JP2018046176A - 電子機器筐体用基板ユニットの放熱構造とその放熱構造における放熱シートの組み付け方法 - Google Patents

電子機器筐体用基板ユニットの放熱構造とその放熱構造における放熱シートの組み付け方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 部品組み付け作業時の作業効率を高め、かつ伝熱性能を高めることができる電子機器筐体用基板ユニットの放熱構造を提供する。【解決手段】間接空冷方式の電子機器筐体用基板ユニットの放熱構造で、放熱カバーと、放熱カバーにおける電子回路基板上の電気部品と対応する位置に配置されたねじ型ヒートパス構造体と、を具備する。ねじ型ヒートパス構造体は、放熱カバーのねじ穴部と、ねじ穴部に螺合する螺合部材と、電気部品に押し当てる仮組み用の押し当て部材と、押し当て部材に替えて電気部品に押し当てる状態で組み付ける放熱シートとを備える。ねじ穴部に螺合部材を螺挿し、押し当て部材を電気部品に突き当てる位置までねじ込んだ仮組み状態で押し当て部材に替えて放熱シートを螺合部材の先端部に連結することで放熱シートを設置する。【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は、電子機器筐体用基板ユニットの放熱構造とその放熱構造における放熱シートの組み付け方法に関する。
宇宙・航空用に製造される電子機器内にある基板ユニットは、その厳しい耐環境性要求からも完全間接空冷方式のものが主流である。完全間接空冷方式では、各基板ユニットの両端で機材筐体のフレームとカードロックにより機械的に固定する。この固定部は熱パスも兼ねており、筐体外部を流れる冷却空気で筐体内部の発熱部品を冷却する放熱構造となっている。
そのため、各基板ユニットは基板上の各発熱部品から、基板両端の放熱部までヒートパスを構築し、熱移動させる構造が必要となる。従来は大型で高発熱の電気部品に関しては、電気部品の直上に放熱カバー(ヒートパス)を設け、放熱カバーとフレームを機械締結(または一体化)することで熱を電気部品から放熱カバーを経てフレームへと熱伝達で移動させている。
しかしながら、放熱カバーと電気部品との間の寸法は、電気部品の製造許容差(A)と、電気部品を基板にはんだ付けする際の製造許容差(B)と、放熱カバーの機械加工許容差(C)とが加算されるので、すべての許容差を考慮すると、隙間の公差が数mm程度の大きさになる。通常この隙間は、放熱シートを挟むことで電気部品から放熱カバーまでの熱的な接続を確保している。
特開平9−139451号公報
放熱シートは、1mm前後の厚さのシートが使用される。この放熱シートは、放熱カバーと電気部品との間にシート厚さを圧縮させた状態(例えば一般的にはシート厚さの20%程度圧縮させた状態、あるいは各製品の特徴に合わせて圧縮量を想定する)で組み付けることで、伝熱性能が確保される。これに対し、電気部品の製造許容差(A)と、電気部品を基板にはんだ付けする際の製造許容差(B)と、放熱カバーの機械加工許容差(C)とは、個々の製品ごとに異なる。そのため、放熱カバーと電気部品との間の隙間の寸法は、個々の製品ごとに大きな幅のばらつきを持っている。例えば、放熱カバーと電気部品との間の最小隙間は0.1mm程度になることがあり、最大隙間は2〜3mm程度になることがある。これに対処するために厚さが異なる複数の種類の放熱シートを予め用意し、隙間の大きさに合わせて適正な厚さの放熱シートを選択して使用することが必要になる。しかしながら、現物合わせでシートを選定する作業は手間がかかり、作業効率が悪い。また、隙間の大きさに合わせて分厚いシートを入れた場合は、熱伝導性能が悪くなり、十分に部品を冷却することが困難になる。そのため、効率的な放熱設計を行うことが困難であった。
実施形態は、部品組み付け作業時の作業効率を高めることができ、かつ伝熱性能を高めることができる電子機器筐体用基板ユニットの放熱構造とその放熱構造における放熱シートの組み付け方法を提供することが課題である。
実施形態は、間接空冷方式の電子機器筐体用基板ユニットの放熱構造である。放熱構造は、電子回路基板と対向配置され、かつ両端部がボード収容室の筐体壁に接続される放熱カバーと、放熱カバーにおける電子回路基板上に接続された電気部品と対応する位置に配置されたねじ型ヒートパス構造体と、を具備する。ねじ型ヒートパス構造体は、放熱カバーのカバー本体側における電気部品との対向部位に形成されたねじ穴部と、ねじ穴部に螺合する螺合部材と、仮組み用の押し当て部材と、押し当て部材に替えて電気部品に押し当てる状態で組み付ける放熱シートとを備える。ねじ穴部に螺合部材を螺挿し、押し当て部材を電気部品に突き当てる位置までねじ込んだ仮組み状態で押し当て部材に替えて放熱シートを螺合部材の先端部に連結することで放熱シートを設置する。
図1は、第1の実施形態の電子機器筐体全体の概略構成を示す斜視図である。 図2は、図1のII−II線断面図である。 図3は、図2のIII−III線断面図である。 図4は、図1のIV−IV線断面図である。 図5は、ねじ型ヒートパス構造体の要部の縦断面図である。 図6は、第1の実施形態のねじ型ヒートパス構造体の螺合部材のねじ込み位置のマーキング部分を示す平面図である。 図7は、第1の実施形態のねじ型ヒートパス構造体の変形例を示す要部の縦断面図である。
[第1の実施形態]
図1乃至図6は、第1の実施形態を示す。図1は、本実施形態の間接空冷方式の電子機器筐体1の上面パネル10(図3に示す)を外した状態を示す斜視図、図2は図1のII−II線断面図、図3は図2のIII−III線断面図である。本実施形態の電子機器筐体1は、例えばVME等の規格ボードなどの複数枚の電子回路モジュールのボード(電子回路基板)2を収納するボード収容室3を有する箱型のシャシー4を備えている。本実施形態では、複数枚のボード2は例えば鉛直方向に縦置きされ、水平方向に横並びに並設された状態でボード収容室3内に収容されている。
シャシー4は、矩形板状のベースフレーム5と、2つの端板6,7と、2つの側面板8,9と、上面パネル10とで構成されている。ベースフレーム5は、図3に示すようにシャシー4の下部に配置され、床板を形成する。このベースフレーム5は、ボード収容室3の下面開口部3bを覆うためのカバーで、シャシー4に対し、周辺部でねじ等により固定されている。2つの端板6,7は、図2に示すようにシャシー4の両端に配置される。2つの側面板8,9は、シャシー4の両側面に配置される。上面パネル10は、ボード収容室3の上面開口部3aを覆うためのカバーで、シャシー4に対し、周辺部でねじ等により固定されている。
図3に示すようにボード収容室3の底面には、マザーボード11が水平方向に沿って横置き状態で配設されている。マザーボード11には、ボード2を着脱可能に接続する複数のコネクタ受け部12が設けられている。マザーボード11は、マザーボード支持脚13を介してボード収容室3の両側の後述する第1の通風路24と第2の通風路25にねじ固定されている。そして、電子回路モジュールのボード2は、図1および図3中で上面開口部3a側からボード収容室3内に挿脱可能に出し入れされるようになっている。
図2に示すように筐体本体1aの内部には、前記ボード収容室3の両側にそれぞれ冷却空気の通風路(第1の通風路24と第2の通風路25)が形成されている。ここで、図2中で下側の第1の通風路24は、図3中でボード収容室3の右側に配置された側壁部材26とシャシー4の図3中で右側の側面板8との間に形成されている。図2中で上側の第2の通風路25は、図3中でボード収容室3の左側に配置された側壁部材29とシャシー4の図3中で左側の側面板9との間に形成されている。これらの第1の通風路24と第2の通風路25の一端(図2中で左端)側は、一方の端板6に形成された冷却空気の吸い込み用の開口部である吸い込み口27にそれぞれ連通されている。第1の通風路24と第2の通風路25の他端(図2中で右端)側は、ボード収容室3の図2中で右側に配置された閉塞板28に形成された冷却空気の排出用の開口部31にそれぞれ連通されている。
閉塞板28と他方(図2中で右端側)の端板7との間には、冷却空気の排出用の空気室31aが形成されている。この端板7には、ブロワ(送風機)32が装着されている。このブロワ32の駆動時には、空気室31a内の空気が外部に排出される。
また、第1の通風路24および第2の通風路25には、ボード2の挿入方向と直交する方向に延設された多数の板状のストレートフィン33が横並び状態で並設されている。各ストレートフィン33は、それぞれボード2の挿入方向と直交する方向に横置き状態で配置され、ボード2の挿入方向に縦並び状態で緻密なピッチで並設されている。これにより、第1の通風路24および第2の通風路25は、放熱用の通風ダクト構造となっている。
ボード収容室3の両側の側壁部材26、29には、ボード2を1枚ずつ個別に出し入れする複数(ボード2と同数)のボード出し入れ用のガイド溝26a、29aがそれぞれ形成されている。そして、ボード収容室3の上面開口部3aから挿入されたボード2は、左右のガイド溝26a、29aにガイドされる状態で、マザーボード11側に導かれ、コネクタ部16がコネクタ受け部12に連結される。その後、ボード2の両側部は、カードロック17によってボード収容室3の両側の側壁部材26、29に係脱可能に係合され、機械的に固定される。
また、本実施形態の電子機器筐体1の使用時には、ブロワ32が駆動される。このブロワ32の駆動により、図2中に矢印で示すように空気室31a内の空気が外部に排出される。これにより、空気室31a内が負圧になるので、外部の冷却空気が一方の端板6の吸い込み口27から第1の通風路24と第2の通風路25に流入し、第1の通風路24と第2の通風路25内から空気室31aを経てブロワ32から外部に排出される。
そして、第1の通風路24および第2の通風路25内を流れる冷却空気との熱交換によってボード収容室3の両側の側壁部材26、29が冷却される。さらに、側壁部材26、29に伝熱された熱は、第1の通風路24および第2の通風路25内を流れる冷却空気に多数のストレートフィン33から放熱される。また、冷却用の外部空気は、ブロワ32の駆動時に端板6の吸い込み口27から第1の通風路24と第2の通風路25を経て空気室31aの内部に流入されたのち、ブロワ32から外部に排出される。そのため、外部空気は、ボード収容室3の内部には直接は流入せず、ボード収容室3の内部の電子回路モジュールのボード2には外気が当たらない。
図1、図2及び図4を参照し、電子回路モジュールのボード2は、電気部品である複数の電子回路部品14を実装したほぼ矩形板状のプリント基板15を有する。電子回路部品14は、裏面側がプリント基板15の表面に複数のはんだボール(接続部)61によりBGA実装されている。
また、ボード2の一端部(図3中で下端部)には、コネクタ部16が配置され、ボード2の両側部には、カードロック(固定具)17が配設されている。コネクタ部16は、マザーボード11のコネクタ受け部12に連結される。また、ボード2の両側部は、カードロック17によってボード収容室3の両側の側壁部材26、29に係脱可能に係合され、機械的に固定される。
さらに、ボード2には、プリント基板15上に実装された複数の電子回路部品14を覆う状態で平板状の放熱カバー62が対向配置されている。この放熱カバー62は、熱伝導性が高い金属板、例えばアルミ合金などの伝熱部材でプリント基板15とほぼ同じ大きさに形成されている。図4に示すように放熱カバー62の両端には、L字状の屈曲部62bが形成されている。放熱カバー62の両端の屈曲部62bは、プリント基板15に接合され、この接合部がカードロック17に固定されている。
放熱カバー62には、プリント基板15上の各電子回路部品14と対応する位置にねじ型ヒートパス構造体63が配設されている。図5に示すようにこのねじ型ヒートパス構造体63は、放熱カバー62のカバー本体62a側における各電子回路部品14との対向部位に形成されたねじ穴部64と、ねじ穴部64に螺合する螺合部材65と、仮組み用の押し当て部材66と、押し当て部材66に替えて各電子回路部品14に押し当てる状態で組み付ける放熱シート67とを備える。放熱シート67は、弾性を有する材料であるシリコーン等を用いて電子回路部品14の外形寸法とほぼ同じ大きさに形成されている。
ねじ穴部64の穴径は、図3に示すように電子回路部品14の外形寸法よりも大径であることが好ましい。例えば、正方形状の電子回路部品14の外接円程度の大きさが好ましい。または、例えば複数の電子回路部品14を集めたグループの外接円程度の大きさであってもよい。
螺合部材65は、熱伝導性が高い金属、例えばアルミ合金や、銅などの伝熱部材で形成された雄ねじによって形成されている。この螺合部材65の頭部には、例えばドライバなどの工具と係合可能な係合溝65aが形成されている。この螺合部材65の先端部には、螺合部材65の中心線方向と直交する方向の平滑な平面によって取付け面65bが形成されている。
押し当て部材66は、例えばステンレス製の円板などの硬質な金属部材によって形成されている。この押し当て部材66の板厚tは、使用を想定している放熱シート67をほぼ80%の厚さに圧潰した厚さ(放熱シート67の使用時に放熱シート67が潰される厚さ)に設定されている。この押し当て部材66は、螺合部材65の先端部(図4および図5中で下端部)の取付け面65bに例えば接着剤などで仮組み状態(簡単に取り外せる状態)で連結される。このように螺合部材65の先端部に押し当て部材66を連結させた状態でねじ穴部64に螺合部材65を螺挿し、押し当て部材66を電子回路部品14に突き当てる位置までねじ込んだ仮組み状態の螺合部材65のねじ込み位置を測定する。これにより、図5に示すように放熱カバー62と電子回路部品14との間の距離dが測定できる。
また、ねじ型ヒートパス構造体63は、放熱カバー62のねじ穴部64と同数設けられている。そして、全てのねじ穴部64にそれぞれ螺合部材65を螺挿し、押し当て部材66を電子回路部品14に突き当てる位置までねじ込んだ仮組み状態の螺合部材65のねじ込み位置を全てのねじ穴部64でそれぞれ同様に測定する。
この状態で、ねじ型ヒートパス構造体63は、図5および図6に示すように押し当て部材66を電子回路部品14に突き当てる位置までねじ込んだ仮組み状態の螺合部材65のねじ込み位置を表示するマーキング部分(表示指標)68を設けている。このマーキング部分68は、ねじ穴部64からカバー本体62aの外側に突出する螺合部材65の外側突出部の突出位置(螺合部材65のねじ込み位置)と、ねじ穴部64の周縁部位の周方向位置と、螺合部材65の外周面の周方向位置とに例えば赤色または白色などの目視可能な着色のマークを付けることで形成される。このとき、螺合部材65のねじ込み位置のマーク68aと、ねじ穴部64のマーク68bと、螺合部材65の外周面の周方向位置のマーク68cとを重ね合わせた状態で固定する。
また、本実施形態では、放熱カバー62のねじ穴部64からカバー本体62aの外側に突出する螺合部材65の外側突出部をシリコン系の接着剤で固定する接着固定部69が設けられている。この接着固定部69により、放熱シート67の設置作業時に螺合部材65のねじ込み位置を緩まないように固定するようになっている。そして、マーキング部分68のマーク68aと、マーク68bと、マーク68cとのずれを目視することで螺合部材65の緩みの有無を確認することができる(緩み確認手段)。
その後、プリント基板15から放熱カバー62を取り外す。この状態で、押し当て部材66に替えて放熱シート67をねじ型ヒートパス構造体63の螺合部材65の先端部に連結させる。このとき、仮組み状態のすべての螺合部材65で押し当て部材66に替えて放熱シート67を連結させる交換作業を行う。
この交換作業の終了後、再度、プリント基板15に放熱カバー62を取り付ける。これにより、全ての電子回路部品14でそれぞれ適正な厚さの放熱シート67を設置することができる。このとき、放熱シート67は、例えばシート厚さの20%程度圧縮させた状態(あるいは各製品の特徴に合わせて設定された好適な圧縮量に圧縮させた状態)で組み付けられている。なお、複数の電子回路部品14を集めたグループに螺合部材65を介して1つの放熱シート67を当接させた場合は、放熱シート67の弾性変形により、電子回路部品14間の高さの違いを吸収することができる。
そして、ボード2上の電子回路部品14から発生する熱は、図4中に矢印で示すようにねじ型ヒートパス構造体63の放熱シート67と、螺合部材65と、放熱カバー62とを経てカードロック17からボード収容室3の両側の側壁部材26、29へと熱伝達で移動させる。これにより、これらのねじ型ヒートパス構造体63の放熱シート67と、螺合部材65と、放熱カバー62とによって電子回路部品14から発生する熱をボード収容室3の両側の側壁部材26、29へと熱伝達で移動させるヒートパス構造体が形成される。
次に、上記構成の間接空冷方式の電子機器筐体用基板ユニットの放熱構造の作用について説明する。本実施形態では、電子回路モジュールのボード2に平板状の放熱カバー62を対向配置させ、この放熱カバー62におけるプリント基板15上の各電子回路部品14と対応する位置にねじ型ヒートパス構造体63を配設させている。このねじ型ヒートパス構造体63は、次の通り使用する。
まず、螺合部材65の取付け面65bに仮組み用の押し当て部材66を仮組み状態で連結させる。このように螺合部材65の先端部に押し当て部材66を連結させた状態でねじ穴部64に螺合部材65を螺挿し、押し当て部材66を電子回路部品14に突き当てる位置までねじ込む。そして、押し当て部材66を電子回路部品14に突き当てた仮組み状態の螺合部材65のねじ込み位置を測定する。全てのねじ穴部64にそれぞれ螺合部材65を螺挿し、押し当て部材66を電子回路部品14に突き当てる位置までねじ込んだ仮組み状態の螺合部材65のねじ込み位置を全てのねじ穴部64でそれぞれ同様に測定する。
その後、螺合部材65のねじ込み位置に例えば赤色または白色などの目視可能な着色のマークを付ける。このマークは、例えばねじ穴部64からカバー本体62aの外側に突出する螺合部材65の外側突出部の突出位置のマーク68aと、ねじ穴部64の周縁部位の周方向位置のマーク68bと、螺合部材65の外周面の周方向位置のマーク68cとによって形成する。
続いて、放熱カバー62のねじ穴部64からカバー本体62aの外側に突出する螺合部材65の外側突出部をシリコン系の接着剤で固定して接着固定部69を形成する。
その後、プリント基板15から放熱カバー62を取り外す。この状態で、押し当て部材66に替えて放熱シート67をねじ型ヒートパス構造体63の螺合部材65の先端部に連結させる。このとき、仮組み状態のすべての螺合部材65で押し当て部材66に替えて放熱シート67を連結させる交換作業を行う。
この交換作業の終了後、再度、プリント基板15に放熱カバー62を取り付ける。これにより、全ての電子回路部品14でそれぞれ適正な厚さの放熱シート67を設置することができる。このとき、放熱シート67は、例えばシート厚さの20%程度圧縮させた状態(あるいは各製品の特徴に合わせて設定された好適な圧縮量に圧縮させた状態)で組み付けられている。なお、複数の電子回路部品14を集めたグループに螺合部材65を介して1つの放熱シート67を当接させた場合は、放熱シート67の弾性変形により、電子回路部品14間の高さの違いを吸収することができる。
そこで、上記構成の本実施形態の間接空冷方式の電子機器筐体用基板ユニットの放熱構造にあっては、複数の電子回路部品14の個々の製品ごとの品質のばらつきや、放熱カバー62などの各部品の製造ばらつき、組立ばらつきなどに左右されること無く、確実にプリント基板15上の複数の電子回路部品14に放熱シート67を同一の組み付け状態で組み付けることができる。したがって、本構造にすることで完全間接空冷構造に使用する基板ユニット上の電子回路部品14の放熱において、放熱性能を高く維持できるため、より発熱量の高い部品を使用することが可能となる。また、放熱カバー62や、螺合部材65を熱伝導性能の高いアルミ合金によって形成することにより、熱伝導性能の高いアルミ合金製のヒートパスが大部分を占め、電子機器筐体1全体の軽量化を図ることができる。さらに、放熱シート67は薄いもので対応することができるので、放熱性能の低下を最小限にすることができる。
また、あらかじめ螺合部材65の先端に組み付けを想定する放熱シート67の厚みのダミーの押し当て部材66を仮組み状態で組み付けておき、上記方法で放熱シート67を組み付けることにより、ボード2のプリント基板15上のすべての電子回路部品14の放熱箇所に同一のクリアランスを確保できる。そのため、準備する放熱シート67を1種類だけの単一材料にすることも可能となる。
したがって、部品組み付け作業時の作業効率を高めることができ、かつ伝熱性能を高めることができるという効果を奏する。
[第2の実施形態]
図7は、第2の実施形態を示す。本実施形態は、第1の実施形態(図1乃至図6参照)のねじ型ヒートパス構造体63の変形例である。本実施形態のねじ型ヒートパス構造体63は、放熱カバー62のねじ穴部64からカバー本体62aの外側に突出する螺合部材65の外側突出部にナット71を螺合させるダブルナット構造の締結部を設けたものである。本実施形態のダブルナット構造の締結部であっても第1の実施形態のシリコン系の接着剤で固定する接着固定部69と同様に、放熱シート67の設置作業時に螺合部材65のねじ込み位置を緩まないように固定することができる。
なお、本実施形態では、螺合部材65とねじ穴部64との螺合部分を1条ねじにした構成例を示したが、螺合部材65とねじ穴部64との螺合部分を2条ねじ、あるいは3条ねじ以上の多条ねじ構造にしてもよい。この場合は、螺合部材65とねじ穴部64との螺合部分の接触面積を増やすことができるので、ねじ型ヒートパス構造体63の伝熱性能を一層、高めることができる。
これらの実施形態によれば、部品組み付け作業時の作業効率を高めることができ、かつ伝熱性能を高めることができる電子機器筐体用基板ユニットの放熱構造とその放熱構造における放熱シートの組み付け方法を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…電子機器筐体、1a…筐体本体、2…ボード、3…ボード収容室、3a…上面開口部、4…シャシー、5…ベースフレーム、6…端板、7…端板、8…側面板、9…側面板、10…上面パネル、11…マザーボード、12…コネクタ受け部、13…マザーボード支持脚、14…電子回路部品、15…プリント基板、16…コネクタ部、17…カードロック、24…通風路、25…通風路、26…側壁部材、26a…ガイド溝、27…吸い込み口、28…閉塞板、29…側壁部材、29a…ガイド溝、31…開口部、31a…空気室、32…ブロワ、33…ストレートフィン、61…はんだボール、62…放熱カバー、62a…カバー本体、62b…屈曲部、63…ねじ型ヒートパス構造体、64…ねじ穴部、65…螺合部材、65a…係合溝、65b…取付け面、66…押し当て部材、67…放熱シート、68…マーキング部分、68a…マーク、68b…マーク、68c…マーク、69…接着固定部、71…ナット。

Claims (6)

  1. 複数枚の電子回路基板のボードを並設状態で収納するボード収容室を有するシャシーと、
    前記ボード収容室の周囲に配設され、放熱用の通風ダクト構造となっている筐体壁と、を有する間接空冷方式の電子機器筐体用基板ユニットの放熱構造であって、
    前記電子回路基板と対向配置され、かつ両端部が前記ボード収容室の前記筐体壁に接続される放熱カバーと、
    前記放熱カバーにおける前記電子回路基板上に接続された電気部品と対応する位置に配置されたねじ型ヒートパス構造体と、を具備し、
    前記ねじ型ヒートパス構造体は、前記放熱カバーのカバー本体側における前記電気部品との対向部位に形成されたねじ穴部と、前記ねじ穴部に螺合する螺合部材と、前記螺合部材の先端部に連結され、前記電気部品に押し当てる仮組み用の押し当て部材と、前記押し当て部材に替えて前記電気部品に押し当てる状態で組み付ける放熱シートとを備え、
    前記ねじ穴部に前記螺合部材を螺挿し、前記押し当て部材を前記電気部品に突き当てる位置までねじ込んだ仮組み状態で前記押し当て部材に替えて前記放熱シートを前記螺合部材の先端部に連結することで前記放熱シートを設置する電子機器筐体用基板ユニットの放熱構造。
  2. 前記押し当て部材は、前記放熱シートをほぼ80%圧潰した厚さに設定されている請求項1に記載の電子機器筐体用基板ユニットの放熱構造。
  3. 前記ねじ型ヒートパス構造体は、前記押し当て部材を前記電気部品に突き当てる位置までねじ込んだ仮組み状態の前記螺合部材のねじ込み状態で、前記ねじ穴部から前記カバー本体の外側に突出する前記螺合部材の外側突出部の突出端部位置と、前記ねじ穴部の周縁部位の周方向位置と、前記螺合部材の外周面の周方向位置とを重ね合わせた表示指標を有し、
    前記放熱シートを前記螺合部材の先端部に連結した状態で、前記螺合部材を前記ねじ込み位置までねじ込む前記放熱シートの設置作業時に前記螺合部材の外側突出部の突出端部位置の前記表示指標と、前記ねじ穴部の周縁部位の周方向位置の前記表示指標と、前記螺合部材の外周面の周方向位置の前記表示指標とを重ね合わせた状態で固定し、前記表示指標のずれによりねじの緩みを確認する緩み確認手段を有する請求項1または2のいずれかに記載の電子機器筐体用基板ユニットの放熱構造。
  4. 前記ねじ型ヒートパス構造体は、前記放熱シートの設置作業時に前記螺合部材のねじ込み位置を緩まないように固定する固定部を有し、
    前記固定部は、前記ねじ穴部から前記カバー本体の外側に突出する前記螺合部材の外側突出部にナットを螺合させるダブルナット構造の締結部、または、前記ねじ穴部から前記カバー本体の外側に突出する前記螺合部材の外側突出部をシリコン系の接着剤で固定する接着固定部の少なくともいずれか一方を有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子機器筐体用基板ユニットの放熱構造。
  5. 前記電子回路基板は、前記電気部品が複数接続され、
    前記放熱カバーは、前記カバー本体側に前記電気部品にそれぞれ対応する複数のねじ穴部を有し、
    前記ねじ型ヒートパス構造体は、前記ねじ穴部と同数設けられ、
    全ての前記ねじ穴部にそれぞれ前記螺合部材を螺挿し、前記押し当て部材を前記電気部品に突き当てる位置までねじ込んだ仮組み状態で前記押し当て部材に替えて前記放熱シートを前記螺合部材の先端部に連結することで全ての前記電気部品でそれぞれ同じ厚さの前記放熱シートを設置する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電子機器筐体用基板ユニットの放熱構造。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電子機器筐体用基板ユニットの放熱構造における放熱シートの組み付け方法であって、
    前記放熱カバーの前記ねじ穴部に螺合する螺合部材の先端部に前記押し当て部材を連結させることと、
    前記ねじ穴部に前記螺合部材を螺挿し、前記押し当て部材を前記電気部品に突き当てる位置までねじ込んだ仮組み状態の前記螺合部材のねじ込み位置を測定することと、
    前記電子回路基板から前記放熱シートを取り外した状態で、前記押し当て部材に替えて前記放熱シートを前記螺合部材の先端部に連結することと、
    前記放熱シートの交換作業後、前記電子回路基板に前記放熱シートを取り付けることで前記放熱シートを設置することと、
    を具備する電子機器筐体用基板ユニットの放熱構造における放熱シートの組み付け方法。
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CN109637988A (zh) * 2019-01-29 2019-04-16 西安微电子技术研究所 一种低热阻压力可控式散热盒体结构

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