JP2018044796A - 磁気探傷装置 - Google Patents

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慶典 渡邊
Yoshinori Watanabe
慶典 渡邊
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Abstract

【課題】校正用サンプルを準備した後に、確性用サンプルを再度準備しなければならないので、校正及び確性テストの時間が長くなる。【解決手段】磁気探傷装置は、検出部、校正ロール及び制御部を備える。検出部は磁気に応じた検出信号を出力する複数のセンサユニットを有する。校正ロールは前記検出部の前記検出信号を校正するための校正用サンプル及び前記校正用サンプルによって校正された前記検出部の性能を評価する確性テストをするための確性用サンプルを保持する。制御部は前記校正用サンプル及び前記確性用サンプルが前記校正ロールに設置された状態で、前記確性用サンプルを探傷する一のセンサユニットから前記検出信号を取得して前記確性用サンプルの欠陥を検出する確性テスト処理と、前記校正用サンプルを探傷する他のセンサユニットから前記検出信号を取得して他のセンサユニットの前記検出信号を校正する校正値を生成する校正処理とを実行する。【選択図】図1

Description

実施形態は、磁気探傷装置に関する。
磁気によって鋼板等の被検査板を探傷して欠陥の有無を検査する磁気探傷装置が知られている。磁気探傷装置は、被検査板の欠陥による磁気の変化を磁気センサで検出することによって、欠陥を検出する。このような磁気探傷装置では、磁気センサが劣化するので、校正用サンプルによって磁気センサを検査して校正するとともに、内部欠陥は表面からは確認できない為、確性用サンプルを用いて確性テストが実施される。
特開2016−61709号公報
しかしながら、上述の技術では、校正用サンプルを準備した後に、確性用サンプルを再度準備しなければならないので、校正及び確性テストの時間が長くなるといった課題がある。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、実施形態の磁気探傷装置は、検出部、校正ロール及び制御部を備える。検出部は磁気に応じた検出信号を出力する複数のセンサユニットを有する。校正ロールは前記検出部の前記検出信号を校正するための校正用サンプル及び前記校正用サンプルによって校正された前記検出部の性能を評価する確性テストをするための確性用サンプルを保持する。制御部は前記校正用サンプル及び前記確性用サンプルが前記校正ロールに設置された状態で、前記確性用サンプルを探傷する一のセンサユニットから前記検出信号を取得して前記確性用サンプルの欠陥を検出する確性テスト処理と、前記校正用サンプルを探傷する他のセンサユニットから前記検出信号を取得して他のセンサユニットの前記検出信号を校正する校正値を生成する校正処理とを実行する。
図1は、実施形態にかかる磁気探傷装置の全体構成を示す正面図である。 図2は、実施形態にかかる磁気探傷装置の全体構成を示す斜視図である。 図3は、検出部及び校正部の拡大側面図である。 図4は、センサユニットの平面図である。 図5は、校正用サンプルの平面図である。 図6は、磁気探傷装置の制御系を示すブロック図である。 図7は、制御部が実行する校正・確性処理のフローチャートである。 図8は、校正ロールが初期位置に移動した状態の図である。 図9は、校正処理部が実行するステップS104の校正処理のフローチャートである。 図10は、欠陥検出部が実行するステップS110の確性テスト処理のフローチャートである。 図11は、欠陥検出部によって確性テスト位置に位置合わせされた確性用サンプルの図である。 図12は、ステップS110の確性テスト処理を説明する図である。
以下の例示的な実施形態や変形例には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、同様の構成要素には共通の符号が付されるとともに、重複する説明が部分的に省略される。実施形態や変形例に含まれる部分は、他の実施形態や変形例の対応する部分と置き換えて構成されることができる。また、実施形態や変形例に含まれる部分の構成や位置等は、特に言及しない限りは、他の実施形態や変形例と同様である。
<実施形態>
図1は、実施形態にかかる磁気探傷装置10の全体構成を示す正面図である。図2は、実施形態にかかる磁気探傷装置10の全体構成を示す斜視図である。図1及び図2に矢印で示すXYZをXYZ方向とする。
磁気探傷装置10は、薄い鋼板等の被検査板90を搬送しつつ、被検査板90の表面または内部の凹み等の欠陥92を検出する。図1及び図2に示すように、磁気探傷装置10は、架台12と、検査部14と、校正部16と、探傷部18と、制御部20とを備える。
架台12は、天板、底板及び天板と底板とを連結する脚部等を有する。架台12は、検査部14、校正部16、探傷部18、及び、制御部20を保持する。
検査部14は、円柱形状の検査ロール22及び押圧ロール24を有する。
検査ロール22は、搬送ロールの一例である。検査ロール22は、非磁性体材料を含む。検査ロール22は、回転可能に架台12に保持されている。検査部14の回転軸は、円柱形状の中心軸である。検査ロール22は、後述する検査用モータ73によって回転される。押圧ロール24は、被検査板90を検査ロール22へと押圧して、被検査板90に張力を付与する。検査ロール22は、押圧ロール24によって張力が付与された被検査板90をY方向に搬送する。従って、Y方向は、搬送方向である。
校正部16は、支持台26と、校正ロール28と、校正用サンプル30と、校正用モータ32と、校正移動部34とを有する。
支持台26は、架台12に取り付けられている。
校正ロール28は、円柱形状に構成されている。校正ロール28は、非磁性体材料を含む。校正ロール28は、支持台26に回転可能に支持されている。校正ロール28の回転軸は、円柱形状の中心軸である。校正ロール28の回転軸は、検査ロール22の回転軸の延長線上に配置されている。校正ロール28の直径は、検査ロール22の直径と等しい。従って、校正ロール28の外周は、検査ロール22の外周のX方向上となる。例えば、校正ロール28の上端は、検査ロール22の上端と同じ高さ位置(即ち、Z方向の位置)である。X方向(即ち、回転軸方向)における校正ロール28の幅は、校正用サンプル30の幅及び確性用サンプル31の幅の和よりも大きい。これにより、校正ロール28は、外周部で、校正用サンプル30及び確性用サンプル31を同時に保持する。
校正用サンプル30は、探傷部18の検出部42の検出信号を校正するための板である。校正用サンプル30は、磁性体材料を含む。
確性用サンプル31は、校正用サンプル30によって校正された検出部42の性能を評価する確性テストをするための板である。確性用サンプル31は、磁性体材料を含む。確性用サンプル31には、被検査板90と同様の欠陥92が形成されている。
校正用モータ32は、校正ロール28の回転軸に連結されている。校正用モータ32は、校正ロール28を回転させる。
校正移動部34は、ガイド部材35と、校正部移動モータ36とを有する。
ガイド部材35は、例えば、X方向に延びるレールである。ガイド部材35は、支持台26をX方向に沿ってガイドする。
校正部移動モータ36は、例えば、サーボモータである。校正部移動モータ36は、校正ロール28、校正用サンプル30、確性用サンプル31、及び、校正用モータ32を支持する支持台26をX方向に沿って移動させる。X方向は、検査ロール22及び校正ロール28の回転軸が延びる方向であり、被検査板90の搬送方向であるY方向と交差(例えば、直交)する方向である。例えば、校正部移動モータ36は、校正テスト及び確性テストにおいて、図1に実線で示す位置と点線で示す位置との間で支持台26を移動させる。
探傷部18は、検査ロール22によって搬送されている被検査板90の表面及び内部の欠陥92を検出する。探傷部18は、検査部14及び校正部16よりも上方に配置されている。探傷部18は、探傷移動部38と、検出部42を有する。
探傷移動部38は、架台12に設けられている。探傷移動部38は、検出部42を保持する。探傷移動部38は、X方向に沿って、検出部42を移動させる。図1に実線で示す検出部42の位置を検査位置とし、点線で示す検出部42の位置を校正位置とする。
検出部42は、探傷移動部38に保持されている。検出部42は、複数のセンサユニット44、44、44・・・を有する。本実施形態では、センサユニット44の個数は、10個とする。尚、各センサユニット44、44、44・・・を区別する必要がない場合、センサユニットの符号を“44”とする。複数のセンサユニット44は、X方向、即ち、検査ロール22及び校正ロール28の中心軸の延びる方向に配列されている。センサユニット44は、磁気に応じた検出信号(例えば、電圧値)を出力する。センサユニット44は、例えば、被検査板90の探傷において、被検査板90の欠陥92によって変化する磁気を検出して、当該磁気に応じた検出信号を出力する。
制御部20は、磁気探傷装置10の制御全般を司る。例えば、制御部20は、被検査板90を探傷しているセンサユニット44から検出信号を取得して、欠陥92の有無、位置及びサイズを判定する。また、制御部20は、校正用サンプル30及び確性用サンプル31が校正ロール28に設置された状態で、確性用サンプル31を探傷する一のセンサユニット44(例えば、センサユニット44)から検出信号を取得して確性用サンプル31の欠陥92を検出する確性テスト処理と、校正用サンプル30を探傷する他のセンサユニット44(例えば、センサユニット44)から検出信号を取得して他のセンサユニット44の検出信号を校正する校正値を生成する校正処理とを実行する。例えば、制御部20は、いずれかのセンサユニット44に校正処理を実行した後(例えば、直後)、当該センサユニット44から取得した確性用サンプル31の検出信号を校正値で校正して確性テスト処理を実行してよい。この場合、制御部20は、当該センサユニット44の校正処理と、確性テスト処理とを連続して行ってよい。
図3は、検出部42及び校正部16の拡大側面図である。図3に示すように、検出部42は、ヨーク46と、一対の磁化コイル48a、48bと、複数のセンサユニット44とを有する。
ヨーク46は、中空状に構成されている。ヨーク46は、側面視において、下方が凸状のほぼ五角形状に構成されている。従って、ヨーク46は、天板、天板の一端から下方に延びる一方の側板、天板の他端から下方に延び一方の側板と対向する他方の側板、一方の側板の下端部から斜め下方に延びる一方の傾斜板、及び、他方の側板の下端部から斜め下方に延びる他方の傾斜板とを有する。ヨーク46の下端部は開口している。
一対の磁化コイル48a、48bは、ヨーク46に巻かれている。具体的には、一方の磁化コイル48aは、ヨーク46の一方の側板に巻かれている。他方の磁化コイル48bは、ヨーク46の他方の側板に巻かれている。磁化コイル48a、48bは、電流が供給されると、例えば、白抜き矢印で示す方向の磁束をヨーク46の内部に生じさせる。これにより、磁化コイル48a、48bは、ヨーク46の下端部の開口の下方を搬送される校正用サンプル30、確性用サンプル31、及び、被検査板90の内部に磁気Mgを生じさせる。
センサユニット44は、ヨーク46の下端の開口部に設けられている。センサユニット44は、ヨーク46から被検査板90へと通る磁気Mgを検出する。
校正ロール28は、ロール本体50と、保持具52とを有する。
ロール本体50は、ほぼ円柱状に形成されている。ロール本体50の外周の一部には、保持用凹部51が形成されている。保持用凹部51は、ロール本体50の外周の他の領域から窪んでいる。
保持具52は、ロール本体50に巻かれた校正用サンプル30及び確性用サンプル31を保持する。具体的には、保持具52は、保持用凹部51に挿入された校正用サンプル30及び確性用サンプル31の両端部をロール本体50に固定する。
図4は、センサユニット44の平面図である。図4に示すように、センサユニット44は、複数の磁気センサ54、54、54・・・を有する。磁気センサ54、54、54・・・を区別する必要がない場合、磁気センサの符号を“54”とする。磁気センサ54は、例えば、ホール素子である。磁気センサ54は、ヨーク46から漏れ、校正用サンプル30、確性用サンプル31、及び、被検査板90の内部を通過する磁気Mgを検出する。これにより、磁気センサ54は、校正用サンプル30、確性用サンプル31、及び、被検査板90の内部の欠陥92に起因する磁気Mgの変化または乱れを検出する。磁気センサ54は、検出した磁気Mgに対応する電圧値を制御部20へ出力する。
複数の磁気センサ54は、3列のセンサ列56a、56b、56c・・・に配列されている。尚、各センサ列56a、56b、56cを区別する必要がない場合、センサ列の符号を“56”とする。各センサ列56の磁気センサ54は、X方向に配列されている。各センサ列56は、67個の磁気センサ54を有する。具体的には、センサ列56aは、67個の磁気センサ543m−2を有する。センサ列56bは、67個の磁気センサ543m−1を有する。センサ列56cは、67個の磁気センサ543mを有する。但し、m=1、2、・・・、67とする。各センサユニット44は、201個の磁気センサ54を有する。換言すれば、各センサユニット44は、201Chの出力を有する。
センサ列56は、Y方向(即ち、搬送方向)において互いに異なる位置に配置されている。従って、一のセンサ列56(例えば、センサ列56a)の磁気センサ54の位置は、Y方向において、他のセンサ列56(例えば、センサ列56b)の磁気センサ54の位置と異なる。ここで、各センサ列56における磁気センサ54のX方向における配置間隔を“P”とする。配置間隔Pの一例は、3mmである。
一のセンサ列56(例えば、センサ列56a)の磁気センサ54は、隣接するセンサ列56(例えば、センサ列56b)の磁気センサ54と、X方向において異なる位置に配置されている。ここで、一のセンサ列56の磁気センサ54(例えば、センサ列56aの磁気センサ54)と隣接するセンサ列56の磁気センサ54(例えば、センサ列56bの磁気センサ54)とのX方向における間隔をピッチ間隔PCとする。全てのピッチ間隔PCが等しく、センサユニット44がn列のセンサ列56を有する場合、ピッチ間隔PCはP/nとなる。従って、センサ列56が3列の場合、ピッチ間隔PCは、P/3(例えば、1mm)となる。この場合、各センサユニット44の磁気センサ54が形成された領域のX方向の幅は、少なくとも200mmとなる。
図5は、校正用サンプル30の平面図である。図5に示す校正用サンプル30は、XY平面に配置した状態であり、校正ロール28に校正用サンプル30が巻かれた状態では図5に示すY方向はZ方向にもなる。図5に示すように、校正用サンプル30には、校正用欠陥としての複数の基準穴58が形成されている。
複数の基準穴58は、X方向に沿った複数(例えば、4列)の列60a、60b、60c、60dに配列されている。列60a、60b、60c、60dを区別する必要がない場合、列の符号を“60”とする。列60a、60bには、例えば、それぞれ10個の基準穴58が形成されている。列60c、60dには、例えば、それぞれ3個の基準穴58が形成されている。同じ列60の基準穴58は、同じ直径を有する。異なる列60の基準穴58は、異なる直径を有する。例えば、最も+Y側の列60aの基準穴58の直径は0.2mm、列60bの基準穴58の直径は0.1mm、列60cの基準穴58の直径は0.05mm、列60dの基準穴58の直径は0.035mmである。尚、全ての基準穴58が校正用でなくてもよく、例えば、列60a、60bの基準穴58が校正用であって、列60a、60bの基準穴58が検出性能確認用であってもよい。
各列60のX方向の全幅Pt0は、一定である。全幅Pt0は、X方向の一端の基準穴58の中心と他端の基準穴58の中心との距離である。列60a、60bにおける隣接する基準穴58間の間隔Pt1は一定である。列60c、60dにおける基準穴58間の間隔Pt2及び間隔Pt3は異なる。列60と隣接する列60との間の間隔Pt4は、一定である。一例として、Pt0=90mm、Pt1=10mm、Pt2=40mm、Pt3=50mm、Pt4=100mmである。磁気センサ54が当該基準穴58を検出した磁気Mgの大きさに基づいて、制御部20は磁気Mgと基準穴58の直径との対応関係等の校正を行う。
図6は、磁気探傷装置10の制御系を示すブロック図である。制御部20の一例は、コンピュータである。図6に示すように、磁気探傷装置10は、検査部14の検査用モータ73を更に備える。検査用モータ73の一例は、サーボモータである。尚、検査用モータ73は、無くてもよい。
検査用モータ73は、検査ロール22の回転軸と連結されている。検査用モータ73は、回転軸を回転させることにより、検査ロール22を回転させる。
制御部20は、校正用モータ32、検査用モータ73、校正部移動モータ36、及び、センサユニット44の各磁気センサ54と情報を入出力可能に接続されている。制御部20は、記憶部62と、演算部64とを有する。
記憶部62は、例えば、ハードウエアであり、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、SSD(Solid State Drive)及び、HDD(Hard Disk Drive)等を含む。記憶部62は、演算部64が実行するプログラム、データ及びパラメータ等を記憶する。
演算部64は、例えば、ハードウエアであり、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサである。演算部64は、記憶部62に記憶されたプログラム、データ及びパラメータ等を読み込むことによって、種々の処理を実行する。例えば、演算部64は、記憶部62から、探傷用のプログラムを読み込むことによって、校正処理部66と、欠陥検出部68として機能する。尚、校正処理部66、及び、欠陥検出部68の一部または全てを回路(例えば、ASIC: application specific integrated circuit)等のハードウエアによって構成してもよい。
校正処理部66は、校正処理を実行する。具体的には、校正処理部66は、校正部移動モータ36を制御して、センサユニット44を校正処理における初期位置へ移動させる。校正処理部66は、校正用サンプル30を探傷するセンサユニット44の各磁気センサ54から校正用サンプル30の検出信号を取得する。ここで、校正処理部66は、校正処理において校正用サンプル30を移動させて、センサユニット44の複数の磁気センサ54から複数回に分けて検出信号を取得する。校正処理部66は、磁気センサ54が検出した基準穴58の検出信号に基づいて、磁気センサ54の検出信号を校正する校正値を設定する。ここで、磁気センサ54の検出信号は、同じ深さ及び同じサイズの基準穴58を検出した場合でもばらつく。この検出信号のばらつきは、磁気センサ54の性能のばらつき、及び、磁気センサ54と円柱状の校正ロール28に巻かれた校正用サンプル30との距離等に起因する。従って、校正処理部66は、磁気センサ54が検出した同じ深さ及び同じサイズ(例えば、同じ直径)の基準穴58の検出信号が等しくなるように校正値を設定する。
欠陥検出部68は、確性テスト処理を実行する。例えば、欠陥検出部68は、校正処理が実行されたセンサユニット44に対して、確性テスト処理を実行する。具体的には、欠陥検出部68は、校正処理部66が複数回に分けて検出信号を取得するいずれかのうち、確性用サンプル31が確性テスト位置に合った状態で、確性用サンプル31を探傷するセンサユニット44の各磁気センサ54から確性用サンプル31の検出信号を取得する。確性テスト位置は、確性用サンプル31がセンサユニット44と対向している位置であり、確性用サンプル31の欠陥92を検出可能な位置である。確性テスト位置の一例は、確性用サンプル31の中心とセンサユニット44の中心とが合った状態である。欠陥検出部68は、確性テスト位置への位置合わせにおいて、センサユニット44から取得した確性用サンプル31の検出信号と予め定められた位置判定用閾値とを比較して、確性用サンプル31の位置を判定してもよい。位置判定用閾値は、確性用サンプル31の両端から漏れた大きい磁気か否かを判定可能な値に設定される。ここで、確性用サンプル31の両端部から外側に漏れて検出される磁気Mgは、確性用サンプル31の中央部から検出される磁気Mgに比べて極めて大きい。従って、位置判定用閾値は、欠陥92を検出した場合の検出信号よりも極めて大きい値に設定される。これにより、欠陥検出部68は、位置判定用閾値以上の検出信号のうち、互いに離れた2つの位置(例えば、確性用サンプル31の幅程度に離れた位置)のそれぞれにおける最も大きい検出信号を検出した2個の磁気センサ54の中間を確性用サンプル31の中心として、確性用サンプル31の位置を読み取って、位置合わせをしてよい。
欠陥検出部68は、検出信号及び校正処理部66が設定した校正値に基づいて、確性用サンプル31の欠陥92の有無を判定するとともに、欠陥92のサイズ及び位置等を検出する。ここで、欠陥検出部68は、確性用サンプル31の両端部から予め定められた領域よりも内側でセンサユニット44が検出した検出信号によって欠陥92の有無等を検出することが好ましい。これは、欠陥検出部68が、確性用サンプル31の両端部から漏れる大きい磁気Mgによって欠陥92の有無判定を誤ることを抑制するためである。
欠陥検出部68は、検査ロール22によって搬送される被検査板90に対して確性テストと同様の処理を実行して、被検査板90の欠陥92のサイズ及び位置等を検出する。
図7は、制御部20が実行する校正・確性処理のフローチャートである。制御部20は、探傷用のプログラムを読み込むことによって、校正・確性処理のフローチャートを実行する。制御部20は、校正ロール28に校正用サンプル30及び確性用サンプル31が設置された状態で、校正・確性処理を実行する。
以下の説明における本実施形態の探傷部18では、10個のセンサユニット44、44、・・・、4410が−X側端側から順に配列されている。ここで、q=1、2、・・・、10とし、m=1、2、・・・、67とする。
各センサユニット44は、センサ列56a、56b、56cを有する。各センサユニット44のセンサ列56a、56b、56cは、磁気センサ54(3m−2)×q、54(3m−1)×q、543m×qを有する。従って、センサユニット44のセンサ列56aは、磁気センサ54、54、・・・、54199を有し、センサ列56bは、磁気センサ54、54、・・・、54200を有し、センサ列56cは、磁気センサ54、54、・・・、54201を有する。センサユニット44のセンサ列56aは、磁気センサ54202、54205、・・・、54400を有し、センサ列56bは、磁気センサ54203、54206、・・・、54401を有し、センサ列56cは、磁気センサ54204、54207、・・・、54402を有する。センサユニット4410のセンサ列56a10は、磁気センサ541810、541813、・・・、542008を有し、センサ列56b10は、磁気センサ541811、541814、・・・、542009を有し、センサ列56c10は、磁気センサ541812、541815、・・・、542010を有する。
図7に示すように、校正・確性処理において、校正処理部66は、校正部移動モータ36を制御して、校正用サンプル30及び確性用サンプル31が設置された校正ロール28を第1初期位置へと移動させる(S102)。
図8は、校正ロール28が初期位置に移動した状態の図である。図8に示すように、校正ロール28の第1初期位置では、X方向において、センサユニット44のセンサ列56aの磁気センサ54の位置と、校正用サンプル30の列60aの−X側端部の基準穴58の位置とが一致する。第1初期位置では、X方向におけるセンサユニット44の磁気センサ5411、5421、・・・、5491の位置は、列60aの基準穴58のいずれかの位置と一致する。
例えば、校正ロール28の第1初期位置への位置合わせ処理として、校正処理部66は、校正ロール28を回転させながら徐々に移動させつつ、センサユニット44の磁気センサ541、5411、5421、・・・、5491から検出信号を取得する。ここで、磁気センサ541、5411、5421、・・・、5491の位置が基準穴58の位置に近づくにつれて、磁気センサ541、5411、5421、・・・、5491から取得する検出信号は徐々に大きくなり、両方の位置が一致すると、磁気センサ541、5411、5421、・・・、5491から取得する検出信号は極大値となる。従って、校正処理部66は、磁気センサ541、5411、5421、・・・、5491から取得する検出信号が最も大きくなった位置で校正ロール28を停止させることにより、校正ロール28を第1初期位置に配置する。尚、校正処理部66は、位置センサ等によって、センサユニット44と校正用サンプル30の相対位置を検出して、第1初期位置への位置合わせを実行してもよい。また、ユーザが、校正ロール28を第1初期位置へと手動で移動させてもよい。
次に、校正処理部66は、後述する校正処理をセンサユニット44に対して実行する(S104)。
校正処理部66は、センサユニット44の校正処理が終了すると、校正ロール28を移動する(S106)。具体的には、校正処理部66は、X方向におけるセンサユニット44のセンサ列56aの磁気センサ54202の位置と、校正用サンプル30の列60aの−X側端部の基準穴58の位置とが一致する第2初期位置へと校正ロール28を移動させる。
次に、校正処理部66は、校正処理をセンサユニット44に対して実行するとともに(S108)、欠陥検出部68は、後述する確性テスト処理をセンサユニット44に対して実行する(S110)。
この後、校正処理部66は、全てのセンサユニット44に対して校正処理を終了したか否かを判定する(S112)。校正処理部66が全てのセンサユニット44に対して校正処理を終了したと判定するまで(S112:No)、ステップS106以降を繰り返す。具体的には、校正処理部66は、2回目のステップS106以降の繰り返しでは、順次、X方向におけるセンサユニット44のセンサ列56aの磁気センサ54q×201+1の位置と、校正用サンプル30の列60aの−X側端部の基準穴58の位置とが一致する第q初期位置へと校正ロール28を移動ささせた後、校正処理をセンサユニット44に対して実行する。
校正処理及び確性テスト処理を繰り返して、校正処理部66が全てのセンサユニット44に対して校正処理を終了したと判定すると(S112:Yes)、欠陥検出部68が最後のセンサユニット4410に対して確性テスト処理を実行する(S114)。この後、欠陥検出部68は、確性テスト処理によって検出した欠陥に関する情報を検出結果として、表示装置等に出力表示するとともに、検出結果を記憶部62に格納する(S116)。これにより、制御部20は、校正・確性処理を終了する。
図9は、校正処理部66が実行するステップS104の校正処理のフローチャートである。
図9に示すように、校正処理において、校正処理部66は、校正部移動モータ36を制御して、図8に示す第1初期位置に配置された校正ロール28を回転させる(S202)。校正処理部66は、磁化コイル48a、48bに電流を供給して磁束を発生させる(S204)。
校正処理部66は、センサユニット44の磁気センサ54から検出信号を取得する(S206)。図8に示す第1初期位置ではセンサユニット44の磁気センサ541、5411、5421、・・・、5491が校正用サンプル30の基準穴58と対向している。従って、校正処理部66は、センサユニット44の磁気センサ541、5411、5421、・・・、5491から検出信号を取得する。尚、校正処理部66は、校正ロール28を複数回回転させて、各磁気センサ541、5411、5421、・・・、5491から複数回検出信号を取得してもよい。校正処理部66は、取得した検出信号を記憶部62に格納する。
校正処理部66は、センサユニット44の全ての磁気センサ54から検出信号を取得したか否かを判定する(S208)。全ての磁気センサ54から検出信号を取得していない場合、校正処理部66は、全ての磁気センサ54から検出信号を取得していないと判定する(S208:No)。この場合、校正処理部66は、校正部移動モータ36を制御して、校正ロール28を移動させる(S210)。例えば、校正処理部66は、校正ロール28を+X方向にピッチ間隔PC(=1mm)だけ移動させる。これにより、校正処理部66は、センサユニット44の磁気センサ542、5412、5422、・・・、5492を基準穴58に対向させる。
校正処理部66は、ステップS202以降を再度実行して、センサユニット44の磁気センサ542、5412、5422、・・・、5492から検出信号を取得する。この後、校正処理部66は、ステップS202以降を10回繰り返す。これにより、校正処理部66は、校正ロール28を+X方向にピッチ間隔PCだけ10回(即ち、10mm)移動させて、センサユニット44の磁気センサ5411、5421、5431、・・・、54101まで検出信号を取得する。この場合、校正処理部66は、磁気センサ54101以外のセンサユニット44の磁気センサ5411、5421、5431、・・・、5491の検出信号を重複して検出することになるので、当該検出信号は破棄してもよい。これにより、校正処理部66は、センサユニット44の磁気センサ54のほぼ半分の検出信号を取得する。この状態におけるステップS210において、校正処理部66は、校正ロール28を基準穴58の全幅Pt0(=90mm)とピッチ間隔PC(=1mm)との和(=91mm)だけ移動させる。これにより、校正処理部66は、センサユニット44の磁気センサ54102、54112、54122、・・・、54192を基準穴58に対向させる。校正処理部66は、ステップS202以降を再度実行して、センサユニット44の磁気センサ54102、54112、54122、・・・、54192から検出信号を取得する。この後、校正処理部66は、ステップS210において校正ロール28をピッチ間隔PCだけ移動させつつ、ステップS202以降を9回繰り返して、センサユニット44の磁気センサ54111、54121、54131、・・・、54201まで検出信号を取得する。これにより、校正処理部66は、全ての磁気センサ54から検出信号を取得したと判定する(S208:Yes)。
この後、校正処理部66は、センサユニット44の全ての磁気センサ54の校正値を算出する(S212)。例えば、校正処理部66は、同じサイズ及び同じ位置の基準穴58を検出した場合の検出信号から算出される基準穴58の算出結果が同じになるように、校正値を算出する。尚、校正処理部66は、各磁気センサ54から複数の検出信号を取得している場合、複数の検出信号の平均値に基づいて校正値を算出する。校正処理部66は、算出した校正値を各磁気センサ54に対応付けて記憶部62に格納する。また、校正処理部66は、基準穴58のサイズと校正値によって校正された検出信号とを関連付けた校正データを記憶部62に格納する(S214)。これにより、校正処理部66は、校正処理を終了する。
ステップS108の校正処理において、校正処理部66は、校正するセンサユニット44が異なる以外、ステップS104と同じ校正処理を実行する。具体的には、校正処理部66は、ステップS108を複数回(例えば、9回)繰り返すことによって、センサユニット44からセンサユニット4410に校正処理を実行する。
図10は、欠陥検出部68が実行するステップS110の確性テスト処理のフローチャートである。
欠陥検出部68は、ステップS106またはステップS108において校正処理が実行されたセンサユニット44p−1に確性テスト処理を連続して実行する。具体的には、欠陥検出部68は、校正処理部66がセンサユニット44p−1に対して校正処理を実行した後、センサユニット44p−1から取得した確性用サンプル31の検出信号を校正値で校正して確性テスト処理を連続して実行する。
ここで、欠陥検出部68は、校正処理部66が校正処理を実行している間に、ステップS110の確性テスト処理を実行する。具体的には、校正処理部66はセンサユニット44の校正処理において校正用サンプル30を移動させて異なる磁気センサ54から複数回検出信号を取得する。欠陥検出部68は、当該複数回の検出信号の取得のいずれかで、センサユニット44p−1から確性用サンプル31の検出信号を取得して確性テスト処理を実行する。従って最初に、校正処理部66がセンサユニット44の校正処理を実行している間に、欠陥検出部68が実行するセンサユニット44の確性テスト処理について説明する。
欠陥検出部68は、校正処理において校正処理部66が移動させる校正ロール28とともに移動する確性用サンプル31のX方向(=幅方向)の位置を読み取る(S302)。例えば、欠陥検出部68は、磁化コイル48a、48bから磁束を発生させた状態で、校正ロール28に設置された確性用サンプル31の磁気Mgを検出した磁気センサ54から検出信号を取得する。欠陥検出部68は、確性用サンプル31の検出信号と予め定められた位置判定用閾値とを比較して、確性用サンプル31の位置を判定してよい。具体的には、欠陥検出部68は、検出信号が位置判定用閾値以上となる磁気センサ54が離れた位置(例えば、確性用サンプル31の幅程度に離れた位置)に2箇所以上あるか否かを判定する。欠陥検出部68は、2箇所以上あると判定すると、2箇所のそれぞれにおける最も大きい検出信号を特定する。欠陥検出部68は、最も大きい検出信号を検出した2個の磁気センサ54の中間を確性用サンプル31の中心として、確性用サンプル31の位置を読み取る。
欠陥検出部68は、読み取った確性用サンプル31の位置が確性テスト位置か否かを判定する(S304)。図11は、欠陥検出部68によって確性テスト位置に位置合わせされた確性用サンプル31の図である。一例として、欠陥検出部68は、図11に示すように、読み取った確性用サンプル31の中心と、センサユニット44の中心とが合ったか否かを判定する。欠陥検出部68は、両中心が合った状態を、確性用サンプル31が確性テスト位置に配置されたと判定する。
欠陥検出部68は、確性用サンプル31が確性テスト位置まで移動していない場合、確性用サンプル31が確性テスト位置にないと判定して(S304:No)、ステップS302以降を繰り返す。
欠陥検出部68は、確性用サンプル31が確性テスト位置まで移動した場合、確性用サンプル31が確性テスト位置にあると判定する(S304:Yes)。これにより、欠陥検出部68は、校正用モータ32を制御して校正ロール28を回転させるとともに(S306)、磁化コイル48a、48bに電流を供給して磁束を発生させる(S308)。尚、校正処理部66が、校正ロール28を回転させて、磁化コイル48a、48bに磁束を発生させている場合、欠陥検出部68は、ステップS306、S308を省略してよい。
欠陥検出部68は、センサユニット44の各磁気センサ54から確性用サンプル31の検出信号を取得する(S310)。尚、欠陥検出部68は、センサユニット44の各磁気センサ54から確性用サンプル31の検出信号を複数回取得してもよい。検出信号の取得回数は、ステップS206における検出信号の取得回数と同じにしてよい。
欠陥検出部68は、取得した検出信号のうち、確性用サンプル31のX方向の両端部から予め定められた領域31aと対向する磁気センサ54から取得した検出信号を破棄する(S312)。確性用サンプル31の幅が130mmの場合、予め定められた領域31aのX方向の幅の一例は、10mmである。確性用サンプル31の両端部から予め定められた領域31aと対向する磁気センサ54は、当該両端部の側面から漏れた極めて大きい磁気を検出している。従って、欠陥検出部68は、当該検出信号によって欠陥92を検出することはできない。例えば、欠陥検出部68は、予め定められた破棄用閾値以上となる検出信号を当該領域31aの検出信号として破棄してもよい。また、欠陥検出部68は、位置センサ等によって確性用サンプル31の位置を検出して、破棄する検出信号を出力する磁気センサ54を特定してもよい。欠陥検出部68は、確性用サンプル31の両端部よりも外側の領域、即ち、校正ロール28が露出している領域と対向する磁気センサ54の検出信号も合わせて破棄する。
欠陥検出部68は、記憶部62に格納した校正値で検出信号を校正する(S314)。具体的には、欠陥検出部68は、先に校正処理部66が校正したセンサユニット44の各磁気センサ54の校正値を記憶部62から取得する。欠陥検出部68は、当該校正値に対応する各磁気センサ54の検出信号を校正する。
欠陥検出部68は、校正された検出信号と記憶部62に格納された校正データとを比較する(S316)。
欠陥検出部68は、校正された検出信号と校正データとを比較した結果、確性用サンプル31に欠陥92が有るか否かを判定する(S318)。具体的には、欠陥検出部68は、確性用サンプル31のX方向の両端部から予め定められた領域31aよりも内側でセンサユニット44の磁気センサ54が検出した検出信号と校正データとを比較することによって欠陥92を検出する。例えば、欠陥検出部68は、検出信号と校正データとを比較した結果、予め定められたサイズ閾値以上のサイズと判定した場合、欠陥92が有ると判定する(S318:Yes)。欠陥検出部68は、欠陥92が有ると判定すると、欠陥92の個数、位置、及び、サイズを含む欠陥データを生成して、記憶部62に格納する(S320)。尚、欠陥検出部68は、欠陥92がないと判定した場合(S318:No)、ステップS320を実行しない。これにより、欠陥検出部68は、センサユニット44の確性テスト処理を終了する。
この後、欠陥検出部68は、ステップS110を複数回(例えば、9回)繰り返すことによって、センサユニット44からセンサユニット44に確性テスト処理を実行する。尚、欠陥検出部68は、検査ロール22に設置された被検査板90の探傷においても、確性テスト処理と同様の処理によって、欠陥92を検出する。
図12は、ステップS110の確性テスト処理を説明する図である。ステップS114の確性テスト処理において、欠陥検出部68は、図12に示すように処理の対象がセンサユニット4410となる以外、ステップS110と同じ確性テスト処理を実行する。
欠陥検出部68は、上述したようにステップS116では、ステップS320において記憶部62に格納した欠陥データに基づいて、欠陥92の個数、位置及びサイズを表示装置等に表示して出力する。ユーザは、出力された欠陥92の個数、位置及びサイズを参照することによって、磁気探傷装置10が、正確に欠陥92を検出できているか否か及び正確に校正できているか否かを判断できる。
上述したように、磁気探傷装置10では、校正ロール28に校正用サンプル30及び確性用サンプル31を設置した状態で、校正処理及び確性テスト処理を実行する。これにより、磁気探傷装置10は、校正処理及び確性テスト処理毎に校正用サンプル30及び確性用サンプル31を巻き直す工程を削減することができるので、校正処理及び確性テスト処理の時間及び労力を削減することができる。
磁気探傷装置10では、校正処理をした後、センサユニット44に対して当該校正処理で設定した校正値を用いて確性テスト処理を実行するので、精度のよい確性テストを実行できる。
磁気探傷装置10では、校正処理をした後、連続して確性テスト処理を実行するので、両処理に要する時間を短縮できる。
磁気探傷装置10では、校正処理における複数回の検出信号の取得のいずれかで、確定テスト処理を実行するので、確性テスト処理のための校正処理の待機時間を削減して、より両処理に要する時間を短縮できる。
磁気探傷装置10では、確性用サンプル31の中心とセンサユニット44の中心とを合わせた状態で、確性テスト処理を実行するので、精度よく確性用サンプル31の欠陥92を検出できる。
磁気探傷装置10では、確性用サンプル31の両端部から予め定められた領域31aの内側でセンサユニット44が検出した検出信号により欠陥92の有無等を判定するので、両端部から漏れる大きい磁気による欠陥92の誤検出を抑制できる。
磁気探傷装置10では、確性用サンプル31の検出信号と位置判定用閾値とを比較して確性用サンプル31の位置を設定するので、位置センサ等によって構成が複雑になることを抑制できる。
上述した各実施形態の構成の機能、配置、形状及び個数等は適宜変更してよい。
上述の実施形態では、センサユニット44の個数を10個としたが、複数であればよい。センサユニット44のセンサ列56の数を3列としたが、2列以上の複数列であってよい。センサ列56の磁気センサ54の個数を67個としたが、磁気センサ54の個数は複数であればよい。
上述した確性テスト処理における確性用サンプル31の位置の読み取り処理は適宜変更してよい。
例えば、欠陥検出部68は、確性用サンプル31の位置を検出する位置センサ等によって、確性用サンプル31の位置を読み取ってもよい。具体的には、欠陥検出部68は、X方向における確性用サンプル31の中心に設けられたマークを位置センサによって検出させることによって、確性用サンプル31の位置を読み取ってもよい。この場合、欠陥検出部68は、確性用サンプル31の中心と、センサユニット44の中心とを合わせるように、位置合わせすることが好ましい。
また、他の確性用サンプル31の位置の読み取り方法として、欠陥検出部68は、校正用サンプル30の移動量及び校正用サンプル30に対する確性用サンプル31の相対位置とに基づいて、各センサユニット44の位置を読み取ってもよい。例えば、欠陥検出部68は、センサユニット44の磁気センサ54202と校正用サンプル30の基準穴58とを位置合わせした位置からの校正ロール28の移動量を校正処理部66から取得する。欠陥検出部68は、校正用サンプル30の最も確性用サンプル31側の基準穴58の中心と、X方向における確性用サンプル31の中心との距離(例えば、110mm)を相対位置として記憶部62から取得する。欠陥検出部68は、移動量及び相対位置に基づいて、校正用サンプル30の位置を読み取ってもよい。この場合、欠陥検出部68は、確性用サンプル31の中心と、センサユニット44の中心とを合わせるように、位置合わせすることが好ましい。
欠陥検出部68の確性用サンプル31の確性テスト位置への位置合わせにおいて、確性用サンプル31の中心とセンサユニット44の中心とを合わせる例を挙げたが、これに限定されない。例えば、欠陥検出部68は、確性用サンプル31の幅方向の全域とセンサユニット44とを対向させればよい。この場合、欠陥検出部68は、確性用サンプル31の検出信号と予め定められた位置判定用閾値とを比較して、確性用サンプル31の位置を設定してもよい。具体的には、欠陥検出部68は、検出信号が予め定められた位置判定用閾値以上となる磁気センサ54が離れた位置(例えば、確性用サンプル31の幅程度に離れた位置)に2箇所以上ある場合、確性用サンプル31の幅方向の全域とセンサユニット44とが対向したと判定してよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…磁気探傷装置
20…制御部
28…校正ロール
30…校正用サンプル
31…確性用サンプル
31a…領域
42…検出部
44…センサユニット
54…磁気センサ
92…欠陥

Claims (7)

  1. 磁気に応じた検出信号を出力する複数のセンサユニットを有する検出部と、
    前記検出部の前記検出信号を校正するための校正用サンプル、及び、前記校正用サンプルによって校正された前記検出部の性能を評価する確性テストをするための確性用サンプルを保持する校正ロールと、
    前記校正用サンプル及び前記確性用サンプルが前記校正ロールに設置された状態で、前記確性用サンプルを探傷する一のセンサユニットから前記検出信号を取得して前記確性用サンプルの欠陥を検出する確性テスト処理と、前記校正用サンプルを探傷する他のセンサユニットから前記検出信号を取得して他のセンサユニットの前記検出信号を校正する校正値を生成する校正処理とを実行する制御部と、
    を備える磁気探傷装置。
  2. 前記制御部は、前記一のセンサユニットに前記校正処理を実行した後、前記一のセンサユニットから取得した前記検出信号を前記校正値で校正して前記確性テスト処理を実行する
    請求項1に記載の磁気探傷装置。
  3. 前記制御部は、前記一のセンサユニットに対して前記校正処理と前記確性テスト処理とを連続して行う
    請求項2に記載の磁気探傷装置。
  4. 前記他のセンサユニットは、複数の磁気センサを有し、
    前記制御部は、前記校正処理において前記校正用サンプルを移動させて前記他のセンサユニットの前記複数の磁気センサから複数回に分けて前記検出信号を取得して、前記他のセンサユニットの前記複数回の前記検出信号の取得のいずれかで、前記確性テスト処理における前記一のセンサユニットから前記確性用サンプルの前記検出信号を取得する
    請求項1から3のいずれか1項に記載の磁気探傷装置。
  5. 前記制御部は、前記確性用サンプルの中心と前記一のセンサユニットの中心とが合った状態で、前記確性用サンプルの前記検出信号を前記一のセンサユニットから取得する
    請求項1から4のいずれか1項に記載の磁気探傷装置。
  6. 前記制御部は、前記確性用サンプルの両端部から予め定められた領域よりも内側で前記一のセンサユニットが検出した前記検出信号に基づいて欠陥を検出する
    請求項1から5のいずれか1項に記載の磁気探傷装置。
  7. 前記制御部は、前記確性用サンプルの前記検出信号と予め定められた位置判定用閾値とを比較して前記確性用サンプルの位置を判定する
    請求項1から6のいずれか1項に記載の磁気探傷装置。
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