JP2018047083A - 眼科検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドライアイのタイプ評価の信頼性向上を図る。
【解決手段】眼科検査装置1は、破壊領域特定部41と、情報取得部42と、評価処理部43とを含む。破壊領域特定部は、被検眼の角膜上の涙液の動態を表す時系列画像に含まれる複数の画像のそれぞれを解析することにより、この複数の画像のそれぞれにおける涙液の破壊領域を特定する。評価情報取得部42は、破壊領域特定部による特定の結果に基づいて、破壊領域のサイズ情報、形状情報、位置情報、及び、開瞼から破壊発現までの経過時間を表す時間情報のうちの少なくとも2つの情報を取得する。評価処理部は、情報取得部により取得された少なくとも2つの情報に基づいて、被検眼のドライアイのタイプを評価する。
【選択図】図1

Description

この発明は、眼科検査装置に関する。
近年、コンピュータ作業(VDT作業)による眼の酷使、冷暖房による空気の乾燥、コンタクトレンズの装着などにより、ドライアイ患者が増加している。ドライアイには様々なタイプがあり、それを評価(特定、推定、分類等)するための技術が各種提案されている(例えば、特許文献1〜8を参照)。
特開2011−156030号公報 特開平11−267102号公報 特開2006−314651号公報 特開2007−209370号公報 特開2015−91322号公報 特表2010−530282号公報 特開2015−43929号公報 特開2013−212363号公報
ドライアイのタイプを評価するための従来の典型的な技術は、涙液の動態(破壊、移動等)に基づくものであるが、油層と液層(分泌型ムチン及び膜型ムチンを含む)とからなる涙液の動態は極めて複雑であること、そしていずれの従来技術も非常に限定的なパラメータで評価を行っていることを鑑みると、その信頼性は十分とは言い難い。
この発明の目的は、ドライアイのタイプ評価の信頼性向上を図ることにある。
例示的な実施形態において、眼科検査装置は、被検眼の角膜上の涙液の動態を表す時系列画像を受け付ける受付部と、前記時系列画像に含まれる複数の画像のそれぞれを解析することにより、前記複数の画像のそれぞれにおける前記涙液の破壊領域を特定する破壊領域特定部と、前記破壊領域特定部による特定の結果に基づいて、破壊領域のサイズ情報、形状情報、位置情報、及び、開瞼から破壊発現までの経過時間を表す時間情報のうちの少なくとも2つの情報を取得する情報取得部と、前記少なくとも2つの情報に基づいて、前記被検眼のドライアイのタイプを評価する評価処理部とを備える。
他の例示的な実施形態において、眼科検査装置は、被検眼を繰り返し撮影することにより、角膜上の涙液の動態を表す時系列画像を収集する画像収集部と、前記時系列画像に含まれる複数の画像のそれぞれを解析することにより、前記複数の画像のそれぞれにおける前記涙液の破壊領域を特定する破壊領域特定部と、前記破壊領域特定部による特定の結果に基づいて、破壊領域のサイズ情報、形状情報、位置情報、及び、開瞼から破壊発現までの経過時間を表す時間情報のうちの少なくとも2つの情報を取得する情報取得部と、前記少なくとも2つの情報に基づいて、前記被検眼のドライアイのタイプを評価する評価処理部とを備える。
実施形態の眼科検査装置によれば、ドライアイのタイプ評価の信頼性向上を図ることが可能である。
例示的な眼科検査装置の構成を表す概略図。 例示的な眼科検査装置の構成を説明するための概略図。 例示的な眼科検査装置の構成を説明するための概略図。 例示的な眼科検査装置の構成を表す概略図。 例示的な眼科検査装置の構成を表す概略図。 例示的な眼科検査装置の動作を表すフローチャート。 例示的な眼科検査装置の動作を説明するための概略図。 例示的な眼科検査装置の動作を説明するための概略図。 例示的な眼科検査装置の動作を説明するための概略図。 例示的な眼科検査装置の動作を説明するための概略図。 例示的な眼科検査装置の動作を説明するための概略図。 例示的な眼科検査装置の動作を説明するための概略図。 例示的な眼科検査装置の動作を説明するための概略図。 例示的な眼科検査装置の動作を説明するための概略図。 例示的な眼科検査装置の構成を表す概略図。
この発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この明細書で引用する文献の記載内容や他の公知技術を実施形態に援用することができる。
実施形態の眼科検査装置は、被検眼の角膜上の涙液の動態を表す時系列画像に基づいてドライアイのタイプの評価を行う。
時系列画像は、異なる時刻に取得された画像群を含み、典型的には、所定のフレームレートの動画撮影で得られたフレーム群、又は、所定の時間間隔で前眼部を繰り返し撮影して得られた静止画像群であってよい。また、時系列画像は、任意のモダリティにより取得された画像であり、典型的には正面画像の群又はOCT画像の群であってよい。
正面画像の例として、スリットランプ顕微鏡等で得られた前眼部像がある。正面画像は、例えば、フルオレセイン、ローズベンガル、リサミングリーン等の色素を利用して得られた画像や、涙液の層(例えば油層)の表面反射と裏面反射とによる干渉模様を表す画像であってよい。
OCT画像は、光コヒーレンストモグラフィ(OCT)を用いて前眼部をスキャンすることにより得られる画像であり、典型的には3次元スキャン(ラスタースキャン等)により得られる3次元画像であってよい。
実施形態の眼科検査装置は、このような時系列画像に含まれる複数の画像(時系列画像の一部又は全部)のそれぞれを解析して涙液の破壊領域を特定し、所定の情報を求める。所定の情報は、例えば、次の4つの情報のうちの少なくとも2つを含む:破壊領域のサイズを表す情報(サイズ情報);破壊領域の形状を表す情報(形状情報);破壊領域の位置を表す情報(位置情報);開瞼から破壊発現までの経過時間を表す情報(時間情報)。ここで、「破壊発現」は、涙液の破壊の発生に限定されず、所定の態様の破壊の発生などでもよい。また、「破壊発現」は、単一の時刻に限定されず、期間であってもよい。
そして、実施形態の眼科検査装置は、求められた所定の情報に基づいて、被検眼のドライアイのタイプを評価する。つまり、実施形態は、破壊領域の特性から涙液の動態を推定し、それによってドライアイのタイプを評価するものである。実施形態により評価されるドライアイのタイプ(つまり涙液の破壊領域のパターン)は任意であり、典型的には、スポット(Spot)タイプ、ライン(Line)タイプ、エリア(Area)タイプ、ランダム(Random)タイプ、ディンプル(Dimple)タイプなどがある。これらタイプの詳細については後述する。
実施形態の眼科検査装置は、被検眼を撮影する機能(時系列画像を収集する機能)を備えていてよい。この機能に加えて、又は、この機能に代えて、実施形態の眼科検査装置は、他の装置、記録媒体等から時系列画像を取得する機能(時系列画像を受け付ける機能)を備えていてよい。
時系列画像を収集する機能は、例えば、スリットランプ顕微鏡の機能を提供するための公知の構成や、OCT装置の機能を提供するための公知の構成などによって実現される(画像収集部)。
スリットランプ顕微鏡としての構成は、例えば、被検眼に照明光を投射する照明光学系と、前眼部からの照明光の戻り光をイメージセンサで検出する撮影光学系とを含む。照明光学系は、スリット光を投射可能であり、スリット幅を変更するための機構を備える。更に、照明光学系と撮影光学系との相対的な位置(双方の光軸の相対的な向き)を変更するための機構が設けられる。また、イメージセンサにより得られた画像を処理するデータ処理系や、各種制御を行う制御系が設けられる。
OCT装置としての構成は、例えば、OCTを実行するための光学系や駆動系や制御系やデータ処理系を含む。典型的な実施形態では、フーリエドメインOCTを適用することができる。
フーリエドメインOCTには、スペクトラルドメインOCTと、スウェプトソースOCTとが含まれる。スペクトラルドメインOCTは、広帯域の低コヒーレンス光源と分光器とを用いて、干渉光のスペクトルを空間分割で取得し、それをフーリエ変換することによって被検眼を画像化する手法である。スウェプトソースOCTは、波長掃引光源(波長可変光源)と光検出器(バランスドフォトダイオード等)とを用いて、干渉光のスペクトルを時分割で取得し、それをフーリエ変換することによって被検眼を画像化する手法である。OCTの手法はフーリエドメインOCTには限定されず、タイムドメインOCTやアンファスOCTでもよい。
時系列画像を受け付ける機能は、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット、専用線等の通信回線を介して他の装置(画像アーカイビングシステム、スリットランプ顕微鏡、OCT装置等)から時系列画像を受信するための通信デバイスや、記録媒体からデータを読み取るためのデータリーダなどによって実現される(画像受付部)。
実施形態の眼科検査装置における処理機能(演算機能、データ処理機能、画像処理機能、制御機能等)は、例えば、プロセッサ、記憶装置等のハードウェアと、演算プログラム、画像処理プログラム、制御プログラム等のソフトウェアとが協働することによって実現される。なお、ハードウェアの一部は、眼科検査装置と通信可能な外部装置に設けられていてよい。また、ソフトウェアの少なくとも一部は、眼科検査装置に予め格納されてよく、及び/又は、外部装置に予め格納されてよい。
〈第1実施形態〉
〈構成〉
眼科検査装置の例示的な実施形態を説明する。本実施形態では、時系列画像を収集する機能(画像収集部)を備えた眼科検査装置について説明する。なお、図示は省略するが、本実施形態の眼科検査装置は、時系列画像を受け付ける機能(画像受付部)を備えていてもよい。
本実施形態の眼科検査装置の構成の例を図1〜図4に示す。眼科検査装置1は、被検眼を繰り返し撮影することにより時系列画像を収集し、この時系列画像に含まれる複数の画像のそれぞれを解析して涙液の破壊領域を特定し、この破壊領域のサイズ情報、形状情報、位置情報、及び、開瞼から破壊発現までの経過時間を表す時間情報のうちの少なくとも2つの情報を取得し、取得された情報に基づいてドライアイのタイプを評価する。
眼科検査装置1は、時系列画像やそれから得られる情報を表示デバイス2に表示することができる。時系列画像から得られる情報の例として、ドライアイのタイプの評価結果、涙液の厚み分布(厚みマップ)などがある。表示デバイス2は眼科検査装置1の一部であってもよいし、眼科検査装置1に接続された外部装置であってもよい。
眼科検査装置1は、制御部10と、記憶部20と、画像収集部30と、データ処理部40と、操作部50とを含む。
〈制御部10〉
制御部10は、眼科検査装置1の各部を制御する。制御部10はプロセッサを含む。「プロセッサ」は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、プログラマブル論理デバイス(例えば、SPLD(Simple Programmable Logic Device)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array))等の回路を意味する。制御部10は、例えば、記憶回路や記憶装置(記憶部20、外部装置等)に格納されているプログラムを読み出し実行することで、実施形態に係る機能を実現することができる。
また、制御部10は、LAN、インターネット、専用線等の通信回線を介してデータの送受信を行うための通信デバイスを含んでよい。
〈表示制御部11〉
制御部10は表示制御部11を含む。表示制御部11は、表示デバイス2に情報を表示するための制御を実行する。表示制御部11は、表示デバイス2に表示される情報に関する処理(生成、加工、合成等)を行うことができる。表示制御部11と他の要素(制御部10の他の要素、データ処理部40等)との連係によって当該処理を実行するように構成してもよい。
〈記憶部20〉
記憶部20には各種情報が記憶される。本例においては、評価基準情報21が予め記憶される。なお、評価基準情報21は、外部装置に格納されてもよい。
〈評価基準情報21〉
評価基準情報21は、後述の評価処理部43がドライアイのタイプを評価するために参照される情報であり、ドライアイの1以上のタイプのそれぞれに関する評価基準を含む。なお、ドライアイのタイプの評価は、評価基準情報21を参照して行われる必要はなく、例えば、評価基準情報21を参照せずに評価の一部又は全部を行うことや、評価基準情報21を参照して評価の一部又は全部を行うことが可能である。
評価基準情報21の例を図2Aに示す。本例の評価基準情報21は、ドライアイのタイプとして、涙液の破壊領域のパターンを含む。この破壊領域パターンには、「Area」、「Spot」、「Line」、「Dimple」及び「Random」の5つの典型的タイプが設けられている。なお、破壊領域パターンはこれらに限定されるものではなく、また、ドライアイのタイプは破壊領域パターンに限定されるものではない。
更に、本例の評価基準情報21には、これら破壊領域パターンの評価項目として、「開瞼からの経過時間」項目、「サイズ・形状」項目、及び、破壊領域の位置を表す「位置」項目が設けられている。「開瞼からの経過時間」項目は、開瞼から涙液破壊の発現までの経過時間を表し、例えば、経過時間に関する閾値、範囲等の評価基準を含む。「サイズ・形状」項目は、破壊領域のサイズ及び形状を表し、例えば、サイズに関する閾値、範囲等の評価基準や、形状に関する閾値、範囲等の評価基準を含む。「位置」項目は、角膜上における破壊領域の位置を表し、例えば、位置に関する閾値、範囲等の評価基準を含む。なお、評価項目はこれらに限定されず、例えば破壊領域の伸展速度など、公知の評価項目及び/又は新たに得られた評価項目が評価基準情報21に含まれていてもよい。
図2Aに例示した5つの破壊領域パターンについて説明する。まず、「Area」タイプは、涙液が極端に少ない被検眼に見られる破壊領域パターンであり、高度の角膜上皮障害を伴うおそれがある。このタイプでは、水が極端に不足しているため、油層の伸展も水の移動も発生せず、開瞼(瞬目の終了)の直後から破壊領域が広い範囲に涙液の破壊が見られる。換言すると、このタイプでは、開瞼の直後においても涙液層が形成されない。このタイプの被検眼には、涙点プラグ等を用いた治療が行われる。
このような「Area」タイプに対し、例えば次のような評価基準が設けられる。まず、「開瞼からの経過時間」項目には、「開瞼直後でも涙液層が形成されない」ことが評価基準として設けられる。図2Bに示すように、開瞼時をT=0(秒)とすると、「Area」タイプに関する評価は、「開瞼直後」のタイミングとして予め設定された時刻T=T又はその近傍時刻(T≒T)に涙液層が形成されているか否か判断することによって行われる。また、「サイズ・形状」項目には、破壊領域の形状が「点状」であることが評価基準として設けられ、例えば、サイズに関する閾値(上限値等)や、形状に関する閾値(円形度の下限値等)が含まれている。更に、「位置」項目には、角膜上の「広範囲」に破壊領域が生じることが評価基準として設けられ、例えば、範囲に関する閾値(下限値等)が含まれている。まとめると、「Area」タイプでは、開瞼直後において、角膜上の広範囲に点状の破壊領域が発生する。
「Spot」タイプは、開瞼直後に見られる特徴的な類円形の涙液破壊であり、典型的には、膜型ムチンの障害による角膜上皮の水濡れ性の低下に起因する。このタイプは、涙液層の形成過程における水分塗りつけ過程で破壊領域が発現するものであり、開瞼直後の円形の涙液破壊として検出される。このタイプは、水濡れ性低下型ドライアイ、BUT短縮形ドライアイなどと呼ばれる。ここで、「BUT」は、Breakup Time(涙液破壊時間)を意味する。このタイプでは、点眼薬の継続的投与によって改善を図るのが一般的である。
このような「Spot」タイプに対し、例えば次のような評価基準が設けられる。まず、「開瞼からの経過時間」項目には、「開瞼の直後」が評価基準として設けられる。図2Bに示すように、開瞼時をT=0(秒)とすると、「Spot」タイプに関する評価は、「開瞼直後」のタイミングとして予め設定された時刻T=T又はその近傍時刻(T≒T)に行われる。ここで、図2Aに示すように、「Spot」タイプに関する評価時刻Tは、「Area」タイプに関する評価時刻Tよりも後であってよい。逆に、「Spot」タイプに関する評価時刻Tは、「Area」タイプに関する評価時刻Tよりも前であってもよい。或いは、これら評価時刻T及びTは等しくてもよい。また、「サイズ・形状」項目には、破壊領域のサイズ・形状が「大きな円形」であることが評価基準として設けられ、例えば、サイズに関する閾値(下限値等)や、形状に関する閾値(円形度の下限値等)が含まれている。更に、「位置」項目には、角膜上の「広範囲」に破壊領域が生じることが評価基準として設けられ、例えば、範囲に関する閾値(下限値等)が含まれている。まとめると、「Spot」タイプでは、開瞼直後において、角膜上の広範囲に大きな円形状の破壊領域が発生する。また、このタイプでは、破壊領域が急速に拡大することが知られている。
「Line」タイプは、油層の伸展に伴って水が移動する途中で発現する涙液破壊であり、典型的には、軽度〜中等度の涙液(水分)の減少に起因する。中等度の涙液減少が生じている場合には、水が上方に移動している途中の段階で、下部に涙液破壊が発現することが多い。このタイプでは、点眼薬の効果が期待される。
このような「Line」タイプに対し、例えば次のような評価基準が設けられる。まず、「開瞼からの経過時間」項目には、「油層の上方伸展に伴う水分の上方移動の途中」が評価基準として設けられる。図2Bに示すように、開瞼時をT=0(秒)とすると、「Line」タイプに関する評価は、油層の上方伸展に伴う水分の上方移動が開始されるタイミングとして予め設定された時刻T以降(T≧T)に行われる。また、「サイズ・形状」項目には、破壊領域の形状が「上下に延びる平行線状」であることが評価基準として設けられ、例えば、形状に関する閾値(直線度の下限値等)や、上下方向に対する破壊領域の向きの範囲や、複数の破壊領域の平行度の閾値(下限値)が含まれている。更に、「位置」項目には、角膜上の「下部」(下瞼に近い領域)に破壊領域が生じることが評価基準として設けられ、例えば、画像フレーム中の範囲(下部に相当する範囲)や、所定部位に対する相対位置の範囲が含まれている。まとめると、「Line」タイプでは、油層の上方伸展に伴う水分の上方移動の途中において、上下に延びる平行線状の破壊領域が下部に発生する。
「Dimple」タイプは、被検眼に投与されたフルオレセイン等の色素が上方に移動している途中で様々な位置に発現する涙液破壊であり、円形、線状、面状等の不定的な破壊形状を呈する。
このような「Dimple」タイプに対し、例えば次のような評価基準が設けられる。まず、「開瞼からの経過時間」項目には、「色素の上方移動の途中」が評価基準として設けられる。図2Bに示すように、開瞼時をT=0(秒)とすると、「Dimple」タイプに関する評価は、色素の上方移動が開始されるタイミングとして予め設定された時刻T以降(T≧T)に行われる。また、「サイズ・形状」項目には、破壊領域の形状が「多様(円形、線状、面状)」であることが評価基準として設けられ、例えば、円形度の閾値(下限値等)や、直線度の閾値(下限値等)が含まれている。更に、「位置」項目には、角膜上の「上部」(上瞼に近い領域)に破壊領域が生じることが評価基準として設けられ、例えば、画像フレーム中の範囲(上部に相当する範囲)や、所定部位に対する相対位置の範囲が含まれている。まとめると、「Dimple」タイプでは、色素の上方移動の途中において、不定的な形状の破壊領域が上部に発生する。また、このタイプでは、破壊領域が急速に拡大することが知られている。
「Random」タイプは、油層(又は色素)が上方に伸展した後に様々な位置に発現する涙液破壊であり、円形、線状、面状等の不定的な破壊形状を呈する。このタイプは最も軽症なドライアイであり、点眼薬が有効である。また、このタイプは、瞬目ごとに変化する蒸発亢進型ドライアイに多いことが知られている。
このような「Random」タイプに対し、例えば次のような評価基準が設けられる。まず、「開瞼からの経過時間」項目には、「油層の上方伸展の完了後」が評価基準として設けられる。図2Bに示すように、開瞼時をT=0(秒)とすると、「Random」タイプに関する評価は、油層の上方伸展が完了したタイミングとして予め設定された時刻T以降(T≧T)に行われる。また、「サイズ・形状」項目には、破壊領域の形状が「多様(円形、線状、面状)」であることが評価基準として設けられ、例えば、円形度の閾値(下限値等)や、直線度の閾値(下限値等)が含まれている。更に、「位置」項目には、角膜上の「広範囲」に破壊領域が生じることが評価基準として設けられ、例えば、範囲に関する閾値(下限値等)が含まれている。まとめると、「Random」タイプでは、油層の上方伸展が完了した後に、不定的な形状の破壊領域が広範囲に発生する。
なお、図2Bに示すように、新たな瞬目が発生したとき、その後の開瞼と同時に時刻Tをゼロにリセットすることができる。瞬目については、例えば、メトロノーム等を用いて被検者に指示を出すことにより所定間隔でこれを行わせるようにしてもよいし、リアルタイムで取得される前眼部の観察画像等を解析してこれを検知してもよい。或いは、収集された時系列画像を解析して瞬目中の画像を特定することができる。また、時刻のリセットを行う代わりに、開瞼に対応する時刻と任意の画像の取得時刻との差分を算出するによって経過時間を算出してもよい。
〈画像収集部30〉
画像収集部30は、被検眼を繰り返し撮影することにより、角膜上の涙液の動態を表す時系列画像を収集する。時系列画像を収集するためのモダリティは任意であってよく、典型的には、正面画像収集部やOCT画像収集部を含んでいてよい。
正面画像収集部は、前眼部(角膜等)の正面画像を取得するよう構成され、一連の正面画像(正面画像群)からなる時系列画像を収集する。正面画像収集部は、例えば、従来のデジタルスリットランプ顕微鏡と同様の構成を備える。
OCT画像収集部は、前眼部(角膜等)のOCT画像を取得するよう構成され、一連の3次元画像(3次元画像群)からなる時系列画像を収集する。OCT画像収集部は、例えばスペクトラルドメインOCT又はスウェプトソースOCTを利用した計測を実行するための構成を含む。この構成には、従来と同様に、光学系、駆動系、データ収集システム(DAQ)、制御系、画像形成部(プロセッサ)などが含まれる。この光学系は、例えば、干渉光学系と光スキャナと光検出器とを含む。干渉光学系は、光源から出力された光を測定光と参照光とに分割し、この測定光を被検眼に投射し、被検眼からの測定光の戻り光を参照光と重ね合わせて干渉光を生成する。光スキャナは、ガルバノスキャナ等を含み、測定光を偏向する。光検出器は、干渉光学系により生成された干渉光(のスペクトル)を検出する。OCT画像収集部は、前眼部の3次元領域(角膜を含む)を反復的にスキャンする。そのときのスキャンモードは、例えば、反復的なラスタースキャン(3次元スキャン)である。
画像形成部は、前眼部の3次元領域の反復的スキャンによって収集された一連の3次元データセットに基づき、一連の3次元画像を形成する。この処理は、例えば従来のOCT技術と同様に、ノイズ除去(ノイズ低減)、フィルタ処理、FFT(Fast Fourier Transform)などを含む。各3次元画像は、例えば、スタックデータ又はボリュームデータとして構築される。
画像形成部は、3次元画像にレンダリングを施すことで、Bモード画像(縦断面像、軸方向断面像)、Cモード画像(横断面像、水平断面像)、プロジェクション画像、シャドウグラムなどを形成することができる。Bモード画像やCモード画像のような任意断面の画像は、指定された断面上の画素(ピクセル、ボクセル)を3次元画像から選択することにより形成される。プロジェクション画像は、3次元画像を所定方向(Z方向、深さ方向、Aスキャン方向)に投影することによって形成される。シャドウグラムは、3次元画像の一部(例えば特定層に相当する部分データ)を所定方向に投影することによって形成される。Cモード画像、プロジェクション画像、シャドウグラムのような、被検眼の正面側を視点とする画像を、正面画像として利用することも可能である。
正面画像収集部及びOCT画像収集部の双方が設けられている場合、正面画像と3次元画像とのレジストレーションを行うことができる。レジストレーションは、例えば、双方の画像から特徴部位(角膜頂点、瞳孔、瞳孔中心、瞳孔重心、虹彩、虹彩中心、虹彩重心等)を検出する処理と、双方の特徴部位を基準として双方の画像を位置合わせする処理とを通じて行うことができる。
〈データ処理部40〉
データ処理部40は、各種のデータ処理を行う。例えば、データ処理部40は、画像処理や画像解析を行う。データ処理部40は、破壊領域特定部41と、評価情報取得部42と、評価処理部43と、分布情報取得部44とを含む。
〈破壊領域特定部41〉
破壊領域特定部41は、画像収集部30により収集された時系列画像に含まれる複数の画像のそれぞれを解析することにより、この複数の画像のそれぞれにおける涙液の破壊領域を特定する。
ここで、解析される複数の画像は、時系列画像を構成する画像群(一連の正面画像、一連の3次元画像など)の一部でもよいし全てでもよい。画像群の一部のみを解析する場合の例として、瞬目中に取得された画像が予め特定されており、それ(それら)以外の画像のみを解析する場合がある。
破壊領域特定部41が実行する処理は、例えば、画像収集部30により収集された時系列画像の種類に応じて異なる。以下、典型的な例として、一連の正面画像が取得された場合と、一連の3次元画像(OCT画像群)が取得された場合とを説明する。
時系列画像として一連の正面画像が取得された場合に破壊領域特定部41が実行する処理の例を説明する。一連の正面画像は、例えば、所定の時間間隔(フレームレートの逆数など)で前眼部を繰り返し撮影することにより得られた時系列画像(動画像等)である。撮影反復回数や撮影時間は任意である。
破壊領域特定部41は、一連の正面画像の少なくとも一部である複数の正面画像のそれぞれに対して、例えば次のような処理を施す。まず、正面画像がグレースケール画像(白黒画像)でない場合(例えば、正面画像がフルオレセイン蛍光造影画像の場合)、破壊領域特定部41は、この正面画像をグレースケール画像に変換する。この変換処理は、例えば、公知の画像処理ソフトウェアや、既定のルックアップテーブルを用いて行われる。
次に、破壊領域特定部41は、このグレースケール画像の画素値(輝度値)に基づいて、破壊領域を特定するための解析の対象となる範囲を特定する。この処理は、例えば、画素値の閾値処理を含む。この閾値処理では、1以上の閾値が用いられる。
なお、一般に、輝度の減少(又は増加)が涙液の破壊によるものか、或いは照明のムラによるものかを自動で判別することは容易ではない。そこで、この自動判別のための工夫を施すことができる。例えば、閾値に関する工夫を行うことができる。また、角膜に投射された照明光の向きに基づいて画像フレームの部分ごとに重み付けや輝度補正を施すことができる。その例として、角膜に対して正面から照明光が投射された場合、画像フレームの周辺部分の輝度を高めるように重み付けや補正を施すことができる。或いは、グレースケール画像(又はグレースケール変換の前の画像)を表示し、範囲指定や重み付けや補正を手動で行ってもよい。或いは、角膜表面形状に応じた形状の光源(面光源、拡散板等)や、角膜表面形状に応じて立体的に配置された複数の光源を、照明光源として用いることにより、照明のムラを低減することも可能である。
解析対象範囲を特定した後、破壊領域特定部41は、所定の閾値を用いて解析対象範囲を二値化することにより破壊領域を特定する。破壊領域特定部41は、特定された破壊領域に対してラベリング処理を行う。それにより、特定された破壊領域の全体に含まれる1以上の連結領域が特定される。1以上の連結領域も同じく破壊領域と呼ぶことにする。このようなラベリング処理によって、この正面画像に描出された1以上の破壊領域が、互いに識別可能に特定される。
破壊領域特定部41は、以上のような処理を、一連の正面画像に含まれる複数の正面画像のそれぞれについて実行する。それにより、この複数の正面画像のそれぞれに描出された1以上の破壊領域が特定される。また、ラベリング処理により、異なる正面画像に描出された破壊領域を対応付けることができ、その破壊領域の経時変化を把握することが可能になる。
他の処理例において、破壊領域特定部41は、正面画像の画素値又はグレースケール画像の輝度値(蛍光強度等)に応じた擬似カラーマップを作成することができる。更に、破壊領域特定部41は、(涙液層の厚みを反映した)色相値に基づき疑似カラーマップを二値化することにより、破壊領域を特定することができる。
時系列画像として一連の3次元画像(OCT画像群)が取得された場合に破壊領域特定部41が実行する処理の例を説明する。一連の3次元画像は、例えば、所定の時間間隔(スキャン反復間隔)で前眼部のOCTスキャンを繰り返すことにより得られた時系列画像である。スキャン反復回数やスキャン時間は任意である。
破壊領域特定部41は、一連の3次元画像の少なくとも一部である複数の3次元画像のそれぞれに対して、例えば次のような処理を施す。破壊領域特定部41は、3次元画像にセグメンテーションを適用する。セグメンテーションは、特定の組織や組織境界を求めるために用いられる。これにより、角膜組織や涙液層が特定される。典型的には、破壊領域特定部41は、涙液の油層に相当する油層領域と、液層に相当する液層領域とを特定することができる。換言すると、角膜と涙液(液層)との境界と、液層と油層との境界と、油層と空気との境界とを特定することができる。なお、油層領域のみを特定することや、液層領域のみを特定することも可能である。
油層が破壊された領域では油層領域が検出されず、液層が破壊された領域では液層領域が検出されない。また、涙液全体が破壊された領域では油層領域も液層領域も検出されない。このようにして、OCTで得られた3次元画像に描出された破壊領域が特定される。
他の例において、破壊領域特定部41は、セグメンテーションにより特定された油層領域及び液層領域(の少なくとも一方)に基づいて、涙液層の厚み分布を求めることができる。なお、同様の厚み分布の作成は、分布情報取得部44によっても行われる。
涙液層の厚みは、例えば、油層領域の厚み、液層領域の厚み、及び、涙液全体の厚みのうちのいずれかであってよい。各測定点における厚みの算出は、例えば、涙液層に相当する画素の数を所定の測定方向に沿ってカウントする処理と、それにより得られた画素の数と画素ピッチに対応する距離(単位距離)とを乗算する処理とを含む。
ここで、画素数をカウントする方向(上記測定方向)は任意であり、例えば、OCTスキャンにおけるAライン方向、又は、角膜表面の各位置における法線方向を測定方向として適用することができる。角膜表面の各位置における法線方向を特定する処理は、例えば、角膜表面の曲面近似と、各位置における接平面の特定と、各接平面の法線の特定とを含む。
破壊領域特定部41は、このような涙液層の厚み分布に基づいて、例えば、油層の表面(油層と空気との境界)と裏面(油層の液層との境界)との間の距離や、液層の前面(油層の液層との境界)と裏面(液層と角膜との境界)との間の距離や、油層の表面と液層の裏面との間の距離などが得られる。
破壊領域特定部41は、油層領域の厚みが所定閾値以下である部分を油層が破壊された領域として特定し、液層領域の厚みが所定閾値以下である部分を液層が破壊された領域として特定し、涙液領域(油層領域と液層領域との合成領域)の厚みが所定閾値以下である部分を涙液層全体が破壊された領域として特定することができる。
或いは、破壊領域特定部41は、セグメンテーションにより特定された所定領域(例えば角膜表面)を平面化する処理(フラットニング)を3次元画像に適用することも可能である。
破壊領域特定部41は、3次元画像から特定された破壊領域に対してラベリング処理を行うことができる。それにより、この3次元画像に描出された1以上の破壊領域が、互いに識別可能に特定される。
破壊領域特定部41は、以上のような処理を、一連の3次元画像に含まれる複数の3次元画像のそれぞれについて実行する。それにより、この複数の3次元画像のそれぞれに描出された1以上の破壊領域が特定される。また、ラベリング処理により、異なる3次元画像に描出された破壊領域を対応付けることができ、その破壊領域の経時変化を把握することが可能になる。
〈評価情報取得部42〉
評価情報取得部42は、時系列画像に含まれる複数の画像のそれぞれについて、破壊領域特定部41による特定の結果に基づき、当該画像から特定された各破壊領域のサイズ情報、形状情報、位置情報、及び、時間情報のうちの少なくとも2つの情報(評価情報)を取得する。本例では、これら全ての情報を求めることが可能な構成例を説明する。図3に示すように、本例の評価情報取得部42は、サイズ情報取得部421、形状情報取得部422、位置情報取得部423、及び、時間情報取得部424を含む。
〈サイズ情報取得部421〉
サイズ情報取得部421は、破壊領域のサイズ情報を取得する。サイズ情報は、破壊領域のサイズを表す任意の情報であってよく、その例として、破壊領域の面積や最長径などがある。
面積を算出する処理は、例えば、その破壊領域に含まれる画素の数をカウントする処理と、それにより得られた画素の数と1画素に対応する面積(単位面積)とを乗算する処理とを含む。
最長径(Greatest Linear Dimension、GLD)を算出する処理は、例えば、破壊領域の外縁(輪郭)上の2点の組み合わせのうち距離が最大となる2点の組み合わせを特定する処理を含む。この処理は、例えば、破壊領域の外縁上の1点を固定する工程と、この固定点と外縁上の他の点のそれぞれとの間の距離を算出する工程とを、固定点を変更しながら繰り返すことにより、外縁上の2点の全ての組み合わせに対応する距離を求め、求められた全ての距離のうちの最大値を特定する処理とを含む。
〈形状情報取得部422〉
形状情報取得部422は、破壊領域の形状情報を取得する。形状情報は、破壊領域の形状を表す任意の情報であってよく、その例として、破壊領域の円形度や直線度などがある。
円形度は、例えば、数式“[4π×面積]/(周囲長)^2”により算出される。面積を算出する処理は、サイズ情報の場合と同様であってよい。周囲長を算出する処理は、例えば、破壊領域の外縁に含まれる画素の数をカウントする処理と、それにより得られた画素の数と画素ピッチに対応する距離(単位距離)とを乗算する処理とを含む。このようにして得られた面積及び周囲長を上記数式に代入することにより円形度が算出される。
円形度の他の例として楕円率がある。楕円率の算出は、例えば、破壊領域の近似楕円を求める処理と、この近似楕円の楕円率を求める処理とを含む。
直線度の算出は、例えば、破壊領域の形状を表す線状画像を求める処理(細線化処理、外縁の一部を特定する処理など)と、それにより得られた線状画像の累積相関係数を求める処理とを含む。或いは、線状画像の曲率等に基づいて直線度を求めることも可能である。
〈位置情報取得部423〉
位置情報取得部423は、破壊領域の位置情報を取得する。位置情報は、破壊領域の位置を表す任意の情報であってよく、その例として、前眼部の撮像範囲(画像化された前眼部の範囲)における破壊領域の位置を表す情報(つまり、画素の座標値)や、前眼部等の所定部位(角膜頂点、瞳孔、瞳孔中心、瞳孔重心、虹彩、虹彩中心、虹彩重心、瞼等)に対する破壊領域の相対位置などがある。
画素の座標値を求める処理は、例えば、破壊領域の特徴点(中心、重心、上端、下端、左端、右端等)を特定する処理と、この特徴点に位置する画素の座標値を取得する処理とを含む。或いは、破壊領域に含まれる複数の画素の座標の統計値(平均値、中央値等)を算出する処理によって、画素の座標値を求めることもできる。
所定部位に対する相対位置を求める処理は、例えば、画像を解析することにより前眼部等の所定部位の座標値(基準座標値)を求める処理と、破壊領域に含まれる所定画素の座標値を求める処理と、基準座標値に対する所定画素の座標値の差分を求める処理とを含む。ここで、所定画素の座標値を求める処理は、例えば、画素の座標値を求める上記処理と同様であってよい。
〈時間情報取得部424〉
時間情報取得部424は、破壊領域の時間情報を取得する。時間情報は、開瞼から破壊発現までの経過時間を表す任意の情報であってよい。
一例において、時間情報取得部424は、まず、時系列画像のうち瞬目中の画像(例えば、瞳孔、虹彩等が描出されていない画像)を特定する。次に、時間情報取得部424は、特定された一連の瞬目画像のうち、時系列的に最後の瞬目画像又はその次の画像を、基準画像に設定する。
続いて、時間情報取得部424は、この基準画像よりも後(且つ、次の一連の瞬目画像よりも前)の各画像について、破壊領域特定部41により破壊領域が特定されたか判定する。或いは、時間情報取得部424は、この基準画像よりも後(且つ、次の一連の瞬目画像よりも前)の各画像について、破壊領域特定部41により所定の態様の破壊領域が特定されたか判定する。
次に、時間情報取得部424は、基準画像に対応する時刻(開瞼に対応する時刻)から、前段の工程において(所定の態様の)破壊領域が特定された画像に対応する時刻(破壊発現に対応する時刻)までの時間を算出する。この算出処理は、例えば、基準画像から特定画像までの画像枚数と、所定の画像収集間隔(フレームレートの逆数、スキャン反復間隔など)とを乗算する処理を含む。
〈評価処理部43〉
評価処理部43は、評価情報取得部42により取得された評価情報に基づいて、被検眼のドライアイのタイプを評価する。この評価の方法は任意であってよい。図4に示すように、本例の評価処理部43は、点数取得部431と点数合成部432とを含む。
〈点数取得部431〉
点数取得部431は、評価情報のそれぞれに応じた点数を求める。点数取得部431は、例えば、図2Aに示す評価基準情報21に含まれる評価基準に評価情報が該当するか否か判断する。この判断処理は、評価基準としての閾値と評価情報(サイズ情報、形状情報、位置情報、時間情報)との比較を含んでよい。この比較処理に加え、又は、この比較処理に代えて、評価基準としての範囲に評価情報が含まれるか否か判定する処理を実行してもよい。
評価情報がサイズ情報を含む場合、点数取得部431は、例えば、このサイズ情報を、評価基準情報21の「サイズ・形状」項目に設けられた各破壊領域パターンのサイズの閾値等と比較することによって、このサイズ情報が該当する1以上の破壊領域パターンを特定する。更に、点数取得部431は、このサイズ情報が該当すると判断された1以上の破壊領域パターン(ドライアイのタイプ)のそれぞれに対して所定の点数(スコア)を付与する。
評価情報が形状情報を含む場合、点数取得部431は、例えば、この形状情報を、評価基準情報21の「サイズ・形状」項目に設けられた各破壊領域パターンの形状の閾値等と比較することにより、この形状情報が該当する1以上の破壊領域パターンを特定する。更に、点数取得部431は、この形状情報が該当すると判断された1以上の破壊領域パターンのそれぞれに対して所定の点数を付与する。
評価情報が位置情報を含む場合、点数取得部431は、例えば、この位置情報を、評価基準情報21の「位置」項目に設けられた各破壊領域パターンの範囲等と比較することにより、この位置情報が該当する1以上の破壊領域パターンを特定する。更に、点数取得部431は、この位置情報が該当すると判断された1以上の破壊領域パターンのそれぞれに対して所定の点数を付与する。
評価情報が時間情報を含む場合、点数取得部431は、例えば、この時間情報を、評価基準情報21の「開瞼からの経過時間」項目に設けられた各破壊領域パターンの範囲等と比較することにより、この時間情報が該当する1以上の破壊領域パターンを特定する。更に、点数取得部431は、この時間情報が該当すると判断された1以上の破壊領域パターンのそれぞれに対して所定の点数を付与する。
各種の評価情報に基づき付与される点数は、等しくてもよいし、異なってもよい。後者の場合の例として、評価項目ごとに重み付けをすることができる。また、評価基準への該当の度合(高度、中度、低度等)に応じて異なる点数を付与するようにしてもよい。
〈点数合成部432〉
点数合成部432は、点数取得部431により取得された2以上の点数を合成する。合成は任意の処理であってよく、例えば、加算、重み付け加算、及び統計演算(平均演算等)のいずれかが適用される。
評価処理部43は、点数合成部432による合成の結果に基づいて、被検眼のドライアイのタイプ(破壊領域パターン)を評価する。例えば、評価処理部43は、点数合成部432により得られた合成点数の大きさに基づいて1以上のタイプを選択することができる。典型的には、合成点数が最大であるタイプが選択される。更に、合成点数が2番目であるタイプ等を選択することもできる。或いは、合成点数が所定閾値以上であるタイプを選択するようにしてもよい。
〈分布情報取得部44〉
分布情報取得部44は、時系列画像に含まれる複数の画像のそれぞれを解析することにより、涙液の厚みの分布情報を取得する。
前述したように、OCTで得られた3次元画像については、セグメンテーションを利用して分布情報を作成することができる。フルオレセイン等の蛍光色素を用いた蛍光造影画像については、従来と同様に、蛍光強度(画素値)に基づき涙液の厚みを推定することによって分布情報を作成することができる。また、従来と同様に、涙液層(例えば油層)の表面反射と裏面反射とによる干渉模様に基づき涙液の厚みを推定することによって分布情報を作成することも可能である。
〈操作部50〉
操作部50は、眼科検査装置1に対してユーザが指示を入力するために使用される。操作部50は、眼科装置やコンピュータに用いられる公知の操作デバイスを含んでよい。例えば、操作部50は、マウス、タッチパッド、トラックボール、キーボード、ペンタブレット、操作パネル、ジョイスティック、ボタン、スイッチ等を含んでよい。また、操作部50は、タッチパネルを含んでよい。この場合、制御部10は、眼科検査装置1を操作するためのGUIをタッチパネルに表示することができる。
〈動作〉
例示的な眼科検査装置が実行可能な動作の幾つかの例を説明する。本例において実行される処理の流れを図5に示す。なお、患者ID等の入力や、被検眼に対する光学系のアライメントや、光学系のフォーカス調整や、OCT光路長調整、OCTスキャン範囲の設定などの準備的処理は、既になされているものとする。
(S1:時系列画像を収集する)
まず、画像収集部30が、被検眼を繰り返し撮影することにより、角膜上の涙液の動態を表す時系列画像を収集する。典型的には、蛍光造影撮影、干渉撮影、OCTのうちの少なくとも1つを行うことができる。
表示制御部11は、収集された時系列画像を表示デバイス2に表示することができる。時系列画像の表示の例を図6A及び図6Bに示す。表示画面A、A、・・・、A、・・・にはそれぞれ16枚の画像が配置されている。各表示画面A(i=1、2、・・・)において、16枚の画像は4×4の行列状に配列されている。各表示画面Aにおいて、16枚の画像の時系列順序は、第1行目の左端の画像から右端の画像に向かって進み、第2行目の左端の画像に移行してその右端の画像に向かって進み、第3行目の左端の画像に移行してその右端の画像に向かって進み、第4行目の左端の画像に移行してその右端の画像に向かって進む。また、複数の表示画面A、A、・・・、A、・・・の時系列順序は、添字i=1、2、・・・の順序である。
表示画面Aにおける最後の画像(右下端の画像)Bから、表示画面Aの最初の画像(左上端の画像)B50までの50枚の画像は、瞬目中に得られた画像(瞬目画像)である。また、最後の瞬目画像B50の次の画像Cが、開瞼開始時の画像(前述の基準画像)に設定される。
(S2:破壊領域を特定する)
次に、破壊領域特定部41が、ステップS1で収集された時系列画像に含まれる複数の画像のそれぞれを解析することにより、この複数の画像のそれぞれにおける涙液の破壊領域を特定する。
図7は、最後の瞬目画像B50よりも後の任意の画像C(n=1、2、・・・)を示す。また、図8は、この画像Cから特定された破壊領域Dを示す。
(S3:評価情報を取得する)
次に、評価情報取得部42が、ステップS2で特定された複数の破壊領域に基づいて、これら破壊領域の少なくとも一部についての評価情報を取得する。本例では、サイズ情報、形状情報、位置情報、及び、時間情報が取得される。
(S4:評価情報ごとに点数を求める)
次に、評価処理部43の点数取得部431が、評価基準情報21を参照することにより、ステップS3で取得された評価情報に基づき2以上の点数を求める。本例では、点数取得部431は、サイズ情報及び形状情報に応じた点数と、位置情報に応じた点数と、時間情報に応じた点数とを求める。
図9A〜図9Cは、評価情報に応じた点数の設定値を表すテーブルを示す。図9Aに示すテーブルは、位置情報に応じた点数の設定値を表す。図9Bに示すテーブルは、サイズ情報及び形状情報に応じた点数の設定値を表す。図9Cに示すテーブルは、時間情報に応じた点数の設定値を表す。
図8に示す破壊領域D等が得られた場合、例えば、位置情報に基づき「広範囲」が選択され、サイズ情報及び形状情報に基づき「上下に延びる平行線状」が選択され、時間情報に基づき「上方移動中」が選択される。
(S5:点数を合成する)
点数合成部432は、ステップS4で求められた2以上の点数を合成する。点数合成部432は、例えば、ステップS4で求められた2以上の点数を、破壊領域パターンごとに加算する。
図8に示す破壊領域D等が得られた場合において「広範囲」、「上下に延びる平行線状」及び「上方移動中」が選択された場合、これら3つのテーブルに定義された点数を破壊領域パターンごとに加算することで、図10に示す合成結果が得られる。具体的には、「Area」タイプの合成点数「1」と、「Spot」タイプの合成点数「1」と、「Line」タイプの合成点数「3」と、「Dimple」タイプの合成点数「2」と、「Random」タイプの合成点数「1」とが得られる。
(S6:破壊領域パターンを選択する)
評価処理部43は、ステップS5で得られた破壊領域パターンごとの合成点数に基づいて、時系列画像が表す破壊領域パターン(つまり被検眼のドライアイのタイプ)を選択する。図10に示す合成点数が得られた場合、例えば、合成点数が最大の「Line」タイプが選択される。或いは、合成点数が3点の「Line」タイプと、合成点数が2点の「Dimple」タイプとが選択される。
(S7:選択された破壊領域パターンを表示する)
表示制御部11は、ステップS6で選択された破壊領域パターン(ドライアイのタイプ)を表示デバイス2に表示する。
また、制御部10は、選択された破壊領域パターン(ドライアイのタイプ)を外部装置に送信することや、被検者の電子カルテに記録することができる。更に、制御部10は、時系列画像の少なくとも一部(例えば、特徴的な画像)を画像アーカイビングシステムに保存することや、選択された破壊領域パターンを保存画像に付帯させることや、選択された破壊領域パターンを保存画像に埋め込むこともできる。
〈作用・効果〉
例示的な眼科検査装置の作用及び効果について説明する。
実施形態の眼科検査装置(1)は、画像収集部(30)と、破壊領域特定部(41)と、情報取得部(評価情報取得部42)と、評価処理部(43)とを含む。画像収集部は、被検眼を繰り返し撮影することにより、角膜上の涙液の動態を表す時系列画像を収集する。破壊領域特定部は、この時系列画像に含まれる複数の画像のそれぞれを解析することにより、この複数の画像のそれぞれにおける涙液の破壊領域を特定する。情報取得部は、破壊領域特定部による特定の結果に基づいて、破壊領域のサイズ情報、形状情報、位置情報、及び、開瞼から破壊発現までの経過時間を表す時間情報のうちの少なくとも2つの情報を取得する。評価処理部は、情報取得部により取得された少なくとも2つの情報に基づいて、被検眼のドライアイのタイプを評価する。
実施形態において、評価処理部は、点数取得部(431)と、点数合成部(432)とを含んでいてよい。点数取得部は、情報取得部により取得された少なくとも2つの情報に基づいて、2以上の点数を求めることができる。点数合成部は、点数取得部により求められた2以上の点数を合成することができる。評価処理部は、点数合成部による合成の結果に基づいて、被検眼のドライアイのタイプの評価を行うことができる。
実施形態において、情報取得部は、サイズ情報として、破壊領域の面積及び最長径の少なくとも一方を取得するよう構成されてよい。
実施形態において、情報取得部は、形状情報として、破壊領域の円形度及び直線度の少なくとも一方を取得するよう構成されてよい。
実施形態において、情報取得部は、位置情報として、破壊領域に含まれる画素の座標を取得するよう構成されてよい。
実施形態において、情報取得部は、瞬き中に得られた瞬目画像を時系列画像のうちから特定するよう構成されてよい。更に、情報取得部は、この時系列画像に含まれる複数の画像のそれぞれについて、瞬目画像から当該画像までの画像数と画像間隔とに基づいて時間情報を取得するよう構成されてよい。
ここで、「瞬目画像から」とは、瞬目画像を含んでもよいし、含まなくてもよい。例えば、前述したように、最後の瞬目画像B50又はその次の画像Cを基準画像に設定し、この基準画像から対象画像までの画素数を求めることができる。また、「画像間隔」とは、時系列画像の収集間隔であり、フレームレート(の逆数)やスキャン反復周波数(の逆数)などによって決定される。
実施形態において、時系列画像が被検眼の前眼部の正面画像群である場合、破壊領域特定部は、この正面画像群に含まれる複数の正面画像のそれぞれに対して画素値の閾値処理を適用することにより、この正面画像における破壊領域を特定することができる。
実施形態において、時系列画像がOCTを用いて取得された被検眼の前眼部の3次元画像群である場合、破壊領域特定部は、この3次元画像群に含まれる複数の3次元画像のそれぞれに対してセグメンテーション処理を適用することによって油層領域及び液層領域の少なくとも一方を特定し、更に、セグメンテーション処理の結果に基づいてこの3次元画像における破壊領域を特定することができる。
実施形態の眼科検査装置(1)は、分布情報取得部(44)を更に備えてもよい。分布情報取得部は、時系列画像に含まれる複数の画像のそれぞれを解析することにより、涙液の厚みの分布情報を取得することができる。
分布情報取得部により取得された複数の分布情報を表示することができる。その表示態様は、例えば、図6A及び図6Bに示す画像配列と同様であってよい。
このような実施形態によれば、破壊領域のサイズ、形状、位置、及び発現時間のうちの2つ以上を参照してドライアイのタイプ評価を行うことができるので、信頼性の向上を図ることが可能である。
実施形態の作用及び効果はこれらに限定されず、実施形態として説明されたそれぞれの事項が提供する作用及び効果や、複数の事項の組み合わせが提供する作用及び効果も考慮されるべきである。
〈第2実施形態〉
眼科検査装置の他の例示的な実施形態を説明する。本実施形態では、時系列画像を受け付ける機能(画像受付部)を備えた眼科検査装置について説明する。なお、図示は省略するが、本実施形態の眼科検査装置は、時系列画像を収集する機能(画像収集部)を備えていてもよい。
本実施形態の眼科検査装置は、例えば第1実施形態の眼科検査装置の一部又は全部を含んでよい。例示的な眼科検査装置の構成を図11に示す。なお、上記実施形態の眼科検査装置1(図1等)と同様の要素には同じ符号を付し、特に言及しない限りその説明は省略する。
眼科検査装置100は、眼科検査装置1と同様の制御部10、記憶部20、データ処理部40、及び操作部50を含む。これら要素のそれぞれは、上記実施形態で説明した機能の少なくとも一部を備える。更に、眼科検査装置100は、画像受付部70を含む。眼科検査装置100は、画像収集部30を備えていなくてよい。
画像受付部70は、被検眼の角膜上の涙液の動態を表す時系列画像を受け付ける。画像受付部70は、例えば、LAN、インターネット、専用線等の通信回線を介してデータの送受信を行うための通信デバイスを含んでよい。また、画像受付部70は、記録媒体からデータを読み取るためのデータリーダを含んでよい。
画像受付部70又は制御部10は、例えば電子カルテシステムや画像アーカイビングシステムに格納されている時系列画像を、患者IDやDICOMタグ等を検索クエリとして取得するための処理を実行することができる。
破壊領域特定部41は、画像受付部70により受け付けられた時系列画像に含まれる複数の画像のそれぞれを解析することにより、この複数の画像のそれぞれにおける涙液の破壊領域を特定する。評価情報取得部42(情報取得部)は、破壊領域特定部41による特定の結果に基づいて、破壊領域のサイズ情報、形状情報、位置情報、及び、開瞼から破壊発現までの経過時間を表す時間情報のうちの少なくとも2つの情報を取得する。評価処理部43は、評価情報取得部42により取得された少なくとも2つの情報に基づいて、被検眼のドライアイのタイプを評価する。これら要素41〜43は、第1実施形態と同様の構成及び機能を備えていてよい(図1、図3、図4等を参照)。
眼科検査装置100は、眼科検査装置1により実行可能な処理の一部又は全部を実行することが可能である(第1実施形態を参照)。
このような眼科検査装置100によれば、上記実施形態の眼科検査装置1と同様に、ドライアイのタイプ評価の信頼性向上を図ることができる。
以上に説明した構成は、この発明を好適に実施するための一例に過ぎない。よって、この発明の要旨の範囲内における任意の変形(省略、置換、付加等)を適宜に施すことが可能である。
1、100 眼科検査装置
2 表示デバイス
10 制御部
11 表示制御部
20 記憶部
21 評価基準情報
30 画像収集部
40 データ処理部
41 破壊領域特定部
42 評価情報取得部
421 サイズ情報取得部
422 形状情報取得部
423 位置情報取得部
424 時間情報取得部
43 評価処理部
431 点数取得部
432 点数合成部
44 分布情報取得部
50 操作部
70 画像受付部

Claims (10)

  1. 被検眼の角膜上の涙液の動態を表す時系列画像を受け付ける受付部と、
    前記時系列画像に含まれる複数の画像のそれぞれを解析することにより、前記複数の画像のそれぞれにおける前記涙液の破壊領域を特定する破壊領域特定部と、
    前記破壊領域特定部による特定の結果に基づいて、破壊領域のサイズ情報、形状情報、位置情報、及び、開瞼から破壊発現までの経過時間を表す時間情報のうちの少なくとも2つの情報を取得する情報取得部と、
    前記少なくとも2つの情報に基づいて、前記被検眼のドライアイのタイプを評価する評価処理部と
    を備える眼科検査装置。
  2. 前記評価処理部は、
    前記情報取得部により取得された前記少なくとも2つの情報に基づいて、2以上の点数を求める点数取得部と、
    前記2以上の点数を合成する点数合成部と
    を含み、
    前記点数合成部による合成の結果に基づいて、前記被検眼のドライアイのタイプを評価する
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼科検査装置。
  3. 前記情報取得部は、前記サイズ情報として、破壊領域の面積及び最長径の少なくとも一方を取得する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の眼科検査装置。
  4. 前記情報取得部は、前記形状情報として、破壊領域の円形度及び直線度の少なくとも一方を取得する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の眼科検査装置。
  5. 前記情報取得部は、前記位置情報として、破壊領域に含まれる画素の座標を取得する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の眼科検査装置。
  6. 前記情報取得部は、瞬き中に得られた瞬目画像を前記時系列画像のうちから特定し、前記複数の画像のそれぞれについて、前記瞬目画像から当該画像までの画像数と画像間隔とに基づいて前記時間情報を取得する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の眼科検査装置。
  7. 前記受付部は、前記時系列画像として、前記被検眼の前眼部の正面画像群を受け付け、
    前記破壊領域特定部は、前記正面画像群に含まれる複数の正面画像のそれぞれに対して画素値の閾値処理を適用することにより、当該正面画像における破壊領域を特定する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の眼科検査装置。
  8. 前記受付部は、前記時系列画像として、光コヒーレンストモグラフィ(OCT)を用いて取得された前記被検眼の前眼部の3次元画像群を受け付け、
    前記破壊領域特定部は、前記3次元画像群に含まれる複数の3次元画像のそれぞれに対してセグメンテーション処理を適用することにより、前記涙液の油層に相当する油層領域及び液層に相当する液層領域の少なくとも一方を特定し、前記セグメンテーション処理の結果に基づいて当該3次元画像における破壊領域を特定する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の眼科検査装置。
  9. 前記複数の画像のそれぞれを解析することにより、前記涙液の厚みの分布情報を取得する分布情報取得部を備える
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の眼科検査装置。
  10. 被検眼を繰り返し撮影することにより、角膜上の涙液の動態を表す時系列画像を収集する画像収集部と、
    前記時系列画像に含まれる複数の画像のそれぞれを解析することにより、前記複数の画像のそれぞれにおける前記涙液の破壊領域を特定する破壊領域特定部と、
    前記破壊領域特定部による特定の結果に基づいて、破壊領域のサイズ情報、形状情報、位置情報、及び、開瞼から破壊発現までの経過時間を表す時間情報のうちの少なくとも2つの情報を取得する情報取得部と、
    前記少なくとも2つの情報に基づいて、前記被検眼のドライアイのタイプを評価する評価処理部と
    を備える眼科検査装置。
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