JP2018040080A - 衣服 - Google Patents

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Abstract

【課題】着用者の快適性を向上させることが可能になる、衣服を提供すること。【解決手段】着用者が介護業務に従事する際に着用する衣服1であり、前身頃11と後身頃とを有する上衣を少なくとも備えた衣服1であって、前身頃11における左側方部又は右側方部のうち、着用者の脇部よりも下方側の部分に対応する部分に、所定の基準値未満の通気性を有する第1非通気部41及び第2非通気部42を形成し、前身頃11における左側方部又は右側方部のうち、第1非通気部41及び第2非通気部42よりも下方側の部分に、所定の基準値以上の通気性を有する第1側方通気部51及び第2側方通気部52を形成して構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、衣服に関する。
従来、着用者を冷却(クーリング)することにより、着用者の快適性を向上させるための衣服が提案されている。このような衣服としては、例えば、襟部分に通気路を形成した衣服が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この衣服の襟部分は、複数の生地を相互に間隔を隔てて並設して構成されており、これら複数の生地の相互間に形成された通気路を介して衣服の内部の空気を換気することが可能となっている。
特開2011−231423号公報
しかしながら、上記従来の衣服は、換気経路が襟部分の通気路に限定されていたため、着用者の首回りしか冷却することができず、着用者の胴部については冷却することができなかったので、着用者の快適性を向上させる観点から改善の余地があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、着用者の快適性を向上させることが可能になる、衣服を提供することを目的とする。
請求項1に記載の衣服は、着用者が医療業務、看護業務、又は介護業務に従事する際に着用する衣服であり、前身頃と後身頃とを有する上衣を少なくとも備えた衣服であって、前記前身頃又は前記後身頃における左側方部又は右側方部のうち、着用者の脇部よりも下方側の部分に対応する部分に、所定の基準値未満の通気性を有する非通気部を形成し、前記前身頃又は前記後身頃における左側方部又は右側方部のうち、前記非通気部よりも下方側の部分に、前記所定の基準値以上の通気性を有する側方通気部を形成して構成されている。
請求項2に記載の衣服は、請求項1に記載の衣服において、前記非通気部よりも上方側の部分に、前記所定の基準値以上の通気性を有する上方通気部であって、前記側方通気部から当該衣服の内部に吸気された空気を当該衣服の外部に排気するための上方通気部を形成して構成されている。
請求項3に記載の衣服は、請求項1に記載の衣服において、前記後身頃における前記着用者の一対の肩甲骨の間と対応する部分に、前記上方通気部を形成して構成されている。
請求項4に記載の衣服は、請求項1から3に記載の衣服において、前記着用者の腹と前記前身頃における前記着用者の腹に対応する部分との相互間に形成される隙間の変動量であって、前記着用者が所定動作を行うことに伴う前記隙間の変動量を増加させることにより、前記側方通気部の通気を促進させるための通気促進手段を、前記前身頃に形成して構成されている。
請求項5に記載の衣服は、請求項4に記載の衣服において、前記隙間の変動量を調節するための調節手段を備えて構成されている。
請求項6に記載の衣服は、請求項1から5のいずれか一項に記載の衣服において、前記側方通気部の一部のみが当該衣服の外側から覆われる位置に、第1ポケット部を設けて構成されている。
請求項7に記載の衣服は、請求項6に記載の衣服において、前記側方通気部及び前記第1ポケット部の各々の一部のみが外側から覆われる位置に、第2ポケット部を設けて構成されている。
請求項1に記載の衣服によれば、前身頃又は後身頃における左側方部又は右側方部のうち、着用者の脇部よりも下方側の部分に対応する部分に、所定の基準値未満の通気性を有する非通気部を形成し、前身頃又は後身頃における左側方部又は右側方部のうち、非通気部よりも下方側の部分に、所定の基準値以上の通気性を有する側方通気部を形成したので、側方通気部のみを介して衣服の内部と外部の相互間で換気を行ったり、側方通気部を介して吸気した空気を衣服の襟口部や袖口部から排気して換気を行ったりすることができる(後述する煙突効果を利用した通気)。このため、従来のような着用者の首回りのみの冷却とは異なり、着用者の胴部全体を冷却することができ、着用者の快適性を向上させることが可能になる。
請求項2に記載の衣服によれば、非通気部よりも上方側の部分に、所定の基準値以上の通気性を有する上方通気部であって、側方通気部から衣服の内部に吸気された空気を衣服の外部に排気するための上方通気部を形成したので、側方通気部を介して吸気した空気を上方通気部を介して排気して換気することができる(後述する煙突効果を利用した通気)。このため、着用者の胴部全体を一層冷却することができ、着用者の快適性を一層向上させることが可能になる。また、側方通気部と上方通気部の相互間に非通気部を配置することで、これらを単に相互に連接させる場合に比べて、着用者の下着又は肌が透ける範囲を狭くすることができる。このため、着用者の下着又は肌が外部に露出することを抑制することができ、着用者の利便性を向上させることが可能になる。
請求項3に記載の衣服によれば、後身頃における着用者の一対の肩甲骨の間と対応する部分に、上方通気部を形成したので、特に着用者が後述する腕真上上げ起立状態になった場合に、着用者の一対の肩甲骨が盛り上がることで上方通気部と着用者の背中との相互間に隙間が生じることにより、上方通気部を介して吸気される空気量を増大させることができる。このため、着用者の胴部全体を一層冷却することができ、着用者の快適性を一層向上させることが可能になる。
請求項4に記載の衣服によれば、着用者の腹と前身頃における着用者の腹に対応する部分との相互間に形成される隙間の変動量であって、着用者が所定動作を行うことに伴う隙間の変動量を増加させることにより、側方通気部の通気を促進させるための通気促進手段を、前身頃に形成したので、衣服のフィット性を維持しながら、側方通気部による通気を促進させることができる。例えば、着用者が後述する前屈み状態になった場合には、通気促進部が垂れ下がることで側方通気部と着用者の腹との相互間に隙間が生じやすくなることにより、側方通気部を介して吸気される空気量を増大させることができる。その後、着用者が前屈み状態以外の姿勢状態となった場合には、上記隙間がなくなることにより、上記吸気された空気を衣服の外部に押し出す(排気する)ことができる。これらのことから、いわゆるポンピング効果を得ることができ、着用者の胴部全体を一層冷却することができて、着用者の快適性を一層向上させることが可能になる。
請求項5に記載の衣服によれば、隙間の変動量を調節するための調節手段を備えたので、着用者の状態に応じて通気量を調節することができ、例えば、室温が比較的高い場合には隙間の変動量を大きくすることで着用者の冷却効果を大きくし、室温が比較的低い場合には隙間の変動量を小さくすることで着用者の冷却効果を小さくすることで、着用者の冷却効果を調節でき、着用者の快適性を一層向上させることが可能になる。
請求項6に記載の衣服によれば、側方通気部の一部のみが衣服の外側から覆われる位置に、第1ポケット部を設けたので、第1ポケット部によって側方通気部が覆われていない場合と比べて、略同様の通気機能を有しながら、側方通気部を目立ちにくくすることができる。このため、衣服の通気性を維持しながら、衣服の意匠性を維持することが可能になる。また、第1ポケット部に収容物が収容されていない場合において、着用者が前屈み状態になった場合に、第1ポケット部の重みによって、第1ポケット部の周辺部分が垂れ下がることで、側方通気部と着用者の腹との相互間に隙間が生じやすくなる。あるいは、第1ポケット部に収容物が収容されている場合において、着用者が前屈み状態になった場合には、第1ポケット部及び収容物の重みによって、第1ポケット部の周辺部分が垂れ下がることで、側方通気部と着用者の腹との相互間に隙間が生じやすくなる。これらのことから、着用者が前屈み状態になった場合において側方通気部を介して吸気される空気量を増大させることができ、着用者の胴部全体を一層冷却することができて、着用者の快適性を一層向上させることが可能になる。
請求項7に記載の衣服によれば、側方通気部及び第1ポケット部の各々の一部のみが外側から覆われる位置に、第2ポケット部を設けたので、第2ポケット部に収容物が収容されていない場合において、着用者が前屈み状態になった場合に、第1ポケット部及び第2ポケット部の重みによって第2ポケット部の周辺部分が垂れ下がることで側方通気部と着用者の腹との相互間に隙間が生じやすくなる。あるいは、第2ポケット部に収容物が収容されている場合において、着用者が前屈み状態になった場合に、第1ポケット部と第2ポケット部及び収容物の重みによって第2ポケット部の周辺部分が垂れ下がることで側方通気部と着用者の腹との相互間に隙間が生じやすくなる。これらのことから、着用者が前屈み状態になった場合において側方通気部を介して吸気される空気量を増大させることができ、着用者の胴部全体を一層冷却することができて、着用者の快適性を一層向上させることが可能になる。
本発明の実施の形態1に係る衣服の構成を示す正面図である。 図1の衣服の背面図である。 図1の衣服の右側面図である。 腕下げ起立状態の着用者の右側面図である。 腕真上上げ起立状態の着用者の右側面図である。 前屈み状態の着用者の右側面図である。 マネキンが前屈み状態である場合の通気試験の試験結果を示す図であり、(a)はマネキンの腹側部位に関する図、(b)はマネキンの背側部位に関する図である。 マネキンが腕水平上げ起立状態である場合の通気試験の試験結果を示す図であり、(a)はマネキンの腹側部位に関する図、(b)はマネキンの背側部位に関する図である。 マネキンが腕真上上げ起立状態である場合の通気試験の試験結果を示す図であり、(a)はマネキンの腹側部位に関する図、(b)はマネキンの背側部位に関する図である。 本発明の衣服の変形例を示す正面図である。 図10の衣服の背面図である。 本発明の衣服の他の変形例を示す背面図である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る衣服の実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕実施の形態の基本的概念
最初に、本実施の形態の基本的概念について説明する。本実施の形態は、概略的に、着用者が医療業務、看護業務、又は介護業務に従事する際に着用する衣服に関するものである。
ここで、「着用者」とは、医療業務、看護業務、又は介護業務に従事する従業者を意味し、例えば、作業療法士、理学療法士、看護師、医師、介護福祉士、ホームヘルパ等を含む概念である。また、「医療業務」とは、医療に関する業務を意味し、例えば、診療業務等を含む概念である。また、「看護業務」とは、看護に関する業務を意味し、例えば、日常生活援助業務(一例として、移動介助や搬送介助等)、リハビリテーション業務等を含む概念である。また、「介護業務」とは、介護に関する業務を意味し、例えば、リハビリテーション業務、身体介護業務(一例として、入浴や着替えの介助等)等を含む概念である。また、「衣服」とは、着用者が着用する衣類であり、例えば、上衣やワンピース等を含む概念である。
また、着用者が医療業務、看護業務、又は介護業務の従事中に行う動作については任意であるが、例えば、最も高頻度な動作であると考えられる「移乗動作」、「立ち座り動作」、及び「腕上げ下げ動作」を含む概念である。このうち、「移乗動作」とは、患者又は要介護者(以下、「患者等」と称する)が座っている椅子等から別の椅子等に乗り移ることを援助するための動作を意味する。具体的には、まず椅子やベッド等(以下、「椅子等」と称する)に座っている患者等を着用者が中腰で前方に屈んだ状態(以下、「前屈み状態」と称する)で腕を伸ばして掴み、次に着用者が自己の体を若干起こした状態で患者等を持ち上げ、そして着用者が患者等を別の椅子等まで移動させた後、下方に屈むことにより患者等を別の椅子等に下ろす、といった一連の動作が該当する。また、「立ち座り動作」とは、患者等がその場で立ち座りすることを援助するための動作を意味する。具体的には、まず椅子等に座っている患者等を着用者が前屈み状態で腕を伸ばして掴み、次に着用者が患者等を持ち上げながら立ち上がることにより患者等を立ち上がらせ、そして着用者が下方に屈むことにより患者等を椅子等に下ろす、といった一連の動作が該当する。また、「腕上げ下げ動作」とは、患者等が腕を上げ下げすることを援助するための動作を意味する。具体的には、腕を下げて起立している患者等の腕を着用者が掴みながら真上に持ち上げることで、着用者が腕を真上に上げて起立している状態(以下、「腕真上上げ起立状態」と称する)になった後、当該持ち上げた腕を掴みながら下ろすことで、着用者が腕を下げて起立している状態(以下、「腕下げ起立状態」と称する)になる、といった一連の動作が該当する。以下、本実施の形態では、衣服を、理学療法士である着用者が介護業務(具体的には、リハビリテーション業務)に従事する際に着用する上衣に適用した場合について説明する。
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、本実施の形態の具体的内容について説明する。
(構成)
最初に、本実施の形態に係る衣服の構成について説明する。図1は、本実施の形態1に係る衣服の構成を示す正面図である。図2は、図1の衣服の背面図である。図3は、図1の衣服の右側面図である。以下の説明では、図1のX方向を左右方向(着用者から見た方向を基準とするものとし、−X方向を右方向、+X方向を左方向)、図3のY方向を前後方向(+Y方向を前方向、−Y方向を後方向)、図1のZ方向を上下方向(+Z方向を上方向、−Z方向を下方向)と称する。図1から図3に示すように、衣服1は、衣服本体10、第1右側ポケット部21、第1左側ポケット部22、第2右側ポケット部23、第2左側ポケット部24、第3ポケット部25、第4ポケット部26、及び襟口部調節部30を備えている。
(構成−衣服本体)
衣服本体10は、衣服1の基本構造体であり、図1から図3に示すように、着用者の上半身を覆うことが可能な略中空状体にて形成されている。以下では、説明の都合上、衣服本体10を5つの領域に区分して説明する。すなわち、この衣服本体10は、着用者の腹を覆う前身頃11と、着用者の背中を覆う後身頃12と、着用者の右上腕を覆う右袖部13と、着用者の左上腕を覆う左袖部14と、襟口部16から立ち上げられた襟部15とに区分する。また、前身頃11及び後身頃12の各々の下端部を裾口部17と称し、右袖部13及び左袖部14の各々の先端部を袖口部18と称する。また、衣服本体10の側面のうち、着用者の肌面に対向する側の側面を衣服内側面と称し、着用者の肌面に対向する側とは反対側の側面を衣服外側面と称する。このように構成された衣服本体10の材質(具体的には、衣服本体10における後述する各種の非通気部及び通気部以外の部分の材質)は任意であるが、例えば、着用者が動きやすい材質で形成されることが望ましく、一例として、軽量且つ伸縮性を有する公知の織物素材や、表地をポリエステル材とし、裏地を綿材(又はキュプラ材)とした公知の多層ニット素材、又はこれらを組み合わせたもの等にて形成されている。
(構成−第1右側ポケット部、第1左側ポケット部)
第1右側ポケット部21及び第1左側ポケット部22は、収容物を収容するための第1ポケット部である。ここで、「収容物」とは、第1右側ポケット部21又は第1左側ポケット部22(あるいは、第2右側ポケット部23、第2左側ポケット部24、第3ポケット部25、第4ポケット部26)に収容されるものであり、例えば、医療用PHS、携帯電話、介護器具、文具等を含む概念である。図1に示すように、第1右側ポケット部21は、前身頃11の衣服外側面のうち着用者における胴部の右側方と対応する部分に設けられており、第1左側ポケット部22は、前身頃11の衣服外側面のうち着用者における胴部の左側方と対応する部分に設けられている。これら第1右側ポケット部21及び第1左側ポケット部22は、例えば、衣服本体10と略同一の材質である公知の織物素材を前身頃11に対して縫着等にて固定することで、全体として略袋状体に形成されている(第2右側ポケット部23、第2左側ポケット部24、第4ポケット部26も同様とする)。
(構成−第2右側ポケット部、第2左側ポケット部)
第2右側ポケット部23及び第2左側ポケット部24は、収容物を収容するための第2ポケット部である。このうち、第2右側ポケット部23は、図1に示すように、第1右側ポケット部21の衣服外側面の一部(図1では、第1右側ポケット部21の下方部分)を覆うように設けられており、第2左側ポケット部24は、第1左側ポケット部22の衣服外側面の一部(図1では、第1左側ポケット部22の下方部分)を覆うように設けられている。
(構成−第3ポケット部)
第3ポケット部25は、収容物を収容するためのものである。この第3ポケット部25は、図2に示すように、後身頃12の衣服外側面のうち第2右側ポケット部23に対応する部分に設けられている。この第3ポケット部25は、例えば、衣服本体10と略同一の材質である公知の織物素材を後身頃12に対して縫着等にて固定することで、全体として略袋状体に形成されている。
(構成−第4ポケット部)
第4ポケット部26は、収容物を収容するためのものである。この第4ポケット部26は、図1に示すように、前身頃11の衣服外側面のうち着用者の左胸側に対応する部分に設けられている。
(構成−襟口部調節部)
襟口部調節部30は、着用者の衣服1の着脱を容易にするために、襟口部16の大きさを調節するための襟口部調節手段である。この襟口部調節部30は、例えば、公知の調節部材(一例として、線ファスナー等)を用いて構成されており、襟部15の近傍において襟部15から前身頃11に至るように設けられている。
(構成−衣服本体の構成の詳細)
次に、衣服本体10の構成の詳細について説明する。この衣服本体10には、図1から図3に示すように、第1非通気部41、第2非通気部42、第1側方通気部51、第2側方通気部52、第1上方通気部61、第2上方通気部62、第3上方通気部63、第1通気促進部71、第2通気促進部72、及び第3通気促進部73が形成されている。
(構成−衣服本体の構成の詳細−第1非通気部、第2非通気部)
第1非通気部41及び第2非通気部42は、所定の基準値未満の通気性を有する部分である。ここで、「通気性」とは、空気やその他の気体等を通す性質を意味する。この通気性の程度を示す指標である「通気量(単位時間当たりに通過する空気等の量)」は、本実施の形態では、「JIS L 1096 A法 通気性試験」に規定されている試験方法を用いて測定された通気量(単位=cm/cm・sec)であるものとする。また、「所定の基準値」とは、着用者をクーリング(冷却)するために最低限必要な通気量を意味し、一例として、所定の基準値=100cm/cm・secであるものとする。
図1に示すように、第1非通気部41は、前身頃11における右側の側方部(以下、「右側方部」と称する)のうち、着用者の右側の脇部(以下、「右脇部」と称する)よりも下方側の部分に対応する部分に設けられており、第2非通気部42は、前身頃11における左側の側方部(以下、「左側方部」と称する)のうち、着用者の左側の脇部(以下、「左脇部」と称する)よりも下方側の部分に対応する部分に設けられている。ここで、「側方部」とは、前身頃11(又は後身頃12)の部分のうち、前後方向及び上下方向に略沿った部分を意味し、本実施の形態では、平面状の部分や曲面状の部分を含む概念である。また、「脇部」とは、着用者の脇及びその近傍部分を含む部位を意味する。
これら第1非通気部41及び第2非通気部42の材質については、本実施の形態では、所定の基準値未満の通気性を有する質で形成されており、例えば、所定の基準値未満の通気性を有する上記公知の織物素材や上記公知の多層ニット素材にて形成されている。
また、これら第1非通気部41及び第2非通気部42の形成方法については任意であるが、例えば、第1非通気部41及び第2非通気部42の製造性を高めるために、前身頃11(又は後身頃12)における各種の通気部以外の部分(具体的には、衣服本体10)と一体に形成してもよい。あるいは、前身頃11(又は後身頃12)における各種の通気部以外の部分とは別体に形成されて、前身頃11(又は後身頃12)に縫着等にて固定してもよい。
(構成−衣服本体の構成の詳細−第1側方通気部、第2側方通気部)
第1側方通気部51及び第2側方通気部52は、所定の基準値以上の通気性を有する部分である。図1に示すように、この第1側方通気部51は、前身頃11における右側方部のうち第1非通気部41よりも下方側の部分に設けられており、具体的には、上記右側方部のうち、着用者の肋骨及び腰骨を含む範囲と対応する部分(一例として、上記右側方部のうち、第1非通気部41の下端部から裾口部17近傍に至る部分)に設けられている。また、第2側方通気部52は、前身頃11における左側方部のうち第2非通気部42よりも下方側の部分に設けられており、具体的には、上記左側方部のうち、着用者の肋骨及び腰骨を含む範囲と対応する部分(一例として、上記左側方部のうち、第2非通気部42の下端部から裾口部17近傍に至る部分)に設けられている。
これら第1側方通気部51及び第2側方通気部52の材質については任意であるが、本実施の形態では、通気性及び耐久性に優れた材質が望ましく、例えば、通気性が比較的高く、且つ工業洗濯に耐えうる公知のメッシュ素材(一例として、通気量が150〜170cm/cm・sec以上であるトリコットメッシュ等)にて形成されている(第1上方通気部61、第2上方通気部62、及び第3上方通気部63の材質についても同様とする)。
また、これら第1側方通気部51及び第2側方通気部52の形成方法については任意であるが、例えば、織物素材にて形成された衣服本体10のうち第1側方通気部51及び第2側方通気部52の設置部分を切り欠いた後、公知のメッシュ素材を当該切り欠いた第1側方通気部51及び第2側方通気部52の設置部分に縫着等により固定することで形成してもよい(第1上方通気部61、第2上方通気部62、及び第3上方通気部63の形成方法についても同様とする)。
このような構成により、第1側方通気部51又は第2側方通気部52のみを介して衣服1の内部と外部の相互間で換気を行ったり、第1側方通気部51又は第2側方通気部52を介して吸気した空気を衣服1の襟口部16や袖口部18から排気して換気を行ったりすることができる(後述する煙突効果を利用した通気)。このため、従来のような着用者の首回りのみの冷却とは異なり、着用者の胴部全体を冷却することができ、着用者の快適性を向上させることが可能になる。ここで、「煙突効果」とは、煙突状の物体の中に外気より高温の空気がある場合、高温の空気が低温の空気に比べて密度が低いために浮力を持ち、煙突状の物体の下方側の開口から外部の冷たい空気を引き入れながら、高温の空気が煙突状の物体の内部を上昇する現象をいう。すなわち、本実施の形態においては、中空体である衣服1の内部に着用者によって暖められた高温の空気がある場合に、この高温の空気に浮力が生じ、着用者の胴体と裾口部17の隙間から外部の空気を衣服1の内部に引き入れながら、高温の空気が衣服1の内部を上昇する効果(現象)を意味する。
(構成−衣服本体の構成の詳細−第1上方通気部、第2上方通気部、第3上方通気部)
第1上方通気部61、第2上方通気部62、及び第3上方通気部63は、所定の基準値以上の通気性を有する部分であって、第1側方通気部51又は第2側方通気部52から衣服1の内部に吸気された空気を衣服1の外部に排気するための部分である。第1上方通気部61は、前身頃11、後身頃12、及び右袖部13の各々のうち第1非通気部41よりも上方側の部分に設けられており、具体的には、第1非通気部41の上端部から、右袖部13と前身頃11及び後身頃12との境界部を通って、右袖部13側の袖口部18に至る範囲に、一体的に設けられている。また、第2上方通気部62は、前身頃11、後身頃12、及び左袖部14の各々のうち第2非通気部42よりも上方側の部分に設けられており、具体的には、第2非通気部42の上端部から、左袖部14と前身頃11及び後身頃12との境界部を通って、左袖部14側の袖口部18に至る部分に至る範囲に、一体的に設けられている。また、第3上方通気部63は、後身頃12における第1非通気部41及び第2非通気部42よりも上方側の部分に設けられており、具体的には、後身頃12における着用者の一対の肩甲骨の間に対応する範囲に設けられている。
このように第1上方通気部61、第2上方通気部62、又は第3上方通気部63を形成したので、第1側方通気部51又は第2側方通気部52を介して吸気した空気を第1上方通気部61、第2上方通気部62、又は第3上方通気部63を介して排気して換気することができる(煙突効果を利用した通気)。このため、着用者の胴部全体を一層冷却することができ、着用者の快適性を一層向上させることが可能になる。また、第1側方通気部51と第1上方通気部61との相互間に第1非通気部41を配置したり、第2側方通気部52と第2上方通気部62との相互間に第2非通気部42を配置したりすることで、第1側方通気部51と第1上方通気部61とを単に相互に連接させたり、第2側方通気部52と第2上方通気部62とを単に相互に連接させたりする場合に比べて、着用者の下着又は肌が透ける範囲を狭くすることができる。このため、着用者の下着又は肌が外部に露出することを抑制することができ、着用者の利便性を向上させることが可能になる。
また、後身頃12における着用者の一対の肩甲骨の間と対応する部分に、第3上方通気部63を形成したので、特に着用者が腕真上上げ起立状態になった場合に、着用者の一対の肩甲骨が盛り上がることで上方通気部63と着用者の背中との相互間に隙間が生じることにより、上方通気部63を介して吸気される空気量を増大させることができる。このため、着用者の胴部全体を一層冷却することができ、着用者の快適性を一層向上させることが可能になる。
(構成−衣服本体の構成の詳細−第1通気促進部)
第1通気促進部71は、着用者の腹と前身頃11における着用者の腹に対応する部分との相互間に形成される隙間の変動量であって、着用者が所定動作を行うことに伴う隙間の変動量を増加させることにより、第1側方通気部51及び第2側方通気部52の通気を促進させるための通気促進手段である。図1に示すように、第1通気促進部71は、前身頃11における腹に対応する部分(具体的には、前身頃11のうち、着用者の腹の上端に対応する部分から裾口部17に至る部分)に設けられており、当該部分の幅(左右方向の長さ)のうち、着用者の腹の幅(左右方向の長さ)に対する余裕部分として形成されている。この場合において、前身頃11の幅(左右方向の長さ)の設定の詳細については、具体的には、前身頃11における第1通気促進部71を含む部分の幅が、衣服1のサイズに関わらず、前身頃11における着用者の胸に対応する部分の幅に対して、1.05倍から1.15倍程度の長さになるように設定している。ただし、これに限られず、例えば、前身頃11の幅は、衣服1の形状や種類等に応じて異なり得ることから、実験結果等に基づいて設定してもよい。
図4は、腕下げ起立状態の着用者の右側面図、図5は、腕真上上げ起立状態の着用者の右側面図、図6は、前屈み状態の着用者の右側面図である。例えば、移乗動作や立ち座り動作において、着用者が図6に示す前屈み状態になった場合には、第1通気促進部71が垂れ下がることで第1側方通気部51及び第2側方通気部52と着用者の腹との相互間に隙間が生じやすくなることにより、第1側方通気部51及び第2側方通気部52を介して吸気される空気量を増大させることができる。その後、着用者が前屈み状態以外の姿勢状態となった場合には、上記隙間がなくなることにより、上記吸気された空気を衣服の外部に押し出す(排気する)ことができる。これらのことから、いわゆるポンピング効果を得ることができ、着用者の胴部全体を一層冷却することができて、着用者の快適性を一層向上させることが可能になる。
(構成−衣服本体の構成の詳細−第2通気促進部、第3通気促進部)
第2通気促進部72は、着用者の右脇部と第1上方通気部61における着用者の右脇部に対応する部分との相互間に形成される隙間の変動量であって、着用者が所定動作を行うことに伴う隙間の変動量を増加させることにより、第1上方通気部61の通気を促進させるための通気促進手段である。第3通気促進部73は、着用者の左脇部と第2上方通気部62における着用者の左脇部に対応する部分との相互間に形成される隙間の変動量であって、着用者が所定動作を行うことに伴う隙間の変動量を増加させることにより、第2上方通気部62の通気を促進させるための通気促進手段である。図1、図2に示すように、この第2通気促進部72は、第1上方通気部61における着用者の右脇部に対応する部分に設けられており、当該部分の幅(左右方向の長さ)のうち、着用者の右脇部の幅(左右方向の長さ)に対する余裕部分として形成されている。また、この第3通気促進部73は、第2上方通気部62における着用者の左脇部に対応する部分に設けられており、当該部分の幅(左右方向の長さ)のうち、着用者の左脇部の幅(左右方向の長さ)に対する余裕部分として形成されている。この場合において、第1上方通気部61における第2通気促進部72を含む部分の幅(左右方向の長さ)や第2上方通気部62における第3通気促進部73を含む部分の幅(左右方向の長さ)の設定の詳細については、具体的には、衣服1のサイズ、形状、又は種類等に応じて異なり得ることから、実験結果等に基づいて設定している。
このような構成により、第1側方通気部51又は第2側方通気部52から吸気された空気が第1上方通気部61及び第2上方通気部62を介して排気されるように通気することを促進させることできる。例えば、腕上げ下げ動作において、着用者が図5に示す腕真上上げ起立状態となった場合には、第2通気促進部72及び第3通気促進部73が引き延ばされることにより、第1上方通気部61と着用者の右脇部との相互間及び第2上方通気部62と着用者の左脇部との相互間に隙間が生じやすくなることにより、第1上方通気部61及び第2上方通気部62を介して吸気される空気量を増大させることができる。その後、着用者が腕真上上げ起立状態以外の姿勢状態(例えば、図4に示す腕下げ起立状態)となった場合には、上記隙間がなくなることにより、上記吸気された空気を衣服1の外部に押し出す(排気する)ことができる。これらのことから、いわゆるポンピング効果を得ることができ、着用者の胴部全体を一層冷却することができて、着用者の快適性を一層向上させることが可能になる。
(構成−第1右側ポケット部及び第1左側ポケット部の構成の詳細)
次に、図1を参照しつつ、第1右側ポケット部21及び第1左側ポケット部22の構成の詳細について説明する。本実施の形態においては、第1右側ポケット部21を、この第1右側ポケット部21によって第1側方通気部51の一部のみが衣服1の外側から覆われる位置(一例として、第1非通気部41の下端部から裾口部17近傍に至る第1側方通気部51のうち、図1においてメッシュ状に描画した部分以外が覆われる位置)に配置している。また、第1左側ポケット部22を、この第1左側ポケット部22によって第2側方通気部52の一部のみが衣服1の外側から覆われる位置(一例として、第2非通気部42の下端部から裾口部17近傍に至る第2側方通気部52のうち、図1においてメッシュ状に描画した部分以外が覆われる位置)に配置している。なお、「衣服1の外側」とは、衣服1よりも前方に位置にいる仮想の観察者が、衣服1の外部から衣服1を見た時の視線方向を意味する。
このような構成により、第1右側ポケット部21又は第1左側ポケット部22によって第1側方通気部51又は第2側方通気部52が覆われない場合に比べて、略同様の通気機能を有しながら、第1側方通気部51又は第2側方通気部52を目立ちにくくすることができる。このため、衣服の通気性を維持しながら、衣服の意匠性を維持することが可能になる。また、第1右側ポケット部21又は第1左側ポケット部22に収容物が収容されていない場合において、着用者が前屈み状態になった場合に、第1右側ポケット部21又は第1左側ポケット部22の重みによって、第1右側ポケット部21又は第1左側ポケット部22の周辺部分が垂れ下がることで、第1側方通気部51又は第2側方通気部52と着用者の腹との相互間に隙間が生じやすくなる。あるいは、第1右側ポケット部21又は第1左側ポケット部22に収容物が収容されている場合において、着用者が前屈み状態になった場合には、第1右側ポケット部21又は第1左側ポケット部22及び収容物の重みによって、第1右側ポケット部21又は第1左側ポケット部22の周辺部分が垂れ下がることで、第1側方通気部51又は第2側方通気部52と着用者の腹との相互間に隙間が生じやすくなる。これらのことから、着用者が前屈み状態になった場合において第1側方通気部51又は第2側方通気部52を介して吸気される空気量を増大させることができ、着用者の胴部全体を一層冷却することができて、着用者の快適性を一層向上させることが可能になる。
(構成−第2右側ポケット部及び第2左側ポケット部の構成の詳細)
次に、図1を参照しつつ、第2右側ポケット部23及び第2左側ポケット部24の構成の詳細について説明する。本実施の形態においては、第2右側ポケット部23を、この第2右側ポケット部23によって第1側方通気部51及び第1右側ポケット部21の各々の一部のみが外側から覆われる位置(一例として、第1非通気部41の下端部から裾口部17近傍に至る第1側方通気部51のうち、図1においてメッシュ状に描画した部分以外が覆われる位置であって、同じく第1非通気部41の下端部から裾口部17近傍に至る第1右側ポケット部21のうち、下側約半分が覆われる位置)に配置している。また、第2左側ポケット部24を、この第2左側ポケット部24によって第2側方通気部52及び第1左側ポケット部22の各々の一部のみが外側から覆われる位置(一例として、第2非通気部42の下端部から裾口部17近傍に至る第2側方通気部52のうち、図1においてメッシュ状に描画した部分以外が覆われる位置であって、同じく第2非通気部42の下端部から裾口部17近傍に至る第1左側ポケット部22のうち、下側約半分が覆われる位置)に配置している。
このような構成により、第2右側ポケット部23及び第2左側ポケット部24に収容物が収容されていない場合において、着用者が前屈み状態になった場合に、第1右側ポケット部21又は第1左側ポケット部22の重みと、第2右側ポケット部23及び第2左側ポケット部24の重みによって、第2右側ポケット部23及び第2左側ポケット部24の周辺部分が垂れ下がることで、第1側方通気部51又は第2側方通気部52と着用者の腹との相互間に隙間が生じやすくなる。あるいは、第2右側ポケット部23及び第2左側ポケット部24に収容物が収容されている場合において、着用者が前屈み状態になった場合に、第1右側ポケット部21又は第1左側ポケット部22の重みと、第2右側ポケット部23及び第2左側ポケット部24の重み、及び収容物の重みによって、第2右側ポケット部23及び第2左側ポケット部24の周辺部分が垂れ下がることで、第1側方通気部51又は第2側方通気部52と着用者の腹との相互間に隙間が生じやすくなる。これらのことから、着用者が前屈み状態になった場合において第1側方通気部51又は第2側方通気部52を介して吸気される空気量を増大させることができ、着用者の胴部全体を一層冷却することができて、着用者の快適性を一層向上させることが可能になる。
(衣服の作用)
続いて、このように構成された衣服1の作用を、着用者に主要な動作毎に説明する。この衣服1の作用は、移乗動作に関する作用、立ち座り動作に関する作用、及び腕上げ下げ動作に関する作用に大別される。
(衣服の作用−移乗動作に関する作用)
まず、移乗動作に関する作用について説明する。移乗動作に関する作用は、着用者が移乗動作を行うことで生じる衣服1の作用を意味する。この移乗動作に関する作用については、以下の通りとなる。すなわち、図6に示すように、着用者が椅子等に座っている要介護者を前屈み状態で腕を伸ばして掴む動作を行うと、第1通気促進部71が垂れ下がることで第1側方通気部51及び第2側方通気部52の各々と着用者の腹との相互間に隙間が生じることにより、上記掴む動作を行う前に比べて、第1側方通気部51及び第2側方通気部52を介して吸気される空気量を増大させることができる。次に、着用者が自己の体を若干起こした状態で要介護者を持ち上げる動作を行うと、上記掴む動作で生じた隙間がなくなることで、第1側方通気部51、第2側方通気部52、第1上方通気部61、第2上方通気部62、第3上方通気部63、又は裾口部17を介して吸気された空気が衣服1の外部に押し出される。これにより、上記押し出された空気を襟口部16、第1上方通気部61、第2上方通気部62、第3上方通気部63、第1側方通気部51、又は第2側方通気部52を介して排気することができる。そして、着用者が要介護者を別の椅子等まで移動させた後、下方に屈むことにより要介護者を別の椅子等に下ろす動作を行うと、上記掴む動作と略同様に、第1側方通気部51及び第2側方通気部52の各々と着用者の腹との相互間に隙間が生じるので、上記持ち上げる動作を行った後に比べて、第1側方通気部51及び第2側方通気部52を介して吸気される空気量を増大させることができる。このような一連の動作により、着用者の胴部や腕部を冷却することができて、着用者の快適性を向上させることが可能になる。
(衣服の作用−立ち座り動作に関する作用)
次に、立ち座り動作に関する作用について説明する。立ち座り動作に関する作用は、着用者が立ち座り動作を行うことで生じる衣服1の作用を意味する。この立ち座り動作に関する作用については、以下の通りとなる。すなわち、まず、椅子等に座っている要介護者を着用者が図6に示す前屈み状態で腕を伸ばして掴む動作を行うと、第1通気促進部71が垂れ下がることで第1側方通気部51及び第2側方通気部52の各々と着用者の腹との相互間に隙間が生じるので、上記掴む動作を行う前に比べて、第1側方通気部51及び第2側方通気部52を介して吸気される空気量を増大させることができる。次に、着用者が要介護者を持ち上げながら立ち上がることにより要介護者を立ち上がらせる動作を行うと、上記掴む動作で生じた隙間がなくなることで、第1側方通気部51、第2側方通気部52、第1上方通気部61、第2上方通気部62、第3上方通気部63、又は裾口部17を介して吸気された空気が衣服1の外部に押し出される。これにより、上記押し出された空気を襟口部16、第1上方通気部61、第2上方通気部62、第3上方通気部63、第1側方通気部51、又は第2側方通気部52を介して排気することができる。続いて、着用者が下方に屈むことにより患者等を椅子等に下ろす動作を行うと、上記掴む動作と略同様に、第1側方通気部51及び第2側方通気部52の各々と着用者の腹との相互間に隙間が生じるので、上記立ち上がらせる動作を行った後に比べて、第1側方通気部51及び第2側方通気部52を介して吸気される空気量を増大させることができる。このような一連の動作により、着用者の胴部や腕部を冷却することができて、着用者の快適性を向上させることが可能になる。
(衣服の作用−腕上げ下げ動作に関する作用)
続いて、腕上げ下げ動作に関する作用について説明する。腕上げ下げ動作に関する作用は、着用者が腕上げ下げ動作を行うことで生じる衣服1の作用を意味する。この腕上げ下げ動作に関する作用については、以下の通りとなる。すなわち、まず、腕を下げた状態で起立している要介護者の腕を着用者が掴みながら真上に持ち上げる動作を行うと、着用者が図5に示す腕真上上げ起立状態になることにより、第2通気促進部72及び第3通気促進部73が引き延ばされることで第1上方通気部61及び第2上方通気部62の各々と着用者の脇部との相互間に隙間が生じやすくなると共に、着用者の一対の肩甲骨が盛り上がることにより、第3上方通気部63と着用者の背中との相互間に隙間が生じやすくなる。これにより、上記持ち上げる動作を行う前に比べて、第1上方通気部61、第2上方通気部62、及び第3上方通気部63を介して吸気される空気量を増大させることができることできる。また、第1側方通気部51、第2側方通気部52、又は裾口部17を介して吸気された空気が上記隙間及び第3上方通気部63を介して排気されるように通気(煙突効果を利用した通気)しやすくなる。次いで、着用者が持ち上げた要介護者の腕を掴みながら下ろす動作を行うと、着用者が図4に示す腕下げ起立状態になることにより、上記持ち上げる動作で生じた隙間がなくなることで第1側方通気部51、第2側方通気部52、第1上方通気部61、第2上方通気部62、第3上方通気部63、又は裾口部17を介して吸気された空気が衣服1の外部に押し出される。これにより、上記押し出された空気を襟口部16、第1上方通気部61、第2上方通気部62、第3上方通気部63、第1側方通気部51、又は第2側方通気部52を介して排気することができる。このような一連の動作により、着用者の胴部や腕部を冷却することができて、着用者の快適性を向上させることが可能になる。
(試験結果)
次に、衣服に関する通気性試験の試験結果について説明する。ここで、「通気性試験」とは、着用対象に取り付けられた衣服に対して風を当てることにより、衣服の通気性を検証する試験である。
まず、この通気性試験に用いられる試験設備(図示省略)の概要について説明する。この試験設備は、送風装置、マネキン、及び温度検出部を備えている(いずれも図示省略)。送風装置は、衣服に対して風を送るための送風手段であり、例えばファン等の公知の送風装置を用いて構成されている。マネキンは、衣服を着用するための着用対象であり、例えば、関節部が可動可能な試験用のマネキン(繊維製品の温熱・水分に関する機能性能を評価するための試験(例えば、衣服の保温性能を評価するための試験等)に用いられるサーマルマネキン)として構成されている。温度検出部は、マネキンの温度を検出するための温度検出手段であり、公知の温度センサを用いて構成されており、マネキンの表面の複数部位に取り付けられている。
ここでは、これら温度センサが取り付けられた複数部位のうち、一部の部位を測定部位として選択し、この測定部位の温度センサから測定結果を取得した。この「測定部位」としては、マネキンの腹側部位のうち、第1側方通気部51の近傍部分に対応する部位(以下、「腹側脇下」と称する)と、第1上方通気部61の近傍部分に対応する部位(以下、「腹側脇上」と称する)と、マネキンの背側部位のうち、腹側脇下に対応する部位(以下、「背側脇下」と称する)と、腹側脇上に対応する部位(以下、「背側脇上」と称する)と、第3上方通気部63の近傍部分に対応する部位(以下、「背側肩」と称する)を選択した。
次に、この通気性試験の試験対象について説明する。試験対象としては、後述する衣服Dと異なる形状及び大きさであって、上記各種の通気部を備えていない衣服(以下、「衣服A」と称する)と、後述する衣服Dと同一の形状及び大きさであって、上記各種の通気部を備えていない衣服(以下、「衣服B」と称する)と、後述する衣服Dと同一の形状及び大きさであって、通気部として第1側方通気部51及び第2側方通気部52のみを備えた衣服(以下、「衣服C」と称する)と、本実施の形態に係る衣服1(以下、「衣服D」と称する)との4種類を用いた。ここで、衣服Aの具体的な形状及び大きさは、本実施の形態に係る衣服1(上衣)の形状に類似した形状に設定すると共に、バストの幅=112cm、ウエストの幅=102.5cm、裾廻りの幅=109cmに設定した。また、衣服Bから衣服Dの具体的な形状及び大きさについては、本実施の形態に係る衣服1の形状と同一の形状に設定すると共に、バストの幅=110cm、ウエストの幅=107cm、裾廻りの幅=115cmに設定した。
また、通気性試験の試験方法については、以下に示す通りとした。すなわち、まず、所定の温度(例えば、20℃等)で空調管理された試験空間内にマネキンを配置し、このマネキンに、試験対象とする衣服Aから衣服Dのいずれか1つを着せた。次に、マネキンの姿勢状態を所定の状態に変化させた。この「所定の状態」は、前屈み状態と、腕真上上げ起立状態と、腕を水平に上げて起立している状態(以下、「腕水平上げ起立状態」と称する)とした。そして、マネキンに対して、一般的な屋内空調用の空調設備から出る風と同等の風量の風を所定方向(マネキンの右側方から正面を通って左側方に至る範囲のうち、特定の一方向)から所定時間(例えば、60min等)が経過するまで当てた直後に、温度検出部によって上記測定部位の温度を検出した。なお、マネキンに風が当てられている状態においては、マネキンの表面温度が34℃となるように定温制御を行うと共に、人が室温でウォーキング程度の運動を行った時の発汗量と同程度の量の水蒸気を汗に見立ててマネキンの発汗点から放出させた。
次に、この通気試験の試験結果について説明する。以下では、衣服Aから衣服Dを対象として、マネキンの姿勢状態を前屈み状態、腕水平上げ起立状態、又は腕真上腕上げ状態とする通気試験を行った場合の試験結果についてそれぞれ説明する。
(試験結果−前屈み状態の試験結果)
まず、マネキンの姿勢状態が前屈み状態である場合の通気試験の試験結果について説明する。図7は、マネキンの姿勢状態が前屈み状態である場合の通気試験の試験結果を示す図、(a)はマネキンの腹側部位に関する図であり、(b)はマネキンの背側部位に関する図である。なお、図7に示すマネキンの測定部位の各々の試験結果は、測定開始時点の温度にそれぞればらつきを有するデータに基づいて得られた結果として説明する(後述する図8、図9の通気試験の試験結果についても同様とする)。
図7(a)に示すように、腹側脇上の試験結果については、衣服B、衣服C、及び衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて3℃程度以上低かった(特に、衣服C及び衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて6℃程度低かった)。また、腹側脇下の試験結果については、衣服B、衣服C、及び衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて2.5℃程度以上低かった(特に、衣服C及び衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて3℃程度低かった)。
また、図7(b)に示すように、背側脇上の試験結果については、衣服B、衣服C、及び衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて2.5℃程度以上低かった(特に、衣服Cの温度は、衣服Aの温度に比べて4.5℃程度低く、衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて3℃程度低かった)。また、背側脇下の試験結果については、衣服B、衣服C、及び衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて0.5℃程度以上低かった(特に、衣服Bの温度は、衣服Aの温度に比べて1℃程度低く、衣服Cの温度は、衣服Aの温度に比べて2℃程度低かった)。また、背側肩の試験結果については、衣服B及び衣服Cの温度は衣服Aの温度と略同一であるものの、衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて2℃程度低かった。
これら図7(a)(b)に示す試験結果より、マネキンの姿勢状態が前屈み状態である場合においては、衣服B、衣服C、及び衣服Dの通気性が衣服Aの通気性に比べて高いことが確認された。特に、マネキンの腹側部位の試験結果については、衣服C及び衣服Dの通気性が衣服Bの通気性に比べて高いことが確認された。
(試験結果−腕水平上げ起立状態の試験結果)
次に、マネキンの姿勢状態が腕水平上げ起立状態である場合の通気試験の試験結果について説明する。図8は、マネキンの姿勢状態が腕水平上げ起立状態である場合の通気試験の試験結果を示す図であり、(a)はマネキンの腹側部位に関する図、(b)はマネキンの背側部位に関する図である。
図8(a)に示すように、腹側脇上の試験結果については、衣服B、衣服C、及び衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて1.5℃程度以上低かった(特に、衣服C及び衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて4℃程度低かった)。また、腹側脇下の試験結果については、衣服B、衣服C、及び衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて0.5℃程度以上低かった(特に、衣服Bの温度は、衣服Aの温度に比べて1℃程度低く、衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて3℃程度低かった)。
また、図8(b)に示すように、背側脇上の試験結果については、衣服B、衣服C、及び衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて0.5℃程度以上低かった(特に、衣服Cの温度は、衣服Aの温度に比べて5℃程度低く、衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて7℃程度低かった)。また、背側脇下の試験結果については、衣服B及び衣服Cの温度は衣服Aの温度と略同一であるものの、衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて1℃程度低かった。また、背側肩の試験結果については、衣服B、衣服C、及び衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて0.5℃程度以上低かった(特に、衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて3℃程度低かった)。
これら図8(a)(b)に示す試験結果より、マネキンの姿勢状態が腕水平上げ起立状態である場合においては、衣服B、衣服C、及び衣服Dの通気性が衣服Aの通気性に比べて高いことが確認された。特に、腹側脇上の試験結果以外の試験結果については、衣服Dの通気性が衣服Cの通気性に比べて高いことが確認された。
(試験結果−腕真上上げ起立状態の試験結果)
続いて、マネキンの姿勢状態が腕真上上げ起立状態である場合の通気試験の試験結果について説明する。図9は、マネキンの姿勢状態が腕真上上げ起立状態である場合の通気試験の試験結果を示す図であり、(a)はマネキンの腹側部位に関する図、(b)はマネキンの背側部位に関する図である。
図9(a)に示すように、腹側脇上の試験結果については、衣服B、衣服C、及び衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて1℃程度以上低かった(特に、衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて2℃程度低かった)。また、腹側脇下の試験結果については、衣服B、衣服C、及び衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて0.5℃程度以上低かった(特に、衣服Cの温度は、衣服Aの温度に比べて1℃程度低く、衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて2.5℃程度低かった)。
また、図9(b)に示すように、背側脇上の試験結果については、衣服B、衣服C、及び衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて2℃程度以上低かった(特に、衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて4℃程度低かった)。また、背側脇下の試験結果については、衣服B、衣服C、及び衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて1℃程度以上低かった(特に、衣服Bの温度は、衣服Aの温度に比べて2℃程度低く、衣服Dの温度は、衣服Aの温度に比べて3℃程度低かった)。また、背側肩の試験結果については、衣服B及び衣服Dの温度は衣服Aの温度と略同一であるものの、衣服Cの温度は、衣服Aの温度に比べて1℃程度低かった。
これら図9(a)(b)に示す試験結果より、マネキンの姿勢状態が腕真上上げ起立状態である場合においては、衣服B、衣服C、及び衣服Dの通気性が衣服Aの通気性に比べて高いことが確認された。特に、マネキンの腹側部位の試験結果については、衣服C及び衣服Dの通気性が衣服Bの通気性に比べて高いことが確認された。さらに、背側肩の試験結果以外の試験結果については、衣服Dの通気性が衣服Cの通気性に比べて高いことが確認された。
以上のように、図7から図9に示す試験結果から、衣服C及び衣服Dの通気性が衣服Aや衣服Bの通気性より高いことが判り、衣服に、少なくとも第1側方通気部51及び第2側方通気部52を設けることの有効性が確認できた。さらに、衣服Dの通気性が衣服Cの通気性より高いことが判り、衣服に、第1側方通気部51及び第2側方通気部52に加えて、第1上方通気部61、第2上方通気部62、及び第3上方通気部63を設けることの有効性が確認できた。
(本実施の形態の効果)
このように本実施の形態によれば、前身頃11における左側方部又は右側方部のうち、着用者の脇部よりも下方側の部分に対応する部分に、第1非通気部41及び第2非通気部42を形成し、前身頃11における左側方部又は右側方部のうち、第1非通気部41及び第2非通気部42よりも下方側の部分に、第1側方通気部51及び第2側方通気部52を形成したので、第1側方通気部51又は第2側方通気部52のみを介して衣服1の内部と外部の相互間で換気を行ったり、第1側方通気部51又は第2側方通気部52を介して吸気した空気を衣服1の襟口部16や袖口部18から排気して換気を行ったりすることができる(煙突効果を利用した通気)。このため、従来のような着用者の首回りのみの冷却とは異なり、着用者の胴部全体を冷却することができ、着用者の快適性を向上させることが可能になる。
また、第1非通気部41及び第2非通気部42よりも上方側の部分に、第1上方通気部61、第2上方通気部62、及び第3上方通気部63を形成したので、第1側方通気部51又は第2側方通気部52を介して吸気した空気を第1上方通気部61、第2上方通気部62、又は第3上方通気部63を介して排気して換気することができる(煙突効果を利用した通気)。このため、着用者の胴部全体を一層冷却することができ、着用者の快適性を一層向上させることが可能になる。また、第1側方通気部51と第1上方通気部61との相互間に第1非通気部41を配置したり、第2側方通気部52と第2上方通気部62との相互間に第2非通気部42を配置したりすることで、第1側方通気部51と第1上方通気部61とを単に相互に連接させたり、第2側方通気部52と第2上方通気部62とを単に相互に連接させたりする場合に比べて、着用者の下着又は肌が透ける範囲を狭くすることができる。このため、着用者の下着又は肌が外部に露出することを抑制することができ、着用者の利便性を向上させることが可能になる。
また、後身頃12における着用者の一対の肩甲骨の間と対応する部分に、第3上方通気部63を形成したので、特に着用者が腕真上上げ起立状態になった場合に、着用者の一対の肩甲骨が盛り上がることで上方通気部63と着用者の背中との相互間に隙間が生じることにより、上方通気部63を介して吸気される空気量を増大させることができる。このため、着用者の胴部全体を一層冷却することができ、着用者の快適性を一層向上させることが可能になる。
また、着用者の腹と前身頃11における着用者の腹に対応する部分との相互間に形成される隙間の変動量であって、着用者が所定動作を行うことに伴う隙間の変動量を増加させることにより、第1側方通気部51及び第2側方通気部52の通気を促進させるための第1通気促進部71を、前身頃11に形成したので、着用者が前屈み状態になった場合には、第1通気促進部71が垂れ下がることで第1側方通気部51及び第2側方通気部52と着用者の腹との相互間に隙間が生じやすくなることにより、第1側方通気部51及び第2側方通気部52を介して吸気される空気量を増大させることができる。その後、着用者が前屈み状態以外の姿勢状態となった場合には、上記隙間がなくなることにより、上記吸気された空気を衣服の外部に押し出す(排気する)ことができる。これらのことから、いわゆるポンピング効果を得ることができ、着用者の胴部全体を一層冷却することができて、着用者の快適性を一層向上させることが可能になる。
また、第1側方通気部51の一部のみが衣服1の外側から覆われる位置に、第1右側ポケット部21を設けると共に、第2側方通気部52の一部のみが衣服1の外側から覆われる位置に、第1左側ポケット部22を設けたので、第1右側ポケット部21又は第1左側ポケット部22によって第1側方通気部51又は第2側方通気部52が覆われない場合に比べて、略同様の通気機能を有しながら、第1側方通気部51又は第2側方通気部52を目立ちにくくすることができる。このため、衣服の通気性を維持しながら、衣服の意匠性を維持することが可能になる。また、第1右側ポケット部21又は第1左側ポケット部22に収容物が収容されていない場合において、着用者が前屈み状態になった場合に、第1右側ポケット部21又は第1左側ポケット部22の重みによって、第1右側ポケット部21又は第1左側ポケット部22の周辺部分が垂れ下がることで、第1側方通気部51又は第2側方通気部52と着用者の腹との相互間に隙間が生じやすくなる。あるいは、第1右側ポケット部21又は第1左側ポケット部22に収容物が収容されている場合において、着用者が前屈み状態になった場合には、第1右側ポケット部21又は第1左側ポケット部22及び収容物の重みによって、第1右側ポケット部21又は第1左側ポケット部22の周辺部分が垂れ下がることで、第1側方通気部51又は第2側方通気部52と着用者の腹との相互間に隙間が生じやすくなる。これらのことから、着用者が前屈み状態になった場合において第1側方通気部51又は第2側方通気部52を介して吸気される空気量を増大させることができ、着用者の胴部全体を一層冷却することができて、着用者の快適性を一層向上させることが可能になる。
また、第1側方通気部51及び第1右側ポケット部21の各々の一部のみが外側から覆われる位置に、第2右側ポケット部23を設けると共に、第2側方通気部52及び第1左側ポケット部22の各々の一部のみが外側から覆われる位置に、第2左側ポケット部24を設けたので、第2右側ポケット部23及び第2左側ポケット部24に収容物が収容されていない場合において、着用者が前屈み状態になった場合に、第1右側ポケット部21又は第1左側ポケット部22の重みと、第2右側ポケット部23及び第2左側ポケット部24の重みによって、第2右側ポケット部23及び第2左側ポケット部24の周辺部分が垂れ下がることで、第1側方通気部51又は第2側方通気部52と着用者の腹との相互間に隙間が生じやすくなる。あるいは、第2右側ポケット部23及び第2左側ポケット部24に収容物が収容されている場合において、着用者が前屈み状態になった場合に、第1右側ポケット部21又は第1左側ポケット部22の重みと、第2右側ポケット部23及び第2左側ポケット部24の重み、及び収容物の重みによって、第2右側ポケット部23及び第2左側ポケット部24の周辺部分が垂れ下がることで、第1側方通気部51又は第2側方通気部52と着用者の腹との相互間に隙間が生じやすくなる。これらのことから、着用者が前屈み状態になった場合において第1側方通気部51又は第2側方通気部52を介して吸気される空気量を増大させることができ、着用者の胴部全体を一層冷却することができて、着用者の快適性を一層向上させることが可能になる。
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏したりすることがある。
(形状、数値、構造、時系列について)
上記実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。例えば、衣服本体10における各部は、特記する場合を除いて、上記説明とは異なる形状、方法、及び材質で製造することができる。
(衣服について)
衣服1の使用用途に応じて、右袖部13及び左袖部14を省略してもよい。また、例えば、衣服1の製造コストを低減する等のために、第1右側ポケット部21、第1左側ポケット部22、第2右側ポケット部23、第2左側ポケット部24、第3ポケット部25、第4ポケット部26、又は襟口部調節部30の少なくともいずれか1つを省略してもよい。さらに、第1側方通気部51、第2側方通気部52、第1上方通気部61、第2上方通気部62、又は第3上方通気部63の少なくともいずれか1つを省略してもよい。
また、上記実施の形態では、衣服1は、衣服本体10、第1右側ポケット部21、第1左側ポケット部22、第2右側ポケット部23、第2左側ポケット部24、第3ポケット部25、第4ポケット部26、及び襟口部調節部30を備えていると説明したが、これに限られない。図10は、衣服1の変形例を示す正面図である。図11は、図10の衣服1の背面図である。図12は、衣服1の他の変形例を示す背面図である。例えば、図10、図11に示すように、上述した構成要素に加えて、衣服本体10の右側部分及び左側部分の各々(具体的には、右側上下方向中央部分及び左側上下方向中央部分)に設けられた調節部80を備えてもよい。
この調節部80は、着用者の腹と前身頃11における着用者の腹に対応する部分との相互間に形成される隙間であって、着用者が所定動作を行うことに伴う隙間の変動量を調節するための調節手段である。図10、図11に示すように、この調節部80は、ベルト部81及び複数のボタン部82を備える。このうち、ベルト部81は、調節部80の基本構造体であり、長尺状体にて形成され、当該ベルト部81における長手方向の一方の端部が前身頃11に対して縫着等により固定されている。また、このベルト部81における長手方向の他方の端部の近傍部分には、ベルト部81をボタン部82に係合するための切欠部81aが形成されている。また、複数のボタン部82は、ベルト部81を係合させる係合手段であり、図11に示すように、後身頃12において相互に間隔を隔てて左右方向に沿って並設され、後身頃12に対して縫着等により固定されている。このような調節部80により、着用者の状態に応じて通気量を調節することができ、着用者の快適性をさらに向上させることができる。
上記変形例では、調節部80は、ベルト部81及び複数のボタン部82を備えると説明したが、これに限られない。例えば、図12に示すように、調節部80は、右下側部分及び左下側部分の各々に設けられ、雄側調節部83及び雌側調節部84を備えてもよい。このうち、雄側調節部83は、例えば公知の雄スナップボタンを用いて構成されており、図12に示すように、後身頃12に対して縫着等により固定されている。また、雌側調節部84は、例えば公知の雌スナップボタンを用いて構成されており、図12に示すように、雄側調節部83と相互に間隔を隔てて配置され(具体的には、雄側調節部83よりも左右方向の内側の位置に配置されており)、後身頃12に対して縫着等により固定されている。このような構造によっても、着用者の状態に応じて通気量を調節することができ、着用者の快適性をさらに向上させることができる。
(側方通気部について)
第1側方通気部51又は第2側方通気部52は、一例として、衣服1の右側方部又は左側方部のうち、着用者の股関節及び坐骨を含む範囲と対応する部分に設けられてもよく、後身頃12に形成されてもよく、あるいは前身頃11及び後身頃12に形成されてもよい。また、上記実施の形態では、側方通気部がメッシュ素材にて形成されていると説明したが、これに限られない。例えば、メッシュ素材と略同様に、通気性及び意匠性を維持することが可能であれば、メッシュ素材に代えて、複数の通気孔を有する織物素材や多層ニット素材にて形成されてもよい(上方通気部も同様とする)。
(上方通気部について)
上記実施の形態では、衣服本体10に第1上方通気部61、第2上方通気部62、第3上方通気部63が形成されていると説明したが、これに限られない。例えば、クーリング効果を向上させるために、前身頃11の襟部15近傍部分に上方通気部をさらに形成してもよい。第3上方通気部63は、一例として、後身頃12における着用者の一対の肩甲骨の一方と対応する部分に設けられてもよい。
(通気促進部について)
上記実施の形態では、衣服本体10に第1通気促進部71、第2通気促進部72、及び第3通気促進部73が形成されていると説明したが、これに限られず、例えば、衣服1の製造コストを低減するために、第1通気促進部71、第2通気促進部72、又は第3通気促進部73の少なくともいずれか1つを省略してもよい。
(第2右側ポケット部及び第2左側ポケット部について)
上記実施の形態では、第2右側ポケット部23が、第1右側ポケット部21の衣服外側面の下方部分を覆うように設けられており、第2左側ポケット部24が、第1左側ポケット部22の衣服外側面の下方部分を覆うように設けられていると説明したが、これに限られない。例えば、第1側方通気部51が、前身頃11における右側方部のうち、第1非通気部41の下端部から着用者の肋骨に対応する部分に至る部分に設けられている場合には、第2右側ポケット部23は、第1側方通気部51の直下に設けられてもよい(なお、第2左側ポケット部24についても同様とする)。このような構成により、第2右側ポケット部23(又は第2左側ポケット部24)に収容物が収容されている場合において、着用者が図6に示す前屈み状態になった場合に、第2右側ポケット部23(又は第2左側ポケット部24)、及び収容物の重みによって第2右側ポケット部23(又は第2左側ポケット部24)の周辺部分が垂れ下がることで対応する側方通気部(第1側方通気部51又は第2側方通気部52)と着用者の腹との相互間に隙間が生じやすくなる。あるいは、第2右側ポケット部23(又は第2左側ポケット部24)に収容物が収容されていない場合において、着用者が前屈み状態になった場合に、第2右側ポケット部23(又は第2左側ポケット部24)の重みによって第2右側ポケット部23(又は第2左側ポケット部24)の周辺部分が垂れ下がることで対応する側方通気部(第1側方通気部51又は第2側方通気部52)と着用者の腹との相互間に隙間が生じやすくなる。よって、着用者が前屈み状態となる動作と他の動作を行うことによってポンピング効果を得ることができるので、クーリング効果をさらに一層向上させることができる。
(付記)
付記1の衣服は、着用者が医療業務、看護業務、又は介護業務に従事する際に着用する衣服であり、前身頃と後身頃とを有する上衣を少なくとも備えた衣服であって、前記前身頃又は前記後身頃における左側方部又は右側方部のうち、着用者の脇部よりも下方側の部分に対応する部分に、所定の基準値未満の通気性を有する非通気部を形成し、前記前身頃又は前記後身頃における左側方部又は右側方部のうち、前記非通気部よりも下方側の部分に、前記所定の基準値以上の通気性を有する側方通気部を形成した。
付記2の衣服は、付記1に記載の衣服において、前記非通気部よりも上方側の部分に、前記所定の基準値以上の通気性を有する上方通気部であって、前記側方通気部から当該衣服の内部に吸気された空気を当該衣服の外部に排気するための上方通気部を形成した。
付記3の衣服は、付記2に記載の衣服において、前記後身頃における前記着用者の一対の肩甲骨の間と対応する部分に、前記上方通気部を形成した。
付記4の衣服は、付記1から3のいずれか一項に記載の衣服において、前記着用者の腹と前記前身頃における前記着用者の腹に対応する部分との相互間に形成される隙間の変動量であって、前記着用者が所定動作を行うことに伴う前記隙間の変動量を増加させることにより、前記側方通気部の通気を促進させるための通気促進手段を、前記前身頃に形成した。
付記5の衣服は、付記4に記載の衣服において、前記隙間の変動量を調節するための調節手段を備えた。
付記6の衣服は、付記1から5のいずれか一項に記載の衣服において、前記側方通気部の一部のみが当該衣服の外側から覆われる位置に、第1ポケット部を設けた。
付記7の衣服は、付記6に記載の衣服において、前記側方通気部及び前記第1ポケット部の各々の一部のみが外側から覆われる位置に、第2ポケット部を設けた。
(付記の効果)
付記1に記載の衣服によれば、前身頃又は後身頃における左側方部又は右側方部のうち、着用者の脇部よりも下方側の部分に対応する部分に、所定の基準値未満の通気性を有する非通気部を形成し、前身頃又は後身頃における左側方部又は右側方部のうち、非通気部よりも下方側の部分に、所定の基準値以上の通気性を有する側方通気部を形成したので、側方通気部のみを介して衣服の内部と外部の相互間で換気を行ったり、側方通気部を介して吸気した空気を衣服の襟口部や袖口部から排気して換気を行ったりすることができる(後述する煙突効果を利用した通気)。このため、従来のような着用者の首回りのみの冷却とは異なり、着用者の胴部全体を冷却することができ、着用者の快適性を向上させることが可能になる。
付記2に記載の衣服によれば、非通気部よりも上方側の部分に、所定の基準値以上の通気性を有する上方通気部であって、側方通気部から衣服の内部に吸気された空気を衣服の外部に排気するための上方通気部を形成したので、側方通気部を介して吸気した空気を上方通気部を介して排気して換気することができる(後述する煙突効果を利用した通気)。このため、着用者の胴部全体を一層冷却することができ、着用者の快適性を一層向上させることが可能になる。また、側方通気部と上方通気部の相互間に非通気部を配置することで、これらを単に相互に連接させる場合に比べて、着用者の下着又は肌が透ける範囲を狭くすることができる。このため、着用者の下着又は肌が外部に露出することを抑制することができ、着用者の利便性を向上させることが可能になる。
付記3に記載の衣服によれば、後身頃における着用者の一対の肩甲骨の間と対応する部分に、上方通気部を形成したので、特に着用者が後述する腕真上上げ起立状態になった場合に、着用者の一対の肩甲骨が盛り上がることで上方通気部と着用者の背中との相互間に隙間が生じることにより、上方通気部を介して吸気される空気量を増大させることができる。このため、着用者の胴部全体を一層冷却することができ、着用者の快適性を一層向上させることが可能になる。
付記4に記載の衣服によれば、着用者の腹と前身頃における着用者の腹に対応する部分との相互間に形成される隙間の変動量であって、着用者が所定動作を行うことに伴う隙間の変動量を増加させることにより、側方通気部の通気を促進させるための通気促進手段を、前身頃に形成したので、衣服のフィット性を維持しながら、側方通気部による通気を促進させることができる。例えば、着用者が後述する前屈み状態になった場合には、通気促進部が垂れ下がることで側方通気部と着用者の腹との相互間に隙間が生じやすくなることにより、側方通気部を介して吸気される空気量を増大させることができる。その後、着用者が前屈み状態以外の姿勢状態となった場合には、上記隙間がなくなることにより、上記吸気された空気を衣服の外部に押し出す(排気する)ことができる。これらのことから、いわゆるポンピング効果を得ることができ、着用者の胴部全体を一層冷却することができて、着用者の快適性を一層向上させることが可能になる。
付記5に記載の衣服によれば、隙間の変動量を調節するための調節手段を備えたので、着用者の状態に応じて通気量を調節することができ、例えば、室温が比較的高い場合には隙間の変動量を大きくすることで着用者の冷却効果を大きくし、室温が比較的低い場合には隙間の変動量を小さくすることで着用者の冷却効果を小さくすることで、着用者の冷却効果を調節でき、着用者の快適性を一層向上させることが可能になる。
付記6に記載の衣服によれば、側方通気部の一部のみが衣服の外側から覆われる位置に、第1ポケット部を設けたので、第1ポケット部によって側方通気部が覆われていない場合と比べて、略同様の通気機能を有しながら、側方通気部を目立ちにくくすることができる。このため、衣服の通気性を維持しながら、衣服の意匠性を維持することが可能になる。また、第1ポケット部に収容物が収容されていない場合において、着用者が前屈み状態になった場合に、第1ポケット部の重みによって、第1ポケット部の周辺部分が垂れ下がることで、側方通気部と着用者の腹との相互間に隙間が生じやすくなる。あるいは、第1ポケット部に収容物が収容されている場合において、着用者が前屈み状態になった場合には、第1ポケット部及び収容物の重みによって、第1ポケット部の周辺部分が垂れ下がることで、側方通気部と着用者の腹との相互間に隙間が生じやすくなる。これらのことから、着用者が前屈み状態になった場合において側方通気部を介して吸気される空気量を増大させることができ、着用者の胴部全体を一層冷却することができて、着用者の快適性を一層向上させることが可能になる。
付記7に記載の衣服によれば、側方通気部及び第1ポケット部の各々の一部のみが外側から覆われる位置に、第2ポケット部を設けたので、第2ポケット部に収容物が収容されていない場合において、着用者が前屈み状態になった場合に、第1ポケット部及び第2ポケット部の重みによって第2ポケット部の周辺部分が垂れ下がることで側方通気部と着用者の腹との相互間に隙間が生じやすくなる。あるいは、第2ポケット部に収容物が収容されている場合において、着用者が前屈み状態になった場合に、第1ポケット部と第2ポケット部及び収容物の重みによって第2ポケット部の周辺部分が垂れ下がることで側方通気部と着用者の腹との相互間に隙間が生じやすくなる。これらのことから、着用者が前屈み状態になった場合において側方通気部を介して吸気される空気量を増大させることができ、着用者の胴部全体を一層冷却することができて、着用者の快適性を一層向上させることが可能になる。
1 衣服
10 衣服本体
11 前身頃
12 後身頃
13 右袖部
14 左袖部
15 襟部
16 襟口部
17 裾口部
18 袖口部
21 第1右側ポケット部
22 第1左側ポケット部
23 第2右側ポケット部
24 第2左側ポケット部
25 第3ポケット部
26 第4ポケット部
30 襟口部調節部
41 第1非通気部
42 第2非通気部
51 第1側方通気部
52 第2側方通気部
61 第1上方通気部
62 第2上方通気部
63 第3上方通気部
71 第1通気促進部
72 第2通気促進部
73 第3通気促進部
80 調節部
81 ベルト部
81a 切欠部
82 ボタン部
83 雄側調節部
84 雌側調節部

Claims (7)

  1. 着用者が医療業務、看護業務、又は介護業務に従事する際に着用する衣服であり、前身頃と後身頃とを有する上衣を少なくとも備えた衣服であって、
    前記前身頃又は前記後身頃における左側方部又は右側方部のうち、着用者の脇部よりも下方側の部分に対応する部分に、所定の基準値未満の通気性を有する非通気部を形成し、
    前記前身頃又は前記後身頃における左側方部又は右側方部のうち、前記非通気部よりも下方側の部分に、前記所定の基準値以上の通気性を有する側方通気部を形成した、
    衣服。
  2. 前記非通気部よりも上方側の部分に、前記所定の基準値以上の通気性を有する上方通気部であって、前記側方通気部から当該衣服の内部に吸気された空気を当該衣服の外部に排気するための上方通気部を形成した、
    請求項1に記載の衣服。
  3. 前記後身頃における前記着用者の一対の肩甲骨の間と対応する部分に、前記上方通気部を形成した、
    請求項2に記載の衣服。
  4. 前記着用者の腹と前記前身頃における前記着用者の腹に対応する部分との相互間に形成される隙間の変動量であって、前記着用者が所定動作を行うことに伴う前記隙間の変動量を増加させることにより、前記側方通気部の通気を促進させるための通気促進手段を、前記前身頃に形成した、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の衣服。
  5. 前記隙間の変動量を調節するための調節手段を備えた、
    請求項4に記載の衣服。
  6. 前記側方通気部の一部のみが当該衣服の外側から覆われる位置に、第1ポケット部を設けた、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の衣服。
  7. 前記側方通気部及び前記第1ポケット部の各々の一部のみが外側から覆われる位置に、第2ポケット部を設けた、
    請求項6に記載の衣服。
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