JP2018050438A - モータ制御装置及びステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】マスターの異常時であっても、モータの出力全体の低下を抑制することができるモータ制御装置及びステアリング装置を提供する。【解決手段】モータ制御装置は、第1及び第2ECUを備え、各ECUは、それぞれ駆動回路と組み合わせて設けられる各演算処理部310,320を含んで構成されている。各演算処理部310,320には、上位制御装置から個別に各角度指令値θs1*,θs2*が入力されるとともに、マスタースレーブの関係が構築されている。例えば、第1演算処理部310がマスターの場合、当該第1演算処理部310で得られる角度指令値θs1*を用いて演算されるトルク指令値に基づいて駆動回路の動作が制御される。そして、角度指令値θs1*に異常が生じた場合、当該角度指令値θs1*の替わりに第2演算処理部320で得られる角度指令値θs2*がトルク指令値の演算に用いられるようにしている。【選択図】図3

Description

本発明は、モータ制御装置及びステアリング装置に関する。
複数系統の巻線を有するモータの動作を制御するモータ制御装置として、例えば、特許文献1に記載のものがある。
特許文献1には、車両のステアリング装置において、舵取機構に対して動力を付与するように、第1モータ巻線を有する第1モータ、及び第2モータ巻線を有する第2モータの2系統のモータの動作を制御する操舵制御装置を備えるものが開示されている。この操舵制御装置では、第1モータに対して電流を供給するように第1駆動回路と組み合わせて設けられる第1ECUにより構成される第1システムと、第2モータに対して電流を供給するように第2駆動回路と組み合わせて設けられる第2ECUにより構成される第2システムとを備えるようにしている。なお、各ECUには、ステアリングホイールの操舵角が外部から位置信号としてそれぞれ個別に入力されているとともに、各モータの回転角を検出する回転角センサがそれぞれ個別に接続されている。
具体的には、第1ECUは、位置信号を用いてトルク指令値を生成する。このトルク指令値は、第1ECUによって第1ECUと第2ECUとにそれぞれ分配される。各ECUは、第1ECUによって分配されたトルク指令値に基づいて、各ECUに接続されている回転角センサの検出結果を用いてそれぞれ組み合わせて設けられている各駆動回路の動作を制御するようにしている。すなわち、各ECUには、第1ECUをマスター、第2ECUをスレーブとする、マスタースレーブの関係が構築されている。
ただし、マスターである第1ECUに外部から入力される位置信号や接続されている回転角センサの検出結果に異常が生じる等、第1ECUの異常時、第2ECUによって第1システムから第1モータ巻線に対する電流の供給が絶たれるようになっている。この場合、スレーブである第2ECUは、外部から入力される位置信号を用いてトルク指令値を生成し、接続されている回転角センサの検出結果を用いて駆動回路の動作を制御する。すなわち、第1ECUの異常時、少なくとも第2ECUから第2モータ巻線に対する電流の供給が継続され、第2モータ分の出力が確保されるようにしている。
特開2004−182039号公報
上記特許文献1にも記載されているように、マスターである第1ECUの異常時、第1ECUから第1モータ巻線に対する電流の供給が絶たれ、第1モータ分の出力がなくなり、第1ECUの正常時の第1モータ及び第2モータの出力全体の半分になる。これに対して、マスターである第1ECUの異常時であっても、第1モータ及び第2モータの出力全体の低下の抑制が望まれている。こうした要望は、車両において、舵取機構に対して動力を付与するものに限らず、モータの動作を制御するものであれば同様である。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、マスターの異常時であっても、モータの出力全体の低下を抑制できるモータ制御装置及びステアリング装置を提供することにある。
上記課題を解決するモータ制御装置は、複数系統の巻線を有するモータの動作を制御する複数の制御系統を備え、各制御系統は、各系統の巻線に対してそれぞれ電流を供給するように各駆動回路と組み合わせて設けられる各演算部を含んで構成されるものであり、各制御系統の各演算部には、外部から個別の外部指令値がそれぞれ入力されるとともに、マスタースレーブの関係が構築されている。このモータ制御装置において、マスターの演算部は、外部指令値を用いて巻線に対して供給する電流量の目標となる電流指令値を演算し、当該電流指令値をスレーブの演算部に対して出力する。また、マスターの演算部及びスレーブの演算部は、上記電流指令値に基づいて、属する制御系統の駆動回路の動作をそれぞれ制御するように構成されている。そして、マスターの演算部に外部から入力される前記外部指令値に異常が生じた場合、当該外部指令値の替わりにスレーブの演算部に外部から入力される外部指令値が電流指令値の演算に用いられるように構成されている。
上記構成のように、各制御系統の各演算部が、マスタースレーブの関係を有している場合、マスターの演算部に外部から入力される外部指令値に異常が生じると、電流指令値の適切な演算をすることができなくなる。ただし、マスターの演算部に外部から入力される外部指令値に異常が生じていたとしても、スレーブの演算部に外部から入力される外部指令値に異常が生じていない場合もある。
そこで、上記構成によれば、マスターの演算部に外部から入力される外部指令値に異常が生じた場合、当該外部指令値の替わりにスレーブの演算部に外部から入力される外部指令値の検出結果を用いることによって、電流指令値の演算を継続させることができるようになる。これにより、マスターの異常時であっても、モータの出力全体の低下を抑制することができる。
具体的には、マスターの演算部に外部から入力される外部指令値に異常が生じた場合、スレーブの演算部は、マスターの演算部の替わりに外部から入力される外部指令値を用いて電流指令値を演算し、当該電流指令値をマスターの演算部に対して出力するように構成される。
上記構成によれば、マスターの演算部に外部から入力される外部指令値の替わりにスレーブの演算部に外部から入力される外部指令値を用いる場合、マスターの演算部及びスレーブの演算部の間の情報の行き来としては、マスターの演算部及びスレーブの演算の間で情報を行ったり来たりさせる必要がなくなる。
これにより、例えば、各演算部が周期処理を実行する場合、マスターの演算部に外部から入力される外部指令値に異常が生じた後、マスターの演算部は、周期処理の同一周期内において電流指令値をスレーブの演算部から得ることができる。したがって、マスターの異常時であっても、モータの出力を適切に制御することができる。
上記モータ制御装置において、マスターの演算部及びスレーブの演算部は、マスターの演算部からスレーブの演算部に対して情報を出力可能にする状態と、スレーブの演算部からマスターの演算部に対して情報を出力可能にする状態とを有するインターフェースを介して接続されており、インターフェースは、マスターの演算部に外部から入力される外部指令値に異常が生じていない場合、マスターの演算部からスレーブの演算部に対して情報を出力可能にする状態とする一方、マスターの演算部に外部から入力される外部指令値に異常が生じた場合、スレーブの演算部からマスターの演算部に対して情報を出力可能にする状態とするように構成されていることが望ましい。
上記構成によれば、マスターの演算部に外部から入力される外部指令値に異常が生じた場合、インターフェースを用いて、スレーブの演算部から電流指令値をマスターの演算部に対して出力することができる。これにより、マスターの異常時、モータの出力全体の低下を抑制したとしても、インターフェースを増設する等、ハードウェアの変更の及ぶ範囲を小さくすることができる。
また、上記モータ制御装置において、マスターの演算部は、外部から入力される外部指令値に異常が生じていることを検出する異常検出部を有しており、異常検出部は、マスターの演算部に外部から入力される外部指令値に異常が生じた場合、当該異常が生じたことを示す情報を、インターフェースを通じて出力するように構成されていることが望ましい。
上記構成によれば、異常検出部は、異常が生じたことを示す情報を、電流指令値を送受信するのと共通のインターフェースを用いて出力することができる。これにより、マスターの異常時、モータの出力全体の低下を抑制したとしても、インターフェースを増設する等、ハードウェアの変更の及ぶ範囲をより好適に小さくすることができる。
これらは、車両の転舵輪を転舵させる動力を付与する複数系統の巻線を有するモータと、当該モータを制御対象とする上記モータ制御装置とを備えるステアリング装置に具体化することができる。
これら構成によれば、マスターの異常時であっても、モータの出力全体の低下を抑制することによって、動力の付与の安定化を図ることのできるモータ制御装置を実現することができる。そして、このモータ制御装置を用いて実現されるステアリング装置では、動力の付与について信頼性の向上を図ることができる。
本発明によれば、マスターの異常時であっても、モータの出力全体の低下を抑制することができる。
ステアリング装置を具体化した電動パワーステアリング装置の一実施形態についてその概略を示す図。 同電動パワーステアリング装置についてその電気的構成を示すブロック図。 同電装パワーステアリング装置のモータ制御装置について各演算処理部の機能を示すブロック図。 同モータ制御装置の第1演算処理部及び第2演算処理部についてその異常検出部が実行する異常検出処理の流れを示すフローチャート。 同モータ制御装置についてその第1演算処理部に異常が生じている場合における各演算処理部の機能を示すブロック図。
以下、モータ制御装置及びステアリング装置の一実施形態について説明する。
図1に示すように、車両Aには、後述する操舵機構2に対して車両Aの進行方向を自動的に変化させる動力を付与することによって、例えば、車両Aが走行中に車線を逸脱することを防ぐ車線逸脱防止支援システムを構築する車両転舵システム1が搭載されている。本実施形態において、車両転舵システム1はステアリング装置の一例である。
操舵機構2は、ユーザーにより操作されるステアリングホイール10と、ステアリングホイール10と固定されるステアリングシャフト11とを備えている。ステアリングシャフト11は、ステアリングホイール10と連結されたコラムシャフト11aと、コラムシャフト11aの下端部に連結されたインターミディエイトシャフト11bと、インターミディエイトシャフト11bの下端部に連結されたピニオンシャフト11cとを有している。ピニオンシャフト11cの下端部は、ラックアンドピニオン機構13を介してラックシャフト12に連結されている。ステアリングシャフト11の回転運動は、ラックアンドピニオン機構13を介してラックシャフト12の軸方向の往復直線運動に変換される。この往復直線運動が、ラックシャフト12の両端にそれぞれ連結されたタイロッド14を介して、左右の転舵輪15にそれぞれ伝達されることにより、これら転舵輪15の転舵角が変化する。
ステアリングホイール10と固定されたコラムシャフト11aの途中には、操舵機構2に対して付与する動力の発生源であるモータ20を有するアクチュエータ3が設けられている。例えば、モータ20は、表面磁石同期電動機(SPMSM)であり、3相(U,V,W)の駆動電力に基づいて回転する3相ブラシレスモータである。モータ20の回転軸21は、減速機構22を介してコラムシャフト11aに連結されている。アクチュエータ3は、モータ20の回転軸21の回転力を減速機構22を介してコラムシャフト11aに伝達する。このコラムシャフト11aに付与されるモータ20のトルク(回転力)が動力(転舵力)となり、左右の転舵輪15の転舵角を変化させる。
図2に示すように、モータ20は、その回転軸21を中心に回転するロータ23と、ロータ23の外周に配置されるステータ24とを備えている。ロータ23には、その表面に永久磁石が固定されている。永久磁石は、ロータ23の周方向に異なる極性(N極、S極)が交互に並んで配置されている。こうした永久磁石は、モータ20が回転する際に磁界、すなわち界磁を形成する。ステータ24には、3相(U相、V相、W相)の複数の巻線25が円環状に配されている。巻線25は、第1系統巻線26と第2系統巻線27とに分類される。第1系統巻線26及び第2系統巻線27は、それぞれスター結線されている。なお、各系統巻線26,27は、それぞれの各相の巻線がステータ24の周に沿って系統毎に交互に配置されたり、それぞれの各相の巻線がステータ24の周に沿って纏めて並べて配置されたり、同一ティースにステータ24の径方向に積層されて配置されたりする。
図1の説明に戻り、アクチュエータ3には、モータ20の制御量である電流量を制御することによって、モータ20の動作(駆動)を制御するモータ制御装置30が接続されている。モータ制御装置30は、車両Aに設けられる各種のセンサの検出結果に基づいて、モータ20の動作を制御する。各種のセンサとしては、例えば、2つ(個別)のトルクセンサ50,51、及び2つ(個別)の回転角センサ52,53がある。
各トルクセンサ50,51はコラムシャフト11aに設けられ、各回転角センサ52,53はモータ20に設けられている。各トルクセンサ50,51は、ユーザーのステアリング操作によりステアリングシャフト11に加えられる負荷である操舵トルクの大きさ及び向きを示す値であるトルク値Tm1,Tm2をそれぞれ検出する。各回転角センサ52,53は、モータ20の回転軸21の回転角度θm1,θm2をそれぞれ検出する。なお、各回転角度θm1,θm2と、ユーザーのステアリング操作に連動するコラムシャフト11aの回転角及び転舵輪15の舵角との間には相関関係がある。回転角度θm1,θm2に処理を施し、これに換算係数を乗算すれば、コラムシャフト11aの回転角及び転舵輪15の舵角、すなわち実角度を算出できる。
また、各トルクセンサ50,51は、同一構成をなしており、例えば、操舵トルクに応じたデジタル値を出力するホールIC(素子)である。各トルクセンサ50,51は、共にコラムシャフト11aを検出対象とするものであり、共に正常な場合、略同一のデジタル値を出力するものである。これにより、各トルクセンサ50,51、すなわちこれらの検出結果である操舵トルクの情報は冗長化されている。これと同様、各回転角センサ52,53は、同一構成をなしており、例えば、モータ20の回転軸21の回転角度に応じたデジタル値を出力するホールIC(素子)である。各回転角センサ52,53は、共に回転軸21を検出対象とするものであり、共に正常な場合、略同一のデジタル値を出力するものである。これにより、各回転角センサ52,53、すなわちこれらの検出結果である回転角度の情報は冗長化されている。
また、モータ制御装置30には、車載される上位制御装置40が接続されている。上位制御装置40は、車両Aの進行方向を自動的に変化させる自動操舵制御(車線維持制御)をモータ制御装置30に対して指示する。
上位制御装置40は、車両Aに設けられるカーナビ等のGPSやその他の車載センサ(カメラ、距離センサ、ヨーレートセンサ、レーザー等)や車路間通信による車両周辺環境検出部54の検出結果に基づいて、自動操舵制御に用いる2つ(個別)の角度指令値θs1*,θs2*を所定周期毎に演算する。そして、上位制御装置40は、演算した各角度指令値θs1*,θs2*をモータ制御装置30に対して所定周期毎に個別に出力する。本実施形態において、各角度指令値θs1*,θs2*は外部指令値の一例である。
車両周辺環境検出部54は、各種センサから車両周辺環境を検出することによって、これらに基づき角度情報θvを演算する。角度情報θvは、例えば、道路に対する車両Aの相対的な方向である。これは、車両Aの進行方向を示す成分(状態量)であり、車両Aの直進方向に対する転舵輪15の舵角である。そのため、転舵輪15の舵角に換算可能な各回転角度θm1,θm2は、車両Aの実際の進行方向を示す成分となる。また、自動操舵制御に用いる各角度指令値θs1*,θs2*は、車両Aの進行方向を示す成分の目標値となる。各角度指令値θs1*,θs2*は、原則、同一値であり、自動操舵制御の角度指令値の情報は冗長化されている。
なお、モータ制御装置30には、図示しない切替スイッチが接続されている。切替スイッチは、ユーザーにより操作され、モータ制御装置30が自動操舵制御を実行する自動操舵モードを設定するか否かの切り替えを指示する。モータ制御装置30は、自動操舵モードの設定が指示される間、自動操舵制御を実行し、ユーザーによるステアリング操作の介入(以下、「介入操作」という)があれば、自動操舵制御を中断してステアリング操作を補助する介入制御を実行する。また、モータ制御装置30は、自動操舵モードの設定が指示されない間(設定しないことが指示される間)、自動操舵制御を実行しないで、ステアリング操作を補助するアシスト制御を実行する。この場合、モータ制御装置30は、上位制御装置40が出力する各角度指令値θs1*,θs2*を無効化する。
次に、車両転舵システム1の電気的構成についてモータ制御装置30の機能と合わせて説明する。
図2に示すように、モータ制御装置30は、モータ20の第1系統巻線26に対して電流(駆動電力)を供給する制御系統を構成する第1電子制御装置31(以下、「第1ECU」という)と、モータ20の第2系統巻線27に対して電流(駆動電力)を供給する制御系統を構成する第2電子制御装置32(以下、「第2ECU」という)とを備えている。各電子制御装置31,32は、互いに独立した制御系統を構成するECU(Electronic Control Unit)である。
第1ECU31には、トルクセンサ50及び回転角センサ52が接続されている。第1ECU31には、インターフェースcom11(通信回線)を介してトルクセンサ50からトルク値Tm1が入力されるとともに、回転角センサ53から回転角度θm1が入力される。また、第1ECU31には、インターフェースcom12(通信回線)を介して上位制御装置40から角度指令値θs1*が入力される。これと同様、第2ECU32には、トルクセンサ51及び回転角センサ53が接続されている。第2ECU32には、インターフェースcom21(通信回線)を介してトルクセンサ51からトルク値Tm2が入力されるとともに、回転角センサ53から回転角度θm2が入力される。また、第2ECU32には、インターフェースcom22(通信回線)を介して上位制御装置40から角度指令値θs2*が入力される。なお、各ECU31,32には、各系統巻線26,27に電流を供給するための個別の直流電源がそれぞれ接続されている。
各ECU31,32は、モータ制御装置30内において、第1ECU31に設けられているインターフェースcom13(通信回線)と、第2ECU32に設けられているインターフェースcom23(通信回線)とを介して互いに情報を送受信可能に接続されている。なお、各インターフェースcom13,com23を介しては、後述のトルク指令値及び回転角度を少なくとも含む複数の情報が、例えば、シリアル通信等によって、第1ECU31から第2ECU32の一方向に一度に送信されるとともに、第2ECU32から第1ECU31の一方向に一度に送信される。
第1ECU31は、第1演算処理部310、第1駆動回路311、第1電流センサ312、及び第1角度演算部313を有している。また、第2ECU32は、第2演算処理部320、第2駆動回路321、第2電流センサ322、及び第2角度演算部323を有している。
各駆動回路311,321は、複数のMOSFET等のスイッチング素子を有してなる、3相(U相、V相、W相)のインバータ回路である。各駆動回路311,321は、直列に接続された2つのFET(Field effect transistor)を1組とする3組のアーム(単相ハーフブリッジ)が、それぞれ直流電源の+端子と−端子との間に並列に接続されてなる。
各電流センサ312,322は、各駆動回路311,321と各系統巻線26,27との間の給電経路に生じる各相の各電流値I1,I2を検出する。
各角度演算部313,323は、各回転角センサ52,53から出力されたデジタル値V1,V2に基づいて、モータ20の回転軸21の回転角度を示す各回転角度θm1,θm2を演算する。
第1演算処理部310は、予め定めた制御周期毎に周期処理を実行することによって、上位制御装置40とともに、トルクセンサ50、回転角センサ52(第1角度演算部313)、及び第1電流センサ312のそれぞれの値を取り込む。そして、第1演算処理部310は、周期処理を通じて、第1PWM信号P1を生成し、第1駆動回路311(第1系統巻線26)を制御対象としてPWM制御する。これと同様、第2演算処理部320は、予め定めた制御周期毎に周期処理を実行することによって、上位制御装置40とともに、トルクセンサ51、回転角センサ53(第2角度演算部323)、及び第2電流センサ322のそれぞれの値を取り込む。そして、第2演算処理部320は、周期処理を通じて、第2PWM信号P2を生成し、第2駆動回路321(第2系統巻線27)を制御対象としてPWM制御する。
また、各演算処理部310,320は、互いに必要な情報を取り込む。各演算処理部310,320は、相手の演算処理部を通じて、指令値やセンサの検出結果や相手の演算処理部の異常に関わる情報等を取り込む。
次に、第1演算処理部310及び第2演算処理部320の機能について詳しく説明する。
図3に示すように、各演算処理部310,320は、例えば、単数又は複数のCPU(Central Processing Unit)からなるマイクロプロセスユニット(MPU)であり、[特許請求の範囲]で記載する「演算部」の一例である。
各演算処理部310,320は、位置フィードバック演算部(以下、「位置F/B部」という)410,420、角度変換部411,421、アシストトルク演算部412,422、電流フィードバック演算部(以下、「電流F/B部」という)413,423、PWM出力部414,424、及び異常検出部415,425をそれぞれ有している。
各位置F/B部410,420は、上位制御装置40から得られる各角度指令値θs1*,θs2*と、各角度変換部411,421を通じて得られる各実角度θs1,θs2との差である角度偏差に基づいて、自動操舵トルク成分Ts1*,Ts2*を演算する。自動操舵トルク成分Ts1*,Ts2*は、各系統巻線26,27を通じてモータ20に発生させるべき自動操舵トルク(動力)に対応した電流量の目標値である。すなわち、自動操舵トルク成分Ts1*,Ts2*は電流指令値である。
各角度変換部411,421は、各角度演算部313,323からそれぞれ得られる各回転角度θm1,θm2をそれぞれ積算することによって、0〜360°よりも広い角度領域の数値の角度である絶対角度に変換する。そして、各角度変換部411,421は、絶対角度に変換した各回転角度θm1,θm2に係数を乗算して各実角度θs1,θs2を算出する。この係数は、減速機構22とモータ20の回転軸21との回転速度比に応じて定められている。
なお、各位置F/B部410,420は、自動操舵モードの設定中、介入操作があることを判断できる場合、各自動操舵トルク成分Ts1*,Ts2*の値に関係なく零値を出力する。この場合と同様、各位置F/B部410,420は、自動操舵モードの非設定中、上位制御装置40が出力する各角度指令値θs1*,θs2*を無効化しているので、零値を出力する。
各アシストトルク演算部412,422は、各トルクセンサ50,51から得られる各トルク値Tm1,Tm2に基づいて、アシストトルク成分Ta1*,Ta2*を演算する。アシストトルク成分Ta1*,Ta2*は、各系統巻線26,27を通じてモータ20に発生させるべきアシストトルク(動力)に対応した電流量の目標値である。すなわち、各アシストトルク成分Ta1*,Ta2*は電流指令値である。
各電流F/B部413,423には、第1ECU31において演算された自動操舵トルク成分Ts1*とアシストトルク成分Ta1*との加算値であるトルク指令値T1*、及び第2ECU32において演算された自動操舵トルク成分Ts2*とアシストトルク成分Ta2*との加算値であるトルク指令値T2*の何れかのトルク指令値が入力される。なお、自動操舵トルク成分とアシストトルク成分との加算値であるトルク指令値は電流指令値である。
そして、各電流F/B部413,423は、各トルク指令値T1*,T2*の何れかのトルク指令値と、回転角度及び各相電流値とに基づいて、PWM制御のデューティ指令値D1*,D2*を演算する。なお、この場合の回転角度は、入力されたトルク指令値を演算した各演算部が属する各ECU31,32において得られる回転角度である一方、各相電流値は、各電流F/B部413,423が属する各ECU31,32において得られる各相電流値である。
各PWM出力部414,424は、属する各ECU31,32において演算された各デューティ指令値D1*,D2*に基づいて、各PWM信号P1,P2を演算する。
各異常検出部415,425は、属する各ECU31,32において電流の供給対象とする各系統巻線26,27への給電等の動作に関わる制御を継続できない異常が生じているか否か自己診断する自己診断機能を有している。各異常検出部415,425は、属する各ECU31,32において得られる各角度指令値θs1*,θs2*、各回転角度θm1,θm2、又は各トルク値Tm1,Tm2に異常が生じているか否か自己診断する。
各異常検出部415,425は、属する各ECU31,32において異常が生じていることを自己診断する場合、その結果として異常フラグFLG1,FLG2を出力する。各異常フラグFLG1,FLG2は、属するECUの位置F/B部及びアシストトルク演算部に対して出力される。また、第1ECU31の異常検出部415から出力される異常フラグFLG1は、各インターフェースcom13,com23を介して第2ECU32の第2演算処理部320(位置F/B部420及びアシストトルク演算部422)に対して出力される。これにより、各演算処理部310,320(各位置F/B部410,420及び各アシストトルク演算部412,422)は、属する各ECU31,32において異常が生じていることを検出し、特に第2演算処理部320は、第1ECU31において異常が生じていることを検出する。
本実施形態において、各異常検出部415,425を通じて共に異常が生じていることを検出しない、各ECU31,32が正常である場合、各ECU31,32には、第1ECU31、すなわち第1演算処理部310をマスター、第2ECU32、すなわち第2演算処理部320をスレーブとする、マスタースレーブの関係が構築されている。この場合、各演算処理部310,320の各PWM信号P1,P2の演算には、マスターの第1演算処理部310により演算されるトルク指令値T1*が用いられるとともに、マスターの第1演算処理部310が属する第1ECU31に接続されている回転角センサ52により検出される回転角度θm1が用いられる。
これにより、各演算処理部310,320は、互いに位相が一致する各PWM信号P1,P2を演算するように同期動作し、各駆動回路311,321(各系統巻線26,27)に対しては基本的に同じタイミングで同じだけの電流量の電流を供給するように構成されている。すなわち、各演算処理部310,320の各PWM信号P1,P2の演算には、同一のトルク指令値及び回転角度が用いられ、各駆動回路311,321(各系統巻線26,27)で合わせて必要な電流量となるように演算されるトルク指令値が用いられる。本実施形態のトルク指令値は、モータ20に発生させるトルク全体のうちの半分(50%)に対応した電流量の目標値として演算される。
具体的には、図3中、太線で示すように、マスターの第1演算処理部310は、位置F/B部410で演算した自動操舵トルク成分Ts1*と、アシストトルク演算部412で演算したアシストトルク成分Ta1*との加算値であるトルク指令値T1*を電流F/B部413に対して出力する。同時にマスターの第1演算処理部310は、トルク指令値T1*を、各インターフェースcom13,com23を介してスレーブの第2演算処理部320の電流F/B部423に対して出力するとともに、回転角度θm1を、各インターフェースcom13,com23を介してスレーブの第2演算処理部320の電流F/B部423に対して出力する。
そして、マスターの第1演算処理部310は、自身で演算したトルク指令値T1*と、属する第1ECU31に接続されている回転角センサ52を通じて検出した回転角度θm1とを用いて、第1駆動回路311(第1系統巻線26)を制御対象としてPWM制御する。また、スレーブの第2演算処理部320は、マスターの第1演算処理部310で演算されたトルク指令値T1*と、当該マスターの第1演算処理部310が属する第1ECU31に接続されている回転角センサ52を通じて検出された回転角度θm1とを用いて、第2駆動回路321(第2系統巻線27)を制御対象としてPWM制御する。
すなわち、図3中、ブロック内にドットを付すように、第1演算処理部310において、第1PWM信号P1を出力するため、位置F/B部410、角度変換部411(第1角度演算部313(回転角センサ52))、アシストトルク演算部412、電流F/B部413、及びPWM出力部414が各種処理を実行する。また、第2演算処理部320において、第2PWM信号P2を出力するために、電流F/B部423及びPWM出力部424が各種処理を実行する。
一方、同図3中、ブロック内にドットを付さないように、第2演算処理部320において、位置F/B部420及びアシストトルク演算部422が第2PWM信号P2を出力するために必要な情報の出力を無効化している。この場合、位置F/B部420には、角度指令値θs2*及び実角度θs2が入力されるが、自動操舵トルク成分Ts2*を出力しない。また、アシストトルク演算部422には、トルク値Tm2が入力されるが、アシストトルク成分Ta2*を出力しない。なお、位置F/B部420及びアシストトルク演算部422では、自動操舵トルク成分Ts2*及びアシストトルク成分Ta2*を実際に演算してもしなくてもどちらでもよい。
また、図3中、ブロック内にドットを付すように、第1演算処理部310において、異常検出部415が、第1ECU31に異常が生じていることを自己診断する。この場合、異常検出部415は、第1演算処理部310の制御周期毎に周期処理を実行することによって、異常検出処理を実行する。
具体的には、図4に示すように、異常検出処理において、第1演算処理部310の異常検出部415は、インターフェースcom11を介して入力されるトルク値Tm1と、インターフェースcom12を介して入力される角度指令値θs1*と、第1角度演算部313を通じて得られる回転角度θm1とをそれぞれ取得する。
そして、異常検出部415は、トルクセンサ50の検出結果であるトルク値Tm1に異常があるか否か判定する(S10)。
S10にて、異常検出部415は、トルクセンサ50の検出結果であるトルク値Tm1に異常がないことを判定する場合(S10:NO)、上位制御装置40から入力される角度指令値θs1*に異常があるか否か判定する(S20)。
S20にて、異常検出部415は、上位制御装置40から入力される角度指令値θs1*に異常がないことを判定する場合(S20:NO)、回転角センサ52の検出結果である回転角度θm1に異常があるか否か判定する(S30)。
S30にて、異常検出部415は、回転角センサ52の検出結果である回転角度θm1に異常がないことを判定する場合(S30:NO)、異常検出処理を終了する。
S10,S20,S30にて、異常検出部415は、トルク値Tm1、角度指令値θs1*、及び回転角度θm1がそれぞれ予め定めた周期毎に入力されているか否か、入力されている各値が前回値との比較や二乗平均和の演算等に基づいて妥当であるか否かを判定する。
トルク値Tm1が予め定めた周期毎に入力されていない場合、インターフェースcom11の断線(図5中「×」)の可能性がある。トルク値Tm1が妥当でない場合、トルクセンサ50のセンサ異常の可能性がある。また、角度指令値θs1*が予め定めた周期毎に入力されていない場合、インターフェースcom12の断線(図5中「×」)の可能性がある。角度指令値θs1*が妥当でない場合、上位制御装置40の演算異常の可能性がある。また、回転角度θm1が予め定めた周期毎に入力されていない場合、回転角センサ52又は第1角度演算部313の断線(図5中「×」)の可能性がある。また、回転角度θm1が妥当でない場合、回転角センサ52のセンサ異常、第1角度演算部313の演算異常の可能性がある。
そして、異常検出部415は、トルク値Tm1、角度指令値θs1*、又は回転角度θm1に異常が生じていることを判定する場合(S10:YES、S20:YES、又はS30:YES、図5中「×」)、異常フラグFLG1を出力する(S40)。S40にて、異常検出部415は、異常フラグFLG1を第1演算処理部310の位置F/B部410及びアシストトルク演算部412に対して出力する。またこの場合、異常検出部415は、異常フラグFLG1を各インターフェースcom13,com23を介して第2演算処理部320の位置F/B部420及びアシストトルク演算部422に対して出力する。その後、異常検出部415は、異常検出処理を終了する。
本実施形態において、異常フラグFLG1が出力された後、各演算処理部310,320の制御状態は、第1演算処理部310をマスター、第2演算処理部320をスレーブとする制御状態から、第2演算処理部320をマスター、第1演算処理部310をスレーブとする制御状態へと切り替えられる(マスタースレーブ切り替え)。
この場合、各演算処理部310,320の各PWM信号P1,P2の演算には、マスターの第2演算処理部320により演算されるトルク指令値T2*が用いられるとともに、マスターの第2演算処理部320が属する第2ECU31に接続されている回転角センサ53により検出される回転角度θm2が用いられる。
具体的には、図5中、ブロック内にドットを付すように、第2演算処理部320において、第2PWM信号P2を出力するため、位置F/B部420、角度変換部421(第2角度演算部323(回転角センサ53))、アシストトルク演算部422、電流F/B部423、及びPWM出力部424が各種処理を実行する。また、第1演算処理部310において、第1PWM信号P1を出力するために、電流F/B部413及びPWM出力部414が各種処理を実行する。
一方、同図5中、ブロック内にドットを付さないように、スレーブの第1演算処理部310の位置F/B部410は、異常フラグFLG1が入力された後、自動操舵トルク成分Ts1*の出力を無効化する。また、スレーブの第1演算処理部310のアシストトルク演算部412は、異常フラグFLG1が入力された後、アシストトルク成分Ta1*の出力を無効化する。この場合、位置F/B部410には、角度指令値θs1*及び実角度θs1が入力されるが、自動操舵トルク成分Ts1*を出力しない。また、アシストトルク演算部412には、トルク値Tm1が入力されるが、アシストトルク成分Ta1*を出力しない。なお、位置F/B部410及びアシストトルク演算部412では、自動操舵トルク成分Ts1*及びアシストトルク成分Ta1*を実際に演算してもしなくてもどちらでもよい。
そして、マスターの第2演算処理部320は、自身で演算したトルク指令値T2*と、属する第2ECU32に接続されている回転角センサ53を通じて検出した回転角度θm2とを用いて、第2駆動回路321(第2系統巻線27)を制御対象としてPWM制御する。また、スレーブの第1演算処理部310は、マスターの第2演算処理部320で演算されたトルク指令値T2*と、当該マスターの第2演算処理部320が属する第2ECU32に接続されている回転角センサ53を通じて検出された回転角度θm2とを用いて、第1駆動回路311(第1系統巻線26)を制御対象としてPWM制御する。
このように、本実施形態では、各ECU31,32を備え、これらに対して個別に接続される各トルクセンサ50,51及び各回転角センサ52,53を備えるとともに、各角度指令値θs1*,θs2*が個別に入力されることによって、モータ20(各系統巻線26,27)の動作に関わる制御の冗長化が図られている。
また、図5中、ブロック内にドットを付すように、第2演算処理部320において、異常検出部425が、第2ECU32に異常が生じていることを自己診断する。この場合、異常検出部425は、第2演算処理部320の制御周期毎に周期処理を実行することによって、異常検出部415と同様の異常検出処理(図4に示す)を実行する。
異常検出部425は、トルク値Tm2、角度指令値θs2*、又は回転角度θm2に異常が生じていることを判定する場合、異常フラグFLG2を出力する。異常検出部425は、異常フラグFLG2を第2演算処理部320の位置F/B部420及びアシストトルク演算部422に対して出力する。
例えば、第2演算処理部320をマスター、第1演算処理部310をスレーブとしている間、第2演算処理部320の位置F/B部420は、異常フラグFLG2が入力された後、自動操舵トルク成分Ts1*の出力を無効化する。またこの場合、第2演算処理部320のアシストトルク演算部422は、異常フラグFLG2が入力された後、アシストトルク成分Ta1*の出力を無効化する。これにより、各ECU31,32で共に異常が生じていることが検出される場合、各演算処理部310,320の制御状態は、第2演算処理部320をマスター、第1演算処理部310をスレーブとする制御状態から、モータ20の動作の制御を停止する制御状態へと切り替えられる。
なお、第1ECU31で異常が生じていることが検出されるよりも前に第2ECU32で異常が生じていることが検出されている場合がある。この場合、第1ECU31で異常が生じていることが検出されると、各演算処理部310,320の制御状態は、第1演算処理部310をマスター、第2演算処理部320をスレーブとする制御状態から、モータ20の動作の制御を停止する制御状態へと切り替えられる。
以上に説明した本実施形態によれば、以下に示す作用及び効果を奏する。
(1)本実施形態のように、各ECU31,32の各演算処理部310,320が、マスタースレーブの関係を有している場合、マスターの演算処理部に上位制御装置40から入力される角度指令値に異常が生じると、トルク指令値(自動操舵トルク成分)の適切な演算をすることができなくなる。ただし、マスターの演算処理部に入力される角度指令値に異常が生じていたとしても、スレーブの演算処理部に入力される角度指令値に異常が生じていない場合もある。
その点、図3及び図5に示すように、例えば、第1演算処理部310がマスターの場合、当該第1演算処理部310に入力される角度指令値θs1*に異常が生じると、当該角度指令値θs1*の替わりにスレーブである第2演算処理部320に入力される角度指令値θs2*を用いるように制御状態が切り替えられる。
この場合、マスターの第1演算処理部310に上位制御装置40から入力される角度指令値θs1*に異常が生じた場合であっても、当該角度指令値θs1*の替わりにスレーブの第2演算処理部320に上位制御装置40から入力される角度指令値θs2*を用いることによって、トルク指令値の演算を継続させることができる。これにより、マスターの第1演算処理部310が属する第1ECU31の異常時であっても、モータ20の出力を維持することができ、モータ20の出力全体の低下を抑制することができる。
(2)また、第1演算処理部310がマスターの場合、当該第1演算処理部310に入力される角度指令値θs1*に異常が生じると、マスターの第1演算処理部310の替わりにスレーブの第2演算処理部320は、トルク指令値T2*とともに回転角度θm2を第1演算処理部310に対して出力する。すなわち、各演算処理部310,320の制御状態は、第1演算処理部310をマスター、第2演算処理部320をスレーブとする制御状態から、第2演算処理部320をマスター、第1演算処理部310をスレーブとする制御状態へと切り替えられる。
具体的には、図5中、太線で示すように、マスターの第2演算処理部320の位置F/B部420は、異常フラグFLG1が入力された後、角度指令値θs2*と実角度θs2とを用いて、自動操舵トルク成分Ts2*を演算する。同じくアシストトルク演算部422は、異常フラグFLG1が入力された後、トルク値Tm2を用いて、アシストトルク成分Ta2*を演算する。そして、第2演算処理部320は、位置F/B部420で演算した自動操舵トルク成分Ts2*と、アシストトルク演算部422で演算したアシストトルク成分Ta2*との加算値であるトルク指令値T2*を電流F/B部423に対して出力する。同時にマスターの第2演算処理部320は、トルク指令値T2*を、各インターフェースcom13,com23を介してスレーブの第1演算処理部310の電流F/B部413に対して出力するとともに、回転角度θm2を、各インターフェースcom13,com23を介してスレーブの第1演算処理部310の電流F/B部413に対して出力する。
このように、本実施形態によれば、第1演算処理部310に入力される角度指令値θs1*の替わりに第2演算処理部320に入力される角度指令値θs2*を用いる場合、各演算処理部310,320の情報の行き来としては、各演算処理部310,320の間で情報を行ったり来たりさせる必要がなくなる。
これにより、各演算処理部310,320が周期処理を実行するなかで、第1演算処理部310に入力される角度指令値θs1*に異常が生じた後、第1演算処理部310は、周期処理の同一周期内においてトルク指令値T2*とともに回転角度θm2を第2演算処理部320から得ることができる。したがって、マスターの第1演算処理部310が属する第1ECU31の異常時であっても、モータ20の出力を適切に制御することができる。
(3)また、第1演算処理部310がマスターの場合、当該第1演算処理部310に入力される角度指令値θs1*に異常が生じると、各インターフェースcom13,com23を用いて、第2演算処理部320からトルク指令値T2*とともに回転角度θm2が第1演算処理部310に対して出力されるようになる。これにより、マスターの第1演算処理部310が属する第1ECU31の異常時、モータ20の出力全体の低下を抑制したとしても、インターフェース(通信回線)を増設する等、ハードウェアの変更の及ぶ範囲を小さくすることができる。
(4)また、第1演算処理部310がマスターの場合、当該第1演算処理部310は、角度指令値θs1*に異常が生じると、当該異常が生じていることを示す異常フラグFLG1を、トルク指令値とともに回転角度を送受信するのと共通の各インターフェースcom13,com23を用いて出力するようにしている。これにより、マスターの第1演算処理部310が属する第1ECU31の異常時、モータ20の出力全体の低下を抑制したとしても、インターフェース(これに接続される通信回線)を増設する等、ハードウェアの変更の及ぶ範囲をより好適に小さくすることができる。
(5)本実施形態によれば、上述のように、第1演算処理部310がマスターの場合、当該第1演算処理部310が属する第1ECU31の異常時であっても、モータ20の出力全体の低下を抑制することによって、操舵機構2に対して付与する動力の付与の安定化を図ることのできるモータ制御装置30を実現している。そして、このモータ制御装置30を用いて実現される本実施形態の車両転舵システム1では、操舵機構2に対する動力の付与について信頼性の向上を図ることができる。
なお、上記実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・各ECU31,32に異常が生じているか否かの検出は、各演算処理部310,320のいずれかで一括して検出するように構成してもよい。また、第1ECU31の異常検出部415が出力する異常フラグFLG1は、各インターフェースcom13,com23とは異なる専用のインターフェース(通信回線)を介して第2ECU32(第2演算処理部320)に対して出力されるようにしてもよい。これらの場合であっても、マスターの第1演算処理部310が属する第1ECU31の異常時、モータ20の出力全体の低下を抑制することができる。
・各ECU31,32は、モータ制御装置30内において、互いに情報を送受信可能に接続されていればよく、その具体的な構成は変更してもよい。例えば、第1ECU31から第2ECU32への情報の通信と、第2ECU32から第1ECU31への情報の通信とは、それぞれ専用のインターフェース(通信回線)を介して送受信可能に構成されていてもよい。
・例えば、第1演算処理部310がマスターの場合、異常が生じている情報についてのみ第2演算処理部320で得られる情報を用いるようにしてもよい。すなわち、トルク値Tm1に異常が生じている場合、各演算処理部310,320の各PWM信号P1,P2の演算では、トルク値Tm1の替わりに、第2演算処理部320で得られるトルク値Tm2が用いられるようにしてもよい。また、角度指令値θs1*に異常が生じている場合、各演算処理部310,320の各PWM信号P1,P2の演算では、角度指令値θs1*の替わりに、第2演算処理部320で得られる角度指令値θs2*が用いられるようにしてもよい。また、回転角度θm1に異常が生じている場合、各演算処理部310,320の各PWM信号P1,P2の演算では、回転角度θm1の替わりに、第2演算処理部320で得られる回転角度θm2が用いられるようにしてもよい。これらの場合、トルク値Tm1、角度指令値θs1*、又は回転角度θm1に異常が生じたとしても、第1演算処理部310をマスター、第2演算処理部320をスレーブとする関係を維持することができる。この場合であっても、マスターの第1演算処理部310が属する第1ECU31の異常時、モータ20の出力全体の低下を抑制することができる。
・本実施形態のモータ制御装置30では、上位制御装置40から入力される各角度指令値θs1*,θs2*が少なくとも冗長化されていればよく、各トルクセンサ50,51の検出結果、及び各回転角センサ52,53の検出結果については冗長化されていなくてもよい。
・第1ECU31の異常時、第1駆動回路311(第1系統巻線26)を通じてモータ20にトルクをいくらか発生させることができるように構成されていればよい。この場合、第1駆動回路311からの第1系統巻線26への電流の供給が絶たれる場合と比較して、モータ20の出力全体の低下を抑制することができる。
・モータ制御装置30では、複数の制御系統(ECU)が構成されていればよく、3系統や4系統以上の制御系統が構成されていてもよい。この場合、制御系統の数に合わせて演算処理部(駆動回路等)を増やすとともに、制御系統のそれぞれに対してトルク値、角度指令値、回転角度が個別に入力されるように構成されていればよく、何れかの制御系統がマスターとしてモータ20の動作を制御するように構成されていればよい。
・モータ20の制御では、実角度θsとして、コラムシャフト11aの回転角度であるステアリング角を用いたり、ピニオンシャフト11cの回転角度であるピニオン角やラックシャフト12の移動位置を用いたりしてもよい。これらの場合、各トルク値Tm1,Tm2は、ステアリング角等に処理を施すことによって、算出することもできる。これにより、各トルクセンサ50,51を省略することができ、部品点数及びコストを削減することができる。
・車両転舵システム1は、自動操舵モードの設定が指示されている間に介入操作があった場合、自動操舵制御からアシスト制御に切り替えるように構成されていてもよい。
・上位制御装置40は、各角度指令値θs1*,θs2*の替わりに、角度偏差をモータ制御装置30に対して出力するようにしてもよい。この場合、上位制御装置40は、各回転角センサ52,53から得られる各回転角度θm1,θm2や、上記ステアリング角等に基づいて、角度偏差を演算すればよい。
・各アシストトルク成分Ta1*,Ta2*の演算は、各トルク値Tm1,Tm2を少なくとも用いていればよく、車両Aの車速を用いるようにしてもよい。その他、各アシストトルク成分Ta1*,Ta2*の演算は、各トルク値Tm1,Tm2及び車速と、これら以外の要素とを用いるようにしてもよい。また、各自動操舵トルク成分Ts1*,Ts2*の演算は、車両周辺環境(角度情報θv)に基づき演算される各角度指令値θs1*,θs2*を少なくとも用いていればよく、各角度指令値θs1*,θs2*と、車速やそれ以外の要素とを用いるようにしてもよい。
・車両転舵システム1は、車両の走行を支援する他の機能として、例えば、横滑り防止装置(ビークル・スタビリティ・コントロール)を構築するものであってもよいし、車線逸脱防止支援システムと、横滑り防止装置とを共に構築するものであってもよい。
・上記実施形態では、車両転舵システム1をコラムシャフト11aに動力を付与するタイプに具体化したが、ラックシャフト12に動力を付与するタイプに適用してもよい。この場合、各トルクセンサ50,51は、例えば、ピニオンシャフト11cに設けられるようにしてもよい。
・上記実施形態は、車両転舵システム1のモータ20を制御対象としたがこれに限られない。例えば、ステアバイワイヤ式のステアリング装置のモータや、後輪操舵装置や4輪操舵装置(4WS)のモータを制御対象としてもよい。また、上記実施形態は、自動操舵制御を実行しないで、ステアリング操作を補助するアシスト制御のみを実行するステアリング装置のモータを制御対象としてもよい。また、上記実施形態は、車両以外に搭載されるモータを制御対象としてもよい。
・各変形例は、互いに組み合わせて適用してもよく、例えば、ステアバイワイヤ式の操舵装置に具体化することと、その他の変形例の構成とは、互いに組み合わせて適用してもよい。
1…車両転舵システム、2…操舵機構、3…アクチュエータ、15…転舵輪、20…モータ、21…回転軸、23…ロータ、24…ステータ、25…巻線、26…第1系統巻線、27…第2系統巻線、30…モータ制御装置、31…第1ECU、32…第2ECU、40…上位制御装置、50,51…トルクセンサ、52,53…回転角センサ、310…第1演算処理部、311…第1駆動回路、312…第1電流センサ、313…第1角度演算部、320…第2演算処理部、321…第2駆動回路、322…第2電流センサ、323…第2角度演算部、415,425…異常検出部、Tm…トルク値、θm1,θm2…回転角度、θs1*,θs2*…角度指令値、T1*,T2*…トルク指令値、Ta1*,Ta2*…アシストトルク成分、Ts1*,Ts2*…自動操舵トルク成分、FLG1…異常フラグ、com11,com12,com13,com21,com22,com23…インターフェース。

Claims (5)

  1. 複数系統の巻線を有するモータの動作を制御する複数の制御系統を備え、各制御系統は、各系統の巻線に対してそれぞれ電流を供給するように各駆動回路と組み合わせて設けられる各演算部を含んで構成されるものであり、各制御系統の各演算部には、外部から個別の外部指令値がそれぞれ入力されるとともに、マスタースレーブの関係が構築されてなるモータ制御装置において、
    マスターの演算部は、前記外部指令値を用いて前記巻線に対して供給する電流量の目標となる電流指令値を演算し、当該電流指令値をスレーブの演算部に対して出力し、
    前記マスターの演算部及び前記スレーブの演算部は、前記電流指令値に基づいて、属する前記制御系統の前記駆動回路の動作をそれぞれ制御するように構成されており、
    前記マスターの演算部に外部から入力される前記外部指令値に異常が生じた場合、当該外部指令値の替わりに前記スレーブの演算部に外部から入力される前記外部指令値が前記電流指令値の演算に用いられるように構成されていることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記マスターの演算部に外部から入力される前記外部指令値に異常が生じた場合、前記スレーブの演算部は、前記マスターの演算部の替わりに外部から入力される前記外部指令値を用いて前記電流指令値を演算し、当該電流指令値を前記マスターの演算部に対して出力するように構成されている請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記マスターの演算部及び前記スレーブの演算部は、前記マスターの演算部から前記スレーブの演算部に対して情報を出力可能にする状態と、前記スレーブの演算部から前記マスターの演算部に対して情報を出力可能にする状態とを有するインターフェースを介して接続されており、
    前記インターフェースは、前記マスターの演算部に外部から入力される前記外部指令値に異常が生じていない場合、前記マスターの演算部から前記スレーブの演算部に対して情報を出力可能にする状態とする一方、前記マスターの演算部に外部から入力される前記外部指令値に異常が生じた場合、前記スレーブの演算部から前記マスターの演算部に対して情報を出力可能にする状態とするように構成されている請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記マスターの演算部は、外部から入力される前記外部指令値に異常が生じていることを検出する異常検出部を有しており、
    前記異常検出部は、前記マスターの演算部に外部から入力される前記外部指令値に異常が生じた場合、当該異常が生じたことを示す情報を、前記インターフェースを通じて出力するように構成されている請求項3に記載のモータ制御装置。
  5. 車両の転舵輪を転舵させる動力を付与する複数系統の巻線を有するモータと、
    前記モータを制御対象とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載のモータ制御装置と、
    を備えるステアリング装置。
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