JP2018044499A - 漏れ検査装置および漏れ検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】3方弁等や圧力計等の高価な部材を用いずに、漏れを短時間に検査することのできる漏れ検査装置および漏れ検査方法を提供すること。【解決手段】漏れ検査装置10は、ポンプ11と、大気と連通する基準用通気穴12と、検査対象となる燃料タンク2(容器)とポンプ11とを接続する検査用流路13と、基準用通気穴12とポンプ11とを接続する参照用流路14とを有している。また、漏れ検査装置10は、ポンプ11によって検査用流路13および参照用流路14を減圧した際の検査用流路13における流量Qaと参照用流路14における流量Qbとを比較するための検出器15を有している。検出器15は、検査用流路13における流量Qaを検出する検査用流量計151と、参照用流路14における流量Qbを検出する参照用流量計152とを備えている。【選択図】図1
Description
本発明は、燃料タンク等の容器からの気体の漏れを検査する漏れ検査装置および漏れ検査方法に関するものである。
容器からの気体の漏れを検査する漏れ検査装置および漏れ検査方法は、燃料タンク(容器)からの燃料蒸発ガスの漏れの検査等に適用される。より具体的には、燃料タンク内の燃料蒸発ガスを通路を介してキャニスタに吸着させ、吸着させた燃料蒸発ガスをエンジンの吸気通路にパージするエバポパージシステムにおいて、燃料タンクからの漏れを検査するにあたって、燃料タンクに連通する第1流路と、大気に連通する第2流路とを設け、3方弁等の切り換え手段によって流路を切り換えながら、第1流路および第2流路を減圧した際の圧力を共通の圧力計で測定し、比較することが提案されている。その際、第2流路に燃料タンクにおいて許容される大きさの開口部を備えた絞りを設け、燃料タンクでの漏れが許容レベルにあるか否かが検査される(引用文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、3方弁等の切り換え手段によって流路を切り換えて検査を行うため、検査に要する時間が長い。また、3方弁等の切り換え手段や圧力計は高価であるという問題点もある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、3方弁等や圧力計等の高価な部材を用いずに、漏れを短時間に検査することのできる漏れ検査装置および漏れ検査方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る漏れ検査装置は、ポンプと、大気と連通する基準用通気穴と、検査対象となる容器と前記ポンプとを接続する検査用流路と、前記基準用通気穴と前記ポンプとを接続する参照用流路と、前記ポンプによって前記検査用流路および前記参照用流路を減圧または加圧した際の前記検査用流路における流量と前記参照用流路における流量とを比較するための検出器と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る漏れ検査方法は、ポンプと、大気と連通する基準用通気穴と、検査対象となる容器と前記ポンプとを接続する検査用流路と、前記基準用通気穴と前記ポンプとを接続する参照用流路と、を設けておき、前記ポンプによって前記検査用流路および前記参照用流路を減圧または加圧した際の前記検査用流路における流量と前記参照用流路における流量とを比較することを特徴とする。
本発明では、ポンプによって検査用流路および参照用流路の減圧や加圧を開始してから所定時間が経過した時点で検査用流路における流量と参照用流路における流量とを比較する。その結果において、検査用流路における流量が参照用流路における流量より小であれば、容器において漏れの原因となる開口部の大きさは、基準用通気穴より小さく、容器の漏れは基準(許容値)以下であると判定できる。これに対して、検査用流路における流量
が参照用流路における流量より大であれば、容器において漏れの原因となる開口部の大きさは、基準用通気穴より大きく、容器の漏れは基準(許容値)を超えると判定できる。従って、流路の切り換えを行わなくても漏れを検査することができるので、漏れを短時間に検査することができる。また、流路の切り換えや圧力の測定を行わなくても漏れを検査することができるので、3方弁や圧力計等の高価な部材を用いる必要がない。それ故、漏れ検査装置のコストを低減することができる。
が参照用流路における流量より大であれば、容器において漏れの原因となる開口部の大きさは、基準用通気穴より大きく、容器の漏れは基準(許容値)を超えると判定できる。従って、流路の切り換えを行わなくても漏れを検査することができるので、漏れを短時間に検査することができる。また、流路の切り換えや圧力の測定を行わなくても漏れを検査することができるので、3方弁や圧力計等の高価な部材を用いる必要がない。それ故、漏れ検査装置のコストを低減することができる。
本発明において、前記検出器は、前記検査用流路における流量を検出する検査用流量計と、前記参照用流路における流量を検出する参照用流量計と、を備えている態様を採用することができる。かかる態様によれば、検査用流路における流量と参照用流路における流量とを容易に比較することができる。
本発明において、前記検査用流量計は、前記検査用流路内に配置されて前記検査用流路内における流量に対応する温度変化に伴って抵抗値が変化する流量検出用第1抵抗体を備え、前記参照用流量計は、前記参照用流路内に配置されて前記参照用流路内における流量に対応する温度変化に伴って抵抗値が変化する流量検出用第2抵抗体を備えている態様を採用することができる。かかる態様によれば、検査用流路における流量、および参照用流路における流量を安価なデバイスによって精度よく測定することができる。
本発明において、前記流量検出用第1抵抗体は、補償用第1抵抗体と直列に電気的接続されて第1分圧回路を構成し、前記流量検出用第2抵抗体は、補償用第2抵抗体と直列に電気的接続されて第2分圧回路を構成し、前記検査用流量計は、前記流量検出用第1抵抗体と前記補償用第1抵抗体との接続部分から第1信号を出力し、前記参照用流量計は、前記流量検出用第2抵抗体と前記補償用第2抵抗体との接続部分から第2信号を出力する態様を採用することができる。かかる構成によれば、流量検出用第1抵抗体と流量検出用第2抵抗体とに抵抗差があっても、かかる抵抗差を補償用第1抵抗体および補償用第2抵抗体によって補償することができる。
本発明において、前記流量検出用第1抵抗体および前記流量検出用第2抵抗体は各々、サーミスタである態様を採用することができる。
本発明において、前記検査用流路では、前記検査用流量計によって流量を検出する計測位置における流路断面積が前記検査用流量計による計測位置の上流側および下流側より小であり、前記参照用流路では、前記参照用流量計によって流量を検出する計測位置における流路断面積が前記参照用流量計による計測位置の上流側および下流側より小である態様を採用することができる。かかる態様によれば、計測位置での流速を高めることができるので、検査用流路における流量、および参照用流路における流量を抵抗体を用いて測定する場合の精度を高めることができる。
本発明において、前記容器は、内燃機関の吸気通路に燃料蒸発ガスがパージされる燃料タンクである態様を採用することができる。
本発明では、ポンプによって検査用流路および参照用流路の減圧や加圧を開始してから所定時間が経過した時点で検査用流路における流量と参照用流路における流量とを比較する。その結果において、検査用流路における流量が参照用流路における流量より小であれば、容器において漏れの原因となる開口部の大きさは、基準用通気穴より小さく、容器の漏れは基準(許容値)以下であると判定できる。これに対して、検査用流路における流量が参照用流路における流量より大であれば、容器において漏れの原因となる開口部の大きさは、基準用通気穴より大きく、容器の漏れは基準(許容値)を超えると判定できる。従
って、流路の切り換えを行わなくても漏れを検査することができるので、漏れを短時間に検査することができる。また、流路の切り換えや圧力の測定を行わなくても漏れを検査することができるので、3方弁や圧力計等の高価な部材を用いる必要がない。それ故、漏れ検査装置のコストを低減することができる。
って、流路の切り換えを行わなくても漏れを検査することができるので、漏れを短時間に検査することができる。また、流路の切り換えや圧力の測定を行わなくても漏れを検査することができるので、3方弁や圧力計等の高価な部材を用いる必要がない。それ故、漏れ検査装置のコストを低減することができる。
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
(漏れ検査装置1の構成)
(漏れ検査装置1の構成)
図1は、本発明を適用したエバポパージシステム1の漏れ検査装置10の構成を示す説明図である。図2は、図1に示す漏れ検査装置10の検出器15の説明図である。図3は、図1に示す検出器15に用いたサーミスタの抵抗−温度特性を示す説明図である。図4は、図1に示す検出器15を用いた検出回路の説明図である。
図1に示す漏れ検査装置10は、燃料タンク2内の燃料蒸発ガスを内燃機関の吸気通路20にパージするエバポパージシステム1において、燃料タンク2を含むエバポパージ系からの燃料蒸発ガスの漏れを検査する装置である。エバポパージシステム1は、燃料タンク2、キャニスタ3、吸気装置8等を備えており、漏れ検査装置10は、燃料タンク2およびキャニスタ3よりも上方位置に設置される。
漏れ検査装置10は、ポンプ11と、大気と連通する基準用通気穴12と、検査対象となる燃料タンク2(容器)とポンプ11とを接続する検査用流路13と、基準用通気穴12とポンプ11とを接続する参照用流路14とを有している。本形態において、検査用流路13と参照用流路14とは流路断面積が等しい。検査用流路13は、燃料タンク2とポンプ11との間でバルブ18を介して大気と連通可能である。
このように構成した漏れ検査装置10では、ポンプ11によって検査用流路13および参照用流路14の減圧を開始してから所定時間が経過した時点で検査用流路13における気体の流量Qaと参照用流路14における気体の流量Qbとを比較する。このため、漏れ検査装置10には、検査用流路13における流量Qaと参照用流路14における流量Qbとを比較するための検出器15と、検出器15からの検出結果に基づいて検査用流路13における流量Qaと参照用流路14における流量Qbとを比較する制御部16とが設けられている。また、制御部16は、バルブ18およびポンプ11の制御も行う。
本形態において、検出器15は、検査用流路13における流量Qaを検出する検査用流量計151と、参照用流路14における流量Qbを検出する参照用流量計152とを備えている。検査用流量計151は、図2(a)に示すように、検査用流路13内に配置された流量検出用第1抵抗体Rt1を備えており、流量検出用第1抵抗体Rt1は、流量Qaに対応する温度変化に伴って抵抗値が変化する。また、参照用流量計152は、図2(b)に示すように、参照用流路14内に配置された流量検出用第2抵抗体Rt2を備えており、流量検出用第2抵抗体Rt2は、流量Qbに対応する温度変化に伴って抵抗値が変化
する。
する。
本形態において、流量検出用第1抵抗体Rt1および流量検出用第2抵抗体Rt2はいずれもサーミスタからなる。サーミスタは、図3に示すように、温度の低下に伴って抵抗値が増大する。従って、検査用流量計151(流量検出用第1抵抗体Rt1)および参照用流量計152(流量検出用第2抵抗体Rt2)は、流体に熱が奪われると、抵抗値が増大する。また、検査用流量計151(流量検出用第1抵抗体Rt1)および参照用流量計152(流量検出用第2抵抗体Rt2)は、流体の流量Qa、Qbが増大する程、熱が奪われる度合が高くなるので、温度が低下し、抵抗値が増大する。
本形態においては、図4に示すように、検査用流量計151(流量検出用第1抵抗体Rt1)は、オフセット調整用の補償用第1抵抗体R1と直列に電気的接続されて第1分割回路156を構成した状態で使用される。また、参照用流量計152(流量検出用第2抵抗体Rt2)も、検査用流量計151と同様、オフセット調整用の補償用第2抵抗体R2と直列に電気的接続されて第2分割回路157を構成した状態で使用される。流量検出用第1抵抗体Rt1の補償用第1抵抗体R1とは反対側はグランド電位GNDが印加され、補償用第1抵抗体R1の流量検出用第1抵抗体Rt1とは反対側は駆動電位Vccが印加されている。流量検出用第2抵抗体Rt2の補償用第2抵抗体R2とは反対側はグランド電位GNDが印加され、補償用第2抵抗体R2の流量検出用第2抵抗体Rt2とは反対側は駆動電位Vccが印加されている。また、検査用流量計151では、流量検出用第1抵抗体Rt1と補償用第1抵抗体R1との接続部分からの第1出力V01(第1信号)が、制御部16に設けられた演算回路160の一方側端子に入力され、参照用流量計152では、流量検出用第2抵抗体Rt2と補償用第2抵抗体R2との接続部分からの第2出力V02(第2信号)が演算回路160の他方側端子に入力されている。
ここで、第1出力V01および第2出力V02は下式で表される。このため、流量Qa、Qbが大きくなれば、流量検出用第1抵抗体Rt1および流量検出用第2抵抗体Rt2の抵抗値が増大するので、第1出力V01および第2出力V02が高くなる。
V01=(Rt1×Vcc)/(R1+Rt1)
V02=(Rt2×Vcc)/(R2+Rt2)
V01=(Rt1×Vcc)/(R1+Rt1)
V02=(Rt2×Vcc)/(R2+Rt2)
従って、下式に示すように、検査用流路13での流量Qaが参照用流路14の流量Qbより大である場合、第1出力V01は第2出力V02より高くなり、検査用流路13での流量Qaが参照用流路14の流量Qbより小である場合、第1出力V01は第2出力V02より低くなる。
Qa>Qbの場合
Rt1>Rt2、(Rt2/Rt1)<1
V01>V02、(V02/V01)<1
Qa<Qbの場合
Rt1<Rt2、(Rt2/Rt1)>1
V01<V02、(V02/V01)>1
Qa>Qbの場合
Rt1>Rt2、(Rt2/Rt1)<1
V01>V02、(V02/V01)<1
Qa<Qbの場合
Rt1<Rt2、(Rt2/Rt1)>1
V01<V02、(V02/V01)>1
それ故、第1出力V01が第2出力V02より高い場合、燃料タンク2からの漏れに相当する開口部は、基準用通気穴12より大であるといえ、燃料タンク2からの漏れは、許容値を上回ることになる。これに対して、第1出力V01が第2出力V02より低い場合、燃料タンク2からの漏れに相当する開口部は、基準用通気穴12より小であるといえ、燃料タンク2からの漏れは、許容値を下回ることになる。
(動作)
図1において、漏れの検出を行わない待機状態では、バルブ18が開状態にあって、検
査用流路13等は大気と連通している。この状態から漏れの検出を行う際には、バルブ18を閉状態とした後、ポンプ11を作動させ、検査用流路13の内部および参照用流路14の内部を減圧する。その結果、燃料タンク2やキャニスタ3の内部が検査用流路13を介して減圧される。その間、検査用流路13には、燃料タンク2からの漏れに相当する開口部から侵入した空気が流れ、参照用流路14には、基準用通気穴12から侵入した空気が流れる。
図1において、漏れの検出を行わない待機状態では、バルブ18が開状態にあって、検
査用流路13等は大気と連通している。この状態から漏れの検出を行う際には、バルブ18を閉状態とした後、ポンプ11を作動させ、検査用流路13の内部および参照用流路14の内部を減圧する。その結果、燃料タンク2やキャニスタ3の内部が検査用流路13を介して減圧される。その間、検査用流路13には、燃料タンク2からの漏れに相当する開口部から侵入した空気が流れ、参照用流路14には、基準用通気穴12から侵入した空気が流れる。
次に、所定の時間が経過した後、第1出力V01および第2出力V02を比較し、その比較結果に基づいて、燃料タンク2からの漏れに相当する開口部と基準用通気穴12の大きさを比較する。本形態では、第1出力V01および第2出力V02が演算回路160で比較されるので、演算回路160からの出力に基づいて、燃料タンク2からの漏れに相当する開口部と基準用通気穴12の大きさを比較する。
その結果において、第1出力V01が第2出力V02より高い場合、燃料タンク2からの漏れに相当する開口部は、基準用通気穴12より大であるといえ、燃料タンク2からの漏れは、許容値を上回ることになる。これに対して、第1出力V01が第2出力V02より低い場合、燃料タンク2からの漏れに相当する開口部は、基準用通気穴12より小であるといえ、燃料タンク2からの漏れは、許容値を下回ることになる。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態の漏れ検査装置10および漏れ検出方法では、ポンプ11によって検査用流路13および参照用流路14の減圧を開始してから所定時間が経過した時点で検査用流路13における流量Qaと参照用流路14における流量Qbとを比較する。その結果において、検査用流路13における流量Qaが参照用流路14における流量Qbより小であれば、燃料タンク2(容器)において漏れの原因となる開口部の大きさは、基準用通気穴12より小さく、燃料タンク2の漏れは基準(許容値)以下であると判定できる。これに対して、検査用流路13における流量Qaが参照用流路14における流量Qbより大であれば、燃料タンク2(容器)において漏れの原因となる開口部の大きさは、基準用通気穴12より大きく、燃料タンク2の漏れは基準(許容値)を超えると判定できる。従って、流路の切り換えを行わなくても漏れを検査することができるので、漏れを短時間に検査することができる。また、流路の切り換えや圧力の測定を行わなくても漏れを検査することができるので、3方弁や圧力計等の高価な部材を用いる必要がない。それ故、漏れ検査装置10のコストを低減することができる。
以上説明したように、本形態の漏れ検査装置10および漏れ検出方法では、ポンプ11によって検査用流路13および参照用流路14の減圧を開始してから所定時間が経過した時点で検査用流路13における流量Qaと参照用流路14における流量Qbとを比較する。その結果において、検査用流路13における流量Qaが参照用流路14における流量Qbより小であれば、燃料タンク2(容器)において漏れの原因となる開口部の大きさは、基準用通気穴12より小さく、燃料タンク2の漏れは基準(許容値)以下であると判定できる。これに対して、検査用流路13における流量Qaが参照用流路14における流量Qbより大であれば、燃料タンク2(容器)において漏れの原因となる開口部の大きさは、基準用通気穴12より大きく、燃料タンク2の漏れは基準(許容値)を超えると判定できる。従って、流路の切り換えを行わなくても漏れを検査することができるので、漏れを短時間に検査することができる。また、流路の切り換えや圧力の測定を行わなくても漏れを検査することができるので、3方弁や圧力計等の高価な部材を用いる必要がない。それ故、漏れ検査装置10のコストを低減することができる。
また、本形態では、検出器15は、検査用流路13における流量Qaを検出する検査用流量計151と、参照用流路14における流量Qbを検出する参照用流量計152とを備えている。このように、検査用流路13における流量Qaと参照用流路14における流量Qbとを比較するにあたって流量計を用いているため、高価な圧力計等のデバイスを用いる必要がない。また、検査用流量計151および参照用流路14によって検査用流路13および参照用流路14の流量Qa、Qbを直接、計測するので、検査用流路13における流量Qaと参照用流路14における流量Qbとを容易に比較することができる。また、検査用流量計151および参照用流量計152は各々、サーミスタ等の抵抗素子を備えているため、検査用流量計151および参照用流量計152での結果が電気信号として出力される。従って、検査用流量計151での計測値と参照用流量計152での計測値とを演算回路160を用いて容易に比較することができる。
また、流量検出用第1抵抗体Rt1は、補償用第1抵抗体R1と直列に電気的接続されて第1分圧回路156を構成し、流量検出用第2抵抗体Rt2は、補償用第2抵抗体R2と直列に電気的接続されて第2分圧回路157を構成しているため、流量検出用第1抵抗体Rt1および流量検出用第2抵抗体Rt2の初期特性に抵抗差等があっても、かかる抵
抗差等を補償用第1抵抗体R1および補償用第2抵抗体R2によって補償することができる。
抗差等を補償用第1抵抗体R1および補償用第2抵抗体R2によって補償することができる。
[流路の変形例]
図5は、本発明を適用した漏れ検査装置10の流路の変形例を示す説明図である。上記実施の形態では、図2を参照して説明したように、断面積が一定の流路内に検査用流量計151および参照用流量計152を配置した。これに対して、本形態では、図5に示すように、検査用流路13では、検査用流量計151によって流量Qaを検出する計測位置131で内壁が内側に張り出しており、計測位置131では、流路断面積が検査用流量計151による計測位置131の上流側132および下流側133より小になっている。また、図5にかっこ書きで示すように、参照用流路14では、検査用流路13と同様、参照用流量計152によって流量Qbを検出する計測位置141における流路断面積が参照用流量計152による計測位置141の上流側142および下流側143より小になっている。
図5は、本発明を適用した漏れ検査装置10の流路の変形例を示す説明図である。上記実施の形態では、図2を参照して説明したように、断面積が一定の流路内に検査用流量計151および参照用流量計152を配置した。これに対して、本形態では、図5に示すように、検査用流路13では、検査用流量計151によって流量Qaを検出する計測位置131で内壁が内側に張り出しており、計測位置131では、流路断面積が検査用流量計151による計測位置131の上流側132および下流側133より小になっている。また、図5にかっこ書きで示すように、参照用流路14では、検査用流路13と同様、参照用流量計152によって流量Qbを検出する計測位置141における流路断面積が参照用流量計152による計測位置141の上流側142および下流側143より小になっている。
かかる態様によれば、計測位置131、141での流速が高まるため、流体が検査用流量計151および参照用流量計152から効率よく熱を奪うため、検査用流路13における流量Qa、および参照用流路14における流量Qbを、サーミスタ等の抵抗体を用いて測定する場合の精度を高めることができる。
[信号処理回路の変形例]
図6は、本発明を適用した漏れ検査装置10の検出回路の変形例を示す説明図である。上記実施の形態では、第1分圧回路156および第2分圧回路157から第1出力V01および第2出力V02が出力される構成であった。これに対して、本形態では、図6に示すように、流量検出用第1抵抗体Rt1と補償用第1抵抗体R1との直列回路に定電流を流したときの出力が第1増幅回路158に入力されており、第1増幅回路158から第1出力V01が出力される。また、図6にかっこ書きで示すように、流量検出用第2抵抗体Rt2と補償用第2抵抗体R2との直列回路に定電流を流したときの出力が第2増幅回路159に入力されており、第2増幅回路159から第2出力V02が出力される。
図6は、本発明を適用した漏れ検査装置10の検出回路の変形例を示す説明図である。上記実施の形態では、第1分圧回路156および第2分圧回路157から第1出力V01および第2出力V02が出力される構成であった。これに対して、本形態では、図6に示すように、流量検出用第1抵抗体Rt1と補償用第1抵抗体R1との直列回路に定電流を流したときの出力が第1増幅回路158に入力されており、第1増幅回路158から第1出力V01が出力される。また、図6にかっこ書きで示すように、流量検出用第2抵抗体Rt2と補償用第2抵抗体R2との直列回路に定電流を流したときの出力が第2増幅回路159に入力されており、第2増幅回路159から第2出力V02が出力される。
かかる構成であっても、第1出力V01と第2出力V02とを比較すれば、燃料タンク2での漏れを検査することができる。
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、ポンプ11によって検査用流路13および参照用流路14を減圧して流量Qa、Qbを比較したが、ポンプ11によって検査用流路13および参照用流路14を加圧して流量Qa、Qbを比較してもよい。
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、ポンプ11によって検査用流路13および参照用流路14を減圧して流量Qa、Qbを比較したが、ポンプ11によって検査用流路13および参照用流路14を加圧して流量Qa、Qbを比較してもよい。
1…エバポパージシステム、2…燃料タンク、3…キャニスタ、8…吸気装置、10…検査装置、11…ポンプ、12…基準用通気穴、13…検査用流路、14…参照用流路、15…検出器、16…制御部、18…バルブ、131、141…計測位置、132、142…上流側、133、143…下流側、151…検査用流量計、152…参照用流量計、158…第1増幅回路、159…第2増幅回路、160…演算回路、Qa、Qb…流量、Rt1…流量検出用第1抵抗体、Rt2…流量検出用第2抵抗体、R1…補償用第1抵抗体、R2…補償用第2抵抗体、V01…第1出力(第1信号)、V02…第2出力(第2信号)
Claims (8)
- ポンプと、
大気と連通する基準用通気穴と、
検査対象となる容器と前記ポンプとを接続する検査用流路と、
前記基準用通気穴と前記ポンプとを接続する参照用流路と、
前記ポンプによって前記検査用流路および前記参照用流路を減圧または加圧した際の前記検査用流路における流量と前記参照用流路における流量とを比較するための検出器と、
を有することを特徴とする漏れ検査装置。 - 前記検出器は、前記検査用流路における流量を検出する検査用流量計と、前記参照用流路における流量を検出する参照用流量計と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載の漏れ検査装置。
- 前記検査用流量計は、前記検査用流路内に配置されて前記検査用流路内における流量に対応する温度変化に伴って抵抗値が変化する流量検出用第1抵抗体を備え、
前記参照用流量計は、前記参照用流路内に配置されて前記参照用流路内における流量に対応する温度変化に伴って抵抗値が変化する流量検出用第2抵抗体を備えていることを特徴とする請求項2に記載の漏れ検査装置。 - 前記流量検出用第1抵抗体は、補償用第1抵抗体と直列に電気的接続されて第1分圧回路を構成し、
前記流量検出用第2抵抗体は、補償用第2抵抗体と直列に電気的接続されて第2分圧回路を構成し、
前記検査用流量計は、前記流量検出用第1抵抗体と前記補償用第1抵抗体との接続部分から第1信号を出力し、
前記参照用流量計は、前記流量検出用第2抵抗体と前記補償用第2抵抗体との接続部分から第2信号を出力することを特徴とする請求項3に記載の漏れ検査装置。 - 前記流量検出用第1抵抗体および前記流量検出用第2抵抗体は各々、サーミスタであることを特徴とする請求項3または4に記載の漏れ検査装置。
- 前記検査用流路では、前記検査用流量計によって流量を検出する計測位置における流路断面積が前記検査用流量計による計測位置の上流側および下流側より小であり、
前記参照用流路では、前記参照用流量計によって流量を検出する計測位置における流路断面積が前記参照用流量計による計測位置の上流側および下流側より小であることを特徴とする請求項3から5までの何れか一項に記載の漏れ検査装置。 - 前記容器は、内燃機関の吸気通路に燃料蒸発ガスがパージされる燃料タンクであることを特徴とする請求項1から6までのいずれか一項に記載の漏れ検査装置。
- ポンプと、
大気と連通する基準用通気穴と、
検査対象となる容器と前記ポンプとを接続する検査用流路と、
前記基準用通気穴と前記ポンプとを接続する参照用流路と、
を設けておき、
前記ポンプによって前記検査用流路および前記参照用流路を減圧または加圧した際の前記検査用流路における流量と前記参照用流路における流量とを比較することを特徴とする漏れ検査方法。
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