JP2018029857A - 視線検出装置、および、視覚再生補助装置 - Google Patents

視線検出装置、および、視覚再生補助装置 Download PDF

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寛行 神田
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Abstract

【課題】ユーザの視線を良好に検出できる視線検出装置,および,視覚再生補助装置を提供すること。【解決手段】 視覚再生補助装置100は、ユーザの眼球に設置されることで視線の移動に伴って変位し、電磁気的な信号を出力する刺激ユニット10aと、眼球の周りに検出位置が設定されたセンサ40を介して刺激ユニット10aからの信号の強度情報を取得し、取得した強度情報に少なくとも基づいてユーザの視線方向を検出する処理装置20と、を備える。【選択図】 図5

Description

本開示は、ユーザの視線を検出する視線検出装置、および、視覚再生補助装置に関する。
近年、眼電位を視線検出に利用する装置が注目を集めている。この種の装置では、眼周囲の複数点に検出端子を持つ検出手段によって、ユーザの眼電位を検出し、その検出結果に基づいて視線が推定(検出)される(例えば、特許文献1参照)。
また、失明治療方法の一つとして、電極を有する装置を眼内等に埋植し、視覚を形成する細胞または組織に対して電極から刺激パルスを出力して刺激することで、失われた視覚機能の一部を代行させる視覚再生補助装置の研究が行われている。視覚再生補助装置に対し、視線検出の技術を適用することで、患者の視線の変位に応じた視覚刺激を与えることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2015−202187号公報 特開2013−048807号公報
しかしながら、眼電位は微小であるため、視線を推定する精度が不確実になりやすい。加えて、例えば、網膜変性等の眼病を患っている患者は、眼電位が生じにくい面があるため、このような患者に対して、眼電位を用いた視線検出手法の適用は困難であると考えられる。
視覚再生補助装置の利用対象には網膜変性等の患者も含まれているので、視覚再生補助装置において、眼電位を用いた視線検出手法を採用することは難しいと考えられる。
本開示は、従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、ユーザの視線を良好に検出できる視線検出装置,および,視覚再生補助装置を提供することを技術課題とする。
本開示の第1態様に係る視線検出装置は、ユーザの眼球に設置されることで視線の移動に伴って変位するデバイスであって、電磁気的な信号を出力するデバイスと、前記眼球の周りに検出位置が設定されたセンサを介して前記デバイスからの信号の強度情報を取得し、前記強度情報に少なくとも基づいて前記ユーザの視線方向を検出する視線検出手段と、を備える。
また、本開示の第2態様に係る視覚再生補助装置は、第1態様に係る視線検出装置を備え、更に、外界を撮影するカメラを有し、前記デバイスは、前記ユーザの視覚を形成する細胞又は組織を電気刺激するための刺激電流を出力させるための複数の刺激電極を有し、前記視線検出手段は、前記刺激電極からの刺激電流に基づいて視線方向を検出し、前記デバイスは、更に、カメラで撮影される外界の画像のうち,検出される視線方向と対応する一部分の画像情報に基づいて選択された刺激電極から前記刺激電流を出力する。
本開示によれば、ユーザの視線を良好に検出できる。
本開示における視線検出装置の概略構成を示した図である。 眼の周りに配置されるセンサの第1の配置例を示した図である。 眼の周りに配置されるセンサの第2の配置例を示した図である。 センサからの信号を視線方向と対応付けるためのキャリブレーションデータを説明するためのグラフである。 視線検出装置を、視覚再生補助装置に適用した場合の概略構成を示した図である。 視覚再生補助装置における体内装置の概要を詳細に示した図である。 視覚再生補助装置の動作の流れを示すフローチャートである。 実施例の装置における、眼球に対する刺激ユニットの配置を示した図である。
以下、図面を参照しつつ、本開示の例示的な実施形態を説明する。
「概要」
まず、図1から図4を参照して、一つの実施形態にかかる視線検出装置を説明する。図1に示すように、視線検出装置は、信号発信装置と、処理装置(プロセッサ)と、センサと、を主に有する。
信号発信装置は、眼球に配置されることによって、眼球運動(つまり、視線の変位)に伴って変位する。信号発信装置は、例えば、手術によって眼球に固定されるデバイスであってもよいし、例えば、コンタクトレンズのように角膜上に配置されるデバイスであってもよい。なお、「手術によって眼球に固定される」とは、眼球内部へのデバイスの埋植、および、眼球の外周に対するデバイスの固定、とのいずれであってもよい。
信号発信装置は、電磁気的な信号を出力する。この信号は、電気的な信号であってもよいし、磁気的な信号であってもよい。電磁気的な信号は、パルス信号等の不連続な信号であってもよいし、連続的な信号であってもよい。不連続な信号である場合、検出対象とする眼球運動の継続時間に比べて、十分に短い発生間隔で出力されることが好ましい。なお、信号発信装置が信号出力するためのエネルギーは、例えば、後述する体外装置から、無線または有線にて供給されてもよいし、他の方法で供給されてもよい。
処理装置は、例えば、センサによって検出される信号発信装置からの信号の検出結果を処理することによって、視線方向を推定(検出)する。図1に示すように、処理装置の一部または全部は、体外装置に設けられていてもよい。体外装置は、例えば、ウェアラブルデバイスであってもよい。本実施形態では、体外装置が眼鏡状のヘッドマウントデバイスであるものとして説明する。なお、処理装置は、ヘッドマウントデバイスに内蔵されていてもよいし、配線を介して、ヘッドマウントデバイスの外部に設けられていてもよい。
センサは、信号発信装置から出力される信号(より詳細には、信号の強度情報)を検出する。便宜上、本実施形態では、センサによって検出される強度情報は、強度を示す情報として説明する。但し、強度情報は、必ずしも強度そのものである必要はなく、強度と相関がある(換言すれば、強度に関する)他の情報であってもよい。
センサの検出位置は、患者の眼(視線検出の対象となる眼)の周りにおいて、適宜設定されうる。例えば、眼の周りにおける互いに異なる複数の位置に、複数の検出位置が設定されてもよい。好ましくは、眼の周りの少なくとも3点(3つ)に、検出位置が設定されてもよい。複数の検出位置が設定される場合、各々の検出位置は、眼を囲むようにして設定されることが好ましいが、必ずしもこれに限られるものではない。各々の検出位置には、例えば、センサへ信号を入力するための端子(例えば、電極)が配置される。なお、視線検出装置には、検出位置の数に応じてセンサが複数個設けられていてもよい。
センサは、ユーザ(デバイスの装着者)に触れた状態で、信号を検出する接触型の構成であってもよいし、非接触型の構成であってもよい。以下、特に断りがない限り、検出用の端子は、ユーザの皮膚に接触されるものとして説明する。なお、検出用の端子は、体内に埋植されていてもよい。体内に埋植される場合、無線,または有線で,信号発信装置からの信号の検出結果を、体外装置に伝送してもよい。
センサのうち一部または全部は、体外装置に形成されていてもよい。例えば、ヘッドマウントデバイスが眼鏡状である場合、眼鏡における一対のノーズパッド、および、その中間部に、それぞれ少なくとも1つずつ検出用の端子を設けることで、3点で信号を検出をする実施例が考えられる(例えば、特開2015−202187号公報等を参照)。
本実施形態では、各検出位置における強度情報が検出される。視線の向きに応じて、各々の検出位置にて検出される,信号の強度のバランス(換言すれば、各検出位置での強度分布)は異なる。故に、各々のセンサにおいて検出される,信号の強度を利用して、視線方向を推定することができる。例えば、2つのセンサで同時に検出される信号の強度を比較することによって、1方向に関する眼の旋回量を推定することができる。よって、少なくとも3つのセンサで、互いに異なる2方向に関する眼の旋回量を推定できる。これにより、視線方向を推定することができる。なお、視線方向を推定する場合において、そのために行われる信号の強度比較は、強度の差分(つまり、電位差)を取ることであってもよいし、強度の比を取ることであってもよい。換言すれば、視線方向は、2つのセンサで同時に検出される信号の強度差情報、または、2つのセンサで同時に検出される信号の強度比情報に基づいて検出されてもよい。なお、視線方向を検出するために、その他の比較手法が利用されてもよい。
本実施形態によれば、眼に取り付けられた信号発信装置からの信号が、視線検出に利用されるので、視線検出の確実さが、ユーザの眼の状態(例えば、健康状態)に左右され難い。
例えば、図2には、眼の上下に2つ、左右に2つ、計4つの検出位置(P11,P12,P13,P14)が、眼の周りに設定される場合を示している。この場合、上下2つの検出位置(P11,P13)における検出信号の強度を比較することで、上下方向に関する旋回量を導出することができる。また、左右2つの検出位置(P12,P14)における検出信号の強度を比較することで、左右方向に関する旋回量を導出することができる。これら2種類の旋回量にもとづいて、視線方向が推定されてもよい。
また、例えば、図3には、眼の右下,左下に1つずつ、眼の上に1つ、の計3つの検出位置(P21,P22、P23)が、眼の周りに設定される場合を示している。この場合は、例えば、右下と左下との2つの検出位置(P22、P23)における検出信号の強度を比較することで、左右方向に関する旋回量を導出することができる。また、右下と左下との2つの検出位置(P22、P23)における検出信号の平均値と、上の検出位置(P21)における検出信号の強度、とを比較することで、上下方向に関する旋回量を導出することができる。これら2種類の旋回量にもとづいて、視線方向が推定されてもよい。
ここで、各々の検出位置における信号の強度は、眼に対する信号発信装置の位置関係,および,眼と各々の検出位置との位置関係の一方,または,両方に影響される。故に、2つの検出位置で検出される信号の強度情報を、良好に比較するためには、上記の位置関係が考慮されることが好ましい。本実施形態では、キャリブレーションデータが参照されることで、各々の検出位置において検出される信号の強度情報から、眼の旋回量を特定する。「キャリブレーションデータ」は、2点間で検出される信号の強度の結果と、その2点間に関する実際の眼の旋回量と、の関係が記述されたデータである。より具体的には、キャリブレーションデータは、各々の検出位置において検出される信号の強度情報と、眼の旋回量とを対応づける,ルックアップデータ、数式、または、グラフであってもよい。キャリブレーションデータは、例えば、処理装置がアクセス可能な記憶媒体(例えば、フラッシュメモリ等)に予め記憶されていてもよい。なお、「2点間」とは、単に、2つの検出位置の間であってもよい。また、2つ以上の検出位置によって特定される1点(例えば、複数の検出位置の中間点)と、他の1点との間であってもよい。なお、ここでいう他の1点は、例えば、ある検出位置でもよいし、2つ以上の検出位置によって特定される位置であってもよい。
キャリブレーションデータは、例えば、各デバイスをユーザに取り付けた状態において、予め定められた複数の方向に視線が動いたときに検出される各検出位置での強度情報に基づいて取得されてもよい。例えば、図4には、眼と水平に並べて配置された2つの検出位置(図2における検出位置12,P14)についてのキャリブレーションデータを、グラフにて例示している。図4は、2つの検出位置間における信号の強度差(電位差)に基づいて眼の旋回量を特定する場合に参照される。なお、2つの検出位置間における信号の強度比に基づいて眼の旋回量を特定する場合は、図4に代えて、縦軸に強度比データが示されたグラフが利用される。このように、2つ以上の検出位置に関するキャリブレーションデータが予め用意されている場合、処理装置は、その特定の2つ以上の検出位置に関する検出信号の強度情報と対応する眼の旋回量を、キャリブレーションデータを参照することで、取得できる。
以上では、センサの検出位置が眼の周りの複数点に設定される例を示したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、1つの検出位置で、信号発信装置からの信号の強度情報だけでなく、方向情報についても検出可能なセンサを、視線検出装置に適用することが考えられる。この場合、眼の周りに少なくとも1つの検出位置が設定されたセンサからの検出信号に基づいて、眼の旋回量を2次元的に特定することが可能となる。なお、ここでいう方向情報は、例えば、信号発信装置からの出力信号に関する磁場の方向、又は、電場の方向等を表す情報であってもよい。
また、従来、視線検出の方法としては、カメラを用いて眼を含む範囲を撮影し、カメラで得られた画像を処理する方法がある。典型例としては、カメラで得られた画像のうち、目頭または角膜反射像を基準点とし、瞳孔または虹彩等を動点とし、基準点と動点との位置関係に応じて視線方向を推定する方法が知られている。このような方法に対し、本実施形態の装置は、処理装置における視線検出の処理負担を比較的小さくすることができる。また、本実施形態では、装置が大型化し難いという有利な点がある。
次に、図5から図7を参照し、視線検出装置を、視覚再生補助装置へ適用した実施例を示す。実施例に係る視覚再生補助装置100は、患者の視覚に関わる細胞又は組織(以下、まとめて、「細胞等」と称す)に刺激を与えることで、患者の視覚の再生を促す。本実施例では、一例として、網膜を構成する細胞が電気的に刺激される。
本実施形態において、視覚再生補助装置100は、体内装置10と、体外装置20と、に大別される。
図6に示すように、体内装置10は、刺激ユニット10aを少なくとも有する。刺激ユニットは、眼球に対して固定されるデバイスである。刺激ユニット10aには、視覚を形成する細胞等(実施例では、網膜を構成する細胞)に電気的な刺激を与えるための複数の電極(「刺激電極」ともいう)11を有している。本実施例では、この刺激ユニット10aが、信号発信装置として利用される。
本実施例において複数の電極11は、基板12上に形成されている。これにより、電極アレイが形成される。各電極11は、刺激ユニット10aの本体部に封入された電子回路13と、配線で接続されている。電子回路13は、例えば、基板12上の電極11の中から制御信号に基づいて指定される一部に対し、刺激電流を出力するための電力を配分する。例えば、電子回路13は、デマルチプレクサを含む回路であってもよい。本実施形態では、パルス状の刺激電流が電極11から出力される。患者は、電流が出力される電極11の位置に応じた疑似光覚(フォスフェン)を得ることができる。刺激電流が出力される電極11のパターンが制御されることで、患者に像を認識させることができる。本実施形態では、フォスフェンを与えるために利用される刺激電流が、視線検出を行うための信号としても利用される。
また、図6に示すように、体内装置10は、受信部15と、制御部16と、を更に有してもよい。本実施例において、受信部15と、制御部とは、受信ユニット10bとして、一体化されている。受信ユニット10bと、刺激ユニット10aとは、例えば、リード線によって接続されている。リード線を介して、受信ユニット10bから刺激ユニット10aへ電力が供給されると共に、制御信号が送信される。
受信部15は、体外装置20から送信される電磁波を受信する。電磁波には、制御信号と、電力と、が含まれていてもよい。図5に示すように、体外装置20から体内装置10への電力および情報の伝送は、コイルリンクが利用されてもよい。制御部は、受信部15で受信された電磁波から、制御信号と、電力とを抽出する。抽出された電力は、体内装置10の各部に供給される。制御信号は、電気刺激に関するパラメータを規定する。
体外装置20は、処理装置30と、カメラ21と、送信部22と、を備えていてもよい。本実施形態では、体外装置20を患者に装着するために、ヘッドマウントデバイス23が、更に、体外装置20に含まれている。
ヘッドマウントデバイス23は、ユーザ(患者ともいう)の頭部に装着される。図5に示すように、患者の眼前に配置される眼鏡状のデバイスであってもよい。
カメラ21(主には、ビデオカメラ)は、患者の前方の外界像を取得するために利用される。例えば、CCDカメラ等が利用されてもよい。カメラ21は、例えば、患者の頭の向きに応じた外界像が撮影されるように、患者の頭部に取り付けられることが好ましい。図5に示すように、ヘッドマウントデバイス23に、カメラ21が取り付けられていてもよい。なお、カメラ21の視野角(画角)は、視覚再生補助装置100で再生される視野に対して十分大きい。例えば、視覚再生補助装置100において再生される視野の大きさが15°×15°であるのに対し、カメラ21の画角が60°×60°以上であってもよい。
処理装置30は、カメラ21で取得される外界像(画像)を処理して、体内装置10に送信する制御信号を生成する。生成された制御信号は、送信部22へ出力される。制御信号は、電極11から出力される刺激電流の制御に利用される。例えば、電極アレイとして形成される複数の電極11のうち刺激電流が出力される電極11を、外界像と、被検者の視線の検出結果と、に応じて選択するために利用される。また、外界像は、刺激電流の強度を制御するために利用されてもよい。
送信部22は、処理装置30で生成される信号を、体内装置10(より詳細には、受信ユニット10b,受信部15)に送信するために利用される。送信部22は、電磁波として、信号に含まれる情報を体内装置10に伝送する。例えば、波長、周期、振幅の少なくとも何れかが信号に応じて変調された電磁波が、体内装置10へ非接触(例えば、コイルリンク)で送信される。
体外装置20には、センサ40の一部または全部が含まれていてもよい。図5では、皮膚に接触される電極で電位を検出するセンサ40が利用されている。また、図5では、眼を取り囲むようにして、3つの電極(検出用の端子の具体例)が皮膚上に配置されている。これにより、各々の電極の設置位置を検出位置として、皮膚上の電位が検出される。
体内装置10から刺激電流が出力されることにより、センサ40の各検出位置における電位が変化する。各検出位置における電位は、視線の向きに応じた値となる。故に、各検出位置における電位に基づいて、視線方向を検出(推定)することができる。なお、本実施形態において、視線方向の検出処理は、処理装置30が行うものとする。但し、視覚再生補助装置100では、1つの処理装置で、視線方向の検出処理と、外界像を処理して制御信号を生成する処理と、が行われる必要は必ずしもない。視線方向の検出処理を行う処理装置が、外界像を処理して制御信号を生成する処理装置とは別体に設けられていてもよい。
なお、実施例において、視覚再生補助装置100の各部への電力は、バッテリー36から供給される。実施例においてバッテリー36は、処理装置30と同一の筐体35に収容される。但し、必ずしもこれに限られるものではない。
次に、図7のフローチャートを参照し、視覚再生補助装置100の動作を、より詳細に説明する。
体外装置20では、電源が投入されている間、カメラ21による外界像の撮影が行われる(S1)。本実施形態において、カメラ21で取得される外界像は、フレーム毎に、体外装置20のメモリに随時転送される。つまり、取得される。図7では、外界像の撮影と並行して、以下のS2〜S5のステップが繰り返されることにより、患者の視線の変位に応じた視覚刺激を与えている。以下の説明では、S2〜S5のステップによるループ処理を、単に、「ループ処理」と呼ぶ場合がある。
体外装置20の処理装置30は、直近に取得された外界像から、その外界像の中で視線方向と対応する領域を特定する(S2)。例えば、処理装置30は、外界像において、視線方向との対応する位置を検出し、その位置を中心とする領域を特定する。なお、領域のサイズは、網膜における電極アレイの設置範囲に応じた画角であってもよい。視線方向としては、前回以前のループ処理にて検出されたものが利用される。このため、患者が視線を動かした場合に、実際の視線方向にある像に対し、刺激電流によって患者が認識する像は、少なくとも1フレーム分の遅れが生じる。但し、遅れは、患者に大きな違和感を与えないほどに抑制可能である。
S3の処理において、処理装置30は、刺激電流の制御コマンドを、S2の処理において特定された領域に基づいて生成する。処理装置30は、例えば、特定された領域内を、電極数と対応する画素数となるようにビニングし、ビニングされた領域における各画素毎の情報に基づいて、電極アレイとして形成される複数の電極の中から,刺激電流を出力する1つ以上の電極を選択してもよい。そして、選択された電極を少なくとも示す制御コマンドを生成してもよい。また、このとき、各電極と対応する画素の情報に基づいて、刺激電流のパラメータが電極毎に決定されてもよい。例えば、刺激電流がパルス状に出力される場合、パルスの振幅が、電極毎に決定されてもよい。例えば、明るい箇所が明るく見えるように電気刺激を行う場合、明るい箇所ほどパルスの振幅をより大きくしてもよい。このようにして決定された刺激電流のパラメータを示す情報も、前述の制御コマンドにおいて含まれていてもよい。
次に、処理装置30で生成される制御コマンドを、送信部22から、体内装置10へ送信する(S4)。その結果、体内装置10は、受信された制御コマンドに基づいて、刺激電流を電極から出力する。刺激電流の出力によって、外界像と、視線方向(前回以前のループ処理で検出された視線方向)とに応じた、視覚刺激が患者に与えられる。また、このとき出力される刺激電流は、今回のループ処理における視線検出用の信号として利用される。つまり、眼の周りの各検出位置における信号の強度情報(ここでは、皮膚上の電位)が、センサ40によって検出される。
処理装置30は、各検出位置における信号の強度情報をセンサ40を介して取得し、取得した強度情報に基づいて視線方向を推定する(S5)。取得される信号の強度情報は、1フレーム分の刺激電流が出力される間に検出される,信号強度の積分値であってもよい。ここで、1フレーム分の外界像に基づく電極からの刺激電流の出力量は、刺激電流が出力される電極数、および、刺激電流に関するパラメータの一方または両方に応じて異なるので、センサ40を介して取得される信号の強度情報は、正規化されることが望ましい。例えば、制御コマンドの生成と共に、その制御コマンドで出力されることになる刺激電流の総量を予め求め、その総量に基づいて正規化が行われてもよい。また、前述したように、予め取得しておいたキャリブレーションデータを参照することにより、視線方向が推定されてもよい。推定された視線方向は、次回以降のループ処理において、外界像から視線に応じた領域を特定するうえで利用される。
以上のように、本開示にかかる視線検出装置を、視覚再生補助装置に適用することができる。
また、上記実施形態によれば、視線検出のための信号発信装置として、刺激電流を出力する体内装置(の一部)をそのまま利用できる。換言すれば、従来の視覚再生補助装置に対し、視線検出のための特別な構成を、体内装置に設ける必要は必ずしもない。
また、上記実施例では、脈絡膜上-経網膜刺激型(STS:Suprachoroidal Transretinal Stimulation)に適合した装置が例示される。この場合、図8に示すように、眼球強膜に切り込みを入れて形成した切開創(フラップ)から基板が挿入され、電極が脈絡膜に位置される。その結果、網膜に電極を直接接触させずに電気刺激が可能となる。但し、本開示に係る技術は、他の方式の視覚再生補助装置に対しても適用可能である。例えば、網膜下、又は、網膜上に電極を設置する方式の装置においても、本開示は適用可能され得る。
10 体内装置
11 電極
20 体外装置
21 カメラ
30 処理装置
40 センサ
100 視覚再生補助装置

Claims (6)

  1. ユーザの眼球に設置されることで視線の移動に伴って変位するデバイスであって、電磁気的な信号を出力するデバイスと、
    前記眼球の周りに検出位置が設定されたセンサを介して前記デバイスからの信号の強度情報を取得し、前記強度情報に少なくとも基づいて前記ユーザの視線方向を検出する視線検出手段と、
    を備える視線検出装置。
  2. 前記センサは、少なくとも眼の周りに2点の検出位置が設定されており、
    前記視線検出手段は、少なくとも2点の前記検出位置間における前記信号の強度を比較して前記視線方向を検出する請求項1記載の視線検出装置。
  3. 前記デバイスは、眼球の角膜上に非侵襲で設置される請求項1又は2記載の視線検出装置。
  4. 請求項1の視線検出装置を備える視覚再生補助装置であって、
    外界を撮影するカメラを有し、
    前記デバイスは、前記ユーザの視覚を形成する細胞又は組織を電気刺激するための刺激電流を出力させるための複数の刺激電極を有し、
    前記視線検出手段は、前記刺激電極からの刺激電流に基づいて視線方向を検出し、
    前記デバイスは、更に、カメラで撮影される外界の画像のうち,検出される視線方向と対応する一部分の画像情報に基づいて選択された刺激電極から前記刺激電流を出力する視覚再生補助装置。
  5. 前記視線検出手段は、一度に刺激電流が出力される前記刺激電極の数,および,刺激電流に関するパラメータのうち少なくとも何れかを考慮して、前記ユーザの視線方向を検出する請求項4記載の視覚再生補助装置。
  6. 前記センサを介して取得される信号の強度情報を、一度に刺激電流が出力される前記刺激電極の数,および,刺激電流に関するパラメータのうち少なくとも何れかに基づいて正規化した結果に基づいて前記ユーザの視線方向を検出する請求項5記載の視覚再生補助装置。
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