JP2018045338A - 情報処理方法及び当該情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザが仮想オブジェクトと相互作用する仮想体験を改善し得る。【解決手段】コンピュータを用いてヘッドマウントディスプレイにユーザが没入する仮想空間を提供する方法であって、ユーザの身体の部分の動きに応じて操作オブジェクトを動かすステップと、身体の部分の動きに応じて操作オブジェクトにより第1オブジェクトと第2オブジェクトを含む対象オブジェクトの中から何れかを選択するステップと、を含み、第1オブジェクトが操作オブジェクトにより選択される選択条件を満たす場合には、第1オブジェクトおよび/または第2オブジェクトの表示態様を変更させる、方法。【選択図】図10
Description
本開示は、情報処理方法および当該情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。
非特許文献1は、現実空間におけるユーザの手の状態(位置や傾き等)に応じて、仮想現実(Virtual Reality:VR)空間における手オブジェクトの状態を変化させると共に、当該手オブジェクトを操作することで仮想空間内の所定のオブジェクトに所定の作用を与えることを開示している。
"Toybox Demo for Oculus Touch"、[online]、平成27年10月13日、Oculus、[平成28年9月6日検索]、インターネット<https://www.youtube.com/watch?v=iFEMiyGMa58>
非特許文献1では、手オブジェクトによって所定のオブジェクトを操作する上で、改善の余地がある。例えば、ユーザが現実空間における実際の物体を操作する上では体験できないような仮想体験をユーザに提供する上で改善の余地があり、ユーザが所望のタイミングで所望の仮想オブジェクトを操作可能とする必要がある。これにより、VR空間の他、拡張現実(Augmented Reality:AR)空間、複合現実(Mixed Reality:MR)空間といった、ユーザが様々な環境において仮想オブジェクトと相互作用する仮想体験を改善し得る。
本開示は、仮想体験を改善し得る情報処理方法及び当該情報処理方法をコンピュータに実現させるためのプログラムを提供することを目的とする。
本開示が示す一態様によれば、表示部を備えるヘッドマウントデバイスをコンピュータが制御するための情報処理方法であって、
前記コンピュータのプロセッサにおいて、
(a)仮想カメラと、操作オブジェクトと、第1オブジェクトと第2オブジェクトを含む複数の対象オブジェクトとを含む仮想空間を規定する仮想空間データを特定するステップと、
(b)前記ヘッドマウントデバイスの位置と、ユーザの頭部以外における身体の部分の位置を検出するように構成された検出ユニットの検出結果を取得するステップと、
(c)前記ヘッドマウントデバイスの動きに応じて、前記仮想カメラを動かすステップと、
(d)前記身体の部分の動きに応じて、前記操作オブジェクトを動かすステップと、
(e)前記操作オブジェクトの動きに応じて、前記第1オブジェクトまたは前記第2オブジェクトを選択するステップと、
(f)前記仮想カメラの動きに基づいて前記仮想カメラの視野を定義し、前記視野と前記仮想空間データに基づいて、視野画像データを生成するステップと、
(g)前記視野画像データに基づいて、前記表示部に視野画像を表示させるステップと、を含み、
(e)において、前記第1オブジェクトが前記操作オブジェクトにより選択される選択条件を満たす場合には、前記第1オブジェクトおよび/または前記第2オブジェクトの表示態様を変更させる、方法、が提供される。
前記コンピュータのプロセッサにおいて、
(a)仮想カメラと、操作オブジェクトと、第1オブジェクトと第2オブジェクトを含む複数の対象オブジェクトとを含む仮想空間を規定する仮想空間データを特定するステップと、
(b)前記ヘッドマウントデバイスの位置と、ユーザの頭部以外における身体の部分の位置を検出するように構成された検出ユニットの検出結果を取得するステップと、
(c)前記ヘッドマウントデバイスの動きに応じて、前記仮想カメラを動かすステップと、
(d)前記身体の部分の動きに応じて、前記操作オブジェクトを動かすステップと、
(e)前記操作オブジェクトの動きに応じて、前記第1オブジェクトまたは前記第2オブジェクトを選択するステップと、
(f)前記仮想カメラの動きに基づいて前記仮想カメラの視野を定義し、前記視野と前記仮想空間データに基づいて、視野画像データを生成するステップと、
(g)前記視野画像データに基づいて、前記表示部に視野画像を表示させるステップと、を含み、
(e)において、前記第1オブジェクトが前記操作オブジェクトにより選択される選択条件を満たす場合には、前記第1オブジェクトおよび/または前記第2オブジェクトの表示態様を変更させる、方法、が提供される。
本開示によれば、仮想体験を改善し得る情報処理方法、及び、当該情報処理方法をコンピュータに実現させるためのプログラムを提供することができる。
[本開示が示す実施形態の説明]
本開示が示す実施形態の概要を説明する。
(項目1)
表示部を備えるヘッドマウントデバイスをコンピュータが制御するための情報処理方法であって、
前記コンピュータのプロセッサにおいて、
(a)仮想カメラと、操作オブジェクトと、第1オブジェクトと第2オブジェクトを含む複数の対象オブジェクトとを含む仮想空間を規定する仮想空間データを特定するステップと、
(b)前記ヘッドマウントデバイスの位置と、ユーザの頭部以外における身体の部分の位置を検出するように構成された検出ユニットの検出結果を取得するステップと、
(c)前記ヘッドマウントデバイスの動きに応じて、前記仮想カメラを動かすステップと、
(d)前記身体の部分の動きに応じて、前記操作オブジェクトを動かすステップと、
(e)前記操作オブジェクトの動きに応じて、前記第1オブジェクトまたは前記第2オブジェクトを選択するステップと、
(f)前記仮想カメラの動きに基づいて前記仮想カメラの視野を定義し、前記視野と前記仮想空間データに基づいて、視野画像データを生成するステップと、
(g)前記視野画像データに基づいて、前記表示部に視野画像を表示させるステップと、を含み、
(e)において、前記第1オブジェクトが前記操作オブジェクトにより選択される選択条件を満たす場合には、前記第1オブジェクトおよび/または前記第2オブジェクトの表示態様を変更させる、方法。
(項目2)
前記第1オブジェクトが前記操作オブジェクトにより選択される選択条件を満たす場合には、前記操作オブジェクトによる前記第1オブジェクトの選択を可能にするとともに、前記操作オブジェクトによる前記第2オブジェクトの選択を不可能にする、項目1の方法
(項目3)
前記第1オブジェクト、前記第2オブジェクトに、および、前記操作オブジェクトにコリジョンエリアを設定するステップをさらに含み、
前記選択条件は、前記操作オブジェクトのコリジョンエリアと前記第1オブジェクトのコリジョンエリアの重複領域が、前記操作オブジェクトのコリジョンエリアと前記第2オブジェクトのコリジョンエリアの重複領域よりも大きいことを含む、項目1または2の方法。
(項目4)
前記選択条件は、前記操作オブジェクトと前記第1オブジェクトの間の距離が、前記操作オブジェクトと前記第2オブジェクトの間の距離よりも小さいことを含む、項目1〜3のいずれかの方法。
(項目5)
前記視野画像に、前記第1オブジェクトまたは前記第2オブジェクトを前記操作オブジェクトによる選択対象に設定するためのUI画像を表示するステップをさらに含み、
前記選択条件は、予め前記操作オブジェクトによって前記UI画像が操作されることによって、前記第1オブジェクトが前記操作オブジェクトによる選択対象として設定されていることを含む、項目1〜4のいずれかの方法。
(項目6)
前記第1オブジェクトと前記第2オブジェクトが、前記操作オブジェクトから所定範囲内に位置している場合に、
前記第1オブジェクトまたは前記第2オブジェクトのいずれかが、前記操作オブジェクトによる選択対象にランダムに設定され、
前記選択条件は、前記第1オブジェクトが前記選択対象として設定されたことを含む、項目1〜5のいずれかの方法。
(項目7)
項目1〜6のいずれかの方法を、前記コンピュータに実行させるプログラム。
本開示が示す実施形態の概要を説明する。
(項目1)
表示部を備えるヘッドマウントデバイスをコンピュータが制御するための情報処理方法であって、
前記コンピュータのプロセッサにおいて、
(a)仮想カメラと、操作オブジェクトと、第1オブジェクトと第2オブジェクトを含む複数の対象オブジェクトとを含む仮想空間を規定する仮想空間データを特定するステップと、
(b)前記ヘッドマウントデバイスの位置と、ユーザの頭部以外における身体の部分の位置を検出するように構成された検出ユニットの検出結果を取得するステップと、
(c)前記ヘッドマウントデバイスの動きに応じて、前記仮想カメラを動かすステップと、
(d)前記身体の部分の動きに応じて、前記操作オブジェクトを動かすステップと、
(e)前記操作オブジェクトの動きに応じて、前記第1オブジェクトまたは前記第2オブジェクトを選択するステップと、
(f)前記仮想カメラの動きに基づいて前記仮想カメラの視野を定義し、前記視野と前記仮想空間データに基づいて、視野画像データを生成するステップと、
(g)前記視野画像データに基づいて、前記表示部に視野画像を表示させるステップと、を含み、
(e)において、前記第1オブジェクトが前記操作オブジェクトにより選択される選択条件を満たす場合には、前記第1オブジェクトおよび/または前記第2オブジェクトの表示態様を変更させる、方法。
(項目2)
前記第1オブジェクトが前記操作オブジェクトにより選択される選択条件を満たす場合には、前記操作オブジェクトによる前記第1オブジェクトの選択を可能にするとともに、前記操作オブジェクトによる前記第2オブジェクトの選択を不可能にする、項目1の方法
(項目3)
前記第1オブジェクト、前記第2オブジェクトに、および、前記操作オブジェクトにコリジョンエリアを設定するステップをさらに含み、
前記選択条件は、前記操作オブジェクトのコリジョンエリアと前記第1オブジェクトのコリジョンエリアの重複領域が、前記操作オブジェクトのコリジョンエリアと前記第2オブジェクトのコリジョンエリアの重複領域よりも大きいことを含む、項目1または2の方法。
(項目4)
前記選択条件は、前記操作オブジェクトと前記第1オブジェクトの間の距離が、前記操作オブジェクトと前記第2オブジェクトの間の距離よりも小さいことを含む、項目1〜3のいずれかの方法。
(項目5)
前記視野画像に、前記第1オブジェクトまたは前記第2オブジェクトを前記操作オブジェクトによる選択対象に設定するためのUI画像を表示するステップをさらに含み、
前記選択条件は、予め前記操作オブジェクトによって前記UI画像が操作されることによって、前記第1オブジェクトが前記操作オブジェクトによる選択対象として設定されていることを含む、項目1〜4のいずれかの方法。
(項目6)
前記第1オブジェクトと前記第2オブジェクトが、前記操作オブジェクトから所定範囲内に位置している場合に、
前記第1オブジェクトまたは前記第2オブジェクトのいずれかが、前記操作オブジェクトによる選択対象にランダムに設定され、
前記選択条件は、前記第1オブジェクトが前記選択対象として設定されたことを含む、項目1〜5のいずれかの方法。
(項目7)
項目1〜6のいずれかの方法を、前記コンピュータに実行させるプログラム。
[本開示が示す実施形態の詳細]
以下、本開示が示す実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、本実施形態の説明において既に説明された部材と同一の参照番号を有する部材については、説明の便宜上、その説明は繰り返さない。
以下、本開示が示す実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、本実施形態の説明において既に説明された部材と同一の参照番号を有する部材については、説明の便宜上、その説明は繰り返さない。
最初に、図1を参照してヘッドマウントデバイス(HMD)システム1の構成について説明する。図1は、HMDシステム1を示す概略図である。図1に示すように、HMDシステム1は、ユーザUの頭部に装着されたHMD110と、位置センサ130と、制御装置120と、外部コントローラ320とを備える。
HMD110は、表示部112と、HMDセンサ114と、注視センサ140とを備えるヘッドマウントディスプレイ装置である。表示部112は、HMD110を装着したユーザUの視界(視野)を覆うように構成された非透過型の表示装置を備えている。これにより、ユーザUは、表示部112に表示された視野画像を見ることで仮想空間に没入することができる。尚、表示部112は、ユーザUの左目に画像を提供するように構成された左目用の表示部とユーザUの右目に画像を提供するように構成された右目用の表示部から構成されてもよい。また、HMD110は、透過型表示装置を備えていても良い。この場合、当該透過型表示装置は、その透過率を調整することにより、一時的に非透過型の表示装置として構成可能であってもよい。また、視野画像は仮想空間を構成する画像の一部に、現実空間を提示する構成を含んでいてもよい。例えば、HMD110に搭載されたカメラで撮影した画像を視野画像の一部に重畳して表示させてもよいし、当該透過型表示装置の一部の透過率を高く設定することにより、視野画像の一部から現実空間を視認可能にしてもよい。
HMDセンサ114は、HMD110の表示部112の近傍に搭載される。HMDセンサ114は、地磁気センサ、加速度センサ、傾きセンサ(角速度センサやジャイロセンサ等)のうちの少なくとも1つを含み、ユーザUの頭部に装着されたHMD110の各種動きを検出することができる。
注視センサ140は、ユーザUの視線方向を検出するアイトラッキング機能を有する。注視センサ140は、例えば、右目用注視センサと、左目用注視センサを備えてもよい。右目用注視センサは、ユーザUの右目に例えば赤外光を照射して、右目(特に、角膜や虹彩)から反射された反射光を検出することで、右目の眼球の回転角に関する情報を取得してもよい。一方、左目用注視センサは、ユーザUの左目に例えば赤外光を照射して、左目(特に、角膜や虹彩)から反射された反射光を検出することで、左目の眼球の回転角に関する情報を取得してもよい。
位置センサ130は、例えば、ポジション・トラッキング・カメラにより構成され、HMD110と外部コントローラ320の位置を検出するように構成されている。位置センサ130は、制御装置120に無線又は有線により通信可能に接続されており、HMD110に設けられた図示しない複数の検知点の位置、傾き又は発光強度に関する情報を検出するように構成されている。さらに、位置センサ130は、外部コントローラ320に設けられた複数の検知点304(図4参照)の位置、傾き及び/又は発光強度に関する情報を検出するように構成されている。検知点は、例えば、赤外線や可視光を放射する発光部である。また、位置センサ130は、赤外線センサや複数の光学カメラを含んでもよい。
HMDセンサ114、注視センサ140、位置センサ130を総称して、検出ユニットと称することがある。検出ユニットは、ユーザの身体の一部の動きを検知し、検出結果を制御装置120に出力する。検出ユニットは、HMDセンサ114のようなユーザUの頭部の動きを検知する機能と、位置センサ130のようなユーザの頭部意外の部分の動きを検知する機能を備える。また、検出ユニットは、注視センサ140のようなユーザUの視線の動きを検知する機能を備えてもよい。
制御装置120は、HMDセンサ114や位置センサ130から取得された情報に基づいて、HMD110の位置や向きといった動き情報を取得し、当該取得された動き情報に基づいて、仮想空間における仮想視点(仮想カメラ)の位置や向きと、現実空間におけるHMD110を装着したユーザUの位置や向きを正確に対応付けることができる。さらに、制御装置120は、位置センサ130から取得された情報に基づいて、外部コントローラ320の動き情報を取得し、当該取得された動き情報に基づいて、仮想空間内に表示される手指オブジェクト(後述する)の位置や向きと、現実空間における外部コントローラ320とHMD110との間の、位置や向きの相対関係を正確に対応付けることができる。なお、外部コントローラ320の動き情報は、HMDセンサ114と同様に、外部コントローラ320に搭載された地磁気センサ、加速度センサ、傾きセンサ等であってもよい。
制御装置120は、注視センサ140から送信された情報に基づいて、ユーザUの右目の視線と左目の視線をそれぞれ特定し、当該右目の視線と当該左目の視線の交点である注視点を特定することができる。さらに、制御装置120は、特定された注視点に基づいて、ユーザUの視線方向を特定することができる。ここで、ユーザUの視線方向は、ユーザUの両目の視線方向であって、ユーザUの右目と左目を結ぶ線分の中点と注視点を通る直線の方向に一致する。
図2を参照して、HMD110の位置や向きに関する情報を取得する方法について説明する。図2は、HMD110を装着したユーザUの頭部を示す図である。HMD110を装着したユーザUの頭部の動きに連動したHMD110の位置や向きに関する情報は、位置センサ130及び/又はHMD110に搭載されたHMDセンサ114により検出可能である。図2に示すように、HMD110を装着したユーザUの頭部を中心として、3次元座標(uvw座標)が規定される。ユーザUが直立する垂直方向をv軸として規定し、v軸と直交しHMD110の中心を通る方向をw軸として規定し、v軸およびw軸と直交する方向をu軸として規定する。位置センサ130及び/又はHMDセンサ114は、各uvw軸回りの角度(すなわち、v軸を中心とする回転を示すヨー角、u軸を中心とした回転を示すピッチ角、w軸を中心とした回転を示すロール角で決定される傾き)を検出する。制御装置120は、検出された各uvw軸回りの角度変化に基づいて、仮想視点からの視軸を定義するための角度情報を決定する。
図3を参照して、制御装置120のハードウェア構成について説明する。図3は、制御装置120のハードウェア構成を示す図である。制御装置120は、制御部121と、記憶部123と、I/O(入出力)インターフェース124と、通信インターフェース125と、バス126とを備える。制御部121と、記憶部123と、I/Oインターフェース124と、通信インターフェース125は、バス126を介して互いに通信可能に接続されている。
制御装置120は、HMD110とは別体に、パーソナルコンピュータ、タブレット又はウェアラブルデバイスとして構成されてもよいし、HMD110に内蔵されていてもよい。また、制御装置120の一部の機能がHMD110に搭載されると共に、制御装置120の残りの機能がHMD110とは別体の他の装置に搭載されてもよい。
制御部121は、メモリとプロセッサを備えている。メモリは、例えば、各種プログラム等が格納されたROM(Read Only Memory)やプロセッサにより実行される各種プログラム等が格納される複数ワークエリアを有するRAM(Random Access Memory)等から構成される。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)及び/又はGPU(Graphics Processing Unit)であって、ROMに組み込まれた各種プログラムから指定されたプログラムをRAM上に展開し、RAMとの協働で各種処理を実行するように構成されている。
プロセッサが本実施形態に係る情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム(後述する)をRAM上に展開し、RAMとの協働で当該プログラムを実行することで、制御部121は、制御装置120の各種動作を制御してもよい。制御部121は、メモリや記憶部123に格納された所定のアプリケーションプログラム(ゲームプログラムやインターフェースプログラム等を含む。)を実行することで、HMD110の表示部112に仮想空間(視野画像)を表示する。これにより、ユーザUは、表示部112に表示された仮想空間に没入することができる。
記憶部(ストレージ)123は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、USBフラッシュメモリ等の記憶装置であって、プログラムや各種データを格納するように構成されている。記憶部123は、本実施形態に係る情報処理方法をコンピュータに実行させるプログラムを格納してもよい。また、ユーザUの認証プログラムや各種画像やオブジェクトに関するデータを含むゲームプログラム等が格納されてもよい。さらに、記憶部123には、各種データを管理するためのテーブルを含むデータベースが構築されてもよい。
I/Oインターフェース124は、位置センサ130と、HMD110と、外部コントローラ320とをそれぞれ制御装置120に通信可能に接続するように構成されており、例えば、USB(Universal Serial Bus)端子、DVI(Digital Visual Interface)端子、HDMI(登録商標)(High―Definition Multimedia Interface)端子等により構成されている。尚、制御装置120は、位置センサ130と、HMD110と、外部コントローラ320とのそれぞれと無線接続されていてもよい。
通信インターフェース125は、制御装置120をLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)又はインターネット等の通信ネットワーク3に接続させるように構成されている。通信インターフェース125は、通信ネットワーク3を介してネットワーク上の外部装置と通信するための各種有線接続端子や、無線接続のための各種処理回路を含んでおり、通信ネットワーク3を介して通信するための通信規格に適合するように構成されている。
制御装置120は、通信ネットワーク3を介して管理サーバ4に接続される。管理サーバ4は、管理サーバ4は、通信ネットワーク3を介して他のHMDシステム1Bの制御装置と接続される。これにより、HMDシステム1A、1Bを含む複数のHMDシステムが互いに通信可能に接続され、後述するように共通の仮想空間を用いた仮想体験が提供され得る。HMDシステム1A、1Bは、図1,図2に示すような共通の構成を備える。
管理サーバ4は、制御部41と、アセット管理部42と、プレイヤ管理部43を含む。制御部41は、主としてメモリとプロセッサを含んで構成される。アセット管理部42とプレイヤ管理部43は、主として記憶部(ストレージ)を含んで構成される。アセット管理部42は後述する仮想空間コンテンツを構成するための各種オブジェクトや背景画像といった仮想空間データを格納する。制御部41は、制御装置120から所定のコンテンツの視聴要求を受け付けると、当該視聴要求に対応する仮想空間データをアセット管理部42から読み出して、制御装置120に送信する。制御部41は、各HMDシステム1A、1Bから送信されるユーザの行動履歴や使用するオブジェクトを特定するためのプレイヤデータを受信し、当該データをプレイヤ管理部43に記憶させる。プレイヤ管理部43は、各ユーザのIDや課金データといった、各ユーザに関連付けられた各種情報を一元管理することが好ましい。
図4を参照して、コントローラ320の一例について説明する。図4は、ある実施の形態に従うコントローラ320の概略構成を表す図である。
図4の状態(A)に示されるように、ある局面において、コントローラ320は、右コントローラ320Rと左コントローラ320Lとを含み得る。右コントローラ320Rは、ユーザUの右手で操作される。左コントローラ320Lは、ユーザUの左手で操作される。ある局面において、右コントローラ320Rと左コントローラ320Lとは、別個の装置として対称に構成される。したがって、ユーザUは、右コントローラ320Rを把持した右手と、左コントローラ320Lを把持した左手とをそれぞれ自由に動かすことができる。別の局面において、コントローラ320は両手の操作を受け付ける一体型のコントローラであってもよい。以下、右コントローラ320Rについて説明する。
右コントローラ320Rは、グリップ30と、フレーム31と、天面32とを備える。グリップ30は、ユーザ190の右手によって把持されるように構成されている。例えば、グリップ30は、ユーザ190の右手の掌と3本の指(中指、薬指、小指)とによって保持され得る。
フレーム31は、その円周方向に沿って配置された複数の赤外線LED35を含む。赤外線LED35は、コントローラ320を使用するプログラムの実行中に、当該プログラムの進行に合わせて赤外線を発光する。赤外線LED35から発せられた赤外線は、右コントローラ320Rと左コントローラ320Lとの各位置や姿勢(傾き、向き)を検出するために使用され得る。図4に示される例では、二列に配置された赤外線LED35が示されているが、一列あるいは3列以上の配列が使用されてもよい。
図4の状態(A)に示されるように、コントローラ320の姿勢がヨー、ロール、ピッチの各方向に基づいて特定される。また、状態(B)に示されるように、仮想空間2における手オブジェクト400の姿勢がヨー、ロール、ピッチの各方向に基づいて特定される。従って、コントローラ320の姿勢を手オブジェクト400の姿勢に対応付けることによって、ユーザの現実空間における手の動きに応じて、仮想空間2における手オブジェクト400を動かすことができる。
グリップ30は、ボタン33,34と、モーションセンサ130とを含む。ボタン33は、グリップ30の側面に配置され、右手の中指による操作を受け付ける。ボタン34は、グリップ30の前面に配置され、右手の人差し指による操作を受け付ける。ある局面において、ボタン33,34は、トリガー式のボタンとして構成される。モーションセンサ130は、グリップ30の筐体に内蔵されている。なお、ユーザ190の動作がカメラその他の装置によってユーザUの周りから検出可能である場合には、グリップ30は、モーションセンサ130を備えなくてもよい。
天面32は、ボタン36,37と、アナログスティック38とを備える。ボタン36,37は、プッシュ式ボタンとして構成される。ボタン36,37は、ユーザUの右手の親指による操作を受け付ける。アナログスティック38は、ある局面において、初期位置(ニュートラルの位置)から360度任意の方向への操作を受け付ける。当該操作は、例えば、仮想空間2に配置されるオブジェクトを移動するための操作を含む。
ある局面において、ボタン34が押下されることによって、手オブジェクト930における人差し指が伸ばした状態から曲げた状態に変化させてもよい。ボタン33が押下されることによって、手オブジェクト930における中指、薬指、小指が伸ばした状態から曲げた状態に変化させてもよい。天面32に親指が配置されること、または、ボタン36,37のいずれかが押下されることによって、手オブジェクト930における親指が伸ばした状態から曲げた状態に変化させてもよい。
図5から図8を参照することで視野画像をHMD110に表示するための処理について説明する。図5は、視野画像をHMD110に表示する処理を示すフローチャートである。図6は、仮想空間200の一例を示すxyz空間図である。図7における状態(A)は、図6に示す仮想空間200のyx平面図である。図7における状態(B)は、図6に示す仮想空間200のzx平面図である。図8は、HMD110に表示された視野画像Mの一例を示す図である。
図5に示すように、ステップS1において、制御部121(図3参照)は、仮想カメラ300と、各種オブジェクトとを含む仮想空間200を示す仮想空間データを生成する。図6に示すように、仮想空間200は、中心位置21を中心とした全天球として規定される(図6では、上半分の天球のみが図示されている)。また、仮想空間200では、中心位置21を原点とするxyz座標系が設定されている。仮想カメラ300は、HMD110に表示される視野画像M(図8参照)を特定するための視軸Lを規定している。仮想カメラ300の視野を定義するuvw座標系は、現実空間におけるユーザUの頭部を中心として規定されたuvw座標系に連動するように決定される。また、制御部121は、HMD110を装着したユーザUの現実空間における移動に応じて、仮想カメラ300を仮想空間200内で移動させてもよい。また、仮想空間200内における各種オブジェクトは、例えば、左手オブジェクト400L、右手オブジェクト400R、対象オブジェクト500を含む(図8,図9参照)。
ステップS2において、制御部121は、仮想カメラ300の視野CV(図7参照)を特定する。具体的には、制御部121は、位置センサ130及び/又はHMDセンサ114から送信されたHMD110の状態を示すデータに基づいて、HMD110の位置や傾きに関する情報を取得する。次に、制御部121は、HMD110の位置や傾きに関する情報に基づいて、仮想空間200内における仮想カメラ300の位置や向きを特定する。次に、制御部121は、仮想カメラ300の位置や向きから仮想カメラ300の視軸Lを決定し、決定された視軸Lから仮想カメラ300の視野CVを特定する。ここで、仮想カメラ300の視野CVは、HMD110を装着したユーザUが視認可能な仮想空間200の一部の領域に相当する。換言すれば、視野CVは、HMD110に表示される仮想空間200の一部の領域に相当する。また、視野CVは、状態(A)に示すxy平面において、視軸Lを中心とした極角αの角度範囲として設定される第1領域CVaと、状態(B)に示すxz平面において、視軸Lを中心とした方位角βの角度範囲として設定される第2領域CVbとを有する。尚、制御部121は、注視センサ140から送信されたユーザUの視線方向を示すデータに基づいて、ユーザUの視線方向を特定し、ユーザUの視線方向に基づいて仮想カメラ300の向きを決定してもよい。
制御部121は、位置センサ130及び/又はHMDセンサ114からのデータに基づいて、仮想カメラ300の視野CVを特定することができる。ここで、HMD110を装着したユーザUが動くと、制御部121は、位置センサ130及び/又はHMDセンサ114から送信されたHMD110の動きを示すデータに基づいて、仮想カメラ300の視野CVを変化させることができる。つまり、制御部121は、HMD110の動きに応じて、視野CVを変化させることができる。同様に、ユーザUの視線方向が変化すると、制御部121は、注視センサ140から送信されたユーザUの視線方向を示すデータに基づいて、仮想カメラ300の視野CVを移動させることができる。つまり、制御部121は、ユーザUの視線方向の変化に応じて、視野CVを変化させることができる。
ステップS3において、制御部121は、HMD110の表示部112に表示される視野画像Mを示す視野画像データを生成する。具体的には、制御部121は、仮想空間200を規定する仮想空間データと、仮想カメラ300の視野CVとに基づいて、視野画像データを生成する。
ステップS4において、制御部121は、視野画像データに基づいて、HMD110の表示部112に視野画像Mを表示する(図8参照)。このように、HMD110を装着しているユーザUの動きに応じて、仮想カメラ300の視野CVが更新され、HMD110の表示部112に表示される視野画像Mが更新されるので、ユーザUは仮想空間200に没入することができる。
仮想カメラ300は、左目用仮想カメラと右目用仮想カメラを含んでもよい。この場合、制御部121は、仮想空間データと左目用仮想カメラの視野に基づいて、左目用の視野画像を示す左目用視野画像データを生成する。さらに、制御部121は、仮想空間データと、右目用仮想カメラの視野に基づいて、右目用の視野画像を示す右目用視野画像データを生成する。その後、制御部121は、左目用視野画像データと右目用視野画像データに基づいて、HMD110の表示部112に左目用視野画像と右目用視野画像を表示する。このようにして、ユーザUは、左目用視野画像と右目用視野画像から、視野画像を3次元画像として視認することができる。本開示では、説明の便宜上、仮想カメラ300の数は一つとするが、本開示の実施形態は、仮想カメラの数が2つの場合でも適用可能である。
仮想空間200に含まれる左手オブジェクト400L、右手オブジェクト400R及び対象オブジェクト500について図9を参照して説明する。状態(A)は、HMD110とコントローラ320L,320Rを装着したユーザUを示す。状態(B)は、仮想カメラ300と、右手オブジェクト400R(第1操作オブジェクトの一例)と、左手オブジェクト400L(第2操作オブジェクトの一例)と、対象オブジェクト500とを含む仮想空間200を示す。
図9に示すように、仮想空間200は、仮想カメラ300と、プレイヤキャラクタPCと、左手オブジェクト400Lと、右手オブジェクト400Rと、対象オブジェクト500とを含む。制御部121は、これらのオブジェクトを含む仮想空間200を規定する仮想空間データを生成している。上述したように、仮想カメラ300は、ユーザUが装着しているHMD110の動きに連動する。つまり、仮想カメラ300の視野は、HMD110の動きに応じて更新される。右手オブジェクト400Rは、ユーザUの右手(身体の第1部分)に装着されるコントローラ320Rの動きに応じて移動する第1操作オブジェクトである。左手オブジェクト400Lは、ユーザUの左手(身体の第2部分)に装着されるコントローラ320Lの動きに応じて移動する第2操作オブジェクトである。以降では、説明の便宜上、左手オブジェクト400Lと右手オブジェクト400Rを単に手オブジェクト400と総称する場合がある。
左手オブジェクト400Lと右手オブジェクト400Rは、それぞれコリジョンエリアCAを有する。対象オブジェクト500は、コリジョンエリアCBを有する。プレイヤキャラクタPCは、コリジョンエリアCCを有する。コリジョンエリアCA,CB,CCは、各オブジェクト間におけるコリジョン判定(当たり判定)に供される。例えば、手オブジェクト400のコリジョンエリアCAと対象オブジェクト500のコリジョンエリアCBとが接触することで、手オブジェクト400と対象オブジェクト500とが接触したことが判定される。また、プレイヤキャラクタPCのコリジョンエリアCCと対象オブジェクト500のコリジョンエリアCBとが接触することで、プレイヤキャラクタPCと対象オブジェクト500とが接触したことが判定される。図9に示すように、コリジョンエリアCA〜CCは、各オブジェクトに設定された座標位置を中心とした直径Rを有する球により規定されてもよい。
本実施形態に係る情報処理方法について図8、および、図10から図13を参照して説明する。図8、および、図10から図13は、手オブジェクト400と対象オブジェクト500(510〜530)といった各オブジェクトの位置関係、および、それらが含まれる視野画像の一例を示す。特に、手オブジェクト400によって対象オブジェクト500を操作する場合を説明するための図である。
図8に示すように、視野画像Mに複数の対象オブジェクト500(マスク510〜530)が表示されている。制御部121は記憶部123およびメモリに記憶されたプレイヤ情報に基づいて、当該ユーザが保有するマスクを特定する。マスクは対象オブジェクト500の一例であり、ユーザは所望のマスクを定義するアセットデータを予め管理サーバ4からダウンロードして、記憶部123およびメモリに記憶させている。
制御部121は、アセットデータに基づいて、対象オブジェクト500を生成し、仮想空間200に配置させる。本実施形態においては、図8に示すように、制御部121は、マスク510〜530と、を仮想空間200に配置する。
制御部121はHMD110に提示される視野画像Mを特定する。本実施形態においては、図9の状態(B)に示すように、仮想カメラ300の前方に対象オブジェクト500、および、手オブジェクト400L,400Rが存在している。従って、図8に示すように、視野画像M内には、対象オブジェクト500(510〜530)、および、手オブジェクト400が表示される。また、この状態からユーザUが移動し、一列に配置されたマスク510〜530を斜め横から見渡すこととなった状態を、図10に示す。
図10の状態(A)に示すように、視野画像M内において奥行き方向(ロール方向:W方向)にマスク510〜530が並ぶ場合、ユーザは手オブジェクト400によって所望の対象オブジェクト500を選択することが難しい。ユーザから見て手オブジェクト400が奥行き方向においてどの位置に配置されているかを直感的に認識することが困難だからである。
本実施形態においては、手オブジェクト400に基づいて選択される選択条件を満たすオブジェクトの表示態様を変化させる。例えば、図10の状態(A)において、右手オブジェクト400Rにより選択されるべき対象オブジェクト500として、マスク520が特定されているものとする。この場合に、制御部121は、マスク520に区別表示D1を付するようにして、マスク520の表示態様を変更する。区別表示D1は「選択中」という文字列を含んでおり、右手オブジェクト400Rによる選択対象であることをユーザに示している。なお、マスク520の表示態様を変化させずに、隣接する他のマスク510,530の表示態様を非強調表示とし、マスク520に対して他のマスク510,530が目立たないようにしてもよい。非強調表示は、例えば色調を暗くすることや、解像度を落とすことなどが上げられる。このとき、誤って他のマスク510,530が右手オブジェクト400Rにより選択されないように、マスク510,530の右手オブジェクト400Rによる選択を不可能としてもよい。
図11は、右手オブジェクト400Rにより選択されるべき対象オブジェクト500を特定する方法の一例を示す。図11の状態(A)に示すように、右手オブジェクト400RにコリジョンエリアCAが球状に設定され、マスク510にコリジョンエリアCB1が球状に設定され、マスク520にコリジョンエリアCB2が球状に設定されている。この場合、選択条件が満たされる選択オブジェクト500は、右手オブジェクト400RにコリジョンエリアCAとの重複領域が最も大きいことである。図11の状態(A)において、制御部121は、右手オブジェクト400RにコリジョンエリアCAと、マスク510およびマスク520のコリジョンエリアCB1,CB2が一部重複している。制御部121は、コリジョンエリアCAとコリジョンエリアCB1の重複領域と、コリジョンエリアCAとコリジョンエリアCB2の重複領域とを比較し、重複領域が大きい方の対象オブジェクト500を選択対象として特定する。本実施形態においては、重複領域が大きいマスク520が選択対象として設定される。
なお、図11の状態(B)に示すように、制御部121は、右手オブジェクト400Rの座標から最も近い位置に配置された対象オブジェクト500を、選択対象として特定してもよい。図11の状態(B)においては、右手オブジェクト400とマスク520の間の距離d2が、右手オブジェクト400とマスク510の間の距離d1より小さいため、マスク520が選択対象として設定される。
この状態で右手オブジェクト400Rの指が曲げられると、図10の状態(B)に示すように、制御部121は、右手オブジェクト400Rにマスク520を掴ませる。具体的には、手オブジェクト400の動きが、親指とそれに対向する指のいずれか(人差し指〜小指の少なくとも一つ)を、伸ばされた状態である第1位置から、曲げられた状態である第2位置へ向けて移動させる動きを含むか否かを判定する。
制御部121は、対象オブジェクト500が手オブジェクト400によって選択された状態とする。本実施形態においては、手オブジェクト400と対象オブジェクト500の接触が判定されるとともに、前述のような操作によって手オブジェクト400の各指が曲げられることにより、対象オブジェクト500が手オブジェクト400によって掴まれることによって選択された状態とされる。
制御部121は、対象オブジェクト500が選択された状態で、手オブジェクト400の動きに応じて対象オブジェクト500を動かす。これにより、ユーザUは、仮想手400によって対象オブジェクト500を意のままに操作することができるという仮想体験を得ることができる。
図12は、制御部121が操作オブジェクト(手オブジェクト400)による選択対象を特定するための他の形態を示す。本実施形態においては、視野画像M内にUI画像540が表示されている点において相違する。
UI画像540には、マスク510〜530に相当する画像が表示されている。図12の状態(A)に示すように、制御部121は、予め手オブジェクト400によってUI画像540が操作されることによって、マスク510を選択対象として設定してもよい。この場合、マスク510が選択対象であることをユーザに示すための文字列「選択可能」を含む区別表示D2が、マスク510に付されるようにして表示される。これにより、選択対象とされたマスク510の表示態様が変更される。
この場合、図12の状態(B)に示すように、制御部121は、他のマスク520に設定されたコリジョンエリアCB2を解除してもよい。これにより、選択対象とされていない他のマスク520が、誤って手オブジェクト400によって操作されてしまうといった事態を回避でき、ユーザに直感的な仮想体験を提供することができる。
図13は、制御部121が操作オブジェクト(手オブジェクト400)による選択対象を特定するための他の形態を示す。本実施形態においては、対象オブジェクト500のうち、マスク510〜530のいずれかがランダムに手オブジェクト400によって選択される点において相違する。
制御部121は、手オブジェクト400の周囲の所定範囲内に、複数の対象オブジェクト500が存在しているか否かを判定する。図13の状態(A)に示すように、複数のマスク510〜530が手オブジェクト400の周囲の所定範囲内に存在しているので、制御部121は複数のマスク510〜530が手オブジェクト400周囲を回転するように制御し、ランダム選択イベントを演出する。
この後、図13の状態(B)に示すように、右手オブジェクト400Rに握る操作が入力された場合には、制御部121は、マスク510〜530の中から何れかをランダムに選択対象として特定する。図13の状態(B)においては、マスク530が選択対象として選択されている。さらに、制御部121は、マスク530を右手オブジェクト400Rに掴ませるとともに、マスク530が選択対象として特定されたことをユーザに認識させるための文字列「アタリ!」を含む区別表示D3を、マスク530に表示させる。
これにより、ユーザは複数の対象オブジェクト500の中からいずれのマスクを、自らの手を動かす動作によってランダムに選択し得る。例えば、ユーザによる課金に対してマスク510〜530の何れかをランダムに提供するイベント(所謂「ガシャ」)を提供するに当たり、新たな仮想体験をユーザに提供することができる。
以上、本開示の実施形態について説明をしたが、本発明の技術的範囲が本実施形態の説明によって限定的に解釈されるべきではない。本実施形態は一例であって、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において、様々な実施形態の変更が可能であることが当業者によって理解されるところである。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲に記載された発明の範囲及びその均等の範囲に基づいて定められるべきである。
本実施形態では、ユーザUの手の動きを示す外部コントローラ320の動きに応じて、手オブジェクトの移動が制御されているが、ユーザUの手自体の移動量に応じて、仮想空間内における手オブジェクトの移動が制御されてもよい。例えば、外部コントローラを用いる代わりに、ユーザの手指に装着されるグローブ型デバイスや指輪型デバイスを用いることで、位置センサ130により、ユーザUの手の位置や移動量を検出することができると共に、ユーザUの手指の動きや状態を検出することができる。また、位置センサ130は、ユーザUの手(手指を含む)を撮像するように構成されたカメラであってもよい。この場合、カメラを用いてユーザの手を撮像することにより、ユーザの手指に直接何らかのデバイスを装着させることなく、ユーザの手が表示された画像データに基づいて、ユーザUの手の位置や移動量を検出することができると共に、ユーザUの手指の動きや状態を検出することができる。
また、本実施形態では、ユーザUの頭部以外の身体の一部である手の位置及び/又は動きに応じて、手オブジェクトが対象オブジェクトに与える影響を規定するコリジョン効果が設定されているが、本実施形態はこれには限定されない。例えば、ユーザUの頭部以外の身体の一部である足の位置及び/又は動きに応じて、ユーザUの足の動きに連動する足オブジェクト(操作オブジェクトの一例)が対象オブジェクトに与える影響を規定するコリジョン効果が設定されてもよい。
また、本実施形態においては、HMD110によってユーザが没入する仮想空間(VR空間)を例示して説明したが、HMD110として透過型HMDを採用してもよい。この場合、透過型HMD110を介してユーザUが視認する現実空間に対象オブジェクト500の画像を合成して出力し、AR空間やMR空間としての仮想体験を提供してもよい。そして、第1操作オブジェクト、および、第2操作オブジェクトにかえて、ユーザの身体の第1部分、および、第2部分(ユーザUの両手)の動きに基づいて、対象オブジェクト500の選択、および、操作を行ってもよい。この場合には、現実空間、および、ユーザの身体の第1部分、および、第2部分の座標情報を特定するとともに、対象オブジェクト500の座標情報を現実空間における座標情報との関係で定義することによって、ユーザUの身体の動きに基づいて対象オブジェクト500に作用を与えることができる。
1:HMDシステム
3:通信ネットワーク
21:中心位置
112:表示部
114:HMDセンサ
120:制御装置
121:制御部
123:記憶部
124:I/Oインターフェース
125:通信インターフェース
126:バス
130:位置センサ
140:注視センサ
200:仮想空間
300:仮想カメラ
302:操作ボタン
302a,302b:プッシュ式ボタン
302e,302f:トリガー式ボタン
304:検知点
320:外部コントローラ
320i:アナログスティック
320L:左手用外部コントローラ(コントローラ)
320R:右手用外部コントローラ(コントローラ)
322:天面
324:グリップ
326:フレーム
400:手オブジェクト(仮想手)
400L:左手オブジェクト
400R:右手オブジェクト
500:対象オブジェクト
CA:コリジョンエリア
CV:視野
CVa:第1領域
CVb:第2領域
3:通信ネットワーク
21:中心位置
112:表示部
114:HMDセンサ
120:制御装置
121:制御部
123:記憶部
124:I/Oインターフェース
125:通信インターフェース
126:バス
130:位置センサ
140:注視センサ
200:仮想空間
300:仮想カメラ
302:操作ボタン
302a,302b:プッシュ式ボタン
302e,302f:トリガー式ボタン
304:検知点
320:外部コントローラ
320i:アナログスティック
320L:左手用外部コントローラ(コントローラ)
320R:右手用外部コントローラ(コントローラ)
322:天面
324:グリップ
326:フレーム
400:手オブジェクト(仮想手)
400L:左手オブジェクト
400R:右手オブジェクト
500:対象オブジェクト
CA:コリジョンエリア
CV:視野
CVa:第1領域
CVb:第2領域
Claims (7)
- 表示部を備えるヘッドマウントデバイスをコンピュータが制御するための情報処理方法であって、
前記コンピュータのプロセッサにおいて、
(a)仮想カメラと、操作オブジェクトと、第1オブジェクトと第2オブジェクトを含む複数の対象オブジェクトとを含む仮想空間を規定する仮想空間データを特定するステップと、
(b)前記ヘッドマウントデバイスの位置と、ユーザの頭部以外における身体の部分の位置を検出するように構成された検出ユニットの検出結果を取得するステップと、
(c)前記ヘッドマウントデバイスの動きに応じて、前記仮想カメラを動かすステップと、
(d)前記身体の部分の動きに応じて、前記操作オブジェクトを動かすステップと、
(e)前記操作オブジェクトの動きに応じて、前記第1オブジェクトまたは前記第2オブジェクトを選択するステップと、
(f)前記仮想カメラの動きに基づいて前記仮想カメラの視野を定義し、前記視野と前記仮想空間データに基づいて、視野画像データを生成するステップと、
(g)前記視野画像データに基づいて、前記表示部に視野画像を表示させるステップと、を含み、
(e)において、前記第1オブジェクトが前記操作オブジェクトにより選択される選択条件を満たす場合には、前記第1オブジェクトおよび/または前記第2オブジェクトの表示態様を変更させる、方法。 - 前記第1オブジェクトが前記操作オブジェクトにより選択される選択条件を満たす場合には、前記操作オブジェクトによる前記第1オブジェクトの選択を可能にするとともに、前記操作オブジェクトによる前記第2オブジェクトの選択を不可能にする、請求項1の方法
- 前記第1オブジェクト、前記第2オブジェクトに、および、前記操作オブジェクトにコリジョンエリアを設定するステップをさらに含み、
前記選択条件は、前記操作オブジェクトのコリジョンエリアと前記第1オブジェクトのコリジョンエリアの重複領域が、前記操作オブジェクトのコリジョンエリアと前記第2オブジェクトのコリジョンエリアの重複領域よりも大きいことを含む、請求項1または2の方法。 - 前記選択条件は、前記操作オブジェクトと前記第1オブジェクトの間の距離が、前記操作オブジェクトと前記第2オブジェクトの間の距離よりも小さいことを含む、請求項1〜3のいずれかの方法。
- 前記視野画像に、前記第1オブジェクトまたは前記第2オブジェクトを前記操作オブジェクトによる選択対象に設定するためのUI画像を表示するステップをさらに含み、
前記選択条件は、予め前記操作オブジェクトによって前記UI画像が操作されることによって、前記第1オブジェクトが前記操作オブジェクトによる選択対象として設定されていることを含む、請求項1〜4のいずれかの方法。 - 前記第1オブジェクトと前記第2オブジェクトが、前記操作オブジェクトから所定範囲内に位置している場合に、
前記第1オブジェクトまたは前記第2オブジェクトのいずれかが、前記操作オブジェクトによる選択対象にランダムに設定され、
前記選択条件は、前記第1オブジェクトが前記選択対象として設定されたことを含む、請求項1〜5のいずれかの方法。 - 請求項1〜6のいずれかの方法を、前記コンピュータに実行させるプログラム。
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