速度10s−1及び温度23℃における粘度、並びに(3)せん断速度1,000s−1及び温度23℃における粘度が、それぞれ、(1)90〜400Pa・s、(2)1〜15Pa・s、及び(3)0.3〜1.5Pa・sであることが好ましく、(1)150〜350Pa・s、(2)3〜10Pa・s、及び(3)0.4〜1.0Pa・sであることがより好ましく、(1)200〜300Pa・s、(2)4〜8Pa・s、及び(3)0.5〜0.7Pa・sであることが更により好ましい。上記(1)〜(3)の粘度がそれぞれ上記の範囲内であると、上記塗料組成物の塗装作業性が向上しやすく、十分な膜厚を有する下塗り塗膜を得やすい。上記(1)〜(3)の粘度の調整方法としては、例えば、上記塗料組成物において、粘性調整剤や水の配合量を調整する手法が挙げられる。粘性調整剤としては、特に限定されず、公知の粘性調整剤を用いることができる。
本発明に係る塗料組成物は、エポキシ樹脂と硬化剤であるアミン樹脂とを塗装直前に混合して使用する二液反応硬化型水性塗料組成物である。本発明に係る塗料組成物は、保存時には、エポキシ樹脂とアミン樹脂とを分けて含んでおり、塗装直前にこれらが混合される。エポキシ樹脂は、通常、水や必要に応じて適宜選択される各種成分と組み合わせて保存されており、これを主剤と称する。また、アミン樹脂も、通常、水や必要に応じて適宜選択される各種成分と組み合わせて保存されており、これを硬化剤混合物と称する。なお、本発明に係る塗料組成物の粘度を調整するため、主剤と硬化剤混合物とを混合した後に、水を更に加えてもよい。
≪複層膜形成方法≫
本発明に係る複層膜形成方法は、基材に下塗り塗料を塗装し乾燥させて厚さ110〜130μmの下塗り塗膜を形成することと、前記下塗り塗膜に上塗り塗料を塗装し乾燥させて厚さ25〜75μmの上塗り塗膜を形成することとを含み、
前記下塗り塗料は、本発明に係る塗料組成物からなり、
前記上塗り塗料は、アクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、塩素化ポリオレフィン系塗料、シリコーン樹脂系塗料、及びふっ素樹脂系塗料からなる群より選択される少なくとも1種を含む。
上記基材としては、特に限定されず、例えば、鉄鋼、亜鉛、アルミニウム、銅、スズ等の金属基材;コンクリート基材;ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、アクリル、ABS等のプラスチック基材が挙げられる。また、防食性をより向上させることを目的として下地処理されている鉄鋼基材等も適用できる。その下地処理としては、ジンクリッチペイント、亜鉛めっき、金属溶射等が挙げられる。なお、基材の形状としては、その用途に応じて様々な形状が存在し、例えば、板状等が挙げられる。上記基材は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
下塗り塗膜の厚さは、通常、110〜130μm、好ましくは115〜125μmである。下塗り塗膜の厚さが110〜130μmであると、下塗り塗膜の防食性、耐薬品性等が向上しやすい。
上塗り塗膜の厚さは、通常、25〜75μm、好ましくは50〜60μmである。上塗り塗膜の厚さが25〜75μmであると、隠蔽性に優れるとともに、耐候性が向上し、複層体としての塗膜寿命を長く維持できる。また、通常、下塗り塗膜と上塗り塗膜との間に中塗り塗膜を塗装するが、前述の利点を達成しうることから、この中塗り塗膜が不要となり、塗装工程を短縮することができる。
なお、下塗り塗膜の厚さも上塗り塗膜の厚さも乾燥膜厚を指す。本明細書において、乾燥膜厚とは、23℃、50%相対湿度の条件にて168時間乾燥した後の膜厚を指す。
上塗り塗膜は、単層であっても複層であってもよい。上塗り塗膜が複層である場合も、上塗り塗膜の厚さは、上述の通りである。上塗り塗膜が複層である場合としては、例えば、上記上塗り塗膜が第1上塗り塗膜と第2上塗り塗膜とからなる2層である場合(但し、第1上塗り塗膜が下塗り塗膜と接する。)が挙げられる。この場合、形成される複層膜は、下塗り塗膜、第1上塗り塗膜、及び第2上塗り塗膜がこの順序で積層された複層膜である。第1上塗り塗膜及び第2上塗り塗膜は、下塗り塗膜と中塗り塗膜と上塗り塗膜とからなる3層の複層膜における中塗り塗膜及び上塗り塗膜にそれぞれ該当する。上記3層の複層膜における中塗り塗膜に該当する第1上塗り塗膜を与える上塗り塗料としては、例えば、エポキシ樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料等が挙げられ、エポキシ樹脂系塗料が好ましい。上記3層の複層膜における上塗り塗膜に該当する第2上塗り塗膜を与える上塗り塗料としては、例えば、アクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、シリコーン樹脂系塗料、ふっ素樹脂系塗料が挙げられ、ウレタン樹脂系塗料が好ましい。
上記複層膜形成方法において、下塗り塗料の塗装及び上塗り塗料の塗装には、特に制限されず、既知の塗装手段、例えば、エアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、はけ塗り、ローラー塗り等が利用できる。塗料の乾燥温度は5〜35℃が好ましい。塗料の乾燥時間は、例えば、23℃、50%相対湿度においては、2〜24時間が好ましく、2〜16時間がより好ましい。なお、複層膜を形成するために次工程の塗料を塗り重ねる場合、例えば、23℃、50%相対湿度においては、4時間〜10日乾燥させると、支障なく塗り重ねることができる。更に、補修の観点から、本発明に係る塗料組成物を基材上に塗装する場合においては、塗装すべき基材を既に覆っている塗膜(旧塗膜)が存在している場合がある。
前記下塗り塗料の(1)せん断速度0.1s−1及び温度23℃における粘度、(2)せん断速度10s−1及び温度23℃における粘度、並びに(3)せん断速度1,000s−1及び温度23℃における粘度については、上記塗料組成物の同様の粘度について既に説明した通りである。
上記上塗り塗料は、(1)せん断速度0.1s−1及び温度23℃における粘度、(2)せん断速度10s−1及び温度23℃における粘度、並びに(3)せん断速度1,000s−1及び温度23℃における粘度が、それぞれ、(1)90〜500Pa・s、(2)1〜10Pa・s、及び(3)0.3〜1Pa・sであることが好ましく、(1)100〜400Pa・s、(2)3〜8Pa・s、及び(3)0.4〜0.8Pa・sであることがより好ましく、(1)200〜300Pa・s、(2)3〜7Pa・s、及び(3)0.5〜0.7Pa・sであることが更により好ましい。上記(1)〜(3)の粘度がそれぞれ上記の範囲内であると、上記上塗り塗料の塗装作業性が向上しやすく、十分な膜厚を有する上塗り塗料を得やすい。上記(1)〜(3)の粘度の調整方法としては、例えば、上記上塗り塗料において、粘性調整剤や水の配合量を調整する手法が挙げられる。粘性調整剤としては、特に限定されず、公知の粘性調整剤を用いることができる。
前記上塗り塗料は、保存時の安定性、主剤と硬化剤との混合時の反応性等の観点から、主剤中にカルボキシル基を含有するとともに、硬化剤中にカルボジイミド基を含有する二液反応硬化型の水系塗料であることが好ましい。
≪塗装体≫
本発明に係る塗装体は、基材と前記基材上に配置された下塗り塗膜とを備える塗装体であって、前記下塗り塗膜は、本発明に係る塗料組成物からなる下塗り塗料から形成されている。この塗装体は、例えば、基材に下塗り塗料を塗装し乾燥させて下塗り塗膜を形成することにより形成することができる。
上記塗装体は、更に、前記下塗り塗膜上に配置された上塗り塗膜を備えてもよく、前記上塗り塗膜は、アクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、塩素化ポリオレフィン系塗料、シリコーン樹脂系塗料、及びふっ素樹脂系塗料からなる群より選択される少なくとも1種を含む上塗り塗料から形成されている。この塗装体は、例えば、基材に下塗り塗料を塗装し乾燥させて下塗り塗膜を形成することと、前記下塗り塗膜に上塗り塗料を塗装し乾燥させて上塗り塗膜を形成することとにより形成することができる。
基材及び塗装方法は、本発明に係る複層膜形成方法において既に説明した通りである。また、他の点、例えば、下塗り塗膜の厚さ、上塗り塗膜の厚さ、上塗り塗膜が単層であっても複層であってもよい点についても、本発明に係る複層膜形成方法において既に説明した通りである。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。なお、下記の実施例及び比較例において、成分の量に関する「部」及び「%」は、それぞれ「重量部」及び「重量%」を表す。
<実施例1>
混合器に、イオン交換水を10.0部投入し、これに分散剤1 5.0部、消泡剤0.5部、マイカ14.0部、酸化チタン9.0部、トリポリりん酸アルミニウム7.0部を撹拌環境下で徐々に投入した。投入完了後、粒度が50μm以下になるまで混合した。次いで、上記混合器に、エポキシ樹脂エマルジョン1 40.0部、エポキシ樹脂エマルジョン2 10.0部、成膜助剤4.0部、粘性調整剤0.5部を撹拌環境下で徐々に投入し、10分間撹拌を行って、実施例1の主剤を調製した。この主剤と水系ポリアミン硬化剤1とを塗装直前に88:12の重量比で混合し、実施例1の塗料を調製した。
<実施例2〜25、比較例1〜6>
表1〜3に示す処方に従って、実施例1と同様の方法で実施例2〜25、比較例1〜6の塗料を調製した。
Figure 2018053028
Figure 2018053028
Figure 2018053028
(注1)jER W1155R55(三菱化学株式会社製エポキシ樹脂エマルション;不揮発分55%、エポキシ当量560g/eq)
(注2)エポルジョンEA−55(ヘンケルジャパン株式会社製エポキシ樹脂エマルション;不揮発分55% 、エポキシ当量495g/eq)
(注3)jER W3435R67(三菱化学株式会社製エポキシ樹脂エマルション;不揮発分67%、エポキシ当量271g/eq)
(注4)jER W2821R70(三菱化学株式会社製エポキシ樹脂エマルション;不揮発分70%、エポキシ当量234g/eq)
(注5)レプコマイカ M−325(株式会社レプコ製マイカ;平均アスペクト比20)
(注6)B−82(株式会社ヤマグチマイカ製マイカ;平均アスペクト比100)
(注7)Na−Ts(トピー工業株式会社製マイカ;平均アスペクト比1043)
(注8)RCF−600(日本板硝子株式会社製ガラスフレーク;平均アスペクト比120)
(注9)ASTRA−PLUS(株式会社イメリス ミネラルズ・ジャパン製;平均アスペクト比10)
(注10)Contour 1500(株式会社イメリス ミネラルズ・ジャパン製;平均アスペクト比59)
(注11)ディスパロン AQ360(楠本化成株式会社製;酸価27mgKOH/g、有効成分30%)
(注12)フローレン G−700DMEA(共栄社化学株式会社製;酸価39mgKOH/g、有効成分70%)
(注13)DISPERBYK−2060(ビックケミー社製;酸価5mgKOH/g、有効成分95%)
(注14)フジキュアーFXS−918−FA(T&K TOKA社製;水分散型変性脂肪族ポリアミン樹脂、活性水素当量180g/eq、不揮発分60%)
(注15)フジキュアーFXI−919(T&K TOKA社製;水可溶型変性脂肪族ポリアミン樹脂、活性水素当量160g/eq、不揮発分75%)
<塗板作製方法1>
実施例1〜25、比較例1〜6の塗料を、各々、磨き軟鋼板(SPCC−SB:0.8×70×150mm)に、乾燥膜厚が60μmとなるようスプレー塗装した。得られた塗膜を室温で1週間乾燥し、目的とする塗板を得た。得られた試験板の裏面を塩化ビニル系塗料でシールし、防錆性試験、耐水性試験、耐湿性試験に供した。
<塗板作製方法2>
実施例1〜25、比較例1〜6の塗料を、各々、磨き軟鋼板(SPCC−SB:0.8×70×150mm)に、乾燥膜厚が60μmとなるようスプレー塗装し、乾燥し、下塗り塗膜を形成した。その後、中塗り塗料として水性エポニックス中塗(大日本塗料株式会社製水性エポキシ樹脂中塗塗料)を乾燥膜厚が30μmとなるようにスプレー塗装し、乾燥させた。その後、更に、上塗り塗料として水性VトップH上塗(大日本塗料株式会社製水性ポリウレタン樹脂上塗塗料)を乾燥膜厚が25μmとなるようにスプレー塗装した。得られた3層の塗膜を室温で1週間乾燥し、目的とする塗板を得た。得られた試験板の裏面を塩化ビニル系塗料でシールし、耐アルカリ性試験、耐酸性試験、耐候性試験に供した。
<塗膜外観>
塗板作製方法1で作成した塗板の乾燥後の塗装外観を下記の基準に基づいて目視で評価した。
〇:塗膜表面が滑らかで塗膜外観に優れる。
△:塗膜表面に微小な凹凸があり、塗膜外観がやや劣る。
×:塗膜表面にはじき、ブツ、膨れ等の塗膜欠陥を生じ、塗膜外観が悪い。
<防錆性>
JIS K5600−7−9の塗膜の長期耐久性、サイクル腐食試験のサイクルDに準じて120サイクル試験した後、試験片に施したカット周辺に生じたさび及び膨れの発生程度を下記の基準に基づいて評価した。
◎:カット部から2mm以上の塗面にさび及び膨れ等の異常が無い。
○:カット部から4mm以上の塗面にさび及び膨れ等の異常が無い。
×:カット部から4mm以上の塗面にさび及び膨れ等の異常が発生。
<耐水性>
塗板作製方法1で得られた塗板を23℃の水中に28日間浸せきした後、水洗し、2時間風乾し、塗膜の外観を目視で判定した。
◎:変色、つやの低下がなく、異常がない。
○:つやの低下があるが、その他の異常はない。
×:割れ、はがれ、膨れ等の異常が発生している。
<耐湿性>
JIS K5600−7−2の塗膜の長期耐久性、耐湿性(連続結露法)に準じて120時間試験した後、試験片のカット周辺に生じたさび及び膨れの発生程度を下記の基準に基づいて評価した。
◎:カット部から1mm以上の塗面に赤さび及び膨れ等の異常が無い。
○:カット部から2mm以上の塗面に赤さび及び膨れ等の異常が無い。
×:カット部から2mm以上の塗面に赤さび及び膨れ等の異常が発生。
<耐アルカリ性>
JIS K 5659 7.15の耐アルカリ性に準じて、塗板作製方法2で得られた塗板を23℃の飽和水酸化カルシウム水溶液中に28日間浸せきした後、水洗し、2時間風乾し、塗膜の外観を目視で判定した。
◎:変色、つやの低下がなく、異常がない。
○:つやの低下があるが、その他の異常はない。
×:割れ、はがれ、膨れ等の異常が発生している。
<耐酸性>
JIS K 5659 7.16の耐酸性に準じて、塗板作製方法2で得られた塗板を23℃の0.5%硫酸水溶液に168時間浸せきした後、水洗し、2時間風乾し、塗膜の外観を目視で判定した。
◎:変色、つやの低下がなく、異常がない。
○:つやの低下があるが、その他の異常はない。
△:つやの低下が著しい、あるいは、塗膜の一部に微小な膨れがある。
×:割れ、はがれ、膨れ等の異常が発生している
<耐候性>
JIS K5600−7−7の塗膜の長期耐久性、促進耐候性及び促進耐光性(キセノンランプ法)のサイクルAに準じて2000時間試験した後の塗膜の光沢保持率及び塗膜の外観を目視で判定した。なお、光沢保持率は、BYKガードナー社製の光沢計(BYKガードナー・マイクロ−グロス)によって試験前後の塗膜の60°鏡面反射光沢度を測定し、以下の式によって算出した。
※光沢保持率(%)= 試験後の塗膜の鏡面光沢度(60°)/試験前の塗膜の鏡面光沢度(60°)×100
○:光沢保持率が80%以上で、且つ割れ、はがれ、膨れ等の異常がない。
×:光沢保持率が80%未満、若しくは割れ、はがれ、膨れが発生。
Figure 2018053028
Figure 2018053028
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Claims (10)

  1. エポキシ樹脂と、アミン樹脂とを含む下塗り塗料用二液反応硬化型水性塗料組成物であって、前記エポキシ樹脂において、エポキシ当量400〜1000g/eqのエポキシ樹脂とエポキシ当量150〜300g/eqのエポキシ樹脂との重量比が90:10〜60:40である塗料組成物。
  2. アスペクト比2〜1000の鱗片形状の無機粉体を更に含む請求項1に記載の塗料組成物であって、前記塗料組成物に含まれる不揮発分において、前記無機粉体の含有量が10〜40重量%である塗料組成物。
  3. 酸価20〜70mgKOH/gの分散剤を更に含む請求項1又は2に記載の塗料組成物であって、前記塗料組成物に含まれる不揮発分において、前記分散剤の含有量が0.5〜5重量%である塗料組成物。
  4. 前記塗料組成物に含まれる不揮発分において、顔料体積濃度(PVC)が40%以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の塗料組成物。
  5. せん断速度0.1s−1及び温度23℃における粘度が90〜400Pa・sであり、せん断速度10s−1及び温度23℃における粘度が1〜15Pa・sであり、せん断速度1,000s−1及び温度23℃における粘度が0.3〜1.5Pa・sである請求項1〜4のいずれか1項に記載の塗料組成物。
  6. 基材に下塗り塗料を塗装し乾燥させて厚さ110〜130μmの下塗り塗膜を形成することと、前記下塗り塗膜に上塗り塗料を塗装し乾燥させて厚さ25〜75μmの上塗り塗膜を形成することとを含む複層膜形成方法であって、
    前記下塗り塗料は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の塗料組成物からなり、
    前記上塗り塗料は、アクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、塩素化ポリオレフィン系塗料、シリコーン樹脂系塗料、及びふっ素樹脂系塗料からなる群より選択される少なくとも1種を含む方法。
  7. 前記下塗り塗料は、せん断速度0.1s−1及び温度23℃における粘度が90〜400Pa・sであり、せん断速度10s−1及び温度23℃における粘度が1〜15Pa・sであり、せん断速度1,000s−1及び温度23℃における粘度が0.3〜1.5Pa・sであり、
    前記上塗り塗料は、せん断速度0.1s−1及び温度23℃における粘度が90〜500Pa・sであり、せん断速度10s−1及び温度23℃における粘度が1〜10Pa・sであり、せん断速度1,000s−1及び温度23℃における粘度が0.3〜1Pa・sである請求項6に記載の方法。
  8. 前記上塗り塗料は、主剤中にカルボキシル基を含有するとともに、硬化剤中にカルボジイミド基を含有する二液反応硬化型の水系塗料である請求項6又は7に記載の方法。
  9. 基材と前記基材上に配置された下塗り塗膜とを備える塗装体であって、
    前記下塗り塗膜は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の塗料組成物からなる下塗り塗料から形成されている塗装体。
  10. 更に、前記下塗り塗膜上に配置された上塗り塗膜を備える請求項9に記載の塗装体であって、
    前記上塗り塗膜は、アクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、塩素化ポリオレフィン系塗料、シリコーン樹脂系塗料、及びふっ素樹脂系塗料からなる群より選択される少なくとも1種を含む上塗り塗料から形成されている塗装体。
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