JP2018029231A - 画像読取装置、及びこれを有する画像形成装置、画像形成システム、読取方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】原稿を読み取る際のゴミ等の検知精度の向上を図ることができる画像読取装置を提供する。【解決手段】画像読取装置(100)は、原稿(103)を搬送するADF(102)、読取位置において、ADFにより搬送されている原稿を読み取るリーダーユニット(101)、読取位置を照明する光源(119、120)、読取位置に対向して配置されている白色ガイド板(114)を有する。また、白色ガイド板の読取結果から初期輝度値(基準値)を決定する画像処理部(130)、読取結果から原稿が読取位置を通過する前に原稿の先端によって生じた影を検知する影検知部(304)を有する。また、影検知部により検知された影領域におけるスジ画素候補を検知する影ゴミ検知部(360)、影ゴミ検知部の検知結果からスジ画素位置を特定してスジ補正を行うスジ補正部(306)を有する。【選択図】図4
Description
本発明は、原稿を読み取る際のゴミ等の検知精度を高める技術に関する。
自動原稿搬送機構(ADF:Auto Document Feeder)を有する画像読取装置が知られている。ADFを有する画像読取装置は、原稿トレイに載置された原稿を1枚ずつ搬送させながら、読取位置でその原稿の画像を読み取る。このように構成された画像読取装置では、画像を読み取る読取位置が変わらない。そのため、原稿搬送によって運ばれた紙紛やちり、あるいは埃などのゴミが読取位置に存在した場合、原稿を読み取った読取画像上にスジ(例えば、黒線)などが発生する。以下、本明細書においては、例えば読取ガラス表面の読取位置上などに付着したゴミ等によって生じる画素をスジ画素と称す。
このような問題に対し、特許文献1に開示された画像読取装置では、原稿端部の影を検知することにより、スジ画素の位置(スジ画素位置)を決定する際の原稿の読み取り領域を適切に設定可能にする。これにより、高精度にスジ画素位置を取得することができる、というものである。
しかしながら、特許文献1に開示されている装置では、読取位置に対応して配置されている白ガイド板(基準白板)や原稿先端領域においてスジ画素を検知するものである。例えば、読取ガラス面や原稿表面などに付着したゴミ等の色が白色の場合もある。そのため、基準白板や白紙原稿とほぼ同レベルの白色度を有したゴミ等が読取位置上に存在する場合、スジ画素として検知することが困難である、という課題が残る。
本発明は、原稿を読み取る際のゴミ等の検知精度の向上を図ることができる画像読取装置を提供することを、主たる目的とする。
本発明の画像読取装置は、原稿を搬送する搬送手段と、読取位置において、前記搬送手段により搬送されている原稿を読み取る読取手段と、前記読取位置を照明する照明手段と、前記読取位置に対向して配置されている白色部材と、前記読取手段が前記白色部材を読み取った読取結果から所定の基準値を決定する決定手段と、前記読取手段による読取結果から前記原稿が前記読取位置を通過する前に該原稿の先端によって生じた影を検知する第1の検知手段と、前記第1の検知手段により検知された影領域におけるスジ画素候補を検知する第2の検知手段と、前記第2の検知手段の検知結果に基づいてスジ画素位置を特定してスジ補正を行う補正手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、白色のゴミ等などによるスジ画素を高い精度で検知することができる読取装置を提供することができる。
以下、本発明を画像読取装置に適用した場合を例に挙げて説明を進める。なお、本実施形態では自動原稿搬送機構(ADF:Auto Document Feeder )を搭載した読取装置を例に挙げて説明する。なお、本発明を読取装置が有する機能を備えた画像形成装置として適用することもできる。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係る画像形成システムの構成の一例を示す概略縦断面図である。
画像形成システム152は、画像読取装置100、及び、画像形成装置151を含んで構成される。
図1に示す画像形成装置151は、公知の電子写真方式により画像形成を行う画像形成部151aを備える。画像形成部151aは、感光体、露光器、現像器、転写部、及び定着器を備える。露光器は、画像読取装置100が原稿103を読み取ることで生成される読取データ(画像データ)に基づいて、感光体に静電潜像を形成する。現像器は、感光体に形成された静電潜像を現像剤により現像して、感光体に現像剤像を形成する。転写部は、感光体に形成された現像剤像を所定の記録媒体(例えば、用紙)に転写する。定着器は、記録媒体に転写された現像剤像を記録媒体に定着させる。以上のような構成により、画像形成部151aは、記録媒体に画像データに応じた画像を形成する。
また、図1に示す画像読取装置100は、原稿を読み取るリーダーユニット101、原稿を搬送する自動原稿搬送装置102(以下、ADF(Auto Document Feeder)と称す)を有する。以下、画像読取装置100の構成の詳細について説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成システムの構成の一例を示す概略縦断面図である。
画像形成システム152は、画像読取装置100、及び、画像形成装置151を含んで構成される。
図1に示す画像形成装置151は、公知の電子写真方式により画像形成を行う画像形成部151aを備える。画像形成部151aは、感光体、露光器、現像器、転写部、及び定着器を備える。露光器は、画像読取装置100が原稿103を読み取ることで生成される読取データ(画像データ)に基づいて、感光体に静電潜像を形成する。現像器は、感光体に形成された静電潜像を現像剤により現像して、感光体に現像剤像を形成する。転写部は、感光体に形成された現像剤像を所定の記録媒体(例えば、用紙)に転写する。定着器は、記録媒体に転写された現像剤像を記録媒体に定着させる。以上のような構成により、画像形成部151aは、記録媒体に画像データに応じた画像を形成する。
また、図1に示す画像読取装置100は、原稿を読み取るリーダーユニット101、原稿を搬送する自動原稿搬送装置102(以下、ADF(Auto Document Feeder)と称す)を有する。以下、画像読取装置100の構成の詳細について説明する。
原稿103は、原稿トレイ104に載置される。幅規制板105は原稿に当接して当該原稿の斜行搬送を抑制する。
原稿103は、また、ピックアップローラ106を介して1枚毎に分離部へ配送される。分離部では、分離パッド107と分離ローラ108を介して、原稿103の最上紙から1枚ずつ分離されて搬送される。
原稿103は、また、ピックアップローラ106を介して1枚毎に分離部へ配送される。分離部では、分離パッド107と分離ローラ108を介して、原稿103の最上紙から1枚ずつ分離されて搬送される。
分離後の原稿は、第1レジストローラ109により原稿の斜め搬送を修正され、第2レジストローラ110、第1搬送ローラ111、第2搬送ローラ112の順に搬送路上を搬送され、原稿を読み取る読取位置に到達する。
第1搬送ローラ111と第2搬送ローラ112の間には、搬送路上を搬送される原稿の有無を検知する原稿検知センサ127が配置される。なお、原稿検知センサ127の検知結果に応じて、原稿の読取開始のタイミングが制御される。また、原稿検知センサ127は、搬送路上を搬送される原稿の先端、又は、後端を検知することもできる。
読取位置を通過した原稿は、第3搬送ローラ113、原稿は第4搬送ローラ115、排紙ローラ116を介して排紙トレイ117に排紙される。第1搬送ローラ111と第2搬送ローラ112、第3搬送ローラ113、原稿は第4搬送ローラ115、排紙ローラ116は後述する原稿搬送モータ150により駆動される。
第1搬送ローラ111と第2搬送ローラ112の間には、搬送路上を搬送される原稿の有無を検知する原稿検知センサ127が配置される。なお、原稿検知センサ127の検知結果に応じて、原稿の読取開始のタイミングが制御される。また、原稿検知センサ127は、搬送路上を搬送される原稿の先端、又は、後端を検知することもできる。
読取位置を通過した原稿は、第3搬送ローラ113、原稿は第4搬送ローラ115、排紙ローラ116を介して排紙トレイ117に排紙される。第1搬送ローラ111と第2搬送ローラ112、第3搬送ローラ113、原稿は第4搬送ローラ115、排紙ローラ116は後述する原稿搬送モータ150により駆動される。
第2搬送ローラ112と第3搬送ローラ113の間に設定される読取位置上を原稿103が通過中、読取位置を照明する光源119、120により原稿表面(読み取り面)に対して光が照射される。
原稿からの反射光は、読取ガラス118を透過し、ミラー121、122、123を介して結像レンズ124に導かれる。
原稿からの反射光は、読取ガラス118を透過し、ミラー121、122、123を介して結像レンズ124に導かれる。
結像レンズ124で収束された光(反射光)は、CCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子をライン上に配置したラインセンサ125に結像される。結像された光は、ラインセンサ125により電気信号に変換され、信号処理部126によってデジタル信号に変換される。なお、原稿103の搬送方向を副走査方向と称し、この副走査方向に直交する方向を主走査方向と称す。主走査方向は、ラインセンサ125の画素が並んでいる方向である。ラインセンサ125による読み取りは、1主走査ライン(以下、単にラインと称す)毎に行われて画像データが取得される。
読取ガラス118を基準にして読取位置の対向位置には白色ガイド板(基準白板)114が配設される。原稿103が読取位置に存在しない場合、ラインセンサ125は白色ガイド板114を読み取ることにより得られた画像データ(出力値)を出力する。このように、ラインセンサは対象物(例えば、原稿や基準白板など)の画像を読み取る。なお、本実施例では、白色部材として白色ガイド板を用いたが、白色ローラなど板以外の部材であっても良い。
[画像読取装置の制御部の構成]
図2は、画像読取装置100の機能構成の一例を示すブロック図である。また、図3は、ゴミ等により生じるスジ画素の補正(スジ補正)を行う画像処理部130の機能構成の一例を示すブロック図である。
画像読取装置100は、信号処理部126、画像処理部130、汎用メモリ140、CPU401を有する。
CPU401は、画像読取装置100が有する各機能構成の動作を制御する。例えば、CPU401は、光源119、120の点灯及び消灯、原稿搬送モータ150の駆動開始又はその停止を制御して原稿103の搬送制御、原稿画像を読み取る読取制御を行う。画像処理部130は、信号処理部126から出力された画像データ(出力値)を受け付ける。
汎用メモリ140は、各種データを記憶する記憶手段として機能する。
図2は、画像読取装置100の機能構成の一例を示すブロック図である。また、図3は、ゴミ等により生じるスジ画素の補正(スジ補正)を行う画像処理部130の機能構成の一例を示すブロック図である。
画像読取装置100は、信号処理部126、画像処理部130、汎用メモリ140、CPU401を有する。
CPU401は、画像読取装置100が有する各機能構成の動作を制御する。例えば、CPU401は、光源119、120の点灯及び消灯、原稿搬送モータ150の駆動開始又はその停止を制御して原稿103の搬送制御、原稿画像を読み取る読取制御を行う。画像処理部130は、信号処理部126から出力された画像データ(出力値)を受け付ける。
汎用メモリ140は、各種データを記憶する記憶手段として機能する。
また、図3に示す画像処理部130は、紙間ゴミ検知部302、原稿先端ゴミ検知部303、影ゴミ検知部360、影検知部304、スジ太さ比較部305、スジ補正部306を含んで構成される。なお、紙間ゴミ検知部302は、原稿検知センサ127が出力する検知信号を受け付ける。
紙間ゴミ検知部302は、原稿103が読取位置上に存在しない状態のときに信号処理部126から出力された画像データに基づいてスジ画素候補を検知する。つまり、紙間ゴミ検知部302は、白色ガイド板114を読み取った紙間領域における読取結果(画像データ)からスジ画素候補を検知する。なお、紙間とは、搬送路上を搬送される原稿と、次に搬送される原稿との原稿間の隙間である。
また、紙間ゴミ検知部302によって検知されるスジ画素候補は、白色ガイド板114上に付着したゴミ、又は、読取ガラス118上に付着したゴミ等に起因するものであると考えられる。
また、紙間ゴミ検知部302によって検知されるスジ画素候補は、白色ガイド板114上に付着したゴミ、又は、読取ガラス118上に付着したゴミ等に起因するものであると考えられる。
影検知部304は、信号処理部126から出力された画像データに基づいて原稿103の先端に生じた影を検知して、当該原稿103の先端(原稿の先端領域)を検知する。なお、影検知部304は、検知結果を原稿103の先端情報として出力する。
原稿先端ゴミ検知部303は、影検知部304から出力される原稿103の先端情報に基づいてスジ画素候補を検知する。つまり、原稿先端ゴミ検知部303は、原稿の先端が読取位置を通過した直後の原稿を読み取った読取結果、つまり当該原稿の先端領域の画像データからスジ画素候補を検知する。
例えば、一般的に原稿の中央部には文字や図などの画像情報が記載されていることが多い。そのため、原稿の中央部付近を読み取った画像データからゴミ等により生じた「スジ」を検知することは難しい。そこで、本実施形態に係る画像読取装置100では、原稿上に画像情報があまり記載されていない原稿の先端領域においてスジ画素候補を検知する。
また、原稿先端ゴミ検知部303によって検知されるスジ画素候補は、読取ガラス118上に付着したゴミに起因するものであると考えられる。
例えば、一般的に原稿の中央部には文字や図などの画像情報が記載されていることが多い。そのため、原稿の中央部付近を読み取った画像データからゴミ等により生じた「スジ」を検知することは難しい。そこで、本実施形態に係る画像読取装置100では、原稿上に画像情報があまり記載されていない原稿の先端領域においてスジ画素候補を検知する。
また、原稿先端ゴミ検知部303によって検知されるスジ画素候補は、読取ガラス118上に付着したゴミに起因するものであると考えられる。
影ゴミ検知部360は、原稿103の先端が読取位置を通過する前の白色ガイド板に発生する原稿先端の影を検知する影検知部304からの検知結果、つまり影領域の画像データからスジ画素候補を検知する。
なお同様に、影ゴミ検知部360によって検知されるスジ画素候補は、読取ガラス118上に付着したゴミ等に起因するものであると考えられる。
なお同様に、影ゴミ検知部360によって検知されるスジ画素候補は、読取ガラス118上に付着したゴミ等に起因するものであると考えられる。
スジ太さ比較部305は、紙間ゴミ検知部302によるスジ画素候補の検知結果、原稿先端ゴミ検知部303によるスジ画素候補の検知結果、影ゴミ検知部360によるスジ画素候補の検知結果に基づいてスジ画素の位置(スジ画素位置)を決定する。
スジ補正部306は、スジ太さ比較部305によって決定されたスジ画素位置に基づいて、原稿103を読み取った画像データのゴミ等により生じたスジ画素のスジ補正を行う。
スジ補正部306は、スジ太さ比較部305によって決定されたスジ画素位置に基づいて、原稿103を読み取った画像データのゴミ等により生じたスジ画素のスジ補正を行う。
図4は、画像読取装置100が行う画像処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図4に示す各処理は、主としてCPU401により実施される。
CPU401は、原稿検知センサ127を介して、原稿103が原稿検知センサ127の位置に到達したか否かを判定する(S2001)。このようにして、原稿先端が検知される。
CPU401は、原稿検知センサ127の位置に原稿103が到達したと判定した場合(S2001:Yes)、紙間ゴミ検知部302を介して、画像データからスジ画素候補の検知(紙間ゴミ検知)を開始する(S2002)。
CPU401は、紙間ゴミ検知部302によるスジ画素候補の検知が終了したか否かを判定する(S2003)。
CPU401は、紙間ゴミ検知部302によるスジ画素候補の検知が終了したと判定した場合(S2003:Yes)、影検知部304を介した影検知を開始する(S2004)。
CPU401は、画像データから原稿103の先端に生じた影の有無を判定する(S2005)。影有りと判定した場合(S2005:Yes)、CPU401は、影ゴミ検知部360を介して影が検知されたラインの画像データからスジ画素候補の検知(影ゴミ検知)を開始する(S2020)。CPU401は、影ゴミ検知部360によるスジ画素候補の検知が終了したか否かを判定する(S2021)。
CPU401は、原稿検知センサ127を介して、原稿103が原稿検知センサ127の位置に到達したか否かを判定する(S2001)。このようにして、原稿先端が検知される。
CPU401は、原稿検知センサ127の位置に原稿103が到達したと判定した場合(S2001:Yes)、紙間ゴミ検知部302を介して、画像データからスジ画素候補の検知(紙間ゴミ検知)を開始する(S2002)。
CPU401は、紙間ゴミ検知部302によるスジ画素候補の検知が終了したか否かを判定する(S2003)。
CPU401は、紙間ゴミ検知部302によるスジ画素候補の検知が終了したと判定した場合(S2003:Yes)、影検知部304を介した影検知を開始する(S2004)。
CPU401は、画像データから原稿103の先端に生じた影の有無を判定する(S2005)。影有りと判定した場合(S2005:Yes)、CPU401は、影ゴミ検知部360を介して影が検知されたラインの画像データからスジ画素候補の検知(影ゴミ検知)を開始する(S2020)。CPU401は、影ゴミ検知部360によるスジ画素候補の検知が終了したか否かを判定する(S2021)。
CPU401は、影ゴミ検知部360によるスジ画素候補の検知が終了したと判定した場合(S2021:Yes)、影が検知されたラインから所定ライン経過したか否かを判定する(S2006)。所定ライン経過したと判定した場合(S2006:Yes)、CPU401は、原稿先端ゴミ検知部303を介して、画像データからスジ画素候補の検知(原稿先端ゴミ検知)を開始する(S2007)。
CPU401は、原稿先端ゴミ検知部303によるスジ画素候補の検知が終了したか否かを判定する(S2008)。CPU401は、原稿先端ゴミ検知部303によるスジ画素候補の検知が終了したと判定した場合(S2008:Yes)、CPU401は、スジ太さ比較部305を介してスジ画素位置の特定を開始する(S2009)。
CPU401は、スジ太さ比較部305によるスジ画素位置の決定が終了したか否かを判定する(S2010)。
CPU401は、スジ画素位置の決定が終了したと判定した場合(S2010:Yes)、決定したスジ画素位置でスジ検知結果を確定する(S2011)。
CPU401は、原稿先端ゴミ検知部303によるスジ画素候補の検知が終了したか否かを判定する(S2008)。CPU401は、原稿先端ゴミ検知部303によるスジ画素候補の検知が終了したと判定した場合(S2008:Yes)、CPU401は、スジ太さ比較部305を介してスジ画素位置の特定を開始する(S2009)。
CPU401は、スジ太さ比較部305によるスジ画素位置の決定が終了したか否かを判定する(S2010)。
CPU401は、スジ画素位置の決定が終了したと判定した場合(S2010:Yes)、決定したスジ画素位置でスジ検知結果を確定する(S2011)。
CPU401は、スジ補正部306を介して、決定されたスジ画素位置において画像データに対するスジ補正を開始する(S2012)。CPU401は、画像データに対するスジ補正処理が終了したか否かを判定する(S2013)。スジ補正処理が終了したと判定した場合(S2013:Yes)、CPU401は、一連の処理を終了する。
次に、図4に示すステップS2002の処理(紙間ゴミ検知部302によるスジ画素候補の検知処理:紙間ゴミ検知)の詳細について説明する。
次に、図4に示すステップS2002の処理(紙間ゴミ検知部302によるスジ画素候補の検知処理:紙間ゴミ検知)の詳細について説明する。
図5は、図4に示すステップS2002の処理の詳細を示すフローチャートである。また、図6は、ゴミの位置に対応する画素(注目画素)は画像データにおいて輝度値が低くなることを説明するためのグラフである。図6に示すグラフでは、縦軸を輝度とし、横軸を主走査方向の画素位置を示すセンサ主走査位置としている。また、図6に示すように閾値が設定されている。
紙間ゴミ検知部302は、搬送路上を搬送される原稿103が原稿検知センサ127に到達したことに応じて紙間ゴミ検知を開始することは既に述べた通りである。
画像読取装置100では、原稿検知センサ127は読取位置に対して搬送方向の少し上流に位置している。そのため、原稿検知センサ127が原稿103の先端を検知したタイミングでは、読取位置上に原稿103は存在していない。そのため、画像読取装置100では、原稿検知センサ127が原稿103の先端を検知したことを契機に紙間ゴミ検知を開始するように制御される。
画像読取装置100では、原稿検知センサ127は読取位置に対して搬送方向の少し上流に位置している。そのため、原稿検知センサ127が原稿103の先端を検知したタイミングでは、読取位置上に原稿103は存在していない。そのため、画像読取装置100では、原稿検知センサ127が原稿103の先端を検知したことを契機に紙間ゴミ検知を開始するように制御される。
また、ラインセンサ125は、原稿103が読取位置上に存在しない状態で読み取りを実施した場合、白色ガイド板114を読み取ることになる。この場合、ラインセンサ125から出力される画像データの輝度値は、ほぼ一律な安定した輝度値(図6中の輝度平均値)となる。
しかしながら、白色ガイド板114上、あるいは読取ガラス118上にゴミ等が存在していた場合、このゴミによって光源119、120の照射光が遮られることになる。そのため、ラインセンサ125に入射される光量は減少することになる。
しかしながら、白色ガイド板114上、あるいは読取ガラス118上にゴミ等が存在していた場合、このゴミによって光源119、120の照射光が遮られることになる。そのため、ラインセンサ125に入射される光量は減少することになる。
白色ガイド板114上、あるいは読取ガラス118上にゴミ等が存在している場合には、図6に示すように、ゴミの位置に対応する画素(注目画素)の輝度値は、他の画素の輝度値と比べて相対的に低くなる。画像読取装置100では、主走査方向において周囲画素に比べて相対的に輝度値が低い画素(注目画素)をスジ画素候補と判定する。
図5に示すように、CPU401は、1主走査ラインの画像データを取得し、所定画素毎の輝度値の平均値(輝度平均値)を導出する(S401)。導出結果は、例えば汎用メモリ140に記憶される。
CPU401は、ステップS401の処理で取得した主走査ラインにおける注目画素の輝度値と、輝度平均値とを比較して差分を導出し、導出した差分が所定値より大きいか否かを判定する(S402)。 CPU401は、差分が所定値より大きいと判定した場合(S402:Yes)、注目画素の画素位置(注目画素位置)にゴミが有ると判定(ゴミ有り判定)して、紙間スジ判定カウンタをカウントアップする(S403)。また、そうでない場合(S402:No)、ステップS406の処理に進む。 なお、注目画素の位置を表す画素位置情報は、汎用メモリ140に記憶される。また、紙間スジ判定カウンタは、主走査全画素分領域を確保して記憶するように構成しても良い。また、紙間スジ判定カウンタは、対象となる注目画素の画素位置情報と紙間スジ判定カウンタのみを記憶するように構成しても良い。
CPU401は、ステップS401の処理で取得した主走査ラインにおける注目画素の輝度値と、輝度平均値とを比較して差分を導出し、導出した差分が所定値より大きいか否かを判定する(S402)。 CPU401は、差分が所定値より大きいと判定した場合(S402:Yes)、注目画素の画素位置(注目画素位置)にゴミが有ると判定(ゴミ有り判定)して、紙間スジ判定カウンタをカウントアップする(S403)。また、そうでない場合(S402:No)、ステップS406の処理に進む。 なお、注目画素の位置を表す画素位置情報は、汎用メモリ140に記憶される。また、紙間スジ判定カウンタは、主走査全画素分領域を確保して記憶するように構成しても良い。また、紙間スジ判定カウンタは、対象となる注目画素の画素位置情報と紙間スジ判定カウンタのみを記憶するように構成しても良い。
CPU401は、紙間スジ判定カウンタのカウント数(ゴミ有り判定回数)が所定回数以上であるか否か、つまり所定回数以上検知されたか否かを判定する(S404)。
CPU401は、ゴミ有り判定回数が所定回数以上であると判定した場合(S404:Yes)、注目画素の画素位置がスジ画素候補であると決定して、この画素位置に対応させてスジ画素候補であることを表すフラグを汎用メモリ140に記憶する(S405)。また、そうでない場合(S404:No)、ステップS406の処理に進む。
CPU401は、ゴミ有り判定回数が所定回数以上であると判定した場合(S404:Yes)、注目画素の画素位置がスジ画素候補であると決定して、この画素位置に対応させてスジ画素候補であることを表すフラグを汎用メモリ140に記憶する(S405)。また、そうでない場合(S404:No)、ステップS406の処理に進む。
CPU401は、1主走査ラインの最終画素(主走査最終画素)まで到達したか否かを判定する(S406)。到達していないと判定した場合(S406:No)、CPU401は、次の画素へ遷移してステップS402の処理へ戻る(S407)。また、そうでない場合(S406:Yes)、ステップS408の処理へ進む。
CPU401は、所定ラインを経過したか否か、つまり所定数の主走査ラインに対して処理が終了したか否かを判定する(S408)。終了していないと判定した場合(S408:No)、CPU401は、次のラインに遷移してステップS401の処理に戻る(S409)。また、そうでない場合(S408:Yes)、一連の処理を終了する。つまり、紙間ゴミ検知を開始してから所定ライン数に到達した時点で紙間ゴミ検知を終了する。
このように、ステップS401〜S409の処理を複数の異なる主走査ラインの画像データに対して繰り返し行う。これにより、例えばノイズによって生じた画素をスジ画素候補に決定してしまうことを効果的に防ぐことが可能になり、高精度にスジ画素を特定することができる。
次に、図4に示すステップS2004の処理(影検知部304による原稿先端の検知処理)の詳細について説明する。
図7は、搬送される原稿103の先端が読取位置上に到達した際の読取位置近傍を例示した概略縦断面図である。
搬送された原稿103の先端が読取ガラス118の画像読取位置上を通過する際には、図7に示すように、原稿搬送方向に対して上流側に位置する光源120から照射された光が当該原稿103によって遮られる。また、図7に示すように、原稿103の読み取り面(表面)から離れた位置に白色ガイド板114は配置されている。
そのため、原稿103によって光源120の光が遮られたことによる影601が白色ガイド板114上に発生する。この影601によりラインセンサ125に入射される光も減少することになり、影601を読み取ったときの輝度値は低くなる。
図7は、搬送される原稿103の先端が読取位置上に到達した際の読取位置近傍を例示した概略縦断面図である。
搬送された原稿103の先端が読取ガラス118の画像読取位置上を通過する際には、図7に示すように、原稿搬送方向に対して上流側に位置する光源120から照射された光が当該原稿103によって遮られる。また、図7に示すように、原稿103の読み取り面(表面)から離れた位置に白色ガイド板114は配置されている。
そのため、原稿103によって光源120の光が遮られたことによる影601が白色ガイド板114上に発生する。この影601によりラインセンサ125に入射される光も減少することになり、影601を読み取ったときの輝度値は低くなる。
画像読取装置100では、影が存在していない状態の輝度値を初期輝度値(基準値)として汎用メモリ140に記憶しておき、影検知部304は、ラインセンサ125からの画像データの輝度値がこの初期輝度値(基準値)より低くなったことで影を検知する。影検知部304が影を検知することにより、原稿103の先端を検知することができる。これにより、原稿103の先端が読取位置上に到達したか否かを判定することができる。
図8は、図4に示すステップS2004の処理の詳細を示すフローチャートである。
CPU401は、紙間ゴミ検知部302によるスジ画素候補の検知処理が終了したか否かを判定する(S701)。
CPU401は、検知処理が終了したと判定した場合(S701:Yes)、影検知部304を介して影検知を開始する(S702)。
CPU401は、初期輝度値(基準値)を取得し、取得した初期輝度値を汎用メモリ140に記憶する(S703)。具体的には、影検知を開始した時点における主走査方向の各画素の輝度値を初期輝度値とし、これらを各画素の主走査方向の画素位置に対応させて汎用メモリ140に記憶する。
CPU401は、紙間ゴミ検知部302によるスジ画素候補の検知処理が終了したか否かを判定する(S701)。
CPU401は、検知処理が終了したと判定した場合(S701:Yes)、影検知部304を介して影検知を開始する(S702)。
CPU401は、初期輝度値(基準値)を取得し、取得した初期輝度値を汎用メモリ140に記憶する(S703)。具体的には、影検知を開始した時点における主走査方向の各画素の輝度値を初期輝度値とし、これらを各画素の主走査方向の画素位置に対応させて汎用メモリ140に記憶する。
なお、画像読取装置100では、紙間ゴミ検知部302による検知処理が終了した時点では、原稿103の先端が読取位置に未到達となるように設計されている。そのため、影検知を開始した時点で取得した輝度値は、影が存在していない状態における白色ガイド板114を読み取った輝度値である。
CPU401は、注目画素の輝度値と、注目画素の主走査位置に対応した汎用メモリ140に記憶された初期輝度値とを比較し、当該注目画素の輝度値が初期輝度値から所定値以上小さいか否かを判定する(S704)。注目画素の輝度値が所定値以上小さいと判定した場合(S704:Yes)、CPU401は、その主走査位置に影が有ると判定(影有り判定)する(S705)。このように、初期輝度値から所定値低くした輝度値を影検知の基準値として用いている。
CPU401は、1主走査ラインの先頭画素から最終画素(主走査最終画素)まで到達したか否かを判定する(S706)。到達していないと判定した場合(S706:No)、CPU401は、次の画素へ遷移してステップS704の処理へ戻る(S707)。また、そうでない場合(S706:Yes)、ステップS708の処理へ進む。
CPU401は、所定ラインを経過したか否か、つまり所定数の主走査ラインに対して処理が終了したか否かを判定する(S708)。終了していないと判定した場合(S708:No)、CPU401は、次のラインに遷移してステップS704の処理に戻る(S709)。また、そうでない場合(S708:Yes)、一連の処理を終了する。つまり、影検知を開始してから所定ライン数に到達した時点で影検知を終了する。
次に、図4に示すステップS2007の処理(原稿先端ゴミ検知部303による原稿先端領域のゴミ検知処理:原稿先端ゴミ検知)の詳細について説明する。
図9は、ラインセンサ125を介して読み取った画像データを模式的に示した図である。
原稿先端ゴミ検知部303は、原稿103の先端が画像読取位置上を通過した直後の画像データを用いてゴミ検知を行う。
原稿先端ゴミ検知部303は、影検知部304が影を検知してから所定時間、原稿103が搬送された後にラインセンサ125から出力された画像データから原稿先端領域におけるゴミ検知を開始する。
図9は、ラインセンサ125を介して読み取った画像データを模式的に示した図である。
原稿先端ゴミ検知部303は、原稿103の先端が画像読取位置上を通過した直後の画像データを用いてゴミ検知を行う。
原稿先端ゴミ検知部303は、影検知部304が影を検知してから所定時間、原稿103が搬送された後にラインセンサ125から出力された画像データから原稿先端領域におけるゴミ検知を開始する。
例えば、図9(a)に示すように、原稿103を読み取った画像データ801の先端の前には、影を読み取った画像データ802が存在していることが見て取れる。このような場合、影検知部304は、影を読み取った画像データ802を検知することになる。
影検知部304により影が検知されてから所定時間だけ原稿103が搬送された後に、原稿先端のゴミ検知を開始した場合、原稿先端のゴミ検知の検知領域は領域803に遷移する。このように、各主走査位置において確実に原稿103の先端領域におけるゴミ検知を行うことができる。
影検知部304により影が検知されてから所定時間だけ原稿103が搬送された後に、原稿先端のゴミ検知を開始した場合、原稿先端のゴミ検知の検知領域は領域803に遷移する。このように、各主走査位置において確実に原稿103の先端領域におけるゴミ検知を行うことができる。
図10は、図4に示すステップS2007の処理の詳細を示すフローチャートである。
CPU401は、原稿先端ゴミ検知部303を介して、影検知部304が影有りと検知したか否かを判定する(S901)。影検知部304の検知結果が「影有り」である場合(S901:Yes)、CPU401は、この影が検知された主走査位置(注目画素の主走査位置)において、この主走査ラインから所定数の主走査ラインが経過するまで待機する(S903)。CPU401は、影を検知した主走査ラインから所定数の主走査ラインが経過した場合(S903:Yes)、原稿先端ゴミ検知部303がラインセンサ125から出力された画像データに対するゴミ検知を開始する(S904)。
CPU401は、原稿先端ゴミ検知部303を介して、影検知部304が影有りと検知したか否かを判定する(S901)。影検知部304の検知結果が「影有り」である場合(S901:Yes)、CPU401は、この影が検知された主走査位置(注目画素の主走査位置)において、この主走査ラインから所定数の主走査ラインが経過するまで待機する(S903)。CPU401は、影を検知した主走査ラインから所定数の主走査ラインが経過した場合(S903:Yes)、原稿先端ゴミ検知部303がラインセンサ125から出力された画像データに対するゴミ検知を開始する(S904)。
また、そうでない場合(S901:No)、CPU401は、所定数の主走査ラインが経過したか否かを判定する(S902)。CPU401は、所定数の主走査ラインが経過していない場合(S902:No)、ステップS901の処理に戻る。また、そうでない場合(S902:Yes)、原稿先端ゴミ検知を行わずに処理を終了する。この場合、画像読取装置100は、この主走査位置には原稿103が存在しないと決定する。原稿先端ゴミ検知部303におけるゴミの有無の判定は、前述した紙間ゴミ検知部302におけるゴミの有無の判定と同じである。
例えば、原稿103の先端領域において画像読取を行った場合、ラインセンサ125は原稿103の余白領域を読み取ることになる。そのため、ラインセンサ125から出力される画像データの輝度値はほぼ一律な安定した輝度値となる。しかしながら、読取ガラス118上にゴミが存在した場合、ゴミによって光源119、120の照射光が遮られる。そのため、ラインセンサ125に入射される光量は減少するため、ゴミの位置に対応する画素位置の画像データ(注目画素)の輝度値が低くなる。本実施形態に係る画像読取装置100では、主走査方向において周囲画素に比べて輝度値が低い画素をゴミ画素と判定する。
CPU401は、注目画素位置において影が検知されてから所定数の画素が経過したか否かを判定する(S905)。所定数の画素が経過したと判定した場合(S905:Yes)、CPU401は、この主走査ラインにおける注目画素の画素位置を基準にその周囲の画素(周辺画素)の画像データを取得する。そして、CPU401は、取得結果から周辺画素の輝度値の平均値(輝度平均値)を導出する(S906)。なお、注目画素の輝度値、及び、導出結果は汎用メモリ140に記憶する。
CPU401は、この主走査ラインにおける注目画素の輝度値と、輝度平均値との差分を導出して、導出した差分が所定値より大きいか否かを判定する(S907)。
CPU401は、差分が所定値より大きい場合(S907:Yes)、注目画素の画素位置にゴミが有ると判定(ゴミ有り判定)して、原稿先端ゴミ判定カウンタをカウントアップする(S908)。また、そうでない場合(S907:No)、ステップS911の処理に進む。 なお、注目画素の位置を表す画素位置情報、原稿先端ゴミ判定カウンタのカウント数などは、汎用メモリ140に記憶される。
CPU401は、差分が所定値より大きい場合(S907:Yes)、注目画素の画素位置にゴミが有ると判定(ゴミ有り判定)して、原稿先端ゴミ判定カウンタをカウントアップする(S908)。また、そうでない場合(S907:No)、ステップS911の処理に進む。 なお、注目画素の位置を表す画素位置情報、原稿先端ゴミ判定カウンタのカウント数などは、汎用メモリ140に記憶される。
CPU401は、原稿先端ゴミ判定カウンタのカウント数(ゴミ有り判定回数)が所定回数以上であるか否かを判定する(S909)。
CPU401は、ゴミ有り判定回数が所定回数以上であると判定した場合(S909:Yes)、注目画素の画素位置がスジ画素候補であると決定して、この画素位置に対応させてスジ画素候補であることを示すフラグを汎用メモリ140に記憶する(S910)。また、そうでない場合(S909:No)、ステップS911の処理に進む。
CPU401は、ゴミ有り判定回数が所定回数以上であると判定した場合(S909:Yes)、注目画素の画素位置がスジ画素候補であると決定して、この画素位置に対応させてスジ画素候補であることを示すフラグを汎用メモリ140に記憶する(S910)。また、そうでない場合(S909:No)、ステップS911の処理に進む。
CPU401は、原稿先端ゴミ検知を開始してから所定ラインを経過したか否か、つまり所定数の主走査ラインに対して処理が終了したか否かを判定する(S911)。終了していないと判定した場合(S911:No)、CPU401は、次のラインに遷移してステップS905の処理に戻る。また、そうでない場合(S911:Yes)、一連の処理を終了する。つまり、原稿先端ゴミ検知を開始してから所定ライン数に到達した時点で原稿先端ゴミ検知を終了する。
このように、ステップS905〜S911の処理を複数の異なる主走査ラインの画像データに対して繰り返し行う。これにより、例えばノイズによって生じた画素をスジ画素候補に決定してしまうことを効果的に防ぐことが可能になり、高精度にスジ画素を特定することができる。
次に、図4に示すステップS2020の処理(影ゴミ検知部360による影ゴミ検知処理)の詳細について説明する。
前述したように、影ゴミ検知部360は、原稿103の先端が画像読取位置上を通過する前に白色ガイド板114上に発生する原稿先端の影の画像データを用いてゴミ検知を行う。
前述したように、影ゴミ検知部360は、原稿103の先端が画像読取位置上を通過する前に白色ガイド板114上に発生する原稿先端の影の画像データを用いてゴミ検知を行う。
例えば、図9(b)に示すように、原稿103を読み取った画像データ801の先端の前には、影を読み取った画像データ802が存在していることが見て取れる。このような場合、影検知部304は、影を読み取った画像データ802を検知することになる。
影検知部304により影が検知された後、画像データ802の領域内の影の領域において影ゴミ検知を行う。影ゴミ検知部360は、画像データ802の領域内の影の領域において、読取ガラス118上に付着した白いゴミによるスジ画素を検知する。その後、影が検知されてから所定時間だけ原稿103が搬送された後には、前述した原稿先端ゴミ検知の検知領域は領域803になる。このように、各主走査位置において確実に原稿先端の影の領域における影ゴミ検知を行うことができる。
次に、影の領域におけるスジ画素候補の判定について説明する。
影検知部304により影が検知された後、画像データ802の領域内の影の領域において影ゴミ検知を行う。影ゴミ検知部360は、画像データ802の領域内の影の領域において、読取ガラス118上に付着した白いゴミによるスジ画素を検知する。その後、影が検知されてから所定時間だけ原稿103が搬送された後には、前述した原稿先端ゴミ検知の検知領域は領域803になる。このように、各主走査位置において確実に原稿先端の影の領域における影ゴミ検知を行うことができる。
次に、影の領域におけるスジ画素候補の判定について説明する。
図11は、ゴミの位置に対応する画素(注目画素)は画像データにおいて輝度値が高くなることを説明するためのグラフである。図11に示すグラフでは、縦軸を輝度とし、横軸を主走査方向の画素位置を示すセンサ主走査位置としている。また、図11に示すように閾値が設定されている。
影ゴミ検知部360は、前述した影の領域において読み取りを行った場合、ラインセンサ125から出力される画像データの影領域の輝度は、ほぼ一律な安定した輝度値(影領域平均輝度値)となる。また、この影領域の輝度値は、前述した白色ガイド板114の輝度値よりも相対的に暗いものになる。しかしながら、読取ガラス118上に白いゴミが存在した場合、この白いゴミを読み取った際には注目画素は、原稿先端の影の輝度値よりも高い輝度値を有することになる。
そのため、ラインセンサ125に入射される光量が増加することになり、図11に示すように、ゴミの位置に対応する画素(注目画素)の輝度値は、他の画素の輝度値と比べて相対的に高くなる。画像読取装置100では、主走査方向において原稿先端の影領域の輝度値に比べて相対的に輝度値が高い画素(注目画素)を影の領域におけるスジ画素候補と判定する。このように、各主走査位置において確実に原稿先端の影の領域における影ゴミ検知を行うことができる。
そのため、ラインセンサ125に入射される光量が増加することになり、図11に示すように、ゴミの位置に対応する画素(注目画素)の輝度値は、他の画素の輝度値と比べて相対的に高くなる。画像読取装置100では、主走査方向において原稿先端の影領域の輝度値に比べて相対的に輝度値が高い画素(注目画素)を影の領域におけるスジ画素候補と判定する。このように、各主走査位置において確実に原稿先端の影の領域における影ゴミ検知を行うことができる。
図12は、図4に示すステップS2020の処理の詳細を示すフローチャートである。
CPU401は、影ゴミ検知部360を介して、影検知部304が影有りと検知したか否かを判定する(S1001)。影検知部304の検知結果が「影有り」である場合(S1001:Yes)、CPU401は、この影が検知された主走査位置(注目画素の主走査位置)において、この主走査ラインから所定数の主走査ラインが経過するまで待機する(S1003)。CPU401は、影を検知した主走査ラインから所定数の主走査ラインが経過した場合(S1003:Yes)、原稿先端ゴミ検知部303がラインセンサ125から出力された画像データに対する影ゴミ検知を開始する(S1004)。
CPU401は、影ゴミ検知部360を介して、影検知部304が影有りと検知したか否かを判定する(S1001)。影検知部304の検知結果が「影有り」である場合(S1001:Yes)、CPU401は、この影が検知された主走査位置(注目画素の主走査位置)において、この主走査ラインから所定数の主走査ラインが経過するまで待機する(S1003)。CPU401は、影を検知した主走査ラインから所定数の主走査ラインが経過した場合(S1003:Yes)、原稿先端ゴミ検知部303がラインセンサ125から出力された画像データに対する影ゴミ検知を開始する(S1004)。
また、そうでない場合(S1001:No)、CPU401は、所定数の主走査ラインが経過したか否かを判定する(S1002)。CPU401は、所定数の主走査ラインが経過していない場合(S1002:No)、ステップS1001の処理に戻る。また、そうでない場合(S1002:Yes)、影ゴミ検知を行わずに処理を終了する。この場合、画像読取装置100は、この主走査位置には原稿103が存在しないと決定する。
CPU401は、注目画素位置において影が検知されてから所定数の画素が経過したか否かを判定する(S1005)。所定数の画素が経過したと判定した場合(S1005:Yes)、CPU401は、この主走査ラインにおける注目画素の画素位置を基準にその周囲の画素(周辺画素)の画像データを取得する。そして、CPU401は、取得結果から影の領域における周辺画素の輝度値の平均値(輝度平均値)を導出する(S1006)。なお、注目画素の輝度値、及び、導出結果は汎用メモリ140に記憶する。
CPU401は、この主走査ラインにおける注目画素の輝度値と、輝度平均値との差分を導出して、導出した差分が所定値より大きいか否かを判定する(S1007)。 CPU401は、差分が所定値より大きい場合(S1007:Yes)、注目画素の画素位置にゴミが有ると判定(ゴミ有り判定)して、影ゴミ判定カウンタをカウントアップする(S1008)。なお、輝度平均値に所定値を加算することにより決定される閾値と、注目画素の輝度値とを比較し、注目画素の輝度値が閾値より大きい場合、ごみ有りと判定するようにしても構わない。
また、そうでない場合(S1007:No)、ステップS1011の処理に進む。なお、注目画素の位置を表す画素位置情報、原稿先端ゴミ判定カウンタのカウント数などは、汎用メモリ140に記憶される。
このように画像読取装置100では、注目画素位置を基準にしてその周辺の影の領域における画素の平均輝度値を用いるため局所的な輝度むらなどがあった場合でも高精度に判定を行うことできる。
また、そうでない場合(S1007:No)、ステップS1011の処理に進む。なお、注目画素の位置を表す画素位置情報、原稿先端ゴミ判定カウンタのカウント数などは、汎用メモリ140に記憶される。
このように画像読取装置100では、注目画素位置を基準にしてその周辺の影の領域における画素の平均輝度値を用いるため局所的な輝度むらなどがあった場合でも高精度に判定を行うことできる。
CPU401は、影ゴミ判定カウンタのカウント数(ゴミ有り判定回数)が所定回数以上であるか否かを判定する(S1009)。
CPU401は、ゴミ有り判定回数が所定回数以上であると判定した場合(S1009:Yes)、注目画素の画素位置がスジ画素候補であると決定して、この画素位置に対応させてスジ画素候補であることを示すフラグを汎用メモリ140に記憶する(S1010)。また、そうでない場合(S1009:No)、ステップS1011の処理に進む。
CPU401は、ゴミ有り判定回数が所定回数以上であると判定した場合(S1009:Yes)、注目画素の画素位置がスジ画素候補であると決定して、この画素位置に対応させてスジ画素候補であることを示すフラグを汎用メモリ140に記憶する(S1010)。また、そうでない場合(S1009:No)、ステップS1011の処理に進む。
CPU401は、影ゴミ検知を開始してから所定ラインを経過したか否か、つまり所定数の主走査ラインに対して処理が終了したか否かを判定する(S1011)。終了していないと判定した場合(S1011:No)、CPU401は、次のラインに遷移してステップS1005の処理に戻る。また、そうでない場合(S1011:Yes)、一連の処理を終了する。つまり、影ゴミ検知を開始してから所定ライン数に到達した時点で影ゴミ検知を終了する。
このように、ステップS1005〜S1011の処理を複数の異なる主走査ラインの画像データに対して繰り返し行う。これにより、例えばノイズによって生じた画素をスジ画素候補に決定してしまうことを効果的に防ぐことが可能になり、高精度にスジ画素を特定することができる。
次に、図4に示すステップS2009の処理(スジ太さ比較部305によるスジ画素位置の特定処理)の詳細について図13、図14を用いて説明する。
図13(a)、(b)、(c)は、スジ太さ比較部305の判定結果の一例を説明するための図である。
前述したように、スジ太さ比較部305は、紙間ゴミ検知部302、原稿先端ゴミ検知部303、影ゴミ検知部360それぞれによるスジ画素候補の検知結果に基づいてスジ画素の位置(スジ画素位置)を決定する。
図13(a)、(b)、(c)は、スジ太さ比較部305の判定結果の一例を説明するための図である。
前述したように、スジ太さ比較部305は、紙間ゴミ検知部302、原稿先端ゴミ検知部303、影ゴミ検知部360それぞれによるスジ画素候補の検知結果に基づいてスジ画素の位置(スジ画素位置)を決定する。
図13の各図((a)、(b)、(c))は、紙間ゴミ検知部302によるスジ画素候補(801、901、1001)、原稿先端ゴミ検知部303によるスジ画素候補(802、902、1002)を示している。また、影ゴミ検知部360によるスジ画素候補(803、903、1003)を示している。また、スジ太さ比較部305により決定されたスジ画素位置(830、930、1030)を示している。
また、図13各図の横軸は、主走査位置を示しており、「1」が記載されている位置はスジ画素候補と判定された主走査位置を示し、「0」が記載されている主走査位置はスジ画素でないと判定された主走査位置を示す。なお、これらの各値は汎用メモリ140に記憶される。
また、図13各図の横軸は、主走査位置を示しており、「1」が記載されている位置はスジ画素候補と判定された主走査位置を示し、「0」が記載されている主走査位置はスジ画素でないと判定された主走査位置を示す。なお、これらの各値は汎用メモリ140に記憶される。
例えば、原稿先端ゴミ検知部303によるスジ画素候補の位置と、紙間ゴミ検知部302によるスジ画素候補の位置との差分(位置差)が所定範囲内であり、且つ、太さの差分(太さ差)が所定範囲内であるとする。この場合、スジ太さ比較部305は、原稿先端ゴミ検知部303によるスジ画素候補に対応する画素位置をスジ画素位置として決定する。
スジ太さ比較部305は、また、影ゴミ検知部360によるスジ画素候補の太さ差が所定範囲内である場合、影ゴミ検知部360によるスジ画素候補に対応する画素位置をスジ画素位置として決定する。
スジ太さ比較部305は、また、影ゴミ検知部360によるスジ画素候補の太さ差が所定範囲内である場合、影ゴミ検知部360によるスジ画素候補に対応する画素位置をスジ画素位置として決定する。
図14は、図4に示すステップS2009の処理の詳細を示すフローチャートである。
なお、図14に示す各処理は、原稿先端ゴミ検知部303、紙間ゴミ検知部302によるスジ画素候補の検知結果に基づいて注目画素位置がスジ画素位置であるか否かを決定する処理を示している。また、図14に示す各処理により決定されたスジ画素位置がスジ補正部306によるスジ補正処理の対象になる。
なお、図14に示す各処理は、原稿先端ゴミ検知部303、紙間ゴミ検知部302によるスジ画素候補の検知結果に基づいて注目画素位置がスジ画素位置であるか否かを決定する処理を示している。また、図14に示す各処理により決定されたスジ画素位置がスジ補正部306によるスジ補正処理の対象になる。
CPU401は、注目画素の画素位置に対応する原稿先端ゴミ検知部303の検知結果がスジ画素候補であるか否かを判定する(S1701)。
CPU401は、スジ画素候補でない場合(S1701:No)、注目画素の画素位置にはゴミは存在しない、つまり注目画素位置はスジ画素位置でないと決定する(S1706)。
CPU401は、スジ画素候補でない場合(S1701:No)、注目画素の画素位置にはゴミは存在しない、つまり注目画素位置はスジ画素位置でないと決定する(S1706)。
また、そうでない場合(S1701:Yes)、CPU401は、スジの太さを導出し、導出したスジの太さが所定値以下であるか否かを判定する(S1702)。具体的には、原稿先端ゴミ検知部303の検知結果に基づいて、スジ画素候補であることを示す検知結果の連続数を導出し、この連続数が所定値以下であるか否かにより判定する。
なお、スジの太さが所定値以上の場合にはゴミが存在しないと判定している。この理由は、流し読みで発生するゴミは紙粉などの微細な粒子によるものであり、このようなゴミによって発生するスジは細くなるためである。そして、所定値より太い場合、原稿に印字された罫線などの可能性があるためであり、画像読取装置100ではスジ画素でないと判定する。
なお、スジの太さが所定値以上の場合にはゴミが存在しないと判定している。この理由は、流し読みで発生するゴミは紙粉などの微細な粒子によるものであり、このようなゴミによって発生するスジは細くなるためである。そして、所定値より太い場合、原稿に印字された罫線などの可能性があるためであり、画像読取装置100ではスジ画素でないと判定する。
CPU401は、スジの太さが所定値以下である場合(S1702:Yes)、紙間ゴミ検知部302の検知結果に基づいて、注目画素位置および所定の主走査位置範囲内に紙間ゴミ検知部302によるスジ画素候補が存在するか否かを判定する(S1703)。また、そうでない場合(S1702:No)、注目画素位置はスジ画素位置でないと決定する(S1706)。
なお、本実施形態では、例えば所定の主走査範囲内は±1画素以下とする。つまり、原稿先端ゴミ検知部303によるスジ画素候補の主走査位置と、紙間ゴミ検知部302によるスジ画素候補の主走査位置とが1画素ずれていた場合にはスジ画素と決定し、2画素以上ずれていた場合はスジ画素でないと決定する。
なお、本実施形態では、例えば所定の主走査範囲内は±1画素以下とする。つまり、原稿先端ゴミ検知部303によるスジ画素候補の主走査位置と、紙間ゴミ検知部302によるスジ画素候補の主走査位置とが1画素ずれていた場合にはスジ画素と決定し、2画素以上ずれていた場合はスジ画素でないと決定する。
CPU401は、紙間ゴミ検知部302によるスジ画素候補が存在すると判定した場合(S1703:Yes)、原稿先端ゴミ検知部303によるスジ画素候補の太さと、紙間ゴミ検知部302によるスジ画素候補の太さとを比較する。CPU401は、太さ差が±1画素以下であるか否かを判定する(S1704)。また、そうでない場合(S1703:No)、注目画素位置はスジ画素位置でないと決定する(S1706)。
CPU401は、太さ差が±1画素以下である場合(S1704:Yes)、注目画素位置がスジ画素位置であると決定する(S1705)。
例えば、紙間ゴミ検知部302の検知結果におけるスジの太さが3画素であり、原稿先端ゴミ検知部303の検知結果におけるスジの太さが4画素であったとする。この場合、両者の差分は1画素であり、太さ差が1画素以下であると判定される。また、例えば紙間ゴミ検知部302の検知結果におけるスジの太さが3画素であり、原稿先端ゴミ検知部303の検知結果におけるスジの太さが5画素であったとする。この場合、両者の差分は2画素であり、太さ差が±1画素ではないと判定される。
また、そうでない場合(S1704:No)、注目画素位置はスジ画素位置でないと決定する(S1706)。
例えば、紙間ゴミ検知部302の検知結果におけるスジの太さが3画素であり、原稿先端ゴミ検知部303の検知結果におけるスジの太さが4画素であったとする。この場合、両者の差分は1画素であり、太さ差が1画素以下であると判定される。また、例えば紙間ゴミ検知部302の検知結果におけるスジの太さが3画素であり、原稿先端ゴミ検知部303の検知結果におけるスジの太さが5画素であったとする。この場合、両者の差分は2画素であり、太さ差が±1画素ではないと判定される。
また、そうでない場合(S1704:No)、注目画素位置はスジ画素位置でないと決定する(S1706)。
図15は、図14とは異なる、図4に示すステップS2009の処理の詳細を示すフローチャートである。
なお、図15に示す各処理は、影ゴミ検知部360によるスジ画素候補の検知結果に基づいて注目画素位置がスジ画素位置(白スジ画素位置)であるか否かを決定する処理を示している。また、図15に示す各処理により決定されたスジ画素位置がスジ補正部306によるスジ補正処理の対象になる。
なお、図15に示す各処理は、影ゴミ検知部360によるスジ画素候補の検知結果に基づいて注目画素位置がスジ画素位置(白スジ画素位置)であるか否かを決定する処理を示している。また、図15に示す各処理により決定されたスジ画素位置がスジ補正部306によるスジ補正処理の対象になる。
CPU401は、注目画素の画素位置に対応する影ゴミ検知部360の検知結果がスジ画素候補であるか否か判定する(S1710)。
CPU401は、スジ画素候補でない場合(S1710:No)、注目画素の画素位置にはゴミは存在しない、つまり注目画素位置は白スジ画素位置でないと決定する(S1713)。
CPU401は、スジ画素候補でない場合(S1710:No)、注目画素の画素位置にはゴミは存在しない、つまり注目画素位置は白スジ画素位置でないと決定する(S1713)。
また、そうでない場合(S1710:Yes)、CPU401は、スジの太さを導出し、導出したスジの太さが所定値以下であるか否かを判定する(S1711)。具体的には、影ゴミ検知部360の検知結果に基づいて、スジ画素候補であることを示す検知結果の連続数を導出し、この連続数が所定値以下であるか否かにより判定する。
CPU401は、スジの太さが所定値以下である場合(S1711:Yes)、注目主走査画素位置を白スジ画素位置であると決定する(S1712)。また、そうでない場合(S1711:No)、注目画素位置は白スジ画素位置でないと決定する(S1713)。
なお、本実施形態では、太さの違いとして±1画素以下までをゴミがあると判定とし、それ以上太さが異なる場合はゴミが無いと判定しているが、さらに拡張して±2画素、あるいはさらに大きな値に設定しても良い。ただし、大きい値に設定してしまった場合、原稿先端に存在する印刷された罫線と同じ主走査位置にゴミが存在した場合には、原稿先端の罫線をゴミと判定される可能性が高くなる。これに対応するために、紙間ゴミ検知で検知されたゴミの輝度値と、原稿先端ゴミ検知で検知されたゴミの輝度値とを比較し、輝度値が略同一である場合はゴミと判定する処理を追加しても良い。
なお、本実施形態では、太さの違いとして±1画素以下までをゴミがあると判定とし、それ以上太さが異なる場合はゴミが無いと判定しているが、さらに拡張して±2画素、あるいはさらに大きな値に設定しても良い。ただし、大きい値に設定してしまった場合、原稿先端に存在する印刷された罫線と同じ主走査位置にゴミが存在した場合には、原稿先端の罫線をゴミと判定される可能性が高くなる。これに対応するために、紙間ゴミ検知で検知されたゴミの輝度値と、原稿先端ゴミ検知で検知されたゴミの輝度値とを比較し、輝度値が略同一である場合はゴミと判定する処理を追加しても良い。
図16は、スジ補正部306による処理(スジ補正処理)を説明するための図である。図16では、横軸を主走査方向の画素位置を示すセンサ主走査位置としている。また、図16は、スジ太さ比較部305が出力したスジ検知結果1401に基づいて、画像データ1402に対してスジ補正を行い、補正結果を結果1403として示している。
前述したようにスジ補正部306は、スジ太さ比較部305によって決定されたスジ画素位置に基づいてスジ画素の輝度値を、スジ画素の隣接画素である正常な画素の輝度値に基づいて線形補間により導出してスジ補正を行う。
図16に示すように、スジ検知結果1401においてN画素位置〜N+5画素位置が「1」であることから、スジ範囲はN画素位置〜N+5画素位置である。つまり、スジ画素の隣接画素は、N−1画素位置、N+6画素位置である。この2つの画素の輝度値に基づいて、N画素位置〜N+5画素位置の輝度値を線形補間を用いて導出することができる。
図16に示すように、スジ検知結果1401においてN画素位置〜N+5画素位置が「1」であることから、スジ範囲はN画素位置〜N+5画素位置である。つまり、スジ画素の隣接画素は、N−1画素位置、N+6画素位置である。この2つの画素の輝度値に基づいて、N画素位置〜N+5画素位置の輝度値を線形補間を用いて導出することができる。
スジ補正部306は、N画素位置〜N+5画素位置の輝度値I(N)〜I(N+5)を以下の各式を用いて導出する。ここで、N画素位置の輝度値をI(N)と表現する。
I(N)=I(N−1)+(I(N+6)−I(N−1))×1/7
I(N+1)=I(N−1)+(I(N+6)−I(N−1)×2/7
I(N+2)=I(N−1)+(I(N+6)−I(N−1))×3/7
I(N+3)=I(N−1)+(I(N+6)−I(N−1))×4/7
I(N+4)=I(N−1)+(I(N+6)−I(N−1))×5/7
I(N+5)=I(N−1)+(I(N+6)−I(N−1))×6/7
I(N+1)=I(N−1)+(I(N+6)−I(N−1)×2/7
I(N+2)=I(N−1)+(I(N+6)−I(N−1))×3/7
I(N+3)=I(N−1)+(I(N+6)−I(N−1))×4/7
I(N+4)=I(N−1)+(I(N+6)−I(N−1))×5/7
I(N+5)=I(N−1)+(I(N+6)−I(N−1))×6/7
これにより、例えば原稿搬送中の原稿接触に伴って読取位置上を移動したゴミによって発生する「スジ」も検知可能になる。
このように、本実施形態に係る画像読取装置100は、紙間ゴミ検知部302によるスジ画素、原稿先端ゴミ検知部303によるスジ画素、および影ゴミ検知部360によるスジ画素の検知結果に基づいてスジ画素を補正する。これにより、読取ガラス118や原稿103に付着したゴミの影響が抑制された原稿読み取りを行うことができる。また、付着したゴミが白かった場合、特に白色ガイド板114や原稿103とほぼ同レベルの白色である場合であっても、ゴミ等によって生じるスジ画素を高い精度で検知することができる。
上記説明した実施形態は、本発明をより具体的に説明するためのものであり、本発明の範囲が、これらの例に限定されるものではない。
100・・・画像読取装置、101・・・画像読取装置筐体 、102・・・ADF、103・・・原稿、104・・・原稿トレイ、105・・・幅規制板、106・・・ピックアップローラ、107・・・分離パッド、108・・・分離ローラ、109・・・第1レジストローラ、110・・・第2レジストローラ、111・・・第1搬送ローラ、112・・・第2搬送ローラ、113・・・第3搬送ローラ、114・・・白色ガイド板、115・・・第4搬送ローラ、116・・・排紙ローラ、117・・・排紙トレイ、118・・・読取ガラス、119、120・・・光源、121、122、123・・・反射ミラー、124・・・レンズ、125・・・ラインセンサ、126・・・信号処理部、127・・・原稿検知センサ、130・・・画像処理部、140・・・汎用メモリ、150・・・原稿搬送モータ、151・・・画像形成装置、151a・・・画像形成部、152・・・画像形成システム、401・・・CPU。
Claims (9)
- 原稿を搬送する搬送手段と、
読取位置において、前記搬送手段により搬送されている原稿を読み取る読取手段と、
前記読取位置を照明する照明手段と、
前記読取位置に対向して配置されている白色部材と、
前記読取手段が前記白色部材を読み取った読取結果から所定の基準値を決定する決定手段と、
前記読取手段による読取結果から前記原稿が前記読取位置を通過する前に該原稿の先端によって生じた影を検知する第1の検知手段と、
前記第1の検知手段により検知された影領域におけるスジ画素候補を検知する第2の検知手段と、
前記第2の検知手段の検知結果に基づいてスジ画素位置を特定してスジ補正を行う補正手段と、を有することを特徴とする、
画像読取装置。 - 前記第2の検知手段は、前記影領域における注目画素が、その輝度値と当該注目画素の周辺画素の平均輝度値との差分が所定値より大きく、且つ、当該注目画素の画素位置において所定回数以上検知された場合、当該注目画素の画素位置がスジ画素候補であると決定することを特徴とする、
請求項1に記載の画像読取装置。 - 前記補正手段は、前記スジ画素候補のスジの太さが所定値以下である場合、当該スジ画素候補の画素位置をスジ画素位置として決定することを特徴とする、
請求項1又は2に記載の画像読取装置。 - 前記読取手段が前記読取位置に前記原稿が存在しない紙間領域を読み取った結果から当該紙間領域における前記スジ画素候補を検知する第3の検知手段と、
前記第1の検知手段の検知結果に基づいて決定される、前記原稿の搬送方向における原稿の先端領域を前記読取手段が読み取った結果から当該先端領域における前記スジ画素候補を検知する第4の検知手段と、を有し、
前記補正手段は、前記第2、第3、第4の検知手段それぞれの検知結果に基づいてスジ画素位置を特定してスジ補正を行うことを特徴とする、
請求項1、2又は3に記載の画像読取装置。 - 前記第3、第4の検知手段は、前記注目画素が、その輝度値と当該注目画素の周辺画素の平均輝度値との差分が所定値より大きく、且つ、当該注目画素の画素位置において所定回数以上検知された場合、当該注目画素の画素位置がスジ画素候補であるとそれぞれが決定することを特徴とする、
請求項4に記載の画像読取装置。 - 前記補正手段は、前記第3の検知手段によるスジ画素候補の位置と、前記第4の検知手段によるスジ画素候補の位置との差分が所定範囲内であり、且つ、前記スジ画素候補のスジの太さが所定値以下である場合、前記第4の検知手段によるスジ画素候補の画素位置をスジ画素位置として決定することを特徴とする、
請求項4又は5に記載の画像読取装置。 - 対象物の画像を読み取る画像読取装置の読取方法であって、
原稿を搬送する工程と、
読取位置において、前記搬送されている原稿を読み取る工程と、
前記読取位置を照明する工程と、
前記読取位置に対向して配置されている白色部材を読み取った読取結果から所定の基準値を決定する工程と、
前記読取結果から前記原稿が前記読取位置を通過する前に該原稿の先端によって生じた影を検知する工程と、
前記検知された影領域におけるスジ画素候補を検知する工程と、
前記スジ画素候補の検知結果に基づいてスジ画素位置を特定してスジ補正を行う工程と、を有することを特徴とする、
画像読取装置の読取方法。 - 請求項1乃至6いずれか一項に記載の画像読取装置が読み取った読取データに基づいて所定の記録媒体に画像を形成する画像形成手段を有することを特徴とする、
画像形成装置。 - 請求項1乃至6いずれか一項に記載の画像読取装置と、
前記画像読取装置で読み取られた読取データに基づいて所定の記録媒体に画像を形成する画像形成装置と、を有することを特徴とする、
画像形成システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016159282A JP2018029231A (ja) | 2016-08-15 | 2016-08-15 | 画像読取装置、及びこれを有する画像形成装置、画像形成システム、読取方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019161416A (ja) * | 2018-03-12 | 2019-09-19 | 株式会社Pfu | 画像読取装置、画像処理システム及び異物検出方法 |
US11032443B2 (en) | 2018-03-12 | 2021-06-08 | Pfu Limited | Image reading apparatus for detecting a dirt substance from a white reference image and a document image |
-
2016
- 2016-08-15 JP JP2016159282A patent/JP2018029231A/ja active Pending
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