JP2018042388A - シート状コイル部品、シート状コイル部品の製造方法、および、レンズ駆動装置 - Google Patents

シート状コイル部品、シート状コイル部品の製造方法、および、レンズ駆動装置 Download PDF

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Satoru Takemori
悟 竹森
三木 康弘
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Abstract

【課題】製造コストを抑えつつ、所望の薄い膜厚の配線パターンを実現でき、さらに、コイルに与えた電流によって効率よく磁力を発生させることができるシート状コイル部品、シート状コイル部品の製造方法、および、このようなシート状コイル部品を備えたレンズ駆動装置を提供する。【解決手段】コイル導体を、平面に沿ってコイル状の配線パターンとして形成された導電性インク層、および、導電性インク層上に重ねて形成されためっき層を有する導体層と、絶縁性を有する絶縁層とを備えた構成とし、導体層と絶縁層とを、導体形成面上に交互に複数重ねて配置する。【選択図】図1

Description

本発明は、シート状コイル部品、このシート状コイル部品の製造方法、および、シート状コイル部品を備えたレンズ駆動装置に関する。
レンズ駆動装置には、平面上の四方に渦巻き状の配線パターンで形成されたフラットコイルと、これらのフラットコイルに対応して配置された4つの磁石とを有しているものがある。このレンズ駆動装置では、手ぶれが発生したときに、手ぶれ量に対応した電流をフラットコイルに流すことによってフラットコイルに磁力を生じさせ、この磁力と磁石との作用によってレンズが所定位置に補正される。このようなフラットコイルの作成方法としては、金属ペーストを印刷して配線パターンを形成し、この配線パターンを覆うようにめっきを施す方法が検討されている(例えば特許文献1)。また、特許文献2に記載の配線基板の製造方法のように、フォトリソグラフィにより配線パターンを形成する方法も検討されている。
特許第4685251号公報 特開2010−147173号公報
しかしながら、特許文献1に記載の配線基板の製造方法のように印刷で形成した配線パターンを覆うようにめっきを施す方法では、層厚を抑えて所望の薄型化、例えば50μmの厚みを実現することが困難であった。また、特許文献2に記載の配線基板の製造方法のようにフォトリソグラフィによって配線パターンを形成する方法は、工程の数と種類が多くなって複雑化するため、製造コストが高くなるという問題があった。これに対して、導電性インクを印刷して焼成させてコイルを形成する方法が考えられるが、この方法で形成したコイルはインクに含まれる導電材の比抵抗が高いため、コイルに与えた電流の損失が大きいという問題があった。
そこで本発明は、製造コストを抑えつつ、所望の薄い膜厚の配線パターンを実現でき、さらに、コイルに与えた電流によって効率よく磁力を発生させることができるシート状コイル部品、シート状コイル部品の製造方法、および、このようなシート状コイル部品を備えたレンズ駆動装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のシート状コイル部品は、絶縁性のシート基材の導体形成面上にコイル導体が形成されたシート状コイル部品であって、コイル導体は、平面に沿ってコイル状の配線パターンとして形成された導電性インク層、および、導電性インク層上に重ねて形成されためっき層を有する導体層と、絶縁性を有する絶縁層とを備え、導体層と絶縁層は、導体形成面上に交互に複数重ねて配置されることを特徴としている。
これにより、フォトリソグラフィで製造する場合のような工程の複雑化を防ぐことができるため、製造コストを抑えることが可能となる。
さらにまた、配線パターンの印刷のみで所望の厚さのコイル導体とする場合に比べて、コイル導体の比抵抗を低くすることができるため、与えた電流を有効に使うことができ、損失を抑えることができる。
また、シート基材上にインク層による配線パターンを形成するため、シート基材とコイル導体の接合状態が安定しやすくなる。また、めっき層上に次のインク層を積層するため、すでに形成された導電性インク層を保護することができる。
本発明のシート状コイル部品において、導電性インク層は銀を含むインクまたは銅を含むインクで形成され、めっき層は銅めっきによって形成されることが好ましい。
これにより、さらに比抵抗が低いコイル導体を形成することが可能となる。
本発明のシート状コイル部品において、シート基材の少なくとも導体形成面には荒らし加工が施されていることが好ましい。
これにより、シート基材とコイル導体の接合状態が安定しやすくなる。
本発明のシート状コイル部品において、絶縁層として絶縁性を備えた絶縁性シートを有し、導電層は、上記平面としての絶縁性シートの表面上に形成され、導体形成面上に交互に複数重ねて配置された導体層および絶縁性シートによってコイル導体が形成されることが好ましい。
または、上記平面としての導体形成面上に導体層が形成され、導体形成面上に形成された導体層上に絶縁層と導体層とが交互に重ねて形成されることが好ましい。
これにより、製造コストを抑えつつ、所望の薄い膜厚の配線パターンを実現でき、さらに、コイルに与えた電流によって効率よく磁力を発生させることができる
本発明のシート状コイル部品の製造方法は、絶縁性のシート基材の導体形成面にコイル導体を備えたシート状コイル部品の製造方法であって、平面に沿って導電性インクをコイル状の配線パターンとして印刷し、その後に焼成して導電性インクを硬化させ導電性インク層を形成する導電性インク層形成工程と、配線パターン上に重ねてめっき層を形成するめっき層形成工程とによって上記平面上に導体層を形成する導体層形成工程、絶縁性を有する絶縁層を形成する絶縁層形成工程、および、導体形成面上に、導体層と絶縁層とを交互に複数重ねて配置するコイル導体形成工程を備えることを特徴としている。
これにより、上述のシート状コイル部品と同様の効果を得ることができる。
本発明のシート状コイル部品の製造方法において、導電性インク層形成工程で形成された導電性インク層に対して、平板でプレスを行うことによって導電性インク層の表面を平滑化するプレス工程を有することが好ましい。
これにより、めっき層形成工程においてめっきを均一に施すことが可能となり、平滑なめっき層を形成でき、その後に形成するインク層やめっき層も所望の厚さで形成することができる。
本発明のシート状コイル部品の製造方法において、シート基材のうちの少なくとも導体形成面に荒らし加工を施す荒らし加工工程を有することが好ましい。
これにより、シート基材とコイル導体の接合状態が安定しやすくなる。
本発明のレンズ駆動装置は、レンズ体を保持可能な移動部材と、移動部材をレンズ体の光軸方向へ移動自在に支持する弾性支持部材と、移動部材に設けられたコイルと、コイルに対向する磁石と、固定部材に設けられ、光軸方向において磁石と対向するコイル部品とを有し、コイル部品は、上述のいずれか1つのシート状コイル部品であることを特徴としている。
これにより、上述のシート状コイル部品と同様の効果を得ることができ、また、配線パターンの印刷のみで所望の厚さとする場合に比べて、コイル導体の比抵抗を低くすることができるため、与えた電流を移動部材の移動に有効に使うことができ、損失を抑えることができる。
本発明によると、製造コストを抑えつつ、所望の薄い膜厚の配線パターンを実現でき、さらに、コイルに与えた電流によって効率よく磁力を発生させることができる。
本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置の構成を示す断面図である。 本発明の実施形態におけるシート状コイル部品の構成を示す平面図である。 本発明の実施形態におけるシート状コイル部品の形成工程の例を示す図である。 本発明の実施形態におけるシート状コイル部品の形成工程の別の例を示す図である。
以下、本発明のシート状コイル部品をレンズ駆動装置に適用した場合の実施形態について図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1は、本実施形態に係るレンズ駆動装置10の構成を示す断面図である。図2は、本実施形態におけるシート状コイル部品30の構成を示す平面図である。ここで、図1は、円筒形のレンズホルダ21の中心軸AXを含むXZ平面に沿った断面図であり、レンズホルダ21の中心軸AXは、レンズホルダ21に保持されるレンズ体(不図示)の光軸と一致する。図1は、図2のA−A’線に沿った断面図に対応する。図1と図2には、基準座標としてX−Y−Z座標が示されている。Z方向は、上記中心軸AX、および、レンズホルダ21に保持されるレンズ体の光軸に沿った上下の方向である。XY平面はZ方向と垂直な平面である。図2においては、レンズホルダ21、4つの磁石22a、22b、22c、22d、フォーカス用コイル23、および、側壁部12の位置を破線で示している。以下の説明において、Z方向に沿って見た状態を平面視ということがある。
図1または図2に示すように、本実施形態のレンズ駆動装置10は、箱状の筐体である本体部内に、少なくとも、レンズ体(不図示)を保持可能な移動部材としてのレンズホルダ21と、磁石22a、22b、22c、22dと、フォーカス用コイル23と、弾性支持部材としての板ばね24、25と、ホルダ26と、サスペンションワイヤ27と、シート状コイル部品30とを収容する。レンズ体(不図示)による像は、レンズ駆動装置10のZ方向下側に配置された、イメージセンサの撮像面(不図示)に形成される。ここで、イメージセンサは、例えば、CCD(電荷結合素子)やCMOS(相補型金属酸化膜半導体)で構成され、撮像面における物体像の画素ごとの光量を電気信号に変換し、増幅処理やアナログ/デジタル変換を経て画像データを生成する。
レンズ駆動装置10の本体部は、中心軸AXに対して直交するように配置された平面視矩形の底壁部11と、底壁部11の4辺から上側へそれぞれ延びる4つの側壁部12と、各側壁部12の上端から中心軸AX側へそれぞれ延びる上壁部13とを備える。本体部は、可動であるレンズホルダ21に対し、可動ではない固定側部材と言うことができる。底壁部11の上記中心軸AXを含む中央部分には、厚み方向に貫通する出射開口部11aが設けられている。また、上壁部13には、上記中心軸AXを含む中央部分に、厚み方向に貫通する入射開口部13aが設けられている。
レンズホルダ21は、中心軸AXを軸とする円筒状をなしており、内部に、中心軸AXに光軸が一致するようにレンズ体(不図示)が収容される。レンズ体は、イメージセンサの撮像面上に入射開口部13aからの入射光の像を合焦させる1枚又は複数枚のレンズを含む部材(鏡筒又はレンズ自体)であって、レンズホルダ21の内面に対して接着剤等によって固定される。なお、レンズ体を構成するレンズの形状や枚数は任意に設定することができる。
レンズホルダ21の外周面21aには、中心軸AXを中心とした螺旋状にフォーカス用コイル23が巻かれ、このフォーカス用コイル23は接着剤等によってレンズホルダ21の外周面21aに固定されている。レンズホルダ21は、上下の板ばね24、25を介して、サスペンションワイヤ27に支持されている。サスペンションワイヤ27は、中心軸AXの方向に沿って延び、長手方向下側の端部が、シート基材31を介して本体部の底壁部11に固定されている。サスペンションワイヤ27は、例えばベリリウム銅やりん青銅で構成され、中心軸AXの方向に沿って延びる姿勢にもどろうとする弾性を有している。したがって、レンズホルダ21は、サスペンションワイヤ27によって、中心軸AXの方向に垂直な面内で移動可能な状態で支持される。
上側の板ばね24は、一端がレンズホルダ21の上面に固定され、他端がサスペンションワイヤ27に固定されている。板ばね24の一端と他端との間には、弾性変形可能な弾性変形部が設けられており、4つの磁石22a、22b、22c、22dのそれぞれの上面が固定されている。また、下側の板ばね25は、一端がレンズホルダ21の下面に固定され、他端がサスペンションワイヤ27に固定されている。この板ばね25の一端と他端との間にも、弾性変形可能な弾性変形部が設けられおり、4つの磁石22a、22b、22c、22dのそれぞれの下面が固定されている。板ばね24、25は、付勢部材として、レンズホルダ21が、レンズ体の光軸に沿った上下方向、すなわち中心軸AXの方向に沿って移動可能な状態で、レンズホルダ21を下側へ付勢する。以上の構成により、板ばね24、25は、レンズホルダ21と、これに保持されたレンズ体とを、その光軸方向(中心軸AX方向)および光軸に垂直な方向へ移動自在に支持する。
磁石22a、22b、22c、22dは、円筒状のホルダ26の内周面に接着剤等によって固定されている。磁石22a、22b、22c、22dは、図2に示すように、平面視矩形状に配置された側壁部12の4つの角部の内側にそれぞれ配置されており、磁石22aと磁石22cは一対の対角をなす2つの角部にそれぞれ配置され、磁石22bと磁石22dは別の一対の対角をなす2つの角部にそれぞれ配置されている。
磁石22a、22b、22c、22dは、フォーカス用コイル23の外周に対して隙間を介して対向するように配設されている。フォーカス用コイル23と4つの磁石22a、22b、22c、22dは、レンズホルダ21をレンズ体の光軸方向に沿って移動させるレンズホルダ移動機構を構成する。
磁石22a、22b、22c、22dは、図2に示すように平面視台形状をなしており、それぞれが中心軸AX側へ向かう磁界を発生するように着磁されている。この着磁としては、例えば、図1に示すように、中心軸AX側の内側の側面にN極を、この面に対向する外側の側面にS極を配置するものが挙げられる。
フォーカス用コイル23においては、フォーカス用コイル駆動回路(不図示)から電流が与えられ、レンズホルダ21の外周面21aにおいて中心軸AXを中心とした螺旋状に電流が流れる。
フォーカス用コイル23は、磁石22a、22b、22c、22dによる、中心軸AX側へ向かう磁界中にあるため、フォーカス用コイル23に一定方向の電流を流すと、フォーカス用コイル23には磁界方向及び電流方向に応じたローレンツ力が働く。このローレンツ力は、フォーカス用コイル23に流す電流量を変えることによって変化させることができるため、この電流量を調整することによって、フォーカス用コイル23の移動量を変えることができる。一方、フォーカス用コイル23に逆向きの電流を流すと、フォーカス用コイル23に上下逆向きの力を働せることができる。
このようにフォーカス用コイル23にローレンツ力が働くと、フォーカス用コイル23と、フォーカス用コイル23が固定されたレンズホルダ21とが一体となって、Z方向に沿って上下に移動可能となり、この移動によって、上壁部13の入射開口部13aから入射し、レンズホルダ21内のレンズ体を経て形成される像の焦点がイメージセンサの撮像面に合致するように調節される。
シート状コイル部品30は、図2に示すように、シート基材31上に4つのコイル導体32a、32b、32c、32dが形成された構成を有する。
シート基材31は、絶縁性のシート材、例えば、液晶ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート製のシート材からなり、平面視で略矩形の外形形状を備え、底壁部11の上面11uに対してシート基材31の下面31dが熱圧着等により固定される。これによって、シート状コイル部品30は、本体部とともに、可動ではない固定側部材を構成するものとなる。また、シート基材31において、上記中心軸AXを含む中央部分には、底壁部11の出射開口部11aに対応するように、厚み方向に貫通する開口部31aが設けられている。
コイル導体32a、32b、32c、32dは、図2に示すように、平面視矩形状のシート基材31の4つの角部において、シート基材31の上面31uの平面上で、Z軸方向に沿った軸を中心とするコイル状の配線パターンとして、それぞれ形成されている。図2において、左上のコイル導体32aと右下のコイル導体32cは一対の対角をなす2つの角部にそれぞれ配置され、右上のコイル導体32bと左下のコイル導体32dは別の一対の対角をなす2つの角部にそれぞれ配置されている。
コイル導体32a、32b、32c、32dは、中心軸AXに沿った方向において、磁石22a、22b、22c、22dにそれぞれ対向する。そして、コイル導体32a、32b、32c、32dは、それぞれが対向する磁石の磁界中に配置されている。例えば図1に示すように、中心軸AX側の内側の側面にN極が配置され、この面に対向する外側の側面にS極を配置されるように磁石22a、22b、22c、22dがそれぞれ着磁されている場合、各コイル導体は、対応する磁石の内側の側面から外側の側面に向かう磁界中に配置されている。このため、各コイル導体に電流を流すと、その電流の向きと対応する磁石の磁界の方向に応じて、中心軸AXから離れる方向または近づく方向にローレンツ力が働く。このローレンツ力は、各コイル導体に流す電流量によって変化させることができる。したがって、レンズホルダ21が中心軸AXに直交する方向へ駆動させることが可能となり、この駆動によって、撮影時の手振れ補正などが行われる。
図3は、シート状コイル部品の形成工程の例を示す図である。図3では、コイル導体32aを形成する工程を示すが、ほかのコイル導体32b、32c、32dも同様に形成される。また、図3では、導体層を2層形成する例を示したが、導体層の積層数は3以上であってもよい。
図3に示す例では、コイル導体32aは次のようにシート基材31上に形成される。
(1)シート基材31の導体形成面としての上面31uに、金属を含む導電性インクをコイル状の配線パターンとして印刷する(図3(A))。導電性インクとしては、例えば、銀インクまたは銅インクを用いる。銅インクを用いると比抵抗が低いコイル導体を形成できる。導電性インクの印刷は、例えばスクリーン印刷によって行う。印刷後は、シート基材31上の導電性インクを焼成して硬化させ、これによって導電性インク層41が形成される(導電性インク層形成工程)。
(2)上記導電性インク層形成工程につづいて、シート基材31の上面31u上に形成された配線パターン状の導電性インク層41上に重ねて、同一パターンでめっき層42を形成する(めっき層形成工程、図3(B))。めっき層42は例えば銅めっきによって形成する。この銅めっきでは、上記導電性インク層形成工程で形成した銅インクの導電性インク層を電極として用いることができる。
めっき層形成工程が終了すると、シート基材31の上面31uに、導電性インク層41とめっき層42が順に積層された導体層44が形成される(導体層形成工程)。
(3)めっき層形成工程につづき、形成されためっき層42上に重ねて、絶縁層43を形成する(絶縁層形成工程、図3(C))。絶縁層43は電気絶縁性を有する層であり、その形成は、例えば絶縁性インクのスクリーン印刷によって行い、加熱等によって固化させる。
(4)上記絶縁層形成工程につづいて、絶縁層43上に重ねて同一パターンで、さらなる導電性インク層141を形成し(導電性インク形成工程)、この導電性インク層141上に重ねて同一パターンでめっき層142を形成(めっき層形成工程)する。これにより、導電性インク層141とめっき層142が順に積層された導体層144が形成される(導体層形成工程)。さらに、このめっき層142上に重ねて絶縁層143を形成する(絶縁層形成工程)。これにより、シート基材31の導体形成面としての上面31u上に、導体層と絶縁層が交互に重ねて配置され、コイル導体32aが形成される(コイル導体形成工程、図3(D))。コイル導体形成工程は、コイル導体の最終的な目標厚み(例えば10〜15μm)や配線抵抗値(例えば0.7〜1.2Ω)に合わせて、導体形成工程が2回以上行われる。
(5)以上のようにして製造したシート状コイル部品30に対して、外部の駆動回路からコイル導体32a、32b、32c、32dのそれぞれへ電気的な導通をとるために、シート状コイル部品30の所定位置に厚み方向(Z方向)に貫通する穴をレーザー光を用いて形成し、この穴に導電性インク等を充填してビアを形成する。さらに、この状態のシート状コイル部品30を底壁部11の上面11u上に配置して、熱圧着によってビアの電気的導通を確保しつつ、シート状コイル部品30を底壁部11上に固定する。
図4は、シート状コイル部品の形成工程の別の例を示す図である。図4では、コイル導体32aを形成する工程を示すが、ほかのコイル導体32b、32c、32dも同様に形成される。また、図4では、導体層を2層形成する例を示したが、導体層の積層数は3以上であってもよい。
図4に示す例では、コイル導体32aは次のようにシート基材31上に形成される。
(11)シート基材31とは別の絶縁性シート51、例えば、液晶ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート製のシート材の表面51a上に導電性インクをコイル状の配線パターンとして印刷し、これによって導電性インク層52を形成する(導電性インク層形成工程、図4(A))。この導電性インク層52の形成は図3に示す導電性インク層41の形成と同様である。
(12)上記導電性インク層形成工程につづいて、絶縁性シート51および導電性インク層52を厚み方向(Z方向)に貫通するビア穴53b、53bを形成する(ビア穴形成工程、図4(B))。
(13)次に、配線パターン状に形成された導電性インク層52に重ねて、ビア穴53bを形成する前の状態と同一のパターンでめっき層54を形成する(めっき層形成工程、図4(C))。このめっきは図3に示すめっき層42と同様に形成する。
(14)めっき層形成工程につづき、ビア穴53b内に、例えば、印刷によって導電性材料55a、55bがそれぞれ充填される(図4(D))。
以上の工程(11)〜(14)によって、絶縁性シート51上に導体層56が形成される(導体層形成工程)。
(15)導体層56が形成された絶縁性シート51は、コイル導体の最終的な目標厚みや配線抵抗値に合わせて、複数枚形成され、シート基材31の上面31u上に、絶縁性シート51側が下側となるように順に積層され、例えば熱圧着によって互いに結合される(コイル導体形成工程、図4(E))。これにより、シート基材31の上面31u上に、導体層と絶縁性シートが交互に重ねて配置される。この構成において、ビア穴53b内に導電性材料55a、55bが充填されているため、それぞれの導体層56におけるめっき層54が互いに導通する。また、コイル導体形成工程の後に、最上層のめっき層54において、端子部に対応する領域を避けるようなパターンでレジストが印刷された上で、金めっきが施され、これによって端子部が形成される。
ここで、図3および図4に示す、上記導電性インク層形成工程で形成された導電性インク層41、141、52に対しては、めっき層形成工程の前にプレス加工(プレス工程)を施すことが好ましい。プレス加工は、金属の平板を用いて所定の圧力で導電性インク層の上側から加圧することによって行う。これによって、導電性インク層の表面が平滑化されるため、次のめっき層形成工程において、導電性インク層に対して均一な膜厚のめっき層を形成しやすくなる。
また、シート基材31においては、導体形成面としての上面31uに対して予め荒らし加工を施すことが好ましい。荒らし加工は例えばプラズマ処理であって、シート基材31の上面31uに対して、導電性インク層の層厚ばらつきが許容範囲に収まるように、所定の表面粗さを持たせる。これによって、導体形成面上に印刷された導電性インク層が焼成される際に、荒らし加工によって形成された、導体形成面の凹凸に入りやすくなるため、シート基材31と導電性インク層との密着性が高まる。ここで、荒らし加工としてプラズマ処理を行う場合には、シート基材31は耐熱性を有する材料で構成することが好ましい。
以上のように構成されたことから、上記実施形態によれば、次の効果を奏する。
(1)フォトリソグラフィで製造する場合のような工程の複雑化を防ぐことができるため、製造コストを抑えることが可能となる。
(2)配線パターンの印刷のみで所望の厚さのコイル導体とする場合に比べて、コイル導体の比抵抗を低くすることができるため、与えた電流を有効に使うことができ、損失を抑えることができる。
(3)シート基材31上にインク層による配線パターンを形成するため、シート基材31とコイル導体の接合状態が安定しやすくなる。また、めっき層上に次のインク層を積層するため、すでに形成された導電性インク層を保護することができる。
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。
以上のように、本発明に係るシート状コイル部品、シート状コイル部品の製造方法、および、レンズ駆動装置は、製造コストを抑えつつ、所望の膜厚の配線パターンを実現できる点で有用である。
10 レンズ駆動装置
11 底壁部
11a 出射開口部
12 側壁部
13 上壁部
13a 入射開口部
21 レンズホルダ
21a 外周面
22a、22b、22c、22d 磁石
23 フォーカス用コイル
24、25 板ばね
30 シート状コイル部品
31 シート基材
31a 開口部
32a、32b、32c、32d コイル導体
41、141 導電性インク層
42、142 めっき層
43、143 絶縁層
44、144 導体層
51 絶縁性シート
51a 表面(平面)
52 導電性インク層
53a、53b ビア穴
54 めっき層
55a、55b 導電性材料
56 導体層
AX 中心軸

Claims (9)

  1. 絶縁性のシート基材の導体形成面上にコイル導体が形成されたシート状コイル部品であって、
    前記コイル導体は、
    平面に沿ってコイル状の配線パターンとして形成された導電性インク層、および、前記導電性インク層上に重ねて形成されためっき層を有する導体層と、
    絶縁性を有する絶縁層とを備え、
    前記導体層と前記絶縁層とは、前記導体形成面上に交互に複数重ねて配置されることを特徴とするシート状コイル部品。
  2. 前記導電性インク層は銀を含むインクまたは銅を含むインクで形成され、
    前記めっき層は銅めっきによって形成されることを特徴とする請求項1に記載のシート状コイル部品。
  3. 前記シート基材において、少なくとも前記導体形成面には荒らし加工が施されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシート状コイル部品。
  4. 前記絶縁層として絶縁性を備えた絶縁性シートを有し、
    前記導体層は、前記平面としての前記絶縁性シートの表面上に形成され、
    前記導体形成面上に交互に複数重ねて配置された前記導体層および前記絶縁性シートによって前記コイル導体が形成されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のシート状コイル部品。
  5. 前記平面としての前記導体形成面上に前記導体層が形成され、
    前記導体形成面上に形成された前記導体層上に前記絶縁層と前記導体層とが交互に重ねて形成されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のシート状コイル部品。
  6. 絶縁性のシート基材の導体形成面にコイル導体を備えたシート状コイル部品の製造方法であって、
    平面に沿って導電性インクをコイル状の配線パターンとして印刷し、その後に焼成して前記導電性インクを硬化させ導電性インク層を形成する導電性インク層形成工程と、前記配線パターン上に重ねてめっき層を形成するめっき層形成工程とによって前記平面上に導体層を形成する導体層形成工程、
    絶縁性を有する絶縁層を形成する絶縁層形成工程、および、
    前記導体形成面上に、前記導体層と前記絶縁層とを交互に複数重ねて配置するコイル導体形成工程を備えることを特徴とするシート状コイル部品の製造方法。
  7. 前記導電性インク層形成工程で形成された前記導電性インク層に対して、平板でプレスを行うことによって前記導電性インク層の表面を平滑化するプレス工程を有することを特徴とする請求項6に記載のシート状コイル部品の製造方法。
  8. 前記シート基材のうちの少なくとも前記導体形成面に荒らし加工を施す荒らし加工工程を有することを特徴とする請求項6または請求項7に記載のシート状コイル部品の製造方法。
  9. レンズ体を保持可能な移動部材と、
    前記移動部材を前記レンズ体の光軸方向へ移動自在に支持する弾性支持部材と、
    前記移動部材に設けられたコイルと、
    前記コイルに対向する磁石と、
    固定部材に設けられ、前記光軸方向において前記磁石と対向するコイル部品とを有し、
    前記コイル部品は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のシート状コイル部品であることを特徴とするレンズ駆動装置。
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