JP2018044443A - 摺動機構、その摺動機構を用いた軸受、および、その軸受を用いた圧縮機 - Google Patents

摺動機構、その摺動機構を用いた軸受、および、その軸受を用いた圧縮機 Download PDF

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大野 英明
Hideaki Ono
英明 大野
浅井田 康浩
Yasuhiro Asaida
康浩 浅井田
彰継 瀬川
Akitsugu Segawa
彰継 瀬川
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Abstract

【課題】場所より油膜が変化しても、摩擦損失や摩耗を低減することができる摺動部材および圧縮機を提供すること。【解決手段】摺動面に、凹部が設けられ、上記摺動面全面において、上記凹部の単位容積率が不均一に形成されてなる摺動機構を用いる。また、円柱状のクランクシャフトと、上記クランクシャフトを受け、上記クランクシャフトと摺動する軸受と、を含み、上記摺動する部分に、上記摺動機構を用いた軸受を用いる。また、上記軸受と、上記クランクシャフトが回転することで一方向へ前後移動するヒストンと、を有し、上記回転の角度により、上記摺動面の上記凹部の容積率を変化させた圧縮機を用いる。【選択図】図3

Description

本発明は、摺動機構、その摺動機構を用いた軸受、および、その軸受を用いた圧縮機に関する。
摺動部材の摩擦損失を低減させることは、装置の効率向上、及び信頼性向上のために必要である。
従来から摺動部材の摩擦損失を低減させるため、接触する摺動面の微細な凹凸を除去して可能な限り平滑にする努力がなされていた。
一方で、摺動部材の摩擦損失を低減させるため、平滑化された摺動部材の摺動面に凹部を形成するための加工を施す技術が提案されている。具体的には、断面が略円弧状の無数の凹部を摺動部材の摺動面に形成する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
以下、図面を参照しながら上記従来の摺動部材について説明を行う。
図10と図11で、特許文献1を説明する。図10と図11では、相互に摺動する摺動部材が潤滑油による油膜(図示省略)を介して対向している状態を示している。 図10は摺動部材102と対向する摺動部材101の摺動面をともに平滑にした状態を示している。これに対して、特許文献1では、図11に示すように、対向する摺動部材101の摺動面を平滑にし、もう一方の摺動部材102の摺動面に無数の凹部111を設けた様子を示している。
特許文献1によれば、接触摺動部103に潤滑油を供給すると、潤滑油は表面張力により無数に形成された凹部111にて油玉となり、荷重が加えられると、各々の凹部111の隣接する油玉が互いに連結し、摺動面全域に油膜が形成され、摺動面の接触を抑制する。
特許文献2では、別の方法で摺動面の接触を抑制している。特許文献2では、摺動面において、その全領域が同じ条件で摺動しない場合には、各領域における摺動条件により、摺動面に対する凹形状の加工仕様を場所により、変化させる技術である(例えば、特許文献2参照)。図12は、特許文献2に記載されている摺動条件が異なる領域で開口面積率が異なっている摺動部材を示している。
一方、図12では、互いに摺動する2つの摺動部材の片方を示したものである。潤滑条件が厳しい第1の領域Aの摺動面123aにはディンプル状の凹部121aが設けられ、潤滑条件が厳しくない第2の領域Bの摺動面123bには、ディンプル状の凹部121aよりも開口寸法が大きい、または、凹部深さが深い大きいディンプル状の凹部121bが設けられている。
特許文献2によれば、潤滑条件の厳しい第1の領域Aでは、第2の領域Bよりも広い摺動面の平坦部で、負荷荷重をより広い面で受け止める。さらに、凹部121aに保持された潤滑油が平坦部に滲み出ることで、より過酷な摺動条件の場合であっても摩擦損失や摩耗を低減することができる。一方、潤滑条件の厳しくない第2の領域Bでは、平滑面の面積減少により潤滑油の粘性抵抗を小さくできる。
特開平7−188738号公報 WO2013/005394号公報
しかしながら、摺動部において負荷荷重等で潤滑条件に差が生じる場合、2つの摺動面で形成される油膜は連続的に変化した状態になる。図13(a)、図13(b)に荷重負荷がかかった場合の代表的な摺動部を示す。図13(a)は、平滑面104,105の摺動部を示す。図13(b)は、円筒面の摺動部を示す。図13(a)において、向かい合う平滑面104,105の片方に面が傾く方向に力が働いている。この場合、油膜厚さは比例的な分布となる。
図13(b)において、内側部材に径方向に力が働いて一方向に偏心している。この場合、油膜厚さは正弦波の分布となる。
一方、一般的に摺動部は油膜に発生する圧力によって摺動面の振動や摺動面同士の接触を抑制する機構になっているが、その圧力は摺動面に形成される凹部形状と油膜厚さの関係に影響されることが知られている。
特許文献2に記載の領域ごとに開口面積や凹部深さが異なる形状においては、領域内では開口面積や凹部深さは一定である。それに対して図13(a)、図13(b)に示すように、油膜厚さは連続的に変化しており、領域内で平均的に最適な凹部形状を形成してもその領域内では最適になっていない箇所が生じる。
特許文献1の方法でも同様に、場所により油膜厚さが変化する場合、対応できない。
よって、本発明の課題は、場所より油膜が変化しても、摩擦損失や摩耗を低減することができる摺動部材および圧縮機を提供することである。
上記目的を達成するために、摺動面に、凹部が設けられ、上記摺動面全面において、上記凹部の単位容積率が不均一に形成されてなる摺動機構を用いる。
また、円柱状のクランクシャフトと、上記クランクシャフトを受け、上記クランクシャフトと摺動する軸受と、を含み、上記摺動する部分に、上記摺動機構を用いた軸受を用いる。
また、上記軸受と、上記クランクシャフトが回転することで一方向へ前後移動するヒストンと、を有し、上記回転の角度により、上記摺動面の上記凹部の容積率を変化させた圧縮機を用いる。
以上のように、本発明の摺動部材および圧縮機によれば、連続的に変化する油膜に対応して最適な摺動部形状にできるのでより効果的に摩擦損失や摩耗を低減することができ、高効率な圧縮機が実現できる。
本発明の実施の形態1における摺動部材を用いた圧縮機の断面図 本発明の実施の形態1におけるクランクシャフト軸受部の断面模式図 本発明の実施の形態1における主軸軸受摺動部の溝形状の斜視図 (a)本発明の実施の形態1における主軸上軸受の溝形状の展開図、(b)本発明の実施の形態1における主軸下軸受の溝形状の展開図 (a)本発明の実施の形態1における主軸上軸受の溝深さの分布グラフ、(b)本発明の実施の形態1における主軸下軸受の溝深さの分布グラフ (a)本発明の実施の形態1における主軸上軸受の溝深さの分布グラフ、(b)本発明の実施の形態1における主軸下軸受の溝深さの分布グラフ 本発明の実施の形態2における主軸上軸受の溝形状の展開図 本発明の実施の形態3における主軸上軸受の溝形状の展開図 本発明の実施の形態4における主軸上軸受の溝形状の展開図 特許文献1に記載された従来の平滑な摺動面の断面模式図 特許文献1に記載された従来の凹部が設けられた摺動面の断面模式図 特許文献2に記載された従来の摺動部材の斜視模式図 (a)従来の平滑面で構成される摺動面の場合の断面模式図、(b)従来の円筒面で構成される摺動面の場合の断面模式図
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、従来と同一構成及び差異がない部分については、詳細な説明を省略する。また、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1におけるジャーナル軸受摺動部材が組み込まれたレシプロ圧縮機の断面図である。
<構造>
まずレシプロ圧縮機の構造について説明する。
図1において、密閉容器1は、固定子2、回転子3からなる電動要素4、および電動要素4によって駆動される圧縮要素5を収容する。密閉容器1内には、貯留した潤滑油6がある。シリンダブロック7で圧縮室8を形成する。
クランクシャフト9は、円柱状で、主軸部9a及び偏心軸部9bから構成される。また、クランクシャフト9は、給油通路を介して偏心軸部9bの上端9cに連通する潤滑油ポンプ部材18を内蔵する。さらに、クランクシャフト9の下端9dは、潤滑油6中に開口している。
また、クランクシャフト9には、潤滑油ポンプ部材18の上端に連通し、クランクシャフト9の主軸部9aの外壁に設けた軸受面の溝9eがある。
さらに、クランクシャフト9には、軸受面の溝9eの上端に連通し、クランクシャフト9の偏心軸部9bの外壁に設けた偏心部分岐穴9fがある。
コンロッド10で偏心軸部9bとピストン11とをピストンピン12を介して連結している。バルブプレート13、14は、吸入孔、吸入バルブ、吐出孔、吐出バルブ(いずれも図示せず)を備える。バルブプレート13、14は、内部に吸入室、吐出室(いずれも図示せず)に区割りしたシリンダヘッドである。ボルト15で、シリンダブロック7にバルブプレート13とシリンダヘッド14を締め付ける。サクションマフラー16は、一端が圧縮室8に連通している。サクションチューブ17は、密閉容器1を貫通している。
<動作>
以上のように構成されたレシプロ圧縮機について、以下にその動作を説明する。
電動要素4の回転子3はクランクシャフト9を回転させ、偏心軸部9bの運動がコンロッド10を介してピストン11に伝えられる。
このことでピストン11は圧縮室8内をA方向へ進み、逆方向へ戻る往復運動する。この時、サクションチューブ17を通して密閉容器1内に導かれた冷媒ガスは、サクションマフラー16から吸入され、圧縮室8内で連続して圧縮される。
一方、密閉容器1内の底部には各摺動部の異常摩耗や焼き付きを防止し、円滑に運動するための潤滑油6が貯溜されている。この潤滑油6はクランクシャフト9の回転により、このクランクシャフト9の下端に設けられた潤滑油ポンプ部材18によって吸い上げられ、さらに、回転により発生する遠心力が加わり、クランクシャフト9の軸穴内壁に上昇する。上昇した潤滑油6は軸受面の溝9e、偏心部分岐穴9fを通って所要の摺動部へ給油されるものと、クランクシャフト9の偏心部内壁の上端9cから飛散し、圧縮室8の内周部、ピストン11の外周部に給油されるものに分かれる。
<軸受>
図2は、実施の形態1におけるクランクシャフト9を受ける軸受部の周辺の断面図を示す。図2は、シリンダブロック7、クランクシャフト9、ピストン11、コンロッド10を切り出した断面図である。図2において、クランクシャフト9は、コンロッド10との間に形成される偏心軸軸受21とシリンダブロック7との間に形成される主軸上軸受22、主軸下軸受23で支持される。
この時、主軸上軸受22のシリンダブロック7の側の軸受面22aと主軸下軸受23のシリンダブロック側の軸受面23aとに、図3に示すようなヘリングボーン形状の溝である凹部31が形成されている。
<溝形状>
図3は、軸受面22a、23aを円柱に転写(展開)した状態で示している。軸受面22a、23aには、ヘリングボーン形状の溝である凹部31が形成されている。ヘリングボーン形状の溝である凹部31とは、平面視でV字形状の溝である。なお、凹部の1つである。単独の凹みでなくつながった凹みである。
この時のクランクシャフト9は、図3中に示す矢印のA方向に回転する。そうすることによって軸受内にある潤滑油がヘリングボーン形状の溝である凹部31に沿って、ヘリングボーン形状の溝である凹部31の先端部(V字の頂点)に寄せ集められ、動圧が発生しクランクシャフト9が保持される。
また、ピストン11の移動方向は、A方向である。矢印の元が回転角度0度で、矢印の先端方向が、回転角度180度である。
図4(a)、図4(b)は、主軸上軸受22の内面を展開したもので、ヘリングボーン形状の溝である凹部31の配置を示している。図4(a)が主軸上軸受22(第1領域)、図4(b)が主軸下軸受23(第2領域)を示す。
図4(a)において、主軸上軸受22のヘリングボーン形状の溝である凹部31はピストンの移動方向Cからの角度0°の位置で溝である凹部31の間ピッチが最も狭く、角度180°の位置で最も広くなるように連続的に変化している。
すなわち、角度0°の位置で溝である凹部31の開口面積率が最も大きく、角度180°の位置で開口率が最も小さくなるように連続的に変化している。
一方、図4(b)のヘリングボーン形状の溝である凹部31は、ピストンの移動方向Cからの角度0°の位置で開口面積率が最も小さく、角度180°の位置で最も大きくなっている。
結果、主軸上軸受22(第1領域)と主軸下軸受23(第2領域)とで、溝である凹部31の形状、分布を逆にしている。
図5(a)、図5(b)は、図4(a)、図4(b)に示す主軸上軸受22内面に形成されるヘリングボーン形状の溝である凹部31の溝深さと、ピストンの移動方向Cからの角度との関係を示しており、図5(a)が主軸上軸受22、(b)が主軸下軸受23である。
図5(a)、図5(b)に示すようにピストンの移動方向Cからの角度に対応して溝深さが正弦波状に連続的に変化している。図5(a)の主軸上軸受22の溝である凹部31の深さはピストンの移動方向Cからの角度0°の位置で最も深く、角度180°の位置で最も浅くなっている。
一方、図5(b)の主軸下軸受23の溝である凹部31の深さは、ピストンの移動方向Cからの角度0°の位置で最も浅く、角度180°の位置で最も深くなっている。
すなわち、ヘリングボーン形状の溝である凹部31の1本の中でも角度位置が変化するため溝である凹部31の深さが連続的に変化している。具体的には溝である凹部31の深さは2μm程度から、10μm程度に変化する。
ここで、凹部31の深さと凹部31の開口率とで表現でしたが、凹部31の単位容積率で考えてもよい。つまり、図4(a)、図5(a)では、0度で、凹部31の単位容積率を大きくし、180度で凹部31の単位容積率を小さくする。図4(b)、図5(b)では、その逆にする。
つまり、摺動負荷が大きい部分は、凹部31の単位容積率を大きく、摺動負荷が小さい部分は、凹部31の単位容積率を小さくする。
結果、摺動面全面において、凹部の単位容積率が不均一に形成されている。
なお、凹部31の単位容積率は、単位体積あたりの凹部の空間の体積の割合である。
次に、本実施の形態の効果について説明する。
<効果>
図6(a)、図6(b)は、レシプロ圧縮機の圧縮時の主軸軸受部の断面図である。図6(a)は、主軸上軸受22で、図6(b)は主軸下軸受23である。
図6(a)の主軸上軸受22において、シリンダブロック7の軸受部に油膜61を介してクランクシャフト9が保持されており、軸受面22aには前述のヘリングボーン形状の凹部31が形成されている。
また、クランクシャフト9はシリンダの方向から力を受け、シリンダの方向からの角度180°の方向に偏心する。この時、油膜厚さの分布は角度180°で最も薄く、角度0°で最も厚くなり、具体的には2μm程度から20μm程度まで連続した分布となる。
これに対して本実施の形態の構造では、油膜厚さが薄い負荷の大きい位置に軸受面22aに形成された凹部31の開口面積率が小さく凹部31の深さの浅い部分が対応する。
このことにより、負荷の大きくなる位置で平滑面が広くなり荷重を面で受け止め、潤滑油が平滑面に滲み出ることで摩擦損失や摩耗を低減できる。反対に、油膜厚さの厚い負荷の小さい位置には軸受面22aに形成された凹部31の開口面積率が大きく凹部31の深さが深い部分が対応する。このことにより潤滑油の粘性抵抗を下げることができ摩擦損失が低減できる。さらに、油膜厚さと凹部31の開口面積率、凹部31の深さが連続的に対応していることでより効果的に摩擦損失や摩耗の低減が実現できる。
一方、図6(b)の主軸下軸受23においては、クランクシャフトの傾きにより、クランクシャフトはピストンの移動方向Cからの角度0°の方向に偏心し、角度0°の位置が最も油膜厚さが薄く負荷が大きくなる。
それに対して主軸下軸受23はピストンの移動方向Cからの角度0°の方向の軸受面23aに形成された凹部31の開口面積率が小さく凹部31の深さが浅い部分が対応している。
また、ピストンの移動方向Cから角度180°の位置では、油膜厚さが最も厚く負荷が小さくなるのに対して軸受面23aの凹部31は開口面積率が大きく凹部31の深さが深い部分が対応している。
両者の間では、連続的に凹部31の開口面積率、凹部31の深さが変化して油膜厚さの変化に対応している。
このことにより主軸上軸受22と同様により効果的に潤滑油の粘性抵抗を下げ摩擦損失や摩耗を低減することが可能となる。
なお、本実施の形態に記載の開口面積率や凹部31の深さが連続的に変化するヘリングボーン形状の溝は軸受面に対して切削または転造により溝を形成する工具を偏心方向に位置規制をすることで加工が可能である。
(実施の形態2)
実施の形態2について図7を用いて説明する。実施の形態2は実施の形態1における図1および図2の構成は同じである。また、記載しない事項は実施の形態1と同様である。
図7は、本実施の形態2における主軸上軸受22の内壁を展開して示したものである。図7において、軸受面にクロスハッチ状に形成された溝71がある。
溝71は、ピストンの移動方向Cからの角度が0°の位置でピッチが最も狭く溝の開口面積率が小さくなっている。
反対に、溝71は、ピストンの移動方向Cからの角度180°の位置ではピッチが最も広く溝の開口面積率が大きくなっている。
両者の間では、溝71のピッチ、すなわち、開口面積率は連続的に変化している。
本実施の形態の構造により、実施の形態1と同様にクランクシャフトに負荷がかかり偏心した場合に、油膜厚さの分布に応じて溝の開口面積率が対応する。このことでより効果的に摩擦損失や摩耗を低減することが可能となる。
(実施の形態3)
実施の形態3について図8を用いて説明する。本発明の実施の形態3は実施の形態1における図1および図2の構成は同じである。また、記載しない事項は実施の形態1と同様である。
図8は本実施の形態2における主軸上軸受22の内壁を展開して示したものである。図8において、軸受面に軸方向に並行して形成された溝81を設けた。
ピストンの移動方向Cからの角度が0°の位置で、溝81のピッチが最も狭く、溝81の開口面積率が小さくなっている。
反対に、ピストンの移動方向Cからの角度180°の位置では、溝81のピッチが最も広く、溝81の開口面積率が大きくなっている。
両者の間では、溝81のピッチ、すなわち、開口面積率は連続的に変化している。
本実施の形態3の構造により、実施の形態1と同様にクランクシャフト9に負荷がかかり偏心した場合でも、油膜厚さの分布に応じて、溝81の開口面積率が対応しているので、より効果的に摩擦損失や摩耗を低減することが可能となる。
(実施の形態4)
実施の形態4について図9を用いて説明する。実施の形態4は実施の形態1における図1および図2の構成は同じである。また、記載しない事項は実施の形態1と同様である。
図9は本実施の形態4における主軸上軸受22の内壁を展開して示したものである。図9において、軸受面に形成されたディンプル91がある。ディンプル91は、円錐上の凹み、凹部である。四角垂状、円錐台状でもよい。溝のように連続しない凹みである。
ディンプル91は、ピストンの移動方向Cからの角度が0°の位置でピッチ(間隔)が最も狭く、ディンプル91の開口面積率が小さくなっている。
反対に、ディンプル91は、ピストンの移動方向Cからの角度180°の位置ではピッチ(間隔)が最も広くディンプル91の開口面積率が大きくなっている。
両者の間では、ディンプル91のピッチ(間隔)、すなわち、ディンプル91の開口面積率は連続的に変化している。
本実施の形態4の構造により、実施の形態1と同様にクランクシャフト9に負荷がかかり偏心した場合に油膜厚さの分布に応じて溝の開口面積率が対応することでより効果的に摩擦損失や摩耗を低減することが可能となる。
(全体を通じて)
溝を軸受面に設けたが、軸受面と、軸(クランクシャフト)の面との少なくとも一方に設けるとよい。両方に設けるよりは、一方に溝を設けた方が、好ましい。一方に溝を設けた方が、摺動抵抗を制御しやすい。なお、溝の無い面は、平滑面である。
実施の形態は組み合わせることができる。
本発明の摺動部材および圧縮機は、摺動部材が用いられている様々な装置、特に冷蔵庫やエアコン等の冷凍サイクルを有する各種装置、製品に利用可能である。
1 密閉容器
2 固定子
3 回転子
4 電動要素
5 圧縮要素
6 潤滑油
7 シリンダブロック
8 圧縮室
9 クランクシャフト
9a 主軸部
9b 偏心軸部
9c 上端
9d 下端
9e 軸受面の溝
9f 偏心部分岐穴
A 領域
B 領域
C 移動方向
10 コンロッド
11 ピストン
12 ピストンピン
13 バルブプレート
14 シリンダヘッド
15 ボルト
16 サクションマフラー
17 サクションチューブ
18 潤滑油ポンプ部材
21 偏心軸軸受
22 主軸上軸受
22a 軸受面
23 主軸下軸受
23a 軸受面
31 凹部
61 油膜
71 溝
81 溝
91 ディンプル
101 摺動部材
102 摺動部材
103 接触摺動部
104,105 平滑面
111 凹部
121a 凹部
121b 凹部
123a 摺動面
123b 摺動面

Claims (10)

  1. 摺動面に、凹部が設けられ、
    前記摺動面全面において、前記凹部の単位容積率が不均一に形成されてなる摺動機構。
  2. 前記摺動面において、摺動負荷が大きい部分は、摺動負荷が小さい部分より、前記凹部の単位容積率を大きくした請求項1記載の摺動機構。
  3. 前記単位容積率とは、前記凹部の開口面積率、または、前記凹部の深さである請求項1または2記載の摺動機構。
  4. 前記凹部は、平面視でV字形状の凹部である請求項1〜3のいずれか1項に記載の摺動機構。
  5. 前記凹部がクロスハッチ形状の凹部である請求項1〜3のいずれか1項に記載の摺動機構。
  6. 前記凹部が並行に整列した直線状の凹部である請求項1〜3のいずれか1項に記載の摺動機構。
  7. 前記凹部がディンプル状の凹部である請求項1〜3のいずれか1項に記載の摺動機構。
  8. 円柱状のクランクシャフトと、
    前記クランクシャフトを受け、前記クランクシャフトと摺動する軸受と、を含み、
    前記摺動する部分に、前記請求項1〜7のいずれか1項に記載の摺動機構を用いた軸受。
  9. 請求項8の軸受と、
    前記クランクシャフトが回転することで一方向へ前後移動するヒストンと、を有し、
    前記回転の角度により、前記摺動面の前記凹部の容積率を変化させた圧縮機。
  10. 前記ヒストンに近い側の前記摺動機構の第1領域と、
    前記ヒストンから遠い側の前記摺動機構の第2領域とで、
    前記凹部の容積密度の分布を逆にした請求項9記載の圧縮機。
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