JP2018050667A - 測定装置および測定方法 - Google Patents

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大毅 橋本
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Abstract

【課題】被験者の胸腔拡張動作の有無を判定する測定装置の構成を簡素化する。【解決手段】被験者の脈波信号から酸素飽和度を算定する算定部と、前記脈波信号から前記被験者の胸腔拡張動作の有無を判定する判定部とを具備する測定装置。【選択図】図1

Description

本発明は、被験者の呼吸状態を評価するための技術に関する。
被験者の呼吸状態を評価する各種の技術が従来から提案されている。例えば特許文献1には、呼吸音の有無と胸部の動きの有無との組合せに応じて、被験者の睡眠時の無呼吸状態が閉塞性か中枢性かを判別する構成が開示されている。
特開2016−10616号公報
特許文献1の技術では、呼吸音の有無の判別には音信号を利用し、胸部の動きの有無の判別には音信号とは相違する加速度信号を利用している。音信号の生成には呼吸計測センサー(マイクロフォン)が使用され、加速度信号の生成には呼吸計測センサーとは別個の体動計測センサー(加速度センサー)が使用される。したがって、特許文献1の技術では、呼吸状態を推定する装置の構成が複雑化するといった問題がある。以上の事情を考慮して、本発明は、被験者の胸腔拡張動作の有無を判定する測定装置の構成を簡素化することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明の好適な態様に係る測定装置は、被験者の脈波信号から酸素飽和度を算定する算定部と、脈波信号から被験者の胸腔拡張動作の有無を判定する判定部とを具備する。以上の構成では、酸素飽和度の算定と胸腔拡張動作の有無の判定とに共通の脈波信号が兼用される。したがって、酸素飽和度の算定に使用する信号とは異なる信号(例えば呼吸音を表す信号または体動を表す信号)を被験者の胸腔拡張動作の有無の判定に使用する構成と比較して、測定装置の構成が簡素化される。ここで、胸腔拡張動作とは、横隔膜の収縮に応じて胸腔内を拡張する動作である。
本発明の好適な態様において、判定部は、酸素飽和度が低下する場合に、胸腔拡張動作の有無を判定する。以上の構成では、酸素飽和度が低下する場合に、胸腔拡張動作の有無が判定される。したがって、酸素飽和度の値に関わらず胸腔拡張動作の有無を判定する構成と比較して、測定装置の負荷が低減される。
本発明の好適な態様において、判定部は、脈波信号の周波数スペクトルのうち0.1Hz以上0.5Hz以下の周波数帯域にピークが検出される場合は胸腔拡張動作が有ると判定し、当該周波数帯域にピークが検出されない場合は胸腔拡張動作が無いと判定する。以上の構成では、脈波信号の周波数スペクトルのうち0.1Hz以上0.5Hz以下の周波数帯域でのピークの有無に応じて胸腔拡張動作の有無が判定される。脈波信号には、血管の脈動に起因した周波数成分と胸腔拡張動作に起因した周波数成分とが含まれ、呼吸または胸腔拡張動作に起因した周波数成分は0.1Hz以上かつ0.5Hz以下の周波数帯域に観測されるという傾向がある。前述の態様によれば、血管脈動に起因した周波数成分と呼吸または胸腔拡張動作に起因した周波数成分とで周波数が相違するという以上の傾向を利用して、胸腔拡張動作の有無を高精度に判定することが可能である。
本発明の好適な態様において、判定部は、信号のうち低周波成分の成分値の変動周期が、所定の範囲内である場合は胸腔拡張動作が有ると判定し、所定の範囲内でない場合は胸腔拡張動作が無いと判定する。以上の構成では、脈波信号の低周波成分の成分値の変動周期に応じて、胸腔拡張動作の有無が判定される。脈波信号の低周波成分の成分値は、胸腔拡張動作が有る場合と無い場合とでは変動周期が相違するという傾向がある。前述の態様によれば、胸腔拡張動作が有る場合と無い場合とで変動周期が相違するという以上の傾向を利用して、胸腔拡張動作の有無を高精度に判定することが可能である。
本発明の好適な態様において、所定の範囲は、2秒以上10秒以下の範囲である。以上の構成では、脈波信号のうち低周波成分の成分値が2秒以上10秒以下の周期で変動した場合に胸腔拡張動作が有ると判定される。胸腔拡張動作が有る場合、脈波信号の低周波成分の成分値は、2秒以上10秒以下の周期で変動するという傾向がある。前述の態様によれば、胸腔拡張動作が有る場合、脈波信号の低周波成分の成分値が2秒以上10秒以下の周期で変動するという傾向を利用して、胸腔拡張動作の有無を高精度に判定することが可能である。
本発明の好適な態様において、判定部は、酸素飽和度が低下する場合において、胸腔拡張動作が有ると判定した場合は閉塞性睡眠時無呼吸状態と判別し、胸腔拡張動作が無いと判定した場合は中枢性睡眠時無呼吸状態と判別する。ここで、酸素飽和度が低下する場合は、被験者の呼吸が停止している可能性が高い。以上の構成では、呼吸が停止している可能性が高い場合に、胸腔拡張動作の有無に応じて、閉塞性睡眠時無呼吸状態か中枢性睡眠時無呼吸状態かの判別が可能である。したがって、酸素飽和度の低下の有無と胸腔拡張動作の有無との組合せに応じて睡眠時無呼吸状態を閉塞性および中枢性の何れかに判別することが可能である。
本発明の好適な態様において、酸素飽和度の低下の回数を計数する計数部を具備する。以上の構成では、酸素飽和度の低下の回数が計数される。したがって、酸素飽和度の低下の回数を計数しない構成と比較して、酸素飽和度の低下の傾向(例えば頻度)を把握することが可能である。
本発明の好適な態様において、計数部は、閉塞性睡眠時無呼吸状態と中枢性睡眠時無呼吸状態との各々について、酸素飽和度の低下の回数を計数する。以上の構成では、閉塞性睡眠時無呼吸状態と中枢性睡眠時無呼吸状態との各々について酸素飽和度の低下の回数が計数される。したがって、閉塞性睡眠時無呼吸状態と中枢性睡眠時無呼吸状態とで区別せずに酸素飽和度の低下の回数を計数する構成と比較して、酸素飽和度の低下の傾向(例えば頻度)を、閉塞性睡眠時無呼吸状態と中枢性睡眠時無呼吸状態との各々について個別に把握することが可能である。
本発明の好適な態様において、被験者の睡眠深度を特定する特定部を具備し、計数部は、酸素飽和度の低下の回数を睡眠深度の段階毎に計数する。以上の構成では、酸素飽和度の低下の回数が睡眠深度の段階毎に計数される。したがって、例えば睡眠深度の段階毎に区別せずに酸素飽和度の低下の回数を計数する構成と比較して、酸素飽和度の低下の傾向(例えば頻度)を睡眠深度の段階毎に把握することが可能である。
本発明の好適な態様に係る測定方法は、コンピューターが、被験者の脈波信号から酸素飽和度を算定し、脈波信号から被験者の胸腔拡張動作の有無を判定する。以上の方法によれば、本発明に係る測定装置と同様の作用および効果が奏される。
本発明の第1実施形態に係る測定装置の側面図である。 測定装置の機能に着目した構成図である。 検出信号の時間変化である。 被験者が正常な呼吸をしている場合の検出信号の低周波成分の成分値の時間変化である。 閉塞性睡眠時無呼吸状態を想定した場合の検出信号の低周波成分の成分値の時間変化である。 中枢性睡眠時無呼吸状態を想定した場合の検出信号の低周波成分の成分値の時間変化である。 酸素飽和度の時間変化である。 胸腔拡張動作が有る場合の検出信号の周波数スペクトルである。 測定結果テーブルの模式図である。 計数結果の表示例である。 測定処理のフローチャートである。 計数処理のフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る測定装置の機能に着目した構成図である。 測定結果テーブルの模式図である。 計数結果の表示例である。 測定処理のフローチャートである。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る測定装置100の側面図である。第1実施形態の測定装置100は、被験者の呼吸状態を評価する測定機器であり、被験者の身体のうち測定対象となる部位(以下「測定部位」という)Mに装着される。第1実施形態の測定装置100は、筐体部12とベルト14とを具備する腕時計型の携帯機器であり、測定部位Mの例示である手首にベルト14を巻回することで被験者の手首に装着可能である。
第1実施形態の測定装置100は、被験者の睡眠時の無呼吸状態を評価する。無呼吸状態は、閉塞性と中枢性とに区別される。正常な呼吸状態の場合、呼吸指示がされることで胸腔拡張動作が行われて、肺への空気の取り込みがされる。ここで、呼吸中枢の異常により呼吸指示がされないことで睡眠時に呼吸ができない状態を、中枢性睡眠時無呼吸状態(以下「CSAS(Central Sleep Apnea Syndrome)」という)という。一方、睡眠時に、胸腔拡張動作は行われるが、上気道拡張筋の活動の低下により上気道が狭小化することで上気道が閉塞し、呼吸ができない状態を、閉塞性睡眠時無呼吸状態(以下「OSAS(Obstructive Sleep Apnea Syndrome)」という)という。
ここで、肺への空気の取り込みがされない場合(つまり無呼吸の状態)は、被験者の酸素飽和度(SpO2)が低下する。酸素飽和度は、被験者の血液中のヘモグロビンのうち酸素と結合したヘモグロビンの割合(%)を意味し、被験者の呼吸機能を評価するための指標である。OSASおよびCSASの何れの状態でも、肺への空気の取り込みがされないので酸素飽和度は低下するが、OSASの場合は胸腔拡張動作がみられる一方で、CSASの場合は胸腔拡張動作がみられない。以上の傾向を前提として、第1実施形態の測定装置100は、被験者の酸素飽和度の算定と胸腔拡張動作の有無とを判定することで、被験者の睡眠時の無呼吸状態がOSASかCSASかを判別する。
図2は、測定装置100の機能に着目した構成図である。図2に例示される通り、第1実施形態の測定装置100は、表示装置22と検出装置24と制御装置26と記憶装置28とを具備する。制御装置26および記憶装置28は筐体部12の内部に設置される。表示装置(例えば液晶表示パネル)22は、図1に例示される通り、筐体部12の表面(例えば測定部位Mとは反対側の表面)に設置され、測定結果を含む各種の画像を制御装置26による制御のもとで表示する。
図2の検出装置24は、測定部位Mの状態に応じた検出信号Pを生成するセンサーモジュールであり、例えば筐体部12のうち測定部位Mとの対向面(以下「検出面」という)18に設置される。検出面18は、平面または曲面である。本実施形態の検出装置24は、酸素飽和度の算定と胸腔拡張動作の有無の判定とに使用される第1検出信号P1および第2検出信号P2を生成する。検出装置24は、図2に例示される通り、発光部Eと受光部Rとを具備する。発光部Eと受光部Rとは、測定部位Mに対向する検出面18に設置される。
図2の発光部Eは、第1発光素子E1と第2発光素子E2とを含み、測定部位Mに光L(L1およびL2)を出射する。例えばLED(Light Emitting Diode)が第1発光素子E1および第2発光素子E2として好適に利用される。ただし、第1発光素子E1および第2発光素子E2の各々は、干渉性が高いコヒーレントな光(すなわちレーザー光)Lを出射することも可能である。レーザーを発光する発光素子E1,E2としては、面発光レーザー(VCSEL、Vertical Cavity Surface Emitting LASER)、フォトニック結晶レーザー、半導体レーザー等が適用可能である。第1実施形態では、光L1と光L2との波長λは異なる。例えば、光L1は、近赤外光(波長λ1=800nm〜1300nm)であり、光L2は、赤色光(波長λ2=600nm〜800nm)である。第1発光素子E1は第1期間に光L1を出射し、第2発光素子E2は第2期間に光L2を出射する。第1期間と第2期間とは時間軸上で所定の周期で交互に繰り返される。
発光部E(第1発光素子E1および第2発光素子E2)から出射した光Lは、測定部位Mに入射するとともに測定部位Mの内部で反射および散乱を繰り返したうえで検出面18側に出射して受光部Rに到達する。すなわち、発光部Eと受光部Rとで反射型の光学センサーとして機能する。
受光部Rは、受光素子R0を含み、測定部位Mから到達する光の受光レベルに応じた第1検出信号P1および第2検出信号P2を生成する。具体的には、受光素子R0は、第1発光素子E1から各第1期間に出射して測定部位M内を通過した光L1を受光して、当該受光レベルに応じた第1検出信号P1を生成し、第2発光素子E2から各第2期間に出射して測定部位M内を通過した光L2を受光して、当該受光レベルに応じた第2検出信号P2を生成する。例えば、測定部位Mに対向する受光面で光Lを受光するフォトダイオード(PD:Photo Diode)等の光電変換素子が受光素子R0として好適に利用される。なお、検出装置24は、例えば、駆動電流の供給により発光部Eを駆動する駆動回路と、受光部Rの出力信号を増幅およびA/D変換する出力回路(例えば増幅回路とA/D変換器)とを包含するが、図1では各回路の図示を省略した。
測定部位Mの血管は、心拍と同等の周期で反復的に拡張および収縮する。拡張時と収縮時とで血管内の血液による血流量は相違するから、測定部位Mからの受光レベルに応じて受光部Rが生成する検出信号P(P1またはP2)は、図3に例示される通り、測定部位Mの動脈の血流量の変動に対応した周期的な変動成分を含む脈波信号である。
検出信号P(P1またはP2)は、高周波成分の成分値Q(AC)(Q1(AC)またはQ2(AC))と低周波成分の成分値Q(DC)(Q1(DC)またはQ2(DC))とを含む。高周波成分の成分値Q(AC)は、被験者の脈動に連動して周期的(約1秒周期)に変動する脈波成分であり、例えば検出信号Pからハイパスフィルターで抽出される。他方、低周波成分の成分値Q(DC)は、高周波成分の成分値Q(AC)と比較して充分に長い時間(例えば数秒から数十秒)をかけて変動する成分(理想的には定常的に維持される直流成分)であり、例えば検出信号Pからローパスフィルターで抽出される。
図4から図6は、呼吸状態を変化させた複数の場合の各々において観測される低周波成分の成分値Q(DC)の時間変化のグラフである。まず、図4は、被験者が深呼吸をした場合(胸腔拡張動作および肺への空気の取り込み有り)における、第1検出信号P1の低周波成分の成分値Q1(DC)の時間変化と第2検出信号P2の低周波成分の成分値Q2(DC)の時間変化である。つまり、図4は、被験者が正常な呼吸をしている場合の成分値Q1(DC)と成分値Q2(DC)との各々の時間変化である。成分値Q1(DC)と成分値Q2(DC)との各々は、図4に示される通り、約10秒周期で変動する。
図5は、被験者が空気を吸わないように例えば上気道を閉塞した状態で胸腔内を拡張させる動作をした場合(胸腔拡張動作は有るが、肺への空気の取り込みは無し)における、第1検出信号P1の低周波成分の成分値Q1(DC)の時間変化と第2検出信号P2の低周波成分の成分値Q2(DC)の時間変化である。つまり、図5は、OSASを想定した場合の成分値Q1(DC)と成分値Q2(DC)との各々の時間変化である。成分値Q1(DC)と成分値Q2(DC)との各々は、図5に示される通り、約2秒周期で変動する。
図6は、被験者が呼吸を止める動作をした場合(胸腔拡張動作および肺への空気の取り込みの何れも無し)における、第1検出信号P1の低周波成分の成分値Q1(DC)の時間変化である。つまり、図6は、CSASを想定した場合の成分値Q1(DC)の時間変化である。成分値Q1(DC)は、図6に示される通り、肺への空気の取り込みが行われないことによる血流量の増減に応じて約20秒間にわたって変動する。なお、図6では、約20秒間にわたる変動を例示したが、低周波成分の成分値Q1(DC)の変動は個人差がある。例えば、10秒より長く60秒以下の変動周期が一般的である。
以上の説明から理解される通り、OSASを想定した場合、検出信号Pの低周波成分の成分値Q(DC)は、正常な呼吸状態にある場合の低周波成分の成分値Q(DC)の変動周期と近似する変動周期(約2秒〜10秒周期)で変動する。一方で、CSASを想定した場合は、正常な呼吸状態にある場合の低周波成分の成分値Q(DC)の変動周期よりも充分に大きい変動周期(10秒より長く60秒以下の周期)で変動する。具体的には、低周波成分の成分値Q(DC)は、胸腔拡張動作がある場合には約2秒〜10秒周期で変動し、胸腔拡張動作がない場合には10秒より長く60秒以下の周期で変動する、という傾向がある。以上の傾向を前提として、第1実施形態では、被験者の胸腔拡張動作の有る場合と無い場合とにおける低周波成分の成分値Q(DC)の変動周期の違いを利用して、被験者の胸腔拡張動作の有無を判定する。
図2の制御装置26は、CPU(Central Processing Unit)またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の演算処理装置であり、測定装置100の全体を制御する。記憶装置28は、例えば不揮発性の半導体メモリーで構成され、制御装置26が実行するプログラムと制御装置26が使用する各種のデータ(例えば酸素飽和度を特定するためのテーブルおよび測定結果を記録するテーブル)とを記憶する。第1実施形態の制御装置26は、記憶装置28に記憶されたプログラムを実行することで、被験者の酸素飽和度を算定するための算定部61と、被験者の無呼吸状態がOSASかCSACかを判別する判定部63と、測定装置100の測定結果を計数する計数部65とを実現する。なお、制御装置26の機能を複数の集積回路に分散した構成、または、制御装置26の一部もしくは全部の機能を専用の電子回路で実現した構成も採用され得る。また、図2では制御装置26と記憶装置28とを別体の要素として図示したが、記憶装置28を内包する制御装置26を例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)等により実現することも可能である。
算定部61は、検出装置24が生成した検出信号Pから被験者の酸素飽和度を算定する。算定部61による酸素飽和度の特定には公知の技術が任意に採用され得る。例えば、検出信号Pから算定される変動比Φと酸素飽和度との相関を利用して酸素飽和度を特定することが可能である。変動比Φは、以下の数式(1)で表現される通り、信号成分比X1に対する信号成分比X2の比率である。信号成分比X1は、第1発光素子E1が光L1(近赤外光)を出射したときの第1検出信号P1の高周波成分の成分値Q1(AC)と低周波成分の成分値Q1(DC)との強度比である。信号成分比X2は、第2発光素子E2が光L2(赤色光)を出射したときの第2検出信号P2の高周波成分の成分値Q2(AC)と低周波成分の成分値Q2(DC)との強度比である。数式(1)の変動比Φと酸素飽和度とは相互に相関する。
Figure 2018050667
算定部61は、第1検出信号P1と第2検出信号P2との解析により、数式(1)から変動比Φを算定する。そして、算定部61は、変動比Φの各数値と酸素飽和度の各数値とを相互に対応させたテーブルを参照して、第1検出信号P1と第2検出信号P2とから算定した変動比Φに対応する数値を被験者の酸素飽和度(測定値)として特定する。算定部61が特定した酸素飽和度の時間変化は、図7に例示される通りである。
判定部63は、被験者が無呼吸状態にあるか否かの判定と、無呼吸状態がOSASかCSASの何れであるかの判別とを実行する。第1に、判定部63は、被験者が無呼吸状態にあるか否かを判定する。具体的には、判定部63は、算定部61が算定した酸素飽和度が低下したか否かの判定結果に応じて、無呼吸状態か否かを判定する。第1実施形態において酸素飽和度が低下したか否かの判定は、酸素飽和度と所定の閾値との比較結果に応じて行われる。閾値は、正常な呼吸状態のもとで一般に観測される酸素飽和度を下回る所定値(例えば90%〜95%程度の範囲内の数値)に設定される。判定部63は、酸素飽和度が閾値を下回る場合には無呼吸状態と判定し、酸素飽和度が閾値を上回る場合には正常な呼吸状態と判定する。
第2に、判定部63は、酸素飽和度が所定の閾値を下回ると判定した場合、つまり無呼吸状態と判定した場合に、検出装置24が生成した検出信号Pから胸腔拡張動作の有無を判定する。酸素飽和度の算定に使用された第1検出信号P1および第2検出信号P2のどちらか一方がOSASかCSASかの判別にも使用される。なお、第1実施形態では、第1検出信号P1を使用する。ここで、検出信号Pは、上述した通り、脈動に連動して約10秒周期で変動する高周波成分の成分値Q(AC)と、高周波成分の成分値Q(AC)と比較して充分に長い時間で変動する低周波成分の成分値Q(DC)とを含む。胸腔拡張動作がある場合の低周波成分の成分値Q(DC)は、約2秒〜10秒周期で変動する。しがって、胸腔拡張動作が有る場合の検出信号Pの周波数スペクトルには、図8に例示される通り、胸腔拡張動作に起因した0.1Hz以上0.5Hz以下の周波数帯域のピークと、脈動に起因した1Hz付近のピークとが観測される。以上の傾向を考慮して、第1実施形態の判定部63は、第1検出信号P1の周波数スペクトルのうち、0.1Hz以上0.5Hz以下の周波数帯域にピークが検出される場合には胸腔拡張動作が有ると判定し、この周波数帯域にピークが検出されない場合には胸腔拡張動作が無いと判定する。具体的には、判定部63は、時間領域の第1検出信号P1を周波数領域の周波数スペクトルに変換する。周波数スペクトルの生成には、短時間フーリエ変換等の公知の周波数分析が任意に採用される。判定部63は、生成した周波数スペクトルにおいて0.1Hz以上0.5Hz以下の周波数帯域にピークが検出される場合は、胸腔拡張動作が有ると判定し、当該周波数帯域に検出されない場合は、胸腔拡張動作がないと判定する。
第3に、判定部63は、酸素飽和度が所定の閾値を下回る場合、胸腔拡張動作の有無に応じて、被験者の無呼吸状態がOSASかCSASかを判別する。具体的には、判定部63は、酸素飽和度が所定の閾値を下回る場合に、胸腔拡張動作が有る場合にはOSASと判別し、胸腔拡張動作が無い場合にはCSASと判別する。
判定部63は、酸素飽和度の算定結果とOSASかCSASかの判別結果とを測定結果として、図9の測定結果テーブルに登録する。測定結果テーブルには、図9に例示される通り、酸素飽和度が所定の閾値を下回るか否かの判定結果と胸腔拡張動作の有無の判定結果とが、その判定の時刻に対応付けて登録される。酸素飽和度が所定の閾値を下回る場合は、胸腔拡張動作の有無の判定結果が対応付けられる。なお、酸素飽和度が所定の閾値を下回る場合にのみ、酸素飽和度が所定の閾値を下回ったことと、胸腔拡張動作の有無の判定結果とを判定部63が登録する(つまり酸素飽和度が所定の閾値を上回る場合は、測定結果を登録しない)ことも可能である。
図2の計数部65は、測定結果を計数する。第1実施形態の計数部65は、酸素飽和度の低下の回数(以下「酸素飽和度低下回数」という)を計数する。また、計数部65は、被験者に胸腔拡張動作が有る状態(すなわちOSAS)で酸素飽和度が低下した回数(以下「胸腔拡張動作有回数」という)と、被験者に胸腔拡張動作が無い状態(すなわちCSAS)で酸素飽和度が低下した回数(以下「胸腔拡張動作無回数」という)とを、測定結果テーブルから計数する。第1実施形態では、酸素飽和度が低下した場合に胸腔拡張動作の有無が判定されるから、胸腔拡張動作有回数は、胸腔拡張動作が有ると判定部63が判定した回数に相当し、胸腔拡張動作無回数は、胸腔拡張動作が無いと判定部63が判定した回数に相当する。胸腔拡張動作有回数と胸腔拡張動作無回数とを加算した回数は、酸素飽和度低下回数と一致する。以上の説明から理解される通り、第1実施形態の計数部65は、OSASとCSASとの各々について、酸素飽和度の低下の回数を計数する要素である。計数部65による各回数の計数は、例えば被験者から測定結果の表示指示が付与された場合に実行される。計数部65は、図10に例示される通り、計数結果を表示装置22に表示させる。
図11は、制御装置26(算定部61および判定部63)が実行する測定処理のフローチャートである。被験者からの測定開始の指示(プログラムの起動)を契機として図11の処理が開始される。
図11の処理を開始すると、算定部61は、検出装置24が生成した検出信号P(P1およびP2)を取得する(S1)。算定部61は、取得した検出信号Pから酸素飽和度を算定する(S2)。
判定部63は、特定した酸素飽和度が所定の閾値を下回るか否かを判断する(S3)。酸素飽和度が所定の閾値を下回る場合(S3;YES)、判定部63は、検出装置24が生成した第1検出信号P1から胸腔拡張動作の有無を判定する(S4)。ステップS2の酸素飽和度の算定とステップS4の胸腔拡張動作の有無の判定とには、共通の第1検出信号P1が兼用される。判定部63は、胸腔拡張動作の有無に応じて、無呼吸状態がOSASかCSASかを判別する(S5)。具体的には、判定部63は、胸腔拡張動作が有る場合はOSASと判別し、胸腔拡張動作が無い場合はCSASと判別する。
判定部63は、測定結果を測定結果テーブルに登録する(S6)。具体的には、判定部63は、図9に例示される通り、酸素飽和度が所定の閾値を下回るか否かの判定結果と胸腔拡張動作の有無の判定結果とを、その判定の時刻に対応付けて登録する。酸素飽和度が閾値を上回る場合(S3;NO)、胸腔拡張動作の有無の判定(S4)と無呼吸状態の判別(S5)とは実行されない。
被験者から測定終了の指示が付与された場合(S7;YES)、測定処理は終了する。他方、測定終了の指示が付与されない場合(S7;NO)、ステップS1からステップS6までの処理が反復して実行される。
以上に説明した測定処理の終了後、測定結果を集計して表示するための計数処理が実行される。図12は、制御装置26(計数部65)が実行する計数処理のフローチャートである。被験者からの計数開始の指示を契機として図12の処理が開始される。なお、計数開始の指示は被験者以外の第三者(例えば医師または看護師等の医療関係者)が行ってもよい。図12の計数処理が開始すると、計数部65は、酸素飽和度低下回数と胸腔拡張動作有回数と胸腔拡張動作無回数との各々を測定結果テーブルから計数する(S8)。そして、計数部65は、計数結果を表示装置22に表示させる(S9)。具体的には、計数部65は、図10に例示される通り、計数した酸素飽和度低下回数と胸腔拡張動作有回数と胸腔拡張動作無回数との各々を表示装置22に表示させる。
ここで、被験者の胸腔拡張動作の有無の判定には、検出装置24により生成された脈波信号(検出信号P)を使用する第1実施形態の構成以外に、脈波信号とは相異なる種類の信号を使用する構成(以下「対比例」という)も考えられる。対比例では、例えば呼吸音を表す信号または体動を表す信号が胸腔拡張動作の有無の判定に使用される。すなわち、酸素飽和度を算定するための脈波信号を生成する機器とは別個に、胸腔拡張動作の有無の判定のため機器が必要である。対比例とは対照的に、第1実施形態では、酸素飽和度の算定と胸腔拡張動作の有無の判定とに共通の検出信号Pが兼用される。すなわち、脈波信号とは相異なる種類の信号を生成する機器が不要である。したがって、対比例と比較して測定装置100の構成が簡素化(ひいては小型化)される。
また、第1実施形態では、OSASとCSASとの各々について、酸素飽和度低下回数が計数される。したがって、OSASとCSASとで区別せずに酸素飽和度低下回数を計数する構成と比較して、酸素飽和度が所定の閾値を下回る傾向(例えば頻度)を、OSASとCSASとの各々について個別に把握することが可能である。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を説明する。なお、以下に例示する各構成において作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
第1実施形態の測定装置100は、無呼吸状態の有無の判定と無呼吸状態がOSASかCSASかを判定したが、第2実施形態の測定装置100は、無呼吸状態の有無の判定と無呼吸状態がOSASかCSASかの判定とを第1実施形態と同様に実行するほか、被験者の睡眠深度を特定する。睡眠深度とは、被験者の睡眠の深さを表わす指標である。第2実施形態の測定装置100は、睡眠深度の段階としてステージ1〜4の何れかを特定する。ステージ1、ステージ2、ステージ3、ステージ4の順番で睡眠は深くなる。つまり、ステージ1が最も浅い睡眠状態で、ステージ4が最も深い睡眠状態であることを表わす。通常、被験者の睡眠が浅いほど寝返り等の体動(動作量および動作の頻度)は大きくなる。以上の傾向を前提として、第2実施形態の測定装置100は、被験者の体動を検出して、被験者の睡眠深度を特定する。
図13は、第2実施形態に係る測定装置100の機能に着目した構成図である。第2実施形態の測定装置100は、表示装置22と検出装置24と制御装置26と記憶装置28とを第1実施形態と同様に具備するほか、動作検出装置30を具備する。動作検出装置30は、被験者の体動を検出する体動センサーである。例えば直交3軸の加速度を検出する加速度センサーが動作検出装置30として好適に利用される。具体的には、動作検出装置30は、被験者の体動に応じた体動信号Bを生成する。
第2実施形態の制御装置26は、記憶装置28に記憶されたプログラムを実行することで、被験者の酸素飽和度を算定するための算定部61と、被験者の無呼吸状態がOSASかCSACかを判別する判定部63と、測定装置100の測定結果を計数する計数部65と、睡眠深度を特定する特定部67とを実現する。算定部61は、第1実施形態と同様に酸素飽和度を算定する。判定部63は、第1実施形態と同様に、被験者が無呼吸状態にあるか否かの判定(つまり酸素飽和度が所定の閾値を下回るか否かの判定)と、無呼吸状態がOSASかCSASの何れであるかの判別とを実行する。
特定部67は、酸素飽和度が所定の閾値を下回ると判定部63が判定した場合に、動作検出装置30が生成した体動信号Bから被験者の睡眠深度を特定する。具体的には、第2実施形態の特定部67は、体動信号Bの積分により被験者の身体の変位を算定し、単位時間毎の変位量に応じてステージ1〜4の何れかを睡眠深度として特定する。具体的には、特定部67は、ステージ1〜4の各々について事前に用意された変位量の複数の範囲のうち、算出した変位量が該当する範囲のステージを睡眠深度として特定する。
判定部63は、測定結果を図14の測定結果テーブルに登録する。第2実施形態の判定部63は、酸素飽和度の算定結果とOSASかCSASかの判別結果とに加えて、睡眠深度を測定結果として測定結果テーブルに登録する。酸素飽和度の算定結果とOSASかCSASかの判別結果とは、図14に例示される通り、第1実施形態と同様に測定結果テーブルに登録される。睡眠深度は、図14に例示される通り、酸素飽和度が所定の閾値を下回る場合に、酸素飽和度の算定結果に対応付けて測定結果テーブルに登録される。
図13の計数部65は、酸素飽和度低下回数を睡眠深度の段階毎に計数する。具体的には、計数部65は、被験者から測定結果の表示指示が付与された場合、測定結果テーブルから、酸素飽和度低下回数を睡眠深度の段階毎に計数するとともに、胸腔拡張動作有回数と胸腔拡張動作無回数の各々についても睡眠深度の段階毎に計数する。計数部65は、図13に例示される通り、計数結果を表示装置22に表示させる。
図16は、第2実施形態における制御装置26(算定部61,判定部63および特定部67)が実行する測定処理のフローチャートである。処理の開始からOSASかCSASかを判別する処理まで(S1〜S5)は、第1実施形態と同様である。ステップS5で判定部63がOSASかCSASかを判別した後に、特定部67は、動作検出装置30が生成した体動信号Bに応じて睡眠深度を特定する(S10)。判定部63は、測定結果を測定結果テーブルに登録する(S6)。具体的には、酸素飽和度の算定結果とOSASかCSASかの判別結果と睡眠深度とを測定結果として図14の測定結果テーブルに登録する。酸素飽和度が閾値を上回る場合(S3;NO)、胸腔拡張動作の有無の判定(S4)と無呼吸状態の判別(S5)と睡眠深度の特定(S10)とは実行されない。
計数部65は、測定終了の指示が付与された場合(S7;YES)、測定処理は終了する。他方、測定終了の指示が付与されない場合(S7;NO)、ステップS1からステップS6までの処理が反復して実行される。
被験者または医療関係者からの指示を契機として、第1実施形態と同様に、図12の計数処理が開始される。図12の計数処理が開始すると、計数部65は、酸素飽和度低下回数と胸腔拡張動作有回数と胸腔拡張動作無回数との各々を、睡眠深度の段階毎に測定結果テーブルから計数する(S8)。計数部65は、計数結果を表示装置22に表示させる(S9)。具体的には、計数部65は、図15に例示される通り、酸素飽和度低下回数と胸腔拡張動作有回数と胸腔拡張動作無回数との各々を、睡眠深度の段階毎に表示装置22に表示させる。
以上の説明から理解される通り、第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が得られる。第2実施形態では特に、酸素飽和度低下回数が睡眠深度の段階毎に計数される。したがって、例えば睡眠深度の段階毎に区別せずに酸素飽和度低下回数を計数する構成と比較して、酸素飽和度が所定の閾値を下回る傾向(例えば頻度)を睡眠深度の段階毎に把握することが可能である。
<変形例>
以上に例示した各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を適宜に併合することも可能である。
(1)前述の各形態では、酸素飽和度が所定の閾値を下回るか否かを判定したが、酸素飽和度が低下したか否かを判定する方法は以上の例示に限定されない。例えば酸素飽和度の低下量が所定の閾値を上回る場合に、酸素飽和度が低下したと判定することも可能である。つまり、酸素飽和度が所定の閾値を下回ることおよび酸素飽和度の低下量が所定の閾値を上回ることの双方を含めて「酸素飽和度の低下」と包括的に表現され得る。
(2)前述の各形態では、判定部63は、酸素飽和度が低下した場合に、胸腔拡張動作の有無の判定をしたが、酸素飽和度の低下の有無に関わらず胸腔拡張動作の有無の判定をすることも可能である。つまり、判定部63は、検出信号Pから被験者の胸腔拡張動作の有無を判定する要素として包括的に表現され得る。ただし、酸素飽和度が低下した場合に胸腔拡張動作の有無を判定する前述の各形態では、酸素飽和度の低下の有無に関わらず胸腔拡張動作の有無を判定する構成と比較して、測定装置100の処理負荷が低減される。また、第2実施形態では、特定部67は、酸素飽和度が低下したと判定部63が判定した場合に睡眠深度を特定したが、酸素飽和度の低下の有無に関わらず睡眠深度を特定することも可能である。つまり、特定部67は、被験者の睡眠深度を特定する要素として包括的に表現され得る。
(3)前述の各形態では、判定部63は、検出信号Pの周波数スペクトルのうち0.1Hz以上0.5Hz以下の周波数帯域でのピークの有無に応じて胸腔拡張動作の有無を判定したが、検出信号Pの低周波成分の成分値Q(DC)の変動周期に応じて、胸腔拡張動作の有無を判定することも可能である。すなわち、周波数領域の処理は省略され得る。具体的には、判定部63は、検出信号P(P1またはP2)のうち低周波成分の成分値Q(DC)の変動周期が、所定の範囲内である場合は胸腔拡張動作が有ると判定し、所定の範囲内でない場合は胸腔拡張動作が無いと判定する。上述した通り、低周波成分の成分値Q(DC)は、胸腔拡張動作が有る場合、2秒以上10秒以下の周期で変動するという傾向がある。したがって、所定の範囲は、2秒以上10秒以下の範囲が好適である。検出信号Pの低周波成分の成分値Q(DC)の変動周期に応じて胸腔拡張動作の有無を判定する以上の構成によれば、胸腔拡張動作が有る場合、検出信号Pの低周波成分の成分値Q(DC)が2秒以上10秒以下の周期で変動するという傾向を利用して、胸腔拡張動作の有無を高精度に判定することが可能である。一方で、検出信号Pの周波数スペクトルのうち0.1Hz以上0.5Hz以下の周波数帯域でのピークの有無に応じて胸腔拡張動作の有無を判定する前述の各形態によれば、胸腔拡張動作が有る場合と無い場合とで変動周期が相違するという以上の傾向を利用して、胸腔拡張動作の有無を高精度に判定することが可能である。
(4)前述の各形態では、判定部63は、酸素飽和度が低下する場合において、胸腔拡張動作の有無に応じてOSASかCSASかの何れであるかを判別したが、無呼吸状態をOSASかCSASかに判別することは判定部63において必須ではない。判定部63は、検出信号Pから被験者の胸腔拡張動作の有無を判定する要素として包括的に表現され得る。ただし、酸素飽和度が低下する場合において、胸腔拡張動作の有無に応じてOSASかCSASかの何れであるかを判別する前述の各形態では、酸素飽和度の低下の有無と胸腔拡張動作の有無との組合せに応じてOSASかCSASの何れかに判別することが可能である。
(5)前述の各形態では、測定装置100は、酸素飽和度低下回数を計数したが、測定装置100において酸素飽和度低下回数を計数すること(つまり計数部65)は必須ではない。ただし、酸素飽和度低下回数を計数する前述の各形態によれば、酸素飽和度の低下の傾向(例えば頻度)を把握することが可能である。
(6)第2実施形態では、加速度を検出する加速度センサーを動作検出装置30として使用したが、振動を検出する振動センサーまたは超音波センサーを動作検出装置30とすることも可能である。
(7)前述の各形態では、酸素飽和度の各数値と数式(1)により算出した変動比Φの各数値とを相互に対応させたテーブルを参照して酸素飽和度を特定したが、変動比Φと酸素飽和度との関係を記述した所定の演算式を利用して酸素飽和度を算定することも可能である。
(8)前述の各形態では、第1発光素子E1が出射する光L1と第2発光素子E2が出射する光L2とを共通の受光素子R0で受光したが、光L1と光L2とを別個の受光素子R1,R2で受光することも可能である。受光素子R1は、第1発光素子E1から出射して測定部位M内を通過した光L1を受光して、当該受光レベルに応じた第1検出信号P1を生成する。受光素子R2は、第2発光素子E2から出射して測定部位M内を通過した光L2を受光して、当該受光レベルに応じた第2検出信号P2を生成する。
(9)前述の形態では、酸素飽和度の算定と無呼吸状態の判定と測定結果の表示とを単体の測定装置100が実行したが、前述の各形態で例示した測定装置100の機能を複数の装置で実現することも可能である。例えば、検出装置24と通信可能な端末装置(例えば携帯電話機またはスマートフォン)を測定装置100として利用して、酸素飽和度の算定と無呼吸状態の判定と測定結果の表示とを実現することも可能である。具体的には、検出装置24が生成した第1検出信号P1と第2検出信号P2とが端末装置に送信される。端末装置は、検出装置24から受信した第1検出信号P1と第2検出信号P2とから無呼吸状態を評価し、端末装置の表示装置に測定結果を表示させる。以上の例示から理解される通り、検出装置24と制御装置26とを相互に別体で構成してもよい。測定装置100とは別体の表示装置に測定結果を表示させることも可能である。また、算定部61と判定部63と計数部65とのうちの1つまたは複数を端末装置に設けた構成(例えば端末装置で実行されるアプリケーションで実現される構成)であってもよい。以上の説明から理解される通り、測定装置100は、相互に別体で構成された複数の装置でも実現され得る。
(10)前述の形態では、ベルト14と筐体部12とから構成される測定装置100を例示したが、測定装置100の具体的な形態は任意である。例えば、被験者の身体に貼付可能なパッチ型,被験者の耳介に装着可能なイヤリング型,被験者の指先に装着可能な指装着型(例えば着爪型),被験者の頭部に装着可能なヘッドマウント型等、任意の形態の測定装置100が採用され得る。ただし、例えば指装着型等の測定装置100を装着した状態では日常生活に支障がある可能性が想定されるから、日常生活に支障なく常時的に検出信号Pを生成するという観点からは、被験者の手首にベルト14により装着可能な前述の形態の測定装置100が特に好適である。なお、腕時計等の各種の電子機器に装着(例えば外付け)される形態の測定装置100も実現され得る。
(11)本発明は、測定装置100の動作方法(測定方法)としても特定され得る。具体的には、本発明の好適な態様の測定方法は、コンピューターが、被験者の検出信号から酸素飽和度を算定し、検出信号Pから被験者の胸腔拡張動作の有無を判定する。
100…測定装置、12…筐体部、14…ベルト、18…検出面、22…表示装置、24…検出装置、26…制御装置、28…記憶装置、30…動作検出装置、61…算定部、63…判定部、65…計数部、67…特定部、E…発光部、E1,E2…発光素子,R…受光部、R0…受光素子。

Claims (10)

  1. 被験者の脈波信号から酸素飽和度を算定する算定部と、
    前記脈波信号から前記被験者の胸腔拡張動作の有無を判定する判定部と
    を具備する測定装置。
  2. 前記判定部は、前記酸素飽和度が低下する場合に、前記胸腔拡張動作の有無を判定する
    請求項1の測定装置。
  3. 前記判定部は、前記脈波信号の周波数スペクトルのうち0.1Hz以上0.5Hz以下の周波数帯域にピークが検出される場合は前記胸腔拡張動作が有ると判定し、当該周波数帯域にピークが検出されない場合は前記胸腔拡張動作が無いと判定する
    請求項1または請求項2の測定装置。
  4. 前記判定部は、前記脈波信号のうち低周波成分の成分値の変動周期が、所定の範囲内である場合は前記胸腔拡張動作が有ると判定し、前記所定の範囲内でない場合は前記胸腔拡張動作が無いと判定する
    請求項1または請求項2の測定装置。
  5. 前記所定の範囲は、2秒以上10秒以下の範囲である
    請求項4の測定装置。
  6. 前記判定部は、前記酸素飽和度が低下する場合において、前記胸腔拡張動作が有ると判定した場合は閉塞性睡眠時無呼吸状態と判別し、前記胸腔拡張動作が無いと判定した場合は中枢性睡眠時無呼吸状態と判別する
    請求項1から請求項5の何れかの測定装置。
  7. 前記酸素飽和度の低下の回数を計数する計数部
    を具備する請求項1から請求項6の何れかの測定装置。
  8. 前記計数部は、前記閉塞性睡眠時無呼吸状態と前記中枢性睡眠時無呼吸状態との各々について、前記酸素飽和度の低下の回数を計数する
    請求項7の測定装置。
  9. 前記被験者の睡眠深度を特定する特定部を具備し、
    前記計数部は、前記酸素飽和度の低下の回数を前記睡眠深度の段階毎に計数する
    請求項7または請求項8の測定装置。
  10. コンピューターが、
    被験者の脈波信号から酸素飽和度を算定し、
    前記脈波信号から前記被験者の胸腔拡張動作の有無を判定する
    測定方法。
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