JP2018029706A - 端末装置、評価システム、およびプログラム - Google Patents

端末装置、評価システム、およびプログラム Download PDF

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崇 ▲松▼村
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幸彦 青柳
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Abstract

【課題】被験者が自身の認知機能の状態を簡易に把握することが可能な端末装置を提供する。【解決手段】被験者の腰部に取り付けられ、被験者の認知機能を評価するための端末装置は、被験者の腰部に関する動き情報を検出する検出部と、タイムドアップアンドゴーテスト(Timed Up and Go Test:TUG)において、動き情報に基づいて、被験者が目標物を回るために要した転回時間を算出する算出部と、被験者の注意機能を評価するための注意テスト、被験者の記憶機能を評価するための記憶テスト、および被験者の言語機能を評価するための言語テストのうちの少なくとも1つのテストを実行して、当該少なくとも1つのテストの結果を取得する取得部と、転回時間と、少なくとも1つのテストの結果とに基づいて、被験者の認知機能を評価する評価部と、評価部による評価結果に基づく情報を報知する報知部とを備える。【選択図】図22

Description

本開示は、端末装置、評価システムおよびプログラムに関し、特に、被験者の認知機能を評価するための端末装置、評価システムおよびプログラムに関する。
高齢化社会を迎え、高齢者の人口が増加している近年においては、活力のある生活を送るために、肉体的な健康の維持だけではなく、認知症等により生じる認知機能の低下をできるだけ防止することが社会的に重要な課題となっている。
認知機能の低下を示す状態としては、加齢関連認知低下(aging-associated cognitive decline:AACD)、軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment:MCI)等が知られている。AACDとは、年齢を重ねることで認知機能が低下してくる老化現象のことであり、認知症には至っていない状態をいう。また、MCIとは、1)本人または家族による物忘れの訴えがある、2)全般的な認知機能は正常である、3)日常生活動作は自立している、4)認知症ではない、5)年齢や教育レベルの影響では説明できない記憶障害がある、といった状態である(非特許文献1)。
AACDあるいはMCIを有する高齢者は、認知機能が正常な高齢者に比べて、認知症へ移行するリスクが高いとされている。一方、このような高齢者であっても、認知機能の低下を防止するための予防活動を適切に行なうことにより認知機能が正常な状態に回復するとの報告もある。そのため、認知症への移行を予防するために、AACDおよびMCIを早期に発見することが求められている。
ここで、近年、MCIが、機能的移動能力を示すタイムドアップアンドゴーテスト(Timed up and go test)に及ぼす影響を検討するため、加速度計を用いた分析が行われている(非特許文献2)。非特許文献2によると、タイムドアップアンドゴーテストの中の動作において、認知機能の低下が、方向転換から歩き始めるまで時間を要するといった特徴を誘起する可能性があるとされている。
鈴木裕、軽度認知障害、日大医学雑誌、2012年、Vol. 71、p.385−389 Mirelman et al. J Am Geriatr Soc, 2014年、62(4)、p.673-678
一般的には、認知症を判断するための方法としては、ミニメンタルステート検査(Mini-Mental State Examination:MMSE)、ファイブコグ(Five Cognitive Functions)検査等が知られている。しかし、これらの検査方法は、医師の立ち会いが必要であり、検査の拘束時間も長いことから気軽に実施できるものではない。そのため、自身が積極的に検査を受けない限り、認知機能の低下を早期に発見することが難しいという問題がある。
本開示は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、ある局面における目的は、被験者が自身の認知機能の状態を簡易に把握することが可能な端末装置、評価システムおよびプログラムを提供することである。
ある実施の形態に従うと、被験者の腰部に取り付けられ、被験者の認知機能を評価するための端末装置が提供される。端末装置は、被験者の腰部に関する動き情報を検出する検出部と、被験者が椅子から立ち上がり、前方に設けられた目標物を回って、椅子に着座するまでの時間を測定するタイムドアップアンドゴーテスト(Timed Up and Go Test:TUG)において、動き情報に基づいて、被験者が目標物を回るために要した転回時間を算出する算出部と、被験者の注意機能を評価するための注意テスト、被験者の記憶機能を評価するための記憶テスト、および被験者の言語機能を評価するための言語テストのうちの少なくとも1つのテストを実行して、当該少なくとも1つのテストの結果を取得する取得部と、転回時間と、少なくとも1つのテストの結果とに基づいて、被験者の認知機能を評価する評価部と、評価部による評価結果に基づく情報を報知する報知部とを備える。
好ましくは、転回時間が第1閾値以上であり注意テストの結果が第1基準レベル未満である場合、転回時間が第1閾値以上であり記憶テストの結果が第2基準レベル未満である場合、または、転回時間が第1閾値以上であり言語テストの結果が第3基準レベル未満である場合、評価部は、被験者の認知機能が通常よりも低下していると評価する。報知部は、被験者の認知機能が通常よりも低下していることを示唆する情報を報知する。
好ましくは、転回時間が第1閾値以上であり、注意テストの結果が第1基準レベル未満であり、記憶テストの結果が第2基準レベル未満であり、言語テストの結果が第3基準レベル未満である場合、評価部は、被験者の認知機能が通常よりも低下していると評価する。報知部は、被験者の認知機能が通常よりも低下していることを示唆する情報を報知する。
好ましくは、転回時間が第1閾値以上、かつ、第1閾値よりも大きい第2閾値未満である場合、評価部は、被験者の認知機能の低下が軽度であると評価する。報知部は、被験者が軽度認知障害の疑いがあることを示唆する情報を報知する。
他の実施の形態に従う評価システムは、被験者の腰部に取り付け可能な端末装置と、端末装置と通信可能に構成されたサーバとを備える。端末装置は、被験者の腰部に関する動き情報を検出する検出部と、被験者が椅子から立ち上がり、前方に設けられた目標物を回って、椅子に着座するまでの時間を測定するタイムドアップアンドゴーテスト(Timed Up and Go Test:TUG)において、動き情報に基づいて、被験者が目標物を回るために要した転回時間を算出する算出部と、被験者の注意機能を評価するための注意テスト、被験者の記憶機能を評価するための記憶テスト、および被験者の言語機能を評価するための言語テストのうちの少なくとも1つのテストを実行して、当該少なくとも1つのテストの結果を取得する取得部と、転回時間と、少なくとも1つのテストの結果とをサーバに送信する送信部とを含む。サーバは、転回時間と、少なくとも1つのテストの結果とに基づいて、被験者の認知機能を評価する評価部と、評価部による評価結果を端末装置に送信する結果送信部とを含む。端末装置は、サーバから受信した評価結果に基づく情報を報知する報知部をさらに含む。
さらに他の実施の形態に従うと、被験者の腰部に取り付けられ、被験者の認知機能を評価するための端末装置のコンピュータに実行させるプログラムが提供される。プログラムは、コンピュータに、被験者の腰部に関する動き情報を検出するステップと、被験者が椅子から立ち上がり、前方に設けられた目標物を回って、椅子に着座するまでの時間を測定するタイムドアップアンドゴーテスト(Timed Up and Go Test:TUG)において、動き情報に基づいて、被験者が目標物を回るために要した転回時間を算出するステップと、被験者の注意機能を評価するための注意テスト、被験者の記憶機能を評価するための記憶テスト、および被験者の言語機能を評価するための言語テストのうちの少なくとも1つのテストを実行して、当該少なくとも1つのテストの結果を取得するステップと、転回時間と、少なくとも1つのテストの結果とに基づいて、被験者の認知機能を評価するステップと、評価するステップにより得られた評価結果に基づく情報を報知するステップとを実行させる。
本開示によると、被験者が自身の認知機能の状態を簡易に把握することが可能となる。
本実施の形態に従う評価システムの構成を示す図である。 本実施の形態に従う端末装置のハードウェア構成を示した図である。 本実施の形態に従うサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。 本実施の形態に従う運動能力テストの流れを説明するための図である。 立ち上がり速度の測定方法を説明するための図である。 はずみ運動の測定方法を説明するための図である。 TUGの測定方法を説明するための図である。 重心バランスの測定方法を説明するための図である。 本実施の形態に従う認知機能の測定の流れを説明するための図である。 注意機能の測定方法を説明するための図である。 記憶機能の測定方法を説明するための図である。 視空間認知機能(時計)の測定方法を説明するための図である。 視空間認知機能(迷路)の測定方法を説明するための図である。 言語機能(手書き)の測定方法を説明するための図である。 言語機能(音声)の測定方法を説明するための図である。 TUGテスト中の各動作の所要時間の結果を示す図である。 図16に示した各動作の所要時間を算出する方法を説明するための図である。 運動能力テスト(TUG以外)の結果を示す図である。 認知機能テストの結果を示す図である。 運動能力テストとTUGテストの各動作との相関係数を示す図である。 認知機能テストとTUGテストの各動作との相関係数を示す図である。 本実施の形態に従う端末装置およびサーバの機能ブロック図である。 本実施の形態に従う端末装置およびサーバの処理手順の一例を示す図である。 本実施の形態に従うサーバの評価処理手順の一例を示す図である。 本実施の形態の変形例に従う端末装置の機能ブロック図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
以下では、端末装置の一例として、スマートフォンを説明する。ただし、端末装置は、スマートフォンに限定されるものではなく、携帯可能であり、後述する機能を有するものであればよい。たとえば、端末装置は、タブレット等の各種の携帯機器であってもよい。
<システムの構成>
図1は、本実施の形態に従う評価システム1の構成を示す図である。図1を参照して、評価システム1は、被験者の認知機能を評価するための評価システムである。具体的には、評価システム1は、端末装置10A,10Bと、サーバ20とを含む。説明の容易化のために、以下では、端末装置10A,10Bの各々に共通の構成や機能を説明する際には、それらを「端末装置10」とも総称する。なお、典型的には、端末装置10の数は、評価システム1のサービスを利用するユーザ数で規定される。
端末装置10は、ネットワーク90を介してサーバ20と通信可能に構成されている。具体的には、端末装置10は、無線LAN(Local Area Network)を利用して、ルータ等の無線基地局(図示しない)に接続し、ネットワーク90を介してサーバ20と通信可能に構成される。なお、端末装置10は、LTE(Long Term Evolution)、CDMA(Code Division Multiple Access)、およびWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)等を利用して、ネットワーク90を介してサーバ20と通信可能に構成されていてもよい。
端末装置10は、各種センサを備えており、ユーザからの指示に従って、体力および運動能力を測定するための体力・運動能力テスト(以下、単に「運動能力テスト」と称する。)、および認知機能を測定するための認知機能テストを実行可能に構成されている。典型的には、端末装置10は、これらのテストの結果をサーバ20に送信し、サーバ20により評価された結果を受信して、当該結果をディスプレイに表示する。
サーバ20は、各端末装置10と通信することにより、各端末装置10から取得した結果をデータベースとして記憶する。サーバ20は、端末装置10から受信したテストの結果を解析し、認知機能に対する評価結果を端末装置10に送信する。
本実施の形態に従う評価システム1の動作概要は、次のようになる。各端末装置10は、ユーザからの指示に従って、運動能力テストおよび認知機能テストを実行する(シーケンスSQ2)。各端末装置10は、識別情報(例えば、端末ID、ユーザID等)と、これらのテストの結果とをサーバ20に送信する(シーケンスSQ4)。サーバ20は、各端末装置10から受信した識別情報およびテスト結果を互いに関連付けて内部メモリ(データベース)に格納する(シーケンスSQ6)。
サーバ20は、予め定められた評価基準と、テスト結果とに基づいて、所定の評価処理を実行する(シーケンスSQ8)。サーバ20は、評価処理により得られた認知機能に対する評価結果を各端末装置10に送信する(シーケンスSQ10)。各端末装置10は、当該評価結果をディスプレイに表示する(シーケンスSQ12)。
<ハードウェア構成>
(端末装置10)
図2は、本実施の形態に従う端末装置10のハードウェア構成を示した図である。図2を参照して、端末装置10は、主たる構成要素として、プロセッサ152と、メモリ154と、タッチパネル156と、ディスプレイ158と、無線通信部160と、通信インターフェイス(I/F)162と、メモリインターフェイス(I/F)164と、マイク166と、スピーカ168と、センサ装置170と、GPSモジュール175とを含む。
プロセッサ152は、典型的には、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Multi Processing Unit)といった演算処理部である。プロセッサ152は、メモリ154に記憶されたプログラムを読み出して実行することで、端末装置10の各部の動作を制御する制御部として機能する。プロセッサ152は、当該プログラムを実行することによって、後述する端末装置10の処理(ステップ)の各々を実現する。
メモリ154は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read-Only Memory)、フラッシュメモリなどによって実現される。メモリ154は、プロセッサ152によって実行されるプログラム、またはプロセッサ152によって用いられるデータなどを記憶する。
タッチパネル156は、端末装置10に対する操作入力を受け付ける。タッチパネル156は、表示部としての機能を有するディスプレイ158上に設けられており、例えば、静電容量方式タイプである。タッチパネル156は、所定時間毎に外部物体によるタッチパネルへのタッチ操作を検知し、タッチ座標をプロセッサ152に入力する。
無線通信部160は、通信アンテナ161を介して無線通信網に接続し無線通信のための信号を送受信する。これにより、端末装置10は、たとえば、LTE(Long Term Evolution)などの移動体通信網を介して他の通信装置との通信が可能となる。
通信インターフェイス(I/F)162は、外部装置との間で各種データをやり取りするものである。なお、通信方式としては、たとえば、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)などによる無線通信であってもよいし、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)(登録商標)ケーブル、USBケーブルなどを利用した有線通信であってもよい。
メモリインターフェイス164は、外部の記憶媒体165からデータを読み出す。プロセッサ152は、メモリ154からデータを読み出して、メモリインターフェイス164を介して当該データを外部の記憶媒体165に格納する。なお、記憶媒体165としては、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)メモリカードなどの不揮発的にプログラムを格納する媒体が挙げられる。
マイク166は、端末装置10に対する音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号をプロセッサ152に与える。スピーカ168は、プロセッサ152から与えられる音声信号を音声に変換して端末装置10の外部へ出力する。
センサ装置170は、端末装置10の動きを検出するための各種センサを含む。具体的には、センサ装置170は、加速度センサ171および角速度センサ173を含む。
加速度センサ171は、端末装置10の動きを、加速度として検出するためのセンサである。加速度センサ171は、端末装置10の重力方向の加速度から端末装置10の傾き(角度)を取得する。典型的には、加速度センサ171は3軸加速度センサであり、検出した3軸の加速度をプロセッサ152へ出力する。角速度センサ173は、角速度を検出するためのセンサであり、端末装置10の回転を検出する。典型的には、角速度センサ173は、3軸角速度センサである。
GPSモジュール175は、GPS信号または基地局からの位置信号(測位信号)を受信して端末装置10の位置情報を取得する。GPSモジュール175は、取得した端末装置10の位置情報をプロセッサ152に入力する。
なお、端末装置10は、ユーザによる押下操作を受け付けるための操作キー、および動作(および静止画)を撮影するためのカメラ等を含んでいてもよい。
(サーバ20)
図3は、本実施の形態に従うサーバ20のハードウェア構成を示すブロック図である。図3を参照して、サーバ20は、主たる構成要素として、各種処理を実行するためのプロセッサ202と、プロセッサ202によって実行されるプログラム、データなどを格納するためのメモリ204と、各端末装置10と各種データを送受信するための通信インターフェイス(I/F)206と、外部の記憶媒体からデータを読み出すメモリインターフェイス(I/F)208とを含む。
<体力・運動能力の測定>
端末装置10のユーザ(被験者)が行なう体力・運動能力の測定について説明する。
図4は、本実施の形態に従う運動能力テストの流れを説明するための図である。図4を参照して、端末装置10は、ディスプレイ158にメニュー画面500を表示する。メニュー画面500は、ボタン552と、ボタン554とを含む。被験者は、運動能力(機能)の測定を行なうため、ボタン552を選択すると、メニュー画面500から項目選択画面502に遷移する。運動能力の測定項目としては、立ち上がり速度、はずみ速度、タイムドアップアンドゴー(TUG)、重心バランスの4つが用意されている。項目選択画面502は、立ち上がり速度、はずみ速度、TUGおよび重心バランスのそれぞれの測定項目の準備画面に遷移するためのボタン556,558,560,562を含む。
(立ち上がり速度)
図4を参照して、被験者がボタン556を選択すると、立ち上がり速度測定の準備画面504に遷移する。被験者が準備画面504の開始ボタン564を選択すると、画面506に遷移する。端末装置10は、画面506を表示中に「用意」という音声を出力した後、「スタート」の音声を出力する。被験者は、「スタート」の音声の合図で立ち上がり速度測定を開始する。端末装置10は、「スタート」の音声を出力後、測定中画面508に遷移して、測定が終了すると立ち上がり速度(ここでは、6.77m/s)を含む結果画面510を表示する。
図5は、立ち上がり速度の測定方法を説明するための図である。図5を参照して、被験者は、端末装置10を収納可能な測定用ベルト15を腰部に装着した状態で、椅子70に座り、両手を胸の前で交差させる。このときの状態を正面から見ると図5の状態(A)のように表わされ、側面から見ると図5の状態(B)のように表わされる。そして、被験者は、端末装置10のスピーカ168から出力される音声ガイドの「用意」⇒「スタート」の合図で(図4の画面506に対応)、できるだけ早く立ち上がる(図5の状態(C)に対応)。端末装置10は、加速度センサ171により検出された加速度データを用いて、このときの立ち上がり速度を測定して、測定結果を表示する(図4の結果画面510に対応)。
(はずみ運動)
図6は、はずみ運動の測定方法を説明するための図である。図6を参照して、被験者は、端末装置10を収納可能な測定用ベルト15を腰部に装着した状態で、肩幅で立ち、両手を腰に当てる。このときの状態を正面から見ると図6の状態(A)のように表わされる。被験者は、項目選択画面502においてボタン558を選択して、はずみ運動測定の準備画面に遷移する。被験者は、「用意」⇒「スタート」の合図で(図4の画面506に対応)、膝の曲げ伸ばしを行なう。膝を曲げた状態を側面から見ると図6の状態(B)のように表わされ、膝を伸ばした状態を側面から見ると図6の状態(C)のように表わされる。例えば、被験者は、このような膝の曲げ伸ばしを10回行なう。端末装置10は、加速度センサ171により検出された加速度データを用いて、屈伸中の上方向への最大加速度の平均値と下方向への最大加速度の平均値との和をはずみ指数として測定して、測定結果を表示する。測定結果として、はずみ指数を示す数値(例えば、36.73)がディスプレイ158に表示される。
(タイムドアップアンドゴー)
図7は、TUGの測定方法を説明するための図である。TUG測定では、被験者が椅子から立ち上がり、前方に設けられた目標物を回って、椅子に着座するまでの時間が測定される。
図7を参照して、TUGテストでは、椅子70と、椅子70の先端から一定距離(例えば、3m)おいて設けた目標物(例えば、コーン)80とが準備される。被験者は、端末装置10を収納した測定用ベルト15を腰部に装着した状態で、椅子70に座る。被験者が項目選択画面502においてボタン560を選択すると、TUG測定の準備画面(図4の準備画面504に対応)に遷移する。被験者は、「用意」⇒「スタート」の合図で(図4の画面506に対応)、椅子70から立ち上がって、3m先に設けられた目標物80に向かって前方に歩行し、目標物80を回って方向転換し、椅子70に向かって歩行し、目標物80の方を向くように方向転換して、椅子70に着座する。なお、椅子70から目標物80までの歩行経路に直線を引き、被験者はこの直線に沿って歩くようにする。
端末装置10は、加速度センサ171により検出された加速度データ、および角速度センサ173により検出された角速度データを用いて、TUGテストの所要時間を測定して、測定結果(例えば、10秒)を表示する。端末装置10は、加速度データを用いて、被験者が動作しているか否か(止まっているか動いているか)を判定する。各動作の所要時間は、被験者が動いている時間に基づいて計測される。なお、詳細は後述するが、本実施の形態では、TUGテスト全体の所要時間だけではなく、TUGテスト中の各動作の所要時間についても取得するように構成されている。
(重心バランス)
図8は、重心バランスの測定方法を説明するための図である。図8を参照して、重心バランス測定中において、被験者は、1)端末装置10が背中側になるように測定用ベルト15を装着し、2)素足で踵とつま先を揃えて壁から2mの位置に立ち、3)手を体側に待直ぐ添えるようにする。被験者が項目選択画面502においてボタン562を選択すると、重心バランス測定の準備画面(図4の準備画面504に対応)に遷移する。被験者は、「用意」の音声で上記の状態を維持し(図4の画面506に対応)、「スタート」の合図で、壁に貼り付けた目標物82(シール等)を見つめて、30秒間静止する。端末装置10は、測定が終了すると、加速度センサ171により検出された加速度データを用いて、腰部の移動距離、移動面積(移動軌跡が収まる最小の矩形)、および姿勢制御の微細さを示す単位面積長(移動距離/移動面積)を測定して、測定結果(例えば、移動距離111.1cm)を表示する。
<認知機能の測定>
次に、端末装置10のユーザ(被験者)が行なう認知機能の測定について説明する。
図9は、本実施の形態に従う認知機能の測定の流れを説明するための図である。図9を参照して、端末装置10は、ディスプレイ158にメニュー画面500を表示する。被験者は、認知機能の測定を行なうため、ボタン554を選択すると、メニュー画面500から項目選択画面602に遷移する。認知機能の測定項目としては、リアクションタイム、注意、記憶、視空間(時計)、視空間(迷路)、言語(手書き)、言語(音声)の7つが用意されている。画面602は、リアクションタイム、注意、記憶、視空間(時計)、視空間(迷路)、言語(手書き)、言語(音声)のそれぞれの測定の準備画面に遷移するためのボタン682,684,686,688,690,692,694を含む。
(リアクションタイム)
図9を参照して、ボタン682を選択すると、リアクションタイムの準備画面604に遷移する。被験者が準備画面604の開始ボタン696を選択すると、画面606に遷移する。端末装置10は、画面606を表示して「用意」という音声を出力した後、「スタート」の音声を出力する。被験者は、「スタート」の音声の合図でリアクションタイム測定を開始する。被験者は、両手で端末装置10横方向に把持した状態から、画面の指示に従って端末装置10を動かす。
具体的には、画面608が表示されると端末装置10を右に回転させ、次に画面610が表示されると元の状態に戻し、さらに画面612が表示されると端末装置10を左に回転させる。端末装置10を画面の指示に従って動かすことができた場合には、回数がカウントされていく。このような操作を30秒間繰り返して得られた回数が画面614に表示される。画面614の例では、被験者は、画面の指示に従って端末装置10を30秒間で24回動かすことができたことを意味する。なお、右回転(画面608)、左回転(画面612)の他に、上方向、下方向、右方向、左方向に傾ける指示も画面に表示される。
(注意機能)
図10は、注意機能の測定方法を説明するための図である。被験者が画面602においてボタン684を選択すると(図9参照)、注意機能測定の準備画面に遷移する。被験者が準備画面の開始ボタンを選択すると、図10の画面620に遷移する。
画面620には、「1」〜「13」までの13個の数字と「あ」〜「し」までの12個の平仮名とがランダムな位置に表示される。被験者は、数字「1」から開始して数字→平仮名→数字→平仮名→・・・という順番で、数字と平仮名を交互に選択していく(画面622に対応)。なお、数字は小さい順、平仮名は五十音順に選択させることとする。したがって、正しい順番は、「1」→「あ」→「2」→「い」→「3」→・・・→「12」→「し」→「13」となる。上記13個の数字と上記12個の平仮名とが画面620に表示されてから、最後の数字「13」が選択されるまでの所要時間(例えば、31秒)が画面624に表示される。この測定は、トレイルメイキングテストのパートB(Trail Making Test Part B)に対応している。
(記憶機能)
図11は、記憶機能の測定方法を説明するための図である。被験者が画面602においてボタン686を選択すると(図9参照)、記憶機能測定の準備画面に遷移する。被験者が準備画面の開始ボタンを選択すると、図11の画面632に遷移する。記憶機能測定では、被験者は、一定時間点灯する数字を記憶し、点灯終了後に表示されていた数字を入力する。点灯桁数は1桁からスタートし、正解すると点灯桁数が増えていく。端末装置10は、被験者が最終的に記憶できた桁数を測定する。
具体的には、画面632には、第1問目を示す画面が表示され、「次へ」ボタンを選択すると、画面634に遷移する。画面634では、1桁(1問目であるため)の数字「6」が2秒間表示される。数字の点灯が終了すると画面636に遷移し、被験者は記憶した数字(この場合は、「6」)を入力し、完了ボタンを選択する。1問目で正解した場合には、2問目に移行して画面634において2桁の数字が表示される。このような作業を繰り返して、最終的に記憶できた桁数が画面638のように表示される。この例では、被験者は4桁まで記憶できたことを意味する。
(視空間認知機能:時計)
図12は、視空間認知機能(時計)の測定方法を説明するための図である。被験者が画面602においてボタン688を選択すると(図9参照)、視空間認知機能(時計)測定の準備画面に遷移する。被験者が準備画面の開始ボタンを選択すると、図12の画面640に遷移する。この測定では、被験者に、数字を適切に並べさせた後、指定時刻になるように時計の針を描かせる。
具体的には、画面640には、円、およびランダムに配置された数字「1」〜「15」が表示される。被験者は、表示された円内に数字をドラッグして配置していく(画面642に対応)。被験者は、数字を全て配置し終わると、確認ボタン643を選択する。確認ボタン643が選択されると画面644に遷移して、指定時刻(この場合、11時10分)になるように針を被験者に描かせる。被験者は、針の描画を終了すると完了ボタン645を選択する。そして、画面646にて測定結果(この場合、7点)が表示される。なお、この点数は、数字の配置が正しいか、指定時刻に針が適切に描かれているか(向き、長さ等)を考慮した点数である。
(視空間認知機能:迷路)
図13は、視空間認知機能(迷路)の測定方法を説明するための図である。被験者が画面602においてボタン690を選択すると(図9参照)、視空間認知機能(迷路)測定の準備画面に遷移する。被験者が準備画面の開始ボタンを選択すると、図13の画面650に遷移する。この測定では、被験者に、端末装置10を左右前後に傾けて画面表示されたボールをゴールまで運んでもらい、その作業の所要時間を測定する。
具体的には、画面650には、迷路のスタート地点にボール(図13の黒い円に対応)が配置され、ゴール地点が白い円で表示される。被験者は、端末装置10を左右前後に傾けてゴール地点までボールを運ぶと(画面652に対応)、測定結果としてボールの運搬の所要時間(ここでは、72秒)が画面654に表示される。
(言語機能:手書き)
図14は、言語機能(手書き)の測定方法を説明するための図である。被験者が画面602においてボタン692を選択すると(図9参照)、言語機能(手書き)測定の準備画面に遷移する。被験者が準備画面の開始ボタンを選択すると、図14の画面662に遷移する。この測定では、被験者に、一定時間内に思い浮かぶ動物名を手書き入力してもらい、手書き入力できた動物名の個数を測定する。
具体的には、画面662は、文字の入力領域6601と、入力した文字が表示される表示領域6603と、動物名の登録ボタン6605とを含む。ここでは、被験者は、動物名「ねこ」を入力しようとしている。画面664は、入力領域6601に「ね」を手書きした後(表示領域6603に「ね」が表示されているため)、さらに「こ」を手書きしている場面を示している。そして、被験者が登録ボタン6605を選択すると、動物名「ねこ」が登録される。端末装置10は、測定開始から2分間が経過すると、登録できた動物名の個数(ここでは、5個)を測定結果として画面666のように表示する。なお、端末装置10は、多数の動物名を予めメモリ154に記憶しておく。端末装置10は、メモリ154に記憶された動物名の中に手書き入力された動物名が存在する場合に、当該動物名の登録を許可する。
(言語機能:音声)
図15は、言語機能(音声)の測定方法を説明するための図である。被験者が画面602においてボタン694を選択すると(図9参照)、言語機能(音声)測定の準備画面604に遷移する。被験者が準備画面の開始ボタンを選択すると、図15の画面672に遷移する。この測定では、被験者に、一定時間内に思い浮かぶ動物名を音声入力してもらい、入力できた動物名の個数を測定する。
具体的には、画面672は、音声認識した文字の入力領域6701と、登録された動物名が表示される表示領域6703とを含む。画面672において、被験者が動物名「イヌ」を端末装置10(マイク166)に対して発声すると、端末装置10は音声認識した文字を入力領域6701に表示する。端末装置10は、メモリ154に記憶された動物名の中に音声入力された動物名が存在する場合に、表示領域6703に当該動物名「イヌ」を表示する。画面674では、動物名「シカ」が音声入力される場面を示している。端末装置10は、測定開始から1分間が経過すると、登録できた動物名の個数(ここでは、10個)を測定結果として画面676に表示する。
<測定結果および分析結果>
本願発明者は、上述したTUGテスト中に行われる各動作と、認知機能および体力・運動能力との関連性について検討を行なった。
被験者としては、介護保険制度における要支援1から要介護3までの要介護認定を受けている高齢者34名を対象とした。なお、34名の被験者のうち、15名が男性で年齢が76.4±10歳であり、19名が女性で年齢が82.8±4.6歳であった。なお、要介護度は、心身の状況を7段階で区分したもので、心身が健全な順に、要支援1、要支援2、要介護1、要介護2、要介護3、要介護4、要介護5と設定される。例えば、介護度が高い人は、立ち上がりや歩行が自力ではできない場合がある。
また、34名の被験者は、ファイブコグテストの結果に基づいて、健常(Normal)であるN群と、軽度認知障害の一つの概念である加齢関連認知低下(AACD)が確認されるA群と、認知症(Dementia)が疑われるD群とに群分けされた。具体的には、N群、A群、D群に属する高齢者は、それぞれ13名、11名、10名であった。各被験者について、上述した各運動能力テスト、各認知機能テストを実施した。
図16は、TUGテスト中の各動作の所要時間の結果を示す図である。図17は、図16に示した各動作の所要時間を算出する方法を説明するための図である。
図16には、TUGテスト中における「立ち上がり」、「行き直進」、「転回」、「帰り直進」、「着席前転回」、「着席」の各動作の所要時間が示されている。図16中の各統計量(所要時間)は、平均±標準偏差で示されている。また、有意水準は5%未満としている。
立ち上がり動作時間は、椅子70から立ち上がるときの所要時間を示す。行き直進時間は、立ち上がり後、前方に直進して目標物80に到達するまでの時間を示す。転回時間は、目標物80に到達後、目標物80を回って方向転換するための所要時間を示す。帰り直進時間は、転回後、直進して椅子70に到達するまでの時間を示す。着席前転回時間は、椅子70に到達後、椅子70に着席する前に回って方向転換するための所要時間を示す。着席時間は、着席前転回後、椅子70に着席するまでの時間を示す。
図17を参照して、各動作時間の具体的な算出方式について説明する。図17中のグラフ800は、TUGテスト中において、角速度センサ173により検出された角速度データの時間変化を示している。グラフ810は、角速度データに基づいて算出される角度データの時間変化を示している。グラフ820は、TUGテスト中の各動作を区分するために描かれる、角度データをソフトウェア処理することにより得られる階段状の直線である。具体的には、端末装置10は、グラフ820において、時刻t=0〜t1までの時間を「立ち上がり」時間、時刻t1〜t2までの時間を「行き直進」時間、時刻t2〜t3までの時間を「転回」時間、時刻t3〜t4までの時間を「帰り直進」時間、時刻t4〜t5までの時間を「着席前転回」時間、時刻t5〜t6までの時間を「着席」時間、時刻t=0〜t6までの時間をTUG動作時間(TUG動作全体の所要時間)として算出する。
再び、図16を参照して、TUG動作項目のうち「転回」動作に着目すると、N群、A群、D群の順に転回時間が長くなっている。そのため、認知機能が低い人ほど「転回」動作により多くの時間を要すると考えられ、3群(N群、A群、D群)間に差異が認められた。一方、他の動作項目については、3群間に差異は認められなかった。なお、3群間の差異については,一元配置分散分析を用いて検討を行ない、有意な差異が認められた場合にはScheffe法によって多重比較を行なっている。これは、以下の3群間の差異に関する分析についても同様である。
図18は、運動能力テスト(TUG以外)の結果を示す図である。図18を参照すると、立ち上がり速度、はずみ運動、重心バランスのいずれについても、3群間に有意な差異は認められなかった。
図19は、認知機能テストの結果を示す図である。図19を参照して、注意機能テストに着目すると、N群、A群、D群の順に時間が長くなっているため、3群間(N群、A群、D群)に差異が認められる。また、記憶機能テストに着目すると、N群、A群、D群の順に記憶できた桁数が少なくなっているため、3群間(N群、A群、D群)に差異が認められる。さらに、言語機能テスト(音声)に着目すると、N群、A群、D群の順に個数が少なくなっているため、3群間(N群、A群、D群)に有意な差異が認められる。このことから、認知機能では、注意機能テスト、記憶機能テストおよび言語機能テスト(音声)において差異があることが認められた。
次に、本願発明者は、上記のように得られた測定結果に基づいて、各測定項目間の関連性を明らかにするため、ピアソンの積率相関係数を算出した。
図20は、運動能力テストとTUGテストの各動作との相関係数を示す図である。図20を参照して、TUGテストの動作のうち「帰り直進」動作以外の各動作と、立ち上がり速度との間に有意な相関が認められた。
図21は、認知機能テストとTUGテストの各動作との相関係数を示す図である。図21を参照して、TUGテストの動作のうち「転回」動作について、記憶機能、言語機能(手書き)、および言語機能(音声)について有意な相関が認められた。また、TUGテストの動作のうち「着席前転回」動作について、記憶機能および言語機能(音声)について有意な相関が認められた。
<機能構成>
図22は、本実施の形態に従う端末装置10およびサーバ20の機能ブロック図である。図22を参照して、端末装置10は、動き情報検出部302と、運動能力測定部304と、認知機能測定部306と、情報通信部308と、報知部310とを含む。これらの各機能は、例えば、端末装置10のプロセッサ152がメモリ154に格納されたプログラムを実行することによって実現される。なお、これらの機能の一部または全部はハードウェアで実現されるように構成されていてもよい。
また、サーバ20は、情報通信部402と、評価部408とを含む。これらの各機能は、例えば、サーバ20のプロセッサ202がメモリ204に格納されたプログラムを実行することによって実現される。なお、これらの機能の一部または全部はハードウェアで実現されるように構成されていてもよい。また、サーバ20は、メモリ204により実現される測定情報格納部404と、評価基準情報格納部406とをさらに含む。
図22を参照して、端末装置10の動き情報検出部302は、センサ装置170を介して被験者の動き情報を取得する。具体的には、動き情報は、互いに直交する3軸まわりの角速度データと、互いに直交する3軸方向の加速度データとを含む。
運動能力測定部304は、タッチパネル156を介して、被験者から各種の運動能力テスト(立ち上がり速度、はずみ指数、TUG、および重心バランステスト)の開始指示を受け付けると、指示を受け付けた運動能力テストを開始する(図4参照)。運動能力測定部304は、動き情報検出部302により検出された被験者の腰部に関する動き情報に基づいて各テストの測定結果を算出し、当該算出した各テストの測定結果を情報通信部308に出力する。なお、運動能力測定部304は、TUGテストにおいては、測定結果として、立ち上がり、行き直進、転回、帰り直進、着席前転回、着席の各動作の所要時間を算出する。
認知機能測定部306は、タッチパネル156を介して、被験者から各種の認知機能テスト(リアクションタイム、注意、記憶、視空間(時計)、視空間(迷路)、言語(手書き)、言語(音声))の開始指示を受け付けると、指示を受け付けた認知機能テストを開始する(図9参照)。認知機能測定部306は、各テストの測定結果を情報通信部308に出力する。
情報通信部308は、運動能力テストの測定結果と、認知機能テストの測定結果と、ユーザ識別情報(端末装置10のユーザID等)とを含む測定情報Dをサーバ20に送信する。なお、測定情報Dは、ユーザに関連する情報として、ユーザの年齢、性別、要介護度等の情報をさらに含んでいてもよい。
サーバ20の情報通信部402は、測定情報Dを端末装置10(情報通信部308)から受信する。情報通信部402は、測定情報Dを測定情報格納部404に格納する。具体的には、情報通信部402は、運動能力テストの測定結果と、認知機能テストの測定結果と、ユーザ識別情報とを関連付けて測定情報格納部404に格納する。
評価基準情報格納部406は、運動能力テストの測定結果と、認知機能テストの測定結果とに基づいて、評価部408が被験者の認知機能を評価する際の評価基準情報を格納する。評価基準情報は、上述した<測定結果および分析結果>から得られた知見に基づいて予め定められている。なお、測定情報格納部404には、各端末装置10から多数の被験者の測定情報Dが蓄積される。そのため、評価基準情報は、当該蓄積された測定情報Dに基づいて、適宜更新されてもよい。
評価部408は、運動能力テストの測定結果と、認知機能テストの測定結果と、評価基準情報とに基づいて、被験者の認知機能を評価する。具体的には、評価部408は、TUG動作における転回時間と、被験者の注意機能を評価するための注意テスト、被験者の記憶機能を評価するための記憶テスト、および被験者の言語機能を評価するための言語テストのうちの少なくとも1つのテストの結果とに基づいて、被験者の認知機能を評価する。これは、転回時間について、3群(N群、A群、D群)間に差異が認められたという知見と、注意機能、記憶機能および言語機能(音声)について、3群間(N群、A群、D群)に差異が認められたという知見とに基づく評価方式である。
ある方式によると、評価部408は、転回時間が閾値Th1以上であり、注意テストの結果が基準レベルL1未満である場合、被験者の認知機能が通常(健常者の認知機能)よりも低下していると評価する。または、評価部408は、転回時間が閾値Th1以上であり、記憶テストの結果が基準レベルL2未満である場合、被験者の認知機能が通常よりも低下していると評価する。または、評価部408は、転回時間が閾値Th1以上であり、言語テストの結果が基準レベルL3未満である場合、被験者の認知機能が通常よりも低下していると評価する。例えば、閾値Th1はA群の転回時間の平均値(1.84)に設定される。
本実施の形態では、基準レベルの「レベル」は、認知機能の程度を表わす指標である。具体的には、各テストについて、当該テストの結果が基準レベル以上である場合には認知機能の低下が疑われず、当該テストの結果が基準レベル未満である場合には認知機能の低下が疑われるものとする。
ここで、図10で説明した注意テストの場合には所要時間が長いほど認知機能の低下が疑われる。そのため、注意テストの結果が基準レベルL1未満とは、例えば、当該結果を示す値(所要時間)がA群の注意テストの平均値(184.8)以上であることを意味する。図11で説明した記憶テストの場合には記憶できた桁数が少ないほど認知機能の低下が疑われる。そのため、記憶テストの結果が基準レベルL2未満とは、例えば、当該結果を示す値(桁数)がA群の記憶テストの平均値(4.5)未満であることを意味する。図15で説明した言語テストの場合には入力できた動物名の個数が少ないほど認知機能の低下が疑われる。そのため、言語テストの結果が基準レベルL3未満とは、例えば、当該結果を示す値(個数)がA群の言語テストの平均値(6.1)未満であることを意味する。ただし、閾値Th1、基準レベルL1〜L3の設定方式は、これに限られず他の設定方式を採用してもよい。
他の方式によると、評価部408は、転回時間が閾値Th1以上であり、注意テストの結果が基準レベルL1未満であり、記憶テストの結果が基準レベルL2未満であり、言語テストの結果が基準レベルL3未満である場合に、被験者の認知機能が通常よりも低下していると評価する。他の方式では、被験者の認知機能は、上記方式よりも緩め(認知機能が低下していないと判断する方向)に評価されることになる。
さらに、評価部408は、上記のように被験者の認知機能が通常よりも低下していると評価する場合に、さらに、転回時間が閾値Th1以上、かつ、閾値Th1よりも大きい閾値Th2未満であるとの条件が成立する場合には、被験者の認知機能の低下が軽度であると評価してもよい。換言すると、評価部408は、被験者が軽度認知障害の疑いがあると評価してもよい。これは、N群、A群、D群の順に転回時間が長くなっているとの知見に基づく評価方式である。例えば、閾値Th1はA群の転回時間の平均値に設定され、閾値Th2はD群の転回時間の平均値に設定される。ただし、閾値Th1および閾値Th2の設定方式は、これに限られず他の設定方式を採用してもよい。
評価部408は、上述したような評価結果を情報通信部402に出力する。情報通信部402は、評価結果を端末装置10に送信する。
端末装置10の情報通信部308は、評価結果をサーバ20(情報通信部402)から受信する。情報通信部308は、受信した評価結果を報知部310に出力する。
報知部310は、評価結果に基づく情報を報知する。具体的には、報知部310は、被験者の認知機能が通常よりも低下しているとの評価結果を取得した場合には、当該認知機能の低下を示唆する情報を報知する。例えば、報知部310は、認知機能が通常よりも低下している可能性を百分率で表したり、「認知機能が通常よりも低下している疑いがある」等の文言を用いて被験者に報知する。なお、評価部408による評価結果が認知機能の状態を示唆するものである場合には、報知部310は、当該評価結果をそのまま報知してもよい。報知部310は、典型的には、ディスプレイ158に評価結果に基づく情報を表示することにより報知を行なう。ただし、報知部310は、スピーカ168を介して当該情報を出力することにより報知を行なってもよい。
<処理手順>
図23は、本実施の形態に従う端末装置10およびサーバ20の処理手順の一例を示す図である。典型的には、図23に示す端末装置10の各ステップはプロセッサ152により実行され、サーバ20の各ステップはプロセッサ202により実行される。
図23を参照して、端末装置10は、ユーザからの指示に従って、TUGテストを実行して(ステップS10)、TUGテスト中の各動作の所要時間を取得する(ステップS12)。端末装置10は、ユーザからの指示に従って、認知機能テストのうち注意テスト、記憶テストおよび言語テストを実行して(ステップS14)、測定結果を取得する(ステップS16)。端末装置10は、TUGテスト中の各動作の所要時間と、認知機能テストの測定結果とを含む測定情報Dをサーバ20に送信する(ステップS18)。
サーバ20は、測定情報Dを受信して(ステップS20)、測定情報に基づいて評価処理を実行する(ステップS22)。
図24は、本実施の形態に従うサーバ20の評価処理手順の一例を示す図である。図24を参照して、サーバ20は、転回時間が閾値Th1以上か否かを判断する(ステップS202)。転回時間が閾値Th1未満である場合には(ステップS202においてNO)、サーバ20は、後述するステップS218の処理を実行する。転回時間が閾値Th1以上である場合には(ステップS202においてYES)、サーバ20は、注意テスト、記憶テストおよび言語テストのすべての結果が、対応する基準レベル未満であるか否かを判断する(ステップS204)。
各テストのすべての結果が、対応する各基準レベル未満である場合(ステップS204においてYES)、サーバ20は、被験者の認知機能の低下リスクが「極めて大」である(認知機能が低下している可能性が非常に高い)と評価する(ステップS206)。そうではない場合には(ステップS204においてNO)、サーバ20は、注意テスト、記憶テストおよび言語テストの結果のうちの2つが、対応する基準レベル未満であるか否かを判断する(ステップS208)。
各テストのうちの2つの結果が、対応する各基準レベル未満である場合には(ステップS208においてYES)、サーバ20は、被験者の認知機能の低下リスクが「大」である(認知機能が低下している可能性が高い)と評価する(ステップS210)。そうではない場合には(ステップS208においてNO)、サーバ20は、注意テスト、記憶テストおよび言語テストの結果のうちの1つが、対応する基準レベル未満であるか否かを判断する(ステップS212)。
各テストのうちの1つの結果が、対応する各基準レベル未満である場合には(ステップS212においてYES)、サーバ20は、被験者の認知機能の低下リスクが「中」である(認知機能が低下している可能性がやや高い)と評価する(ステップS214)。そうではない(すなわち、転回時間が閾値以上であって、かつ各テストのすべての結果が対応する各基準レベル以上である)場合には(ステップS212においてNO)、サーバ20は、被験者の認知機能の低下リスクが「小」である(認知機能が低下している可能性が低い)と評価する。
ステップS202に戻って、転回時間が閾値Th1未満である場合には(ステップS202においてNO)、サーバ20は、注意テスト、記憶テストおよび言語テストのすべての結果が、対応する基準レベル未満であるか否かを判断する(ステップS218)。
各テストのすべての結果が、対応する各基準レベル未満である場合(ステップS218においてYES)、サーバ20は、被験者の認知機能の低下リスクが「大」であると評価する(ステップS210)。そうではない場合には(ステップS218においてNO)、サーバ20は、注意テスト、記憶テストおよび言語テストの結果のうちの2つが、対応する基準レベル未満であるか否かを判断する(ステップS220)。
各テストのうちの2つの結果が、対応する各基準レベル未満である場合には(ステップS220においてYES)、サーバ20は、被験者の認知機能の低下リスクが「中」であると評価する(ステップS214)。そうではない場合には(ステップS220においてNO)、サーバ20は、注意テスト、記憶テストおよび言語テストの結果のうちの1つが、対応する基準レベル未満であるか否かを判断する(ステップS222)。
各テストのうちの1つの結果が、対応する各基準レベル未満である場合には(ステップS222においてYES)、サーバ20は、被験者の認知機能の低下リスクが「小」であると評価する(ステップS216)。そうではない(すなわち、転回時間が閾値未満であって、かつ各テストのすべての結果が対応する各基準レベル以上である)場合には(ステップS222においてNO)、サーバ20は、被験者の認知機能は正常であると評価する(ステップS224)。
再び、図23を参照して、サーバ20は、評価処理により得られた評価結果を端末装置10に送信する(ステップS24)。端末装置10は、評価結果を受信し(ステップS26)、受信した評価結果に基づく情報を報知する(ステップS28)。
<利点>
本実施の形態によると、サーバ20による評価結果を端末装置10が報知することにより、被験者は、自身の認知機能の状態を容易に把握することができる。また、各端末装置10からの測定結果をサーバ20が蓄積することにより、当該蓄積結果に基づいて認知機能の評価を行なうことができるため、評価精度の向上に寄与する。
<変形例>
上述した実施の形態では、サーバ20が端末装置10から取得した測定情報に基づいて、被験者の評価を行なう構成について説明した。変形例では、端末装置10単体で、測定情報の取得、測定情報に基づく被験者の評価、および評価結果の報知を行なう構成について説明する。
図25は、本実施の形態の変形例に従う端末装置10の機能ブロック図である。図25を参照して、端末装置10は、動き情報検出部302と、運動能力測定部304と、認知機能測定部306と、報知部310と、評価基準情報格納部312と、評価部314とを含む。具体的には、変形例に従う端末装置10の機能構成は、図22中の端末装置10の機能構成と比較して、評価基準情報格納部312および評価部314が追加され、情報通信部308が除外された点で異なる。
評価基準情報格納部312は、図22中のサーバ20の評価基準情報格納部406と実質的に同一である。また、評価部314は、図22中のサーバ20の評価部408と実質的に同一である。評価部314は、運動能力測定部304の測定結果と、認知機能測定部306の測定結果と、評価基準情報とに基づいて、被験者の認知機能の評価を行なう。報知部310は、評価部314による評価結果に基づく情報を報知する。なお、端末装置10は、予め提供された評価基準情報を評価基準情報格納部312に格納するように構成されていてもよいし、定期的にサーバ20から評価基準情報を取得して、評価基準情報格納部312に格納するように構成されていてもよい。
なお、変形例に従う端末装置10の処理手順は、次のようになる。変形例に従う端末装置10は、図23中のステップS10〜ステップS16の処理を実行した後、ステップS12で取得した転回時間と、ステップS16で取得した注意テスト、記憶テストおよび言語テストの測定結果とに基づいて、サーバ20のステップS22に相当する評価処理を実行する。そして、端末装置10は、ステップS28の処理を実行して、評価結果に基づく情報を報知する。
変形例によると、サーバ20に接続しなくても端末装置10単体で評価することができるため、被験者は、通信状態等を考慮することなく、自身の認知機能の状態を容易に把握することができる。
[その他の実施の形態]
(1)上述した実施の形態において、TUGテストの動作のうち「帰り直進」動作以外の各動作と、立ち上がり速度との間に有意な相関が認められたとの知見に基づいて、転回時間の閾値を変更する構成を採用してもよい。
具体的には、図20を参照して、立ち上がり速度と転回時間とは負の相関があることから、立ち上がり速度が遅いほど(速いほど)、転回時間が長くなる(短くなる)ことがわかる。また、立ち上がり速度は、被験者の脚の筋力を反映していると考えられる。そのため、立ち上がり速度が速い被験者ほど脚の筋力が強く、立ち上がり速度が遅い被験者ほど脚の筋力が弱いと推定される。つまり、被験者の認知機能に関わらず、脚の筋力が強い被験者ほど転回時間が短くなり、脚の筋力が弱い被験者ほど転回時間が長くなるものと推定される。
したがって、立ち上がり速度が通常よりも遅い被験者(つまり、脚の筋力が弱い被験者)については、転回時間の閾値を通常よりも大きくする(認知機能が低下していないと判断する方向)ことにより、脚の筋力を考慮して転回時間に関する判定が可能となるため、より精度よく被験者の認知機能を判定できると考えられる。一例として、被験者の立ち上がり速度Sが基準速度Scよりも遅い場合には、転回時間の閾値は予め定められた標準値よりも大きく設定される。
また、他の例として、端末装置10は、被験者の立ち上がり速度Sが標準範囲に収まっている(例えば、下限速度Sd≦S≦上限速度Su)場合には、転回時間の閾値は標準値に設定され、立ち上がり速度Sが下限速度Sd未満である場合には、転回時間の閾値は標準値よりも大きく設定される。また、立ち上がり速度Sが上限速度Suよりも大きい場合には、転回時間の閾値は標準値よりも小さく設定されてもよい。
この場合、端末装置10およびサーバ20の処理の流れは次のようになる。端末装置10は、立ち上がり速度を測定し、図23中のステップS18において、立ち上がり速度の測定結果をさらに含む測定情報Dをサーバ20に送信する。サーバ20は、その測定情報Dに基づいて評価処理を実行する。より詳細には、サーバ20は、立ち上がり速度の測定結果に基づいて、転回時間の閾値を上述した方式に従って設定してから、図24のステップS202の処理を実行する。以下の処理の流れは図24(および図23)で説明した処理の流れと同様である。なお、端末装置10が評価処理を実行する場合にも上記と同様に実行すればよい。
(2)コンピュータを機能させて、上述の実施の形態で説明したような制御を実行させるプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、ROM、RAMおよびメモリカードなどの一時的でないコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
プログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本実施の形態にかかるプログラムに含まれ得る。
また、本実施の形態にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本実施の形態にかかるプログラムに含まれ得る。
(3)また、上述の実施の形態として例示した構成は、本発明の構成の一例であり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能である。
また、上述した実施の形態において、変形例で説明した処理や構成を適宜採用して実施する場合であってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 評価システム、10 端末装置、15 測定用ベルト、20 サーバ、70 椅子、80,82 目標物、90 ネットワーク、152,202 プロセッサ、154,204 メモリ、156 タッチパネル、158 ディスプレイ、160 無線通信部、161 通信アンテナ、164 メモリインターフェイス、165 記憶媒体、166 マイク、168 スピーカ、170 センサ装置、171 加速度センサ、173 角速度センサ、175 モジュール、302 動き情報検出部、304 運動能力測定部、306 認知機能測定部、308,402 情報通信部、310 報知部、312,406 評価基準情報格納部、314,408 評価部、404 測定情報格納部。

Claims (6)

  1. 被験者の腰部に取り付けられ、前記被験者の認知機能を評価するための端末装置であって、
    前記被験者の腰部に関する動き情報を検出する検出部と、
    前記被験者が椅子から立ち上がり、前方に設けられた目標物を回って、前記椅子に着座するまでの時間を測定するタイムドアップアンドゴーテスト(Timed Up and Go Test:TUG)において、前記動き情報に基づいて、前記被験者が前記目標物を回るために要した転回時間を算出する算出部と、
    前記被験者の注意機能を評価するための注意テスト、前記被験者の記憶機能を評価するための記憶テスト、および前記被験者の言語機能を評価するための言語テストのうちの少なくとも1つのテストを実行して、当該少なくとも1つのテストの結果を取得する取得部と、
    前記転回時間と、前記少なくとも1つのテストの結果とに基づいて、前記被験者の認知機能を評価する評価部と、
    前記評価部による評価結果に基づく情報を報知する報知部とを備える、端末装置。
  2. 前記転回時間が第1閾値以上であり前記注意テストの結果が第1基準レベル未満である場合、前記転回時間が第1閾値以上であり前記記憶テストの結果が第2基準レベル未満である場合、または、前記転回時間が第1閾値以上であり前記言語テストの結果が第3基準レベル未満である場合、前記評価部は、前記被験者の認知機能が通常よりも低下していると評価し、
    前記報知部は、前記被験者の認知機能が通常よりも低下していることを示唆する情報を報知する、請求項1に記載の端末装置。
  3. 前記転回時間が第1閾値以上であり、前記注意テストの結果が第1基準レベル未満であり、前記記憶テストの結果が第2基準レベル未満であり、前記言語テストの結果が第3基準レベル未満である場合、前記評価部は、前記被験者の認知機能が通常よりも低下していると評価し、
    前記報知部は、前記被験者の認知機能が通常よりも低下していることを示唆する情報を報知する、請求項1に記載の端末装置。
  4. 前記転回時間が第1閾値以上、かつ、前記第1閾値よりも大きい第2閾値未満である場合、前記評価部は、前記被験者の認知機能の低下が軽度であると評価し、
    前記報知部は、前記被験者が軽度認知障害の疑いがあることを示唆する情報を報知する、請求項2または3に記載の端末装置。
  5. 被験者の腰部に取り付け可能な端末装置と、
    前記端末装置と通信可能に構成されたサーバとを備え、
    前記端末装置は、
    前記被験者の腰部に関する動き情報を検出する検出部と、
    前記被験者が椅子から立ち上がり、前方に設けられた目標物を回って、前記椅子に着座するまでの時間を測定するタイムドアップアンドゴーテスト(Timed Up and Go Test:TUG)において、前記動き情報に基づいて、前記被験者が前記目標物を回るために要した転回時間を算出する算出部と、
    前記被験者の注意機能を評価するための注意テスト、前記被験者の記憶機能を評価するための記憶テスト、および前記被験者の言語機能を評価するための言語テストのうちの少なくとも1つのテストを実行して、当該少なくとも1つのテストの結果を取得する取得部と、
    前記転回時間と、前記少なくとも1つのテストの結果とを前記サーバに送信する送信部とを含み、
    前記サーバは、
    前記転回時間と、前記少なくとも1つのテストの結果とに基づいて、前記被験者の認知機能を評価する評価部と、
    前記評価部による評価結果を前記端末装置に送信する結果送信部とを含み、
    前記端末装置は、
    前記サーバから受信した前記評価結果に基づく情報を報知する報知部をさらに含む、評価システム。
  6. 被験者の腰部に取り付けられ、前記被験者の認知機能を評価するための端末装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記プログラムは、前記コンピュータに、
    前記被験者の腰部に関する動き情報を検出するステップと、
    前記被験者が椅子から立ち上がり、前方に設けられた目標物を回って、前記椅子に着座するまでの時間を測定するタイムドアップアンドゴーテスト(Timed Up and Go Test:TUG)において、前記動き情報に基づいて、前記被験者が前記目標物を回るために要した転回時間を算出するステップと、
    前記被験者の注意機能を評価するための注意テスト、前記被験者の記憶機能を評価するための記憶テスト、および前記被験者の言語機能を評価するための言語テストのうちの少なくとも1つのテストを実行して、当該少なくとも1つのテストの結果を取得するステップと、
    前記転回時間と、前記少なくとも1つのテストの結果とに基づいて、前記被験者の認知機能を評価するステップと、
    前記評価するステップにより得られた評価結果に基づく情報を報知するステップとを実行させる、プログラム。
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