JP2018051662A - 加工板材の製造方法 - Google Patents

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【課題】従来のパンチによる機械的穴あけ方法の問題点を解消し、複雑な形状など所望形状の穴が精度よく形成されてなる加工板材を製造することができる、加工板材の製造方法を提供すること。
【解決手段】0.2mm以下の厚みを有する金属製薄板に所定形状の貫通孔を形成する、加工板材の製造方法であって、電磁コイルとダイとの間に上記金属製薄板を配し、所定の電流を印加する印加工程を具備し、上記印加工程において金属製薄板に加圧用薄板を積層することを特徴とする、加工板材の製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、加工板材の製造方法に関し、具体的に電磁的に穴あけを施した加工板材の製造方法に関する。
直径3.0mm以下の非常に小さい金属薄板の穴あけは、自動車、家電用品および医療機器などの分野で必要とされる技術である。このような穴あけは、通常、パンチとダイを用い、パンチとダイ間にクリアランス(隙間)を設けて行われる。クリアランスはダイ穴径の10%未満であり、ダイ穴径が小さくなるにつれて小さくなる。したがってパンチとダイの位置合わせと設定は1穴でも難しい。このため複雑な形状の穴あけについてはパンチを用いた方法以外の方法の開発が行われている。
パンチ以外の方法の一つに、電磁力を利用した電磁穴あけ法があり、電磁穴あけの圧力媒体は磁界であり、パンチを用いず(パンチレス)ダイのみを用いる非接触加工のため、上記の問題点を回避できると考えられる。このような電磁力を利用した電磁穴あけについては、未だ成果としての報告は少なく、非特許文献1、2等の報告等がある。
岡川ほか、「電磁穴あけに及ぼす電源容量の影響」、第48回塑性加工連合講演会、1997年11月 岡川ほか、「電磁力による金属薄板の穴あけ」、第52回塑性加工連合講演会、2001年10月
要するに、従来さまざまな形状の穴あけを行い、板材を加工する方法については種々提案されているものの、未だに従来のパンチによる機械的穴あけ方法の問題点を解消する最適な穴あけ方法が提案されるには至っていない。このためより最適な穴あけを行うことができる加工板材の製造方法の提案が要望されているのが現状である。
したがって、本発明の目的は、従来のパンチによる機械的穴あけ方法の問題点を解消し、複雑な形状など所望形状の穴が精度よく形成されてなる加工板材を製造することができる、加工板材の製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明者らは鋭意検討を行った結果、電磁コイルとダイとの間に金属製の板材を配置し、所定量の電流を印加するに際して、電磁コイル又はダイと板材との間に空間を設けることにより上記目的を達成し得ることを知見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の発明を提供するものである。
1.0.2mm以下の厚みを有する金属製薄板に所定形状の貫通孔を形成する、加工板材の製造方法であって、
電磁コイルとダイとの間に上記金属製薄板を配し、所定の電流を印加する印加工程を具備し、
上記印加工程において金属製薄板に加圧用薄板を積層することを特徴とする、加工板材の製造方法。
本発明の加工板材の製造方法によれば、従来のパンチによる機械的穴あけ方法の問題点を解消し、複雑な形状など所望形状の穴が精度よく形成されてなる加工板材を製造することができる。具体的には、パンチを必要としないため、これまで主流のパンチとダイを用いる機械加工に比べ、クリアランスに伴うパンチとダイの位置合わせの必要がなくなる。また、レーザービームによる方法、衝撃液圧による方法および落錘を用いる衝撃加工がある。レーザービームと機械加工を組み合わせるせん断工法等に比して、装置コストと加工コストが低く、またこれらの方法では実現困難な多数の複雑形状穴の同時加工も低コストに行うことができる。
図1は、本発明の製造方法に用いる電磁力印加装置を摸式的に示す斜視図である。 図2は、図1に示す電磁力印加装置のA方向矢視図である。 図3は実施例1の結果を示すグラフであり、図3(a)は、穴あけに必要な最少放電エネルギーWpを示すグラフであり、(b)は穴あけに必要な最少放電エネルギーWpを示すグラフである。 図4は実施例1の結果を示すグラフであり、図4(a)最少放電エネルギーWpとアスペクト比(τ/dh)との関係(加圧用薄板50μm) を示すグラフであり、(b)最少放電エネルギーWpとアスペクト比(τ/dh)との関係(加圧用薄板100μm)を示すグラフである。 図5は比較例1の結果を示すグラフであり、図5(a)穴あけに必要な最小放電エネルギーWpを示すグラフであり、(b)は最少放電エネルギーWpとアスペクト比との関係を示すグラフである。 図6は比較例1の結果を示すグラフであり、(a)は最少放電エネルギーWpと電流最大値Imと穴径dh との関係を示すグラフであり、(b)は電流最大値Imと周期Tと穴径dhとの関係を示すグラフである。 図7は実施例2の結果を示すグラフであり、(a)穴あけに必要な最小放電エネルギーWpを示すグラフであり、(b)はWpとアスペクト比(τ/dh)との関係を示すグラフである。 図8は比較例2の結果を示すグラフであり、(a)穴あけに必要な最小放電エネルギーWpを示すグラフであり、(b)はWpとアスペクト比(τ/dh)との関係を示すグラフである。 図9は実施例3の結果を示すグラフであり、(a)穴あけに必要な最小放電エネルギーWpを示すグラフであり、(b)はWpとアスペクト比(τ/dh)との関係を示すグラフである。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
0.2mm以下の厚みを有する金属製薄板に所定形状の貫通孔を形成する、加工板材の製造方法であって、
電磁コイルとダイとの間に上記金属製薄板を配し、所定の電流を印加する印加工程を具備し、
上記印加工程において金属製薄板に加圧用薄板を積層することを特徴とする。
以下、更に詳細に説明する。
<金属製薄板>
本発明において用いられる上記金属製薄板は、厚さ0.2mm以下の厚みの金属製の板であり、好ましくは厚さ 0.007mm〜 0.05mmの金属製の板である。
また、上記金属製薄板は、上記貫通孔のアスペクト比(板厚(穴深さ)/ ダイ穴径)が好ましくは0.30以下、更に好ましくは0.2以下である厚みを有するのが好ましい。この範囲内とすることにより薄くて広い長方形状の穴など種々形状の穴をあけることに適する。
上記金属製薄板を形成する金属としては、アルミニウムや銅などの高導電率材料、ステンレスなどの低導電率材料等を挙げることができる。
<印加工程>
(印加装置)
まず、図1及び2を参照して本発明の製造方法に用いられる電磁力印加装置について説明する。
図1及び2に本実施形態にかかる電磁力印加装置を示す。この電磁力印加装置1は、コイル10と、コイル10の上方に設けられたダイ20とを具備している。コイル10上面に置かれる金属製薄板30およびダイ20は、コイル10および固定具(図示せず)と一緒に締付け金具(図示せず)で固定されている。
(コイル)
コイル10は全体でE字状の板状ワンターンコイルであり、中央に四角柱状の中央コイル部12が形成されており、中央コイル12部の両側に、中央コイル12部と所定間隔を空けて且つ平行に設けられ、基端において中央コイル部12と連結された、一対のコイル電流移送用の電流移送部14が形成されている。これにより、図2に示すように、平面視した際にE字状とされている。また、中央コイル部12と一対の電流移送部14とは配線を介して先端側においても連結され、コンデンサ電源(図示せず)−ギャップスイッチG−コイル10は放電回路Cを構成しており、コイル電流が還流するようになされている。
コイル10は、銅及びクロム銅材等の高伝導率で硬い銅合金材等を材料として形成することができる。また、コイル10の大きさは特に制限されないが中央コイル部12の横幅は最大径が2mm〜5mmとなるようにするのが良好に磁束線を形成する観点から好ましい。
コイル10の外寸法は特に制限されず、加工板材の大きさに応じて任意であるが、例えば任意の中央コイル部12長さを採った場合に、コイル10長さや幅を中央コイル部12長さ+150mm程度とすることができる。
中央コイル部12の幅の内部に位置すればすべての穴を一度の操作で開通させることができる。
金属製薄板30とダイ20間は特に図示しないがテフロンフィルム等を用いて電気的に絶縁されているのが好ましい。
(ダイ)
また、ダイ20は板状であり、中央コイル部12の真上に位置するように支持されており、その中央部(中央コイル12部の直上に位置する部位)には、所望の貫通孔の形状に対応した開口22が形成されている(図1においてその断面を凸字状に示す部分)。この開口に金属製薄板が押しつけられ、電磁力が作用することにより、金属製薄板に貫通孔が形成されることとなる。
ダイ20は、SK材等の加工や熱処理によって硬化された鉄系材料で且つ微細加工に適した結晶粒径の小さい鉄系材料を用いて形成することができる。また、ダイ20の大きさは特に制限されず、開口22大きさも中央コイル部12の幅×長さよりも小さければ特に制限されず、直径0.5mmの円形状などの小さな形状から、3mm×500mmの長方形状等種々の大きさとすることができる。また開口の形状も特に制限されず、円形や長方形状など汎用形状の他螺旋状の応用形状など複雑な形状などとすることもできる。
(加圧用薄板)
そして、本実施形態においては、コイル10とダイ20との間に金属製薄板30を配置すると共に、金属製薄板30の下、すなわち金属製薄板30とコイル10との間に加圧用薄板40を配している。金属製薄板30とダイ20との間及びコイル10と加圧用薄板40との間には空間を設けても、また、それぞれ密着させてもよい。本実施形態においてはそれぞれ密着させている。また、加圧用薄板40は金属製薄板30における所定形状の穴を開けるべき場所に対応して設けるものであるため、これに対応した大きさであればよい。
加圧用薄板40は、アルミニウム、銅等を材料として形成することができ、特に好ましくはアルミニウムである。
その厚みは20〜500μmとするのが好ましく、更に好ましくは50〜300μmとするのが好ましい。特に、金属製薄板30がアルミニウムや銅などの高導電率材料の場合には、ダイ20の開口径dと加圧用薄板の厚さとの関係は、τ/d(アスペクト比)≦ 0.30であるのが好ましく、τ/d(アスペクト比)≦ 0.2であるのがさらに好ましい。すなわち、この関係を満足するように加圧用薄板40の厚さを選択するのが好ましい。ただし、ここでτは、金属製薄板30厚と加圧用薄板40厚との和であり、dはダイの開口の穴径である。τ/d(アスペクト比)が0.2に近いほど加圧用薄板40に生じる電磁力が大きくなる。また、金属製薄板30が低導電率材料である場合には、放電回路と材料の導電率で定まる、後述する表皮の深さδと同等程度、具体的にはδ±0.5の範囲とするのが好ましい。その理由は、生じる電磁力が大きいことおよびτ/d(アスペクト比)を小さくするためである。また、低導電率材料の場合には高伝導率材料の場合のようにτ/d(アスペクト比)≦0.30を満足せず、τ/d(アスペクト比)=0.35となる場合もあるが、これは低導電率材料には渦電流が流れにくく、金属製薄板30の軟化が生じないためと考えられる。高導電率材料は加圧用薄板40を用いても、金属製薄板30にも僅かの渦電流が流れる。したがって、放電エネルギーを高めると、金属製薄板30は軟化して穴径円周のエッジでうまく切れないため、上述のアスペクト比を満足するように加圧用薄板40の厚みを調節する必要があるが、低導電率材料ではこのような問題が生じないものと考えられる。
(電流)
本実施形態においては、電源容量は50μFであるが、10〜200μFの範囲から適宜選択可能である。放電電流Iの周期Tは金属製薄板30の厚みに応じて異なるが、好ましくは5〜30μs、更に好ましくは7〜20μsである。周波数は周期Tの逆数に応じて任意であるが、好ましくは10〜500kHzである。たとえば周期T=10.24μsに対し、表皮の深さδは0.283mm になる。また、電流最大値Imは(Wpに対応)は所望の貫通孔の穴径によって異なる。
これらのファクターは以下のようにして求めることができるものである。
本実施形態において、コイル電流(放電電流)Iは電流移送部14から中央コイル部12に向けて集中して流れる。中央コイル部12の電流密度は高くなり、図1のy方向に沿って高密度磁束φを生成する。高密度磁束が交差したコイル中央部12上方の金属製薄板30内に、高密度磁束φの浸透を妨げるように、渦電流iがコイル電流と逆方向に流れる。渦電流iと高密度磁束φにより、金属製薄板30に電磁力が生じる。ファラデーの法則およびフレミングの左手則より、金属製薄板30の渦電流密度i、単位体積あたりの電磁力fは式(1)および式(2)で与えられる。
式中、κおよびBは金属製薄板30の導電率および磁束密度である。
電磁力fにより、ダイ20の開口22に位置する金属製薄板30が円錐状に高速変形しながら高さを増すため、ダイ20近傍の金属製薄板30はダイ20に押し付けられ、せん断される。
式(2)の電磁力の算出は困難であるが、等価な磁気圧力は磁束密度を用いて算出できる。金属製薄板30に生じる磁気圧力Pは、式(3)で求められる。
B1およびB2は、金属製薄板30のコイル10側およびダイ20側の表面磁束密度、τは金属製薄板20及び加圧用薄板40の厚さの合計である。δは表皮の深さで、式(4)で表される。
Tは放電電流Iの周期である。PはB1、δおよびτを与えれば数値的に求められる。
<他の工程>
本発明においては必要に応じて、上述の印加工程の他に他の工程を設けることもできる。たとえば、ダイとコイルとの間に金属製薄板と加圧用薄板とを載置する載置工程、印加工程後に貫通孔の形成された金属製薄板を取り出す工程などを行うことができる。
<効果、用途>
本発明の製造方法は、穴あけのための圧力媒体が磁界であるため、非接触加工であり、パンチを用いる方法のようなクリアランスを設けることによる問題を生じない。また、金属製薄板はアスペクト比(板厚(穴深さ)/ ダイ穴径)は0.2以下と小さく、電磁力による加工の特徴を最大限発揮できる。また、位置合わせ治具が必要でないため、装置コストは低い。
また、パンチレスのため、複雑な形状の穴も容易にあけることができる。
加えて、コイル長さを変えれば、多数穴の同時打ち抜き加工ができる。したがって、 1穴当たりの加工コストは低くなり、エネルギー的な負荷を増やすことなく多数の穴をあけることが可能である。
本発明は数100μm から10μm程度の微細穴加工が可能であり、パンチレスのため、複雑な形状を有する微細穴加工への可能性を持つ。また、穴径の異なる多数穴の良好な同時穴あけを実現できる。なお、穴あけされた板自体を加工板材として使用する場合と、打ち抜かれたものを加工板材として用いる場合とがあり、本発明における「加工板材」は、これらの両者を含む。
さらには、金属製薄板の溶融の抑制、および低放電エネルギー化を実現することも可能である。また、多数枚の金属製薄板に同時に穴あけを行い、加工板材を得ることも可能である。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに具体的に説明するが本発明はこれらに制限されるものではない。
以下の実施例及び比較例においてダイ及びコイルとしては図1及び2に示す装置であって、以下のサイズを有するものを用いた。
ダイにおけるもの開口径;2.5、2.0、1.5、1.0、0.5、0.4の6種の開口を有するダイ
コイル:中央コイル部の幅4mm、長さ80mm
コンデンサ:50μFのコンデンサ
〔実施例1〕Al金属製薄板+加圧用薄板
金属製薄板はJIS−IN30 Al箔で、箔厚は15μmのものと、50μmのものとの2種を用いた。
加圧用薄板はJIS−IN30 Al箔で、箔厚は50μmのものと、100μmのものとの2種を用いた。
これら2種ずつをそれぞれ組み合わせて図1及び2に示す装置における所定箇所に装着し、4種の実験を行った。
それぞれのダイの孔径と最少エネルギーとの関係を図3(a)及び(b)に示す。
図3に示す結果から明らかなように、図3の50μm厚加圧用薄板で、15μm厚金属製薄板は穴径2.5〜0.5mmにおいても良好な穴あけが可能であった。また、50μm厚加圧用薄板で、50μm厚金属製薄板に対して穴径2.5〜1.0mmで良好な穴あけが可能であった。
また、100μm厚加圧用薄板で、15μmと50μm厚の金属製薄板は、50μm厚加圧用薄板と同様の良い結果が得られる。
また、図3及び4に示す結果から明らかなようにτ/d(アスペクト比)≦0.2の場合に特にいい結果が得られることがわかる。
〔比較例1〕Al金属製薄板のみ(加圧用薄板なし)
金属製薄板はJIS−IN30 Al箔で、箔厚は15μmのものと、50μmのものと、100μmのものと、150μmのものとの4種を用い、図1及び2に示す装置における所定箇所に装着し、4種の実験を行った。
それぞれのダイの孔径と最少エネルギーとの関係を図5(a)及び(b)に示す。
図5に示すように、15μm厚のAl箔はすべての穴径で穴あけ不可能であった。この理由はAl箔に流れる渦電流加熱による軟化・溶融のためであると考えられる。また、これ以外の径においても穴の一部に溶融があるため、良好な穴あけができなかった。
また、100μm厚のAl箔のWp、放電電流の最大値Imおよび周期Tの関係を図6に示す。Wpが同じならば、ImおよびTはほぼ同じになることがわかる。
〔実施例2〕Cu金属製薄板+加圧用薄板:
金属製薄板はC1220の銅箔を用い、箔厚は10μmのものと、20μmのものとの2種を用いた。
加圧用薄板はJIS−IN30 Al箔で、箔厚は50μmのものを用いた。
これらをそれぞれ組み合わせて図1及び2に示す装置における所定箇所に装着し、2種の実験を行った。その結果を図7に示す。
図7に示す結果から明らかなように、いずれの穴径でも良好な穴あけが可能であった。また、τ/dh(アスペクト比)≦ 0.2で良好な穴あけができた。
〔比較例2〕Cu金属製薄板のみ(加圧用薄板なし)
金属製薄板はC1220の銅箔を用い、箔厚は10μmのものと、20μmのものと、50μmのものとの3種を用いた。
図8に示すように、10μm、20μm厚の銅箔はすべての穴径で穴あけ不可能であった。渦電流加熱による軟化・溶融のためであると考えられる。また、50μm厚の銅箔は穴径2.5〜1.0mmで穴あけ可能であったが、銅箔に反りが入り、板材として使用不可能であった。この理由は、渦電流加熱によって、銅箔が軟化・変形するためと思われる。
〔実施例3〕SUS304−H金属製薄板+加圧用薄板:
金属製薄板はSUS304−Hのステンレス箔を用い、箔厚は50μmのものを用いた。
加圧用薄板はJIS−IN30 Al板で、板厚0.3mmのものを用いた。
結果を図9に示す。図9に示す結果から明らかなように、50μm厚のステンレス金属製薄板でも各穴径で良好な穴あけが可能であった。また、τ/dh(アスペクト比)≦ 0.35で良好な穴あけが可能であった。このようにアルミニウムや銅よりも大きいアスペクト比で良好な穴あけが可能であったのは、ステンレスのような低伝導率材料においては渦電流が流れないため、軟化が生じないためと考えられる。

Claims (1)

  1. 0.2mm以下の厚みを有する金属製薄板に所定形状の貫通孔を形成する、加工板材の製造方法であって、
    電磁コイルとダイとの間に上記金属製薄板を配し、所定の電流を印加する印加工程を具備し、
    上記印加工程において金属製薄板に加圧用薄板を積層することを特徴とする、加工板材の製造方法。


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