JP2018051665A - 数値制御研削装置、その制御装置、制御方法、及び制御プログラム - Google Patents

数値制御研削装置、その制御装置、制御方法、及び制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】砥石を回転駆動するモータのトルクをトルクセンサで検知し、その値によって、砥石と被作業物との間の相対的な移動速度を最適に修正することを可能とした数値制御研削装置、その制御装置、制御方法及びその方法を実行するプログラムを提供することにある。
【解決手段】数値制御により砥石20と被作業物40との間の相対的な移動速度を制御して、被作業物を研削する数値制御研削装置10であって、砥石を回転駆動するモータM4のトルクをトルクセンサTS4で検知する。このトルクセンサからの出力値に基づき、砥石と被作業物との間の相対的移動速度を指定する速度値を所定のプロセスの実行によって修正し、得られた修正速度値をもって、砥石が被作業物を研削するよう制御する制御手段を有する。そして、制御手段に対し、操作者から与えられる変化情報に基づき、前記所定のプロセスの実行態様を変化させる実行態様変更手段を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、数値制御研削装置、そのための制御装置、制御方法、及びその制御方法を実行するためのプログラムに関する。
近年、回転する砥石によって被作業物(ワークともいう)を研削する研削装置において、被作業物と砥石との間の負荷を、砥石の軸負荷の電流値(実負荷電流値i)により検知するようにしたものがある。そしてその実負荷電流値(i)の増減により被作業物を載置したテーブルの移動速度を増減調整して好適な結果を提供している(特許文献1参照)。
実開平2-19463号公報
しかし、この技術においては、被作業物を載置したテーブルの移動速度を、実負荷電流値(i)が設定した電流値(設定電流値i0)を上回ったら下降し、下回ったら上昇するようにしており、被作業物と砥石との間の実際の負荷量が一定となるようにした単純なものであり、操作者がその時々の研削条件(被作業物の種類、砥石の種類や幅、その他の状態、或いは更に研削装置固有の状態など)に合わせて、きめ細かく設定できるものではなかった。
本発明はこのような従来技術の問題点に着眼して開発されたものであり、本発明の目的は、数値制御(NC:Numerical Control)により砥石と被作業物との間の相対的な移動速度を制御する数値制御研削装置であって、被作業物を研削する砥石を回転駆動するモータのトルクセンサの出力値に基づき、砥石と被作業物との間の相対的な移動速度を、最適に修正するようにした数値制御研削装置、そのための制御装置、制御方法、及びその制御方法を実行するためのプログラムを提供することである。
本発明の他の目的は、砥石が被作業物と接触し始める時点を、砥石と被作業物との間の相対的な移動速度を制御するモータや被作業物を回転支持又は移動するモータなど砥石を回転駆動するモータ以外のモータのトルクセンサの出力値に基づき検知して、被作業物に問題を発生させない適合した速度で、研削をするよう制御するようにした数値制御研削装置、そのための制御装置、制御方法、及びその制御方法を実行するためのプログラムを提供することである。
前記目的を達成するための本発明の構成は次のとおりである。本発明の一実施形態によると、数値制御により砥石と被作業物との間の相対的な移動速度を制御して、この被作業物を研削する数値制御研削装置であって、砥石を回転駆動するモータのトルクを検知するトルクセンサと、このトルクセンサからの出力値に基づき、砥石と被作業物との間の相対的移動速度を指定する速度値を所定のプロセスの実行によって修正し、得られた修正速度値をもって、砥石が被作業物を研削するよう制御する制御手段と、この制御手段に対し、操作者から与えられる変化情報に基づき、前記所定のプロセスの実行態様を変化させる実行態様変更手段と、を有する。
本発明の他の実施形態によると、数値制御により砥石と被作業物との間の相対的な移動速度を制御して、被作業物を研削するとともに、砥石を回転駆動するモータのトルクをトルクセンサにて検知するようにした数値制御研削装置の制御装置であって、トルクセンサの出力値に基づき、砥石と被作業物との間の相対的移動速度を指定する速度値を所定のプロセスの実行によって修正し、得られた修正速度値をもって、砥石が被作業物を研削するよう制御する制御手段と、この制御手段に対し、操作者から与えられる変化情報に基づき、前記所定のプロセスの実行態様を変化させる実行態様変更手段と、を有する。
本発明の他の実施形態によると、数値制御により砥石と被作業物との間の相対的な移動速度を制御して、被作業物を研削するとともに、砥石を回転駆動するモータのトルクをトルクセンサにて検知するようにした数値制御研削装置の制御方法であって、出力された負荷の値に基づき、砥石と被作業物との間の相対的移動速度を指定する速度値を所定のプロセスの実行によって修正し、得られた修正速度値をもって、砥石が被作業物を研削するよう制御するステップと、操作者から与えられる変化情報に基づき、前記所定のプロセスの実行態様を変化させるステップと、を有する。
本発明の他の実施形態によると、数値制御により砥石と被作業物との間の相対的な移動速度を制御して、被作業物を研削するとともに、砥石を回転駆動するモータのトルクをトルクセンサにて検知するようにした数値制御研削装置の制御方法を実行するプログラムであって、トルクセンサの出力値に基づき、砥石と被作業物との間の相対的移動速度を指定する速度値を所定のプロセスの実行によって修正し、得られた修正速度値をもって、砥石が被作業物を研削するよう制御するステップと、操作者から与えられる変化情報に基づき、前記所定のプロセスの実行態様を変化させるステップと、を有する。
本発明の他の実施形態によると、数値制御により砥石と被作業物との間の相対的な移動速度を制御して、この被作業物を研削する数値制御研削装置であって、砥石を回転駆動する第1モータと、砥石と被作業物との間の相対的な移動を行う第2モータと、第1モータのトルクを検知する第1トルクセンサと、第2モータのトルクを検知する第2トルクセンサと、この第1トルクセンサからの出力値に基づき、第2モータによる砥石と被作業物との間の相対的移動速度を指定する速度値を変化させ、この変化した修正速度値をもって、砥石による被作業物を研削するよう制御するとともに、第2トルクセンサの出力値により、砥石が被作業物に接触開始したことを検出したとき、検出された接触開始時点から所定の期間、第2モータによる砥石と被作業物との間の相対的移動速度を指定する速度値を正常移動速度より低い値の修正速度値とする制御手段と、を有する。
本発明の他の実施形態によると、数値制御により砥石と被作業物との間の少なくとも左右方向の相対的な移動速度を制御して、この被作業物を平面研削する数値制御研削装置であって、砥石を回転駆動する第1モータと、砥石と被作業物との間の左右方向の相対的な移動を行う第2モータと、第1モータのトルクを検知する第1トルクセンサと、第2モータのトルクを検知する第2トルクセンサと、この第1トルクセンサからの出力値に基づき、第2モータによる前記砥石と被作業物との間の左右方向の相対的移動速度を指定する速度値を変化させ、この変化した修正速度値をもって、砥石による被作業物を研削するよう制御するとともに、第2トルクセンサの出力値により、砥石が被作業物に接触開始したことを検出したとき、検出された接触開始時点から所定の期間、第2モータによる砥石と被作業物との間の左右方向の相対的移動速度を指定する速度値を正常移動速度より低い値の修正速度値とする制御手段と、を有する。
本発明の他の実施形態によると、数値制御により砥石と被作業物との間の少なくとも左右方向の相対的な移動速度を制御して、この被作業物を平面研削する数値制御研削装置であって、砥石を回転駆動する第1モータと、砥石と被作業物との間の左右方向の相対的な移動を行う第2モータと、砥石と被作業物との間の前後方向の相対的な移動を行う第3モータと、第1モータのトルクを検知する第1トルクセンサと、第2モータのトルクを検知する第2トルクセンサと、第3モータのトルクを検知する第3トルクセンサと、この第1トルクセンサからの出力値に基づき、第2モータによる砥石と被作業物との間の左右方向の相対的移動速度を指定する速度値及び/又は前記第3モータによる砥石と被作業物との間の前後方向の相対的移動速度を指定する速度値を変化させ、この変化した修正速度値をもって、砥石による被作業物を研削するよう制御するとともに、第2トルクセンサ及び/又は第3トルクセンサの出力値により、砥石が被作業物に接触開始したことを検出したとき、検出された接触開始時点から所定の期間、第2モータによる砥石と被作業物との間の左右方向の相対的移動速度及び/又は前記第3モータによる砥石と被作業物との間の前後方向の相対的移動速度を指定する速度値を正常移動速度より低い値の修正速度値とする制御手段と、を有する。
本発明の他の実施形態によれば、数値制御により砥石と被作業物との間の少なくとも左右方向の相対的な移動速度を制御して、この被作業物を円筒研削する数値制御研削装置であって、砥石を回転駆動する第1モータと、砥石と前記被作業物との間の左右方向の相対的な移動を行う第2モータと、第1モータのトルクを検知する第1トルクセンサと、第2モータのトルクを検知する第2トルクセンサと、この第1トルクセンサからの出力値に基づき、第2モータによる砥石と被作業物との間の左右方向の相対的移動速度を指定する速度値を変化させ、この変化した修正速度値をもって、砥石による前記被作業物を研削するよう制御するとともに、第2トルクセンサの出力値により、砥石が前記被作業物に接触開始したことを検出したとき、検出された接触開始時点から所定の期間、第2モータによる砥石と被作業物との間の左右方向の相対的移動速度を指定する速度値を正常移動速度より低い値の修正速度値とする制御手段と、を有する。
本発明の他の実施形態によれば、数値制御により砥石と被作業物との間の少なくとも左右方向の相対的な移動速度を制御して、この被作業物を円筒研削する数値制御研削装置であって、砥石を回転駆動する第1モータと、被作業物を回転駆動する第2モータと、砥石と被作業物との間の左右方向の相対的な移動を行う第3モータと、第1モータのトルクを検知する第1トルクセンサと、第2モータのトルクを検知する第2トルクセンサと、この第1トルクセンサからの出力値に基づき、第3モータによる砥石と被作業物との間の左右方向の相対的移動速度を指定する速度値を変化させ、この変化した修正速度値をもって、前記砥石による前記被作業物を研削するよう制御するとともに、第2トルクセンサの出力値により、砥石が被作業物に接触開始したことを検出したとき、検出された接触開始時点から所定の期間、第3モータによる砥石と被作業物との間の左右方向の相対的移動速度を指定する速度値を正常移動速度より低い値の修正速度値とする制御手段と、を有する。
本発明の他の実施態様によれば、数値制御により砥石と被作業物との間の少なくとも左右方向の相対的な移動速度を制御して、この被作業物を円筒研削する数値制御研削装置であって、石を回転駆動する第1モータと、被作業物を回転駆動する第2モータと、砥石と被作業物との間の左右方向の相対的な移動を行う第3モータと、第1モータのトルクを検知する第1トルクセンサと、第2モータのトルクを検知する第2トルクセンサと、第3モータのトルクを検知する第3トルクセンサと、この第1トルクセンサからの出力値に基づき、第3モータによる砥石と被作業物との間の左右方向の相対的移動速度を指定する速度値を変化させ、この変化した修正速度値をもって、砥石による前記被作業物を研削するよう制御するとともに、第2トルクセンサ及び/又は前記第3トルクセンサの出力値により、砥石が被作業物に接触開始したことを検出したとき、検出された接触開始時点から所定の期間、第3モータによる砥石と被作業物との間の左右方向の相対的移動速度を指定する速度値を正常移動速度より低い値の修正速度値とする制御手段と、を有する。
本発明の他の実施形態によれば、砥石と被作業物との間の相対的な移動を行うモータと、このモータのトルクを検知するトルクセンサとを備え、数値制御により砥石と被作業物との間の相対的な移動速度を制御して、この被作業物を研削する数値制御研削装置であって、トルクセンサの出力値により、砥石が被作業物に接触開始したことを検出したとき、検出された接触開始時点から所定の期間、モータによる砥石と被作業物との間の相対的移動速度を指定する速度値を正常移動速度より低い値の修正速度値とする制御手段と、を有する。
本発明の他の実施形態によれば、砥石と被作業物との間の相対的な移動を行うモータと、このモータのトルクを検知するトルクセンサとを備え、数値制御により砥石と被作業物との間の相対的な移動速度を制御して、被作業物を研削する数値制御研削装置の制御装置であって、トルクセンサの出力値により、砥石が被作業物に接触開始したことを検出したとき、検出された接触開始時点から所定の期間、モータによる砥石と被作業物との間の相対的移動速度を指定する速度値を正常移動速度より低い値の修正速度値とする制御手段を有する。
本発明の他の実施形態によれば、砥石と被作業物との間の相対的な移動を行うモータと、このモータのトルクを検知するトルクセンサとを備え、数値制御により砥石と被作業物との間の相対的な移動速度を制御して、被作業物を研削する数値制御研削装置の制御方法であって、トルクセンサの出力値により、砥石が被作業物に接触開始したことを検出したとき、検出された接触開始時点から所定の期間、モータによる前記砥石と前記被作業物との間の相対的移動速度を指定する速度値を正常移動速度より低い値の修正速度値とするステップを有する。
本発明の他の実施形態によれば、砥石と被作業物との間の相対的な移動を行うモータと、このモータのトルクを検知するトルクセンサとを備え、数値制御により砥石と被作業物との間の相対的な移動速度を制御して、被作業物を研削する数値制御研削装置の制御方法を実行するプログラムであって、トルクセンサの出力値により、砥石が被作業物に接触開始したことを検出したとき、検出された接触開始時点から所定の期間、モータによる前記砥石と前記被作業物との間の相対的移動速度を指定する速度値を正常移動速度より低い値の修正速度値とするステップを有する。
本発明によると、砥石を回転駆動して被作業物を研削する際の砥石と被作業物の間の負荷の大きさに応じて、砥石と被作業物との間の相対的な移動速度を修正するときに、操作者から与えられる変化情報によって、この修正速度を指定する速度値を求めるプロセスの実行態様を適宜に変化させることができ、きめ細かな研削条件(被作業物の種類、砥石の種類や幅、その他の状態、或いは更に研削装置固有の状態など)の設定や、タイムリーな変更、更には熟練者の研削作業についての知見を反映させることを可能とする。
更に、本発明によると、研削作業開始時或いは研削作業方向の転換時に、砥石と被作業物とが接触し始める時点から、所定の期間、砥石と被作業物との間の相対的な移動速度を好適に低減制御して、研削作業の有効な結果を得ることを可能とする。
以下の詳細な記述が以下の図面と合わせて考慮されると、本発明のより深い理解が得られる。これらの図面は例示に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
本発明の一実施形態による平面研削をする数値制御研削装置の外観の正面図の要部を示す図である。 同数値制御研削装置の側面図の要部を示す図である。 歪みセンサ(歪みゲージ)を用いたトルクセンサの一例の分解図である。 同トルクセンサの一部組み立て状態を示す図である。 同トルクセンサの回路ブロック図である。 磁歪式トルクセンサの要部を示す図である。 同トルクセンサの一部組み立て状態を示す図である。 数値制御研削装置の回路図である。 同数値制御研削装置の制御装置の入力表示部を示す図である。 同数値制御研削装置の制御方法を示したフローチャート図である。 図10のアルゴリズム演算を具体的に示したフローチャート図である。 図11のアルゴリズム演算で実現する状態を摸式的に示す図である。 本発明の一実施形態による平面研削を行う数値制御研削装置の作業方向を概念的に示した図である。 本発明の一実施形態によるトルクセンサ出力を受信するタイマーインタラプトのフローチャート図である。 本発明の一実施形態による数値制御研削装置のログファイルの内容を示す図である。 本発明の他の一実施形態による円筒研削を行う数値制御研削装置の外観の正面図の要部を示す図である。 同数値制御研削装置の側面図の要部を示す図である。 同実施形態による円筒研削を行う数値制御研削装置の作業方向を概念的に示した図である。
本明細書においては、主に本発明を、砥石を回転させ被作業物を加工する数値制御(NC)の平面研削装置(横軸角テーブル平面研削盤)及び円筒研削装置に適用した実施形態について説明するが、本発明の適用分野はこれらに限定されない。
例えば、本発明は、他のタイプの研削装置、具体的には、平面研削装置であれば、横軸回転テーブル形平面研削盤、立軸角テーブル形平面研削盤、立軸回転テーブル形平面研削盤、対向二軸平面研削盤などに、円筒研削装置であれば、ロール研削盤、万能研削盤などに、その他の研削装置であれば、内面研削装置、工具研削装置などにも適用可能であるということに留意する。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態による数値制御(NC)平面研削装置の外観の正面の要部を示し、図2は、同外観の側面の要部を示した図面である。図示のとおり、研削装置10は、回転して被作業物40を研削加工する砥石20と、砥石20によって加工される被作業物40が載置され固定されるテーブル30を含む。このテーブル30は、サドル50上に配置されている。
前記砥石20は、モータ(後述)によって回転したり停止したりする。また、前記砥石20は上下方向(図面のY軸方向)に移動して被作業物40と接触したり離れたりする。砥石20が回転しながらY軸方向で下降して被作業物40と接触して、被作業物40に研削作業が行われる。このような研削作業は砥石20が回転している状態で、砥石20を下降させて開始することもできるが、他の実施形態によれば、前記テーブル30を上昇させて開始することもできる。
テーブル30は、左右方向(図面のX軸方向)および前後方向(図面のZ軸方向)に移動する。このようなテーブルのXおよびZ軸方向の動きと、砥石20のY軸方向の動きにより、被作業物40は所定の形状を持つように研削加工される。一例としては、X方向の往復運動を行いながらZ軸方向へ徐々にずらし、Z方向の最終端に到達すると折り返すように、研削動作が行われる。
図2に示す通り、サドル50(テーブル30)をX軸方向(+X、−X)に移動するモータM1、テーブル30をZ軸方向(+Z、−Z)に移動するモータM2、砥石20をY軸方向(+Y、−Y)に移動するモータM3のほか、砥石20を回転駆動するモータM4が、研削装置10には設けられている。そして、各モータM1〜M4(Mi、i=1〜4とする)には、夫々トルクセンサTS1~TS4(TSi、i=1~4とする)が取り付けられ、その時々のトルク(回転モーメント)が検出できるようになっている。なお、別の実施形態では、サドル50とテーブル30の移動方向は、逆にすることもできる。つまり、サドル50がZ軸方向に、テーブル30と共に移動し、テーブル30は単独でX軸方向に移動するようにしもよい。要は、サドル50とテーブル30の機能により、砥石20に対して被作業物40が、X軸とZ軸とで作られる平面上で自由に移動できるようにすればよい。また、モータMiは、主軸モータ、サーボモータその他が利用できる。
図3は、トルクセンサTSiの一例の要部分解図を示している。これは、WO2015/108152号に開示されたものを、モータMiの主軸(スピンドル)にかかるトルクを検出するように適用したものである。この実施形態の方式は、歪みセンサ(歪みゲージ)で、モータ主軸の歪みを検出してトルクを検出するもので、小型化が図れる一方、歪みセンサを用いたトルクセンサは、磁歪式センサと違い電力の供給が必要となる。そして、この歪みセンサは、回転側のモータ主軸に設けられるため、固定側基板から回転側基板への無線での電力供給を必要とする。
具体的には、図3に示す通り、トルクセンサTSiは、ボトムブラケット501に固定される固定側基板502とモータ主軸(スピンドル)503に固定されてモータ主軸503(モータ自体は図示を省略)と一体に回転する回転側基板504及び歪センサ部505を備えている。ボトムブラケット501には、モータ主軸503を支持する軸受け(図示せず)が設けられている。また、モータ主軸503には、砥石20の回動機構(モータM4の場合)又はサドル50のX方向の移動機構(モータM1の場合)、テーブル30のZ各方向の移動機構(モータM2の場合)や、砥石20のY方向の移動機構(モータM3の場合)が連結されるが、図示を省略する。略リング形状の固定側基板502は、スペーサ506を介してボトムブラケット501にねじ止めされる。モータ主軸503は、固定側基板502の貫通孔507に隙間を介して貫挿される。略リング形状の回転側基板504は、モータ主軸503の外周面に固定される。回転側基板504の固定方法については、例えば、基板ホルダをモータ主軸503に固定し、その基板ホルダに回転側基板504を固定するようにしてもよい。
回転側基板504は、モータ主軸503に対して基板面がほぼ垂直になるように固定される。固定側基板502と回転側基板503とは僅かな隙間を介してほぼ平行に配置されており、固定側基板502及び回転側基板504の互いの対抗面には、アンテナパターンが銅パターンなどにより形成される。508は、固定側基板502に形成されたアンテナパターンである。固定側基板502及び回転側基板504のアンテナパターンが形成された面と反対側の面には、固定側基板502には、送電側の回路部品が実装され、回転側基板504には、受電側の回路部品が実装される。上述したスペーサ506は、固定側基板502に実装された回路部品がボトムブラケット501に接触するのを防止するために設けられている。
歪センサ部505は、モータ主軸503に貼り付される検出部505aと、検出部505aと回転側基板504とを接続するフレキシブルケーブル505bを備える。検出部505aにはADコンバータが内蔵されており、歪み量に対応した検出電圧はADコンバータによりデジタル信号に変換され検出部505aから出力される。フレキシブルケーブル505bは、回転側基板504に設けられたコネクタ511に接続される。
図4は、フレキシブルケーブル505bの回転側基板への接続状態を説明する図であり、歪みセンサ部505の検出部505aが貼付されたモータ主軸503と回転側基板504とを側面方向から見た図である。回転側基板504は、基板面がモータ主軸503に対して垂直になるように取り付けられる。回転側基板504には、フレキシブルケーブル505bのコネクタ接続部505cが接続されるコネクタ511が設けられている。コネクタ511は、フレキシブルケーブル505bがモータ主軸503に平行な方向に抜き差しされるように、回転側基板504に実装されている。符号Aで示す面はアンテナパターンが形成される面で、符号Bで示す面は回路部品が実装される面である。
検出部505aからのフレキシブルケーブル505bの引き出し方向が、回転側基板504の回路部品実装面Bと反対方向になるように、フレキシブルケーブル505bはモータ主軸503に貼り付けられる。検出部505aから引き出されたフレキシブルケーブル505bは、破断等の防止による信頼性向上のため途中から破線Cで示すように途中から、曲率が小さい円弧上に変形されて回路部品実装面B側に向けられ、回転側基板504のコネクタ511に接続される。
図4中、符号505dは、歪ゲージを内蔵するセンサチップであり、薄い金属板(ステンレス製の薄版など)505e上に貼り付けられている。センサチップ505dの中には、歪ゲージのほかに、歪み計測に必要な回路および歪み信号をデジタル信号に変化するADコンバータ等が組み込まれている。センサチップ505dは、フレキシブルケーブル505bの配線パターンとワイヤ接続(図示せず)されている。センサチップ505d、ワイヤ(図示せず)、フレキシブルケーブル505bのワイヤ接続部は、封止樹脂でモールドされている。
図5は、トルクセンサTSiの回路構成を示すブロック図であり、送電部520は図3の固定側基板502に設けられ、受電部540は回転側基板504に設けられる。図5に示すトルクセンサTSiでは、送電部520と受電部540とにより非接触給電装置が構成される。つまり、送電部520から受電部540に電力が非接触で磁気的に結合して供給される。送電部520には、給電コイル521と共鳴コイル522があり、これは、図3のアンテナパターン508に対応する。実装上は、給電コイル521は、共鳴コイル522の外周側の同一面内に配置される。送電部520は、これらの給電コイル521、共鳴コイル522のほか、発振器、クロック発生器、ドライバ、変調回路、復調回路など(図示せず)を含む。
受電部540は、受電コイル(負荷コイル)541を備える。この受電コイル541には、図示しないが、共振用コンデンサ、整流回路、ローパスフィルタ、負荷変調回路、スイッチング素子、検波部などが接続される。更に、受電部540には、電源回路、クロック発生回路なども設けられている。受電コイル541と共振用コンデンサが直列接続されて直列共振回路を形成し、そこに整流回路と電源回路を介して歪センサ部505が接続される。送電部520の共鳴コイル522は、電磁誘導作用により、自己共振周波数に等しい周波数で励磁され、共鳴コイル522に大きな電流が流れ強い磁界が発生する。共鳴コイル522に近接して受電部540の受電コイル541を配置すると、共鳴コイル522からの強い磁界が受電コイル541と磁気的に結合し、受電コイル541の両端子間に起電力が発生する。発生した起電力は、整流回路により直流電圧に整流され、ローパスフィルタを介して電源回路にて、歪みセンサ部505が必要とする一定の電圧値に変換し、歪みセンサ部505に供給する。
このようにして、送電部520から受電部540に給電された電力により、歪みセンサ部505は動作する。また、受電部540にある負荷変調回路は、歪みセンサ部505の歪みゲージで検出された歪みデータによって、受電側のインピーダンスを変化させ、受電コイル541から送電コイル521へデータ転送を行わせる。つまり、歪みデータに基づきスイッチング素子がオンオフし、受電側のインピーダンスが変動し、送電部520からの搬送波(交流磁界)に対する反射を変化させる。受電コイル541で反射した搬送波は、インピーダンス変動に応じて、振幅が変動し、送電部520では、反射された搬送波を内部の復調回路で復調処理して、歪みデータを取得する。
受電部540から送電部520への歪みデータの伝送は、研削装置10のコントローラ300からのリクエスト信号に基づいて実行する。そして、所定クロック信号に同期して、歪みデータをコントローラ300に送信する。或いは他の実施形態によれば、受電部540から送電部520への歪みデータの伝送を、所的期間ごとに、送電部520が起動をかけるようにしてもよい。そして、送電部520では所定期間ごとに歪みデータをメモリに更新記憶し、コントローラ300からのリクエスト信号が到来する都度、最新の歪みデータ或いはそれに基づくトルクデータを送電部520から供給するようにする。このようにして、各トルクセンサTSi(i=1〜4)は、モータ主軸のトルクデータをコントローラ300へデータ供給することができるようになる。
図6は、別のトルクセンサTSi(i=1〜4)の例で、特許第3265813号に開示されたものを、モータM1〜M4の主軸(スピンドル)にかかるトルクを検出するように適用したものである。この方式は、強磁性体に機械的な歪みを与えたときに透磁率が変化する現象を利用する磁歪式のものである。回転するモータ主軸の外側に配置することで、モータ主軸のトルクを検知することができる。
同図(A)のとおり、正方形の頂点上に配置された4本の四角柱状の磁心たる脚部611a〜611dを有するフェライトなどの透磁率の高いコア610に同一形状から成る励磁コイル620と検出コイル630を、その相対位置関係を90度ずらした状態で重ね合わせて配置する。励磁コイル620は、逆方向に所定の同一ターン数だけ夫々巻回された第1、第2の巻線621、622を備え、第1の巻線621は、脚部611a、611bの周囲を巻回し、第2の巻線622は、脚部611c、611dの周囲を巻回するようにしている。これにより、両巻線621、622は、その平面形状が略長方形になり、更にその配置方向は平行になる。これにより、励磁コイル620に第1の巻線621側から電流を流すと、同図(B)に示すような方向で、各巻線内を電流が流れることになる。
同様に、検出コイル630は、コア610の脚部611a、611dの周囲を所定ターン数だけ巻回するようにして構成される第1の巻線631と、その第1の巻回方向と逆方向に脚部611b、611cの周囲を所定ターン数だけ巻回するようにして構成される第2の巻線632とから構成される。そして、この両巻線631、632も、平面形状が略長方形で、配置方向が平行となる。
これにより、励磁コイル620の配置方向と、検出コイル630の配置方向とが、直交するようになる。また、両コイル620、630は、夫々1本の線を所定方向に巻回することにより形成される。励磁コイル620のほうを、脚部611a〜611dの解放側の先端部に配置し、検出コイル630は、脚部611a〜611dの根元側に位置させている。これにより、両コイル620、630の脚部の軸方向での離反距離が長くなる。
図7は、上記の如きトルクセンサTSiを実装した状態を示す。磁性体で形成されたモータ主軸650の側面に近接して対向配置する。このとき、励磁コイル620の両巻線621、622の長辺の配置方向が、モータ主軸650の軸方向と直交し、検出コイル630の両巻線631、632の長辺の配置方向がモータ主軸650の軸方向と平行になるように配置する。なお、図7では、モータ自体の図示を省略するほか、モータ主軸650は、砥石20の回動機構(モータM4の場合)又はサドル50のX方向の移動機構(モータM1の場合)、テーブル30のZ各方向の移動機構(モータM2の場合)や、砥石20のY方向の移動機構(モータM3の場合)が連結されるが、これらの図示を省略する。
そして励磁コイル620には、交流電源に接続して交流信号(励磁電流)を供給し、検出コイル630の両端子間に同期整流子を接続して、出力電圧を検出可能とする。この構造により、モータ主軸650にトルクがかかっていないと、検出コイル630側には、誘導起電力が発生せず、同期整流器の出力もゼロとなる。しかし、モータ主軸650にトルクがかかると、透磁率の変化が起こり、誘導起電力が発生し、トルクの大きさに依存した電圧が、検出コイル630側に現れる。同期整流器により、位相も検出でき、モータ主軸650にかかるトルクの方向も検出可能となる。この電圧信号をデジタル信号に変換して、研削装置10のコントローラ300からのリクエスト信号に基づいてトルクデータとして、コントローラ300に供給する。
以上、歪みゲージを用いたトルクセンサ(図3〜図5)と、磁歪方式のトルクセンサ(図6〜図7)の2つのタイプのトルクセンサTSiにつき説明したが、その他の方式によるものや別の実装、回路構成により、モータ主軸(スピンドル)のトルクデータを検知するセンサであってもよい。なお、トルクデータは、その処理の性格上、必要に応じて、トルクセンサTSiの出力値そのもの、または、その絶対値、或いは二乗値、短時間毎の二乗累積値などとしてもよい。このような変換処理は、後述するコントローラ300のCPU301で適宜必要に応じて行う。このようなデータも、本発明では、全て、「トルクセンサの出力値」或いは「トルクデータ」や「トルク値」と称する。
次に、図8を参照して、研削装置10の回路図につき、詳細に説明する。図示する通り、大きく分けて研削盤駆動制御回路100と、この研削盤駆動制御回路100を数値制御するCNC(Comuputer Numeric Control)装置200と、コントローラ300とが備えられている。このコントローラ300は、CNC装置200に対して、予め設定されたテーブル30やサドル50の移動速度、つまり被作業物40と砥石20との間の相対的な移動速度であるが、これを砥石20を回転駆動するモータM4のトルクセンサTS4の出力トルク値(TS4)に基づき修正する。
また、後述する通り、コントローラ300は、サドル50(テーブル30)をX軸方向に移動するモータM1のトルクセンサTS1およびテーブル30をZ軸方向に移動するモータM2のトルクセンサTS2の出力の一方又は双方に基づき、砥石20と被作業物40との接触開始を検知し、研削作業開始時或いは研削作業方向の転換時に、所定期間モータM1を制御してX軸方向の移動速度、或いは更にモータM2を制御してZ軸方向の移動速度を適宜遅くすることも行う。
このコントローラ300に対しては、操作者が所定のプロセスの実行態様を変化させるための変化情報を入力できる。具体的な一例としては、パラメータ(初期値V1,係数α、βや最小値Vmin、中間値Vmeanなど)を入力設定して、所定のアルゴリズム演算を実行させる。その結果、テーブル30の移動速度、つまり、砥石20と被作業物40との間の相対的な移動速度を指定する速度値を、CNC装置200が定めた速度値から、砥石20を回転駆動するモータM4のトルクセンサTS4の出力に依存して、入力設定されたパラメータによって変化しながら修正速度値に修正して求め、それを、CNC装置200の速度値を記憶するメモリ(詳細は後述)に対してオーバーライド(override)して研削装置10を自動運転する。本実施形態においては、砥石20と被作業物40との間の相対的な移動速度は、テーブル30の移動速度が相当するが、前記した他のタイプの研削装置では、これに限られるものではなくそのタイプに依存して種々変更できる。具体的には、砥石20自体の被作業物40に対する移動速度であってもよいし、砥石20と被作業物40との双方の移動速度であってもよい。砥石20と被作業物40との間の相対的な移動速度は、前記テーブル30のX軸方向やZ軸方向の一方や両方の移動速度(Vxおよび/またはVz)である。更に、Y軸方向の移動速度(Vy)も変更する必要があれば、同様に実現できる。
研削盤駆動制御回路100には、全体制御するCPU101、ワークメモリ102のほか、サドル50(テーブル30)のX軸、テーブル30のZ軸方向の移動制御するモータM1、M2の駆動回路を含む移動制御回路103x、103zや、砥石20のY軸方向の移動を制御するモータM3の駆動回路を含む移動制御回路103y、砥石20の回転駆動を制御するモータM4の駆動回路を含む砥石回転駆動回路104を備える。移動制御回路103x、y、z及び砥石回転駆動回路104は、CPU101やワークメモリ102とバスを介して接続され、CPU101により、夫々の駆動制御がなされる。更に、研削盤駆動制御回路100には、CNC装置200とデータや信号をやり取りするインターフェース(I/O)105が設けられている。
また、移動制御回路103x、y、zには、モータM1、M3、M2のトルクセンサTS1、TS3、TS2が含まれ、砥石回転駆動回路104には、モータM4のトルクセンサTS4が含まれており、夫々の出力は、コントローラ300のインタフェース305に供給される。
CNC装置200は、この研削装置10の全体制御を数値制御により行うものであり、その制御用のCPU201とメモリ202のほか、操作者の操作により各種データやパラメータを入力することができる入力部203と、各種データやパラメータ、研削装置10の動作状態などを示す表示部204とを有する。メモリ202内には、テーブル30の移動方向を示す情報を記憶するエリア202a、詳細は後述する研削動作の状態を示すOP/CUTを記憶するエリア202b、テーブル30の移動のX方向とZ方向の速度値を記憶するエリア202cのほか、ワークメモリ202dを有する。更に、CNC装置200には、研削盤駆動制御回路100及びコントローラ300とデータや信号をやり取りするインターフェース(I/O)205が設けられている。
コントローラ300は、CNC装置200に対して、後述するような情報を送ることにより、操作者がその時々の研削条件(被作業物の種類、砥石の種類や幅、その他の状態、或いは更に研削装置固有の状態など)に合わせて、砥石と被作業物との間の相対的な移動速度を、きめ細かく設定でき、またそれを必要に応じてタイムリーに変更することができるようにしたもので、CNC装置200や研削盤駆動制御回路100とは別体のPC(Personal Computer)やタブレットPC、ワンボードPCとして、外付けとすることもできるし、あるいはそれらの一方と一体化することもできる。
そして、コントローラ300は、制御用のCPU301とメモリ302のほか、操作者の操作により各種データやパラメータを入力することができる入力部303と、各種データやパラメータ、研削装置10の動作状態などを示す表示部304とを有する。メモリ302内には、後述するアルゴリズム演算のためのトルクセンサTS1〜TS4の出力に基づくトルク値を記憶するエリア302a、アルゴリズム演算の結果得られる制御値Vを記憶するエリア302b、操作者から入力された初期値V1、係数α、係数β、最小値Vmin、中間値Vmeanを、複数組記憶するエリア302c#1〜#nのほか、ワークメモリ302dを有する。更に、コントローラ300には、CNC装置200との間でデータや信号のやり取りをするとともに、研削盤駆動制御回路100内のトルクセンサTS1〜TS4の出力を取得するインターフェース(I/O)305が設けられている。さらに、研削動作のログを記録するログメモリ306が備えられている。このログメモリ306は、メモリ302の一部エリアを用いて実現することもできる。
図9は、コントローラ300の入力部303と表示部304とが、画面上で実現された一実施形態を示す。図中において、エリア311は、砥石20の駆動モータM4に対応するトルクセンサTS4の出力を百分率(%)表示する。図9ではトルク値(TS4)が47%であることを示している。つまり、砥石20の駆動モータM4に研削動作によって、大きな負荷がかかればトルク値が大きな値となり、あまり負荷がかからなければ、小さな値となる。この百分率のデータは、コントローラ300内のCPU301が適宜演算処理を行うことで求められる。
エリア312は、オーバーライド自動運転状態を示している。つまり、CNC装置200で設定されているテーブル30の移動速度を示すもともとの速度値から、所定のアルゴリズムによる演算の実行の結果、修正速度値を得た場合に、CNC装置200のメモリ202内の速度値を記憶するエリア202cの内容を上書き(オーバーライド)して、テーブル30の移動速度を変更する。このような場合に、エリア312には、オーバーライド状態での所定アルゴリズム演算の制御値の初期値V1を表示するエリア312a、係数α、係数βを表示し、係数βのみは操作者がリアルタイムで変更できるアップ、ダウンボタンを備えているエリア312bを有する。図では、係数αが30であり、係数βが3であることを示している。更に、アルゴリズム演算の結果の出力値(前記制御値V)と実際の修正速度値を表示するエリア312cを有する。図9では、砥石20の駆動モータM4のトルク値(TS4)が47%、初期値V1が100%、係数αが30、係数βが3である場合、アルゴリズム演算の結果の出力値(前記制御値V)は49%で、実際の修正速度値はCE(16進表現)となっていることを示している。
エリア312dは、オーバーライドの自動運転中を示すインディケータであり、“OVERRIDE NOW!”という表示がなされている。勿論、このインディケータは、単にランプ表示であってもよいし、その他のマークや絵などを表示して、操作者に、修正速度値によるテーブルの移動がなされているオーバーライド自動運転中であることを注意喚起するものであれば、如何なるものであってもよい。
エリア312eは、オーバーライドの自動運転をスタートするか、ストップするかを操作者が指示するボタンである。エリア312fは、各種パラメータや係数を設定する場合に表示されるラジオボタンであり、詳細な説明は省略するが、パラメータなどを初期設定する初期設定モードにおいて表示される。この他、複数組のパラメータを設定した場合に、選択的に特定組のパラメータを選択して、オーバーライドの自動運転を実行させる選択ボタンなどもある(図示を省略)。また、中間値Vmeanを直接入力、表示するようにすることもできる。
エリア313は、テーブル30及び砥石20のX、Y、Z軸の移動方向(プラス方向は“0”で、マイナス方向は“1”、情報未取得の場合は“−1”が表示される)及び研削状態を示す情報OP/CUT(オーバーライドによる自動運転中の場合OP=A0、それ以外の場合OP=00、研削実行中の場合CUT=40、それ以外の場合CUT=00が表示され、例えば、オーバーライドによる自動運転中で実際に研削が行われているとコントローラ300が認識しておれば、OP/CUT=A0/40が表示される)を表示する。更に、コントローラ300には、その動作を終了するENDボタン314が設けられている。コントローラ300を動作終了した場合は、研削盤駆動制御回路100は、CNC装置200の指示に基づいて、研削動作が行われ、テーブル30の移動速度について、モータ4の主軸のトルク値(トルクセンサTS4出力)に基づく修正動作は行われない。
次に本実施形態の動作について説明する。電源が印加され、CNC装置200にて指定されている内容に基づいて、研削盤駆動制御回路100は研削作業制御動作を始める。砥石回転駆動回路104は砥石駆動用のモータM4を稼動する。移動制御回路103x、y、zは、テーブル30及び砥石20のX、Y、Z方向の移動制御を行う。この時、砥石駆動モータM4の回転速度と、テーブル30や砥石20の移動速度(つまり、モータM1〜M3の回転速度)は、CNC装置200内のメモリ202の記憶内容などによって制御され、初期設定値に到達するまでに上昇することになる。
オーバーライドによる自動運転をスタートさせたときは、図10のフローに従って、コントローラ300のCPU301が動作する。まず、ステップS1において、オーバーライドがスタートしたと判断した場合は、ステップS2に移行し、CNC装置200のメモリ202のエリア202aから、テーブル方向の情報を取得する。これは、テーブル30又は砥石20がX、Y、Zのいずれの方向に移動しているかを検知する。更に、ステップS3に進み、運転情報(前記情報OP/CUT)をエリア202bから取得する。そして、これらの情報に基づき、図9の表示エリア313の動作状態表示を書き換える。
続いて、ステップS4に進み、所定のアルゴリズム演算を実行し、制御値Vを算出する。このステップS4の詳細は、図11に示されている。図11のステップS41では、トルクセンサTS4に基づく砥石20の駆動モータM4のトルク値(TS4と表記する)と、係数αとを大小比較する。このαの意味は、図12を参照すると理解される。図12は、ステップS4のアルゴリズム演算の内容を摸式的に示したものであり、横軸が前記トルク値(TS4)、縦軸がアルゴリズム演算の結果得られる値である制御値Vを示す。係数αは、トルク値(TS4)が一定程度大きくなってきた時点から、制御値Vを初期値V1(例えば、100%)から漸次減少させるポイントである。この減少の比率は、直線変化の場合、係数β(%)で表される。
図11のステップS41でトルク値(TS4)が係数αより小の場合、YESの判断がなされ、ステップS42に移行し、制御値Vを初期値V1として終了する。ステップS41でNOの判断がなされた場合は、ステップS43に移行し、トルク値(TS4)が、係数α以上でかつ(V1−Vmin)/β+αよりも小であるか判断する。もしYESなら、ステップS44に進み、制御値VをV1−(TS4−α)×βとして、終了する。もし、ステップS43でNOの判断がなされたら、ステップS45に進み、制御値Vを最小値Vminとして終了する。
この図11のアルゴリズム演算によって、図12の模式図に示す通り、負荷値がαを超えると、傾きβで制御値Vが漸次減少し、最も減少した場合は、最小の制御値Vminで推移する。正常作業状態であれば、トルク値(TS4)の大きさによって、制御値Vを直線状で増減しながら、推移することになる。つまり、砥石20による被作業物40に対する負荷が大きくなったら、モータM4のトルク値(TS4)が大きくなり、制御値Vを下げてテーブル30の移動速度を落とし、結果として砥石20の被作業物40に対する研削負荷を減少するようにし、負荷が小さくなったら制御値Vを上げてテーブル30の移動速度を上げて、結果として砥石20の被作業物40に対する研削負荷を増加するようにする。具体的には、例えば、テーブル30の移動速度が2000mm/minの場合、初期値V1=100%とし、α=30、β=3(%)とし、最小値Vmin=20%とした場合、トルク値(TS4)=30で、テーブル30の移動速度は2000mm/minであるが、トルク値(TS4)=31で、2000×(100−3)=1940mm/minとなり、例えば、トルク値(TS4)=60では、(V1−Vmin)/β+α(≒56.7)<TS4=60のため、2000×Vmin=400mm/minとなる。なお、係数α、β、初期値V1、最小値Vminは、熟練の操作者が研削加工を行うにあたり得られた知見をもとに設定するようにすれば、より効果的である。また、このアルゴリズム演算は、CPU301によるリアルタイムの計算で行ってもよいし、予め演算結果のテーブルをメモリ302内に持って、それをアクセスするにしてもよい。また、漸次減少するカーブは、直線のほか、図12に示す一点鎖線や二点鎖線のように適宜変化する曲線であってもよい。
ステップS42、S44、S45のいずれかを経て、図10のステップS4のアルゴリズム演算が終了すると、ステップS5に進む。このステップS5では、トルクセンサTS1単独又はトルクセンサTS1とTS2の双方の出力に基づき、研削開始時、或いは、研削方向が転換した時に、砥石20と被作業物40とが接触し始めたことを検知し、所定の期間は、強制的に図12の制御値Vを中間値のVmeanとするものである。この中間値Vmeanは、最大値V1と最小値Vminとの間にあり、経験や実験等により最適な値を設定する。
図13は、この動作状態を摸式的に説明するもので、被作業物40は、太い実線で描かれている。図13の上部では、テーブル30がX軸方向に矢印の通り左右(+X軸方向/−X軸方向)に往復しながら、砥石20により研削が行われ、更にテーブル30は、前後方向(+Z軸方向/−Z軸方向)に徐々に移動する。そして、被作業物40の端部までZ方向の移動が終わると、逆方向に太い矢印に従って、折り返す。これを繰り返して、研削が行われるわけであるが、破線の個所、つまり、作業が開始して砥石20が最初に被作業物30に接触し始めるとき、および研削動作を折り返す時点で、被作業物40から離れて再接触するときには、砥石20の一部だけ被作業物に接触することになる。特に、砥石20の横幅が大のときは、影響が顕著である。このとき、砥石20の駆動モータM4のトルクセンサTS4の出力が小さいとして、X方向の移動速度を過度に上げてしまうと、被作業物40の一部が焦げてしまうという問題が生じたり、過度に研磨されてしまうという結果となる。そこで、砥石20が被作業物40と接触して、所定の期間(図示では、破線部分のX軸方向の一往復の期間であるが、これに限られるものではない)の研削期間は、強制的に砥石20と被作業物40の相対速度を、正常の作業速度よりも落とすことにする。
図10のステップS6の処理が終了するか、或いは、ステップS5でNOの判断がなされると、ステップS7のオーバーライド制御に移る。ステップS7では、ステップS4或いはS6で得られた制御値V(%)を、CNC装置200の速度値を記憶するエリア202cの内容に乗じて、修正速度を決める制御値とする。つまり、CNC装置200において、予め設定されたテーブル30のX方向、Z方向の2次元の速度Vx、Vz(必要があれば、Y方向の速度Vyも同様に制御して3次元の速度制御としてもよい)に、制御値V(%)の比率を乗じて、修正速度値としてオーバーライドする。この操作で、テーブル30の移動速度が、砥石20の駆動モータM4のトルクセンサTS4の出力、つまりトルク値(TS4)によって、その都度適切に変化することになる。なお、CNC装置200内の速度値Vx、Vz(更にはVy)の計算は、コントローラ300内のCPU301で行ってもよいし、CNC装置200内のCPU201が担当するようにしてもよい。
前記ステップS4とS7の処理によって、トルクセンサTS4(本発明の「第1トルクセンサ」に相当)の出力値が、
(i)第1の値(α)までは、最大比率(V1)を砥石20と被作業物40との間の相対的な移動速度を指定する速度値に乗じるようにし、
(ii)前記第1の値(α)からそれより大の第2の値((V1−Vmin)/β+α)までは、最大比率(V1)よりも小さい最小比率(Vmin)まで特定の変化率で漸次減少する比率を砥石20と被作業物40との間の相対的な移動速度を指定する速度値に乗じるようにし、
(iii)第2の値((V1−Vmin)/β+α)を超えて大きな値となると、最小比率(Vmin)を砥石20と被作業物40との間の相対的な移動速度を指定する前記速度値に乗じるようにしている。
そして、ステップS6とS7の処理によって、
(iv)トルクセンサTS1またはTS1とTS2(本発明の「第2トルクセンサ」に相当)の出力値により、砥石20が被作業物40に接触開始したことを検出したとき、検出された接触開始時点から所定の期間(図14の破線の研削期間)、最大比率(V1)と最小比率(Vmin)との中間にある中間比率(Vmean)を砥石20と被作業物40との間の相対的移動速度を指定する速度値に乗じるようにして修正速度値を得るようにしている。
ところで、各モータM1〜M4からのトルク値(TSi)は、図14のタイマーインタラプトで起動するCPU301の動作フローにより、コントローラ300が検知する。そのインターラプト間隔は、例えば、50ミリ秒である。図14のステップS51では、オーバーライド制御を実行しているか否かを判断し、もしスタートしているなら、ステップS52に移行し、CPU301はコマンドをインターフェース305経由でトルクセンサTSiに送り、ステップS53にて対応するコマンドを受信して、ステップS54で、受信が正常になされていたら、ステップS55にて、取得したトルク値(TSi)をメモリエリア302aに更新格納して、次のアルゴリズム演算(図10のステップS4及び図11のフロー)やステップS5の判断に用いるようにする。ステップS51において、オーバーライド制御がストップしている場合や、ステップS54でエラー受信の場合は、図14のフローに基づく処理を終了する。
図10のステップS7の処理の後、ステップS8に進み、オーバーライド自動運転の動作ログをコントローラ300内のログメモリ306に書き込む。例えば、その内容は、図15に示すようなものである。これは、オーバーライド制御をした際に、研削装置10の動作不具合などが生じた場合に後刻解析する資料となる。具体的には、1レコードが、行番号、時間(あるいは時刻)、オーバーライド係数(初期値V1、係数α、係数β、必要に応じて最小値Vminや中間値Vmeanも含める)、X、Y、Zの各軸方向の移動状況(0がマイナス方向で、1がプラス方向、−1が情報未取得の場合)、自動運転状況(オーバーライドによる自動運転中か否か)、切削送り(研削がなされているか否か)、トルク値(TS1〜4の全てまたはいずれか)、オーバーライド出力値(制御値V)、デバッグ情報などである。これらの項目は、必要に応じて定めることができる。
以上説明した実施形態においては、算出された修正速度値をもって、CNC装置200にて設定した速度値を上書き(オーバーライド)して、テーブル30或いは更に砥石20の移動速度を調整制御するようにしたが、CNC装置200内のメモリを適宜使用すれば、必ずしも、オーバーライド処理を行わなくてもよい。要は、砥石20と被作業物40との間の負荷を検知して、所定のアルゴリズム演算により、砥石20と被作業物40との間の相対的移動速度を変更するようにすればよい。また、この所定のアルゴリズム演算の実行は、前記実施形態のように、リアルタイムでの演算の他、予めテーブルに演算結果をストアしておき、それを読み出すようにしてもよく、算術演算のほか、各種の論理演算を含む。本発明における「所定のアルゴリズムの演算の実行」とは、これらの実施形態を含む。更には、推論エンジンや人工知能(AI)を搭載して、所定のプロセスを実行し、最適な修正速度値を求めるようにしてもよい。この所定のプロセスの実行において、操作者は、その実行態様を変化させる変化情報を与えるようにする。本発明における「所定のプロセスの実行」とは、前記した「所定のアルゴリズムの演算の実行」のみならず、様々なコンピュータ技術を用いることも含む。
次に、図16に示す数値制御(NC)円筒研削装置に適用した本発明の他の実施形態について説明する。研削装置700の円筒形状の被作業物40は、主軸台60と心押台70の心押軸71の間に支持され、砥石20にて、外周面が研削される。このとき、被作業物40も、砥石20も回転して加工される。この場合、図中の左右方向(Z軸方向)の移動は、砥石20自体が移動するタイプと、砥石20は移動させず、テーブル30の移動に伴って、被作業物40が移動するタイプとがある。前後方向(X軸方向)の砥石20の移動は、砥石軸頭サドル80による。
図17は、研削装置700の側面の要部を示しており、モータM1が、X軸方向の砥石の移動用、モータM2がZ方向のテーブル30又は砥石20の移動用、モータM3が被作業物40の回転支持用、モータM4が砥石20の回転駆動用である。そして、各モータM1〜M4に対して、トルクセンサTS1〜TS4を設け、各モータM1〜M4の主軸(スピンドル)のトルクを検知することを可能とする。この場合、上述した平面研削装置10と同様に、砥石20の駆動モータM4のトルクセンサのTS4の出力トルク値によって、モータM2にて制御されるZ方向の砥石20と被作業物40との相対的な移動速度を制御することが可能となる。つまり、砥石20に、負荷が大きくかかってきたことを、トルクセンサTS4で検知して、砥石20と被作業物40との相対的な移動速度を適宜落とし、逆に、負荷が小さい場合は、そのことを、トルクセンサTS4で検知して、砥石20と被作業物40との相対的な移動速度を適宜早めることで、研削効率を上げることが可能となる。その場合の制御回路並びに制御フローは、すでに説明した研削装置10のそれと同様なもので実現できるので、省略する。
ところで、図18に示す通り、円筒研削装置700においても、破線の個所、つまり、作業が開始して砥石20が最初に被作業物40に接触し始めるとき、および折り返す時点で、被作業物40から離れて再接触するときには、砥石20の一部だけ被作業物に接触することになる。この砥石20が被作業物接触の検出は、Z方向への移動のためのモータM2及び被作業物40の回転用のモータM3のトルクセンサTS2、TS3の一方又は双方の出力によって行う。なお、図18の被作業物40の回転方向は、砥石20の回転と同じ方向としているが、場合によっては逆の方向であってもよい。このとき、砥石20の駆動モータM4のトルクセンサTS4の出力が小さいとして、Z方向の移動速度を過度に上げてしまうと、被作業物40の一部が焦げてしまうという問題が生じたり、過度に研削されてしまうという結果となる。特に、砥石20の横幅が大きいときは、その影響が顕著である。そこで、砥石20が被作業物40と接触して、所定の期間(図示では、破線部分のZ軸方向の相対的移動の所定の期間)の研削期間は、強制的に砥石20と被作業物40のZ方向の相対速度を、正常の作業速度よりも落とすことにする。この具体的な制御も、平面研削装置10にて詳細に説明した制御回路およびフローで実現できるので、次の説明を除き省略する。
すなわち、この円筒研削装置700においても、図4の前記ステップS4とS7の処理によって、図17のトルクセンサTS4(本発明の「第1トルクセンサ」に相当)の出力値が、
(i)第1の値(α)までは、最大比率(V1)を砥石20と被作業物40との間の相対的な移動速度を指定する速度値に乗じるようにし、
(ii)前記第1の値(α)からそれより大の第2の値((V1−Vmin)/β+α)までは、最大比率(V1)よりも小さい最小比率(Vmin)まで特定の変化率で漸次減少する比率を砥石20と被作業物40との間の相対的な移動速度を指定する速度値に乗じるようにし、
(iii)第2の値((V1−Vmin)/β+α)を超えて大きな値となると、最小比率(Vmin)を砥石20と被作業物40との間の相対的な移動速度を指定する前記速度値に乗じるようにしている。
そして、ステップS6とS7の処理によって、
(iv)図17のトルクセンサTS2および/またはTS3(本発明の「第2トルクセンサ」に相当)の出力値により、砥石20が被作業物40に接触開始したことを検出したとき、検出された接触開始時点から所定の期間(図14の破線の研削期間)、最大比率(V1)と最小比率(Vmin)との中間にある中間比率(Vmean)を砥石20と被作業物40との間の相対的移動速度を指定する速度値に乗じるようにして修正速度値を得るようにしている。
この他に、本発明は、すでに述べたとおり、平面研削装置であれば、横軸回転テーブル形平面研削盤、立軸角テーブル形平面研削盤、立軸回転テーブル形平面研削盤、対向二軸平面研削盤などにも、円筒研削装置であれば、ロール研削盤、万能研削盤などに、その他の研削装置であれば、円筒研削装置や、内面研削装置、工具研削装置などにも適用可能である。要するに、砥石の主軸の駆動用モータにトルクセンサを設け、その出力の大きさで、砥石と被作業物との相対的な移動速度(直線的な移動であろうが回転による移動であろうが)を、適宜増減制御する
ことで、効率的で効果的な研削作業が実現できる。そしてまた、砥石と被作業物との相対的な移動を制御するモータや、被作業物を回転支持または移動するモータなど砥石を回転駆動するモータ以外のモータにトルクセンサを設け、その出力で、砥石と被作業物との初めての接触や研削方向の変更などにより、一度砥石が被作業物から離れた後の再接触を検知し、所定期間は、通常の研削速度よりも遅い速度をもって研削を行うことで、被作用物に過度な研削力がかかり、一部焦げてしまうたり過度の研削がなされることなどが防げる。
本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、前記説明及び関連図面から本発明の多くの変形及び他の実施形態を導出することができる。従って、本発明は開示された特定の実施形態に限定されない。本明細書では、複数の特定用語が使われているが、これらは一般的な意味として単に説明の目的のために使われただけであり、発明を制限する目的で使われたものではない。添付の特許請求の範囲及びその均等物により定義される一般的な発明の概念及び思想を抜け出さない範囲で多様な変形が可能である。
10 平面研削装置
20 砥石
30 テーブル
40 被作業物
50 サドル
100 研削盤駆動回路
103x、y、z 移動制御回路
104 砥石回転駆動回路
200 CNC装置
201 CPU
202 メモリ
300 コントローラ
301 CPU
302 メモリ
303 入力部
304 表示部
306 ログメモリ
502 固定側基板
503 モータ主軸(スピンドル)
504 回転側基板
505 歪センサ部
520 送電部
540 受電部
610 コア
620 励磁コイル
630 検出コイル
650 モータ主軸(スピンドル)
700 円筒研削装置
M1〜M4 モータ
TS1〜TS4 トルクセンサ

Claims (35)

  1. 数値制御により砥石と被作業物との間の相対的な移動速度を制御して、この被作業物を研削する数値制御研削装置であって、
    前記砥石を回転駆動するモータのトルクを検知するトルクセンサと、
    このトルクセンサからの出力値に基づき、前記砥石と前記被作業物との間の相対的移動速度を指定する速度値を所定のプロセスの実行によって修正し、得られた修正速度値をもって、前記砥石が前記被作業物を研削するよう制御する制御手段と、
    前記制御手段に対し、操作者から与えられる変化情報に基づき、前記所定のプロセスの実行態様を変化させる実行態様変更手段と、
    を有することを特徴とする数値制御研削装置。
  2. 前記制御手段が実行する前記所定のプロセスの実行は、所定のアルゴリズムの演算の実行によるものであり、前記トルクセンサの出力値が、
    (i)第1の値までは、最大比率を前記砥石と前記被作業物との間の相対的な移動速度を指定する速度値に乗じるようにし、
    (ii)前記第1の値からそれより大の第2の値までは、前記最大比率よりも小さい最小比率まで特定の変化率で漸次減少する比率を前記砥石と前記被作業物との間の相対的な移動速度を指定する速度値に乗じるようにし、
    (iii)前記第2の値を超えて大きな値となると、最小比率を前記砥石と前記被作業物との間の相対的な移動速度を指定する速度値に乗じるようにして
    前記修正速度値を得るようにしたことを特徴とする請求項1記載の数値制御研削装置。
  3. 前記実行態様変更手段には、操作者によって、少なくとも前記第1の値、前記特定の変化率及び前記第2の値を定めるパラメータが前記変化情報として入力されて、前記制御手段は、前記所定のアルゴリズムの演算の実行によって前記修正速度値を求めることを特徴とする請求項3記載の数値制御研削装置。
  4. 操作者により入力される前記変化情報が複数組記憶されるメモリを更に備え、複数組の前記変化情報が選択的に用いられて、前記所定のプロセスの実行がなされることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の数値制御研削装置。
  5. 前記砥石と前記被作業物との間の相対的な移動速度を指定する値が、前記速度値から前記修正速度値に変化している期間、その旨を操作者に示すインディケータを更に備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の数値制御研削装置。
  6. 前記砥石と前記被作業物との間の相対的な移動速度が、前記修正速度値に変化していることを記録するログメモリを更に備えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の数値制御研削装置。
  7. 前記数値制御研削装置は、平面研削装置又は円筒研削装置であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の数値制御研削装置。
  8. 数値制御により砥石と被作業物との間の相対的な移動速度を制御して、前記被作業物を研削するとともに、前記砥石を回転駆動するモータのトルクをトルクセンサにて検知するようにした数値制御研削装置の制御装置であって、
    前記トルクセンサの出力値に基づき、前記砥石と前記被作業物との間の相対的移動速度を指定する速度値を所定のプロセスの実行によって修正し、得られた修正速度値をもって、前記砥石が前記被作業物を研削するよう制御する制御手段と、
    前記制御手段に対し、操作者から与えられる変化情報に基づき、前記所定のプロセスの実行態様を変化させる実行態様変更手段と、
    を有することを特徴とする制御装置。
  9. 前記制御手段が実行する前記所定のプロセスの実行は、所定のアルゴリズムの演算の実行によるものであり、前記トルクセンサの出力値が、
    (i)第1の値までは、最大比率を前記砥石と前記被作業物との間の相対的な移動速度を指定する速度値に乗じるようにし、
    (ii)前記第1の値からそれより大の第2の値までは、前記最大比率よりも小さい最小比率まで特定の変化率で漸次減少する比率を前記砥石と前記被作業物との間の相対的な移動速度を指定する速度値に乗じるようにし、
    (iii)前記第2の値を超えて大きな値となると、最小比率を前記砥石と前記被作業物との間の相対的な移動速度を指定する速度値に乗じるようにして
    前記修正速度値を得るようにしたことを特徴とする請求項8記載の制御装置。
  10. 前記実行態様変更手段には、操作者によって、少なくとも前記第1の値、前記特定の変化率及び前記第2の値を定めるパラメータが前記変化情報として入力されて、前記制御手段は、前記所定のアルゴリズムの演算の実行によって前記修正速度値を求めることを特徴とする請求項9記載の制御装置。
  11. 操作者により入力される前記変化情報が複数組記憶されるメモリを更に備え、複数組の前記変化情報が選択的に用いられて、前記所定のプロセスの実行がなされることを特徴とする請求項8ないし10のいずれかに記載の制御装置。
  12. 数値制御により砥石と被作業物との間の相対的な移動速度を制御して、前記被作業物を研削するとともに、前記砥石を回転駆動するモータのトルクをトルクセンサにて検知するようにした数値制御研削装置の制御方法であって、
    出力された負荷の値に基づき、前記砥石と前記被作業物との間の相対的移動速度を指定する速度値を所定のプロセスの実行によって修正し、得られた修正速度値をもって、前記砥石が前記被作業物を研削するよう制御するステップと、
    操作者から与えられる変化情報に基づき、前記所定のプロセスの実行態様を変化させるステップと、
    を有することを特徴とする制御方法。
  13. 前記所定のプロセスの実行は、所定のアルゴリズムの演算の実行によるものであり、前記トルクセンサの出力値が、
    (i)第1の値までは、最大比率を前記砥石と前記被作業物との間の相対的な移動速度を指定する速度値に乗じるようにし、
    (ii)前記第1の値からそれより大の第2の値までは、前記最大比率よりも小さい最小比率まで特定の変化率で漸次減少する比率を前記砥石と前記被作業物との間の相対的な移動速度を指定する速度値に乗じるようにし、
    (iii)前記第2の値を超えて大きな値となると、最小比率を前記砥石と前記被作業物との間の相対的な移動速度を指定する速度値に乗じるようにして
    前記修正速度値を得るようにしたことを特徴とする請求項12記載の制御方法。
  14. 操作者によって、少なくとも前記第1の値、前記特定の変化率及び前記第2の値を定めるパラメータが前記変化情報として入力されて、前記所定のアルゴリズムの演算の実行によって前記修正速度値を求めることを特徴とする請求項13記載の制御方法。
  15. 操作者により入力される前記変化情報が複数組記憶され、複数組の前記変化情報が選択的に用いられて、前記所定のプロセスの実行がなされることを特徴とする請求項12ないし14のいずれかに記載の制御方法。
  16. 数値制御により砥石と被作業物との間の相対的な移動速度を制御して、前記被作業物を研削するとともに、前記砥石を回転駆動するモータのトルクをトルクセンサにて検知するようにした数値制御研削装置の制御方法を実行するプログラムであって、
    前記トルクセンサの出力値に基づき、前記砥石と前記被作業物との間の相対的移動速度を指定する速度値を所定のプロセスの実行によって修正し、得られた修正速度値をもって、前記砥石が前記被作業物を研削するよう制御するステップと、
    操作者から与えられる変化情報に基づき、前記所定のプロセスの実行態様を変化させるステップと、
    を有することを特徴とする制御用のプログラム。
  17. 前記所定のプロセスの実行は、所定のアルゴリズムの演算の実行によるものであり、前記トルクセンサの出力値が、
    (i)第1の値までは、最大比率を前記砥石と前記被作業物との間の相対的な移動速度を指定する速度値に乗じるようにし、
    (ii)前記第1の値からそれより大の第2の値までは、前記最大比率よりも小さい最小比率まで特定の変化率で漸次減少する比率を前記砥石と前記被作業物との間の相対的な移動速度を指定する速度値に乗じるようにし、
    (iii)前記第2の値を超えて大きな値となると、最小比率を前記砥石と前記被作業物との間の相対的な移動速度を指定する速度値に乗じるようにして
    前記修正速度値を得るようにしたことを特徴とする請求項16記載の制御用のプログラム。
  18. 操作者によって、少なくとも前記第1の値、前記特定の変化率及び前記第2の値を定めるパラメータが前記変化情報として入力されて、前記所定のアルゴリズムの演算の実行によって前記修正速度値を求めることを特徴とする請求項17記載の制御用のプログラム。
  19. 操作者により入力される前記変化情報が複数組記憶され、複数組の前記変化情報が選択的に用いられて、前記所定のプロセスの実行がなされることを特徴とする請求項16ないし18のいずれかに記載の制御用のプログラム。
  20. 数値制御により砥石と被作業物との間の相対的な移動速度を制御して、この被作業物を研削する数値制御研削装置であって、
    前記砥石を回転駆動する第1モータと、
    前記砥石と前記被作業物との間の相対的な移動を行う第2モータと、
    前記第1モータのトルクを検知する第1トルクセンサと、
    前記第2モータのトルクを検知する第2トルクセンサと、
    この第1トルクセンサからの出力値に基づき、前記第2モータによる前記砥石と前記被作業物との間の相対的移動速度を指定する速度値を変化させ、この変化した修正速度値をもって、前記砥石による前記被作業物を研削するよう制御するとともに、前記第2トルクセンサの出力値により、前記砥石が前記被作業物に接触開始したことを検出したとき、検出された接触開始時点から所定の期間、前記第2モータによる前記砥石と前記被作業物との間の相対的移動速度を指定する速度値を正常移動速度より低い値の修正速度値とする制御手段と、
    を有することを特徴とする数値制御研削装置。
  21. 前記制御手段における前記速度値を前記修正速度値に変化させるプロセスの実行は、所定のアルゴリズムの演算の実行によるものであり、
    前記第1トルクセンサの出力値が、
    (i)第1の値までは、最大比率を前記砥石と前記被作業物との間の相対的な移動速度を指定する前記速度値に乗じるようにし、
    (ii)前記第1の値からそれより大の第2の値までは、前記最大比率よりも小さい最小比率まで特定の変化率で漸次減少する比率を前記砥石と前記被作業物との間の相対的な移動速度を指定する前記速度値に乗じるようにし、
    (iii)前記第2の値を超えて大きな値となると、最小比率を前記砥石と前記被作業物との間の相対的な移動速度を指定する前記速度値に乗じるようにし、
    (iv)前記第2トルクセンサの出力値により、前記砥石が前記被作業物に接触開始したことを検出したとき、検出された接触開始時点から所定の期間、前記最大比率と前記最小比率との中間にある中間比率を前記砥石と前記被作業物との間の相対的移動速度を指定する前記速度値に乗じるようにして
    前記修正速度値を得るようにしたことを特徴とする請求項20記載の数値制御研削装置。
  22. 操作者によって、少なくとも前記第1の値、前記特定の変化率及び前記第2の値を定めるパラメータが入力されて、前記制御手段は、前記所定のアルゴリズムの演算の実行によって前記修正速度値を求めることを特徴とする請求項21記載の数値制御研削装置。
  23. 操作者により入力される前記パラメータが複数組記憶されるメモリを更に備え、複数組の前記パラメータが選択的に用いられて、前記所定のプロセスの実行がなされることを特徴とする請求項22に記載の数値制御研削装置。
  24. 前記砥石と前記被作業物との間の相対的な移動速度を指定する値が、前記速度値から前記修正速度値に変化している期間、その旨を操作者に示すインディケータを更に備えたことを特徴とする請求項22または23に記載の数値制御研削装置。
  25. 前記砥石と前記被作業物との間の相対的な移動速度が、前記修正速度値に変化していることを記録するログメモリを更に備えたことを特徴とする請求項20ないし24のいずれかに記載の数値制御研削装置。
  26. 前記数値制御研削装置は、平面研削装置又は円筒研削装置であることを特徴とする請求項20ないし25のいずれかに記載の数値制御研削装置。
  27. 数値制御により砥石と被作業物との間の少なくとも左右方向の相対的な移動速度を制御して、この被作業物を平面研削する数値制御研削装置であって、
    前記砥石を回転駆動する第1モータと、
    前記砥石と前記被作業物との間の左右方向の相対的な移動を行う第2モータと、
    前記第1モータのトルクを検知する第1トルクセンサと、
    前記第2モータのトルクを検知する第2トルクセンサと、
    この第1トルクセンサからの出力値に基づき、前記第2モータによる前記砥石と前記被作業物との間の左右方向の相対的移動速度を指定する速度値を変化させ、この変化した修正速度値をもって、前記砥石による前記被作業物を研削するよう制御するとともに、前記第2トルクセンサの出力値により、前記砥石が前記被作業物に接触開始したことを検出したとき、検出された接触開始時点から所定の期間、前記第2モータによる前記砥石と前記被作業物との間の左右方向の相対的移動速度を指定する速度値を正常移動速度より低い値の修正速度値とする制御手段と、
    を有することを特徴とする数値制御研削装置。
  28. 数値制御により砥石と被作業物との間の少なくとも左右方向の相対的な移動速度を制御して、この被作業物を平面研削する数値制御研削装置であって、
    前記砥石を回転駆動する第1モータと、
    前記砥石と前記被作業物との間の左右方向の相対的な移動を行う第2モータと、
    前記砥石と前記被作業物との間の前後方向の相対的な移動を行う第3モータと、
    前記第1モータのトルクを検知する第1トルクセンサと、
    前記第2モータのトルクを検知する第2トルクセンサと、
    前記第3モータのトルクを検知する第3トルクセンサと、
    この第1トルクセンサからの出力値に基づき、前記第2モータによる前記砥石と前記被作業物との間の左右方向の相対的移動速度を指定する速度値及び/又は前記第3モータによる前記砥石と前記被作業物との間の前後方向の相対的移動速度を指定する速度値を変化させ、この変化した修正速度値をもって、前記砥石による前記被作業物を研削するよう制御するとともに、前記第2トルクセンサ及び/又は前記第3トルクセンサの出力値により、前記砥石が前記被作業物に接触開始したことを検出したとき、検出された接触開始時点から所定の期間、前記第2モータによる前記砥石と前記被作業物との間の左右方向の相対的移動速度及び/又は前記第3モータによる前記砥石と前記被作業物との間の前後方向の相対的移動速度を指定する速度値を正常移動速度より低い値の修正速度値とする制御手段と、
    を有することを特徴とする数値制御研削装置。
  29. 数値制御により砥石と被作業物との間の少なくとも左右方向の相対的な移動速度を制御して、この被作業物を円筒研削する数値制御研削装置であって、
    前記砥石を回転駆動する第1モータと、
    前記砥石と前記被作業物との間の左右方向の相対的な移動を行う第2モータと、
    前記第1モータのトルクを検知する第1トルクセンサと、
    前記第2モータのトルクを検知する第2トルクセンサと、
    この第1トルクセンサからの出力値に基づき、前記第2モータによる前記砥石と前記被作業物との間の左右方向の相対的移動速度を指定する速度値を変化させ、この変化した修正速度値をもって、前記砥石による前記被作業物を研削するよう制御するとともに、前記第2トルクセンサの出力値により、前記砥石が前記被作業物に接触開始したことを検出したとき、検出された接触開始時点から所定の期間、前記第2モータによる前記砥石と前記被作業物との間の左右方向の相対的移動速度を指定する速度値を正常移動速度より低い値の修正速度値とする制御手段と、
    を有することを特徴とする数値制御研削装置。
  30. 数値制御により砥石と被作業物との間の少なくとも左右方向の相対的な移動速度を制御して、この被作業物を円筒研削する数値制御研削装置であって、
    前記砥石を回転駆動する第1モータと、
    前記被作業物を回転駆動する第2モータと、
    前記砥石と前記被作業物との間の左右方向の相対的な移動を行う第3モータと、
    前記第1モータのトルクを検知する第1トルクセンサと、
    前記第2モータのトルクを検知する第2トルクセンサと、
    この第1トルクセンサからの出力値に基づき、前記第3モータによる前記砥石と前記被作業物との間の左右方向の相対的移動速度を指定する速度値を変化させ、この変化した修正速度値をもって、前記砥石による前記被作業物を研削するよう制御するとともに、前記第2トルクセンサの出力値により、前記砥石が前記被作業物に接触開始したことを検出したとき、検出された接触開始時点から所定の期間、前記第3モータによる前記砥石と前記被作業物との間の左右方向の相対的移動速度を指定する速度値を正常移動速度より低い値の修正速度値とする制御手段と、
    を有することを特徴とする数値制御研削装置。
  31. 数値制御により砥石と被作業物との間の少なくとも左右方向の相対的な移動速度を制御して、この被作業物を円筒研削する数値制御研削装置であって、
    前記砥石を回転駆動する第1モータと、
    前記被作業物を回転駆動する第2モータと、
    前記砥石と前記被作業物との間の左右方向の相対的な移動を行う第3モータと、
    前記第1モータのトルクを検知する第1トルクセンサと、
    前記第2モータのトルクを検知する第2トルクセンサと、
    前記第3モータのトルクを検知する第3トルクセンサと、
    この第1トルクセンサからの出力値に基づき、前記第3モータによる前記砥石と前記被作業物との間の左右方向の相対的移動速度を指定する速度値を変化させ、この変化した修正速度値をもって、前記砥石による前記被作業物を研削するよう制御するとともに、前記第2トルクセンサ及び/又は前記第3トルクセンサの出力値により、前記砥石が前記被作業物に接触開始したことを検出したとき、検出された接触開始時点から所定の期間、前記第3モータによる前記砥石と前記被作業物との間の左右方向の相対的移動速度を指定する速度値を正常移動速度より低い値の修正速度値とする制御手段と、
    を有することを特徴とする数値制御研削装置。
  32. 砥石と前記被作業物との間の相対的な移動を行うモータと、
    このモータのトルクを検知するトルクセンサとを備え、
    数値制御により前記砥石と前記被作業物との間の相対的な移動速度を制御して、前記被作業物を研削する数値制御研削装置であって、
    前記トルクセンサの出力値により、前記砥石が前記被作業物に接触開始したことを検出したとき、検出された接触開始時点から所定の期間、前記モータによる前記砥石と前記被作業物との間の相対的移動速度を指定する速度値を正常移動速度より低い値の修正速度値とする制御手段
    を有することを特徴とする数値制御研削装置。
  33. 砥石と被作業物との間の相対的な移動を行うモータと、
    このモータのトルクを検知するトルクセンサとを備え、
    数値制御により前記砥石と前記被作業物との間の相対的な移動速度を制御して、前記被作業物を研削する数値制御研削装置の制御装置であって、
    前記トルクセンサの出力値により、前記砥石が前記被作業物に接触開始したことを検出したとき、検出された接触開始時点から所定の期間、前記モータによる前記砥石と前記被作業物との間の相対的移動速度を指定する速度値を正常移動速度より低い値の修正速度値とする制御手段
    を有することを特徴とする制御装置。
  34. 砥石と被作業物との間の相対的な移動を行うモータと、
    このモータのトルクを検知するトルクセンサとを備え、
    数値制御により前記砥石と前記被作業物との間の相対的な移動速度を制御して、前記被作業物を研削する数値制御研削装置の制御方法であって、
    前記トルクセンサの出力値により、前記砥石が前記被作業物に接触開始したことを検出したとき、検出された接触開始時点から所定の期間、前記モータによる前記砥石と前記被作業物との間の相対的移動速度を指定する速度値を正常移動速度より低い値の修正速度値とするステップ
    を有することを特徴とする制御方法。
  35. 砥石と被作業物との間の相対的な移動を行うモータと、
    このモータのトルクを検知するトルクセンサとを備え、
    数値制御により砥石と被作業物との間の相対的な移動速度を制御して、前記被作業物を研削する数値制御研削装置の制御方法を実行するプログラムであって、
    前記トルクセンサの出力値により、前記砥石が前記被作業物に接触開始したことを検出したとき、検出された接触開始時点から所定の期間、前記モータによる前記砥石と前記被作業物との間の相対的移動速度を指定する速度値を正常移動速度より低い値の修正速度値とするステップ
    を有することを特徴とする制御用のプログラム。
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