JP2018044155A - 樹脂組成物 - Google Patents

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岳 吉川
高島 正之
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Abstract

【課題】容易にポッティングすることができる樹脂組成物を提供する。【解決手段】下記(A)シリコーンレジンと、下記(B)シリコーンオリゴマーとを含み、0.95<μ/μ0≦1.3を満たす樹脂組成物。(A):25℃において固体であり、一般式(R1)n(OR2)mSiO(4−m−n)/2で表されるシリコーンレジン。(B):25℃において液体であり、全ケイ素原子の合計の含有量に対する、T単位ケイ素原子の含有量の割合が、70%以上100%以下であり、反応性末端基として炭素数1〜4のアルコキシ基または水酸基からなる群から選ばれる少なくとも一種を有し、下記(C)を満たすシリコーンオリゴマー。(C):(B)の赤外吸収スペクトルにおいて、吸光度の比b/a、および(B)の重量平均分子量Mが下記式(1)および下記式(2)を満たす。b/a>6.66×10−5×M+2.27…(1)、M>1500…(2)【選択図】図2

Description

本発明は、樹脂組成物に関するものである。
近年、半導体発光素子の封止材としてシリコーン樹脂組成物の硬化物を用いることが提案されている。シリコーン樹脂組成物としては、シリコーンレジンと、シリコーンオリゴマーとを含んでいるものが知られている(例えば、特許文献1)。シリコーン樹脂組成物の硬化物を封止材として使用する方法としては、例えば、当該樹脂組成物をポッティングなどにより形成し、加熱処理などにより当該樹脂組成物を硬化させる方法が挙げられる。
また、シリコーン樹脂組成物の硬化物の用途として、蛍光体シート(波長変換シート)が提案されている。蛍光体シートは、半導体発光素子から放射された光の波長を変換する部材である。蛍光体シートの製造方法としては、波長変換材料(蛍光体)とシリコーン樹脂組成物とを混合後、得られた組成物を基材に塗布し、加熱処理により当該組成物を硬化させる方法が挙げられる。
特開2011−202154号公報
しかしながら、特許文献1に記載のシリコーン樹脂組成物は、空気中の水分や当該樹脂組成物中に含まれる触媒によって、保管時にシリコーンレジンとシリコーンオリゴマーとの縮合反応が進行することがあった。これにより、当該樹脂組成物の粘度が上昇し、当該樹脂組成物を基材などにポッティングや塗布することが困難になることがあった。そこで、容易にポッティングすることができる樹脂組成物が望まれていた。
本発明の一態様はこのような事情に鑑みてなされたものであって、容易にポッティングすることができる樹脂組成物を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、下記(A)シリコーンレジンと、下記(B)シリコーンオリゴマーとを含み、40℃の雰囲気下で1週間放置した後の粘度をμ、放置前の粘度をμとしたとき、0.95<μ/μ≦1.3を満たす、樹脂組成物を提供する。
(A)シリコーンレジン:25℃において固体であり、一般式(R(ORSiO(4−m−n)/2で表されるシリコーンレジン。
[一般式中、Rはそれぞれ独立に、置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキル基または置換基を有してもよい炭素数6〜10のアリール基であり、Rは炭素数1〜10のアルキル基または水素原子を表す。Rの少なくとも一部は、水素原子である。また、nは0.7〜1.5を表し、mは0.01〜0.5を表す。]
(B)シリコーンオリゴマー:25℃において液体であり、全ケイ素原子の合計の含有量に対する、T単位ケイ素原子の含有量の割合が、70%以上100%以下であり、反応性末端基として炭素数1〜4のアルコキシ基または水酸基からなる群から選ばれる少なくとも一種を有し、下記(C)を満たすシリコーンオリゴマー。
[ただし、T単位ケイ素原子は、ケイ素原子の4つの結合のうち3つの結合において酸素原子と結合しているケイ素原子を表す。]
(C):(B)の赤外吸収スペクトルにおいて、1105cm−1に対応する吸光度aと、1000cm−1以上1050cm−1未満の範囲に含まれるピークの吸光度bとの比b/a、および(B)の重量平均分子量Mが下記式(1)および下記式(2)を満たす。
b/a>6.66×10−5×M+2.27 …(1)
M>1500 …(2)
本発明の一態様によれば、容易にポッティングすることができる樹脂組成物が提供される。
本実施形態に係るシリコーンオリゴマーの赤外吸収スペクトルの一例である。 本実施例におけるシリコーンオリゴマーの重量平均分子量と、シリコーンオリゴマーについて求められるb/aとの関係を示すグラフの一部である。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内であれば種々に変更して実施することができる。
<樹脂組成物>
本実施形態の樹脂組成物(以下、「本組成物」と言うことがある。)は、シリコーンレジンと、シリコーンオリゴマーと、を含む。本組成物は、本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて種々の材料を含むことができる。
[シリコーンレジン]
本実施形態のシリコーンレジンは、25℃において固体であり、一般式(R(ORSiO(4−m−n)/2で表される。一般式中、Rはそれぞれ独立に、置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキル基または置換基を有してもよい炭素数6〜10のアリール基である。Rは炭素数1〜10のアルキル基または水素原子を表す。当該Rの少なくとも一部は、水素原子である。また、nは0.7〜1.5を表し、mは0.01〜0.5を表す。
上記一般式において、nおよびmが上記範囲内であると、シリコーンレジンを硬化させて得られる硬化物は、硬度が高い(硬さが固い)。また、上記硬化物を特に高出力の半導体発光素子や紫外光を放出する素子に適用した場合に、これらの素子は、耐熱性に優れ、紫外線の照射を受けても劣化が少ないものとなる。
上記Rが炭素数1〜10のアルキル基の場合、当該アルキル基としては、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよく、環状構造を有していてもよい。また、当該アルキル基の炭素数は、炭素数1〜10であり、炭素数1〜6であることが好ましく、例えば炭素数1〜3であることがより好ましい。
上記Rで表される炭素数1〜10のアルキル基は、当該アルキル基を構成する1または2以上の水素原子が、他の官能基で置換されていてもよい。アルキル基の置換基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基などの炭素数6〜10のアリール基、フッ素原子、塩素原子などのハロゲン原子などが挙げられる。
上記Rで表される炭素数1〜10のアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などの無置換のアルキル基、フェニルメチル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基などのアラルキル基が挙げられる。
上記Rが炭素数6〜10のアリール基の場合、当該アリール基を構成する1または2以上の水素原子が、他の官能基で置換されていてもよい。アリール基の置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの炭素数1〜6のアルキル基、フッ素原子、塩素原子などのハロゲン原子などが挙げられる。
上記Rで表される炭素数6〜10のアリール基としては、具体的には、フェニル基、ナフチル基などの無置換のアリール基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基などのアルキルフェニル基のようなアルキルアリール基などが挙げられる。
得られる硬化物の耐熱性が高く、また紫外線を受けても硬化物が劣化しにくいことから、Rは炭素数1〜10のアルキル基であることが好ましく、メチル基であることがより好ましい。このような硬化物は、高出力の半導体発光素子や紫外光を放出する素子に好適に適用できる。
上記Rがアルキル基の場合、当該アルキル基としては、上記Rで例示したものと同じものを挙げることができる。Rは炭素数1〜10のアルキル基であることが好ましく、メチル基、エチル基であることがより好ましい。
また、上記Rのうち少なくとも一部は水素原子である。上記Rで表される水素原子の量は、ケイ素原子の合計量に対して、例えば1.0mol%以上であり、3.0mol%以上であることが好ましく、5.0mol%以上であることがより好ましい。また、水素原子の量は、例えば50.0mol%以下であり、40.0mol%以下であることが好ましく、30.0mol%以下であることがより好ましい。
上記nは、0.8〜1.3が好ましく、0.9〜1.1がより好ましい。また、上記mは、0.1〜0.4が好ましく、0.2〜0.4がより好ましい。
シリコーンレジンの重量平均分子量は、例えば1500以上であり、2000以上であることが好ましく、3000以上であることがより好ましい。また、シリコーンレジンの重量平均分子量は、例えば30000以下であり、20000以下であることが好ましく、15000以下であることがより好ましい。
シリコーンレジンは、工業的に市販されているものを使用してもよいし、当該シリコーンレジンを構成する各繰返し単位に対応し、シロキサン結合を生じ得る官能基を有する有機ケイ素化合物を出発原料として合成してもよい。「シロキサン結合を生じ得る官能基」としては、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を挙げることができる。シリコーンレジンは、このような出発原料を各繰返し単位の存在比に対応した比で加水分解縮合法で反応させることにより合成することができる。
シリコーンレジンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
[シリコーンオリゴマー]
本実施形態のシリコーンオリゴマーとしては、融点もしくは軟化点が25℃以下、すなわち25℃において液体である材料が用いられる。シリコーンオリゴマーは、下記式で表される繰返し単位または末端基を有する。
Figure 2018044155
[ただし、式(A1)、式(A1’)、式(A2)および式(A3)中、Rはそれぞれ独立に、置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキル基または置換基を有してもよい炭素数6〜10のアリール基であり、Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜4のアルコキシ基または水酸基を表す。]
本明細書では、ケイ素原子の4つの結合のうち3つの結合において酸素原子と結合しているケイ素原子を含む繰返し単位を「T単位」という。特に、3個の酸素原子のうち全ての酸素原子が他のケイ素原子と結合している場合、当該繰返し単位を「T3単位」という。また、3個の酸素原子のうち2個の酸素原子が他のケイ素原子と結合している場合、当該繰返し単位を「T2単位」という。さらに、3個の酸素原子のうち1個の酸素原子が他のケイ素原子と結合している場合、当該単位(末端基)を「T1単位」という。つまり、「T単位」というときには、「T1単位」、「T2単位」および「T3単位」を示している。
また、本明細書では、ケイ素原子の4つの結合のうち2つの結合において酸素原子と結合しているケイ素原子を含む繰返し単位を「D単位」という。さらに、ケイ素原子の4つの結合のうち1つの結合において酸素原子と結合しているケイ素原子を含む単位(末端基)を「M単位」という。本実施形態のシリコーンオリゴマーは、このような「D単位」および「M単位」を含んでいてもよい。
上記式(A3)で表される繰返し単位は、他のケイ素原子と結合した酸素原子3個およびRと結合しているケイ素原子を含んでいる。つまり、当該繰返し単位は、Rで表される官能基の種類によらず、すべてT3単位のみである。
上記式(A2)で表される繰返し単位は、他のケイ素原子と結合した酸素原子2個、RおよびRと結合しているケイ素原子を含んでいる。Rが炭素数1〜4のアルコキシ基または水酸基の場合、当該繰返し単位は、T2単位である。つまり、本明細書において上記式(A2)で表される繰返し単位は、T2単位を含んでいる。
上記式(A1)で表される単位(末端基)は、他のケイ素原子と結合した酸素原子1個、Rおよび2個のRと結合しているケイ素原子を含んでいる。Rが炭素数1〜4のアルコキシ基または水酸基の場合、当該単位は、T1単位である。つまり、本明細書において上記式(A1)で表される単位(末端基)は、T1単位を含んでいる。
上記式(A1’)で表される単位(末端基)は、Rおよび2個のRと結合しているケイ素原子を含み、当該ケイ素原子が他の繰返し単位中の酸素原子と結合している。Rが炭素数1〜4のアルコキシ基または水酸基の場合、当該単位は、T1単位である。つまり、本明細書において上記式(A1’)で表される単位(末端基)は、T1単位を含んでいる。
上記式(A1)および式(A1’)で表される単位(末端基)は、オルガノポリシロキサン鎖の末端を構成している。また、上記式(A3)で表される繰返し単位は、分岐鎖構造を構成している。つまり、上記式(A3)で表される繰返し単位は、樹脂の網目構造や環構造の一部を形成している。
上記式(A1)および式(A1’)で表される単位(末端基)におけるRで表される官能基は、炭素数1〜4のアルコキシ基または水酸基である。すなわち、シリコーンオリゴマーは、反応性末端基として炭素数1〜4のアルコキシ基および水酸基からなる群から選ばれる少なくとも一種を有する。反応性末端基の種類は、赤外吸収スペクトル測定により確認することができる。
さらに、以下の説明においては、「T単位」に含まれるケイ素原子のことを「T単位ケイ素原子」と称する。換言すると、T単位ケイ素原子は、ケイ素原子の4つの結合のうち3つの結合において酸素原子と結合しているケイ素原子を表す。
同様に、「T3単位」に含まれるケイ素原子のことを「T3ケイ素原子」と称する。
同様に、「T2単位」に含まれるケイ素原子のことを「T2ケイ素原子」と称する。
同様に、「T1単位」に含まれるケイ素原子のことを「T1ケイ素原子」と称する。
本実施形態で用いられるシリコーンオリゴマーにおいて、全ケイ素原子の合計の含有量に対する、T単位ケイ素原子の含有量の割合が、70%以上100%以下である。T単位ケイ素原子の含有量の割合は、全ケイ素原子の合計の含有量に対して80%以上100%以下であることが好ましく、90%以上100%以下であることがより好ましく、95%以上100%以下であることがさらに好ましい。98%以上100%以下であることがとりわけ好ましい。
本明細書において、T単位ケイ素原子の含有量は29Si−NMR測定において求められる全ケイ素原子のシグナルの合計の面積で、T単位ケイ素原子として帰属されるシグナルの面積を除することで求めることができる。
上記Rが炭素数1〜10のアルキル基の場合、当該アルキル基としては、上記Rで例示したものと同じものを挙げることができる。また、上記Rが炭素数6〜10のアリール基の場合、当該アルキル基としては、上記Rで例示したものと同じものを挙げることができる。得られる硬化物の耐熱性が高く、また紫外線の照射を受けても硬化物の劣化が少ないことから、Rは炭素数1〜10のアルキル基であることが好ましい。これにより、硬化物を高出力の半導体発光素子や紫外光を放出する素子に好適に適用できる。
上記Rが炭素数1〜4のアルコキシ基の場合、当該アルコキシ基としては、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよく、環状構造を有していてもよい。なかでも、Rで表される炭素数1〜4のアルコキシ基としては、直鎖状または分岐鎖状のアルコキシ基が好ましく、直鎖状のアルコキシ基がより好ましい。
上記Rで表される炭素数1〜4のアルコキシ基としては、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
本実施形態で用いられるシリコーンオリゴマーは、全T単位ケイ素原子の合計の含有量に対する、T3ケイ素原子の含有量の割合が、0.3〜0.6であることが好ましい。シリコーンオリゴマー中の各ケイ素原子の存在比は、シリコーンオリゴマーの各繰返し単位の存在比を適宜調整することによって調整できる。T3ケイ素原子の存在比が上記範囲内であれば、T2ケイ素原子の存在比およびT1ケイ素原子の存在比については特に限定されない。
シリコーンオリゴマーは、T3ケイ素原子の存在比が比較的低いため、分岐鎖構造が少なく、直鎖状や環状の分子を多く含む。シリコーンオリゴマーとしては、直鎖状の分子を多く含む樹脂であるほうが好ましい。
シリコーンオリゴマー中の分岐鎖構造および直鎖状の分子の存在比率は、シリコーンオリゴマーについて赤外吸収スペクトルを測定することにより求めることができる。具体的には、分岐鎖構造および直鎖状の分子にそれぞれ含まれるSi−O−Si結合に帰属される赤外吸収スペクトルのピーク強度(吸光度)から求めることができる。
図1は、本実施形態に係るシリコーンオリゴマーの赤外吸収スペクトルの一例である。
図1に示すように、赤外吸収スペクトル測定において、直鎖状の分子に含まれるSi−O−Si結合は、1000cm−1以上1050cm−1未満の範囲にピークが現れる。一方、分岐鎖構造に含まれるSi−O−Si結合は、1050cm−1以上1150cm−1以下の範囲にピークもしくはショルダーが現れる。しかし、このピークもしくはショルダーは、上記直鎖状の分子に含まれるSi−O−Si結合由来のピークに紛れて確認できないことがある。そこで、本実施形態では、分岐鎖構造に含まれるSi−O−Si結合由来のピークについて、1105cm−1に対応する吸光度を用いることとした。
ここで、1105cm−1に対応する吸光度aとし、直鎖状の分子に含まれるSi−O−Si結合由来のピーク位置1000cm−1以上1050cm−1未満の範囲における吸光度bとする。このとき、シリコーンオリゴマー中の分岐鎖構造に対する直鎖状の分子の存在比率は、上記2つの吸光度の比b/aで表すことができる。当該b/aの値が大きいほど、シリコーンオリゴマー中の分岐鎖構造に対する直鎖状の分子の存在比率が大きいことを意味する。シリコーンオリゴマー中の直鎖状の分子の存在比率が大きいと、シリコーンレジンとシリコーンオリゴマーとの縮合反応が生じる場合においても、本組成物の流動性が低下しにくい。
本実施形態のシリコーンオリゴマーは、上記b/aの値と、当該シリコーンオリゴマーの重量平均分子量(式中、「M」と表す。)とが、式(1)および式(2)を満たす。
b/a>6.66×10−5×M+2.27 …(1)
M>1500…(2)
なお、赤外吸収スペクトルにおいて、目的のピークと、他の結合種に帰属されるピークとが重なっている場合には、公知のデータ解析装置を用いて、ピーク分離などの処理を行ってから目的のピークにおける吸光度を読み取ることとした。データ解析装置として、例えば、赤外吸収スペクトルを測定する赤外分光光度計に付属したものを用いることができる。
本実施形態の樹脂組成物の赤外吸収スペクトル測定は以下の条件で行う。
[条件]
装置名 :VARIAN社製 670
アタッチメント :GOLDEN GATE ダイアモンドATR
測定波長 :4000〜700cm−1
分解能 :4cm−1
バックグラウンド測定:大気
積算回数 :32回
同時に、本組成物を40℃の雰囲気下で1週間放置した後の粘度をμ、放置前の粘度をμとしたとき、0.95<μ/μ≦1.3を満たす。本組成物は、0.98≦μ/μ≦1.2を満たすことが好ましく、0.98≦μ/μ≦1.15を満たすことがより好ましい。
つまり、b/aおよびMが式(1)および式(2)を満たすシリコーンオリゴマーを選択し、かつ、μ/μが上記の範囲内であるとき、樹脂組成物は容易にポッティングすることができる。
本実施形態の樹脂組成物の粘度は、以下の条件で測定される値を採用した。
[樹脂組成物の粘度測定]
装置名 :LVDV−II+Pro(ブルックフィールド社製)
測定温度 :25.0℃
スピンドル :CPE−40
サンプル量 :0.5mL
ローター回転速度:0.6rpm
本実施形態で用いられるシリコーンオリゴマーの重量平均分子量は1500超10000以下である。シリコーンオリゴマーの重量平均分子量が1500より大きいと、当該シリコーンオリゴマーがシリコーンレジン同士の間に入り、シリコーンレジン中の反応基同士が接触する機会を少なくすることができる。これにより、本組成物中においてシリコーンレジン同士の縮合反応が起こりにくくなる。
また、シリコーンオリゴマーの重量平均分子量が1500より大きいと、上記Rで表されるアルコキシ基または水酸基といった反応性末端基の数が少ないので、シリコーンレジンとシリコーンオリゴマーとの縮合反応も起こりにくくなる。
このため、上述した縮合反応によって本組成物中の樹脂成分(シリコーンレジンおよびシリコーンオリゴマー)の重量平均分子量が増大するのを抑制することができるので、本組成物の粘度上昇を抑えることができる。
一方、シリコーンオリゴマーの重量平均分子量が10000以下であると、シリコーンレジンとシリコーンオリゴマーとの縮合反応が起こる場合においても、本組成物中の樹脂成分の重量平均分子量が急激に増大しにくいため、本組成物の粘度上昇を抑えることができる。
本実施形態で用いられるシリコーンオリゴマーの重量平均分子量は2000以上8000以下が好ましく、2000以上6000以下がさらに好ましい。
本明細書において、シリコーンオリゴマーの重量平均分子量は、一般的にゲルパーメーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定した値を用いることができる。具体的には、樹脂(シリコーンオリゴマー)を可溶性の溶媒に溶かした後、細孔(ポア)が数多く存在する充てん剤を用いたカラム内に移動相溶液と共に通液し、カラム内で分子量の大小によって分離させ、それを示差屈折率計やUV計、粘度計、光散乱検出器などを検出器として用いて検出する。実際にはGPC専用装置が広く市販されており、標準ポリスチレン換算によって測定することが一般的であり、本発明における重量平均分子量は、この標準ポリスチレン換算によって測定されたものである。
シリコーンオリゴマーの重量平均分子量は以下の条件で測定できる。
[条件]
装置名 :東ソー社製 HLC−8120
カラム :TSKguardcolumnHXL−L+TSKgel MultiporeHXL−M×3
流量 :1.0mL/min
検出条件 : RI(ポラリティー−)
濃度 :100mg+5mL(THF)
注入量 : 200μL
カラム温度: 40℃
溶離液 : THF
シリコーンレジン100質量部に対するシリコーンオリゴマーの含有量は、例えば25質量部以上400質量部以下であることが好ましく、15質量部以上200質量部以下であることがより好ましい。
このようなシリコーンオリゴマーは、工業的に市販されているものを使用してもよいし、当該シリコーンオリゴマーを構成する各繰返し単位に対応し、シロキサン結合を生じ得る官能基を有する有機ケイ素化合物を出発原料として合成してもよい。「シロキサン結合を生じ得る官能基」としては、上記と同様である。シリコーンオリゴマーは、酸存在下で上記有機ケイ素化合物を加水分解させ、これを脱水縮合させることによって得ることができる。
有機ケイ素化合物としては、例えばメチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ジメトキシジメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、メトキシトリメチルシラン、トリメチルエトキシシラン、エトキシトリエチルシランなどが挙げられる。
具体的には、第1段階として、有機溶媒、水および酸触媒の混合溶液を、上記有機ケイ素化合物が入った容器に滴下する。第2段階として、第1段階で得られた溶液を加熱撹拌して、脱水縮合させる。第3段階として、第2段階で得られた反応混合物から、酸触媒、副生成物および有機溶媒を低減して、シリコーンオリゴマーを得る。
第1段階の滴下温度は、−20℃以上20℃以下であることが好ましい。滴下温度が20℃以下であることにより、反応速度が遅くなり、シリコーンオリゴマー中の分岐鎖構造に対する直鎖状の分子の存在比率を大きくすることができる。1段階において上記混合溶液の滴下後は、さらに、10分以上3時間以下保温することが好ましい。
有機ケイ素化合物1.0モルに対する水の配合量は、1.0モル以上1.2モル以下であることが好ましい。
本実施形態で用いられる酸触媒としては、例えば塩酸などが挙げられる。有機ケイ素化合物1.0モルに対する酸触媒の使用量は、0.001モル以上0.005モル以下であることが好ましい。酸触媒の使用量が0.005モル以下であることにより、シリコーンオリゴマーの分子量の増大を抑制することができる。
本実施形態で用いられる有機溶媒としては、例えばメタノールなどの水と混和する溶媒が挙げられる。
第2段階の脱水縮合の反応温度は、50℃以上80℃以下であることが好ましい。第2段階の脱水縮合は、有機溶媒の還流温度に達した後、さらに、3時間以上30時間以下保温することが好ましい。
第3段階では、まず、第2段階で得られた反応混合物から、未反応の酸触媒および副生成物を濾過、抽出、遠心分離などで低減することにより、シリコーンオリゴマーが有機溶媒に溶解してなる溶液が得られる。次いで、この溶液から、減圧もしくは加圧下で、有機溶媒を低減することにより、シリコーンオリゴマーが得られる。
シリコーンオリゴマーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。シリコーンオリゴマーを2種以上用いる場合は、少なくとも1種が上記の条件を満たす。
[その他の材料]
本組成物中は、本発明の効果を損なわない限り、さらに、波長変換材料、溶媒、改質用シリコーン、シランカップリング剤、無機粒子を含んでもよい。
(波長変換材料)
本組成物の硬化物は、硬化物中に波長変換材料が分散されたものを封止材に適用することで、半導体発光素子から放たれた光を、それとは異なる波長の光に変換する波長変換部材として使用することができる。
本組成物における波長変換材料の含有量は、特に限定されず、所望の性能によって適宜調製すればよいが、シリコーンレジンとシリコーンオリゴマーとの合計量100質量部に対して5質量部以上1000質量部以下であることが好ましく、50質量部以上900質量部以下がより好ましく、100質量部以上800質量部以下が特に好ましい。また、これらの波長変換材料は1種類のみを単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
波長変換材料の中央粒径は、特に限定されないが、例えば100nm以上であり、2μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがより好ましい。また、波長変換材料の中央粒径は、100μm以下であり、50μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましい。
波長変換材料は、本組成物中で沈降しやすいため、予め本組成物中に含まれる他の材料を混合させておき、その後波長変換材料を混合することが、波長変換材料の沈降をより抑制するためには有効である。
本実施形態で用いてもよい波長変換材料としては、その組成や種類について特に制限されないが、例えば、蛍光体が挙げられる。蛍光体としては、波長570nmから700nmの範囲で蛍光を発する赤色蛍光体、530nmから620nmの範囲で蛍光を発する黄色蛍光体、490nmから570nmの範囲で蛍光を発する緑色蛍光体、420nmから480nmの範囲で蛍光を発する青色蛍光体などが挙げられる。
(赤色蛍光体)
赤色蛍光体としては、例えば、赤色破断面を有する破断粒子から構成され、赤色領域の発光を行なう(Mg,Ca,Sr,Ba)Si:Euで表わされるユウロピウム付活アルカリ土類シリコンナイトライド系蛍光体、規則的な結晶成長形状としてほぼ球形状を有する成長粒子から構成され、赤色領域の発光を行なう(Y,La,Gd,Lu)S:Euで表わされるユウロピウム付活希土類オキシカルコゲナイド系蛍光体などが挙げられる。
さらに、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、W、およびMoよりなる群から選ばれる少なくも1種の元素を含有する酸窒化物または酸硫化物もしくはその両方を含有する蛍光体であって、Al元素の一部または全てがGa元素で置換されたアルファサイアロン構造をもつ酸窒化物を含有する蛍光体も、本実施形態において用いることができる。なお、これらは酸窒化物または酸硫化物もしくはその両方を含有する蛍光体である。
また、そのほか、赤色蛍光体としては、(La,Y)S:EuなどのEu付活酸硫化物蛍光体、Y(V,P)O:Eu、Y:EuなどのEu付活酸化物蛍光体、(Ba,Sr,Ca,Mg)SiO:Eu,Mn、(Ba,Mg)SiO:Eu,MnなどのEu,Mn付活珪酸塩蛍光体、(Ca,Sr)S:EuなどのEu付活硫化物蛍光体、YAlO:EuなどのEu付活アルミン酸塩蛍光体、LiY(SiO:Eu、Ca(SiO:Eu、(Sr,Ba,Ca)SiO:Eu、SrBaSiO:EuなどのEu付活珪酸塩蛍光体、(Y,Gd)Al12:Ce、(Tb,Gd)Al12:CeなどのCe付活アルミン酸塩蛍光体、(Ca,Sr,Ba)Si:Eu、(Mg,Ca,Sr,Ba)SiN:Eu、(Mg,Ca,Sr,Ba)AlSiN:EuなどのEu付活窒化物蛍光体、(Mg,Ca,Sr,Ba)AlSiN:CeなどのCe付活窒化物蛍光体、(Sr,Ca,Ba,Mg)10(POCl:Eu,MnなどのEu,Mn付活ハロリン酸塩蛍光体、(BaMg)Si:Eu,Mn、(Ba,Sr,Ca,Mg)(Zn,Mg)Si:Eu,MnなどのEu,Mn付活珪酸塩蛍光体、3.5MgO・0.5MgF・GeO:MnなどのMn付活ゲルマン酸塩蛍光体、Eu付活αサイアロンなどのEu付活酸窒化物蛍光体、(Gd,Y,Lu,La):Eu,BiなどのEu,Bi付活酸化物蛍光体、(Gd,Y,Lu,La)S:Eu,BiなどのEu,Bi付活酸硫化物蛍光体、(Gd,Y,Lu,La)VO:Eu,BiなどのEu,Bi付活バナジン酸塩蛍光体、SrY:Eu,CeなどのEu,Ce付活硫化物蛍光体、CaLa:CeなどのCe付活硫化物蛍光体、(Ba,Sr,Ca)MgP:Eu,Mn、(Sr,Ca,Ba,Mg,Zn):Eu,MnなどのEu,Mn付活リン酸塩蛍光体、(Y,Lu)WO:Eu,MoなどのEu,Mo付活タングステン酸塩蛍光体、(Ba,Sr,Ca)Si:Eu,Ce(ただし、x、y、zは、1以上の整数)などのEu,Ce付活窒化物蛍光体、(Ca,Sr,Ba,Mg)10(PO(F,Cl,Br,OH):Eu,MnなどのEu,Mn付活ハロリン酸塩蛍光体、((Y,Lu,Gd,Tb)1−xScCe(Ca,Mg)1−r(Mg,Zn)2+rSiz−qGe12+δなどのCe付活珪酸塩蛍光体などを用いることも可能である。
赤色蛍光体としては、β−ジケトネート、β−ジケトン、芳香族カルボン酸、または、ブレンステッド酸などのアニオンを配位子とする希土類元素イオン錯体からなる赤色有機蛍光体、ペリレン系顔料(例えば、ジベンゾ{[f,f’]−4,4’,7,7’−テトラフェニル}ジインデノ[1,2,3−cd:1’,2’,3’−lm]ペリレン)、アントラキノン系顔料、レーキ系顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アントラセン系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、フタロシアニン系顔料、トリフェニルメタン系塩基性染料、インダンスロン系顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、ジオキサジン系顔料を用いることも可能である。
また、赤色蛍光体のうち、ピーク波長が580nm以上、好ましくは590nm以上、また、620nm以下、好ましくは610nm以下の範囲内にあるものは、橙色蛍光体として好適に用いることができる。このような橙色蛍光体の例としては、(Sr,Ba)SiO:Eu、(Sr,Mg)PO:Sn2+、SrCaAlSiN:Euなどが挙げられる。
(黄色蛍光体)
黄色蛍光体としては、例えば、各種の酸化物系、窒化物系、酸窒化物系、硫化物系、酸硫化物系などの蛍光体が挙げられる。特に、RE12:Ce(ここで、REは、Y,Tb,Gd,Lu,Smの少なくとも1種類の元素を表し、Mは、Al,Ga,Scの少なくとも1種類の元素を表す。)やM 12:Ce(ここで、Mは2価の金属元素、Mは3価の金属元素、Mは4価の金属元素)などで表されるガーネット構造を有するガーネット系蛍光体、AE:Eu(ここで、AEは、Ba,Sr,Ca,Mg,Znの少なくとも1種類の元素を表し、Mは、Si,Geの少なくとも1種類の元素を表す。)などで表されるオルソシリケート系蛍光体、これらの系の蛍光体の構成元素の酸素の一部を窒素で置換した酸窒化物系蛍光体、AEAlSiN:Ce(ここで、AEは、Ba,Sr,Ca,Mg,Znの少なくとも1種類の元素を表す。)などのCaAlSiN構造を有する窒化物系蛍光体などのCeで付活した蛍光体などが挙げられる。
また、そのほか、黄色蛍光体としては、CaGa:Eu(Ca,Sr)Ga:Eu、(Ca,Sr)(Ga,Al):Euなどの硫化物系蛍光体、Cax(Si,Al)12(O,N)16:EuなどのSiAlON構造を有する酸窒化物系蛍光体などのEuで付活した蛍光体を用いることも可能である。
(緑色蛍光体)
緑色蛍光体としては、例えば、破断面を有する破断粒子から構成され、緑色領域の発光を行なう(Mg,Ca,Sr,Ba)Si:Euで表わされるユウロピウム付活アルカリ土類シリコンオキシナイトライド系蛍光体、破断面を有する破断粒子から構成され、緑色領域の発光を行なう(Ba,Ca,Sr,Mg)SiO:Euで表わされるユウロピウム付活アルカリ土類シリケート系蛍光体などが挙げられる。
また、そのほか、緑色蛍光体としては、SrAl1425:Eu、(Ba,Sr,Ca)Al:EuなどのEu付活アルミン酸塩蛍光体、(Sr,Ba)AlSi:Eu、(Ba,Mg)SiO:Eu、(Ba,Sr,Ca,Mg)SiO:Eu、(Ba,Sr,Ca)(Mg,Zn)Si:EuなどのEu付活珪酸塩蛍光体、YSiO:Ce,TbなどのCe,Tb付活珪酸塩蛍光体、Sr−Sr:EuなどのEu付活硼酸リン酸塩蛍光体、SrSi−2SrCl:EuなどのEu付活ハロ珪酸塩蛍光体、ZnSiO:MnなどのMn付活珪酸塩蛍光体、CeMgAl1119:Tb、YAl12:TbなどのTb付活アルミン酸塩蛍光体、Ca(SiO:Tb、LaGaSiO14:TbなどのTb付活珪酸塩蛍光体、(Sr,Ba,Ca)Ga:Eu,Tb,SmなどのEu,Tb,Sm付活チオガレート蛍光体、Y(Al,Ga)12:Ce、(Y,Ga,Tb,La,Sm,Pr,Lu)(Al,Ga)12:CeなどのCe付活アルミン酸塩蛍光体、CaScSi12:Ce、Ca(Sc,Mg,Na,Li)Si12:CeなどのCe付活珪酸塩蛍光体、CaSc:CeなどのCe付活酸化物蛍光体、SrSi:Eu、(Sr,Ba,Ca)Si:Eu、Eu付活βサイアロン、Eu付活αサイアロンなどのEu付活酸窒化物蛍光体、BaMgAl1017:Eu,MnなどのEu,Mn付活アルミン酸塩蛍光体、SrAl:EuなどのEu付活アルミン酸塩蛍光体、(La,Gd,Y)S:TbなどのTb付活酸硫化物蛍光体、LaPO:Ce,TbなどのCe,Tb付活リン酸塩蛍光体、ZnS:Cu,Al、ZnS:Cu,Au,Alなどの硫化物蛍光体、(Y,Ga,Lu,Sc,La)BO:Ce,Tb、NaGd:Ce,Tb、(Ba,Sr)(Ca,Mg,Zn)B:K,Ce,TbなどのCe,Tb付活硼酸塩蛍光体、CaMg(SiOCl:Eu,MnなどのEu,Mn付活ハロ珪酸塩蛍光体、(Sr,Ca,Ba)(Al,Ga,In):EuなどのEu付活チオアルミネート蛍光体やチオガレート蛍光体、(Ca,Sr)(Mg,Zn)(SiOCl:Eu,MnなどのEu,Mn付活ハロ珪酸塩蛍光体などを用いることも可能である。
また、緑色蛍光体としては、ピリジン−フタルイミド縮合誘導体、ベンゾオキサジノン系、キナゾリノン系、クマリン系、キノフタロン系、ナルタル酸イミド系などの蛍光色素、ヘキシルサリチレートを配位子として有するテルビウム錯体等の有機蛍光体を用いることも可能である。
(青色蛍光体)
青色蛍光体としては、規則的な結晶成長形状としてほぼ六角形状を有する成長粒子から構成され、青色領域の発光を行なうBaMgAl1017:Euで表わされるユウロピウム付活バリウムマグネシウムアルミネート系蛍光体、規則的な結晶成長形状としてほぼ球形状を有する成長粒子から構成され、青色領域の発光を行なう(Ca,Sr,Ba)(POCl:Euで表わされるユウロピウム付活ハロリン酸カルシウム系蛍光体、規則的な結晶成長形状としてほぼ立方体形状を有する成長粒子から構成され、青色領域の発光を行なう(Ca,Sr,Ba)Cl:Euで表わされるユウロピウム付活アルカリ土類クロロボレート系蛍光体、破断面を有する破断粒子から構成され、青緑色領域の発光を行なう(Sr,Ca,Ba)Al:Euまたは(Sr,Ca,Ba)Al4O25:Euで表わされるユウロピウム付活アルカリ土類アルミネート系蛍光体などが挙げられる。
また、そのほか、青色蛍光体としては、Sr:SnなどのSn付活リン酸塩蛍光体、SrAl1425:Eu、BaMgAl1017:Eu、BaAl13:EuなどのEu付活アルミン酸塩蛍光体、SrGa:Ce、CaGa:CeなどのCe付活チオガレート蛍光体、(Ba,Sr,Ca)MgAl1017:Eu、BaMgAl1017:Eu,Tb,SmなどのEu付活アルミン酸塩蛍光体、(Ba,Sr,Ca)MgAl1017:Eu,MnなどのEu,Mn付活アルミン酸塩蛍光体、(Sr,Ca,Ba,Mg)10(POCl:Eu、(Ba,Sr,Ca)(PO(Cl,F,Br,OH):Eu,Mn,SbなどのEu付活ハロリン酸塩蛍光体、BaAlSi:Eu、(Sr,Ba)MgSi:EuなどのEu付活珪酸塩蛍光体、Sr:EuなどのEu付活リン酸塩蛍光体、ZnS:Ag、ZnS:Ag,Alなどの硫化物蛍光体、YSiO:CeなどのCe付活珪酸塩蛍光体、CaWOなどのタングステン酸塩蛍光体、(Ba,Sr,Ca)BPO:Eu,Mn、(Sr,Ca)10(PO・nB:Eu、2SrO・0.84P・0.16B:EuなどのEu,Mn付活硼酸リン酸塩蛍光体、SrSi・2SrCl:EuなどのEu付活ハロ珪酸塩蛍光体などを用いることも可能である。
また、青色蛍光体としては、例えば、ナフタル酸イミド系、ベンゾオキサゾール系、スチリル系、クマリン系、ピラリゾン系、トリアゾール系化合物の蛍光色素、ツリウム錯体等の有機蛍光体などを用いることも可能である。
(溶媒)
本実施形態で用いられる溶媒としては、シリコーン樹脂およびオリゴマーを溶解させることができる限り特に限定されない。シリコーン樹脂とオリゴマーとをより均一に混合させることができ、かつ、本組成物の安定性を向上させる観点から、沸点の異なる2種類以上の溶媒を用いてもよい。
具体的には、まず、沸点が低い方の溶媒(以下、溶媒P)中にシリコーン樹脂を投入し、溶媒Pの沸点付近の温度まで加熱し攪拌させることによって溶解させる。次いで、オリゴマーを投入し、同様にして混合溶解させる。その後、溶媒Pよりも沸点が高い溶媒(以下、溶媒Q)を投入し、溶媒Pの濃度が1質量%以下になるまで加熱することによって、溶媒Pから溶媒Qへの溶媒置換を行うことができる。その際、より効率的に溶媒置換を行う手段として、容器内を減圧にした状態で加熱することもできる。
このような処理を行うことにより、シリコーン樹脂やオリゴマーに含まれる他の溶媒や水などが溶媒置換を行うことで同伴して除去することが出来、本組成物の安定性に有効である。
溶媒Pとしては、沸点が100℃未満の有機溶媒が好ましい。具体的には、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコールなどのアルコール系溶媒;ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、ベンゼンなどの炭化水素系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピルなどの酢酸エステル系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒が好ましい。
なかでも、溶媒Pとしては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコールなどのアルコール系溶媒がより好ましい。
溶媒Qとしては、沸点が100℃以上の有機溶媒が好ましい。具体的には、グリコールエーテル溶媒、またはグリコールエステル溶媒などが好ましい。
グリコールエーテル溶媒の具体例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノエチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノエチルヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノベンジルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノベンジルエーテルなどが挙げられる。
グリコールエステル溶媒の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノヘキシルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルヘキシルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールモノベンジルエーテルアセテートなどが挙げられる。
なかでも、溶媒Qとしては、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテートがより好ましい。
溶媒の使用量としては、シリコーンレジンとシリコーンオリゴマーとの合計量100質量部に対して、0質量部以上70質量部以下が好ましい。
(改質用シリコーン)
本組成物は、さらにシリコーン樹脂およびオリゴマーとは異なるシリコーン化合物として改質用シリコーンを含んでもよい。
本実施形態で用いてもよい改質用シリコーンとしては、工業的に市販されている一般的なシリコーン化合物を挙げることができる。例えば、改質用シリコーンとして両末端シラノールポリジアルキルシロキサンを加えることにより、得られる硬化物に柔軟性を付与することができる。
(シランカップリング剤)
本実施形態で用いられるシランカップリング剤としては、ビニル基、エポキシ基、スチリル基、メタクリル基、アクリル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、スルフィド基及びイソシアネート基からなる群から選ばれる少なくとも一つ以上を有するシランカップリング剤が好ましい。なかでも、シランカップリング剤としては、エポキシ基またはメルカプト基を含むカップリング剤が好ましい。
具体的には、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランが好ましい。
(無機粒子)
本組成物は以下の<1>〜<5>のいずれかの効果を得ることを目的として、無機粒子を含んでもよい。
<1>本組成物の硬化物に光散乱物質として無機粒子を混入し、半導体発光素子の光を散乱させることにより、波長変換材料に当たる半導体発光素子の光量を増加させ、波長変換効率を向上させると共に、半導体発光素子から外部に放出される光の指向角を広げる。
<2>本組成物の硬化物に結合剤として無機粒子を配合することにより、クラックの発生を防止する。
<3>本組成物に、粘度調整剤として無機粒子を配合することにより、当該組成物の粘度を高くする。
<4>本組成物の硬化物に無機粒子を配合することにより、その収縮を低減する。
<5>本組成物の硬化物に無機粒子を配合することにより、その屈折率を調整して、光取り出し効率を向上させる。
無機粒子の具体例としては、ケイ素、チタン、ジルコニア、アルミニウム、鉄、亜鉛などの酸化物、カーボンブラック、チタン酸バリウム、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウムなどが好ましい。なかでも、無機粒子としては、ケイ素、チタン、ジルコニア、アルミニウムなどの酸化物がより好ましい。
無機粒子の形状としては、略球状、板状、柱状、針状、ウィスカー状、繊維状が挙げられ、これらのいずれでもよい。より均一な樹脂組成物が得られることから、無機粒子の形状は略球状であることが好ましい。
無機粒子は、1種類のみであってもよく、2種類以上であってもよいが、粒子の大きさについては2種類以上の粒径の無機粒子を含むことが好ましい。具体的には、一次粒子の平均粒子径が100nm以上500nm以下である無機粒子と、同じく一次粒子の平均粒子径が100nm未満である無機粒子の少なくとも2種類を含むことがより好ましい。一次粒子の平均粒径が異なる2種類以上の無機粒子を含むことにより、光の散乱による波長変換材料の励起効率がより向上し、かつ、波長変換材料の沈降抑制に効果を発揮することができる。
ここで一次粒子の平均粒子径は、電子顕微鏡などにより直接粒子を観察する画像イメージング法などにより求めることができる。具体的には、まず、測定対象となる無機粒子を任意の溶媒に、超音波などを照射して充分に分散させた液をスライドガラスなどに滴下乾燥させたものを用意する。また、接着テープの接着面に直接無機粒子を振りかけるなどにより付着させたものを用意してもよい。次に、走査型電子顕微鏡(SEM)または透過型電子顕微鏡(TEM)などにより直接粒子を観察し、その形状から寸法を割り出すことによって一次粒子の平均粒子径が得られる。
(その他の添加剤)
本組成物は、本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて上述の材料以外の添加剤などを含んでもよい。添加剤の具体例としては、分散剤、レベリング剤、消泡剤などが挙げられる。ただし、その他の添加物の含有量は、シリコーンレジンとシリコーンオリゴマーとの合計量100質量部に対して、5質量部以下であることが好ましい。
なお、本組成物を封止材として使用する前に、硬化用触媒を添加してもよい。
本実施形態で用いられる硬化用触媒としては、シリコーン樹脂とオリゴマーとの架橋反応を促進し得るものであれば特に制限はない。シリコーン樹脂およびオリゴマーにおける官能基(上記R)が、アルコキシ基や水酸基である場合は、加水分解縮合反応を促進するため、硬化用触媒として、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、クエン酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸、コハク酸などの有機酸を用いることができる。
また、硬化用触媒として酸性化合物だけではなく、アルカリ性の化合物を用いることも可能である。具体的には、水酸化アンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウムなどを用いることができる。
さらに、硬化用触媒として有機金属化合物触媒を用いることもできる。有機金属化合物触媒としては、アルミニウム、ジルコニウム、スズ、チタン、亜鉛を含むものなどが挙げられる。
具体的には、ジルコニウムを含有する有機金属化合物触媒の例としては、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムトリブトキシアセチルアセトネート、ジルコニウムジブトキシジアセチルアセトネート、ジルコニウムテトラノルマルプロポキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシド、ジルコニウムテトラノルマルブトキシド、ジルコニウムアシレート、ジルコニウムトリブトキシステアレートなどが挙げられる。
チタンを含有する有機金属化合物触媒の例としては、チタニウムテトライソプロポキシド、チタニウムテトラノルマルブトキシド、プチルチタネートダイマー、テトラオクチルチタネート、チタンアセチルアセトナート、チタンオクチレングリコレート、チタンエチルアセトアセテートなどが挙げられる。
亜鉛を含有する有機金属化合物触媒の例としては、亜鉛トリアセチルアセトネートなどが挙げられる。
スズを含有する有機金属化合物触媒の例としては、テトラブチルスズ、モノブチルスズトリクロライド、ジブチルスズジクロライド、ジブチルスズオキサイド、テトラオクチルスズ、ジオクチルスズジクロライド、ジオクチルスズオキサイド、テトラメチルスズ、ジブチルスズラウレート、ジオクチルスズラウレート、ビス(2−エチルヘキサノエート)スズ、ビス(ネオデカノエート)スズ、ジ−n−ブチルビス(エチルへキシルマレート)スズ、ジ−ノルマルブチルビス(2,4−ペンタンジオネート)スズ、ジ−ノルマルブチルブトキシクロロスズ、ジ−ノルマルブチルジアセトキシスズ、ジ−ノルマルブチルジラウリル酸スズ、ジメチルジネオデカノエートスズなどが挙げられる。
アルミニウムを含有する有機金属化合物触媒の例としては、アルミニウムトリアセチルアセテート、アルミニウムトリイソプロポキシドなどが挙げられる。
硬化用触媒は、所定の濃度で添加するために、水、有機溶媒、または本組成物に馴染みやすいシリコーン系モノマーやアルコキシシランオリゴマーなどにより希釈した状態で本組成物に添加することができる。
硬化用触媒の含有量は、硬化反応時の加熱温度、反応時間、触媒の種類などを考慮して、適宜調整することができる。本組成物100質量部に対する、硬化用触媒の含有量は0.01質量部以上20質量部以下であることが好ましく、0.01質量部以上10質量部以下であることがより好ましい。
以上のような構成の樹脂組成物によれば、容易にポッティングすることができる樹脂組成物が得られる。
<封止材>
本組成物を封止材として用いる場合、当該組成物を硬化させるための条件としては、例えば40℃〜250℃で5分間〜6時間、加熱する方法が挙げられる。例えば、本組成物に上記硬化用触媒を加えた後、250℃以下の温度の雰囲気内に0.5時間〜15時間放置することによって硬化させてもよく、40℃〜200℃の温度の雰囲気内に0.5時間〜15時間放置することによって硬化させてもよい。また、硬化の際には、本組成物中に存在する溶媒や水を低減し、シリコーンレジンとシリコーンオリゴマーとの縮合反応速度を制御するために、例えば、40℃〜60℃で5分間〜30分間、次いで60℃〜100℃で10分間〜60分間、その後140℃〜200℃で30分間〜5時間というように、段階的に硬化させてもよい。
本組成物を硬化させて得られる封止材は、硬度が高く、耐熱性に優れ、紫外線の照射を受けても劣化が少ないものとなる。
<波長変換シート>
[波長変換シートの構成]
本実施形態の波長変換シートは、少なくとも上記シリコーンレジンと、上記シリコーンオリゴマーと、波長変換材料とを含む組成物を硬化させてなるシートである。また、波長変換シートは、必要に応じて、さらにその他の成分を含んでいてもよい。
本実施形態で用いられる波長変換材料の種類としては、上述したものを用いることができる。波長変換材料の含有量については、特に制限されないが、半導体発光素子から放たれた光の波長変換効率を高める観点から、シリコーンレジン、およびシリコーンオリゴマーの合計の含有量を100質量部としたとき、40質量部以上であることが好ましく、60質量部以上であることがより好ましい。波長変換材料の含有量の上限は特に規定されないが、波長変換シートを作製しやすいという観点から、シリコーンレジン、シリコーンオリゴマーおよび硬化用触媒の合計の含有量を100質量部としたとき、2000質量部以下であることが好ましく、1000質量部以下であることがより好ましい。
波長変換シートの膜厚は、波長変換材料の含有量と、所望の光学特性から適宜調整することができる。波長変換シートの膜厚は、作業性の観点から、1μm以上あることが好ましく、10μm以上であることがより好ましい。一方、波長変換シートの光学特性や放熱性を高める観点から、波長変換シートの膜厚は1000μm以下であることが好ましく、500μm以下であることがより好ましく、200μm以下であることがさらに好ましい。波長変換シートの膜厚を1000μm以下にすることによって、樹脂成分や波長変換材料による光吸収や光散乱を低減することができるので、光学的に優れた波長変換シートとすることができる。
ここで、波長変換シートの膜厚は、例えば、波長変換シートにおける複数箇所の膜厚をマイクロメーターを用いて測定し、その平均値を算出することにより求めることができる。複数箇所とは、例えば、波長変換シートの形状が4角形の場合、波長変換シートの中心部1箇所と、波長変換シートの隅部4箇所の合計5箇所を指す。
波長変換シートは、支持基材上に形成されていてもよく、支持基材が無くてもよい。支持基材としては、特に制限無く公知の金属、フィルム、ガラス、セラミック、紙等を使用することができる。具体的には、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、サファイア等の透明な無機酸化物ガラス;アルミニウム(アルミニウム合金も含む)、亜鉛、銅、鉄等の金属板や箔;セルロースアセテート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、アラミド等のプラスチックのフィルム;上記プラスチックがラミネートされた紙;または上記プラスチックによりコーティングされた紙;上記金属がラミネートまたは蒸着された紙;上記金属がラミネートまたは蒸着されたプラスチックフイルムなどが挙げられる。上記の中でも、無機酸化物ガラスまたは金属板が好ましい。支持基材として無機酸化物ガラスを使用する場合、光を透過するタイプの波長変換シートとして使用することができる。また、支持基材として金属板を使用する場合、光を反射するタイプの波長変換シートとして使用することができる。
支持基材の厚みは特に制限はないが、30μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましい。支持基材の厚みが30μm以上であると、波長変換シートの形状を保護するのに十分な強度を有する。また、支持基材の厚みは経済性の観点から、5000μm以下が好ましく、3000μm以下がより好ましい。
[波長変換シートの製造方法]
本実施形態に係る波長変換シートの製造方法の一例について説明するが、本実施形態は、これに限定されない。
まず、波長変換材料を樹脂成分(少なくともシリコーンレジンとシリコーンオリゴマーとを含む)に分散させた、波長変換シート形成用の塗布液(以下、「塗布液」と言うことがある。)を作製する。
波長変換材料の拡散や塗布液の塗布性改善のために、無機粒子や接着助剤などの添加物を加えてもよい。また、塗布液の流動性を適切にするために、必要に応じて、溶媒を加えてもよい。溶媒としては、特に限定されないが、例えば上記で溶媒Pや溶媒Qで例示した溶媒が挙げられる。
これらの成分を所定の組成になるよう配合した後、公知の撹拌・混練機を用いて均質に混合分散することで、塗布液を得られる。公知の撹拌・混練機としては、例えばホモジナイザー、自公転型攪拌機、3本ローラー、ボールミル、遊星式ボールミル、ビーズミルなどが挙げられる。混合分散後または混合分散の過程において、必要に応じて、真空または減圧条件下で脱泡してもよい。
次に、得られた塗布液を支持基材上に塗布する。塗布液の塗布は、公知の塗布装置を用いて行うことができる。公知の塗布装置としては、例えばリバースロールコーター、ブレードコーター、スリットダイコーター、ダイレクトグラビアコーター、オフセットグラビアコーター、リバースロールコーター、ブレードコーター、キスコーター、ナチュラルロールコーター、エアーナイフコーター、ロールブレードコーター、バリバーロールブレードコーター、トゥーストリームコーター、ロッドコーター、ワイヤーバーコーター、アプリケーター、ディップコーター、カーテンコーター、スピンコーター、ナイフコーターなどが挙げられる。なかでも、得られる波長変換シートの膜厚が均一になりやすいことから、スリットダイコーターで塗布液を塗布することが好ましい。
また、別の塗布法としては、スクリーン印刷、グラビア印刷、平版印刷などの印刷法などが挙げられる。なかでも、簡便性の観点から、スクリーン印刷で塗布液を塗布することが好ましい。
次に、支持基材上に形成された塗布膜を加熱硬化させて波長変換シートを得る。塗布膜の加熱は、自然対流式オーブン、送風式オーブン、真空オーブン、イナートオーブン、ホットプレート、熱プレス機、赤外線ヒーターなどの機器を用いて行われる。なかでも、生産性が高いという観点から、送風式オーブンを用いることが好ましい。
塗布膜の加熱条件としては、例えば40℃〜250℃で、5分間〜6時間加熱する方法が挙げられる。例えば、支持基材上に塗布液を塗布後、250℃以下の温度の雰囲気内に放置することによって硬化させてもよく、例えば40℃〜200℃の温度の雰囲気内に放置することによって硬化させてもよい。また、硬化の際には、塗布液中に存在する溶媒や水を低減し、シリコーンレジンとシリコーンオリゴマーとの縮合反応速度を制御するために、例えば、40℃〜60℃で5分間〜30分間、次いで60℃〜100℃で10分間〜60分間、その後140℃〜200℃で30分間〜5時間というように、段階的に硬化させてもよい。
このようにして得られる波長変換シートは、硬度が高く、耐熱性に優れ、紫外線の照射を受けても劣化が少ないものとなる。
以下に本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例および比較例で用いたシリコーンオリゴマーの赤外吸収スペクトル測定および分子量測定は以下の条件で行った。
<シリコーンオリゴマーの赤外吸収スペクトル測定>
装置名 :VARIAN社製 670
アタッチメント :GOLDEN GATE ダイアモンドATR
測定波長 :4000〜700cm−1
分解能 :4cm−1
バックグラウンド測定:大気
積算回数 :32回
<シリコーンオリゴマーの重量平均分子量測定>
装置名 :東ソー社製 HLC−8120
カラム :TSKguardcolumnHXL−L+TSKgel MultiporeHXL−M×3
流量 :1.0mL/min
検出条件 : RI(ポラリティー−)
濃度 :100mg+5mL(THF)
注入量 : 200μL
カラム温度: 40℃
溶離液 : THF
<シリコーンオリゴマーの製造>
[製造例1]
濃度1mol/Lの塩酸3gと、水28gと、メタノール48gと、を加えて撹拌し、塩酸溶液を調製した。この溶液を、氷浴下でメチルトリメトキシシラン204gに滴下し、内温15℃以下に保ちながら1.5時間撹拌した。さらに、この反応溶液を70℃の温浴下で5時間還流した後、冷却し、ろ過した。得られたろ液を70℃、120hPaの条件で減圧留去し、製造例1のシリコーンオリゴマーを得た。製造例1のシリコーンオリゴマーは、25℃で液体であり、その重量平均分子量は3000であった。
製造例1のシリコーンオリゴマーについて赤外吸収スペクトルを測定した結果、1105cm−1に分岐鎖構造に含まれるSi−O−Si結合由来のピークを確認した。同様に、1020cm−1に直鎖状の分子に含まれるSi−O−Si結合由来のピークを確認した。ピーク位置が1020cm−1であるときの吸光度をbとし、ピーク位置が1105cm−1であるときの吸光度をaとしたとき、b/aの値は2.51であった。また、赤外吸収スペクトルの結果から反応性末端基はメトキシ基であることを確認した。
[製造例2]
反応溶液を70℃の温浴下で20時間還流した以外は製造例1と同様にして行い、製造例2のシリコーンオリゴマーを得た。製造例2のシリコーンオリゴマーは、25℃で液体であり、その重量平均分子量は5200であった。また、製造例2のシリコーンオリゴマーについて赤外吸収スペクトルを測定した結果、上記b/aの値は2.68であった。さらに、赤外吸収スペクトルの結果から反応性末端基はメトキシ基であることを確認した。
[製造例3]
予めメチルトリメトキシシラン204gをメタノール96gで希釈した以外は製造例1と同様にして行い、製造例3のシリコーンオリゴマーを得た。製造例3のシリコーンオリゴマーは、25℃で液体であり、その重量平均分子量は2100であった。また、製造例3のシリコーンオリゴマーについて赤外吸収スペクトルを測定した結果、上記b/aの値は2.46であった。さらに、赤外吸収スペクトルの結果から反応性末端基はメトキシ基であることを確認した。
[製造例4]
濃度1mol/Lの塩酸3gと、水28gと、メタノール72gと、を加えて撹拌し、塩酸溶液を調製した以外は製造例1と同様にして行い、製造例4のシリコーンオリゴマーを得た。製造例4のシリコーンオリゴマーは、25℃で液体であり、その重量平均分子量は3000であった。また、製造例4のシリコーンオリゴマーについて赤外吸収スペクトルを測定した結果、上記b/aの値は2.47であった。さらに、赤外吸収スペクトルの結果から反応性末端基はメトキシ基であることを確認した。
[製造例5]
調製した塩酸溶液を、内温40〜45℃でメチルトリメトキシシラン204gに滴下し、内温40℃以下に保ちながら1.5時間撹拌した以外は製造例1と同様にして行い、製造例5のシリコーンオリゴマーを得た。製造例5のシリコーンオリゴマーは、25℃で液体であり、その重量平均分子量は3400であった。また、製造例5のシリコーンオリゴマーについて赤外吸収スペクトルを測定した結果、上記b/aの値は2.41であった。
さらに、赤外吸収スペクトルの結果から反応性末端基はメトキシ基であることを確認した。
[製造例6]
濃度1mol/Lの塩酸15gと、水28gと、メタノール48gと、を加えて撹拌し、塩酸溶液を調製した以外は製造例1と同様にして行い、製造例6のシリコーンオリゴマーを得た。製造例6のシリコーンオリゴマーは、25℃で液体であり、その重量平均分子量は9000であった。また、製造例6のシリコーンオリゴマーについて赤外吸収スペクトルを測定した結果、上記b/aの値は2.75であった。さらに、赤外吸収スペクトルの結果から反応性末端基はメトキシ基であることを確認した。
なお、製造例2〜6のシリコーンオリゴマーについても、製造例1のシリコーンオリゴマーと同様のピーク位置に、分岐鎖構造に含まれるSi−O−Si結合由来のピーク、および直鎖状の分子に含まれるSi−O−Si結合由来のピークを確認した。
製造例1〜6で得られたシリコーンオリゴマーに含まれるケイ素原子はすべてT単位ケイ素原子であった。
<樹脂組成物の調製>
[実施例1〜6、比較例1〜6]
水浴中に設置され、攪拌機および還留器を備えたセパラブルフラスコに、シリコーンレジン60質量部および酢酸プロピル25質量部を入れ、水浴の温度を70℃に設定し、加熱撹拌しながらシリコーンレジンを溶解させた。これを、常温まで冷却した後、シリコーンオリゴマー40質量部を加え、自公転式攪拌機を用いて混合し、実施例1〜6、比較例1〜6の樹脂組成物を得た。
[実施例7]
シリコーンレジン80質量部と、製造例1で得たシリコーンオリゴマー20質量部と、酢酸プロピル33.4質量部と、を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、実施例7の樹脂組成物を得た。
[実施例8]
シリコーンレジン40質量部と、製造例1で得たシリコーンオリゴマー60質量部と、酢酸プロピル16.7質量部と、を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、実施例8の樹脂組成物を得た。
[比較例7]
シリコーンレジン90質量部と、シリコーンオリゴマー10質量部と、酢酸プロピル37.6質量部と、を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、比較例7の樹脂組成物を得た。
[比較例8]
シリコーンレジン10質量部と、シリコーンオリゴマー90質量部と、酢酸プロピル4.2質量部と、を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、比較例8の樹脂組成物を得た。
実施例1〜8、比較例1〜8について、シリコーンレジンおよびシリコーンオリゴマーの組み合わせを表1に示した。
Figure 2018044155
なお、樹脂A〜Eは以下に示す材料である。樹脂C〜Eは25℃で液体であり、その反応性末端基はメトキシ基であることを赤外吸収スペクトルにより確認した。
樹脂Aとして、25℃で固体であり、重量平均分子量=3500、下式で表されるシリコーンレジンを用いた。
(CH1.00(OCH0.08(OH)0.15SiO1.39
樹脂Bとして、25℃で固体であり、重量平均分子量=3400、下式で表されるシリコーンレジンを用いた。
(CH1.00(OCHCH0.03(OH)0.25SiO1.36
樹脂C:信越化学工業株式会社製、X−40−9225(Lot No.411066)、重量平均分子量=3900、b/a=2.52、T単位ケイ素原子比(T単位ケイ素原子の含有量の割合)=100%
樹脂D:信越化学工業株式会社製、KC−89S、重量平均分子量=450、b/a=2.76、T単位ケイ素原子比=100%
樹脂E:信越化学工業株式会社製、X−40−9225(Lot No.305057)、重量平均分子量=6200、b/a=2.68、T単位ケイ素原子比=100%
なお、樹脂Cと樹脂Eとは、同じ樹脂であるが、異なるロットのものを使用した。
<評価1(ポッティング性)>
実施例および比較例で得られた樹脂組成物のポッティング評価は、樹脂組成物を40℃の雰囲気下で1週間放置した場合において、放置前の樹脂組成物の粘度に対する放置後の樹脂組成物の粘度の割合(変化率)μ/μを求めることにより確認した。樹脂組成物の粘度測定は以下の条件で行った。
[樹脂組成物の粘度測定]
装置名 :LVDV−II+Pro(ブルックフィールド社製)
測定温度 :25.0℃
スピンドル :CPE−40
サンプル量 :0.5mL
ローター回転速度:0.6rpm
なお、実施例および比較例の樹脂組成物についてポッティングが容易であるか否かの判定は、以下の基準により行った。
○:樹脂組成物の粘度の変化率μ/μが1.3以下であった。
×:樹脂組成物の粘度の変化率μ/μが1.3より大きかった。
<評価2(ポッティング時の官能評価)>
実施例および比較例で得られた樹脂組成物を、デジタルディスペンサー(武蔵エンジニアリング株式会社製、「ML−5000X II」)を用いて実際にポッティングし、ポッティングが容易であるか否かを判断した。ポッティング時の官能評価は、以下の基準で行った。
○:ポッティングが容易であり、取り扱い良好。
△:ポッティング可能なものの、粘度が安定しないため、場合によりポッティング条件(吐出圧力、吐出時間など)の調整が必要。
×:ポッティング不可能。
実施例および比較例において、シリコーンオリゴマーについて求められるb/aの値、シリコーンオリゴマーの重量平均分子量M、および樹脂組成物のポッティング評価の結果を表2に示した。また、図2は、本実施例におけるシリコーンオリゴマーの重量平均分子量と、シリコーンオリゴマーについて求められるb/aとの関係を示すグラフの一部である。なお、図2に示す直線L1は、b/a=6.66×10−5×M+2.27を示す直線であり、直線L2は、M=1500を示す直線である。また、図2に示す「○」および「×」は、表2の評価1に示すものと同じ意味である。
[樹脂組成物の硬化性の確認]
なお、樹脂組成物が加熱硬化するか否かの判定は、オーブン内に140℃で10時間放置した後の樹脂組成物について以下の検査をすることにより行った。
加熱硬化した:樹脂組成物を針で突いたとき、針に樹脂組成物が付着しなかった。
加熱硬化しなかった:樹脂組成物を針で突いたとき、針に樹脂組成物が付着した。
Figure 2018044155
表2および図2に示すように、式(1)および式(2)を満たすシリコーンオリゴマーを用い、かつ、40℃の雰囲気下で1週間放置した後の粘度をμ、放置前の粘度をμとしたとき、0.95<μ/μ≦1.3を満たす実施例の樹脂組成物は、容易にポッティングすることができることが示された。
実施例1〜6および比較例1〜7の樹脂組成物は、オーブンを用いて加熱することにより硬化することがわかった。一方で、比較例8の樹脂組成物は、オーブンを用いて加熱しても硬化しないことがわかった。このことから、比較例8の樹脂組成物は、本発明の樹脂組成物として不適であることが示された。
<評価2(ヒートショック耐性)>
実施例1、実施例2、または比較例1で得られた樹脂組成物を、電極用基板を金メッキした3.5mm×3.5mmのサイズの基板(LTCC製)上にポッティングした。次いで、オーブン内に、140℃で10時間放置し、樹脂組成物を硬化させて、硬化物を得た。各樹脂組成物について、硬化物を3個作製した。
実施例1、実施例2、および比較例1の硬化物について、以下の条件でヒートショック試験を行った後の外観を目視で観察し、ヒートショック耐性を評価した。
[ヒートショック試験]
装置名 :エスペック社製 小型冷熱衝撃装置TSE−11−A
冷熱温度 :−30℃ ⇔ 85℃
保持時間 :30分
サイクル数 :50サイクル
実施例1、および実施例2の硬化物について、ヒートショック試験を行った結果、3個の硬化物全てでクラックや泡の発生は観察されなかった。一方、比較例1では、3個の硬化物のうち1個の硬化物でクラックが発生した。よって、本発明の樹脂組成物は、ヒートショック耐性に優れることが示された。
以上の結果より、本発明が有用であることが確かめられた。

Claims (1)

  1. 下記(A)シリコーンレジンと、下記(B)シリコーンオリゴマーとを含み、
    40℃の雰囲気下で1週間放置した後の粘度をμ、放置前の粘度をμとしたとき、0.95<μ/μ≦1.3を満たす、樹脂組成物。
    (A)シリコーンレジン:25℃において固体であり、一般式(R(ORSiO(4−m−n)/2で表されるシリコーンレジン。
    [前記一般式中、Rはそれぞれ独立に、置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキル基または置換基を有してもよい炭素数6〜10のアリール基であり、Rは炭素数1〜10のアルキル基または水素原子を表す。Rの少なくとも一部は、水素原子である。また、nは0.7〜1.5を表し、mは0.01〜0.5を表す。]
    (B)シリコーンオリゴマー:25℃において液体であり、全ケイ素原子の合計の含有量に対する、T単位ケイ素原子の含有量の割合が、70%以上100%以下であり、反応性末端基として炭素数1〜4のアルコキシ基または水酸基からなる群から選ばれる少なくとも一種を有し、下記(C)を満たすシリコーンオリゴマー。
    [ただし、T単位ケイ素原子は、ケイ素原子の4つの結合のうち3つの結合において酸素原子と結合しているケイ素原子を表す。]
    (C):(B)の赤外吸収スペクトルにおいて、1105cm−1に対応する吸光度aと、1000cm−1以上1050cm−1未満の範囲に含まれるピークの吸光度bとの比b/a、および(B)の重量平均分子量Mが下記式(1)および下記式(2)を満たす。
    b/a>6.66×10−5×M+2.27 …(1)
    M>1500 …(2)
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