JP2018036994A - 表示装置 - Google Patents

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裕介 多田
Yusuke Tada
裕介 多田
秋元 肇
Hajime Akimoto
秋元  肇
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【課題】スキャンの時間及び消費電力を低減することを目的とする。【解決手段】タッチセンシングは、1回ごとに、グループセンシング及び個別センシングを含む。グループセンシングでは、2つ以上の第1タッチ電極50を一方側電極として一括して第1選択回路62で選択し、物理量を測定器68で測定し、物理量に対応してタッチの有無を判別回路70で判別する。個別センシングでは、グループセンシングでタッチを検出したときに使用された2つ以上の第1タッチ電極50のそれぞれを、一方側電極として個別に第1選択回路62で選択し、物理量を測定器68で測定し、物理量に対応してタッチの有無を判別回路70で判別する。【選択図】図5

Description

本発明は、表示装置に関する。
スマートホンなどのモバイルディスプレイのタッチパネルには、静電容量方式が広く採用されている。タッチパネルは、従来ディスプレイとは別に形成することが多かったが、最近は、薄さ、低コスト、光学特性の優位性から内蔵化の傾向が見られる。
特表2011−501307号公報
センシングの方式として、位置の検出だけでなく、指で押したときの押圧を検出する感圧センサを搭載することが知られている(特許文献1)。感圧センサを追加すると、タッチパネル用のフレキシブル基板と感圧センサ用のフレキシブル基板を接続する必要があり、従来の製品に比べて部品が増える。
最近、電極を微細化し、タッチと押圧とで異なる指の接触面積をそれぞれ検出することが検討されている。その場合、微細化されることで電極の本数が増加するので、スキャンに長い時間が必要になり、消費電力も大きくなる。
本発明は、スキャンの時間及び消費電力を低減することを目的とする。
本発明に係る表示装置は、表示領域に画像を表示するための表示機能層と、前記表示機能層に重なって、静電容量方式でタッチセンシングを行うために、キャパシタの一方側電極として使用される複数のタッチ電極を含むタッチセンシング層と、前記複数のタッチ電極の1つ又はいくつかを選択する選択回路と、前記キャパシタに電荷を蓄えるための電圧を出力する電圧発生器と、前記キャパシタの静電容量に対応する物理量を測定する測定器と、前記物理量に対応してタッチの有無を判別する判別回路と、を有し、前記タッチセンシングは、1回ごとに、グループセンシング及び個別センシングを含み、前記グループセンシングでは、2つ以上の前記タッチ電極を前記一方側電極として一括して前記選択回路で選択し、前記物理量を前記測定器で測定し、前記物理量に対応して前記タッチの有無を前記判別回路で判別し、前記個別センシングでは、前記グループセンシングで前記タッチを検出したときに使用された前記2つ以上の前記タッチ電極のそれぞれを、前記一方側電極として個別に前記選択回路で選択し、前記物理量を前記測定器で測定し、前記物理量に対応して前記タッチの有無を前記判別回路で判別することを特徴とする。
本発明によれば、グループセンシングでタッチを検出したときに個別センシングを行う。したがって、グループセンシングでタッチが検出されないときに、個別センシングは不要になるため、スキャンの回数を減らすことができ、その時間及び消費電力を低減することができる。
本発明の実施形態に係る表示装置の平面図である。 図1に示す表示装置のII−II線断面の一部拡大図である。 本発明の実施形態に係る表示装置のタッチセンシングのための回路を示す図である。 一般的なタッチセンシングを説明するフローを示す図である。 本発明の実施形態に係る表示装置のタッチセンシングのフローを説明する図である。 押圧センシングを説明する図である。 本発明の実施形態に係る表示装置の押圧センシングのフローを説明する図である。 強度が異なるタッチによる第1接触領域及び第2接触領域を示す図である。 第1接触領域についてのグループセンシングを説明するためのタイミングチャートである。 第1接触領域についての個別センシングを説明するためのタイミングチャートである。 本実施形態に係る第1タッチ電極及び第2タッチ電極の変形例1を示す平面図である。 図11に示す第1タッチ電極及び第2タッチ電極のXII−XII線断面である。 本実施形態に係る第1タッチ電極及び第2タッチ電極の変形例2を示す平面図である。 図13に示す第1タッチ電極及び第2タッチ電極のXIV−XIV線断面である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。但し、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲において様々な態様で実施することができ、以下に例示する実施形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。本明細書と各図において、既出の図に関して説明したものと同様の機能を備えた要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略することがある。
さらに、本発明の詳細な説明において、ある構成物と他の構成物の位置関係を規定する際、「上に」「下に」とは、ある構成物の直上あるいは直下に位置する場合のみでなく、特に断りの無い限りは、間にさらに他の構成物を介在する場合を含むものとする。
図1は、本発明の実施形態に係る表示装置の平面図である。表示装置として、有機エレクトロルミネッセンス表示装置を例に挙げる。表示装置は、例えば、赤、緑及び青からなる複数色の単位画素(サブピクセル)を組み合わせて、フルカラーの画素を形成し、フルカラーの画像を表示するようになっている。
図2は、図1に示す表示装置のII−II線断面の一部拡大図である。第1基板10は、樹脂又はガラスからなり、ポリイミドやポリエチレンテレフタラート等の可撓性を有するフィルムなどを用いることもできる。第1基板10には、それ自体が含有する不純物に対するバリアとなるアンダーコート層12が形成される。アンダーコート層12は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜等からなり、それらの積層構造であっても良い。アンダーコート層12の上には半導体層14が形成されている。半導体層14にソース電極16及びドレイン電極18が電気的に接続し、半導体層14を覆ってゲート絶縁膜20が形成されている。ゲート絶縁膜20の上にはゲート電極22が形成され、ゲート電極22を覆って層間絶縁膜24が形成されている。ソース電極16及びドレイン電極18は、ゲート絶縁膜20及び層間絶縁膜24を貫通している。半導体層14、ソース電極16、ドレイン電極18及びゲート電極22によって薄膜トランジスタ26が構成される。薄膜トランジスタ26を覆うようにパッシベーション膜28が設けられている。
パッシベーション膜28の上には、平坦化層30が設けられている。平坦化層30としては、感光性アクリル樹脂等の有機材料が多く用いられる。平坦化層30の上には、複数の単位画素(サブピクセル)それぞれに対応するように構成された複数の画素電極32(例えば陽極)が設けられている。平坦化層30は、少なくとも画素電極32が設けられる面が平坦になるように形成される。画素電極32は、平坦化層30及びパッシベーション膜28を貫通するコンタクトホール34によって、半導体層14上のソース電極16及びドレイン電極18の一方に電気的に接続している。平坦化層30及び画素電極32上に、絶縁バンク36が形成されている。絶縁バンク36は、画素電極32の周縁部に載り、画素電極32の一部(例えば中央部)を開口させるように形成されている。
画素電極32の上に発光層38が設けられている。発光層38は、画素電極32ごとに別々に(分離して)設けられ、絶縁バンク36にも載るようになっている。この場合は各画素に対応して、青、赤又は緑で発光層38が発光する。各画素に対応する色はこれに限られず、例えば、黄又は白等でもよい。発光層38は、例えば、蒸着により形成される。また、発光層38は、表示領域を覆う全面に又は複数の画素に亘って形成されてもよい。つまり、図2において、発光層38が絶縁バンク36上で連続する構成にしてもよい。この場合、発光層38は溶媒分散による塗布により形成される。発光層38を表示領域に全面形成する場合には、全サブピクセルにおいて白色光を得て、図示しないカラーフィルタにより所望の色波長部分を取り出すように構成する。
発光層38の上には、共通電極40(例えば陰極)が設けられている。共通電極40は、絶縁バンク36の上方に載るように形成する。発光層38並びに発光層38を挟む画素電極32及び共通電極40を含む発光素子層42が構成される。発光層38は、画素電極32及び共通電極40に挟まれ、両者間を流れる電流によって輝度が制御されて発光する。発光層38と画素電極32との間には、図示しない正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも一層を設けてもよい。発光層38と共通電極40との間には、図示しない電子輸送層及び電子注入層の少なくとも一層を設けてもよい。
表示装置は、表示領域に画像を表示するための表示機能層44を有する。表示機能層44は、薄膜トランジスタ26を含む層と発光素子層42を含む。発光素子層42は、共通電極40に積層する封止層46によって覆われることで封止されて水分から遮断される。封止層46は、SiN、SiOxなどの無機膜を含み、単一層でも良く、また、積層構造であってもよい。例えば、一対の無機層の間にアクリル等の樹脂などの有機膜を挟む構造であってもよい。封止膜は、共通電極40の側である下面に凹凸又は段差を有するが、十分な厚みを有することで、反対側の上面は平坦になっている。
表示装置は、タッチセンシング層48を有する。タッチセンシング層48は、表示機能層44に重なる。タッチセンシング層48は、複数の第1タッチ電極50を含む。封止層46の上に、複数の第1タッチ電極50が形成されている。図1に示すように、複数の第1タッチ電極50は、第1方向D1にそれぞれが延びて第1方向D1に交差(例えば直交)する第2方向D2に隣り合う。複数の第1タッチ電極50は、静電容量方式でタッチセンシングを行うために、キャパシタの一方側電極として使用される。
タッチセンシング層48は、複数の第2タッチ電極52を含む。複数の第1タッチ電極50の上方で、複数の第2タッチ電極52が、第2方向D2にそれぞれが延びて第1方向D1に隣り合う。複数の第1タッチ電極50と、複数の第2タッチ電極52とは、両者間に介在する絶縁層54によって電気的に絶縁されている。絶縁層54は、光透過性及び絶縁性を併せ持つ材料(例えば、有機膜やSiNなどの無機膜)からなる。複数の第2タッチ電極52は、キャパシタの他方側電極として使用される。第1タッチ電極50及び第2タッチ電極52は、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、銀ナノワイヤ、金属薄膜などの透明導電膜から形成する。
封止層46には、粘着層56を介して、第2基板58が貼り付けられている。第2基板58は、樹脂又はガラスからなる。第2基板58は、第1基板10と同様に可撓性を有するフィルムであってもよい。粘着層56は、複数の第2タッチ電極52及び絶縁層54の上に設けられる。本実施形態に係る表示装置は、タッチパネルを内蔵する。つまり、指などの導電体の接近によるタッチを検出するようになっている。本実施形態では、相互容量方式が採用されているが、変形例として、自己容量方式を採用してもよい。
図3は、本発明の実施形態に係る表示装置のタッチセンシングのための回路を示す図である。表示装置は、センシング回路60を有する。センシング回路60は、第1選択回路62を含む。第1選択回路62は、複数の第1タッチ電極50の1つ又はいくつかを選択する。センシング回路60は、第2選択回路64を含む。第2選択回路64は、複数の第2タッチ電極52の1つ又はいくつかを選択する。
複数の第1タッチ電極50及び複数の第2タッチ電極52からなる電極群のそれぞれに静電容量が寄生するようになっている。第1タッチ電極50と第2タッチ電極52の間(両者の交点)にキャパシタが形成され、キャパシタの静電容量の変化によってタッチセンシングを行う。例えば、選択された1つの第1タッチ電極50及び選択された1つの第2タッチ電極52の間には、キャパシタが形成される。
センシング回路60は、キャパシタに電荷を蓄えるための電圧を出力する電圧発生器66を含む。電圧発生器66から出力された電圧(例えばパルス電圧)は、選択された1つ又はいくつかの第1タッチ電極50及び選択された1つ又はいくつかの第2タッチ電極52の一方(この例では、下側にある第1タッチ電極50)に印加される。
相互容量方式が採用される図3の例では、指などの導電体のタッチがあると、第1タッチ電極50及び第2タッチ電極52の間の電界が減少するので、静電容量は減少する。パルス電圧が印加される電極とは別の電極(この例では上側にある第2タッチ電極52)は、測定器68(例えば電流計)に接続されている。測定器68は、キャパシタの静電容量に対応する物理量(例えば電流値)を測定する。物理量は、複数の第1タッチ電極50のそれぞれと複数の第2タッチ電極52のそれぞれとの間の静電容量に対応する。
図4は、一般的なタッチセンシングを説明するフローを示す図である。図3に示す測定器68で物理量(電流値)が測定される(S1)と、その測定によって得られた測定値は、判別回路70に入力される。判別回路70では、測定値が所定範囲から外れるか否かを判定する。所定範囲は、指などの導電体のタッチがないときの設計値に誤差を考慮した範囲である。測定値が所定範囲内にあればタッチがないことになる。測定値が所定範囲から外れると、指などの導電体の接近に起因して静電容量の有意な変化があったこと(すなわちタッチがあったこと)を検知する。判別回路70では、物理量に対応してタッチの有無を判別する。
本実施形態では、タッチがあれば測定値が下がる相互容量方式が採用されているため、測定値が所定範囲から外れるか否かの判定として、測定値が所定値よりも小さいか否かを判別回路70で判別する(S2)。判別の結果がNOであれば、タッチはなかったことを検知する(S3)。YESであれば、タッチがあったことを検知する(S4)。
図4に示すタッチセンシングでは、個々の第1タッチ電極50と個々の第2タッチ電極52の全てについて行う必要がある。そのため、微細化によって電極の本数が増えると、タッチセンシングに時間がかかり、消費電力も増加する。以下、その対策について説明する。
図5は、本発明の実施形態に係る表示装置のタッチセンシングのフローを説明する図である。本実施形態では、タッチセンシングは、1回ごとに、グループセンシング及び個別センシングを含む。準備として、複数の第1タッチ電極50を複数のグループ(例えばj(2≦j)個のグループ)に分ける。複数のグループのそれぞれは、i(2≦i)個の第1タッチ電極50を含む(S11)。
複数のグループのそれぞれごとに、グループセンシングを行う。複数のグループの全てに対してグループセンシングを行う。具体的には、最初にkを1として(S12)、k番目のグループのグループセンシングを行う(S13)。
グループセンシングでは、図3に示す2つ以上の第1タッチ電極50を、キャパシタの一方側電極として、一括して第1選択回路62で選択する。また、複数の第2タッチ電極52の全てを他方側電極として一括して第2選択回路64で選択する。そして、物理量を測定器68で測定し、物理量に対応してタッチの有無を判別回路70で判別する(S14)。その詳細は、図4を参照して上述した通りである。
グループセンシングでタッチを検出したときには、そのグループ番号kを記憶する(S15)。タッチの検出がなければ、そのグループが最終のものであるかどうか、すなわち、k=jであるかどうかを判断する(S16)。NOであれば、kの数に1を足して(S17)、次のグループのグループセンシングを行う(S13)。YESであれば、個別センシングを行う(S18)。
個別センシングでは、グループセンシングでタッチを検出したときに使用された2つ以上の第1タッチ電極50のそれぞれを、個別に、キャパシタの一方側電極として、第1選択回路62で選択する。個別センシングでは、複数の第2タッチ電極52のそれぞれを、個別に、他方側電極として、第2選択回路64で選択する。そして、物理量を測定器68で測定し、物理量に対応してタッチの有無を判別回路70で判別する(S19)。その詳細は、図4を参照して上述した通りである。
本実施形態によれば、グループセンシングでタッチを検出したときに個別センシングを行う。したがって、グループセンシングでタッチが検出されないときに、個別センシングは不要になるため、スキャンの回数を減らすことができ、その時間及び消費電力を低減することができる。
図6(A)及び図6(B)は、押圧センシングを説明する図である。図6(A)には、指Fで軽くタッチして操作入力をする様子が示されている。その場合、タッチ強度が弱いので、画面Dに対する第1接触領域A1の面積が小さい。図6(B)には、指Fで強くタッチして操作入力をする様子が示されている。その場合、タッチ強度が強いので、画面Dに対する第2接触領域A2の面積が大きい。したがって、接触面積の違いから、押圧の有無を検出することができる。
図7は、本発明の実施形態に係る表示装置の押圧センシングのフローを説明する図である。押圧センシングを可能にするために初期設定を行う(S100)。初期設定では、図6(A)及び図6(B)に示すように、強度が異なるタッチによる第1接触領域A1及び第2接触領域A2の少なくとも一方の面積に対応する初期設定値をメモリ72に記録する。初期設定値は、図5を参照して上述したタッチセンシング(グループセンシング及び個別センシング)によって得ることができ、その情報を記憶する(図5のS20)
押圧センシングでは、初期設定がなされるとタッチセンシングを行う(図7のS110)。このタッチセンシングも、図5を参照して上述したグループセンシング及び個別センシングを含む。タッチがされた位置が特定されると、その情報は、図3に示すメモリ72に記憶される(図5のS20)。なお、その情報は、押圧センシングでは、タッチによる接触領域の面積情報である。続いて、図3に示す比較器74で、初期設定値と面積情報を比較し、面積情報が初期設定値よりも大きいときに、タッチが押圧であることを判別する(図7のS120)。
次に、押圧センシングの初期設定を例に挙げて、グループセンシング及び個別センシングの詳細を具体的に説明する。
図8は、強度が異なるタッチによる第1接触領域及び第2接触領域を示す図である。弱くタッチしたときの第1接触領域A1を実線で示し、強くタッチしたときの第2接触領域A2を破線で示す。図8には、第1タッチ電極TX1,TX2,…,TXmと、第2タッチ電極RX1,RX2,…,RXnが示されている。
第1接触領域A1の面積に対応する初期設定値は、第1接触領域A1に含まれる第1タッチ電極50及び第2タッチ電極52の交点の数で表すことができる。図8の例では、第1接触領域A1には、9個の交点が含まれる。第2接触領域A2の面積に対応する初期設定値も、第2接触領域A2に含まれる第1タッチ電極50及び第2タッチ電極52の交点の数で表すことができる。図8の例では、第2接触領域A2には、37個の交点が含まれる。
グループセンシングでは、複数の第1タッチ電極50を複数のグループG1,G2,…,Gjに分ける。複数のグループのそれぞれは、3つの第1タッチ電極50からなる。一方、複数の第2タッチ電極52の全てが、一括して1つの第2タッチ電極RXとして使用される。
図9は、第1接触領域A1についてのグループセンシングを説明するためのタイミングチャートである。図3に示す第1選択回路62でグループG1の第1タッチ電極50(TX1,TX2,Tx3)を選択し、電圧発生器66から電圧(パルス電圧)を印加する。これに対応して、第2タッチ電極52(RX)に接続された測定器68で、物理量(電流)が測定される。同様のセンシングを全てのグループの第1タッチ電極50について行う。図9に示す例では、グループG2,G3の第1タッチ電極50を選択したときに、第2タッチ電極RXを流れる電流値が低くなっており、このときにタッチがあったことが検出される。
図10は、第1接触領域A1についての個別センシングを説明するためのタイミングチャートである。図9においてタッチが検出されたグループG2,G3に属する第1タッチ電極TX4〜Tx9について個別センシングを行う。個別センシングを行うときには、第1選択回路62で個々の第1タッチ電極50を選択し、第2選択回路64で個々の第2タッチ電極52を選択する。図10において、例えば、Tx4−Rx1は、第1選択回路Tx4及び第2選択回路Rxを選択したことを示しており、図8に示す実線で示す第1接触領域A1に含まれる交点で電流値が低くなっており、タッチがあったことが検出されている。
以上のステップで、第1接触領域A1の面積に対応する初期設定値が得られる。同様のステップで、図8に破線で示す第2接触領域A2の面積に対応する初期設定値を得る。初期設定値をメモリ72に記録して初期設定が終わる。その後、通常の使用状態で、図7に示すように、タッチセンシングが行われ、押圧判別が行われる。その詳細は図7を参照して上述した。
図11は、本実施形態に係る第1タッチ電極及び第2タッチ電極の変形例1を示す平面図である。図12は、図11に示す第1タッチ電極及び第2タッチ電極のXII−XII線断面である。この例ではダイヤモンドパターンが採用されている。第1タッチ電極150は、それが延びる第1方向D1に交互に並ぶダイヤ部150a(菱形の部分)及び接続部150bを有する。詳しくは、第1方向D1に間隔をあけて複数のダイヤ部150aが配列され、隣同士のダイヤ部150aが接続部150b(ジャンパー線)によって接続されている。ダイヤ部150a及び接続部150bの間に絶縁層154が介在し、ダイヤ部150aの一部が絶縁層154を貫通して接続部150bに接続している。第2タッチ電極152は、それが延びる第2方向D2に交互に並ぶダイヤ部152a及び接続部152bを有し、これらは絶縁層154の同じ側にある。また、第2タッチ電極152は、絶縁層154を挟む両側のうち、第1タッチ電極150のダイヤ部150aと同じ側にある。第1タッチ電極150の接続部150bと第2タッチ電極152の接続部152bが、絶縁層154を介して、立体的に交差する。この例では、絶縁層154の下に第1タッチ電極150の接続部150bがあり、絶縁層154の上に第2タッチ電極152の接続部152bがある。
図13は、本実施形態に係る第1タッチ電極及び第2タッチ電極の変形例2を示す平面図である。図14は、図13に示す第1タッチ電極及び第2タッチ電極のXIV−XIV線断面である。この例でもダイヤモンドパターンが採用されている。ただし、第1タッチ電極250の1つの接続部250b及び第2タッチ電極252の1つの接続部252bの間に、絶縁層254が局所的に介在している。絶縁層254は、第2タッチ電極252のダイヤ部252aとの重畳を避けている。また、絶縁層254の下に第2タッチ電極252の接続部252bがあり、絶縁層254の上に第1タッチ電極250の接続部250bがある。
なお、表示装置は、有機エレクトロルミネッセンス表示装置には限定されず、量子ドット発光素子(QLED:Quantum‐Dot Light Emitting Diode)のような発光素子を各画素に備えた表示装置であってもよいし、液晶表示装置であってもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、実施形態で説明した構成は、実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えることができる。
10 第1基板、12 アンダーコート層、14 半導体層、16 ソース電極、18 ドレイン電極、20 ゲート絶縁膜、22 ゲート電極、24 層間絶縁膜、26 薄膜トランジスタ、28 パッシベーション膜、30 平坦化層、32 画素電極、34 コンタクトホール、36 絶縁バンク、38 発光層、40 共通電極、42 発光素子層、44 表示機能層、46 封止層、48 タッチセンシング層、50 第1タッチ電極、52 第2タッチ電極、54 絶縁層、56 粘着層、58 第2基板、60 センシング回路、62 第1選択回路、64 第2選択回路、66 電圧発生器、68 測定器、70 判別回路、72 メモリ、74 比較器、150 第1タッチ電極、150a ダイヤ部、150b 接続部、152 第2タッチ電極、152a ダイヤ部、152b 接続部、154 絶縁層、250 第1タッチ電極、250b 接続部、252 第2タッチ電極、252b 接続部、252a ダイヤ部、254 絶縁層。

Claims (6)

  1. 表示領域に画像を表示するための表示機能層と、
    前記表示機能層に重なって、静電容量方式でタッチセンシングを行うために、キャパシタの一方側電極として使用される複数のタッチ電極を含むタッチセンシング層と、
    前記複数のタッチ電極の1つ又はいくつかを選択する選択回路と、
    前記キャパシタに電荷を蓄えるための電圧を出力する電圧発生器と、
    前記キャパシタの静電容量に対応する物理量を測定する測定器と、
    前記物理量に対応してタッチの有無を判別する判別回路と、
    を有し、
    前記タッチセンシングは、1回ごとに、グループセンシング及び個別センシングを含み、
    前記グループセンシングでは、2つ以上の前記タッチ電極を前記一方側電極として一括して前記選択回路で選択し、前記物理量を前記測定器で測定し、前記物理量に対応して前記タッチの有無を前記判別回路で判別し、
    前記個別センシングでは、前記グループセンシングで前記タッチを検出したときに使用された前記2つ以上の前記タッチ電極のそれぞれを、前記一方側電極として個別に前記選択回路で選択し、前記物理量を前記測定器で測定し、前記物理量に対応して前記タッチの有無を前記判別回路で判別することを特徴とする表示装置。
  2. 請求項1に記載された表示装置において、
    前記複数のタッチ電極は、複数のグループに分けられ、
    前記複数のグループのそれぞれは、2つ以上の前記タッチ電極を含み、
    前記複数のグループのそれぞれごとに、前記グループセンシングを行うことを特徴とする表示装置。
  3. 請求項2に記載された表示装置において、
    メモリをさらに有し、
    前記複数のグループの全てに対して前記グループセンシングを行い、
    前記個別センシングで前記タッチが検出されることで特定された1つ以上の前記タッチ電極の情報を、前記タッチによる接触領域の面積情報として、前記メモリに記憶することを特徴とする表示装置。
  4. 請求項3に記載された表示装置において、
    比較器をさらに有し、
    強度が異なる前記タッチによる第1接触領域及び第2接触領域の少なくとも一方の面積に対応する初期設定値を前記メモリに記録し、
    前記比較器で、前記初期設定値と前記面積情報を比較し、前記面積情報が前記初期設定値よりも大きいときに、前記タッチが押圧であることを判別することを特徴とする表示装置。
  5. 請求項4に記載された表示装置において、
    前記初期設定値を、前記タッチセンシングによって得ることを特徴とする表示装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載された表示装置において、
    第2選択回路をさらに有し、
    前記タッチセンシング層は、前記キャパシタの他方側電極として使用される複数の第2タッチ電極を含み、
    前記グループセンシングでは、前記複数の第2タッチ電極の全てを一括して前記第2選択回路で選択し、
    前記個別センシングでは、前記複数の第2タッチ電極のそれぞれを個別に前記第2選択回路で選択することを特徴とする表示装置。
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