JP2018044366A - 作業機械の挟み処理装置及びこれを備えた作業機械 - Google Patents

作業機械の挟み処理装置及びこれを備えた作業機械 Download PDF

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Abstract

【課題】著しい圧力損失を伴わずに高い自由度で挟み処理動作の増速が可能な装置を提供する。
【解決手段】挟み処理装置は、一対の挟み処理部材及び開閉駆動アクチュエータ28を含んで作業腕の先端に装着される挟み処理装置本体20と、機体に搭載される主油圧ポンプ52と、コントロールバルブ54と、コントロールバルブ54をバイパスして開閉駆動アクチュエータ28の第1及び第2ポート30a,30bを相互に連通するバイパス油路62と、バイパス油路62を開閉する油路開閉部68と、バイパス油路62での第2ポート30bから第1ポート30aへ向かう作動油の逆流を阻止する逆止弁66と、挟み処理部材の開き動作において第1ポート30aから排出される作動油の一部をバイパス油路62を通じて第2ポート30aに供給するように作動する補助油圧ポンプ64と、補助油圧ポンプを駆動する補助油圧ポンプ駆動装置70と、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、破砕機やプレス機等の油圧式の挟み処理装置であって作業腕をもつ作業機械に設けられるもの、及び当該装置を備えた作業機械に関する。
従来、作業機械に設けられる挟み処理装置として、例えば油圧式の破砕機が知られている。この破砕機は、前記アタッチメント支持部に取付けられる破砕機本体と、この破砕機本体に回動可能に連結される一対の破砕アームと、当該破砕アームを油圧により駆動するための油圧駆動装置と、を備える。当該油圧駆動装置は、前記破砕アームを互いに逆向きに回動させることにより開閉させ、その閉じ方向の作動時に当該破砕アーム同士の間に挟み込まれた処理物を破砕処理することを可能にする。
前記油圧駆動装置は、前記各破砕アームと前記破砕機本体との間に介在する油圧アクチュエータを含む。この油圧アクチュエータの駆動速度が高いほど作業効率は高くなるが、当該駆動速度は前記油圧アクチュエータに作動油を供給するための主油圧ポンプの容量や吐出圧により制限される。このように限られたポンプ容量やポンプ吐出圧でより高い駆動速度を得るためには、増速のための設備を付加する必要がある。
特許文献1は、前記増速のための増速器を備えた油圧駆動装置を開示する。前記増速器は、前記油圧アクチュエータを構成する油圧シリンダのヘッド側室とロッド側室との面積差を利用して前記ロッド側室から流出する戻り油の一部を供給側に還元する再生回路を構築することにより、前記ヘッド側室への供給流量を増やす機能を有する。
特開平10−169213号公報
前記特許文献1に示される増速器は、油圧シリンダのヘッド側室とロッド側室との面積差を利用するものであるので、その使用は油圧シリンダの伸張時、一般には閉じ方向の駆動時、に限られる。増速が求められるのはむしろ負荷の小さい開き駆動時であり、当該開き駆動時の増速を行うことができない。また、前記増速器による作動油の再生量は限られており、増速率の設定の自由度は狭い。
なお、前記挟み処理装置の作動速度は、前記主油圧ポンプの吐出流量を増加させること、例えば、前記主油圧ポンプとしてより大きな容量をもつ油圧ポンプを選択すること、あるいは主油圧ポンプの個数を増加すること、によって達成が可能であるが、単なる主油圧ポンプの吐出流量の増加は圧力損失によるエネルギーロスを著しく増大させるため、好ましくない。特に、前記挟み処理装置を構成する油圧アクチュエータは作業機械における長尺な作業腕の先端部に設けられる一方、当該油圧アクチュエータに作動油を供給するための主油圧ポンプは当該作業機械の機体に搭載されるため、当該主油圧ポンプから当該油圧アクチュエータまでの配管長さが大きく、よって前記主油圧ポンプの吐出流量の増加に伴う圧力損失の増大は非常に大きなものとなる。
本発明は、このような事情に鑑み、作業腕をもつ作業機械に設けられる挟み処理装置であって、著しい圧力損失の増大を伴うことなく高い自由度で挟み処理動作の増速が可能なもの、及び当該装置を備えた作業機械を提供することを目的とする。
本発明により提供されるのは、機体と、当該機体に連結される基端部及び当該基端部に対して相対変位が可能な先端部を有する作業腕と、を備えた作業機械に設けられる挟み処理装置であって、前記作業腕の前記先端部に装着される挟み処理装置本体であって、互いに接離する開閉方向に動くことが可能な一対の挟み処理部材及び前記一対の挟み処理部材を前記開閉方向に動かすように当該一対の挟み処理部材に連結される開閉駆動アクチュエータを含み、当該開閉駆動アクチュエータは第1ポート及び第2ポートを有していて、前記第1ポートを通じての作動油の供給を受けることにより前記一対の挟み処理部材を閉じ方向に動かしながら前記第2ポートを通じて作動油を排出する一方、前記第2ポートを通じての作動油の供給を受けることにより前記一対の挟み処理部材を開き方向に動かしながら前記第1ポートを通じて作動油を排出する油圧アクチュエータであるものと、前記基体に搭載され、前記開閉駆動アクチュエータに供給されるための作動油を吐出する主油圧ポンプと、前記開閉駆動アクチュエータと前記主油圧ポンプとの間に介在し、前記主油圧ポンプから吐出される作動油を前記第1ポートに供給するとともに前記第2供給ポートから排出される作動油をタンクに導く油路を形成する閉じ駆動位置と前記主油圧ポンプから吐出される作動油を前記第2ポートに供給するとともに前記第1供給ポートから排出される作動油をタンクに導く油路を形成する開き駆動位置とに切換わることが可能なコントロールバルブと、前記コントロールバルブよりも前記開閉駆動アクチュエータに近い位置で当該コントロールバルブをバイパスして当該開閉駆動アクチュエータの前記第1ポートと前記第2ポートとを相互に連通するバイパス油路と、前記バイパス油路における前記作動油の流通を遮断する遮断状態と前記バイパス油路を開通して前記作動油の流通を許容する許容状態とに切換わり可能な油路開閉部と、前記バイパス油路において前記第2ポートから前記第1ポートへ向かう作動油の逆流を阻止する逆止弁と、前記第1ポートから排出される作動油の一部を前記バイパス油路を通じて前記第2ポートに供給するように作動する補助油圧ポンプと、当該補助油圧ポンプを駆動する補助油圧ポンプ駆動装置と、を備える。
この装置によれば、前記補助油圧ポンプ駆動装置による前記補助油圧ポンプの駆動により、著しい圧力損失を伴うことなく前記開閉駆動アクチュエータによる前記一対の挟み処理部材の開き方向の駆動を増速することが可能である。具体的には、前記油路開閉部が前記バイパス油路を開放した状態で前記補助油圧ポンプ駆動装置が前記補助油圧ポンプを駆動することにより、当該補助油圧ポンプは前記開閉駆動アクチュエータの第1ポートから排出される作動油の一部を前記コントロールバルブを経由することなく前記開閉駆動アクチュエータの第2ポートに直接供給することが可能であり、これにより、主油圧ポンプから吐出される作動油の流量は増量することなく前記第2ポートに供給される作動油の流量を増大させて前記開閉駆動アクチュエータの作動速度及び前記一対の挟み処理部材の開き方向の作動速度を増大させることが可能である。
また、前記補助油圧ポンプは前記主油圧ポンプと独立して駆動されて作動油を強制的に流すものであるので、油圧アクチュエータの種類や駆動方向による適用の制限を受けることがなく、駆動速度の設定の自由度も高い。
しかも、前記バイパス油路は前記コントロールバルブよりも前記油圧アクチュエータに近い位置で前記第1ポートと前記第2ポートとを連通するので、当該バイパス油路を通じての作動油の循環に伴う圧力損失は、前記主油圧ポンプの吐出流量の増大に伴う圧力損失の増大、つまり、前記作業機械の基体に搭載された主油圧ポンプから前記作業機械の作業腕の先端部に装着された挟み処理装置に組み込まれる前記開閉駆動アクチュエータまで長尺な配管を経て供給される作動油の流量の増大、に伴う圧力損失に比べて小さい。
前記油路開閉部は、例えば、前記補助油圧ポンプの上流側の位置で前記バイパス油路における作動油の流通を遮断する遮断位置と当該バイパス油路を開通して当該作動油の流通を許容する許容位置との間で切換わる開閉切換弁を含むものが、好適である。この開閉切換弁は、前記遮断位置に切換わることにより、前記第1ポートから排出された作動油が前記補助油圧ポンプの吸込み口に流入するのを阻止することができる。
この場合、前記挟み処理装置は、前記補助油圧ポンプから吐出される作動油の一部を当該補助油圧ポンプの吸込み口に戻す循環油路と、当該循環油路を遮断する状態と開通する状態とに切換わる循環切換部と、をさらに備えることが好ましい。当該循環油路と当該循環開閉部との組み合わせは、前記補助油圧ポンプが完全に停止する前に前記開閉切換弁が前記バイパス油路を遮断することに起因するキャビテーションの発生を抑止することを可能にする。例えば、前記開閉切換弁による前記バイパス油路の遮断と前記補助油圧ポンプ駆動装置による前記補助油圧ポンプの駆動の停止とが同時に行われたとしても、当該補助油圧ポンプがその慣性により動いていて完全に停止するまでの間は当該補助油圧ポンプと前記開閉切換弁との間における作動油を当該補助油圧ポンプが吸込み続けるためにキャビテーションが発生するおそれがある。しかし、このときに前記循環開閉部が前記循環油路を開通して前記補助油圧ポンプから吐出される作動油の一部が前記循環油路を通じて前記補助油圧ポンプの吸入口に戻されることを許容することにより、前記キャビテーションを有効に抑止することが可能である。
前記開閉切換弁は、前記油路開閉部としての機能と前記循環開閉部としての機能とを併有することも可能である。例えば、当該開閉切換弁は、前記遮断位置において前記循環油路を開通し、前記許容位置において前記循環油路を遮断するものであることが、好ましい。このことは、前記油路開閉部の機能と前記循環開閉部機能とを前記開閉切換弁に集約して装置の簡素化を可能にするとともに、前記バイパス油路の遮断/開通と前記循環油路の開通/遮断とを確実に同期させることを可能にする。
前記補助油圧ポンプ駆動装置の作動及び前記油路開閉部の開閉切換については自動制御が可能である。具体的に、前記挟み処理装置は、前記一対の挟み処理部材に前記閉じ方向及び前記開き方向の動作である閉じ動作及び開き動作をそれぞれ行わせるための閉じ操作及び開き操作が与えられる被操作部と、当該被操作部に与えられる操作に応じて前記コントロールバルブを作動させるバルブ操作部と、前記一対の挟み処理部材が前記開き動作していることを検知する開き動作検知部と、当該開き動作検知部により当該開き動作が検知された場合にのみ前記補助油圧ポンプ駆動装置を作動させる補助油圧ポンプ駆動制御部と、前記開き動作検知部により前記動作が検知された場合にのみ前記油路開閉部を前記開通状態に切換える開閉切換制御部と、をさらに備えることが、好ましい。これらの構成要素は、前記被操作部に与えられる操作によって前記主油圧ポンプから前記開閉駆動アクチュエータへの作動油の供給が自動的に切換わることを可能にするのに加え、前記一対の挟み処理部材が前記開き動作をしている場合にのみ前記バイパス油路を開通しかつ前記補助油圧ポンプ駆動装置を作動させて第1ポートから前記バイパス油路を通じての第2ポートへの作動油の補助供給を行うことにより、前記補助油圧ポンプ駆動装置の無駄な作動を抑制することができる。
前記開閉駆動アクチュエータが限られたストロークの範囲で伸縮する油圧シリンダであって当該伸縮により前記一対の挟み処理部材を前記閉じ方向と前記開き方向とに作動させる開閉駆動シリンダである場合、前記開き動作検知部は、例えば、前記被操作部に前記開き操作が与えられることを検知する開き操作検知部と、前記開閉駆動シリンダが前記一対の挟み処理部材を前記開き方向に動かす方向についてフルストロークしたことを検知するフルストローク検知部と、前記開き操作検知部が前記開き操作を検知しかつ前記フルストローク検知部が前記フルストロークを検知していない場合に前記一対の挟み処理部材が前記開き動作を行っていると判定する開き動作判定部と、を含むことにより、適正な開き動作の検知を行うことが可能である。
前記補助油圧ポンプ駆動制御部は、前記被操作部に与えられる前記開き操作の増大に伴って前記バイパス油路を流れる作動油の流量を増大させるように前記補助油圧ポンプ駆動装置による前記補助油圧ポンプの駆動速度を増加させる制御を行うことが、好ましい。この制御は、前記開き操作を行うオペレータの意志を尊重した増速を可能にする。
さらに、前記主油圧ポンプが可変容量型油圧ポンプである場合、前記挟み処理装置は前記開き操作の増大に伴って前記主油圧ポンプの吐出流量を増大させるように当該主油圧ポンプの容量を変化させる主油圧ポンプ制御部をさらに備えることが好ましい。この主油圧ポンプ制御部と前記補助油圧ポンプ駆動制御部との組み合わせがより開閉駆動アクチュエータの駆動制御を可能にする。
例えば、前記補助油圧ポンプ駆動制御部は、前記主油圧ポンプ制御部による前記主油圧ポンプの容量の立ち上げが行われる開き操作よりも小さい開き操作で前記補助油圧ポンプ駆動装置による前記補助油圧ポンプの駆動速度を立ち上げるものが、好ましい。この制御は、前記開き操作が小さくて第2ポートへの大流量での作動油の供給を要しない場合には補助油圧ポンプの駆動のみによる前記第2ポートへの作動油の供給を行うことにより、圧力損失の低減の効果をより顕著にすることができる。
また本発明は、機体と、当該機体に連結される基端部及び当該基端部に対して相対変位が可能な先端部を有する作業腕と、前記の挟み処理装置と、を備えた作業機械を、提供する。この作業機械において、前記挟み処理装置の前記挟み処理装置本体及び前記開閉駆動アクチュエータは、前記作業腕の先端部に装着されることにより、広い範囲にわたって前記基体に対する相対移動をすることができる。そして、前記バイパス油路、前記開閉切換部及び前記補助油圧ポンプは、前記作業腕に設けられることにより、前記挟み処理装置本体及び前記開閉駆動アクチュエータの動きに追従することができ、かつ、当該開閉駆動アクチュエータに近い位置で前記第1ポートから排出される作動油の一部を前記第2ポートへバイパス供給することにより、圧力損失を有効に低減しながら前記挟み処理装置における一対の挟み処理部材の開き動作を増速することができる。
具体的に、前記バイパス油路、前記開閉切換部及び前記補助油圧ポンプは補助駆動ユニットを構成し、当該補助駆動ユニットは、前記作業腕においてその長手方向の中間位置よりも先端部に近い位置でかつ当該作業腕の先端部が前方を向く姿勢で下を向く面に設けられることが、好ましい。当該補助ユニットは、前記作業腕の先端部に近い位置に設けられることにより前記の圧力損失のさらなる低減を可能にするとともに、機体におけるオペレータから容易に視認されることが可能である。
以上のように、本発明によれば、作業腕をもつ作業機械に設けられる挟み処理装置であって、著しい圧力損失の増大を伴うことなく高い自由度で挟み処理動作の増速が可能なもの、及び当該装置を備えた作業機械が、提供される。
本発明の第1の実施の形態に係る挟み処理装置である破砕装置を備えた作業機械の例である解体機を示す側面図である。 前記破砕装置の破砕機を示す正面図であって当該破砕機の一対の破砕アームが閉じ位置にある状態を示す図である。 前記破砕機を示す正面図であって前記一対の破砕アームが開き位置にある状態を示す図である。 前記破砕装置の主要な構成要素を示す油圧回路図である。 図4に示されるコントローラの機能構成を示すブロック図である。 前記コントローラの演算制御動作を示すフローチャートである。 開き操作パイロット圧に応じて前記コントローラから出力されるポジティブコントロール指令及びモータ電流指令の第1の例を示すグラフである。 開き操作パイロット圧に応じて前記コントローラから出力されるポジティブコントロール指令及びモータ電流指令の第2の例を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係る破砕装置の主要な構成要素を示す油圧回路図である。 図9に示されるコントローラの機能構成を示すブロック図である。 図9に示されるコントローラの演算制御動作を示すフローチャートである。
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る作業機械である解体機を示す側面図である。当該解体機は、左右一対のクローラ2aを有する下部走行体2と、前記下部走行体2上に旋回可能に搭載される上部旋回体4と、前記上部旋回体4に取り付けられる作業腕10と、挟み処理装置である破砕装置と、を備える。前記下部走行体2及び前記上部旋回体4は前記解体機の機体を構成する。
前記作業腕10は、基端部とその反対側の先端部とを有する。前記基端部は、前記上部旋回体4に起伏方向に回動可能に連結され、前記先端部は前記基端部に対して上下方向及び前後方向に相対移動が可能である。当該先端部には前記破砕装置の本体である破砕機20が装着される。
当該作業腕10は、詳しくは、メインブーム12と、インターブーム14と、アーム16と、を有する。前記メインブーム12は、前記上部旋回体4に起伏方向に回動可能に連結される基端部と、その反対側の先端部と、を有し、当該基端部が前記作業腕10全体の前記基端部に相当する。前記インターブーム14は、前記メインブーム12の先端部に水平軸回りに回動可能に連結される基端部と、その反対側の先端部と、を有する。前記アーム16は、前記インターブーム14に水平軸回りに回動可能に連結される基端部と、その反対側の先端部と、を有する。当該アーム16の先端部は前記作業腕10全体の前記先端部に相当し、当該先端部に前記破砕機20が着脱可能にかつ水平軸回りに回動可能に連結される。
前記作業腕10は、さらに、前記各要素を動かすための複数の油圧シリンダ、すなわち、メインブームシリンダ15、インターブームシリンダ17及び破砕機シリンダ19を有する。前記メインブームシリンダ15はその伸縮により前記上部旋回体4に対して前記メインブーム12を起伏方向に回動させるように当該上部旋回体4と当該メインブーム12との間に介在する。前記インターブームシリンダ17は、その伸縮により前記メインブーム12に対して前記インターブーム14を回動させるように当該メインブーム12と当該インターブーム14との間に介在する。前記破砕機シリンダ19は、その伸縮により前記アーム16に対して前記破砕機20を回動させるように当該アーム16と当該破砕機20との間に介在する。
前記破砕機20は、図2及び図3に示すような破砕機本体22、連結部24、一対の破砕アーム26及び一対の開閉駆動シリンダ28を有する。
前記破砕機本体22と前記連結部24とは一体に連結される。前記連結部24は、前記アーム16の先端部及び前記破砕機シリンダ19のロッド側端部にそれぞれ破砕機ピン及び破砕機シリンダピンを介して回動可能に連結される部位であり、当該破砕機ピン及び当該破砕機シリンダピンの挿通をそれぞれ許容するピン穴24a,24bを有する。
前記一対の破砕アーム26は、それぞれ挟み処理部材に相当するもので、図2に示すような閉じ位置と図3に示すような開き位置との間で開閉方向すなわち互いに接離する方向に回動可能となるように前記破砕機本体22に連結される。詳しくは、当該一対の破砕アーム26はそれぞれ内側連結部を有し、当該内側連結部は前記破砕機本体22の先端部に設けられたピン27を中心として回動可能となるように当該破砕機本体22の先端部にそれぞれ連結される。前記一対の破砕アーム26は、複数の破砕刃26aを含む内側縁部を有し、図2に示すような閉じ位置において前記破砕刃26aが処理対象物を挟み込んで破砕するように構成されている。
前記一対の開閉駆動シリンダ28は、それぞれ、伸縮可能な油圧シリンダにより構成され、その伸縮により前記破砕アーム26に前記開き位置から前記閉じ位置に向かう閉じ方向の動作である閉じ動作と前記閉じ位置から前記開き位置に向かう開き方向の動作である開き動作とを行わせるように、前記破砕機本体22と前記一対の破砕アーム26との間にそれぞれ介在する。
前記各開閉駆動シリンダ28は、図4に示すようなシリンダ本体30と、当該シリンダ本体30内をへッド側室32Hとロッド側室32Rとに区画するピストン34と、当該ピストン34から軸方向に延びるロッド36と、を有する。前記シリンダ本体30には、前記へッド側室32Hに通ずる第1ポート30aと、前記ロッド側室32Rに通ずる第2ポート30bと、が形成されている。当該開閉駆動シリンダ28は、前記第1ポート30aを通じて前記へッド側室32H内に作動油が供給されることにより伸長しながら前記ロッド側室32R内の作動油を前記第2ポート30bを通じて排出する。当該開閉駆動シリンダ28は、逆に、前記第2ポート30bを通じて前記ロッド側室32R内に作動油が供給されることにより収縮しながら前記へッド側室32H内の作動油を前記第1ポート30aを通じて排出する。
図2及び図3に示すように、前記一対の開閉駆動シリンダ28のシリンダ本体30のそれぞれのへッド側端部(図2及び図3では下端部)からは破砕アーム連結部40が突出し、当該破砕アーム連結部40がピン42を介して回動可能に前記一対の破砕アーム26のそれぞれの外側端部に連結されている。一方、前記一対の開閉駆動シリンダのロッド36の端部はそれぞれ破砕機本体連結部46を構成し、当該破砕機本体連結部46がピン48を介して回動可能に前記破砕機本体22の基端部すなわち前記連結部24寄りの端部に連結されている。従って、前記一対の開閉駆動シリンダ28は、同時に伸長することにより前記一対の破砕アーム26を前記閉じ方向に回動させ、逆に同時に収縮することにより前記一対の破砕アーム26を前記開き方向に回動させる。
前記破砕装置は、挟み処理装置本体に相当する前記破砕機20に加え、図4に示すような主駆動部50、補助駆動部60及びコントローラ80を備える。図4は、便宜上、前記一対の開閉駆動シリンダ28のうちの一方の開閉駆動シリンダ28のみを示している。
前記主駆動部50は、主油圧ポンプ52と、コントロールバルブ54と、リモコン弁56と、を含む。
前記主油圧ポンプ52は、前記各開閉駆動シリンダ28に供給されるべき作動油をタンクから吸い込んで吐出する。この実施の形態に係る主油圧ポンプ52は、可変容量型油圧ポンプからなり、当該主油圧ポンプ52に含まれる図示されないレギュレータへのポンプ指令信号の入力により当該主油圧ポンプ52の容量(押しのけ容積)が変化し、これにより当該主油圧ポンプ52から吐出される作動油の流量であるポンプ吐出流量が変化する。
前記コントロールバルブ54は、前記主油圧ポンプ52と前記一対の開閉駆動シリンダ28との間に介在し、当該主油圧ポンプ52から当該一対の開閉駆動シリンダ28への作動油の供給の方向を切換えるように作動する。前記コントロールバルブ54は、第1供給ライン55Aを介して前記各開閉駆動シリンダ28の第1ポート30aに接続され、かつ、第2供給ライン55Bを介して前記各開閉駆動シリンダ28の第2ポートに接続される。前記一対の開閉駆動シリンダ28は、当該一対の開閉駆動シリンダ28に対して前記主油圧ポンプ52から吐出される作動油が均等に分配されるように当該主油圧ポンプ52及び前記コントロールバルブ54に対して並列に接続されている。具体的に、前記第1供給ライン55Aは前記一対の開閉駆動シリンダ28に近い領域で分岐して各開閉駆動シリンダ28の第1ポート30aにそれぞれ至り、前記第2供給ライン55Bは前記一対の開閉駆動シリンダ28に近い領域で分岐して各開閉駆動シリンダ28の第2ポート30aにそれぞれ至っている。
前記コントロールバルブ54は、この実施の形態ではパイロット操作式の方向切換弁により構成され、当該コントロールバルブ54に入力されるパイロット圧に応じて中立位置54n、閉じ駆動位置54a及び開き駆動位置54bとの間で切換わるように作動する。当該コントロールバルブ54は、前記中立位置54nでは前記油圧ポンプ52から前記第1及び第2供給ライン55A,55B及びこれにつながる前記各開閉駆動シリンダ28を遮断する。当該コントロールバルブ54は、前記閉じ駆動位置54aでは、前記主油圧ポンプ52から吐出される作動油を前記第1供給ライン55Aを通じて前記各開閉駆動シリンダ28の前記第1ポート30aに供給するとともに前記第2ポート30bを通じて前記第2供給ライン55Bに排出される作動油をタンクに導く油路を形成する。当該コントロールバルブ54は、前記開き駆動位置54bでは、逆に、前記主油圧ポンプ52から吐出される作動油を前記第2供給ライン55Bを通じて前記各開閉駆動シリンダ28の前記第2ポート30bに供給するとともに前記第1ポート30aを通じて前記第1供給ライン55Aに排出される作動油をタンクに導く油路を形成する。
前記コントロールバルブ54は、一対のパイロットポート、すなわち閉じ操作パイロットポート53A及び開き操作パイロットポート53Bを有する。コントロールバルブ54は、前記閉じ操作及び開き操作パイロットポート53A,53Bのいずれにもパイロット圧が供給されない場合には前記中立位置54nに保たれる。コントロールバルブ54は、前記閉じ操作パイロットポート53Aにパイロット圧すなわち閉じ操作パイロット圧Paが供給されると前記閉じ駆動位置54aに切換えられ、前記開き操作パイロットポート53Bにパイロット圧すなわち開き操作パイロット圧Pbが供給されると前記開き駆動位置54bに切換えられる。
前記リモコン弁56は、操作レバー56aと、当該操作レバー56aに連結される弁本体56bと、を有する。
前記操作レバー56aは、被操作部の一態様であり、当該操作レバー56aには、前記一対の破砕アーム26に前記閉じ動作及び前記開き動作をそれぞれ行わせるための閉じ操作及び開き操作が与えられる。当該閉じ操作は、例えば、前記操作レバー56aを特定方向に回動させる操作であり、前記開き操作は、例えば、前記操作レバー56aを前記特定方向と反対の方向に回動させる操作である。
前記弁本体56bは、バルブ操作部の一態様であり、前記被操作部である前記操作レバー56aに与えられる操作に応じて前記コントロールバルブ54を作動させる。具体的に、当該弁本体56bは、図示されないパイロット油圧源と前記コントロールバルブ54の閉じ操作パイロットポート53A及び開き操作パイロットポート53Bとの間に介在し、当該閉じ操作及び開き操作パイロットポート53A,53Bにそれぞれ閉じ操作パイロットライン57A及び開き操作パイロットライン57Bを介して接続されている。当該弁本体56bは、前記操作レバー56aに前記閉じ操作が与えられると前記パイロット油圧源から前記閉じ操作パイロットポート53Aを通じてパイロット圧(閉じ操作パイロット圧Pa)が供給されるのを許容するように開弁し、前記操作レバー56aに前記開き操作が与えられると前記パイロット油圧源から前記開き操作パイロットポート53Bを通じてパイロット圧(開き操作パイロット圧Pb)が供給されるのを許容するように開弁する。
前記補助駆動部60は、前記主駆動部50による前記各開閉駆動シリンダ28の開き方向の駆動を補助する(増速する)ものであり、バイパス油路62と、補助油圧ポンプ64と、逆止弁66と、開閉切換弁68と、補助油圧ポンプ駆動装置70と、を有する。
前記バイパス油路62は、前記コントロールバルブ54よりも前記一対の開閉駆動シリンダ28に近い位置で前記第1供給ライン55Aと前記第2供給ライン55Bとを相互に連通するように当該第1及び第2供給ライン55A,55Bに接続される。従って、当該バイパス油路62は、当該コントロールバルブ54をバイパスして前記各開閉駆動シリンダ28の前記第1ポート30aと前記第2ポート30bとを相互に連通する。この実施の形態に係るバイパス油路62は、前記第1供給ライン55Aのうち当該第1供給ライン55Aが前記各開閉駆動シリンダ28に向けて分岐する位置よりもコントロールバルブ54に近い部位に接続される上流側端部と、前記第2供給ライン55Bのうち当該第2供給ライン55Bが前記各開閉駆動シリンダ28に向けて分岐する位置よりもコントロールバルブ54に近い部位に接続される下流側端部と、を有する。
前記補助油圧ポンプ64は、前記バイパス油路62の途中に設けられ、前記補助油圧ポンプ駆動装置70により駆動されることにより、前記第1ポート30aを通じて前記第1供給ライン55Aに排出される作動油の一部を前記バイパス油路62及び第2供給ライン55Bを通じて前記第2ポート30bに供給する向きに作動する。前記逆止弁66は、前記バイパス油路62において前記補助油圧ポンプ64の下流側の位置に設けられ、前記第2ポート30b及び前記第2供給ライン55Bから前記第1供給ライン55A及び前記第1ポート30aへ向かう作動油の流れすなわち逆流を阻止する。
前記開閉切換弁68は、前記バイパス油路62において前記補助油圧ポンプ64の上流側の位置に設けられ、前記バイパス油路62における前記作動油の流通を遮断する遮断状態と前記バイパス油路62を開通して前記作動油の流通を許容する許容状態とに切換わる油路開閉部として機能する。この実施の形態に係る開閉切換弁68は、ソレノイド67を有する電磁切換弁からなり、当該ソレノイド67に開通指令信号が入力されないときは前記バイパス油路62を遮断する遮断位置68sに保持され、当該ソレノイド67に開通指令信号が入力されると前記バイパス油路62を開通して前記作動油の流通を許容する許容位置62aに切換わる。
この実施の形態に係る補助駆動部60は、さらに、循環油路65を有する。当該循環油路65は、前記補助油圧ポンプ64と前記逆止弁66との間の位置で前記バイパス油路62から分岐し、当該補助油圧ポンプ64から吐出される作動油の一部を当該補助油圧ポンプ64の吸込み口に戻すように形成される。
この実施の形態では、前記循環油路65の一部が前記開閉切換弁68によって構成される。具体的に、当該開閉切換弁68は、前記遮断位置68sにおいて前記循環油路65の下流側部分に相当する油路であって当該循環油路65の上流側部分と前記バイパス油路62とを接続する油路を形成する。一方、当該開閉切換弁68は、前記許容位置68aでは前記循環油路65の上流側部分と前記バイパス油路62とを遮断する。つまり、当該循環油路65を遮断する。
前記補助ポンプ駆動装置70は、ポンプ駆動モータ72と、バッテリー74と、インバータ76と、を有する。前記ポンプ駆動モータ72は、出力軸を有する電動モータからなり、当該出力軸が前記補助油圧ポンプ64の入力軸に連結される。当該ポンプ駆動モータ72は、前記バッテリー74から前記インバータ76を通じてのモータ電流の供給を受けることにより作動して前記補助油圧ポンプ64を駆動する。前記インバータ76は、当該インバータ76に入力されるモータ電流指令信号の大きさ(指令電流)に応じて前記補助油圧ポンプ64に流れるモータ電流を変化させる。
この実施の形態では、前記バイパス油路62、前記補助油圧ポンプ64、前記逆止弁66、前記開閉切換弁68及び前記ポンプ駆動モータ72が補助駆動ユニット69を構成し、当該補助駆動ユニット69が前記作業腕10の適当な位置に取付けられる。当該補助駆動ユニット69の位置は、例えば図1に示されるように、作業腕10の長手方向の中間位置よりも先端部に近い位置であって、図1の二点鎖線に示すように当該作業腕10の先端部が前方を向いた状態で下方を向く面上の位置、つまり図1に示される作業腕10では前記アーム16の腹面上の位置、であることが好ましい。この位置は、前記補助駆動ユニット69と前記先端部に装着される破砕機20の開閉駆動シリンダ28との距離を小さくして当該補助駆動ユニット69による作動油の循環に伴う圧力損失を小さく抑えることを可能にするとともに、上部旋回体4において運転を行うオペレータからの前記補助駆動ユニット69の視認を容易にする利点がある。
この実施の形態に係る破砕装置は、さらに、複数のセンサを備える。当該複数のセンサは、一対のパイロット圧センサである閉じ操作パイロット圧センサ58A及び開き操作パイロット圧センサ58Bと、ロッド側圧センサ59と、を含む。前記閉じ操作及び開き操作パイロット圧センサ58A,58Bは、前記リモコン弁56から前記閉じ操作パイロットライン57Aを通じて前記閉じ操作パイロットポート53Aに供給される前記閉じ操作パイロット圧Pa及び前記リモコン弁56から前記開き操作パイロットライン57Bを通じて前記開き操作パイロットポート53Bに供給される前記開き操作パイロット圧Pbをそれぞれ検出し、当該パイロット圧に対応した電気信号、すなわちパイロット圧検出信号、を生成する。前記ロッド側圧センサ59は、例えば前記第2供給ライン55Bに設けられ、前記開閉駆動シリンダ28のロッド側室32R内の圧力であるロッド側圧を検出し、当該ロッド側圧に対応した電気信号、すなわちロッド側圧検出信号、を生成する。
前記一対のパイロット圧センサ58A,58B及び前記ロッド側圧センサ59は、前記コントローラ80に接続され、前記パイロット圧検出信号及び前記ロッド側圧検出信号をそれぞれ前記コントローラ80に入力する。
前記コントローラ80は、例えばマイクロコンピュータからなり、当該コントローラ80に入力される前記各検出信号に基いて前記主油圧ポンプ52の容量、前記ポンプ駆動モータ72を流れるモータ電流及び前記開閉切換弁68の開閉動作を制御する。具体的に、当該コントローラ80は、図5に示すような開き動作判定部82、主油圧ポンプ制御部84、補助油圧ポンプ駆動制御部86及び開閉切換制御部88を有する。
前記開き動作判定部82は、前記開き操作パイロット圧センサ58Bにより検出される前記開き操作パイロット圧Pbと、前記ロッド側圧センサ59により検出される前記ロッド側圧Prと、に基づき、前記一対の破砕アーム26が開き動作すなわち開き方向の回動をしているか否かを判定するものであり、当該センサ58A,58B,59とともに開き動作検知部を構成する。具体的に、当該開き動作判定部82は、次の条件(i)及び(ii)がともに満たされる場合にのみ、前記破砕アーム26が開き動作をしていると判定する。
(i)前記開き操作パイロット圧センサ58Bにより一定以上の開き操作パイロット圧Pbが検出されていること。
(ii)前記ロッド側圧センサにより検出されるロッド側圧Prが予め設定された上限圧(例えばリリーフ圧)Pmに達していない(Pr<Pm)こと。
前記条件(i)及び(ii)が設定されているのは、前記リモコン弁56からコントロールバルブ54に開き操作パイロット圧Pbが供給されているときは当該コントロールバルブ54が開き駆動位置54bに切換えられていて前記一対の破砕アーム26を開き方向に動かすための作動油が開閉駆動シリンダ28に供給されていると推定できるが、前記ロッド側圧Prが前記上限圧Poに達している場合には前記開閉駆動シリンダ28が前記一対の破砕アーム26に開き動作を行わせる方向である収縮方向に既にフルストロークしていて前記開き動作が終了していると推定できるためである。
前記主油圧ポンプ制御部84は、前記主油圧ポンプ52のレギュレータにポンプ指令信号を入力することにより、当該主油圧ポンプ52の容量を変化させて当該主油圧ポンプ52の吐出流量を制御する。この実施の形態に係る主油圧ポンプ制御部84は、少なくとも開き動作について、いわゆるポジティブコントロールを行うための特性、つまり前記開き操作パイロット圧Pbの増大に伴って前記主油圧ポンプ52のポンプ容量を増大させるための特性、を例えばマップとして記憶し、入力される開き操作パイロット圧検出信号に対応するポンプ指令信号(ポンプ指令電流Ip)を前記マップに基いて演算し、当該ポンプ指令信号を前記主油圧ポンプ84のレギュレータに入力する。
前記補助油圧ポンプ駆動制御部86は、前記補助油圧ポンプ駆動装置70のインバータ76にモータ電流指令信号を入力することにより、当該補助油圧ポンプ駆動装置70のポンプ駆動モータ72を流れるモータ電流を変化させ、これにより前記補助油圧ポンプ64の回転速度を変化させて前記バイパス油路62を流れる作動油の流量、つまり第1ポート30aから排出される作動油の一部がコントロールバルブ54をバイパスして第2ポート30bに再供給される流量である再生流量、を制御する。この実施の形態に係る補助油圧ポンプ駆動制御部86は、前記ポンプ指令信号と同様に、前記開き操作パイロット圧Pbの増大に伴って前記モータ電流を増大させるための特性を例えばマップとして記憶し、入力される開き操作パイロット圧検出信号に対応するモータ電流指令信号(モータ電流指令電流Im)を前記マップに基いて演算し、当該モータ電流指令信号を前記インバータ76に入力する。
前記開閉切換制御部88は、前記開閉切換弁68のソレノイド69に対する開通指令信号の入力及び当該入力の停止によって、当該開閉切換弁68の位置切換の制御を行う。具体的に、当該開閉切換制御部88は、前記開き動作判定部82により開き動作が行われていると判定された場合にのみ前記開閉切換弁68のソレノイド69に開通指令信号を入力して当該開閉切換弁68を前記許容位置68aすなわち前記バイパス油路62を開通して作動油の流通を許容する位置に切換え、それ以外の場合は前記開通指令信号の入力を停止して前記開閉切換弁68を前記遮断位置68sに保つ。
次に、この破砕装置の作用を説明する。
図4に示す回路において、リモコン弁56の操作レバー56aに操作が与えられずに当該操作レバー56aが中立位置に保たれているときは、一対の開閉駆動シリンダ28のストロークがそれぞれ固定され、よって当該一対の開閉駆動シリンダ28に連結される一対の破砕アーム26は現状の位置に固定される。具体的に、前記操作レバー56aが中立位置にあるときは前記リモコン弁56の弁本体56bから閉じ操作パイロット圧Pa及び開き操作パイロット圧Pbのいずれも出力されず、よってコントロールバルブ54は中立位置54nに保たれて第1及び第2供給ライン55A,55Bを主油圧ポンプ52から遮断する。一方、コントローラ80の補助油圧ポンプ駆動制御部86はモータ電流指令信号を最低値に維持してポンプ駆動モータ72におけるモータ電流を0に維持し、当該ポンプ駆動モータ72を停止状態に保つ。さらに、当該コントローラ80の開閉切換制御部88は開閉切換弁68のソレノイド69に対する開通指令信号の入力を停止して当該開閉切換弁68を遮断位置68sすなわち前記バイパス油路62の作動油の流通を遮断する位置に保つ。従って、開閉駆動シリンダ28における作動油の給排はなく、当該開閉駆動シリンダ28は現状に保たれる。
前記操作レバー56aに閉じ操作が与えられると、前記一対の開閉駆動シリンダ28が伸長方向に駆動されて前記一対の破砕アーム26に閉じ動作を行わせる。具体的には、前記リモコン弁56の弁本体56bから閉じ操作パイロットライン57Aを通じてコントロールバルブ54の閉じ操作パイロットポート53Aに閉じ操作パイロット圧Paが供給され、これによりコントロールバルブ54は前記中立位置54nから閉じ駆動位置54aに切換えられて第1供給ライン55Aを主油圧ポンプ52に接続するとともに第2供給ライン55Bをタンクに接続する。従って、主油圧ポンプ52から吐出される作動油は、前記第1供給ライン55Aを通じて前記開閉駆動シリンダ28の第1ポート30aに供給され、当該開閉駆動シリンダ28のへッド側室32H内に流入して当該開閉駆動シリンダ28を伸長させる。これに伴い、当該開閉駆動シリンダ28のロッド側室32R内の作動油が第2ポート30bを通じて排出され、第2供給ライン55B及び前記コントロールバルブ54を通じてタンクに戻される。
この閉じ動作においても、コントローラ80の補助油圧ポンプ駆動制御部86はポンプ駆動モータ72を停止状態に保ち、開閉切換制御部88は開閉切換弁68を遮断位置68sに保つ。さらに、バイパス油路62に設けられている逆止弁66は前記第2ポート30bから排出される作動油が第1供給ライン55Aに向かって前記バイパス油路62内を逆流することを阻止する。
一方、前記操作レバー56aに開き操作が与えられると、前記一対の開閉駆動シリンダ28が収縮方向に駆動されて前記一対の破砕アーム26に開き動作を行わせる。具体的には、前記リモコン弁56の弁本体56bから開き操作パイロットライン57Bを通じてコントロールバルブ54の開き操作パイロットポート53Bに開き操作パイロット圧Pbが供給され、これによりコントロールバルブ54は前記中立位置54nから開き駆動位置54bに切換えられて第2供給ライン55Bを主油圧ポンプ52に接続するとともに第1供給ライン55Aをタンクに接続する。従って、主油圧ポンプ52から吐出される作動油は、前記第2供給ライン55Bを通じて前記開閉駆動シリンダ28の第2ポート30bに供給され、当該開閉駆動シリンダ28のロッド側室32R内に流入して当該開閉駆動シリンダ28を収縮させる。これに伴い、前記一対の破砕アーム26が開き方向に駆動されるとともに、当該開閉駆動シリンダ28のへッド側室32H内の作動油が第1ポート30aを通じて排出され、第1供給ライン55A及び前記コントロールバルブ54を通じてタンクに戻される。
この開き動作において、コントローラ80は補助駆動部60の動作について図6のフローチャートに示すような制御動作を行う。
まず、コントローラ80の開き動作判定部82が、開き動作の有無の判定を行う(ステップS1,S2)。具体的に、当該開き動作判定部82は、開き操作パイロット圧センサ58Bが一定以上の開き操作パイロット圧Pbを検出し(ステップS1でYES)、かつ、ロッド側圧センサ59により検出されるロッド側圧Prが予め設定された上限圧Pmに達していない場合(ステップS2でYES)にのみ、現在開き動作が行われていると判定し、この判定に基いて主油圧ポンプ制御部84、開閉切換制御部88及び補助油圧ポンプ駆動制御部86が以下の開き動作制御を実行する(ステップS3)。
前記主油圧ポンプ制御部84は、前記開き操作パイロット圧センサ58Bにより検出される開き操作パイロット圧Pbに基づき、主油圧ポンプ52の吐出流量についていわゆるポジティブコントロールを行う。具体的に、当該主油圧ポンプ制御部84は、例えばマップとして記憶した開き操作パイロット圧Pb−ポンプ指令電流Ipの特性に基づき、前記開き操作パイロット圧Pbに対応するポンプ指令電流Ipを演算し、当該ポンプ指令電流Ipを主油圧ポンプ52のレギュレータに入力する(ステップS3A)。これにより当該主油圧ポンプ52の容量が操作され、当該主油圧ポンプ52の吐出流量ひいては開閉駆動シリンダ28の駆動速度が制御される。
前記開閉切換制御部88は、前記開き動作が判定された場合にのみ開閉切換弁68のソレノイド67に開通指令信号を入力する。これにより当該開閉切換弁68はそれまでの遮断位置68sから許容位置68aに切換わり、バイパス油路62を通じての作動油の流通、詳しくは逆止弁66による制約を受けない方向の作動油の流通つまり第1供給ライン55Aから第2供給ライン55Bに向かう方向の流通、を許容する。
前記補助油圧ポンプ駆動制御部86は、前記開き操作パイロット圧Pbに基づき、前記ポンプ駆動モータ72による補助油圧ポンプ64の駆動速度の制御を行う。具体的に、当該補助油圧ポンプ駆動制御部86は、例えばマップとして記憶した開き操作パイロット圧Pb−モータ電流指令電流Imの特性に基づき、前記開き操作パイロット圧Pbに対応するモータ電流指令電流Imを演算し、当該モータ電流指令電流Imを補助油圧ポンプ駆動装置70のインバータ76に入力する(ステップS3C)。これにより前記ポンプ駆動モータ72を流れるモータ電流及びこれに対応する当該ポンプ駆動モータ72の回転速度が操作され、当該ポンプ駆動モータ72により駆動される補助油圧ポンプ64の吐出流量すなわち第1ポート30aを通じて第1供給ライン55Aに排出される作動油の一部が前記バイパス油路62及び第2供給ライン55Bを通じて第2ポート30bに再供給される流量である再生流量が制御される。この再生流量の制御と前記主油圧ポンプ52の吐出流量の制御との組み合わせが、各開閉駆動シリンダ28の収縮方向の作動速度及び各破砕アーム26の開き方向の駆動速度の適正な増速を可能にする。
図7及び図8は、前記主油圧ポンプ制御部84及び補助油圧ポンプ駆動制御部86においてそれぞれ記憶される、前記開き操作パイロット圧Pbに対する前記ポンプ指令電流Ip及び前記モータ電流指令電流Imの特性の第1の例及び第2の例を示す。第1の例ではポンプ指令電流Ip及びモータ電流指令電流Imに互いに近似した特性が設定されており、両指令電流Ip,Imは共通のパイロット圧Pboを起点に立ち上がる。第2の例では、前記ポンプ指令電流Ipが立ち上がる開き操作パイロット圧Pb1よりも小さい開き操作パイロット圧Pb2で前記モータ電流指令電流Imが立ち上がるように両特性が設定されている。当該特性の組み合わせは、リモコン弁56の操作レバー56aに与えられる開き操作が小さくて第2ポート30bへの大流量での作動油の供給が要求されていない状況において補助油圧ポンプ64の駆動のみによる前記第2ポート30bへの作動油の供給を行うことにより、主油圧ポンプ52から前記第2ポート30bへの作動油の供給による圧力損失を低減させる効果をより顕著にすることを可能にする。
一方、前記操作レバー56aへの前記開き操作の付与が解除されて前記開き操作パイロット圧センサ58Bが一定以上の開き操作パイロット圧Pbを検出しなくなった場合(ステップS1でNO)、あるいは、前記開閉駆動シリンダ28が収縮方向にフルストロークして開き動作が完了するのに伴って前記ロッド側圧センサ59により検出されるロッド側圧Prが前記上限圧Pmに達した場合(ステップS2でNO)、つまり開き動作が中止または終了したと判定される場合、前記の開き動作制御が解除される(ステップS4)。具体的には、前記主油圧ポンプ制御部84による開き動作用のポジティブコントロール、前記開閉切換制御部88による開閉切換弁68のソレノイド69への開通指令信号の入力、及び前記補助油圧ポンプ駆動制御部86によるインバータ76へのモータ電流指令信号の入力、が全て停止される。
前記開通指令信号の入力の停止は前記開閉切換弁68を前記許容位置68aから元の遮断位置68sに復帰させ、前記モータ電流指令信号の入力の停止は前記ポンプ駆動モータ72による前記補助油圧ポンプ64の駆動を停止させる。当該補助油圧ポンプ64は、その駆動が停止された後も慣性により回転を続けてしばらくは当該補助油圧ポンプ64の上流側の作動油を吸い込む可能性があるが、前記遮断位置68sに切換えられた前記開閉切換弁68が前記補助油圧ポンプ64の下流側の作動油を当該補助油圧ポンプ64の吸込み口に循環させる循環油路65を開通することにより、前記補助油圧ポンプ64のしばらくの吸込みの継続によるキャビテーションの発生を抑止することが可能である。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る挟み処理装置である破砕装置を、図9〜図11に基いて説明する。当該第2の実施の形態に含まれる構成要素のうち前記第1の実施の形態に含まれる構成要素と同一のものについては同一の参照符を付してその説明を省略する。
この第2の実施の形態に係る破砕装置は、第1の実施の形態に係る破砕機20、主駆動部50及び補助駆動部60と同等の破砕機20、主駆動部50及び補助駆動部60を備えるが、第1の実施の形態に係る電動式の補助油圧ポンプ駆動装置70に代え、油圧式の補助油圧ポンプ駆動装置90を備える。また、第2の実施の形態に係る前記補助駆動部60は、第1の実施の形態に係る電磁式の開閉切換弁68に代えて油圧パイロット式の開閉切換弁98を具備する。
前記補助油圧ポンプ駆動装置90は、ポンプ駆動モータ92と、モータ駆動用油圧ポンプ94と、モータ駆動切換弁96と、を備える。
前記ポンプ駆動モータ92は、出力軸を有する油圧モータからなり、当該出力軸が前記補助駆動部60における補助油圧ポンプ64に接続される。従って、前記ポンプ駆動モータ92の作動により、第1の実施の形態と同様に前記補助油圧ポンプ64が駆動されて第1供給ライン55Aから第2供給ライン55Bに向かうバイパス油路62での作動油の流れを形成する。
前記モータ駆動用油圧ポンプ94は、前記主油圧ポンプ52と同じく図略のエンジンに接続され、当該エンジンにより駆動されて作動油を吐出する。当該作動油は補助供給ライン91を通じて前記ポンプ駆動モータ92に供給され、当該ポンプ駆動モータ92の駆動に寄与する。
前記モータ駆動切換弁96は、前記補助供給ライン91の途中に設けられ、当該補助供給ライン91の開通/遮断の切換を行う。当該モータ駆動切換弁96は、パイロットポート95をもつ2位置のパイロット切換弁からなる。当該モータ駆動切換弁96は、前記パイロットポート95にパイロット圧が供給されないときは遮断位置96sに保たれ、この遮断位置96sでは前記補助供給ライン91を遮断して前記モータ駆動用ポンプ94から前記ポンプ駆動モータ92への作動油の供給を阻止する。当該モータ駆動切換弁96は、前記パイロットポート95にパイロット圧が供給されると前記遮断位置96sから許容位置96aに切換えられ、この許容位置96aでは前記補助供給ライン91を開通して前記モータ駆動用ポンプ94から前記ポンプ駆動モータ92への作動油の供給を許容する。
前記開閉切換弁98は、前記モータ駆動切換弁96と同様にパイロットポート97を有する2位置のパイロット切換弁からなる。当該開閉切換弁98は、前記第1の実施の形態に係る開閉切換弁68と同様に遮断位置98s及び許容位置98aを有し、当該遮断位置98sでは前記バイパス油路62を遮断するとともに前記補助油圧ポンプ64から吐出される作動油を当該油圧ポンプ64の吸込み口に循環させる循環油路65を開通し、当該許容位置98aでは前記循環油路65を遮断するとともに前記バイパス油路62を開通して当該バイパス油路62における作動油の流通を許容する。当該開閉切換弁98は、前記パイロットポート97にパイロット圧が供給されないときは前記遮断位置98sに保たれ、前記パイロットポート97にパイロット圧が供給されると前記許容位置98aに切換えられる。
前記モータ駆動切換弁96及び前記開閉切換弁98のパイロットポート97,99は図略のパイロット油圧源にパイロットライン93を介して互いに並列に接続され、当該パイロットライン93の途中にパイロット操作弁99が設けられる。当該パイロット操作弁99は、前記モータ駆動切換弁96及び前記開閉切換弁98の同時切換を行うものであり、ソレノイド100を有する電磁切換弁からなる。当該パイロット操作弁99は、当該ソレノイド100にパイロット圧供給指令信号が入力されないときは遮断位置99sに保たれることにより前記パイロットライン93を遮断し、当該ソレノイド100に前記パイロット圧供給指令信号が入力されると前記遮断位置99sから許容位置99aに切換えられることにより前記パイロットライン93を開通して前記パイロット油圧源から前記各パイロットポート95,97へのパイロット圧の供給を許容する。
この第2の実施の形態に係る破砕装置は、コントローラ80を備え、当該コントローラ80は第1の実施の形態に係る開き動作判定部82及び主油圧ポンプ制御部84と同等の開き動作判定部82及び主油圧ポンプ制御部84を有するが、第1の実施の形態に係る補助油圧ポンプ駆動制御部86及び開閉切換制御部88に代えてパイロット操作制御部89を有する。
当該パイロット操作制御部89は、前記パイロット操作弁99と協働して補助油圧ポンプ駆動制御部及び開閉切換制御部を構成する。具体的に、当該切換制御部89は前記パイロット操作弁99のソレノイド100へのパイロット圧供給指令信号の入力及び当該入力の停止により、開き動作判定部82による判定結果に対応した前記パイロット操作弁99の切換を行い、これにより前記モータ駆動切換弁96及び開閉切換弁98のパイロット操作の制御を行う。すなわち、前記開き動作が行われていないと前記開き動作判定部82が判定するとき、当該パイロット操作制御部89は、前記パイロット操作弁99のソレノイド100に対するパイロット圧供給指令信号の入力を停止することにより当該パイロット操作弁99を遮断位置99sに保ち、これにより前記モータ駆動切換弁96及び前記開閉切換弁98へのパイロット圧供給を遮断してそれぞれを遮断位置96s,98sに維持する。逆に、前記開き動作が行われていると前記開き動作判定部82が判定したとき、前記パイロット操作制御部89は、前記パイロット操作弁99のソレノイド100にパイロット圧供給指令信号を入力することにより当該パイロット操作弁99を許容位置99aに切換えて前記モータ駆動切換弁96及び前記開閉切換弁98へのパイロット圧の供給を許容する。これにより各弁96,98を前記許容位置96a,98aに切換えて前記補助駆動ライン95及びバイパス油路62での作動油の流通を許容する。
図11は、開き動作に関する前記コントローラ80の制御動作を示す。当該コントローラ80は、第1の実施の形態と同様、開き動作が行われていると開き動作判定部82が判定した場合にのみ(ステップS1,S2でYES)開き動作制御を行う。この開き動作制御では、第1の実施の形態に係る開通指令(図6のステップS3B)及びモータ電流指令(図6のステップS3C)に代えてパイロット操作制御部89がパイロット圧供給指令を行う(ステップS3D)。すなわち、当該パイロット操作制御部89は、パイロット操作弁99のソレノイド100にパイロット圧供給指令信号を入力して当該パイロット操作弁99を許容位置99aに切換えることにより、モータ駆動切換弁96及び前記開閉切換弁98のパイロットポート95,97へのパイロット圧の供給を許容する。これにより、前記開閉切換弁98は許容位置98aに切換えられてバイパス油路62における作動油の流通を許容し、モータ駆動切換弁96は許容位置96aに切換えられてモータ駆動用油圧ポンプ94からポンプ駆動モータ92への作動油の供給を許容する。当該作動油の供給を受けて当該ポンプ駆動モータ92は補助油圧ポンプ64を回転駆動し、第1の実施の形態と同様にバイパス油路62を通じての開き動作のための作動油の再生、すなわち第1ポート30aを通じて排出される作動油の一部の前記バイパス油路62を通じての第2ポート30bへの再供給、を行わせる。
この第2の実施の形態に係る前記ポンプ駆動モータ92による前記補助油圧ポンプ64の駆動速度は一定であるが、例えば前記ポンプ駆動切換弁96を流量調節弁により構成し、あるいは前記ポンプ駆動モータ92を可変容量型油圧モータにより構成することにより、前記補助油圧ポンプ64の回転速度及びこれに対応するポンプ流量を第1の実施の形態と同様に変化させることも可能である。
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されない。本発明は、例えば次のような形態を含む。
(A)挟み処理装置について
本発明に係る挟み処理装置は前記の破砕装置に限られない。本発明は、他の挟み処理、例えば廃棄物の単なる把持やプレス処理を行う装置にも適用されることが可能である。
(B)開閉駆動アクチュエータについて
本発明に係る開閉駆動アクチュエータは油圧シリンダに限定されない。当該開閉駆動アクチュエータは例えば一対の挟み処理部材を回動させる油圧モータであってもよい。また、当該開閉駆動アクチュエータは、一対の挟み処理部材同士の間に開設された単一の油圧シリンダであって当該油圧シリンダの伸縮により前記一対の挟み処理部材を開閉方向に駆動するものでもよい。
(C)コントロールバルブについて
本発明に係るコントロールバルブはパイロット操作式のものに限られない。当該コントロールバルブは例えば手動切換弁であってもよい。
(D)油路開閉部について
本発明に係る油路開閉部は、図4,図9にそれぞれ示されるような開閉切換弁68,98に限定されない。当該油路開閉部は、例えば、補助油圧ポンプそのものにより構成されることも可能である。例えば、図4に示されるポンプ駆動モータ72にモータブレーキを付与し、開き動作が行われないときは当該モータブレーキによってポンプ駆動モータ72の出力軸を制動することにより、当該出力軸に連結される前記補助油圧ポンプ64を遮断弁として機能させることも可能である。
(E)循環油路について
前記循環油路65は必須ではない。例えば補助油圧ポンプの容量が小さくてその慣性による回転に伴う作動油の吸込みによるキャビテーションのおそれが低い場合には、前記循環油路65が省略されてもよい。また、前記循環油路を開閉する循環切換部は、必ずしも開閉切換弁68,98により構成されなくてもよく、当該開閉切換弁68,98とは別に設けられた専用の切換弁であってもよい。
(F)被操作部及びバルブ操作部
本発明に係る挟み処理装置が被操作部及びバルブ操作部を具備する場合、当該被操作部及びバルブ操作部は前記リモコン弁56に限定されない。当該被操作部及びバルブ操作部は、例えば、閉じ操作及び開き操作を受けてこれに対応する電気信号である操作信号を生成する電気レバー装置と、制御信号の入力を受けてコントロールバルブに供給されるパイロット圧を変化させる電磁比例減圧弁と、前記電気レバー装置が出力する操作信号に基いて前記電磁比例減圧弁に制御信号を入力するパイロット制御部と、の組み合わせにより構成されてもよい。この場合、開き動作判定部は、前記電気レバー信号が出力する操作信号に基いて開き操作の有無を把握することが可能である。
(G)開き動作検知部について
本発明に係る開き動作検知部は、前記のような開き操作パイロット圧センサ及びロッド側圧センサと開き動作判定部との組み合わせに限定されない。当該開き動作検知部は、例えば、へッド側圧とロッド側圧との圧力差に基いて開き動作を判定するものであってもよい。あるいは、開閉駆動シリンダのストロークを検知するストロークセンサが用いられてもよい。
2 下部走行体(機体)
4 上部旋回体(機体)
10 作業腕
20 破砕機(挟み処理装置本体)
26 破砕アーム(挟み処理部材)
28 開閉駆動シリンダ
30 シリンダ本体
30a 第1ポート
30b 第2ポート
50 主駆動部
52 主油圧ポンプ
54 コントロールバルブ
56 リモコン弁
56a 操作レバー(被操作部)
56b 弁本体(バルブ操作部)
58A 閉じ操作パイロット圧センサ
58B 開き操作パイロット圧センサ
59 ロッド側圧センサ(フルストローク検出部)
60 補助駆動部
62 バイパス油路
64 補助油圧ポンプ
65 循環油路
66 逆止弁
68,98 開閉切換弁
69 補助駆動ユニット
70,90 補助油圧ポンプ駆動装置
72,92 ポンプ駆動モータ
80 コントローラ
82 開き動作判定部
84 主油圧ポンプ制御部
86 補助油圧ポンプ駆動制御部
88 開閉切換制御部
89 パイロット操作制御部(補助油圧ポンプ駆動制御部及び開閉切換制御部)
99 パイロット操作弁(補助油圧ポンプ駆動制御部及び開閉切換制御部)

Claims (11)

  1. 機体と、当該機体に連結される基端部及び当該基端部に対して相対変位が可能な先端部を有する作業腕と、を備えた作業機械に設けられる挟み処理装置であって、
    前記作業腕の前記先端部に装着される挟み処理装置本体であって、互いに接離する開閉方向に動くことが可能な一対の挟み処理部材及び前記一対の挟み処理部材を前記開閉方向に動かすように当該一対の挟み処理部材に連結される開閉駆動アクチュエータを含み、当該開閉駆動アクチュエータは第1ポート及び第2ポートを有していて、前記第1ポートを通じての作動油の供給を受けることにより前記一対の挟み処理部材を閉じ方向に動かしながら前記第2ポートを通じて作動油を排出する一方、前記第2ポートを通じての作動油の供給を受けることにより前記一対の挟み処理部材を開き方向に動かしながら前記第1ポートを通じて作動油を排出する油圧アクチュエータであるものと、
    前記基体に搭載され、前記開閉駆動アクチュエータに供給されるための作動油を吐出する主油圧ポンプと、
    前記開閉駆動アクチュエータと前記主油圧ポンプとの間に介在し、前記主油圧ポンプから吐出される作動油を前記第1ポートに供給するとともに前記第2供給ポートから排出される作動油をタンクに導く油路を形成する閉じ駆動位置と前記主油圧ポンプから吐出される作動油を前記第2ポートに供給するとともに前記第1供給ポートから排出される作動油をタンクに導く油路を形成する開き駆動位置とに切換わることが可能なコントロールバルブと、
    前記コントロールバルブよりも前記開閉駆動アクチュエータに近い位置で当該コントロールバルブをバイパスして当該開閉駆動アクチュエータの前記第1ポートと前記第2ポートとを相互に連通するバイパス油路と、
    前記バイパス油路における前記作動油の流通を遮断する遮断状態と前記バイパス油路を開通して前記作動油の流通を許容する許容状態とに切換わり可能な油路開閉部と、
    前記バイパス油路において前記第2ポートから前記第1ポートへ向かう作動油の逆流を阻止する逆止弁と、
    前記第1ポートから排出される作動油の一部を前記バイパス油路を通じて前記第2ポートに供給するように作動する補助油圧ポンプと、当該補助油圧ポンプを駆動する補助油圧ポンプ駆動装置と、を備える、作業機械の挟み処理装置。
  2. 請求項1記載の作業機械の挟み処理装置であって、前記油路開閉部は、前記補助油圧ポンプの上流側の位置で前記バイパス油路における作動油の流通を遮断する遮断位置と当該バイパス油路を開通して当該作動油の流通を許容する許容位置との間で切換わる開閉切換弁を含む、作業機械の挟み処理装置。
  3. 請求項2記載の作業機械の挟み処理装置であって、前記挟み処理装置は、前記補助油圧ポンプから吐出される作動油の一部を当該補助油圧ポンプの吸込み口に戻す循環油路と、当該循環油路を遮断する状態と開通する状態とに切換わる循環切換部と、をさらに備える、作業機械の挟み処理装置。
  4. 請求項3記載の作業機械の挟み処理装置であって、前記開閉切換弁は、前記遮断位置において前記循環油路を開通し、前記許容位置において前記循環油路を遮断する、作業機械の挟み処理装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の作業機械の挟み処理装置であって、前記一対の挟み処理部材に前記閉じ方向及び前記開き方向の動作である閉じ動作及び開き動作をそれぞれ行わせるための閉じ操作及び開き操作が与えられる被操作部と、当該被操作部に与えられる操作に応じて前記コントロールバルブを作動させるバルブ操作部と、前記一対の挟み処理部材が前記開き動作していることを検知する開き動作検知部と、当該開き動作検知部により当該開き動作が検知された場合にのみ前記補助油圧ポンプ駆動装置を作動させる補助油圧ポンプ駆動制御部と、前記開き動作検知部により前記動作が検知された場合にのみ前記油路開閉部を前記開通状態に切換える開閉切換制御部と、をさらに備える、作業機械の挟み処理装置。
  6. 請求項5記載の作業機械の挟み処理装置であって、前記開閉駆動アクチュエータが限られたストロークの範囲で伸縮する油圧シリンダであって当該伸縮により前記一対の挟み処理部材を前記閉じ方向と前記開き方向とに作動させる開閉駆動シリンダであり、前記開き動作検知部は、前記被操作部に前記開き操作が与えられることを検知する開き操作検知部と、前記開閉駆動シリンダが前記一対の挟み処理部材を前記開き方向に動かす方向についてフルストロークしたことを検知するフルストローク検知部と、前記開き操作検知部が前記開き操作を検知しかつ前記フルストローク検知部が前記フルストロークを検知していない場合に前記一対の挟み処理部材が前記開き動作を行っていると判定する開き動作判定部と、を含む、作業機械の挟み処理装置。
  7. 請求項5または6記載の作業機械の挟み処理装置であって、前記補助油圧ポンプ駆動制御部は、前記被操作部に与えられる前記開き操作の増大に伴って前記バイパス油路を流れる作動油の流量を増大させるように前記補助油圧ポンプ駆動装置による前記補助油圧ポンプの駆動速度を増加させる制御を行う、作業機械の挟み処理装置。
  8. 請求項7記載の作業機械の挟み処理装置であって、前記主油圧ポンプが可変容量型油圧ポンプであり、前記挟み処理装置は前記開き操作の増大に伴って前記主油圧ポンプの吐出流量を増大させるように当該主油圧ポンプの容量を変化させる主油圧ポンプ制御部をさらに備える、作業機械の挟み処理装置。
  9. 請求項8記載の作業機械の挟み処理装置であって、前記補助油圧ポンプ駆動制御部は、前記主油圧ポンプ制御部による前記主油圧ポンプの容量の立ち上げが行われる開き操作よりも小さい開き操作で前記補助油圧ポンプ駆動装置による前記補助油圧ポンプの駆動速度を立ち上げる、作業機械の挟み処理装置。
  10. 機体と、
    当該機体に連結される基端部及び当該基端部に対して相対変位が可能な先端部を有する作業腕と、
    請求項1〜9のいずれかに記載の挟み処理装置と、を備え、
    前記挟み処理装置の前記挟み処理装置本体及び前記開閉駆動アクチュエータは、前記作業腕の先端部に装着され、前記バイパス油路、前記開閉切換部及び前記補助油圧ポンプは、前記作業腕に設けられる、作業機械。
  11. 請求項10記載の作業機械であって、前記バイパス油路、前記開閉切換部及び前記補助油圧ポンプは補助駆動ユニットを構成し、当該補助駆動ユニットは、前記作業腕においてその長手方向の中間位置よりも先端部に近い位置でかつ当該作業腕の先端部が前方を向く姿勢で下を向く面に設けられる、作業機械。


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