JP2018028710A - 映像生成装置、映像生成方法、およびプログラム - Google Patents

映像生成装置、映像生成方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】原画像に与える印象の気体らしさや液体らしさを制御する。
【解決手段】原画像を変調して複数の変調画像を得、複数の変調画像を時系列に並べて空間的な揺らぎを持つ映像を得る。この映像は原画像に気体または液体の揺らぎの印象を与えた映像である。ここで、原画像に気体の揺らぎの印象を与えた映像を第1映像とし、原画像に液体の揺らぎの印象を与えた映像を第2映像としたとき、第1映像における空間的な揺らぎの揺れ幅は、第2映像における空間的な揺らぎの揺れ幅よりも小さい。
【選択図】図1

Description

本発明は、視覚的な錯覚をもたらす技術に関し、画像に流体の印象を付与する技術に関する。
コンピュータグラフィックスの分野では、液体や気体などの流体の挙動を容易にシミュレーション可能であり、光学的なシミュレーションと組み合わせることでリアリスティックな流体映像を生成できる。一方で、そのようなシミュレーションには、計算量が多いという問題点がある。これに対し、特許文献1では、コンピュータグラフィックスや物理シミュレーションを行わずに、画像処理を行うことで流体の印象を原画像に与える技術を提案している。
特開2015−007883号公報
しかし、特許文献1に記載された技術では、原画像に流体の印象を与えることはできるものの、原画像に与える印象の気体らしさや液体らしさを制御することはできない。
本発明の課題は、原画像に与える印象の気体らしさや液体らしさを制御することである。
原画像を変調して複数の変調画像を得、複数の変調画像を時系列に並べて空間的な揺らぎを持つ映像を得る。この映像は原画像に気体または液体の揺らぎの印象を与えた映像である。ここで、原画像に気体の揺らぎの印象を与えた映像を第1映像とし、原画像に液体の揺らぎの印象を与えた映像を第2映像としたとき、第1映像における空間的な揺らぎの揺れ幅は、第2映像における空間的な揺らぎの揺れ幅よりも小さい。
揺れ幅の大きさによって、原画像に与える印象の気体らしさや液体らしさを制御できる。
図1は実施形態の映像生成装置の機能構成を例示したブロック図である。 図2は実施形態のユーザインタフェース画面を例示したブロック図である。 図3は実施形態のガウシアンノイズ列の生成過程を説明するためのブロック図である。 図4Aは垂直方向に画素を移動させる移動パタンを例示した図であり、図4Bは徐々に移動速度を変化させながら画素を垂直方向に移動させる移動パタンを例示した図であり、図4Cは水平方向に画素を移動させる移動パタンを例示した図であり、図4Dは徐々に移動速度を変化させながら画素を水平方向に移動させる移動パタンを例示した図であり、図4Eは画像の中央を中心として画素を回転移動させる移動パタンを例示した図であり、図4Fは画像の中央に向けて画素を移動させる移動パタンを例示した図である。 図5は変形地図を画像と矢印で例示した図である。 図6は順方向空間変換による画像ワープ処理を例示するための図である。 図7は逆方向空間変換を利用した画像ワープ処理を例示するための図である。 図8Aおよび図8Bは、熱気に見える映像の空間周波数を分析して得られた熱気による変形地図のフーリエ変換スペクトルの例示である。図8Aは水平方向の変形地図のフーリエ変換スペクトルの例示であり、図8Bは垂直方向の変形地図のフーリエ変換スペクトルの例示である。いずれも、横軸は垂直軸の空間周波数を表し、縦軸は水平軸の空間周波数を表し、中央の空間周波数が0[Hz]である。 図9は水の揺らぎをコンピュータグラフィックでシミュレートし、その映像の変形量(揺れ幅)とそれを見た人間の印象との関係を例示したグラフである。横軸は映像の変形量を表し、縦軸は人間の観察者が評価した印象評価値を表す。白丸および黒丸で示される印象評価値は、それぞれ水の揺らぎの印象(水印象)および熱気の揺らぎの印象(熱気印象)を表す。白丸で示される印象評価値が大きいほど水印象が強く、黒丸で示される印象評価値が大きいほど熱気印象が強い。 図10は第2実施形態の構成を例示するための概念図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。
[概要]
透明な液体と同じように、かげろうや熱気などの気体も、屈折によってその背後にあるシーンの原画像を変形させる。すなわち、液体や気体はそれを透過する原画像の画像情報を変形させ、結果的にマップ(変形地図)を生成する関数として機能する。例えば、熱気の含まれたシーンの空間周波数を分析すると、透明な液体と同様に、熱気も低空間周波数帯域が強調された変形地図を生成する関数として機能することが分かる(図8Aおよび図8B)。図8Aおよび図8Bに例示するように、液体と同様に、熱気によって生成される変形地図のフーリエ振幅スペクトルも中央付近(すなわち、低空間周波数帯域)で高い値を示している。つまり、液体も気体も低空間周波数帯域が強調された変形地図を生成する。そのため、低空間周波数帯域を強調するだけでは、気体と液体の印象の違いを区別して、気体または液体の印象を原画像に与えることは困難である。
一方、発明者は、人間の観察者を用いた視覚実験により、人間は映像の変形量が小さいときに当該映像が気体の揺らぎを伴うとの印象を強く受け、変形量が大きいときに当該映像が液体の揺らぎを伴うとの印象を強く受けることを見出した(図9)。すなわち、人間は映像の揺れ幅が大きい場合には液体の揺らぎを知覚し、映像の揺れ幅が小さい場合には気体の揺らぎを知覚する。そのため、変形地図による原画像の変形量を操作し、原画像を変形地図で変調して得られる変調画像からなる映像の揺れ幅を増減させることにより、気体と液体の印象の違いを区別して、気体または液体の揺らぎの印象を原画像に与えることができる。なお、液体や気体の印象を与えるためには、少なくとも水平、垂直の何れかに揺れを持たせることが必要であり、垂直の揺れよりも水平方向の揺れの方が重要である。移動量、移動方向の最適値は、背景(画像)により大きく異なる。
本形態では、上述の原理に基づいて「原画像」に「気体」または「液体」の揺らぎの印象を与えた「映像」を生成する。「処理部」は、「原画像」を変調して複数の変調画像を得、複数の変調画像を時系列に並べて空間的な揺らぎを持つ「映像」を得る。例えば、「処理部」は、低空間周波数成分を含む複数の異なる「変形地図」をそれぞれ用いて「原画像」を変調して複数の変調画像を得、複数の変調画像を時系列に並べて空間的な揺らぎを持つ「映像」を得る。ここで「原画像」に「気体」の揺らぎの印象を与えた「映像」を「第1映像」とし、「原画像」に「液体」の揺らぎの印象を与えた「映像」を「第2映像」としたとき、「第1映像」における空間的な揺らぎの「揺れ幅」は、「第2映像」における空間的な揺らぎの「揺れ幅」よりも小さい。例えば、「第1映像」における空間的な揺らぎの「揺れ幅」の平均は、「第2映像」における空間的な揺らぎの「揺れ幅」の平均よりも小さい。あるいは、「第1映像」における空間的な揺らぎの「揺れ幅」の合計は、「第2映像」における空間的な揺らぎの「揺れ幅」の合計よりも小さい。上述のように、「揺れ幅」を小さくした場合には「気体」の揺らぎの印象を与えることができ、「揺れ幅」を大きくした場合には「液体」の揺らぎの印象を与えることができ、これにより、「原画像」に与える「印象」の気体らしさや液体らしさを制御できる。
「原画像」の例は、写真や図形やコンピュータグラフィックや文字などの静止画像、撮影映像やアニメーションなどの動画である。「気体」の揺らぎの例は、かげろうの揺らぎや熱気の揺らぎ等である。「液体」の揺らぎの例は、透明液体や半透明液体の揺らぎ等であり、例えば、水面の揺らぎ、水の流れに伴う揺らぎなどである。
「変形地図」のそれぞれは「原画像」の各画素と対応する各要素を持ち、「変形地図」の各要素が当該各要素に対応する「原画像」の各画素の移動方向及び移動量を示す。「変形地図」のそれぞれは、「原画像」のすべての画素に対応する要素を持っていてもよいし、「原画像」の一部の領域の画素のみに対応する要素を持っていてもよい。「変形地図」は、例えば複数個の画素の二次元配列であり、「原画像」の水平方向の変調に対応する「変形地図」と、「原画像」の垂直方向の変調に対応する「変形地図」とがある。「変形地図」の「各要素」は画素であってもよいし、複数の画素からなる集合であってもよい。「変形地図」の各画素は画素値を持つ。「変形地図」の各要素の絶対値は、当該各要素に対応する「原画像」の各画素の移動量を表し、「変形地図」の各要素の正負または方向は、当該各要素に対応する「原画像」の各画素の移動方向を表す。「処理部」は、「変形地図」ごとに、「原画像」の各画素を当該画素に対応する「変形地図」の各要素により特定される移動方向および移動量だけ移動させて複数の「変調画像」を得、これら複数の「変調画像」を時系列に並べ、空間的な揺らぎを持つ「映像」を得る。このように「変形地図」と「原画像」とから「変調画像」を得る処理は、例えば、画像ワープ(「イメージワープ」や「ピクセルワープ」ともいう)法によって実現される。
「変形地図」が示す「原画像」の各画素の移動量の大きさを制御できれば「映像」の「揺れ幅」を調整でき、「原画像」に気体の揺らぎの印象を与えるか、液体の揺らぎの印象を与えるかを制御できる。例えば、「第1映像」を得るための「変形地図」が示す移動量は、「第2映像」を得るための「変形地図」が示す移動量よりも小さい。例えば、「第1映像」を得るための「変形地図」が示す移動量の平均は、「第2映像」を得るための「変形地図」が示す移動量の平均よりも小さい。あるいは、「第1映像」を得るための「変形地図」が示す移動量の合計は、「第2映像」を得るための「変形地図」が示す移動量の合計よりも小さい。
「変形地図」は、特定の「移動パタン」で「ノイズ画像」の要素を移動させて得られる複数の異なる「第2ノイズ画像」に対応する。このような「変形地図」を用いて「原画像」を変調することで、「移動パタン」に対応する、気体または液体の動きや流れの印象を「原画像」に与えることができる。「画像の要素を移動させる」とは、この画像の移動元の要素の画素値を移動先の要素の画素値として設定することを意味する。同様に、「画像の画素を移動させる」とは、この画像の移動元の画素の画素値を移動先の画素の画素値として設定することを意味する。「ノイズ画像」および「第2ノイズ画像」は複数個の画素の二次元配列であり、例えば「原画像」の水平方向の変調(変形)に対応するものと、「原画像」の垂直方向の変調(変形)に対応するものとがある。「ノイズ画像」の要素は画素であってもよいし、複数の画素からなる集合であってもよい。「ノイズ画像」の各要素は「原画像」の各画素に対応する。「ノイズ画像」の各画素値は、例えば、ガウシアン分布などの所定の分布に従ってランダムにサンプリングされた値である。「移動パタン」は、「ノイズ画像」の各要素の移動方向及び移動速度を表す。「移動パタン」の例は、「ノイズ画像」の各要素を同一方向(例えば、垂直方向または水平方向)に同一の移動速度で動かすパタン、移動速度を変化させながら「ノイズ画像」の各要素を同一方向に動かすパタン、「ノイズ画像」の各要素を「ノイズ画像」の中央を中心として回転移動させるパタン、「ノイズ画像」の各要素を「ノイズ画像」の中央に向けて移動させるパタンなどである。「ノイズ画像」の要素を移動させることで要素が不在となった領域については、新たな画素値の画素が割り当てられる。例えば、ガウシアン分布などの所定の分布に従ってランダムにサンプリングすることで、新たな画素値が割り当てられる。
「変形地図」は、例えば、低空間周波数成分が高空間周波数成分よりも優位となるように「第2ノイズ画像」を「フィルタ処理」して得られる。「低空間周波数成分が高空間周波数成分よりも優位となる」とは、空間周波数の絶対値の小さな成分が空間周波数の絶対値の大きな成分よりも優位になることを意味する。すなわち、「低空間周波数成分」とは、空間周波数の絶対値が小さな成分を意味し、「高空間周波数成分」とは、空間周波数の絶対値が大きな成分を意味する。「フィルタ処理」によって低空間周波数成分が高空間周波数成分よりも優位な「変形地図」が得られ、このような「変形地図」を用いることで、「原画像」に気体または液体の揺らぎの印象が適切に与えられる。「フィルタ処理」は、低空間周波数成分を抑圧する処理であってもよいし、高空間周波数成分を強調する処理であってもよいし、それら両方の処理であってもよい。「フィルタ処理」の例は、空間周波数領域でのフィルタ(ローパスフィルタ)によるフィルタ処理である。
より好ましくは、「変形地図」は、「第2ノイズ画像」に対して「フィルタ処理」および「係数の乗算」を行ったものである。「係数」の大きさが小さいほど、「原画像」に「変形地図」を適用して得られる「映像」の「揺れ幅」を小さくでき、「気体」の揺らぎの印象を「原画像」に与えることができる。一方、「係数」の大きさが大きいほど、「原画像」に「変形地図」を適用して得られる「映像」の「揺れ幅」を大きくでき、「液体」の揺らぎの印象を「原画像」に与えることができる。すなわち「係数」の大きさを制御することで、「映像」の「揺れ幅」を調整でき、「原画像」に気体の揺らぎの印象を与えるか、液体の揺らぎの印象を与えるかを制御できる。例えば、「第1映像」における「変形地図」は、「第2ノイズ画像」に対して「フィルタ処理」および「第1係数の乗算」を行ったものであり、「第2映像」における「変形地図」は、「第2ノイズ画像」に対して「フィルタ処理」および「第2係数の乗算」を行ったものであるとき、「第1係数」の大きさは、「第2係数」の大きさよりも小さい。なお、「係数」が0より大きく1未満である場合、「係数の乗算」は減衰処理であり、「係数」が1よりも大きい場合、「係数の乗算」は増幅処理である。
「フィルタ処理」の前に「係数」の乗算が行われてもよい。ただし、上述のように「第2ノイズ画像」に対して「フィルタ処理」を行った後に「係数」の乗算を行って「変形地図」を得る場合には「フィルタ処理」をやり直すことなく、「変形地図」の要素が示す画素の移動量を調整できる。
「係数」の大きさによって「映像」の「揺れ幅」を制御するのではなく、「ノイズ画像」の各画素値の大きさを制御することで「映像」の「揺れ幅」を制御してもよい。しかし、この場合には、「揺れ幅」を変更するたびに「第2ノイズ画像」の生成や「フィルタ処理」をやり直さなければならない。そのため、「係数」の大きさによって「映像」の「揺れ幅」する方が効率的である。
「映像」の鮮鋭度が調整可能であってもよい。言い換えると、「映像」のぼかし具合が調整可能であってもよい。熱気は、背後の情景の画像情報を変形させるのみならず、画像ぼけも生じさせる。そのため、「映像」の鮮鋭度を下げる(すなわち、「映像」をぼかす)ことで、熱気などの「気体」の揺らぎを適切に表現できる。例えば、「第1映像」の鮮鋭度が「第2映像」の鮮鋭度よりも低くなるように制御することで、「気体」または「液体」の印象をより区別して「原画像」に与えることができる。「映像」の鮮鋭度の調整は、「変形地図」によって「原画像」を変調して得られた変調画像の鮮鋭度を調整する処理であってもよいし、「変形地図」による変調前の「原画像」の鮮鋭度を調整する処理であってもよい。鮮鋭度の調整には、例えば、ガウシアンぼかし(Gaussian Blur)などの周知の方法が用いられる。
前述のように、本形態では「移動パタン」に対応する、気体または液体の動きや流れの印象を「原画像」に与えることができる。「原画像」の下方側から上方側に向かって移動する流体の揺らぎの印象を「原画像」に与えた場合、より気体らしい印象を表現できる。例えば、「原画像」の下方側から上方側に向かう方向に対応する向きに「ノイズ画像」の要素を移動させて得られる複数の異なる「第2ノイズ画像」に対応する「変形地図」を用いた場合、より気体らしい印象を表現できる。「原画像」の下方側とは、「原画像」で表現された「対象(例えば、被写体)」の下方(重力の向かう方向)側を意味し、「原画像」の上方側とは、当該「対象」の上方(重力の向かう方向の逆方向)側を意味する。前述のように「原画像」の各要素は「ノイズ画像」の各画素に対応するため、「原画像の下方側から上方側に向かう方向」は「ノイズ画像」のいずれか特定の向きに対応する。例えば、「原画像の下方側から上方側に向かう方向」が「原画像」の画像座標系の垂直軸の座標値が大きくなる方向(上方向)であり、同じ座標の「原画像」の画素と「ノイズ画像」の要素とが対応する場合、「原画像の下方側から上方側に向かう方向に対応する向き」は「ノイズ画像」の画像座標系の垂直軸の座標値が大きくなる方向(上方向)である。
ユーザインタフェース(UI)から「揺れ幅」「鮮鋭度」「移動パタン」「フィルタ処理」などを制御する情報の設定が可能であってもよい。すなわち、「原画像」に気体または液体の揺らぎの印象を与えた「映像」を生成する際の1以上のパラメータを決定するためのユーザインタフェースを用いてもよい。これにより、「揺れ幅」「鮮鋭度」「移動パタン」「フィルタ処理」などを制御し、所望の流体の印象を「原画像」に与えることができる。例えば、パラメータの1つである揺れ幅に対応する「第1情報」を利用者が設定するためのユーザインタフェースであって、揺れ幅の大小を利用者が視認可能なように「第1情報」を提示するとともに、揺れ幅の大小についての利用者の入力を受けつけることにより「第1情報」を設定する「第1設定部」と、パラメータに基づく映像を利用者に視認可能とするためのユーザインタフェースであって、低空間周波数成分を含む複数の異なる変形地図をそれぞれ用いて原画像を変調して複数の変調画像を得、複数の変調画像を時系列に並べて得た、「第1情報」に対応する揺れ幅の空間的な揺らぎを持つ映像を、「第1情報」と共に提示する「映像提示部」とを備えてもよい。例えば、パラメータの1つである映像の鮮鋭度に対応する「第2情報」を利用者が設定するためのユーザインタフェースであって、鮮鋭度の高低を利用者が視認可能なように「第2情報」を提示するとともに、鮮鋭度の高低についての利用者の入力を受けつけることにより「第2情報」を設定する「第2設定部」をさらに備えてもよい。この場合、「映像提示部」は、「第2情報」に対応する鮮鋭度に調整した映像を、「第2情報」と共に提示する。例えば、パラメータの1つであるノイズ画像の要素の移動パタンに対応する「第3情報」を利用者が設定するためのユーザインタフェースであって、移動パタンを利用者が視認可能なように「第3情報」を提示するとともに、移動パタンについての利用者の入力を受けつけることにより「第3情報」を設定する第3設定部をさらに備えてもよい。この場合、「映像提示部」は、「第3情報」に対応する移動パタンで「ノイズ画像」の要素を移動させて複数の異なる「第2ノイズ画像」を得、「第2ノイズ画像」に対応する変形地図をそれぞれ用いて「原画像」を変調して複数の「変調画像」を得、複数の「変調画像」を時系列に並べて得た、空間的な揺らぎを持つ映像を、「第3情報」とともに提示する。例えば、パラメータの1つであるフィルタの振幅に対応する「第4情報」を利用者が設定するためのユーザインタフェースであって、フィルタの振幅を利用者が視認可能なように「第4情報」を提示するとともに、フィルタの振幅についての利用者の入力を受けつけることにより「第4情報」を設定する「第4設定部」と、パラメータの1つであるフィルタの分布の幅に対応する「第5情報」を利用者が設定するためのユーザインタフェースであって、フィルタの分布の幅を利用者が視認可能なように「第5情報」を提示するとともに、フィルタの分布についての利用者の入力を受けつけることにより「第5情報」を設定する「第5設定部」と、をさらに備えてもよい。この場合、「映像提示部」は、特定の移動パタンで「ノイズ画像」の要素を移動させて得られる複数の異なる「第2ノイズ画像」を、「第4情報」に対応する振幅および「第5情報」に対応する分布の幅を持つフィルタでフィルタ処理して変形地図を得、「変形地図」をそれぞれ用いて「原画像」を変調して複数の変調画像を得、複数の変調画像を時系列に並べて得た、空間的な揺らぎを持つ「映像」を、「第4情報」および「第5情報」とともに提示する。さらに、「映像提示部」が、「第4情報」に対応する振幅および「第5情報」に対応する分布の幅を持つフィルタを表現した図形を提示してもよい。
上述のように得られた「映像」は、例えば、ディスプレイ等の表示装置から表示される。これにより、「原画像」に「気体」または「液体」の揺らぎが付与された様子を知覚させることができる。あるいは、「映像」から「輝度運動成分」を抽出し、抽出した「輝度運動成分」を「原画像」または「原画像」に対応する「対象物」に重畳して投影または表示させてもよい。好ましくは、「輝度運動成分」のエッジが「原画像」または「対象物」のエッジと重なるように、これらを重ねて投影または表示させてもよい。これによっても、「原画像」に「気体」または「液体」の揺らぎが付与された様子を知覚させることができる。
[第1実施形態]
次に、図面を用いて第1実施形態を説明する。
<構成>
図1に例示するように、本形態の映像生成装置1は、ノイズ画像生成部111、移動パタン設定部112、ノイズ画像列生成部113、振幅設定部122,132、分布幅設定部123,124,133,134、ユーザインタフェース部141、鮮鋭度設定部142、水平振幅設定部143、垂直振幅設定部144、フレーム数設定部145、水平移動設定部146、垂直移動設定部147、空間周波数領域変換部151,161、フィルタ処理部152,162、空間領域変換部153,163、増幅部154,164、記憶部171、画像ワープ部172、および鮮鋭度調整部173を有する。これらの各部が「処理部」である。ユーザインタフェース部141はディスプレイ等の表示装置(図示せず)に接続され、入力部174はマウスなどの入力装置(図示せず)に接続される。
映像生成装置1は、例えば、CPU(central processing unit)等のプロセッサ(ハードウェア・プロセッサ)およびRAM(random-access memory)・ROM(read-only memory)等のメモリ等を備える汎用または専用のコンピュータが所定のプログラムを実行することで構成される装置である。このコンピュータは1個のプロセッサやメモリを備えていてもよいし、複数個のプロセッサやメモリを備えていてもよい。このプログラムはコンピュータにインストールされてもよいし、予めROM等に記録されていてもよい。また、CPUのようにプログラムが読み込まれることで機能構成を実現する電子回路(circuitry)ではなく、プログラムを用いることなく処理機能を実現する電子回路を用いて一部またはすべての処理部が構成されてもよい。また、1個の装置を構成する電子回路が複数のCPUを含んでいてもよい。
<ユーザインタフェース画面構成>
ユーザインタフェース部141から出力された情報に基づいて表示装置(図示せず)に表示されるユーザインタフェース画面1000を例示する。図2に例示するように、本形態のユーザインタフェース画面1000は、移動パタン入力部112a、振幅入力部122a,132a、分布幅入力部123a,124a,133a,134a、表示部121a,131a,141a、鮮鋭度入力部142a、水平振幅入力部143a、垂直振幅入力部144a、フレーム数入力部145a、水平移動入力部146a、および垂直移動入力部147aを有する。また、ユーザインタフェース部141は、移動パタン入力部112a、振幅入力部122a,132a、分布幅入力部123a,124a,133a,134a、鮮鋭度入力部142a、水平振幅入力部143a、垂直振幅入力部144a、フレーム数入力部145a、水平移動入力部146a、および垂直移動入力部147aでの入力操作に基づく入力情報を受け付け、入力情報を各処理部へ送る。
<処理>
本形態では、「原画像」を時空間的に変形させることで、液体(例えば、透明液体や半透明液体)や気体(例えば、かげろうや熱気)の揺らぎの印象を任意の「原画像」に与える。具体的には、液体や気体の移動による画像変形を視覚的に模倣する。液体や気体は、屈折率の違いによってそれらの背後にある情景の画像情報を変形させてしまう。更には、気体や液体は常に止まっているわけではなく、様々な物理原因に基づいて移動する。移動する液体や気体が光の屈折によって背後の画像情報を変形させるシーンを映像上で模擬するためには、各フレームに画像変形をかけつつ、画像変形のパタンを移動させる必要がある。この技術の「肝」は、任意の画像をどのように変形させるかを決定する「変形地図」の生成にある。「変形地図」は、画像変形を実行する際に、任意の画像中の画素をどの方向にどの程度移動させたらよいかを示した2次元配列である。複数の異なる「変形地図」が生成され、「変形地図」のそれぞれは、原画像の各画素と対応する各要素を持ち、各要素は各要素に対応する各画素の移動方向及び移動量を表す2次元配列である。「変形地図」は、「原画像」に対する水平方向の画素移動および垂直方向の画素移動のそれぞれについて別々に生成される。以下、水平方向の画素移動を示す「変形地図」を「水平変形地図」と呼び、垂直方向の画素移動を示す「変形地図」を「垂直変形地図」と呼ぶ。「変形地図」に基づいて原画像の画素値を移動させることで、画像変形を実現する。以下、本形態の処理を詳細に説明する。
≪原画像の格納≫
まず、記憶部171に液体または気体の揺らぎの印象を与えようとする「原画像」を格納する。「原画像」は撮影された静止画や動画であってもよいし、コンピュータグラフィックなどの図形であってもよい。
≪ガウシアンノイズ画像の生成≫
次に、ノイズ画像生成部111が、「変形地図」の元となるガウシアンノイズ画像(ノイズ画像)111a,111bを生成する(図3)。ガウシアンノイズ画像111a,111bは複数の画素からなる2次元配列であり、「水平変形地図」を生成するためのガウシアンノイズ画像111aを「水平ガウシアンノイズ画像」と呼び、「垂直変形地図」を生成するためのガウシアンノイズ画像111bを「垂直ガウシアンノイズ画像」と呼ぶ。ガウシアンノイズ画像111a,111bそれぞれの配列のサイズは、液体または気体の揺らぎの印象を与えたい「原画像」の大きさ、またはそのような印象を与えたい「原画像」の領域の大きさと同じである。つまり、そのような印象を与えたい画像または領域の大きさが100×100ピクセルであった場合、ガウシアンノイズ画像111a,111bそれぞれの大きさも100×100に設定する必要がある。また、ガウシアンノイズ画像111a,111bの各画素は、原画像」の各画素または「原画像」の領域の各画素に対応する。本形態では、ガウシアンノイズ画像111a,111bの座標(x,y)における画素が、「原画像」の座標(x,y)における画素に対応する。ノイズ画像生成部111は、ガウシアン分布に従ってランダムにガウシアンノイズ画像111a,111bの各画素の画素値をサンプリングする。ガウシアンノイズ画像111a,111bの画素値は、正値、零、負値の何れかである。本形態のガウシアン分布の平均は0であり、標準偏差は1である。ただし、これは本発明を限定しない。ガウシアンノイズ画像111aの画素値とガウシアンノイズ画像111bの画素値は、互いに独立にサンプリングされる。そのため、通常はガウシアンノイズ画像111aとガウシアンノイズ画像111bとは、互いに相違する。しかし、ガウシアンノイズ画像111aとガウシアンノイズ画像111bが同一になってもよい。ガウシアンノイズ画像111a,111bはアプリケーション起動時に自動的に生成される。本形態では、ユーザインタフェース画面1000から「ガウシアンノイズ画像」に関するパラメータを調整することはできない。しかし、ガウシアンノイズ画像111a,111bに関するパラメータ(ガウシアン分布の平均や標準偏差など)を調整可能としてもよい。生成されたガウシアンノイズ画像111a,111bはノイズ画像列生成部113に送られる。
≪移動パタンの設定≫
ガウシアンノイズ画像111a,111bを「変形地図」として用いれば、単一フレームの画像変形を実現できる。一方で、液体や気体は変形や移動を行う。それに従い、光の屈折の状態も変化し、それによって変形後の画像も変形や移動を行う。この様子を模倣するためには、「変形地図」の各画素(要素)を移動させなければならない。そのためにはまず、「変形地図」の元となるガウシアンノイズ画像111a,111bの各画素(要素)を移動させなければならない。ガウシアンノイズ画像111a,111bの各画素を移動させるためには、まずどのようにガウシアンノイズ画像111a,111bの各画素を動かすかを決定しなくてはならない。本形態では、「移動パタン」を選択することで、どのようにガウシアンノイズ画像111a,111bの各画素を動かすかを決定する。「移動パタン」の選択入力は、ユーザインタフェース画面1000の移動パタン入力部112a(「第3設定部」「映像表示部」)から行うことができる。利用者は、移動パタン入力部112aにタブ表示されるリストから所望の「移動パタン」をクリックすることで「移動パタン」を選択できる。「移動パタン」は、ガウシアンノイズ画像111a,111bの各画素の移動方向および移動速度を示すパタンである。例えば、「移動パタン」は、移動元の画素の位置、その画素の移動方向および移動速度を特定する。「移動パタン」は、液体や気体のどのような動きを模倣したいかに応じて選択される。「移動パタン」の空間的な大きさは、液体や気体の印象を与えたい「原画像」または液体や気体の印象を与えたい「原画像」の一部の領域の空間的な大きさと同じである。図4A〜図4Fにタブ表示される「移動パタン」を例示する。ただし、図4A〜図4Fでは、移動元の画素の位置を矢印の根(始点)で表現し、画素の移動方向を矢印の向きで表現し、移動速度を矢印の長さで表現している。矢印の長さが長いほど移動速度が大きい。
垂直:垂直方向に同一速度で画素を移動させる移動パタン(図4A)
垂直グラデーション:徐々に移動速度を変化させながら画素を垂直方向に移動させる移動パタン(図4B)
水平:水平方向に同一速度で画素を移動させる移動パタン(図4C)
水平グラデーション:徐々に移動速度を変化させながら画素を水平方向に移動させる移動パタン(図4D)
回転:ガウシアンノイズ画像の中央を中心として画素を回転移動させる移動パタン(図4E)
集中:ガウシアンノイズ画像の中央に向けて画素を移動させる移動パタン(図4F)
気体の揺らぎの印象を「原画像」に与える場合、「原画像」の下方側から上方側に向かう方向に対応する向きにガウシアンノイズ画像111a,111bの要素を移動させることが望ましい。この場合には「移動パタン」として「垂直」が選択されることが望ましい。選択された「移動パタン」を示す情報は移動パタン設定部112に送られる。移動パタン設定部112(第3設定部)は、選択された「移動パタン」に対応する情報(第3情報)を設定し、ノイズ画像列生成部113に送る。すなわち、第3設定部は、パラメータの1つであるノイズ画像の要素の移動パタンに対応する第3情報を利用者が設定するためのユーザインタフェースであって、移動パタンを利用者が視認可能なように第3情報を提示するとともに、移動パタンについての利用者の入力を受けつけることにより第3情報を設定する。
≪ガウシアンノイズ画像列の生成≫
ノイズ画像列生成部113は、送られたガウシアンノイズ画像111aおよび「移動パタン」に対応する情報を用い、この「移動パタン」でガウシアンノイズ画像111aの画素を移動させ、複数の異なる第2ガウシアンノイズ画像113a’−1,・・・,113a’−N(第2ノイズ画像)を得、これらの第2ガウシアンノイズ画像113a’−1,・・・,113a’−Nからなるガウシアンノイズ画像列113aを得る(図3)。すなわち、ノイズ画像列生成部113は、「移動パタン」に従ってガウシアンノイズ画像111aの画素を移動させたときの各離散時刻n(ただし、n=1,・・・,N)での画像を第2ガウシアンノイズ画像113a’−nとし、これらの集合をガウシアンノイズ画像列113aとする。ただし、Nは1以上の整数であり、「原画像」に気体または液体の揺らぎの印象を与えた「映像」を表現するフレーム数(コマ数)を表す。すなわち、当該「映像」の動きはN個の画像を時系列に並べて表現され、そのような動きが周期的に繰り返される。同様に、ノイズ画像列生成部113は、送られたガウシアンノイズ画像111bおよび「移動パタン」に対応する情報を用い、この「移動パタン」でガウシアンノイズ画像111bの画素を移動させ、複数の異なる第2ガウシアンノイズ画像113b’−1,・・・,113b’−N(第2ノイズ画像)を得、これらの第2ガウシアンノイズ画像113b’−1,・・・,113b’−Nからなるガウシアンノイズ画像列113bを得る(図3)。
利用者は、ユーザインタフェース画面1000のフレーム数入力部145aでの入力操作によってNを調整できる。利用者は、フレーム数入力部145aをスライド操作することによってNの値を入力できる。例えば、フレーム数入力部145aは、所定の直線区間内で左右にスライド可能な画像であり、その直線区間の左端に配置された場合にはN=1とし、右側に移動するほどNの値を大きくする。フレーム数入力部145aで入力されたNを表す情報はフレーム数設定部1145に送られ、フレーム数設定部1145はそれに基づいてNの値を設定し、そのNの値をノイズ画像列生成部113に送る。ノイズ画像列生成部113は、Nの値が更新されるたびに、上述したガウシアンノイズ画像列113a,113bの生成をやり直す。
利用者は、ユーザインタフェース画面1000の水平移動入力部146aを操作することで、ガウシアンノイズ画像111aの画素の移動方向および移動速度を調整でき、垂直移動入力部147aを操作することで、ガウシアンノイズ画像111bの画素の移動方向および移動速度を調整できる。利用者は、水平移動入力部146aのスライド操作によってガウシアンノイズ画像111aの画素の移動方向および移動速度に対応するスカラー値Aを入力し、垂直移動入力部147aのスライド操作によってガウシアンノイズ画像111bの画素の移動速度および移動方向に対応するスカラー値Aを入力する。本形態の水平移動入力部146aは、所定の直線区間内で左右にスライド可能な画像であり、その直線区間内の中央に配置された場合にはA=0とし、それよりも左側にスライドされた場合にはA<0とし、右側にスライドされた場合にはA>0とする。水平移動入力部146aが当該直線区間内の中央から離れるほど、Aの絶対値が大きくなる。本形態の垂直移動入力部147aは、所定の直線区間内で左右にスライド可能な画像であり、その直線区間内の中央に配置された場合にはA=0とし、それよりも左側にスライドされた場合にはA<0とし、右側にスライドされた場合にはA>0とする。垂直移動入力部147aが当該直線区間内の中央から離れるほど、Aの絶対値が大きくなる。Aは水平移動設定部146に送られ、Aは垂直移動設定部147に送られ、さらにそれぞれノイズ画像列生成部113に送られる。
が変更されると、ノイズ画像列生成部113は、ガウシアンノイズ画像111a、「移動パタン」に対応する情報、およびAを用い、ガウシアンノイズ画像列113aの生成をやり直す。すなわち、このノイズ画像列生成部113は、「移動パタン」が表す移動速度および移動方向をAによって調整し、調整後の移動速度および移動方向でガウシアンノイズ画像111aの画素を移動させたときの各離散時刻n(ただし、n=1,・・・,N)での画像を第2ガウシアンノイズ画像113a’−nとし、これらの集合をガウシアンノイズ画像列113aとする。ただし、ノイズ画像列生成部113は、Aの絶対値に応じて「移動パタン」が表す移動速度を調整し、Aの正負に応じて「移動パタン」が表す移動方向を調整し、調整後の移動速度および移動方向に従ってガウシアンノイズ画像111aの画素を移動させ、ガウシアンノイズ画像列113aを得る。例えば、ノイズ画像列生成部113は、Aの正の場合には「移動パタン」が表す移動方向に画素を移動させ、Aの負の場合には「移動パタン」が表す移動方向の逆方向に画素を移動させて、ガウシアンノイズ画像列113aを得る。例えば、ノイズ画像列生成部113は、「移動パタン」が表す移動速度をAの絶対値で重み付けして得られる移動速度で画素を移動させて、ガウシアンノイズ画像列113aを得る。Aの絶対値が大きいほど、移動速度は大きい。
が変更されると、ノイズ画像列生成部113は、ガウシアンノイズ画像111b、「移動パタン」に対応する情報、およびAを用い、ガウシアンノイズ画像列113bの生成をやり直す。すなわち、このノイズ画像列生成部113は、「移動パタン」が表す移動速度および移動方向をAによって調整し、調整後の移動速度および移動方向でガウシアンノイズ画像111bの画素を移動させたときの各離散時刻n(ただし、n=1,・・・,N)での画像を第2ガウシアンノイズ画像113b’−nとし、これらの集合をガウシアンノイズ画像列113bとする。ただし、ノイズ画像列生成部113は、Aの絶対値に応じて「移動パタン」が表す移動速度を調整し、Aの正負に応じて「移動パタン」が表す移動方向を調整し、調整後の移動速度および移動方向に従ってガウシアンノイズ画像111bの画素を移動させ、ガウシアンノイズ画像列113bを得る。例えば、ノイズ画像列生成部113は、Aの正の場合には「移動パタン」が表す移動方向に画素を移動させ、Aの負の場合には「移動パタン」が表す移動方向の逆方向に画素を移動させて、ガウシアンノイズ画像列113bを得る。例えば、ノイズ画像列生成部113は、「移動パタン」が表す移動速度をAの絶対値で重み付けして得られる移動速度で画素を移動させて、ガウシアンノイズ画像列113bを得る。Aの絶対値が大きいほど、移動速度は大きい。気体の揺らぎの印象を「原画像」に与える場合、ノイズ画像列生成部113は、前述のように「移動パタン」として「垂直」が選択され、「移動パタン」が表す移動方向が上方向になるようにAが調整されることが望ましい。
ガウシアンノイズ画像111a,111bの画素を移動させた場合、その移動元の画素に他の画素が移動してくる場合もあれば、その画素に他の画素が移動してこない場合もある(すなわち、その画素の画素値が空となる)。このように空となった画素が存在する場合、ノイズ画像列生成部113は、空になった画素に対して新たに画素値をサンプリングして割り当てる。新たな画素値のサンプリングもガウシアン分布に従ってランダムに行われる。
≪空間周波数領域でのフィルタ処理≫
ガウシアンノイズ画像列113a,113bをそのまま「変形地図」として用いて「原画像」を変調し、それによって得られた複数の変調画像を時系列に並べた場合、画素が連続的に移動しているように見えるだけで、液体や気体の揺らぎの印象が生じない場合もある。そのため、低空間周波数成分が高空間周波数成分よりも優位となるように、ガウシアンノイズ画像列113a,113bの第2ガウシアンノイズ画像113a’−n,113b’−n(ただし、n=1,・・・,N)をフィルタ処理することが望ましい。すなわち、第2ガウシアンノイズ画像113a’−n,113b’−n(ただし、n=1,・・・,N)を2次元フーリエ変換等によって空間周波数領域の画像に変換し、低空間周波数成分を抽出するフィルタ処理を行い、さらに2次元逆フーリエ変換等によって空間領域の画像を得て「変形地図」を生成することが望ましい。このように得られた「変形地図」を用いることで、日常場面において液体や気体の屈折率の違いに基づいて物理的に生じるような、滑らかな画像変形を実現できる。以下に、このような空間周波数領域でのフィルタ処理を具体的に説明する。
まずノイズ画像列生成部113で生成されたガウシアンノイズ画像列113aは空間周波数領域変換部151に送られ、ガウシアンノイズ画像列113bは空間周波数領域変換部161に送られる。空間周波数領域変換部151は、ガウシアンノイズ画像列113aの第2ガウシアンノイズ画像113a’−nを空間周波数領域の空間周波数領域画像113a’−n(ただし、n=1,・・・,N)に変換し、得られた空間周波数領域画像113a’−nをフィルタ処理部152に送る。空間周波数領域変換部161は、ガウシアンノイズ画像列113bの第2ガウシアンノイズ画像113b’−nを空間周波数領域の空間周波数領域画像113b’−n(ただし、n=1,・・・,N)に変換し、得られた空間周波数領域画像113b’−nをフィルタ処理部162に送る。
フィルタ処理部152は、低空間周波数成分が高空間周波数成分よりも優位となるように空間周波数領域画像113a’−nをフィルタリングし、空間周波数領域画像152a−n(ただし、n=1,・・・,N)を得、空間領域変換部153に送る。フィルタ処理部162は、低空間周波数成分が高空間周波数成分よりも優位となるように空間周波数領域画像113b’−nをフィルタリングし、空間周波数領域画像162b−n(ただし、n=1,・・・,N)を得、空間領域変換部163に送る。フィルタF,Fの例は、高空間周波数成分(空間周波数の絶対値が大きい成分)を抑圧するローパスフィルタである。フィルタ処理部152が使用するフィルタFとフィルタ処理部162が使用するフィルタFとは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。本形態では、フィルタFとフィルタFとを独立に制御できる例を示す。
発明者は、実際の液体や気体が生成する画像変形のフーリエ成分を分析し、そのパタンが空間的に直交する2つの1次元コーシー分布の積でよく近似できることを見出した。この知見に基づき、本形態ではコーシー分布の形状のフィルタまたはコーシー分布に近似した形状のフィルタを用いて上述のフィルタ処理を行う。ユーザインタフェース画面1000の表示部121a(映像表示部)にはフィルタFの強度濃淡マップが表示され、表示部131a(映像表示部)にはフィルタFの強度濃淡マップが表示される。表示部121a,131aのいずれにおいても、水平軸は空間周波数領域(例えば、2次元フーリエ空間)における垂直周波数成分を表し、垂直軸は空間周波数領域における水平空間周波数成分を表す。水平軸および垂直軸のいずれも中心が0[Hz]であり、中央に近いほど空間周波数の絶対値が低い。また、表示部121a,131aに表示される画像の色によってフィルタF,Fの振幅(強度)を表している。表示部121a,131aに表示されたフィルタF,Fは、いずれも低空間周波数(絶対値が小さな空間周波数)での振幅が大きく(強度が強く)、低空間周波数成分が高空間周波数成分よりも優位となるようにフィルタ処理するためのものである。このように、表示部121a,131aに強度濃淡マップを表示することで、フィルタF,Fの空間周波数を可視化でき、直感的な設定入力が可能になる。
利用者は、ユーザインタフェース画面1000の振幅入力部122a(「第4設定部」「映像表示部」)を操作することでフィルタFの振幅(コーシー分布の振幅)を調整でき、分布幅入力部123a,124aを操作することでフィルタFの分布の幅(コーシー分布の幅)を調整できる。分布幅入力部123aではフィルタFの水平周波数成分の幅を調整でき、分布幅入力部124aではフィルタFの垂直周波数成分の幅を調整できる。同様に、利用者は、振幅入力部132a(「第5設定部」「映像表示部」)を操作することで、フィルタFの振幅を調整でき、分布幅入力部133a,134aを操作することで、フィルタFの分布の幅を調整できる。分布幅入力部133aではフィルタFの水平周波数成分の幅を調整でき、分布幅入力部134aではフィルタFの垂直周波数成分の幅を調整できる。ここで、フィルタF,Fの振幅が大きくなるほど、フィルタF,Fの分布の尖度が大きくなり、より低い空間周波数が強調される。フィルタF,Fの分布の幅が大きいほど、多くの高空間周波数を含みつつ、低空間周波数が低減される。
振幅入力部122a,132a,分布幅入力部123a,124a,133a,134aは、ぞれぞれ、所定の直線区間内で左右にスライド可能な操作部であり、その直線区間内の位置に応じた値が入力値とされる。操作部が左端に配置された場合にはその操作部での入力値は最小値となり、操作部が右側に移動するほどその操作部での入力値は大きくなり、操作部が右端に配置された場合にはその操作部での入力値は最大値となる。
振幅入力部122aでの入力値は振幅設定部122に送られ、振幅設定部122(第4設定部)は、送られた入力値をフィルタFの振幅に対応する情報(第4情報)として設定し、フィルタ処理部152に送り、フィルタ処理部152は、この情報に対応する振幅のフィルタFを設定する。
分布幅入力部123aでの入力値は、分布幅設定部123に送られる。分布幅設定部123(第5設定部)は、送られた入力値をフィルタFの水平周波数成分の分布の幅に対応する情報(第5情報)として設定し、これをフィルタ処理部152に送る。フィルタ処理部152は、この情報に対応する水平周波数成分の分布の幅を持つフィルタFを設定する。
分布幅入力部124aでの入力値は、分布幅設定部124に送られる。分布幅設定部1243(第5設定部)は、送られた入力値をフィルタFの垂直周波数成分の分布の幅に対応する情報(第5情報)として設定し、これをフィルタ処理部152に送る。フィルタ処理部152は、この情報に対応する水平周波数成分の分布の幅を持つフィルタFを設定する。
振幅入力部132aでの入力値は振幅設定部132に送られ、振幅設定部1323(第4設定部)は送られた入力値をフィルタFの振幅に対応する情報(第4情報)として設定し、フィルタ処理部162に送る。フィルタ処理部162は、この情報に対応する振幅のフィルタFを設定する。
分布幅入力部133aでの入力値は、分布幅設定部133に送られる。分布幅設定部1333(第5設定部)は、送られた入力値をフィルタFの水平周波数成分の分布の幅に対応する情報(第5情報)として設定し、これをフィルタ処理部162に送る。フィルタ処理部162は、この情報に対応する水平周波数成分の分布の幅を持つフィルタFを設定する。
分布幅入力部134aでの入力値は、分布幅設定部134に送られる。分布幅設定部1343(第5設定部)は、送られた入力値をフィルタFの垂直周波数成分の分布の幅に対応する情報(第5情報)として設定し、これをフィルタ処理部162に送る。フィルタ処理部162は、この情報に対応する水平周波数成分の分布の幅を持つフィルタFを設定する。
すなわち、第4設定部は、フィルタの振幅を利用者が視認可能なように第4情報を提示するとともに、フィルタの振幅についての利用者の入力を受けつけることにより第4情報を設定する。第5設定部は、フィルタの分布の幅を利用者が視認可能なように第5情報を提示するとともに、フィルタの分布についての利用者の入力を受けつけることにより第5情報を設定する。
フィルタFが新たに設定(更新)されるたびにフィルタ処理部152の処理がやり直され、フィルタFが新たに設定(更新)されるたびにフィルタ処理部162の処理がやり直される。また、フィルタFが更新されるたび、ユーザインタフェース部141(出力部)は、更新されたフィルタFの強度濃淡マップをユーザインタフェース画面1000の表示部121aに出力し、表示部121aはこれを表示する。同様に、フィルタFが更新されるたび、ユーザインタフェース部141は、更新されたフィルタFの強度濃淡マップを表示部131aに出力し、表示部131aはこれを表示する。なお、強度濃淡マップは「第4情報に対応する振幅および第5情報に対応する分布の幅を持つフィルタを表現した図形」に相当する。
空間領域変換部153は、フィルタ処理部152で得られた空間周波数領域画像152a−n(ただし、n=1,・・・,N)を空間領域の空間領域画像153a−n(ただし、n=1,・・・,N)に変換し、得られた空間領域画像153a−nを増幅部154に送る。空間領域変換部163は、フィルタ処理部162で得られた空間周波数領域画像162a−n(ただし、n=1,・・・,N)を空間領域の空間領域画像163a−n(ただし、n=1,・・・,N)に変換し、得られた空間領域画像163a−nを増幅部164に送る。
≪増幅処理≫
空間領域画像153a−n,163a−nをそのまま「変形地図」として用い、画像ワープによって「原画像」を変形する場合、空間領域画像153a−n,163a−nの各画素値の絶対値が「原画像」の画素の移動量となる。しかし、空間領域画像153a−n,163a−nは、前述したガウシアン分布に基づくため、それらの画素値の絶対値の多くは1よりも小さい。よって、この方法では「原画像」の多くの画素の移動量が1ピクセル未満となり、観察者は「原画像」の変形をほとんど知覚できない。そのため、本形態では空間領域画像153a−n,163a−nの各画素を増幅したものを変形地図154a−n,164a−n(ただし、n=1,・・・,N)とする。具体的には、空間領域画像153a−nの各画素に係数cを乗じたものを変形地図154a−nとし、空間領域画像163a−nの各画素に係数cを乗じたものを変形地図164a−nとする。ただし、係数c,cは正値であり、例えば、1よりも大きな値である。このような変形地図154a−n,164a−nを用いることで、知覚可能な画像変形を行うことができる。さらに、発明者は、増幅量が小さい場合には熱気などの気体の揺らぎの印象を与えることができ、増幅量が大きい場合には液体の揺らぎの印象を与えることができることを見出した。本形態では、この増幅量を操作することで「原画像」に与える印象の気体らしさや液体らしさを制御する。
利用者は、ユーザインタフェース画面1000の水平振幅入力部143a(「第1設定部」「映像表示部」)を操作することで、空間領域画像153a−nに対する変形地図154a−nの増幅量(第1情報)、すなわち、係数cの値を調整できる。また利用者は、垂直振幅入力部144a(「第1設定部」「映像表示部」)を操作することで、空間領域画像163a−nに対する変形地図164a−nの増幅量、すなわち、係数cの値を調整できる。水平振幅入力部143aおよび垂直振幅入力部144aは、ぞれぞれ、所定の直線区間内で左右にスライド可能な操作部であり、その直線区間内の位置に応じた値が入力値とされる。操作部が左端に配置された場合にはその操作部での入力値は最小値となり、操作部が右側に移動するほどその操作部での入力値は大きくなり、操作部が右端に配置された場合にはその操作部での入力値は最大値となる。
水平振幅入力部143aでの入力値は、水平振幅設定部143(「第1設定部」)に送られる。水平振幅設定部143は送られた入力値を係数cとし、係数cに対応する情報(揺れ幅に対応する第1情報)を増幅部154に送る。増幅部154は、空間領域画像153a−n(ただし、n=1,・・・,N)のすべての画素に係数cを乗じて得られる画像を変形地図154a−n(ただし、n=1,・・・,N)(低空間周波数成分を含む複数の異なる変形地図)として出力する。変形地図154a−nは画像ワープ部172に送られる。
垂直振幅入力部144aでの入力値は、垂直振幅設定部144(「第1設定部」)に送られる。垂直振幅設定部144は送られた入力値を係数cとし、係数cに対応する情報(揺れ幅に対応する第1情報)を増幅部164に送る。増幅部164は、空間領域画像163a−n(ただし、n=1,・・・,N)のすべての画素に係数cを乗じて得られる画像を変形地図164a−n(ただし、n=1,・・・,N)(低空間周波数成分を含む複数の異なる変形地図)として出力する。変形地図164a−nは画像ワープ部172に送られる。すなわち、第1設定部は、パラメータの1つである揺れ幅に対応する第1情報を利用者が設定するためのユーザインタフェースであって、揺れ幅の大小を利用者が視認可能なように第1情報を提示するとともに、揺れ幅の大小についての利用者の入力を受けつけることにより第1情報を設定する。
水平方向の変形地図154a−nの画像表現と、それを画素の移動方向および移動量を示す矢印で表現したものとの関係、および、垂直方向の変形地図164a−nとそれを画素の移動方向および移動量を示す矢印で表現したものとの関係を図5に示す。水平方向の変形地図154a−nのそれぞれは、「原画像」の各画素と対応する各要素を持ち、当該各要素が各要素に対応する「原画像」の各画素の水平方向の移動方向(左右方向)及び移動量を示す。垂直方向の変形地図164a−nのそれぞれは、「原画像」の各画素と対応する各要素を持ち、当該各要素が各要素に対応する「原画像」の各画素の垂直方向の移動方向(上下方向)及び移動量を示す。
≪画像ワープ処理≫
画像ワープ部172は、記憶部171から読みだした「原画像」、増幅部154,164から送られた変形地図154a−n,164a−n(ただし、n=1,・・・,N)を用い、「原画像」に画像ワープ処理(「ピクセルワープ処理」や「画像ワープ処理」ともいう)を行って「原画像」を変調して(変形させて)複数の変調画像172a−n(ただし、n=1,・・・,N)を得、複数の変調画像172a−nを時系列に並べて空間的な揺らぎを持つ映像Mを得る。すなわち、画像ワープ部172は、変形地図154a−n,164a−n(ただし、n=1,・・・,N)ごとに、「原画像」の各画素を、当該画素に対応する変形地図154a−n,164a−nの各画素により特定される移動方向および移動量だけ移動させて、複数の変調画像172a−n(ただし、n=1,・・・,N)を得、これらを時系列に並べて空間的な揺らぎを持つ映像Mを得る。映像Mは変調画像172a−1,・・・,172a−Nが順番に表示されることで構成される動画が繰り返されるものである。つまり、変調画像172a−1の表示後、変調画像172a−2の表示に切り替わり、変調画像172a−2の表示後、変調画像172a−3の表示に切り替わり、・・・、変調画像172a−Nが表示され、変調画像172a−Nの表示後、変調画像172a−1が表示され・・・と繰り返される。つまり、映像Mは、変調画像172a−nのそれぞれを各フレームの画像とした動画である。これにより、液体や気体の揺らぎの印象を任意の「原画像」に与えることができる。ここで、前述の係数c,cが大きいほど、映像Mの揺れ幅が大きくなり、液体の揺らぎの印象が強くなる。一方、係数c,cが小さいほど、映像Mの揺れ幅が小さくなり、気体の揺らぎの印象が強くなる。気体の揺らぎの印象が与えられた映像MをMとし、気体の揺らぎの印象が与えられた映像MをMとする。この場合、(1)映像Mを得るための変形地図154a−nの生成に用いられた係数cは、映像Mを得るための変形地図154a−nの生成に用いられた係数cよりも小さい、および/または、(2)映像Mを得るための変形地図164a−nの生成に用いられた係数cは、映像Mを得るための変形地図164a−nの生成に用いられた係数cよりも小さい。言い換えると、映像Mにおける空間的な揺らぎの揺れ幅は、映像Mにおける空間的な揺らぎの揺れ幅よりも小さい。すなわち、映像Mにおける空間的な揺らぎの揺れ幅の平均は、映像Mにおける空間的な揺らぎの揺れ幅の平均よりも小さい。得られた映像Mは先鋭度調整部173に送られる。
図6に順方向空間変換による画像ワープ処理を例示する。ここでは中央の画素が黒である3×3の「原画像」を想定する。この「原画像」の中央の黒の画素値を、水平方向へ−1(左方向)移動させる画素値−1を持つ変形地図154a−nと、垂直方向へ1(下方向)移動させる画素値1を持つ変形地図164a−nによって移動させる。すると、黒の画素値が左下へ移動した変調画像172a−nが得られる。各変形地図の各画素についてこの処理を行うことで、空間的な揺らぎを持つ映像Mが得られる。
一方、この方法では、変形地図154a−n,164a−nの画素値によっては、「原画像」の画素の移動先が重複したり、画像外へはみ出したりし、空の画素を持つ変調画像172a−nが生成される場合がある。これを避けるため、図7に例示する逆方向空間変換による画像ワープ処理が望ましい。この方法では、画像ワープ部172が変形地図154a−n,164a−nを用い、変調画像172a−nにおける各画素値が「元画像」のいずれの画素値に起因するかを計算し、得られた「元画像」の画素値を変調画像172a−nにおける各画素値とする。この場合も「原画像」の各画素を、当該画素に対応する変形地図154a−n,164a−nの各要素により特定される移動方向および移動量だけ移動させることには変わりないが、変調画像172a−nが値を持たない空の画素を持つことはない。
≪先鋭度の調整≫
映像Mの先鋭度を低下させ、いわゆる「画像ぼけ」を加えることで、熱気などの気体の揺らぎの印象を適切に表現できる。利用者は、ユーザインタフェース画面1000の鮮鋭度入力部142a(「第2設定部」「映像表示部」)を操作することで、映像Mの鮮鋭度を調整可能である。鮮鋭度入力部142aは、所定の直線区間内で左右にスライド可能な操作部であり、その直線区間内の位置に応じた値が入力値とされる。操作部が左端に配置された場合にはその操作部での入力値は最小値となり、操作部が右側に移動するほどその操作部での入力値は大きくなり、操作部が右端に配置された場合にはその操作部での入力値は最大値となる。鮮鋭度入力部142aでの入力値は鮮鋭度設定部142に送られ、鮮鋭度設定部142(第2設定部)はこの入力値に対応する鮮鋭度に対応する情報(第2情報)を設定し、この情報を先鋭度調整部173に送る。すなわち、第2設定部は、パラメータの1つである映像の鮮鋭度に対応する第2情報を利用者が設定するためのユーザインタフェースであって、鮮鋭度の高低を利用者が視認可能なように第2情報を提示するとともに、鮮鋭度の高低についての利用者の入力を受けつけることにより第2情報を設定する。先鋭度調整部173は、送られた映像Mを構成する各変調画像172a−nの先鋭度を鮮鋭度設定部142で設定された情報に基づいて調整し、先鋭度が調整された変調画像を時系列に並べた映像M’を出力する。鮮鋭度の調整には、例えば、ガウシアンぼかしなどの周知の方法を用いる。なお、気体の揺らぎの印象が与えられた映像M’をM’とし、気体の揺らぎの印象が与えられた映像M’をM’とした場合、M’の鮮鋭度は、M’の鮮鋭度よりも低いことが望ましい。出力された映像M’は外部のディスプレイなどの表示装置の表示部141a(映像提示部)から表示される。映像M’は、利用者が上述のユーザインタフェース画面1000を用いて各パラメータを設定または再設定するたびに、あるいは、例えば、図2中の「RESTART」ボタンを押下する等、利用者が更新要求をした場合に、更新されて表示部141aから表示される。すなわち、映像提示部は、パラメータに基づく映像を利用者に視認可能とするためのユーザインタフェースであって、低空間周波数成分を含む複数の異なる変形地図をそれぞれ用いて原画像を変調して複数の変調画像を得、複数の変調画像を時系列に並べて得た、第1情報に対応する揺れ幅の空間的な揺らぎを持つ映像を、第1情報と共に提示する。また、映像提示部は、第2情報に対応する鮮鋭度に調整した映像を、第2情報と共に提示する。さらに、映像提示部は、第3情報に対応する移動パタンでノイズ画像の要素を移動させて複数の異なる第2ノイズ画像を得、第2ノイズ画像に対応する変形地図をそれぞれ用いて原画像を変調して複数の変調画像を得、複数の変調画像を時系列に並べて得た、空間的な揺らぎを持つ映像を、第3情報とともに提示する。さらにまた、映像提示部は、変形地図をそれぞれ用いて原画像を変調して複数の変調画像を得、複数の変調画像を時系列に並べて得た、空間的な揺らぎを持つ映像を、第4情報および第5情報とともに提示する。これにより、利用者は各パラメータを設定または再設定した結果である映像M’を確認しながら、各パラメータを調整できる。
<本形態の特徴>
本形態では、映像の空間的な揺らぎの揺れ幅を制御することで、原画像に与える印象の気体らしさや液体らしさを制御できる。そのため、利用者が所望する流体の印象を簡単なパラメータの操作のみで迅速に作成することができる。これにより、例えば、アニメーションや映画などにおいて有効な、透明または半透明な流体の視覚効果を安価で提供できる。
[第2実施形態]
映像M’から「輝度運動成分」を抽出し、抽出した「輝度運動成分」を「原画像」または「原画像」に対応する「対象物」に重畳して投影または表示させてもよい。この際、「輝度運動成分」のエッジが「原画像」または「対象物」のエッジと重なるように、これらを重ねて投影または表示する(参考文献1:国際公開第WO/2015/163317号)。以下では第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と共通する事項については、同じ参照番号を用いて説明を省略する。
<構成>
図1に例示するように、本形態の映像生成装置2は、第1実施形態の映像生成装置1に原画像取得部21および輝度運動成分抽出部22を追加したものである。映像生成装置2は、前述のコンピュータが所定のプログラムを実行することで構成される装置である。原画像取得部21は、図10に例示する撮影処理部234に接続され、輝度運動成分抽出部22は投影処理部233に接続される。撮影処理部21にはカメラ231が接続されており、投影処理部22にはプロジェクター232が接続されている。
<処理>
本形態の「原画像」は撮影処理部234の制御のもとでカメラ231が撮影した画像である。本形態では対象物221の対象面221aをカメラ231で撮影して得られた画像を「原画像」とする。対象物221は、立体的形状を備える物(例えば、花瓶、ボール、模型)であってもよいし、所定の平面(例えば、紙、ボード、壁、スクリーン)であってもよい。得られた「原画像」は原画像取得部21に送られ、原画像取得部21はこれを記憶部171に格納される。
その後、第1実施形態と同じ処理が行われ、鮮鋭度調整部173で映像M’が得られる。得られた映像M’は輝度運動成分抽出部22に送られる。輝度運動成分抽出部22は、映像M’から輝度成分Y’を抽出し、各フレームの輝度成分Y’から輝度静止成分Ystaticを減じることで各フレームの輝度運動成分を得て出力する。なお、輝度静止成分Ystaticは輝度成分Y’を時間平均したものである(参考文献1)。
輝度運動成分は投影処理部22に送られ、さらにプロジェクター232に送られる。プロジェクター232は、輝度運動成分を対象物221の対象面221aに位置合わせして投影することで重畳する。この際、輝度運動成分のエッジが対象物221のエッジと重なるように位置合わせされる。これによって、対象物221に「気体」または「液体」の揺らぎが付与された様子を知覚させることができる。
[その他の変形例]
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではない。例えば、係数c,cの大きさによって「揺れ幅」を調整するのではなく、ガウシアンノイズ画像111a,111bの画素値をサンプリングする際のガウシアン分布の標準偏差の大きさによって「揺れ幅」を調整してもよい。すなわち、ガウシアン分布の標準偏差が大きいほど、ガウシアンノイズ画像111a,111bの画素値の平均値も大きくなり、変形地図154a−n,164a−nの各画素値の絶対値も大きくなり、その結果、得られる映像の「揺れ幅」も大きくなる。逆に、ガウシアン分布の標準偏差が小さいほど、ガウシアンノイズ画像111a,111bの画素値の平均値も小さくなり、変形地図154a−n,164a−nの各画素値の絶対値も小さくなり、その結果、得られる映像の「揺れ幅」も小さくなる。そのため、「原画像」に気体の揺らぎの印象を与える際のガウシアン分布の標準偏差を、「原画像」に液体の揺らぎの印象を与える際のガウシアン分布の標準偏差よりも小さくすることで、原画像に与える印象の気体らしさや液体らしさを制御してもよい。また、ガウシアンノイズ画像111a,111bの画素値をサンプリングする際のガウシアン分布の標準偏差の大きさに加え、前述した係数c,cの大きさによって「揺れ幅」を調整してもよい。この場合の係数c,cは0よりも大きく1未満であってもよいし、1よりも大きくてもよい。その他、空間周波数領域変換部151で得られた空間周波数領域の空間周波数領域画像113a’−n、および空間周波数領域変換部161で得られた空間周波数領域の空間周波数領域画像113b’−nの振幅を増減することで「揺れ幅」を調整してもよい。フィルタ処理部152で得られた空間周波数領域画像152a−n、およびフィルタ処理部162で得られた空間周波数領域画像162b−nの振幅を増減することで「揺れ幅」を調整してもよい。また、これらを組み合わせて「揺れ幅」を調整してもよい。
上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
上述の構成をコンピュータによって実現する場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体の例は、非一時的な(non-transitory)記録媒体である。このような記録媒体の例は、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等である。
このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。処理の実行時、このコンピュータは、自己の記憶装置に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。
上記実施形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させて本装置の処理機能が実現されたが、これらの処理機能の少なくとも一部がハードウェアで実現されてもよい。
1,2 映像生成装置

Claims (16)

  1. 原画像に気体または液体の揺らぎの印象を与えた映像を生成する映像生成装置であって、
    前記原画像を変調して複数の変調画像を得、前記複数の変調画像を時系列に並べて空間的な揺らぎを持つ前記映像を得る処理部を有し、
    前記処理部は、
    前記原画像に気体の揺らぎの印象を与えた前記映像を第1映像とし、
    前記原画像に液体の揺らぎの印象を与えた前記映像を第2映像としたとき、
    前記第1映像における前記空間的な揺らぎの揺れ幅が、前記第2映像における前記空間的な揺らぎの揺れ幅よりも小さくなる前記映像を得る、映像生成装置。
  2. 請求項1の映像生成装置であって、
    前記処理部は、低空間周波数成分を含む複数の異なる変形地図をそれぞれ用いて前記原画像を変調して前記複数の変調画像を得る、映像生成装置。
  3. 請求項2の映像生成装置であって、
    前記変形地図のそれぞれは、前記原画像の各画素と対応する各要素を持ち、前記各要素が前記各要素に対応する前記各画素の移動方向及び移動量を示し、
    前記処理部は、前記変形地図ごとに、前記原画像の各画素を当該画素に対応する前記各要素により特定される移動方向および移動量だけ移動させて、前記複数の変調画像を得、
    前記第1映像を得るための前記変形地図が示す移動量は、前記第2映像を得るための前記変形地図が示す移動量よりも小さい、映像生成装置。
  4. 請求項1から3のいずれかの映像生成装置であって、
    前記処理部は、前記映像の鮮鋭度を調整可能であり、
    前記第1映像の鮮鋭度は、前記第2映像の鮮鋭度よりも低い、映像生成装置。
  5. 原画像に気体の揺らぎの印象を与えた映像を生成する映像生成装置であって、
    前記原画像を変調して複数の変調画像を得、前記複数の変調画像を時系列に並べて空間的な揺らぎを持つ前記映像を得る処理部を有し、
    前記第1映像は、前記原画像の下方側から上方側に向かって移動する流体の揺らぎの印象を前記原画像に与えたものである、映像生成装置。
  6. 原画像に気体の揺らぎの印象を与えた映像を生成する映像生成装置であって、
    低空間周波数成分を含む複数の異なる変形地図をそれぞれ用いて前記原画像を変調して複数の変調画像を得、前記複数の変調画像を時系列に並べて空間的な揺らぎを持つ前記映像を得る処理部を有し、
    前記変形地図は、前記原画像の下方側から上方側に向かう方向に対応する向きにノイズ画像の要素を移動させて得られる複数の異なる第2ノイズ画像に対応し、
    前記変形地図のそれぞれは、前記原画像の各画素と対応する各要素を持ち、前記各要素が前記各要素に対応する前記各画素の移動方向及び移動量を示し、
    前記処理部は、前記変形地図ごとに、前記原画像の各画素を当該画素に対応する前記各要素により特定される移動方向および移動量だけ移動させて、前記複数の変調画像を得る、映像生成装置。
  7. 原画像に気体または液体の揺らぎの印象を与えた映像を生成する際の1以上のパラメータを決定するためのユーザインタフェースを含む映像生成装置であって、
    前記パラメータの1つである揺れ幅に対応する第1情報を利用者が設定するためのユーザインタフェースであって、前記揺れ幅の大小を前記利用者が視認可能なように前記第1情報を提示するとともに、前記揺れ幅の大小についての前記利用者の入力を受けつけることにより前記第1情報を設定する第1設定部と、
    前記パラメータに基づく映像を前記利用者に視認可能とするためのユーザインタフェースであって、前記原画像を変調して複数の変調画像を得、前記複数の変調画像を時系列に並べて得た、前記第1情報に対応する揺れ幅の空間的な揺らぎを持つ前記映像を、前記第1情報と共に提示する映像提示部と、
    を有する映像生成装置。
  8. 請求項7の映像生成装置であって、
    前記パラメータの1つである前記映像の鮮鋭度に対応する第2情報を前記利用者が設定するためのユーザインタフェースであって、前記鮮鋭度の高低を前記利用者が視認可能なように前記第2情報を提示するとともに、前記鮮鋭度の高低についての前記利用者の入力を受けつけることにより前記第2情報を設定する第2設定部をさらに有し、
    前記映像提示部は、前記第2情報に対応する鮮鋭度に調整した前記映像を、前記第2情報と共に提示する、映像生成装置。
  9. 請求項7または8の映像生成装置であって、
    前記パラメータの1つであるノイズ画像の要素の移動パタンに対応する第3情報を前記利用者が設定するためのユーザインタフェースであって、前記移動パタンを前記利用者が視認可能なように前記第3情報を提示するとともに、前記移動パタンについての前記利用者の入力を受けつけることにより前記第3情報を設定する第3設定部をさらに有し、
    前記映像提示部は、前記第3情報に対応する移動パタンでノイズ画像の要素を移動させて複数の異なる第2ノイズ画像を得、前記複数の異なる第2ノイズ画像に対応する変形地図をそれぞれ用いて前記原画像を変調して複数の変調画像を得、前記複数の変調画像を時系列に並べて得た、空間的な揺らぎを持つ前記映像を、前記第3情報とともに提示する映像生成装置。
  10. 請求項7から9のいずれかの映像生成装置であって、
    前記パラメータの1つであるフィルタの振幅に対応する第4情報を前記利用者が設定するためのユーザインタフェースであって、前記フィルタの振幅を前記利用者が視認可能なように前記第4情報を提示するとともに、前記フィルタの振幅についての前記利用者の入力を受けつけることにより前記第4情報を設定する第4設定部と、
    前記パラメータの1つである前記フィルタの分布の幅に対応する第5情報を前記利用者が設定するためのユーザインタフェースであって、前記フィルタの分布の幅を前記利用者が視認可能なように前記第5情報を提示するとともに、前記フィルタの分布についての前記利用者の入力を受けつけることにより前記第5情報を設定する第5設定部と、
    をさらに有し、
    前記映像提示部は、特定の移動パタンでノイズ画像の要素を移動させて得られる複数の異なる第2ノイズ画像を、前記第4情報に対応する振幅および前記第5情報に対応する分布の幅を持つ前記フィルタでフィルタ処理して得た複数の変形地図をそれぞれ用いて前記原画像を変調して複数の変調画像を得、前記複数の変調画像を時系列に並べて得た、空間的な揺らぎを持つ前記映像を、前記第4情報および前記第5情報とともに提示する、映像生成装置。
  11. 請求項10の映像生成装置であって、
    前記映像提示部は、前記第4情報に対応する振幅および前記第5情報に対応する分布の幅を持つ前記フィルタを表現した図形を提示する、映像生成装置。
  12. 原画像に気体または液体の揺らぎの印象を与えた映像を生成する映像生成方法であって、
    前記原画像を変調して複数の変調画像を得、前記複数の変調画像を時系列に並べて空間的な揺らぎを持つ前記映像を得る処理ステップを有し、
    前記処理ステップは、
    前記原画像に気体の揺らぎの印象を与えた前記映像を第1映像とし、
    前記原画像に液体の揺らぎの印象を与えた前記映像を第2映像としたとき、
    前記第1映像における前記空間的な揺らぎの揺れ幅が、前記第2映像における前記空間的な揺らぎの揺れ幅よりも小さい前記映像を得る、映像生成方法。
  13. 原画像に気体の揺らぎの印象を与えた映像を生成する映像生成方法であって、
    前記原画像を変調して複数の変調画像を得、前記複数の変調画像を時系列に並べて空間的な揺らぎを持つ前記映像を得る処理ステップを有し、
    前記第1映像は、前記原画像の下方側から上方側に向かって移動する流体の揺らぎの印象を前記原画像に与えたものである、映像生成方法。
  14. 原画像に気体の揺らぎの印象を与えた映像を生成する映像生成方法であって、
    低空間周波数成分を含む複数の異なる変形地図をそれぞれ用いて前記原画像を変調して複数の変調画像を得、前記複数の変調画像を時系列に並べて空間的な揺らぎを持つ前記映像を得る処理ステップを有し、
    前記変形地図は、前記原画像の下方側から上方側に向かう方向に対応する向きにノイズ画像の要素を移動させて得られる複数の異なる第2ノイズ画像に対応し、
    前記変形地図のそれぞれは、前記原画像の各画素と対応する各要素を持ち、前記各要素が前記各要素に対応する前記各画素の移動方向及び移動量を示し、
    前記処理部は、前記変形地図ごとに、前記原画像の各画素を当該画素に対応する前記各要素により特定される移動方向および移動量だけ移動させて、前記複数の変調画像を得る、映像生成方法。
  15. 原画像に気体または液体の揺らぎの印象を与えた映像を生成する際の1以上のパラメータを決定するためのユーザインタフェースを用いた映像生成方法であって、
    前記パラメータの1つである揺れ幅に対応する第1情報を利用者が設定するためのユーザインタフェースが、前記揺れ幅の大小を前記利用者が視認可能なように前記第1情報を提示するとともに、前記揺れ幅の大小についての前記利用者の入力を受けつけることにより前記第1情報を設定する第1設定ステップと、
    前記パラメータに基づく映像を前記利用者に視認可能とするためのユーザインタフェースが、前記原画像を変調して複数の変調画像を得、前記複数の変調画像を時系列に並べて得た、前記第1情報に対応する揺れ幅の空間的な揺らぎを持つ前記映像を、前記第1情報と共に提示する映像提示ステップと、
    を有する映像生成方法。
  16. 請求項1から11の何れかの映像生成装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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