JP2018032744A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のピンフィンを備える冷却器が半導体モジュールに接している半導体装置において、半導体チップと対向する範囲に冷媒を集中させる。【解決手段】本明細書が開示する半導体装置の冷却器は、以下の特徴を備える。冷却器は、半導体モジュールに接している側板の裏面側に、側板と平行に液体冷媒が流れる冷媒流路を有している。側板の裏面に複数のピンフィン14が設けられている。冷媒の流れ方向におけるピンフィン14の先頭部分にて、横手方向(図中のZ方向)の両端部分における複数のピンフィン14bの空間占有率が、中央部分における複数のピンフィン14aの空間占有率よりも大きくなっている。さらに、複数のピンフィン14aが千鳥配置されているとともに、横手方向の夫々の側面(流路の側面112)が、横手方向で側面に最も近いピンフィンと側面112との距離が一定となるように、波打つように湾曲している。【選択図】図4

Description

本明細書が開示する技術は、半導体チップを封止した半導体モジュールと、その半導体モジュールに隣接している冷却器を備えている半導体装置に関する。
半導体チップを封止した半導体モジュールに冷却器が接している半導体装置が知られている。冷却器の半導体モジュールに接している側板の裏面の側に液体冷媒が流れる冷媒流路が設けられている(例えば特許文献1−3)。特許文献1、2に開示された半導体装置は、複数の冷却器が並列に配置されており、隣り合う冷却器の間に半導体モジュールが挟まれている。半導体モジュールはその両面から冷却される。また、特許文献1、3の半導体装置では、冷却器の半導体モジュールと接している側板の裏面(冷媒流路に暴露している面)に、複数のピンフィンが設けられている。特に、特許文献1の半導体装置では、冷却器の両側の側板の裏面からピンフィンが延びており、ピンフィンの先端面同士が対向している。一方、特許文献3の半導体装置では、冷媒の流れ方向の最上流側のピンフィンのうち、流れ方向からみて両側のピンフィンが他のピンフィンよりも断面積が大きい。また、特許文献2の半導体装置では、冷却器の冷媒流路の側面(冷媒の流れ方向と、半導体モジュールと冷却器の積層方向の双方に交差する方向における側面)が、冷媒の流れ方向に沿って波状に湾曲している。冷却器は薄い金属板で作られており、側面を波状にすることで強度が向上する。
特開2013−030579号公報 特開2014−056853号公報 特開2015−061454号公報
冷却器は、半導体モジュールの中の半導体チップを冷却する。従って、冷媒流路において半導体チップと対向する範囲に冷媒を集中させたい。一方、冷媒流路に均一にピンフィンが分布していると、冷媒流路の両側(半導体モジュールと接している側板の法線方向と冷媒の流れ方向の両方に交差する方向における両側)に無駄に冷媒が流れる。複数のピンフィンを備える冷却器が半導体チップを封止した半導体モジュールに接している半導体装置において、半導体チップと対向する範囲に冷媒を集中させる技術が望まれている。
本明細書が開示する半導体装置は、半導体チップを封止した半導体モジュールと、半導体モジュールと隣接している冷却器を備えている。冷却器は、以下の特徴を備える。冷却器は、半導体モジュールに接している側板の裏面側に、側板に平行に液体冷媒が流れる冷媒流路が設けられている。また、側板の裏面(冷媒流路に暴露している面)に複数のピンフィンが設けられている。また、冷媒の流れ方向におけるピンフィン群の先頭部分において、冷却器の側板の法線方向と冷媒の流れ方向の双方に直交する方向(以下、「横手方向」と称する)の両端部分における複数のピンフィンの冷媒流路に占める割合が、中央部分における複数のピンフィンの冷媒流路に占める割合よりも大きくなっている。さらに、流れ方向における半導体チップと対向する範囲では、複数のピンフィンが千鳥配置されているとともに、横手方向の夫々の側面(流路の側面)が、横手方向で側面に最も近いピンフィンと側面との距離が一定となるように、冷媒の流れ方向に沿って波打つように湾曲している。なお、半導体チップは冷媒流路の横手方向における中央部分と対向するように半導体モジュールに封止されている。
以下、説明の便宜上、複数のピンフィンの冷媒流路に占める割合をピンフィンの空間占有率と表記する。上記の冷却器では、ピンフィン群の先頭部分において、冷媒流路の両端部分のピンフィンの空間占有率が中央部分のピンフィンの空間占有率よりも大きい。そのようなピンフィンの配置により、半導体チップと対向する範囲より上流側では、冷媒流路の両端部分の流路抵抗が中央部分の流路抵抗よりも大きくなる。その結果、冷媒流路の中央部分(即ち、半導体チップと対向する部分)に冷媒が集中する。さらに、半導体チップと対向する部分では複数のピンフィンを千鳥配置することで冷媒の乱流化を促進し、ピンフィンによる冷却効率を高める。一方、ピンフィンを千鳥配置すると、冷媒流路の横手方向の側面とピンフィンとの間に隙間の大きい箇所が生じ、側面に近い側の冷媒流量が多くなり、中央部分の冷媒流量が減少してしまう。そこで、上記の冷却器では、冷媒流路の横手方向の夫々の側面を、横手方向でその側面に最も近いピンフィンとその側面との距離が一定となるように冷媒流れ方向に沿って波打つように湾曲させる。側面の湾曲により、中央部分と側面に近い部分で冷媒の流れが一様になり、中央部分における冷媒流の減少が抑えられる。上流側でのピンフィンの空間占有率の分布と半導体チップと対向する部分での側面の波打ち湾曲が、半導体チップと対向する範囲へ冷媒を集中させる。その結果、半導体チップの冷却効率が向上する。本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例の半導体装置の斜視図である。 樹脂筐体の斜視図である。 2個の樹脂筐体の積層体の断面図である。 樹脂筐体の正面図である。 冷媒の流れを示す図である。 図4において符号VIが示す範囲の拡大図である。 変形例のピンフィン配置を示す樹脂筐体の正面図である。 対向するピンフィン群の配置を示す一部拡大断面図である。 別の変形例のピンフィン配置を示す樹脂筐体の正面図である。
図面を参照して実施例の半導体装置を説明する。図1に、半導体装置2の斜視図を示す。半導体装置2は、複数のトランジスタチップを内蔵しており、例えば直流電力を3相交流電力に変換するインバータの主要部として用いられる。
半導体装置2は、複数の樹脂筐体10が積層された構造を有している。樹脂筐体10の内部構造の詳しい説明は後述する。ここでは樹脂筐体10の概要を説明する。各樹脂筐体10は、内部に2個のトランジスタチップを備えているとともに、図のX方向に延びる2個の貫通孔を備えている。複数の樹脂筐体10の積層体の端は、前端カバー31と後端カバー32で塞がれている。前端カバー31には冷媒供給口33と冷媒排出口34が設けられている。冷媒供給口33は、半導体装置2の内部でX方向からみて一方の貫通孔と重なっており、冷媒排出口34は、半導体装置2の内部でX方向からみて他方の貫通孔と重なっている。冷媒供給口33から供給される冷媒は一方の貫通孔を通じて各樹脂筐体10に分配される。冷媒は樹脂筐体10の内部を通過している間にトランジスタチップの熱を奪い、他方の貫通孔を通じ、冷媒排出口34から排出される。冷媒は液体であり、典型的には、水、あるいは、LLC(Long Life Coolant)である。
各樹脂筐体10の外側面から3個のパワー端子3a、3b、3cと、複数の制御端子4が延びている。2個のトランジスタチップは、樹脂筐体10の内部で直列に接続されており、パワー端子3aは、直列接続の高電位側と導通している。パワー端子3bは直列接続の低電位側と導通している。パワー端子3cは、直列接続の中点と導通している。複数の制御端子4は、トランジスタチップのゲートと接続しているゲート端子、トランジスタチップの内部温度を計測するセンスエミッタと接続しているセンサ端子などである。
なお、複数の樹脂筐体10の積層体は、不図示のバネで積層方向に加圧され、隣接する樹脂筐体10同士が密着する。図中の座標系のX方向が複数の樹脂筐体10の積層方向に相当する。以降の図でも同様である。
図2に、一つの樹脂筐体10の斜視図を示す。樹脂筐体10は、外枠12とパッケージ13で構成されている。パッケージ13は、外枠12の対向する内面に掛け渡されている。なお、外枠12とパッケージ13は一続きの樹脂ブロックであり、樹脂の射出成形で同時に形成される。パッケージ13の内部に2個のトランジスタチップが封止されている。2個のトランジスタチップはパッケージ13の内部で直列に接続されている。パッケージ13の積層方向を向く面には、後述する放熱板が露出しており、その放熱板に複数のピンフィン14が設けられている。外枠12の積層方向(X方向)の幅はピンフィン14を含むパッケージ13の積層方向の幅よりも大きく、外枠12の積層方向の両端の部分は、複数のピンフィン14を囲んでいる。外枠12において、ピンフィン14を囲んでいる部分を周壁12aと称する。
周壁12aの上面12bには、二重のガスケット18が備えられており、2個の樹脂筐体10が隣接するとき、二重のガスケット18が2個の外枠12の上面12b同士を密着させ、外枠12同士が繋がる。2個の樹脂筐体10が密着すると、周壁12aで囲まれた部分が冷媒流路となる。
周壁12aの内側で、パッケージ13のY方向の両横に、樹脂筐体10を貫通する貫通孔12c、12dが設けられている。貫通孔12cは、半導体装置2を積層方向(X方向)からみたときに冷媒供給口33(図1参照)と重なり、貫通孔12dは、半導体装置2を積層方向(X方向)からみたときに冷媒排出口34と重なる。冷媒供給口33から供給された冷媒は、複数の樹脂筐体10の貫通孔12cを通じて各樹脂筐体10の冷媒流路に導かれる。冷媒は、図中のY方向に沿って、複数のピンフィン14の間を流れる。冷媒は冷媒流路を流れる間に放熱板(後述)と複数のピンフィン14を介してトランジスタチップから熱を吸収する。熱を吸収した冷媒は、他方の貫通孔12dと冷媒排出口34を通じて半導体装置2の外部へと排出される。
なお、複数のピンフィン14には2種類の太さがあるが、図2では、作図の都合上、全てのピンフィン14を同じ太さで描いてある。ピンフィン14の太さの違いについては後述する。また、周壁12aの冷媒流路に面する側面112は、複数のピンフィン14の列に沿って、図中のY方向に向かって波打つように湾曲している。側面112の湾曲についても後述する。
図3に、2個の樹脂筐体10の積層体の断面図を示す。図3は、図中の座標系のXY平面で樹脂筐体10をカットした断面図である。説明の便宜上、図中上側の樹脂筐体を符号10aで表し、下側の樹脂筐体を符号10bで表して区別する。いずれかの樹脂筐体を区別なく示すときには樹脂筐体10と表記する。樹脂筐体10bでは、その内部の一部の部品への符号は省略した。
先に述べたように、パッケージ13の内部に2個のトランジスタチップ25a、25bが封止されている。トランジスタチップ25a、25bは、カードタイプのチップであり、その幅広面を図中のX方向に向けて封止されている。夫々のトランジスタチップ25a、25bの下面にヒートシンク23が接合されており、2個のヒートシンク23の下面に放熱板21が接合されている。夫々のトランジスタチップ25a、25bの上面に、スペーサ24が接合されており、夫々のスペーサ24の上面にヒートシンク23が接合されている。2個のヒートシンク23の上面に放熱板21が接合されている。トランジスタチップ25a、25bの熱は、ヒートシンク23(及びスペーサ24)を介して上下の放熱板21に伝わる。
説明の便宜上、樹脂筐体10aのパッケージ13の下側の放熱板21を符号21aで表して他の放熱板21と区別する。樹脂筐体10b(及び、その他の樹脂筐体10)の内部構造も、樹脂筐体10aと同じである。樹脂筐体10bのパッケージ13の上側の放熱板21を符号21bで表し、他の放熱板21と区別する。
図中上側のパッケージ13の放熱板21aと下側のパッケージ13の放熱板21bの間に冷媒流路29が形成される。放熱板21a、21bの一方の面はパッケージ13に接しており、他方の面は冷媒流路29に暴露している。放熱板21a、21bの冷媒流路29に暴露した面に複数のピンフィン14が設けられている。先に述べたように、冷媒は、樹脂筐体10の一方の貫通孔12cから流入し、冷媒流路29を流れる間に放熱板21a、21bとピンフィン14から熱を吸収し、他方の貫通孔12dを介して排出される。図3の太い矢印線が冷媒の流れを示している。図3の上側の樹脂筐体10aのさらに上側にも別の樹脂筐体10が接続される。樹脂筐体10aとその上の別の樹脂筐体10の間も、放熱板21a、21bと同じ構造をなしている。図3の下側の樹脂筐体10bのさらに下側にも別の樹脂筐体10が接続される。樹脂筐体10bとその下の別の樹脂筐体10の間も、放熱板21a、21bと同じ構造をなしている。
放熱板21は、トランジスタチップ25a、25bを封止するパッケージ13に固定されているが、放熱板21の一方の面は冷媒流路29に暴露しており、放熱板21は、冷媒流路29を構成する冷却器の側板にも相当する。冷却器の側板として着目すると、放熱板21の冷媒流路29に面している側が「裏面」であり、トランジスタチップ25a、25bに面している側が「おもて面」となる。
なお、図1の半導体装置2は、複数の樹脂筐体10が積層されており、図1の半導体装置2において、いずれの隣接する一対の樹脂筐体10も、図3で示した構造をなしている。別言すれば、複数の樹脂筐体10の積層体の半導体装置2において、ピンフィン14を挟んで対向する全ての一対の放熱板21(冷却器の側板)の間の空間が図3の冷媒流路29を構成する。
図4に、樹脂筐体10の正面図(図中のX方向からみた図)を示す。図4において、グレーで塗りつぶした範囲は、パッケージ13に埋設されているトランジスタチップ25a、25bを示している。図4において、図中の左側が冷媒の流れの上流側に相当する。先に述べたように、複数のピンフィン14には、太さの異なる2種類が存在する。大径のピンフィン14を、大径ピンフィン14aと称し、小径のピンフィンを小径ピンフィン14bと称する。大径ピンフィン14aと小径ピンフィン14bを区別しない場合には、ピンフィン14と称することにする。図4において、ピンフィン14群が分布している範囲は、図3の冷媒流路29に対応する。
複数の小径ピンフィン14bは、図中の符号A1、A3、A4が示す範囲に配置されている。範囲A1、A3、A4以外は、大径ピンフィン14aが配置されている。範囲A1、A3、A4では、複数の小径ピンフィン14b群が密集している。別言すれば、範囲A1、A3、A4では、小径ピンフィン14b群が、大径ピンフィン14a群のピッチ(ピン間隔)よりも狭いピッチで配置されている。範囲A1、A3、A4における冷媒流路29の空間に対する小径ピンフィン14b群の空間占有率は、範囲A1、A3、A4以外における冷媒流路29の空間に対する大径ピンフィン14a群の空間占有率よりも高い。別言すれば、範囲A1、A3、A4におけるピンフィン14bの冷媒流路29に占める割合は、その他の範囲における複数のピンフィン14aの冷媒流路29に占める割合よりも大きい。従って、範囲A1、A3、A4における流路抵抗がそれ以外の範囲の流路抵抗よりも大きい。別言すれば、範囲A1、A3、A4では、それ以外の範囲と比較して冷媒が流れ難い。
範囲A1は、冷媒の流れ方向におけるピンフィン14群の先頭部分(別言すれば、トランジスタチップ25aに対向する範囲よりも冷媒の流れの上流側)で、図中のZ方向の両側に位置している。Z方向とは、冷媒の流れ方向(Y方向)と、放熱板21の法線方向(X方向)の双方に直交する方向である。さらに別言すれば、Z方向とは、冷媒の流れの方向からみて、ピンフィン群14の並び方向である。その方向を、横手方向と表記することにする。範囲A1は、横手方向で冷媒流路29の両端部分に位置する。両端の小径ピンフィン14b群の間(図中のA2が示す範囲)には、大径ピンフィン14a群が配置されている。別言すれば、冷媒の流れ方向で複数のピンフィン14の先頭部分において、横手方向(図中のZ方向)の両端部分(範囲A1)における小径ピンフィン14b群の冷媒流路29に占める割合(空間占有率)が、中央部分(範囲A2)における大径ピンフィン14a群の空間占有率よりも大きくなっている。それゆえ、樹脂筐体10の貫通孔12cから冷媒流路29に流入した冷媒は、中央の範囲A2に集まる。図5は、図4と同じ図に、冷媒の流れを太矢印線で表した図である。図5によく示されているように、トランジスタチップ25aは、横手方向で冷媒流路29の中央部分に対向しており、冷媒はその中央部分に集中する。冷媒がトランジスタチップ25aの対向領域に集中するので冷却効率が高まる。
パッケージ13は2個のトランジスタチップ25a、25bを封止している。トランジスタチップ25bは、トランジスタチップ25aよりも冷媒流の下流側に位置する。図4、図5の範囲A3は、トランジスタチップ25aよりも下流側であるが、トランジスタチップ25bよりも上流側である。トランジスタチップ25bも横手方向で冷媒流路の中央部分に対向しており、一方、小径ピンフィン14bの空間占有率が高い範囲A3は、横手方向で冷媒流路29の両端に位置している。従って、トランジスタチップ25bと対向する中央部分にも冷媒が集中する。トランジスタチップ25bに対する冷却効率も高くなる。
冷媒流路29のトランジスタチップ25bよりも最下流にも、ピンフィン14の空間占有率の高い範囲A4が設けられている。範囲A4は、ピンフィン14を含む樹脂筐体10の製造のし易さから、小径ピンフィン14b群と大径ピンフィン14a群を対象に分布させるために設けられている。
また、流れ方向におけるトランジスタチップ25a、25bと対向する範囲では、複数の大径ピンフィン14aが千鳥配置されている。複数の大径ピンフィン14aを千鳥配置にすることで、冷媒を乱流化させることができる。冷媒が乱流化すると、冷媒とピンフィン14との熱交換が促進され、トランジスタチップ25a、25bの冷却効率が高まる。
図4の符号VIが示す範囲について説明する。符号VIが示す範囲は、横手方向の冷媒流路29の側面112の一部を含む範囲である。図4の符号VIが示す範囲の拡大図を図6に示す。横手方向の夫々の側面112は、横手方向で側面112に最も近いピンフィン14aと側面112との距離W1、W2が一定となるように冷媒流れ方向に沿って波打つように湾曲している。仮に冷媒流路の側面が冷媒の流れ方向に平坦に延びていると、側面とピンフィンの間の間隔が大きくなる箇所が存在することになる。間隔の大きい箇所は、流路抵抗が下がり、冷媒が流れ易くなる。冷媒流路の側面が平坦に延びていると、冷媒が側面の側に分散し、中央部分(即ち、トランジスタチップ25a、25bと対向する部分)の冷媒の流量が減少する。その結果、トランジスタチップ25a、25bに対する冷却効率が低下する。実施例の半導体装置では、冷媒の流れ方向でトランジスタチップ25a、25bの範囲において、冷媒流路29の横手方向の側面112とピンフィン14aとの距離W1、W2がほぼ一定に保たれる。これにより、側面112の付近でも中央部分でも流路抵抗が同等になり、中央部分での冷媒の分散が防止される。
実施例の半導体装置2では、トランジスタチップ25a、25bよりも上流側でのピンフィン14a、14bの空間占有率の分布と、流れ方向におけるトランジスタチップ25a、25bと対向する部分での冷媒流路29の側面112の波打ち湾曲が、半導体チップと対向する範囲へ冷媒を集中させる。その結果、半導体チップの冷却効率が向上する。
図7、図8を用いてピンフィン配置の第1の変形例を説明する。変形例の樹脂筐体110は、先の小径ピンフィン14bの代わりに、図4で示した大径ピンフィン14aよりもさらに大径の大型ピンフィン14cを備えている。図7の範囲A1、A3、A4には、複数の大型ピンフィン14cが狭いピッチで配置されている。範囲A1、A3、A4におけるピンフィンの空間占有率は、それ以外の範囲(大径ピンフィン14aが分布する範囲)のピンフィンの空間占有率よりも高い。それゆえ、図4、図5で示した実施例の場合と同様に、範囲A1、A3、A4における流路抵抗がそれ以外の範囲における流路抵抗よりも大きくなる。範囲A1、A3、A4ではそれ以外の範囲よりも冷媒が流れ難くなり、その結果、トランジスタチップ25a、25bに対向する範囲に冷媒が集中する。図7の変形例の樹脂筐体110でも、横手方向(図中のZ方向)の流路の側面112は、大径ピンフィン14aとの距離が一定となるように、冷媒の流れ方向に沿って波状に湾曲している。
図8は、樹脂筐体110の積層体の一部拡大断面図であり、冷媒の流れ方向で上流側の大型ピンフィン14cと下流側の大型ピンフィン14cを通るXY平面でカットした断面図である。先に述べたように、対向する一対の放熱板21は、別言すれば、冷却器の対向する一対の側板である。一対の放熱板21の夫々から相手の放熱板21に向かって複数のピンフィン14が延びている。対向する大型ピンフィン14cは、その先端面同士が接している。対向する大径ピンフィン14aは、先端面同士の間に隙間d1が形成されている。大径ピンフィン14aの先端面同士の間にも冷媒が流れることで、先端面からも放熱が促進される。
また、対向する大型ピンフィン14cの先端面同士が接しており、対向する大径ピンフィン14aの先端面の間に隙間d1を設けることには、次の利点がある。放熱板21の複数のピンフィン14は、平坦な金属板(例えばアルミニウム板)を、ピンフィン群に相当する複数の孔を有する金型に押し当てて製造する。そのような製造方法では、複数のピンフィンの高さにばらつきが生じる。樹脂筐体110の場合、数の少ない大型ピンフィン14cの先端面が当接し、対向する一対の放熱板21の間隔を定める。多数の大径ピンフィン14aは、高さがばらつくものの、高さのばらつきは、先端面同士の間の隙間d1で吸収され、一対の放熱板21の間隔に影響を与えない。樹脂筐体110を備える半導体装置は、対向する一対の放熱板(冷却器の対向する一対の側板)の間に、夫々の放熱板から立設する多数のピンフィンを備えるものの、一対の放熱板の間隔を正確に保持することができる。
図9を用いて、ピンフィン配置の第2の変形例を説明する。変形例の樹脂筐体210は、範囲A1において、先の小径ピンフィン14bの代わりに、断面が流線型である大型のピンフィン(流線型ピンフィン14d)を備えている。なお、範囲A3、A4には、図4で示した小径ピンフィン14bが配置されている。流線型ピンフィン14dは、大型であり、範囲A1におけるピンフィンの空間占有率は、大径ピンフィン14aが分布する範囲のピンフィンの空間占有率よりも高い。それゆえ、図4、図5で示した実施例の場合と同様に、範囲A1における流路抵抗がそれ以外の範囲における流路抵抗よりも大きくなる。流れ方向でピンフィン群の先頭部分において、横手方向の両端部分(範囲A1)の流路抵抗が中央部分の流路抵抗よりも大きくなり、冷媒は中央部分に集中する。さらに、流線型ピンフィン14dは、流線型の先端を冷媒の流れ方向の上流側に向け、後端を下流側に向けるとともに、先端から後端の間の距離の短い側(正圧側)を流路側面112に向けている。正圧側を流路側面112に向けることで、流線型ピンフィン14dと流路側面112の間で流れが乱れ易くなり、冷媒の圧力が上昇する。この点も、範囲A1の流路抵抗を増すことに貢献する。断面が流線型の大型のピンフィン14dを範囲A1に配置することで、横手方向の両端部分の流路抵抗がより一層高くなり、中央部分に冷媒がより集中する。なお、図9の樹脂筐体210では、範囲A3、A4には、先の実施例の場合と同様に複数の小径ピンフィン14bが配置されている。範囲A3、A4に流線型ピンフィン14dを配置してもよい。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。実施例の半導体装置2は、複数の冷却器(複数の冷媒流路29)が並列に配置されており、隣り合う冷却器(冷媒流路29)の間にトランジスタチップを収容した半導体モジュールが挟まれている構造を有している。本明細書が開示する技術は、一つの半導体モジュールに一つの冷却器が接している半導体装置に適用することも好適である。
本明細書が開示する技術の一つの特徴は、トランジスタチップに対向する位置よりも冷媒流の上流側で、横手方向の両端部分のピンフィンの空間占有率が、中央部分のピンフィンの空間占有率よりも高いことである。ピンフィンの空間占有率は、ピンフィンの断面積の大きさと、ピンフィン同士の間隔の大きさに依存する。断面積の小さいピンフィンが狭い間隔で並んでいれば、空間占有率は高くなる。また、断面積の非常に大きな一つのピンフィンであっても、空間占有率は高くなる。横手方向の両端部分に配置するピンフィン群は、空間占有率に関する上記条件を満足すれば、どのような断面積/断面形状であってもよい。
実施例のトランジスタチップ25a、25bが、請求項の「半導体チップ」の一例に相当する。実施例の樹脂筐体10のパッケージ13が、請求項の「半導体モジュール」の一例に相当する。本明細書が開示する技術は、トランジスタチップに限られず、他の半導体チップを封止した半導体モジュールと冷却器の積層体に適用することも好適である。
実施例の樹脂筐体10の周壁12aと、冷媒流路29を挟んで対向する一対の放熱板21で構成される冷媒流路29が、請求項の「冷却器」の一例に相当する。放熱板21は、冷却器の側板に相当することに留意されたい。また、放熱板21の冷媒流路29に暴露している面は、冷却器の側板の裏面に相当することに留意されたい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:半導体装置
10、10a、10b、110、210:樹脂筐体
12:外枠
12a:周壁
12b:上面
12c、12d:貫通孔
13:パッケージ
14:ピンフィン
14a:大径ピンフィン
14b:小径ピンフィン
14c:大型ピンフィン
14d:流線型ピンフィン
21、21a、21b:放熱板
25a、25b:トランジスタチップ
29:冷媒流路
33:冷媒供給口
34:冷媒排出口
110:樹脂筐体
112:側面(流路側面)

Claims (1)

  1. 半導体チップを封止した半導体モジュールと、
    前記半導体モジュールと隣接している冷却器と、
    を備えており、
    前記冷却器は、
    前記半導体モジュールに接している側板の裏面側に、前記側板と平行に液体の冷媒が流れる冷媒流路が設けられており、
    前記側板の裏面に複数のピンフィンが設けられており、
    前記冷媒の流れ方向における前記複数のピンフィンの先頭部分において、前記側板の法線方向と前記流れ方向の双方に直交する方向(横手方向)の両端部分における複数の前記ピンフィンの冷媒流路に占める割合が、中央部分における複数の前記ピンフィンの冷媒流路に占める割合よりも大きく、
    前記流れ方向における前記半導体チップと対向する範囲では、前記複数のピンフィンが千鳥配置されているとともに、前記横手方向の夫々の側面が、前記横手方向で当該側面に最も近いピンフィンと当該側面との距離が一定となるように冷媒流れ方向に沿って波打つように湾曲している、半導体装置。
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