JP2018040551A - 燃焼装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃焼効率がさらによい燃焼装置を提供する。
【解決手段】燃焼室80内において固体燃料5を搭載して燃焼させるロストル20と、ロストルの上で第1の位置39を中心に旋回するロータリーストーカーであって、ロストル上で燃焼中の固体燃料をロータリーストーカーの先端付近から第1の位置に徐々に移動させるロータリーストーカー30とを有する燃焼装置10を提供する。ロストルは、第1の位置の近傍に設けられた少なくとも1つの第1の開口であって、第1の開口の周辺の開口22のサイズよりも大きなサイズの第1の開口21を含む。
【選択図】図2
【解決手段】燃焼室80内において固体燃料5を搭載して燃焼させるロストル20と、ロストルの上で第1の位置39を中心に旋回するロータリーストーカーであって、ロストル上で燃焼中の固体燃料をロータリーストーカーの先端付近から第1の位置に徐々に移動させるロータリーストーカー30とを有する燃焼装置10を提供する。ロストルは、第1の位置の近傍に設けられた少なくとも1つの第1の開口であって、第1の開口の周辺の開口22のサイズよりも大きなサイズの第1の開口21を含む。
【選択図】図2
Description
本発明は、ロストルの上で固体燃料を燃焼する燃焼装置に関するものである。
特許文献1には、火格子上で有機物燃料を燃焼させたときにクリンカーなどにより生じる火格子の閉塞を解消し、高温燃焼ガス発生装置の長時間の安定運転を可能にする方法を提供することが記載されている。この文献では、火格子上で有機物燃料を燃焼させることで発生させた燃焼ガスによってバイオマスなどの有機原料を加熱してガス化する生成ガスの製造方法又は製造装置において、大きさを変化させることが可能な間隙が形成された火格子を使用し、この間隙の大きさを必要頻度で変化させることにより、クリンカー等による火格子の閉塞を解消するとともに、補助燃焼室を設け、発生したスラッジ、タール等を燃焼させ、熱回収を可能とすることが記載されている。
特許文献2には、廃棄物溶融装置の火格子部のクリンカ生成を防止する廃棄物溶融処理方法及びその装置を提供することが記載されている。廃棄物を乾燥する乾燥用シャフト部の頂部から装入して形成した廃棄物充填層に、熱分解残渣を生成する火格子部とコークスを熱源として熱分解残渣を溶融する、溶融炉の熱分解残渣溶融部とで発生したガスを通過させて廃棄物を乾燥させ、廃棄物充填層を通過したガスを乾燥用シャフト部の排ガス排気口から排出して排ガス処理設備で無害化処理して排ガス煙道を経て放出し、乾燥用シャフト部で乾燥した廃棄物を火格子部で熱分解して熱分解残渣を生成し、生成した熱分解残渣を火格子部から連続的に落下させて熱分解残渣溶融部へ供給して溶融する廃棄物溶融処理方法において、排ガス煙道から排ガスを取り出して火格子部の下方に吹き込んで火格子部上部の温度をクリンカ生成温度未満に制御することが記載されている。
クリンカによりロストル(火格子)が閉鎖されると燃焼効率が低下したり、残渣が残る要因となる。クリンカの生成を防止するためにロストルの温度を下げると、燃焼効率が低下したり、残渣が残る要因になる。一方、高温になり、様々な燃焼物が堆積されるロストルの隙間をフレキシブルに変更するような機構で、長期間にわたり、高い信頼性で動作するような機構を低コストで提供することは容易ではない。
本発明の一態様は、燃焼室内において固体燃料を搭載して燃焼させるロストルと、ロストルの上で第1の位置を中心に旋回するロータリーストーカーであって、ロストル上で燃焼中の固体燃料をロータリーストーカーの先端付近から第1の位置に徐々に移動させるロータリーストーカーとを有し、ロストルが、第1の位置の近傍に設けられた少なくとも1つの第1の開口であって、第1の開口の周辺の開口のサイズよりも大きなサイズの第1の開口を含む燃焼装置である。
この燃焼装置においては、ロストル(火格子)の上で第1の位置を中心として回転するロータリーストーカー(撹拌ユニット)により固体燃料をロストルの上を撹拌させながら燃焼することにより燃焼効率を向上するとともにクリンカが発生しても同じ位置でクリンカが成長することを抑制でき、ロストルに通常設けられる通気および灰の排出用の開口(格子)がクリンカにより閉塞されることを抑制できる。さらに、ロータリーストーカーが燃焼中の個体燃料、すなわち、燃焼残渣を回転中心に集めることにより、それに含まれるクリンカなどのロストルの格子を閉塞する要因を、格子よりも大きな第1の開口から排出でき、ロストルの格子が閉塞される要因を取り除くことが可能となる。
したがって、ロータリーストーカーと、その回転中心付近に設けられた格子よりも大きな開口とを含む簡易な構成で、燃焼中にクリンカが発生しても、それによりロストルが閉塞したり、クリンカが巨大に成長して燃焼の障害になることを防止できる。このため、ロストルまたはその近傍の温度を強制的に下げたり、複雑な機構のロストルを採用しなくても、クリンカが発生しやすい固体燃料を、長時間にわたり、安定して燃料できる、信頼性の高い燃焼装置を提供できる。
固体燃料をロータリーストーカーの先端付近から中心(第1の位置)に徐々に移動させるロータリーストーカーの一例は、中心から先端に向かい回転方向前方に湾曲または傾いた部分を含む1または複数の撹拌部材を含むものである。
ロータリーストーカーを駆動する機構の一例は、ロストルの下方に設けられたトレイの下方から第1の位置に向かって伸び、ロータリーストーカーを駆動するシャフトを有するものである。トレイは、第1の位置から外れた第2の位置に最深部を備えていてもよく、燃焼装置は、トレイの上側で第2の位置から燃焼室外に延び、トレイ上の残滓を排出するスクリューコンベアを有していてもよい。トレイの最深部を中心近傍の第1の位置から外れた第2の位置に配置することにより、シャフトとスクリューコンベアとが干渉することを防止でき、ロストルおよび第1の開口から落下する灰、クリンカなどの残渣を燃焼室外に順次排出できる。
この燃焼装置は、ロータリーストーカーを回転駆動する駆動ユニットであって、燃焼室外に設けられた駆動ユニットを有し、駆動ユニットは、ロータリーストーカーの回転速度を可変にするユニットを含んでいてもよい。ロータリーストーカーにより固体燃料がロストル上に残留する時間、すなわち、燃焼時間を制御でき、固体燃料が燃え切る程度と、クリンカの成長度合いなどを含め、ロータリーストーカーの回転速度を固体燃料の条件(固体燃料の種類やサイズなど)に適した値に設定できる。燃焼装置は、ロータリーストーカーの先端付近へ固体燃料を断続的に投入する投入ユニットを有していてもよい。
本発明の他の態様の1つは、上記の燃焼装置と、燃焼室により生成された燃焼ガスにより蒸気または温水を生成するユニットとを有するシステム、例えばボイラである。本発明の異なる他の態様の1つは、上記の燃焼装置と、燃焼室により生成された燃焼ガスにより電気を生成する発電ユニットとを有するシステムである。蒸気タービンを用いた発電ユニットであってもよく、熱電発電であってもよく、スターリングエンジンなどの温度差発電を用いたシステムであってもよい。
図1に、燃焼装置を有するシステム全体の概略構成を平面図により示している。このシステム1は、燃焼装置10と、燃焼装置10内における燃焼により生成された燃焼ガス(排ガス)9により蒸気および温水を生成するユニット(ボイラ)2と、蒸気を利用してタービンにより電気を生成する発電ユニット3aと、温水を給湯または暖房用に供給する供給ユニット3bとを有する。発電ユニット3aで生成した電力はシステム1の周辺設備を稼働する電力として用いたり、売電したりできる。燃焼装置10で発生した燃焼ガス(排ガス)9は、排ガス処理ユニット4などにより無害化されて排出される。
システム1は、さらに、燃料となる固体燃料5を燃焼装置10の燃焼室80に断続的に投入する投入ユニット70と、固体燃料5を燃焼するための燃焼空気8を燃焼室80に供給する空気供給ユニット(FDF)19とを含む。固体燃料5の一例は、ペレット、チップ、薪、木炭などの木質燃料や、石炭、コークスなどの化石化燃料、トウモロコシ、有機系廃棄物などからなる廃棄物固形燃料などであり、これらに限らない。
図2に、燃焼装置10の構成を平面図により示している。図3に、燃焼装置10の構成を正面図により示している。図2は、図3のII−II線から見た断面図を示し、図3は、図2のIII−III線から見た断面図により示している。
燃焼装置10は、固体燃料5を燃焼する燃焼室80と、燃焼室80のほぼ中央に設けられたロストル20であって、投入ユニット70から投入された固体燃料5を搭載して燃焼させる円盤状のロストル(火格子、すのこ)20と、ロストル20の上で、ロストル20の中心の第1の位置39を中心に旋回するロータリーストーカー30とを有する。ロータリーストーカー30は、ロストル20上で燃焼中の固体燃料5を先端32付近から第1の位置(中心)39に徐々に移動させる撹拌部材31を含む。
図4に、ロストル20を含む燃焼エリアAを拡大して平面図により示している。このロータリーストーカー(撹拌ユニット)30は中心(第1の位置)39からロストル20の周辺(外周)に向かって延びた棒状(角柱状)の1本の撹拌部材(アーム、ウィング)31を含む。撹拌部材31は、中心39で鉛直方向(垂直方向)に延びたシャフト35に繋がり、撹拌部材31はシャフト35により支持され、中心39の周りに、本例においては反時計方向37に回転駆動される。撹拌部材31は、シャフト35に繋がり半径方向36に沿って円周方向に延びた基部33と、基部33に対して回転方向前方、すなわち、反時計方向37に角度θで傾いた撹拌部分34とを含む。角度θの一例は10度であり、3〜30度が好ましく、5〜15度がさらに好ましい。撹拌部分34の先端32はロストル20の外縁25に達し、撹拌部材31が回転すると、ロストル20に搭載された固体燃料5をロストル20の全面で撹拌できるようになっている。
ロストル20は、固体燃料5を搭載し、燃焼するための格子状の部材である。ロストル20には、固体燃料5を燃焼するための燃焼空気を供給し、固体燃料5が燃焼した後の灰(燃えカス)6を落下(排除)する複数の開口(孔、格子の目、メッシュ、以降においては格子)22がほぼ全面にわたり、ほぼ均等に設けられている。格子22の典型的なサイズS2は、5〜10mmである。ただし、固体燃焼5のサイズや形状などにより変わってもよい。このロストル20は、さらに、ロータリーストーカー30の回転中心である第1の位置39の近傍に設けられた、格子22よりも大きな異物排出用の開口(排出口、第1の開口)21を含む。
排出口21は撹拌部材31の基部33の範囲に設けられていてもよい。排出口21は、撹拌部材31が旋回するエリア、本例であればロストル20の、半径の1/3以内に、その中心が設けられていることが望ましく、1/4以内に設けられていることがさらに好ましく、1/5以内に設けられていることがいっそう好ましい。排出口21のサイズは、第1の位置39の周辺の複数の開口(格子)22のサイズよりも大きく、本例の排出口21は円形であるが、四角形や多角形であってもよい。排出口21の典型的なサイズS1は、φ20〜50mmであり、格子22のサイズS2との比は、1:5〜1:8程度であることが望ましい。排出口21のサイズS1は、固体燃焼5のサイズや形状などにより変わってもよい。
図3に示すように、ロストル20は、強度を上げるために、下部(裏側)にリブ(ロストルリブ)23が設けられており、排出口21は、リブ23を避けた位置に設けられている。ロストル20は、燃焼室80の下部を形成する底壁81に設けられた穴82の内壁から突き出た支持部材(ロストル台)83の上に配置されており、メンテナンスの際には交換または着脱できる。ロストル20に設けられる排出口(第1の開口)21は、1つであってもよく、複数であってもよいが、燃え切り前の燃焼中の固体燃料5が排出口21から排出される可能性もあるので、1つまたは2つに限定することが望ましい。複数の排出口21を配置する場合、それぞれの排出口21のサイズ、中心39からの位置、形状が同一であってもよく、異なっていてもよい。
投入ユニット70により燃焼室80に投入された固体燃料5は、ロストル20の上の周辺部24からロータリーストーカー30により、燃焼しながら中心39に向かって移動する。ロストル20の上の固体燃料5は、ロータリーストーカー30により移動、撹拌され、安定して燃焼されるとともに、ロータリーストーカー30により継続的に動かされることにより、異物やクリンカによりロストル20の格子22が閉塞されることを防止できる。その間、燃焼により生じた灰6はロストル20の複数の格子22から排除(排出、除去)される。
固体燃料5に含まれる不燃物7、例えば、石や、燃焼中に生成されて格子22より大きく成長したクリンカなどの異物は、ロータリーストーカー30によりロストル20の上を、格子22を閉塞させずに、燃焼中の固体燃料5とともに中心39に向かって移動し、中心39の近傍に設けられた、格子22よりも大きな排出口21から排出される。したがって、不燃物7がロストル20の上に堆積あるいは蓄積されたり、クリンカが大きく成長しすぎて燃焼の障害になるような事態を未然に防止できる。
燃焼装置10は、ロストル20の上方に、耐火材12で覆われた燃焼室80と、燃焼室80で発生した燃焼ガス9を蒸気発生ユニット2に導く煙道13と、ロストル20の下方に、ロストル20で発生した灰6が落下する灰集積室14と、灰集積室14の下方に形成されたベース部15とを含み、これらが筐体11により囲われている。燃焼室80の下部のロストル20の周辺には燃焼エリアAが設けられている。燃焼エリアA周囲の側壁84には、空気供給ユニット19から供給される燃焼用の空気8を燃焼エリアAの周囲に沿って導く空気通路85と、空気通路85から燃焼空気8を燃焼エリアAに吹き出す燃焼空気入口86とを含む。燃焼用の空気8は、空気供給ユニット19から灰集積室14にも供給され、ロストル20の複数の開口22を介して燃焼エリアAに吹き出される。
燃焼装置10は、ロータリーストーカー30の駆動機構55と、ロストル20から排出された灰などを燃焼装置10の外部に排出する機構45とを含む。排出機構45は、ロストル20の下方に設けられたトレイ40を含み、駆動機構55のシャフト35は、トレイ40の下方からロータリーストーカー30(撹拌部材31)の旋回中心である第1の位置39に向かって伸びている。トレイ40は、シャフト35が通過する第1の位置39から外れた第2の位置49に最深部41を備えたV(U)字型で、最深部41が水平方向に伸びるように構成されている。本実施例においては、2つのトレイ40を、最深部41が互いに平行となるようにシャフト35の両側に配置している。このため、第1の位置39に向かって伸びるシャフト35との干渉を避けて、ロストル20から落下する灰6などの残渣を効率よくそれぞれの第2の位置49の最深部41に集めることができる。
駆動機構55は、シャフト35を介してロータリーストーカー30を回転駆動する駆動ユニットであって、燃焼室80外に設けられた駆動ユニット50を有する。駆動ユニット50は、筐体11の外に設置されたモータ51と、ロータリーストーカー30の回転速度を制御する回転数制御ユニット(可変減速機)52と、回転数制御された駆動力を伝達する伝達シャフト53とを含む。伝達シャフト53は、ベース部15の第1の位置39の下方に設置されたギア54を介してシャフト35に連結されている。ロータリーストーカー30の回転速度は一定であってもよく、固体燃料5の種類や状況によって変えてもよく、固体燃料5の燃焼室80への投入量によって変えてもよく、固体燃料5の燃焼状態や、クリンカの生成状況などにより変えてもよい。ロータリーストーカー30の回転速度は燃焼室80の燃焼状態をモニタしながらオペレータが手動で制御してもよく、燃焼室80の状態を画像解析したり、燃焼温度、排ガス、灰の排出量などをセンサーでモニタすることにより自動で制御してもよい。
灰の排出機構45は、ロストル20から落下する灰6などの異物を集めるトレイ40の上側で第2の位置49に形成された最深部41から燃焼室80外に延び、最深部41に沿ってトレイ40上の残滓を排出するスクリューコンベア60を有する。スクリューコンベア60は、2つのトレイ40のそれぞれのトレイ40のV字型の最深部41から残渣を排出するように2つ設けられており、燃焼室80外に設置されたモータ61により駆動される。スクリューコンベア60により排出された灰6などの残渣は、燃焼室80外に設置された残渣ボックス62に灰通路63を経由して溜められる。スクリューコンベア60を用いることにより、灰集積室14からロストル20に供給される燃焼用の空気8が燃焼装置10の外部に逃げるのを低減できる。
この燃焼装置10では、投入ユニット70が、ロータリーストーカー30の先端32付近が通過するロストル20の周辺部24へ固体燃料5を断続的に投入する。投入ユニット70は、燃焼室80外に設けられ、固体燃料5を溜め置くホッパー71と、燃焼室80に形成された燃料供給口(投入口)87に接続され、固体燃料5をホッパー71から燃料供給口87を介して燃焼室80内に供給する投入コンベア(スクリューコンベア)72とを含む。投入ユニット70は、固体燃料5を連続して供給してもよく、断続的に供給してもよく、燃焼室80内の固体燃料5の燃焼状態をモニタしながら、供給量を自動で可変する装置を備えていてもよい。
図4に示すように、投入ユニット70から燃焼室80の燃焼エリアAに供給された固体燃料5は、ロストル20の周辺部24およびその外側の燃焼エリアAの底壁81に一旦堆積し、その後、ロストル20の上を回転するロータリーストーカー30によりロストル20の上に掻き集められ、ロータリーストーカー30の中心39に移動しながら燃焼する。底壁81のロストル20の周辺部分は、堆積した固体燃料5がロータリーストーカー30により掻き集められるまでのバッファとなり、固体燃料5が、燃焼ガス9や燃焼室80の温度により予熱されたり、乾燥(蒸し焼き)されたりすることにより、その後の燃焼が促進される状況を作り出す。
ロストル20の上では、ロータリーストーカー30が固体燃料5をロストル20の上で移動し、さらに撹拌しながら燃焼させる。撹拌部材31は、回転半径方向36に対して回転方向前方37に角度θが付くように構成されているため、固体燃料5は移動中に徐々に中心方向38に移動する。この間、空気供給ユニット19から供給される燃焼用空気8がロストル20の格子22および周囲に配置された燃焼空気入口86から吹出して燃焼を促進するとともに、灰はロストル20の格子22から灰集積室14に収集される。
固体燃料5は、ロータリーストーカー30でロストル20の上を移動および撹拌されながら燃焼するので、燃焼用の空気8との接触面積が大きく(接触効率が高く)、燃料効率が良く、燃えにくい固体燃料5であっても安定して燃焼される。燃焼中に発生した灰6は、燃焼中の固体燃料5が撹拌部材31によりロストル20の上で移動および撹拌されるため、生成される都度、格子22から排出されやすく、この点でも燃焼用空気8との接触効率が向上し、さらに、灰6がロストル20の上に溜まりにくいのでクリンカも生成されにくい。
クリンカが生成された場合であっても、また、石などの不燃物7が固体燃料5に比較的多く含まれている場合であっても、それらは、固体燃料5とともにロータリーストーカー30でロストル20の上を常に移動および撹拌されるのでロストル20の上に堆積することはなく、固体燃料5の燃焼を阻害しにくい。また、クリンカなどの不燃物はロータリーストーカー30により、燃焼中の固体燃料5とともに中心39に集められ、排出口21から排出される。
この際、燃え切っていない固体燃料5も排出される可能性があるが、不燃物7やクリンカがロストル20の上に堆積または蓄積することによる燃焼効率の低下と比較すれば、燃焼効率に及ぼす影響は少ない。また、ロータリーストーカー30の回転数(回転速度)を制御することにより、中心39に達するまでの固体燃料5の燃焼時間を適宜調整することが可能であり、燃え残りの固体燃料5が排出口21から排出される量を少なくすることは可能である。また、中心39の近傍における不燃物7やクリンカを排出して、それらのロストル20の上の密度を減らすことにより、固体燃料5が燃焼する面積を確保でき、中心39の近傍における固体燃料5の燃料効率を向上または確保できるというメリットもある。
ロストル20の複数の開口22や、第1の開口21から排出された(落下した)灰6や、不燃物7等の残渣は、ロストル20の下方に設けたれた排出機構45により順次、または断続的に燃焼室80の外に配置された残渣ボックス62に溜められ、自動または手動により残渣ボックス62から取り除かれる。したがって、燃焼装置10を止めて燃焼室80や灰集積室14から残渣6および7を取り除く必要がなく、燃焼装置10を長時間連続運転できる。
以上においては、燃焼装置10により生成される熱(排ガス)を用いて発電および給湯するシステム1を例に説明したが、燃焼装置10の熱を直接暖房に使用したり、スターリングエンジンなどの温度差発電に用いるシステムであってもよい。燃焼装置10のロータリーストーカー30は、複数の撹拌部材31を含んでいてもよく、撹拌部材31は、への字型以外に、複数の段階的に角度が変わる部分を含んでいてもよく、回転方向前方37に向かって凹状に湾曲した形状などであってもよい。また、撹拌部材31は、棒状、板状、かまぼこ状、三角柱状などであってもよい。ロータリーストーカー30の回転方向は、時計方向であってもよい。また、1つのロストル20に、複数のロータリーストーカー30を配置してもよい。すなわち、面積が大きなロストル20には、回転中心39が異なるロータリーストーカー30をカバーするエリアが重複しないように配置してもよく、カバーするエリアを重複させて、干渉しないように回転するタイミングを同期制御するようにしてもよい。
ロストル20の格子22のサイズは全面にわたって一定であってもよく、変わっていてもよい。例えば、ロストル20の内周ほど小さくなるように形成してもよい。格子22の形状は方形であっても円形、例えば、パンチングメタルのようなものであってもよく、排出口である第1の開口21の形状も、円形に限らず、楕円形、三角形、四角形、その他の多角形状などであってもよい。
ロストル20の下方に配置される灰の排出機構45においても、トレイ40は1つであってもよく、3つ以上であってもよく、それに合わせてスクリューコンベア60の数および配置を調整することが可能であり、スクリューコンベア60の代わりに、ベルトタイプのコンベアなどの他の排出機構を用いてもよい。
1 システム
10 燃焼装置
20 ロストル、 21 第1の開口
30 ロータリーストーカー
10 燃焼装置
20 ロストル、 21 第1の開口
30 ロータリーストーカー
Claims (7)
- 燃焼室内において固体燃料を搭載して燃焼させるロストルと、
前記ロストルの上で第1の位置を中心に旋回するロータリーストーカーであって、前記ロストル上で燃焼中の前記固体燃料を当該ロータリーストーカーの先端付近から前記第1の位置に徐々に移動させるロータリーストーカーとを有し、
前記ロストルは、前記第1の位置の近傍に設けられた少なくとも1つの第1の開口であって、当該第1の開口の周辺の開口のサイズよりも大きなサイズの第1の開口を含む、燃焼装置。 - 請求項1において、
前記ロータリーストーカーは、中心から先端に向かい回転方向前方に湾曲または傾いた部分を含む撹拌部材を含む、燃焼装置。 - 請求項1または2において、
前記ロストルの下方に設けられたトレイと、
前記トレイの下方から前記第1の位置に向かって伸び、前記ロータリーストーカーを駆動するシャフトとを有し、
前記トレイは、前記第1の位置から外れた第2の位置に最深部を備え、
さらに、
前記トレイの上側で前記第2の位置から前記燃焼室外に延び、前記トレイ上の残滓を排出するスクリューコンベアを有する燃焼装置。 - 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
前記ロータリーストーカーを回転駆動する駆動ユニットであって、前記燃焼室外に設けられた駆動ユニットを有し、
前記駆動ユニットは、前記ロータリーストーカーの回転速度を可変にするユニットを含む、燃焼装置。 - 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
前記ロータリーストーカーの先端付近へ前記固体燃料を断続的に投入する投入ユニットを有する、燃焼装置。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載の前記燃焼装置と、
前記燃焼室により生成された燃焼ガスにより蒸気または温水を生成するユニットとを有するシステム。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載の前記燃焼装置と、
前記燃焼室により生成された燃焼ガスにより電気を生成する発電ユニットとを有するシステム。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110469871A (zh) * | 2019-09-09 | 2019-11-19 | 西北工业大学 | 一种基于斯特林循环的复合冷却旋转爆震燃烧室 |
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2016
- 2016-09-08 JP JP2016175639A patent/JP2018040551A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN110469871A (zh) * | 2019-09-09 | 2019-11-19 | 西北工业大学 | 一种基于斯特林循环的复合冷却旋转爆震燃烧室 |
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