JP2018039290A - スイングルーバー制御装置、スイングルーバー制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】スイングルーバーの揺動態様を制御して、車両の乗員が空調風を心地良いと感じる程度を大幅に改善させるスイングルーバー制御装置、スイングルーバー制御方法を提供する。【解決手段】車室内への空調風の吹き出し方向を揺動させるスイングルーバー11、15を制御するスイングルーバー制御装置であって、車両の乗員によって空調風の揺動態様が設定されると、車室内の温度を少なくとも含む空調環境を取得して、乗員によって設定された揺動態様を、空調環境に対応付けて履歴態様として記憶しておく。そして、再びその空調環境で空調風を送風する際には、履歴態様として記憶しておいた態様で空調風の吹き出し方向を揺動させる。空調風の送風中に空調環境が変化した場合でも、新たな空調環境に対して、実際に乗員によって設定された揺動態様で空調風の吹き出し方向を揺動させることができる。【選択図】図2
Description
本発明は、車室内への空調風の吹き出し方向を揺動させるスイングルーバーを制御する技術に関する。
車両には、車室内に向けて空調風を吹き出すための空調吹出口が複数箇所に設けられており、車室内の空調時には、それぞれの空調吹出口から温度を調整した空調風を吹き出すことによって空調するようになっている。
また、それらの空調吹出口の中で、乗員に向かって空調風を吹き出す空調吹出口には、複数のルーバーと呼ばれる羽根状の部材が取り付けられており、ルーバーの角度を変更することによって、空調風の吹き出し方向を変更することが可能となっている。ルーバーの角度は、車両の乗員が手動で調整することが一般的であるが、サーボモーターなどのアクチュエーターを用いてルーバーの角度を揺動させることが可能なスイングルーバーも知られている。更に、スイングルーバーでは、コンピューターを用いてアクチュエーターを制御することによって、空調風の吹き出し方向を制御することも可能である。
また、それらの空調吹出口の中で、乗員に向かって空調風を吹き出す空調吹出口には、複数のルーバーと呼ばれる羽根状の部材が取り付けられており、ルーバーの角度を変更することによって、空調風の吹き出し方向を変更することが可能となっている。ルーバーの角度は、車両の乗員が手動で調整することが一般的であるが、サーボモーターなどのアクチュエーターを用いてルーバーの角度を揺動させることが可能なスイングルーバーも知られている。更に、スイングルーバーでは、コンピューターを用いてアクチュエーターを制御することによって、空調風の吹き出し方向を制御することも可能である。
そこで、空調の開始直後は乗員に空調風が当たるような角度にルーバーの角度を固定しておき、空調の設定温度と室内温度との温度差が小さくなってきたら、ルーバーの角度を揺動させて、車室内の広い範囲に空調風が行き渡るようにする技術が提案されている(特許文献1)。
また、ルーバーの角度を揺動させる大きさや、揺動の角度範囲などの揺動態様を制御してやれば、車両の乗員にとって、より心地良いと感じる空調風の当たり方を実現することが可能と考えられる。
また、ルーバーの角度を揺動させる大きさや、揺動の角度範囲などの揺動態様を制御してやれば、車両の乗員にとって、より心地良いと感じる空調風の当たり方を実現することが可能と考えられる。
しかし、ルーバーの揺動態様を如何に制御しても、乗員が心地良いと感じる程度を改善することには限界があるという問題があった。
これは、心地良いと感じる空調風の当たり方には大きな個人差があるため、ある乗員が心地良いと感じるようにルーバーの揺動態様を設定しても、別の乗員には不快と感じられてしまうことがあり、結局は中途半端な設定となってしまうためである。
これは、心地良いと感じる空調風の当たり方には大きな個人差があるため、ある乗員が心地良いと感じるようにルーバーの揺動態様を設定しても、別の乗員には不快と感じられてしまうことがあり、結局は中途半端な設定となってしまうためである。
この発明は、従来技術が有する上述した課題に鑑みてなされたものであり、ルーバーの揺動態様を制御することによって、車両の乗員が空調風を心地良いと感じる程度を大幅に改善させることが可能な技術の提供を目的とする。
上述した課題を解決するために本発明のスイングルーバー制御装置およびスイングルーバー制御方法では、車両の乗員によって空調風の揺動態様が設定されると、車室内の温度を少なくとも含む空調環境を取得して、乗員によって設定された揺動態様を、空調環境に対応付けて履歴態様として記憶しておく。そして、再びその空調環境で空調風を送風する際には、履歴態様として記憶しておいた態様で、空調風の吹き出し方向を揺動させる。
こうすれば、空調風の送風中に空調環境が変化した場合でも、新たな空調環境に対して、実際に乗員によって設定された揺動態様で空調風の吹き出し方向を揺動させることができるので、車両の乗員が空調風を心地良いと感じる程度を大幅に改善させることが可能となる。
こうすれば、空調風の送風中に空調環境が変化した場合でも、新たな空調環境に対して、実際に乗員によって設定された揺動態様で空調風の吹き出し方向を揺動させることができるので、車両の乗員が空調風を心地良いと感じる程度を大幅に改善させることが可能となる。
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために実施例について説明する。
A.装置構成 :
図1には、本実施例のスイングルーバー制御装置を搭載した車両1の車室内が例示されている。図1(a)に示されるように、車室内のダッシュボード2には、運転席側から見て左右の位置に空調吹出口3L、3Rが設けられ、助手席側から見て左右の位置に空調吹出口4L、4Rが設けられている。そして、それぞれの空調吹出口3L、3R、4L、4Rには後述するスイングルーバー機構が内蔵されており、空調吹出口3L、3R、4L、4Rから吹き出す空調風の吹き出し方向を変更することが可能となっている。また、ダッシュボード2の中央の位置には、車両1の乗員によって操作されるタッチパネル5や、操作ボタン6が取り付けられている。
A.装置構成 :
図1には、本実施例のスイングルーバー制御装置を搭載した車両1の車室内が例示されている。図1(a)に示されるように、車室内のダッシュボード2には、運転席側から見て左右の位置に空調吹出口3L、3Rが設けられ、助手席側から見て左右の位置に空調吹出口4L、4Rが設けられている。そして、それぞれの空調吹出口3L、3R、4L、4Rには後述するスイングルーバー機構が内蔵されており、空調吹出口3L、3R、4L、4Rから吹き出す空調風の吹き出し方向を変更することが可能となっている。また、ダッシュボード2の中央の位置には、車両1の乗員によって操作されるタッチパネル5や、操作ボタン6が取り付けられている。
図1(b)には、ダッシュボード2の内部構造が示されている。図示されるように、ダッシュボード2の内部には、空調吹出口3L、3R、4L、4Rに接続された送風通路4Tが形成されており、送風通路4Tの上流側には、送風ブロアー4Bが設けられている。送風ブロアー4Bにはブロアーモーター4Mが取り付けられており、ブロアーモーター4Mを駆動して送風ブロアー4Bを回転させると、送風ブロアー4Bの回転速度に応じた流量の空気を送風通路4Tに送風する。そして、その空気が空調風として、空調吹出口3L、3R、4L、4Rから車室内に向けて吹き出すようになっている。
図2には、空調吹出口3L、3R、4L、4Rに内蔵されているスイングルーバー機構10の内部構造が示されている。図示されるように、スイングルーバー機構10は、空調風の吹き出し方向を上下方向に変更するための機構(以下、上下駆動機構10v)と、空調風の吹き出し方向を左右方向に変更するための機構(以下、左右駆動機構10h)とを備えている。
このうち、上下駆動機構10vは、複数の水平ルーバー11と、水平ルーバー11の角度を変更するためのサーボモーター12と、水平ルーバー11とサーボモーター12とを連結するロッド13とを備えている。同様に、左右駆動機構10hも、複数の垂直ルーバー15と、垂直ルーバー15の角度を変更するためのサーボモーター16と、垂直ルーバー15とサーボモーター16とを連結するロッド17とを備えている。
尚、本実施例では、サーボモーター12およびサーボモーター16として、低いギヤ比で駆動する高分解能のサーボボーターが使用されているが、ステッピングモーターを用いることもできる。また、本実施例の水平ルーバー11および垂直ルーバー15が、本発明の「スイングルーバー」に該当する。
このうち、上下駆動機構10vは、複数の水平ルーバー11と、水平ルーバー11の角度を変更するためのサーボモーター12と、水平ルーバー11とサーボモーター12とを連結するロッド13とを備えている。同様に、左右駆動機構10hも、複数の垂直ルーバー15と、垂直ルーバー15の角度を変更するためのサーボモーター16と、垂直ルーバー15とサーボモーター16とを連結するロッド17とを備えている。
尚、本実施例では、サーボモーター12およびサーボモーター16として、低いギヤ比で駆動する高分解能のサーボボーターが使用されているが、ステッピングモーターを用いることもできる。また、本実施例の水平ルーバー11および垂直ルーバー15が、本発明の「スイングルーバー」に該当する。
始めに、上下駆動機構10vについて説明する。図2に示されるように、水平ルーバー11は細長い板状の部材であり、両端から突設された支持軸11fによって回転可能に軸支されている。また、それぞれの水平ルーバー11の一端側には嵌合軸11eが突設されており、嵌合軸11eは、棹状のロッド13に回転可能な状態で嵌合している。そして、ロッド13の一端は、サーボモーター12に接続されている。
このため、サーボモーター12を駆動してロッド13を軸方向(図では上下方向)に移動させると、それに伴って水平ルーバー11が支持軸11fを回転軸として回動する結果、水平ルーバー11の角度が垂直方向に変化する。
このため、サーボモーター12を駆動してロッド13を軸方向(図では上下方向)に移動させると、それに伴って水平ルーバー11が支持軸11fを回転軸として回動する結果、水平ルーバー11の角度が垂直方向に変化する。
左右駆動機構10hも、大まかには上下駆動機構10vと同様に動作する。すなわち、垂直ルーバー15も細長い板状の部材であり、両端から突設された支持軸15fによって回転可能に軸支され、更に、それぞれの垂直ルーバー15の一端側には嵌合軸15eが突設されている。そして、嵌合軸15eは、棹状のロッド17に回転可能な状態で嵌合しており、ロッド17の一端は、サーボモーター16に接続されている。
このため、サーボモーター16を駆動してロッド17を軸方向(図では水平方向)に移動させると、それに伴って垂直ルーバー15が支持軸15fを回転軸として回動する結果、垂直ルーバー15の角度が水平方向に変化する。
その結果、送風通路4Tから供給された空気の流れは、垂直ルーバー15によって水平方向に吹き出し方向が変更され、その後、水平ルーバー11によって垂直方向に吹き出し方向が変更される。そして、垂直ルーバー15および水平ルーバー11の角度で決まる方向に向かって、空調風として、空調吹出口3L、3R、4L、4Rから車室内に吹き出すことになる。
このため、サーボモーター16を駆動してロッド17を軸方向(図では水平方向)に移動させると、それに伴って垂直ルーバー15が支持軸15fを回転軸として回動する結果、垂直ルーバー15の角度が水平方向に変化する。
その結果、送風通路4Tから供給された空気の流れは、垂直ルーバー15によって水平方向に吹き出し方向が変更され、その後、水平ルーバー11によって垂直方向に吹き出し方向が変更される。そして、垂直ルーバー15および水平ルーバー11の角度で決まる方向に向かって、空調風として、空調吹出口3L、3R、4L、4Rから車室内に吹き出すことになる。
図3には、本実施例のスイングルーバー制御装置100の大まかな内部構造が示されている。図示されるように本実施例のスイングルーバー制御装置100は、揺動態様取得部101と、揺動制御部102と、空調環境取得部103と、履歴態様記憶部104と、揺動態様設定部105とを備えている。
尚、これらの「部」は、車室内に吹き出す空調風の吹き出し方向を揺動させるためにスイングルーバー制御装置100が備える機能に着目して、スイングルーバー制御装置100の内部を便宜的に分類した抽象的な概念である。従って、スイングルーバー制御装置100が、これらの「部」に物理的に区分されていることを表すものではない。これらの「部」は、CPUで実行されるコンピュータープログラムとして実現することもできるし、LSIやメモリーを含む電子回路として実現することもできるし、更にはこれらを組合せることによって実現することもできる。本実施例では、スイングルーバー制御装置100は、CPUやROMやRAMなどを備えたマイクロコンピューターによって主に形成されており、従って上記の「部」はCPUが実行するコンピュータープログラムによって主に実現されている。
尚、これらの「部」は、車室内に吹き出す空調風の吹き出し方向を揺動させるためにスイングルーバー制御装置100が備える機能に着目して、スイングルーバー制御装置100の内部を便宜的に分類した抽象的な概念である。従って、スイングルーバー制御装置100が、これらの「部」に物理的に区分されていることを表すものではない。これらの「部」は、CPUで実行されるコンピュータープログラムとして実現することもできるし、LSIやメモリーを含む電子回路として実現することもできるし、更にはこれらを組合せることによって実現することもできる。本実施例では、スイングルーバー制御装置100は、CPUやROMやRAMなどを備えたマイクロコンピューターによって主に形成されており、従って上記の「部」はCPUが実行するコンピュータープログラムによって主に実現されている。
揺動態様取得部101は、タッチパネル5に接続されており、車両の乗員はタッチパネル5を操作することによって、空調風の吹き出し方向の揺動態様を設定することができる。揺動態様取得部101は、タッチパネル5に設定された吹き出し方向の揺動態様を取得して、揺動制御部102および履歴態様記憶部104に出力する。
揺動制御部102は、操作ボタン6やブロアーモーター4Mに接続されており、車両の乗員が所定の操作ボタン6を操作すると、揺動制御部102がブロアーモーター4Mの駆動を開始することによって、空調風の吹き出しが開始される。
また、揺動制御部102には、空調吹出口3L、3R、4L、4Rのそれぞれに内蔵されたサーボモーター12、16も接続されており、揺動態様取得部101から、車両の乗員によって設定された空調風の揺動態様を受け取ると、揺動態様に従って、それぞれのサーボモーター12、16を駆動する。
揺動制御部102は、操作ボタン6やブロアーモーター4Mに接続されており、車両の乗員が所定の操作ボタン6を操作すると、揺動制御部102がブロアーモーター4Mの駆動を開始することによって、空調風の吹き出しが開始される。
また、揺動制御部102には、空調吹出口3L、3R、4L、4Rのそれぞれに内蔵されたサーボモーター12、16も接続されており、揺動態様取得部101から、車両の乗員によって設定された空調風の揺動態様を受け取ると、揺動態様に従って、それぞれのサーボモーター12、16を駆動する。
もっとも、車両の乗員によって操作ボタン6が操作されて空調風の吹き出しを開始する旨が指示されたにも拘わらず、吹き出し方向の揺動態様が設定されていない場合も起こり得る。そこで、スイングルーバー制御装置100には、空調環境取得部103や、履歴態様記憶部104や、揺動態様設定部105も設けられている。
空調環境取得部103は、車室内の温度(以下、車室内温度)を検出する室内温度センサー7と、車室外の温度(以下、車室外温度)を検出する室外温度センサー8とに接続されており、車室内温度および車室外温度を空調環境として取得する。
履歴態様記憶部104は、車両の乗員によって設定された空調風の吹き出し方向の揺動態様を、揺動態様取得部101から受け取ると、その揺動態様を、空調環境取得部103で取得された空調環境(ここでは、車室内温度および車室外温度)と対応付けた状態で履歴態様として記憶する。
空調環境取得部103は、車室内の温度(以下、車室内温度)を検出する室内温度センサー7と、車室外の温度(以下、車室外温度)を検出する室外温度センサー8とに接続されており、車室内温度および車室外温度を空調環境として取得する。
履歴態様記憶部104は、車両の乗員によって設定された空調風の吹き出し方向の揺動態様を、揺動態様取得部101から受け取ると、その揺動態様を、空調環境取得部103で取得された空調環境(ここでは、車室内温度および車室外温度)と対応付けた状態で履歴態様として記憶する。
揺動制御部102は、ブロアーモーター4Mを駆動しているにも拘わらず、揺動態様が設定されていない場合には、揺動態様設定部105に対して揺動態様の設定を要求する。すると、揺動態様設定部105は、空調環境取得部103から現在の空調環境を取得すると共に、履歴態様記憶部104に空調環境と対応付けて記憶されている履歴態様に基づいて、現在の空調環境に応じた揺動態様を決定して揺動制御部102に出力する。
この結果、揺動制御部102は、車両の乗員から空調風の吹き出し開始が指示された際に、吹き出し方向の揺動態様が設定されていない場合でも、以前に乗員によって設定された揺動態様に基づいて決定した適切な態様で、空調風の吹き出し方向を揺動させることができる。また、空調風の吹き出し中に車室内の空調環境が変化した場合には、揺動態様設定部105が新たな空調環境に対応する揺動態様を決定して揺動制御部102に出力することで、空調環境の変化に応じて揺動態様を適切に変更することもできる。
この結果、揺動制御部102は、車両の乗員から空調風の吹き出し開始が指示された際に、吹き出し方向の揺動態様が設定されていない場合でも、以前に乗員によって設定された揺動態様に基づいて決定した適切な態様で、空調風の吹き出し方向を揺動させることができる。また、空調風の吹き出し中に車室内の空調環境が変化した場合には、揺動態様設定部105が新たな空調環境に対応する揺動態様を決定して揺動制御部102に出力することで、空調環境の変化に応じて揺動態様を適切に変更することもできる。
加えて、本実施例のスイングルーバー制御装置100では、乗員によって設定された揺動態様が、空調環境に対応付けられた状態で履歴態様として履歴態様記憶部104に記憶される。このため、空調環境が変化して空調風の揺動態様が心地良く感じられなくなってきた場合には、乗員が揺動態様を設定し直すことで、その揺動態様が空調環境に対応付けられた履歴態様として記憶される。その結果、空調環境に応じた適切な揺動態様を、車両1の実際の乗員に合わせて設定することができるので、空調環境の変化に合わせて乗員が心地良いと感じる態様に、空調風の揺動を自動的に変化させていくことが可能となる。
本実施例のスイングルーバー制御装置100は、このようなスイングルーバーを実現するために、以下のような制御を実行する。
本実施例のスイングルーバー制御装置100は、このようなスイングルーバーを実現するために、以下のような制御を実行する。
B.送風制御処理 :
図4には、本実施例のスイングルーバー制御装置100が実行する送風制御処理のフローチャートが示されている。
図示されるように、送風制御処理を開始すると先ず始めに、空調風の吹き出しを開始するか否かを判断する(S10)。前述したように、車両の乗員は所定の操作ボタン6を操作することによって空調風の吹き出し開始を指示するから、所定の操作ボタン6が操作されたか否かによって、吹き出しを開始するか否かを判断することができる。
その結果、吹き出しを開始しない場合は(S10:no)、同じ判断(S10)を繰り返すことによって、乗員によって所定の操作ボタン6が操作されるまで待機状態となる。そして、やがて、乗員によって所定の操作ボタン6が操作されて、空調風の吹き出しを開始すると判断したら(S10:yes)、ブロアーモーター4Mの駆動を開始する(S11)。図1を用いて前述したように、ブロアーモーター4Mを駆動すると送風ブロアー4Bが回転して、空調吹出口3L、3R、4L、4Rから車室内に向けて空調風が吹き出されるようになる。
図4には、本実施例のスイングルーバー制御装置100が実行する送風制御処理のフローチャートが示されている。
図示されるように、送風制御処理を開始すると先ず始めに、空調風の吹き出しを開始するか否かを判断する(S10)。前述したように、車両の乗員は所定の操作ボタン6を操作することによって空調風の吹き出し開始を指示するから、所定の操作ボタン6が操作されたか否かによって、吹き出しを開始するか否かを判断することができる。
その結果、吹き出しを開始しない場合は(S10:no)、同じ判断(S10)を繰り返すことによって、乗員によって所定の操作ボタン6が操作されるまで待機状態となる。そして、やがて、乗員によって所定の操作ボタン6が操作されて、空調風の吹き出しを開始すると判断したら(S10:yes)、ブロアーモーター4Mの駆動を開始する(S11)。図1を用いて前述したように、ブロアーモーター4Mを駆動すると送風ブロアー4Bが回転して、空調吹出口3L、3R、4L、4Rから車室内に向けて空調風が吹き出されるようになる。
ブロアーモーター4Mを駆動して空調風の吹き出しを開始したら、送風開始時揺動制御処理(S100)を実行することによって、送風開始時の空調風の吹き出し方向の揺動態様を制御する。送風開始時揺動制御処理については、後ほど詳しく説明する。
続いて、送風中揺動制御処理(S200)を実行した後、空調風の吹き出しを停止するか否かを判断する(S12)。車両の乗員は、空調風の吹き出しを停止する際にも、所定の操作ボタン6を操作することによって吹き出し停止を指示するから、所定の操作ボタン6が操作されたか否かによって、吹き出しを停止するか否かを判断することができる。
続いて、送風中揺動制御処理(S200)を実行した後、空調風の吹き出しを停止するか否かを判断する(S12)。車両の乗員は、空調風の吹き出しを停止する際にも、所定の操作ボタン6を操作することによって吹き出し停止を指示するから、所定の操作ボタン6が操作されたか否かによって、吹き出しを停止するか否かを判断することができる。
その結果、吹き出しを停止しないと判断した場合は(S12:no)、再び、送風中揺動制御処理(S200)を実行した後、空調風の吹き出しを停止するか否かを判断する(S12)。このように送風制御処理では、空調風の吹き出しを開始した後は、吹き出しを停止するまで(S12:yes)、送風中揺動制御処理(S200)を行うことによって、空調風の吹き出し方向の揺動態様を制御する。このため、空調風の吹き出している間に、車室内温度や車室外温度などの空調環境が変化した場合でも、空調風の吹き出し方向の揺動態様を、空調環境に応じて適切に変化させることができる。
こうして、送風中揺動制御処理(S200)を実行することによって、空調環境に応じた態様で空調風の吹き出し方向を揺動させている間に、空調風の吹き出しを停止すると判断したら(S12:yes)、ブロアーモーター4Mの駆動を停止して(S13)、図4の送風制御処理を終了する。
C.送風開始時揺動制御処理 :
図5には、本実施例の送風開始時揺動制御処理のフローチャートが示されている。上述したように、この処理は、送風制御処理の中で、空調風の吹き出しを開始する際に実行される処理である。
図5に示されるように、送風開始時揺動制御処理(S100)を開始すると先ず始めに、車両1の乗員によって空調風の揺動態様(正確には、空調風の吹き出し方向の揺動態様)が設定されたか否かを判断する(S101)。
車両1の乗員は、一般的には、空調風を吹き出させるために所定の操作ボタン6を押した後に、必要に応じて空調風の吹き出し方向の揺動態様を設定することが多いと考えられる。このため、送風開始時揺動制御処理(S100)を開始しても初めのうちは、空調風の揺動態様は設定されていないと判断されるので(S101:no)、続いて、空調風の吹き出しを開始してから所定時間が経過したか否かを判断する(S102)。そして、所定時間が経過していない場合は(S102:no)、再び、乗員によって空調風の揺動態様が設定されたか否かを判断する(S101)。このようにして、図5の送風開始時揺動制御処理を開始すると、乗員によって空調風の揺動態様が設定されるか(S101:yes)、あるいは空調風の吹き出しを開始してから所定時間が経過するまで(S102:yes)、S101およびS102の判断を繰り返す。
図5には、本実施例の送風開始時揺動制御処理のフローチャートが示されている。上述したように、この処理は、送風制御処理の中で、空調風の吹き出しを開始する際に実行される処理である。
図5に示されるように、送風開始時揺動制御処理(S100)を開始すると先ず始めに、車両1の乗員によって空調風の揺動態様(正確には、空調風の吹き出し方向の揺動態様)が設定されたか否かを判断する(S101)。
車両1の乗員は、一般的には、空調風を吹き出させるために所定の操作ボタン6を押した後に、必要に応じて空調風の吹き出し方向の揺動態様を設定することが多いと考えられる。このため、送風開始時揺動制御処理(S100)を開始しても初めのうちは、空調風の揺動態様は設定されていないと判断されるので(S101:no)、続いて、空調風の吹き出しを開始してから所定時間が経過したか否かを判断する(S102)。そして、所定時間が経過していない場合は(S102:no)、再び、乗員によって空調風の揺動態様が設定されたか否かを判断する(S101)。このようにして、図5の送風開始時揺動制御処理を開始すると、乗員によって空調風の揺動態様が設定されるか(S101:yes)、あるいは空調風の吹き出しを開始してから所定時間が経過するまで(S102:yes)、S101およびS102の判断を繰り返す。
また、図1を用いて前述したように、車両1の乗員は、タッチパネル5を操作することによって、空調風の揺動態様を設定する。
図6には、車両1の乗員がタッチパネル5を操作することによって空調風の揺動態様を設定する様子が例示されている。図示されるように、タッチパネル5の画面上には、揺動態様を設定するための設定領域5aと、設定領域5a上で揺動態様の設定を開始する際に押される設定開始ボタン5cと、設定領域5a上に設定した揺動態様を確定する際に押される確定ボタン5dとが表示されている。更に、設定領域5aには、運転席あるいは助手席に座った乗員の大まかな形状を表すシンボル画像5bも表示されている。
乗員が空調風の揺動態様を設定する際には、設定開始ボタン5cを押した後、設定領域5aに表示されたシンボル画像5bの任意の位置を指で触ることによって、空調風を当てたい位置を指定する。そして、設定領域5aに指を触れたままで、指の位置を移動させることによって、空調風が当たる位置の移動経路を設定する。設定領域5a上で空調風を当てたい位置を触ったり、指を移動させたりする際には、設定領域5aに表示されたシンボル画像5bを目安とすることができる。
また、タッチパネル5では、設定開始ボタン5cが押された後、設定領域5aに指が接触すると、設定領域5a上で指が接触している位置を、指が離れるまで、一定の時間間隔で検出する。
図6には、車両1の乗員がタッチパネル5を操作することによって空調風の揺動態様を設定する様子が例示されている。図示されるように、タッチパネル5の画面上には、揺動態様を設定するための設定領域5aと、設定領域5a上で揺動態様の設定を開始する際に押される設定開始ボタン5cと、設定領域5a上に設定した揺動態様を確定する際に押される確定ボタン5dとが表示されている。更に、設定領域5aには、運転席あるいは助手席に座った乗員の大まかな形状を表すシンボル画像5bも表示されている。
乗員が空調風の揺動態様を設定する際には、設定開始ボタン5cを押した後、設定領域5aに表示されたシンボル画像5bの任意の位置を指で触ることによって、空調風を当てたい位置を指定する。そして、設定領域5aに指を触れたままで、指の位置を移動させることによって、空調風が当たる位置の移動経路を設定する。設定領域5a上で空調風を当てたい位置を触ったり、指を移動させたりする際には、設定領域5aに表示されたシンボル画像5bを目安とすることができる。
また、タッチパネル5では、設定開始ボタン5cが押された後、設定領域5aに指が接触すると、設定領域5a上で指が接触している位置を、指が離れるまで、一定の時間間隔で検出する。
図7には、こうして指の位置を検出した結果が例示されている。図7(a)に示した例では、シンボル画像5bの首の周りに沿って、a点〜i点までの9箇所で指の位置が検出されている。また、図7(b)に示した例では、図7(a)の場合と同様に、シンボル画像5bの首の周りに沿って、a点〜e点までの5箇所で指の位置が検出されている。
上述したように指の位置は一定の時間間隔で検出されるから、図7(a)の場合の方が、図7(b)の場合よりも、長い時間に亘って、指の位置(すなわち、空調風が当たる位置)の移動経路が指定されていることになる。また、図7(a)の場合の方が、図7(b)の場合よりも、指が検出された位置の間隔が狭くなっているのは、指の位置(すなわち、空調風が当たる位置)がゆっくり移動していることを示している。
尚、図6および図7に示した例では、指の位置は、設定領域5a上を止まることなく移動するものとしているが、設定領域5a上に触れたまま、指が止まっている場合には、その位置で複数回、指が検出される。こうすることによって、乗員は空調風が当たる位置を固定するような態様を、揺動態様として設定することも可能となる。
上述したように指の位置は一定の時間間隔で検出されるから、図7(a)の場合の方が、図7(b)の場合よりも、長い時間に亘って、指の位置(すなわち、空調風が当たる位置)の移動経路が指定されていることになる。また、図7(a)の場合の方が、図7(b)の場合よりも、指が検出された位置の間隔が狭くなっているのは、指の位置(すなわち、空調風が当たる位置)がゆっくり移動していることを示している。
尚、図6および図7に示した例では、指の位置は、設定領域5a上を止まることなく移動するものとしているが、設定領域5a上に触れたまま、指が止まっている場合には、その位置で複数回、指が検出される。こうすることによって、乗員は空調風が当たる位置を固定するような態様を、揺動態様として設定することも可能となる。
以上のようにして、車両1の乗員が、設定領域5a上で指が触れている位置を移動させることによって、空調風の移動経路および移動速度を指定した後、タッチパネル5の画面上に表示された確定ボタン5dを押す。すると、図5の送風開始時揺動制御処理では、空調風の揺動態様が設定されたと判断される(S101:yes)。
そして、以下のようにすることで、車両1の乗員によって設定された空調風の揺動態様を取得する(S103)。
空調風の揺動態様を取得する際には、設定領域5a上で検出された指の位置の座標値を、タッチパネル5から取得する。設定領域5a上での座標値は、例えば、設定領域5aの左下隅の位置を原点として、右方向にX軸を取り、上方向にY軸を取った座標値とすることができる。そして、取得した指の位置の座標値を、水平ルーバー11の角度θy、および垂直ルーバー15の角度θxに変換する。
そして、以下のようにすることで、車両1の乗員によって設定された空調風の揺動態様を取得する(S103)。
空調風の揺動態様を取得する際には、設定領域5a上で検出された指の位置の座標値を、タッチパネル5から取得する。設定領域5a上での座標値は、例えば、設定領域5aの左下隅の位置を原点として、右方向にX軸を取り、上方向にY軸を取った座標値とすることができる。そして、取得した指の位置の座標値を、水平ルーバー11の角度θy、および垂直ルーバー15の角度θxに変換する。
図8には、タッチパネル5から取得した指の位置の座標値を、水平ルーバー11の角度θy、および垂直ルーバー15の角度θxに変換する方法が示されている。
一例として、運転席から見て右側の空調吹出口3Rに設けられた水平ルーバー11および垂直ルーバー15について説明する。空調吹出口3Rについては、運転席に座った乗員の少し前の位置に、タッチパネル5上の設定領域5aに対応する仮想的な平面5Aを想定することができる。図8では、設定領域5aに対応する仮想的な平面5Aが、斜線を付して表示されている。
更に、タッチパネル5上の設定領域5a内で検出された座標値に対応して、仮想的な平面5Aに対しても仮想的な座標値を想定することができる。図8では、タッチパネル5上の設定領域5a内でのa点(図7参照)の座標値に対して、仮想的な平面5A上のA点の座標値が想定された様子が示されている。
一例として、運転席から見て右側の空調吹出口3Rに設けられた水平ルーバー11および垂直ルーバー15について説明する。空調吹出口3Rについては、運転席に座った乗員の少し前の位置に、タッチパネル5上の設定領域5aに対応する仮想的な平面5Aを想定することができる。図8では、設定領域5aに対応する仮想的な平面5Aが、斜線を付して表示されている。
更に、タッチパネル5上の設定領域5a内で検出された座標値に対応して、仮想的な平面5Aに対しても仮想的な座標値を想定することができる。図8では、タッチパネル5上の設定領域5a内でのa点(図7参照)の座標値に対して、仮想的な平面5A上のA点の座標値が想定された様子が示されている。
そして、(運転席の位置はある程度は前後方向に移動するものの)空調吹出口3Rから見て仮想的な平面5Aの位置は、大まかには決まっている。従って、仮想的な平面5A上で、タッチパネル5上の設定領域5a内での座標値に対応する仮想的な座標値(例えばa点に対応するA点)を想定してやれば、その仮想的な座標値に向かって空調吹出口3Rから空調風を吹き出すための方向を決定することができる。
図8に示した例では、空調風を吹き出す方向は、空調吹出口3Rの正面水平方向から右方向に角度θx回転させ、その方向から上方向の角度θy回転させた方向となる。そして、このような方向に空調風を吹き出すためには、垂直ルーバー15を真正面の方向から右方向に角度θx回転させ、水平ルーバー11を水平方向から上方向に角度θy回転させればよい。
図8に示した例では、空調風を吹き出す方向は、空調吹出口3Rの正面水平方向から右方向に角度θx回転させ、その方向から上方向の角度θy回転させた方向となる。そして、このような方向に空調風を吹き出すためには、垂直ルーバー15を真正面の方向から右方向に角度θx回転させ、水平ルーバー11を水平方向から上方向に角度θy回転させればよい。
運転席から左側の空調吹出口3Lについても全く同様にして、水平ルーバー11および垂直ルーバー15の角度を求めることができる。更に、助手席側の空調吹出口4R,4Lについても、タッチパネル5の設定領域5a上で助手席に対して空調風を当てたい位置を設定してやれば、運転席側の場合と同様にして、水平ルーバー11の角度φyおよび垂直ルーバー15の角度φxを求めることができる。
また、簡易的には、助手席側の空調吹出口4Rについては、運転席側の空調吹出口3Rの水平ルーバー11および垂直ルーバー15に対して決定した角度θxおよび角度θyを流用し、助手席側の空調吹出口4Lについては、運転席側の空調吹出口3Lの水平ルーバー11および垂直ルーバー15に対して決定した角度φxおよび角度φyを流用してもよい。
また、簡易的には、助手席側の空調吹出口4Rについては、運転席側の空調吹出口3Rの水平ルーバー11および垂直ルーバー15に対して決定した角度θxおよび角度θyを流用し、助手席側の空調吹出口4Lについては、運転席側の空調吹出口3Lの水平ルーバー11および垂直ルーバー15に対して決定した角度φxおよび角度φyを流用してもよい。
以上のように、図5に示した送風開始時揺動制御処理のS103では、タッチパネル5の設定領域5a上で検出された座標値を、空調吹出口3L、3R、4L、4Rの垂直ルーバー15の角度および水平ルーバー11の角度に変換することによって、空調風の揺動態様を取得する(S103)。
図9には、こうして取得された空調風の揺動態様が例示されている。図9(a)は、図7(a)に例示した指の位置の座標値を変換して得られた揺動態様であり、図9(b)は、図7(b)に例示した指の位置の座標値を変換して得られた揺動態様である。尚、図示が煩雑となることを避けるために、図9では運転席側の空調吹出口3R、3Lについて表示し、助手席側の空調吹出口4R、4Lについては表示を省略している。
前述したように図7(a)ではa点〜i点の9箇所で指の位置が検出されているから、それらa点〜i点の座標値が、運転席の右側の空調吹出口3Rの垂直ルーバー15の角度θxa〜θxi、および水平ルーバー11の角度θya〜θyiに変換されている。また、運転席の左側の空調吹出口3Lについても同様に、a点〜i点の座標値が、垂直ルーバー15の角度φxa〜φxi、および水平ルーバー11の角度φya〜φyiに変換されている。
図9には、こうして取得された空調風の揺動態様が例示されている。図9(a)は、図7(a)に例示した指の位置の座標値を変換して得られた揺動態様であり、図9(b)は、図7(b)に例示した指の位置の座標値を変換して得られた揺動態様である。尚、図示が煩雑となることを避けるために、図9では運転席側の空調吹出口3R、3Lについて表示し、助手席側の空調吹出口4R、4Lについては表示を省略している。
前述したように図7(a)ではa点〜i点の9箇所で指の位置が検出されているから、それらa点〜i点の座標値が、運転席の右側の空調吹出口3Rの垂直ルーバー15の角度θxa〜θxi、および水平ルーバー11の角度θya〜θyiに変換されている。また、運転席の左側の空調吹出口3Lについても同様に、a点〜i点の座標値が、垂直ルーバー15の角度φxa〜φxi、および水平ルーバー11の角度φya〜φyiに変換されている。
このように、車両1の乗員が指で触った設定領域5aの座標値を、垂直ルーバー15および水平ルーバー11の角度に変換しておけば、車両1の乗員がタッチパネル5を用いて設定した態様で、空調風の吹き出し方向を揺動させることが可能となる。すなわち、図9(a)中に矢印で示したように、a点からb点、c点と順番に、垂直ルーバー15および水平ルーバー11の角度を、所定の時間間隔で切り換えていき、i点に達したら、今度は逆方向に、h点、g点と順番に、垂直ルーバー15および水平ルーバー11の角度を所定の時間間隔で戻していく。そして、a点に達したら、再び、b点、c点と順番に垂直ルーバー15および水平ルーバー11の角度を切り換える。図8を用いて前述したように、垂直ルーバー15および水平ルーバー11の角度は、タッチパネル5上で指定された位置に空調風が当たる角度となっているから、こうすることで、乗員によって設定された態様で、空調風の吹き出し方向を揺動させることが可能となる。
また、図7(b)に示したように、設定領域5a上でa点〜e点の5箇所で指の位置が検出されている場合は、それらa点〜e点の座標値を変換することによって、図9(b)に示すようなデータを得ることができる。この場合も、図9(b)中に矢印で示したように、a点からb点、c点と順番に、垂直ルーバー15および水平ルーバー11の角度を所定の時間間隔で切り換えていき、e点に達したら、今度は逆方向に、d点、c点と順番に垂直ルーバー15および水平ルーバー11の角度を戻していく。そして、a点に達したら、再び、b点、c点と順番に垂直ルーバー15および水平ルーバー11の角度を切り換える。こうすることで、図9(a)の場合とは異なる態様で、空調風の吹き出し方向を揺動させることが可能となる。
そこで、図5の送風開始時揺動制御処理では、車両1の乗員がタッチパネル5の設定領域5a上で指を移動させた後、確定ボタン5dを押すと、空調風の揺動態様が設定されたものと判断して(S101:yes)、設定領域5a上での座標値を垂直ルーバー15および水平ルーバー11の角度に変換することによって、揺動態様を取得する(S103)。
続いて、取得した揺動態様を、空調風の吹き出し方向の制御に用いる揺動態様として設定する(S104)。すなわち、S103で取得された揺動態様は、車両1の乗員がタッチパネル5を用いて揺動態様を設定したことによって取得されたものであるから、その揺動態様を、制御に用いる揺動態様として設定しておくのである。
続いて、取得した揺動態様を、空調風の吹き出し方向の制御に用いる揺動態様として設定する(S104)。すなわち、S103で取得された揺動態様は、車両1の乗員がタッチパネル5を用いて揺動態様を設定したことによって取得されたものであるから、その揺動態様を、制御に用いる揺動態様として設定しておくのである。
その後、空調環境を取得する(S105)。本実施例では空調環境として、室内温度センサー7を用いて検出した車室内温度と、室外温度センサー8を用いて検出した車室外温度とを取得する。
そして、S103で取得した揺動態様を、その空調環境に対応付けられた履歴態様として記憶する(S106)。
そして、S103で取得した揺動態様を、その空調環境に対応付けられた履歴態様として記憶する(S106)。
図10には、スイングルーバー制御装置100の図示しないメモリーに履歴態様が記憶されている様子が示されている。
図示した例では、車室内温度を10個の温度範囲に分割し、車室外温度を7個の温度範囲に分割することによって、それらの温度範囲の組合せとして空調環境を表現し、そのような空調環境に揺動態様を対応付けることによって、履歴態様が記憶されている。
例えば、車室内温度が32〜34℃で、車室外温度も32〜34℃の空調環境に対しては、揺動態様1が履歴態様として記憶されている。また、車室内温度が28〜30℃で、車室外温度が30〜32℃の空調環境に対しては揺動態様2が、更に、車室内温度が34〜36℃で、車室外温度が28〜30℃の空調環境に対しては揺動態様3が、履歴態様として記憶されている。
図示した例では、車室内温度を10個の温度範囲に分割し、車室外温度を7個の温度範囲に分割することによって、それらの温度範囲の組合せとして空調環境を表現し、そのような空調環境に揺動態様を対応付けることによって、履歴態様が記憶されている。
例えば、車室内温度が32〜34℃で、車室外温度も32〜34℃の空調環境に対しては、揺動態様1が履歴態様として記憶されている。また、車室内温度が28〜30℃で、車室外温度が30〜32℃の空調環境に対しては揺動態様2が、更に、車室内温度が34〜36℃で、車室外温度が28〜30℃の空調環境に対しては揺動態様3が、履歴態様として記憶されている。
こうして、車両1の乗員によって設定された揺動態様を履歴態様として記憶したら(S106)、S104で設定された制御用の揺動態様に従って、空調吹出口3L、3R、4L、4Rのサーボモーター12およびサーボモーター16の制御を開始する。こうすることによって、垂直ルーバー15および水平ルーバー11の揺動を開始したら(S107)、図5の送風開始時揺動制御を終了して、図4の送風制御処理に復帰した後、後述する送風中揺動制御処理(S200)を開始する。
以上では、空調風の吹き出しを開始してから所定時間が経過するまでの間に、車両1の乗員によって空調風の揺動態様が設定された場合(図5のS101:yes)について説明した。
これに対して、乗員によって空調風の揺動態様が設定されないまま(S101:no)、所定時間が経過した場合は(S102:yes)、次のようにして、空調風の揺動態様を決定する。
これに対して、乗員によって空調風の揺動態様が設定されないまま(S101:no)、所定時間が経過した場合は(S102:yes)、次のようにして、空調風の揺動態様を決定する。
先ず、空調環境(ここでは、車室内温度および車室外温度)を取得する(S108)。
続いて、取得した空調環境に対応付けられた揺動態様が、履歴態様として記憶されているか否かを判断する(S109)。図10に示した例では、揺動態様が履歴態様として記憶されている空調環境は、車室内温度が30〜32℃で車室外温度が32〜34℃の空調環境か、車室内温度が32〜34℃で車室外温度が32〜34℃の空調環境か、車室内温度が26〜28℃で車室外温度が30〜32℃の空調環境か、車室内温度が28〜30℃で車室外温度が30〜32℃の空調環境か、車室内温度が34〜36℃で車室外温度が28〜30℃の空調環境の何れかである。
従って、S108で取得した空調環境が、これらの何れかであった場合には、履歴態様が記憶されているものと判断して(S109:yes)、その履歴態様を読み出した後(S110)、制御に用いる揺動態様として設定する(S111)。すなわち、空調環境に対応付けて履歴態様が記憶されているということは、少なくとも以前には、その空調環境で好ましいと感じる揺動態様として乗員が設定したということである。そこで、空調風の吹き出しを開始する際に、揺動態様1の乗員によって揺動態様が設定されなかった場合でも(図5のS102:yes)、同じ空調環境に対応する履歴態様が記憶されている場合には(S109:yes)、その履歴態様を制御に用いる揺動態様として設定することとしている。
そして、設定した揺動態様に従って、空調吹出口3L、3R、4L、4Rの垂直ルーバー15および水平ルーバー11の揺動を開始したら(S107)、図5の送風開始時揺動制御を終了して、図4の送風制御処理に復帰する。
続いて、取得した空調環境に対応付けられた揺動態様が、履歴態様として記憶されているか否かを判断する(S109)。図10に示した例では、揺動態様が履歴態様として記憶されている空調環境は、車室内温度が30〜32℃で車室外温度が32〜34℃の空調環境か、車室内温度が32〜34℃で車室外温度が32〜34℃の空調環境か、車室内温度が26〜28℃で車室外温度が30〜32℃の空調環境か、車室内温度が28〜30℃で車室外温度が30〜32℃の空調環境か、車室内温度が34〜36℃で車室外温度が28〜30℃の空調環境の何れかである。
従って、S108で取得した空調環境が、これらの何れかであった場合には、履歴態様が記憶されているものと判断して(S109:yes)、その履歴態様を読み出した後(S110)、制御に用いる揺動態様として設定する(S111)。すなわち、空調環境に対応付けて履歴態様が記憶されているということは、少なくとも以前には、その空調環境で好ましいと感じる揺動態様として乗員が設定したということである。そこで、空調風の吹き出しを開始する際に、揺動態様1の乗員によって揺動態様が設定されなかった場合でも(図5のS102:yes)、同じ空調環境に対応する履歴態様が記憶されている場合には(S109:yes)、その履歴態様を制御に用いる揺動態様として設定することとしている。
そして、設定した揺動態様に従って、空調吹出口3L、3R、4L、4Rの垂直ルーバー15および水平ルーバー11の揺動を開始したら(S107)、図5の送風開始時揺動制御を終了して、図4の送風制御処理に復帰する。
これに対して、空調環境に対応する履歴態様が記憶されていない場合は(S109:no)、異なる空調環境に対して記憶されている履歴態様に基づいて、現在の空調環境に対する暫定的な揺動態様を決定する(S112)。
暫定的な揺動態様を決定する方法は種々の方法を考えることができるが、一例としては以下のようにして決定することができる。
暫定的な揺動態様を決定する方法は種々の方法を考えることができるが、一例としては以下のようにして決定することができる。
例えば、現在の空調環境が、図10中に(A)と表示した空調環境であったとする。この空調環境(A)に対しては、車室内温度の温度範囲が同じ空調環境の中に、履歴態様として揺動態様1が記憶されている空調環境が存在する。そこで、揺動態様1を、空調環境(A)に対する暫定的な揺動態様として決定する。
また、現在の空調環境が、図10中に示した空調環境(B)であったとする。空調環境(B)に対しては、車室内温度が同じ空調環境の中にも、車室外温度が同じ空調環境の中にも、履歴態様が記憶されている空調環境が存在する。この場合は、車室外温度よりも車室内温度を優先させて、車室内温度が同じ空調環境に対して設定されている揺動態様3を、空調環境(B)に対する暫定的な揺動態様として決定する。ここで、車室外温度よりも車室内温度を優先させるのは、車両1の乗員にとっては、車室外温度よりも車室内温度の方が、より直接的な空調環境と考えられるためである。
また、現在の空調環境が、図10中に示した空調環境(B)であったとする。空調環境(B)に対しては、車室内温度が同じ空調環境の中にも、車室外温度が同じ空調環境の中にも、履歴態様が記憶されている空調環境が存在する。この場合は、車室外温度よりも車室内温度を優先させて、車室内温度が同じ空調環境に対して設定されている揺動態様3を、空調環境(B)に対する暫定的な揺動態様として決定する。ここで、車室外温度よりも車室内温度を優先させるのは、車両1の乗員にとっては、車室外温度よりも車室内温度の方が、より直接的な空調環境と考えられるためである。
また、図10中に示した空調環境(C)に対しては、車室内温度が同じで、履歴態様が記憶されている空調環境が存在するので、その履歴態様(図示した例では揺動態様3)を、空調環境(C)に対する暫定的な揺動態様として決定することができる。しかし、空調環境(C)からその空調環境までは、2つの空調環境が介在していて距離が遠いので、より近い空調環境に対して履歴態様として記憶されている揺動態様1を、空調環境(C)に対する暫定的な揺動態様として決定してもよい。
更に、図10中に示した空調環境(D)に対しては、車室内温度が同じで履歴態様が記憶されている空調環境は存在しないが、車室内温度の温度範囲が隣の空調環境には、履歴態様が記憶されている空調環境が存在している。また、車室内温度は違うが、車室外温度が同じ空調環境であれば、履歴態様が記憶されている空調環境が存在する。しかし、上述したように、車両1の乗員にとっては、車室外温度よりも車室内温度の方が直接的な空調環境と考えられる。そこで、車室内温度が近い空調環境を優先して、その空調環境に対して履歴態様として記憶されている揺動態様3を、空調環境(D)に対する暫定的な揺動態様として決定する。
更に、図10中に示した空調環境(D)に対しては、車室内温度が同じで履歴態様が記憶されている空調環境は存在しないが、車室内温度の温度範囲が隣の空調環境には、履歴態様が記憶されている空調環境が存在している。また、車室内温度は違うが、車室外温度が同じ空調環境であれば、履歴態様が記憶されている空調環境が存在する。しかし、上述したように、車両1の乗員にとっては、車室外温度よりも車室内温度の方が直接的な空調環境と考えられる。そこで、車室内温度が近い空調環境を優先して、その空調環境に対して履歴態様として記憶されている揺動態様3を、空調環境(D)に対する暫定的な揺動態様として決定する。
以上のようにして、現在の空調環境に対応する暫定的な揺動態様を決定したら(図5のS112)、その暫定的な揺動態様を、制御に用いる揺動態様として設定する(S113)。そして、設定した揺動態様に従って、空調吹出口3L、3R、4L、4Rの垂直ルーバー15および水平ルーバー11の揺動を開始したら(S107)、図5の送風開始時揺動制御を終了して、図4の送風制御処理に復帰する。
図4を用いて前述したように、送風制御処理では、送風開始時揺動制御処理(S100)から復帰すると、車両1の乗員によって空調風の吹き出しが停止されるまで(S12:yes)、以下に説明する送風中揺動制御処理(S200)が実施される。
図4を用いて前述したように、送風制御処理では、送風開始時揺動制御処理(S100)から復帰すると、車両1の乗員によって空調風の吹き出しが停止されるまで(S12:yes)、以下に説明する送風中揺動制御処理(S200)が実施される。
D.送風中揺動制御処理 :
図11には、送風中揺動制御処理のフローチャートが示されている。図示されるように、送風中揺動制御処理(S200)を開始すると、先ず始めに、空調環境を取得する(S201)。前述したように、本実施例では空調環境として、車室内温度と車室外温度とを取得する。
続いて、車両1の乗員によって空調風の揺動態様が設定されたか否かを判断する(S202)。すなわち、上述したように送風中揺動制御処理は、車両1の乗員によって空調風の吹き出しが停止されるまで繰り返して実行されるので、送風中揺動制御処理の実行中に乗員によって空調風の新たな揺動態様が設定される可能性がある。そこで、図11の送風中揺動制御処理を開始したら、空調環境を取得した後(S201)、乗員によって新たな空調風の揺動態様が設定されたか否かを判断するのである。
図11には、送風中揺動制御処理のフローチャートが示されている。図示されるように、送風中揺動制御処理(S200)を開始すると、先ず始めに、空調環境を取得する(S201)。前述したように、本実施例では空調環境として、車室内温度と車室外温度とを取得する。
続いて、車両1の乗員によって空調風の揺動態様が設定されたか否かを判断する(S202)。すなわち、上述したように送風中揺動制御処理は、車両1の乗員によって空調風の吹き出しが停止されるまで繰り返して実行されるので、送風中揺動制御処理の実行中に乗員によって空調風の新たな揺動態様が設定される可能性がある。そこで、図11の送風中揺動制御処理を開始したら、空調環境を取得した後(S201)、乗員によって新たな空調風の揺動態様が設定されたか否かを判断するのである。
そして、新たな揺動態様が設定されていない場合は(S202:no)、空調環境が変化したか否かを判断する(S203)。すなわち、図5を用いて前述した送風開始時揺動制御処理(S100)から図4の送風制御処理に復帰した後、最初に、送風中揺動制御処理(S200)を実行する場合は、図5の送風開始時揺動制御処理のS105あるいはS108で取得した空調環境に対して、図11に示す送風中揺動制御処理のS201で取得した空調環境が変化しているか否かを判断する。これに対して、図4を用いて前述した送風制御処理の中で空調風の吹き出しが停止されていないと判断されたために(S12:no)、再び、図11の送風中揺動制御処理(S200)が開始された場合には、前回に実行した送風中揺動制御処理のS201で取得した空調環境に対して、今回の送風中揺動制御処理のS201で取得した空調環境が変化しているか否かを判断する。
その結果、空調環境が変化していない場合は(S203:no)、現在の制御中の揺動態様を変更する必要はないと考えられるので、図11の送風中揺動制御処理を一旦終了した後、図4の送風制御処理に復帰する。そして、車両1の乗員によって空調風の吹き出しが停止されたか否かを判断して(図4のS12)、停止されていなかった場合は(S12:no)、再び、送風中揺動制御処理(S200)を開始する。そして、送風中揺動制御処理では、再び、空調環境を取得した後(図11のS201)、車両1の乗員によって空調風の新たな揺動態様が設定されたか否かを判断する(S202)。
このような処理を繰り返しているうちに、空調環境が変化したと判断された場合は(S203:yes)、新たな空調環境に対応付けられた履歴態様が記憶されているか否かを判断する(S204)。図5を用いて前述したように、履歴態様とは、車両1の乗員によって設定された揺動態様を、その時の空調環境に対応付けて記憶しておいたものである。従って、空調環境が変化した時に(S203:yes)、新たな空調環境に対して履歴態様が記憶されているということは(S204:yes)、その空調環境に対しては、その履歴態様の揺動態様が好ましいものとして設定されていたことに他ならない。
そこで、この場合は(S204:yes)、新たな空調環境に対応付けて記憶されている履歴態様を読み出した後(S205)、それまで制御に用いていた揺動態様を、新たに読み出した履歴態様に変更する(S206)。その結果、それ以降は、新たな揺動態様で、垂直ルーバー15および水平ルーバー11の角度が揺動されるようになる。
そこで、この場合は(S204:yes)、新たな空調環境に対応付けて記憶されている履歴態様を読み出した後(S205)、それまで制御に用いていた揺動態様を、新たに読み出した履歴態様に変更する(S206)。その結果、それ以降は、新たな揺動態様で、垂直ルーバー15および水平ルーバー11の角度が揺動されるようになる。
以上では、空調環境が変化した時に(S203:yes)、新たな空調環境に対応付けられた履歴態様が記憶されていた場合(S204:yes)について説明した。これに対して、新たな空調環境に対応付けられた履歴態様が記憶されていなかった場合は(S204:no)、現在の制御に用いている揺動態様が、暫定的な揺動態様であるか否かを判断する(S207)。
図5を用いて前述したように、暫定的な揺動態様とは、空調環境に対応付けられた履歴態様が記憶されていなかった場合に、その空調環境に対して暫定的に決定される揺動態様であって、車両1の乗員が好ましい態様として設定した揺動態様ではない。そこで、現在の制御に用いている揺動態様が、暫定的な揺動態様であった場合には(S207:yes)、新たな空調環境に対応する暫定的な揺動態様を、既に記憶されている履歴態様に基づいて決定する(S209)。新たな空調環境に対応する暫定的な揺動態様を決定する方法は、図5のS112で説明した方法と同様であるため、ここでは説明を省略する。
その後、それまで制御に用いていた揺動態様を、新たに決定した暫定的な揺動態様に変更する(S210)。その結果、それ以降は、新たな揺動態様で、垂直ルーバー15および水平ルーバー11の角度が揺動されるようになる。
図5を用いて前述したように、暫定的な揺動態様とは、空調環境に対応付けられた履歴態様が記憶されていなかった場合に、その空調環境に対して暫定的に決定される揺動態様であって、車両1の乗員が好ましい態様として設定した揺動態様ではない。そこで、現在の制御に用いている揺動態様が、暫定的な揺動態様であった場合には(S207:yes)、新たな空調環境に対応する暫定的な揺動態様を、既に記憶されている履歴態様に基づいて決定する(S209)。新たな空調環境に対応する暫定的な揺動態様を決定する方法は、図5のS112で説明した方法と同様であるため、ここでは説明を省略する。
その後、それまで制御に用いていた揺動態様を、新たに決定した暫定的な揺動態様に変更する(S210)。その結果、それ以降は、新たな揺動態様で、垂直ルーバー15および水平ルーバー11の角度が揺動されるようになる。
一方、現在の制御に用いている揺動態様が、暫定的な揺動態様では無かった場合は(S207:no)、その揺動態様は、現在の空調環境に変化する前の空調環境に対して、車両1の乗員によって好ましい揺動態様として設定されていたことになる。そして、空調環境は急に大きく変化することはないから、現在の空調環境に変化する前の空調環境に対して、車両1の乗員が好ましいと感じる揺動態様は、現在の空調環境に対しても好ましいと感じる可能性が高い。
そこで、現在の制御に用いている揺動態様が、暫定的な揺動態様では無かった場合は(S207:no)、その揺動態様(すなわち、現在の空調環境に変化する前の空調環境に対して設定されていた履歴態様)を、現在の空調環境に対しても履歴態様として記憶する(S208)。また、この場合は、現在の制御に用いている揺動態様をそのまま制御に用いることになるので、垂直ルーバー15および水平ルーバー11の揺動態様が変化することはない。
そこで、現在の制御に用いている揺動態様が、暫定的な揺動態様では無かった場合は(S207:no)、その揺動態様(すなわち、現在の空調環境に変化する前の空調環境に対して設定されていた履歴態様)を、現在の空調環境に対しても履歴態様として記憶する(S208)。また、この場合は、現在の制御に用いている揺動態様をそのまま制御に用いることになるので、垂直ルーバー15および水平ルーバー11の揺動態様が変化することはない。
そして、図11の送風中揺動制御処理を一旦終了して、図4の送風制御処理に復帰した後、車両1の乗員によって空調風の吹き出しが停止されたか否かを判断する(S12)。その結果、空調風の吹き出しが停止されていなかった場合は(S12:no)、再び、図11の送風中揺動制御処理(S200)を開始する。
このような処理を繰り返しているうちに、車両1の乗員によって空調風の新たな揺動態様が設定されると、図11のS202で「yes」と判断される。例えば、S209で決定した暫定的な揺動態様を乗員が心地良くないと感じた場合は、新たな揺動態様が設定されることになる。また、乗員が揺動態様を設定した後に空調環境が変化したために、新たな空調環境でもその揺動態様を継続していたところ(S208を参照)、新たな空調環境に対してはその揺動態様を乗員が心地良くないと感じた場合にも、新たな揺動態様が設定される。
そして、乗員によって新たな揺動態様が設定された場合は(S202:yes)、図5を用いて前述した送風開始時揺動制御処理のS103と同様にして、新たに設定された揺動態様を取得した後(S211)、制御に用いる揺動態様を、新たに取得した揺動態様に変更すると共に(S212)、その揺動態様を、S201で取得しておいた空調環境に対応付けて履歴態様として記憶する(S213)。その後、図11の送風中揺動制御処理を一旦終了して、図4の送風制御処理に復帰する。
このような処理を繰り返しているうちに、車両1の乗員によって空調風の新たな揺動態様が設定されると、図11のS202で「yes」と判断される。例えば、S209で決定した暫定的な揺動態様を乗員が心地良くないと感じた場合は、新たな揺動態様が設定されることになる。また、乗員が揺動態様を設定した後に空調環境が変化したために、新たな空調環境でもその揺動態様を継続していたところ(S208を参照)、新たな空調環境に対してはその揺動態様を乗員が心地良くないと感じた場合にも、新たな揺動態様が設定される。
そして、乗員によって新たな揺動態様が設定された場合は(S202:yes)、図5を用いて前述した送風開始時揺動制御処理のS103と同様にして、新たに設定された揺動態様を取得した後(S211)、制御に用いる揺動態様を、新たに取得した揺動態様に変更すると共に(S212)、その揺動態様を、S201で取得しておいた空調環境に対応付けて履歴態様として記憶する(S213)。その後、図11の送風中揺動制御処理を一旦終了して、図4の送風制御処理に復帰する。
以上に説明したように、本実施例の送風中揺動制御処理では、車両1の乗員が設定した揺動態様が、その時の空調環境に対応付けられて履歴対応として蓄積されていく。この点について図12を参照しながら説明する。
例えば、空調風の吹き出し開始時の空調環境が、図12中に斜線を付した空調環境(すなわち、車室内温度が34〜36℃で、車室外温度が28〜30℃の状態)であり、車両1の乗員が心地良いと感じる揺動態様として、揺動態様3が設定されたとする。この場合、斜線を付した空調環境に対しては履歴態様として揺動態様3が記憶される。
その後、例えば、図中で白抜きの矢印で示したように空調環境が変化したとすると、これらの空調環境に対しては履歴態様が記憶されておらず、且つ、現在の揺動態様3は(暫定的な揺動態様ではなく)乗員によって設定された揺動態様なので、これらの空調環境に対しても揺動態様3を履歴態様として記憶する(図11のS209を参照)。
更に、図中で黒い矢印で示したように空調環境が変化したとする。変化した新たな空調環境に対しても履歴態様が記憶されていないので、揺動態様3が履歴態様として記憶される。しかし、車両1の乗員がその揺動態様を心地良くないと感じて新たな揺動態様4を設定したとする。その場合には、新たな空調環境(図12の例では、車室内温度が28〜30℃で、車室外温度が32〜34℃の状態)に対する履歴態様として、新たに設定された揺動態様4が記憶されることになる(図11のS213を参照)。
例えば、空調風の吹き出し開始時の空調環境が、図12中に斜線を付した空調環境(すなわち、車室内温度が34〜36℃で、車室外温度が28〜30℃の状態)であり、車両1の乗員が心地良いと感じる揺動態様として、揺動態様3が設定されたとする。この場合、斜線を付した空調環境に対しては履歴態様として揺動態様3が記憶される。
その後、例えば、図中で白抜きの矢印で示したように空調環境が変化したとすると、これらの空調環境に対しては履歴態様が記憶されておらず、且つ、現在の揺動態様3は(暫定的な揺動態様ではなく)乗員によって設定された揺動態様なので、これらの空調環境に対しても揺動態様3を履歴態様として記憶する(図11のS209を参照)。
更に、図中で黒い矢印で示したように空調環境が変化したとする。変化した新たな空調環境に対しても履歴態様が記憶されていないので、揺動態様3が履歴態様として記憶される。しかし、車両1の乗員がその揺動態様を心地良くないと感じて新たな揺動態様4を設定したとする。その場合には、新たな空調環境(図12の例では、車室内温度が28〜30℃で、車室外温度が32〜34℃の状態)に対する履歴態様として、新たに設定された揺動態様4が記憶されることになる(図11のS213を参照)。
このように、本実施例の送風中揺動制御処理では、車両1の乗員が設定した揺動態様が履歴対応として蓄積されていく。その結果、通常の使用状況で発生する全ての空調環境に対しては、図13に例示したように履歴態様が記憶された状態となる。また、これらの履歴態様は、車両1の乗員が心地良くないと感じる度に、より心地良い揺動態様に修正されていく。このため、やがては、通常の使用状況で発生する全ての空調環境に対して、心地良いと感じる揺動態様が履歴態様として蓄積されることになる。その結果、空調中に空調環境がどのように変化した場合でも、車両1の乗員が心地良いと感じる揺動態様に自動的に切り換えていくことが可能となる。
E.変形例 :
上述した本実施例のスイングルーバー制御装置100には、幾つかの変形例が存在する。以下では、それらの変形例について、上述した本実施例との相違点に焦点を当てて簡単に説明する。
上述した本実施例のスイングルーバー制御装置100には、幾つかの変形例が存在する。以下では、それらの変形例について、上述した本実施例との相違点に焦点を当てて簡単に説明する。
E−1.第1変形例 :
上述した本実施例では、空調風の吹き出し開始時に、乗員によって揺動態様が設定されておらず(図5のS101:noおよびS102:yes)、且つ、その時の空調環境に対応する履歴態様が記憶されていなかった場合には(S109:no)、既に記憶されている履歴態様に基づいて、空調環境に対応する暫定的な揺動態様を決定して(S112)、暫定的な揺動態様を用いて、空調風の吹き出し方向の制御を開始する(S113、S107)ものとして説明した。こうすれば、乗員が空調風の揺動態様を設定したかった場合でも、空調風の吹き出し方向を揺動させることが可能となる。
上述した本実施例では、空調風の吹き出し開始時に、乗員によって揺動態様が設定されておらず(図5のS101:noおよびS102:yes)、且つ、その時の空調環境に対応する履歴態様が記憶されていなかった場合には(S109:no)、既に記憶されている履歴態様に基づいて、空調環境に対応する暫定的な揺動態様を決定して(S112)、暫定的な揺動態様を用いて、空調風の吹き出し方向の制御を開始する(S113、S107)ものとして説明した。こうすれば、乗員が空調風の揺動態様を設定したかった場合でも、空調風の吹き出し方向を揺動させることが可能となる。
しかし、暫定的な揺動態様を用いて空調風の吹き出し方向を制御するのではなく、吹き出し方向を所定の方向に固定することによって、揺動態様が設定されていないことを乗員に認識させて、揺動態様を設定するように促すようにしても良い。
図14には、このような第1変形例の送風開始時揺動制御処理のフローチャートが示されている。図示した第1変形例の送風開始時揺動制御処理(S150)は、図5を用いて前述した本実施例の送風開始時揺動制御処理(S100)の代わりに実行される処理であり、図5の送風開始時揺動制御処理(S100)に対して、暫定的な揺動態様を決定する代わりに、所定の固定態様を使用する点が異なっている。以下、この相違点に焦点を当てて、第1変形例の送風開始時揺動制御処理(S150)について簡単に説明する。
図14には、このような第1変形例の送風開始時揺動制御処理のフローチャートが示されている。図示した第1変形例の送風開始時揺動制御処理(S150)は、図5を用いて前述した本実施例の送風開始時揺動制御処理(S100)の代わりに実行される処理であり、図5の送風開始時揺動制御処理(S100)に対して、暫定的な揺動態様を決定する代わりに、所定の固定態様を使用する点が異なっている。以下、この相違点に焦点を当てて、第1変形例の送風開始時揺動制御処理(S150)について簡単に説明する。
図14に示されるように、第1変形例の送風開始時揺動制御処理(S150)も、図5を用いて前述した本実施例の送風開始時揺動制御処理(S100)と同様に、先ず始めに、車両1の乗員によって空調風の揺動態様が設定されたか否かを判断する(S151)。空調風の揺動態様が設定されていない場合は(S151:no)、空調風の吹き出しを開始してから所定時間が経過したか否かを判断し(S152)、所定時間が経過していない場合は(S152:no)、再び、乗員によって空調風の揺動態様が設定されたか否かを判断する(S151)。
このような判断を繰り返しているうちに、空調風の揺動態様が設定されたら(S151:yes)、前述した本実施例の送風開始時揺動制御処理と同様にして、空調風の揺動態様を取得する(S153)。すなわち、前述したように、タッチパネル5の設定領域5a上で検出された座標値を、空調吹出口3L、3R、4L、4Rの垂直ルーバー15の角度および水平ルーバー11の角度に変換することによって、空調風の揺動態様を取得する。
続いて、取得した揺動態様を、空調風の吹き出し方向の制御に用いる揺動態様として設定すると共に(S154)、空調環境を取得する(S155)。そして、取得しておいた揺動態様を、その空調環境に対応付けられた履歴態様として記憶する(S156)。その後、制御用に設定した揺動態様に従って、空調吹出口3L、3R、4L、4Rのサーボモーター12およびサーボモーター16を制御することによって、垂直ルーバー15および水平ルーバー11の揺動を開始する(S157)。
続いて、取得した揺動態様を、空調風の吹き出し方向の制御に用いる揺動態様として設定すると共に(S154)、空調環境を取得する(S155)。そして、取得しておいた揺動態様を、その空調環境に対応付けられた履歴態様として記憶する(S156)。その後、制御用に設定した揺動態様に従って、空調吹出口3L、3R、4L、4Rのサーボモーター12およびサーボモーター16を制御することによって、垂直ルーバー15および水平ルーバー11の揺動を開始する(S157)。
これに対して、乗員によって空調風の揺動態様が設定されないまま(S151:no)、所定時間が経過した場合は(S152:yes)、空調環境を取得する(S158)。そして、取得した空調環境に対して、履歴態様が記憶されているか否かを判断する(S159)。その結果、空調環境に対して履歴態様が記憶されていた場合には(S159:yes)、その履歴態様を読み出して(S160)、制御に用いる揺動態様として設定する(S161)。
以上のように、空調風の吹き出し開始の際に乗員によって揺動態様が設定された場合(S151:yes)や、揺動態様は設定されなかったが(S151:no)、その時の空調環境に対する履歴態様が記憶されていた場合(S159:yes)は、第1変形例の送風開始時揺動制御処理(S150)も、図5に示した本実施例の送風開始時揺動制御処理(S100)と同様な処理を行う。
しかし、空調風の吹き出し開始時に揺動態様が設定されておらず(S151:no)、その時の空調環境に対する履歴態様も記憶されていない場合(S159:no)は、第1変形例の送風開始時揺動制御処理(S150)では、暫定的な揺動態様を決定する代わりに、予めメモリーに記憶しておいた所定の固定態様を読み出す(S162)。所定の雇用態様としては、例えば、水平ルーバー11については水平な方向に固定され、垂直ルーバー15については左右何れの方向にも向かない中立の方向に固定された態様とすることができる。
そして、読み出した固定態様を、制御に用いる揺動態様として設定して(S163)、空調吹出口3L、3R、4L、4Rの水平ルーバー11および垂直ルーバー15の制御を開始する(S157)。この場合は、制御用の揺動態様として固定態様が設定されているから、水平ルーバー11および垂直ルーバー15は揺動しない態様に制御されることになる。
以上のようにして、水平ルーバー11および垂直ルーバー15の制御を開始したら(S157)、図14に示した第1変形例の送風開始時揺動制御を終了して、図4の送風制御処理に復帰する。そして、送風制御処理では、続いて、前述した送風中揺動制御処理が開始される。
しかし、空調風の吹き出し開始時に揺動態様が設定されておらず(S151:no)、その時の空調環境に対する履歴態様も記憶されていない場合(S159:no)は、第1変形例の送風開始時揺動制御処理(S150)では、暫定的な揺動態様を決定する代わりに、予めメモリーに記憶しておいた所定の固定態様を読み出す(S162)。所定の雇用態様としては、例えば、水平ルーバー11については水平な方向に固定され、垂直ルーバー15については左右何れの方向にも向かない中立の方向に固定された態様とすることができる。
そして、読み出した固定態様を、制御に用いる揺動態様として設定して(S163)、空調吹出口3L、3R、4L、4Rの水平ルーバー11および垂直ルーバー15の制御を開始する(S157)。この場合は、制御用の揺動態様として固定態様が設定されているから、水平ルーバー11および垂直ルーバー15は揺動しない態様に制御されることになる。
以上のようにして、水平ルーバー11および垂直ルーバー15の制御を開始したら(S157)、図14に示した第1変形例の送風開始時揺動制御を終了して、図4の送風制御処理に復帰する。そして、送風制御処理では、続いて、前述した送風中揺動制御処理が開始される。
図11を用いて前述したように、送風中揺動制御処理(S200)では、乗員によって空調風の揺動態様が設定されるか(S202:yes)、空調環境が変化する(S203:yes)までは、現在の揺動態様が維持されるようになっている。従って、上述したように、第1変形例の送風開始時揺動制御処理で、制御用の揺動態様として固定態様が設定されていた場合には(図14のS163)、空調風の吹き出し方向が固定されたままの状態となり、このことは乗員に揺動態様の設定を促すことになる。
そして、乗員が空調風の揺動態様を設定すると、その揺動態様が履歴態様として記憶されることになる(図11のS213)。このように、第1変形例では、未だ履歴態様が記憶されていない空調環境で空調風の吹き出しが開始されると、乗員が揺動態様の設定を促されることになるので、自然に且つ効率よく履歴態様を蓄積することが可能となる。
そして、乗員が空調風の揺動態様を設定すると、その揺動態様が履歴態様として記憶されることになる(図11のS213)。このように、第1変形例では、未だ履歴態様が記憶されていない空調環境で空調風の吹き出しが開始されると、乗員が揺動態様の設定を促されることになるので、自然に且つ効率よく履歴態様を蓄積することが可能となる。
E−2.第2変形例 :
図6を用いて前述したように、本実施例ではタッチパネル5の設定領域5aに、乗員の大まかな形状を表すシンボル画像5bが表示されており、車両1の乗員はシンボル画像5bを目安として、空調風を当てたい位置を指定する。ところが、乗員の体格には大きなばらつきが存在する。特に、高さ方向については、座高の違いや座席の高さの調整位置の違いによって、大きなばらつきが存在する。
そこで、第2変形例では、図15に示したように、タッチパネル5の画面上に、設定領域5a内でシンボル画像5bの表示位置を上方に移動させる上方調整ボタン5eと、表示位置を下方に移動させる下方調整ボタン5fとが設けられている。このため、設定領域5a内でのシンボル画像5bの表示位置を、実際の乗員の位置に合わせて調整することができる。
例えば、シンボル画像5bを目安として、首の位置に空調風を当てるように指定したところ、実際には胸の位置に空調風が当たっていたとする。この場合は、胸の画像が表示されるべき位置に首の画像が表示されていたことになるから、シンボル画像5bの位置が実際よりも低めの位置に表示されていたことになる。そこで、上方調整ボタン5eを押すことによって、シンボル画像5bの表示位置を、図中に破線で示したシンボル画像5gの位置まで移動させる。こうすれば、乗員の体格の違いを調整して、より適切な揺動態様を簡単に設定することが可能となる。
図6を用いて前述したように、本実施例ではタッチパネル5の設定領域5aに、乗員の大まかな形状を表すシンボル画像5bが表示されており、車両1の乗員はシンボル画像5bを目安として、空調風を当てたい位置を指定する。ところが、乗員の体格には大きなばらつきが存在する。特に、高さ方向については、座高の違いや座席の高さの調整位置の違いによって、大きなばらつきが存在する。
そこで、第2変形例では、図15に示したように、タッチパネル5の画面上に、設定領域5a内でシンボル画像5bの表示位置を上方に移動させる上方調整ボタン5eと、表示位置を下方に移動させる下方調整ボタン5fとが設けられている。このため、設定領域5a内でのシンボル画像5bの表示位置を、実際の乗員の位置に合わせて調整することができる。
例えば、シンボル画像5bを目安として、首の位置に空調風を当てるように指定したところ、実際には胸の位置に空調風が当たっていたとする。この場合は、胸の画像が表示されるべき位置に首の画像が表示されていたことになるから、シンボル画像5bの位置が実際よりも低めの位置に表示されていたことになる。そこで、上方調整ボタン5eを押すことによって、シンボル画像5bの表示位置を、図中に破線で示したシンボル画像5gの位置まで移動させる。こうすれば、乗員の体格の違いを調整して、より適切な揺動態様を簡単に設定することが可能となる。
E−3.第3変形例 :
上述した本実施例では、空調環境としては、車室内温度と車室外温度とを取得するものとして説明した。従って、乗員が設定した揺動態様を履歴態様として蓄積する際にも、車室内温度と車室外温度との組合せに対応付けた状態で蓄積していた。
しかし、履歴態様として揺動態様を対応付ける空調環境は、必ずしも車室内温度と車室外温度との組合せに限られるものではない。
例えば、車室内温度および車室外温度に加えて、乗員によって設定された空調の目標設定温度も空調環境として取得してもよい。そして、乗員が設定した揺動態様を履歴態様として蓄積する際には、図16に示したように、車室内温度と車室外温度と目標設定温度との組合せに対応付けた状態で蓄積するようにしても良い。
空調風を吹き出す強さは、目標設定温度と、車室内温度や車室外温度との温度差によって変化し、そして、空調風が吹き出す強さは、車両1の乗員が心地良いと感じる揺動態様に影響を与えると考えられる。従って、車室内温度と車室外温度と目標設定温度との組合せに対応付けた状態で履歴態様を蓄積しておけば、乗員が好ましいと感じる適切な揺動態様を履歴態様として蓄積することが可能となる。
上述した本実施例では、空調環境としては、車室内温度と車室外温度とを取得するものとして説明した。従って、乗員が設定した揺動態様を履歴態様として蓄積する際にも、車室内温度と車室外温度との組合せに対応付けた状態で蓄積していた。
しかし、履歴態様として揺動態様を対応付ける空調環境は、必ずしも車室内温度と車室外温度との組合せに限られるものではない。
例えば、車室内温度および車室外温度に加えて、乗員によって設定された空調の目標設定温度も空調環境として取得してもよい。そして、乗員が設定した揺動態様を履歴態様として蓄積する際には、図16に示したように、車室内温度と車室外温度と目標設定温度との組合せに対応付けた状態で蓄積するようにしても良い。
空調風を吹き出す強さは、目標設定温度と、車室内温度や車室外温度との温度差によって変化し、そして、空調風が吹き出す強さは、車両1の乗員が心地良いと感じる揺動態様に影響を与えると考えられる。従って、車室内温度と車室外温度と目標設定温度との組合せに対応付けた状態で履歴態様を蓄積しておけば、乗員が好ましいと感じる適切な揺動態様を履歴態様として蓄積することが可能となる。
E−4.第4変形例 :
また、上述した本実施例では、車両1の乗員は、蓄積された履歴態様を共用するものとして説明したが,乗員を識別して、乗員ごとに履歴態様を蓄積することとしても良い。乗員の識別には、生体認証の技術を用いることができるが、多くの車両1には運転席のシートポジションを記憶する機能が搭載されている。そこで、簡便には、運転席のシートポジションが記憶されている位置に対応付けて、履歴態様を蓄積することとしても良い。
図17には、運転席9のシートポジションに対応付けて蓄積された履歴態様が例示されている。図示した例では、運転席9には3種類のシートポジションを記憶するメモリーボタン9a、9b、9cが設けられており、それぞれのメモリーボタン9a、9b、9cに対して、1組ずつ履歴態様が蓄積されている。そして、乗員が何れかのメモリーボタン9a、9b、9cを押してシートポジションを選択すると、対応する履歴態様が読み出されるようにしても良い。
こうすれば、生体認証を行わなくても簡単に乗員を識別して、適切に履歴態様を蓄積することが可能となる。
また、上述した本実施例では、車両1の乗員は、蓄積された履歴態様を共用するものとして説明したが,乗員を識別して、乗員ごとに履歴態様を蓄積することとしても良い。乗員の識別には、生体認証の技術を用いることができるが、多くの車両1には運転席のシートポジションを記憶する機能が搭載されている。そこで、簡便には、運転席のシートポジションが記憶されている位置に対応付けて、履歴態様を蓄積することとしても良い。
図17には、運転席9のシートポジションに対応付けて蓄積された履歴態様が例示されている。図示した例では、運転席9には3種類のシートポジションを記憶するメモリーボタン9a、9b、9cが設けられており、それぞれのメモリーボタン9a、9b、9cに対して、1組ずつ履歴態様が蓄積されている。そして、乗員が何れかのメモリーボタン9a、9b、9cを押してシートポジションを選択すると、対応する履歴態様が読み出されるようにしても良い。
こうすれば、生体認証を行わなくても簡単に乗員を識別して、適切に履歴態様を蓄積することが可能となる。
以上、本実施例および各種の変形例について説明したが、本発明は上記の実施例および各種の変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することができる。
1…車両、 3L、3R…空調吹出口、 4L,4R…空調吹出口、
5…タッチパネル、 5b…シンボル画像、 6…操作ボタン、
7…室内温度センサー、 8…室外温度センサー、 9…運転席、
10…スイングルーバー機構、 11…水平ルーバー、 12…サーボモーター、
15…垂直ルーバー、 16…サーボモーター、
100…スイングルーバー制御装置、 101…揺動態様取得部、
102…揺動制御部、 103…空調環境取得部、 104…履歴態様記憶部、
105…揺動態様設定部。
5…タッチパネル、 5b…シンボル画像、 6…操作ボタン、
7…室内温度センサー、 8…室外温度センサー、 9…運転席、
10…スイングルーバー機構、 11…水平ルーバー、 12…サーボモーター、
15…垂直ルーバー、 16…サーボモーター、
100…スイングルーバー制御装置、 101…揺動態様取得部、
102…揺動制御部、 103…空調環境取得部、 104…履歴態様記憶部、
105…揺動態様設定部。
Claims (7)
- 車室内への空調風の吹き出し方向を揺動させるスイングルーバー(11、15)を制御するスイングルーバー制御装置(100)であって、
前記車両の乗員によって設定された前記空調風の揺動態様を取得する揺動態様取得部(101)と、
前記乗員によって設定された前記揺動態様に従って前記スイングルーバーの揺動動作を制御する揺動制御部(102)と、
前記車室内の温度を少なくとも含んだ空調環境を取得する空調環境取得部(103)と、
前記乗員によって前記揺動態様が設定されると、前記揺動態様を前記空調環境に対応付けて履歴態様として記憶する履歴態様記憶部(104)と、
前記スイングルーバーの揺動動作の制御中に前記空調環境が変化した場合には、新たな前記空調環境に対応する前記履歴態様の有無を判断し、前記新たな空調環境に対応する前記履歴態様が存在する場合には、前記新たな空調環境に対応する前記履歴態様を、前記スイングルーバーの揺動動作の制御に用いられる前記揺動態様として設定する揺動態様設定部(105)と
を備えることを特徴とするスイングルーバー制御装置。 - 請求項1に記載のスイングルーバー制御装置であって、
前記揺動態様設定部は、前記新たな空調環境に対応する前記履歴態様が存在しない場合には、前記新たな空調環境に変化する前の前記揺動態様を、前記スイングルーバーの揺動動作の制御に用いられる前記揺動態様として設定し、
前記履歴態様記憶部は、前記揺動態様設定部によって設定された前記揺動態様を、前記新たな空調環境に対応付けて前記履歴態様として記憶する
ことを特徴とするスイングルーバー制御装置。 - 請求項1または請求項2に記載のスイングルーバー制御装置であって、
前記揺動態様設定部は、
起動時に前記乗員によって前記揺動態様が設定されなかった場合には、前記起動時の前記空調環境と、前記履歴態様とに基づいて、暫定的な前記揺動態様を決定し、該暫定的な揺動態様を、前記スイングルーバーの揺動動作の制御に用いられる前記揺動態様として設定し、
前記暫定的な揺動態様に従って前記スイングルーバーの揺動動作が制御されている状態で前記空調環境が変化した場合には、新たな前記空調環境と、前記履歴態様とに基づいて、新たに前記暫定的な揺動態様を決定する
ことを特徴とするスイングルーバー制御装置。 - 請求項3に記載のスイングルーバー制御装置であって、
前記揺動態様設定部は、前記暫定的な揺動態様を決定するに際しては、前記履歴態様の中から、前記起動時の前記空調環境に対して前記車室内の温度が最も近い前記履歴態様を選択して、前記暫定的な揺動態様として決定する
ことを特徴とするスイングルーバー制御装置。 - 請求項1ないし請求項4の何れか一項に記載のスイングルーバー制御装置であって、
前記空調環境取得部は、前記車室内の温度に加えて、該車室外の温度も少なくとも含んだ前記空調環境を取得する
ことを特徴とするスイングルーバー制御装置。 - 請求項1ないし請求項5の何れか一項に記載のスイングルーバー制御装置であって、
前記揺動態様取得部は、前記乗員を基準として設定された前記空調風を当てる複数の位置と、前記空調風を当てる順序との組合せを取得することによって、前記空調風の揺動態様を取得する
ことを特徴とするスイングルーバー制御装置。 - 車室内への空調風の吹き出し方向を揺動させるスイングルーバー(11、15)を制御するスイングルーバー制御方法であって、
前記車両の乗員によって設定された前記空調風の揺動態様を取得する工程(S211)と、
前記乗員によって設定された前記揺動態様に従って前記スイングルーバーの揺動動作を制御する工程(S212)と、
前記車室内の温度を少なくとも含んだ空調環境を取得する工程(S201)と、
前記乗員によって前記揺動態様が設定されると、前記揺動態様を前記空調環境に対応付けて履歴態様として記憶する工程(S213)と、
前記スイングルーバーの揺動動作の制御中に前記空調環境が変化した場合には、新たな前記空調環境に対応する前記履歴態様の有無を判断し、前記新たな空調環境に対応する前記履歴態様が存在する場合には、前記新たな空調環境に対応する前記履歴態様を、前記スイングルーバーの揺動動作の制御に用いられる前記揺動態様として設定する工程(S206)と
を備えることを特徴とするスイングルーバー制御方法。
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JP2019038293A (ja) * | 2017-08-22 | 2019-03-14 | 豊和化成株式会社 | レジスタ装置 |
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