JP2018050970A - 生体適用光照射デバイスの使用履歴検知方法および生体適用光照射装置 - Google Patents

生体適用光照射デバイスの使用履歴検知方法および生体適用光照射装置 Download PDF

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【課題】生体適用光照射デバイスの使用履歴を検知することができる生体適用光照射装置を提供すること。【解決手段】固有のIDが設定された生体適用光照射デバイスに取り付けられており、生体適用光照射デバイスに設定されたIDに対応するID情報を送信するID送信部と、ID送信部から送信されてくるID情報を受信する通信部と、1つ以上の生体適用光照射デバイスの使用履歴情報を各生体適用光照射デバイスに設定された固有のIDに対応させてデバイス毎に格納する記憶部と、通信部が受信したID情報を読み出し、記憶部に格納された使用履歴情報の中から、ID情報と同じIDに対応して格納された使用履歴情報を探索する制御部を用い、制御部による使用履歴情報の探索結果と探索により見つかった使用履歴情報に基づいて、固有のIDが設定された生体適用光照射デバイスの使用履歴を検知する。【選択図】図1

Description

本発明は、生体適用光照射デバイスが未使用であるか、使用済みであるかを検知する生体適用光照射デバイスの使用履歴検知方法および生体適用光照射装置に関する。
広くさまざまな疾患を治療するために、光を用いることができる。疾患を治療するために光が単独で用いられる場合、この治療を光線療法と呼ぶ。光を調剤とともに用いる場合、この治療を光線力学的療法(photodynamic therapy:PDT)と呼ぶ。これらの療法を用いてさまざまな皮膚疾患および内部疾患を治療できる。
また、美容分野においても、ニキビや不要なシミ、皺などに光線を照射することにより取り除く方法が知られている。
このような光線治療は病院や美容施設において、大型の光照射用の機器を用いて実施されることが一般的であった。このような大型の光照射用の機器は、病院や美容施設であっても多数設置されていなかった。そのため、交通事情や施設および機器の混雑の影響などにより、光照射を希望する患者や使用者は希望するタイミングで簡単に光照射をすることはできず、著しく不便であった。また、自宅や外出先で医療技術者や美容技術者の助けなしで簡単に光照射をしたいという、使用者の根源的な要望を満たせるものではなかった。
これに対し、近年、使い捨て可能な光線療法用の治療機器が知られている(特許文献1〜3参照)。特許文献1には有機半導体を光源とした使い捨て可能な携帯用機器が記載されている。特許文献1には、ガラス基板上に形成された発光層を有する有機EL素子を使用した携帯用機器が記載されている。特許文献2には、使い捨てのスキンケア装置として、患者の皮膚の表面に光を伝達できる発光医療器具が記載されている。特許文献3には、有機発光装置を光源として用いて、皮膚への薬事的または美容的有効成分の浸透および作用を増強させる装置が記載されている。
特許第4651281号 特表2013−532503号公報 特表2013−532497号公報
ところで、こうして生体に適用して光を照射する機器(生体適用光照射デバイス)を用いて光線治療を行う場合、通常、光増感剤を塗布した患部に、生体適用光照射デバイスの光放射面(生体適用面)を接触させ、一定時間、光を患部に照射することで治療を行う。このように、生体適用光照射デバイスは、その光放射面を患部に接触させて用いられるものであるため、患部から脱落した皮膚角質や分泌物、薬剤が生体適用面に付着して汚染される。そのため、治療効果の維持と衛生上の観点から、使用した後の生体適用光照射デバイスは、それを使い回しせずに、廃棄することが望ましい。
しかしながら、これまでの生体適用光照射デバイスは、使用済みであるか否かを一見して判別することができず、使用済みであることが判らずに繰り返し使用され、汚れが蓄積して治療効果が損なわれていたという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、生体適用光照射デバイスの使用履歴を検知することができる生体適用光照射デバイスの使用履歴検知方法および生体適用光照射装置を提供すること、さらに、使い捨てタイプの生体適用光照射デバイスであって使用済みのものや、使用回数または使用時間の許容範囲が設定された生体適用光照射デバイスであって、その許容範囲を超えたものを、誤って使用することを確実に回避することができる生体適用光照射装置を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、生体適用光照射デバイスに固有のIDを設定して、その使用履歴をID毎に記憶部に格納するようにし、生体適用光照射デバイスを駆動する前に、そのIDを識別符号として記憶部に使用履歴が記憶されているか否かを探索することにより、その生体適用光照射デバイスが使用済みであるか否かを検知することができることを見出した。また、その使用履歴情報に基づいて電源のオンオフ状態を制御することにより、使い捨てタイプの生体適用光照射デバイスであって使用済みのものや、使用回数または使用時間の許容範囲が設定された生体適用光照射デバイスであって、その許容範囲を超えたものが、誤って使用されることを確実に回避することができることを見出した。
上記課題を解決するための具体的な手段である本発明と、本発明の好ましい態様は以下のとおりである。
[1] 固有のIDが設定された生体適用光照射デバイスに取り付けられており、生体適用光照射デバイスに設定されたIDに対応するID情報を送信するID送信部と、ID送信部から送信されてくるID情報を受信する通信部と、1つ以上の生体適用光照射デバイスの使用履歴情報を各生体適用光照射デバイスに設定された固有のIDに対応させてデバイス毎に格納する記憶部と、通信部が受信したID情報を読み出し、記憶部に格納された使用履歴情報の中から、ID情報と同じIDに対応して格納された使用履歴情報を探索する制御部を用い、制御部による使用履歴情報の探索結果と探索により見つかった使用履歴情報に基づいて、固有のIDが設定された生体適用光照射デバイスの使用履歴を検知する生体適用光照射デバイスの使用履歴検知方法。
[2] 固有のIDが設定された生体適用光照射デバイスと、該生体適用光照射デバイスに取り付けられており、生体適用光照射デバイスに設定されたIDに対応するID情報を送信するID送信部とを有するID送信部付き生体適用光照射デバイスと、生体適用光照射デバイスの駆動を制御するコントローラーを備え、コントローラーは、ID送信部から送信されてくるID情報を受信する通信部と、1つ以上の生体適用光照射デバイスの使用履歴情報を各生体適用光照射デバイスに設定された固有のIDに対応させてデバイス毎に格納する記憶部と、通信部が受信したID情報を読み出し、記憶部に格納された使用履歴情報の中から、ID情報と同じIDに対応して格納された使用履歴情報を探索する制御部と、制御部での探索により見つかった使用履歴情報を表示する表示部と、ID送信部付き生体適用光照射デバイスに電力を供給する電源(電源がオン状態にあるとき電力が供給され、電源がオフ状態にあるとき電極が供給されない)を有する、生体適用光照射装置。
[3] 固有のIDが設定された生体適用光照射デバイスと、該生体適用光照射デバイスに取り付けられており、生体適用光照射デバイスに設定されたIDに対応するID情報を送信するID送信部とを有するID送信部付き生体適用光照射デバイスと、生体適用光照射デバイスの駆動を制御するコントローラーを備え、コントローラーは、ID送信部から送信されてくるID情報を受信する通信部と、1つ以上の生体適用光照射デバイスの使用履歴情報を各生体適用光照射デバイスに設定された固有のIDに対応させてデバイス毎に格納する記憶部と、固有のIDが設定された生体適用光照射デバイスに電力を供給する電源(電源がオン状態にあるとき電力が供給され、電源がオフ状態にあるとき電極が供給されない)と、通信部が受信したID情報を読み出し、記憶部に格納された使用履歴情報の中から、ID情報と同じIDに対応して格納された使用履歴情報を探索し、その使用履歴情報の探索結果に基づいて電源のオンオフ状態を制御する制御部を有する、生体適用光照射装置。
[4][3]に記載の生体適用光照射装置は、コントローラーが、さらに、制御部による探索結果と探索により見つかった使用履歴情報を表示する表示部を有することが好ましい。
[5][3]または[4]に記載の生体適用光照射装置制御部は、使用履歴情報の探索の結果、ID情報と同じIDに対応して格納された使用履歴情報が見つかった場合、電源をオン状態にならないように制御することが好ましい。
[6] [2]〜[5]のいずれか一項に記載の生体適用光照射装置は、ID送信部が、電源生成部を有し、電源生成部で電源が生成されることにより、生体適用光照射デバイスに設定されたID情報を送信するものであることが好ましい。
[7] [6]に記載の生体適用光照射装置は、固有のID情報が設定された生体適用光照射デバイスと電源生成部が電気的に接続されており、且つ、一方の端部に接続端子が形成された導線を有し、接続端子が電源に電気的に接続されることにより、電源生成部で電源が生成することが好ましい。
[8][2]〜[5]のいずれか一項に記載の生体適用光照射装置は、ID送信部がRFIDタグであり、通信部がRFIDリーダー部であることが好ましい。
[9][2]〜[8]のいずれか一つに記載の生体適用光照射装置は、制御部が、通信部から読み出したID情報に対応するIDを記憶部に書き込む機能と、そのIDを固有のIDとする生体適用光照射デバイスの使用履歴情報を、IDに対応させて記憶部に書き込む機能を有することが好ましい。
[10][2]〜[9]のいずれか1つに記載の生体適用光照射装置は、コントローラーが、さらに、使用者が入力操作を行う入力操作部を有し、制御部が、使用者が入力操作部に入力操作を行ったことを使用履歴情報として記憶部に書き込む機能を有することが好ましい。
[11][2]〜[10]のいずれか一つに記載の生体適用光照射装置は、コントローラーが、さらに、時間を計測して制御部に出力する時計機能部を有することが好ましい。
[12][2]〜[11]のいずれか一つに記載の生体適用光照射装置は、コントローラーが、さらに、電源に電気的に接続された電源線と、固有のIDが設定された生体適用光照射デバイスが電源線に接続されたことを検知するデバイス接続検知部を有し、制御部は、デバイス接続検知部が接続を検知したことを条件に、前記通信部からID情報を読み出すことが好ましい。
[13][12]に記載の生体適用光照射装置は、デバイス接続検知部が電源線に電気的に接続されていることが好ましい。
[14][12]または[13]に記載の生体適用光照射装置は、さらに、固有のIDが設定された生体適用光照射デバイスに電気的に接続された導線を有し、デバイス接続検知部が、電源線に導線が接続されたことを検知することが好ましい。
[15][14]に記載の生体適用光照射装置は、ID送信部が、電源生成部を有し、電源生成部で電源が生成されることにより、生体適用光照射デバイスに設定されたID情報を送信するものであり、導線に、電源生成部が電気的に接続されていることが好ましい。
[16][2]〜[15]のいずれか一つに記載の生体適用光照射装置は、生体適用光照射デバイスが基板と基板の上に設けられた発光素子を有することが好ましい。
[17][16]に記載の生体適用光照射装置は、発光素子が有機半導体または量子ドットを含むことが好ましい。
[18][17]に記載の生体適用光照射装置は、発光素子が有機半導体を含む有機エレクトロルミネッセンス素子であることが好ましい。
本発明の生体適用光照射デバイスの使用履歴検知方法および生体適用光照射装置によれば、駆動させる前に生体適用光照射デバイスの使用履歴を検知することができる。さらに、使い捨てタイプの生体適用光照射デバイスであって使用済みのものや、使用回数または使用時間の許容範囲が設定された生体適用光照射デバイスであって、その許容範囲を超えたものを、誤って使用することを確実に回避することができる。
本発明の生体適用光照射装置の第1実施形態を示すブロック図である。 本発明の生体適用光照射装置の第2実施形態を示すブロック図である。 コントローラーと生体適用光照射デバイスの接続構造の一例を示す概略図である。 本発明で用いる生体適用光照射デバイスの一例を示す概略断面図である。 本発明で用いる生体適用光照射デバイスの電気化学発光セル(LEC:light emitting chemical cells)型発光体層の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明について説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様や具体例に限定されない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明の生体適用光照射デバイスの使用履歴検知方法および本発明の生体適用光照射装置で用いる生体適用光照射デバイスは、基板と基板上に設けられた発光素子を有し、基板の発光素子と反対側の面から光を放射するものである。発光素子は電力の供給により基板側に光を放射するものであり、基板は発光素子が放射する光に対して透光性を有する透明基板である。この基板では、光を放射する側の面(発光素子と反対側の面)が光照射を行う対象の生体側に向けられる生体適用面を構成する。
生体適用光照射デバイスにより生体に治療を行うには、生体適用光照射デバイスの生体適用面を生体に当接または近接させた状態で、発光素子に電力を供給して光を放射させる。これにより、生体に発光素子からの光が照射され、光治療効果や美容効果が発揮される。生体適用光照射デバイスの詳細な説明については、後に記載する。
<生体適用光照射デバイスの使用履歴検知方法>
本発明の生体適用光照射デバイスの使用履歴検知方法は、固有のIDが設定された生体適用光照射デバイスに取り付けられており、生体適用光照射デバイスに設定されたIDに対応するID情報を送信するID送信部と、ID送信部から送信されてくるID情報を受信する通信部と、1つ以上の生体適用光照射デバイスの使用履歴情報を各生体適用光照射デバイスに設定された固有のIDに対応させてデバイス毎に格納する記憶部と、通信部が受信したID情報を読み出し、記憶部に格納された使用履歴情報の中から、ID情報と同じIDに対応して格納された使用履歴情報を探索する制御部を用い、制御部による使用履歴情報の探索結果と探索により見つかった使用履歴情報に基づいて、固有のIDが設定された生体適用光照射デバイスの使用履歴を検知する方法である。
本発明において、「固有のID」とは、生体適用光照射デバイス70に個別に設定されているIDであり、生体適用光照射デバイス6を個々に識別するための符号のことをいう。
本発明において、ID送信部から通信部へのID情報の送信は、有線通信によるものであってもよいし、無線通信によるものであってもよい。
本発明において「生体適用光照射デバイスの使用履歴情報」とは、その生体適用光照射デバイスが使用されたことを示す事実である。使用履歴情報としては、例えばその生体適用光照射デバイスについて入力操作部の操作(照射時間設定、利用者登録、生体適用光照射デバイスのオンオフ切り替え操作など)があったこと、電源から生体適用光照射デバイスへ電力の供給があったこと、電力の供給回数、1回毎の電力供給時間、電力供給累積時間等を挙げることができ、生体適用光照射デバイスの使用状況に応じて適宜設定することができる。
本発明において「制御部による使用履歴情報の探索結果と探索により見つかった使用履歴情報に基づいて、そのIDが設定された生体適用光照射デバイスの使用履歴を検知する」とは、例えば制御部による使用履歴情報の探索の結果、通信部から読み出されたID情報と同じIDに対応する使用履歴情報が見つからなかった場合には、そのIDが設定された生体適用光照射デバイスは未使用であり、そのID情報と同じIDに対応する使用履歴情報が見つかった場合には、そのIDが設定された生体適用光照射デバイスは使用済みであると知ることである。また、その使用履歴情報の内容から、そのIDが設定された生体適用光照射デバイスの使用回数や使用時間を検知することである。生体適用光照射デバイスの使用回数は生体適用光照射デバイスへの電力の供給回数から検知することができ、生体適用光照射デバイスの使用時間は生体適用光照射デバイスへの電力供給累積時間から検知することができる。また、使用履歴情報の探索結果および探索により見つかった使用履歴情報は、例えば、その内容を表示部に表示するか、使用済みである場合に警告音を鳴らす等により、使用者に報知することができる。
このように、この生体適用光照射デバイスの使用履歴検知方法では、IDに対応させてデバイス毎に記憶された使用履歴情報の中から、固有のIDが設定された生体適用光照射デバイスの使用履歴情報を探索し、その探索結果と探索により見つかった使用履歴情報に基づいて、そのIDが設定された生体適用光照射デバイスの使用履歴を検知する。こうした使用履歴の検知を、駆動させる前の生体適用光照射デバイスに行えば、例えば使い捨てタイプの生体適用光照射デバイスの場合には、使用済みのものを誤って使用することを回避することができ、使用回数や使用時間の許容範囲が設定された生体適用光照射デバイスの場合には、その許容範囲を超えた生体適用光照射デバイスを誤って使用することを回避することができる。これにより、性能状態および衛生状態が良好な生体適用光照射デバイスのみを使用に供することができ、その光治療効果や美容効果を十分に得ることができる。
<生体適用光照射装置>
次に、本発明の生体適用光照射装置について説明する。
本発明の生体適用光照射装置は、固有のIDが設定された生体適用光照射デバイスと、該生体適用光照射デバイスに取り付けられており、生体適用光照射デバイスに設定されたIDに対応するID情報を送信するID送信部とを有するID送信部付き生体適用光照射デバイスと、生体適用光照射デバイスの駆動を制御するコントローラーを備え、コントローラーは、ID送信部から送信されてくるID情報を受信する通信部と、1つ以上の生体適用光照射デバイスの使用履歴情報を各生体適用光照射デバイスに設定された固有のIDに対応させてデバイス毎に格納する記憶部と、通信部が受信したID情報を読み出し、記憶部に格納された使用履歴情報の中から、ID情報と同じIDに対応して格納された使用履歴情報を探索する制御部と、制御部での探索により見つかった使用履歴情報を表示する表示部と、オン状態にあるとき、ID送信部付き生体適用光照射デバイスに電力を供給する電源を有するものである。
または、本発明の生体適用光照射装置は、固有のIDが設定された生体適用光照射デバイスと、該生体適用光照射デバイスに取り付けられており、生体適用光照射デバイスに設定されたIDに対応するID情報を送信するID送信部とを有するID送信部付き生体適用光照射デバイスと、生体適用光照射デバイスの駆動を制御するコントローラーを備え、コントローラーは、ID送信部から送信されてくるID情報を受信する通信部と、1つ以上の生体適用光照射デバイスの使用履歴情報を各生体適用光照射デバイスに設定された固有のIDに対応させてデバイス毎に格納する記憶部と、オン状態にあるとき、固有のIDが設定された生体適用光照射デバイスに電力を供給する電源と、通信部が受信したID情報を読み出し、記憶部に格納された使用履歴情報の中から、ID情報と同じIDに対応して格納された使用履歴情報を探索し、その使用履歴情報の探索結果に基づいて電源のオンオフ状態を制御する制御部を有するものである。
[固有のID]の定義、「生体適用光照射デバイスの使用履歴情報」の説明と具体例については、「生体適用光照射デバイスの使用履歴検知方法」の項における記載を参照することができる。
制御部が行う「使用履歴情報の探索結果に基づいて電源のオンオフ状態を制御する」とは、例えば制御部による使用履歴情報の探索の結果、通信部から読み出されたID情報と同じIDに対応する使用履歴情報が見つかった場合には、以後、そのID情報が受信されなくなるまで、電源をオン状態にしないように制御する、あるいは、そのIDが設定された生体適用光照射デバイスの使用回数や使用時間が設定された許容範囲を超えていた場合には、以後、そのID情報が受信されなくなるまで、電源をオン状態にしないように制御する等であり、生体適用光照射デバイスの要求される使用態様に応じて適宜設定することができる。
以下、本発明の生体適用光照射装置の実施形態について説明する。
[生体適用光照射装置の第1実施形態]
まず、生体適用光照射デバイスの第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態の生体適用光照射装置の構成を示すブロック図であり、生体適用光照射デバイス70については、上面図(上方の図)と側面図(下方の図)を模式的に示している。側面図における矢印は光の放射方向を示すものである。
図1に示す生体適用光照射装置は、ID送信部付き生体適用光照射デバイス10と、生体適用光照射デバイスの駆動を制御するコントローラー20を有している。
ID送信部付き生体適用光照射デバイス10は、ID送信部40と電源ケーブル(導線)50aと通信ケーブル60aが生体適用光照射デバイス70に取り付けられて構成されている。生体適用光照射デバイス70の構成については、後に詳述する。ID送信部40は、生体適用光照射デバイス70と別部材として、生体適用光照射デバイス70の上面等に貼り付けられていてもよいし、生体適用光照射デバイスの透明基板上にID送信部40を構成する有機トランジスタや有機メモリを形成して生体適用光照射デバイスに一体的に取り付けられたものであってもよい。
電源ケーブル50aは、生体適用光照射デバイス70の電極とID送信部40の電源生成部44に電気的に接続されており、その一端部にコントローラー20の電源ケーブル用接続部50bに接続される接続端子が形成されている。また、通信ケーブル60aは、ID送信部40の第1通信部43に接続されており、その一端部にコントローラー20の通信ケーブル用接続部60bに接続される接続端子が形成されている。電源ケーブル50aは導線からなる。通信ケーブル60aには、情報通信が可能な線材を用いることができ、例えば導線、光ファイバ等を用いることができる。また、通信ケーブル60aによらずに、第1通信部43と第2通信部21との間の通信を無線通信で行うようにしてもよい。
ID送信部40は、制御部41、第1記憶部42および第1通信部43と、これら各部に電力を供給するための電源を生成する電源生成部44を有し、生体適用光照射デバイス70に設定された固有のIDに対応するID情報をコントローラー20に送信するように構成されている。また、第1記憶部42は電力を供給しなくても記憶を保持する不揮発メモリから構成されている。不揮発メモリとしては、ROM、フラッシュメモリ、磁気記憶装置、光ディスク等を挙げることができる。
ID送信部40では、ID送信部付き生体適用光照射デバイス10の製造時に第1制御部41にID情報が入力されると、そのID情報を第1制御部41が第1記憶部42に書き込む。その後、電源ケーブル50aがコントローラー20の電源ケーブル用接続部50bに接続されると、電源生成部44に電源が生成されてID送信部40を構成する各部の動作がオンになり、第1記憶部42に記憶されているID情報を制御部41が読み出して第1通信部43に送信する。さらに、接続ケーブル60aがコントローラー20の接続ケーブル用接続部60bに接続されることにより、そのID情報を第1通信部43がコントローラー20の第2通信部21に送信する。
コントローラー20は、次の機能を有する。
(1)電源ケーブル50aが電源ケーブル用接続端子50bに物理的および電気的に接続されていることを検知する接続検知機能
(2)ID送信部40の制御部41および第1記憶部42と、コントローラー20のコントローラー制御部25との間で情報を相互に送受信する通信機能(第2通信部21、第1通信部43)、
(3)電源ケーブル50aが電源ケーブル用接続端子50bに接続されていることを検知したことを条件に、ID送信部40から送信されてくる生体適用光照射デバイス70のID情報を読み込む機能
(4)ID送信部40から送信されてくる生体適用光照射デバイス70のID情報を第2記憶部26に複数記録し、任意に読み出す機能、データの処理機能、処理データの表示制御機能
(5)ID情報と、そのIDと1対1で対応する生体適用光照射デバイス70の照射開始時刻、照射終止時刻、照射時間、複数のコントローラー使用者毎の使用履歴を記録・保持・読み出し・表示する機能と使用履歴管理機能
(6)ID送信部40から送信されてくる生体適用光照射デバイス70のID情報を読み込んだ後に、所定の動作(照射時間設定、利用者登録、生体適用光照射デバイスのオンオフ切り替え等)が行われたとき、その動作が行われた事実を使用履歴情報として、読み込んだIDに対応させて第2記憶部26に記録し、以降、同一IDの生体適用光照射デバイスの電源ケーブルが接続された場合には、生体適用光照射デバイスの駆動をオンにしない機能
これらの機能は、コントローラー20を構成する各部の動作によって行われる。以下において、コントローラー20を構成する各部の構成と動作について説明する。
コントローラー20は、第2通信部(通信部)21、入力操作部22、入力部23、時計機能部24、コントローラー制御部25、第2記憶部(記憶部)26、表示部27、駆動回路(電源)28、オンオフ切り替え部29、およびデバイス接続検知部30と、電源ケーブル50aおよび通信ケーブル60aがそれぞれ接続される電源ケーブル用接続部50bおよび通信ケーブル用接続部60bを有している。
第2通信部21は通信ケーブル用接続部60bに接続されている。通信ケーブル用接続部60bに通信ケーブル60aが接続されると、第2通信部21は、ID送信部40の第1通信部43から送信されてくるID情報を受信する状態になる。
入力操作部22は、使用者が入力操作を行う器具や機器により構成されている。使用者が入力操作を行う器具等としては、押しボタン、操作レバー、キーボード、マウス等を挙げることができる。また、使用者が行う入力操作としては、駆動回路28のオンオフ切り替え操作、生体適用光照射デバイス70のオンオフ切り替え操作、光照射時間や輝度の設定操作、利用者登録の操作等を挙げることができる。入力操作部22で行われた入力操作は、入力部23で入力信号に変換されてコントローラー制御部25に出力される。また、この生体適用光照射装置の実施形態では、使用者が上記のような入力操作を行ったことを「使用履歴情報」として、生体適用光照射デバイスのID毎に第2記憶部26に格納し、生体適用光照射デバイスの使用履歴の検知、駆動回路の制御に用いる。使用履歴の検知および駆動回路の制御については、下記の「使用履歴の検知および駆動回路の制御」の項で説明する。
時計機能部24は、時間を計測する機能を有し、コントローラー制御部25からの要求に応じて、その計測した時間をコントローラー制御部25に出力する。
第2記憶部26は、不揮発メモリから構成されており、生体適用光照射デバイス6のID毎に接続検知情報、使用履歴情報、およびその他の情報を格納しうるように構成されている。その他の情報としては、コントローラーの使用者名や、光照射開始時刻、光照射終止時刻、光照射時間等を挙げることができる。これらの情報は、コントローラー制御部25により、第2記憶部26に書き込まれるとともに、第2記憶部26から適宜読み出され、表示部30で表示される。第2記憶部26に用いる不揮発メモリの具体例については、ID送信部40の第1記憶部42に用いる不揮発メモリの具体例を参照することができる。
表示部27は、コントローラー制御部25の指示に従って、コントローラー制御部25から送信されてくる情報を表示する。表示部27で表示する情報は、少なくとも生体適用光照射デバイス70の使用履歴情報であり、コントローラー20の使用者毎に使用履歴情報を表示することもできる。表示部30が表示するこの他の情報として、照射開始時刻、照射終止時刻、照射時間、装着残り時間、入力操作部に入力した入力事項等を挙げることができる。
駆動回路28は、電源線50cを介して電源ケーブル用接続部50bに電気的に接続されている。電源ケーブル用接続部50bに電源ケーブル50aが接続されると、駆動回路28は、電源ケーブル50aおよび電源線50cを介して生体適用光照射デバイス70および電流生成部44に電気的に接続され、生体適用光照射デバイス70に電力を供給する電源として機能しうる状態になる。
オンオフ切り替え部29は、コントローラー制御部25の指示に従って、駆動回路28のオンオフ状態の切り替えを行う。電源ケーブル用接続部50bに電源ケーブル50aが接続されていても、駆動回路28がオフ状態のときには、駆動回路28から生体適用光照射デバイス70への電力供給は行われない。駆動回路28をオン状態に切り替えると、駆動回路28から生体適用光照射デバイス70へ電力が供給され、生体適用光照射デバイス70の生体適用面から光が放射される。すなわち、駆動回路28のオン状態とオフ状態は、それぞれ、生体適用光照射デバイス70のオン状態とオフ状態に対応する。
デバイス接続検知部30は、電源線50cの途中に接続されており、電源ケーブル50aが電源ケーブル用接続部50bに物理的および電気的に接続されたことを検知して、その情報(接続検知情報)をコントローラー制御部25に出力する。
コントローラー制御部25は、第2通信部21からのID情報、入力部23からの入力信号、デバイス接続検知部30からの接続検知情報等に応じて、データ処理や各部の制御、第2記憶部26への情報の書き込み・読み出し等を行う。さらに、生体適用光照射デバイス70の使用履歴の検知および使用履歴に基づいた駆動回路28の制御において中心的な役割をする。以下において、その使用履歴の検知および使用履歴に基づいた駆動回路28の制御の手順について説明する。
(生体適用光照射デバイスの使用履歴の検知および使用履歴に基づいた駆動回路の制御)
まず、コントローラー20の電源ケーブル用接続部50bに電源ケーブル50aが接続されると、デバイス接続検知部30が接続検知情報をコントローラー制御部25に出力する。また、コントローラー20の通信ケーブル用接続部60bに通信ケーブル60aが接続されると、第2通信部21がID送信部40の第1通信部43から送信されてくるID情報を受信する。
コントローラー制御部25は、デバイス接続検知部30から接続検知情報が入力されると、第2通信部21が受信したID情報を読み出し、そのID情報を、第2記憶部26に格納されている各IDと照合して同じIDを探索する。そのID情報と同じIDが第2記憶部26に未だ格納されていない場合には、コントローラー制御部25は、そのID情報を第2記憶部26に新たに書き込み、そのIDに対応させて接続検知情報を第2記憶部26に書き込む。その後、次の接続検知情報が入力される前に、入力部23から入力信号が入力された場合には、コントローラー制御部25は、その入力信号に応じた指示をオンオフ切り替え部29や表示部27等に出力するとともに、入力操作部22に入力操作があったこと(使用履歴情報)を、新たに書き込んだIDに対応させて第2記憶部26に書き込む。
また、第2通信部21から読み出したID情報と同じIDが第2記憶部26に既に格納されている場合には、コントローラー制御部25は、そのIDに対応する使用履歴情報が第2記憶部26に格納されているか否かを判断し、使用履歴情報が格納されていない場合には、そのIDに対応させて接続検知情報を第2記憶部26に書き込む。その後、次の接続検知情報が入力される前に、入力部23から入力信号が入力された場合には、コントローラー制御部25は、その入力信号に応じた指示をオンオフ切り替え部29や表示部27等に出力するとともに、入力操作部22に入力操作があったこと(使用履歴情報)を、第2通信部21から読み出したIDに対応させて第2記憶部26に書き込む。
これらの場合、例えば入力部23からの入力信号が生体適用光照射デバイス6の駆動をオンにする信号である場合には、コントローラー制御部25の指示により、オンオフ切り替え部29が駆動回路28をオン状態に切り替える。これにより、駆動回路28から生体適用光照射デバイス70に電力が供給され、その生体適用面から光が放射される。言い換えれば、これらの場合の生体適用光照射デバイス70は、入力操作部22への入力操作により駆動しうる動作可能状態にある。
一方、第2通信部21から読み出したIDに対応する使用履歴情報が既に第2記憶部26に格納されている場合には、コントローラー制御部25は、そのIDに対応する使用履歴情報を表示部27に出力する。この場合、さらに入力部23から生体適用光照射デバイス6をオンにする入力信号が入力されても、コントローラー制御部25は、その入力信号に対応する指示をオンオフ切り替え部29に出力せず、駆動回路28がオフ状態を保持するように制御する。これにより、生体適用光照射デバイス6は入力操作部22を操作しても駆動しない動作不能状態になる。
(生体適用光照射装置の全体的な動作)
次に、この生体適用光照射装置の全体的な動作について説明する。
この生体適用光照射装置では、ID送信部付き生体適用光照射デバイス70の電源ケーブル50aおよび通信ケーブル60aの各接続端子を、コントローラー20の電源ケーブル用接続部50bおよび通信ケーブル用接続部60bにそれぞれ接続すると、以前に、その生体適用光照射デバイス70を接続して入力操作部22の操作を行っていない場合、すなわち、その生体適用光照射デバイス70に使用履歴がない場合には、生体適用光照射デバイス70は動作可能状態にあり、入力操作部22に生体適用光照射デバイス6の駆動をオンにする操作を行うことにより、生体適用光照射デバイス70に電力が供給されて生体適用面から光が放射される。
一方、その生体適用光照射デバイス70に使用履歴がある場合には、表示部27に使用履歴情報が表示される。これにより、使用者は生体適用光照射デバイス70が使用済みであることを知ることができる。また、この場合、生体適用光照射デバイス70は動作不能状態になっており、入力操作部22に生体適用光照射デバイス70の駆動をオンにする操作を行っても、生体適用光照射デバイス70に電力が供給されず生体適用面からの光放射は行われない。
以上の動作により、この生体適用光照射装置では、使用済みの生体適用光照射デバイスを誤って使用することがなく、表示部に表示された使用履歴情報が手掛かりにして、使用済みであることが検知されたID送信部付き生体適用光照射デバイスを、新しいID送信部付き生体適用光照射デバイスに交換することができる。このため、性能状態および衛生状態が良好な生体適用光照射デバイスのみを使用することができ、その光治療効果や美容効果を十分に得ることができる。
[生体適用光照射装置の第2実施形態]
次に、生体適用光照射デバイスの使用履歴検知方法の第2実施形態を適用した生体適用光照射装置(第2実施形態)について説明する。
図2は、第2実施形態の生体適用光照射装置の構成を示すブロック図であり、生体適用光照射デバイス70とRFIDタグ80については、上面図(上方の図)と側面図(下方の図)を模式的に示している。側面図における矢印は光の放射方向を示すものである。
この生体適用光照射装置は、ID送信部40の代わりにRFIDタグ80を有し、第2通信部21の代わりにRFIDリーダー部90を有し、通信ケーブル60aおよび通信ケーブル用接続部60bを有しないこと以外は、図1に示す生体適用光照射装置と同様の構成とされている。
RFIDタグ80は、アンテナ、通信部、制御部、および記憶部等から構成されており、記憶部に格納されたID情報を制御部が読み出し、通信部でID情報を載せた変調波(電波)を生成してアンテナから送信しうるようになっている。ここで、記憶部に格納されたID情報は、生体適用光照射デバイス70に設定された固有のIDに対応するID情報である。図2に示すように、RFIDタグ80は、生体適用光照射デバイス70と別部材として、生体適用光照射デバイス70の上面等に貼り付けられていてもよいし、生体適用光照射デバイスの透明基板上にRFIDタグを構成する有機トランジスタや有機メモリを形成して生体適用光照射デバイスに一体的に取り付けられたものであってもよい。
RFIDリーダー部90は、アンテナ91、通信部92、制御部93、およびインターフェース部94を有する。
アンテナ91は、RFIDタグ80のアンテナとの間で相互に電波を送受信する。
通信部92は、アンテナで受信した電波を復調して情報を取り出し、制御部93に出力する機能と、制御部93から入力された情報を搬送波に載せて変調波を作成し、アンテナ91に出力する機能を有する。
インターフェース部94はコントローラー制御部25に接続されており、コントローラー制御部95との間で相互に情報を送受信し、受信した情報を制御部93に出力する。
制御部93は、インターフェース部94を介して、コントローラー制御部25からのID情報読み出し指令を受信すると、通信部92で復調されたID情報を読み出し、インターフェース部84を介してコントローラー制御部95に送信する。
この生体適用光照射装置のRFIDタグ80およびRFIDリーダー部90以外の各部の動作は、コントローラー制御部25が第2通信部21からID情報を読み出す代わりに、RFIDリーダー部8からID情報を読み出すこと以外は、第1実施形態と同じである。
この第2実施形態の生体適用光照射装置においても、第1実施形態の生体適用光照射装置と同様の作用効果を得ることができる。
また、第2実施形態では、特に、通信ケーブル60aおよび通信ケーブル用接続端子60bが不要になるため、生体適用光照射装置の構成を簡易化できるという効果が得られる。
[生体適用光照射装置の第3実施形態]
第3実施形態の生体適用光照射装置は、スマートフォンのような画像表示が可能な携帯電話端末と組み合わせて用いられるものであり、入力操作部22、入力部23、表示部27の代わりに、携帯電話端末との間で相互に情報の送受信を行う通信機能を有すること以外は、第1実施形態および第2実施形態の生体適用光照射装置と同様の構成とされている。
通信機能としては、例えばBluetooth(登録商標)通信機能を用いることができる。通信機能により行われる情報の送受信としては、第1実施形態および第2実施形態における入力操作部22、入力部23、表示部27と同じ機能を携帯電話端末に付与するプログラムの送信、携帯電話端末の表示部への表示情報の送信、携帯電話端末からの入力信号の受信等を挙げることができる。
この生体適用光照射装置の各部の動作は、入力部23からの入力信号の代わりに、携帯電話端末から受信した入力信号に基づいてコントローラー制御部25が動作を行うことと、コントローラー制御部25が、使用履歴情報等の表示情報を表示部27に出力する代わりに、通信機能を介して携帯電話端末に送信すること以外は、第1実施形態および第2実施形態と同じである。
第5実施形態の生体適用光照射装置においても、第1実施形態および第2実施形態の生体適用光照射装置と同様の作用効果を得ることができる。
また、この第3実施形態では、特に、携帯電話端末への入力操作により、駆動回路のオンオフの切り替え、生体適用光照射デバイスのオンオフの切り替え、輝度設定等を行うことができ、使用履歴情報や装着残り時間等の情報を携帯電話端末の表示画面に表示することができるため、生体適用光照射装置側には、入力操作部22、入力部23、表示部27が不要になる。このため、生体適用光照射装置の構成を極めて簡易にできるという効果が得られる。
以上、本発明の生体適用光照射装置の実施形態について説明したが、本発明の生体適用光照射装置の構成は上記の各実施形態に限るものではない。例えば、第1実施形態〜第3実施形態の生体適用光照射装置では、コントローラー2に形成された電源ケーブル用接続部50bに電源ケーブル50aを接続されることで駆動回路28と生体適用光照射デバイス70を電気的に接続するが、図3に示すように、電源線50cに電気的に接続された電源ケーブル104を設け、その電源ケーブル104と電源ケーブル50aを中間コネクタ102により接続することで駆動回路28と生体適用光照射デバイス70を電気的に接続してもよい。
<生体適用光照射デバイス>
次に、本発明の生体適用光照射デバイスの使用履歴検知方法および本発明の生体適用光照射装置で用いる生体適用光照射デバイスについて説明する。
本発明で用いる生体適用光照射デバイスは、基板と基板上に設けられた発光素子を有する。生体適用光照射デバイスは、基板がフレキシブル基板であり、発光素子が有機半導体または量子ドットを含むものであることが好ましく、発光素子が有機半導体を含むものであることがより好ましい。
図4に、生体適用光照射デバイスの層構成の具体例を示す。
図4において、202は基板、217は発光素子をそれぞれ表す。ここで、以下の説明では、基板202の発光素子217が設けられている側の面を「発光素子形成面」と言い、基板202の発光素子形成面とは反対側の面を「生体適用面」と言う。図4に示す生体適用光照射デバイスは、この生体適用面を生体に向けて該生体に適用されるものである。また、この生体適用光照射デバイスでは、発光素子が層状をなしており、発光素子217の発光層207が面光源になっている。ここで、基板202の生体適用面のうち、発光層207を基板に正射影して得られる領域を「発光部218」と言う。
また、図4に示す生体適用光照射デバイスは、付加的な構成として、金属層203、金属封止膜212、フィル材210、封止用接着剤211、光取り出し向上フィルム216および粘着材層201を有している。金属層203は、基板202と発光素子217の間に介在している。金属封止膜212は、フィル材210および封止用接着剤211とともに、発光素子217全体を基板202との間に封止するように配されている。光取り出し向上フィルム216は、基板202の生体適用面に、発光部218と一致するように配されており、接着剤層201は、発光部218の周囲に配されている。
以下において、生体適用光照射デバイスの各部材および各層について説明する。
[基板]
本発明で用いる生体適用光照射デバイスの基板はフレキシブル基板であることが好ましい。
また、基板は、その水蒸気透過率が1×10-2g/m2/day以下であることが好ましい。
本発明では、基板が熱可塑性樹脂を主成分として含むことが好ましい。ここで、生体適用光照射デバイスの基板における「主成分」とは、基板の全体の質量の50質量%以上を占める成分のことを言う。基板が熱可塑性樹脂を80質量%以上含むことが好ましく、90質量%以上含むことがより好ましい。また、基板は、単層であっても、2層以上の積層体であってもよい。基板は、単層であることが好ましい。基板は、無機膜を主成分とする層などの熱可塑性樹脂を主成分としない層を有さないことが、使い捨てのデバイスに使用可能で安価とするために好ましい。そのため、バリア層などが形成されていないフレキシブル基板を用いることが好ましい。
基板の主成分である熱可塑性樹脂としては、制限はない。基板の主成分として用いられる熱可塑性樹脂の例としては、ポリエステルなどを挙げることができる。
本発明では、基板がポリエステルフィルムであることが好ましく、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムまたはポリエチレンナフタレート(PEN)フィルムであることがより好ましく、PENフィルムであることが特に好ましい。水蒸気透過率は、PETフィルムで約21g/m2/day、PENフィルムで約6.7g/m2/dayである。また、シーエムシー出版、田畑三郎監修の「透明導電性フィルム」、シーエムシー出版、澤田豊監修の「透明導電膜の新展開 IV」に記載のプラスチック材料、特表2014−515360号公報に記載のプラスチック材料も基板の材料として好ましく用いることができる。
本発明では、これらのフィルム上に無機層(例えばSiO、SiN、SiON)を形成することにより水蒸気透過率を1×10-2g/m2/day以下にしたフレキシブル基板を採用することが好ましい。無機層の厚さは200nmにすることが、ひび割れ防止の観点から好ましい。また、有機層を形成することは必ずしも必要とされない。
なお、本発明は、基板が硬化性樹脂成分を含むことを排除するものではない。基板に硬化性樹脂を用いる場合は、フレキシブル性を完全に失わない程度に、硬化を制御することや、基板中の含有量を制御することが好ましい。
生体適用光照射デバイスを生体に適用して使用した場合に生体からの生体適用光照射デバイスの剥がれを抑制する観点から、基板の厚みを薄くすることが好ましい。本発明では、基板の厚みが20〜200μmであることが好ましく、20μm〜125μmであることがより好ましく、20μm〜80μmであることが特に好ましい。フィルム基板の厚みが薄くなるとフィルムの剛性を小さくでき、その結果、曲面の多い生体(例えば生体の皮膚)への追随性が良好となり、使用中に剥がれにくくなる。
ここで、本明細書中において基板、および後述する各層の厚さはJIS7130に規定された方法(接触式および非接触式で多くの製品が販売されている)により測定される厚さである。
[発光素子]
発光素子は有機半導体または量子ドットを含むことが好ましい。発光素子の形態は特に限定されないが、外形形状が層状をなしていることが好ましい。以下の説明では、外形形状が層状をなす発光素子を「発光体層」と言うことがある。
発光素子としては、制限はない。有機半導体を含む発光素子の例としては、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機発光ダイオード:OLEDとも言う)、ポリマー発光ダイオード(PLED)、有機発光電気化学セル(OLEC)などを挙げることができる。また、量子ドットを含む発光素子の例としては、量子ドットを発光層に含むエレクトロルミネッセンス素子などを挙げることができる。
本発明で用いる生体適用光照射デバイスは、その発光素子が、有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子であることが好ましく、層状の有機EL素子であることがより好ましい。なお、以下の説明では、層状の有機EL素子、および、発光層に量子ドットを含む層状のEL素子を総称して、「EL型発光体層」という。
EL型発光体層は、陽極および陰極より発光材料にキャリア(正孔と電子)を注入し、キャリアの再結合エネルギーにより生成した励起状態の発光材料が放射失活することにより発光するものである。このEL型発光体層は、少なくとも陽極、陰極、および陽極と陰極の間に設けられた発光層を有する。このうち、陽極が基板側になるように配されてもよいし、陰極が基板側になるように配されてもよいが、陽極が基板側になるように配されることが好ましい。また、陽極と陰極の間には、発光層のみが設けられていてもよいし、発光層の他に1層以上の有機層が設けられていてもよい。そのような他の有機層として、正孔輸送層、正孔注入層、電子阻止層、正孔阻止層、電子注入層、電子輸送層、励起子阻止層などを挙げることができる。正孔輸送層は正孔注入機能を有した正孔注入輸送層でもよく、電子輸送層は電子注入機能を有した電子注入輸送層でもよい。具体的なEL型発光体層の構造例を図4に示す。
図4において、204は陽極、205は正孔注入層、206はインターレイヤー(正孔輸送層であってもよい)、207は発光層、208は電子注入層、209は陰極を表す。所望により、発光層207と電子注入層208の間に、電子輸送層や正孔阻止層を設けてもよい。
以下、EL型発光体層の各部材および各層について説明する。
(陽極)
発光体層における陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物およびこれらの混合物を電極材料とするものが好ましく用いられる。このような電極材料の具体例としてはAu等の金属、CuI、インジウム錫酸化物(ITO)、SnO2、ZnO等の導電性透明材料が挙げられる。また、IDIXO(In23−ZnO)等非晶質で透明導電膜を作製可能な材料を用いてもよい。陽極はこれらの電極材料を蒸着やスパッタリング等の方法により、薄膜を形成させ、フォトリソグラフィー法で所望の形状のパターンを形成してもよく、あるいはパターン精度をあまり必要としない場合は(100μm以上程度)、上記電極材料の蒸着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介してパターンを形成してもよい。あるいは、有機導電性化合物のように塗布可能な材料を用いる場合には、印刷方式、コーティング方式等湿式成膜法を用いることもできる。この陽極より発光を取り出す場合には、透過率を10%より大きくすることが望ましく、また陽極としてのシート抵抗は100Ω□以下が好ましく、20Ω□以下がより好ましく、5Ω□以下が特に好ましい。さらに膜厚は材料にもよるが、通常10〜1000nm、好ましくは10〜200nmの範囲で選ばれる。
ここで、特に、基板としてプラスチックシートを用い、発光体層を、その陽極が基板側(プラスチックシート側)になるように配する場合には、陽極の設計は次のことを考慮して行うことが好ましい。
一般に、プラスチックシート表面に、インジウム錫酸化物膜等の透明導電膜を蒸着やスパッタリング法等の気相成長法により形成する場合、プラスチックシートはガラス基板に比べて耐熱性が低いため、通常、基板温度を比較的低く設定して成膜を行う。このため、成膜された透明導電膜は、結晶性が低く、電気抵抗が高くなる傾向がある。よって、本発明でプラスチックシート表面に設ける透明導電膜は、ガラス基板表面に成膜する場合よりも厚く成膜するか、導電性透明材料と、これよりも導電性が高い材料(高導電性材料)を組み合わせて陽極を形成することが好ましい。透明導電性材料と高導電性材料を組み合わせる方法としては、例えばプラスチックシート表面に銀や銅の金属(高導電性材料)をメッシュ状に形成した後、その上を覆うようにインジウム錫酸化物等の導電性透明材料を成膜して陽極を形成する方法、あるいはメッシュ状に形成した金属にPEDT:PSS等の導電性高分子を塗布して陽極を形成する方法等を挙げることができる。ここで、金属で形成するメッシュのピッチや線幅は、目的とする輝度と生体適用光照射デバイスの寸法によって決まる適正な電気抵抗に応じて適宜選択することができ、通常は、ピッチが100〜500μm程度、線幅が1〜20μmであるのが適当である。
メッシュ状に導電材料を形成して電極の抵抗を下げる方法は有効であるが、陽極表面に凹凸が生じるため、その凹凸を埋めて平坦化する手法をさらに採用することが望ましい。このために、例えば塗布型のホール注入層を設けたり、高導電性の有機材料を厚く設けて凹凸を減らしたりする方法を用いることができる。
メッシュ電極を用いずに陽極のシート抵抗を10Ω□以下、好ましくは5Ω以下、特に好ましくは3Ω□以下にすることが、陽極の抵抗による電圧ドロップを避けるために好ましく、最も効果的である。このような電極として、透過型の金属薄膜を陽極に用いることが望ましい。一般に金属は光を透過させないが、20nm以下の超薄膜にすることで光を透過させることができる。最適な厚みはシート抵抗と透過率との関係で探すことができるが、一般に厚みは10nm以下にすることが好ましい。ここでいう金属薄膜には、Ag、Al、Cu、Auを用いることができるが、Agを用いるのが安定性やプロセスの容易さの点で好ましい。
これら金属を陽極に用いた場合、隣接する有機材料として用いるホール注入層、ホール輸送層との仕事関数が大きくずれているとホール注入性が低下するという問題が生じる。何故ならば、Agの仕事関数は4.3eV程度、Alは4.2eV程度、Cuは4.6eV程度で一般的なホール注入材料の5.0〜5.2eVとのずれがあり、その分、スムーズなホール注入が起こりにくいためである。この点を考慮して、金属薄膜の上面にはITOやIZO等の導電性の高い酸化物導電体を積層することが好ましい。
また、インジウム錫酸化物等の無機導電膜をプラスチックシートの表面に形成する場合、密着性を改善するための接着層をプラスチックシート表面に設け、その上に導電膜を形成することが好ましい。接着層としては、SiOx,SiN,SiON, Al23等の金属酸化物類等を挙げることができるがこれに限定されない。
プラスチックシートに透明導電膜が形成された電極基板の市販品としては、フレクリア(TDK社製)、PECFシリーズ(ペクセル・テクノロジーズ社製)、酸化インジウムスズコートPET(シグマアルドリッチ社製639303−1EA,5EA等)、カーボンナノチューブコーティングフィルムやナノ銀をコーティングしたフィルム(東レ社製等)あるいは、グラフェンを導電膜とした銀ナノロッド等があり、これらをプラスチックシートと陽極の積層構造として使用してもよい。
(陰極)
一方、陰極としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物およびこれらの混合物を電極材料とするものが用いられる。このような電極材料の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al23)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。これらの中で、電子注入性および酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al23)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。陰極はこれらの電極材料を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜5μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。なお、発光した光を透過させるため、発光体層の陽極または陰極のいずれか一方が、透明または半透明であれば発光輝度が向上し好都合である。
また、陽極の説明で挙げた導電性透明材料を陰極に用いることで、透明または半透明の陰極を作製することができ、これを応用することで陽極と陰極の両方が透過性を有する発光体層を作製することができる。
(発光層)
発光層は、陽極および陰極のそれぞれから注入された正孔および電子が再結合することにより励起子が生成した後、発光する層であり、発光材料を単独で発光層に使用しても良いが、好ましくは発光材料とホスト材料を含む。本発明では、発光材料として有機半導体または量子ドットを使用することが好ましい。これらの好ましい範囲と具体例については後述する。本発明の生体適用光照射デバイスが高い発光効率を発現するためには、発光材料に生成した一重項励起子および三重項励起子を、発光材料中に閉じ込めることが重要である。従って、発光層中に発光材料に加えてホスト材料を用いることが好ましい。ホスト材料としては、励起一重項エネルギー、励起三重項エネルギーの少なくとも何れか一方が発光材料よりも高い値を有する有機化合物を用いることができる。その結果、発光材料に生成した一重項励起子および三重項励起子を、発光材料の分子中に閉じ込めることが可能となり、その発光効率を十分に引き出すことが可能となる。もっとも、一重項励起子および三重項励起子を十分に閉じ込めることができなくても、高い発光効率を得ることが可能な場合もあるため、高い発光効率を実現しうるホスト材料であれば特に制約なく本発明に用いることができる。本発明のEL型発光体層において、発光は発光層に含まれる発光材料から生じる。この発光は蛍光発光、遅延蛍光発光および燐光発光のいずれであってもよく、このうち2種類以上の発光が生じていてもよい。また、発光の一部或いは部分的にホスト材料からの発光があってもかまわない。
ホスト材料を用いる場合、発光材料である本発明の化合物が発光層中に含有される量は0.1重量%以上であることが好ましく、1重量%以上であることがより好ましく、また、50重量%以下であることが好ましく、20重量%以下であることがより好ましく、10重量%以下であることがさらに好ましい。
発光層におけるホスト材料としては、正孔輸送能、電子輸送能を有し、かつ発光の長波長化を防ぎ、なおかつ高いガラス転移温度を有する有機化合物であることが好ましい。
以下において、発光材料として用いることができる有機半導体の具体例を例示する。ただし、本発明において発光材料として用いる有機半導体はこれらの具体例によって限定的に解釈されるべきものではない。その他、非特許文献1に記載の発光材料を用いることもできる。
(非特許文献1)Organic Light-emitting Materials ans Devices, Edited by Heng Meng, Tayer & Francis, New York.
Figure 2018050970
Figure 2018050970
Figure 2018050970
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高分子発光材料としては、ポリフェニルビニレン(PPV)、ポリフルオレン(PF)を基本骨格としたものを挙げることができる。高分子発光材料の共重合体の構造を変えることにより、青、緑、赤等種々の発光色を実現することができる。また、これら基本骨格のポリマーに、配位子をデンドリマー型に改良した燐光発光型ドーパントを混合すると、エネルギー移動が起こり燐光発光型の高分子発光材料を得ることができる。代表的な基本骨格の材料を下記に示すが、トリフェニルアミン誘導体との共重合体などを含めて公知の高分子型有機EL材料を用いることができる。またこれらの分子量等に制限はない。
これらの高分子型有機EL材料は、昇華しないため種々の有機溶媒に溶解させた後に、スピンコート法、インクジェット法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法等種々の公知のプロセスを用いて、薄膜を形成することが可能である。
Figure 2018050970
次に、発光材料として用いることができる量子ドットについて説明する。
量子ドットとしては、半導体のナノメートルサイズの微粒子(半導体ナノ結晶)であり、量子閉じ込め効果(量子サイズ効果)を生じる発光材料であれば特に限定されない。具体的には、MgS、MgSe、MgTe、CaS、CaSe、CaTe、SrS、SrSe、SrTe、BaS、BaSe、BaTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、HgS、HgSe及びHgTeのようなII−VI族半導体化合物、AlN、AlP、AlAs、AlSb、GaAs、GaP、GaN、GaSb、InN、InAs、InP、InSb、TiN、TiP、TiAs及びTiSbのようなIIIV族半導体化合物、Si、Ge及びPbのようなIV族半導体等を含有する半導体結晶の他、InGaPのような3元素以上を含んだ半導体化合物が挙げられる。或いは、上記半導体化合物に、Eu3+、Tb3+、Ag+、Cu+のような希土類金属のカチオン又は遷移金属のカチオンをドープしてなる半導体結晶を用いることができる。中でも、作製の容易性、可視域での発光を得られる粒径の制御性、蛍光量子収率の観点から、CdS,CdSe,CdTe、InGaP等の半導体結晶が好適である。
量子ドットは、1種の半導体化合物からなるものであっても、2種以上の半導体化合物からなるものであってもよく、例えば、半導体化合物からなるコアと、該コアと異なる半導体化合物からなるシェルとを有するコアシェル型構造を有していてもよい。コアシェル型の量子ドットとしては、励起子が、コアに閉じ込められるように、シェルを構成する半導体化合物として、コアを形成する半導体化合物よりもバンドギャップの高い材料を用いることで、量子ドットの発光効率を高めることができる。このようなバンドギャップの大小関係を有するコアシェル構造(コア/シェル)としては、例えば、CdSe/ZnS、CdSe/ZnSe、CdSe/CdS、CdTe/CdS、InP/ZnS、GaP/ZnS、Si/ZnS、InN/GaN、InP/CdSSe、InP/ZnSeTe、GaInP/ZnSe、GaInP/ZnS、Si/AlP、InP/ZnSTe、GaInP/ZnSTe、GaInP/ZnSSe等が挙げられる。
量子ドットのサイズは、所望の波長の光が得られるように、量子ドットを構成する材料によって適宜制御すればよい。量子ドットは粒径が小さくなるに従い、エネルギーバンドギャップが大きくなる。すなわち、結晶サイズが小さくなるにつれて、量子ドットの発光は青色側へ、つまり、高エネルギー側へとシフトする。そのため、量子ドットのサイズを変化させることにより、紫外領域、可視領域、赤外領域のスペクトルの波長領域にわたって、その発光波長を調節することができる。一般的には、量子ドットの粒径(直径)は0.5〜20nmの範囲であることが好ましく、特に1〜10nmの範囲であることが好ましい。なお、量子ドットのサイズ分布が狭いほど、より鮮明な発光色を得ることができる。
また、量子ドットの形状は特に限定されず、球状、棒状、円盤状、その他の形状であってもよい。量子ドットの粒径は、量子ドットが球状でない場合、同体積を有する真球状であると仮定したときの値とすることができる。量子ドットの粒径、形状、分散状態等の情報については、透過型電子顕微鏡(TEM)により得ることができる。また、量子ドットの結晶構造、また粒径については、X線結晶回折(XRD)により知ることができる。さらには、UV−Vis吸収スペクトルによって、量子ドットの粒径、表面に関する情報を得ることもできる。
発光材料は、適用する生体の疾患の状況に応じて選択することができ、例えば、皮膚ガンやニキビ等の皮膚疾患には400〜500nm程度の青色光が効果的な場合がある。そのため、本発明で用いる生体適用光照射デバイスを、こうした皮膚疾患の治療に用いる場合には、400〜500nmに発光極大を有する発光材料を用いることが好ましい。また、光化学療法剤を併用する場合には、体内で生成するポルフィリン誘導体の吸収である500〜700nmに発光極大を有する発光材料を用いることが好ましい。また、生体内においては、ヘモグロビンおよび水が大きな吸収を有する波長域の光は体内に浸透しづらい。よって、体外から光照射して体内により深く浸透させるには、600nm以上の長波長域に発光極大を有する発光材料を用いることが好ましく、生体組織内に存在する水による吸収を避けるには、1200nm程度までの範囲に発光極大を有する発光材料を用いることが好ましい。
(注入層)
注入層とは、駆動電圧低下や発光輝度向上のために電極と有機層間に設けられる層のことで、正孔注入層と電子注入層があり、陽極と発光層または正孔輸送層の間、および陰極と発光層または電子輸送層との間に存在させてもよい。注入層は必要に応じて設けることができる。
(阻止層)
阻止層は、発光層中に存在する電荷(電子もしくは正孔)および/または励起子の発光層外への拡散を阻止することができる層である。電子阻止層は、発光層および正孔輸送層の間に配置されることができ、電子が正孔輸送層の方に向かって発光層を通過することを阻止する。同様に、正孔阻止層は発光層および電子輸送層の間に配置されることができ、正孔が電子輸送層の方に向かって発光層を通過することを阻止する。阻止層はまた、励起子が発光層の外側に拡散することを阻止するために用いることができる。すなわち電子阻止層、正孔阻止層はそれぞれ励起子阻止層としての機能も兼ね備えることができる。本明細書でいう電子阻止層または励起子阻止層は、一つの層で電子阻止層および励起子阻止層の機能を有する層を含む意味で使用される。
(正孔阻止層)
正孔阻止層とは広い意味では電子輸送層の機能を有する。正孔阻止層は電子を輸送しつつ、正孔が電子輸送層へ到達することを阻止する役割があり、これにより発光層中での電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。正孔阻止層の材料としては、後述する電子輸送層の材料を必要に応じて用いることができる。
(電子阻止層)
電子阻止層とは、広い意味では正孔を輸送する機能を有する。電子阻止層は正孔を輸送しつつ、電子が正孔輸送層へ到達することを阻止する役割があり、これにより発光層中での電子と正孔が再結合する確率を向上させることができる。
(励起子阻止層)
励起子阻止層とは、発光層内で正孔と電子が再結合することにより生じた励起子が電荷輸送層に拡散することを阻止するための層であり、本層の挿入により励起子を効率的に発光層内に閉じ込めることが可能となり、素子の発光効率を向上させることができる。励起子阻止層は発光層に隣接して陽極側、陰極側のいずれにも挿入することができ、両方同時に挿入することも可能である。すなわち、励起子阻止層を陽極側に有する場合、正孔輸送層と発光層の間に、発光層に隣接して該層を挿入することができ、陰極側に挿入する場合、発光層と陰極との間に、発光層に隣接して該層を挿入することができる。また、陽極と、発光層の陽極側に隣接する励起子阻止層との間には、正孔注入層や電子阻止層などを有することができ、陰極と、発光層の陰極側に隣接する励起子阻止層との間には、電子注入層、電子輸送層、正孔阻止層などを有することができる。阻止層を配置する場合、阻止層として用いる材料の励起一重項エネルギーおよび励起三重項エネルギーの少なくともいずれか一方は、発光材料の励起一重項エネルギーおよび励起三重項エネルギーよりも高いことが好ましい。
(正孔輸送層)
正孔輸送層とは正孔を輸送する機能を有する正孔輸送材料からなり、正孔輸送層は単層または複数層設けることができる。
正孔輸送材料としては、正孔の注入または輸送、電子の障壁性のいずれかを有するものであり、有機物、無機物のいずれであってもよい。使用できる公知の正孔輸送材料としては例えば、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、カルバゾール誘導体、インドロカルバゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体およびピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、また導電性高分子オリゴマー、特にチオフェンオリゴマー等が挙げられるが、ポルフィリン化合物、芳香族第3級アミン化合物およびスチリルアミン化合物を用いることが好ましく、芳香族第3級アミン化合物を用いることがより好ましい。
(電子輸送層)
電子輸送層とは電子を輸送する機能を有する材料からなり、電子輸送層は単層または複数層設けることができる。
電子輸送材料(正孔阻止材料を兼ねる場合もある)としては、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有していればよい。使用できる電子輸送層としては例えば、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタンおよびアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体等が挙げられる。さらに、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子輸送材料として用いることができる。さらにこれらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。
(インターレイヤー)
インターレイヤーとは、陽極から正孔を受け取る機能、正孔を輸送する機能、発光層へ正孔を供給する機能および陰極から注入された電子を障壁する機能のうちの少なくとも1種の機能を有し、通常、発光層に隣接して配置され、発光層と陽極、または発光層と正孔注入層もしくは正孔輸送層とを隔離する機能を有する層のことをいう。インターレイヤーの材料としては、例えば熱架橋型高分子材料を用いることができる。
以下に、EL型発光体層に用いることができる好ましい材料を具体的に例示する。ただし、本発明において用いることができる材料は、以下の例示化合物によって限定的に解釈されることはない。また、特定の機能を有する材料として例示した化合物であっても、その他の機能を有する材料として転用することも可能である。なお、以下の例示化合物の構造式におけるR、R1〜R10は、各々独立に水素原子または置換基を表す。nは3〜5の整数を表す。
発光層のホスト材料として用いることができる好ましい化合物として、例えば特開2015−129240号公報の段落[0055]〜[0059]に記載される化合物を挙げることができる。正孔注入材料として用いることができる好ましい化合物として、例えば特開2015−129240号公報の段落[0061]に記載される化合物を挙げることができる。正孔輸送材料として用いることができる好ましい化合物として、例えば特開2015−129240号公報の段落[0063]〜[0068]に記載される化合物を挙げることができる。電子阻止材料として用いることができる好ましい化合物として、例えば特開2015−129240号公報の段落[0070]に記載される化合物を挙げることができる。正孔阻止材料として用いることができる好ましい化合物として、例えば特開2015−129240号公報の段落[0072]に記載される化合物を挙げることができる。電子輸送材料として用いることができる好ましい化合物として、例えば特開2015−129240号公報の段落[0074]〜[0076]に記載される化合物を挙げることができる。電子注入材料として用いることができる好ましい化合物として、例えば特開2015−129240号公報の段落[0078]に記載される化合物を挙げることができる。さらに添加可能な材料として安定化材料を挙げることができる。安定化材料として用いることができる好ましい化合物として、例えば特開2015−129240号公報の段落[0080]に記載される化合物を挙げることができる。この段落で引用する特開2015−129240号公報の各段落の記載は、本明細書の一部としてここに引用する。
以上のEL型発光体層を構成する各層の製膜方法は特に限定されず、ドライプロセス、ウェットプロセスのどちらで作製してもよい。
[LEC型発光体層]
次に、LEC型発光体層について説明する。
LEC型発光体層は、発光層が発光性有機半導体材料と電解質の混合物を電極でサンドイッチした単純な構造からなるデバイスである。当該デバイスに電圧を印加すると電極と有機材料層の界面でイオンが移動し、陰極と陽極界面でpin接合が自動的に形成され、キャリアバランスが自動的に最適化され、低電圧で動作するという特徴を有する。具体的なLEC型発光体層の構造例を図5に示す。図5において、121は陽極、122は発光層、123は陰極を表わす。
陽極および陰極の構成についての説明は、上記のEL型発光体層の対応する説明を参照することができるが電子とホールの注入の効率は電極の仕事関数には無関係に選択することができる。
LEC型発光体層の発光層は、高分子半導体材料と電解質を含む(非特許文献2)。高分子半導体材料には、いわゆるドーピング材料を用いて燐光発光等を行うことができ、有機半導体または量子ドットを含む。量子ドットの説明と好ましい範囲については、上記のEL型発光体層において用いる量子ドットの説明と好ましい範囲を参照することができる。
(非特許文献2 Nature Communications, DOI: 10.1038/ncomm2002)
発光材料として用いうる有機半導体としては、現状では高分子型蛍光材料に限られているが、原理的には、燐光発光材料をドーピングすることおよび低分子型蛍光または燐光材料を用いることが可能である。また、イオン液体としては、特許文献や非特許文献で公知のものが広く用いられる。
発光体層の厚さは、EL型またはLEC型のいずれであるかによって異なるが、生体適用光照射デバイスの駆動電圧を下げるためには2μm以下であることが好ましく、1000nm以下であることがより好ましく、500nm以下であることがさらに好ましい。また、照射用の光および視認用の光を十分な強度で得る点から、EL型の発光体層の厚さは10〜500nmであることが好ましく、10〜200nmであることがより好ましく、20〜150nmであることがさらに好ましい。またLEC型の発光体層の厚さは200nm〜2μmであることが好ましい。
[金属層]
本発明で用いる生体適用光照射デバイスでは、発光素子が電極に挟まれた発光層を有し、基板と発光層の間に位置する電極(基板側の電極)と、基板との間にさらに金属層を有することが好ましい。これは以下の理由による。
すなわち、PEN基板などのフレキシブル基板を用いる生体適用光照射デバイスは、発光時間を数時間とする場合であっても、その劣化を抑制する構成とすることが好ましい。PEN基板などのフレキシブル基板を用いる場合、もともと製造時に基板に含まれる水分が有機EL素子に拡散して有機EL素子の劣化を引き起こす可能性が考えられるからである。基板と発光層の間に位置する電極と、基板との間にさらに金属層を有することにより、金属層が発光層への水分の侵入を防止する防水層として機能し、こうした有機EL素子の劣化を抑制することができる。
また、生体適用光照射デバイスを生体の皮膚に装着して発光させた場合、生体の皮膚は汗をかく。そのため、フレキシブル基板を用いる場合(特に125μm以下の薄いフレキシブル基板を用いる場合や、バリア層を有しないPEN基板を用いる場合)には、基板と発光層の間に位置する電極と、基板との間にさらに金属層を有する構成が、基板に元々含まれていた水分ともに汗に由来する水分も効果的に遮蔽され、有機半導体層、量子ドット層や陰極に対する水分の悪影響を最小限にできるためにより好ましい。
基板の上に積層される金属層(基板側の電極と基板との間に配される金属層)としては、銀またはアルミニウムの膜が好ましく使用される。金属層の基板との密着力を上げるためには、下地にクロム等の別種の金属を用いることも可能である。さらに銀やアルミニウムの酸化を防止するために、銀やアルミニウムと他の金属を組み合わせた合金を用いることもできる。
金属層は金属薄膜であることが好ましく、厚みが3nm〜20nmであることがより好ましい。
[金属封止膜]
金属封止膜は、必要に応じて設けられるものである。金属封止膜は、発光素子を保護するとともに、発光素子で発生した熱を外部に放熱する放熱板としても機能する。図4に示す生体適用光照射デバイスでは、発光素子217の上面および側面がフィル材210で覆われており、このフィル材210を覆うように金属封止膜212が設けられ、さらに、この金属封止膜212の下端部と基板202の表面との間が封止用接着剤211で封止されている。
本発明で用いる生体適用光照射デバイスは、例えば図4に示すように、基板202の一方の表面側のみに発光素子217を有し、発光素子217の基板202とは反対側の表面および発光素子217の側面が金属封止膜211で封止されていることが、その生体適用光照射デバイスを適用している生体の低温やけどを回避する観点から好ましい。一方、本発明では、基板の側面は金属封止膜で封止されていないことが、生体適用光照射デバイスを安価に製造する観点から好ましい。
金属封止膜に用いる金属膜は、金属単体からなる金属膜に限定されず、効率的に熱放射をできれば金属以外の成分を含んでいてもよい。また、金属膜の代わりに効率的に熱放射をできる材料で代用してもよい。
金属封止膜と基板の間を封止する封止用接着剤としては、特に制限はないが、水および酸素遮断性の大きな接着剤を選択して用いることが好ましい。そのような接着剤の市販品として、例えば、水および酸素遮断性の高いUV(Ultraviolet)硬化性エポキシ樹脂(スリーボンド社製 TB3124M)や、双葉電子工業社製のOleDry−F(オーレドライエフ)(商品名)、モレスコ社製のモイスチャーカット(商品名)等を挙げることができる。また、味の素ファインテクノ社製の防湿剤を混入した封止フィルムも好ましく使用できる。
[粘着材層]
本発明で用いる生体適用光照射デバイスは、必要に応じて、基板の生体適用面の少なくとも一部に粘着材層が設けられていることが好ましい。ここで、粘着材層とは、基板の生体適用面に粘着材を付与することにより形成される層である。以下の説明では、生体適用面のうち粘着材層が設けられている領域を「粘着領域」」と言うことがある。基板の生体適用面に粘着材層を設けることにより、生体適用光照射デバイスの生体への装着、固定を簡単に行うことができる。
本発明では、生体適用光照射デバイスを、粘着材層を介して生体の皮膚に固定できることが好ましい。ここで、生体適用光照射デバイスの発光部から放射された光を患部に直接照射する場合、放射された光が患部にもれなく照射されることが好ましい。そのため、粘着材層は、生体適用光照射デバイスの基板の生体適用面のうち、発光部の周囲のみに設けることが好ましい。粘着材層を生体適用面の発光部の周囲に設ける場合、その粘着領域の幅は1〜10mmであることが好ましく、1〜5mmであることがより好ましく、1〜3mmであることが好ましい。市販の粘着テープを用いてこのような粘着領域を形成する場合、粘着テープが発光部を覆わないように粘着テープの中央部を切り抜くことが好ましい。粘着テープとしては、通常の市販の粘着テープの他に、シリコーン型粘着剤を用いた粘着テープを用いることができる。シリコーン型粘着剤を用いた粘着テープは貼り直し易くいため、本発明の生体適用光照射デバイスに特に好ましく用いられる。
[光取り出し向上フィルム]
本発明で用いる生体適用光照射デバイスは、必要に応じて、基板202の生体適用面に光取り出し向上フィルムを有していてもよい。これにより、生体への光照射効率を高めることができる。光取り出し向上フィルムは、生体適用面の少なくとも発光部に配されていればよく、発光部と一致する領域に配されていることが好ましい。
[光化学療法剤層]
本発明で用いる生体適用光照射デバイスは、必要に応じて、基板202の生体適用面に光化学療法剤層を設けておくことが好ましい。光化学療法剤層は、化学療法剤からなる層であり、例えば、光化学療法剤を生体適用面に塗布すること等により設けることができる。これにより、患者は使用前に自ら光化学療法剤を患部に塗布する行為を不要にすることができる。光化学療法剤層は、生体適用面の少なくとも発光部に配されていればよく、発光部と一致する領域に配されていることが好ましい。光化学療法剤としては、特に限定されないが、5−アミノレブリン酸(5−ALAとも言う)を有効成分とするもの等を挙げることができる。5−アミノレブリン酸は、ガン細胞に集積してプロトポルフィリンIXに代謝されることが研究されており、これが光感受性物質として作用する。5−アミノレブリン酸以外にも公知の種々の光増感剤を用いることができる。具体的にはA.P.Castaneら、Photodiagnosis Photodyn Ther., 2004,vol.1 p279; R. Bonnell, Chem. Soc. Rev., 1995, v. 24, p19; J.C.Kennedyら、Photochemistry and Photobiology B:Biology, 1992, v.14, p275に記載されている。しかしながら、本発明で用いることができる光化学療法剤は、これらに限定されるものではない。
[保護フィルム]
生体適用光照射デバイスの生体適用面に、上記の粘着材層や光化学療法剤層を設ける場合には、必要に応じて、粘着材層や光化学療法剤層の上に保護フィルムを積層することが好ましい。この場合、使用者は、生体適用光照射デバイスを使用する前に保護フィルムを剥がして粘着材層や光化学療法剤層の表面を露出させ、その表面を患部に貼り付けることで治療を行うことができる。すなわち、別に光化学療法剤のクリームを患部に塗布することなく簡単に光線力学的療法による治療を始めることができる。
[電源ケーブルとの接続構造]
図4に示す生体適用光照射デバイスでは、陽極204に金属層203を介して配線取出し用パッド213が接続されており、その配線取出し用パッド213に、導電接着剤214を介して電源ケーブル50aが接続されている。なお、図4の生体適用光照射デバイスでは、陽極204にのみ配線取出し用パッド213が接続されているが、陽極204と陰極209の両方に配線取出しパッドを接続することも好ましい。
[生体適用光照射デバイスが適用される生体、適用方法]
本発明で用いる生体適用光照射デバイスが適用される生体としては、人間のほか、動物を挙げることができる。動物としては、哺乳類などを挙げることができる。
また、生体適用光照射デバイスから発光された光は、生体のどの部位に照射されてもよい。例えば、足、肩、腕、手、頭、顔面、腹部、背中などに照射することができる。皮膚にかぎらず脳腫瘍等の疾患に対して照射することもできる。本発明では、生体適用光照射デバイスから発光された光が生体の皮膚に照射されることが好ましい。さらに、生体適用光照射デバイスから発光された光が生体の特定の患部の皮膚や、患部の近傍の皮膚に照射されることがより好ましい。
生体適用光照射デバイスは、通常、発光部218を有する。生体適用光照射デバイスには、生体に装着するための粘着材201が、発光部218の周囲に形成されていることが好ましいが、粘着材201を設けずに、生体適用光照射デバイスの上部からデバイスの周囲または全体をサージカルテープのような粘着材で覆って生体に装着されてもよい。
生体適用光照射デバイスは、生体のどの部位に装着してもよい。足、肩、腕、手、頭、顔面、腹部、背中などに装着することができる。
生体適用光照射デバイスは生体の装着部位に応じた形状にすることができる。例えば、生体適用光照射デバイスは、腕の周囲を1周する形状や、腕時計のように手首の周囲を1周する形状とすることができる。また、生体適用光照射デバイスは、湿布のように広い面積を覆うフレキシブルな膜としてもよい。生体適用光照射デバイスは、線状の傷跡やシワなどに装着する場合は、細長い線状の形状とすることが好ましい。また、生体適用光照射デバイスを心臓や肺などの臓器に適用する場合は、臓器の形状にあわせた形状にしてもよい。その他、生体適用光照射デバイスは円形、楕円形、正方形、長方形等があるが、これらにとらわれず患部の形状に応じて自由な形状に加工することが出来る。
また、本発明に用いられる生体適用光照射デバイスがフレキシブルである場合には、任意の生体の形状にあわせて、使用者が湾曲させて使用することができる。
本発明では、発光素子の照射強度が3〜80mW/cm2であることが好ましいが、治療時間と、光照射時に感じる患者の痛みの程度に応じて治療開始時、また治療途中で印加電圧を変更し照射強度を変えることができる。
生体適用光照射デバイスの発光時の温度が45℃未満であることが、低温やけどを回避する観点から好ましく、44℃未満であることがより好ましく、42℃未満であることが特に好ましい。
[生体適用光照射デバイスの用途]
本発明で用いる生体適用光照射デバイスは、生体の治療や美容のために効果的に用いることができる。生体適用光照射デバイスを使用することにより、皮膚疾患などを自宅で容易に治療できる薄型かつ軽量、安価な治療手段を得ることができる。
治療可能な疾患としては、皮膚疾患や、内部疾患などを挙げることができる。例えば、悪性前段階の疾患、悪性疾患、および炎症性の皮膚疾患を挙げることができる。悪性前段階の皮膚疾患の例には、ボーエン(Bowen’s)病、日光性角化症、ヒ素性角化症、ページェット(Paget’s)病、および放射性皮膚炎が含まれる。悪性疾患には、基底細胞癌、扁平上皮癌、二次転移、皮膚T細胞性リンパ腫のあらゆる種類が含まれる。炎症性の皮膚疾患には、皮膚炎および乾癬のあらゆる種類が含まれる。その他、治療可能な疾患の例には、原発性および転移性の腫瘍に加え、炎症性疾患、たとえば結合組織の疾患、あらゆる種類の関節炎、炎症性腸管疾患が含まれる。その他、特表2013―513555号公報に記載の疾患も挙げることができる。光線療法によって以上の疾患を治療できるメカニズムは知られている(例えば、CANCER June 15, 1997 / Volume 79 / Number 12, p2282参照)。本発明に用いられる生体適用光照射デバイスから照射される光で、これらの疾患を治療できる。
光線力学的療法(PDT)では、治療されるべき体の領域に光化学療法剤(photopharmaceutical)として公知の感光性の療法用剤を外用または内用として与え、その領域を適切な周波数および強度の光に露出して、光化学療法剤を活性化させる。現在、さまざまな光化学療法剤を入手できる(例えば特許第4651281号の[0002]参照)。
その他の使用態様としては、癌(例えば皮膚癌)、にきび、しわ、創傷治癒、老化防止、およびポスト皮膚レーザー療法(例えば化粧用)、不眠症やうつ病などの治療目的や美容目的での使用を挙げることができる。
また、本発明で用いる生体適用光照射デバイスは、それ単独で医療用途または美容用途に用いられる他、皮膚疾患治療装置や美容施術装置において、治療または美容施術の対象に光を照射する光照射部としても効果的に用いることができる。
この生体適用光照射デバイスを有する皮膚疾患治療装置が特に効果を奏する皮膚疾患として、日光角化症、ボーエン病、表在基底細胞癌、皮膚疾患の他に切除したガン細胞等の確認、ニキビの改善、不眠症の改善、うつ病の改善、ジュクソウの改善、外傷の早期回復、また光を用いると耐性菌が生じないことから黄色ブドウ球菌による感染の防止等を挙げることができる。
また、この生体適用光照射デバイスを有する美容施術装置は、特に皮膚の美容のために効果的に用いることができる。本発明の生体適用光照射デバイスが特に効果を奏する美容の目的として、シミやシワの緩和、皮膚の弾力性改善、ほくろ除去等を挙げることができる。
10 ID送信部付き生体適用光照射デバイス
20 コントローラー
21 第2通信部
22 入力操作部
23 入力部
24 時計機能部
25 コントローラー制御部(制御部)
26 第2記憶部(記憶部)
27 表示部27
28 駆動回路(電源部)
29 オンオフ切り替え部
30 デバイス接続検知部
40 ID送信部
41 第1制御部
42 第1記憶部
43 第1通信部
44 電源生成部
50a,50b 電源ケーブル(導線)
60a,60a,60c 通信ケーブル
70 生体適用光照射デバイス
80 RFIDタグ(ID送信部)
90 RFIDリーダー部(通信部)
91 アンテナ
92 通信部
93 制御部
94 インターフェース部
102 中間コネクタ
104 電源ケーブル
201 粘着材層
202 基板
203 金属層
204 陽極
205 ホール注入層
206 インターレイヤー
207 発光層
208 電子注入層
209 陰極
210 フィル材
211 封止用接着剤
212 金属膜
213 配線取出し用パッド
214 導電接着剤
216 光取り出し向上フィルム
217 発光素子
218 発光部

Claims (18)

  1. 固有のIDが設定された生体適用光照射デバイスに取り付けられており、前記生体適用光照射デバイスに設定されたIDに対応するID情報を送信するID送信部と、
    前記ID送信部から送信されてくるID情報を受信する通信部と、
    1つ以上の生体適用光照射デバイスの使用履歴情報を各生体適用光照射デバイスに設定された固有のIDに対応させてデバイス毎に格納する記憶部と、
    前記通信部が受信したID情報を読み出し、前記記憶部に格納された使用履歴情報の中から、前記ID情報と同じIDに対応して格納された使用履歴情報を探索する制御部を用い、
    前記制御部による使用履歴情報の探索結果と探索により見つかった使用履歴情報に基づいて、前記固有のIDが設定された生体適用光照射デバイスの使用履歴を検知する生体適用光照射デバイスの使用履歴検知方法。
  2. 固有のIDが設定された生体適用光照射デバイスと、該生体適用光照射デバイスに取り付けられており、前記生体適用光照射デバイスに設定されたIDに対応するID情報を送信するID送信部とを有するID送信部付き生体適用光照射デバイスと、
    前記生体適用光照射デバイスの駆動を制御するコントローラーを備え、
    前記コントローラーは、
    前記ID送信部から送信されてくるID情報を受信する通信部と、
    1つ以上の生体適用光照射デバイスの使用履歴情報を各生体適用光照射デバイスに設定された固有のIDに対応させてデバイス毎に格納する記憶部と、
    前記通信部が受信したID情報を読み出し、前記記憶部に格納された使用履歴情報の中から、前記ID情報と同じIDに対応して格納された使用履歴情報を探索する制御部と、
    前記制御部での探索により見つかった使用履歴情報を表示する表示部と、
    前記ID送信部付き生体適用光照射デバイスに電力を供給する電源(電源がオン状態にあるとき電力が供給され、電源がオフ状態にあるとき電極が供給されない)を有する、生体適用光照射装置。
  3. 固有のIDが設定された生体適用光照射デバイスと、該生体適用光照射デバイスに取り付けられており、前記生体適用光照射デバイスに設定されたIDに対応するID情報を送信するID送信部とを有するID送信部付き生体適用光照射デバイスと、
    前記生体適用光照射デバイスの駆動を制御するコントローラーを備え、
    前記コントローラーは、
    前記ID送信部から送信されてくるID情報を受信する通信部と、
    1つ以上の生体適用光照射デバイスの使用履歴情報を各生体適用光照射デバイスに設定された固有のIDに対応させてデバイス毎に格納する記憶部と、
    前記固有のIDが設定された生体適用光照射デバイスに電力を供給する電源(電源がオン状態にあるとき電力が供給され、電源がオフ状態にあるとき電極が供給されない)と、
    前記通信部が受信したID情報を読み出し、前記記憶部に格納された使用履歴情報の中から、前記ID情報と同じIDに対応して格納された使用履歴情報を探索し、その使用履歴情報の探索結果に基づいて前記電源のオンオフ状態を制御する制御部を有する、生体適用光照射装置。
  4. 前記コントローラーが、さらに、前記制御部による探索結果と探索により見つかった使用履歴情報を表示する表示部を有する、請求項3に記載の生体適用光照射装置。
  5. 前記制御部は、使用履歴情報の探索の結果、前記ID情報と同じIDに対応して格納された使用履歴情報が見つかった場合、前記電源をオン状態にならないように制御する、請求項3または4に記載の生体適用光照射装置。
  6. 前記ID送信部は、電源生成部を有し、前記電源生成部で電源が生成されることにより、前記生体適用光照射デバイスに設定されたID情報を送信するものである、請求項2〜5のいずれか一項に記載の生体適用光照射装置。
  7. 前記固有のID情報が設定された生体適用光照射デバイスと前記ID送信部の前記電源生成部が電気的に接続されており、且つ、一方の端部に接続端子が形成された導線を有し、
    前記導線が前記電源に電気的に接続されることにより、前記電源生成部で電源が生成する、請求項6に記載の生体適用光照射装置。
  8. 前記ID送信部がRFIDタグであり、前記通信部がRFIDリーダー部である、請求項2〜5のいずれか一項に記載の生体適用光照射装置。
  9. 前記制御部が、前記通信部から読み出したID情報に対応するIDを前記記憶部に書き込む機能と、そのIDを固有のIDとする生体適用光照射デバイスの使用履歴情報を、前記IDに対応させて前記記憶部に書き込む機能を有する、請求項2〜8のいずれか一項に記載の生体適用光照射装置。
  10. 前記コントローラーが、さらに、使用者が入力操作を行う入力操作部を有し、
    前記制御部が、使用者が前記入力操作部に入力操作を行ったことを前記使用履歴情報として前記記憶部に書き込む機能を有する、請求項2〜9のいずれか一項に記載の生体適用光照射装置。
  11. 前記コントローラーが、さらに、時間を計測して制御部に出力する時計機能部を有する、請求項2〜10のいずれか1項に記載の生体適用光照射装置。
  12. 前記コントローラーが、さらに、電源に電気的に接続された電源線と、前記固有のIDが設定された生体適用光照射デバイスが前記電源線に接続されたことを検知するデバイス接続検知部を有し、
    前記制御部は、前記デバイス接続検知部が前記接続を検知したことを条件に、前記通信部からID情報を読み出す、請求項2〜11のいずれか一項に記載の生体適用光照射装置。
  13. 前記デバイス接続検知部は、前記電源線に電気的に接続されている、請求項12に記載の生体適用光照射装置。
  14. さらに、前記固有のIDが設定された生体適用光照射デバイスに電気的に接続された導線を有し、
    前記デバイス接続検知部が、前記電源線に前記導線が接続されたことを検知する、請求項12または13に記載の生体適用光照射装置。
  15. 前記ID送信部が、電源生成部を有し、前記電源生成部で電源が生成されることにより、前記生体適用光照射デバイスに設定されたID情報を送信するものであり、前記導線に、前記電源生成部が電気的に接続されている、請求項14に記載の生体適用光照射装置。
  16. 前記生体適用光照射デバイスが基板と前記基板の上に設けられた発光素子を有する、請求項2〜15のいずれか一項に記載の生体適用光照射装置。
  17. 前記発光素子が有機半導体または量子ドットを含む、請求項16に記載の生体適用光照射装置。
  18. 前記発光素子が有機半導体を含む有機エレクトロルミネッセンス素子である請求項17に記載の生体適用光照射装置。
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