JP2018044740A - 冷蔵庫 - Google Patents

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祐理 石▲崎▼
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明姫 田中
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奨一 加納
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Abstract

【課題】棚の変形を抑えて、貯蔵室内の食品を保護することが可能な冷蔵庫を提供する。
【解決手段】チルド容器30は、仕切棚の変形を抑える補強プレート34と、トレイ31を前後方向に案内するレール部材33と、を備えている。レール部材33は、左右の両側に支持台33b,33cを備え、トレイ31の収納時に、支持台33b,33cの上面33b1,33c1がトレイ31の底面と面で接触する。補強プレート34は、支持部34b,34cを備え、仕切棚を部分的に支持し、補強プレート34と仕切棚との間の隙間に冷気が通流するように構成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、冷蔵庫に関する。
従来、冷蔵庫には、冷蔵室内に肉や魚などの生鮮食品を収納するためのチルドルームと称される貯蔵室が種々提案されている。この種のチルドルームは、引き出し式のケースを備え、冷蔵室の最下段の仕切棚の真下に設置されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−59081公報
しかしながら、特許文献1に記載の冷蔵庫は、チルドルームの真上の棚に食品が過度に載せられると、棚が撓んだり、また棚がケース内の食品に接触して食品が傷む虞がある。
本発明は、前記した従来の課題を解決するものであり、棚の変形を抑えて、貯蔵室内の食品を保護することが可能な冷蔵庫を提供することを目的とする。
本発明は、冷蔵室と、前記冷蔵室を上下に区画する棚と、前記冷蔵室の仕切壁と前記棚との間に配置される貯蔵室と、を備えた冷蔵庫において、前記貯蔵室は、前記棚の変形を抑える補強部材を備えることを特徴とする。
本発明によれば、棚の変形を抑えて、貯蔵室内の食品を保護することが可能な冷蔵庫を提供できる。
第1実施形態の冷蔵庫を前方から見た斜視図である。 トレイ収納時の冷蔵室内部の正面図である。 チルド容器を示す分解斜視図である。 チルド容器のトレイを底側から見たときの平面図である。 チルド容器を冷蔵室から分離した状態を示す斜視図である。 冷気の戻り口を示す斜視図である。 断熱仕切壁にレール部材を取り付けた状態を示す正面図である。 図7のVIII−VIII線断面図である。 図7のIX−IX線断面図である。 トレイ収納時のチルド容器を示す正面図である。 図10のXI−XI線断面図である。 トレイ引出し時のチルド容器を示す正面図である。 図12のXIII−XIII線断面図である。 棚を補強プレートで支持している状態を示す断面図である。 図2のXV−XV線拡大断面図である。 トレイ引出し時のチルド容器の冷蔵室内部を示す縦断面図である。 第2実施形態の冷蔵庫を示す縦断面図である。 第3実施形態の冷蔵庫に適用される補強プレートを裏面から見たときの平面図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の冷蔵庫を前方から見た斜視図である。なお、図1では、6つの扉を備えた冷蔵庫1を例に挙げて説明しているが、5つ以下、または7つ以上の扉を備えた冷蔵庫に適用することができる。
図1に示すように、第1実施形態の冷蔵庫1は、最上部に冷蔵温度帯(例えば、6℃前後)の冷蔵室2、最下部に冷蔵温度帯(例えば、6℃前後)の野菜室5を備えている。また、冷蔵庫1は、冷蔵室2と野菜室5との間に、これらの両室と断熱的に仕切られた冷凍温度帯(例えば、約−20℃〜−18℃の温度帯)の冷凍室である製氷室3a,上段冷凍室3b、および下段冷凍室4を備えている。また、冷蔵室2と、製氷室3aおよび上段冷凍室3bとの間は、断熱仕切壁k1(図2参照)により区画されている。なお、図示していないが、下段冷凍室4と野菜室5との間も断熱仕切壁によって区画されている。また、本実施形態では、断熱仕切壁k1が、特許請求の範囲における仕切壁に相当する。
また、冷蔵庫1は、冷蔵室2、製氷室3a、上段冷凍室3b(以下、製氷室3aと上段冷凍室3bとをまとめて冷凍室3という場合もある)、下段冷凍室4(以下、冷凍室4という場合もある)および野菜室5の前面開口部を開閉する断熱構成の扉6,7,8,9,10を備えている。扉6は、観音開き式のものであり、回動式の左扉6aと右扉6bとによって構成されている。扉7,8,9,10は、前後方向に移動可能な引出し式のものである。扉6〜10を除く外周筐体部(冷蔵庫本体)は、鋼板製の外箱11と樹脂製の内箱12(図2参照)との間に外気との断熱を図るウレタン発泡断熱材および真空断熱材(図示せず)を有して構成されている。
また、冷蔵庫1には、前記の冷凍および冷蔵を行うための冷凍サイクルが設けられている。この冷凍サイクルは、圧縮機,凝縮器,キャピラリチューブ(減圧装置)および冷媒の気化熱を奪い冷却源となる蒸発器を備え、冷媒が、圧縮機、凝縮器、キャピラリチューブ、蒸発器、そして再び圧縮機の順に流れるように構成されている。
この冷却源となる蒸発器は、冷凍室3,4の後方に設置され、送風ファン(不図示)によって、蒸発器の冷気が、冷凍室3,4に送られる。また、冷気は、冷蔵温度以下になると閉塞する開閉可能なダンパ装置を介して、冷蔵室2および野菜室5に送られる。なお、冷蔵庫1は、冷気が各貯蔵空間を冷却した後に循環する冷気の循環構造を有しており、冷蔵室2、冷凍室3、冷凍室4および野菜室5が、温度センサを用いた制御装置による温度制御によって、所定の温度に維持されている。
図2は、トレイ収納時の冷蔵室内部の正面図、図3は、トレイ引出し時の冷蔵室内部を示す斜視図である。なお、図2および図3では、冷蔵室2の扉6を取り外した状態を示している。
図2に示すように、冷蔵庫1の冷蔵室2内には、上下方向に仕切る4段の仕切棚14a,14b,14c,14dが上下方向に間隔を空けて設けられている。仕切棚14a〜14dは、いずれもPS(ポリスチレン)などの合成樹脂材料で形成されている。また、下から二段目の仕切棚14cは、左右方向の左側に固定棚14c1、右側に上下の位置を変更可能な可動棚14c2が設けられている。なお、本実施形態での最下段の仕切棚14dが、特許請求の範囲に記載の棚に相当する。また、仕切棚14a〜14dは、透明な樹脂材で形成され、底面にローレット加工(しぼ加工)が施されて、仕切棚14a〜14dを通して下側を見え難くしている。
また、冷蔵室2内には、最下段の仕切棚14dと冷蔵室2の底面を構成する断熱仕切壁k1との間の空間に、チルド容器(貯蔵室)30と、このチルド容器30の左端に給水タンク40が左右に並んで設けられている。また、チルド容器30は、仕切棚14dの真下に設置されている。また、チルド容器30は、冷蔵室2の最下部に位置し、間接冷却によってチルド容器30の内部が冷却される。
また、冷蔵室2内の背面には、上下方向に延在する冷気ダクト23が設けられている。この冷気ダクト23には、最上段の仕切棚14a上に冷気を吹き出す吹出口23a、仕切棚14b上に冷気を吹き出す吹出口23b、仕切棚14c上に冷気を吹き出す吹出口23c、仕切棚14d上に冷気を吹き出す吹出口23dなどが設けられている。また、冷気ダクト23は、蒸発器(不図示)と冷蔵用のダンパ(不図示)を介して連通している。
図3は、チルド容器を示す分解斜視図である。
図3に示すように、チルド容器30は、トレイ31、蓋部材32、レール部材33、補強プレート34、左枠体35、右枠体36を組み合わせて構成されている。なお、トレイ31、蓋部材32、左枠体35および右枠体36は、いずれもPS(ポリスチレン)などの合成樹脂材料で形成され、レール部材33は、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体)樹脂で形成されている。
トレイ31は、前板31a、後板31b、左右の側板31c,31dおよび底板31eを組み合わせて構成され、上面が開放する四角箱形状を呈している。また、トレイ31は、前板31aの前面に手を下側から挿入して掛けてトレイ31を前後方向に移動させる取っ手31fが形成されている。この取っ手31fは、トレイ31の左右の幅方向に沿って形成されている。
また、前板31aは、後板31bよりも高さが低く形成されている。側板31c,31dの上縁は、奥側(後側)が後板31bと同じ高さに形成された水平部31c3,31d3と、手前側(前側)が下るようにして傾斜する傾斜部31c1,31d1と、を有している。また、側板31c,31dの後端上部には、凸部31c2,31d2が上方に突出して形成されている。
蓋部材32は、トレイ31と略同じ幅の長板状の板部32aと、この板部32aを回動自在に支持する軸部32bと、を有している。
板部32aは、蓋部材32が閉じたときを基準として、前面32a1、下面32a2および上面32a3を有し、厚みを有して構成されている。
軸部32bは、板部32aの側面32cの上端に位置するとともに、軸方向外側に向けて突出して形成されている。また、側面32cには、板部32aから離れる方向に延びる腕部32dが形成され、この腕部32dの先端に、軸部32bと同様に軸方向外側に向けて突出する突起32eが形成されている。突起32eは、前記した水平部31d3および傾斜部31d1に対向する位置に形成されている。なお、図3では、蓋部材32の右側のみを図示して説明したが、左側についても右側と同様に左右対称に形成されているものとする。
レール部材33は、トレイ31の底側に配置されている。また、レール部材33は、トレイ31の底板31eに対応する面積且つ平面視矩形状のベース33aを有している。このベース33a上には、上方に突出する矩形状の支持台33b,33cが左右両側に互いに離間して配置されている。左側の支持台33bは、ベース33aの左端において矩形状に突出し、その上面33b1に前後方向に延在するスライド用の溝部33dが形成されている。溝部33dを除く上面33b1は、平坦な面である。溝部33dは、支持台33bの左右方向の内側の縁寄りに位置している。右側の支持台33cは、ベース33aの右端において矩形状に突出し、その上面33c1に前後方向に延在するスライド用の溝部33eが形成されている。溝部33eを除く上面33c1は、平坦な面である。溝部33eは、支持台33cの左右方向の内側の縁寄りに位置している。このように、支持台33b,33cを左右両側に配置することで、トレイ31をがたつきなく安定して支持することができる。
溝部33dは、支持台33bの前端近傍から後方に向けて前後方向に延びる第1水平部33d1と、この第1水平部33d1の後方において第1水平部33d1よりも低い位置となる第2水平部33d2と、第1水平部33d1と第2水平部33d2とを繋いで連続面とするテーパ部33d3と、第1水平部33d1の前端において上方に突出する規制突起33d4と、を有している。なお、溝部33eについても溝部33dと同様に、第1水平部33e1、第2水平部33e2、テーパ部33e3および規制突起33e4を有している。
また、レール部材33には、左端に爪部33f,33fが形成されている。この爪部33fは、前後方向に互いに離間して形成されている。また、爪部33fは、ベース33aの左端から左側方に突出している。
また、レール部材33には、右端に爪部33gが形成されている(一部図示省略)。この爪部33gは、前後方向に互いに離間して形成されている。また、爪部33gは、ベース33aの右端から上方に突出している。
このように、レール部材33を冷蔵庫本体の内箱12(断熱仕切壁k1)とは別部品で構成することにより、摺動性のいい材質、高負荷にも耐えられる材質に容易に変更が可能となる。ちなみに、内箱にレールを直接設けると、レールの強度を強くしたいときは、内箱の底(断熱仕切壁k1の上面)の部分を変えないといけない。本実施形態では、レール部材33の材質だけ変えればよいので、コスト的に安価に構成できる。例えば、レール部材33の材質としては、ABS樹脂を選択することができるが、摺動性を良くするために、ナイロン、POMなどを適用することもでき、別の材質にも容易に変えられる構造をしている。また、本実施形態では、レール部材33に傷が付いたときに、レール部材33のみを交換すればよいので、内箱12(断熱仕切壁k1)の全体を交換する必要がなくなり、コスト的に安く修理が可能となる。
補強プレート34は、仕切棚14dの変形を抑えるものであり、レール部材33と対向する位置に配置されている。また、補強プレート34は、合成樹脂製の板部34aと金属製の補強材34tによって構成されている。
板部34aは、左右方向に延在する略矩形状を呈するものである。また、板部34aの前後方向の長さ(奥行)寸法D1は、コスト節減のため、トレイ31の前後方向の長さ(奥行)寸法D2よりも短く形成されている。
また、板部34aは、前端部の上面に仕切棚14d(図2参照)を支持する支持部34b,34b,34bが上方に突出し、かつ、互い左右方向に離間して形成されている。各支持部34bは、台形状に形成され、上部に平坦面34b1が形成されている。
また、板部34aは、後端部の上面に仕切棚14d(図2参照)を支持する支持部34cが上方に突出して形成されている。支持部34cは、左右方向の中央の一箇所に形成されている。
また、板部34aの上面には、支持部34bと重なる位置に左右方向に延在する補強リブ34b2と、支持部34cと重なる位置に左右方向に平行に延在する補強するリブ34c2,34c2と、が形成されている。
補強材34tは、鉄、アルミニウム合金などの剛性を有するもので形成され、仕切棚14dの変形を抑制する機能を有している。また、補強材34tは、板部34aの左右方向の長さと略同じ長さに形成されている。板部34aには、支持部34bの下方に補強材34tを収納するための収納部34dが形成されている。補強材34tは、板部34aの下面側から挿入される。
補強材34tは、収納部34dに対向する板部34t1と、収納部34dの前面に対向する板部34t2と、収納部34dの後面に対向する板部34t3と、を有し、コ字状に曲げ形成されている。また、板部34t1の左右両端部には、上方に向けて起立する爪34t4,34t5が形成されている。この爪34t4,34t5は、板部34aの収納部34dの左右両端に形成された掛止部34eに掛止されることで、補強材34tが抜け出ることなく収納部34d内に保持される。
また、板部34aの左側面には、後記する左枠体35に板部34aを連結するための連結部34f,34fが形成されている。連結部34fは、L字状に形成され、互いに離間して形成されている。
また、板部34aの右側面には、後記する右枠体36に板部34aを連結するための連結部34g,34gが形成されている。連結部34gは、位置決め突起34hと、掛止部34iとが前後方向に近接して形成されている。位置決め突起34hは、下方に向けて突出する形状を有している。前側の連結部34gは、前側から位置決め突起34h、掛止部34iの順に形成されている。後側の連結部34gは、前側から掛止部34i、位置決め突起34hの順で形成されている。
左枠体35は、チルド容器30の左側面を構成するとともに、チルド容器30と給水タンク40とを仕切る機能を有している。また、左枠体35は、ベース33aの前後方向の長さよりも長く形成される矩形状の板部35aと、この板部35aから内方に突出する突出片35bと、を有している。突出片35bは、側面視において、L字型に形成され、板部35aの上縁に沿って前後方向に延在する上片部35b1と、この上片部35b1の後端から下方に向けて延在する後片部35b2と、を有して構成されている。
板部35aには、垂下して形成される延長板35cが形成され、この延長板35cの内壁面に、レール部材33の爪部33f,33fが掛止される掛止部35d,35dが形成されている。また、掛止部35dは、爪部33fが挿入される筒形状であり、爪部33fに向けて突出している。
また、板部35aの内壁面には、トレイ31の側板31c,31dに形成された凸部31c2,31d2をガイドするガイド部材35eが形成されている。このガイド部材35eは、略板状に形成され、板部35aの内壁面から左右方向の内側に突出している。また、ガイド部材35eは、前後方向に長く延在する水平部35e1と、この水平部35e1の前端において下向きに延びるストッパ部35e2と、水平部35e1の後端において上方に突出する逃げ部35e3と、逃げ部35e3の後方において水平部35e1よりも若干低く形成された水平部35e4と、を有している。
また、板部35aの上端には、補強プレート34の連結部34f,34fが取り付けられる連結孔35g,35gが形成されている。
また、板部35aの内壁面には、蓋部材32の軸部32bが回動自在に支持される軸受35hが形成されている。また、板部35aの内壁面には、ガイド部材35eの上方に、補強プレート34を支える支持リブ35fが複数形成されている。
また、突出片35bの上片部35b1の上面には、仕切棚14b(図2参照)の左端を支持する支持部35b3,35b4が形成されている。支持部35b3は、上片部35b1の前端に形成されている。支持部35b4は、支持部35b3から後方に離れ且つ支持部35b3よりも前後方向に長く形成されている。
右枠体36は、チルド容器30の右側面を構成する機能を有している。すなわち、本実施形態では、内箱12(図2参照)の壁面を、チルド容器30の右側面としないものである。また、右枠体36は、奥行の長さがベース33aの前後方向の長さと同程度に形成される板部36aを有している。板部36aの下端には、レール部材33の爪部33gが掛止される掛止部36b,36bが形成されている。
また、板部36aの上端には、補強プレート34の位置決め突起34h,34hが挿入される位置決め凹部36c,36cと、補強プレート34の掛止部34i,34iが掛止される爪36d,36dと、が形成されている。
また、板部36aの内壁面には、蓋部材32の軸部32bが回動自在に支持される軸受36eが形成されている。また、板部36aの外壁面には、補強用のリブ36fが格子状に形成されている。
このように、右枠体36を設けることにより、右枠体36にレール部材33と補強プレート34とを取り付けることができるとともに、蓋部材32の軸部32bを軸支する軸受36eを形成することができる。これにより、内箱12や仕切棚14dに軸受を設けたりする必要がなくなる。
図4は、チルド容器のトレイを底側から見たときの平面図である。
図4に示すように、トレイ31の底板31eの下面には、前後方向に延在するガイド部31g,31gが突出して形成されている。ガイド部31gは、前後方向に直線状に延びて形成されている。ガイド部31gの後端部は、図4の平面視において前後方向に対して内側に傾いて延びる傾斜部31g1を有している。このガイド部31gの外面31g2,31g2は、レール部材33の支持台33b,33cの内側面33b2,33c2(図3参照)と接するように構成されている。これにより、トレイ31を安定して前後方向に移動させることができる。また、ガイド部31gを設けることにより、トレイ31の底板31eの撓み変形を抑制することができ、トレイ31に食品を収納したときの撓み変形を抑えることができる。
また、底板31eの下面には、ガイド部31gの後部かつ左右方向の外側に、ガイド部31gから離間して案内突起31hが形成されている。案内突起31h,31hは、レール部材33の溝部33d,33e(図3参照)に挿入され、トレイ31を前後方向に沿って移動させることができる。
また、案内突起31hは、図4の平面視において凹状に形成され、凹面が後方を向くように構成されている。案内突起31hをこのような形状にすることにより、案内突起31hの強度を確保することができ、溝部33d,33e(図3参照)との接触面積を減らして、トレイ31の摺動抵抗を減らすことができる。
図5は、チルド容器を冷蔵室から分離した状態を示す斜視図である。
図5に示すように、チルド容器30は、組み立てた状態で冷蔵室2の所定の位置に設置される。例えば、仕切棚14dを外した状態(図5では仕切棚14dが付いて状態を示している)で、チルド容器30を窪み部12aに固定することで設置できる。
断熱仕切壁k1の上面(冷蔵室2の内箱12の底面)には、レール部材33(図3参照)を取り付けるための矩形状の窪み部12aが形成されている。窪み部12aの底面には、レール部材33を固定するための固定突起13aが形成されている。
チルド容器30は、レール部材33の爪部33f,33f(図3参照)が左枠体35の掛止部35d,35d(図3参照)に挿入されて掛止されることで、左枠体35がレール部材33に固定される。
また、チルド容器30は、レール部材33の爪部33g(図3参照)が右枠体36の掛止部36b,36bに掛止されることで、右枠体36がレール部材33に固定される。
また、チルド容器30は、補強プレート34が左枠体35の上部と右枠体36の上部に架け渡されて固定される。すなわち、左枠体35の連結孔35g,35g(図3参照)に補強プレート34の連結部34f,34f(図3参照)が左枠体35の内面側から挿入され、挿入後に補強プレート34を後方にスライドさせることによって、補強プレート34が左枠体35に固定される。また、右枠体36の位置決め凹部36c,36cに補強プレート34の位置決め突起34h,34h(図3参照)が上方から挿入されるとともに、右枠体36の爪36d,36dに補強プレート34の掛止部34i,34iが掛止されることで、補強プレート34が右枠体36に固定される。
このように、レール部材33と補強プレート34と左枠体35と右枠体36とを組み付けることで、トレイ31を挿入でき、また蓋部材32の軸部32b,32b(図3参照)を左枠体35の軸受35hと右枠体36の軸受36eとに軸支させることができる。このようにチルド容器30をユニット化することで、組み立て性を向上でき、また冷蔵庫1を組み立てる際の作業時間も短縮化できる。
また、トレイ31の収納時(図5参照)には、蓋部材32の前面32a1が前向きとなり、トレイ31と補強プレート34と左枠体35と右枠体36とで囲まれて形成される前面開口が閉じられる。
図6は、冷気の戻り口を示す斜視図である。なお、図6は、冷蔵室2からチルド容器30(図5参照)を取り外した状態を示している。
図6に示すように、断熱仕切壁k1の上面に形成された窪み部12aの底面には、図5に示す固定突起13aの他に、レール部材33(図3参照)を固定するための固定突起13b,13cが形成されている。
また、冷蔵室2内の窪み部12aの後方には、吹出口23a,23b,23c,23d(図2参照)から吹き出された冷気が戻る戻り口14が設けられている。この戻り口14は、窪み部12aの後方かつ左右方向の右側に配置されている。また、戻り口14は、蒸発器に戻る流路(不図示)が形成されている。
図7は、断熱仕切壁にレール部材を取り付けた状態を示す正面図である。なお、図7は、断熱仕切壁k1にレール部材33のみを取り付けた状態を示している。
図7に示すように、断熱仕切壁k1にレール部材33を取り付けて正面から見ると、レール部材33は、左右両側に、支持台33b,33cが上方に突出して構成され、支持台33bと支持台33cとの間が1段低くなったベース33aの底面33a1が形成されている。
また、支持台33bの上面33b1には、溝部33dが前後方向(図7の紙面垂直方向)に形成され、この溝部33dの前端に、トレイ31(図5参照)の案内突起31h(図4参照)が当接して、トレイ31の引出し動作が規制される規制突起33d4が形成されている。なお、支持台33cの上面33c1にも、同様にして、溝部33e、規制突起33e4が形成されている。
図8は、図7のVIII−VIII線断面図、図9は、図7のIX−IX線断面図である。なお、図8および図9は、支持台33b,33cの溝部33d,33eとは異なる位置(溝部33d,33eよりも左右方向の外側)で切断した断面図である。
図8に示すように、レール部材33の裏面(下面)には、窪み部12aに形成された固定突起13aと対向する位置に、固定突起13aと凹凸嵌合する嵌合部33hが形成されている。また、嵌合部33hの周囲には、支持台33bの強度を確保するためのリブが格子状に形成されている。
図9に示すように、レール部材33の裏面(下面)には、窪み部12aに形成された固定突起13b,13cと対向する位置に、固定突起13b,13cと凹凸嵌合する嵌合部33i,33jが形成されている。また、嵌合部33i,33jの周囲には、支持台33cの強度を確保するためのリブが格子状に形成されている。
このように、レール部材33を窪み部12aに上方から押圧することで、ねじ止めなどの作業を行うことなく、レール部材33(チルド容器30)を冷蔵室2に容易に固定することができる。また、支持台33bと支持台33cとの間ではなく、強度の高い支持台33b,33cと対応する位置において凹凸嵌合させることで、固定突起13a,13b,13cと嵌合部33h,33i,33jとを容易に嵌合させることができる。
図10は、トレイ収納時のチルド容器を示す正面図、図11は、図10のXI−XI線断面図である。なお、図11は、溝部33dの位置で切断したときの断面図である。また、図11は、トレイ31の左側のみを図示して説明するが、トレイ31の右側についても左側と同様の作用効果を有するものとして、その説明を省略する。
図10に示すように、トレイ31が収納された状態では、レール部材33の支持台33b,33cの上面33b1,33c1がトレイ31の底板31eの下面31e1と面接触している。また、トレイ31の支持台33bと支持台33cとの間では、トレイ31の下面31e1とレール部材33(ベース33a)とが接触せず、隙間(空間)Tが形成されている。
ところで、トレイ31に食品を入れたときにトレイ31が撓むので、下面31e1がレール部材33と面接触している状態であると、トレイ31とレール部材33との接触抵抗が増して、トレイ31を引き出し難くなる。そこで、前記したように、隙間Tを形成することにより、トレイ31が撓んだとしても、トレイ31を前後方向に移動し難くなるのを抑制することができる。
また、トレイ31とレール部材33との間に隙間Tを形成することにより、この隙間Tに冷気を通すことができるので、トレイ31内の食品を間接的に冷却することができ、また冷気がトレイ31内の食品に直接に接触して食品が乾燥するのを抑えることができる。
また、トレイ31が収納され、蓋部材32が閉じた状態では、蓋部材32の上方に補強プレート34の支持部34b,34b,34bが位置している。
図11に示すように、トレイ31が収納された状態では、トレイ31の底板31eの下面31e1に設けられた案内突起31hが第1水平部33d1よりも低い位置の第2水平部33d2に位置している。この第2水平部33d2における支持台33bの上面33b1からの深さ寸法は、案内突起31hの突出寸法(高さ寸法)とほぼ同じ形成されているので、案内突起31hが第2水平部33d2に位置しているときに、トレイ31の底板31eの下面31e1が支持台33bの上面33b1に面接触することになる。
また、トレイ31の収納時(完全に収納されているとき)には、トレイ31の側板31cの凸部31c2が、ガイド部材35eの水平部35e4の下面に当接している。図11に示す状態から、取っ手31fに手を掛けてトレイ31が前方に引き出されると、トレイ31の案内突起31hが第2水平部33d2からテーパ部33d3に移動し、凸部31c2が凹形状の逃げ部35e3内に位置する。これにより、トレイ31の後端が持ち上がった傾斜姿勢となる。またこのとき、蓋部材32の突起32eがトレイ31の側板31cの傾斜部31c1に当接する。
そして、トレイ31がさらに引き出され、案内突起31hがテーパ部33d3から第1水平部33d1に移動すると、凸部31c2が水平部35e1の下面に当接する。これにより、トレイ31が水平状態を維持するとともに、トレイ31の底板31eの下面31e1が支持台33bの上面33b1から離れた状態で引き出される。これにより、トレイ31とレール部材33との摺動抵抗が低減され、トレイ31の引き出し操作が容易になる。
また、蓋部材32の突起32eが傾斜部31c1に当接した状態において、トレイ31が引き出されることで、突起32eが傾斜部31c1によって前方に押され、蓋部材32が徐々に開放する。そして、突起32eが傾斜部31c1から水平部31c3に移行したときに、蓋部材32が全開状態となる。その後、突起32eが水平部31c3を移動することで、蓋部材32が全開状態を維持しながらトレイ31が引き出される。
図12は、トレイ引出し時のチルド容器を示す正面図、図13は、図12のXIII−XIII線断面図である。
図12に示すように、トレイ31が引き出されるとともに蓋部材32が全開状態になると、チルド容器30を正面から見たときに、蓋部材32の厚みDの前後方向の投影内に補強プレート34の金属製の補強材34tが位置するように構成されている。これにより、使用者がチルド容器30を正面から見たときに(図13参照)、補強材34tが見え難くなり、冷蔵庫1の意匠性を向上できる(外観上の美観が損なわれ難くなる)。
また、このとき、全開した蓋部材32の上方に、補強プレート34の支持部34b,34b,34bの一部が突出している。これにより、補強プレート34で仕切棚14d(図2参照)を支持することができる。また、蓋部材32が回動する際に、蓋部材32が仕切棚14dに接触しないようになっている。
また、前記したように、トレイ31の下面31e1と支持台33b,33cとの間に隙間S1,S2が形成されている。
図13に示すように、トレイ31が最大に引き出されると、トレイ31の案内突起31hが溝部33dの前端の規制突起33d4に当接することで、トレイ31がそれ以上手前に引き出されないようになっている。また、トレイ31の凸部31c2がガイド部材35eのストッパ部35e2に当接することで、トレイ31の大きくおじぎした状態にならないように構成されている。
また、蓋部材32を全開にしたときのトレイ31の底板31e(底面)から蓋部材32の最下端までの高さ寸法H1よりも、底板31e(底面)から補強プレート34までの高さ寸法H2の方が高くなるように構成されている。このように、補強プレート34の厚みを薄くしたことで、トレイ31の食品収納スペースが減ることがない。
図14は、棚を補強プレートで支持している状態を示す断面図である。
図14に示すように、補強プレート34は、仕切棚14dの直下に配置されるとともに、仕切棚14dの前後方向の中央よりも前側に配置されている。このように、補強プレート34を仕切棚14dの手前側のみに配置したのは、仕切棚14dが内箱12の左右(図6参照)と、背面(冷気の戻り口14(図6参照)の部品)とで受けているので、仕切棚14dの手前側が一番撓み易いからである。また、仕切棚14dが変形すると、見た目が悪く、蓋部材32を開閉せたときの回転時に蓋部材32が仕切棚14dに接触して蓋部材32が開かなくなる虞があるので、なるべく仕切棚14dの手前側の変形を抑えるために、補強プレート34を手前側に配置したものである。
また、補強プレート34は、支持部34b,34cの平坦面34b1,34c1が仕切棚14dの下面に当接するようになっている。なお、支持部34bが3箇所に設けられ、支持部34cが1箇所に設けられているのは、仕切棚14dの手前側が奥側(前後方向中央)よりも撓み易く、食品が仕切棚14dの手前側に置かれ易いからである。
ところで、補強プレート34の全面を仕切棚14dに接触させるのではなく、支持部34b,34cの一部で仕切棚14dに接触させることで、仕切棚14dの斜め上方から見下ろしたときに、仕切棚14dを通して補強プレート34が透けて見えるのを抑えることができる。
また、補強材34tは補強プレート34に収容しているので、補強材34tが外部から見え難くなり、意匠性が向上する。
図15は、図2のXV−XV線拡大断面図である。
図15に示すように、仕切棚14dとは別部材の補強プレート34を設けることにより、チルド容器30の密閉度が向上し、トレイ31内の食品の乾燥を抑制することが可能になる。すなわち、冷気の流れを太線矢印で示しているように、チルド容器30の前方から流れ込んだ冷気は、仕切棚14dと補強プレート34との間の隙間を通り、その後に、冷気の戻り口14(図6参照)を介して冷蔵室2から排出される。これにより、冷気がトレイ31内の食品に直接当たるのを抑制できる。
また、補強プレート34の支持部34b,34c(図14参照)で仕切棚14dを支持することで、補強プレート34と仕切棚14dとの間に隙間S10が形成されるようになっている。
図16は、トレイを引出し時のチルド容器の冷蔵室内部を示す縦断面図である。なお、図16は、図15と同様な位置で切断したときの断面図である。
図16に示すように、トレイ31を引き出す際には、底板31eに形成されたガイド部31gがレール部材33の支持台33bの内側面33b2に接触することで、トレイ31が左右にがたつくことなくスライド移動させることができる。
また、ガイド部31gの後端部は、内側に傾斜して曲げられた傾斜部31g1が形成されているので、トレイ31を冷蔵室2から取り外して再度取り付ける際にも、トレイ31を所定の位置に案内して装着することが容易になる。
以上説明したように、第1実施形態の冷蔵庫1では、チルド容器30が仕切棚14dの変形を抑える補強プレート34を備えている。すなわち、補強プレート34の板部34aの上面には支持部34b,34cが突出して形成され、支持部34b,34cが仕切棚14dの下面と接している。これによれば、仕切棚14dの下に補強プレート34を設けることで、仕切棚14dの変形を抑えつつ、チルド室の密閉度を上げることができる。チルド室の密閉度を上げることで、食品を乾燥させ難くして、食品の鮮度を長持ちさせることができ、食品を保護する効果(食品の傷みを抑える効果)が得られる。
また、第1実施形態では、チルド容器30が、引き出し式のトレイ31と、トレイ31を前後方向に案内するレール部材33と、を備え、レール部材33が、断熱仕切壁k1とは別部材で構成されている。これによれば、不具合が発生したときに、レール部材33のみの交換で対応することができ、修理コストを低減でき、かつ、修理時間を短縮できる。また、レール部材33を、摺動性のよい材質や高負荷に耐えられる材質などに安価に変更することができる。
また、第1実施形態では、レール部材33がトレイ31に形成された案内突起31hを案内する溝部33d,33eを備え、レール部材33が、溝部3d,33eの周囲においてトレイ31が収納されたときに当該トレイ31の下面31e1と面接触する平面(上面33b1,33c1)を有する。これによれば、断熱仕切壁k1が冷却されることで、熱伝導によってトレイ31を冷やすことができ、トレイ31内の食品を冷却することができる。
また、第1実施形態では、補強プレート34に仕切棚14dの幅方向に沿って配置される金属製の補強材34tが収容され、チルド容器30がトレイ31を収納したときの前面開口を塞ぐ蓋部材32が備えられ、蓋部材32を全開にしたときに、正面から見たときの蓋部材32の前後方向の投影面内に補強材34tが位置している。これによれば、使用者がチルド容器30を正面から見たときに(図13参照)、補強材34tが見え難くなり、冷蔵庫1の意匠性を向上できる(外観上の美観が損なわれ難くなる)。
また、第1実施形態では、補強材34tが仕切棚14dの前端縁部に対向する位置に配置されている。これによれば、仕切棚14dの手前が撓み易い場所であるため、前端縁部に対向する位置に補強材34tを配置することで、補強材34tを少ない領域で仕切棚14dの撓みを抑えることができる。
また、第1実施形態では、補強プレート34が仕切棚14dを支持する支持部34b,34cを備え、補強プレート34と仕切棚14dとの間に冷気が通流する隙間S10が形成されている。これによれば、冷気がトレイ31内の食品に接触するのを抑制することができ、食品の乾燥を抑制することができる。
(第2実施形態)
図17は、第2実施形態の冷蔵庫を示す縦断面図である。図17に示す第2実施形態の冷蔵庫は、第1実施形態のレール部材33に替えてレール部材33Aとしたものである。その他の構成については、第1実施形態と同様であるので、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図17に示すように、レール部材33Aは、ベース33aの裏面(下面)に、前後方向に連続して形成される連通路33sが形成されている。また、連通路33sの前端は、ベース33aと窪み部12aとの間に開口33s1が形成されている。連通路33sの後端は、ベース33aと窪み部12aとの間に開口33s2が形成されている。これにより、太線矢印で示すように、冷蔵室2の上部から流下した冷気はが、開口33s1から連通路33sを通り、開口33s2から出て、戻り口14(図6参照)を介して冷蔵室2から排出される。このように、レール部材33Aと断熱仕切壁k1との間に冷気通路を形成することにより、冷気がトレイ31内の食品に接触するのを抑制することができる。また、冷気を連通路33sに通流させることで、レール部材33Aが冷やされ、そしてトレイ31を冷やすことができる。これにより、トレイ31内の食品を間接的に冷やすことができる。
なお、第2実施形態では、前後方向に延びる連通路33sを例に挙げて説明したが、斜め方向であっても、左右方向であってもよく、またこれらを組み合わせて構成してもよい。
(第3実施形態)
図18は、第3実施形態の冷蔵庫に適用される補強プレートを裏面から見たときの平面図である。第3実施形態の冷蔵庫は、補強プレート34Aを備えている。この補強プレート34Aは、第1実施形態の補強プレート34の板部34aに白金触媒50を搭載したものである。
図18に示すように、補強プレート34Aは、板部34aの裏面に、白金触媒(プラチナ触媒)50を載置するための収納凹部34mが形成されている。この収納凹部34mは、左右方向の中央、かつ、前後方向の中央に形成されている。
白金触媒50は、光触媒と異なり、LEDなどの光が無くても、空間内の空気に含まれるエチレンやトリメチルアミンを分解する触媒である。白金触媒50によってエチレンが分解されることで、二酸化炭素および水蒸気が発生する。また、白金触媒50はペレット状であり、袋51に詰められた状態で構成されている。なお、触媒としては、白金触媒50に限定されるものではなく、他の遷移金属触媒を用いてもよい。その遷移金属触媒としては、細孔を有するシリカ(メソポーラスシリカ)を用いることができ、この細孔の内部に白金やルテニウムなどの遷移金属の微粒子が担持されたものを適用できる。
トレイ31内に置かれた食品から発生したエチレンガスは、白金触媒50と接触することで分解され、二酸化炭素が発生する。また、白金触媒50は、板部34aの中央に設けられているので、発生した二酸化炭素は、チルド容器30内に充満する。これにより、トレイ31に貯蔵された食品の気孔が閉じられて食品の呼吸が抑制され、呼吸による栄養成分の減少や乾燥が抑えられるので、野菜の鮮度が長時間維持される。
また、トレイ31に貯蔵された食品の表面に存在する水に、二酸化炭素が溶解すると、食品の表面は酸性になる。しかし、水に溶解したときにアルカリ性を示すトリメチルアミンが発生すると、トリメチルアミンも食品表面に存在する水に溶解するため、二酸化炭素の溶解により酸性化した食品表面が中和されてしまう。しかし、冷蔵庫1では、白金触媒50によってトリメチルアミンが分解されることで、トレイ31内の食品の表面は酸性となり、食品表面の微生物の増殖が抑制される。
このように、補強プレート34Aに白金触媒50を設けることで、食品の鮮度を長持ちさせることができ、また、臭いの成分も分解することができる。
ところで、白金触媒50はが結露で濡れると、触媒の効率が低下する。そこで、補強プレート34Aと仕切棚14dとの間に冷気が流れる隙間S10が形成されることで(図15参照)、結露を防止することができ、触媒の効率の低下を抑えることができる。
また、補強プレート34Aの中央に取り付けることで、食品の全方位に効果を生じさせることができる。
なお、本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1 冷蔵庫
2 冷蔵室
11 外箱
12 内箱
14d 仕切棚(棚)
30 チルド容器(貯蔵室)
31 トレイ
31e 底板
31e1 底面
31h 案内突起
32 蓋部材
33 レール部材(案内部材)
33b,33c 支持台
33b1,33c1 上面(平面)
33d,33e 溝部
34 補強プレート(補強部材)
34b,34c 支持部
34t 補強材
35 左枠体
36 右枠体
k1 断熱仕切壁(仕切壁)
S10 隙間

Claims (6)

  1. 冷蔵室と、
    前記冷蔵室を上下に区画する棚と、
    前記冷蔵室の仕切壁と前記棚との間に配置される貯蔵室と、を備えた冷蔵庫において、
    前記貯蔵室は、前記棚の変形を抑える補強部材を備えることを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記貯蔵室は、引き出し式のトレイと、前記トレイを前後方向に案内する案内部材と
    を備え、
    前記案内部材は、前記仕切壁とは別部材で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記案内部材は、前記トレイに形成された案内突起を案内する溝部を備え、
    前記案内部材は、前記溝部の周囲において前記トレイが収納されたときに当該トレイの底面と面接触する平面を有することを特徴とする請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記補強部材は、前記棚の幅方向に沿って配置される金属製の補強材を有し、
    前記貯蔵室は、前記トレイを収納したときの前面開口を塞ぐ蓋部材を備え、
    前記蓋部材を全開にしたときに、正面から見たときの前記蓋部材の前後方向の投影面内に前記補強材が位置していることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の冷蔵庫。
  5. 前記補強材は、前記棚の前端縁部に対向する位置に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の冷蔵庫。
  6. 前記補強部材は、前記棚を支持する支持部を備え、
    前記補強部材と前記棚との間に冷気が通流する隙間が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
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