JP2018052143A - 変速機 - Google Patents

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将英 宮崎
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弘昭 山田
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裕 村松
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Hiroaki Kuramoto
浩明 蔵本
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Abstract

【課題】ハイブリッド車両に搭載され、デュアルクラッチを備えた変速機の小型化を図ること。
【解決手段】自動変速機1は、動力伝達軸10と同軸上に設けられ、動力伝達軸10と動力伝達軸8との間で動力を伝達または遮断する奇数段用の摩擦クラッチ11と、内側クラッチドラム17Bと同軸上に設けられ、内側クラッチドラム17Bと外側クラッチドラム17Aとの間で動力を伝達または遮断する偶数段用の摩擦クラッチ12とを有する。さらに、動力伝達軸10と外側クラッチドラム17Aとの間で動力を伝達または遮断するドグクラッチ45と、外側クラッチドラム17Aと動力伝達軸8との間で動力を伝達または遮断するドグクラッチ46とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載された変速機に関する。
従来、モータと内燃機関を駆動源とするハイブリッド車両に搭載され、デュアルクラッチを備えた変速機としては、例えば、特許文献1に記載されるものが知られている。この変速機は、エンジンおよびエンジンと直列に設けられたモータとを備えたハイブリッド車両に搭載されており、エンジンおよびモータに直列に設置されている。変速機は、デュアルクラッチを備えており、デュアルクラッチは、変速機構と直列に設けられている。
WO2014/010545号公報
このような従来の変速機にあっては、デュアルクラッチが変速機構と直列に設けられているので、変速機の寸法が直列方向に大きくなってしまう。
さらに、モータがエンジンと変速機との間において変速機と直列に設置されているので、ハイブリッド車両の寸法が直列方向、例えば、車両の幅方向に長くなってしまう。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、ハイブリッド車両に搭載され、デュアルクラッチを備えた変速機の小型化を図ることを目的とするものである。
本発明は、クランク軸を有する内燃機関およびモータ軸を有するモータを駆動源とするハイブリッド車両に搭載され、前記内燃機関に対して前記クランク軸の回転中心軸方向に直列に設置される変速機であって、第1の入力軸および前記第1の入力軸と同軸上に設置される第2の入力軸と、前記第1の入力軸および前記第2の入力軸と平行に設置される第1の出力軸および第2の出力軸と、前記第1の入力軸、前記第1の出力軸および前記第2の出力軸に設けられ、少なくとも1つ以上の第1の変速段を構成し、前記第1の入力軸から前記第1の出力軸または前記第2の出力軸に動力を伝達する第1の変速ギヤ群と、前記第2の入力軸、前記第1の出力軸および前記第2の出力軸に設けられ、少なくとも1つ以上の第2の変速段を構成し、前記第2の入力軸から前記第1の出力軸または前記第2の出力軸に動力を伝達する第2の変速ギヤ群と、前記第1の入力軸および前記第2の入力軸と平行に設置され、前記内燃機関から動力が伝達される第1の動力伝達軸と、前記第1の入力軸および前記第2の入力軸と平行に設置され、前記モータから動力が伝達される第2の動力伝達軸と、前記第1の入力軸および前記第2の入力軸と平行に設置され、前記第1の入力軸に動力を伝達する第3の動力伝達軸と、前記第1の入力軸および前記第2の入力軸と平行に設置され、前記第2の入力軸に動力を伝達する第4の動力伝達軸と、前記第1の動力伝達軸と同軸上に設けられ、前記第1の動力伝達軸と前記第3の動力伝達軸との間で動力を伝達または遮断する第1の摩擦クラッチと、前記第2の動力伝達軸と同軸上に設けられ、前記第2の動力伝達軸と前記第4の動力伝達軸との間で動力を伝達または遮断する第2の摩擦クラッチと、前記第1の動力伝達軸と前記第2の動力伝達軸との間で動力を伝達または遮断する第1の噛合式クラッチと、第2の動力伝達軸と前記第3の動力伝達軸との間で動力を伝達または遮断する第2の噛合式クラッチとを備え、前記第1の入力軸および前記第2の入力軸を前記モータ軸に対して平行に設置することにより、前記モータと並列に設けられることを特徴とする。
このように上記の本発明によれば、ハイブリッド車両に搭載され、デュアルクラッチを備えた変速機の小型化を図ることができる。
図1は、本発明の第1の実施例に係る変速機を備えたハイブリッド車両のスケルトン図である。 図2は、本発明の第1の実施例に係る変速機を備えたハイブリッド車両の運転状態における奇数段用の摩擦クラッチ、偶数段用の摩擦クラッチ、ドグクラッチおよびシフトスリーブの切換状態を示す動作図である。 図3は、本発明の第1の実施例に係る変速機を備えたハイブリッド車両の模式図であり、エンジンと第1の変速ギヤ群との間の動力伝達経路を示している。 図4は、本発明の第1の実施例に係る変速機を備えたハイブリッド車両において、エンジン走行時の変速段が1速段のときの動力伝達経路を示す図である。 図5は、本発明の第1の実施例に係る変速機を備えたハイブリッド車両において、エンジン走行時の変速段が2速段のときの動力伝達経路を示す図である。 図6は、本発明の第1の実施例に係る変速機を備えたハイブリッド車両において、エンジン走行時の変速段が3速段のときの動力伝達経路を示す図である。 図7は、本発明の第1の実施例に係る変速機を備えたハイブリッド車両において、エンジン走行時の変速段が4速段のときの動力伝達経路を示す図である。 図8は、本発明の第1の実施例に係る変速機を備えたハイブリッド車両において、エンジン走行時の変速段が5速段のときの動力伝達経路を示す図である。 図9は、本発明の第1の実施例に係る変速機を備えたハイブリッド車両において、エンジン走行時の変速段が6速段のときの動力伝達経路を示す図である。 図10は、本発明の第1の実施例に係る変速機を備えたハイブリッド車両において、エンジン走行時の変速段が7速段のときの動力伝達経路を示す図である。 図11は、本発明の第1の実施例に係る変速機を備えたハイブリッド車両において、エンジン走行時の変速段が後進段のときの動力伝達経路を示す図である。 図12は、本発明の第1の実施例に係る変速機を備えたハイブリッド車両において、モータ走行時の変速段が4速段のときの動力伝達経路を示す図である。 図13は、本発明の第1の実施例に係る変速機を備えたハイブリッド車両において、停車発電時の動力伝達経路を示す図である。 図14は、本発明の第1の実施例に係る変速機を備えたハイブリッド車両において、モータ走行からエンジン走行に移行時の動力伝達経路を示す図である。 図15は、本発明の第2の実施例に係る変速機を備えたハイブリッド車両のスケルトン図である。 図16は、本発明の第2の実施例に係る変速機を備えたハイブリッド車両の運転状態における奇数段用の摩擦クラッチ、偶数段用の摩擦クラッチ、ドグクラッチおよびシフトスリーブの切換え状態を示す動作図である。 図17は、本発明の第2の実施例に係る変速機を備えたハイブリッド車両の模式図であり、エンジンと第2の変速ギヤ群との間の動力伝達経路を示している。 図18は、本発明の第2の実施例に係る変速機を備えたハイブリッド車両において、エンジン走行時の変速段が1速段のときの動力伝達経路を示す図である。 図19は、本発明の第2の実施例に係る変速機を備えたハイブリッド車両において、エンジン走行時の変速段が2速段のときの動力伝達経路を示す図である。 図20は、本発明の第2の実施例に係る変速機を備えたハイブリッド車両において、モータ走行時の変速段が3速段のときの動力伝達経路を示す図である。 図21は、本発明の第2の実施例に係る変速機を備えたハイブリッド車両において、停車発電時の動力伝達経路を示す図である。 図22は、本発明の第2の実施例に係る変速機を備えたハイブリッド車両において、モータ走行からエンジン走行に移行時の動力伝達経路を示す図である。
本発明の一実施の形態に係る変速機は、クランク軸を有する内燃機関およびモータ軸を有するモータを駆動源とするハイブリッド車両に搭載され、内燃機関に対してクランク軸の回転中心軸方向に直列に設置される変速機であって、第1の入力軸および第1の入力軸と同軸上に設置される第2の入力軸と、第1の入力軸および第2の入力軸と平行に設置される第1の出力軸および第2の出力軸と、第1の入力軸、第1の出力軸および第2の出力軸に設けられ、少なくとも1つ以上の第1の変速段を構成し、第1の入力軸から第1の出力軸または第2の出力軸に動力を伝達する第1の変速ギヤ群と、第2の入力軸、第1の出力軸および第2の出力軸に設けられ、少なくとも1つ以上の第2の変速段を構成し、第2の入力軸から第1の出力軸または第2の出力軸に動力を伝達する第2の変速ギヤ群と、第1の入力軸および第2の入力軸と平行に設置され、内燃機関から動力が伝達される第1の動力伝達軸と、第1の入力軸および第2の入力軸と平行に設置され、モータから動力が伝達される第2の動力伝達軸と、第1の入力軸および第2の入力軸と平行に設置され、第1の入力軸に動力を伝達する第3の動力伝達軸と、第1の入力軸および第2の入力軸と平行に設置され、第2の入力軸に動力を伝達する第4の動力伝達軸と、第1の動力伝達軸と同軸上に設けられ、第1の動力伝達軸と第3の動力伝達軸との間で動力を伝達または遮断する第1の摩擦クラッチと、第2の動力伝達軸と同軸上に設けられ、第2の動力伝達軸と第4の動力伝達軸との間で動力を伝達または遮断する第2の摩擦クラッチと、第1の動力伝達軸と第2の動力伝達軸との間で動力を伝達または遮断する第1の噛合式クラッチと、第2の動力伝達軸と第3の動力伝達軸との間で動力を伝達または遮断する第2の噛合式クラッチとを備え、第1の入力軸および第2の入力軸をモータ軸に対して平行に設置することにより、モータと並列に設けられる。
これにより、ハイブリッド車両に搭載され、デュアルクラッチを備えた変速機の小型化を図ることができる。
以下、本発明に係る変速機の実施例について、図面を用いて説明する。
(第1の実施例)
図1から図14は、本発明に係る第1の実施例の変速機を示す図である。図1、図4から図14において、前後方向は、変速機が搭載されるハイブリッド車両を基準とする前後方向を示し、左右方向は、ハイブリッド車両の左右方向(車幅方向)を示す。
まず、構成を説明する。
図1において、エンジン2とモータジェネレータ47とを駆動源とするハイブリッド車両(以下、単に車両という)50は、自動変速機1を有し、自動変速機1は、前進7速段、後進1速段の変速段を有する。
自動変速機1は、エンジン2のクランク軸3と直列に設けられる第1の入力軸4および第2の入力軸5と、第1の入力軸4および第2の入力軸5と平行に設置される第1の出力軸6および第2の出力軸7とを有する。
自動変速機1は、動力伝達軸8を有し、動力伝達軸8は、第1の入力軸4、第2の入力軸5、第1の出力軸6およびと第2の出力軸7と平行に設置されている。このように、本実施例の自動変速機1は、エンジン2に対してクランク軸3の回転中心軸方向である車幅方向に直列に設置される。
第2の入力軸5は、第1の入力軸4の外周部において第1の入力軸4と同軸上に設けられており、第1の入力軸4に対して相対回転自在である。本実施例の自動変速機1は、本発明の変速機を構成し、エンジン2は、本発明の内燃機関を構成する。
クランク軸3にはオイルポンプ9が設けられており、オイルポンプ9は、原則としてクランク軸3の回転数に比例した量のオイルを吐出する。オイルポンプ9から吐出されるオイルは、エンジン2の潤滑部位に供給される。
クランク軸3には駆動ギヤ3Aが設けられており、駆動ギヤ3Aは、動力伝達ギヤ10Aに噛み合っている。動力伝達ギヤ10Aは、動力伝達軸10に設けられている。動力伝達軸10は、動力伝達軸8の外周部において動力伝達軸8と同軸上に設けられており、動力伝達軸8と相対回転自在である。本実施例の駆動ギヤ3Aおよび動力伝達ギヤ10Aは、本発明の第1の動力伝達ギヤ群を構成している。
動力伝達軸8、10には奇数段用の摩擦クラッチ11および偶数段用の摩擦クラッチ12が設けられており、奇数段用の摩擦クラッチ11および偶数段用の摩擦クラッチ12は、油圧によって駆動される。
奇数段用の摩擦クラッチ11は、動力伝達軸10の外周部に固定された内側摩擦プレート13と、入力軸4、5と平行で、かつ、動力伝達軸8、10の径方向外方に設けられたクラッチドラム14と、クラッチドラム14の内周部に設けられた外側摩擦プレート15とを有する。クラッチドラム14は、動力伝達軸8に固定されており、動力伝達軸8と一体で回転する。
偶数段用の摩擦クラッチ12は、第1の入力軸4および第2の入力軸5と平行で、かつ、動力伝達軸8、10の径方向外方に設けられた外側クラッチドラム17Aを有する。
偶数段用の摩擦クラッチ12は、第1の入力軸4および第2の入力軸5と平行で、かつ動力伝達軸8、10の径方向外方に設置され、動力伝達軸10の径方向において動力伝達軸10と外側クラッチドラム17Aとの間に設置される内側クラッチドラム17Bを有する。内側クラッチドラム17Bは、外側クラッチドラム17Aと相対回転自在である。
偶数段用の摩擦クラッチ12は、内側クラッチドラム17Bの外周部に設けられた内側摩擦プレート16と、外側クラッチドラム17Aの内周部に固定された外側摩擦プレート18とを有する。
外側クラッチドラム17Aには動力伝達ギヤ17aが設けられており、動力伝達ギヤ17aは、4速−6速段用の入力ギヤ5Aに噛み合っている。本実施例の動力伝達ギヤ17aおよび4速−6速段用の入力ギヤ5Aは、本発明の第3の動力伝達ギヤ群を構成する。
4速−6速段用の入力ギヤ5Aは、第2の入力軸5に固定されており、第2の入力軸5と一体で回転する。第2の入力軸5には2速−後進段用の入力ギヤ5Bが固定されており、2速−後進段用の入力ギヤ5Bは、第2の入力軸5と一体で回転する。
偶数段用の摩擦クラッチ12は、図示しない油圧回路から油圧が供給されると、内側摩擦プレート16が外側摩擦プレート18に係合して外側クラッチドラム17Aを内側クラッチドラム17Bと一体で回転させる。
これにより、動力伝達軸10の動力が動力伝達ギヤ17aから4速−6速段用の入力ギヤ5Aを介して第2の入力軸5に伝達される。すなわち、偶数段用の摩擦クラッチ12は、外側クラッチドラム17Aと内側クラッチドラム17Bとの間で動力を伝達または遮断する。
動力伝達軸8には1速−3速−5速段用の(以下、複合駆動ギヤという)8Aと、7速段用の駆動ギヤ8Bとが設けられており、複合駆動ギヤ8Aおよび駆動ギヤ8Bは、動力伝達軸8と相対回転自在である。
入力軸4には被駆動入力ギヤ4A、1速段用の入力ギヤ4Bおよび3速−5速段用の入力ギヤ4Cが設けられている。
被駆動入力ギヤ4Aは、複合駆動ギヤ8Aに噛み合っており、3速−5速段用の入力ギヤ4Cは、7速段用の駆動ギヤ8Bに噛み合っている。本実施例の被駆動入力ギヤ4Aおよび複合駆動ギヤ8Aは、本発明の第2の動力伝達ギヤ群を構成している。
動力伝達軸8にはシフトスリーブ19が設けられている。シフトスリーブ19は、変速段を1速段、3速段、5速段または7速段のいずれかの奇数段に変速するときに、油圧回路から供給される油圧が作用することにより、動力伝達軸8の軸線方向に移動する。
シフトスリーブ19は、運転者によって操作される図示しないシフトレバーがドライブレンジにシフトされた状態において、例えば、予めスロットル開度と車速とをパラメータとして設定された変速マップに基づいて駆動される。
シフトスリーブ19は、図1中、中立位置から右側に移動すると、複合駆動ギヤ8Aを動力伝達軸8に連結し、7速段用の駆動ギヤ8Bを動力伝達軸8に連結しない。シフトスリーブ19は、図1中、中立位置から左側に移動すると、7速段用の駆動ギヤ8Bを動力伝達軸8に連結し、複合駆動ギヤ8Aを動力伝達軸8に連結しない。
内側クラッチドラム17Bには動力伝達ギヤ17bが設けられており、動力伝達ギヤ17bは、モータギヤ48に噛み合っている。モータギヤ48は、モータジェネレータ47のモータ軸47Aに取付けられており、モータジェネレータ47によって駆動される。
力行時において、モータジェネレータ47が駆動されると、モータギヤ48から動力伝達ギヤ17bを介して内側クラッチドラム17Bに動力が伝達される。回生時において、内側クラッチドラム17Bから動力伝達ギヤ17bおよびモータギヤ48を介してモータジェネレータ47に動力が伝達される。
モータ軸47Aは、第1の入力軸4および第2の入力軸5と平行に設置されており、モータジェネレータ47は、自動変速機1の前方に設置されている。これにより、本実施例の自動変速機1は、エンジン2に対して左方において、モータジェネレータ47と車両50の前後方向に並んで設置される。本実施例のモータジェネレータ47は、本発明のモータを構成する。
奇数段用の摩擦クラッチ11は、油圧回路から油圧が供給されると、内側摩擦プレート13が外側摩擦プレート15に係合して動力伝達軸10を動力伝達軸8と一体で回転させる。
これにより、動力伝達軸8の動力が、複合駆動ギヤ8Aから被駆動入力ギヤ4Aを介して第1の入力軸4に伝達され、7速段用の駆動ギヤ8Bから3速−5速段用の入力ギヤ4Cを介して第1の入力軸4に伝達される。すなわち、奇数段用の摩擦クラッチ11は、動力伝達軸8と動力伝達軸10との間で動力を伝達または遮断する。
本実施例の複合駆動ギヤ8Aおよび7速段用の駆動ギヤ8Bは、奇数段駆動ギヤを構成し、シフトスリーブ19は、複合駆動ギヤ8Aおよび7速段用の駆動ギヤ8Bを動力伝達軸8に選択的に連結する変速部材を構成する。
第1の出力軸6には車幅方向の左方から右方のエンジン2側に向かって3速段用の出力ギヤ20、1速段用の出力ギヤ21、後進段用の出力ギヤ22、4速段用の出力ギヤ23、パーキングギヤ24およびファイナルドライブギヤ25が設けられている。
3速段用の出力ギヤ20、1速段用の出力ギヤ21、後進段用の出力ギヤ22および4速段用の出力ギヤ23は、第1の出力軸6に相対回転自在に設けられており、パーキングギヤ24およびファイナルドライブギヤ25は、第1の出力軸6に固定されている。
3速段用の出力ギヤ20、1速段用の出力ギヤ21、後進段用の出力ギヤ22および4速段用の出力ギヤ23は、それぞれ3速−5速段用の入力ギヤ4C、1速段用の入力ギヤ4B、2速−後進段用の入力ギヤ5Bおよび4速−6速段用の入力ギヤ5Aに噛み合っている。
パーキングギヤ24は、図示しないパーキングポールに嵌合可能となっている。パーキングポールは、車両50の駐車時、あるいは停車時にシフトレバーがパーキングレンジにシフトされたときに、パーキングギヤ24に嵌合する。これにより、第1の出力軸6が回転方向に固定されて回転しない。
ファイナルドライブギヤ25は、ディファレンシャル装置40のファイナルドリブンギヤ41に噛み合っている。ディファレンシャル装置40は、左右に延びるドライブシャフト42L、42Rを介して図示しない左右の駆動輪に連結されている。
第1の出力軸6にはシフトスリーブ26、27が設けられている。シフトスリーブ26、27は、変速段を1速段、3速段、4速段または後進段のいずれかの変速段に変速するときに、油圧回路から供給される油圧が作用することにより、第1の出力軸6の軸線方向に移動する。
シフトスリーブ26、27は、運転者によって操作されるシフトレバーがドライブレンジにシフトされた状態において、予めスロットル開度と車速とをパラメータとして設定された変速マップに基づいて駆動される。
シフトスリーブ26は、図1中、中立位置から左側に移動すると、3速段用の出力ギヤ20を第1の出力軸6に連結し、1速段用の出力ギヤ21を第1の出力軸6に連結しない。シフトスリーブ26は、図1中、中立位置から右側に移動すると、1速段用の出力ギヤ21を第1の出力軸6に連結し、3速段用の出力ギヤ20を第1の出力軸6に連結しない。
3速段用の出力ギヤ20が第1の出力軸6に連結されると、3速段が成立し、第1の入力軸4から3速−5速段用の入力ギヤ4Cおよび3速段用の出力ギヤ20を介して第1の出力軸6に動力が伝達される。
第1の出力軸6に動力が伝達されると、ファイナルドライブギヤ25からファイナルドリブンギヤ41に動力が伝達される。これにより、ディファレンシャル装置40から左右のドライブシャフト42R、42Lを介して左右の駆動輪に動力が伝達される。
1速段用の出力ギヤ21が第1の出力軸6に連結されると、1速段が成立し、第1の入力軸4から1速段用の入力ギヤ4Bおよび1速段用の出力ギヤ21を介して第1の出力軸6に動力が伝達される。第1の出力軸6に動力が伝達されると、ファイナルドライブギヤ25からファイナルドリブンギヤ41に動力が伝達される。
シフトスリーブ27は、図1中、中立位置から左側に移動すると、後進段用の出力ギヤ22を第1の出力軸6に連結し、4速段用の出力ギヤ23を第1の出力軸6に連結しない。シフトスリーブ27は、図1中、中立位置から右側に移動すると、4速段用の出力ギヤ23を第1の出力軸6に連結し、後進段用の出力ギヤ22を第1の出力軸6に連結しない。
後進段用の出力ギヤ22が第1の出力軸6に連結されると、後進段が成立し、第2の入力軸5から2速−後進段用の入力ギヤ5B、2速段用の出力ギヤ33および後進段用の出力ギヤ22を介して第1の出力軸6に動力が伝達される。第1の出力軸6に動力が伝達されると、ファイナルドライブギヤ25からファイナルドリブンギヤ41に動力が伝達される。
4速段用の出力ギヤ23が第1の出力軸6に連結されると、4速段が成立し、第2の入力軸5から4速−6速段用の入力ギヤ5Aおよび4速段用の出力ギヤ23を介して第1の出力軸6に動力が伝達される。第1の出力軸6に動力が伝達されると、ファイナルドライブギヤ25からファイナルドリブンギヤ41に動力が伝達される。
第2の出力軸7には車幅方向の左方から右方のエンジン2側に向かって5速段用の出力ギヤ31、7速段用の出力ギヤ32、2速段用の出力ギヤ33、6速段用の出力ギヤ34およびファイナルドライブギヤ35が設けられている。
5速段用の出力ギヤ31、7速段用の出力ギヤ32、2速段用の出力ギヤ33および6速段用の出力ギヤ34は、第2の出力軸7に相対回転自在に設けられており、ファイナルドライブギヤ35は、第2の出力軸7に固定されている。
5速段用の出力ギヤ31、7速段用の出力ギヤ32、2速段用の出力ギヤ33および6速段用の出力ギヤ34は、それぞれ3速−5速段用の入力ギヤ4C、被駆動入力ギヤ4A、2速−後進段用の入力ギヤ5Bおよび4速−6速段用の入力ギヤ5Aに噛み合っている。
ファイナルドライブギヤ35は、ディファレンシャル装置40のファイナルドリブンギヤ41に噛み合っている。
第2の出力軸7にはシフトスリーブ36、37が設けられている。シフトスリーブ36、37は、変速段を2速段、5速段、6速段または7速段のいずれかの変速段に変速するときに、油圧回路から供給される油圧が作用することにより、第2の出力軸7の軸線方向に移動する。
シフトスリーブ36、37は、運転者によって操作されるシフトレバーがドライブレンジにシフトされた状態において、予めスロットル開度と車速とをパラメータとして設定された変速マップに基づいて駆動される。
シフトスリーブ36は、図1中、中立位置から左側に移動すると、5速段用の出力ギヤ31を第2の出力軸7に連結し、7速段用の出力ギヤ32を第2の出力軸7に連結しない。シフトスリーブ37は、図1中、中立位置から右側に移動すると、7速段用の出力ギヤ32を第2の出力軸7に連結し、5速段用の出力ギヤ31を第2の出力軸7に連結しない。
5速段用の出力ギヤ31が第2の出力軸7に連結されると、5速段が成立し、第1の入力軸4から3速−5速段用の入力ギヤ4Cおよび5速段用の出力ギヤ31を介して第2の出力軸7に動力が伝達される。これにより、ファイナルドライブギヤ35からファイナルドリブンギヤ41に動力が伝達される。
7速段用の出力ギヤ32が第2の出力軸7に連結されると、7速段が成立し、第1の入力軸4から被駆動入力ギヤ4Aおよび7速段用の出力ギヤ32を介して第2の出力軸7に動力が伝達される。これにより、ファイナルドライブギヤ35からファイナルドリブンギヤ41に動力が伝達される。
シフトスリーブ37は、図1中、中立位置から左側に移動すると、2速段用の出力ギヤ33を第2の出力軸7に連結し、6速段用の出力ギヤ34を第2の出力軸7に連結しない。シフトスリーブ37は、図1中、中立位置から右側に移動すると、6速段用の出力ギヤ34を第2の出力軸7に連結し、2速段用の出力ギヤ33を第2の出力軸7に連結しない。
2速段用の出力ギヤ33が第2の出力軸7に連結されると、2速段が成立し、第2の入力軸5から2速−後進段用の入力ギヤ5Bおよび2速段用の出力ギヤ33を介して第2の出力軸7に動力が伝達される。これにより、ファイナルドライブギヤ35からファイナルドリブンギヤ41に動力が伝達される。
6速段用の出力ギヤ34が第2の出力軸7に連結されると、6速段が成立し、第2の入力軸5から4速−6速段用の入力ギヤ5Aおよび6速段用の出力ギヤ34を介して第2の出力軸7に動力が伝達される。これにより、ファイナルドライブギヤ35からファイナルドリブンギヤ41に動力が伝達される。
動力伝達軸10と動力伝達軸8との間には、奇数段用の摩擦クラッチ11を介して動力が伝達または遮断される第1の動力伝達経路51(図2参照)と、ドグクラッチ45、46を介して動力が伝達または遮断される第2の動力伝達経路52(図2参照)とが並列に設けられている。
ドグクラッチ45は、油圧回路から供給される油圧に基づいて動力伝達軸10と内側クラッチドラム17Bとを連結または非連結とすることにより、動力伝達軸10と内側クラッチドラム17Bとの間で動力を伝達または遮断可能である。
ドグクラッチ46は、油圧回路から供給される油圧に基づいて、内側クラッチドラム17Bと動力伝達軸8とを連結または非連結とすることにより、内側クラッチドラム17Bと動力伝達軸8との間で動力を伝達または遮断可能である。
本実施例の被駆動入力ギヤ4A、1速段用の入力ギヤ4B、3速−5速段用の入力ギヤ4C、3速段用の出力ギヤ20、1速段用の出力ギヤ21、5速段用の出力ギヤ31および7速段用の出力ギヤ32は、本発明の第1の変速ギヤ群49Aを構成する。1速段、3速段、5速段および7速段からなる奇数の変速段は、本発明の第1の変速段を構成する。
4速−6速段用の入力ギヤ5A、2速−後進段用の入力ギヤ5B、後進段用の出力ギヤ22、4速段用の出力ギヤ23、2速段用の出力ギヤ33および6速段用の出力ギヤ34は、本発明の第2の変速ギヤ群49Bを構成する。2速段、4速段および6速段からなる偶数の変速段は、本発明の第2の変速段を構成する。
本実施例の動力伝達軸10は、本発明の第1の動力伝達軸を構成し、内側クラッチドラム17Bは、本発明の第2の動力伝達軸を構成する。動力伝達軸8は、本発明の第3の動力伝達軸を構成し、外側クラッチドラム17Aは、本発明の第4の動力伝達軸を構成する。本実施例の偶数段用の摩擦クラッチ12は、第2の動力伝達軸と第4の動力伝達軸を含んで構成される。
奇数段用の摩擦クラッチ11は、本発明の第1の摩擦クラッチを構成し、偶数段用の摩擦クラッチ12は、本発明の第2の摩擦クラッチを構成する。ドグクラッチ45は、本発明の第1の噛合式クラッチを構成し、ドグクラッチ46は、本発明の第2の噛合式クラッチを構成する。
駆動ギヤ3Aに噛み合う動力伝達ギヤ10Aの径は、駆動ギヤ3Aの径よりも小径に形成されている。これにより、エンジン2から駆動ギヤ3Aおよび動力伝達ギヤ10Aを介して動力伝達軸10に動力が伝達された場合には、動力伝達軸10は、エンジン2のクランク軸3の回転に対して増速されて回転する。
被駆動入力ギヤ4Aに噛み合う複合駆動ギヤ8Aの径は、被駆動入力ギヤ4Aの径よりも小径に形成されており、4速−6速段用の入力ギヤ5Aに噛み合う動力伝達ギヤ17aの径は、4速−6速段用の入力ギヤ5Aの径よりも小径に形成されている。これにより、第1の入力軸4および第2の入力軸5は、動力伝達軸8および外側クラッチドラム17Aの回転に対して減速されて回転する。
動力伝達ギヤ10A、17aおよび複合駆動ギヤ8Aの径は、同一径に形成されており、駆動ギヤ3A、4速−6速段用の入力ギヤ5Aおよび被駆動入力ギヤ4Aの径は、同一径で、かつ動力伝達ギヤ10A、17aおよび複合駆動ギヤ8Aの径よりも大径に形成されている。
本実施例の自動変速機1においては、駆動ギヤ3Aと動力伝達ギヤ10Aのギヤ比と、複合駆動ギヤ8Aと被駆動入力ギヤ4Aのギヤ比と、動力伝達ギヤ17aと4速−6速段用の入力ギヤ5Aのギヤ比とは、同一のギヤ比に設定されている。
これにより、エンジン2の回転数は、奇数段用の摩擦クラッチ11または偶数段用の摩擦クラッチ12を介して第1の入力軸4または第2の入力軸5に同一の回転数で伝達される。
すなわち、エンジン2の回転数は、奇数段用の摩擦クラッチ11または偶数段用の摩擦クラッチ12を介して第1の入力軸4または第2の入力軸5に減速または増速されることなく伝達される。
次に、図3の動作図と図4から図14の動力伝達経路を示す図とを用いて、作用を説明する。なお、図3において、○は、クラッチが締結されていることを示し、×は、クラッチが非締結であることを示す。Rは、シフトスリーブが右側に位置し、Lは、シフトスリーブが左側に位置し、Nは、シフトスリーブが中立位置にあることを示す。
まず、エンジン走行(内燃機関走行)時の各変速段の動力伝達経路を説明する。エンジン走行とは、エンジン2が駆動され、モータジェネレータ47が力行または回生されるハイブリッド走行状態である。
(変速段が1速段の場合の動力伝達経路)
図4において、変速段を1速段にする場合には、奇数段用の摩擦クラッチ11(ODD)およびドグクラッチ45が締結され、偶数段用の摩擦クラッチ12およびドグクラッチ46が非締結となる。
さらに、シフトスリーブ19、26がそれぞれ中立位置から右側に移動し、シフトスリーブ27、36、37が中立位置に位置する(図3参照)。
これにより、エンジン2の動力は、クランク軸3から駆動ギヤ3A、動力伝達ギヤ10A、動力伝達軸10および奇数段用の摩擦クラッチ11を介して動力伝達軸8に伝達され、動力伝達軸8の回転がエンジン2の回転に対して増速される。
動力伝達軸8に伝達される動力は、複合駆動ギヤ8A、被駆動入力ギヤ4Aを介して第1の入力軸4に伝達され、第1の入力軸4は、動力伝達軸8の回転に対して減速される。また、エンジン2の動力が第1の入力軸4に伝達されるときに、エンジン2の回転数と第1の入力軸4の回転数が同一回転数となる。
第1の入力軸4に伝達された動力は、1速段用の入力ギヤ4B、1速段用の出力ギヤ21を介して第1の出力軸6に伝達された後、ファイナルドライブギヤ25を介してファイナルドリブンギヤ41に伝達される。これにより、エンジン2の動力は、ディファレンシャル装置40から左右のドライブシャフト42R、42Lを介して左右の駆動輪に伝達される。
モータジェネレータ47が力行されるときには、モータジェネレータ47の動力がモータギヤ48から動力伝達ギヤ17bを介して内側クラッチドラム17Bに伝達される。内側クラッチドラム17Bに伝達される動力は、ドグクラッチ45から動力伝達軸10および奇数段用の摩擦クラッチ11を介して動力伝達軸8に伝達される。これにより、エンジン2の動力がモータジェネレータ47によってアシストされる。
モータジェネレータ47が回生される場合には、エンジン2から動力伝達軸10に伝達される動力が、ドグクラッチ45および内側クラッチドラム17Bを介して動力伝達ギヤ17bに伝達され、動力伝達ギヤ17bからモータギヤ48を介してモータジェネレータ47に伝達される。
なお、変速段が奇数段の場合において、モータジェネレータ47の力行時におけるモータジェネレータ47から動力伝達軸8までの動力伝達経路と、モータジェネレータ47の回生時におけるエンジン2からモータジェネレータ47までの動力伝達経路とは、同一となる。したがって、以後、変速段が奇数段の場合のモータジェネレータ47の力行時および回生時の動力伝達経路の説明は省略する。
(変速段が2速段の場合の動力伝達経路)
図5において、変速段を2速段にする場合には、偶数段用の摩擦クラッチ12(EVEN)およびドグクラッチ45が締結され、奇数段用の摩擦クラッチ11およびドグクラッチ46が非締結となる。
さらに、シフトスリーブ37が中立位置から左側に移動するとともに、シフトスリーブ19、26、27、36が中立位置に位置する(図3参照)。なお、変速段が偶数段に切換えられる場合には、シフトスリーブ19は、中立位置に位置せずに中立位置から左側あるいは右側に切換えられていてもよい。
これにより、エンジン2の動力は、クランク軸3から駆動ギヤ3A、動力伝達ギヤ10A、動力伝達軸10、ドグクラッチ45を介して動力伝達ギヤ17bに伝達される。動力伝達ギヤ17bに伝達される動力は、偶数段用の摩擦クラッチ12を介して外側クラッチドラム17Aに伝達され、外側クラッチドラム17Aの回転がエンジン2の回転に対して増速される。
外側クラッチドラム17Aに伝達される動力は、4速−6速段用の入力ギヤ5Aを介して第2の入力軸5に伝達され、第2の入力軸5は、外側クラッチドラム17Aの回転に対して減速される。また、エンジン2の動力が第2の入力軸5に伝達されるときに、エンジン2の回転数と第2の入力軸5の回転数が同一回転数となる。
第2の入力軸5に伝達された動力は、2速−後進段用の入力ギヤ5B、2速段用の出力ギヤ33を介して第2の出力軸7に伝達された後、ファイナルドライブギヤ35を介してファイナルドリブンギヤ41に伝達される。
モータジェネレータ47が力行されるときには、モータジェネレータ47の動力がモータギヤ48から動力伝達ギヤ17bを介して内側クラッチドラム17Bに伝達される。内側クラッチドラム17Bに伝達される動力は、偶数段用の摩擦クラッチ12を介して動力伝達ギヤ17aに伝達される。これにより、エンジン2の動力がモータジェネレータ47によってアシストされる。
モータジェネレータ47が回生される場合には、エンジン2から動力伝達軸10に伝達される動力が、ドグクラッチ45および内側クラッチドラム17Bを介して動力伝達ギヤ17bに伝達され、動力伝達ギヤ17bからモータギヤ48を介してモータジェネレータ47に伝達される。
なお、変速段が偶数段の場合において、モータジェネレータ47の力行時におけるモータジェネレータ47から動力伝達ギヤ17aまでの動力伝達経路と、モータジェネレータ47の回生時におけるエンジン2からモータジェネレータ47までの動力伝達経路とは、同一となる。したがって、以後、変速段が偶数段の場合のモータジェネレータ47の力行時および回生時の動力伝達経路の説明は省略する。
(変速段が3速段の場合の動力伝達経路)
図6において、変速段を3速段にする場合には、奇数段用の摩擦クラッチ11(ODD)およびドグクラッチ45が締結され、偶数段用の摩擦クラッチ12およびドグクラッチ46が非締結となる。
さらに、シフトスリーブ19が中立位置から右側に移動するとともに、シフトスリーブ26が左側に移動し、シフトスリーブ27、36、37が中立位置に位置する(図3参照)。
これにより、エンジン2の動力は、クランク軸3から駆動ギヤ3A、動力伝達ギヤ10A、動力伝達軸10および奇数段用の摩擦クラッチ11を介して動力伝達軸8に伝達され、動力伝達軸8の回転がエンジン2の回転に対して増速される。
動力伝達軸8に伝達される動力は、複合駆動ギヤ8A、被駆動入力ギヤ4Aを介して第1の入力軸4に伝達され、第1の入力軸4は、動力伝達軸8の回転に対して減速される。
第1の入力軸4に伝達された動力は、3速−5速段用の入力ギヤ4C、3速段用の出力ギヤ20を介して第1の出力軸6に伝達された後、ファイナルドライブギヤ25を介してファイナルドリブンギヤ41に伝達される。
(変速段が4速段の場合の動力伝達経路)
図7において、変速段を4速段にする場合には、偶数段用の摩擦クラッチ12(EVEN)およびドグクラッチ45が締結され、奇数段用の摩擦クラッチ11およびドグクラッチ46が非締結となる。
さらに、シフトスリーブ27が中立位置から右側に移動するとともに、シフトスリーブ19、26、36、37が中立位置に位置する(図3参照)。
これにより、エンジン2の動力は、クランク軸3から駆動ギヤ3A、動力伝達ギヤ10A、動力伝達軸10、ドグクラッチ45を介して動力伝達ギヤ17bに伝達される。動力伝達ギヤ17bに伝達される動力は、偶数段用の摩擦クラッチ12を介して外側クラッチドラム17Aに伝達され、外側クラッチドラム17Aの回転がエンジン2の回転に対して増速される。
外側クラッチドラム17Aに伝達される動力は、4速−6速段用の入力ギヤ5Aに伝達され、4速−6速段用の入力ギヤ5Aは、外側クラッチドラム17Aの回転に対して減速される。
4速−6速段用の入力ギヤ5Aに伝達された動力は、4速段用の出力ギヤ23を介して第2の出力軸7に伝達された後、ファイナルドライブギヤ25を介してファイナルドリブンギヤ41に伝達される。
(変速段が5速段の場合の動力伝達経路)
図8において、変速段を5速段にする場合には、奇数段用の摩擦クラッチ11(ODD)およびドグクラッチ45が締結され、偶数段用の摩擦クラッチ12およびドグクラッチ46が非締結となる。
さらに、シフトスリーブ19が右側に移動するとともに、シフトスリーブ36が左側に移動し、シフトスリーブ26、27、37が中立位置に位置する(図3参照)。
これにより、エンジン2の動力は、クランク軸3から駆動ギヤ3A、動力伝達ギヤ10A、動力伝達軸10および奇数段用の摩擦クラッチ11を介して動力伝達軸8に伝達され、動力伝達軸8の回転がエンジン2の回転に対して増速される。
動力伝達軸8に伝達される動力は、複合駆動ギヤ8A、被駆動入力ギヤ4Aを介して第1の入力軸4に伝達され、第1の入力軸4は、動力伝達軸8の回転に対して減速される。
第1の入力軸4に伝達された動力は、3速−5速段用の入力ギヤ4C、5速段用の出力ギヤ31を介して第2の出力軸7に伝達された後、ファイナルドライブギヤ35を介してファイナルドリブンギヤ41に伝達される。
(変速段が6速段の場合の動力伝達経路)
図9において、変速段を6速段にする場合には、偶数段用の摩擦クラッチ12(EVEN)およびドグクラッチ45が締結され、奇数段用の摩擦クラッチ11およびドグクラッチ46が非締結となる。
さらに、シフトスリーブ37が中立位置から右側に移動するとともに、シフトスリーブ19、26、27、36が中立位置に位置する(図3参照)。
これにより、エンジン2の動力は、クランク軸3から駆動ギヤ3A、動力伝達ギヤ10A、動力伝達軸10、ドグクラッチ45を介して動力伝達ギヤ17bに伝達される。動力伝達ギヤ17bに伝達される動力は、偶数段用の摩擦クラッチ12を介して外側クラッチドラム17Aに伝達され、外側クラッチドラム17Aの回転がエンジン2の回転に対して増速される。
外側クラッチドラム17Aに伝達される動力は、4速−6速段用の入力ギヤ5Aを伝達され、4速−6速段用の入力ギヤ5Aは、外側クラッチドラム17Aの回転に対して減速される。
4速−6速段用の入力ギヤ5Aに伝達された動力は、6速段用の出力ギヤ34を介して第2の出力軸7に伝達された後、ファイナルドライブギヤ35を介してファイナルドリブンギヤ41に伝達される。
(変速段が7速段の場合の動力伝達経路)
図10において、変速段を7速段にする場合には、奇数段用の摩擦クラッチ11(ODD)およびドグクラッチ45が締結され、偶数段用の摩擦クラッチ12およびドグクラッチ46が非締結となる。
さらに、シフトスリーブ19が中立位置から左側に移動するとともに、シフトスリーブ36が中立位置から右側に移動し、シフトスリーブ26、27、37が中立位置に位置する(図3参照)。
これにより、エンジン2の動力は、クランク軸3から駆動ギヤ3A、動力伝達ギヤ10A、動力伝達軸10および奇数段用の摩擦クラッチ11を介して動力伝達軸8に伝達され、動力伝達軸8の回転がエンジン2の回転に対して増速される。
動力伝達軸8に伝達される動力は、7速段用の駆動ギヤ8B、3速−5速段用の入力ギヤ4Cを介して第1の入力軸4に伝達され、第1の入力軸4は、動力伝達軸8の回転に対して減速される。
第1の入力軸4に伝達された動力は、被駆動入力ギヤ4A、7速段用の出力ギヤ32を介して第2の出力軸7に伝達された後、ファイナルドライブギヤ35を介してファイナルドリブンギヤ41に伝達される。
(変速段が後進段の場合の動力伝達経路)
図11において、変速段を後進段にする場合には、偶数段用の摩擦クラッチ12(EVEN)およびドグクラッチ45が締結され、奇数段用の摩擦クラッチ11およびドグクラッチ46が非締結となる。
さらに、シフトスリーブ27が中立位置から左側に移動するとともに、シフトスリーブ19、26、36、37が中立位置に位置する(図3参照)。
これにより、エンジン2の動力は、クランク軸3から駆動ギヤ3A、動力伝達ギヤ10A、動力伝達軸10、ドグクラッチ45を介して動力伝達ギヤ17bに伝達される。動力伝達ギヤ17bに伝達される動力は、偶数段用の摩擦クラッチ12を介して外側クラッチドラム17Aに伝達され、外側クラッチドラム17Aの回転がエンジン2の回転に対して増速される。
外側クラッチドラム17Aに伝達される動力は、4速−6速段用の入力ギヤ5Aを介して第2の入力軸5に伝達され、第2の入力軸5は、外側クラッチドラム17Aの回転に対して減速される。
第2の入力軸5に伝達された動力は、2速−後進段用の入力ギヤ5B、2速段用の出力ギヤ33および後進段用の出力ギヤ22を介して第1の出力軸6に伝達された後、ファイナルドライブギヤ25を介してファイナルドリブンギヤ41に伝達される。
これにより、エンジン2の動力は、ディファレンシャル装置40から左右のドライブシャフト42R、42Lを介して左右の駆動輪に伝達され、左右の駆動輪が車両50の前進時の回転方向と逆方向に回転する。
なお、第2の入力軸5に伝達された動力を2速−後進段用の入力ギヤ5Bから2速段用の出力ギヤ33を介して後進段用の出力ギヤ22に伝達しているが、これに限定されるものではない。例えば、2速−後進段用の入力ギヤ5Bと後進段用の出力ギヤ22との間にアイドラギヤを噛み合わせてもよい。
次に、図12に基づいてモータ走行時の各変速段の動力伝達経路を説明する。但し、モータ走行時では、偶数段の変速段として4速段を例に説明する。
(変速段が4速段の場合の動力伝達経路)
図12において、変速段を4速段にする場合には、偶数段用の摩擦クラッチ12(EVEN)が締結され、奇数段用の摩擦クラッチ11およびドグクラッチ45、46が非締結となる。
さらに、シフトスリーブ27が中立位置から右側に移動するとともに、シフトスリーブ19、26、36、37が中立位置に位置する(図3参照)。
これにより、モータジェネレータ47の動力は、モータギヤ48から動力伝達ギヤ17bおよび偶数段用の摩擦クラッチ12を介して動力伝達ギヤ17aに伝達される。外側クラッチドラム17Aに伝達される動力は、4速−6速段用の入力ギヤ5Aに伝達される。
4速−6速段用の入力ギヤ5Aに伝達された動力は、4速段用の出力ギヤ23を介して第2の出力軸7に伝達された後、ファイナルドライブギヤ25を介してファイナルドリブンギヤ41に伝達される。
次に、図13に基づいて車両50の停車時にモータジェネレータ47を発電するときの動力伝達経路を説明する。
図13において、ドグクラッチ45が締結され、奇数段用の摩擦クラッチ11、偶数段用の摩擦クラッチ12およびドグクラッチ46が非締結となる。さらに、シフトスリーブ19、26、27、36、37が中立位置に位置する(図3参照)。
これにより、エンジン2の動力は、クランク軸3から駆動ギヤ3A、動力伝達ギヤ10A、動力伝達軸10、ドグクラッチ45、動力伝達ギヤ17bおよびモータギヤ48を介してモータジェネレータ47に伝達される。この結果、車両50の停車中にモータジェネレータ47の発電が実施される。
次に、図14に基づいてモータ走行からエンジン走行(エンジン始動)に移行するときの動力伝達経路を説明する。
図14において、例えば、4速段でモータ走行中に、エンジン2を始動してエンジン走行に移行する場合について説明する。4速段でモータ走行を実施しているときには、シフトスリーブ19、26、36、37が中立位置に位置し、シフトスリーブ27が右側に位置している。
この状態でドグクラッチ46を締結するとともに、偶数段用の摩擦クラッチ12を半クラッチ状態にし、モータジェネレータ47の回転数を上昇させる。このとき、偶数段用の摩擦クラッチ12のトルク(締結トルク)よりもモータジェネレータ47のトルクが大きい場合にはモータジェネレータ47の回転数が上昇可能となる。
次いで、奇数段用の摩擦クラッチ11を徐々に締結させる。このとき、奇数段用の摩擦クラッチ11のトルクは、モータジェネレータ47の回転数の上昇によるモータトルクの上乗せ分よりも大きい。この結果、モータジェネレータ47の回転数は、低下する。
これにより、モータジェネレー47からモータギヤ48、動力伝達ギヤ17b、ドグクラッチ46、動力伝達軸8、奇数段用の摩擦クラッチ11、動力伝達軸10、動力伝達ギヤ10Aおよび駆動ギヤ3Aを介してエンジン2に動力が伝達される。
次いで、エンジン回転数が十分に上昇したときに、エンジン2の図示しない燃焼室に混合気を導入して図示しない点火プラグを点火し、エンジン2を始動する。
次いで、奇数段用の摩擦クラッチ11を完全に締結した後にモータジェネレータ47の回転数を下げる。このとき、エンジン2のトルクとモータジェネレータ47のトルクを合計したトルクが偶数段用の摩擦クラッチ12のトルクよりも小さい状態ではモータジェネレータ47の回転数が低下する。
次いで、モータジェネレータ47の回転数と偶数段用の摩擦クラッチ12よりも下流の第2の入力軸5の回転数が同期したら、偶数段用の摩擦クラッチ12を完全に締結する。このとき、モータジェネレータ47と第2の入力軸5が同期しているので、エンジン2の回転変動が抑制される。
次いで、ドグクラッチ45を締結する。この時点では、奇数段用の摩擦クラッチ11、偶数段用の摩擦クラッチ12およびドグクラッチ46が全て締結されているので、エンジン2、モータジェネレータ47および第2の入力軸5が同期し、エンジン2の回転変動が抑制される。
次いで、ドグクラッチ46を非締結状態にした後、奇数段用の摩擦クラッチ11を非締結状態にする。これにより、エンジン2の始動が完了し、エンジン2の動力は、クランク軸3から駆動ギヤ3A、動力伝達ギヤ10A、動力伝達軸10、ドグクラッチ45を介して動力伝達ギヤ17bに伝達される。動力伝達ギヤ17bに伝達される動力は、偶数段用の摩擦クラッチ12を介して外側クラッチドラム17Aに伝達される。
外側クラッチドラム17Aに伝達される動力は、4速段用の出力ギヤ23を介して第2の出力軸7に伝達された後、ファイナルドライブギヤ25を介してファイナルドリブンギヤ41に伝達される。このようにしてモータ走行からエンジン走行に移行する。エンジン走行中の各変速段おける動力伝達経路は、図4から図11に示す通りである。
なお、偶数段用の摩擦クラッチ12が半クラッチ状態になってから奇数段用の摩擦クラッチ11が完全に締結されるまでの間は、駆動力(タイヤから地面に伝わる力)の変化は生じない。また、エンジン2の始動後において、モータジェネレータ47の回転数が偶数段用の摩擦クラッチ12に対して下流の第2の入力軸5の回転数よりも大きい場合にも駆動力の変化は生じない。
このように本実施例の自動変速機1は、第1の入力軸4および第2の入力軸5と平行に設置され、エンジン2に連結される動力伝達軸10と、第1の入力軸4および第2の入力軸5と平行に設置され、モータジェネレータ47のモータ軸47Aに連結される内側クラッチドラム17Bとを有する。
自動変速機1は、第1の入力軸4および第2の入力軸5と平行に設置され、第1の入力軸4に連結される動力伝達軸8と、第1の入力軸4および第2の入力軸5と平行に設置され、第2の入力軸5に連結される外側クラッチドラム17Aとを有する。
自動変速機1は、動力伝達軸10と同軸上に設けられ、動力伝達軸10と動力伝達軸8との間で動力を伝達または遮断する奇数段用の摩擦クラッチ11と、内側クラッチドラム17Bと同軸上に設けられ、内側クラッチドラム17Bと外側クラッチドラム17Aとの間で動力を伝達または遮断する偶数段用の摩擦クラッチ12とを有する。
自動変速機1は、動力伝達軸10と内側クラッチドラム17Bとの間で動力を伝達または遮断するドグクラッチ45と、内側クラッチドラム17Bと動力伝達軸8との間で動力を伝達または遮断するドグクラッチ46とを有する。
これにより、エンジン2と第1の入力軸4および第2の入力軸5との間に奇数段用の摩擦クラッチ11および偶数段用の摩擦クラッチ12が設置されることがなく、自動変速機1の車幅方向の寸法を短縮することができる。このため、自動変速機1の小型化を図ることができる。
また、本実施例の自動変速機1は、第1の入力軸4および第2の入力軸5がモータ軸47Aと平行に設置されることにより、自動変速機1とモータジェネレータ47とが並列に設置される。
このため、自動変速機1およびモータジェネレータ47をエンジン2の左方において車両50の前後方向に並べて設置でき、車両50の幅方向の寸法を短縮することができる。この結果、車両50の小型化を図ることができる。
なお、自動変速機1の車両50の前後方向の寸法を短縮するように、第1の入力軸4や動力伝達軸8が設置されてもよく、車両50の前後方向の寸法を短縮するように自動変速機1、エンジン2およびモータジェネレータ47が設置されてもよい。
また、本実施例の自動変速機1によれば、駆動ギヤ3Aの径よりも動力伝達ギヤ10Aの径を小径に形成することにより、動力伝達軸10を、エンジン2の回転に対して増速させて回転させている。
これにより、奇数段用の摩擦クラッチ11、偶数段用の摩擦クラッチ12、動力伝達ギヤ10Aの寸法が径方向に大きくなることを防止して、奇数段用の摩擦クラッチ11および偶数段用の摩擦クラッチ12の小型化を図ることができる。
このように、自動変速機1の車幅方向の寸法を短くし、かつ、偶数段用の摩擦クラッチ11および偶数段用の摩擦クラッチ12の小型化を図ることで、自動変速機1をより効果的に小型化することができ、車両50をより効果的に小型化できる。
なお、本実施例の自動変速機1は、駆動ギヤ3Aおよび動力伝達ギヤ17a等の径を変えて動力伝達軸8および外側クラッチドラム17Aの増速および第1の入力軸4および第2の入力軸5の減速を実施しているが、これに限定されるものではない。
例えば、エンジン2と動力伝達軸10をベルトによって連結し、動力伝達軸8および外側クラッチドラム17Aと第1の入力軸4および第2の入力軸5とをベルトによって連結し、ベルトの径を変更するようにしてもよい。このようにしても動力伝達軸8および外側クラッチドラム17Aの増速および第1の入力軸4および第2の入力軸5の減速を実施することができる。
また、本実施例の自動変速機1によれば、動力伝達軸10は、駆動ギヤ3Aおよび動力伝達ギヤ10Aを介してエンジン2のクランク軸3に連結されており、動力伝達軸8は、被駆動入力ギヤ4Aおよび複合駆動ギヤ8Aを介して第1の入力軸5に連結されている。
クラッチドラム17は、動力伝達ギヤ17aおよび4速−6速段用の入力ギヤ5Aを介して第2の入力軸5に連結されている。そして、駆動ギヤ3Aおよび動力伝達ギヤ10Aと、被駆動入力ギヤ4Aおよび複合駆動ギヤ8Aと、動力伝達ギヤ17aおよび4速−6速段用の入力ギヤ5Aとは、同一のギヤ比を有する。
これにより、エンジン2の回転数を、奇数段用の摩擦クラッチ11または偶数段用の摩擦クラッチ12を介して第1の入力軸4または第2の入力軸5に同一の回転数で伝達することができる。このため、エンジン2の回転数を変速比に応じた最適な回転数で変速することができる。
また、本実施例の自動変速機1によれば、第1の変速ギヤ群49Aは、奇数段の変速を行うギヤ群から構成され、第2の変速ギヤ群49Bが偶数段の変速を行うギヤ群から構成されている。
これにより、入力軸を第1の入力軸4と第2の入力軸5に分割し、出力軸を第1の出力軸6と第2の出力軸7に分割して、第1の入力軸4、第2の入力軸5、第1の出力軸6および第2の出力軸7に第2の変速ギヤ群49Aおよび第2の変速ギヤ群49Bを設置することで、自動変速機1の車幅方向の寸法を短縮しつつ、多段変速を実施することができる。
また、本実施例の自動変速機1によれば、奇数段用の摩擦クラッチ11およびドグクラッチ45が締結され、かつ、偶数段用の摩擦クラッチ12およびドグクラッチ46が非締結である場合に、エンジン2から第1の入力軸4に動力が伝達される。
これにより、車両50を小型化しつつ、奇数段の変速段によるエンジン走行を実施することができる。
本実施例の自動変速機1によれば、偶数段用の摩擦クラッチ12およびドグクラッチ45が締結され、かつ、奇数段用の摩擦クラッチ11およびドグクラッチ46が非締結である場合に、エンジン2から第2の入力軸5に動力が伝達されるエンジン走行が実施可能である。
これにより、車両50を小型化しつつ、偶数段の変速段によるエンジン走行を実施することができる。
本実施例の自動変速機1によれば、ドグクラッチ46が締結され、かつ、奇数段用の摩擦クラッチ11、偶数段用の摩擦クラッチ12およびドグクラッチ45が非締結である場合に、モータジェネレータ47から第1の入力軸4に動力が伝達されるモータ走行が実施可能である。
これにより、車両50を小型化しつつ、奇数段の変速段によるモータ走行を実施することができる。
本実施例の自動変速機1によれば、偶数段用の摩擦クラッチ12が締結され、かつ、奇数段用の摩擦クラッチ11、ドグクラッチ45およびドグクラッチ46が非締結である場合に、モータジェネレータ47から第2の入力軸5に動力が伝達されるモータ走行が実施可能である。
これにより、車両50を小型化しつつ、偶数段の変速段によるモータ走行を実施することができる。
本実施例の自動変速機1によれば、ドグクラッチ45が締結され、かつ、奇数段用の摩擦クラッチ11、偶数段用の摩擦クラッチ12およびドグクラッチ46が非締結である場合に、エンジン2から第1の入力軸4および第2の入力軸5に動力が伝達されずにモータジェネレータ47に動力が伝達可能である。
これにより、車両50を小型化しつつ、車両50の停車中にモータジェネレータ47の充電を行うことができる。
本実施例の自動変速機1によれば、奇数段用の摩擦クラッチ11、偶数段用の摩擦クラッチ12およびドグクラッチ46が締結され、かつ、ドグクラッチ45が非締結である場合に、モータ走行からエンジン走行に移行可能である。
これにより、車両50を小型化しつつ、モータ走行からエンジン走行に移行することができる。
(第2の実施例)
図15から図22は、本発明に係る第2の実施例の変速機を示す図であり、第1の実施例と同一の構成には同一番号を付して説明を省略する。図15、図18から図22において、前後方向は、変速機が搭載されるハイブリッド車両を基準とする前後方向を示し、左右方向は、ハイブリッド車両の左右方向(車幅方向)を示す。
図15において、自動変速機1は、動力伝達軸61を有し、動力伝達軸61は、第1の入力軸4、第2の入力軸5、第1の出力軸6およびと第2の出力軸7と平行に設置されている。動力伝達軸61には動力伝達ギヤ62が設けられており、動力伝達ギヤ62は、クランク軸3の駆動ギヤ3Aに噛み合っている。
動力伝達ギヤ62の径は、駆動ギヤ3Aの径より小径に形成されており、動力伝達軸61は、エンジン2の回転に対して増速される。本実施例の駆動ギヤ3Aおよび動力伝達ギヤ62は、本発明の第1の動力伝達ギヤ群を構成する。
動力伝達軸8は、動力伝達軸61と直列に設けられており、第1の入力軸4および第2の入力軸5と平行に設置されている。
動力伝達軸8、61には奇数段用の摩擦クラッチ63および偶数段用の摩擦クラッチ64が設けられており、奇数段用の摩擦クラッチ63および偶数段用の摩擦クラッチ64は、油圧によって駆動される。
奇数段用の摩擦クラッチ63は、第1の入力軸4および第2の入力軸5と平行で、かつ、動力伝達軸8の径方向外方に設けられた外側クラッチドラム65を有する。外側クラッチドラム65は、動力伝達軸8に固定されており、動力伝達軸8と一体で回転する。
奇数段用の摩擦クラッチ63は、第1の入力軸4および第2の入力軸5と平行で、かつ動力伝達軸8の径方向外方に設置され、動力伝達軸8の径方向において外側クラッチドラム65と動力伝達軸8との間に設置される内側クラッチドラム66を有する。内側クラッチドラム66は、外側クラッチドラム65と相対回転する。
奇数段用の摩擦クラッチ63は、外側クラッチドラム65の内周部に設けられた外側摩擦プレート67と、内側クラッチドラム66の外周部に固定された内側摩擦プレート68とを有する。
内側クラッチドラム66には動力伝達ギヤ66Aが設けられており、動力伝達ギヤ66Aは、モータジェネレータ47のモータギヤ48に噛み合っている。
偶数段用の摩擦クラッチ64は、第1の入力軸4および第2の入力軸5と平行で、かつ、動力伝達軸61の径方向外方に設けられた外側クラッチドラム69を有する。外側クラッチドラム69は、動力伝達軸61に固定されており、動力伝達軸61と一体で回転する。
偶数段用の摩擦クラッチ64は、第1の入力軸4および第2の入力軸5と平行で、かつ動力伝達軸61の径方向外方に設置され、動力伝達軸61の径方向において外側クラッチドラム69と動力伝達軸61との間に設置される内側クラッチドラム70を有する。内側クラッチドラム70は、外側クラッチドラム69と相対回転する。
偶数段用の摩擦クラッチ64は、外側クラッチドラム69の内周部に設けられた外側摩擦プレート71と、内側クラッチドラム70の外周部に固定された内側摩擦プレート72とを有する。
内側クラッチドラム70には動力伝達ギヤ70Aが設けられており、動力伝達ギヤ70Aは、第2の入力軸5の4速−6速段用の入力ギヤ5Aに噛み合っている。
動力伝達軸61と外側クラッチドラム69との間には、偶数段用の摩擦クラッチ64を介して動力が伝達または遮断される第1の動力伝達経路73(図16参照)と、ドグクラッチ75、76を介して動力が伝達または遮断される第2の動力伝達経路74(図16参照)とが並列して設けられている。
ドグクラッチ75は、油圧回路から供給される油圧に基づいて動力伝達軸61と内側クラッチドラム66とを連結または非連結とすることにより、動力伝達軸61と内側クラッチドラム66との間で動力を伝達または遮断可能である。
ドグクラッチ76は、油圧回路から供給される油圧に基づいて、内側クラッチドラム66と内側クラッチドラム70とを連結または非連結とすることにより、内側クラッチドラム66と内側クラッチドラム70との間で動力を伝達または遮断可能である。
本実施例の動力伝達軸61は、本発明の第1の動力伝達軸を構成し、内側クラッチドラム66は、本発明の第2の動力伝達軸を構成する。内側クラッチドラム70は、本発明の第3の動力伝達軸を構成し、動力伝達軸8は、本発明の第4の動力伝達軸を構成する。本実施例の奇数段用の摩擦クラッチ63は、第2の動力伝達軸を含んで構成され、偶数段用の摩擦クラッチ64は、第3の動力伝達軸を構成する。
偶数段用の摩擦クラッチ64は、本発明の第1の摩擦クラッチを構成し、奇数段用の摩擦クラッチ63は、本発明の第2の摩擦クラッチを構成する。ドグクラッチ75は、本発明の第1の噛合式クラッチを構成し、ドグクラッチ76は、本発明の第2の噛合式クラッチを構成する。
次に、図17の作動図と図18から図22に基づいてそれぞれの運転状態における動力伝達経路を説明する。なお、各変速段におけるシフトスリーブ19、26、27、36、37の位置は、第1の実施例と同一であるため、図17の作動図では省略する。
(エンジン走行時において変速段が1速段の場合の動力伝達経路)
図18において、エンジン走行時において、変速段を1速段にする場合には、奇数段用の摩擦クラッチ63(ODD)およびドグクラッチ75が締結され、偶数段用の摩擦クラッチ12およびドグクラッチ76が非締結となる(図17参照)。なお、図17において、○は、クラッチが締結されていることを示し、×は、クラッチが非締結であることを示す。
さらに、シフトスリーブ19、26がそれぞれ中立位置から右側に移動し、シフトスリーブ27、36、37が中立位置に位置する。
これにより、エンジン2の動力は、クランク軸3から駆動ギヤ3Aおよび動力伝達ギヤ62を介して動力伝達軸61に伝達され、動力伝達軸61の回転がエンジン2の回転に対して増速される。
動力伝達軸61に伝達される動力は、ドグクラッチ75から内側クラッチドラム66、奇数段用の摩擦クラッチ63および外側クラッチドラム65を介して動力伝達軸8に伝達される。
動力伝達軸8に伝達される動力は、複合駆動ギヤ8A、被駆動入力ギヤ4Aを介して第1の入力軸4に伝達され、第1の入力軸4は、動力伝達軸8の回転に対して減速される。
第1の入力軸4に伝達された動力は、1速段用の入力ギヤ4B、1速段用の出力ギヤ21を介して第1の出力軸6に伝達された後、ファイナルドライブギヤ25を介してファイナルドリブンギヤ41に伝達される。これにより、エンジン2の動力は、ディファレンシャル装置40から左右のドライブシャフト42R、42Lを介して左右の駆動輪に伝達される。
モータジェネレータ47が力行されるときには、モータジェネレータ47の動力がモータギヤ48から動力伝達ギヤ66Aを介して内側クラッチドラム66に伝達される。内側クラッチドラム66に伝達される動力は、奇数段用の摩擦クラッチ63を介して動力伝達軸8に伝達される。これにより、エンジン2の動力がモータジェネレータ47によってアシストされる。
モータジェネレータ47が回生される場合には、エンジン2から動力伝達軸61に伝達される動力が、ドグクラッチ75、動力伝達ギヤ66Aおよびモータギヤ48を介してモータジェネレータ47に伝達される。
(変速段が2速段の場合の動力伝達経路)
図19において、変速段を2速段にする場合には、偶数段用の摩擦クラッチ12(EVEN)およびドグクラッチ75が締結され、奇数段用の摩擦クラッチ11およびドグクラッチ76が非締結となる(図17参照)。
さらに、シフトスリーブ37が中立位置から左側に移動するとともに、シフトスリーブ19、26、27、36が中立位置に位置する。なお、変速段が偶数段に切換えられる場合には、シフトスリーブ19は、中立位置に位置せずに中立位置から左側あるいは右側に切換えられていてもよい。
これにより、エンジン2の動力は、クランク軸3から駆動ギヤ3Aおよび動力伝達ギヤ62を介して動力伝達軸61に伝達され、動力伝達軸61の回転がエンジン2の回転に対して増速される。
動力伝達軸61に伝達される動力は、偶数段用の摩擦クラッチ64を介して動力伝達ギヤ70Aに伝達された後、4速−6速段用の入力ギヤ5Aを介して第2の入力軸5に伝達され、第2の入力軸5が、外側クラッチドラム17Aの回転に対して減速される。
第2の入力軸5に伝達された動力は、2速−後進段用の入力ギヤ5B、2速段用の出力ギヤ33を介して第2の出力軸7に伝達された後、ファイナルドライブギヤ35を介してファイナルドリブンギヤ41に伝達される。
モータジェネレータ47が力行されるときには、モータジェネレータ47の動力がモータギヤ48から動力伝達ギヤ66A、ドグクラッチ75を介して動力伝達軸61に伝達される。動力伝達軸61に伝達される動力は、外側クラッチドラム65から偶数段用の摩擦クラッチ64、内側クラッチドラム66を介して動力伝達ギヤ70Aに伝達される。これにより、エンジン2の動力がモータジェネレータ47によってアシストされる。
モータジェネレータ47が回生される場合には、エンジン2から動力伝達軸61に伝達される動力が、ドグクラッチ75、動力伝達ギヤ66Aおよびモータギヤ48を介してモータジェネレータ47に伝達される。
(モータ走行時において変速段が3速段の場合の動力伝達経路)
図20において、変速段を3速段にする場合には、奇数段用の摩擦クラッチ63(ODD)が締結され、偶数段用の摩擦クラッチ64およびドグクラッチ75、76が非締結となる(図17参照)。
さらに、シフトスリーブ19が中立位置から右側に移動するとともに、シフトスリーブ26が左側に移動し、シフトスリーブ27、36、37が中立位置に位置する(図3参照)。
これにより、モータジェネレータ47の動力は、モータギヤ48から動力伝達ギヤ66A、内側クラッチドラム66、奇数段用の摩擦クラッチ63および外側クラッチドラム65を介して動力伝達軸8に伝達される。
動力伝達軸8に伝達される動力は、複合駆動ギヤ8A、被駆動入力ギヤ4Aを介して第1の入力軸4に伝達される。第1の入力軸4に伝達された動力は、3速−5速段用の入力ギヤ4C、3速段用の出力ギヤ20を介して第1の出力軸6に伝達された後、ファイナルドライブギヤ25を介してファイナルドリブンギヤ41に伝達される。
(停車発電時における動力伝達経路)
図21において、車両50の停車時にモータジェネレータ47を発電する場合には、ドグクラッチ75が締結され、奇数段用の摩擦クラッチ63、偶数段用の摩擦クラッチ64およびドグクラッチ76が非締結となる。さらに、シフトスリーブ19、26、27、36、37が中立位置に位置する(図17参照)。
これにより、エンジン2の動力は、クランク軸3から駆動ギヤ3A、動力伝達ギヤ62、動力伝達軸61、ドグクラッチ75、動力伝達ギヤ66Aおよびモータギヤ48モータジェネレータ47に伝達される。この結果、車両50の停車中にモータジェネレータ47の発電が実施される。
(モータ走行からエンジン走行に移行するときの動力伝達経路)
図22において、例えば、3速段でモータ走行中に、エンジン2を始動してエンジン走行に移行する場合について説明する。
3速段でモータ走行を実施しているときには、シフトスリーブ19、27、36、37が中立位置に位置し、シフトスリーブ26が左側に位置している。
さらに、ドグクラッチ76を締結するとともに、奇数段用の摩擦クラッチ63を半クラッチ状態にし、モータジェネレータ47の回転数を上昇させる。このとき、奇数段用の摩擦クラッチ63のトルク(締結トルク)よりもモータジェネレータ47のトルクが大きい場合にはモータジェネレータ47の回転数が上昇可能となる。
次いで、偶数段用の摩擦クラッチ64を徐々に締結させる。このとき、偶数段用の摩擦クラッチ64のトルクは、モータジェネレータ47の回転数の上昇によるモータトルクの上乗せ分よりも大きい。この結果、モータジェネレータ47の回転数は、低下する。
これにより、モータジェネレータ47の動力が、モータギヤ48、動力伝達ギヤ66A、ドグクラッチ76、内側クラッチドラム70、偶数段用の摩擦クラッチ64、外側クラッチドラム69、動力伝達軸61、動力伝達ギヤ62および駆動ギヤ3Aを介してエンジン2に伝達される。
次いで、エンジン回転数が十分に上昇したときに、エンジン2の図示しない燃焼室に混合気を導入して図示しない点火プラグを点火し、エンジン2を始動する。
次いで、偶数段用の摩擦クラッチ64を完全に締結した後にモータジェネレータ47の回転数を下げる。このとき、エンジン2のトルクとモータジェネレータ47のトルクを合計したトルクが奇数段用の摩擦クラッチ63のトルクよりも小さい状態ではモータジェネレータ47の回転数が低下する。
次いで、モータジェネレータ47の回転数と奇数段用の摩擦クラッチ63に対して下流の第1の入力軸4の回転数が同期したら、奇数段用の摩擦クラッチ63を完全に締結する。このとき、モータジェネレータ47と第1の入力軸4が同期しているので、エンジン2の回転変動が抑制される。
次いで、ドグクラッチ75を締結する。この時点では、奇数段用の摩擦クラッチ11、偶数段用の摩擦クラッチ12およびドグクラッチ76が全て締結されているので、エンジン2、モータジェネレータ47および第1の入力軸4が同期し、エンジン2の回転変動が抑制される。
次いで、ドグクラッチ46を非締結状態にした後、偶数段用の摩擦クラッチ64を非締結状態にする。これにより、エンジン2の始動が完了し、エンジン2の動力は、クランク軸3から駆動ギヤ3A、動力伝達ギヤ62、動力伝達軸61に伝達される。
このように本実施例の自動変速機1は、第1の入力軸4および第2の入力軸5と平行に設置され、エンジン2に連結される動力伝達軸61と、第1の入力軸4および第2の入力軸5と平行に設置され、モータジェネレータ47のモータ軸47Aに連結される内側クラッチドラム66とを有する。
自動変速機1は、第1の入力軸4および第2の入力軸5と平行に設置され、第1の入力軸4に連結される動力伝達軸8と、第1の入力軸4および第2の入力軸5と平行に設置され、第2の入力軸5に連結される内側クラッチドラム70とを有する。
自動変速機1は、動力伝達軸61と同軸上に設けられ、動力伝達軸61と内側クラッチドラム70との間で動力を伝達または遮断する偶数段用の摩擦クラッチ64と、内側クラッチドラム66と同軸上に設けられ、内側クラッチドラム66と動力伝達軸8との間で動力を伝達または遮断する奇数段用の摩擦クラッチ63とを有する。
自動変速機1は、動力伝達軸61と内側クラッチドラム66との間で動力を伝達または遮断するドグクラッチ75と、内側クラッチドラム66と内側クラッチドラム70との間で動力を伝達または遮断するドグクラッチ76とを有する。
これにより、エンジン2と第1の入力軸4および第2の入力軸5との間に奇数段用の摩擦クラッチ63および偶数段用の摩擦クラッチ64が設置されることがなく、自動変速機1の車幅方向の寸法を短縮することができる。
これに加えて、第1の入力軸4および第2の入力軸5がモータ軸47Aと平行に設置されることにより、自動変速機1とモータジェネレータ47とが並列に設置される。このため、自動変速機1およびモータジェネレータ47をエンジン2の左方において車両50の前後方向に並べて設置でき、車両50の幅方向の寸法を短縮することができる。この結果、車両50の小型化を図ることができる。
また、本実施例の自動変速機1によれば、駆動ギヤ3Aの径よりも動力伝達ギヤ62の径を小径に形成することにより、動力伝達軸61を、エンジン2の回転に対して増速させて回転させている。
これにより、奇数段用の摩擦クラッチ63、偶数段用の摩擦クラッチ64、動力伝達ギヤ10Aの寸法が径方向に大きくなることを防止して、奇数段用の摩擦クラッチ11および偶数段用の摩擦クラッチ64の小型化を図ることができる。
このように、自動変速機1の車幅方向の寸法を短くし、かつ、奇数段用の摩擦クラッチ63および偶数段用の摩擦クラッチ64の小型化を図ることで、自動変速機1をより効果的に小型化することができ、車両50をより効果的に小型化できる。
また、本実施例の自動変速機1によれば、駆動ギヤ3Aおよび動力伝達ギヤ62と、被駆動入力ギヤ4Aおよび複合駆動ギヤ8Aと、動力伝達ギヤ17aおよび4速−6速段用の入力ギヤ5Aとは、同一のギヤ比を有する。
これにより、エンジン2の回転数を、奇数段用の摩擦クラッチ63または偶数段用の摩擦クラッチ64を介して第1の入力軸4または第2の入力軸5に同一の回転数で伝達することができる。このため、エンジン2の回転数を変速比に応じた最適な回転数で変速することができる。
また、本実施例の自動変速機1によれば、第1の実施例と同様に奇数段用の摩擦クラッチ63、偶数段用の摩擦クラッチ64およびドグクラッチ75、76のいずれかを締結、非締結とすることにより、車両50を小型化しつつ、奇数段および偶数段の変速段によるエンジン走行を実施できる。
これに加えて、奇数段および偶数段の変速段によるモータ走行、モータ走行からエンジン走行への移行および車両50の停車中のモータジェネレータ47への充電を行うことができる。
なお、上記各実施例の自動変速機1は、前進7速段、後進1速段の変速段を実施する自動変速機に適用されているが、変速段は、これに限定されるものではなく、前進6速段以下または前進8速段以上の変速段であってもよい。
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
1...自動変速機(変速機)、2...エンジン(内燃機関)、3...クランク軸、3A...駆動ギヤ(第1の動力伝達ギヤ群)、4...第1の入力軸、4A...被駆動入力ギヤ(第1の変速ギヤ群、第2の動力伝達ギヤ群)、4B...1速段用の入力ギヤ(第1の変速ギヤ群)、4C...3速−5速段用の入力ギヤ(第1の変速ギヤ群)、5...第2の入力軸、5A...4速−6速段用の入力ギヤ(第2の変速ギヤ群、第3の動力伝達ギヤ群)、5B...2速−後進段用の入力ギヤ(第2の変速ギヤ群)、6...第1の出力軸、7...第2の出力軸、8...動力伝達軸(第3の動力伝達軸、第4の動力伝達軸)、8A...複合駆動ギヤ(第2の動力伝達ギヤ群)、10...動力伝達軸(第1の動力伝達軸)、10A...動力伝達ギヤ(第1の動力伝達ギヤ群)、17A...外側クラッチドラム(第4の動力伝達軸)、17B...内側クラッチドラム(第2の動力伝達軸)、45...ドグクラッチ(第1の噛合式クラッチ)、46...ドグクラッチ(第2の噛合式クラッチ)、49A...第1の変速ギヤ群、49B...第2の変速ギヤ群、50...ハイブリッド車両、61...動力伝達軸(第1の動力伝達軸)、62...動力伝達ギヤ(第1の動力伝達ギヤ群)、63...奇数段用の摩擦クラッチ(第2の摩擦クラッチ)、64...偶数段用の摩擦クラッチ(第1の摩擦クラッチ)、66...内側クラッチドラム(第2の動力伝達軸)、70...内側クラッチドラム(第3の動力伝達軸)、75...ドグクラッチ(第1の噛合式クラッチ)、76...ドグクラッチ(第2の噛合式クラッチ)

Claims (11)

  1. クランク軸を有する内燃機関およびモータ軸を有するモータを駆動源とするハイブリッド車両に搭載され、前記内燃機関に対して前記クランク軸の回転中心軸方向に直列に設置される変速機であって、
    第1の入力軸および前記第1の入力軸と同軸上に設置される第2の入力軸と、
    前記第1の入力軸および前記第2の入力軸と平行に設置される第1の出力軸および第2の出力軸と、
    前記第1の入力軸、前記第1の出力軸および前記第2の出力軸に設けられ、少なくとも1つ以上の第1の変速段を構成し、前記第1の入力軸から前記第1の出力軸または前記第2の出力軸に動力を伝達する第1の変速ギヤ群と、
    前記第2の入力軸、前記第1の出力軸および前記第2の出力軸に設けられ、少なくとも1つ以上の第2の変速段を構成し、前記第2の入力軸から前記第1の出力軸または前記第2の出力軸に動力を伝達する第2の変速ギヤ群と、
    前記第1の入力軸および前記第2の入力軸と平行に設置され、前記内燃機関から動力が伝達される第1の動力伝達軸と、
    前記第1の入力軸および前記第2の入力軸と平行に設置され、前記モータから動力が伝達される第2の動力伝達軸と、
    前記第1の入力軸および前記第2の入力軸と平行に設置され、前記第1の入力軸に動力を伝達する第3の動力伝達軸と、
    前記第1の入力軸および前記第2の入力軸と平行に設置され、前記第2の入力軸に動力を伝達する第4の動力伝達軸と、
    前記第1の動力伝達軸と同軸上に設けられ、前記第1の動力伝達軸と前記第3の動力伝達軸との間で動力を伝達または遮断する第1の摩擦クラッチと、
    前記第2の動力伝達軸と同軸上に設けられ、前記第2の動力伝達軸と前記第4の動力伝達軸との間で動力を伝達または遮断する第2の摩擦クラッチと、
    前記第1の動力伝達軸と前記第2の動力伝達軸との間で動力を伝達または遮断する第1の噛合式クラッチと、
    第2の動力伝達軸と前記第3の動力伝達軸との間で動力を伝達または遮断する第2の噛合式クラッチとを備えたことを特徴とする変速機。
  2. 前記第1の入力軸および前記第2の入力軸が前記モータ軸に対して平行に設置されることにより、前記モータと並列に設けられることを特徴とする請求項1に記載の変速機。
  3. 前記第1の動力伝達軸は、前記内燃機関の回転に対して増速されて回転することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の変速機。
  4. 前記第1の動力伝達軸は、第1の動力伝達ギヤ群を介して前記内燃機関の前記クランク軸に連結されており、
    前記第3の動力伝達軸および前記第4の動力伝達軸のいずれか一方は、第2の動力伝達ギヤ群を介して前記第1の入力軸に連結されており、
    前記第3の動力伝達軸および前記第4の動力伝達軸のいずれか他方は、第3の動力伝達ギヤ群を介して前記第2の入力軸に連結されており、
    前記第1のギヤ群から前記第3のギヤ群のギヤ比が同一であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の変速機。
  5. 前記第1の変速ギヤ群は、奇数段の変速を行うギヤ群または偶数段の変速を行うギヤ群のいずれか一方から構成されており、前記第2の変速ギヤ群は、奇数段の変速を行うギヤ群または偶数段の変速を行うギヤ群のいずれか他方から構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の変速機。
  6. 前記第1の摩擦クラッチおよび前記第1の噛合式クラッチが締結され、かつ、前記第2の摩擦クラッチおよび前記第2の噛合式クラッチが非締結である場合に、前記内燃機関から前記第1の入力軸に動力が伝達される内燃機関走行が実施可能であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の変速機。
  7. 前記第2の摩擦クラッチおよび前記第1の噛合式クラッチが締結され、かつ、前記第1の摩擦クラッチおよび前記第2の噛合式クラッチが非締結である場合に、前記内燃機関から前記第2の入力軸に動力が伝達される内燃機関走行が実施可能であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の変速機。
  8. 前記第2の噛合式クラッチが締結され、かつ、前記第1の摩擦クラッチ、前記第2の摩擦クラッチおよび前記第1の噛合式クラッチが非締結である場合に、前記モータから前記第1の入力軸に動力が伝達されるモータ走行が実施可能であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の変速機。
  9. 前記第2の摩擦クラッチが締結され、かつ、前記第1の摩擦クラッチ、前記第1の噛合式クラッチおよび第2の噛合式クラッチが非締結である場合に、前記モータから前記第2の入力軸に動力が伝達されるモータ走行が実施可能であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の変速機。
  10. 前記第1の噛合式クラッチが締結され、かつ、前記第1の摩擦クラッチ、前記第2の摩擦クラッチおよび前記第2の噛合式クラッチが非締結である場合に、前記内燃機関から前記第1の入力軸および前記第2の入力軸に動力が伝達されずに前記モータに動力が伝達可能であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の変速機。
  11. 前記第1の摩擦クラッチ、前記第2の摩擦クラッチおよび前記第2の噛合式クラッチが締結され、かつ、前記第1の噛合式クラッチが非締結である場合に、前記モータ走行から内燃機関走行に移行可能であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の変速機。
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