JP2018052418A - 航走体回収装置および航走体の回収方法 - Google Patents

航走体回収装置および航走体の回収方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水中または水上を航走可能な航走体を、簡素で安価な構成により、安全且つ水面状況に影響されることなく母船に回収可能にする。【解決手段】航走体回収装置7は、母船の巻取装置と、この巻取装置から引き出されて曳航される回収索13と、回収索13の末端部に設けられ、回収索13の線径d1よりも大きな外径d2を有するエンドフロート14と、航走体2Aに設けられて回収索13を捕捉可能な捕捉フック15Aと、を備え、捕捉フック15Aの口径d3は、回収索13の線径d1よりも大きく、エンドフロート14の外径d2よりも小さく設定されている。【選択図】図7

Description

本発明は、水上または水中で用いる航走体を母船のウィンチやクレーン等の巻取装置を用いて母船に回収する際に用いる航走体回収装置および航走体の回収方法に関するものである。
従来、水中航走体を水中へ投入したり水中から回収したりする装置および方法として、例えば特許文献1に開示されているように、母船に備えられたクレーンにより水中航走体を投入・揚収する水中航走体の投入・揚収装置が知られている。この特許文献1の装置および方法によれば、母船の船首部、舷側部あるいは船尾部にクレーンを配置し、外方へ張り出させたクレーンのアームから繰り出されるロープの先端部と水中航走体の金具とを接続することにより、水中航走体を吊り上げるようになっている。
ところが、特許文献1の装置および方法では、クレーンから引き出される回収索と水中航走体との接続作業が水上で行われるため、波浪の影響を受け易い。そのため、海面が荒れると作業が非常に困難となったり、水中航走体を回収できなかったりするという不都合がある。
例えば特許文献2に開示されているように、水中航走体が容易に出入りできる水中ステーションを母船のクレーンを用いて水中に吊り下げたり、特許文献3に開示されているように、水中航走体が容易に出入りできる発射回収装置を母船の曳航ケーブルを用いて水中に曳航させたりしておき、この水中ステーションや発射回収装置に水中航走体を出入りさせて水中への投入および水中からの引き上げを容易に行うようにしたものもある。
特開2007−1565号公報 特開2003−26090号公報 特開2009−208511号公報
しかしながら、特許文献2,3のような水中ステーションや発射回収装置を母船から水中に吊り下げたり、水中で曳航したりするには、母船との衝突や接触を防ぐために、母船からできるだけ離れた位置にて作業しなければならず、このために大型のクレーンが必要になり、しかもこの大型クレーンを搭載できるだけの数100トン以上の大きな船舶が要求されるという不都合がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、簡素で安価な構成により、安全に、且つ水面状況に影響されることなく航走体の回収を容易に行うことができる航走体回収装置および航走体の回収方法を提供することを目的とする。
本発明の第1態様に係る航走体回収装置は、水中または水上を航走可能な航走体を、母船の巻取装置を用いて前記母船に回収するものであって、前記巻取装置と、前記巻取装置から引き出されて曳航される回収索と、前記回収索の末端部に設けられ、前記回収索の線径よりも大きな外径を有するエンドフロートと、前記航走体に設けられて前記回収索を捕捉可能な捕捉フックと、を備え、前記捕捉フックの口径は、前記回収索の線径よりも大きく、前記エンドフロートの外径よりも小さくされたものである。
上記のように構成された航走体回収装置は次のように使用される。
まず、母船のウィンチやクレーン等の巻取装置から回収索を所定の長さ引き出し、この状態で母船を低速航行させる。回収索の末端部には水面を浮遊するエンドフロートが設けられているため、このエンドフロートの抗力により、回収索は母船から後方に直線状に延びた状態で曳航され、所定のテンションが加わることにより、回収索の中間部は水面付近に保たれる。
次に、回収索の中間部を横切るように航走体を航走させる。上記のように回収索の中間部は水面付近に保たれているため、航走体に設けられた捕捉フックに回収索が引っ掛かって捕捉される。このように回収索が捕捉フックに捕捉されたら、回収索の巻き取りを開始する。これにより、回収索が捕捉フックをすり抜けて巻取装置に巻き取られてゆくが、回収索の末端部に設けられたエンドフロートの外径が捕捉フックの口径(回収索を保持する部分の内部寸法)よりも大きいため、エンドフロートが捕捉フックをすり抜けることはできない。したがって、エンドフロートを捕捉フックからの抜け止めとしながら、航走体を母船側に引き寄せて回収することができる。
この航走体回収装置は、母船に常備されているウィンチやクレーン等の巻取装置から延ばされる回収索の末端部にエンドフロートを設けるとともに、この回収索を捕捉可能な捕捉フックを航走体に設けた簡素な構成である。しかも、回収索によって航走体を水面よりも上方に吊り上げる必要がないため、大型のクレーン等を用いる必要がなく、小型の母船にて回収作業を行うことができる。また、水上において航走体を回収索に連結する作業を一切必要としない。したがって、簡素で安価な構成により、安全に、且つ水面状況に影響されることなく航走体の回収を容易に行うことができる。
上記構成の航走体回収装置において、前記母船に対する前記航走体の位置情報を取得する位置情報取得手段と、前記航走体を遠隔操作する遠隔操作部と、をさらに備えた構成としてもよい。
このように構成した場合には、母船に対する航走体の位置を確認しながら航走体を遠隔操作することができるため、回収索の中間部を横切るように航走体を航走させて回収索を捕捉フックで捕捉するにあたり、短時間で効率良く回収索を捕捉し、航走体を回収することができる。なお、母船に対するエンドフロートの位置も確認できるようにすることで、さらに効率良く航走体を回収することができる。
上記構成の航走体回収装置において、前記位置情報取得手段により取得された位置情報に基づき、前記母船に対する前記航走体の位置を示す位置表示部をさらに備えてもよい。
このように、母船に対する航走体の位置を位置表示部に表示することにより、より効率良く航走体を回収することができる。航走体のみならず、エンドフロートの相対位置も示すようにすれば、さらに効率良く航走体を回収することができる。
上記構成の航走体回収装置において、前記回収索は水面に浮かぶように形成されていることが好ましい。これにより、母船による曳航速度が低い時や、波が荒い時等においても回収索が沈下することがないため、航走体の捕捉フックによる回収索の捕捉を容易にし、回収作業の効率を高めることができる。
上記構成の航走体回収装置において、前記捕捉フックは、前記航走体の表面から突出して前記航走体の進行方向に向かって開口し、前記母船に曳航された前記回収索を捕捉するフック本体と、前記フック本体に捕捉された前記回収索の離脱を防止する抜け止めラッチと、を備えた構成としてもよい。
捕捉フックを上記のように構成することにより、フック本体に捕捉された回収索が抜け止めラッチによってフック本体からの離脱を防止されるため、一度捕捉した回収索を離脱させることなく捕捉フックに保持し続けることができ、前述のようにエンドフロートを抜け止めとしながら航走体を母船側に引き寄せる作業を確実に行うことができる。
上記構成の航走体回収装置において、前記航走体は水中を航走するものであり、前記捕捉フックは、前記航走体の表面から外方に出没可能に設けられていてもよい。これにより、航走体の回収作業時以外は捕捉フックを航走体の表面下に没入させておくことができ、捕捉フックの突出による水流抵抗の増加を無くして航走体の本来の性能を良好に保つことができる。
上記構成において、前記航走体は水中を航走するものであり、前記捕捉フックは、前記航走体の上面から上方に突出するとともに後傾したポール状であるとともに、その先端部が前下方に向かって曲がったフック状となっている構成としてもよい。
このように、捕捉フックを上方に突出し、且つ後傾するポール状に形成することにより、捕捉フックの長さの分だけ回収索を捕捉可能な範囲が拡がるため、回収索の捕捉率を高めることができる。
上記構成において、前記航走体は水中を航走するものであり、前記捕捉フックは、前記航走体に連結ケーブルを介して接続されながら水面に浮かび、前記母船に曳航された前記回収索を捕捉するフック本体と、前記フック本体に捕捉された前記回収索の離脱を防止する抜け止めラッチと、を備えた構成としてもよい。
このように構成すれば、航走体から延びる連結ケーブルの先端部に設けられた捕捉フックが水面に浮かんだ状態で航走体に曳航されるため、捕捉フックのフック本体が、水面付近を曳航されている回収索を容易に捕捉することができる。捕捉された回収索は、抜け止めラッチによってフック本体からの離脱を防止されるため、エンドフロートを抜け止めとしながら航走体を母船側に引き寄せる回収作業を確実に行うことができる。
上記構成において、前記航走体は水中を航走するものであり、前記捕捉フックは、前記航走体の先端部、且つ前記航走体の中心軸線に一致する中心連結点に連結されている構成としてもよい。
本構成によれば、捕捉フックが回収索を捕捉し、回収索によって航走体が牽引される時に、その牽引張力が航走体の中心軸線に沿って作用する。このため、航走体の中心軸線を揺する方向に働くモーメントを最小とし、航走体を回収索で牽引する時の揺動を最小限に抑えて、航走体の回収作業を容易にすることができる。
上記構成において、前記捕捉フックは、分離部を介して前記中心連結点から離れた位置に設けられるとともに、連結ケーブルを介して前記中心連結点に連結され、前記分離部は、前記捕捉フックが前記回収索を捕捉した後に該回収索からの牽引張力を受けることによって前記捕捉フックを前記航走体から分離させるようにしてもよい。
前記のように、捕捉フックを航走体の先端部、且つ航走体の中心軸線に一致する中心連結点に連結すると、回収索を捕捉しにくくなる。このため、捕捉フックを、回収索を捕捉しやすい航走体の上面等に分離部を介して設置するとともに、この捕捉フックと中心連結点との間を連結ケーブルで連結する。
捕捉フックが回収索を捕捉し、回収索から牽引張力を受けることにより、分離部が捕捉フックを航走体から分離させる。航走体から分離した捕捉フックは連結ケーブルを介して航走体の中心連結点に連結された状態となるため、回収索からの牽引張力が連結ケーブルを経て航走体の中心軸線沿いに作用し、航走体の中心軸線を揺する方向に働くモーメントの発生が抑制される。
このようにすれば、回収索を捕捉しやすい位置に捕捉フックを設置して回収索の捕捉率を高めながら、回収索の捕捉後は牽引張力に起因する航走体の揺動を極力抑制し、航走体を母船側に引き寄せて回収する作業を容易にすることができる。
上記構成において、前記航走体は水上を航走するものであり、前記捕捉フックは、前記航走体の船首ステム部における喫水線の直下となる高さに設けられている構成としてもよい。
本構成とした場合、航走体の船首ステム部(舳)が水面付近を曳航されている回収索の上に乗り上げた時に、ここに設けられた捕捉フックによって回収索を捕捉することができる。したがって、回収索の捕捉を容易にし、航走体の回収作業効率を高めることができる。
上記構成において、前記航走体は水上を航走するものであり、前記捕捉フックは、前記航走体の船首部に連結ケーブルを介して接続されながら水中に沈み、前記母船に曳航された前記回収索を捕捉するフック本体と、前記フック本体に捕捉された前記回収索の離脱を防止する抜け止めラッチと、を備えた構成としてもよい。
このように構成すれば、航走体の船首部から下方に延びる連結ケーブルの先端部に設けられた捕捉フックが水中に沈んだ状態で航走体に曳航されるため、捕捉フックのフック本体によって水面付近を曳航されている回収索を容易に捕捉することができる。捕捉された回収索は、抜け止めラッチによってフック本体からの離脱を防止されるため、エンドフロートを抜け止めとしながら航走体を母船側に引き寄せる回収作業を確実に行うことができる。
本発明の第2態様に係る航走体の回収方法は、母船の巻取装置から引き出されて前記母船に曳航され、その末端部に水面を浮遊するエンドフロートが設けられた回収索に対し、水上または水中を航走可能な航走体を横切るように航走させ、前記航走体に設けられた捕捉フックに前記回収索に捕捉させた後、前記回収索を前記巻取装置により巻き取ることにより、前記エンドフロートを前記捕捉フックからの抜け止めとしながら前記航走体を前記母船側に引き寄せて回収するものである。
この航走体の回収方法では、まず、母船のウィンチやクレーン等の巻取装置から回収索を所定の長さだけ引き出し、この状態で母船を低速航行させる。回収索の末端部には水面を浮遊するエンドフロートが設けられているため、このエンドフロートの抗力により、回収索は母船から後方に直線状に延びた状態で曳航され、所定のテンションが加わることにより、回収索の中間部は水面付近に保たれる。
次に、回収索の中間部を横切るように航走体を航走させる。上記のように回収索の中間部は水面付近に保たれているため、航走体に設けられた捕捉フックに回収索が引っ掛かって捕捉される。このように回収索が捕捉フックに捕捉されたら、回収索の巻き取りを開始する。これにより、回収索が捕捉フックをすり抜けて巻取装置に巻き取られてゆくが、回収索の末端部に設けられたエンドフロートが捕捉フックを通過できずに引っ掛かり、捕捉フックからの抜け止めとなる。ここからさらに回収索を巻き取ることにより、航走体を母船側に引き寄せて回収することができる。
この回収方法によれば、母船に常備されているウィンチやクレーン等の巻取装置を利用しながら、航走体に捕捉フックを設けるという簡素で安価な構成により、安全に、且つ水面状況に影響されることなく航走体の回収を容易に行うことができる。
上記の回収方法において、前記母船の前記巻取装置から前記回収索を所定の長さだけ引き出して水面上に展開し、該回収索を曳航する回収索展開、曳航ステップと、前記母船と前記エンドフロートと前記航走体の各々の位置情報を取得する位置情報取得ステップと、前記航走体に対し、前記母船と前記エンドフロートとの間を通過するように航走ルートを設定する航走ルート設定ステップと、前記航走ルートに沿って前記航走体を航走させる航走ステップと、前記航走体に設けられた捕捉フックが前記回収索を捕捉したか否かを判定する捕捉判定ステップと、前記捕捉フックが前記回収索を捕捉できた場合に、前記巻取装置を作動させて前記回収索を巻き取る巻取ステップと、前記航走体を前記母船内に回収する回収ステップと、を設けてもよい。
この場合、まず位置情報取得ステップにおいて、レーダーシステムやGPS等により母船とエンドフロートと航走体の位置情報が取得され、次に、航走ルート設定ステップにおいて、航走体が母船とエンドフロートとの間を通過するように航走体の航走ルートが設定され、次に、航走ステップにおいて航走が行われる。航走体が母船とエンドフロートとの間を航走する際に、航走体に設けられた捕捉フックにより、母船に曳航された回収索を捕捉する。
捕捉判定ステップでは、捕捉フックによって回収索が捕捉されたか否かが判定される。この判定は、例えば捕捉フックに設けられた捕捉検出スイッチが回収索の捕捉によりONになるか否か等を判定材料として行われる。
航走体の捕捉フックが回収索を捕捉できた場合には巻取ステップに移行し、母船の巻取装置により回収索を巻き取る。これにより、回収索が捕捉フックをすり抜けて巻取装置に巻き取られてゆき、回収索の末端部に設けられたエンドフロートが捕捉フックに当接した時点で、エンドフロートを抜け止めとしながら航走体を母船側に引き寄せて回収することができる。
航走体が母船に引き寄せられたら回収ステップに移行し、母船の船尾部等に装備されている揚収斜板(傾斜台)等から航走体を引き上げて母船内に回収する。このように、各ステップを踏んで航走体の回収作業を行うことにより、航走体を確実且つ容易に回収することができる。
上記の回収方法において、前記捕捉フックが前記回収索を捕捉できなかった場合に、前記航走体に対し、前記母船と前記エンドフロートとの間を再度通過するように航走ルートを再設定する航走ルート再設定ステップと、再設定された前記航走ルートに沿って前記航走体を再航走させる再航走ステップと、をさらに備えたものとしてもよい。
この場合、初回の航走によって捕捉フックが回収索を捕捉できなかった場合には航走ルート再設定ステップに移行し、航走体が母船とエンドフロートとの間を再度通過するように航走ルートが再設定され、次に再航走ステップにおいて再設定された航走ルートに沿って航走体の再航走が行われる。これにより、回収索を捕捉できるまで自動的に航走を反復させて航走体の回収効率を高めることができる。
以上のように、本発明に係る航走体回収装置および航走体の回収方法によれば、簡素で安価な構成により、安全に、且つ水面状況に影響されることなく航走体の回収を容易に行うことができる。
本発明の第1実施形態を示す回収索捕捉前の全体斜視図である。 第1実施形態における回収索捕捉後の全体斜視図である。 第1実施形態における回収索巻き取り時の全体斜視図である。 第1実施形態における航走体回収時の全体斜視図である。 第1実施形態における航走体回収完了後の全体斜視図である。 第1実施形態における航走体の側面図である。 第1実施形態における捕捉フックの側面図である。 第1実施形態における回収索捕捉前の航走体の側面図である。 第1実施形態における回収索捕捉後の航走体の側面図である。 位置表示部の一例を示す図である。 第1実施形態における回収索巻き取り時の全体側面図である。 航走体の回収方法をフローチャートで示す図である。 本発明の第2実施形態を示す航走体の側面図である。 本発明の第3実施形態を示す航走体の側面図である。 第3実施形態における捕捉フックの側面図である。 第3実施形態における回収索捕捉前の航走体の側面図である。 第3実施形態における回収索捕捉後の航走体の側面図である。 本発明の第4実施形態を示す航走体の側面図である。 第4実施形態における捕捉フックの側面図である。 第4実施形態における回収索捕捉前の航走体の側面図である。 第4実施形態における回収索捕捉後の航走体の側面図である。 本発明の第5実施形態を示す航走体の側面図である。 第5実施形態における捕捉フックの側面図および上面図である。 第5実施形態における回収索捕捉前の航走体の側面図である。 第5実施形態における回収索捕捉後の航走体の側面図である。 本発明の第6実施形態を示す航走体の側面図である。 第6実施形態における回収索捕捉前の航走体の側面図である。 第6実施形態における回収索捕捉後の航走体の側面図である。 本発明の第7実施形態を示す回収索捕捉前の全体斜視図である。 第7実施形態における回収索捕捉後の全体斜視図である。 第7実施形態における回収索巻き取り時の全体斜視図である。 第7実施形態における航走体回収時の全体斜視図である。 第7実施形態における航走体回収完了後の全体斜視図である。 本発明の第7実施形態を示す航走体の側面図である。 本発明の第8実施形態を示す回収索捕捉前の航走体の側面図である。 第8実施形態における回収索捕捉後の航走体の側面図である。 本発明の第9実施形態を示す回収索捕捉前の航走体の側面図である。 第9実施形態における回収索捕捉後の航走体の側面図である。 本発明の第10実施形態を示す回収索捕捉前の航走体の側面図である。 第10実施形態における捕捉フックの側面図および下面図である。 第10実施形態における回収索捕捉後の航走体の側面図である。
以下、本発明に係る航走体回収装置7および航走体回収方法の複数の実施形態について図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
図1〜図5は、母船1によって航走体2Aを回収する作業の流れを示す全体斜視図である。各部の構成を説明すると、母船1は、例えばその船尾部に揚収斜板(傾斜台)3を備えており、その傾斜上部にウィンチやクレーン等の巻取装置4が設けられている。揚収斜板3は、図5に示すように母船1の後部甲板5上に引き上げることができる。
航走体回収装置7は、巻取装置4を用いて航走体2Aを母船1に回収するものである。本実施形態に示す航走体2Aは水中を航走するものであり、具体的には無人海中(海底)探査機等を例示することができるが、後の実施形態に示すように水上を航走するもの(図29〜図41参照)であってもよい。この航走体2Aは信号電波SWによる遠隔操縦が可能であることが好ましいが、例えば浮上後に一定領域を往復するように自律行動するようなものも考えられる。
図6に示すように、航走体2Aの尾部には推進用のスクリュープロペラ10と、姿勢を制御する縦横舵11とが設けられている。スクリュープロペラ10は航走体2Aに内蔵された図示しない駆動モータに回転駆動されて航走体2Aを推進させる。縦横舵11は航走体2Aに内蔵された図示しないサーボモータによって動かされる。さらに航走体2Aの内部には駆動モータやサーボモータの電源バッテリが収容されている。航走体2Aは、内部タンクにバラスト水を注入して潜航したり、バラスト水を排出して浮上したりすることができる。これらの動作は母船1からの遠隔操作により行われるのが一般的であるが、自律的に潜航、浮上するようにしたものも考えられる。
航走体回収装置7は、巻取装置4と、揚収斜板3と、巻取装置4から引き出されて母船1に曳航される回収索13と、この回収索13の末端部に設けられたエンドフロート14と、図6〜図9および図11に示すように、航走体2Aに設けられた捕捉フック15Aと、母船1の内部に設けられた位置表示画面16(位置表示部)と、航走体2Aを遠隔操作する遠隔操作部17と、母船制御部18と、航走体制御部19とを備えて構成されている。母船制御部18は、航走体回収装置7の各種の制御を行うと同時に、後述するように、母船1に対する航走体2Aの位置情報を取得する位置情報取得手段としても機能する。
回収索13としては、ウィンチ用として一般的な金属ワイヤー(金属ケーブル)でもよいが、航走体2Aを母船1に引き寄せる際の張力に十分耐え得るものであれば樹脂ケーブルやロープ等の非金属材料で形成されたものでもよい。特に、水面に浮かぶように形成されたものが好ましい。ポリアミド繊維やアラミド繊維(商品名ケブラー)等のような、強靭ではあるものの、比重が水より大きな材質の場合は、これを例えばパイプ状に形成したり、水よりも比重が小さい材質の繊維と組み合わせたり、気泡を含むように加工したりすることによって水に浮く回収索13とすることが考えられる。
回収索13の末端部に設けられるエンドフロート14は、水上を浮遊することができ、図7に示すように、回収索13の線径d1よりも大きな外径d2の中空構造を有している。例えば、回収索13の線径d1として10mm〜20mm程度、エンドフロート14の外径d2として200mm〜500mm程度を例示することができる。エンドフロート14の材質としては樹脂が好適であるが、後述するようにエンドフロート14は航走体2Aに設けられた捕捉フック15Aをすり抜ける回収索13の抜け止めとなって航走体2Aの曳航および回収に伴う張力を受ける部材であるため、この張力に十分耐え得る強度を備えていなければならない。
図7に拡大して示すように、航走体2Aに設けられた捕捉フック15Aは、航走体2Aの前頭部付近における上部表面から上方に向かって突出したフック本体21と、このフック本体21にヒンジ22によって枢着されたレバー状の抜け止めラッチ23とを備えて構成されている。フック本体21は、例えば背の高いアウターフック21aと背の低いインナーフック21bとが対向するように組み合わされて側面視で略G字形状をなしたもので、航走体2Aの進行方向に向かって開口している。この略G字形状の開口部から、後述するように母船1に曳航される回収索13が捕捉される。
図7に示すように、抜け止めラッチ23のヒンジ22はアウターフック21aの中間部に設けられており、抜け止めラッチ23の自由端がインナーフック21bの先端に下方からバネ付勢されて当接している。このため、回収索13は、アウターフック21aとインナーフック21bとの間の開口部から抜け止めラッチ23を押し開いてインナーフック21bの内側に捕捉され、一旦捕捉された回収索13は抜け止めラッチ23によって外方への離脱を防止される。
抜け止めラッチ23には捕捉検出スイッチ24が設けられており、回収索13によって抜け止めラッチ23が押し開かれると、この捕捉検出スイッチ24がONになり、その情報が航走体制御部19に記憶されて回収索13が捕捉されたことがデータ化され、そのデータが母船制御部18に転送されるようになっている。捕捉検出スイッチ24を設ける代わりに、例えば小型水中カメラを配置して回収索13の捕捉をオペレータが目視で確認することも考えられる。しかしこれらの構成に限定されることはなく、要するに捕捉フック15Aに回収索13が捕捉されたか否かを判定できればよい。
図7に示すように、捕捉フック15Aの口径d3、即ちアウターフック21aとインナーフック21bと抜け止めラッチ23とに囲まれて回収索13が保持される部分の高さ寸法および前後長さ寸法は、回収索13の線径d1よりも大きく、エンドフロート14の外径d2よりも小さく設定されている。例えば、回収索13の線径d1が10mm〜20mm程度、エンドフロート14の外径d2が200mm〜500mm程度であるとすれば、捕捉フック15Aの口径d3は30mm〜100mm程度に設定される。
前述のように位置情報取得手段としても機能する母船制御部18は、レーダーシステムやGPS(衛星測位システム)等を利用して母船1に対する航走体2Aおよびエンドフロート14の位置情報を取得し、この位置情報LIを位置表示画面16に出力する(図1参照)。
位置表示画面16は、位置情報LIに基づき、図1および図10に示すように、母船1に対する航走体2Aとエンドフロート14の相対位置を示す。例えば、位置表示画面16の中央部に母船1が表示され、その周囲に航走体2Aとエンドフロート14が表示される。
なお、レーダーシステムを用いて位置情報LIを取得する場合は、母船1から発信される探知電波を反射し易くするため、航走体2Aやエンドフロート14の表面に電波反射体(リフレクタ)を設けたり、逆に航走体2Aやエンドフロート14から電波を発信させたりして位置の検知を容易にすることが考えられる。
ところで、エンドフロート14は回収索13を介して母船1に曳航されるため、母船1が直進している限り、エンドフロート14は母船1の後方、且つ回収索13の長さ分だけ離れた位置にあると推定できる。このため、エンドフロート14が位置表示画面16中に表示されなくても航走体2Aの回収作業を行うことができる。あるいはエンドフロート14の推定位置を位置表示画面16中に表示してもよい。
航走体2Aを遠隔操作する遠隔操作部17は、母船1の母船制御部18と、母船1の外部に設けられた送信アンテナ27と、航走体2Aの航走体制御部19と、航走体2Aの外部に設けられた受信アンテナ28とを備えて構成されている。母船1の送信アンテナ27から送信される信号電波SWが航走体2Aの受信アンテナ28に受信されることにより航走体2Aが遠隔制御される。
以上のように構成された航走体回収装置7を使って航走体2Aを母船1に回収する方法を、図1〜図9、図11、および図12に示すフローチャートの各ステップも参照しながら説明する。
航走体2Aの回収作業が開始されたら、まず、図1に示すように母船1の巻取装置4から回収索13を所定の長さ引き出して水面上に展開させ、この状態で母船1を低速航行させて回収索13を曳航する(回収索展開、曳航ステップS1)。回収索13の末端部には水上を浮遊するエンドフロート14が設けられているため、このエンドフロート14の抗力により、回収索13は母船1から後方に直線状に延びた状態で曳航され、所定のテンションが加わることにより、回収索13の中間部は水面付近に保たれる。
次に、母船制御部18により、母船1に対する航走体2Aとエンドフロート14の位置情報を取得する(位置情報取得ステップS2)。具体的には、レーダーシステムやGPS等を利用して母船1に対する航走体2Aおよびエンドフロート14の位置情報を取得し、この位置情報を、図10に示すように位置表示画面16に出力する。オペレータは、位置表示画面16に表示された母船1と航走体2Aとエンドフロート14の相対位置関係を目視で確認することができる。
次に、航走体2Aが回収索13の中間部を横切る航走ルートを設定する(航走ルート設定ステップS3)。具体的には、母船1を操船するか、あるいは航走体2Aを遠隔操作し(両方行ってもよい)、図1および図10に示すように回収索13の側方に航走体2Aが位置するように位置を調整する。この設定は自動的に行われるようにしてもよい。なお、先に航走体2Aの位置情報を取得し、これに基づいて、母船1の航行ルート・航行速度・回収索13の引き出し長さ等を決定する場合もあり得る。
次に、設定された航走ルートに沿って回収索13の中間部を横切るように航走体2Aを航走させる(航走ステップS4)。図8に示すように、回収索13の中間部は水面WS付近に保たれているため、図2、図7に示すように航走体2Aの前頭部に設けられた捕捉フック15Aに回収索13を引っ掛けて捕捉することができる。但し、波の影響等により、必ずしも初回の航走で捕捉フック15Aが回収索13を捕捉できるとは限らない。
そこで、捕捉フック15Aに設けられた捕捉検出スイッチ24がONになったか否かによって回収索13が捕捉フック15Aに捕捉されたかどうかを判定する(捕捉判定ステップS5)。回収索13が捕捉されていない場合(S5→NO)は、航走体2Aが航走ルートを完走したか否かが判定される(航走ルート完走判定ステップS6)。
航走体2Aが航走ルートを完走していない場合(S6→NO)は、回収索13の捕捉判定(捕捉判定ステップS5)と航走ルートの完走判定(航走ルート完走判定ステップS6)とが繰り返されて待機ルーティンとなる。
航走体2Aが航走ルートを完走している場合(S6→YES)は、それ以上待機しても捕捉フック15Aによる回収索13の捕捉が見込めないため、航走ルートが再設定され(航走ルート再設定ステップS3’)、この再設定された航走ルートに沿って航走体を再航走させる(再航走ステップ(S4’)。以後、ステップS3’からステップS6のルーティンが反復される。
回収索13が捕捉フック15Aに捕捉されたことが判定されたら(S5→YES)、図3、図11に示すように母船1の巻取装置4による回収索13の巻き取りを開始する(巻取ステップS7)。捕捉フック15Aは回収索13の中間部を捕捉しているため、回収索13を巻き取ることによって回収索13が捕捉フック15Aをすり抜けて巻取装置4に巻き取られてゆくが、図7に示すように回収索13の末端部に設けられたエンドフロート14の外径d2が捕捉フック15Aの口径d3よりも大きいため、エンドフロート14が捕捉フック15Aをすり抜けることはできず、エンドフロート14は捕捉フック15Aに当接する(図9、図11参照)。
したがって、エンドフロート14を捕捉フック15Aからの抜け止めとしながら、回収索13を巻き取って航走体2Aを母船1側に引き寄せることができる。なお、この巻き取り操作の最中も母船1を微速で前進させておくことにより、水面が荒れている時であっても航走体2Aが母船1の船体に衝突することを防止できる。次に、図4に示すように航走体2Aを揚収斜板3の上に揚収し、最後に図5に示すように揚収斜板3ごと航走体2Aを後部甲板5上に引き上げ(回収ステップS8)、航走体2Aの回収作業が終了する。
この航走体回収装置7は、母船1に常備されているウィンチやクレーン等の巻取装置4から延ばされる回収索13の末端部にエンドフロート14を設けるとともに、この回収索13を捕捉可能な捕捉フック15Aを航走体2Aに設けた簡素な構成である。
しかも、回収索13によって航走体2Aを水面よりも上方に吊り上げる必要がないため、大型のクレーン等を用いる必要がなく、小型の母船1にて回収作業を行うことができる。
また、水上において航走体2Aを回収索13に連結する作業を一切必要としない。したがって、簡素で安価な構成により、安全に、且つ水面状況に影響されることなく航走体2Aの回収を容易に行うことができる。
さらに、この航走体回収装置7は、母船1に対するエンドフロート14と航走体2Aの相対位置を示す位置表示画面16と、航走体2Aを遠隔操作する遠隔操作部17とを備えているため、母船1に対するエンドフロート14と航走体2Aの相対位置を確認しながら航走体2Aを遠隔操作することができる。したがって、回収索13の中間部を横切るように航走体2Aを航走させて回収索13を捕捉フック15Aで捕捉するにあたり、短時間で効率良く回収索13を捕捉し、航走体2Aを回収することができる。
しかも、位置表示画面16によって航走体2Aやエンドフロート14の動向を把握できるため、例えば航走体2Aの捕捉フック15Aが回収索13を捕捉した場合には、航走体2Aの速度が急激に低下する、あるいはエンドフロート14が母船1側に引き寄せられる、といった特有の動きからも回収索13の捕捉完了を確認することができる。したがって、捕捉フック15Aの抜け止めラッチ23に捕捉検出スイッチ24を設けたり、小型水中カメラで回収索13の捕捉を確認したりすることが必須ではなくなり、これによって航走体2A側の装置構成を簡略化することができる。
回収索13を水面に浮かぶように形成することにより、母船1による曳航速度が低い時や、波が荒い時等においても回収索13が水面下に沈下しにくくなるため、捕捉フック15Aによる回収索13の捕捉を容易にし、航走体2Aの回収作業効率を高めることができる。
ところで、捕捉フック15Aは、航走体2Aの表面から突出し、航走体2Aの進行方向に向かって開口し、母船1に曳航された回収索13を捕捉するフック本体21と、このフック本体21に捕捉された回収索13の離脱を防止する抜け止めラッチ23とを備えた構成である。このため、フック本体21に捕捉された回収索13が抜け止めラッチ23によってフック本体21からの離脱を防止される。したがって、一度捕捉した回収索13を離脱させることなく捕捉フック15Aに保持し続けることができ、前述のようにエンドフロート14を抜け止めとしながら航走体2Aを母船1側に引き寄せる作業を確実に行うことができる。
[第2実施形態]
図13は、本発明の第2実施形態を示す航走体2Bの側面図である。この航走体2Bも、第1実施形態の航走体2Aと同じく水中を航走するものである。この航走体2Bは、第1実施形態の捕捉フック15Aと同形状の捕捉フック15Bを備えているが、この捕捉フック15Bが航走体2Bの表面から外方(上方)に出没可能に設けられている点において第1実施形態の航走体2Aと相違しており、その他の構成においては同様である。
ここでは、例えば捕捉フック15Bの台座部31の後端部にヒンジ32が設けられており、このヒンジ32を支点に台座部31ごと捕捉フック15Bが航走体2Bの内部に収容可能とされ、内部に収容された収容位置15Baと、外部に突出した突出位置15Bbとの間を回動し、各位置15Ba,15Bbにてロックされるようになっている。
捕捉フック15Bを収容位置15Baから突出位置15Bbに突出させる駆動源としては、バネ等の付勢部材、モータ、油圧等を例示することができる。収容位置15Baから突出位置15Bbへの突出動作は遠隔操作により行えるようにしなければならない。例えばバネの付勢力によって捕捉フック15Bを収容位置15Baから突出位置15Bbに突出させる場合には、バネ付勢力に抗して捕捉フック15Bを収容位置15Baに保持しておく図示しない係合部材を設けておき、この係合部材をソレノイド等でスライドさせることによって係合を解除し、捕捉フック15Bを突出位置15Bbに突出させる、いわゆる飛び出し機構とすることが考えられる。なお、突出位置15Bbから収容位置15Baへの収容動作は動力を用いずに手動で行うようにすれば内部機構を簡略化することができる。
このように捕捉フック15Bを出没可能に設けることにより、航走体2Bの回収作業時以外は捕捉フック15Bを航走体2Bの表面下に没入させておくことで、捕捉フック15Bの突出による水流抵抗の増加を無くして航走体2Bの本来の性能を良好に保つことができる。そして、航走体2Bの回収時には、遠隔操作により捕捉フック15Bを収容位置15Baから突出位置15Bbに突出させ、回収索13を捕捉することができる。
[第3実施形態]
図14〜図17は、本発明の第3実施形態を示す航走体2Cおよび捕捉フック15Cの側面図である。この航走体2Cも水中を航走するものであり、その基本構成は第1実施形態の航走体2Aと同様である。
この航走体2Cの捕捉フック15Cは、第2実施形態の捕捉フック15Bと同じく、航走体2Cの表面から上方に出没可能に設けられている。例えば、航走体2Cの前頭部上面には、進行方向に沿う溝状のフック収容凹部35が設けられており、このフック収容凹部35の後端部に設けられたヒンジ36を軸にポール状の捕捉フック15Cが軸着され、ヒンジ36から前方に倒れてフック収容凹部35内に収容された収容位置15Caと、外部に突出した突出位置15Cbとの間を回動するようになっている。突出位置15Cbにおいて捕捉フック15Cはやや後傾した姿勢となる(例えば垂直を0°として後方に10°〜20°程度)。
捕捉フック15Cを収容位置15Caから突出位置15Cbに突出させる機構は、バネ等の付勢部材とソレノイド等の解除部材とを用いた飛び出し機構とするのが簡素で遠隔操作性も良く好適である。この場合、捕捉フック15Cは付勢力によって突出位置15Cbに突出した姿勢に保たれるが、捕捉フック15Cを前方に引く力が作用すると、図17に示すように捕捉フック15Cが付勢力に抗して前方に倒れ、航走体2Cの表面に沿うようになっている。収容位置15Caから突出位置15Cbへの突出動作は遠隔操作により行えるようにしなければならないが、逆に収容動作は手動で行うようにしてもよい。
捕捉フック15Cの先端部には、突出位置15Cbにおいて前下方に向かって曲がるフック本体37が形成されており、図15に拡大して示すように、フック本体37の基部に、ヒンジ38を軸とするレバー状の抜け止めラッチ39が設けられている。抜け止めラッチ39はバネ付勢されてその自由端がフック本体37の先端付近に内側から当接している。フック本体37の、抜け止めラッチ39よりも内側の口径d3は、回収索13の線径d1よりも大きく、エンドフロート14の外径d2よりも小さく設定されている。
以上のように構成された航走体2Cにおいて、図16に示すように水面WS付近を曳航されている回収索13は、図15に示すように捕捉フック15Cの根元付近もしくは中間部に前方から当接した後、後傾した突出位置15Cbの姿勢で前進している捕捉フック15Cの前縁に沿って上方に滑り、抜け止めラッチ39を押し開いてフック本体37の内側に捕捉される。一旦捕捉された回収索13は抜け止めラッチ39によりフック本体37からの離脱を防止される。
捕捉フック15Cが回収索13を捕捉した後に回収索13の巻き取りが開始されると、回収索13が捕捉フック15Cのフック本体37をすり抜けて巻取装置4に巻き取られてゆくが、回収索13の末端部に設けられたエンドフロート14の外径d2がフック本体37の口径d3よりも大きいため、エンドフロート14がフック本体37をすり抜けることはなく、エンドフロート14はフック本体37に当接して抜け止めとなり、回収索13によって航走体2Cを牽引可能になる。回収索13による牽引時には、図17に示すように捕捉フック15Cが前方に回動し、フック本体37が航走体2Cの上面に近接するため、航走体2Cに近い位置に牽引力が作用し、牽引中における航走体2Cの揺動等を小さくすることができる。
本実施形態のように、捕捉フック15Cを、その突出位置15Cbにおいて上方に突出し、且つ後傾するポール状に形成することにより、捕捉フック15Cの長さの分だけ回収索13を捕捉可能な範囲が拡がるため、回収索13の捕捉率を高めることができる。例えば、航走体2Cが水面WS上に完全に浮上していなくても、捕捉フック15Cによって回収索13を捕捉することができる。また、収容位置15Caでは捕捉フック15Cがフック収容凹部35内に収容されて航走体2Cの表面から突出しないため、捕捉フック15Cの突出による水流抵抗の増加を無くすことができる。
[第4実施形態]
図18〜図21は、本発明の第4実施形態を示す航走体2Dおよび捕捉フック15Dの側面図である。この航走体2Dも水中を航走するものであり、その基本構成は第1実施形態の航走体2Aと同様である。
この航走体2Dの捕捉フック15Dは、第3実施形態の捕捉フック15Cと同様に、航走体2Dの前頭部上面から上方に起立しつつ後傾したポール状であり、図19に拡大して示すように、その先端にフック本体37と抜け止めラッチ39とを備えている。
航走体2Dの前頭部上面には、進行方向に沿う溝状のフック収容凹部35が設けられており、捕捉フック15Dは、フック収容凹部35の後端部に設けられたヒンジ36を軸に、前方に倒れてフック収容凹部35内に収容された収容位置15Daと、外部に突出した突出位置15Dbとの間を回動するようになっている。突出位置15Dbにおける姿勢は第3実施形態と同じく後傾している。
捕捉フック15Dを収容位置15Daから突出位置15Dbに突出させる機構等は第3実施形態と同様のものでよい。第3実施形態との相違点は、突出位置15Dbにおいて捕捉フック15Dが前方に回動しないようにロックされる点と、捕捉フック15Dとヒンジ36との間に分離部42が設けられている点である。
また、フック収容凹部35の前端部から航走体2Dの先端部、且つ航走体2Dの中心軸線Cに一致する中心連結点Pまで延びるケーブル収容溝43が形成されており、中心連結点Pと捕捉フック15Dとが連結ケーブル44で連結されている。連結ケーブル44はケーブル収容溝43に収容される。
上記のように、捕捉フック15Dは、分離部42を介して中心連結点Pから離れた位置に設けられるとともに、連結ケーブル44を介して中心連結点Pに連結されている。分離部42は、捕捉フック15Dが所定値以上の外力で引っ張られることにより、捕捉フック15Dをヒンジ36から分離させる。
以上のように構成された航走体2Dにおいて、図20に示すように水面付近を浮遊する回収索13は、図19に示すように捕捉フック15Dの根元付近もしくは中間部に当接した後、後傾した突出位置15Dbの姿勢で前進している捕捉フック15Dの前縁に沿って上方に滑り、抜け止めラッチ39を押し開いてフック本体37の内側に捕捉される。一旦捕捉された回収索13は抜け止めラッチ39によりフック本体37からの離脱を防止される。
捕捉フック15Dが回収索13を捕捉した後に回収索13の巻き取りが開始されると、第3実施形態と同様に、回収索13のエンドフロート14がフック本体37に当接して抜け止めとなり、回収索13によって航走体2Dが母船1側に引き寄せられる。この時の牽引張力により、図21に示すように、分離部42が捕捉フック15Dをヒンジ36、即ち航走体2Dから分離させる。したがって、捕捉フック15Dは連結ケーブル44を介して航走体2Dの先端部、且つ航走体2Dの中心軸線Cに一致する中心連結点Pに連結された状態となる。
これにより、回収索13の牽引張力が航走体2Dの中心軸線Cに沿って作用するため、航走体2Dの中心軸線Cを揺する方向に働くモーメントを最小とし、航走体2Dを回収索13で牽引する時の揺動を最小限に抑えて、航走体2Dの回収作業を容易にすることができる。
例えば、捕捉フック15Dを最初から航走体2Dの中心連結点Pに設けたと仮定すると、水中を航走する航走体2Dの形状的な関係上、捕捉フック15Dがどのような形状であっても回収索13を捕捉しにくくなる。本実施形態では、捕捉フック15Dの初期位置を、回収索13を捕捉しやすい航走体2Dの上面に分離部42を介した位置とするとともに、この捕捉フック15Dと中心連結点Pとの間を連結ケーブル44で連結した。これにより、回収索13を捕捉しやすい位置に捕捉フック15Dを設置して回収索13の捕捉率を高めながら、回収索13の捕捉後は捕捉フック15Dを分離させて中心連結点Pに連結し、回収索13の牽引張力に起因する航走体2Dの揺動を極力抑制し、航走体2Dを母船1側に引き寄せて回収する作業を容易にすることができる。
なお、図示しないが、変形例として、分離部42を設けずに、ヒンジ36から連結点Pまでの間に、例えば溝状のスライドレールを設け、このスライドレールに沿ってヒンジ36をスライド可能にし、捕捉フック15Dに回収索13からの牽引張力が加わった際に、ヒンジ36が捕捉フック15Dと共にスライドレール沿いにスライドして連結点Pに移動するように構成してもよい。
[第5実施形態]
図22〜図25は、本発明の第5実施形態を示す航走体2Eおよび捕捉フック15Eの側面図である。この航走体2Eも水中を航走するものであり、その基本構成は第1実施形態の航走体2Aと同様である。
図22に示すように、捕捉フック15Eは航走体2Eの前頭部に連結ケーブル47を介して接続され、捕捉フック15Eと連結ケーブル47との間に浮上用フロート48が連結されている。図23に拡大して示すように、捕捉フック15Eは、例えば4つの鉤状のフック本体50が上面視で十字状に配置されており、各フック本体50の基部にヒンジ51を軸とするレバー状の抜け止めラッチ52が設けられている。抜け止めラッチ52はバネ付勢されてその自由端が各フック本体50の先端付近に内側から当接している。各フック本体50の、抜け止めラッチ52よりも内側の口径d3は、回収索13の線径d1よりも大きく、エンドフロート14の外径d2よりも小さく設定されている。抜け止めラッチ52の機能は先の各実施形態と同様である。
航走体2Eの前頭部には、例えば鉛直方向に延びるフック収容孔54が形成されており、その内部に、捕捉フック15Eを構成するフック本体50と浮上用フロート48と連結ケーブル47とがまとめて収容され、水中での抵抗にならないようになっている。連結ケーブル47の一端はフック収容孔54の上部開口部付近に接続されている。この上部開口部は特に閉塞されないが、小孔であるため大きな抵抗にはならない。必要によりこの上部開口部を蓋部材で閉塞することも考えられる。
このように構成すれば、図24に示すように、航走体2Eから延びる連結ケーブル47の先端部に設けられた捕捉フック15Eが、浮上用フロート48の浮力によって水面に浮かんだ状態で航走体2Eに曳航される。このため、捕捉フック15Eのフック本体50が、水面WS付近を曳航されている回収索13を容易に捕捉することができる。捕捉された回収索13は、抜け止めラッチ52によってフック本体50からの離脱を防止されるため、図25に示すように、エンドフロート14を抜け止めとしながら航走体2Eを母船1側に引き寄せる作業を確実に行うことができる。
[第6実施形態]
図26〜図28は、本発明の第6実施形態を示す航走体2Fおよび捕捉フック15Fの側面図である。この航走体2Fおよび捕捉フック15Fならびに捕捉フック15Fの収容部の基本構造は第5実施形態のものと同様である。
第5実施形態との相違点は、図26に示すように、捕捉フック15Fを航走体2Fに連結する連結ケーブル56が、航走体2Fの先端部、且つ航走体2Fの中心軸線Cに一致する中心連結点Pに連結されている点と、航走体2Fの前頭部に連結ケーブル56を収容するケーブル収容溝57が形成されている点である。
このように構成すれば、図27に示すように、航走体2Fから延びる連結ケーブル56の先端部に設けられた捕捉フック15F(フック本体50)が、浮上用フロート48の浮力によって水面に浮かんだ状態で航走体2Fに曳航される。このため、捕捉フック15Fによって水面付近を曳航されている回収索13を容易に捕捉することができる。
捕捉した回収索13によって航走体2Fが牽引される時は、図28に示すように、捕捉フック15Fは連結ケーブル56を介して航走体2Fの先端部、且つ航走体2Fの中心軸線Cに一致する中心連結点Pに連結された状態となる。このため、回収索13の牽引張力を航走体2Fの中心軸線Cに沿って作用させ、航走体2Fの中心軸線Cを揺する方向に働くモーメントを最小とし、航走体2Fを回収索13で牽引する時の揺動を最小限に抑えて、航走体2Fの回収作業を容易にすることができる。
[第7実施形態]
図29〜図33は、母船1によって航走体2Gを回収する作業の流れを示す全体斜視図である。本実施形態では、航走体2Gが水上を航走するものであること以外は、図1〜図5に示す構成および回収手順と変わらないため、航走体2G以外の各部の説明や回収手順の説明等は省略する。
航走体2Gは例えば水上艇であり、図34に示すように、航走体2Gに搭載されている航走体制御部19は、操縦者による操作と、母船1からの遠隔操作との両方を可能にするものである。また、遠隔操作時に母船1の送信アンテナ27から送信される信号電波SWを受信して航走体制御部19に出力する受信アンテナ61と、位置情報を取得するレーダ装置62等が搭載されている。航走体2Gの尾部には推進用のスクリュープロペラ63を備えた船外機64が設けられている。
この航走体2Gにおいて、回収索13を捕捉する捕捉フック15Gは、航走体2Gの船首ステム部(舳)65にて、喫水線よりもやや低い位置に設けられている。具体的には、航走体2Gの停止時、あるいは低速航走時(概ね10ノット以下)に、捕捉フック15Gが水面WSの直下に位置するように設置されている。この捕捉フック15Gは、第1実施形態における捕捉フック15A(図7参照)と同じ構成のものであり、その開口部が前上方を向くように設置されている。
このように、構成した場合、航走体2Gの船首ステム部65が水面WS付近を曳航されている回収索13の上に乗り上げた時に、ここに設けられた捕捉フック15Gによって回収索13を捕捉することができる。したがって、回収索13の捕捉を容易にし、捕捉フック15Gの回収作業効率を高めることができる。
[第8実施形態]
図35,図36は、本発明の第8実施形態を示す航走体2Hの側面図である。この航走体2Hの基本構造は第7実施形態の航走体2Gと同様である。本実施形態では、第7実施形態のものと同様な捕捉フック15Ha,15Hbが、航走体2Hの船首ステム部(舳)65において上下に複数(例えば2つ)設置されている。これらの捕捉フック15Ha,15Hbは、両方ともその開口部が前上方を向いている。
上側の捕捉フック15Haは、喫水線よりもやや低い位置、即ち航走体2Hの停止時、あるいは低速航走時(概ね10ノット以下)に、水面WSの直下に位置するように設置されている。
また、下側の捕捉フック15Hbは、図36に示すように、航走体2Hの高速航走時(概ね20ノット以上)において船首ステム部が持ち上がった時、もしくは航走体2Hが比較的大きな波を受けて船首ステム部が上下に大きく揺動した時においても水面WS上に露出しない位置に設置されている。
こうした場合、水面WSが比較的穏やかな時は上側の捕捉フック15Haによって回収索13を捕捉することができ、水面WSに大きな波があって航走体2Hの船首ステム部が上下に大きく揺動するような時は、上下いずれかの捕捉フック15Ha,15Hbによって回収索13を捕捉することができる。したがって、回収索13の捕捉率を高めることができる。
[第9実施形態]
図37,図38は、本発明の第9実施形態を示す航走体2Iの側面図である。この航走体2Iの基本構造は第7、第8実施形態の航走体2G,2Hと同様である。
本実施形態では、航走体2Iの船首ステム部65に、第3実施形態に示す捕捉フック15Cと同様なポール状の捕捉フック15Iが設けられている。この捕捉フック15Iは、船首ステム部65における喫水線よりも十分に高い位置に設けられたヒンジ69から吊り下げられて前後左右に揺動可能に設置されており、そのフック本体70が前方に向いて開いている。フック本体70の構造等は第3実施形態の捕捉フック15Cのフック本体37と同様であるため、説明は省略する。
捕捉フック15Iの長さは、航走体2Iの停止時、あるいは低速航走時(概ね10ノット以下)にフック本体70が水面下に没し、且つ、航走体2Iの高速航走時(概ね20ノット以上)において船首ステム部65が持ち上がった時、もしくは航走体2Iが比較的大きな波を受けて船首ステム部65が上下に大きく揺動した時にフック本体70が水面上に露出する程度の長さに設定されている。
本構成において、図37に示すように、水面WS付近を曳航されている回収索13は捕捉フック15Iの中間部に前方から当接した後、ヒンジ69を軸に後傾した姿勢で前進している捕捉フック15Iの前縁に沿って下方に滑り、抜け止めラッチ71を押し開いてフック本体70の内側に捕捉される。一旦捕捉された回収索13は抜け止めラッチ71によってフック本体70からの離脱を防止される。
捕捉フック15Iが回収索13を捕捉した後に回収索13の巻き取りが開始されると、回収索13が捕捉フック15Iのフック本体70をすり抜けて巻取装置4に巻き取られてゆくが、回収索13の末端部に設けられたエンドフロート14の外径がフック本体70の口径よりも大きいため、エンドフロート14がフック本体70をすり抜けることはなく、エンドフロート14はフック本体70に当接して抜け止めとなり、回収索13によって航走体2Iを牽引可能になる。
本構成によれば、水面WS付近を曳航されている回収索13が上下に移動する範囲をカバーするように捕捉フック15Iが上下方向に長く延在しているため、回収索13の捕捉率を高めることができる。
[第10実施形態]
図39〜図41は、本発明の第10実施形態を示す航走体2Jの側面図である。この航走体2Jの基本構造は第7〜第9実施形態の航走体2G〜2Iと同様である。
本実施形態では、航走体2Jの船首部に設けられたケーブルアイ74に、連結ケーブル75を介して捕捉フック15Jが接続され、捕捉フック15Jと連結ケーブル75との間に錘77が連結されている。錘77の重量は捕捉フック15Jを水中に確実に沈められるものとする。
図40に拡大して示すように、捕捉フック15Jは、例えば4つの鉤状のフック本体78が下面視で十字状に配置されており、各フック本体78の基部にヒンジ79を軸とするレバー状の抜け止めラッチ80が設けられている。抜け止めラッチ80はバネ付勢されてその自由端が各フック本体78の先端付近に内側から当接している。各フック本体78の、抜け止めラッチ80よりも内側の口径d3は、回収索13の線径d1よりも大きく、エンドフロート14の外径d2よりも小さく設定されている。抜け止めラッチ80の機能は先の各実施形態と同様である。
このように構成すれば、図39に示すように、航走体2Jの船首部から下方に延びる連結ケーブル75の先端部に設けられた捕捉フック15Jが錘77の重量によって水中に沈んだ状態で航走体2Jに曳航されるため、捕捉フック15Jのフック本体78によって水面WS付近を曳航されている回収索13を容易に捕捉することができる。捕捉された回収索13は、抜け止めラッチ80によってフック本体78からの離脱を防止されるため、エンドフロート14を抜け止めとしながら航走体2Jを母船1側に引き寄せる回収作業を確実に行うことができる。なお、航走体2Jの回収作業時以外は、捕捉フック15Jを艇上に引き上げておくのが望ましい。
以上に説明したように、本実施形態に係る航走体回収装置および航走体の回収方法によれば、簡素で安価な構成により、安全に、且つ水面状況に影響されることなく航走体の回収を容易に行うことができる。
なお、本発明は上記の各実施形態の構成のみに限定されるものではなく、適宜変更や改良を加えることができ、このように変更や改良を加えた実施形態も本発明の権利範囲に含まれるものとする。例えば、母船や航走体の形状等は必ずしも上記実施形態のものでなくてもよい。また、上記の各実施形態を組み合わせる等してもよい。
1 母船
2A〜2J 航走体
4 巻取装置
7 航走体回収装置
13 回収索
14 エンドフロート
15A〜15J 捕捉フック
16 位置表示画面(位置表示部)
17 遠隔操作部
18 母船制御部(位置情報取得手段)
19 航走体制御部
21,37,50,70,78 フック本体
23,39,52,71,80 抜け止めラッチ
42 分離部
44,47,56,75 連結ケーブル
65 船首ステム部
d1 回収索の線径
d2 エンドフロートの外径
d3 捕捉フックの口径
C 航走体の中心軸線
LI 位置情報
P 中心連結点
S1 回収索展開、曳航ステップ
S2 位置情報取得ステップ
S3 航走ルート設定ステップ
S3’ 航走ルート再設定ステップ
S4 航走ステップ
S4’ 再航走ステップ
S5 捕捉判定ステップ
S7 巻取ステップ
S8 回収ステップ
SW 信号電波

Claims (15)

  1. 水中または水上を航走可能な航走体を、母船の巻取装置を用いて前記母船に回収するための航走体回収装置であって、
    前記巻取装置と、
    前記巻取装置から引き出されて曳航される回収索と、
    前記回収索の末端部に設けられ、前記回収索の線径よりも大きな外径を有するエンドフロートと、
    前記航走体に設けられて前記回収索を捕捉可能な捕捉フックと、を備え、
    前記捕捉フックの口径は、前記回収索の線径よりも大きく、前記エンドフロートの外径よりも小さい航走体回収装置。
  2. 前記母船に対する前記航走体の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
    前記航走体を遠隔操作する遠隔操作部と、
    をさらに備えた請求項1に記載の航走体回収装置。
  3. 前記位置情報取得手段により取得された位置情報に基づき、前記母船に対する前記航走体の位置を示す位置表示部をさらに備えた請求項2に記載の航走体回収装置。
  4. 前記回収索は水面に浮かぶように形成されている請求項1に記載の航走体回収装置。
  5. 前記捕捉フックは、
    前記航走体の表面から突出して前記航走体の進行方向に向かって開口し、前記母船に曳航された前記回収索を捕捉するフック本体と、
    前記フック本体に捕捉された前記回収索の離脱を防止する抜け止めラッチと、
    を備えて構成されている請求項1に記載の航走体回収装置。
  6. 前記航走体は水中を航走するものであり、
    前記捕捉フックは、前記航走体の表面から外方に出没可能に設けられている請求項1に記載の航走体回収装置。
  7. 前記航走体は水中を航走するものであり、
    前記捕捉フックは、前記航走体の上面から上方に突出するとともに後傾したポール状であるとともに、その先端部が前下方に向かって曲がったフック状となっている請求項1に記載の航走体回収装置。
  8. 前記航走体は水中を航走するものであり、
    前記捕捉フックは、前記航走体に連結ケーブルを介して接続されながら水面に浮かび、
    前記母船に曳航された前記回収索を捕捉するフック本体と、
    前記フック本体に捕捉された前記回収索の離脱を防止する抜け止めラッチと、
    を備えて構成されている請求項1に記載の航走体回収装置。
  9. 前記航走体は水中を航走するものであり、
    前記捕捉フックは、前記航走体の先端部、且つ前記航走体の中心軸線に一致する中心連結点に連結されている請求項1に記載の航走体回収装置。
  10. 前記捕捉フックは、分離部を介して前記中心連結点から離れた位置に設けられるとともに、連結ケーブルを介して前記中心連結点に連結され、
    前記分離部は、前記捕捉フックが前記回収索を捕捉した後に該回収索からの牽引張力を受けることによって前記捕捉フックを前記航走体から分離させる請求項9に記載の航走体回収装置。
  11. 前記航走体は水上を航走するものであり、
    前記捕捉フックは、前記航走体の船首ステム部における喫水線の直下となる高さに設けられている請求項1に記載の航走体回収装置。
  12. 前記航走体は水上を航走するものであり、
    前記捕捉フックは、前記航走体の船首部に連結ケーブルを介して接続されながら水中に沈み、
    前記母船に曳航された前記回収索を捕捉するフック本体と、
    前記フック本体に捕捉された前記回収索の離脱を防止する抜け止めラッチと、
    を備えて構成されている請求項1に記載の航走体回収装置。
  13. 母船の巻取装置から引き出されて前記母船に曳航され、その末端部に水面を浮遊するエンドフロートが設けられた回収索に対し、水上または水中を航走可能な航走体を横切るように航走させ、前記航走体に設けられた捕捉フックに前記回収索に捕捉させた後、前記回収索を前記巻取装置により巻き取ることにより、前記エンドフロートを前記捕捉フックからの抜け止めとしながら前記航走体を前記母船側に引き寄せて回収する航走体の回収方法。
  14. 前記母船の前記巻取装置から前記回収索を所定の長さ引き出して水面上に展開し、該回収索を曳航する回収索展開、曳航ステップと、
    前記母船と前記エンドフロートと前記航走体の各々の位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
    前記航走体に対し、前記母船と前記エンドフロートとの間を通過するように航走ルートを設定する航走ルート設定ステップと、
    前記航走ルートに沿って前記航走体を航走させる航走ステップと、
    前記航走体に設けられた捕捉フックが前記回収索を捕捉したか否かを判定する捕捉判定ステップと、
    前記捕捉フックが前記回収索を捕捉できた場合に、前記巻取装置を作動させて前記回収索を巻き取る巻取ステップと、
    前記航走体を前記母船内に回収する回収ステップと、
    を備えた請求項13に記載の航走体の回収方法。
  15. 前記捕捉フックが前記回収索を捕捉できなかった場合に、前記航走体に対し、前記母船と前記エンドフロートとの間を再度通過するように航走ルートを再設定する航走ルート再設定ステップと、
    再設定された前記航走ルートに沿って前記航走体を再航走させる再航走ステップと、
    をさらに備えた請求項14に記載の航走体の回収方法。
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