JP2018036560A - ホログラム再生装置及びプログラム - Google Patents

ホログラム再生装置及びプログラム Download PDF

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Susumu Yasuda
晋 安田
朋之 伊藤
Tomoyuki Ito
朋之 伊藤
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Abstract

【課題】デジタルホログラフィ技術を用いて計測対象物の3次元構造を再生する場合に、記録されたホログラム画像からそのまま再生像を得る場合に比べて、計測対象物が高いコントラストで再現された再生像を得ることができるホログラム再生装置及びプログラムを提供する。【解決手段】三次元の計測対象物の情報を有する真物体光と計測対象物の情報を有さず且つ真物体光とは位相の異なる偽物体光とを記録したホログラムから再生される真物体光を取得する取得手段と、真物体光を正の干渉により増幅する位相の直流成分を生成する生成手段と、真物体光と生成した直流成分とを合成する合成手段と、を備えたホログラム再生装置とする。【選択図】図3

Description

本発明は、ホログラム再生装置及びプログラムに関する。
デジタルホログラフィ技術では、計測対象物にレーザ光を照射し、計測対象物の形状や屈折率、吸収率に起因した物体光を生成する。生成した物体光と参照光とをイメージセンサ等の光検出器の検出面で干渉させることにより、これらの干渉縞をホログラム画像として記録する。そして、記録したホログラムをコンピュータ内で再生処理することにより、3次元構造を有する再生像を取得する。
物体光には、計測対象物の情報を有する成分(真物体光)と、計測対象物の情報を有しない成分(偽物体光)とが含まれる。例えば、透明媒体(ガラス、樹脂、液体、空気など)に含まれる「粒子」を計測対象物とする場合、粒子からの散乱光のみが「真物体光」であり、液体からの透過光や反射光は「偽物体光」である。偽物体光の殆どは、レンズ等で回折されずに光軸辺りを通過する直流成分である。ホログラム再生の際にも、真物体光と偽物体光とが再生される。
特開2007−179595号公報
偽物体光は殆どが直流成分であり、再生される真物体光の背景雑音となりホログラムを劣化させる。このため、再生像における計測対象物のコントラストが低下する。例えば、デジタルホログラフィック顕微鏡のように、計測対象物が微小であると再生される真物体光は弱くなり、偽物体光に埋もれてしまう。
発明者等は、空間光変調器に表示した二次元デジタル画像から生成した信号光から直流成分を除去してホログラムを記録し再生する技術を提案しているが、再生像も二次元デジタル画像である(特許文献1)。
本発明の目的は、デジタルホログラフィ技術を用いて計測対象物の3次元構造を再生する場合に、記録されたホログラム画像からそのまま再生像を得る場合に比べて、計測対象物が高いコントラストで再現された再生像を得ることができるホログラム再生装置及びプログラムを提供することにある。
請求項1に記載の発明は、三次元の計測対象物の情報を有する真物体光と前記計測対象物の情報を有さず且つ前記真物体光とは位相の異なる偽物体光とを記録したホログラムから再生される前記真物体光を取得する取得手段と、前記真物体光を正の干渉により増幅する位相の直流成分を生成する生成手段と、前記真物体光と生成した直流成分とを合成する合成手段と、を備えたホログラム再生装置である。
請求項2に記載の発明は、前記真物体光に合成する直流成分の位相は、光進行方向の1つの基準点において前記真物体光と同位相とされる、請求項1に記載のホログラム再生装置である。
請求項3に記載の発明は、前記真物体光に合成する直流成分の位相は、光進行方向の複数の基準点において前記真物体光と同位相とされる、請求項1に記載のホログラム再生装置である。
請求項4に記載の発明は、前記取得手段が、ホログラムから再生される前記真物体光を計算により取得し、前記生成手段が、前記直流成分を計算により生成し、前記合成手段が、前記真物体光と前記直流成分を計算により合成する、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のホログラム再生装置である。
請求項5に記載の発明は、前記真物体光が、直流成分が除去された真物体光、または、直流成分が除去されていない真物体光である、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のホログラム再生装置である。
請求項6に記載の発明は、直流成分が除去された真物体光である場合に、前記真物体光に合成する直流成分の振幅は、前記偽物体光の振幅の半分と略等しい、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のホログラム再生装置である。
請求項7に記載の発明は、直流成分が除去されていない真物体光である場合に、前記真物体光に合成する直流成分の振幅は、前記ホログラムから再生される前記偽物体光の振幅をC、計測対象物の回折効率をηとした場合に、(C/2η1/2)以上である、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のホログラム再生装置である。
請求項8に記載の発明は、直流成分が除去されていない真物体光である場合に、前記真物体光に合成する直流成分の振幅は、前記偽物体光の振幅と略等しい、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のホログラム再生装置である。
請求項9に記載の発明は、前記取得手段が、更に、前記ホログラムから再生される前記偽物体光を取得し、前記生成手段が、更に、前記偽物体光を負の干渉により減衰させる位相の直流成分を生成し、前記合成手段が、更に、前記偽物体光と生成した直流成分とを合成する、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載のホログラム再生装置である。
請求項10に記載の発明は、合成する直流成分の位相は、光進行方向の少なくとも1つの基準点において前記偽物体光と逆位相とされる、請求項9に記載のホログラム再生装置である。
請求項11に記載の発明は、コンピュータを、三次元の計測対象物の情報を有する真物体光と前記計測対象物の情報を有さず且つ前記真物体光とは位相の異なる偽物体光とを記録したホログラムから再生される前記真物体光を取得する取得手段、前記真物体光を正の干渉により増幅する位相の直流成分を生成する生成手段、前記真物体光と生成した直流成分とを合成する合成手段、として機能させるプログラムである。
請求項1、請求項11に記載の発明によれば、デジタルホログラフィ技術を用いて計測対象物の3次元構造を再生する場合に、記録されたホログラム画像からそのまま再生像を得る場合に比べて、計測対象物が高いコントラストで再現された再生像を得ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、複数の基準点で同位相とする場合に比べて、ホログラムの再生処理が簡素化される。
請求項3に記載の発明によれば、単一の基準点で同位相とする場合に比べて、再生像におけるコントラストの偏りが低減される。
請求項4に記載の発明によれば、ホログラムの再生処理の全工程が計算により実施される。
請求項5に記載の発明によれば、ホログラムの記録時に直流成分が除去されているか否かに拘らず実施される。
請求項6、請求項7、請求項8に記載の発明によれば、他の振幅の直流成分を付与する場合に比べて、再生像における計測対象物のコントラストが高くなる。
請求項9に記載の発明によれば、偽物体光を減衰させない場合に比べて、計測対象物以外の強度が低下し、計測対象物の強度が相対的に高くなる。
請求項10に記載の発明によれば、他の位相の直流成分を付与する場合に比べて、再生像における計測対象物以外の強度が低下する。
(A)はホログラム再生装置を含むホログラム記録再生システムの構成の一例を示す概略構成図である。(B)はホログラム再生装置の電気的構成の一例を示すブロック図である。 真物体光と偽物体光との位相差を説明する図である。 (A)は真物体光と偽物体光とがホログラムとして記録される様子を示す模式図である。(B)は真物体光に同位相の直流成分が付与された結果を示す模式図である。 「ホログラム再生処理」の手順の一例を示すフローチャートである。 (A)は真物体光に同位相の直流成分が付与される様子を示すフェーズ図であり、(B)は偽物体光に真物体光と同位相の直流成分が付与される様子を示すフェーズ図である。 (A)は直流成分が除去された真物体光がホログラムとして記録される様子を示す模式図である。(B)は真物体光に同位相の直流成分が付与された結果を示す模式図である。 ホログラムを記録する光学系の構成の一例を示す概略構成図である。 ホログラムを記録する光学系の構成の他の一例を示す概略構成図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
(ホログラム再生装置)
まず、本発明の実施の形態に係るホログラム再生装置について説明する。
図1(A)はホログラム再生装置を含むホログラム記録再生システムの構成の一例を示す概略構成図である。図1(B)はホログラム再生装置の電気的構成の一例を示すブロック図である。
図1(A)に示すように、ホログラム記録再生システムは、ホログラムの再生処理を実行するホログラム再生装置10と、ホログラムを記録する光検出器12とを備えている。本実施の形態では、ホログラム再生装置10は、計算によりホログラムの再生処理を実行するコンピュータを備えている。ホログラム再生装置10の電気的構成については後述する。一方、光検出器12は、例えばCCDやCMOS等の撮像装置である。
本実施の形態では、サンプルSは、ガラス、樹脂、液体、空気などの透明媒体で構成されている。また、本実施の形態では、サンプルSには、三次元形状を有する計測対象物Oや計測対象物O等を含まれている。例えば、サンプルSとしては、計測対象物として粒子を含む粒子分散液、計測対象物として細胞を載せた透明基板、計測対象物として光学素子を載せた反射基板等が挙げられる。
サンプルSにレーザ光等の平面波を記録光として照射すると、計測対象物Oや計測対象物Oからの散乱光と、サンプルSを透過した透過光とが生成する。計測対象物Oからの散乱光は、計測対象物の情報を有する「真物体光」である。サンプルSを透過した透過光は、計測対象物の情報を有しない「偽物体光」である。サンプルSから生成した物体光と参照光とを、光検出器12の検出面12Aで干渉させる。光検出器12は、物体光と参照光との干渉縞(ホログラム)を撮像して、撮像情報をホログラム再生装置10に出力する。
ホログラム再生装置10は、図1(B)に示すように、制御部20、表示部22、操作部24、通信部26、及び記憶部28を備えている。制御部20は、装置全体の制御及び各種演算を行うコンピュータとして構成されている。
即ち、制御部20は、CPU20A、各種プログラムを記憶したROM20B、プログラムの実行時にワークエリアとして使用されるRAM20C、各種情報を記憶する不揮発性のメモリ20D、及び入出力インターフェイス(I/O)20Eを備えている。CPU20A、ROM20B、RAM20C、メモリ20D、及びI/O20Eの各々は、バス20Fを介して互いに接続されている。
本実施の形態では、後述する「ホログラム再生処理」の制御プログラムが、ROM20Bに予め記憶されている。予め記憶された制御プログラムは、CPU20AによりROM20Bから読み出されて、RAM20Cをワークエリアとして実行される。即ち、制御部20が、ホログラムから再生される真物体光を取得する取得手段、真物体光に付与する直流成分を生成手段、及び真物体光と生成した直流成分とを合成する合成手段の一例である(図4参照)。
表示部22、操作部24、通信部26、及び記憶部28の各部は、制御部20のI/O20Eに接続されている。制御部20は、各部と情報の授受を行って、表示部22、操作部24、通信部26、及び記憶部28の各部を制御する。また、光検出器12も制御部20のI/O20Eに接続されている。制御部20は、光検出器12から撮像情報を取得する。これにより、光検出器12により撮像されたホログラムが記録される。
表示部22は、ディスプレイ等の表示装置を備え、ユーザに各種情報を表示する。操作部24は、マウス、キーボード等の入力装置を備え、ユーザからの操作を受け付ける。通信部26は、有線又は無線の通信回線を介して外部装置と通信を行うためのインターフェイスである。記憶部28は、HDD等の記憶装置を備え、各種情報を記憶する。
また、制御部20には、各種ドライブが接続されていてもよい。各種ドライブは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な可搬性の記録媒体からデータを読み込んだり、記録媒体に対してデータを書き込んだりする装置である。各種ドライブを備える場合には、可搬性の記録媒体に制御プログラムを記録しておいて、これを対応するドライブで読み込んで実行してもよい。
(真物体光と偽物体光との位相差)
次に、真物体光と偽物体光との位相差について説明する。
図2は真物体光と偽物体光との位相差を説明する図である。サンプルに記録光(平面波)を照射すると、計測対象物Oや計測対象物Oからの散乱光(真物体光)と、サンプルを透過した透過光(偽物体光)とが生成する。ここでは、平面波の光進行方向をZ軸方向、Z軸と直交する平面波の波面方向をX軸方向、Z軸と直交する平面波の振幅方向をY軸方向とする。また、平面波及び透過光(偽物体光)は実線で図示し、散乱光(真物体光)は点線で図示する、
散乱光(真物体光)のZ軸方向の位相は、透過光(偽物体光)のZ軸方向の位相に対して位相差δだけずれる。例えば、位相差δは(π/2)である。「真物体光」と共に真物体光とは異なる位相の「偽物体光」が記録されると、「真物体光」と共に真物体光とは異なる位相の「偽物体光」が再生される。以下、本実施の形態では、散乱光(真物体光)のZ軸方向の位相が、透過光(偽物体光)のZ軸方向の位相に対して(π/2)だけずれる場合について説明する。
(ホログラムの記録と再生)
次に、ホログラムの記録と再生について簡単に説明する。
図3(A)は真物体光と偽物体光とがホログラムとして記録される様子を示す模式図である。図3(A)に示すように、物体光のX軸方向での強度分布は、真物体光が偽物体光に埋もれて、計測対象物のコントラストが低い。真物体光と偽物体光とは振幅が異なるので、これらを振幅分布に分解する。真物体光を点線で図示し、偽物体光を実線で図示する。
本実施の形態では、真物体光は、振幅Bで振動する振動成分(主成分であるAC成分)と、振幅Dの直流成分(DC成分)とを有する。偽物体光は、振幅Cの直流成分(DC成分)を有する。ホログラムを記録したときの記録光(平面波)の振幅を「A」とすると、各成分の振幅の大小関係は、「A≧C>B>D」で表される。
図3(B)は真物体光に同位相の直流成分が付与された結果を示す模式図である。上記の通り、真物体光と偽物体光とをホログラムとして記録した場合、このホログラムからは、真物体光と偽物体光とが再生される。ホログラムから再生される真物体光と偽物体光の振幅は、記録の際の振幅とは異なるが、以下の説明では簡便のために同じ文字を用いて振幅を表現する。
本実施の形態では、真物体光と当該真物体光と同位相の直流成分とを合成する。これにより、真物体光の主成分である振動成分が、同位相の直流成分による正の干渉により増幅されて、再生像における計測対象物のコントラストが高くなる。なお、真物体光に含まれる直流成分も増幅されるが、真物体光に対する直流成分の割合は少ない。また、偽物体光は、真物体光とは位相が(π/2)ずれているので、真物体光ほど増幅されない。これについては後述する。
また、本実施の形態では、真物体光と同位相の直流成分とを合成しているが、合成波の振幅がより大きくなるように、付与する直流成分の位相を決めるとよい。また、合成波の振幅がより大きくなるように、付与する直流成分の振幅を決めるとよい。なお、付与する直流成分の振幅の決定方法については後述する。
(ホログラム再生処理)
次に、「ホログラム再生処理」について説明する。
図4は「ホログラム再生処理」の手順の一例を示すフローチャートである。「ホログラム再生処理」は、ホログラム再生装置10の制御部20のCPU20Aにより実行される。また、「ホログラム再生処理」は、ユーザによりホログラムが指定され、再生処理の実行が指示されると開始される。
まず、ステップ100で、指定したホログラムの再生光データを取得する。再生光データには、真物体光のデータと偽物体光のデータとが含まれる。次に、ステップ102で、真物体光に付与する直流成分の振幅を決定する。なお、振幅の決定手法については後述する。次に、ステップ104で、単一の基準点で、付与する直流成分の位相を真物体光の位相と一致させる。例えば、単一の基準点は、Z軸方向の1つの座標「z」である。この座標「z」において、真物体光と付与する直流成分とが同位相になるようにする。光学的に「均一なサンプル」では、サンプル内のいずれの位置においても、真物体光と付与する直流成分とが同位相になる。
次に、ステップ106で、真物体光と同位相の直流成分とを合成し、正の干渉により真物体光を増幅する。真物体光の主成分である振動成分が増幅されて、再生像における計測対象物のコントラストが高くなる。
次に、ステップ108で、計測対象物のコントラストに偏りが無いか否かを判断する。光学的に「不均一なサンプル」では、単一の基準点で位相を一致させるだけでは、サンプル内のいずれの位置においても、真物体光と付与する直流成分とが同位相になるとは限らない。このため、計測対象物Oはコントラストが高いのに計測対象物Oはコントラストが低い等、再生像における計測対象物のコントラストに偏りが発生する。
従って、コントラストに偏りがある場合は、ステップ112に進む。ステップ112で、複数の基準点で、付与する直流成分の位相を真物体光の位相と一致させる。例えば、複数の基準点は、Z軸方向の複数座標「z、z、z、z・・・」である。これら各座標において、真物体光と付与する直流成分とが同位相になるようにする。続いてステップ106に戻って、真物体光と同位相の直流成分とを合成し、正の干渉により真物体光を増幅する。
一方、コントラストに偏りがない場合は、ステップ110に進む。ステップ110で、コントラストが閾値未満か否かを判断する。ここで「閾値」は、達成したいコントラストの目標値とする。コントラストが閾値以上の場合は、目標値が達成できたとして処理ルーチンを終了する。コントラストが閾値未満の場合は、ステップ102に戻って、付与する直流成分の振幅の決定からやり直す。
(付与する直流成分の位相)
ここで、図2を参照して、光学的に「均一なサンプル」と「不均一なサンプル」の取り扱いの違いについて説明する。均一なサンプルの場合、計測対象物OのZ軸方向の座標をz、計測対象物O2のZ軸方向の座標をz、座標z(=0)での平面波の位相をα、平面波との位相差を(π/2)とすると、2つの計測対象物から生じる散乱光の位相は下記式(A)、下記式(B)で表される。kは平面波の波数であり、定数として与えられる。
計測対象物Oからの散乱光の位相=kz+α−(π/2) 式(A)
計測対象物Oからの散乱光の位相=kz+α−(π/2) 式(B)
計測対象物Oからの散乱光と計測対象物Oからの散乱光との位相差Δは、k(z−z)で表される。即ち、均一なサンプルでは、同じ平面波から生じた複数の散乱光の位相差Δは、存在する座標間の距離(z−z)のみに依存する。従って、座標zでの位相αが決まれば、任意の座標zにある散乱光の位相は、下記式(C)で表されるように、座標zのみの関数となる。
任意の座標zにある散乱光の位相=k(z−z)+α−(π/2) 式(C)
よって、座標z(単一の基準点)において、真物体光の位相と付与する直流成分の位相とを一致させれば、任意の座標z(サンプル内のいずれの位置)においても、真物体光と付与する直流成分とが同位相になる。この場合は、複数の基準点で同位相とする場合に比べて、ホログラムの再生処理が簡素化される。
一方、不均一なサンプルの場合は、光は均一には伝播されないので、同じ平面波から生じた複数の散乱光の位相差Δは、存在する座標間の距離(z−z)以外の因子にも依存することになる。
例えば、計測対象物Oと計測対象物Oとを包含する物体(屈折率n)のzからzまでの間に長さΔzの異種物体(屈折率n)がある場合を考えると、2つの計測対象物から生じる散乱光の位相は下記式(D)、下記式(E)で表される。
計測対象物Oからの散乱光の位相=kn+α−(π/2) 式(D)
計測対象物Oからの散乱光の位相
=kn+k(n−n)Δz+α−(π/2) 式(E)
計測対象物Oからの散乱光と計測対象物Oからの散乱光との位相差Δは、kn(z−Δz)−kn(z+Δz)となる。即ち、不均一なサンプルでは、同じ平面波から生じた複数の散乱光の位相差Δは、サンプルの局所的な屈折率n、n等、存在する座標間の距離(z−z)以外の因子に依存する。この場合は、任意の座標zにある散乱光の位相は、座標zのみの関数とはならない。
よって、複数座標z、z、z、z・・・(複数の基準点)において、真物体光の位相と付与する直流成分の位相とを一致させることで、これらの座標z(サンプル内の複数の位置)において、真物体光と付与する直流成分とが同位相になるようにする。この場合は、単一の基準点で同位相とする場合に比べて、再生像におけるコントラストの偏りが低減される。
(偽物体光の減衰)
なお、図6に図示した例では、真物体光と同位相の直流成分とを合成する例について説明したが、更に、偽物体光に逆位相の直流成分を合成して、負の干渉により偽物体光を減衰させてもよい。偽物体光を減衰させない場合に比べて、計測対象物以外の強度が低下し、計測対象物の強度が相対的に高くなる。これにより、計測対象物のコントラストが相対的に向上する。
偽物体光に逆位相の直流成分を合成する手順は、真物体光が「偽物体光」となり、付与する同位相の直流成分が「逆位相の直流成分」となり、合成による効果が正の干渉による増幅ではなく「負の干渉により減衰」となる以外は、真物体光と同位相の直流成分とを合成する手順と略同じなので、図6を参照して説明する。
まず、ステップ100で、指定したホログラムの再生光データ(真物体光のデータと偽物体光のデータ)を取得する。次に、ステップ102で、偽物体光に付与する直流成分の振幅を決定する。次に、ステップ104で、単一の基準点で、付与する直流成分の位相を偽物体光の位相と逆位相にする。
次に、ステップ106で、偽物体光と逆位相の直流成分とを合成し、負の干渉により偽物体光を減衰させる。次に、ステップ108で、計測対象物のコントラストに偏りが無いか否かを判断する。コントラストに偏りがある場合は、ステップ112に進む。ステップ112で、複数の基準点で、付与する直流成分の位相を偽物体光の位相と逆位相にする。続いてステップ106に戻って、偽物体光と逆位相の直流成分とを合成し、負の干渉により偽物体光を減衰させる。
一方、コントラストに偏りがない場合は、ステップ110に進む。ステップ110で、コントラストが閾値未満か否かを判断する。コントラストが閾値以上の場合は、目標値が達成できたとして処理ルーチンを終了する。コントラストが閾値未満の場合は、ステップ102に戻って、付与する直流成分の振幅の決定からやり直す。
(付与する直流成分の振幅)
ここで、付与する直流成分の振幅の決定方法の一例を説明する。
図5(A)は真物体光に同位相の直流成分が付与される様子を示すフェーズ図であり、図5(B)は偽物体光に真物体光と同位相の直流成分が付与される様子を示すフェーズ図である。真物体光、偽物体光、付与する直流成分、合成波の各々は、電気ベクトルEとして下記式(1)で表される。
上記式(1)において、Eは振幅(ベクトル)を表し、iは虚数単位、θは位相角を表す。また、複素関数で表された場合、前段を実部Re、後段を虚部Imという。フェーズ図では、縦軸が虚部Imを表し、横軸が実部Reを表す。
ここで、ホログラムの記録に用いた記録光(物体光用の記録光)の振幅を「A」とする。偽物体光の振幅Cは、振幅A以下であるが、振幅Aと略等しい。真物体光の振幅Bは、偽物体光の振幅Cより小さい。また、付与する直流成分の振幅を「a」とする。付与する直流成分の振幅aは、再生像における計測対象物の強度が、背景の強度よりも大きくなるように決定される。
図5(A)に点線で示すように、真物体光は、実部である振幅Bのベクトルであり、付与される同位相の直流成分は、実部である振幅aのベクトルである。従って、これらの合成波(増幅後の真物体光)は、実線で示すように、実部である振幅(B+a)のベクトルである。
一方、偽物体光は、真物体光に対して位相が(π/2)ずれている。図5(B)に点線で示すように、偽物体光は、虚部である振幅Cのベクトルであり、付与される同位相の直流成分は、実部である振幅aのベクトルである。従って、これらの合成波(増幅後の偽物体光)は、実線で示すように、虚部と実部とを有する振幅(C+a1/2のベクトルである。
上記の通り、偽物体光は真物体光とは位相がずれているので、偽物体光に真物体光と同位相の直流成分を付与しても、真物体光ほど正の干渉により増幅されない。
真物体光と同位相の直流成分との合成波(増幅後の真物体光)を「Eob」とすると、その合成波の強度は下記式(2)で表される。また、偽物体光と真物体光と同位相の直流成分との合成波(増幅後の偽物体光)を「Ebg」とすると、その合成波の強度は下記式(3)で表される。
これらの合成波の強度を用いて、再生像における計測対象物のコントラストCTは下記式(4)で表される。
直流成分が除去されていない真物体光である場合、|Eog>|Ebgとするには、真物体光に付与する直流成分の振幅は、計測対象物の回折効率をηとすると、(C/(2η1/2))以上とするとよい。例えば、位相物体であるホログラムの回折効率は最大34%なので、(C/(2η1/2))の最低値は「0.86C」となる。したがって、吸収がない物体が計測対象物の場合は、少なくとも振幅が「0.86C」以上の直流成分を付与するとよい。
回折効率が不明な場合などに簡便に再生条件を設定するには、aはCと略等しいとするとよい。ここで「略等しい」とは、偽物体光の振幅Cを初期設定として±10%程度の微調整を許容するという意味である。コントラストが許容値以下の場合には、aの値を調整する。
記録光の波長に対して計測対象物の吸収率が低い等の理由により、計測対象物と偽物体光のコントラストが低下している場合でも、真物体光に付与する直流成分の振幅を(C/(2η1/2))以上とすることで、振幅(C/(2η1/2))未満の直流成分を付与する場合に比べて、再生像における計測対象物のコントラストが高くなる。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態では、直流成分が除去された真物体光がホログラムとして記録されている以外は、第1の実施の形態と同様にしてホログラム再生処理を行うので、相違点のみ説明する。
(ホログラムの記録と再生)
図6(A)は直流成分が除去された真物体光がホログラムとして記録される様子を示す模式図である。図6(A)に示すように、直流成分を除去する前の物体光のX軸方向での強度分布は、真物体光が偽物体光に埋もれて、計測対象物のコントラストが低い。これらを振幅分布に分解すると、振幅Bで振動する振動成分(主成分であるAC成分)と、振幅Dの直流成分(DC成分)とを有する真物体光と、振幅Cの直流成分(DC成分)を有する偽物体光とに分かれる。このうち、真物体光の振幅Dの直流成分と、振幅Cの偽物体光とが、ホログラムの記録時に除去される。
図6(B)は真物体光に同位相の直流成分が付与された結果を示す模式図である。直流成分が除去された真物体光をホログラムとして記録した場合、このホログラムからは、真物体光のみが再生される。本実施の形態では、直流成分が除去された真物体光と当該真物体光と同位相の直流成分とを合成する。これにより、真物体光の主成分である振動成分のみが、同位相の直流成分による正の干渉により増幅されて、再生像における計測対象物のコントラストが高くなる。
真物体光と偽物体光とを記録する場合は、偽物体光により光検出器のダイナミックレンジが消費されるため、ホログラムとして記録される真物体光の情報が少なくなる。即ち、計測対象物等の微細構造に起因するホログラム情報が少なくなる。その結果、計測対象物の再生像の解像度が劣化する。本実施の形態では、ホログラム記録時に直流成分を除去することにより、記録時に直流成分を除去しない場合に比べて、再生像の解像度の劣化が低減されて再生波面の品質が向上する。
なお、本実施の形態では、真物体光と同位相の直流成分とを合成しているが、合成波の振幅がより大きくなるように、付与する直流成分の位相を決めるとよい。また、合成波の振幅がより大きくなるように、付与する直流成分の振幅を決めるとよい。
直流成分が除去された真物体光である場合、真物体光に合成する直流成分の振幅aは、計測対象物の回折効率をη、再生された真物体光の振幅をBとすると、下記式(5)で表される。
なぜなら、記録処理で除去したDC成分と同じ振幅が補完されるからである。計測対象物の回折効率ηは、再生された真物体光の強度の背景雑音(強度)に対する割合であり、再生された真物体光の振幅をB、読み出し参照光の振幅をRとすると、η=(B/R)で表される。Bとηは、たとえば次の方法で得られる。すなわち、再生処理にてホログラムに読み出し参照光の振幅Rを照射した際にBを測定し、B/Rよりηが得られる。真物体光に付与する直流成分の振幅aを、Rを用いて書き換えると、下記式(6)となる。
回折効率を測定せずに、簡便に再生条件を決めるには、次のようにする。すなわち、位相物体であるホログラムの回折効率は最大34%なので、真物体光に合成する直流成分の振幅aは、0.41Rが最大値となる。この値を設定することで、回折効率に依らずコントラストのある再生像を得られる。回折効率の位置によるばらつきなどを考慮して、aはRの半分に略等しい値にするとよい。ここで「略等しい」とは、読み出し光の振幅Rの半分を初期設定として±10%程度の微調整を許容するという意味である。コントラストが許容値以下の場合には、aの値を調整する。
<ホログラム記録光学系>
なお、直流成分が除去された真物体光をホログラムとして記録する光学系の例を2つ例示する。図7はホログラムを記録する光学系の構成の一例を示す概略構成図である。図7に示すように、例示した光学系100は、計測対象物を含むサンプルSが透過型である場合に用いられる。光学系100は、光分岐素子として、反射面30Aを有する偏光ビームスプリッタ30を備えている。反射面30Aは、入射した光のうち予め定めた特性の光を反射し且つ他の光を透過する。本実施の形態では、S偏光を反射し、P偏光を透過する。
偏光ビームスプリッタ30の光反射側には、ミラー32が配置されている。ミラー32の光反射側には、レンズ34、レンズ36、レンズ44、レンズ46、反射面48Aを有するビームスプリッタ48、光検出器12の各々が、ミラー32側から光軸を揃えてこの順序で配置されている。これらは、ミラー32とレンズ34との間にサンプルSを配置して、サンプルSを透過した物体光を光検出器12まで導く光学系である。
レンズ44とレンズ46との間には、直流成分を除去するマスク42が配置されている。本実施の形態では、マスク42が、直流成分を反射または吸収して、物体光から直流成分を除去する。ビームスプリッタ48は、予め定めた方向から入射した光を反射し且つ他の方向から入射した光を透過する反射面48Aを有している。本実施の形態では、反射面48Aは、一方の面側から入射したS偏光を反射し、他方の面側から入射したS偏光を透過する。
一方、偏光ビームスプリッタ30の光透過側には、1/2波長板52とミラー54とが配置されている。ミラー54は、反射光が偏光ビームスプリッタ48に入射する位置に配置されている。これらは、参照光を光検出器12まで導く光学系である。
ここで、ホログラム記録動作について説明する。
偏光ビームスプリッタ30に入射した入射光は、反射面30Aで反射されて物体光用光(S偏光)となり、反射面30Aを透過して参照光用光(P偏光)となる。物体光用光(S偏光)は、ミラー32で反射されてサンプルSに照射される。サンプルSを透過した物体光(S偏光)は、レンズ34、レンズ36、レンズ44、及びレンズ46でリレーされ平行光化されて、ビームスプリッタ48に入射する。このとき、マスク42により物体光から直流成分が除去される。
一方、参照光用光(P偏光)は、1/2波長板52を透過し、S偏光に変換されて参照光となる。参照光(S偏光)は、ミラー54で反射されて、平行光のままビームスプリッタ48に入射する。ビームスプリッタ48は、入射した物体光(S偏光)を透過し、入射した参照光(S偏光)を反射することで、入射した物体光と参照光とを干渉させて、光検出器12に照射する。光検出器12により検出面12A上の干渉縞が撮影される。これにより、直流成分が除去された物体光と参照光との干渉縞がホログラムとして記録される。
なお、マスク42、レンズ44、及びレンズ46は、ユニット40として移動させてもよい。直流成分を除去する必要が無い場合は、ユニット40を光路から退避させ、直流成分を除去する必要がある場合は、ユニット40を光路に挿入するようにしてもよい。また、マスク42だけを移動させてもよい。直流成分を除去する必要が無い場合は、マスク42を光路から退避させ、直流成分を除去する必要がある場合は、マスク42を光路に挿入するようにしてもよい。
図8はホログラムを記録する光学系の構成の他の一例を示す概略構成図である。図8に示すように、例示した光学系200は、計測対象物を含むサンプルSが反射型である場合に用いられる。光学系200は、光分岐素子として、反射面60Aを有する偏光ビームスプリッタ60を備えている。反射面60Aは、入射した光のうち予め定めた特性の光を反射し且つ他の光を透過する。本実施の形態では、S偏光を反射し、P偏光を透過する。
偏光ビームスプリッタ60の光反射側には、更に、ビームスプリッタ62が配置されている。ビームスプリッタ62は、予め定めた方向から入射した光を反射し且つ他の方向から入射した光を透過する反射面62Aを有している。本実施の形態では、反射面62Aは、一方の面側から入射したS偏光を反射し、他方の面側から入射したS偏光を透過する。
ビームスプリッタ62の光反射側には、レンズ64、レンズ66の各々が、ビームスプリッタ62側から光軸を揃えてこの順序で配置されている。これらは、ビームスプリッタ62とサンプルSとの間に配置され、サンプルSに物体光用光を照射し、サンプルSで反射された物体光をビームスプリッタ62まで導く光学系である。
ビームスプリッタ62の光透過側には、レンズ74、レンズ76、反射面78Aを有するビームスプリッタ78、光検出器12の各々が、ビームスプリッタ62側から光軸を揃えてこの順序で配置されている。これらは、サンプルSで反射された物体光を光検出器12まで導く光学系である。
レンズ74とレンズ76との間には、直流成分を除去するマスク72が配置されている。本実施の形態では、マスク72が、直流成分を反射または吸収して、物体光から直流成分を除去する。ビームスプリッタ78は、予め定めた方向から入射した光を反射し且つ他の方向から入射した光を透過する反射面78Aを有している。本実施の形態では、反射面78Aは、一方の面側から入射したS偏光を反射し、他方の面側から入射したS偏光を透過する。
一方、偏光ビームスプリッタ60の光透過側には、1/2波長板82とミラー84とが配置されている。ミラー84は、反射光がビームスプリッタ78に入射する位置に配置されている。これらは、参照光を光検出器12まで導く光学系である。
ここで、ホログラム記録動作について説明する。
偏光ビームスプリッタ60に入射した入射光は、反射面60Aで反射されて物体光用光(S偏光)となり、反射面60Aを透過して参照光用光(P偏光)となる。物体光用光(S偏光)は、ビームスプリッタ62の反射面62Aで反射され、レンズ64及びレンズ66によりリレーされて、サンプルSに照射される。サンプルSで反射された物体光(S偏光)は、レンズ66及びレンズ64でリレーされ、ビームスプリッタ62の反射面62Aを透過し、レンズ74及びレンズ76でリレーされて平行光化され、ビームスプリッタ78に入射する。このとき、マスク42により物体光から直流成分が除去される。
一方、参照光用光(P偏光)は、1/2波長板82を透過し、S偏光に変換されて参照光となる。参照光(S偏光)は、ミラー84で反射されて、平行光のままビームスプリッタ78に入射する。ビームスプリッタ78は、入射した物体光(S偏光)を透過し、入射した参照光(S偏光)を反射することで、入射した物体光と参照光とを干渉させて、光検出器12に照射する。光検出器12により検出面12A上の干渉縞が撮影される。これにより、直流成分が除去された物体光と参照光との干渉縞がホログラムとして記録される。
なお、マスク72、レンズ74、及びレンズ76は、ユニット70として移動させてもよい。直流成分を除去する必要が無い場合は、ユニット70を光路から退避させ、直流成分を除去する必要がある場合は、ユニット70を光路に挿入するようにしてもよい。また、マスク72だけを移動させてもよい。直流成分を除去する必要が無い場合は、マスク72を光路から退避させ、直流成分を除去する必要がある場合は、マスク72を光路に挿入するようにしてもよい。
なお、上記実施の形態で説明したホログラム再生装置及びプログラムの構成は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内においてその構成を変更してもよいことは言うまでもない。例えば、上記の実施の形態では、ホログラムの再生処理がコンピュータによる計算により実行される例を示したが、ホログラムに再生参照光を照射して得られた再生光に、直流成分の光を合成して再生像を得てもよい。
10 ホログラム再生装置
12 光検出器
12A 検出面
20 制御部
22 表示部
24 操作部
26 通信部
28 記憶部
100 光学系
200 光学系
計測対象物
計測対象物
S サンプル
Z Z軸
z 座標

Claims (11)

  1. 三次元の計測対象物の情報を有する真物体光と前記計測対象物の情報を有さず且つ前記真物体光とは位相の異なる偽物体光とを記録したホログラムから再生される前記真物体光を取得する取得手段と、
    前記真物体光を正の干渉により増幅する位相の直流成分を生成する生成手段と、
    前記真物体光と生成した直流成分とを合成する合成手段と、
    を備えたホログラム再生装置。
  2. 前記真物体光に合成する直流成分の位相は、光進行方向の1つの基準点において前記真物体光と同位相とされる、請求項1に記載のホログラム再生装置。
  3. 前記真物体光に合成する直流成分の位相は、光進行方向の複数の基準点において前記真物体光と同位相とされる、請求項1に記載のホログラム再生装置。
  4. 前記取得手段が、ホログラムから再生される前記真物体光を計算により取得し、
    前記生成手段が、前記直流成分を計算により生成し、
    前記合成手段が、前記真物体光と前記直流成分とを計算により合成する、
    請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のホログラム再生装置。
  5. 前記真物体光が、直流成分が除去された真物体光、または、直流成分が除去されていない真物体光である、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のホログラム再生装置。
  6. 直流成分が除去された真物体光である場合に、前記真物体光に合成する直流成分の振幅は、前記偽物体光の振幅の半分と略等しい、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のホログラム再生装置。
  7. 直流成分が除去されていない真物体光である場合に、前記真物体光に合成する直流成分の振幅は、前記ホログラムから再生される前記偽物体光の振幅をC、計測対象物の回折効率をηとした場合に、(C/2η1/2)以上である、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のホログラム再生装置。
  8. 直流成分が除去されていない真物体光である場合に、前記真物体光に合成する直流成分の振幅は、前記偽物体光の振幅と略等しい、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のホログラム再生装置。
  9. 前記取得手段が、更に、前記ホログラムから再生される前記偽物体光を取得し、
    前記生成手段が、更に、前記偽物体光を負の干渉により減衰させる位相の直流成分を生成し、
    前記合成手段が、更に、前記偽物体光と生成した直流成分とを合成する、
    請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載のホログラム再生装置。
  10. 合成する直流成分の位相は、光進行方向の少なくとも1つの基準点において前記偽物体光と逆位相とされる、請求項9に記載のホログラム再生装置。
  11. コンピュータを、
    三次元の計測対象物の情報を有する真物体光と前記計測対象物の情報を有さず且つ前記真物体光とは位相の異なる偽物体光とを記録したホログラムから再生される前記真物体光を取得する取得手段、
    前記真物体光を正の干渉により増幅する位相の直流成分を生成する生成手段、
    前記真物体光と生成した直流成分とを合成する合成手段、
    として機能させるプログラム。
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