JP2018033404A - 改変ポリヘドリンタンパク質及びその使用 - Google Patents

改変ポリヘドリンタンパク質及びその使用 Download PDF

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Abstract

【課題】より高い自由度で標的分子を多角体に封入する技術を提供する。
【解決手段】(i)野生型ポリへドリンタンパク質、又は(ii)野生型ポリヘドリンタンパク質のアミノ酸配列において、1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つ多角体形成能を有するタンパク質、において、少なくとも一部のアミノ酸配列を欠失し、且つ多角体形成能を有する、改変ポリヘドリンタンパク質。
【選択図】なし

Description

本発明は、改変ポリヘドリンタンパク質及びその使用に関する。より詳細には、改変ポリヘドリンタンパク質、多角体、核酸、多角体−標的分子複合体の製造方法、融合タンパク質及び多角体−標的ペプチド複合体の製造方法に関する。
カイコ等の昆虫に多角体病を引き起こす病原体には、核多角体病の病原ウイルスである核多角体病ウイルス(Nucleopolyhedrovirus、NPV)と細胞質多角体病の病原ウイルスである細胞質多角体病ウイルス(Cypovirus、CPV)がある。前者はDNAウイルスであるのに対して、後者はRNAウイルスである。NPVはバキュロウイルスベクターとして多くの研究者に広く利用されている。
多角体病ウイルスは、感染後期には感染細胞内に多角体と呼ばれる封入体を全細胞タンパクの約半分に達するほど大量に作り、その中に多数のウイルス粒子を封入する。多角体に封入されたウイルスは、紫外線や熱等の外界からの不活化作用から保護され、長期間感染性を保持することができる。
多角体は、多くの溶媒や界面活性剤によっても溶解せず安定であるが、pH約10以上のアルカリ条件で溶解する。多角体に封入されたウイルス粒子が昆虫に食べられると、腸の高いpHにより多角体が溶解され、ウイルス粒子が放出され、感染が起こる。
近年、多角体を活用する研究がおこなわれている。例えば、特許文献1には、標的分子を多角体に封入した多角体−標的分子複合体の製造方法が記載されている。また、非特許文献1には、多角体タンパク質であるポリヘドリンタンパク質のN末端に存在するH1α−へリックスとの融合タンパク質をコードする遺伝子を、ポリヘドリンタンパク質をコードする遺伝子と共に細胞内で共発現させることにより、細胞質多角体病ウイルスの多角体の結晶に融合タンパク質が封入された多角体を調製できることが記載されている。
特開2015−159731号公報
Ijiri H., et al., Structure-based targeting of bioactive proteins into cypovirus polyhedra and application to immobilized cytokines for mammalian cell culture., Biomaterials, 30 (26), 4297-4308, 2009
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、多角体の結晶の内部に封入することができる標的分子のサイズに制限がある。また、非特許文献1の方法は、H1α−へリックスとの融合タンパク質をコードする遺伝子を細胞中で発現させるものであるため、多角体に封入できる標的分子はタンパク質に限られる。また、タンパク質がどのようにして多角体に取り込まれるのかは不明であり、タンパク質を多角体の内部に規則的に配置することはできない。
そこで、本発明は、より高い自由度で標的分子を多角体に封入する技術を提供することを目的とする。ここで、自由度が高いとは、例えば、より大きな分子を多角体の結晶の内部に封入できることであってもよい。あるいは、標的分子を多角体の結晶の内部に規則的に配置できることであってもよい。
本発明は以下の態様を含む。
[1]下記(i)又は(ii)のタンパク質において、少なくとも一部のアミノ酸配列を欠失し、且つ多角体形成能を有する、改変ポリヘドリンタンパク質。
(i)野生型ポリへドリンタンパク質
(ii)野生型ポリヘドリンタンパク質のアミノ酸配列において、1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つ多角体形成能を有するタンパク質
[2]上記少なくとも一部のアミノ酸配列の長さの合計が30アミノ酸以上である、[1]に記載の改変ポリヘドリンタンパク質。
[3]上記野生型ポリヘドリンタンパク質が、配列番号1又は2に記載のアミノ酸配列からなる、[1]又は[2]に記載の改変ポリヘドリンタンパク質。
[4]配列番号3に記載のアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号3に記載のアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つ多角体形成能を有するタンパク質である、[1]〜[3]のいずれかに記載の改変ポリヘドリンタンパク質。
[5][1]〜[4]のいずれかに記載の改変ポリヘドリンタンパク質が結晶化した多角体。
[6][1]〜[4]のいずれかに記載の改変ポリヘドリンタンパク質をコードする核酸。
[7][5]に記載の多角体に標的分子が封入された、多角体−標的分子複合体の製造方法であって、[6]に記載の核酸を発現可能に保持するベクターを細胞に導入する工程(a)と、工程(a)の後、上記核酸がコードする改変ポリヘドリンタンパク質が発現し、多角体の結晶の形成を完了する前までの所定時間、細胞をインキュベートする工程(b)と、工程(b)の後の細胞の培地に標的分子を添加して、更に細胞をインキュベートする工程(c)と、を含み、上記標的分子が、ペプチド又は金属原子を含有する物質である、製造方法。
[8]配列番号3に記載のアミノ酸配列の第66番目及び第67番目のアミノ酸の間、又は配列番号3に記載のアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つ多角体形成能を有するタンパク質の、配列番号3に記載のアミノ酸配列の第66番目に対応するアミノ酸及び第67番目に対応するアミノ酸の間に、標的ペプチドが挿入された、融合タンパク質。
[9][8]に記載の融合タンパク質が結晶化した多角体。
[10][5]に記載の多角体に標的ペプチドが封入された、多角体−標的ペプチド複合体の製造方法であって、[8]に記載の融合タンパク質をコードする核酸を発現可能に保持するベクターを細胞に導入する工程(d)と、工程(d)の後、上記融合タンパク質が発現して結晶化するまでの所定時間、細胞をインキュベートする工程(e)と、を含み、上記融合タンパク質の結晶が、多角体−標的ペプチド複合体である、製造方法。
本発明によれば、より高い自由度で標的分子を多角体に封入する技術を提供することができる。例えば、標的分子を多角体の結晶の内部に規則的に配置することができる。あるいは、より大きな分子を多角体の結晶の内部に封入することができる。
実験例1において、改変ポリヘドリンタンパク質を発現させたSf21細胞の光学顕微鏡写真である。 (a)は、実験例2における野生型ポリヘドリンタンパク質の立体構造を示す図である。(b)は、実験例2における結晶構造解析の結果に基づいて作成した、改変ポリヘドリンタンパク質の立体構造を示す図である。(c)は、(a)及び(b)の立体構造を重ね合わせた結果を示す図である。 実験例2における改変ポリヘドリンタンパク質の結晶集積構造を示す図である。
[改変ポリヘドリンタンパク質]
1実施形態において、本発明は、(i)野生型ポリへドリンタンパク質、又は(ii)野生型ポリヘドリンタンパク質のアミノ酸配列において、1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つ多角体形成能を有するタンパク質、において、少なくとも一部のアミノ酸配列を欠失し、且つ多角体形成能を有する、改変ポリヘドリンタンパク質を提供する。本明細書において、1又は複数個とは、例えば1〜15個、例えば1〜10個、例えば1〜5個を意味する。
一般的に、タンパク質の一部のアミノ酸配列を欠失させると、結晶化が困難になる場合が多い。これに対し、実施例において後述するように、本実施形態の改変ポリヘドリンタンパク質は、野生型ポリヘドリンタンパク質から一部のアミノ酸配列が欠失しているにもかかわらず、多角体形成能を維持している。
実施例において後述するように、本実施形態の改変ポリヘドリンタンパク質が結晶化した多角体は、内部に空間を有している。このため、従来封入することが困難であった、ペプチド等のより大きな分子を封入することが容易である。本明細書において、ペプチドは、タンパク質を包含するものとする。
本実施形態の改変ポリヘドリンタンパク質が欠失したアミノ酸配列の長さの合計は、30アミノ酸以上であってもよく、35アミノ酸以上であってもよく、40アミノ酸以上であってもよい。多角体形成能を維持したまま、より多くのアミノ酸を欠失させることができれば、多角体内部の空間をより大きくすることができる。
また、改変ポリヘドリンタンパク質が欠失したアミノ酸配列の長さの合計の上限は、改変ポリヘドリンタンパク質が多角体形成能を維持できる程度であればよく、例えば100アミノ酸であってもよく、例えば80アミノ酸であってもよく、例えば、50アミノ酸であってもよい。
また、改変ポリヘドリンタンパク質が欠失するアミノ酸配列は、多角体形成能を維持している限り、1ヶ所であってもよく、2ヶ所以上であってもよい。すなわち、改変ポリヘドリンタンパク質のもとになる野生型ポリヘドリンタンパク質のアミノ酸配列において、連続する1ヶ所のアミノ酸配列領域であってもよく、2ヶ所以上に離れて存在するアミノ酸配列領域であってもよい。
本実施形態の改変ポリヘドリンタンパク質のもとになる野生型ポリヘドリンタンパク質としては、多角体を形成するポリヘドリンタンパク質であれば特に制限されず、例えば、配列番号1又は2に記載のアミノ酸配列からなるタンパク質であってもよい。
本実施形態の改変ポリヘドリンタンパク質のより具体的な例としては、例えば、配列番号3に記載のアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号3に記載のアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つ多角体形成能を有するタンパク質が挙げられる。
[多角体(第1実施形態)]
1実施形態において、本発明は、上述した改変ポリヘドリンタンパク質が結晶化した多角体を提供する。
第1実施形態の多角体は、実施例において後述するように、内部に空間を有するものである。このため、従来封入することが困難であった、ペプチド等のより大きな分子を封入することが容易である。
本実施形態の多角体の内部にペプチド等の標的分子を配置することにより、標的分子を安定化することができる。あるいは、本実施形態の多角体の内部に触媒を適切に配置することにより、結晶内で所望の化学反応を効率的に行うことができる。
第1実施形態の多角体に標的分子を封入する方法としては、例えば、標的分子を含有する液体中に第1実施形態の多角体を浸漬することが挙げられる。あるいは、標的分子がペプチドである場合には、後述するように、改変ポリヘドリンタンパク質と標的ペプチドとの融合タンパクを作製することによっても、第1実施形態の多角体に標的分子を封入することができる。
[核酸]
1実施形態において本発明は、上述した改変ポリヘドリンタンパク質をコードする核酸を提供する。本実施形態の核酸を、適切なプロモーターの下流に連結して、発現ベクターを構成してもよい。
本実施形態の核酸を発現させることにより、改変ポリヘドリンタンパク質を得ることができる。改変ポリヘドリンタンパク質は、内部に空間を有する多角体の結晶を形成することができる。本実施形態の核酸としては、例えば、配列番号4に記載の核酸等が挙げられる。
本実施形態の核酸は、マルチクローニングサイトを有していてもよい。このマルチクローニングサイトにインフレームで標的ペプチドをコードする核酸を挿入することにより、後述する融合タンパク質を容易に製造することができる。
マルチクローニングサイトの位置としては、例えば、配列番号3に記載のアミノ酸配列の第66番目及び第67番目のアミノ酸の間に対応する位置であってもよい。これにより、野生型のポリヘドリンタンパク質から一部のアミノ酸を欠失させた領域に、標的ペプチドを挿入することが容易になる。
[多角体−標的分子複合体の製造方法]
1実施形態において、本発明は、上述した第1実施形態の多角体に標的分子が封入された、多角体−標的分子複合体の製造方法であって、上述した改変ポリヘドリンタンパク質をコードする核酸を発現可能に保持するベクターを細胞に導入する工程(a)と、工程(a)の後、上記核酸がコードする改変ポリヘドリンタンパク質が発現し、多角体の結晶の形成を完了する前までの所定時間、細胞をインキュベートする工程(b)と、工程(b)の後の細胞の培地に標的分子を添加して、更に細胞をインキュベートする工程(c)と、を含み、上記標的分子が、ペプチド又は金属原子を含有する物質である、製造方法を提供する。以下、各工程について詳細に説明する。
《工程(a)》
工程(a)では、改変ポリヘドリンタンパク質をコードする核酸を発現可能に保持するベクターを細胞に導入する。ここで、改変ポリヘドリンタンパク質は、金属原子に配位性を有するアミノ酸を含む部位を有しており、標的分子は金属原子を含有する物質であってもよい。
(金属原子に配位性を有するアミノ酸を含む部位)
金属原子に配位性を有するアミノ酸としては、ヒスチジン、グルタミン酸、アスパラギン酸、システイン、セリン等が挙げられる。金属原子に配位性を有するアミノ酸を含む部位としては、上述したアミノ酸から選択される1種以上のアミノ酸を含む部位が挙げられ、例えば、ヒスチジンが約6個連続した部位、多角体の結晶内部の空間に金属原子への配位性を有するアミノ酸が露出した部位、多角体の結晶表面に金属原子に配位性を有するアミノ酸が露出した部位等が挙げられる。
(金属原子を含有する物質)
金属原子を含有する物質としては、金属錯体、金属原子含有タンパク質、金属原子含有有機化合物(但し、金属錯体を除く。)が挙げられる。
金属錯体としては、銅、ニッケル、亜鉛、コバルト、マンガン、鉄、ルテニウム、レニウム等から選択される1種以上の金属原子を含有する物質が挙げられ、例えば、Mn(CO)Br、Mn(CO)Cl、Ru(CO)Cl、Fe(CO)12、Re(CO)Cl等が挙げられる。
金属原子含有タンパク質としては、サイトクロムP450、ヘモグロビンを代表とするヘムタンパク質、スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)、アルコール脱水素酵素を代表とする非へムタンパク質が挙げられる。
金属原子含有有機化合物(但し、金属錯体を除く。)としては、プロトポルフィリン、クロロフィル等が挙げられる。
ヒスチジンが約6個連続した部位に結合する物質としては、銅、ニッケル、亜鉛、コバルト、マンガン等から選択される1種以上の金属原子を含有する物質が挙げられる。より具体的には、金属錯体である、Mn(CO)Br、Mn(CO)Cl、Ru(CO)Cl、Fe(CO)12、Re(CO)Cl;金属原子含有タンパク質である、サイトクロムP450、ヘモグロビンを代表とするヘムタンパク質、スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)、アルコール脱水素酵素を代表とする非へムタンパク質;金属原子含有有機化合物である、プロトポルフィリン、クロロフィル等が挙げられる。
多角体の結晶内部の空間に金属原子への配位性を有するアミノ酸が露出した部位に結合する物質としては、銅、ニッケル、亜鉛、コバルト、マンガン、鉄、ルテニウム、レニウム等から選択される1種以上の金属原子を含有する物質が挙げられる。より具体的には、金属錯体である、Mn(CO)Br、Mn(CO)Cl、Ru(CO)Cl、Fe(CO)12、Re(CO)Cl;金属原子含有タンパク質である、サイトクロムP450、ヘモグロビンを代表とするヘムタンパク質、スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)、アルコール脱水素酵素を代表とする非へムタンパク質;金属原子含有有機化合物である、プロトポルフィリン、クロロフィル等が挙げられる。
多角体の結晶表面に金属原子に配位性を有するアミノ酸が露出した部位に結合する物質としては、銅、ニッケル、亜鉛、コバルト、マンガン、鉄、ルテニウム、レニウム等から選択される1種以上の金属原子を含有する物質が挙げられる。より具体的には、金属錯体である、Mn(CO)Br、Mn(CO)Cl、Ru(CO)Cl、Fe(CO)12、Re(CO)Cl;金属原子含有タンパク質である、ミオグロビン、ヘモグロビン;金属原子含有有機化合物である、プロトポルフィリン、クロロフィル等が挙げられる。
(細胞)
上述したベクターを導入する細胞としては、昆虫細胞、甲殻類細胞、クモ類細胞等が挙げられる。より具体的には、昆虫細胞株であるSf9細胞株、Sf21細胞株等が挙げられる。
ベクターの導入方法としては、ウイルスベクターを感染させる方法、エレクトロポレーション法、リポフェクション法、マイクロインジェクション法等が挙げられる。ウイルスベクターとしては、バキュロウイルスベクター、レトロウイルスベクター、アデノウイルスベクター等が挙げられる。
《工程(b)》
工程(b)では、工程(a)の後、所定時間細胞をインキュベートする。インキュベート中に、工程(a)で細胞に導入した核酸が発現し、改変ポリヘドリンタンパク質が翻訳される。インキュベートの時間は、細胞へのベクターの導入後、改変ポリヘドリンタンパク質が多角体の結晶の形成を完了する前までの時間であることが好ましく、細胞へのベクターの導入後、改変ポリヘドリンタンパク質が発現し、多角体の結晶化が始まる前までの時間であることがより好ましい。
工程(b)におけるインキュベートの時間は、Sf21細胞株にバキュロウイルスベクターを感染させて約27℃での培養条件下でインキュベートした場合において、0時間を超え168時間以下であることが好ましく、12〜48時間であることがより好ましく、24〜36時間であることが更に好ましい。
《工程(c)》
工程(c)では、工程(b)の後の細胞の培地に標的分子を添加して、更に細胞をインキュベートする。標的分子の終濃度は0.001〜100mMであることが好ましく、0.01〜10.0mMであることがより好ましく、0.1〜5.0mMであることが更に好ましい。標的分子の終濃度が上記の範囲であると、標的分子の多角体への高い封入効率が得られる傾向にある。標的分子としては、ペプチド又は上述した金属原子を含有する物質が挙げられる。
工程(c)における細胞のインキュベーションの時間は、Sf21細胞株にバキュロウイルスベクターを感染させた場合において、約27℃での培養条件下で、4〜10日間であることが好ましく、6〜8日間であることがより好ましく、7日間であることが更に好ましい。工程(c)における細胞のインキュベーションの時間が7日間を超えても、多角体−標的分子複合体の結晶化はそれ以上進まない傾向にある。
《多角体−標的分子複合体の精製》
製造された多角体−標的分子複合体は、遠心法、界面活性剤法等の方法により精製することができる。遠心法では、例えば、多角体−標的分子複合体を産生した細胞に蒸留水を加えて破砕し、遠心分離で回収する操作を繰り返す手順により、多角体−標的分子複合体を精製することができる。界面活性剤法では、例えば、多角体−標的分子複合体を産生した細胞に界面活性剤を加えて細胞を溶解し、遠心分離で回収をする手順により、多角体−標的分子複合体を精製することができる。
精製された多角体−標的分子複合体は、蒸留水、緩衝生理食塩水、抗生物質を含む蒸留水等の溶液中で保存することができる。
多角体−標的分子複合体中の標的分子は、多角体により保護されるため、標的分子を多角体−標的分子複合体に封入することにより、紫外線、熱、乾燥、尿素溶液への浸漬、酸への浸漬、界面活性剤を含む溶液への浸漬等に対する安定性を向上させることができる。
また、多角体−標的分子複合体は、細胞親和性がある(生体毒性が低い)ことから、金属含有薬物の貯蔵及び制御放出や、生体内での小分子の反応制御への応用が可能となる。
小分子の反応制御とは、小分子の捕捉、小分子の放出、小分子の合成、小分子の分解等である。
また、例えば多角体−標的分子複合体のpHを例えば10以上に変化させることにより、標的分子を制御放出することができる。pHの変化以外にも、光照射、温度変化、活性分子の添加により作用物質を放出する標的分子を複合体に封入することにより、光照射、温度変化、活性分子の添加による作用物質の制御放出が可能となる。光照射により物質を放出する標的分子としては、例えばMn(CO)Brが挙げられる。Mn(CO)Brは光照射によりCOを放出する。
ところで、脳梗塞、アルツハイマー病、発癌、肝臓疾患には、CO、NO、O等のガス分子が大きく関与していることが知られている。これらのガス分子は細胞内に浸透し、神経伝達、転写因子活性等に影響している。
従来、ポリマー、ゲル、多孔性材料にCO放出材料を担持させて、常温常圧でのCOの放出や、水中でのCOの放出を行ったことが報告されているが、材料に生体毒性があることや、合成過程が煩雑である等の課題がある。これに対し、多角体−標的分子複合体は、細胞親和性があり、製造も容易である。
例えば、CO、NO、O等のガス分子放出材料を標的分子として封入した多角体−標的分子複合体により、細胞親和性があり、ガス分子を制御放出可能な新たな材料を提供することができる。このような材料を、例えば、iPS細胞やES細胞により構築された評価システムに組み込むことにより、脳梗塞、アルツハイマー病、発癌、肝臓疾患等の医薬品開発に利用することができる。
また、多角体−標的分子複合体を用いることにより、標的分子を細胞系全体に均一にではなく、特定の領域に局在させて作用させることも可能となる。
[融合タンパク質]
1実施形態において、本発明は、配列番号3に記載のアミノ酸配列の第66番目及び第67番目のアミノ酸の間、又は配列番号3に記載のアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つ多角体形成能を有するタンパク質の、配列番号3に記載のアミノ酸配列の第66番目に対応するアミノ酸及び第67番目に対応するアミノ酸の間に、標的ペプチドが挿入された、融合タンパク質を提供する。
本実施形態の融合タンパク質は、上述した改変ポリヘドリンタンパク質と標的ペプチドとの融合タンパク質である。また、本実施形態の融合タンパク質においては、改変ポリヘドリンタンパク質のもととなった野生型のポリヘドリンタンパク質から一部のアミノ酸を欠失させた領域に、標的ペプチドが挿入されている。
後述するように、本実施形態の融合タンパク質を結晶化させて得られた多角体の内部には、標的ペプチドが規則正しく配置される。このため、本実施形態の融合タンパク質を用いて標的ペプチドの結晶構造解析を容易に行うことができる。
改変ポリヘドリンタンパク質と標的ペプチドとの融合タンパクを作製することは、第1実施形態の多角体に標的分子を封入する方法の1つであるということができる。
[多角体(第2実施形態)]
1実施形態において、本発明は、上述した融合タンパク質が結晶化した多角体を提供する。
上述したように、第2実施形態の多角体は、内部に標的ペプチドが規則正しく配置された結晶構造を有している。このため、標的ペプチドの構造解析等に利用することができる。
例えば、細胞中で形成させた多角体を、精製することなく、細胞中に多角体が存在したままの状態で結晶構造解析することができる。これにより、従来煩雑であった結晶構造解析が飛躍的に簡便になる。
[多角体−標的ペプチド複合体の製造方法]
1実施形態において、本発明は、上述した第1実施形態の多角体に標的ペプチドが封入された、多角体−標的ペプチド複合体の製造方法であって、上述した融合タンパク質をコードする核酸を発現可能に保持するベクターを細胞に導入する工程(d)と、工程(d)の後、上記融合タンパク質が発現して結晶化するまでの所定時間、細胞をインキュベートする工程(e)と、を含み、上記融合タンパク質の結晶が、多角体−標的ペプチド複合体である、製造方法を提供する。以下、各工程について詳細に説明する。
《工程(d)》
工程(d)では、上述した融合タンパク質をコードする核酸を発現可能に保持するベクターを細胞に導入する。ここで、細胞としては、上述したものと同様のものを用いることができる。融合タンパク質に導入された標的ペプチドは、例えば、結晶構造解析を行う対象のペプチドであってもよい。
《工程(e)》
工程(e)では、工程(d)の後、所定時間細胞をインキュベートする。インキュベート中に、工程(d)で細胞に導入した核酸が発現し、融合タンパク質が翻訳される。インキュベートの時間は、Sf21細胞株にバキュロウイルスベクターを感染させた場合において、約27℃での培養条件下で、4〜10日間であることが好ましく、6〜8日間であることがより好ましく、7日間であることが更に好ましい。工程(e)における細胞のインキュベーションの時間が7日間を超えても、多角体−標的ペプチド複合体の結晶化はそれ以上進まない傾向にある。
《多角体−標的ペプチド複合体の精製》
製造された多角体−標的ペプチド複合体は、遠心法、界面活性剤法等の方法により精製することができる。遠心法では、例えば、多角体−標的ペプチド複合体を産生した細胞に蒸留水を加えて破砕し、遠心分離で回収する操作を繰り返す手順により、多角体−標的ペプチド複合体を精製することができる。界面活性剤法では、例えば、多角体−標的ペプチド複合体を産生した細胞に界面活性剤を加えて細胞を溶解し、遠心分離で回収をする手順により、多角体−標的ペプチド複合体を精製することができる。
精製された多角体−標的ペプチド複合体は、蒸留水、緩衝生理食塩水、抗生物質を含む蒸留水等の溶液中で保存することができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実験例1]
(改変ポリヘドリンタンパク質の発現)
《トランスファーベクターの作製》
配列番号1に記載のアミノ酸配列からなる野生型ポリヘドリンタンパク質において、第67番目のアラニン残基〜第104番目のアラニン残基を欠損したアミノ酸配列からなる改変ポリヘドリンタンパク質をコードするDNA(配列番号4)を組み込んだトランスファーベクターを、定法にしたがって作製した。
《組換えバキュロウイルスの作製》
改変ポリヘドリンタンパク質発現用のバキュロウイルスを作製した。具体的には、上述したトランスファーベクター、BaculoGold linearized DNA(BDバイオサイエンス社製)、pTrans plasmid DNA 100ng/μL、Lipofectin reagent(Lifeテクノロジー社製)14μLを混合し、トランスフェクション試薬とした。調製したトランスフェクション試薬をSf21細胞の培地に添加し、27℃で24時間吸着させた。続いて、10%ウシ胎仔血清を含む培地2mLを加え、27℃で4日間培養した。この細胞培養上清を組換えバキュロウイルスとして使用した。
《バキュロウイルスの細胞への導入》
上述したバキュロウイルスを細胞株Sf21に導入した。具体的には、1×10個のSf21細胞を225cm細胞培養フラスコに播種し、10%ウシ胎仔血清を含む培地40mL及び増殖させたウイルスを含む上清1mLを加え、27℃でインキュベートすることにより、バキュロウイルスを感染させた。
続いて、バキュロウイルスを感染させたSf21細胞を、ウイルス感染から168時間、27℃の環境下でインキュベートした。これにより、導入された改変ポリヘドリンタンパク質が発現した。
《光学顕微鏡観察》
インキュベートしたSf21細胞を光学顕微鏡で観察した。図1は、改変ポリヘドリンタンパク質を発現させたSf21細胞の光学顕微鏡写真である。スケールバーは50μmを示す。図1に示すように、細胞の内部に改変ポリヘドリンタンパク質の結晶化により形成された多角体が確認された。
この結果から、配列番号1に記載のアミノ酸配列からなる野生型ポリヘドリンタンパク質において、第67番目のアラニン残基〜第104番目のアラニン残基を欠損したアミノ酸配列からなる改変ポリヘドリンタンパク質は、野生型ポリヘドリンタンパク質から38アミノ酸も欠損したタンパク質であるにもかかわらず、多角体形成能を有していることが明らかとなった。
[実験例2]
(改変ポリヘドリンタンパク質の構造解析)
実験例1で得られた多角体を用いて、改変ポリヘドリンタンパク質の結晶構造解析を行った。図2(a)は、比較のために作成した、野生型ポリヘドリンタンパク質の立体構造を示す図である。また、図2(b)は、実験例1で作製した改変ポリヘドリンタンパク質の立体構造を示す図である。また、図2(c)は、図2(a)及び(b)のタンパク質の立体構造を重ね合わせた結果を示す図である。
その結果、改変ポリヘドリンタンパク質は、野生型ポリヘドリンタンパク質から38アミノ酸も欠損したタンパク質であるにもかかわらず、欠損した領域以外は野生型ポリヘドリンタンパク質とほぼ一致した立体構造を有することが明らかとなった。この結果から、改変ポリヘドリンタンパク質が結晶化して多角体を形成することができるのは、野生型ポリヘドリンタンパク質とほぼ一致した立体構造を有するためであることが明らかとなった。
図3は、図2(b)の結果に基づいて作製した、改変ポリヘドリンタンパク質の結晶集積構造を示す図である。構造解析の結果から、野生型の多角体のユニットセルの内部には、ほとんど空間が存在しないのに対し、改変ポリヘドリンタンパク質が結晶化した多角体のユニットセルの内部には、中心部分に直径約4〜5nmの空間が形成されていることが明らかとなった。
また、野生型の多角体の結晶中の水の割合(Solvent Content)は19%であったのに対し、改変ポリヘドリンタンパク質が結晶化した多角体中のSolvent contentは38%であることが明らかとなった。
以上の結果から、改変ポリヘドリンが結晶化した多角体の内部には、野生型の多角体よりも大きなサイズの分子を封入することができることが明らかとなった。
本発明によれば、より高い自由度で標的分子を多角体に封入する技術を提供することができる。例えば、標的分子を多角体の結晶の内部に規則的に配置することができる。あるいは、より大きな分子を多角体の結晶の内部に封入することができる。

Claims (10)

  1. 下記(i)又は(ii)のタンパク質において、少なくとも一部のアミノ酸配列を欠失し、且つ多角体形成能を有する、改変ポリヘドリンタンパク質。
    (i)野生型ポリへドリンタンパク質
    (ii)野生型ポリヘドリンタンパク質のアミノ酸配列において、1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つ多角体形成能を有するタンパク質
  2. 前記少なくとも一部のアミノ酸配列の長さの合計が30アミノ酸以上である、請求項1に記載の改変ポリヘドリンタンパク質。
  3. 前記野生型ポリヘドリンタンパク質が、配列番号1又は2に記載のアミノ酸配列からなる、請求項1又は2に記載の改変ポリヘドリンタンパク質。
  4. 配列番号3に記載のアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号3に記載のアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つ多角体形成能を有するタンパク質である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の改変ポリヘドリンタンパク質。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の改変ポリヘドリンタンパク質が結晶化した多角体。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の改変ポリヘドリンタンパク質をコードする核酸。
  7. 請求項5に記載の多角体に標的分子が封入された、多角体−標的分子複合体の製造方法であって、
    請求項6に記載の核酸を発現可能に保持するベクターを細胞に導入する工程(a)と、
    工程(a)の後、前記核酸がコードする改変ポリヘドリンタンパク質が発現し、多角体の結晶の形成を完了する前までの所定時間、細胞をインキュベートする工程(b)と、
    工程(b)の後の細胞の培地に標的分子を添加して、更に細胞をインキュベートする工程(c)と、を含み、
    前記標的分子が、ペプチド又は金属原子を含有する物質である、製造方法。
  8. 配列番号3に記載のアミノ酸配列の第66番目及び第67番目のアミノ酸の間、又は
    配列番号3に記載のアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つ多角体形成能を有するタンパク質の、配列番号3に記載のアミノ酸配列の第66番目に対応するアミノ酸及び第67番目に対応するアミノ酸の間に、標的ペプチドが挿入された、融合タンパク質。
  9. 請求項8に記載の融合タンパク質が結晶化した多角体。
  10. 請求項5に記載の多角体に標的ペプチドが封入された、多角体−標的ペプチド複合体の製造方法であって、
    請求項8に記載の融合タンパク質をコードする核酸を発現可能に保持するベクターを細胞に導入する工程(d)と、
    工程(d)の後、前記融合タンパク質が発現して結晶化するまでの所定時間、細胞をインキュベートする工程(e)と、を含み、
    前記融合タンパク質の結晶が、多角体−標的ペプチド複合体である、製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021167104A1 (ja) * 2020-02-20 2021-08-26 国立大学法人東京工業大学 タンパク質結晶の製造方法及び結晶構造解析方法

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