JP2018046238A - 接続構造体及びその製造方法、端子付き電極の製造方法並びにこれに用いられる導電粒子、キット及び転写型 - Google Patents

接続構造体及びその製造方法、端子付き電極の製造方法並びにこれに用いられる導電粒子、キット及び転写型 Download PDF

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Abstract

【課題】電気的に互いに接続すべき回路部材の接続箇所が微小であっても絶縁信頼性及び導通信頼性の両方が優れる接続構造体の製造方法を提供する。【解決手段】本発明は、第一の電極を有する第一の回路部材を準備すること;第二の電極を有する第二の回路部材を準備すること;金属表面を有する複数の導電粒子を準備すること;第一の電極の表面に複数の導電粒子を配置すること;第一の電極及び複数の導電粒子とを覆う電解めっき層を形成すること;第一の回路部材の一方の面であって第一の電極を有する面と、第二の回路部材の一方の面であって第二の回路を有する面との間に絶縁樹脂層を形成すること;第一の回路部材と絶縁樹脂層と第二の回路部材と含む積層体を押圧及び加熱することによって第一及び第二の電極を電気的に接続し且つ第一及び第二の回路部材を接着することを含む。【選択図】図4

Description

本発明は、接続構造体及びその製造方法、端子付き電極の製造方法並びにこれに用いられる導電粒子、キット及び転写型に関する。
液晶表示用ガラスパネルに液晶駆動用ICを実装する方式は、COG(Chip−on−Glass)実装と、COF(Chip−on−Flex)実装との二種に大別することができる。COG実装では、導電粒子を含む異方導電性接着剤を用いて液晶駆動用ICを直接ガラスパネル上に接合する。一方、COF実装では、金属配線を有するフレキシブルテープに液晶駆動用ICを接合し、導電粒子を含む異方導電性接着剤を用いてそれらをガラスパネルに接合する。ここでいう「異方性」とは、加圧方向には導通し、非加圧方向では絶縁性を保つという意味である。
ところで、近年の液晶表示の高精細化に伴い、液晶駆動用ICの回路電極である金属バンプは狭ピッチ化及び狭面積化しており、そのため、異方導電性接着剤の導電粒子が隣接する回路電極間に流出してショートを発生させるおそれがある。特にCOG実装ではその傾向が顕著である。隣接する回路電極間に導電粒子が流出すると、金属バンプとガラスパネルとの間に捕捉される異方導電性接着剤中の導電粒子数が減少し、対面する回路電極間の接続抵抗が上昇する接続不良を起こすおそれがある。このような傾向は、単位面積あたり2万個/mm未満の導電粒子を投入すると、より顕著である。
これらの問題を解決する方法として、導電粒子(母粒子)の表面に複数の絶縁粒子(子粒子)を付着させ、複合粒子を形成させる方法が提案されている。例えば、特許文献1,2では導電粒子の表面に球状の樹脂粒子を付着させる方法が提案されている。更に単位面積あたり7万個/mm以上の導電粒子を投入した場合であっても、絶縁信頼性に優れた絶縁被覆導電粒子が提案されており、特許文献3では、第1の絶縁粒子と、第1の絶縁粒子よりもガラス転移温度が低い第2の絶縁粒子が導電粒子の表面に付着された絶縁被覆導電粒子が提案されている。
特許第4773685号公報 特許第3869785号公報 特開2014−17213号公報
ところで、電気的に互いに接続すべき回路部材の接続箇所が微小(例えばバンプ面積2000μm未満)である場合、安定した導通信頼性を得るために導電粒子を増やすことが好ましい。このような理由から、単位面積あたり10万個/mm以上の導電粒子を投入する場合もでてきている。しかしながら、このように接続箇所が微小である場合、特許文献1〜3に記載の絶縁被覆導電粒子を用いたとしても、導通信頼性と絶縁信頼性のバランスを取ることは難しく、未だ改善の余地があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、電気的に互いに接続すべき回路部材の接続箇所が微小であっても、絶縁信頼性及び導通信頼性の両方が優れる接続構造体及びその製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、上記接続構造体を製造するのに有用な端子付き電極の製造方法並びにこれに用いられる導電粒子、キット及び転写型を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明者らは従来の手法では絶縁抵抗値が低下する理由について検討した。その結果、特許文献1,2に記載の発明では、導電粒子の表面に被覆されている絶縁粒子の被覆性が低く、単位面積あたり2万個/mm程度又はこれ未満の導電粒子の投入量であっても、絶縁抵抗値が低下しやすいことが分かった。
特許文献3に記載の発明においては、特許文献1,2に記載の発明の欠点を補うため、第1の絶縁粒子と、第1の絶縁粒子よりもガラス転移温度が低い第2の絶縁粒子を導電粒子の表面に付着させている。これにより、導電粒子の投入量が単位面積あたり7万個/mm程度であれば絶縁抵抗値が十分に高い状態を維持できる。しかし、導電粒子の投入量が単位面積あたり10万個/mm以上ともなると絶縁抵抗値が不十分となる可能性があることが分かった。
本発明は本発明者らの上記知見に基づいてなされたものである。本発明は接続構造体の製造方法を提供する。すなわち、本発明に係る接続構造体の製造方法は以下の工程を含む。
・第一の基板と、第一の基板に設けられた第一の電極とを有する第一の回路部材を準備すること。
・第一の電極と電気的に接続される第二の電極を有する第二の回路部材を準備すること。
・粒径が2.0〜40μmである複数の導電粒子を準備すること。
・第一の電極の表面に上記複数の導電粒子を配置すること。
・第一の電極と、第一の電極の表面に配置された複数の導電粒子とを覆うめっき層を形成すること。
・第一の回路部材の一方の面であって導電粒子とともにめっき層によって覆われている第一の電極を有する面と、第二の回路部材の一方の面であって第二の回路を有する面との間に絶縁樹脂層を形成すること。
・第一の回路部材と絶縁樹脂層と第二の回路部材と含む積層体を当該積層体の厚さ方向の押圧した状態で加熱することによって第一の電極と第二の電極とを電気的に接続し且つ第一の回路部材と第二の回路部材と接着すること。
上記接続構造体の製造方法によれば、第一の電極の表面に複数の導電粒子をめっき層で覆うことによってこれらをそれぞれ固定することで、電気的に互いに接続すべき第一の電極と第二の電極との間に導電粒子を十分安定的に配置することができる。これにより、第一の電極と第二の電極の接続箇所が微小であっても、絶縁信頼性及び導通信頼性の両方が優れる接続構造体を十分に効率的且つ安定的に製造することができる。すなわち、第一の電極の表面においてめっき層に覆われた状態の導電粒子がバンプ(接続用突起)の役割を果たすことで、従来技術のように異方性導電材料に含まれる無数の導電粒子が絶縁性を確保すべき隣接する電極間に流出することによって当該電極間でショートが発生することを高度に抑制できる。
本発明は端子付き電極の製造方法を提供する。すなわち、本発明に係る端子付き電極の製造方法は以下の工程を含むものである。
・基板と、基板に設けられた電極とを有する回路部材を準備すること。
・粒径2.0〜40μmである複数の導電粒子を準備すること。
・電極の表面に上記複数の導電粒子を配置すること。
・電極と、電極の表面に配置された複数の導電粒子とを覆うめっき層を形成すること。
上記端子付き電極の製造方法によれば、電極の表面においてめっき層に覆われた状態の導電粒子がバンプ(接続用突起)の役割を果たすことができる。これにより、この電極と、この回路部材と電気的に接続すべき他の回路部材の電極の接続箇所が微小であっても、絶縁信頼性及び導通信頼性の両方が優れる接続構造体を十分に効率的且つ安定的に製造するのに有用である。
本発明において、電極(第一の電極)に複数の導電粒子を配置するとともに、これらをその位置に融着させるために、転写型を使用してもよい。すなわち、本発明に係る接続構造体の製造方法又は端子付き電極の製造方法は、電極(第一の電極)における複数の導電粒子が配置される位置に対応する位置に複数の開口部を有する転写型を準備すること;複数の開口部に導電粒子を収容することを更に含み、回路部材(第一の回路部材)と転写型とを重ね合せることにより、電極(第一の電極)の表面に転写型の開口部にそれぞれ収容されている導電粒子を配置し、回路部材(第一の回路部材)と転写型とを重ね合せた状態において、電極(第一の電極)と、電極(第一の電極)の表面に配置された複数の導電粒子とを覆うめっき層を形成してもよい。
本発明は上記転写型を提供する。すなわち、本発明に係る転写型は上記接続構造体の製造方法又は上記端子付き電極の製造方法において使用されるものであって、電極表面における複数の導電粒子が配置される位置に対応する位置に複数の開口部を有する。この転写型によれば、電極表面の所定の位置に微細な複数の導電粒子(粒径2.0〜40μm)を効率的に配置し且つ融着できる。
転写型の開口部は、当該開口部の奥側から転写型の表面側に向けて開口面積が拡大するテーパ状に形成されていることが好ましい。また転写型は可撓性を有する樹脂材料からなることが好ましい。これらの構成を採用することで、導電粒子の粒度分布にある程度の幅があっても、これよりも粒度分布の幅が狭い複数の導電粒子を容易に選択し、これらを電極表面に配置することができる。すなわち、転写型の開口部のサイズよりも小さい導電粒子は開口部に一旦収容されたとしても例えば開口部が形成されている面を下に向ければ落下し、一方、凹部のサイズよりも大きい導電粒子は凹部に収容されない。開口部のサイズに合う導電粒子が開口部に嵌り込み、この状態を維持したまま、転写型の開口部が形成されている面を電極表面に当接させることで電極表面に複数の導電粒子を開口部の形成パターンに則して配置することができる。
本発明は導電粒子を提供する。すなわち、本発明に係る導電粒子は、上記接続構造体の製造方法又は上記端子付き電極の製造方法において使用されるものであって、粒径2.0〜40μmである。
本発明は接続構造体を提供する。すなわち、本発明に係る接続構造体は、第一の基板と、第一の基板に設けられた第一の電極とを有する第一の回路部材と;第一の電極と電気的に接続されている第二の電極を有する第二の回路部材と、第一の電極と第二の電極との間に介在する上記導電粒子と、第一の電極と複数の導電粒子とを覆うめっき層と、第一の回路部材と第二の回路部材との間に設けられ、第一の回路部材と第二の回路部材と接着している絶縁樹脂層とを備える。この接続構造体によれば、電極の表面においてめっき層に覆われた状態の導電粒子がバンプ(接続用突起)の役割を果たしているため、第一の電極と第二の電極の接続箇所が微小であっても、絶縁信頼性及び導通信頼性の両方を十分高水準に達成できる。
本発明は端子付き電極を製造するためのキットを提供する。すなわち、本発明に係るキットは、上記導電粒子と、一種又は二種以上の電解めっき液と、電極表面における複数の導電粒子が配置される位置に対応する位置に複数の開口部を有する転写型とを備える。このキットによれば、電極表面の所定の位置に微細な複数の導電粒子(粒径2.0〜40μm)をめっき層によってそれぞれ十分安定的に固定できる。
本発明において、導電粒子は、基材粒子と、基材粒子の表面に形成された金属層とを備えることが好ましい。上記基材粒子の粒径は例えば1.5〜10μmであればよい。上記基材粒子は樹脂からなることが好ましい。樹脂からなる基材粒子は、回路接続体の接続部分に衝撃が加わった場合にその衝撃を吸収しやすく、回路接続体の接続信頼性の向上に寄与する。
金属層は十分に高い導電性を確保できる限り、単層構造であっても多層構造であってもよい。金属層は、ニッケル又はニッケル合金を含む第一金属層を少なくとも含むことが好ましい。ニッケル又はニッケル合金を含む第一金属層を安定的に残存させて十分に優れた接続信頼性を得る観点から、第一金属層のニッケル含有率は85〜98質量%であることが好ましい。第一金属層としてニッケル又はニッケル合金を含む層を採用した場合、第一金属層はリン及びホウ素の少なくとも一方を含んでもよい。第一金属層に含まれるリン及び/又はホウ素は、例えば、金属層が多層構造である場合、金属層を構成する他の層からの元素が第一金属層に拡散することを抑制する。これにより導電粒子の信頼性を良好に保つことができる。
回路部材(第一の回路部材)の電極(第一の電極)を構成する材料として、銅、ニッケル、パラジウム、金、銀及びこれらの合金、並びに、インジウムスズ酸化物が挙げられる。
本発明によれば、電気的に互いに接続すべき回路部材の接続箇所が微小であっても、絶縁信頼性及び導通信頼性の両方が優れる接続構造体及びその製造方法が提供される。また、本発明によれば、上記接続構造体を製造するのに有用な端子付き電極の製造方法並びにこれに用いられる導電粒子、キット及び転写型が提供される。
図1は本発明に係る導電粒子の一実施形態を模式的に示す断面図である。 図2は図1に示す導電粒子をめっき層によって覆うことによって形成された端子付き電極を模式的に示す断面図である。 図3は図1に示すめっき層を第二のめっき層によって更に覆うことによって形成された端子付き電極を模式的に示す断面図である。 図4は本発明に係る接続構造体の一部を拡大して示す図であって、導電粒子及びめっき層によって第一の電極と第二の電極が電気的に接続された状態の一例を模式的に示す断面図である。 図5は本発明に係る接続構造体の一実施形態を模式的に示す断面図である。 図6(a)〜図6(c)は第一の回路部材に端子付き電極を形成する過程の一部(前半)の一例を模式的に示す断面図である。 図7(a)及び図7(b)は第一の回路部材に端子付き電極を形成する過程の一部(後半)の一例を模式的に示す断面図である。 図8(a)は本発明に係る転写型の一実施形態を模式的に示す平面図であり、図8(b)は図8(a)に示すb−b線における断面図である。 図9は転写型の凹部(開口部)に導電粒子が捕捉された状態を模式的に示す断面図である。 図10(a)は転写型の一例を示すSEM写真であり、図10(b)は図10(a)に示す転写型の複数の開口部に導電粒子がそれぞれ配置された状態を示すSEM写真である。 図11(a)〜図11(d)は図7(a)に示す端子付き電極が形成された第一の回路部材と、第二の回路部材とを備える接続構造体を形成する過程の一例を模式的に示す断面図である。 図12は各電極に計八個の導電粒子が融着した回路部材を模式的に示す平面図である。 図13は各電極に計四個の導電粒子が融着した回路部材を模式的に示す平面図である。
以下、本発明に実施形態について説明する。本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。なお、以下で例示する材料は、特に断らない限り、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、ある段階の数値範囲の上限値又は下限値は、他の段階の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
<導電粒子>
図1に示す導電粒子10は、基材粒子1と、基材粒子1の表面に形成された二層構造の金属層3とを備えた球状の粒子である。導電粒子10は、回路接続に先立って電極32の表面に電解めっき層(めっき層)5によって固定されるものである(図2参照)。したがって、特許文献1〜3に記載の従来の異方導電性接着剤に配合される導電粒子と異なり、粒子表面に絶縁粒子が付着していないものである。なお、本明細書でいう球状とは、真球だけでなく、楕円体、任意の回転体等も含み、例えば、アスペクト比としては、0.5以上であってもよく、0.8以上であってもよい。
導電粒子10の粒径は、例えば2.0〜40μmであり、3〜20μm又は3.5〜10μmであってもよい。導電粒子10の粒径が2.5μm以上であれば、導電粒子に衝撃が加わっても導電粒子がその衝撃を十分に吸収できる傾向にあり、他方、粒径が15μm以下であれば、導電粒子の粒径のばらつきを十分に小さくでき、これにより導通信頼性及び絶縁信頼性を両立させやすい。導電粒子10の粒径は、走査電子顕微鏡(以下、SEM)を用いた観察により測定することができる。すなわち、導電粒子の平均粒径は、任意の導電粒子300個についてSEMを用いた観察により粒径の測定を行い、それらの平均値をとることにより得られる。
[基材粒子]
基材粒子1は、球状であり且つ非導電性の材料からなる。基材粒子1の粒径は例えば1.5〜10μmであり、2〜10μmであってもよい。粒径が1.5μm以上であれば、導電粒子に衝撃が加わっても基材粒子1がその衝撃を十分に吸収できる傾向にあり、他方、粒径が10μm以下であれば、基材粒子1の粒径のばらつきを十分に小さくできる傾向にある。基材粒子1の粒径は、SEMを用いた観察により測定することができる。基材粒子1の平均粒径は、任意の基材粒子300個についてSEMを用いた観察により粒径の測定を行い、それらの平均値をとることにより得られる。
基材粒子1の材質としては、特に限定されないが、樹脂又はシリカを採用できる。これらの具体例としては、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート等のアクリル樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン樹脂;ガラス;シリカなどが挙げられる。基材粒子1として樹脂粒子を採用する場合、例えば、架橋アクリル粒子、架橋ポリスチレン粒子等を使用可能である。はんだによるリフロー接続を行うことを想定すると、基材粒子1のガラス転移点(Tg)は、はんだの融点よりも高いことが好ましい。一般的に普及しているSn−3質量%Ag−0.5質量%Cuを例にとると、その融点は217〜219℃であることから、基材粒子1としてはTgが例えば220℃以上の材料を採用すればよい。かかる材料を採用することで、リフロー接続のためにはんだを溶融させても、その温度が基材粒子1のTg未満であれば、基材粒子1の変形が十分に抑制されるため、導電粒子10に含まれる基材粒子1が優れた寸法安定性を示し、これにより良好な接続信頼性と絶縁信頼性を得られる傾向にある。
[金属層]
図1に示すように金属層3は単層構造であり基材粒子1を被覆している。金属層3は、例えばニッケル又はニッケル合金を含む層からなる。金属層3は必要に応じて複数の金属層からなる多層構造であってもよい。なお、金属層3は基材粒子1の全体を必ずしも被覆していなくてもよく、基材粒子1の表面の好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上を被覆していればよい。
金属層3のニッケル含有量は、例えば85〜98質量%であり、87〜96質量%又は90〜95質量%であってもよい。ニッケル含有量が85〜98質量%であれば、後述の第二の電極42と導電粒子10が電気的に接合した後(図4参照)、金属層3が安定的に残存し、これにより高い接続信頼性を維持できる傾向にある。
金属層3の厚さは例えば0.05μm以上であり、0.05〜5μm、0.1〜3μm又は0.2〜2μmの範囲であってもよい。金属層3の厚さが0.05μm以上であれば、第二の電極42と導電粒子10が電気的に接合した後(図4参照)、金属層3が安定的に残存し、これにより高い接続信頼性を維持できる傾向にある。なお、金属層3の厚さが0.05μm未満であると、第二の電極42と導電粒子10が電気的に接合した後において、基材粒子1と金属層3との密着性が不十分となりやすく、これにより接続信頼性が低下する傾向にある。
金属層3は、リン及びホウ素の少なくとも一方を含んでいてもよく、特にリンを含んでいてもよい。金属層3がこれらの元素を含むことで、第二の電極42と導電粒子10が電気的に接合した後において、金属層3の硬度が向上し、これにより、回路電極との接続抵抗値を十分に低くすることができる。
金属層3は無電解ニッケルめっきにより形成することができる。無電解ニッケルめっきによる金属層3の形成は、公知の方法で実施すればよく、例えば基材粒子1の表面をパラジウム触媒化処理した後、無電解ニッケルめっきを実施すればよい。より好適には、無電解ニッケルめっきのための還元剤として次亜リン酸ナトリウム等のリン含有化合物を用いることで、リンを共析させることができ、ニッケル及びリンを含む合金(ニッケル−リン合金)が含まれる金属層3を形成することができる。あるいは、還元剤として、例えば、ジメチルアミンボラン、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム等のホウ素含有化合物を用いることで、ホウ素を共析させることができ、ニッケル及びホウ素を含む合金(ニッケル−ホウ素合金)が含まれる金属層3を形成することができる。
<端子付き電極>
図2は、本実施形態に係る端子付き電極35を模式的に示す断面図である。すなわち、同図は第一の回路部材30の電極32表面に配置された導電粒子10が電解めっき層5によって覆われた状態を模式的に示したものである。電解めっき層5によって固定された導電粒子10は電極32表面においてバンプ(接続用突起)の役割を果たす。電解めっき層5は、例えば電解ニッケルめっき層又は電解パラジウムめっき層からなる。第一の回路部材30は、第一の回路基板31と、その表面31a上に配置された第一の電極32とを備える。
第一の電極32の具体例としては、銅、銅/ニッケル、銅/ニッケル/金、銅/ニッケル/パラジウム、銅/ニッケル/パラジウム/金、銅/ニッケル/金、銅/パラジウム、銅/パラジウム/金、銅/スズ、銅/銀、インジウム錫酸化物等の電極が挙げられる。第一の電極32は、無電解めっき又は電解めっき又はスパッタで形成することができる。
電解めっき層5が電解ニッケルめっき層からなる場合、そのニッケル含有量は、例えば85〜98質量%であり、87〜96質量%又は90〜95質量%であってもよい。ニッケル含有量が85〜98質量%であれば、後述の第二の電極42と電解めっき層5が電気的に接合した後(図4参照)、また、電解めっき層5が安定的に残存し、これにより高い接続信頼性を維持できる傾向にある。電解めっき層5が電解ニッケルめっき層からなる場合、その厚さは例えば0.05μm以上であり、0.05〜5μm、0.1〜3μm又は0.2〜2μmの範囲であってもよい。電解めっき層5の厚さが0.05μm以上であれば、第二の電極42と電解めっき層5が電気的に接合した後(図4参照)、電解めっき層5が安定的に残存し、これにより高い接続信頼性を維持できる傾向にある。
電解めっき層5は電解パラジウムめっき層からなる場合、そのパラジウム含有量は、例えば85〜98質量%であり、87〜96質量%又は90〜95質量%であってもよい。パラジウム含有量が85〜98質量%であれば、後述の第二の電極42と電解めっき層5が電気的に接合した後(図4参照)、電解めっき層5が安定的に残存し、これにより高い接続信頼性を維持できる傾向にある。また、電解めっき層5が電解パラジウムめっき層からなる場合、その厚さは例えば0.05μm以上であり、0.05〜5μm、0.1〜3μm又は0.2〜2μmの範囲であってもよい。電解めっき層5の厚さが0.05μm以上であれば、第二の電極42と電解めっき層5が電気的に接合した後(図4参照)、電解めっき層5が安定的に残存し、これにより高い接続信頼性を維持できる傾向にある。
図3は、図2に示す端子付き電極35の変形例を模式的に示す断面図である。同図に示す端子付き電極36は電解めっき層5がめっきによって形成された被覆層(第二のめっき層)6で覆われている点において、端子付き電極35と相違する。例えば、電解めっき層5を上記電解ニッケルめっき層によって構成し且つ被覆層6を無電解パラジウムめっき層又は上記電解パラジウムめっき層によって構成してもよく、この逆であってもよい。また、電解めっき層5が複数の電解ニッケルめっき層によって構成されていてもよく、複数のパラジウムめっき層によって構成されていてもよい。なお、パラジウムは拡散しづらく、更にニッケルの拡散を抑える効果があり、絶縁信頼性を向上できる効果が期待できることから、基材粒子1側から、電解ニッケルめっき層及び無電解パラジウムめっき層がこの順序で並んでいることが好ましい。
<接続構造体>
図4は、本実施形態に係る接続構造体50の一部を拡大して模式的に示す断面図である。すなわち、同図は第一の回路部材30の電極32と第二の回路部材40の電極42が導電粒子10及び電解めっき層5を介して電気的に接続された状態を模式的に示したものである。第二の回路部材40は、第二の回路基板41と、その表面41a上に配置された第二の電極42とを備える。なお、ここでは端子付き電極35を採用しているが、これの代わりに端子付き電極36を採用してもよい。
接続構造体50は、図4に示すとおり、第一の回路部材30と、第二の回路部材40と、第一の電極32と第二の電極42との間に介在している導電粒子10と、導電粒子10を覆う電解めっき層5と、第一の回路部材30と第二の回路部材40との間に設けられた絶縁樹脂層55とを備える。本実施形態においては、導電粒子10Aの第一金属層3aが第一の電極32に融着し且つ第二の電極42の表面に接触している。回路部材30,40の間に充填された絶縁樹脂層55は、第一の回路部材30と第二の回路部材40が接着された状態を維持するとともに、第一の電極32と第二の電極42が電気的に接続された状態を維持する。
回路部材30,40のうちの一方の具体例として、ICチップ(半導体チップ)、抵抗体チップ、コンデンサチップ、ドライバーIC等のチップ部品;リジット型のパッケージ基板が挙げられる。これらの回路部材は、回路電極を備えており、多数の回路電極を備えているものが一般的である。回路部材30,40のうちの他方の具体例としては、金属配線を有するフレキシブルテープ基板、フレキシブルプリント配線板、インジウム錫酸化物(ITO)が蒸着されたガラス基板等の配線基板が挙げられる。
図5に示す接続構造体50は、図4に示す導電粒子10及び電解めっき層5による接続部分を複数(図5には三つ図示)備える。互いに対面する電極32,42同士の電気的接続は導電粒子10及び電解めっき層5によって確保されるため、異方導電性接着剤を使用しなくてもよく、換言すれば、絶縁樹脂層55は導電粒子を含有しないものを採用すればよい。したがって、本実施形態及びその変形例によれば、狭ピッチ(例えば10μmレベルのピッチ)での絶縁信頼性を大幅に向上させることができる。
接続構造体50の適用対象としては、液晶ディスプレイ、パーソナルコンピュータ、携帯電話、スマートフォン、タブレット等のデバイスが挙げられる。
<端子付き電極の製造方法>
図6〜10を参照しながら、端子付き電極35の製造方法について説明する。ここでは、第一の回路部材30が有する電極32表面に複数の導電粒子10を配置し、これらを覆うように電解めっき層5を形成することによって端子付き電極35を製造する方法を説明する。図6(a)〜(c)及び図7(a),(b)は第一の回路部材に端子付き電極を形成する過程の前半及び後半の一例をそれぞれ模式的に示す断面図である。
(転写型の準備)
まず、複数の導電粒子10を電極32の表面に配置するとともにその状態を維持したまま電解めっき層5を形成するための転写型60を準備する。図8(a)は転写型60の平面図であり、図8(b)は図8(a)に示すB−B線における断面図である。図9は、転写型60が有する複数の凹部(開口部)62に導電粒子10が収容された状態を示す断面図である。複数の凹部62は、導電粒子10が配列されるべき電極32表面の位置に対応する位置にそれぞれ設けられている。
転写型60の凹部62は、凹部62の底部62a側(奥側)から転写型60の表面60a側に向けて開口面積が拡大するテーパ状に形成されていることが好ましい。すなわち、図9に示すように、凹部62の底部62aの幅(図9における幅a)は、凹部62の表面60aにおける開口の幅(図9における幅b)よりも狭いことが好ましい。そして、凹部62のサイズ(テーパ角度及び深さ)は、電極32表面に配列すべき導電粒子10のサイズに応じて設定すればよい。すなわち、電極32表面に配列すべき導電粒子10を凹部62に収容したとき、凹部62から突出する導電粒子10の高さ(転写型60の表面60aから導電粒子10の上端部までの距離(図9における距離c))は、電極32の表面により確実に導電粒子10を融着させる観点から、好ましくは1μm以上であり、より好ましくは2μm以上であることが好ましい。
転写型60を構成する材料としては、例えば、シリコン、各種セラミックス、ガラス、ステンレススチール等の金属等の無機材料、並びに、各種樹脂等の有機材料を使用することができる。これらのうち、凹部62に導電粒子10を収容した状態で保持する観点から、可撓性を有する樹脂材料からなることが好ましい。転写型60の凹部62は、フォトリソグラフ法等の公知の方法によって形成することができる。なお、上述のとおり、転写型60は第一の回路部材30とともに電解めっき液に浸漬されることから、耐薬品性及び耐熱性を有する材質からなることが好ましい。
転写型60を使用することで、導電粒子10の粒度分布にある程度の幅があっても、これよりも粒度分布の幅が狭い複数の導電粒子10を容易に選択し、これらを電極32表面に配置することができる。すなわち、転写型60の凹部62のサイズよりも小さい導電粒子10は凹部62に一旦収容されたとしても例えば凹部62が形成されている面を下に向ければ落下し、一方、凹部62のサイズよりも大きい導電粒子10は凹部62に収容されない。凹部62のサイズに合う導電粒子10が凹部62に嵌り込み、この状態を維持したまま、転写型60の凹部62が形成されている面を電極表面に当接させることで電極32表面に複数の導電粒子10を凹部62の形成パターンに則して配置することができる(図6(a)及び図6(b)参照)。なお、ここでは、導電粒子10が配置される開口部として凹部62(有底の開口)を例示したが、開口部は転写型の表面から裏面にかけて貫通する孔によって構成されていてもよい。
図10(a)は本発明者らが実際に作製した転写型の一例を示すSEM写真である。図10(b)は図10(a)に示す転写型の複数の開口部に導電粒子がそれぞれ配置された状態を示すSEM写真である。図10(a)に示す転写型は、メッシュ状で底がない開口部を有するもののように見えるが、この転写型の開口部は底を有するものである。
(導電粒子の配置及びめっき層の形成)
図6(a)は各凹部62に導電粒子10を収容している転写型60を第一の回路部材30の表面に対面させた状態を模式的に示す断面図である。図6(b)は転写型60の凹部62に収容された導電粒子10を第一の電極32の表面に当接させた状態を模式的に示す断面図である。図6(b)に示す状態を維持した状態で電解めっき処理(例えば電解ニッケルめっき処理又は電解パラジウムめっき処理)を実施することによって、第一の電極32及び導電粒子10を覆う電解めっき層5を形成する。図6(c)は導電粒子10の下側(第一の電極32側)に電解めっき層5aを形成した状態を模式的に示す断面図である。電解めっき層5aが形成されることによって導電粒子10が第一の電極32に固定された状態となったら電極32の表面から転写型60を外し、更に電解めっき処理を継続する。これにより、図7(a)に示すとおり、第一の電極32及びその上に配置された導電粒子10を覆うように電解めっき層5が形成される。このようにして得られた端子付き電極35の電解めっき層5の表面に更に被覆層6(例えば無電解パラジウムめっき層)を形成することで図7(b)に示す構成の端子付き電極36が得られる。
電解めっき層5は、図6(b)に示す積層体(導電粒子を収容した転写型60及び第一の回路部材30)を例えば電解ニッケルめっき液に浸漬することで形成することができる。電解ニッケルめっき液としては、ワット浴(硫酸ニッケル、塩化ニッケル、ホウ酸を主成分とするニッケルめっき浴)、スルファミン酸浴(スルファミン酸ニッケルとホウ酸を主成分とするニッケルめっき浴)、ホウフッ化浴等を用いることができる。なかでも、ワット浴からの析出皮膜が、素地となる導電粒子10及び第一の電極32との密着性がよく、耐食性を高くできる傾向にある。そのため、電解ニッケルめっきには、ワット浴を用いることが好ましい。
電解ニッケルめっきにより形成する電解ニッケルめっき層(電解めっき層5)の厚さは、0.05〜5μmであることが好ましく、0.1〜3μmであるとより好ましく、0.2〜1μmであると更に好ましい。この厚さを0.05μm以上とすることで、導電粒子10及び第一の電極32との良好な接続を得ることができるようになる。ただし、5μmを越えてもこれらの効果がそれ以上大きくは向上せず、経済的でないので、電解ニッケルめっき層の厚さの上限は5μmであればよい。
電解ニッケルめっき層(電解めっき層5)の外側(第一の電極32と反対側)の面に、パラジウム又はパラジウム合金からなる被覆層6(第二のめっき層)を形成してもよい。この被覆層6は、電解パラジウムめっき層でも無電解パラジウムめっき層でもよいが、厚さの均一性及び電気を必要としないことから、無電解パラジウムめっきによって被覆層6を形成することが好ましい。
無電解パラジウムめっきとして、置換パラジウムめっき及び還元剤を用いる還元型パラジウムめっきが適用できる。無電解パラジウムめっきによるパラジウム層の形成方法としては、特に、置換パラジウムめっきを行った後、還元型パラジウムめっきを行う方法が好ましい。これは、電解ニッケルめっきにより形成した被覆層6上では、そのままでは無電解パラジウムめっき反応が起こりづらい傾向にあるためである。あらかじめ置換パラジウムめっきでパラジウムを置換析出させておき、その後に還元型パラジウムめっきによりパラジウム層を析出させることで、良好にパラジウム層を形成することができる。
パラジウム層の厚さは、0.003〜0.5μmであると好ましく、0.01〜0.3μmであるとより好ましく、0.03〜0.2μmであると更に好ましい。パラジウム層の厚さが0.5μmを超えると、パラジウム層の形成による効果がそれ以上は向上せず、経済的でない傾向にある。一方、0.03μmよりも薄いと、パラジウム層が析出していない部分が含まれ易く、パラジウム層を形成することによる絶縁信頼性の向上効果が十分に得られなくなるおそれがある。
無電解パラジウムめっきに用いるめっき液のパラジウムの供給源としては、特に限定されないが、塩化パラジウム、塩化パラジウムナトリウム、塩化パラジウムアンモニウム、硫酸パラジウム、硝酸パラジウム、酢酸パラジウム、酸化パラジウム等のパラジウム化合物等が挙げられる。具体的には、酸性塩化パラジウム「PdCl2/HCl」、硫酸テトラアンミンパラジウム「Pd(NHNO」、硝酸パラジウムナトリウム塩「Pd(NO/HSO」、ジニトロジアンミンパラジウム「Pd(NH(NO」、ジシアノジアンミンパラジウム「Pd(CN)(NH」、ジクロロテトラアンミンパラジウム「Pd(NHCl」、スルファミン酸パラジウム「Pd(NHSO」、硫酸ジアンミンパラジウム「Pd(NHSO」、シュウ酸テトラアンミンパラジウム「Pd(NH」、硫酸パラジウム「PdSO」等を適用することができる。また、めっき液に添加する緩衝剤等についても特に限定されない。
無電解パラジウムめっきにより形成されるパラジウム層は、パラジウムの純度が90質量%以上であると好ましく、99質量%以上であるとより好ましく、100質量%に近いと特に好ましい。パラジウムの純度が90質量%未満であると、その形成時に電解ニッケルめっき5上への析出が起こりづらくなり、パラジウム層を形成することによる絶縁信頼性の向上効果が十分に得られなくなるおそれがある。
無電解パラジウムめっきに用いる還元剤に、ギ酸化合物を使用すると、得られるパラジウム層(被覆層)の純度が99質量%以上になり易くなり、均一な析出は可能となる。また、還元剤に次亜リン酸及び亜リン酸等のリン含有化合物、又はホウ素含有化合物を使用する場合、得られるパラジウム層がパラジウム−リン合金及び/又はパラジウム−ホウ素合金になるため、その場合は、パラジウムの純度が90質量%以上となるように還元剤の濃度、pH、浴温などを調節することが好ましい。
また、パラジウム層は、必ずしも無電解パラジウムめっきにより形成しなくてもよく、電解パラジウムめっきにより形成することもできる。その場合、電解パラジウムに用いる電解パラジウムめっき液のパラジウムの供給源としては、特に限定されず、塩化パラジウム、塩化パラジウムナトリウム、塩化パラジウムアンモニウム、硫酸パラジウム、硝酸パラジウム、酢酸パラジウム、酸化パラジウム等のパラジウム化合物を適用できる。具体的には、酸性塩化パラジウム(PdCl/HCl)、硫酸テトラアンミンパラジウム(Pd(NH)NO)、硝酸パラジウムナトリウム塩(Pd(NO)/HSO)、ジニトロジアンミンパラジウム(Pd(NH)(NO))、ジシアノジアンミンパラジウム(Pd(CN)(NH))、ジクロロテトラアンミンパラジウム(Pd(NH)Cl)、スルファミン酸パラジウム(Pd(NHSO))、硫酸ジアンミンパラジウム(Pd(NH)SO)、シュウ酸テトラアンミンパラジウム(Pd(NH))、硫酸パラジウム(PdSO)などが例示できる。また、電解パラジウムめっき液に含有させる緩衝剤等についても特に限定されず、公知の電解パラジウムめっき液に含まれるものを適用することが可能である。
<接続構造体の製造方法>
図11(a)〜図11(d)を参照しながら、接続構造体50の製造方法について説明する。これらの図は、図7(a)に示す端子付き電極35が形成された第一の回路部材30と、第二の回路部材40とを備える接続構造体を形成する過程の一例を模式的に示す断面図である。本実施形態においては、絶縁性を有する樹脂材料からなる所定の厚さの絶縁樹脂フィルム55pを予め準備し(図11(a))、これを第一の回路部材30の表面にラミネートすることにより、第一の回路部材30の表面(端子付き電極35も含む)を被覆する(図11(b)参照)。ラミネートした絶縁樹脂フィルム55p上に、第二の電極42が形成された面が対面するように第二の回路部材40を配置する(図11(c)参照)。その後、これらの部材の積層体の厚さ方向(図11(d)に示す矢印A及び矢印Bの方向)に加圧することによって電極35を第二の電極42と接触させる。絶縁樹脂フィルムが例えば熱硬化性樹脂からなる場合、矢印A及び矢印Bの方向に加圧する際に全体を加熱することによって熱硬化性樹脂を硬化させることができる。これにより、熱硬化性樹脂の硬化物からなる絶縁樹脂層55が回路部材30,40の間に形成される。なお、ここでは絶縁樹脂フィルム55pを第一の回路部材30の表面に配置する場合を例示したが、これの代わりにペースト状の絶縁樹脂組成物を第一の回路部材30の表面に塗布してもよい。
本実施形態によれば、接続面積が例えば16〜2000μmあるいは25〜1600μm又は100〜1000μmであるように微小であっても、絶縁信頼性及び導通信頼性の両方が優れる接続構造体及びその製造方法が提供される。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の内容をより具体的に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
[導電粒子の作製]
(工程a)前処理工程
平均粒径3.0μmの架橋ポリスチレン粒子(株式会社日本触媒製、商品名「ソリオスター」)2gを、パラジウム触媒であるアトテックネオガント834(アトテックジャパン株式会社製、商品名)を8質量%含有するパラジウム触媒化液100mLに添加し、30℃で30分間攪拌した。次に、φ3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア株式会社製)で濾過した後、水洗を行うことで樹脂粒子を得た。その後、pH6.0に調整された0.5質量%ジメチルアミンボラン液に樹脂粒子を添加し、表面が活性化された樹脂粒子を得た。そして、20mLの蒸留水に、表面が活性化された樹脂粒子を浸漬した後、超音波分散することで、樹脂粒子分散液を得た。
(工程b)第一金属層の形成
工程aを経て得た樹脂粒子分散液を、80℃に加温した水1000mLで希釈した後、めっき安定剤として1g/Lの硝酸ビスマス水溶液を1mL添加した。次に、樹脂粒子を2g含む分散液に、下記組成(下記成分を含む水溶液。1g/Lの硝酸ビスマス水溶液をめっき液1Lあたり1mL添加した。以下同様)の金属層形成用無電解ニッケルめっき液500mLを5mL/分の滴下速度で滴下した。滴下終了後、10分間経過した後に、めっき液を加えた分散液を濾過した。濾過物を水で洗浄した後、80℃の真空乾燥機で乾燥した。このようにして、表1に示す厚さ0.5μmのニッケル−リン合金(ニッケル濃度93質量%、残部リン)からなる金属層を形成した。金属層を形成することにより得た粒子Aは6gであり、外径は4μmであった。
(金属層形成用無電解ニッケルめっき液)
硫酸ニッケル:400g/L
次亜リン酸ナトリウム:150g/L
酢酸:120g/L
硝酸ビスマス水溶液(1g/L):1mL/L
[端子付き電極の作製]
(工程c)
工程bを経て得た導電粒子(外径4μm)を、開口径5μm角、底部径3μm角、深さ4μm(底部径3μm角は、開口部を上面からみると、開口径5μm角の中央に位置するものとする)の転写型の凹部に配置した。転写型のフィルムとして、ポリイミドフィルム(厚さ100μm)を用いた。
銅バンプ(面積15μm×30μm、スペース10μm、高さ:10μm、バンプ数362)付きチップ(1.7×1.7mm、厚さ:0.5mm)と、導電粒子を凹部に配置した転写型を対面させ、銅バンプと導電粒子を接触させた。この状態の積層体を以下の組成の電解ニッケルめっき液中に浸漬してから電解ニッケルめっきを行い、銅バンプと導電粒子を接続した。なお、電解ニッケルめっきは、液温55℃、電流密度1.0A/dmの条件で、銅バンプと導電粒子を接触させた状態で、2分間めっきを行い、銅バンプ及び導電粒子上に、厚さ0.5μmの電解めっき層が形成されるように行った。
(電解ニッケルめっき液)
硫酸ニッケル:240g/L
塩化ニッケル:45g/L
ホウ酸:30g/L
界面活性剤:3ml/L
pH:4
(日本高純度化学株式会社製、商品名:ピット防止剤♯62)
図12のように、銅バンプ上に8μmピッチで八個の導電粒子が配置された端子付き電極付きチップC1を得た。これと同様にして、下記の構成のチップC2,C3(1.7×1.7mm、厚さ:0.5mm)を得た。図13は、銅バンプ上に8μmピッチで四個の導電粒子が配置されたチップC2(回路部材)を模式的に示す平面図である。
・チップC1…面積15μm×30μm、スペース10μm、高さ:10μm、バンプ数362、銅バンプ上導電粒子数八個
・チップC2…面積15μm×15μm、スペース10μm、高さ:10μm、バンプ数362、銅バンプ上導電粒子数四個
・チップC3…面積15μm×30μm、スペース6μm、高さ:10μm、バンプ数362、銅バンプ上導電粒子数八個
[接続構造体の作製]
(工程d)
フェノキシ樹脂(ユニオンカーバイド社製、商品名「PKHC」)100gと、アクリルゴム(ブチルアクリレート40質量部、エチルアクリレート30質量部、アクリロニトリル30質量部、グリシジルメタクリレート3質量部の共重合体、分子量:85万)75gとを、酢酸エチル400gに溶解し、溶液を得た。この溶液に、マイクロカプセル型潜在性硬化剤を含有する液状エポキシ樹脂(エポキシ当量185、旭化成エポキシ株式会社製、商品名「ノバキュアHX−3941」)300gを加え、撹拌して接着剤溶液を得た。得られた接着剤溶液を、セパレータ(シリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さ40μm)にロールコータを用いて塗布し、90℃で10分間の加熱することにより乾燥して、厚さ10μmの接着フィルム(絶縁樹脂フィルム)をセパレータ上に作製した。
次に、作製した接着フィルムを用いて、端子付き電極付きチップ(1.7×1.7mm、厚さ:0.5mm)と、IZO回路付きガラス基板(厚さ:0.7mm)との接続を、以下に示すi)〜iii)の手順に従って行うことによって接続構造体を得た。
i)接着フィルム(2×19mm)をIZO回路付きガラス基板に、80℃、0.98MPa(10kgf/cm)で貼り付けた。
ii)セパレータを剥離し、チップのバンプとIZO回路付きガラス基板の位置合わせを行った。
iii)190℃、40gf/バンプ、10秒の条件でチップ上方から加熱及び加圧を行い、本接続を行った。作製した導電粒子等の条件を表1にまとめて示した。
<導電粒子の金属層の厚さ及び成分の評価>
得られた導電粒子の中心付近を通るようにウルトラミクロトーム法で断面を切り出した。透過型電子顕微鏡装置(以下「TEM装置」と略称する、日本電子株式会社製、商品名「JEM−2100F」)を用いて任意の倍率で観察した。得られた画像から、導電粒子の中心部から半径方向における、金属層の厚さをそれぞれ測定した。5個の導電粒子について各5箇所測定し、合計25箇所の平均値を、金属層の厚さとした。また、EDXマッピングデータから、金属層における元素の含有量(純度)を算出した。
[接続構造体の評価]
得られた接続構造体の導通抵抗試験及び絶縁抵抗試験を以下のように行った。
(導通抵抗試験−吸湿耐熱試験)
チップ電極(バンプ)/ガラス電極(IZO)間の導通抵抗に関して、導通抵抗の初期値と吸湿耐熱試験(温度85℃、湿度85%の条件で100、300、500、1000、2000時間放置)後の値を、20サンプルについて測定し、それらの平均値を算出した。なお、前述のチップC1及びチップC2を用いて評価した。得られた平均値から下記基準に従って導通抵抗を評価した。結果を表2に示す。なお、吸湿耐熱試験500時間後に、下記A又はBの基準を満たす場合は導通抵抗が良好といえる。
A:導通抵抗の平均値が2Ω未満
B:導通抵抗の平均値が2Ω以上5Ω未満
C:導通抵抗の平均値が5Ω以上10Ω未満
D:導通抵抗の平均値が10Ω以上20Ω未満
E:導通抵抗の平均値が20Ω以上
(導通抵抗試験−高温放置試験)
チップ電極(バンプ)/ガラス電極(IZO)間の導通抵抗に関して、導通抵抗の初期値と高温放置試験(温度100℃の条件で100、300、500、1000時間放置)後の値を、20サンプルについて測定し、それらの平均値を算出した。なお、前述のチップC1を用いて評価した。得られた平均値から下記基準に従って導通抵抗を評価した。結果を表2に示す。なお、高温放置試験100時間後に、下記A又はBの基準を満たす場合は導通抵抗が良好といえる。
A:導通抵抗の平均値が2Ω未満
B:導通抵抗の平均値が2Ω以上5Ω未満
C:導通抵抗の平均値が5Ω以上10Ω未満
D:導通抵抗の平均値が10Ω以上20Ω未満
E:導通抵抗の平均値が20Ω以上
(絶縁抵抗試験)
チップ電極間の絶縁抵抗に関しては、絶縁抵抗の初期値とマイグレーション試験(温度60℃、湿度90%、20V印加の条件で100、300、500、1000時間放置)後の値を、20サンプルについて測定し、全20サンプル中、絶縁抵抗値が10Ω以上となるサンプルの割合を算出した。なお、前述のチップC1及びチップC3を用いて評価した。得られた割合から下記基準に従って絶縁抵抗を評価した。結果を表2に示す。なお、吸湿耐熱試験500時間後に、下記A又はBの基準を満たした場合は絶縁抵抗が良好といえる。
A:絶縁抵抗値10Ω以上の割合が100%
B:絶縁抵抗値10Ω以上の割合が90%以上100%未満
C:絶縁抵抗値10Ω以上の割合が80%以上90%未満
D:絶縁抵抗値10Ω以上の割合が50%以上80%未満
E:絶縁抵抗値10Ω以上の割合が50%未満
<実施例2>
実施例1の(工程d)において、銅バンプ及び導電粒子上に電解ニッケルめっき層を形成した後、更にその表面に無電解パラジウムめっき層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、導電粒子、端子付き電極の作製、接続構造体の作製、並びに、導電粒子及び接続構造体の評価を行った。作製した導電粒子等の条件を表1にまとめて示した。また、評価結果を表2に示す。なお、無電解パラジウムめっきは、浸漬時間3分、温度60℃の条件で実施し、電解ニッケルめっき層の表面上に、厚さ0.03μmの無電解パラジウムめっきが形成された。
(無電解パラジウムめっき液)
塩化パラジウム・・・・0.07g/L
エチレンジアミン・・・0.05g/L
ギ酸ナトリウム・・・・0.2g/L
酒石酸・・・・・・・・0.11g/L
pH・・・・・・・・・7
<実施例3>
実施例2における無電解パラジウムめっき液への浸漬時間を5分にし、無電解パラジウムめっき層の厚さを0.05μmにしたこと以外は、実施例2と同様にして、導電粒子、バンプ形状の接続用端子の作製、接続構造体の作製、並びに、導電粒子及び接続構造体の評価を行った。作製した導電粒子等の条件を表1にまとめて示した。また、評価結果を表2に示す。
<実施例4>
実施例2における無電解パラジウムめっき液への浸漬時間を10分にし、無電解パラジウムめっき層の厚さを0.1μmにしたこと以外は、実施例2と同様にして、導電粒子、バンプ形状の接続用端子の作製、接続構造体の作製、並びに、導電粒子及び接続構造体の評価を行った。作製した導電粒子等の条件を表1にまとめて示した。また、評価結果を表2に示す。
<実施例5>
実施例1における(工程c)の工程において、電解ニッケルめっき層を形成する代わりに、電解パラジウムめっき液であるパラブライトSST−L(日本高純度化学株式会社、商品名)を用いて、60℃、1A/dmで20秒間、電解パラジウムめっきを行い、0.1μmの厚さのパラジウムめっき層を析出させた。それ以外は、実施例1と同様にして、導電粒子、バンプ形状の接続用端子の作製、接続構造体の作製、並びに、導電粒子及び接続構造体の評価を行った。作製した導電粒子等の条件を表1にまとめて示した。また、評価結果を表2に示す。
<実施例6>
実施例1における(工程c)の工程において、電解ニッケルめっき層を形成する代わりに、電解パラジウムめっき液であるパラブライトSST−L(日本高純度化学株式会社、商品名)を用いて、60℃、1A/dmで1分間、電解パラジウムめっきを行い、0.3μmの厚さのパラジウム層を析出させた。それ以外は、実施例1と同様にして、導電粒子、バンプ形状の接続用端子の作製、接続構造体の作製、並びに、導電粒子及び接続構造体の評価を行った。作製した導電粒子等の条件を表1にまとめて示した。また、評価結果を表2に示す。
<実施例7>
実施例1における(工程c)の工程において、電解ニッケルめっき層を形成する代わりに、電解パラジウムめっき液であるパラブライトSST−L(日本高純度化学株式会社、商品名)を用いて、60℃、1A/dmで1分40秒間、電解パラジウムめっきを行い、0.5μmの厚さのパラジウムめっき層を析出させた。それ以外は、実施例1と同様にして、導電粒子、バンプ形状の接続用端子の作製、接続構造体の作製、並びに、導電粒子及び接続構造体の評価を行った。作製した導電粒子等の条件を表1にまとめて示した。また、評価結果を表2に示す。
<実施例8>
実施例1における(工程a)〜(工程c)の工程を行った後、銅バンプ及び導電粒子上に、電解ニッケルめっき層を形成したバンプ形状の接続用端子表面に、電解パラジウムめっき液であるパラブライトSST−L(日本高純度化学株式会社、商品名)を用いて、60℃、1A/dmで20秒間、電解パラジウムめっきを行い、0.1μmの厚さのパラジウムめっき層を析出させた。これ以降は、実施例1における(工程d)以降と同様にして、導電粒子、バンプ形状の接続用端子の作製、接続構造体の作製、並びに、導電粒子及び接続構造体の評価を行った。作製した導電粒子等の条件を表1にまとめて示した。また、評価結果を表2に示す。
<実施例9>
実施例1における(工程a)〜(工程c)の工程を行った後、銅バンプ及び導電粒子上に、電解ニッケルめっき層を形成したバンプ形状の接続用端子表面に、電解パラジウムめっき液であるパラブライトSST−L(日本高純度化学株式会社、商品名)を用いて、60℃、1A/dmで1分間、電解パラジウムめっきを行い、0.3μmの厚さのパラジウムめっき層を析出させた。これ以降は、実施例1における(工程d)以降と同様にして、導電粒子、バンプ形状の接続用端子の作製、接続構造体の作製、並びに、導電粒子及び接続構造体の評価を行った。作製した導電粒子等の条件を表1にまとめて示した。また、評価結果を表2に示す。
<実施例10>
実施例1における(工程a)〜(工程c)の工程を行った後、銅バンプ及び導電粒子上に、電解ニッケルめっき層を形成したバンプ形状の接続用端子表面に、電解パラジウムめっき液であるパラブライトSST−L(日本高純度化学株式会社、商品名)を用いて、60℃、1A/dmで1分40秒間、電解パラジウムめっきを行い、0.5μmの厚さのパラジウムめっき層を析出させた。これ以降は、実施例1における(工程d)以降と同様にして、導電粒子、バンプ形状の接続用端子の作製、接続構造体の作製、並びに、導電粒子及び接続構造体の評価を行った。作製した導電粒子等の条件を表1にまとめて示した。また、評価結果を表2に示す。
<比較例1>
実施例1における(工程c)の工程において、電解ニッケルめっき層を形成する代わりに、硫酸銅浴を用い、液温25℃、電流密度1.0A/dmの条件で、2分間、電解銅めっきを行い、0.5μmの厚さの銅めっき層を析出させた。それ以外は、実施例1と同様にして、導電粒子、バンプ形状の接続用端子の作製、接続構造体の作製、並びに、導電粒子及び接続構造体の評価を行った。作製した導電粒子等の条件を表3にまとめて示した。また、評価結果を表4に示す。
<比較例2>
[導電粒子の作製]
実施例1(工程a)を行った後、実施例1の(工程b)を引き続き行い、無電解ニッケルめっきの液量を100mLとし、表5に示す厚さ0.1μmのニッケル−リン合金(ニッケル濃度93質量%、残部リン)からなる第1の層を形成した。第1の層を形成することにより得た粒子Aは2.8gであり、外径は3.2μmであった。第1の金属層(ニッケル)を形成した粒子2.8gを、50℃で加温した水200mLで希釈し、めっき安定剤として1g/Lの硝酸ビスマス水溶液を0.2mL添加し、下記組成の第2の金属層形成用無電解パラジウムめっき液20mLを、1mL/分の滴下速度で滴下した。滴下終了後、10分間経過した後に、めっき液を加えた分散液を濾過した。濾過物を水で洗浄した後、80℃の真空乾燥機で乾燥した。このようにして、表5に示す厚さ0.02μmのパラジウムめっき(パラジウムの純度100%)からなる第3の層を形成した。なお、アクリル粒子の外側に、内側から順に第1の金属層(ニッケル)0.1μm、第2の金属層(パラジウム)0.02μmが形成された、外径3.24μmの導電粒子3gを得た。
(無電解パラジウムめっき液)
塩化パラジウム:7g/L
EDTA・2ナトリウム:100g/L
クエン酸・2ナトリウム:100g/L
ギ酸ナトリウム:20g/L
pH:6
[第1の絶縁粒子の作製]
500mlフラスコに入った純水400g中に下に示す配合モル比に従ってモノマーを加えた。全モノマーの総量が、純水に対して10質量%になるように配合した。窒素置換後、70℃で撹拌しながら6時間加熱を行った。攪拌速度は300min−1(300rpm)であった。なお、KBM−503(信越シリコーン社製、商品名)は、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランである。合成することで得た第1の絶縁粒子の平均粒径は315nm、Tgは116℃であった。
(第1の絶縁粒子の配合モル比)
スチレン:600
ペルオキソ二硫酸カリウム:6
メタクリル酸ナトリウム:5.4
スチレンスルホン酸ナトリウム:0.32
ジビニルベンゼン:16.8
KBM−503:4.2
[第2の絶縁粒子の作製]
500mlフラスコに入った純水400g中に下に示す配合モル比に従ってモノマーを加えた。全モノマーの総量が、純水に対して10質量%になるように配合した。窒素置換後、70℃で撹拌しながら6時間加熱を行った。攪拌速度は300min−1(300rpm)であった。合成することで得た第2の絶縁粒子の平均粒径は100nm、Tgは116℃であった。
(第2の絶縁粒子の配合モル比)
スチレン:600
ペルオキソ二硫酸カリウム:6
アクリル酸メチル:270
メタクリル酸ナトリウム:5.4
スチレンスルホン酸ナトリウム:2.0
ジビニルベンゼン:16.8
KBM−503:4.2
第1の絶縁粒子及び第2の絶縁粒子の平均粒径をHITACHI S−4800(日立ハイテク株式会社製、商品名)の画像解析により測定した。第1の絶縁粒子及び第2の絶縁粒子のTgを、DSC(パーキンエルマー社製DSC−7型)を用いて、サンプル量10mg、昇温速度5℃/分、測定雰囲気:空気の条件で測定した。
(シリコーンオリゴマーの調製)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフラスコに、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン118gとメタノール5.9gを配合した溶液を加えた。更に、活性白土5g及び蒸留水4.8gを添加し、75℃で一定時間攪拌した後、重量平均分子量1300のシリコーンオリゴマーを得た。得られたシリコーンオリゴマーは、水酸基と反応する末端官能基としてメトキシ基又はシラノール基を有するものである。得られたシリコーンオリゴマー溶液にメタノールを加えて、固形分20質量%の処理液を調製した。
なお、シリコーンオリゴマーの重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)法によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算することにより算出した。GPCの条件を以下に示す。
GPC条件
ポンプ:日立 L−6000型(株式会社日立製作所製、商品名)
カラム:Gelpack GL−R420、Gelpack GL−R430、Gelpack GL−R440(以上、日立化成株式会社製、商品名)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
測定温度:40℃
流量:2.05mL/分
検出器:日立 L−3300型RI(株式会社日立製作所製、商品名)
[絶縁被覆導電粒子の作製]
メルカプト酢酸8mmolをメタノール200mlに溶解させて反応液を調製した。次にアクリル粒子の外側に、内側から順に第1の層(ニッケル)0.1μm、第3の層(パラジウム)0.02μmが形成された、外径3.24μmの導電粒子3gを上記反応液に加え、室温で2時間スリーワンモーターと直径45mmの攪拌羽で攪拌した。メタノールで洗浄後、孔径3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)を用いてろ過することで、表面にカルボキシル基を有する導電粒子を得た。
次に重量平均分子量70,000の30%ポリエチレンイミン水溶液(和光純薬社製)を超純水で希釈し、0.3質量%ポリエチレンイミン水溶液を得た。上記表面にカルボキシル基を有する導電粒子を0.3質量%ポリエチレンイミン水溶液に加え、室温で15分攪拌した。その後、孔径3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)を用いて導電粒子をろ過し、ろ過された導電粒子を超純水200gに入れて室温で5分攪拌した。更に孔径3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)を用いて導電粒子をろ過し、上記メンブレンフィルタ上にて200gの超純水で2回洗浄を行った。これらの作業を行うことにより、吸着していないポリエチレンイミンが除去され、表面がアミノ基含有ポリマーで被覆された導電粒子が得られた。
次に、第1の絶縁粒子をシリコーンオリゴマーで処理し、表面にグリシジル基含有オリゴマーを有する第1の絶縁粒子のメタノール分散媒を調製した。一方、第2の絶縁粒子も同様にシリコーンオリゴマーで処理し、表面にグリシジル基含有オリゴマーを有する第2の絶縁粒子のメタノール分散媒を調製した。
上記表面がアミノ基含有ポリマーで被覆された導電粒子をイソプロピルアルコールに浸漬し、第1の絶縁粒子のメタノール分散媒を滴下した。第1の絶縁粒子の被覆率は、第1の絶縁粒子のメタノール分散媒の滴下量で調整した。次いで、第2の絶縁粒子のメタノール分散媒を滴下することで、絶縁被覆導電粒子を作製した。第2の絶縁粒子の被覆率は、第2の絶縁粒子の滴下量で調整した。第1の絶縁粒子による被覆率は30%、第2の絶縁粒子による被覆率は25%であり、絶縁粒子による被覆率は合計で55%であった。
得られた絶縁被覆導電粒子を縮合剤とオクタデシルアミンで処理し、洗浄して表面の疎水化を行った。その後80℃で1時間の条件で加熱乾燥させて絶縁被覆導電粒子を作製した。
[異方導電性接着剤フィルムの作製]
酢酸エチルとトルエンを質量比1:1で混合した溶媒300gに、フェノキシ樹脂(ユニオンカーバイド社製、商品名:PKHC)100gと、アクリルゴム(ブチルアクリレート40質量部、エチルアクリレート30質量部、アクリロニトリル30質量部、グリシジルメタクリレート3質量部の共重合体、重量平均分子量:85万)75gとを溶解し、溶液を得た。この溶液にマイクロカプセル型潜在性硬化剤を含有する液状エポキシ(エボキシ当量185、旭化成エポキシ株式会社製、商品名:ノバキュアHX−3941)300gと、液状エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名:YL980)400gとを加えて撹拌した。得られた混合液に平均粒径が14nmのシリカを溶剤分散したシリカスラリー(日本アエロジル社製、商品名:R202)を加えて接着剤溶液1を調製した。シリカスラリーは、上記混合液の固形分全量に対してシリカ固形分の含有量が5質量%となるように加えた。
ビーカーに、酢酸エチルとトルエンとを質量比1:1で混合した分散媒10gと、絶縁被覆導電粒子を入れて超音波分散した。超音波分散の条件は、周波数が38kHZ、エネルギーが400W、体積が20Lの超音波槽(藤本科学、商品名:US107)に上記ビーカーを浸漬して1分間攪拌した。
得られた絶縁被覆導電粒子の分散液を接着剤溶液1中に分散した。得られた分散液をセパレータ(シリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフイルム、厚さ40μm)にロールコータで塗布し、90℃で10分間乾燥し、厚さ10μmの接着剤フィルムAを作製した。この接着剤フィルムは単位面積当たり7万個/mmの絶縁被覆導電粒子を有する。また、接着剤溶液1をセパレータ(シリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフイルム、厚さ40μm)にロールコータで塗布し、90℃で10分間乾燥し、厚さ3μmの接着剤フィルムBを作製した。更に、接着剤溶液1をセパレータ(シリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフイルム、厚さ40μm)にロールコータで塗布し、90℃で10分間乾燥し厚さ10μmの接着剤フィルムCを作製した。次に、接着剤フィルムB、接着剤フィルムA、接着剤フィルムCの順番で各接着剤フィルムをラミネートし、三層からなる異方導電性接着剤フィルムDを作製した。
[接続サンプルの作製]
作製した異方導電性接着剤フィルムDを用いて、実施例6と同様の、銅/ニッケル/パラジウム/金バンプ(面積15μm×30μm、スペース10μm、高さ:10μm、バンプ数362)[無電解ニッケルめっき(膜厚:0.5μm)、無電解パラジウムめっき(膜厚:0.1μm)、置換金めっき(膜厚:0.05μm)]付きチップ(1.7×1.7mm、厚さ:0.5mm)と、実施例1(工程e)と同様の、IZO回路付きガラス基板(厚さ:0.7mm)との接続を、以下に示すように行った。
異方導電性接着剤フィルムDを、IZO回路付きガラス基板に温度が80℃、圧力が0.98MPa(10kgf/cm)の条件で貼り付けた後、セパレータを剥離し、チップに備えている銅/ニッケル/パラジウム/金バンプと電極を備えているガラス基板の位置合わせを行った。次いで、温度が190℃、圧力が39N/バンプ(40gf/バンプ)の条件でチップ上方から10秒間加熱及び加圧を行い、本接続を行った。なお、異方導電性接着剤フィルムDは、接着剤フィルムBがガラス基板側に、接着剤フィルムCが金属バンプ側になるように配置された。
導電粒子の金属層の厚さ及び成分の評価、導通抵抗試験および絶縁抵抗試験を実施例1と同様に行った。作製した導電粒子等の条件を表5に示した。また評価結果を表4に示した。
1…基材粒子、3…金属層、5…電解めっき層(めっき層)、6…被覆層(第二のめっき層)、10…導電粒子、30…第一の回路部材、32…第一の電極、35,36…端子付き電極、40…第二の回路部材、42…第二の電極、50…接続構造体、55…絶縁樹脂層、60…転写型、60a…表面、62…凹部(開口部)、62a…底部。

Claims (43)

  1. 第一の基板と、前記第一の基板に設けられた第一の電極とを有する第一の回路部材を準備すること;
    前記第一の電極と電気的に接続される第二の電極を有する第二の回路部材を準備すること;
    粒径が2.0〜40μmである複数の導電粒子を準備すること;
    前記第一の電極の表面に前記複数の導電粒子を配置すること;
    前記第一の電極と、前記第一の電極の表面に配置された前記複数の導電粒子とを覆う電解めっき層を形成すること;
    前記第一の回路部材の一方の面であって前記導電粒子とともに前記電解めっき層によって覆われている前記第一の電極を有する面と、前記第二の回路部材の一方の面であって前記第二の回路を有する面との間に絶縁樹脂層を形成すること;
    前記第一の回路部材と前記絶縁樹脂層と前記第二の回路部材と含む積層体を前記積層体の厚さ方向の押圧した状態で加熱することによって前記第一の電極と前記第二の電極とを電気的に接続し且つ前記第一の回路部材と前記第二の回路部材と接着すること;
    を含む接続構造体の製造方法。
  2. 前記導電粒子は、基材粒子と、前記基材粒子の表面に形成された単層構造又は多層構造の金属層とを備える、請求項1に記載の接続構造体の製造方法。
  3. 前記基材粒子の粒径は1.5〜10μmである、請求項2に記載の接続構造体の製造方法。
  4. 前記基材粒子は樹脂からなる、請求項2又は3に記載の接続構造体の製造方法。
  5. 前記金属層は、無電解めっきによって形成されたニッケル又はニッケル合金を含む第一金属層を少なくとも含む、請求項2〜4のいずれか一項に記載の接続構造体の製造方法。
  6. 前記第一金属層はリン及びホウ素の少なくとも一方を含む、請求項5に記載の接続構造体の製造方法。
  7. 前記第一金属層のニッケル含有率が85〜98質量%である、請求項5又は6に記載の接続構造体の製造方法。
  8. 前記電解めっき層は電解ニッケルめっき層又は電解パラジウムめっき層である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の接続構造体の製造方法。
  9. 前記電解めっき層の表面を覆う無電解めっき層を形成することを更に含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の接続構造体の製造方法。
  10. 前記無電解めっき層は無電解ニッケルめっき層又は無電解パラジウムめっき層である、請求項9に記載の接続構造体の製造方法。
  11. 前記第一の電極は、銅、ニッケル、パラジウム、金、銀及びこれらの合金、並びに、インジウムスズ酸化物からなる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の接続構造体の製造方法。
  12. 前記第一の電極における前記複数の導電粒子が配置される位置に対応する位置に複数の開口部を有する転写型を準備すること;
    前記複数の開口部に前記導電粒子を収容すること;
    を更に含み、
    前記第一の回路部材と前記転写型とを重ね合せることにより、前記第一の電極の表面に前記転写型の前記開口部にそれぞれ収容されている前記導電粒子を配置し、
    前記第一の回路部材と前記転写型とを重ね合せた状態において、前記第一の電極と前記第一の電極の表面に配置された前記複数の導電粒子とを覆う電解めっき層を形成する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の接続構造体の製造方法。
  13. 前記開口部は当該開口部の奥側から前記転写型の表面側に向けて開口面積が拡大するテーパ状に形成されている、請求項12に記載の接続構造体の製造方法。
  14. 前記転写型は可撓性を有する樹脂材料からなる、請求項12又は13に記載の接続構造体の製造方法。
  15. 基板と、前記基板に設けられた電極とを有する回路部材を準備すること;
    粒径が2.0〜40μmである複数の導電粒子を準備すること;
    前記電極の表面に前記複数の導電粒子を配置すること;
    前記第一の電極と前記第一の電極の表面に配置された前記複数の導電粒子とを覆う電解めっき層を形成すること;
    を含む端子付き電極の製造方法。
  16. 前記導電粒子は、基材粒子と、前記基材粒子の表面に形成された単層構造又は多層構造の金属層とを備える、請求項15に記載の端子付き電極の製造方法。
  17. 前記基材粒子の粒径は1.5〜10μmである、請求項16に記載の端子付き電極の製造方法。
  18. 前記基材粒子は樹脂からなる、請求項16又は17に記載の端子付き電極の製造方法。
  19. 前記金属層は、無電解めっきによって形成されたニッケル又はニッケル合金を含む第一金属層を少なくとも含む、請求項16〜18のいずれか一項に記載の端子付き電極の製造方法。
  20. 前記第一金属層はリン及びホウ素の少なくとも一方を含む、請求項19に記載の端子付き電極の製造方法。
  21. 前記第一金属層のニッケル含有率が85〜98質量%である、請求項19又は20に記載の端子付き電極の製造方法。
  22. 前記電解めっき層は電解ニッケルめっき層又は電解パラジウムめっき層である、請求項15〜21のいずれか一項に記載の端子付き電極の製造方法。
  23. 前記電解めっき層の表面を覆う無電解めっき層を形成することを更に含む、請求項15〜22のいずれか一項に記載の端子付き電極の製造方法。
  24. 前記無電解めっき層は無電解ニッケルめっき層又は無電解パラジウムめっき層である、請求項23に記載の端子付き電極の製造方法。
  25. 前記電極は、銅、ニッケル、パラジウム、金、銀及びこれらの合金、並びに、インジウム錫酸化物からなる、請求項15〜24のいずれか一項に記載の端子付き電極の製造方法。
  26. 前記電極における前記複数の導電粒子が配置される位置に対応する位置に複数の開口部を有する転写型を準備すること;
    前記複数の開口部に前記導電粒子を収容すること;
    を更に含み、
    前記回路部材と前記転写型とを重ね合せることにより、前記電極の表面に前記転写型の前記開口部にそれぞれ収容されている前記導電粒子を配置し、
    前記回路部材と前記転写型とを重ね合せた状態で前記電極と前記電極の表面に配置された前記複数の導電粒子とを覆う電解めっき層を形成する、請求項15〜25のいずれか一項に記載の端子付き電極の製造方法。
  27. 前記開口部は当該開口部の奥側から前記転写型の表面側に向けて開口面積が拡大するテーパ状に形成されている、請求項26に記載の端子付き電極の製造方法。
  28. 前記転写型は可撓性を有する樹脂材料からなる、請求項26又は27に記載の端子付き電極の製造方法。
  29. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の接続構造体の製造方法又は請求項15〜28のいずれか一項に記載の端子付き電極の製造方法において使用される、2.0〜40μmの導電粒子。
  30. 基材粒子と、前記基材粒子の表面に形成された単層構造又は多層構造の金属層とを備える、請求項29に記載の導電粒子。
  31. 前記金属層は、ニッケル又はニッケル合金を含む第一金属層を少なくとも含む、請求項30に記載の導電粒子。
  32. 前記第一金属層はリン及びホウ素の少なくとも一方を含む、請求項31に記載の導電粒子。
  33. 前記第一金属層のニッケル含有率が85〜98質量%である、請求項31又は32に記載の導電粒子。
  34. 前記基材粒子の粒径は1.5〜10μmである、請求項30〜33のいずれか一項に記載の導電粒子。
  35. 前記基材粒子は樹脂からなる、請求項30〜34のいずれか一項に記載の導電粒子。
  36. 第一の基板と前記第一の基板に設けられた第一の電極とを有する第一の回路部材と、
    前記第一の電極と電気的に接続されている第二の電極を有する第二の回路部材と、
    前記第一の電極と前記第二の電極との間に介在する複数の、請求項29〜35のいずれか一項に記載の導電粒子と、
    前記第一の電極と複数の前記導電粒子とを覆う電解めっき層と、
    前記第一の回路部材と前記第二の回路部材との間に設けられ、前記第一の回路部材と前記第二の回路部材と接着している絶縁樹脂層と、
    を備える、接続構造体。
  37. 請求項29〜35のいずれか一項に記載の導電粒子と、
    一種又は二種以上の電解めっき液と、
    電極表面における複数の前記導電粒子が配置される位置に対応する位置に複数の開口部を有する転写型と、
    を備える端子付き電極製造用キット。
  38. 前記一種又は二種以上の電解めっき液は、電解ニッケルめっき液及び電解パラジウムめっき液の少なくとも一方を含む、請求項37に記載の端子付き電極製造用キット。
  39. 前記開口部は当該開口部の奥側から前記転写型の表面側に向けて開口面積が拡大するテーパ状に形成されている、請求項37又は38に記載の端子付き電極製造用キット。
  40. 前記転写型は可撓性を有する樹脂材料からなる、請求項37〜39のいずれか一項に記載の端子付き電極製造用キット。
  41. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の接続構造体の製造方法又は請求項15〜28のいずれか一項に記載の端子付き電極の製造方法において使用される転写型であって、
    電極表面における複数の前記導電粒子が配置される位置に対応する位置に複数の開口部を有する転写型。
  42. 前記開口部は当該開口部の奥側から当該転写型の表面側に向けて開口面積が拡大するテーパ状に形成されている、請求項41に記載の転写型。
  43. 可撓性を有する樹脂材料からなる、請求項41又は42に記載の転写型。
JP2016181813A 2016-09-16 2016-09-16 接続構造体及びその製造方法、端子付き電極の製造方法並びにこれに用いられる導電粒子、キット及び転写型 Active JP6897038B2 (ja)

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