JP2018047188A - 遊技機 - Google Patents

Abstract

【課題】ＡＴ状態を継続する期間の延長に係る制御に対する遊技者の興趣を向上させることができる遊技機を提供する。【解決手段】遊技機は、ＡＴ状態と非ＡＴ状態との間での移行に係る制御を行うＡＴ状態制御手段２００を備える。ＡＴ状態は、通常ＡＴ状態と通常ＡＴ状態よりもＡＴ状態を継続する期間が延長されやすい上乗せ特化状態とを含む。上乗せ特化状態は、通常上乗せ特化状態と特典状態とを含む。ＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ特化状態を実行した実行回数に応じて、第１特典開始判定処理において特典状態の第１特典状態を実行すると決定する確率を変更する。【選択図】図２

Description

本発明は、遊技機に関する。

従来、外周面に図柄が配列された複数のリールを備えた遊技機（回胴式遊技機、スロットマシン）が知られている。この種の遊技機は、メダルやパチンコ玉などの遊技媒体に対して一定の遊技価値を付与し、このような遊技媒体を獲得するための遊技を行うものである。また、この種の遊技機は、遊技者の回転開始操作を契機として、内部抽選を行うとともに複数のリールの回転を開始させ、遊技者の停止操作を契機として、内部抽選の結果に応じた態様で複数のリールを停止させる制御を行っている。そして、遊技の結果は、複数のリールが停止した状態における入賞判定ライン上に表示された図柄組合せによって判定され、遊技の結果に応じてメダル等の払い出しなどが行われる。

上述した遊技機においては、役の入賞を補助する入賞補助演出を実行する演出状態として、アシストタイム状態（以下、アシストタイムを「ＡＴ」とも記載）に移行することによって、役の入賞確率を変動させ、遊技媒体を獲得しやすくすることができる構成が知られている。

また、従来、ＡＴ状態における内部抽選において特定役に当選した場合に、ＡＴ状態を継続可能な残り遊技回数に所定の回数を加算（上乗せ）して、ＡＴ状態を継続する期間を延長する遊技機が提案されている（特許文献１参照）。特許文献１に記載の遊技機では、ＡＴ状態において特定役に当選した場合に、ＡＴ状態の残り遊技回数に上乗せする回数を決定する上乗せ抽選を実行し、上乗せ抽選により決定した回数をＡＴ状態の残り遊技回数に上乗せする。そして、特許文献１に記載の遊技機では、ＡＴ状態の残り遊技回数に上乗せした後に、所定の遊技期間に亘って毎回の遊技が実行される都度上乗せ抽選を実行することにより、ＡＴ状態を継続する期間が延長されやすいボーナスＡＴ状態を実行するか否かを決定するボーナスＡＴ設定抽選を実行する。

特許文献１に記載のボーナスＡＴ設定抽選では、ボーナスＡＴ設定抽選の実行前に実行された上乗せ抽選によりＡＴ状態の残り遊技回数に上乗せされた回数に応じて、ボーナスＡＴ状態を実行すると決定する確率が変更されるように設定されている。これにより、特許文献１に記載の遊技機では、上乗せ抽選においてＡＴ状態の残り遊技回数に上乗せされた回数が多いほど、ボーナスＡＴ状態を実行する確率が上昇する。

特開２０１４−１３６０８９号公報

しかしながら、特許文献１に記載の遊技機においては、ボーナスＡＴ設定抽選と、ボーナスＡＴ設定抽選におけるボーナスＡＴ状態の当選確率を決定する上乗せ抽選と、が、１回の遊技の間に実行されるので、ボーナスＡＴ状態の当選確率が変動する遊技性に対する遊技者の興趣をさらに向上させることが難しく、ＡＴ状態を継続する期間の延長に係る制御に対する遊技者の興趣をさらに向上させることが難しかった。

そこで、本発明は、アシストタイム状態を継続する期間の延長に係る制御に対する遊技者の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的としている。

（１）本発明は、外周面に複数種類の図柄が配列されている複数のリール（Ｒ１，Ｒ２，Ｒ３）と、
遊技者による開始操作を検出するスタートスイッチ（２３０）と、
小役及びリプレイを含む複数種類の役の当否を決定する内部抽選を行う内部抽選手段（１２０）と、
前記複数のリールに対応して設けられ、各リールを停止させるための停止操作を検出するストップスイッチ（２４０）と、
前記スタートスイッチによる前記開始操作の検出に基づいて、前記複数のリールを回転させ、前記ストップスイッチによる前記停止操作の検出及び前記内部抽選手段により決定された前記内部抽選の結果に基づいて、回転中の前記リールを停止させるリール停止制御を行うリール制御手段（１３０）と、
前記複数のリールが停止した状態で、役ごとに予め定められた入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン（Ｌ１）上に表示されたことに基づいて、役が入賞したと判定する入賞判定手段（１４０）と、
特定役の入賞を補助する入賞補助制御が実行されるアシストタイム状態と、前記入賞補助制御が実行されない非アシストタイム状態と、の間での移行に係る制御を行うアシストタイム状態制御手段（２００）と、を備え、
前記アシストタイム状態は、
通常アシストタイム状態と、
前記通常アシストタイム状態よりも前記アシストタイム状態を継続する期間が延長されやすいとともに互いに異なる複数の特定アシストタイム状態と、を含み、
前記アシストタイム状態制御手段は、
前記特定アシストタイム状態のうち、一の特定アシストタイム状態の実行回数に応じて、前記特定アシストタイム状態のうち、他の特定アシストタイム状態を実行すると決定する確率を変更する、ことを特徴とする。

本発明の遊技機では、一の特定アシストタイム状態の実行回数に応じて、他の特定アシストタイム状態を実行すると決定する確率を変更するので、複数回の遊技に亘って他の特定アシストタイム状態を実行すると決定する確率を変更することができ、アシストタイム状態を継続する期間の延長に対する遊技者の興趣を向上させることができる。

（２）また、本発明において、前記他の特定アシストタイム状態は、前記一の特定アシストタイム状態より前記アシストタイム状態を継続する期間が延長されやすい特定アシストタイム状態であり、
前記アシストタイム状態制御手段は、
前記一の特定アシストタイム状態において、前記一の特定アシストタイム状態の終了後に前記他の特定アシストタイム状態を実行するか否かを決定する実行判定を実行し、
所定の期間における前記一の特定アシストタイム状態の実行回数に応じて、前記実行判定において、前記他の特定アシストタイム状態を実行すると決定する確率を変更する、ことを特徴とする。

この構成により、本発明では、一の特定アシストタイム状態を実行している際に、一の特定アシストタイム状態の終了後に他の特定アシストタイム状態が実行されて、一の特定アシストタイム状態よりもさらにアシストタイム状態を継続する期間が延長されやすくなることに対する期待感を遊技者に与え、アシストタイム状態を継続する期間の延長に対する遊技者の興趣を向上させることができる。また、本発明は、所定の期間における一の特定アシストタイム状態の実行回数に応じて、一の特定アシストタイム状態の終了後に他の特定アシストタイム状態を実行すると決定する確率を変更するので、複数の特定アシストタイム状態における遊技の進行が変化に富み、アシストタイム状態を継続する期間の延長に対する遊技者の興趣を向上させることができる。

本発明によれば、アシストタイム状態を継続する期間の延長に係る制御に対する遊技者の興趣を向上させることができる遊技機を提供することができる。

本発明の実施形態の遊技機の外観構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態の遊技機の機能ブロックを説明する図である。 本発明の実施形態の遊技機の非ＲＴ状態〜ＲＴ３状態における内部抽選テーブルを示す図である。 本発明の実施形態の遊技機の非ＲＴ状態〜ＲＴ３状態でのＣＢ作動中における内部抽選テーブルを示す図である。 本発明の実施形態の遊技機の非ＲＴ状態〜ＲＴ３状態において当選可能な小役の当選態様を説明する図である。 （Ａ）は、本発明の実施形態の遊技機の非ＲＴ状態において当選可能なリプレイの当選態様を説明する図、（Ｂ）は、ＲＴ１状態において当選可能なリプレイの当選態様を説明する図、（Ｃ）は、ＲＴ２状態において当選可能なリプレイの当選態様を説明する図、（Ｄ）は、ＲＴ３状態において当選可能なリプレイの当選態様を説明する図である。 本発明の実施形態の遊技機における遊技状態の状態遷移図である。 本発明の実施形態の遊技機におけるＡＴ状態に関する状態遷移図である。 （Ａ）は、本発明の実施形態の遊技機において、通常上乗せ特化状態の実行セット数が値「５」である場合に参照される初期値抽選テーブルを示す図、（Ｂ）は、通常上乗せ特化状態の実行セット数が値「１０」である場合に参照される初期値抽選テーブルを示す図、（Ｃ）は、通常上乗せ特化状態の実行セット数が値「５」及び値「１０」のいずれでもない場合に参照される初期値抽選テーブルを示す図である。 （Ａ）は、本発明の実施形態の遊技機において抽選レベルが１である場合に参照される第２特典開始抽選テーブルを示す図、（Ｂ）は、本発明の実施形態の遊技機において抽選レベルが２である場合に参照される第２特典開始抽選テーブルを示す図、（Ｃ）は、本発明の実施形態の遊技機において抽選レベルが３である場合に参照される第２特典開始抽選テーブルを示す図、（Ｄ）は、本発明の実施形態の遊技機において抽選レベルが４である場合に参照される第２特典開始抽選テーブルを示す図である。 本発明の実施形態の遊技機における通常上乗せ特化状態おいてＡＴ状態制御手段が実行する各制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の遊技機における第１特典状態おいてＡＴ状態制御手段が実行する各制御処理を示すフローチャートである。

以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。

１．構成
図１は、本発明の実施形態に係るスロットマシン１の外観構成を示す斜視図である。本実施形態のスロットマシン１は、いわゆる回胴式遊技機と呼ばれるもので、メダルを遊技媒体として用いた遊技を行う種類の遊技機である。

本実施形態のスロットマシン１は、収納箱ＢＸ、前面上扉ＵＤ及び前面下扉ＤＤからなる箱形の筐体内に複数のリールとしての第１リールＲ１〜第３リールＲ３からなるリールユニットが収められている。また、筐体内のリールユニットの下部には、メダルの払出装置としてのホッパーユニット３２０（図２参照）が収められている。また、本実施形態のスロットマシン１の筐体内には、ＣＰＵ、ＲＯＭ（情報記憶媒体の一例）、ＲＡＭ等を搭載し、スロットマシン１の動作を制御する制御基板も収められている。

図１に示す第１リールＲ１〜第３リールＲ３は、それぞれ外周面が一定の間隔で２０の領域（以下、各領域を「コマ」と記載する）に区画されており、各コマに複数種類の図柄のいずれかが配列されている。また、第１リールＲ１〜第３リールＲ３は、リール駆動手段としてのステッピングモータ（図示省略）に軸支されており、それぞれステッピングモータの軸周りに回転駆動され、ステッピングモータの駆動パルスのパルス数やパルス幅などを制御することによって、コマ単位（所定の回転角度単位、所定の回転量単位）で停止可能に設けられている。すなわち、本実施形態のスロットマシン１では、ステッピングモータが制御基板から供給された駆動パルスに応じて第１リールＲ１〜第３リールＲ３を回転駆動し、制御基板から駆動パルスの供給が断たれると、ステッピングモータの回転が停止することに伴って第１リールＲ１〜第３リールＲ３が停止する。

前面上扉ＵＤと前面下扉ＤＤとは、個別に開閉可能に設けられている。前面上扉ＵＤには、第１リールＲ１〜第３リールＲ３の回転状態及び停止状態を観察可能にする表示窓ＤＷが設けられている。第１リールＲ１〜第３リールＲ３の停止状態では、第１リールＲ１〜第３リールＲ３それぞれの外周面に一定間隔で配列された複数種類の図柄のうち、外周面上に連続して配列されている３つの図柄（上段図柄、中段図柄、下段図柄）をスロットマシン１の正面から表示窓ＤＷを通じて観察できるようになっている。

また、本実施形態のスロットマシン１では、表示窓ＤＷを通じて図柄を観察するための表示位置として、各リールについて上段、中段、下段が設けられており、各リールの表示位置の組合せによって有効ラインが設定されている。なお、本実施形態のスロットマシン１では、１回の遊技に関して必要となるメダルの数、いわゆる規定投入数が、遊技状態に応じてそれぞれ２枚又は３枚に設定されており、各遊技状態に設定された規定投入数に相当するメダルが投入されると第１リールＲ１、第３リールＲ３の中段と第２リールＲ２の上段とによって構成される有効ラインＬ１が有効化される。

そして、遊技結果は、表示窓ＤＷ内の有効ラインＬ１上に停止表示された図柄組合せによって判定され、有効ラインＬ１上の図柄組合せが予め定められた役に対応した図柄組合せである場合に、その役が入賞したものとしてホッパーユニット３２０からメダルの払い出し等が行われる。

前面上扉ＵＤには、遊技情報表示部ＤＳが設けられている。遊技情報表示部ＤＳは、ＬＥＤ、ランプ、７セグメント表示器等からなり、メダルのクレジット数、１回の遊技におけるメダルの払出数あるいは獲得数、ボーナス状態でのメダルの払出数の合計あるいは獲得数の合計、今回の遊技で当選した役の情報、メダルの払い出しに関係するストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３の押し方を示唆する情報の表示等の各種遊技情報が表示される。

遊技情報表示部ＤＳには、７セグメント表示機から構成される主制御表示装置５００が含まれており、規定投入数のメダルが投入されスタートレバーＳＬが操作された際に、今回の遊技で当選した役の情報である当選情報に基づき作成される制御信号である当選コマンドに対応する表示である報知表示が表示される。また、主制御表示装置５００では、報知表示の表示後、第１リールＲ１〜第３リールＲ３が停止した際に、報知表示を終了するとともにメダルの払出数あるいは獲得数が表示される。本実施形態のスロットマシン１では、当選コマンドに応じた表示態様で主制御表示装置５００の各セグメントが点灯及び消灯することで、内部抽選で当選した役がどの役であるか遊技者が推測できるような報知表示が実行される。

また、前面上扉ＵＤには、演出を行うための表示装置３３０が設けられている。表示装置３３０は、例えば液晶ディスプレイから構成され、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の映像や画像が表示される。また、本実施形態のスロットマシン１では、前面上扉ＵＤや前面下扉ＤＤに対して、演出を行うためのスピーカ（図示省略）が複数設けられている。スピーカからは、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の音声が出力される。

前面下扉ＤＤには、各種の操作手段が設けられている。操作手段としては、クレジット（貯留）されたメダルを投入する操作を行うための投入操作手段として、１枚のメダルを投入するシングルベットボタンＢＴ及び規定投入数のメダルを投入するマックスベットボタンＭＢ、第１リールＲ１〜第３リールＲ３を回転させて遊技を開始する契機となる開始操作を遊技者に実行させるための遊技開始操作手段としてのスタートレバーＳＬ、ステッピングモータにより回転駆動されている第１リールＲ１〜第３リールＲ３のそれぞれを停止させる契機となる停止操作を遊技者に実行させるための停止操作手段としてのストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３及びクレジットされたメダルを精算するための精算ボタンＢＳも設けられている。

本実施形態のスロットマシン１では、遊技者がメダルをメダル投入口ＭＩに投入するか、メダルが規定投入数以上にクレジットされている場合に、規定投入数と同じ回数シングルベットボタンＢＴを押下するシングルベット操作又はマックスベットボタンＭＢを押下するマックスベット操作を行うことで、規定投入数のメダルが投入状態に設定され、第１リールＲ１〜第３リールＲ３の回転制御を開始することが可能な準備状態にセットされる。そして、遊技者がスタートレバーＳＬに対して開始操作を実行すると、制御基板において第１リールＲ１〜第３リールＲ３をステッピングモータの駆動により回転開始させるとともに、乱数を用いた内部抽選が行われ、第１リールＲ１〜第３リールＲ３の回転速度が所定の速度まで上昇し定常回転になったことを条件に、ストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３の押下操作が許可、すなわちストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３による停止操作が有効化される。

その後、遊技者が任意のタイミングでストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３を押下（以下、「押下タイミング」と記載）していくと、ストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３のそれぞれに内蔵されている停止信号出力手段としてのストップスイッチ２４０がＯＮ動作を行い、制御基板へ出力するリール停止信号をＯＦＦ状態からＯＮ状態へ変化させる。ここで、ストップスイッチは、例えば、フォトセンサ、導通センサ、圧力センサ等から構成される。

また、遊技者が任意のタイミングで押下状態にあるストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３を解放すると、ストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３それぞれに対応するストップスイッチがＯＦＦ動作を行い、制御基板へ出力するリール停止信号をＯＮ状態からＯＦＦ状態に変化させる。そして、制御基板は、ストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３の押下タイミング及び解放タイミングに応じて信号状態が変化するリール停止信号のＯＦＦ状態からＯＮ状態への変化に基づいて、内部抽選の結果に応じた停止位置で第１リールＲ１〜第３リールＲ３を停止させる。

また、前面下扉ＤＤの下部には、メダル払出口ＭＯとメダル受け皿ＭＰとが設けられており、遊技の結果に応じた枚数のメダルがメダル払出口ＭＯからメダル受け皿ＭＰへ払い出されるようになっている。また、遊技機内にクレジットされたメダルが記憶されている状態で、精算ボタンＢＳが押下された場合、精算ボタンＢＳの押下に伴ってホッパーユニット３２０からクレジット数（クレジットされたメダルの枚数）に相当する枚数のメダルを払い出す精算処理を実行し、メダル払出口ＭＯからメダル受け皿ＭＰへメダルを払い出す。

図２は、本実施形態のスロットマシン１の機能ブロック図である。本実施形態のスロットマシン１は、制御基板としての遊技制御手段１００によって制御される。遊技制御手段１００は、複数の操作検出手段としてのメダル投入スイッチ２１０、ベットスイッチ２２０、スタートスイッチ２３０及びストップスイッチ２４０と、の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいてリールユニット３１０、ホッパーユニット３２０、表示装置３３０、音響装置３４０、主制御表示装置５００等の出力手段の動作を制御する。遊技制御手段１００の機能は各種のプロセッサ（ＣＰＵ、ＤＳＰなど）、ＡＳＩＣ（ゲートアレイなど）、ＲＯＭ（情報記憶媒体の一例）、あるいはＲＡＭなどのハードウェアや、ＲＯＭなどに予め記憶されている所定のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。

また、遊技制御手段１００は、投入受付手段１０５、乱数生成手段１１０、内部抽選手段１２０、リール制御手段１３０、入賞判定手段１４０、払出制御手段１５０、リプレイ処理手段１６０、遊技状態移行制御手段１７０、演出制御手段１８０、記憶手段１９０及びアシストタイム状態制御手段２００を含む。遊技制御手段１００を構成する各手段は、各制御処理の実行時に、記憶手段１９０に予め記憶されている各制御プログラムを読み出して実行する。

投入受付手段１０５は、メダルの投入を受け付ける投入受付期間において、規定投入数に相当するメダルが投入されたことに基づいて、スタートレバーＳＬに対する遊技開始操作を有効化する処理を行う。具体的には、メダル投入口ＭＩにメダルが投入されると、メダル投入スイッチ２１０が作動することに伴って、投入受付手段１０５が、規定投入数を限度として、投入されたメダルを投入状態に設定する。また、投入受付手段１０５は、メダルがクレジットされた状態でシングルベットボタンＢＴ又はマックスベットボタンＭＢが押下されるベット操作が実行されると、ベットスイッチ２２０が作動することに伴って、規定投入数を限度として、クレジットされたメダルを投入状態に設定する。

本実施形態において、投入受付手段１０５は、遊技状態移行制御手段１７０によって制御される遊技状態が非リプレイタイム状態〜リプレイタイム３状態（以下、リプレイタイムを「ＲＴ」とも記載）である場合に、規定投入数を第１規定投入数としての３枚に設定し、遊技状態が非ＲＴ状態〜ＲＴ３状態中に第２種特別役物としてのチャレンジボーナス（以下、「ＣＢ」と記載）が作動している場合に、規定投入数を第２規定投入数としての２枚に設定する。各遊技状態の詳細については、後述する。

なお、本実施形態のスロットマシン１では、規定投入数に相当するメダルの投入に基づいて有効化されたスタートレバーＳＬの最初の押下操作が、遊技者による遊技の開始操作として受け付けられ、第１リールＲ１〜第３リールＲ３の回転を開始させる契機となっているとともに、後述する内部抽選手段１２０が内部抽選を実行する契機となっている。

乱数生成手段１１０は、抽選用の乱数を発生させる手段である。乱数は、例えば、インクリメントカウンタ（所定のカウント範囲を循環するように数値をカウントするカウンタ）のカウント値に基づいて発生させることができる。なお、本実施形態において、「乱数」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、発生自体は規則的であっても、取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能しうる値も含まれる。

内部抽選手段１２０は、遊技者がスタートレバーＳＬに対して開始操作を実行し、スタートスイッチ２３０が開始操作を検出することで出力されるスタート信号に基づいて、役の当否を決定する内部抽選を行う手段であって、抽選テーブル選択処理、乱数判定処理、抽選フラグ設定処理等を行う。

抽選テーブル選択処理では、記憶手段１９０の内部抽選テーブル記憶手段１９１に格納されている複数の内部抽選テーブルのうち、いずれの内部抽選テーブルを用いて内部抽選を行うかを現在の遊技状態に基づき選択する。各内部抽選テーブルでは、複数の乱数（例えば、０〜６５５３５の６５５３６個の乱数）のそれぞれに対して、リプレイ、小役及びボーナスなどの各種の役やハズレ（不当選）が対応づけられている。

図３、図４は、遊技状態が非ＲＴ状態〜ＲＴ３状態、非ＲＴ状態〜ＲＴ３状態におけるＣＢ作動中である場合に選択される内部抽選テーブルである内部抽選テーブルＡ〜内部抽選テーブルＨを示す図である。図３に示すように、遊技状態が非ＲＴ状態〜ＲＴ３状態である場合に選択される内部抽選テーブルＡ〜内部抽選テーブルＤは、小役を含む当選エリアの当選確率が同一に設定されており、小役を含む当選エリアとして、当選エリア「打順ベル１」〜当選エリア「打順ベル６」と、当選エリア「共通ベル役」と、当選エリア「レア役」と、当選エリア「取りこぼし役」と、にそれぞれ乱数が対応付けられている。また、内部抽選テーブルＡ〜内部抽選テーブルＤでは、本実施形態において用意されているボーナスとして、ＣＢに当選する当選エリアである当選エリア「ＣＢ」が抽選対象として設定されている。

また、図４に示すように、遊技状態が非ＲＴ状態〜ＲＴ３状態である場合におけるＣＢ作動中に選択される内部抽選テーブルＥ〜内部抽選テーブルＨは、現在のＲＴ状態において選択されていた内部抽選テーブルにそれぞれ対応しており、現在のＲＴ状態において当選可能なリプレイと、当選エリア「ＣＢ」と、に乱数が対応付けられている。

図５は、非ＲＴ状態〜ＲＴ３状態において当選可能な小役を含む当選エリア（当選態様）と、各当選エリアの当選時に実行されるストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３の操作態様によって入賞可能となる小役と、を示す図である。図５に示すように、本実施形態のスロットマシン１では、入賞可能な小役（以下、「入賞役」と記載）として、ベル、特殊小役１〜特殊小役６、レア役及び取りこぼし役が用意されており、複数種類の入賞役が重複して当選する小役の当選エリア（当選態様）として、当選エリア「打順ベル１」〜当選エリア「打順ベル６」が設定されている。

ここで、「打順」とは、ストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３に対して押下操作を実行する順番を意味し、打順１〜打順６の６通りの打順から構成されている。本実施形態のスロットマシン１では、ストップボタンＢ１を押下することが第１リールＲ１を停止させるための操作に対応し、ストップボタンＢ２を押下することが第２リールＲ２を停止させるための操作に対応し、ストップボタンＢ３を押下することが第３リールＲ３を停止させるための操作に対応する。このため、本実施形態のスロットマシン１では、ストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３の押下順序が変化すると、第１リールＲ１〜第３リールＲ３の停止順序が変化する。

打順１は、ストップボタンＢ１→ストップボタンＢ２→ストップボタンＢ３の順に停止操作が実行される、いわゆる順押しと称される打順である。また、打順２は、ストップボタンＢ１→ストップボタンＢ３→ストップボタンＢ２の順に停止操作が実行される、いわゆるハサミ打ちと称される打順である。また、打順３は、ストップボタンＢ２→ストップボタンＢ１→ストップボタンＢ３の順に停止操作が実行される打順である。また、打順４は、ストップボタンＢ２→ストップボタンＢ３→ストップボタンＢ１の順に停止操作が実行される打順である。また、打順５は、ストップボタンＢ３→ストップボタンＢ１→ストップボタンＢ２の順に停止操作が実行される打順である。また、打順６は、ストップボタンＢ３→ストップボタンＢ２→ストップボタンＢ１の順に停止操作が実行される、いわゆる逆押しと称される打順である。

なお、以下の記載において、リール制御手段１３０によって第１リールＲ１〜第３リールＲ３の回転が開始され、遊技者が最初に有効なストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３のいずれかを押下操作することを第１停止操作とも記載し、第１リールＲ１〜第３リールＲ３のうち、第１停止操作で押下操作されたストップボタンに対応した１つのリールの回転が停止した状態で遊技者が有効なストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３のいずれかを押下操作することを第２停止操作とも記載し、第１リールＲ１〜第３リールＲ３のうち第１停止操作で押下操作されたストップボタンに対応したリールと第２停止操作で押下操作されたストップボタンに対応したリールとの２つのリールの回転が停止した状態で遊技者が有効なストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３のいずれかを押下操作することを第３停止操作とも記載する。

当選エリア「打順ベル１」〜当選エリア「打順ベル６」は、ベルと、特殊小役１〜特殊小役６のうちいずれか１種類と、が重複して当選する当選エリアである。ここで、ベルは、当選エリア「打順ベル１」〜当選エリア「打順ベル６」の当選時に適切な打順でストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３が押下操作された場合に、各ストップボタンの押下タイミングによらず入賞する入賞役であり、例えば当選エリア「打順ベル１」の当選時である場合には、打順１でストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３が押下操作された場合に入賞する。また、特殊小役１〜特殊小役６は、当選エリア「打順ベル１」〜当選エリア「打順ベル６」の当選時にベルを入賞可能な打順以外の打順でストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３が押下操作され、かつ各ストップボタンの押下タイミングが適切であった場合に入賞可能な入賞役であり、例えば当選エリア「打順ベル１」の当選時である場合には、打順２〜打順６のいずれかの打順でストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３が押下操作され、かつ各ストップボタンの押下タイミングが適切であった場合に入賞する。

なお、本実施形態のスロットマシン１において、当選エリア「打順ベル１」〜当選エリア「打順ベル６」の当選時にベルを入賞させることができない打順でストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３が押下操作され、かつ特殊小役１〜特殊小役６を入賞させることができない押下タイミングで各ストップボタンが押下操作された場合には、いずれの役も入賞しない取りこぼし（非入賞）が発生する。また、以下の記載において、当選エリア「打順ベル１」〜当選エリア「打順ベル６」の当選時にベルを入賞させることができる打順を、正解打順とも記載する。また、当選エリア「打順ベル１」〜当選エリア「打順ベル６」の当選時にベルを入賞させることができない打順を、不正解打順とも記載する。

当選エリア「共通ベル役」は、ベルに当選し、打順及び押下タイミングによらずベルが入賞可能に構成されている。また、当選エリア「レア役」は、レア役に当選し、打順及び押下タイミングによらずレア役を入賞可能に構成されており、他の小役を含む当選エリアよりも当選する確率が低くなるように構成されている。また、当選エリア「取りこぼし役」は、取りこぼし役に当選し、ストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３の押下タイミングが適切な場合に取りこぼし役を入賞可能に構成されており、ストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３の押下タイミングが取りこぼし役を入賞させることができない押下タイミングであった場合には、いずれの役も入賞しない取りこぼし（非入賞）となる。

次に、リプレイを含む当選エリアについて説明する。図３、図４に示すように、本実施形態のスロットマシン１では、リプレイのみを含む当選エリアとして、当選エリア「通常リプレイ」と、当選エリア「打順リプレイ１」〜当選エリア「打順リプレイ１２」と、当選エリア「特定リプレイ１」〜当選エリア「特定リプレイ３」と、当選エリア「レアリプレイ」と、が設定されている。

図６は、非ＲＴ状態〜ＲＴ３状態において当選可能なリプレイを含む当選エリアと、各当選エリアの当選時に実行されるストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３の打順によって入賞可能となるリプレイと、を示す図である。図３、図４、図６（Ａ）、図６（Ｄ）に示すように、当選エリア「通常リプレイ」は、遊技状態が非ＲＴ状態である場合に選択される内部抽選テーブルＡと、遊技状態がＲＴ３状態である場合に選択される内部抽選テーブルＤと、非ＲＴ状態でのＣＢ作動中における遊技が実行される場合に選択される内部抽選テーブルＥと、ＲＴ３状態でのＣＢ作動中における遊技が実行される場合に選択される内部抽選テーブルＨと、のそれぞれにおいて設定されている当選エリアであり、通常リプレイに当選し、打順及び押下タイミングによらず通常リプレイを入賞可能に構成されている。

図３、図４、図６（Ｂ）に示すように、当選エリア「打順リプレイ１」〜当選エリア「打順リプレイ６」は、遊技状態がＲＴ１状態である場合に選択される内部抽選テーブルＢと、ＲＴ１状態でのＣＢ作動中における遊技が実行される場合に選択される内部抽選テーブルＦと、において設定されている当選エリアであり、通常リプレイと、ＲＴ２移行リプレイと、に重複して当選し、当選エリア「打順リプレイ１」〜当選エリア「打順リプレイ６」のそれぞれに設定された打順でストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３が押下操作された場合にはＲＴ２移行リプレイが入賞し、それ以外の打順でストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３が押下操作された場合に通常リプレイが入賞する。また、当選エリア「打順リプレイ１」〜当選エリア「打順リプレイ６」は、特殊リプレイ１〜特殊リプレイ５といったリプレイと図６（Ｂ）に示す組合せで重複当選することで、重複当選する当選態様がそれぞれ異なるように構成されている。なお、後述するリール制御手段１３０は、内部抽選手段１２０による内部抽選で特殊リプレイ１〜特殊リプレイ５を含む当選エリアに当選した場合に、ストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３がいずれの打順及び押下タイミングで押下操作された場合にも、特殊リプレイ１〜特殊リプレイ５の入賞図柄組合せが表示されないようにリール停止制御を実行するように構成されている。

図３、図４、図６（Ｃ）に示すように、当選エリア「打順リプレイ７」〜当選エリア「打順リプレイ１２」は、遊技状態がＲＴ２状態である場合に選択される内部抽選テーブルＣと、ＲＴ２状態でのＣＢ作動中における遊技が実行される場合に選択される内部抽選テーブルＧと、において設定されている当選エリアであり、通常リプレイと、ＲＴ１移行リプレイと、ＲＴ３移行リプレイと、に重複して当選し、当選エリア「打順リプレイ７」〜当選エリア「打順リプレイ１２」のそれぞれに設定された打順でストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３が押下操作された場合にはＲＴ３移行リプレイが入賞し、ＲＴ３移行リプレイを入賞可能な打順と第１停止操作が共通する打順でストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３が押下操作された場合には通常リプレイが入賞し、それ以外の打順でストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３が押下操作された場合にＲＴ１移行リプレイが入賞する。また、当選エリア「打順リプレイ７」〜当選エリア「打順リプレイ１２」は、特殊リプレイ１〜特殊リプレイ５といったリプレイと図６（Ｃ）に示す組合せで重複当選することで、重複当選する当選態様がそれぞれ異なるように構成されている。

図３、図４、図６（Ｄ）に示すように、当選エリア「特定リプレイ１」〜当選エリア「特定リプレイ３」は、遊技状態がＲＴ３状態である場合に選択される内部抽選テーブルＤと、ＲＴ３状態でのＣＢ作動中における遊技が実行される場合に選択される内部抽選テーブルＨと、において設定されている当選エリアであり、それぞれ特定リプレイ１、特定リプレイ２、特定リプレイ３に単独に当選し、打順及び押下タイミングによらず特定リプレイ１、特定リプレイ２、特定リプレイ３を入賞可能に構成されている。

図３、図４、図６に示すように、当選エリア「レアリプレイ」は、内部抽選テーブルＡ〜内部抽選テーブルＨのそれぞれにおいて設定されている当選エリアであり、レアリプレイに当選し、打順及び押下タイミングによらずレアリプレイを入賞可能に構成されている。また、当選エリア「レアリプレイ」は、各内部抽選テーブルにおいて当選可能なリプレイを含む当選エリアのいずれの当選エリアよりも当選確率が低くなるように設定されている。

乱数判定処理では、スタートスイッチ２３０から出力されるスタート信号に基づいて、遊技ごとに乱数生成手段１１０が生成する乱数（抽選用乱数）を取得し、取得した乱数を抽選テーブル選択処理で選択した内部抽選テーブルと比較して、比較結果に基づき役に当選したか否かを判定する。

抽選フラグ設定処理では、乱数判定処理の結果に基づいて、当選したと判定された役に対応する抽選フラグを非成立状態（第１のフラグ状態、ＯＦＦ状態）から成立状態（第２のフラグ状態、ＯＮ状態）に設定する。本実施形態のスロットマシン１では、２種類以上の役が重複して当選した場合には、重複して当選した２種類以上の役のそれぞれに対応する抽選フラグが成立状態に設定される。なお、本実施形態のスロットマシン１では、入賞の如何に関わらず次回以降の遊技に成立状態を持ち越さずに非成立状態にリセットされる抽選フラグ（持越不可フラグ）が用意されている。また、抽選フラグの設定情報は、記憶手段１９０の抽選フラグ記憶手段１９２に格納される。

リール制御手段１３０は、遊技者がスタートレバーＳＬへ開始操作を実行することにより作動するスタートスイッチ２３０から、スタート信号が出力されたことに基づいて、ステッピングモータにより第１リールＲ１〜第３リールＲ３の回転駆動を開始する。また、リール制御手段１３０は、第１リールＲ１〜第３リールＲ３の回転状態が、所定速度（例えば、約８０ｒｐｍ）で定常回転する回転状態となった場合に、各リールに対応するストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３が押下操作されることでストップスイッチ２４０によって検出される停止操作を有効化する制御を実行する。そして、リール制御手段１３０は、停止操作の検出に基づきストップスイッチ２４０からリール停止信号が出力された場合に、リールユニット３１０のステッピングモータへの駆動パルス（モータ駆動信号）の供給を停止することにより、第１リールＲ１〜第３リールＲ３の各リールを停止させる制御を行う。このとき、リール制御手段１３０は、ステッピングモータにより回転駆動されている第１リールＲ１〜第３リールＲ３を抽選フラグの設定状態、すなわち内部抽選の結果に応じた態様で停止させる制御を行う。つまり、リール制御手段１３０は、ストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３の各ボタンが押下されるごとに、第１リールＲ１〜第３リールＲ３のうち押下されたストップボタンに対応するリールの停止位置を決定して、決定された停止位置でリールを停止させる制御を行っている。

また、本実施形態のスロットマシン１では、第１リールＲ１〜第３リールＲ３について、ストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３が押下された時点から１９０ｍｓ以内に、押下されたストップボタンに対応する回転中のリールを停止するようになっている。ここで、ストップボタンの押下時点から１９０ｍｓ以内に回転中のリールを停止させる場合、回転している各リールの停止位置は、各リールの直径及び回転速度より、ストップボタンの押下時点からリールが停止するまでに最大で４コマ分回転可能に構成されている。リール制御手段１３０は、ストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３のうち押下操作が行われたストップボタンに対応する回転中のリールの外周面上において、内部抽選で当選した役に対応する図柄が、ストップボタンに対する押下操作が行われた時点で有効ラインＬ１上の表示位置に対して０コマ〜４コマの範囲内に位置する場合に、抽選フラグが当選状態に設定されている役に対応する図柄を有効ラインＬ１上の表示位置に表示するように、押下操作が行われたストップボタンに対応する回転中のリールを停止させる制御を行っている。

このため、スロットマシン１では、上述したベルや各リプレイのようなストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３の押下タイミングによらず入賞可能な役の入賞図柄組合せを構成する図柄が、第１リールＲ１〜第３リールＲ３のそれぞれにおいて、ストップボタンの押下時点からリールが停止するまでに表示可能な範囲内に配列されている。特に、ベルの入賞図柄組合せのうち、第３リールＲ３に表示可能な図柄については、第３リールＲ３の滑りコマ数が最大１コマとなるＣＢ作動時である場合にもストップボタンＢ３の押下タイミングによらず表示可能となるように配列されている。

ここで、リール制御手段１３０は、スタートスイッチ２３０が開始操作を検出することで出力されるスタート信号を受信し、第１リールＲ１〜第３リールＲ３の回転を開始して１回の遊技を開始した場合に、一般にウェイト（又はウェイト時間）と称される待機時間（約４．１秒）を設定するように構成されている。そして、リール制御手段１３０は、待機時間の設定から待機時間が経過するまでの期間内にスタート信号をスタートスイッチ２３０から受信した場合に、待機時間が経過した後に第１リールＲ１〜第３リールＲ３の回転を開始するように構成されている。この構成により、リール制御手段１３０は、１回の遊技の開始から次の遊技の開始までに一定の時間として最小遊技時間（約４．１秒）を経過してから遊技を開始させることができる。

リール制御手段１３０は、ロジック演算により回転中のリールの停止位置を求めるロジック演算処理と、記憶手段１９０の停止制御テーブル記憶手段１９３に記憶されている停止制御テーブルを参照して回転中のリールの停止位置を決定するテーブル参照処理とを行っている。

まず、ロジック演算処理では、役ごとに定められた優先順位データに従ってストップスイッチ２４０の作動時点、つまりストップボタンの押下操作を検出した時点におけるリールの位置である押下検出位置から０コマ〜４コマの範囲内に存在する５コマ分の停止位置の候補に対して優先度を求める。ここで、リール制御手段１３０は、リールユニット３１０に設けられたフォトセンサが各リールに設けられたリール位置検出部を検出した場合に出力されるリールが１回転したことを示す情報であるリールインデックスと、リールインデックスが検出されるリールの基準位置からの回転角度（ステッピングモータに供給した駆動パルスの供給回数から算出）を用いて、ストップスイッチ２４０からリール停止信号を受信した時点におけるリールの回転状態を取得する。そして、各停止位置の候補の優先度のうち最も優先度の高い停止位置の候補を実際の停止位置として決定する。ただし、ロジック演算処理では、内部抽選の結果や押下検出位置等に応じて複数の停止位置の候補に対して同一の優先度が求まる場合がある。最も優先度の高い停止位置の候補が複数となった場合には、テーブル参照処理によって実際の停止位置を決定する。

ロジック演算処理では、２種類以上の役に関する抽選フラグが当選状態に設定されている場合、各役に対応付けられた優先順位に従って、優先順位の高い役の入賞形態を構成する図柄を含む停止位置の候補を、優先順位が低い役の入賞形態を構成する図柄を含む停止位置の候補よりも優先度が高くなるように優先度を求める。本実施形態のスロットマシン１では、遊技状態が非ＲＴ状態〜ＲＴ３状態である場合、「リプレイ＞小役＞ボーナス」の順序で優先順位が定められている。また、本実施形態のスロットマシン１において、ＣＢ作動中である場合には、「小役＞リプレイ＞ボーナス」の順序で優先順位が定められている。つまり、本実施形態のスロットマシン１は、ＣＢ作動中である場合におけるリール停止制御の実行時において、小役とリプレイ又はボーナスとに重複して当選した場合に、リプレイ及びボーナスに優先して小役の入賞図柄組合せを構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止する。

なお、本実施形態のスロットマシン１において、内部抽選で複数種類の小役が当選した場合における停止位置の候補の優先度の求め方は、有効ラインＬ１上に表示可能な図柄組合せの数に応じて優先度を求める方法と、小役に予め定められている配当に基づくメダルの払出数に応じて優先度を求める方法とが存在する。有効ラインＬ１上に表示可能な図柄組合せの数に応じて停止位置の候補の優先度を求める場合には、有効ラインＬ１上に表示可能な入賞図柄組合せの数が多くなる停止位置ほど優先度が高くなるように各停止位置の候補の優先度を求める。また、メダルの払出数に応じて停止位置の候補の優先度を求める場合には、有効ラインＬ１上の表示位置に表示されている図柄に対応する小役の配当に基づくメダルの払出数が多くなる停止位置、すなわち配当が多い小役を入賞させることができる停止位置ほど優先順位が高くなるように各停止位置の候補の優先度を求める。ただし、メダルの払出数に応じて停止位置の候補の優先度を求める場合に、配当が同一の小役が重複して当選した場合には、それぞれの小役を入賞させることができる停止位置の候補の優先度がそれぞれ同一のものとして扱われる。

また、ロジック演算処理では、いわゆる引き込み処理と蹴飛ばし処理とをリールの停止位置の候補を求める処理として行っている。ここで、引き込み処理とは、抽選フラグが当選状態に設定された役を可能な限り入賞させることができるようにリールの停止位置の候補を求める処理である。一方、蹴飛ばし処理とは、抽選フラグが非当選状態に設定された役を入賞させることができないようにリールの停止位置の候補を求める処理である。このように、リール制御手段１３０は、抽選フラグが当選状態に設定された役の図柄を入賞の形態で停止可能にし、一方で抽選フラグが非当選状態に設定された役の図柄を入賞の形態で停止しないようにリールの停止位置の候補を求めるロジック演算処理を行っている。

ここで、本実施形態のスロットマシン１において、ＣＢが入賞しＣＢが作動した場合、リール制御手段１３０は、第１リールＲ１〜第３リールＲ３のうち第３リールＲ３について、ストップボタンＢ３が押下された時点から７５ｍｓ以内に回転中の第３リールＲ３を停止するようにリールの停止制御を実行する。ストップボタンの押下時点から７５ｍｓ以内に回転中のリールを停止させる場合、回転している各リールの停止位置は、各リールの直径及び回転速度より、ストップボタンの押下時点からリールが停止するまでに最大で１コマ分回転可能に構成されている。

なお、リール制御手段１３０は、ＣＢ作動中におけるリールの停止制御において、第１リールＲ１〜第３リールＲ３のうち、予め定められた少なくとも１つのリールをストップボタンが押下された時点から７５ｍｓ以内に停止するようにリール停止制御を実行すればよく、本実施形態においては、ストップボタンＢ３が押下操作されたことでストップスイッチ２４０から出力されるリール停止信号を検出した時点から７５ｍｓ以内に第３リールＲ３を停止するようにリールの停止制御を実行するが、第１リールＲ１や第２リールＲ２といった他のリールに対応するストップボタンが押下操作されたことをストップスイッチ２４０が検出し、リール停止信号がストップスイッチ２４０から出力された時点から７５ｍｓ以内にリールを停止するようにリールの停止制御を実行するように構成されていてもよく、ストップスイッチ２４０からリール停止信号が出力された時点から７５ｍｓ以内にリールを停止するように設定されるリールの本数は、１本ではなく複数本であってもよい。

入賞判定手段１４０は、第１リールＲ１〜第３リールＲ３の停止態様に基づいて、役が入賞したか否かを判定する入賞判定処理を行う。具体的には、記憶手段１９０の入賞判定テーブル記憶手段１９４に記憶されている入賞判定テーブルを参照しながら、第１リールＲ１〜第３リールＲ３の全てが停止した時点で有効ラインＬ１上に表示されている図柄組合せが、予め定められた役の入賞の形態であるか否かを判定する。そして、各リールが停止した状態における有効ラインＬ１上に表示された図柄組合せによって、小役、リプレイ、ボーナスの入賞の有無を判定（以下、「入賞判定」と記載）できるように入賞判定テーブルが用意されている。

また、本実施形態のスロットマシン１では、入賞判定処理における入賞判定手段１４０の判定結果に基づいて各処理が実行される。入賞役の判定結果に基づき実行される各処理としては、例えば、小役が入賞した場合には払出制御手段１５０にメダルを払い出させる枚数を決定する処理が行われ、リプレイが入賞した場合にはリプレイ処理手段１６０に次回の遊技においてメダルを消費せずに実行させる処理を行わせ、ボーナスが入賞した場合には遊技状態移行制御手段１７０に入賞したボーナスを作動させる処理が行われる。

払出制御手段１５０は、遊技結果に応じたメダルの払い出しに関する払出処理を行う。具体的には、小役が入賞した場合に、役ごとに予め定められている配当に基づいて遊技におけるメダルの払出数を決定し、決定された払出数に相当するメダルを、払出装置としてのホッパーユニット３２０に払い出させる制御を行う。

本実施形態において、小役の配当は、第１規定投入数である場合と第２規定投入数である場合とで異なる払出数が設定されている。規定投入数が第１規定投入数に設定されている場合、ベルの配当は、第１規定投入数よりも多い９枚に設定され、レア役の配当は、第１規定投入数よりも少ない２枚に設定され、特殊小役１〜特殊小役６及び取りこぼし役の配当は、第１規定投入数よりも少ない１枚に設定されている。また、規定投入数が第２規定投入数に設定されている場合、ベルの配当は、第２規定投入数よりも多い１５枚に設定され、レア役の配当は、第２規定投入数と同数の２枚に設定され、特殊小役１〜特殊小役６及び取りこぼし役の配当は、第２規定投入数よりも少ない１枚に設定されている。なお、本実施形態において、ＣＢは、入賞時にメダルの払い出しが実行されない役となっている。

ホッパーユニット３２０は、払出制御手段１５０によって指示された払出数のメダルを払い出す動作を行う。ホッパーユニット３２０には、メダルを１枚払い出すごとに作動する払出メダル検出スイッチ３２５が備えられている。払出制御手段１５０は、払出メダル検出スイッチ３２５からの入力信号に基づいて、ホッパーユニット３２０から実際に払い出されたメダルの数を管理することができるように構成されている。なお、メダルのクレジットが許可されている場合には、ホッパーユニット３２０によって実際にメダルの払い出しを行う代わりに、記憶手段１９０のクレジット記憶領域（図示省略）に記憶されているクレジット数（クレジットされたメダルの数）に対して払出数を加算するクレジット加算処理を行って仮想的にメダルを払い出す処理を行う。

リプレイ処理手段１６０は、入賞判定手段１４０により有効ラインＬ１上に複数種類のリプレイ役のうちいずれかのリプレイの入賞を示す図柄組合せが停止表示されたと判定され、リプレイが入賞した場合に、次回の遊技に関してメダルの投入を要さずに遊技を実行可能にする準備状態に設定するリプレイ処理（再遊技処理）を行う。すなわち、本実施形態のスロットマシン１では、リプレイが入賞した場合、規定投入数分のメダルを遊技者の手持ちのメダル（クレジットメダルを含む）を使わずに自動的に投入する自動投入処理が行われ、前回の遊技と同じ有効ラインＬ１を設定した状態で、次回のスタートレバーＳＬに対する開始操作を待機する。

遊技状態移行制御手段１７０は、非ＲＴ状態〜ＲＴ３状態の間で遊技状態を移行させ、リプレイの当選態様を変更させるＲＴ状態移行制御処理と、リール制御手段１３０によるリール停止制御によってボーナスの入賞図柄組合せが有効ラインＬ１上に表示された場合に、有効ラインＬ１上に表示されたボーナスを作動させるボーナス作動制御処理と、の遊技状態移行制御を行う。

図７は、遊技状態移行制御手段１７０が実行する遊技状態移行制御において、各遊技状態から移行可能な遊技状態を示す状態遷移図である。なお、以下の記載において、非ＲＴ状態〜ＲＴ３状態のうちＣＢが作動していない状態をまとめて「非ボーナス状態」とも記載する。

まず、ＲＴ状態移行制御処理の詳細について説明する。図７に示すように、非ＲＴ状態は、複数種類の遊技状態の中で初期状態に相当する遊技状態で、非ＲＴ状態からはＲＴ１状態への移行が可能となっている。具体的には、非ＲＴ状態において当選エリア「打順ベル１」〜当選エリア「打順ベル６」のいずれかが当選し、かつストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３が押下操作され、リール制御手段１３０によるリール停止制御により小役、リプレイ及びボーナスのいずれの役の入賞図柄組合せとは異なる図柄組合せが有効ラインＬ１上に表示された場合にＲＴ１状態へ移行する。また、非ＲＴ状態では、リプレイの当選確率が例えば約１／７．３に設定された内部抽選テーブルＡを参照した内部抽選が行われる。

ＲＴ１状態は、非ＲＴ状態と、ＲＴ２状態と、ＲＴ３状態と、から移行可能な通常の状態に相当する遊技状態で、ＲＴ１状態からはＲＴ２状態への移行が可能となっている。具体的には、ＲＴ１状態において、当選エリア「打順リプレイ１」〜当選エリア「打順リプレイ６」のいずれかに当選し、かつＲＴ２移行リプレイを入賞可能な打順でストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３が押下操作され、リール制御手段１３０によるリール停止制御によりＲＴ２移行リプレイの入賞図柄組合せが有効ラインＬ１上に表示された場合に、ＲＴ２状態に移行する。ＲＴ１状態では、リプレイの当選確率が例えば約１／７．３に設定されている内部抽選テーブルＢを参照した内部抽選が行われる。

ＲＴ２状態は、ＲＴ１状態においてリール制御手段１３０によるリール停止制御によりＲＴ２移行リプレイの入賞図柄組合せが有効ラインＬ１上に表示されたことを契機として移行する遊技状態である。ＲＴ２状態からは、ＲＴ１状態と、ＲＴ３状態と、への移行が可能となっている。具体的には、ＲＴ２状態において、当選エリア「打順リプレイ７」〜当選エリア「打順リプレイ１２」のいずれかに当選し、かつＲＴ１移行リプレイを入賞可能な打順でストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３が押下操作され、リール制御手段１３０によるリール停止制御によりＲＴ１移行リプレイの入賞図柄組合せが有効ラインＬ１上に表示された場合と、当選エリア「打順ベル１」〜当選エリア「打順ベル６」のいずれかが当選し、かつストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３が押下操作され、リール制御手段１３０によるリール停止制御により小役、リプレイ及びボーナスのいずれの役の入賞図柄組合せとは異なる図柄組合せが有効ラインＬ１上に表示された場合と、に、ＲＴ１状態に移行する。また、ＲＴ２状態において、当選エリア「打順リプレイ７」〜当選エリア「打順リプレイ１２」のいずれかに当選し、かつＲＴ３移行リプレイを入賞可能な打順でストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３が押下操作され、リール制御手段１３０によるリール停止制御によりＲＴ３移行リプレイの入賞図柄組合せが有効ラインＬ１上に表示された場合に、ＲＴ３状態に移行する。ＲＴ２状態では、リプレイの当選確率が例えば約１／７．３に設定されている内部抽選テーブルＣを参照した内部抽選が行われる。

ＲＴ３状態は、ＲＴ２状態においてリール制御手段１３０によるリール停止制御によりＲＴ３移行リプレイの入賞図柄組合せが有効ラインＬ１上に表示されたことを契機として移行する遊技状態である。ＲＴ３状態からは、ＲＴ１状態への移行が可能となっている。具体的には、当選エリア「打順ベル１」〜当選エリア「打順ベル６」のいずれかが当選し、かつストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３が押下操作され、リール制御手段１３０によるリール停止制御により小役、リプレイ及びボーナスのいずれの役の入賞図柄組合せとは異なる図柄組合せが有効ラインＬ１上に表示された場合に、ＲＴ１状態に移行する。ＲＴ３状態では、リプレイの当選確率が例えば約１／１．４に設定されることで、小役、リプレイ又はボーナスのいずれかに当選する確率が極めて高く設定されている内部抽選テーブルＤを参照した内部抽選が行われる。

本実施形態のスロットマシン１では、非ＲＴ状態〜ＲＴ３状態の間で遊技状態を遷移させることで、各遊技状態で異なる遊技性を実現している。具体的には、本実施形態のスロットマシン１においては、通常の遊技が実行されるＲＴ１状態と、リプレイの当選確率が高いＲＴ３状態へ移行する頻度を抑制し過度にメダルの支払いが行われることを防止するＲＴ２状態と、高確率でリプレイに当選することで毎回の遊技において小役、リプレイ又はボーナスのいずれかに極めて高い確率で当選可能なＲＴ３状態と、でそれぞれ異なる遊技性を実現している。

また、上述した通り、ＲＴ２状態において当選可能なリプレイである当選エリア「打順リプレイ７」〜当選エリア「打順リプレイ１２」は、ＲＴ３移行リプレイを入賞させることができる打順と第１停止操作が共通の打順でストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３が押下操作された場合に、ＲＴ１移行リプレイではなく通常リプレイが入賞するように構成されている。つまり、スロットマシン１では、ＲＴ２状態からＲＴ１状態に遊技状態が移行する確率を低下させてＲＴ２状態での遊技が実行される確率を高めることで、ＲＴ２状態からＲＴ３状態への移行確率を高めることができるように構成されている。

次に、遊技状態移行制御手段１７０が実行するボーナス作動制御処理のうち、ＣＢが入賞した場合に実行する処理について説明する。上述した通り、本実施形態のスロットマシン１は、ＣＢ非作動中における当選エリア「ＣＢ」に当選した遊技において、ストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３の打順及び押下タイミングによらずＣＢが入賞するように、ＣＢの入賞図柄組合せと、第１リールＲ１〜第３リールＲ３のそれぞれの周面に配列された図柄と、が構成されている。また、遊技状態移行制御手段１７０は、リール制御手段１３０によるリール停止制御によってＣＢの入賞図柄組合せが有効ラインＬ１上に表示された場合に、ＣＢを作動させる。

ＣＢが作動した場合、遊技状態移行制御手段１７０は、１回の遊技が実行されると、ＣＢを終了する。また、遊技状態移行制御手段１７０は、ＣＢが作動した場合に、ＣＢの作動に基づき遊技状態を変更しないように構成されている。例えば、遊技状態がＲＴ２状態である状態でＣＢに当選し、ＣＢの入賞に基づきＣＢを作動させた場合、遊技状態移行制御手段１７０は、ＣＢの当選及び作動が遊技状態の移行条件ではないことから、現在の遊技状態であるＲＴ２状態を維持したままＣＢを作動させる。

ＣＢ作動中において、遊技状態移行制御手段１７０は、現在の遊技状態においてＣＢが作動した場合に対応する内部抽選テーブルを、内部抽選手段１２０に参照させる。遊技状態移行制御手段１７０は、例えば、遊技状態がＲＴ１状態である状態でＣＢが作動した場合には、遊技状態がＲＴ１状態である場合に参照させていた内部抽選テーブルＢ（図３参照）に対応する内部抽選テーブルである内部抽選テーブルＦ（図４参照）を参照させる。図４に示すように、内部抽選テーブルＥ〜内部抽選テーブルＨは、それぞれ図３に示す内部抽選テーブルＡ〜内部抽選テーブルＤに対応しており、対応する内部抽選テーブル同士において、リプレイの当選態様と、ボーナスの当選態様と、が共通のものとなっている。

つまり、内部抽選手段１２０は、ＣＢ作動中における内部抽選において、ボーナスであるＣＢの作動中であるにも関わらず、ボーナスを含む当選エリアである当選エリア「ＣＢ」に当選可能に構成されている。

そして、ＣＢ作動中である場合、内部抽選手段１２０は、内部抽選の結果によらずすべての小役の抽選フラグを成立状態（ＯＮ状態）にセットする。上述した通り、本実施形態のリール制御手段１３０は、ＣＢ作動中である場合、リール停止制御によりリプレイ及びボーナスに優先して小役の入賞図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止するように構成されている。また、上述したように、ベルの入賞図柄組合せは、第３リールＲ３の滑りコマ数が最大１コマとなるＣＢ作動中である場合にもストップボタンＢ３の押下タイミングによらず表示可能となる図柄を有する図柄組合せとなっている。このため、スロットマシン１では、ＣＢ作動中である場合に、内部抽選手段１２０による内部抽選の結果と、ストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３の打順及び押下タイミングと、によらずベルを入賞可能に構成されており、ＣＢが作動した状態で遊技が実行されることで、遊技者が確実にメダルを獲得することができるように構成されている。

演出制御手段１８０は、演出データ記憶手段１９５に記憶されている演出データに基づいて、例えば、表示装置３３０を用いて行う表示演出や音響装置３４０を用いて行う音響演出等、遊技に関する演出に係る制御を行う。具体的には、メダルの投入、シングルベットボタンＢＴ、マックスベットボタンＭＢ、スタートレバーＳＬ、ストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３に対する操作等への遊技者によるスロットマシン１の各構成の操作時や、遊技状態の変動等の遊技イベントの発生時に、ランプ及びＬＥＤの点灯あるいは点滅、表示装置３３０の表示内容の変化、スピーカからの音の出力、スタートスイッチ２３０からスタート信号が出力された状態で第１リールＲ１〜第３リールＲ３の回転開始を遅延させる第１リールＲ１〜第３リールＲ３を用いた演出等を実行することにより、遊技を盛り上げる演出や、遊技を補助するための演出の実行制御を行う。

また、演出制御手段１８０は、各演出状態に基づく演出を演出装置３００を構成する各構成に実行させる。なお、本実施形態において、演出制御手段１８０は、乱数を用いる抽選処理ごとに、乱数生成手段１１０の乱数格納領域から乱数を取得し、演出抽選テーブル記憶手段１９６に記憶されている複数の演出抽選テーブルのうち、各抽選処理に必要な演出抽選テーブルを用いて各抽選処理を実行する。

また、演出制御手段１８０は、後述するＡＴ状態制御手段２００が実行する状態が上乗せ特化状態である場合に、複数回の遊技に亘って演出の内容に継続性を有する演出である継続演出を演出装置３００を構成する各構成に実行させる。継続演出と上乗せ特化状態との関係とについては、後述する。

ＡＴ状態制御手段２００は、特定役の入賞を補助する入賞補助制御が実行されるアシストタイム状態（以下、アシストタイムのことを「ＡＴ」とも記載）と、入賞補助制御が実行されない非アシストタイム状態（非ＡＴ状態）と、の間での移行に係る制御を実行する。本実施形態において、ＡＴ状態制御手段２００は、ＡＴ状態において、打順によって入賞する役が異なる当選エリアに内部抽選で当選した場合に、特定役が入賞する確率を上げるための制御として、内部抽選手段１２０に当選した当選エリアに応じてそれぞれ異なる当選コマンドを作成させる制御である入賞補助制御を実行することで、作成させた当選コマンドを主制御表示装置５００に送信させることで、内部抽選で当選した当選エリアがいずれの当選エリアであるかを報知する報知表示を主制御表示装置５００に実行される。

ここで、入賞補助制御の対象になる当選エリアは、当選エリア「打順ベル１」〜当選エリア「打順ベル６」と、当選エリア「打順リプレイ１」〜当選エリア「打順リプレイ１２」と、が含まれる。また、入賞補助制御によって入賞する確率が上がる特定役は、当選エリア「打順ベル１」〜当選エリア「打順ベル６」の当選時のベル、当選エリア「打順リプレイ１」〜当選エリア「打順リプレイ６」の当選時のＲＴ２移行リプレイ、当選エリア「打順リプレイ７」〜当選エリア「打順リプレイ１２」の当選時のＲＴ３移行リプレイである。

また、ＡＴ状態制御手段２００によってＡＴ状態が実行されている場合、演出制御手段１８０は、内部抽選手段１２０から送信される当選コマンドに基づき、特定役の入賞を補助する演出である入賞補助演出を実行する。例えば、演出制御手段１８０は、内部抽選で当選エリア「打順ベル１」に当選したことを示す当選コマンドが内部抽選手段１２０から送信された場合、ベルを入賞させることができる正解打順を演出装置３００によって報知する入賞補助演出を実行する。

ＡＴ状態制御手段２００は、記憶手段１９０の状態制御データ記憶手段１９７に記憶されている各データを用いて非ＡＴ状態及びＡＴ状態における制御処理を実行する。具体的には、ＡＴ状態制御手段２００は、例えばＡＴ状態を実行するか否かを決定する抽選であるＡＴ抽選を実行する場合に、乱数生成手段１１０から取得した乱数と比較するための抽選テーブルであるＡＴ抽選テーブルを、状態制御データ記憶手段１９７から取得してＡＴ抽選を実行する。なお、状態制御データ記憶手段１９７には、ＡＴ状態制御手段２００が非ＡＴ状態及びＡＴ状態における制御処理で実行する際にＯＮ状態又はＯＦＦ状態にセットする各種フラグも格納されている。

図８は、ＡＴ状態制御手段２００によって制御される非ＡＴ状態とＡＴ状態とを示す遷移図である。本実施形態のスロットマシン１は、ＡＴ状態制御手段２００によって制御される状態として、入賞補助制御が実行されない非ＡＴ状態として、通常非アシストタイム状態（通常非ＡＴ状態）とチャンスゾーン状態（ＣＺ状態）とを有し、入賞補助制御が実行されるＡＴ状態として、第１アシストタイム準備状態（第１ＡＴ準備状態）と第２アシストタイム準備状態（第２ＡＴ準備状態）と上乗せ特化状態と通常アシストタイム状態（通常ＡＴ状態）とを有している。

まず、入賞補助制御が実行されない非ＡＴ状態について説明する。通常非ＡＴ状態は、入賞補助制御が実行されない非ＡＴ状態であり、かつＣＺ状態でない場合に実行される状態であり、他の状態が実行されるまで継続する状態である。通常非ＡＴ状態において、ＡＴ状態制御手段２００は、予め定められた所定の当選役に当選した場合や予め定められた遊技回数の遊技が実行された場合等の、予め定められた抽選条件が成立した場合に、ＣＺ状態の実行を決定するか否かを抽選により決定するＣＺ抽選を実行する。本実施形態のＡＴ状態制御手段２００においては、予め定められた抽選条件として、内部抽選で当選エリア「レア役」に当選した場合にＣＺ抽選を実行する。

また、ＡＴ状態制御手段２００は、予め定められた抽選条件として、内部抽選で当選エリア「レアリプレイ」に当選した場合に、ＡＴ状態の実行を決定するか否かを抽選により決定するＡＴ抽選を実行する。なお、本実施形態において、ＡＴ状態制御手段２００は、例えば、非ＡＴ状態からＡＴ状態に移行することなく予め定められた遊技回数（例えば、１０００ゲーム）の遊技が実行された場合に非ＡＴ状態からＡＴ状態に移行するように構成されていてもよい。

ＣＺ状態は、通常非ＡＴ状態においてＣＺ抽選に当選した場合に実行される状態であり、通常非ＡＴ状態よりもＡＴ状態の実行が決定される確率が高い状態である。ＣＺ状態において、ＡＴ状態制御手段２００は、ＣＺ状態の開始時に記憶手段１９０のカウンタ記憶手段１９８に格納されるＣＺ終了判定カウンタ（不図示）に予め定められた遊技回数に対応する値（例えば、１０ゲーム）をセットし、１０ゲームの遊技が実行されるまでの間、毎ゲームごとにＡＴ状態の実行を決定するか否かを抽選するＡＴ抽選を実行するように構成されており、当選確率が低い当選エリア「レアリプレイ」に当選した場合にのみＡＴ抽選が実行される通常非ＡＴ状態よりもＡＴ状態が実行されやすい状態となっている。ＡＴ状態制御手段２００は、ＣＺ終了判定カウンタの記憶する値（以下、各カウンタが記憶する値を「記憶値」とも記載）が値「０」になるまでにＡＴ抽選によってＡＴ状態の実行が決定された場合に、ＣＺ状態を終了してＡＴ状態を開始し、ＣＺ終了判定カウンタの記憶値が値「０」になった時点でＡＴ抽選によってＡＴ状態の実行が決定されなかった場合に、ＣＺ状態を終了して通常非ＡＴ状態を開始する。

次に、入賞補助制御が実行されるＡＴ状態について説明する。ＡＴ状態においては、上述した通り、打順によって入賞する役が異なる当選エリアに内部抽選で当選した場合に、ＡＴ状態制御手段２００によって入賞補助制御が実行されるとともに、演出制御手段１８０によって入所補助演出が実行される。具体的には、ＡＴ状態制御手段２００は、当選エリア「打順ベル１」〜当選エリア「打順ベル６」と、当選エリア「打順リプレイ１」〜当選エリア「打順リプレイ１２」と、の当選時に入賞補助制御を実行する。

入賞補助制御が実行されることで、スロットマシン１では、当選エリア「打順ベル１」〜当選エリア「打順ベル６」の当選時においてベルを入賞させることができる正解打順が主制御表示装置５００によって報知され、当選エリア「打順リプレイ１」〜当選エリア「打順リプレイ６」の当選時においてＲＴ２移行リプレイを入賞させることができる打順が主制御表示装置５００によって報知され、当選エリア「打順リプレイ７」〜当選エリア「打順リプレイ１２」の当選時においてＲＴ３移行リプレイを入賞させることができる打順が主制御表示装置５００によって報知される。このため、ＡＴ状態は、遊技者がメダルを獲得することが容易になるとともに、リプレイの当選確率が高い遊技状態に移行する確率も上がることで、遊技者にとってメダルの払い出しに関して有利な状態となっている。

上述した通り、ＲＴ３状態においては、小役、リプレイ又はボーナスに必ず当選し、非ＲＴ状態〜ＲＴ２状態よりもリプレイの当選確率が高く設定されている。つまり、本実施形態のスロットマシン１においては、ＡＴ状態が実行され当選エリア「打順リプレイ１」〜当選エリア「打順リプレイ６」の当選時において、ＲＴ２移行リプレイを入賞させることができる打順が報知されることで、遊技状態がＲＴ１状態からＲＴ２状態に移行し、当選エリア「打順リプレイ７」〜当選エリア「打順リプレイ１２」の当選時において、ＲＴ３移行リプレイを入賞させることができる打順が報知されることで、遊技状態がＲＴ２状態からＲＴ３状態に移行した場合に、以降の遊技における当選エリア「打順ベル１」〜当選エリア「打順ベル６」の当選時において、正解打順が報知されることで、ＲＴ３状態が維持されるため、ＡＴ状態における遊技が他の遊技状態よりもリプレイに高確率で当選する状態で実行される、いわゆるＡＲＴ遊技となっている。

２．ＡＴ状態の詳細について
ここで、ＡＴ状態におけるＡＴ状態制御手段２００によって制御される各状態について、図８を参照して説明する。なお、ＡＴ状態によって制御される各状態について、説明をより明確にするために、まず上乗せ特化状態について説明し、次いで第１ＡＴ準備状態と第２ＡＴ準備状態と通常ＡＴ状態との説明を行う。

＜上乗せ特化状態＞
上乗せ特化状態は、ＡＴ状態制御手段２００によりＡＴ状態が開始された場合に、第１ＡＴ準備状態及び第２ＡＴ準備状態を経て開始される状態である。上乗せ特化状態において、ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ特化状態の終了後に開始される通常ＡＴ状態において実行される遊技回数を記憶するカウンタであり、カウンタ記憶手段１９８に格納されるカウンタであるＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａにセットする値を決定するように構成されている。ＡＴ状態制御手段２００は、ＡＴ状態において上乗せ特化状態が終了した場合に、通常ＡＴ状態を開始する。

ＡＴ状態制御手段２００は、通常ＡＴ状態において、内部抽選により当選エリア「レア役」に当選した場合に、ＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａの記憶値を増加させ、通常ＡＴ状態において実行される遊技回数を増加（上乗せ）させるか否かを決定する上乗せ抽選を実行するように構成されている。また、ＡＴ状態制御手段２００は、通常ＡＴ状態において、内部抽選により当選エリア「レアリプレイ」に当選した場合に、通常ＡＴ状態を中断して上乗せ特化状態を実行するか否かを決定する上乗せ実行抽選を実行するように構成されている。ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ実行抽選において上乗せ特化状態の実行に当選した場合に、第２ＡＴ準備状態を経て上乗せ特化状態を開始して、上乗せ特化状態において、通常ＡＴ状態において実行される遊技回数を上乗せさせることが可能に構成されている。

本実施形態のスロットマシン１は、上乗せ特化状態として、上乗せ特化状態が開始された場合に開始される状態である通常上乗せ特化状態と、通常上乗せ特化状態から移行可能である特典状態と、を有しており、特典状態として、特典状態が開始された場合に開始される状態である第１特典状態と、第１特典状態から移行可能であり、終了後に通常ＡＴ状態に移行する第２特典状態と、を有している。

ＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ特化状態において、予め設定された遊技回数（例えば、５ゲーム）を１セットとして継続可能に構成されており、１セットの通常上乗せ特化状態の終了後に上乗せ特化状態を終了せずに継続するか否かを決定する上乗せ継続判定処理を実行するように構成されている。ＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ特化状態において、上乗せ継続判定処理により上乗せ特化状態を継続しないと決定した場合に、１セットの通常上乗せ特化状態の終了後に上乗せ特化状態を終了して、通常ＡＴ状態を開始し、上乗せ継続判定処理により上乗せ特化状態の継続を決定した場合に、１セットの通常上乗せ特化状態の終了後に第１特典状態を開始するか否かを決定する第１特典開始判定処理を実行するように構成されている。ＡＴ状態制御手段２００は、第１特典開始判定処理において第１特典状態の開始を決定した場合に、１セットの通常上乗せ特化状態の終了後に第１特典状態を開始し、第１特典開始判定処理において第１特典状態を開始しないと決定した場合に、１セットの通常上乗せ特化状態の終了後に続けて次のセットの通常上乗せ特化状態を開始する。このように、本実施形態のスロットマシン１では、第２ＡＴ準備状態を終了した場合、又は上乗せ特化状態の継続を決定した状態で、第１特典開始判定処理において第１特典状態を開始しないと決定した場合に、新しいセットの通常上乗せ特化状態を開始するように、予め設定された開始条件が成立した場合に、新しいセットの通常上乗せ特化状態を開始し、開始条件が成立してから予め設定された回数の遊技が実行された場合に、現在のセットの通常上乗せ特化状態を終了するように、予め設定された終了条件が成立した場合に現在のセットの通常上乗せ特化状態を終了するように構成されている。すなわち、本実施形態のスロットマシン１では、予め定められた開始条件が成立してから予め定められた終了条件が成立するまでの期間が１セットとして構成されている。なお、本実施形態のスロットマシン１では、開始条件が成立してから予め設定された回数の遊技が実行されるまでを１セットとして設定されているが、これに限らず、開始条件の成立以降の遊技において払い出されたメダルの総払出数、メダルの総払出数と総投入数との差、又はベルの入賞回数が予め設定された値に達するまでを１セットとして設定されていてもよい。

また、ＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ特化状態において、上乗せ継続判定処理により上乗せ特化状態の継続を決定した場合に、上乗せ特化状態を継続した特典として、通常ＡＴ状態において実行される遊技回数を上乗せさせる処理を実行する。このように、通常ＡＴ状態では、内部抽選により当選エリア「レア役」に当選した場合に、上乗せ抽選が実行されるが、上乗せ特化状態では、１セットの通常上乗せ特化状態が実行される都度通常ＡＴ状態において実行される遊技回数を上乗せさせるか否かが決定される。上乗せ特化状態は、通常ＡＴ状態よりもＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａの記憶値を増加させ、ＡＴ状態を継続する期間が延長されやすい状態として構成されている。

ＡＴ状態制御手段２００は、第１特典状態において、第１特典状態の終了後に第２特典状態を開始するか否かを決定する第２特典開始抽選を実行するように構成されている。ＡＴ状態制御手段２００は、第２特典開始抽選において第２特典状態の開始に当選した場合に、第１特典状態の終了後に第２特典状態を開始し、第２特典状態の開始に当選しなかった場合に、第１特典状態の終了後に通常上乗せ特化状態を開始する。このように、本実施形態におけるＡＴ状態制御手段２００は、１セットの通常上乗せ特化状態の終了後又は第１特典状態の終了後に、上乗せ特化状態を継続して次のセットの通常上乗せ特化状態を実行する継続処理を実行可能に構成されている。

通常上乗せ特化状態は、上乗せ特化状態が開始されてから終了するまでに、最大１０セット実行可能（ループ可能）になっている。なお、本実施形態において、ＡＴ状態制御手段２００は、１０セットの通常上乗せ特化状態を実行し、かつ１０セット目の通常上乗せ特化状態における上乗せ継続判定処理において上乗せ特化状態の継続を決定した場合に、１０セット目の通常上乗せ特化状態における第１特典開始判定処理において、もれなく第１特典状態の開始を決定し、１０セット目の通常上乗せ特化状態の終了後に実行された第１特典状態における第２特典開始抽選において、もれなく第２特典状態の開始に当選するように構成されている。このために、１０セットの通常上乗せ特化状態を実行した場合には、ＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ特化状態又は第２特典状態の終了後に、上乗せ特化状態を終了して、通常ＡＴ状態を開始するように構成されている。ここで、通常上乗せ特化状態、第１特典状態及び第２特典状態のそれぞれの詳細について説明する。

＜通常上乗せ特化状態＞
通常上乗せ特化状態は、第２ＡＴ準備状態から移行可能な状態である。ＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ特化状態において、通常上乗せ特化状態の開始時に、カウンタ記憶手段１９８に格納されるカウンタであり、通常上乗せ特化状態を実行する遊技回数を管理するカウンタである通常上乗せ状態終了判定カウンタ１９８Ｃに、値「５」をセットし、通常上乗せ特化状態において毎回の遊技が実行される都度通常上乗せ状態終了判定カウンタ１９８Ｃの記憶値を１ずつ減算することで、値「０」に近づく方向に通常上乗せ状態終了判定カウンタ１９８Ｃの記憶値を更新する。そして、通常上乗せ状態終了判定カウンタ１９８Ｃの記憶値が値「０」に達した場合に、ＡＴ状態制御手段２００は、１セットの通常上乗せ特化状態を終了すると判定し、１セットの通常上乗せ特化状態の終了後に上乗せ特化状態を終了せずに継続するか否かを決定する上乗せ継続判定処理を実行する。

ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ継続判定処理において、カウンタ記憶手段１９８に格納される上乗せ保障カウンタ１９８Ｂの記憶値であり、第２ＡＴ準備状態において設定される上乗せ保障回数を参照して、上乗せ特化状態を継続するか否かを決定するように構成されている。ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ継続判定処理において、上乗せ保障回数が値「０」である場合に、上乗せ特化状態を継続しないと決定し、上乗せ保障回数が１以上である場合に、上乗せ保障カウンタ１９８Ｂから値「１」を減算して、上乗せ特化状態を継続すると決定する。通常上乗せ特化状態において、上乗せ継続判定処理により上乗せ特化状態の継続を決定した場合に、ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ特化状態を継続する特典として、ＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａに値「３０」を加算してＡＴ状態を継続する期間を延長する通常延長処理を実行する。そして、ＡＴ状態制御手段２００は、通常延長処理を実行した後に、１セットの通常上乗せ特化状態の終了後に第１特典状態を開始するか否かを決定する第１特典開始判定処理を実行する。通常ＡＴ状態では、上述したように、内部抽選により当選エリア「レア役」に当選した場合に、上乗せ抽選が実行されるが、通常上乗せ特化状態では、５ゲームの遊技が実行された場合に、通常ＡＴ状態において実行される遊技回数を上乗せさせるか否かが決定されるように構成されている。このように、通常上乗せ特化状態は、通常ＡＴ状態よりＡＴ状態を継続する期間が延長されやすい状態として構成されている。

上乗せ保障回数は、第２ＡＴ準備状態において初期値が設定されるが、通常上乗せ特化状態において増加可能に構成されている。ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ保障回数が値「０」であり、かつ通常上乗せ特化状態における内部抽選において、当選エリア「レア役」に当選した場合に、上乗せ保障カウンタ１９８Ｂに値「１」を加算するか否かを決定する上乗せ保障回数加算抽選を実行するように構成されている。また、ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ保障回数が値「０」であり、かつ通常上乗せ特化状態における内部抽選において、当選エリア「レアリプレイ」に当選した場合に、上乗せ保障カウンタ１９８Ｂに値「１」を加算する処理を実行するように構成されている。このように、１セットの通常上乗せ特化状態の終了後も上乗せ特化状態を継続することが保障されていない状態において、内部抽選により当選エリア「レア役」又は当選エリア「レアリプレイ」に当選した場合に、ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ保障カウンタ１９８Ｂに値「１」を加算可能に構成されている。

ＡＴ状態制御手段２００は、第１特典開始判定処理において、カウンタ記憶手段１９８に格納される抽選レベルカウンタ１９８Ｄの記憶値であり、通常上乗せ特化状態の開始時に初期値が設定され、初期値設定以降も通常上乗せ特化状態において増加可能な値である抽選レベルを参照して、第１特典状態を開始するか否かを決定するように構成されている。ＡＴ状態制御手段２００は、第１特典開始判定処理において、抽選レベルが値「０」である場合に、第１特典状態を開始しないと決定し、抽選レベルが１以上である場合に、第１特典状態を開始すると決定する。

ＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ特化状態の開始時に、抽選レベルの初期値を決定する初期値抽選を実行し、決定した値を抽選レベルカウンタ１９８Ｄにセットするように構成されている。ＡＴ状態制御手段２００は、初期値抽選において、状態制御データ記憶手段１９７から、複数の乱数のそれぞれに対して、抽選レベルカウンタ１９８Ｄにセットする値が対応づけられた初期値抽選テーブルを取得する。そして、ＡＴ状態制御手段２００は、乱数生成手段１１０から乱数を取得し、取得した乱数と初期値抽選テーブルとを比較して、比較結果に基づいて抽選レベルカウンタ１９８Ｄにセットする値を決定する。

本実施形態のスロットマシン１では、状態制御データ記憶手段１９７に複数の初期値抽選テーブルが格納されており、カウンタ記憶手段１９８の通常上乗せ実行カウンタ１９８Ｅの記憶値であり、上乗せ特化状態において実行された通常上乗せ特化状態のセット数である実行セット数（実行回数）に応じて、複数の初期値抽選テーブルからいずれかの初期値抽選テーブルが選択される。

図９は、各実行セット数に対して対応づけられた初期値抽選テーブルＴ１１〜初期値抽選テーブルＴ１３を示す図である。図９（Ａ）は、実行セット数が値「５」である場合に参照される初期値抽選テーブルＴ１１を示す図であり、図９（Ｂ）は、実行セット数が値「１０」である場合に参照される初期値抽選テーブルＴ１２を示す図であり、図９（Ｃ）は、実行セット数が値「５」及び値「１０」のいずれでもない場合に参照される初期値抽選テーブルＴ１３を示す図である。図９（Ａ）〜図９（Ｃ）に示すように、初期値抽選テーブルＴ１１では、複数の乱数のそれぞれに対して、値「１」〜値「４」が対応づけられており、初期値抽選テーブルＴ１２では、複数の乱数のそれぞれに対して、値「４」が対応づけられており、初期値抽選テーブルＴ１３では、複数の乱数のそれぞれに対して、値「０」〜値「４」が対応づけられている。すなわち、ＡＴ状態制御手段２００は、実行セット数が値「５」又は値「１０」である場合に、第１特典開始判定処理において、もれなく第１特典状態の開始を決定するように構成されている。このように、本実施形態のＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ特化状態を開始してから第１特典開始判定処理を実行するまでの期間において実行した通常上乗せ特化状態の実行セット数に応じて、その第１特典開始判定処理において通常上乗せ特化状態の終了後に特典状態の第１特典状態を開始すると決定する確率を変更するように構成されている。

また、通常上乗せ特化状態において、ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ保障回数が１以上、かつ通常上乗せ特化状態における内部抽選において、当選エリア「レア役」に当選した場合に、抽選レベルカウンタ１９８Ｄに値「１」を加算して抽選レベルを増加させるか否かを決定する抽選レベル増加抽選を実行するように構成されている。また、ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ保障回数が１以上であり、かつ通常上乗せ特化状態における内部抽選において、当選エリア「レアリプレイ」に当選した場合に、抽選レベルカウンタ１９８Ｄに値「１」を加算して抽選レベルを増加させる処理を実行するように構成されている。なお、本実施形態におけるスロットマシン１では、抽選レベルが値「０」〜値「４」の範囲で変更可能に構成されており、抽選レベルが値「４」である場合には、抽選レベルカウンタ１９８Ｄへの値の加算が行われず、抽選レベルが値「４」に保持される。

＜第１特典状態＞
第１特典状態は、通常上乗せ特化状態から移行可能な状態であり、１回の遊技が実行された後に終了して通常上乗せ特化状態又は第２特典状態に移行される状態である。第１特典状態において、ＡＴ状態制御手段２００は、第１特典状態の終了後に第２特典状態を開始するか否かを決定する第２特典開始抽選を実行する。第２特典開始抽選において、ＡＴ状態制御手段２００は、状態制御データ記憶手段１９７から、複数の乱数のそれぞれに対して、第２特典状態の開始について当選又は不当選（ハズレ）が対応づけられた第２特典開始抽選テーブルを取得する。そして、ＡＴ状態制御手段２００は、乱数生成手段１１０から乱数を取得し、取得した乱数と第２特典開始抽選テーブルとを比較して、比較結果に基づいて、第１特典状態の終了後に第２特典状態を開始するか否かを決定する。

本実施形態のスロットマシン１では、状態制御データ記憶手段１９７に複数の第２特典開始抽選テーブルが格納されており、抽選レベルに応じて、第２特典開始抽選において複数の第２特典開始抽選テーブルからいずれかの第２特典開始抽選テーブルが選択される。

図１０は、各抽選レベルに対応する第２特典開始抽選テーブルを示す図である。図１０（Ａ）は、抽選レベルが値「１」である場合に参照される第２特典開始抽選テーブルＴ２１であり、図１０（Ｂ）は、抽選レベルが値「２」である場合に参照される第２特典開始抽選テーブルＴ２２であり、図１０（Ｃ）は、抽選レベルが値「３」である場合に参照される第２特典開始抽選テーブルＴ２３であり、図１０（Ｄ）は、抽選レベルが値「４」である場合に参照される第２特典開始抽選テーブルＴ２４である。なお、本実施形態のスロットマシン１では、抽選レベルが値「０」である場合に第１特典状態が実行されないので、抽選レベルが値「０」である場合に参照される第２特典開始抽選テーブルが設定されていない。

第２特典開始抽選テーブルＴ２１〜第２特典開始抽選テーブルＴ２４は、図１０に示すように、抽選レベルが高いほど、第２特典状態の開始に当選する確率が高くなるように設定されている。第２特典開始抽選テーブルＴ２１では、複数の乱数のそれぞれに対して第２特典状態を開始しないこと、すなわち不当選（ハズレ）に対応づけられており、第２特典開始抽選テーブルＴ２４では、複数の乱数のそれぞれに対して第２特典状態を開始すること、すなわち当選に対応づけられている。

ＡＴ状態制御手段２００は、第２特典開始抽選において、第２特典状態の開始に当選しなかった場合に、ＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａに値「５０」を加算して、ＡＴ状態を継続する期間を延長させる第１特典延長処理を実行する。そして、ＡＴ状態制御手段２００は、第１特典状態を終了して、通常上乗せ特化状態を開始する。また、ＡＴ状態制御手段２００は、第２特典開始抽選において、第２特典状態の開始に当選した場合に、第１特典状態を終了して、第２特典状態を開始する。通常上乗せ特化状態では、上述したように、通常延長処理によりＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａに値「３０」を加算するが、第１特典状態では、第１特典延長処理によりＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａに値「５０」を加算する。このように、第１特典状態は、通常上乗せ特化状態よりＡＴ状態を継続する期間が延長されやすい状態として構成されている。

＜第２特典状態＞
第２特典状態は、上述したように、第１特典状態における第２特典開始抽選において第２特典状態の開始に当選した場合に開始される状態であり、第１特典状態より開始される確率が低い状態である。第２特典状態において、ＡＴ状態制御手段２００は、第２特典状態の開始時に、カウンタ記憶手段１９８に格納される第２特典保障カウンタ１９８Ｆに、予め定められた遊技回数に対応する値（例えば、５ゲーム）をセットし、第２特典状態において毎回の遊技が実行される都度第２特典保障カウンタ１９８Ｆの記憶値を１ずつ減算する。そして、第２特典保障カウンタ１９８Ｆの記憶値が値「０」に達した場合に、ＡＴ状態制御手段２００は、第２特典保障カウンタ１９８Ｆの減算を中断し、第２特典状態を次回のゲームにおいても継続するか否かを決定する第２特典状態継続抽選を実行する。

ＡＴ状態制御手段２００は、第２特典状態継続抽選において第２特典状態の継続に当選した場合に、次回のゲームにおいても第２特典状態を継続し、第２特典状態の継続に当選しなかった場合に、第２特典状態を終了して、次回のゲームから通常ＡＴ状態を実行する。なお、ＡＴ状態制御手段２００は、第２特典保障カウンタ１９８Ｆの記憶値が値「０」である限り、第２特典状態において毎回の遊技が実行される都度第２特典状態継続抽選を実行する。

第２特典状態において、内部抽選により当選エリア「特定リプレイ１」〜当選エリア「特定リプレイ３」のいずれかに当選した場合に、ＡＴ状態制御手段２００は、ＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａに値を加算してＡＴ状態を継続する期間を延長させる第２特典延長処理を実行する。ＡＴ状態制御手段２００は、第２特典延長処理において、カウンタ記憶手段１９８に格納されたカウンタであり、ＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａに加算する値を一時的に記憶するカウンタである上乗せカウンタ１９８Ｇに値「１」を加算するか否かを決定する特典上乗せ抽選を実行する。ＡＴ状態制御手段２００は、特典上乗せ抽選において上乗せカウンタ１９８Ｇへの値の加算に当選した場合に、再度特典上乗せ抽選を実行するように構成されている。すなわち、ＡＴ状態制御手段２００は、特典上乗せ抽選において上乗せカウンタ１９８Ｇに値を加算しないと決定するまで繰り返し上乗せカウンタ１９８Ｇに値「１」を加算していくように構成されている。特典上乗せ抽選において上乗せカウンタ１９８Ｇに値を加算しないと決定した後に、ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せカウンタ１９８Ｇの記憶値を参照し、上乗せカウンタ１９８Ｇの記憶値が１００未満である場合に、上乗せカウンタ１９８Ｇに値「１００」をセットする上乗せ補正処理を実行する。

また、第２特典延長処理において、ＡＴ状態制御手段２００は、内部抽選により当選エリア「特定リプレイ２」に当選していた場合に、特典上乗せ抽選及び上乗せ補正処理を実行した後に上乗せカウンタ１９８Ｇに値「１００」を加算し、内部抽選により当選エリア「特定リプレイ３」に当選していた場合に、特典上乗せ抽選及び上乗せ補正処理を実行した後に上乗せカウンタ１９８Ｇに値「２００」を加算する。そして、ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せカウンタ１９８Ｇの記憶値をＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａに加算することによりＡＴ状態を継続する期間を延長させる。このように、内部抽選により当選エリア「特定リプレイ１」に当選した場合には、ＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａに１００以上の値が加算され、内部抽選により当選エリア「特定リプレイ２」に当選した場合には、ＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａに２００以上の値が加算され、内部抽選により当選エリア「特定リプレイ３」に当選した場合には、ＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａに３００以上の値が加算される。

また、内部抽選により当選エリア「特定リプレイ１」〜当選エリア「特定リプレイ３」のいずれかに当選した場合に、ＡＴ状態制御手段２００は、第２特典保障カウンタ１９８Ｆに、第２特典状態の開始時にセットした値と同じ値である値「５」をセットし、第２特典保障カウンタ１９８Ｆの記憶値をリセットすることにより、第２特典状態を継続する期間を延長する。

第２特典状態において、当選エリア「打順ベル１」〜当選エリア「打順ベル６」、当選エリア「共通ベル」、当選エリア「レア役」、当選エリア「取りこぼし役」及び当選エリア「ＣＢ」のいずれかに当選した場合には、ＡＴ状態制御手段２００は、ＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａに値「１」を加算してＡＴ状態を継続する期間を延長させる第３特典延長制御を実行する。

また、内部抽選により当選エリア「レア役」に当選した場合に、ＡＴ状態制御手段２００は、第２特典保障カウンタ１９８Ｆに値「１」を加算する。ＡＴ状態制御手段２００は、上述したように、第２特典状態において毎回の遊技が実行される都度第２特典保障カウンタ１９８Ｆの記憶値を１ずつ減算する。従って、内部抽選により当選エリア「レア役」に当選した遊技では、第２特典保障カウンタ１９８Ｆから値「１」が減算されるが、第２特典保障カウンタ１９８Ｆに値「１」が加算されるので、実質的に第２特典保障カウンタ１９８Ｆの減算が中断される。なお、ＣＢ作動中である場合には、ＡＴ状態制御手段２００は、第２特典保障カウンタ１９８Ｆの減算を中断する。

第２特典状態において、ＡＴ状態制御手段２００は、第２特典延長処理又は第３特典延長処理により、ＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａの記憶値が予め設定された複数の特定値（例えば、ゾロ目の値）のうちいずれかの値になった場合に、さらにＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａに値を加算してＡＴ状態を継続する期間を延長させる連続延長処理を実行するように構成されている。連続延長処理において、ＡＴ状態制御手段２００は、状態制御データ記憶手段１９７に格納されたデータテーブルであり、複数の乱数のそれぞれに対して値「１００」〜値「３００」の値が対応づけられた連続延長抽選テーブル（不図示）を取得する。ＡＴ状態制御手段２００は、乱数生成手段１１０から乱数を取得し、取得した乱数と連続延長抽選テーブルとを比較して、比較結果に基づいて、ＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａに加算する値を決定し、決定した値をＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａに加算する。連続延長処理によりＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａの記憶値が再び複数の特定値のうちいずれかの値になった場合に、ＡＴ状態制御手段２００は、再び連続延長処理を実行するように構成されている。

また、連続延長処理を実行した場合に、ＡＴ状態制御手段２００は、内部抽選により当選エリア「特定リプレイ１」〜当選エリア「特定リプレイ３」のいずれかに当選した場合と略同様に、第２特典保障カウンタ１９８Ｆに、第２特典状態の開始時にセットした値と同じ値である値「５」をセットし、第２特典保障カウンタ１９８Ｆの記憶値をリセットすることにより、第２特典状態を継続する期間を延長する。

このように、第２特典状態は、第２特典延長処理及び連続延長処理によって、第１特典状態よりもＡＴ状態を継続する期間が延長されやすい状態であるが、第１特典状態より実行される確率が低い状態として構成されている。上述したように、通常上乗せ特化状態は、通常ＡＴ状態よりもＡＴ状態を継続する期間が延長されやすく、第１特典状態は、通常上乗せ特化状態よりもＡＴ状態を継続する期間が延長されやすいので、第１特典状態及び第２特典状態を含む特典状態は、通常ＡＴ状態及び通常上乗せ特化状態よりもＡＴ状態を継続する期間が延長されやすく構成されている。このように、通常上乗せ特化状態及び特典状態は、本実施形態における複数の特定アシストタイム状態を構成する。

また、ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ特化状態における通常上乗せ特化状態の実行セット数に応じて、第１特典開始判定処理において特典状態の第１特典状態を実行すると決定する確率を変更するように構成されている。このように、通常上乗せ特化状態は、本実施形態における複数の特定アシストタイム状態うち、一の特定アシストタイム状態を構成し、第１特典状態を含む特典状態は、本実施形態における複数の特定アシストタイム状態うち、他の特定アシストタイム状態を構成し、第１特典開始判定処理は、本実施形態における実行判定を構成する。また、上乗せ特化状態を開始してから第１特典開始判定処理が実行されるまでの期間は、本実施形態における所定の期間を構成する。ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ特化状態において、通常延長処理、第１特典延長処理〜第３特典延長処理及び連続延長処理によりＡＴ状態を継続する期間を延長するように構成されており、通常延長処理、第１特典延長処理〜第３特典延長処理及び連続延長処理は、本実施形態における延長処理を構成する。

＜第１ＡＴ準備状態＞
第１ＡＴ準備状態は、通常非ＡＴ状態及びＣＺ状態において実行されるＡＴ抽選においてＡＴ状態の開始が決定された場合と、ＡＴ状態を開始することなく非ＡＴ状態において１０００ゲームの遊技が実行された場合と、の非ＡＴ状態においてＡＴ状態への移行が決定され、ＡＴ状態が開始された場合に開始される状態である。ＡＴ状態制御手段２００は、遊技状態がＲＴ３状態であると判定するまで第１ＡＴ準備状態を継続し、遊技状態がＲＴ３状態に移行した場合に第１ＡＴ準備状態を終了して第２ＡＴ準備状態を開始する。これにより、ＡＴ状態制御手段２００は、ＲＴ３状態において、第２ＡＴ準備状態を開始することが可能に構成されている。

なお、本実施形態において、内部抽選手段１２０による内部抽選によって当選エリア「打順リプレイ１」〜当選エリア「打順リプレイ１２」に当選したが、入賞補助制御により報知された打順と異なる打順でストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３が押下操作された場合には、ＡＴ状態制御手段２００は、遊技状態がＲＴ３状態に移行されていないとしても、第１ＡＴ準備状態を終了して第２ＡＴ準備状態を開始する。これにより、本実施形態のスロットマシン１では、上乗せ特化状態及び通常ＡＴ状態の開始が意図的に妨げられることにより遊技機の設計者が意図しない方法でＡＴ状態での遊技が長期間継続されてしまい、遊技性が損なわれてしまうことの防止を図ることができる。

＜第２ＡＴ準備状態＞
第２ＡＴ準備状態は、第１ＡＴ準備状態又は通常ＡＴ状態から移行可能な状態であり、予め設定された回数の遊技が実行された場合に終了する状態である。第２ＡＴ準備状態において、ＡＴ状態制御手段２００は、第２ＡＴ準備状態の開始時に、カウンタ記憶手段１９８に格納された第２ＡＴ準備状態終了判定カウンタ（不図示）に、予め定められた遊技回数に対応する値（例えば、５ゲーム）をセットし、第２ＡＴ準備状態において毎回の遊技が実行される都度第２ＡＴ準備状態終了判定カウンタの記憶値を１ずつ減算することで、値「０」に近づく方向に第２ＡＴ準備状態終了判定カウンタの記憶値を更新する。そして、第２ＡＴ準備状態終了判定カウンタの記憶値が値「０」に達した場合に、ＡＴ状態制御手段２００は、第２ＡＴ準備状態を終了して通常上乗せ特化状態を開始する。

ＡＴ状態制御手段２００は、上述したように、第２ＡＴ準備状態において、通常上乗せ特化状態における上乗せ継続判定処理において参照する上乗せ保障回数を決定する処理を実行するように構成されている。ＡＴ状態制御手段２００は、第２ＡＴ準備状態の開始時に、上乗せ保障カウンタ１９８Ｂに値「１」をセットする。そして、ＡＴ状態制御手段２００は、第２ＡＴ準備状態における内部抽選において、当選エリア「レア役」に当選した場合に上乗せ保障カウンタ１９８Ｂに値「１」を加算するか否かを決定する上乗せ保障回数加算抽選を実行する。また、ＡＴ状態制御手段２００は、当選エリア「レアリプレイ」に当選した場合に、上乗せ保障カウンタ１９８Ｂに値「３」を加算する処理を実行する。なお、本実施形態のＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ保障カウンタ１９８Ｂに最大１０をセット可能に構成されている。ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ保障カウンタ１９８Ｂの記憶値が値「１０」に達した場合に、それ以降の第２ＡＴ準備状態における遊技において、内部抽選により当選エリア「レア役」又は当選エリア「レアリプレイ」に当選したとしても、上乗せ保障カウンタ１９８Ｂに値を加算しないように構成されている。

＜通常ＡＴ状態＞
通常ＡＴ状態は、通常上乗せ特化状態又は第２特典状態から移行される状態である。通常ＡＴ状態において、ＡＴ状態制御手段２００は、通常ＡＴ状態において毎回の遊技が実行される都度ＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａの記憶値を１ずつ減算することで、所定の値としての値「０」に近づく方向に通常ＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａの記憶値を更新する。そして、ＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａの記憶値が値「０」に達した場合に、ＡＴ状態制御手段２００は、通常ＡＴ状態及びＡＴ状態を終了し、次回のゲームから非ＡＴ状態の通常非ＡＴ状態を開始する。

通常ＡＴ状態において、ＡＴ状態制御手段２００は、内部抽選により当選エリア「レア役」に当選した場合に、上述した上乗せ抽選を実行し、内部抽選により当選エリア「レアリプレイ」に当選した場合に、上述した上乗せ実行抽選を実行する。上乗せ実行抽選において、上乗せ特化状態の実行に当選した場合に、ＡＴ状態制御手段２００は、通常ＡＴ状態を中断して第２ＡＴ準備状態を開始し、第２ＡＴ準備状態の終了後に上乗せ特化状態の通常上乗せ特化状態を開始する。

３．上乗せ特化状態における制御処理
次に、図１１、図１２を参照して、本実施形態に係るスロットマシン１において、ＡＴ状態制御手段２００が実行する上乗せ特化状態における制御処理のうち、通常上乗せ特化状態における制御処理と、第１特典状態における制御処理と、の詳細について説明する。

＜通常上乗せ特化状態における制御処理＞
図１１は、本実施形態におけるスロットマシン１において、通常上乗せ特化状態においてＡＴ状態制御手段２００が実行する各制御処理を示すフローチャートである。なお、ＡＴ状態制御手段２００は、第１ＡＴ準備状態において、ＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａに値「０」をセットして、第２ＡＴ準備状態において、上乗せ保障カウンタ１９８Ｂに値をセットすることにより、ＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａの記憶値及び上乗せ保障回数を初期化する。

まず、ＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ特化状態及び上乗せ特化状態における最初の遊技において実行する処理である上乗せ初期設定処理が実行済みであるか否かを判定する（Ｓ１）。この処理において、ＡＴ状態制御手段２００は、状態制御データ記憶手段１９７に格納されたフラグであり、上乗せ初期設定処理の実行時にセットされる第１初期化フラグ（不図示）がＯＮ状態であるか否かを判定することで、今回の遊技が上乗せ特化状態に移行してから最初の遊技であり、上乗せ初期設定処理を実行する必要があるか否かを判定する。

ステップＳ１の処理において、第１初期化フラグがＯＦＦ状態である判定した場合に（ＮＯ）、ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ初期設定処理として、ステップＳ２及びステップＳ３の処理を実行する。ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ初期設定処理として、まず通常上乗せ実行カウンタ１９８Ｅに値「０」をセットする（Ｓ２）。これにより、ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ特化状態において通常上乗せ特化状態を実行した実行セット数をリセットする。ステップＳ２の処理を実行した後に、ＡＴ状態制御手段２００は、第１初期化フラグをＯＮ状態に設定する（Ｓ３）。これにより、ＡＴ状態制御手段２００は、以降の上乗せ特化状態での遊技において、既に上乗せ初期設定処理が実行されており、上乗せ初期設定処理を実行する必要がないことを認識することができる。

ステップＳ３の処理を実行した後、又はステップＳ１の処理において、第１初期化フラグがＯＮ状態であると判定した場合に（ＹＥＳ）、ＡＴ状態制御手段２００は、１セットの通常上乗せ特化状態における最初の遊技において実行する処理である通常上乗せ初期設定処理が実行済みであるか否かを判定する（Ｓ４）。この処理において、ＡＴ状態制御手段２００は、状態制御データ記憶手段１９７に格納されたフラグであり、通常上乗せ初期設定処理の実行時にセットされる第２初期化フラグ（不図示）がＯＮ状態であるか否かを判定することで、今回の遊技が通常上乗せ特化状態に移行してから最初の遊技であり、通常上乗せ初期設定処理を実行する必要があるか否かを判定する。

ステップＳ４の処理において、第２初期化フラグがＯＦＦ状態であると判定した場合に（ＮＯ）、ＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ初期設定処理として、ステップＳ５〜ステップＳ８の処理を実行する。ＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ初期設定処理として、まず通常上乗せ実行カウンタ１９８Ｅに値「１」を加算する（Ｓ５）。これにより、ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ特化状態を開始してから現在までに通常上乗せ特化状態を実行した実行セット数をカウントする。

ステップＳ５の処理を実行した後に、ＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ状態終了判定カウンタ１９８Ｃに値「５」をセットする（Ｓ６）。これにより、ＡＴ状態制御手段２００は、現在のセットの通常上乗せ特化状態において実行可能な残り遊技回数を設定する。

ステップＳ６の処理を実行した後に、ＡＴ状態制御手段２００は、抽選レベルカウンタ１９８Ｄにセットする初期値を決定する初期値抽選を実行する（Ｓ７）。ＡＴ状態制御手段２００は、状態制御データ記憶手段１９７から、図９に示す初期値抽選テーブルＴ１１〜初期値抽選テーブルＴ１３から実行セット数に応じた初期値抽選テーブルを取得する。

ＡＴ状態制御手段２００は、実行セット数が値「５」である場合、すなわち現在５セット目の通常上乗せ特化状態を実行している場合に、初期値抽選テーブルＴ１１を取得し、実行セット数が値「１０」である場合、すなわち現在１０セット目の通常上乗せ特化状態を実行している場合に、初期値抽選テーブルＴ１２を取得し、実行セット数が値「５」及び値「１０」のいずれでもない場合に、初期値抽選テーブルＴ１３を取得する。図９に示すように、初期値抽選テーブルＴ１１では、複数の乱数のそれぞれに対して、値「１」〜値「４」が対応づけられており、初期値抽選テーブルＴ１２では、複数の乱数のそれぞれに対して、値「４」が対応づけられており、初期値抽選テーブルＴ１３では、複数の乱数のそれぞれに対して、値「０」〜値「４」が対応づけられている。このために、本実施形態のＡＴ状態制御手段２００による初期値抽選では、実行セット数が値「１」〜値「４」及び値「６」〜値「９」のいずれかである場合に、抽選レベルが値「０」になる可能性があり、実行セット数が値「５」又は値「１０」である場合に、抽選レベルがもれなく１以上になる。

ステップＳ７の処理を実行した後に、ＡＴ状態制御手段２００は、第２初期化フラグをＯＮ状態に設定する（Ｓ８）。これにより、ＡＴ状態制御手段２００は、今回のセットの通常上乗せ特化状態における以降の遊技において、既に通常上乗せ初期設定処理が実行されており、通常上乗せ初期設定処理を実行する必要がないことを認識することができる。

ステップＳ８の処理を実行した後、又はステップＳ４の処理において、第２初期化フラグがＯＮ状態であると判定した場合に（ＹＥＳ）、ＡＴ状態制御手段２００は、内部抽選により当選エリア「レア役」に当選したか否かを判定する（Ｓ９）。この処理において、内部抽選により当選エリア「レア役」に当選したと判定した場合に（ＹＥＳ）、ＡＴ状態制御手段２００は、１セットの通常上乗せ特化状態の終了後も上乗せ特化状態を継続するか否かを判定する上乗せ継続判定処理において参照する値であり、上乗せ保障カウンタ１９８Ｂの記憶値である上乗せ保障回数が１以上であるか否かを判定する（Ｓ１０）。

ステップＳ１０の処理において、上乗せ保障回数が値「０」であると判定した場合に（ＮＯ）、ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ保障カウンタ１９８Ｂに値「１」を加算するか否かを決定する上乗せ保障回数加算抽選を実行する（Ｓ１１）。この処理において、ＡＴ状態制御手段２００は、状態制御データ記憶手段１９７から、複数の乱数のそれぞれに対して上乗せ保障カウンタ１９８Ｂへの加算を実行する又は実行しないが対応づけられた抽選テーブルである上乗せ保障回数加算抽選テーブル（不図示）を取得する。ＡＴ状態制御手段２００は、乱数生成手段１１０から乱数を取得し、取得した乱数と上乗せ保障回数加算抽選テーブルとを比較して、比較結果に基づいて上乗せ保障カウンタ１９８Ｂに値「１」を加算するか否かを決定する。

ステップＳ１１の処理において、上乗せ保障カウンタ１９８Ｂに値「１」を加算すると決定した場合に、ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ保障カウンタ１９８Ｂに値「１」を加算する処理を実行する。ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ保障カウンタ１９８Ｂに値「１」を加算することにより、上乗せ保障回数が１以上となるので、上乗せ継続判定処理を実行した際にも１セットの通常上乗せ特化状態の終了後も上乗せ特化状態を継続すると決定することができる。

ステップＳ１０の処理において、上乗せ保障回数が１以上であると判定した場合に（ＹＥＳ）、ＡＴ状態制御手段２００は、第１特典開始判定処理と第１特典状態において実行する第２特典開始抽選とにおいて参照する値であり、抽選レベルカウンタ１９８Ｄの記憶値である抽選レベルが上限値である４未満であるか否かを判定する（Ｓ１２）。この処理において、抽選レベルが４未満であると判定した場合に（ＹＥＳ）、ＡＴ状態制御手段２００は、抽選レベルカウンタ１９８Ｄに値「１」を加算するか否かを決定する抽選レベル加算抽選を実行する（Ｓ１３）。

ステップＳ１３の処理において、ＡＴ状態制御手段２００は、状態制御データ記憶手段１９７から、複数の乱数のそれぞれに対して抽選レベルカウンタ１９８Ｄへの加算を実行する又は実行しないが対応づけられた抽選テーブルである抽選レベル加算抽選テーブル（不図示）を取得する。ＡＴ状態制御手段２００は、乱数生成手段１１０から乱数を取得し、取得した乱数と抽選レベル加算抽選テーブルとを比較して、比較結果に基づいて抽選レベルカウンタ１９８Ｄに値「１」を加算するか否かを決定する。

ステップＳ１３の処理において、抽選レベルカウンタ１９８Ｄに値「１」を加算すると決定した場合に、ＡＴ状態制御手段２００は、抽選レベルカウンタ１９８Ｄに値「１」を加算する。ＡＴ状態制御手段２００は、抽選レベルカウンタ１９８Ｄに値「１」を加算することにより、抽選レベルが上昇する。これにより、抽選レベルが１以上となるので、ＡＴ状態制御手段２００は、第１特典開始判定処理において、１セットの通常上乗せ特化状態の終了後に第１特典状態を開始すると決定する。すなわち、ＡＴ状態制御手段２００は、抽選レベルカウンタ１９８Ｄに値「１」を加算することにより、第１特典開始判定処理において、１セットの通常上乗せ特化状態の終了後に第１特典状態を開始すると決定する確率を上昇させることができる。

また、抽選レベルが上昇することにより、ＡＴ状態制御手段２００は、第２特典開始抽選において、第１特典状態の終了後に第２特典状態を開始すると決定する確率がより高い第２特典開始抽選テーブルを参照することができ、第１特典状態の終了後に第２特典状態を開始すると決定する確率を上昇させることができる。

ステップＳ９の処理において、内部抽選により当選エリア「レア役」に当選していないと判定した場合に（ＮＯ）、ＡＴ状態制御手段２００は、内部抽選により当選エリア「レアリプレイ」に当選したか否かを判定する（Ｓ１４）。この処理において、内部抽選により当選エリア「レアプレイ」に当選したと判定した場合に（ＹＥＳ）、ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ保障回数が１以上であるか否かを判定する（Ｓ１５）。

ステップＳ１５の処理において、上乗せ保障回数が値「０」であると判定した場合に（ＮＯ）、ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ保障カウンタ１９８Ｂに値「１」を加算する処理を実行する（Ｓ１６）。また、ステップＳ１５の処理において、上乗せ保障回数が１以上であると判定した場合に（ＹＥＳ）、ＡＴ状態制御手段２００は、抽選レベルが４未満であるか否かを判定する（Ｓ１７）。この処理において、抽選レベルが４未満であると判定した場合に（ＹＥＳ）、ＡＴ状態制御手段２００は、抽選レベルカウンタ１９８Ｄに値「１」を加算する処理を実行する（Ｓ１８）。

ステップＳ１８、ステップＳ１１、ステップＳ１３又はステップＳ１６の処理を実行した後、ステップＳ１２又はステップＳ１７の処理において、抽選レベルが値「４」であると判定した場合（ＮＯ）、又はステップＳ１４の処理において、内部抽選により当選エリア「レアリプレイ」に当選していないと判定した場合に（ＮＯ）、ＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ特化状態における１回の遊技を実行したとして、通常上乗せ状態終了判定カウンタ１９８Ｃから値「１」を減算する（Ｓ１９）。

ステップＳ１９の処理を実行した後に、ＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ状態終了判定カウンタ１９８Ｃの記憶値が値「０」であるか否かを判定する（Ｓ２０）。この処理において、通常上乗せ状態終了判定カウンタ１９８Ｃの記憶値が１以上であると判定した場合に（ＮＯ）、ＡＴ状態制御手段２００は、次回の遊技も今回のセットの通常上乗せ特化状態を継続すると判定し、通常上乗せ特化状態処理を終了する。

ステップＳ２０の処理において、通常上乗せ状態終了判定カウンタ１９８Ｃの記憶値が値「０」であると判定した場合に（ＹＥＳ）、ＡＴ状態制御手段２００は、１セットの通常上乗せ特化状態を終了すると判定し、第２初期化フラグをＯＦＦ状態に設定する（Ｓ２１）。ＡＴ状態制御手段２００は、第２初期化フラグをＯＦＦ状態に設定することにより、次に新しいセットの通常上乗せ特化状態の開始時に通常上乗せ初期設定処理が必要と判定することができる。

ステップＳ２１の処理を実行した後に、ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ継続判定処理を実行する（Ｓ２２）。この処理において、ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ保障回数を参照し、上乗せ保障回数が１以上である場合に、上乗せ保障カウンタ１９８Ｂから値「１」を減算して、次回のゲームも上乗せ特化状態を継続すると決定し、上乗せ保障回数が値「０」である場合に、今回のゲームにて上乗せ特化状態を終了すると決定する。

ステップＳ２２の処理を実行した後に、ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ継続判定処理において上乗せ特化状態を継続すると決定したか否かを判定する（Ｓ２３）。この処理において、上乗せ特化状態を継続すると決定したと判定した場合に（ＹＥＳ）、ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ特化状態を継続する特典として通常延長処理を実行する（Ｓ２４）。この処理において、ＡＴ状態制御手段２００は、ＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａに値「３０」を加算する。これにより、ＡＴ状態制御手段２００は、ＡＴ状態を継続する期間を延長することができる。

ステップＳ２４の処理を実行した後に、ＡＴ状態制御手段２００は、次回のゲームに第１特典状態を開始するか否かを決定する第１特典開始判定処理を実行する（Ｓ２５）。この処理において、ＡＴ状態制御手段２００は、抽選レベルを参照し、抽選レベルが１以上である場合に１セットの通常上乗せ特化状態の終了後に第１特典状態を開始すると決定し、抽選レベルが値「０」である場合に１セットの通常上乗せ特化状態の終了後に次のセットの通常上乗せ特化状態を開始すると決定する。

本実施形態のＡＴ状態制御手段２００による初期値抽選では、上述したように、実行セット数が値「１」〜値「４」及び値「６」〜値「９」のいずれかである場合に、抽選レベルが値「０」になる可能性があり、実行セット数が値「５」又は値「１０」である場合に、抽選レベルがもれなく１以上になる。このために、本実施形態のＡＴ状態制御手段２００では、現在実行している通常上乗せ特化状態が１セット目〜４セット目及び６セット目〜９セット目のいずれかである場合よりも、現在実行している通常上乗せ特化状態が５セット目又は１０セット目である場合の方が、第１特典開始判定処理において通常上乗せ特化状態の終了後に第１特典状態を開始すると決定する確率が高くなるように設定されている。すなわち、本実施形態のＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ特化状態において実行した通常上乗せ特化状態の実行セット数に応じて、第１特典開始判定処理において通常上乗せ特化状態の終了後に特典状態の第１特典状態を開始すると決定する確率を変更する。

このように、本実施形態におけるＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ特化状態を実行した実行セット数に応じて、第１特典開始判定処理において特典状態の第１特典状態を開始すると決定する確率を変更するので、上乗せ特化状態が実行される複数回の遊技に亘って特典状態を実行すると決定する確率を変更することができ、ＡＴ状態を継続する期間の延長に対する遊技者の興趣を向上させることができる。

また、本実施形態におけるＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ特化状態を実行している際に、通常上乗せ特化状態の終了後に第１特典状態を含む特典状態が実行されて、通常上乗せ特化状態よりもさらにＡＴ状態を継続する期間が延長されやすくなることに対する期待感を遊技者に与え、ＡＴ状態を継続する期間の延長に対する遊技者の興趣を向上させることができる。さらに、ＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ特化状態を継続して実行セット数を増加させることにより、通常上乗せ特化状態の終了後に第１特典状態を含む特典状態を開始する確率を変更するので、通常上乗せ特化状態を継続させる遊技性に対する遊技者の興趣を向上させることができると共に、上乗せ特化状態における遊技の進行が変化に富み、ＡＴ状態を継続する期間の延長に対する遊技者の興趣を向上させることができる。

ステップＳ２５の処理を実行した後に、ＡＴ状態制御手段２００は、第１特典開始判定処理において１セットの通常上乗せ特化状態の終了後に第１特典状態を開始すると決定したか否かを判定する（Ｓ２６）。この処理において、１セットの通常上乗せ特化状態の終了後に第１特典状態を開始すると決定したと判定した場合に（ＹＥＳ）、ＡＴ状態制御手段２００は、次回のゲームより第１特典状態を開始すると決定して（Ｓ２７）、通常上乗せ特化状態処理を終了する。そして、ＡＴ状態制御手段２００は、次回のゲームより第１特典状態を開始する。

ステップＳ２６の処理において、１セットの通常上乗せ特化状態の終了後に第１特典状態を開始しないと判定した場合に（ＮＯ）、ＡＴ状態制御手段２００は、次回のゲームより次のセットの通常上乗せ特化状態を開始すると決定して（Ｓ２８）、通常上乗せ特化状態処理を終了する。そして、ＡＴ状態制御手段２００は、次回のゲームより次のセットの通常上乗せ特化状態を開始する。

ステップＳ２３の処理において、上乗せ特化状態を継続しないと決定したと判定した場合に（ＮＯ）、ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ特化状態を終了すると判定し、第１初期化フラグをＯＦＦ状態に設定する（Ｓ２９）。ＡＴ状態制御手段２００は、第１初期化フラグをＯＦＦ状態に設定することにより、次に上乗せ特化状態の開始時に上乗せ初期設定処理が必要と判定することができる。なお、ＡＴ状態制御手段２００は、第２特典状態を終了する際にも第１初期化フラグをＯＦＦ状態に設定する。

ステップＳ２９の処理を実行した後に、ＡＴ状態制御手段２００は、今回のゲームにおいて通常上乗せ特化状態及び上乗せ特化状態を終了し、次回のゲームより通常ＡＴ状態を開始すると決定して（Ｓ３０）、通常上乗せ特化状態処理を終了する。そして、ＡＴ状態制御手段２００は、次回のゲームより通常ＡＴ状態を開始する。

＜第１特典状態における制御処理＞
次に、図１２を参照して、本実施形態に係るスロットマシン１において、ＡＴ状態制御手段２００が実行する第１特典状態に係る制御処理の詳細について説明する。図１２は、本実施形態におけるスロットマシン１において、第１特典状態においてＡＴ状態制御手段２００が実行する各制御処理を示すフローチャートである。

まず、ＡＴ状態制御手段２００は、第１特典状態の終了後に第２特典状態を開始するか否かを決定する第２特典開始抽選を実行する（Ｓ４１）。この処理において、ＡＴ状態制御手段２００は、抽選レベルカウンタ１９８Ｄに記憶されている抽選レベルを参照し、状態制御データ記憶手段１９７に格納された図１０に示す第２特典開始抽選テーブルＴ２１〜第２特典開始抽選テーブルＴ２４から抽選レベルに応じた第２特典開始抽選テーブルを取得する。そして、ＡＴ状態制御手段２００は、乱数生成手段１１０から乱数を取得し、取得した乱数と第２特典開始抽選テーブルとを比較して、比較結果に基づいて、第２特典状態を開始するか否かを決定する。

本実施形態のＡＴ状態制御手段２００による初期値抽選では、上述したように、実行セット数が値「２」〜値「４」及び値「６」〜値「９」のいずれかである場合に、抽選レベルが値「０」になる可能性があり、実行セット数が値「５」又は値「１０」である場合に、抽選レベルがもれなく１以上になる。このために、本実施形態のＡＴ状態制御手段２００では、現在までに実行した通常上乗せ特化状態が１セット〜４セット及び６セット〜９セットのいずれかである場合よりも、現在までに実行した通常上乗せ特化状態が５セット又は１０セットである場合の方が、第２特典開始抽選において第１特典状態の終了後に第２特典状態を開始すると決定する確率が高くなるように設定されている。すなわち、本実施形態のＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ特化状態において実行した通常上乗せ特化状態の実行セット数に応じて、第２特典開始抽選において第１特典状態の終了後に第２特典状態を開始すると決定する確率を変更する。

このように、本実施形態におけるＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ特化状態を実行した実行セット数に応じて、第２特典開始抽選において第２特典状態を開始すると決定する確率を変更するので、上乗せ特化状態が実行される複数回の遊技に亘って第２特典状態を実行すると決定する確率を変更することができ、ＡＴ状態を継続する期間の延長に対する遊技者の興趣を向上させることができる。

本実施形態におけるＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ特化状態を実行している際に、通常上乗せ特化状態の終了後に第１特典状態を経て第２特典状態が実行されて、第１特典状態よりもさらにＡＴ状態を継続する期間が延長されやすくなることに対する期待感を遊技者に与え、ＡＴ状態を継続する期間の延長に対する遊技者の興趣を向上させることができる。また、ＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ特化状態を継続して実行セット数を増加することにより、第１特典状態の終了後に第２特典状態を開始する確率を変更するので、通常上乗せ特化状態を継続させる遊技性に対する遊技者の興趣を向上させることができると共に、上乗せ特化状態における遊技の進行が変化に富み、ＡＴ状態を継続する期間の延長に対する遊技者の興趣を向上させることができる。さらに、本実施形態におけるＡＴ状態制御手段２００は、実行セット数が値「１０」である場合に、第２特典開始抽選においてもれなく第２特典状態を開始すると決定するので、上乗せ特化状態において通常上乗せ特化状態を１０セットまで継続させた際に、遊技者に達成感を与えることができる。

ステップＳ４１の処理を実行した後に、ＡＴ状態制御手段２００は、第２特典開始抽選において第２特典状態を開始すると決定したか否かを判定する（Ｓ４２）。この処理において、第２特典状態を開始すると決定したと判定した場合に（ＹＥＳ）、ＡＴ状態制御手段２００は、第１特典状態を終了し、次回のゲームより第２特典状態を開始すると決定して（Ｓ４３）、第１特典状態処理を終了する。そして、ＡＴ状態制御手段２００は、次回のゲームより第２特典状態を開始する。

ステップＳ４２の処理において、第２特典状態を開始しないと決定したと判定した場合に（ＮＯ）、ＡＴ状態制御手段２００は、第１特典延長処理を実行して、ＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａに値「５０」を加算する（Ｓ４４）。

ステップＳ４４の処理を実行した後に、第１特典状態を終了し、次回のゲームより通常上乗せ特化状態を開始すると決定して（Ｓ４５）、通常上乗せ特化状態処理を終了する。そして、ＡＴ状態制御手段２００は、次回のゲームより通常上乗せ特化状態を開始する。

以上のように、本実施形態におけるスロットマシン１は、ステップＳ７及びステップＳ２５の処理により、通常上乗せ特化状態を実行した実行セット数に応じて、第１特典開始判定処理において第１特典状態を開始すると決定する確率を変更するので、上乗せ特化状態が実行される複数回の遊技に亘って１セットの通常上乗せ特化状態の終了後に特典状態を開始すると決定する確率を変更することができ、ＡＴ状態を継続する期間の延長に対する遊技者の興趣をさらに向上させることができる。

また、本実施形態におけるスロットマシン１は、通常上乗せ特化状態を実行している際に、通常上乗せ特化状態の終了後に第１特典状態を含む特典状態が実行されて、通常上乗せ特化状態よりもさらにＡＴ状態を継続する期間が延長されやすくなることに対する期待感を遊技者に与え、ＡＴ状態を継続する期間の延長に対する遊技者の興趣を向上させることができる。さらに、スロットマシン１では、上乗せ特化状態を開始してから第１特典開始判定処理を実行するまでの期間における通常上乗せ特化状態の実行セット数に応じて、その第１特典開始判定処理において通常上乗せ特化状態の終了後に第１特典状態を実行すると決定する確率が変更されるので、上乗せ特化状態における遊技の進行が変化に富み、ＡＴ状態を継続する期間の延長に対する遊技者の興趣を向上させることができる。

３．変形例
なお、本実施形態において、ＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ特化状態における上乗せ継続判定処理において、上乗せ特化状態を継続すると決定した場合に、通常延長処理を実行するように構成されているが、これに限らない。ＡＴ状態制御手段２００は、上乗せ特化状態において、ＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａの記憶値を減算しないので、実質的に、上乗せ特化状態において遊技を実行することによりＡＴ状態が継続される期間を延長することになる。ＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ特化状態において、通常延長処理を実行せずに所定のゲーム数の遊技が実行されることにより、ＡＴ状態が継続される期間を延長したとみなすことができる。従って、ＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ特化状態において、通常延長処理を実行しないように構成されていてもよい。

また、本実施形態におけるスロットマシン１では、特典状態が通常上乗せ特化状態の終了後に開始されるように構成されているが、これに限らず、通常上乗せ特化状態における第１特典開始判定処理において第１特典状態を開始すると決定した場合に、１セットの通常上乗せ特化状態の終了後に、特典状態とは異なる状態を経由してから特典状態を開始するように構成されていてもよい。この場合には、通常上乗せ特化状態と特典状態との間にＡＴ状態制御手段２００により実行される状態として、上乗せ特化状態に含まれる状態と、通常ＡＴ状態に含まれる状態と、非ＡＴ状態に含まれる状態と、のいずれかの状態が設定されていてもよく、複数の状態が設定されていてもよい。

また、本実施形態におけるスロットマシン１では、特典状態が通常上乗せ特化状態よりＡＴ状態を継続する期間が延長されやすいように構成されているが、これに限らず、特典状態が通常上乗せ特化状態よりＡＴ状態を継続する期間が延長されにくく構成されていてもよく、通常上乗せ特化状態と特典状態とにおけるＡＴ状態を継続する期間の延長のされやすさが同程度に構成されていてもよい。

また、本実施形態において、ＡＴ状態制御手段２００は、所定の期間として上乗せ特化状態を開始してから第１特典開始判定処理を実行するまでの期間において通常上乗せ特化状態を実行した実行セット数に応じて、その第１特典開始判定処理において第１特典状態を開始すると決定する確率及び第２特典開始抽選において第２特典状態を開始すると決定する確率を変更するように構成されているが、これに限らず、１回のＡＴ状態において複数回の上乗せ特化状態を実行し、各上乗せ特化状態における通常上乗せ特化状態の実行セット数の合計数に応じて、すなわち、ＡＴ状態を開始してから第１特典開始判定処理を実行するまでの期間における通常上乗せ特化状態の実行セット数に応じて、その第１特典開始判定処理において第１特典状態を開始すると決定する確率及び第２特典状態を開始すると決定する確率を変更するように構成されていてもよい。また、複数回のＡＴ状態における通常上乗せ特化状態の実行セット数に応じて、第１特典状態を開始すると決定する確率及び第２特典状態を開始すると決定する確率を変更するように構成されていてもよい。また、スロットマシン１では、所定の期間として、上乗せ特化状態やＡＴ状態が実行されている遊技期間に限らず、所定の遊技から上乗せ特化状態やＡＴ状態の終了条件とは別に設定された終了条件が成立するまでの所定の期間に実行した通常上乗せ特化状態の実行セット数に応じて、第１特典状態を開始すると決定する確率及び第２特典状態を開始すると決定する確率を変更するように構成されていてもよい。

また、本実施形態におけるスロットマシン１では、第１特典開始判定処理が、１セットの通常上乗せ特化状態における最後の遊技実行時に実行されるように構成されているが、これに限らず、１セットの通常上乗せ特化状態や通常上乗せ特化状態とは異なる状態、例えば第２ＡＴ準備状態、通常ＡＴ状態又は非ＡＴ状態において実行されるように構成されていてもよい。

また、本実施形態におけるスロットマシン１では、通常上乗せ特化状態の実行セット数に応じて、第２特典開始抽選において第２特典状態を実行すると決定する確率が変更されるように構成されているが、これに限らず、所定の期間に第１特典状態を実行した回数に応じて、第２特典開始抽選において第２特典状態を実行すると決定する確率が変更されるように構成されていてもよい。スロットマシン１では、下位の状態と、下位の状態よりＡＴ状態を継続する期間が延長されやすい上位の状態とが設定されており、所定の期間における下位の状態の実行回数に応じて、上位の状態を実行すると決定する確率を変更するように構成されている。

また、スロットマシン１では、下位の状態と、下位の状態より遊技者が獲得できるメダルの枚数が増加しやすいように、下位の状態より遊技者にとって有利な上位の状態が設定されており、所定の期間における下位の状態の実行回数に応じて、上位の状態を実行すると決定する確率を変更するように構成されていてもよい。

また、本実施形態において、ＡＴ状態制御手段２００は、１セットの通常上乗せ特化状態の終了後に第１特典状態を開始可能に構成されているが、これに限らず、１セットの通常上乗せ特化状態の終了後に第１特典状態又は第２特典状態を開始可能に構成されていてもよい。例えば、ＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ特化状態において、上乗せ継続判定処理により上乗せ特化状態を継続すると決定した後に、１セットの通常上乗せ特化状態の終了後に特典状態を開始するか否かを決定する特典開始抽選を実行する。特典開始抽選において特典状態を開始すると決定した場合に、ＡＴ状態制御手段２００は、さらに、第１特典状態及び第２特典状態のどちらを開始するのかを決定する特典種別抽選を実行するように構成されていてもよい。

また、本実施形態において、ＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ特化状態における第１特典開始判定処理において、抽選レベルが値「０」である場合にもれなく第１特典状態を開始しないと決定し、抽選レベルが１以上である場合にもれなく第１特典状態を開始すると決定するように構成されているが、これに限らない。ＡＴ状態制御手段２００は、抽選レベルに応じて第１特典状態を開始すると決定する確率が異なる第１特典開始抽選テーブルを設定し、抽選レベルに応じた第１特典開始抽選テーブルを取得して、乱数と取得した第１特典開始抽選テーブルを比較して、比較結果に基づいて、第１特典状態を開始するか否かを決定する第１特典開始抽選を実行するように構成されていてもよい。また、第１特典開始抽選テーブルは、抽選レベルが値「０」であったとしても第１特典状態を開始すると決定する可能性があり、抽選レベルが１以上であったとしても第１特典状態を開始しないと決定する可能性があるように設定されていてもよい。

また、本実施形態におけるスロットマシン１では、第１特典開始判定処理において第１特典状態を開始すると決定する確率と、第２特典開始抽選において第２特典状態を開始すると決定する確率と、を通常上乗せ特化状態の実行セット数に応じて変更するように構成されているが、これに限らず、通常上乗せ特化状態において実行した遊技回数に応じて変更するように構成されていてもよい。

また、スロットマシン１では、通常上乗せ特化状態の実行セット数が多いほど第１特典開始判定処理において第１特典状態を開始すると決定する確率と、第２特典開始抽選において第２特典状態を開始すると決定する確率とが高くなるように構成されていてもよく、通常上乗せ特化状態の実行セット数が多いほど第１特典開始判定処理において第１特典状態を開始すると決定する確率と、第２特典開始抽選において第２特典状態を開始すると決定する確率とが低くなるように構成されていてもよい。また、通常上乗せ特化状態の実行セット数が多いほど第１特典開始判定処理において第１特典状態を開始すると決定する確率が高くなり、第２特典開始抽選において第２特典状態を開始すると決定する確率が低くなるように、通常上乗せ特化状態の実行セット数に応じて変更されるそれぞれの確率の変更方法が異なるように構成されていてもよい。

また、本実施形態におけるスロットマシン１では、通常上乗せ特化状態において５ゲームを１セットとして設定しているが、これに限らず、１ゲームや１０ゲーム等、他のゲーム数を１セットとして設定してもよい。１ゲームを１セットとして設定された場合には、ＡＴ状態制御手段２００は、通常上乗せ特化状態における遊技が１回実行されるごとに、上乗せ継続判定処理を実行し、上乗せ継続判定処理において上乗せ特化状態を継続すると決定した場合にＡＴ状態終了判定カウンタ１９８Ａに上乗せを行うように構成されていてもよい。

また、スロットマシン１では、通常上乗せ特化状態において、予め設定された回数のゲームが実行された後に、毎回の遊技が実行される都度現在のセットの通常上乗せ特化状態を継続するか否かを決定する通常上乗せ継続抽選を実行し、通常上乗せ継続抽選において通常上乗せ特化状態を継続しないと決定するまでを１セットとして設定されていてもよい。

また、本実施形態におけるスロットマシン１では、上乗せ特化状態において、１セットの通常上乗せ特化状態を開始する都度通常上乗せ実行カウンタ１９８Ｅに値「１」を加算するように構成されているが、これに限らず、上乗せ特化状態の開始時に、通常上乗せ実行カウンタ１９８Ｅに値「１０」をセットし、１セットの通常上乗せ特化状態を開始する都度通常上乗せ実行カウンタ１９８Ｅから値「１」を減算するように通常上乗せ実行カウンタ１９８Ｅから値を減算するように構成されていてもよく、通常上乗せ実行カウンタ１９８Ｅの記憶値を乗算又は除算することにより更新するように構成されてもよい。

また、本実施形態におけるスロットマシン１では、第１特典状態において第２特典開始抽選が実行されるように構成されているが、これに限らず、通常上乗せ特化状態において、第１特典開始判定処理の実行後に第２特典開始抽選が実行されるように構成されていてもよい。

また、本実施形態におけるスロットマシン１では、第１特典状態において１回の遊技が実行された場合に、第１特典状態が終了されるように構成されているが、これに限らず、第１特典状態において、内部抽選により当選エリア「レア役」や当選エリア「レアリプレイ」に当選した場合に、次回のゲームも第１特典状態を継続し、その遊技の終了後に第１特典状態を終了するように構成されていてもよい。これにより、スロットマシン１は、内部抽選により当選エリア「レア役」や当選エリア「レアリプレイ」に当選して遊技者に有利な制御が実行されると期待感を与えながらも、有利な制御が実行されずに第１特典状態を終了することにより遊技者に損失感を与える虞を防ぐことができる。

また、本実施形態におけるスロットマシン１では、通常上乗せ特化状態における第１特典開始判定処理において、通常上乗せ特化状態の終了後に第１特典状態を開始すると決定するように構成されているが、これに限らず、通常上乗せ特化状態における上乗せ継続判定処理において、上乗せ特化状態を継続すると決定した場合にもれなく通常上乗せ特化状態の終了後に第１特典状態を開始するように構成されていてもよい。

また、本実施形態におけるスロットマシン１では、通常上乗せ特化状態又は第２特典状態から同一の通常ＡＴ状態に移行するように構成されているが、これに限らず、通常上乗せ特化状態の終了後に開始された通常ＡＴ状態と第２特典状態の終了後に開始された通常ＡＴ状態とにおいて、演出制御手段１８０による演出制御を異ならせて、演出装置３００に実行させる演出が異なるように構成されていてもよい。これにより、本実施形態におけるスロットマシン１では、第２特典状態において、ＡＴ状態を継続する期間を延長させたことに対する遊技者の達成感を向上させ、ＡＴ状態を継続する期間の延長に対する遊技者の興趣を向上させることができる。

また、本実施形態において、リール制御手段１３０は、ＣＢ作動中でのリール停止制御において小役をボーナスとリプレイとに優先して有効ラインＬ１上に表示するように構成されているが、これに限らず、小役、リプレイ、ボーナスの優先順位については、予め設定されていればよい。

また、本実施形態において、スロットマシン１は、ＣＢの作動中においてストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３の打順及び押下タイミングによらずベルを入賞可能に構成されているが、これに限定されない。ベルの入賞図柄組合せは、ＣＢの非作動時においてストップボタンＢ１〜ストップボタンＢ３の打順及び押下タイミングによらず入賞可能に構成されていればよく、ＣＢの作動時にあってはストップスイッチ２４０が停止操作を検出してから７５ｍｓ以内に停止するように制御されるリールに対応するストップボタンの押下タイミングが適切な場合にのみ入賞するように構成されていればよい。このように構成された場合、スロットマシン１は、ＣＢ作動中においては、ベルと、第２規定投入数における配当がベルと同一の払出数に設定された特別小役と、に入賞可能に構成されていればよい。なお、特別小役の配当は、第２規定投入数における配当がベルと同一の払出数に設定されていればよく、第１規定投入数における配当については、ベルと異なる払出数に設定されていてもよい。また、特別小役は、非ボーナス状態における内部抽選で当選可能に構成される必要がある。

また、本実施形態において、スロットマシン１は、制御基板としての遊技制御手段１００を有するように構成されているが、これに限らず、例えば制御基板として主制御基板と副制御基板とを有するように構成されていてもよい。このように構成された場合、スロットマシン１は、内部抽選等の遊技の進行に係る抽選処理やリール制御を実行する各制御手段を主制御基板に有し、演出に係る制御処理として、いわゆるＡＴの当否やＡＴに関する抽選を含む制御処理を実行する各制御手段を副制御基板に有するようにしてもよい。また、ＡＴの当否やＡＴに関する抽選を含む制御処理に関しては、主制御基板を構成する制御手段が実行し、演出に関する制御処理に関しては、副制御基板を構成する制御手段が実行するように構成してもよい。

１…スロットマシン（遊技機）：１２０…内部抽選手段：１３０…リール制御手段：１４０…入賞判定手段：１７０…遊技状態移行制御手段：１８０…演出制御手段：２００…アシストタイム状態制御手段：２３０…スタートスイッチ：２４０…ストップスイッチ：Ｌ１…有効ライン：Ｒ１…第１リール：Ｒ２…第２リール：Ｒ３…第３リール

Claims (2)

1. 外周面に複数種類の図柄が配列されている複数のリールと、
   遊技者による開始操作を検出するスタートスイッチと、
   小役及びリプレイを含む複数種類の役の当否を決定する内部抽選を行う内部抽選手段と、
   前記複数のリールに対応して設けられ、各リールを停止させるための停止操作を検出するストップスイッチと、
   前記スタートスイッチによる前記開始操作の検出に基づいて、前記複数のリールを回転させ、前記ストップスイッチによる前記停止操作の検出及び前記内部抽選手段により決定された前記内部抽選の結果に基づいて、回転中の前記リールを停止させるリール停止制御を行うリール制御手段と、
   前記複数のリールが停止した状態で、役ごとに予め定められた入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたことに基づいて、役が入賞したと判定する入賞判定手段と、
   特定役の入賞を補助する入賞補助制御が実行されるアシストタイム状態と、前記入賞補助制御が実行されない非アシストタイム状態と、の間での移行に係る制御を行うアシストタイム状態制御手段と、を備え、
   前記アシストタイム状態は、
   通常アシストタイム状態と、
   前記通常アシストタイム状態よりも前記アシストタイム状態を継続する期間が延長されやすいとともに互いに異なる複数の特定アシストタイム状態と、を含み、
   前記アシストタイム状態制御手段は、
   前記特定アシストタイム状態のうち、一の特定アシストタイム状態の実行回数に応じて、前記特定アシストタイム状態のうち、他の特定アシストタイム状態を実行すると決定する確率を変更する、
   ことを特徴とする遊技機。
2. 前記他の特定アシストタイム状態は、前記一の特定アシストタイム状態より前記アシストタイム状態を継続する期間が延長されやすい特定アシストタイム状態であり、
   前記アシストタイム状態制御手段は、
   前記一の特定アシストタイム状態において、前記一の特定アシストタイム状態の終了後に前記他の特定アシストタイム状態を実行するか否かを決定する実行判定を実行し、
   所定の期間における前記一の特定アシストタイム状態の実行回数に応じて、前記実行判定において、前記他の特定アシストタイム状態を実行すると決定する確率を変更する、
   ことを特徴とする請求項１に記載の遊技機。

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